JPWO2013073072A1 - ヘマトクリット値の測定方法およびこの測定方法を用いた定量分析方法並びにセンサチップ - Google Patents

ヘマトクリット値の測定方法およびこの測定方法を用いた定量分析方法並びにセンサチップ Download PDF

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Abstract

血液試料のヘマトクリット値を短時間、低コストで測定することのできる技術およびセンサチップを提供する。センサチップが備える測定用作用極と測定用対極との間に印加される電圧を掃引して得られる応答電流が計測され、掃引された印加電圧の時間変化に対する応答電流の追従性に基づいてヘマトクリット値が導出されるため、従来のヘマトクリット値の測定方法のように、ヘマトクリット値を測定するのに酸化還元物質の酸化還元反応が安定するまで待機する必要がなく、血液試料のヘマトクリット値を短時間で測定することができる。また、ヘマトクリット値を測定するのに酸化還元物質が必要ないので、ヘマトクリット値を低コストで測定することができる。

Description

本発明は、測定用作用極および測定用対極を含む電極系を備えるセンサチップを用いた血液試料のヘマトクリット値(Hct)の測定方法およびこの測定方法を用いた定量分析方法と、これらの測定方法および定量分析方法において使用されるセンサチップに関する。
従来、作用極および対極を含む電極系と、測定対象物質と特異的に反応する酵素を含む反応層とを有するセンサチップを用いて、血液試料に含まれるグルコースなどの測定対象物質の定量を行う定量分析方法が知られている。すなわち、測定対象物質と反応層とが反応することで生成される還元物質を、作用極と対極との間に電圧を印加して酸化することにより得られる酸化電流を計測することで測定対象物質の定量が行われる。
センサチップは、ポリエチレンテレフタレートからなる絶縁性の基板に電極が設けられることによる電極層と、カバー層と、電極層とカバー層とに挟まれて配置されるスペーサ層とが積層されて形成される。また、スペーサ層には、血液試料が供給されるキャビティを形成するためのスリットが設けられており、電極層にスペーサ層を介してカバー層が積層されて接着されることで、電極層およびカバー層と、スペーサ層のスリットの部分とにより血液試料が供給されるキャビティが形成され、センサチップの側面に試料導入口が形成される。また、試料導入口からキャビティに血液試料が供給されるが、毛細管現象によりキャビティへ血液試料が供給されるため、カバー層には、形成されたキャビティの終端部分に連通する空気穴が形成されている。
また、作用極および対極と、作用極および対極にそれぞれ電気接続される電極パターンとが電極層に設けられることにより、電極系が電極層に形成される。また、作用極および対極は、それぞれセンサチップに形成されたキャビティにその一部が露出するように電極層に設けられており、作用極および対極のキャビティに露出する部分に反応層が設けられている。したがって、血液試料が試料導入口からキャビティに供給されると、キャビティに露出する各電極および反応層に血液試料が接触すると共に、反応層が血液試料に溶解する。
また、作用極および対極上に設けられた反応層には、血液試料に含まれる、例えばグルコースに特異的に反応するグルコースオキシダーゼと、メディエータ(電子受容体)としてのフェリシアン化カリウムとが含まれている。そして、フェリシアン化カリウムが血液試料に溶解することによるフェリシアン化イオンは、グルコースがグルコースオキシダーゼと反応してグルコノラクトンに酸化される際に放出される電子により還元体であるフェロシアン化イオンに還元される。したがって、センサチップに形成されたキャビティにグルコースを含む血液試料が試料導入口から供給されると、フェリシアン化イオンはグルコースが酸化されることにより放出される電子により還元されるため、血液試料に含まれて酵素反応により酸化されるグルコースの濃度に応じた量だけフェリシアン化イオンの還元体であるフェロシアン化イオンが生成される。
このよう構成されたセンサチップでは、酵素反応の結果生じたメディエータの還元体を作用極上で酸化することにより得られる酸化電流が血液試料中のグルコース濃度に依存した大きさとなる。したがって、この酸化電流を計測することにより血液試料に含まれるグルコースの定量を行うことができる。
ところで、血液試料には赤血球などの血球が含まれており、上記した酸化電流の大きさは、血液試料中の血球の容積の割合を示すヘマトクリット値の大きさに影響されることが知られている。また、近年、少量の血液試料を用いて短時間で正確に血液試料中の測定対象物質の定量分析を行うことが要望されており、センサチップには、少量の血液試料が供給されるように、より小さな容積のキャビティが形成されている。したがって、センサチップに形成されているキャビティの容積が小さく、測定に用いられる血液試料が少量であるため、計測対象である酸化電流の大きさが小さい。そのため、センサチップにより計測される酸化電流には血液試料のヘマトクリット値に依存した誤差が含まれるが、計測される酸化電流の大きさが小さく、酸化電流に含まれるヘマトクリット値に依存した誤差の割合が相対的に大きくなるので、ヘマトクリット値に依存する誤差を無視することができない。
そこで、上記した酸化電流を計測すると共に、血液試料のヘマトクリット値を測定し、計測された酸化電流の大きさに基づく測定対象物質の定量分析を行う際に、測定されたヘマトクリット値に基づく補正を行うことにより、血液試料中の測定対象物質の定量分析の高精度化を図る試みが為されている。例えば特許文献1には、作用極および対極にステップ状の電圧を印加することによるメディエータ等の酸化還元物質の酸化還元電流を計測し、計測された酸化還元電流に基づいてヘマトクリット値を導出する方法が記載されている。
すなわち、メディエータ等の酸化還元物質は、反応層が血液試料に溶解する際にその一部が赤血球中に吸収されるが、赤血球中に吸収された酸化還元物質は、作用極と対極との間に電圧が印加されても酸化還元されない。したがって、図7の従来のヘマトクリット値の測定方法における応答電流の一例に示すように、血液試料のヘマトクリット値(Hct)が高ければ、赤血球中に吸収される酸化還元物質の量が増えるため、相対的にセンサチップのキャビティ内において酸化還元される酸化還元物質の量が少なくなるので、作用極と対極との間に電圧が印加されることによる酸化還元電流は小さくなる。
また、血液試料のヘマトクリット値(Hct)が低ければ、赤血球中に吸収される酸化還元物質の量が減るため、相対的にセンサチップのキャビティ内において酸化還元される酸化還元物質の量が多くなるので、作用極と対極との間に電圧が印加されることによる酸化還元物質の酸化還元電流は大きくなる。したがって、作用極と対極との間に電圧が印加されることによる酸化還元物質の酸化還元電流を計測することにより、血液試料のヘマトクリット値を測定することができる。
国際公開第08/047843号パンフレット(段落0002〜0006、図7〜13、要約など)
上記した従来のヘマトクリット値の測定方法では、作用極および対極にステップ状に電圧が印加されることにより、酸化還元物質が酸化還元反応するときの酸化還元電流が計測される。作用極および対極にステップ状に電圧が印加された直後は、電気二重層の充電電流など、計測対象である酸化還元電流とは異なる電流が大量に生じる。したがって、計測対象である酸化還元物質の酸化還元電流を精度よく計測するためには、作用極および対極に電圧が印加された後、酸化還元物質の酸化還元反応がある程度安定するまで待機しなければならない。そのため、血液試料のヘマトクリット値の計測時間の短縮化を図る上で妨げとなっていた。
また、血液試料のヘマトクリット値を測定するのに、作用極と対極との間に電圧が印加されて酸化還元物質が酸化還元反応することによる酸化還元電流が計測される。したがって、血液試料のヘマトクリット値の測定に酸化還元物質が必要であり、ヘマトクリット値の測定コストの増大を招いていた。
この発明は上記課題に鑑みて為されたものであり、血液試料のヘマトクリット値を短時間、低コストで測定することのできる技術およびセンサチップを提供することを目的とする。
上記した目的を達成するために、本発明のヘマトクリット値の測定方法は、測定用作用極および測定用対極を含む電極系を備えるセンサチップを用いた血液試料のヘマトクリット値の測定方法において、前記測定用作用極と前記測定用対極との間に印加される電圧を掃引して得られる応答電流を計測し、掃引された前記印加電圧の時間変化に対する前記応答電流の追従性に基づいてヘマトクリット値を導出することを特徴としている(請求項1)。
また、前記印加電圧を正方向に増大させて掃引するとよい(請求項2)。
また、前記応答電流の、少なくとも2つの時刻における電流値の増加率に基づいて、前記ヘマトクリット値を算出するとよい(請求項3)。
また、前記応答電流の、少なくとも2つの時刻における電流値の比に基づいて、前記ヘマトクリット値を算出するとよい(請求項4)。
また、前記各電流値の、少なくとも1つは前記印加電圧が水の分解電圧よりも小さい電圧値であるときの計測値であり、少なくとも1つは前記印加電圧が前記水の分解電圧以上の電圧値であるときの計測値であるのが望ましい(請求項5)。
また、前記印加電圧を線形に増大させて掃引するとよい(請求項6)。
また、前記印加電圧を、1V/秒〜100V/秒の範囲の増加率で線形に増大させて掃引してもよい(請求項7)。
また、本発明の定量分析方法は、請求項1ないし7のいずれかに記載のヘマトクリット値の測定方法を用いて前記血液試料のヘマトクリット値を測定する工程と、前記血液試料中の測定対象物質と、前記測定対象物質と特異的に反応する酵素を含む反応層とが反応することで生成される還元物質を、前記電極系が有する定量用作用極と定量用対極間との間に電圧を印加して酸化することにより得られる酸化電流を計測する工程と、前記ヘマトクリット値および前記酸化電流に基づいて前記測定対象物質の定量を行う工程とを備えることを特徴としている(請求項8)。
また、本発明のセンサチップは、電極層と、カバー層と、電極層およびカバー層に挟まれて配置されるスペーサ層とが積層されて成り、前記電極層および前記カバー層と前記スペーサ層に形成されたスリットとにより形成されたキャビティと、前記キャビティに連通する試料導入口とを備えるセンサチップにおいて、前記電極層には、測定用作用極および測定用対極並びに定量用作用極および定量用対極を含む電極系が、前記各電極の一部が前記キャビティに露出するように設けられ、前記測定用作用極および前記測定用対極の組が前記試料導入口に近い上流側に配置され、前記定量用作用極および前記定量用対極の組が前記試料用導入口から遠い下流側に配置されると共に、血液試料中に含まれる測定対象物質と特異的に反応する酵素を含む反応層が、前記測定用作用極および前記測定用対極の組よりも下流側に配置されて前記キャビティに設けられていることを特徴としている(請求項9)。
本願発明者は、血液試料に対して測定用作用極と測定用対極との間に電圧が印加されたときの応答電流を繰返し測定した。その結果、本願発明者は、測定用作用極と測定用対極との間に印加される電圧が掃引されたときに得られる応答電流は、掃引された印加電圧の時間変化に対する追従性が血液試料のヘマトクリット値に依存することを見出した。
ところで、血液試料に対して測定用作用極と測定用対極との間に電圧が印加されると、測定用作用極および測定用対極間を流れる電流が応答電流として計測される。このとき計測される応答電流は、水の電気分解や、水酸化物イオン(OHイオン)および水素イオン(Hイオン)や、ナトリウムイオン(Naイオン)等を含む赤血球などのイオン性物質が両電極間を移動することにより生じる。
ところが、イオン性物質としての赤血球は、水が電気分解されることによるOHイオンやNaイオンと比較すると、測定用作用極と測定用対極との間に電圧が印加されたときに血液試料中を移動する速度が非常に遅い。したがって、測定用作用極と測定用対極との間に印加される電圧を掃引して得られる応答電流は、掃引された印加電圧の時間変化に対する追従性が血液試料のヘマトクリット値に依存すると考えられる。すなわち、血液試料のヘマトクリット値が高いと、電圧印加されたときの移動速度が遅い赤血球の血液試料中の割合が大きいため、測定用作用極と測定用対極との間に印加される電圧が掃引されたときに、掃引された印加電圧の時間変化に対する応答電流の追従性が相対的に悪くなる。また、血液試料のヘマトクリット値が低いと、電圧印加されたときの移動速度が遅い赤血球の血液試料中の割合が小さいため、測定用作用極と測定用対極との間に印加される電圧が掃引されたときに、掃引された印加電圧の時間変化に対する応答電流の追従性が相対的に向上する。
したがって、請求項1の発明によれば、センサチップが備える測定用作用極と測定用対極との間に印加される電圧を掃引して得られる応答電流が計測され、掃引された印加電圧の時間変化に対する応答電流の追従性に基づいてヘマトクリット値が導出されるため、従来のヘマトクリット値の測定方法のように、ヘマトクリット値を測定するのに酸化還元物質の酸化還元反応が安定するまで待機する必要がなく、血液試料のヘマトクリット値を短時間で測定することができる。また、ヘマトクリット値を測定するのに酸化還元物質が必要ないので、ヘマトクリット値を低コストで測定することができる。
請求項2の発明によれば、測定用作用極および測定用対極に印加される電圧は正方向に増大するように掃引されるため、両電極間に最初から高電圧が印加されることで、血液試料中の各種物質が電気化学反応することによる電流が生成されるのを防止することができるので、測定用作用極および測定用対極間を流れる容量性の電流を応答電流として精度よく計測することができる。
請求項3の発明によれば、応答電流にはヘマトクリット値に依存する電流成分とは異なる種々のバックグランド成分が含まれているが、応答電流の少なくとも2つの時刻における電流値の増加率に基づいてヘマトクリット値が算出されるため、応答電流に含まれるバックグランド成分の影響を差分することにより除去することができる。
請求項4の発明によれば、応答電流には環境温度に依存する誤差成分が含まれているが、応答電流の温度依存特性は、両電極に対する印加電圧が掃引されても変化しないため、応答電流の少なくとも2つの時刻における電流値の比に基づいてヘマトクリット値が算出されることにより、応答電流に含まれる環境温度に依存する誤差成分を除去することができる。
請求項5の発明によれば、応答電流の少なくとも2つの時刻における電流値の比に基づいてヘマトクリット値が算出されるときに、各電流値の、少なくとも1つは印加電圧が水の分解電圧よりも小さい電圧値であるときの計測値であり、少なくとも1つは印加電圧が水の分解電圧以上の電圧値であるときの計測値であるため、水が電気分解することによる電流成分の比が大きくなるので、特に印加電圧が水の分解電圧よりも小さいときの応答電流に含まれるヘマトクリット値に依存する電流成分をより効果的に計測することができ、ヘマトクリット値の測定精度の向上を図ることができる。
請求項6の発明によれば、印加電圧を線形に増大させて掃引することにより、測定用作用極および測定用対極との間に印加される電圧を、低コストの簡単な回路構成で容易に掃引することができるので実用的である。
請求項7の発明によれば、1V/秒〜100V/秒の範囲の増加率で、両電極間に印加される電圧を高速に線形増大させて掃引することにより、血液試料中での移動速度の遅い赤血球の影響がより効果的に応答電流の追従性に表れるため、応答電流を計測することによるヘマトクリット値の測定精度の向上を図ることができる。
請求項8の発明によれば、ヘマトクリット値および還元物質の酸化電流に基づいて測定対象物質の定量が行われるため、血液試料のヘマトクリット値の影響を除去して精度よく測定対象物質の定量を行うことができる。また、血液試料のヘマトクリット値が短時間で測定されると共に、ヘマトクリット値を測定するのに酸化還元物質が必要ないので、ヘマトクリット値に基づく血液試料中の測定対象物質の定量を短時間、低コストで行うことができる。
請求項9の発明によれば、センサチップの電極層には、測定用作用極および測定用対極並びに定量用作用極および定量用対極を含む電極系が、各電極の一部がキャビティに露出するように設けられている。したがって、測定作用極および測定用対極に印加される電圧を掃引して得られる応答電流を計測し、掃引された印加電圧の時間変化に対する応答電流の追従性に基づいて、血液試料のヘマトクリット値を短時間、低コストで測定することのできるセンサチップを提供することができる。
また、センサチップの測定用作用極および測定用対極の組が試料導入口に近い上流側に配置され、定量用作用極および定量用対極の組が試料用導入口から遠い下流側に配置されると共に、血液試料中に含まれる測定対象物質と特異的に反応する酵素を含む反応層が、測定用作用極および測定用対極の組よりも下流側に配置されてキャビティに設けられている。したがって、試料用導入口からキャビティに血液試料が供給されたときに、反応層が測定用作用極および測定用対極よりも下流側に配置されているため、反応層が血液試料に溶解することにより生成された物質が、測定用作用極と測定用対極との間に電圧が印加されることによるヘマトクリット値の測定に影響を与えるのを抑制することができる。
本発明の定量分析方法において使用されるバイオセンサシステムの一例を示す図である。 センサチップの一例を示す図である。 センサチップの電極層の要部拡大図である。 測定用作用極に測定用対極を基準として印加される電位の一例を示す図である。 応答電流の一例を示す図である。 計測処理の一例を示すフローチャートである。 従来のヘマトクリット値の測定方法における応答電流の一例を示す図である。
本発明の定量分析方法の一実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。
図1は本発明の定量分析方法において使用されるバイオセンサシステムの一例を示す図である。図2はセンサチップの一例を示す図であって、(a)は分解斜視図、(b)は斜視図である。図3はセンサチップの電極層の要部拡大図である。図4は測定用作用極に測定用対極を基準として印加される電位の一例を示す図である。図5は応答電流の一例を示す図である。図6は計測処理の一例を示すフローチャートである。
<バイオセンサシステム>
バイオセンサシステム1は、図1〜図3に示すように、測定用作用極101aおよび測定用対極101b並びに定量用作用極102aおよび定量用対極102bを含む電極系と、測定対象物質と特異的に反応する酵素を含む反応層103とを有するセンサチップ100と、センサチップ100が着脱自在に装着される測定器2とを備えている。そして、バイオセンサシステム1は、測定器2に装着されたセンサチップ100の先端側に設けられたキャビティ104に供給された血液試料に含まれるグルコースなどの測定対象物質と、センサチップ100に設けられた反応層103とが反応することで生成される還元物質を、定量用作用極102aと定量用対極102bとの間に電圧を印加して酸化することにより得られる酸化電流を計測することで、血液試料に含まれる測定対象物質の定量を行う。
また、バイオセンサシステム1は、キャビティ104に供給された血液試料に対して、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に印加される電圧を掃引して得られる応答電流を計測し、掃引された印加電圧の時間変化に対する応答電流の追従性に基づいて血液試料のヘマトクリット値を導出する。
測定器2は、センサチップ100の装着が検出されると自動的に電源が投入されて、センサチップ100に血液などの血液試料が供給されると、血液試料中のグルコースなどの測定対象物質の測定を開始する。そして、血液試料中の測定対象物質の定量が完了すれば、測定結果がLCDなどの表示手段により形成される表示部3に表示されると共に、計測終了を合図するアラームがスピーカ4から出力されて、測定結果がメモリなどの記憶媒体により形成される記憶部5に記憶される。
また、測定器2は、操作スイッチなどにより形成された操作部6を備えており、操作部6が操作されることにより各種初期設定が実行されたり、記憶部5に記憶されている過去の計測結果などが表示部3に表示される。
また、測定器2は、シリアルインターフェース7(I/F)を備え、I/F7を介して接続された外部のパーソナルコンピュータとの間で、測定結果などのデータの送受信を行うことができる。なお、記憶部5には、過去の測定結果や、センサチップ100の測定用作用極101aに所定電位を印加することにより計測される応答電流に基づいて血液試料のヘマトクリット値を導出するための換算式、センサチップ100の定量用作用極102aに所定電位を印加することにより計測される酸化電流に基づいて血液試料に含まれる測定対象物質の定量を行うための換算式、CPU8により実行されることにより各種機能が実現されるプログラムなどが格納されている。
また、測定器2は、電圧出力部9と、電流電圧変換部10と、A/D変換部11とを備えている。電圧出力部9は、デジタル−アナログ変換機能(D/A変換機能)を有し、CPU8からの制御指令に基づいて、測定器2に装着されたセンサチップ100の測定用対極101bおよび定量用対極102bに一定の参照電位を出力するとともに、測定用対極101bおよび定量用対極102bにそれぞれ印加されている参照電位を基準とする所定電位を測定用作用極101aおよび定量用作用極102aに出力する。
電流電圧変換部10は、オペアンプや抵抗素子により形成される一般的な電流電圧変換回路を有し、電圧出力部9によりセンサチップ100の測定用作用極101aおよび定量用作用極102aのそれぞれに所定電位が印加されることで、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に流れる応答電流および定量用作用極102aと定量用対極102bとの間に流れる酸化電流をCPU8に取込むことができるように電圧信号に変換する。A/D変換部11は、電流電圧変換部10により変換された電圧信号をデジタル信号に変換する。そして、A/D変換部11により変換されたデジタル信号はCPU8に取り込まれ、CPU8において所定の演算が施されることにより、電圧信号から電流信号に変換される。
CPU8は、血液試料のヘマトクリット値を測定し、血液試料に含まれる測定対象物質を定量するために記憶部5に記憶された各種プログラムを実行することにより以下の機能を備えている。
検出部8aは、A/D変換部11を介してCPU8に入力された測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に流れる電流値を監視することにより、測定用作用極101aおよび測定用対極101b間が液体から成る血液試料により短絡することよる抵抗値の変化を検出し、センサチップ100に設けられたキャビティ104に血液試料が供給されたことを検出する。
計時部8bは、図示省略されたクロック回路から出力されるクロック信号に基づいて、例えば、検出部8aにより血液試料のキャビティ104への供給が検出されてからの経過時間や、電圧出力部9による測定用作用極101aおよび定量用作用極102aへの所定電位の印加時間などを計時する。
計測部8cは、電圧出力部9により、測定用作用極101aおよび定量用作用極102aに、それぞれ測定用対極101bおよび定量用対極102bを基準とする所定電位が印加されたときに、測定作用極101aと測定用対極101bとの間に流れる応答電流および定量用作用極102aと定量用対極102bとの間に流れる酸化電流を計測する。この実施形態では、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に電圧出力部9により電圧が掃引して印加されたときに得られる応答電流が計測部8cにより計測される。また、センサチップ100に血液試料が供給された後の所定のタイミングで定量用作用極102aに定量用対極102bを基準とする所定の電位が電圧出力部9により印加されたときに得られる酸化電流が計測部8cにより計測される。
定量部8dは、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に電圧出力部9により印加される電圧が掃引されたときに、計測部8cにより計測された応答電流の、掃引された印加電圧の時間変化に対する追従性に基づいてヘマトクリット値を導出する。具体的には、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に電圧出力部9により印加される電圧が掃引されたときに計測部8cにより計測される応答電流と、血液試料のヘマトクリット値との関係が予め計測されることにより、計測部8cにより計測された応答電流の増加率や、応答電流の少なくとも2つの時刻における電流値の比などからヘマトクリット値を換算するための換算式が導出されて予め記憶部5に格納されている。そして、計測部8cにより計測された応答電流の増加率や、応答電流の少なくとも2つの時刻における電流値の比などから、記憶部5に格納された換算式に基づいて定量部8dにより血液試料のヘマトクリット値が導出される。
また、定量部8dは、キャビティ104に血液試料が供給された後の所定のタイミングで、定量用作用極102aに定量用対極102bを基準とする所定の電位が電圧出力部9により印加されたときに計測部8cにより計測される酸化電流に基づいて、血液試料中の測定対象物質の定量を行う。具体的には、定量用作用極102aに定量用対極102bを基準とする所定の電位が電圧出力部9により印加されたときに計測部8cにより計測される酸化電流と、血液試料に含まれる測定対象物質の濃度との関係が予め計測されることにより、計測部8cにより計測された酸化電流から濃度を換算するための換算式が導出されて予め記憶部5に格納されている。そして、計測部8cにより計測された酸化電流から、記憶部5に格納された換算式に基づいて定量部8dにより測定対象物質の定量が行われる。
なお、定量用作用極102aに定量用対極102bを基準とする所定の電位が電圧出力部9により印加されたときに計測部8cにより計測される酸化電流の大きさは、測定対象物質の濃度および血液試料のヘマトクリット値に依存する。したがって、記憶部5には、酸化電流の大きさから測定対象物質の濃度を換算するための換算式に基づいて算出された濃度を、血液試料のヘマトクリット値に基づいて補正するための補正式や、ヘマトクリット値ごとの測定対象物質の濃度換算用の複数の換算式が格納されている。そして、定量用作用極102aおよび定量用対極102b間に所定電圧が印加されたときの酸化電流と、この酸化電流の計測に先立って測定された血液試料のヘマトクリット値に基づいて、測定対象物質の定量が行われる。
報知部8eは、定量部8dによる定量結果を表示部3に表示したり、測定が終了したことを示すアラームをスピーカ4から出力することによる報知を行う。
<センサチップ>
センサチップ100は、図2および図3に示すように、それぞれ、セラミック、ガラス、プラスチック、紙、生分解性材料、ポリエチレンテレフタレートなどの絶縁性材料により形成され、測定作用極101aおよび測定用対極101b並びに定量用作用極102aおよび定量用対極102bが設けられた電極層110と、空気穴106が形成されたカバー層130と、キャビティ104を形成するためのスリット105が形成され、電極層110およびカバー層130に挟まれて配置されるスペーサ層120とが、図2(a)に示すように、先端側が揃った状態で積層されて接着されることにより形成されている。そして、後端側から測定器2の所定の挿入口に挿入されて装着されることで、センサチップ100は測定器2に装着される。
この実施形態では、電極層110は、ポリエチレンテレフタレートから成る基板により形成されている。また、電極層110の基板上にスクリーン印刷やスパッタリング蒸着法により形成された、白金、金、パラジウムなどの貴金属やカーボン、銅、アルミニウム、チタン、ITO、ZnOなどの導電性物質から成る電極膜にレーザ加工やフォトリソグラフィによるパターン形成が施されることにより、測定用作用極101aおよび測定用対極101b並びに定量用作用極102aおよび定量用対極102bと、センサチップ100が測定器2に装着されたときに、各電極101a,101b,102a,のそれぞれと測定器2とを電気的に接続する電極パターン107a,107b,108a,108bとが設けられている。
また、測定用作用極101aおよび測定用対極101bの組がセンサチップ100の先端に形成される試料導入口104aに近い上流側に配置され、定量用作用極102aおよび定量用対極102bの組が試料導入口104aから遠い下流側に配置されている。
また、スペーサ層120は、ポリエチレンテレフタレートから成る基板により形成されており、基板の先端縁部のほぼ中央にキャビティ104を形成するためのスリット105が形成されて、図2(a)に示すように電極層110と先端が揃った状態で積層されて接着される。
反応層103は、電極層110にスペーサ層120が積層されて形成されるキャビティ104にその一部が露出する定量用作用極102aおよび定量用対極102bに、カバー層130が積層される前に、カルボキシメチルセルロースやゼラチンなどの増粘剤、酵素、メディエータ、アミノ酸や有機酸などの添加物を含有する試薬を滴下することにより形成される。また、キャビティへ104に血液などの血液試料の供給を円滑にするために、界面活性剤やリン脂質などの親水化剤がキャビティ104内壁に塗布される。
酵素としては、グルコースオキシダーゼ、乳酸オキシダーゼ、コレステロールオキシダーゼ、アルコールオキシダーゼ、ザルコシンオキシダーゼ、フルクトシルアミンオキシダーゼ、ピルビン酸オキシダーゼ、グルコースデヒドロゲナーゼ、乳酸デヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼ、ヒドロキシ酪酸デヒドロゲナーゼ、コレステロールエステラーゼ、クレアチニナーゼ、クレアチナーゼ、DNAポリメラーゼなどを用いることができ、これらの酵素を検出したい測定対象物質に応じて選択することで種々のセンサを形成することができる。
例えば、グルコースオキシダーゼまたはグルコースデヒドロゲナーゼを用いれば血液試料中のグルコースを検出するグルコースセンサを形成でき、アルコールオキシダーゼまたはアルコールデヒドロゲナーゼを用いれば血液試料中のエタノールを検出するアルコールセンサを形成でき、乳酸オキシダーゼを用いれば血液試料中の乳酸を検出する乳酸センサを形成でき、コレステロールエステラーゼとコレステロールオキシダーゼとの混合物を用いれば総コレステロールセンサを形成できる。
メディエータとしては、フェリシアン化カリウム、フェロセン、フェロセン誘導体、ベンゾキノン、キノン誘導体、オスミウム錯体、ルテニウム錯体などを用いることができる。
増粘剤としては、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、ポリエチレンイミン DEAEセルロース ジメチルアミノエチルデキストラン カラギーナン アルギン酸ナトリウム
デキストランなどを用いることができる。親水化剤としては、TritonX100(シグマアルドリッチ社製)、Tween20(東京化成工業社製)、ビス(2−エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウムなどの界面活性剤、レシチンなどのリン脂質を用いることができる。
また、血液試料に含まれるイオン濃度のばらつきを低減するために、リン酸などの緩衝剤を設けてもよい。なお、反応層103は、キャビティ104にその一部が露出する測定用作用極101aおよび測定用対極101bの組よりも下流側に配置されてキャビティ104に設けられていればよく、測定用作用極101aおよび測定用対極101bには、親水化剤のみが滴下される。また、反応層103に含まれる増粘剤により、キャビティ104に供給された血液試料に反応層103が溶解したときに、反応層103に含まれる酵素やメディエータが、測定用作用極101aおよび測定用対極101b付近に拡散することが防止される。
カバー層130は、ポリエチレンテレフタレートから成る基板により形成されており、基板にはスペーサ層120に積層されたときにキャビティ104と連通する空気穴106が形成されている。そして、反応層103がキャビティ104に露出する定量用作用極102aおよび定量用対極102b上に形成された後に、カバー層130がスペーサ層120に積層されて接着されることにより、血液試料をキャビティ104に供給するためにキャビティ104に連通する試料導入口104aが先端に形成されたセンサチップ100が形成される。
この実施形態では、バイオセンサシステム1は、血液中のグルコースの定量を行うことを目的に形成されており、測定対象物質としてのグルコースと特異的に反応する酵素としてグルコースオキシダーゼを含み、測定対象物であるグルコースとグルコースオキシダーゼとの反応により生成される電子により還元されて還元物質と成るメディエータとしてフェリシアン化カリウムを含む反応層103がキャビティ104に露出する定量用作用極102aおよび定量用対極102bに設けられている。
このように構成されたセンサチップ100では、先端の血液試料導入口104aに血液試料を接触させることにより、毛細管現象により血液試料が空気穴106に向かって吸引されてキャビティ104に血液試料が供給される。そして、キャビティ104に供給された血液試料に反応層103が溶解することにより、血液試料中の測定対象物質であるグルコースとグルコースオキシダーゼとの酵素反応により電子が放出され、放出された電子によりフェリシアン化イオンが還元されて還元物質であるフェロシアン化イオンが生成される。
測定器2は、血液試料がキャビティ104に供給されると、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に印加される電圧を掃引することにより得られる応答電流を計測することで、血液試料のヘマトクリット値を測定する。また、測定器2は、反応層103が血液試料に溶解することによる酸化還元反応により生成された還元物質を、センサチップ100の定量用作用極102aと定量用対極102bとの間に電圧を印加して電気化学的に酸化することにより、定量用作用極102aと定量用対極102bとの間に流れる酸化電流を計測することで血液試料中のグルコースの定量を行う。
なお、この実施形態では、センサチップ100は、定量用作用極102aおよび定量用対極102bを有する二極電極構造に形成されているが、参照極をさらに設けることによりセンサチップ100を三極電極構造に形成してもよい。この場合、定量用対極102bを接地して電圧出力部9により参照極に参照電位を印加した状態で、定量用作用極102aに定量用対極102bを基準とする所定電位を印加すればよい。
また、この実施形態では、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に所定電圧を印加することにより測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に流れる電流を監視することで、キャビティ104に血液試料が供給されたことを検出するように構成されているが、同様にして定量用作用極102aと定量用対極102bとの間に流れる電流値を監視することにより、センサチップ100に設けられたキャビティ104に血液試料が供給されたことを検出してもよい。また、血液試料検知用電極をさらに設け、測定用対極101bまたは定量用対極102bと、血液試料検知用電極との間に所定電圧を印加することにより、測定用対極102bまたは定量用対極102bと血液試料検知用電極との間に流れる電流を監視することで、キャビティ104に血液試料が供給されたことを検出するようにしてもよい。また、センサチップ100を形成する電極層110、スペーサ層120およびカバー層130のうち、少なくともカバー層130は、キャビティ104に血液試料が供給されたことを視認できるように透明な部材で形成するのが望ましい。
<ヘマトクリット値の測定原理>
次に、センサチップ100のキャビティ104に供給された血液試料のヘマトクリット値の測定原理について説明する。
図4および図5に示すように、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に印加される電圧が掃引されたときに得られる応答電流は、掃引された印加電圧の時間変化に対する追従性が血液試料のヘマトクリット値に依存する。すなわち、図4に示すように、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に印加される電圧を、例えば20V/秒の増加率で線形に0.1秒間、正方向に増大させて掃引して得られる応答電流の掃引された印加電圧の時間変化に対する追従性は、図5に示すように、ヘマトクリット値が0%のときに最もよく(図5中の◇印)、ヘマトクリット値が20%(図5中の□印)→40%(図5中の△印)→60%(図5中の×印)と増大するに連れて悪くなる。
したがって、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に印加される電圧を掃引して得られる応答電流と、ヘマトクリット値との関係を予め計測しておくことで、センサチップ100のキャビティ104に血液試料が供給されたときの実際の応答電流を計測することにより、血液試料のヘマトクリット値を測定することができる。
なお、ヘマトクリット値を測定するために応答電流を計測する際に、測定用作用極101aおよび測定用対極101bに印加される電圧を正方向に単調に増大させるとよい。このようにすると、両電極101a,101b間に最初から高電圧が印加されることで、血液試料中の各種物質が電気化学反応することによる電流が生成されるのを防止することができるので、測定用作用極101aおよび測定用対極101b間を流れる容量性の電流を応答電流として精度よく計測することができる。
具体的には、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に印加される電圧を、
a)線形に増大させる、
b)初期電位に対して、t(t:時間、n:定数)の増加率で増大させる、
c)初期電位に対して、a(t:時間、a:定数)の増加率で増大させる、
d)初期電位に対して、ln(t)(t:時間)の増加率で増大させる、
e)初期電位に対して、sin(at)(t:時間、a:定数、0<at<π/2)の増加率で増大させる、
f)矩形波で近似することによりa)〜e)の増加率で増大させる、
g)a)〜e)の増加率を組合わせて増大させる、
ことができるが、どのように印加電圧を増大させてもよい。
例えば、a)のように、印加電圧を線形に増大させて掃引することにより、測定用作用極101aおよび測定用対極101bとの間に印加される電圧を、低コストの簡単な回路構成の電圧出力部9により容易に掃引することができるので実用的である。
また、例えば、1V/秒〜100V/秒の範囲の増加率で、両電極101a,101b間に印加される電圧を高速に線形増大させて掃引することにより、血液試料中での移動速度の遅い赤血球の影響がより効果的に応答電流の追従性に表れるため、応答電流を計測することによるヘマトクリット値の測定精度の向上を図ることができる。
また、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に掃引して印加される電圧が、所定の電圧値となったタイミングにおける応答電流の電流値、例えば、印加電圧が水の分解電圧以上の2.0Vとなったタイミングにおける応答電流の電流値を用いて、ヘマトクリット値を測定することができるが、応答電流の、少なくとも2つの時刻における電流値の増加率や比に基づいてヘマトクリット値を測定してもよい。
このようにすると、応答電流にはヘマトクリット値に依存する電流成分とは異なる種々のバックグランド成分が含まれているが、応答電流の少なくとも2つの時刻における電流値の増加率に基づいてヘマトクリット値を算出することにより、応答電流に含まれるバックグランド成分の影響を差分することにより除去することができる。
また、応答電流には環境温度に依存する誤差成分が含まれているが、応答電流の温度依存特性は、両電極101a,101bに対する印加電圧が掃引されても変化しないため、応答電流の少なくとも2つの時刻における電流値の比に基づいてヘマトクリット値を算出することにより、応答電流に含まれる環境温度に依存する誤差成分を除去することができる。
また、応答電流の少なくとも2つの時刻における電流値の比に基づいてヘマトクリット値を算出するときには、各電流値の、少なくとも1つは印加電圧が水の分解電圧よりも小さい電圧値であるときの計測値であり、少なくとも1つは印加電圧が水の分解電圧以上の電圧値であるときの計測値であるとよい。このようにすると、水が電気分解することによる電流成分の比が大きくなるので、特に印加電圧が水の分解電圧よりも小さいときの応答電流に含まれるヘマトクリット値に依存する電流成分をより効果的に計測することができ、ヘマトクリット値の測定精度の向上を図ることができる。
なお、応答電流の所定のタイミングにおける1つの電流値に基づいてヘマトクリット値を測定する場合には、両電極101a,101b間に印加される電圧が、水の分解電圧以上、すなわち、1V以上であれば、応答電流の電流値が増大するため、より精度よくヘマトクリット値を測定することができる。
また、両電極101a,101b間に印加される電圧が、水の分解電圧以上であると応答電流の電流値が増大するため、例えば、印加電圧が1.8Vから2.0Vに増大したときの応答電流の増加率に基づいて、ヘマトクリット値を測定することにより、より精度よくヘマトクリット値を測定することができる。また、2つ以上の時刻における応答電流の電流値の比に基づいてヘマトクリット値を測定する場合には、上記したように、両電極101a,101b間の印加電圧が、水の分解電圧よりも小さい例えば0.5Vのときの応答電流の電流値と、水の分解電圧以上の例えば2.0Vのときの応答電流の電流値との比に基づいてヘマトクリット値を測定するとよい。
<計測処理>
次に、バイオセンサシステム1において実行される血液試料中のグルコースを定量する計測処理の一例について説明する。センサチップ100が測定器2に装着されたことが図示省略された検出回路により検出されると、測定用作用極101aと測定用対極101bと間にセンサチップ100のキャビティ104に血液試料が供給されたことを検出するための血液試料検知用電圧が印加される(ステップS1)。そして、キャビティ104に血液試料が供給されて測定用作用極101aおよび測定用対極101bが血液試料により液絡すると、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に流れる電流が増大することから抵抗値の変化が検知されるので、これにより、キャビティ104に血液試料が供給されたことが検出部8aにより検出される(ステップS2)。
キャビティ104に血液試料が供給されたことが検出部8aにより検出されると、電圧出力部9により、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間にヘマトクリット値(Hct)測定用の電圧が印加され(ステップS3)、応答電流が所定のタイミングで計測部8cにより計測される(ステップS4)。
次に、電圧出力部9により、定量用作用極102aと定量用対極102bとの間にグルコース濃度(血糖値)測定用の電圧(例えば0.3V)が印加され(ステップS5)、電圧が印加されてから所定時間(3〜5秒)経過後の酸化電流の電流値が計測部8cにより計測される(ステップS6)。
そして、計測された応答電流の電流値に基づいてヘマトクリット値が定量部8dにより導出され、導出されたヘマトクリット値および計測された酸化電流の電流値と、記憶部5に記憶された換算式とに基づいて血液試料に含まれるグルコースの定量が定量部8dにより行われて、測定結果が報知部8eにより報知されることにより処理を終了する。
以上のように、センサチップ100が備える測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に印加される電圧を掃引して得られる応答電流が計測され、掃引された印加電圧の時間変化に対する応答電流の追従性に基づいてヘマトクリット値が導出されるため、従来のヘマトクリット値の測定方法のように、ヘマトクリット値を測定するのに酸化還元物質の酸化還元反応が安定するまで待機する必要がなく、血液試料のヘマトクリット値を短時間で測定することができる。また、ヘマトクリット値を測定するのに酸化還元物質が必要ないので、ヘマトクリット値を低コストで測定することができる。
また、ヘマトクリット値および還元物質の酸化電流に基づいて測定対象物質の定量が行われるため、血液試料のヘマトクリット値の影響を除去して精度よく測定対象物質の定量を行うことができる。また、血液試料のヘマトクリット値が短時間で測定されると共に、ヘマトクリット値を測定するのに酸化還元物質が必要ないので、ヘマトクリット値に基づく血液試料中の測定対象物質の定量を短時間、低コストで行うことができる。
また、センサチップ100の電極層110には、測定用作用極101aおよび測定用対極101b並びに定量用作用極102aおよび定量用対極102bを含む電極系が、各電極101a,101b,102a,102bの一部がキャビティ104に露出するように設けられている。したがって、測定作用極101aおよび測定用対極101bに印加される電圧を掃引して得られる応答電流を計測し、掃引された印加電圧の時間変化に対する応答電流の追従性に基づいて、血液試料のヘマトクリット値を短時間、低コストで測定することのできるセンサチップ100を提供することができる。
また、センサチップ100の測定用作用極101aおよび測定用対極101bの組が、試料導入口104aに近い上流側に配置され、定量用作用極102aおよび定量用対極102bの組が、試料用導入口104aから遠い下流側に配置されると共に、血液試料中に含まれる測定対象物質と特異的に反応する酵素を含む反応層103が、測定用作用極101aおよび測定用対極101bの組よりも下流側に配置されてキャビティ104に設けられている。したがって、試料用導入口104aからキャビティ104に血液試料が供給されたときに、反応層103が測定用作用極101aおよび測定用対極101bよりも下流側に配置されているため、反応層103が血液試料に溶解することにより生成された物質が、測定用作用極101aと測定用対極101bとの間に電圧が印加されることによるヘマトクリット値の測定に影響を与えるのを抑制することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、上記したもの以外に種々の変更を行なうことが可能であり、例えば、上記したセンサチップ100の反応層103に含まれる酵素およびメディエータの組合せを変更することによりエタノールセンサや乳酸センサなどを形成してもよい。また、反応層103にはメディエータを必ずしも含まなくともよく、この場合、グルコースなどの測定対象物質の酵素反応により生じる過酸化水素や酵素の還元体などの還元物質が酸化されることによる酸化電流を計測すればよい。
また、上記した実施形態における計測タイミングおよび印加電位の大きさなどは、全て一例であって、測定対象物質の種類、反応層103に含まれる酵素やメディエータの種類などに応じて、応答電流および酸化電流が十分な大きさで計測されるように適宜最適な値を設定すればよい。
本発明は、種々のセンサチップを用いた測定を行うヘマトクリット値の測定方法および定量分析方法に適用することができる。
100 センサチップ
101a 測定用作用極
101b 測定用対極
102a 定量用作用極
102b 定量用対極
103 反応層
104 キャビティ
104a 試料導入口
105 スリット
110 電極層
120 スペーサ層
130 カバー層

Claims (9)

  1. 測定用作用極および測定用対極を含む電極系を備えるセンサチップを用いた血液試料のヘマトクリット値の測定方法において、
    前記測定用作用極と前記測定用対極との間に印加される電圧を掃引して得られる応答電流を計測し、掃引された前記印加電圧の時間変化に対する前記応答電流の追従性に基づいてヘマトクリット値を導出する
    ことを特徴とするヘマトクリット値の測定方法。
  2. 前記印加電圧を正方向に増大させて掃引することを特徴とする請求項1に記載のヘマトクリット値の測定方法。
  3. 前記応答電流の、少なくとも2つの時刻における電流値の増加率に基づいて、前記ヘマトクリット値を算出する請求項1または2に記載のヘマトクリット値の測定方法。
  4. 前記応答電流の、少なくとも2つの時刻における電流値の比に基づいて、前記ヘマトクリット値を算出する請求項1または2に記載のヘマトクリット値の測定方法。
  5. 前記各電流値の、少なくとも1つは前記印加電圧が水の分解電圧よりも小さい電圧値であるときの計測値であり、少なくとも1つは前記印加電圧が前記水の分解電圧以上の電圧値であるときの計測値であることを特徴とする請求項4に記載のヘマトクリット値の測定方法。
  6. 前記印加電圧を線形に増大させて掃引することを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載のヘマトクリット値の測定方法。
  7. 前記印加電圧を、1V/秒〜100V/秒の範囲の増加率で線形に増大させて掃引することを特徴とする請求項6に記載のヘマトクリット値の測定方法。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のヘマトクリット値の測定方法を用いて前記血液試料のヘマトクリット値を測定する工程と、
    前記血液試料中の測定対象物質と、前記測定対象物質と特異的に反応する酵素を含む反応層とが反応することで生成される還元物質を、前記電極系が有する定量用作用極と定量用対極間との間に電圧を印加して酸化することにより得られる酸化電流を計測する工程と、
    前記ヘマトクリット値および前記酸化電流に基づいて前記測定対象物質の定量を行う工程と
    を備えることを特徴とする定量分析方法。
  9. 電極層と、カバー層と、電極層およびカバー層に挟まれて配置されるスペーサ層とが積層されて成り、前記電極層および前記カバー層と前記スペーサ層に形成されたスリットとにより形成されたキャビティと、前記キャビティに連通する試料導入口とを備えるセンサチップにおいて、
    前記電極層には、測定用作用極および測定用対極並びに定量用作用極および定量用対極を含む電極系が、前記各電極の一部が前記キャビティに露出するように設けられ、
    前記測定用作用極および前記測定用対極の組が前記試料導入口に近い上流側に配置され、前記定量用作用極および前記定量用対極の組が前記試料用導入口から遠い下流側に配置されると共に、血液試料中に含まれる測定対象物質と特異的に反応する酵素を含む反応層が、前記測定用作用極および前記測定用対極の組よりも下流側に配置されて前記キャビティに設けられている
    ことを特徴とするセンサチップ。
JP2013544084A 2011-11-18 2012-07-10 ヘマトクリット値の測定方法およびこの測定方法を用いた定量分析方法並びにセンサチップ Withdrawn JPWO2013073072A1 (ja)

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