JPWO2013035311A1 - エージェント装置及び通信中継方法 - Google Patents

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Abstract

エージェント装置は、DNSクエリパケットに対する応答としての、複数のIPアドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケットを受信する受信部と、この受信部により受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する選択部と、当該複数のIPアドレスが、上記選択部により選択された少なくとも1つのIPアドレスに置き換えられたレスポンスパケットを、上記DNSクエリパケットの送信元の通信装置に送信する送信部と、を備える。

Description

本発明は、DNS(Domain Name System)クエリ技術に関する。
現在、パーソナルコンピュータ(PC)、携帯電話等のような各種端末を用いて、インターネット等のネットワーク上に存在するサーバにアクセスすることにより、所望の情報やサービスを受けることができる環境が整っている。このような環境においてIP通信を実行するにあたり、通信を開始するクライアント装置は、通信相手となるサーバ装置のIPアドレスを取得する必要がある。一方、エンドユーザが目にするのは、IPアドレスではなく、FQDN(Fully Qualified Domain Name)のようなサーバ装置の名前情報である。
従って、実際のIP通信は、名前情報から通信相手のIPアドレスを取得するための名前解決処理が完了した後に、開始されると言っても過言ではない。以降、クライアント装置において通信相手のIPアドレスが取得されるまでの処理を、当該クライアント装置と通信相手装置との間で開始される実際のIP通信シーケンスに対して、プレシーケンスと表記する場合もある。
図13は、プレシーケンスの概念を示す図である。図13では、実際のIP通信シーケンスがメインシーケンスと表記されている。図13に示すように、クライアント装置は、サーバとIP通信を開始するに先立って、プレシーケンスとして、DNSの名前解決処理を実行する。
このようなプレシーケンス、即ち、DNS名前解決に関する技術が下記特許文献1、2及び3に記載されている。下記特許文献1には、複数の名前解決機構を使い分ける手法が記載され、下記特許文献2には、LAN端末とDNSサーバとの間に設けられたゲートウェイ装置がDNSネーム問合せを処理する手法が記載され、下記特許文献3には、トラフィック管理サーバが最適なサービスサーバのIP情報をクライアントに返す手法が記載されている。
特開2005−94485号公報 特開2006−109316号公報 特表2006−526301号公報
上述したプレシーケンスは、実際のIP通信(メインシーケンス)に大変大きな影響を与える。プレシーケンスにおいてクライアント装置に取得させるIPアドレスにより、実際のIP通信の相手先が決められるだけでなく、当該IP通信の形態及び可否が決められるからである。従って、プレシーケンスを制御することは、実際のIP通信を制御することに繋がる。
例えば、プレシーケンスにおいて、DNSサーバがクライアントにとって通信を望まない相手のIPアドレスを返した場合、当該クライアントは、そのIPアドレスを用いることにより、その通信を望まない相手とIP通信を開始することになる。また、DNSサーバがIPアドレスを返さない場合、クライアントは、所望の相手とIP通信を開始することができないばかりでなく、何ら返信をもらえないため暫くの間フリーズすることになる。更に、DNSサーバがIPv6アドレスのみを返した場合、クライアントは、IPv6通信を開始しようとする。
ところが、当該プレシーケンスのうち、DNSクエリの返り値の制御は、実施されていないのが現状である。DNSサーバは、受信されたDNSクエリパケットに含まれる指定情報(データの種別やキー情報等)に対応するIPアドレスやFQDN等が存在すれば、それら情報をリソースデータとして含むレスポンスパケットを素直に返すに過ぎなかった。
従って、指定されたFQDNに関し複数のIPアドレスが登録されている場合、DNSサーバは、複数のIPアドレスをクライアントに返信していた。
ところで、サーバ装置のように複数のトランザクションを効率よく処理することが要求される通信装置が、複数のIPアドレスを持つことは一般的である。更に、IPv4とIPv6との混在環境においては、各通信端末は少なくともそれぞれ2つ以上のIPアドレスを持つ。
しかしながら、実際のIP通信において利用される通信先アドレスは1つである。また、クライアントは、一般的には、複数のIPアドレスから適切なIPアドレスを選択するポリシや知識を持っていない。従って、上述のようにDNSクエリにより複数のIPアドレスを得たクライアントは、各IPアドレスを所定の順番で順に用いて通信を試行することにより、1つのIPアドレスを選択していた。
このような手法では、効率よくIP通信を開始できないばかりか、予期しないトラブルを招く可能性がある。
例えば、DNSクエリでIPv4アドレス及びIPv6アドレスが混在する複数のIPアドレスが返された場合、クライアントのアプリケーションは、IPv6アドレスがIPv4アドレスよりも上位に位置づけられたIPアドレスリストを取得することになる。これは、IPv4からIPv6へのスムーズな通信環境の移行を実現するための仕組みである。これにより、クライアントは、そのIPアドレスリストの順番に応じて、単純に、まず、IPv6の通信を試行する。このとき、通信相手のクライアントがIPv6をサポートしていない場合、始点のクライアントは、IPv6の通信エラーを判定するまで、IPv4通信を開示することができず、無駄な時間を費やすことになる。また、IPv6をサポートしない通信装置に対してIPv6通信が試行された場合、予期しないトラブルが生じる可能性もある。
本発明は、上述の事情に鑑みてなされたものであり、通信装置にIP通信を効率よく適切に開始させる技術を提供する。
本発明の各態様では、上述した課題を解決するために、それぞれ以下の構成を採用する。
第1の態様は、エージェント装置に関する。第1の態様に係るエージェント装置は、DNSクエリパケットに対する応答としての、複数のIPアドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケットを受信する受信部と、この受信部により受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する選択部と、当該複数のIPアドレスが、上記選択部により選択された少なくとも1つのIPアドレスに置き換えられたレスポンスパケットを、上記DNSクエリパケットの送信元の通信装置に送信する送信部と、を備える。
第2の態様は、通信中継方法に関する。第2の態様に係る通信中継方法は、DNSクエリパケットに対する応答としての、複数のIPアドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケットを受信し、この受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択し、リソースデータに含まれる複数のIPアドレスが、上記選択された少なくとも1つのIPアドレスに置き換えられたレスポンスパケットを、DNSクエリパケットの送信元の通信装置に送信する、ことを含む。
なお、本発明の他の態様としては、上記第1の態様における各構成をコンピュータに実現させるプログラムであってもよいし、このようなプログラムを記録したコンピュータが読み取り可能な記録媒体であってもよい。この記録媒体は、非一時的な有形の媒体を含む。
上記各態様によれば、通信装置にIP通信を効率よく適切に開始させる技術を提供することができる。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
図1は、第1実施形態に係るエージェント装置の構成例を概念的に示す図である。 図2は、第1実施形態に係るエージェント装置の動作例を概念的に示す図である。 図3は、第2実施形態に係るエージェント装置の構成例を概念的に示す図である。 図4は、第2実施形態に係るエージェント装置の動作例を概念的に示す図である。 図5は、第3実施形態に係るエージェント装置の構成例を概念的に示す図である。 図6は、第3実施形態に係るエージェント装置の動作例を概念的に示す図である。 図7は、処理設定データの第1例(AnswerSelect_by_Prefix_4)を示す図である。 図8は、処理設定データの第2例(AnswerSelect_by_Prefix_6)を示す図である。 図9は、処理設定データの第3例(AnswerSelect_by_Ping_6)を示す図である。 図10は、第4実施形態におけるエージェント装置10の構成例を概念的に示す図である。 図11は、第4実施形態に係るエージェント装置10の動作例を概念的に示す図である。 図12は、処理設定データの第4例(Mapped(6_All_Round))を示す図である。 図13は、プレシーケンスの概念を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、以下に挙げる実施形態は例示であり、本発明は以下の実施形態の構成に限定されない。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態に係るエージェント装置10の構成例を概念的に示す図である。
エージェント装置10は、クライアント装置1とDNSサーバ装置5とを結ぶ通信経路7の途中に設けられる。当該通信経路7の途中とは、クライアント装置1の通信インタフェースからDNSサーバ装置5の通信インタフェースまでを結ぶ通信経路上のいずれの位置であっても構わないことを意味する。例えば、エージェント装置10は、図1に示すようにクライアント装置1とDNSサーバ装置5とは別体として設けられてもよいし、クライアント装置1内又はDNSサーバ装置5内に設けられてもよい。以降、クライアント装置1及びDNSサーバ装置5をクライアント1及びDNSサーバ5と表記する場合もある。
エージェント装置10は、捕獲部11、中継部12、受信部14、選択部15、送信部16等を有する。これら各処理部は、個々に又は複数組み合わせられた状態で、少なくとも1つのハードウェア構成要素として実現されてもよいし、少なくとも1つのソフトウェア構成要素として実現されてもよいし、ハードウェア構成要素及びソフトウェア構成要素の組み合わせにより実現されてもよい。
ハードウェア構成要素とは、例えば、フィールド・プログラマブル・ゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、ゲートアレイ、論理ゲートの組み合わせ、信号処理回路、アナログ回路等のようなハードウェア回路である。ソフトウェア構成要素とは、1又は複数のメモリ上のデータ(プログラム)が1又は複数のプロセッサ(例えば、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)等)で実行されることにより実現される、タスク、プロセス、関数のようなソフトウェア部品(断片)である。各処理部がソフトウェア構成要素として実現される場合には、エージェント装置10は、CPU、メモリ、入出力インタフェース等を有する。なお、本実施形態は、エージェント装置10のハードウェア構成を限定しない。
エージェント装置10の各処理部の詳細については後述する。
クライアント装置1は、PC(Personal Computer)、携帯型PC、携帯電話等のような一般的な情報処理端末である。クライアント装置1は、WEBサーバ等のような任意の情報サーバ9やDNSサーバ装置5にアクセスしデータを受け得る一般的な通信機能を有するものであればよい。クライアント装置1は、一般的な通信機能によりDNSサーバ装置5及び情報サーバ9とIP通信を行う。なお、本実施形態は、クライアント装置1のハードウェア構成及び機能構成を限定しない。
本実施形態におけるクライアント装置1は、情報サーバ9へのアクセスを開始するために、上述のプレシーケンスを実行する。具体的には、クライアント装置1は、名前解決処理の1つとして、DNS正引き処理を実行することにより、情報サーバ9のIPアドレスをDNSサーバ装置5から取得する。同様に、クライアント装置1は、名前解決処理の1つとして、DNS逆引き処理を実行することにより、情報サーバ9のFQDN(Fully Qualified Domain Name)をDNSサーバ装置5から取得する。
DNSサーバ装置5は、一般的なDNSサーバ群の中のいずれか1つを意味する。本実施形態では、特に個々のDNSサーバ装置を区別しない。本実施形態は、DNSサーバ装置5のハードウェア構成及び機能構成を限定しない。
〔エージェント装置10の各処理部〕
捕獲部11は、クライアント装置1から送信されたDNSクエリパケットを捕獲する。この捕獲とは、DNSサーバ装置5宛てのパケットのデータを取得し、かつ、DNSサーバ装置5に到達しないようにエージェント装置10で遮断することを意味する。例えば、捕獲部11は、UDPプロトコルであって、かつ、送信先ポート番号が53に設定されたパケットをDNSクエリパケットとして捕獲する。
中継部12は、捕獲部11により捕獲されたDNSクエリパケットの送信元アドレスをエージェント装置10自身のアドレスに書き換え、送信元アドレスが変更されたDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5方向へ転送する。中継部12は、捕獲部11により捕獲された全てのDNSクエリパケットを対象に書き換えを行ってもよいし、全てのDNSクエリパケットの中から所定のルールで抽出されたDNSクエリパケットを対象に書き換えを行ってもよい。
受信部14は、DNSクエリパケットに対する応答としてDNSサーバ装置5から送信された、複数のIPアドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケットを受信する。このレスポンスパケットの宛先は、上述のように中継部12により送信元アドレスの書き換えが行われているため、エージェント装置10自身となっている。
選択部15は、受信部14により受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する。選択部15は、当該レスポンスパケットに設定されている順番に従って、少なくとも1つのIPアドレスを選択してもよい。この選択手法によれば、DNSサーバ装置5がレスポンスパケットに設定した順番に従うことになる。
また、選択部15は、保持される通信関連情報とレスポンスパケットに含まれる複数のIPアドレスとを照合させることにより、少なくとも1つのIPアドレスを選択してもよい。通信関連情報とは、例えば、IPプレフィックス(ネットワークアドレス(ネットワークプレフィックス)とプレフィックス長との組)のリスト情報である。この場合、選択部15は、レスポンスパケットに含まれる複数のIPアドレスの中から、保持されるリスト情報のIPプレフィックスに合致するIPアドレスを選択する。
送信部16は、受信部14で受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる複数のIPアドレスを、選択部15により選択された少なくとも1つのIPアドレスに置き換え、IPアドレスが置き換えられたレスポンスパケットを、これに対応するDNSクエリパケットの送信元のクライアント装置1宛てに送信する。
〔動作例〕
図2は、第1実施形態に係るエージェント装置10の動作例を概念的に示す図である。
クライアント装置1からDNSサーバ装置5宛てにDNSクエリパケットが送信されると、エージェント装置10の捕獲部11がそのDNSクエリパケットを捕獲する(S21)。
エージェント装置10では、中継部12が、捕獲されたDNSクエリパケットの送信元アドレスをエージェント装置10自身のアドレスに書き換えた後、当該DNSクエリパケットをDNSサーバ装置5へ中継する。DNSサーバ装置5は、このDNSクエリパケットで要求される複数のIPアドレスを抽出し、抽出された複数のIPアドレスを含めたレスポンスパケットをエージェント装置10宛てに送信する。
エージェント装置10では、受信部14がこのレスポンスパケットを受信する(S22)。続いて、選択部15がこのレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる複数のIPアドレスから少なくとも1つのIPアドレスを選択する(S23)。この選択には、レスポンスパケットに設定されている順番や、選択部15により保持される通信関連情報等が利用される。
送信部16は、受信部14により受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる複数のIPアドレスを、選択部15により選択された少なくとも1つのIPアドレスに書き換える(S24)。送信部16は、この書き換えられたレスポンスパケットをクライアント装置1宛てに送信する。
クライアント装置1は、DNSクエリパケットに対応するレスポンスパケットを受信することにより、少なくとも1つのIPアドレスを取得することができる。クライアント装置1は、この取得された少なくとも1つのIPアドレスを用いて、所望の情報サーバ9とIP通信を開始することができる(メインシーケンス)。
〔第1実施形態における作用及び効果〕
上述のように、第1実施形態におけるエージェント装置10では、DNSサーバ装置5から送信されたDNSクエリのレスポンスパケットが受信され、このレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる複数のIPアドレスが少なくとも1つに絞られる。結果、DNSクエリパケットの送信元であるクライアント装置1に、エージェント装置10により絞られたIPアドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケットが送り届けられる。
このように、第1実施形態によれば、DNSサーバ装置5に登録されている複数のIPアドレスがそのままクライアント装置1に送られるのではなく、クライアント装置1に返すべきIPアドレスが適切なものに絞られる。即ち、第1実施形態によれば、DNSサーバ装置5に登録されている複数のIPアドレスの中から選択された適切なIPアドレスのみがクライアント装置1に送られる。
従って、第1実施形態によれば、複数のIPアドレスから適切なIPアドレスを選択するポリシや知識を持っていないクライアントであっても、DNSクエリのレスポンスを受けることにより、効率よくIP通信を開始することができると共に、予期しないトラブルを招くようなIP通信を防ぐことができる。このように、第1実施形態におけるエージェント装置10によれば、通信装置にIP通信を効率よく適切に開始させることができる。更には、エージェント装置10によれば、クライアント装置1の通信を制御することができ、ひいては、通信網全体の通信動作を適切に制御することができる。
[第2実施形態]
第2実施形態では、適切なIPアドレスの選択に利用される通信関連情報が他の装置から取得される。以下、第2実施形態におけるエージェント装置10について、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。
図3は、第2実施形態に係るエージェント装置10の構成例を概念的に示す図である。第2実施形態におけるエージェント装置10は、第1実施形態の構成に加えて、関連情報取得部17を更に有する。関連情報取得部17についても、ソフトウェア構成要素、ハードウェア構成要素、又は、それらの組み合わせにより実現される。
関連情報取得部17は、受信部14により受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれるIPアドレスのリストを選択部15から取得し、この取得された各IPアドレスで特定される各通信装置(情報サーバ9等)に関する通信関連情報を所定通信を用いて取得する。例えば、関連情報取得部17は、当該通信関連情報を取得するために、取得された各IPアドレスを宛先とする各ICMP(Internet Control Message Protocol)エコー要求パケットをそれぞれ送信する。なお、当該所定通信は、ICMP通信に限定されず、SNMP(Simple Network Management Protocol)通信やNIQ(Node Information Query)や独自の通信であってもよい。
関連情報取得部17は、送信された各ICMPパケットに対する応答パケットのデータ内容、ICMPパケットを送信してからその応答を受信するまでの時間、応答パケットの有無などに応じて、取得された各IPアドレスで特定される各通信装置に関する通信関連情報をそれぞれ取得する。
具体的には、関連情報取得部17は、応答パケットが受信されなかった場合や応答パケットにエラー情報(不達情報)が含まれる場合には、そのIPアドレスで示される通信装置とは通信不能と判定し、そのIPアドレスを除外対象として当該通信関連情報に格納してもよい。また、関連情報取得部17は、送信してからその応答を受信するまでの時間が所定時間以内に収まらないICMPパケットを特定し、特定されたICMPの宛先としたIPアドレスを除外対象として当該通信関連情報に格納してもよい。また、関連情報取得部17は、送信してからその応答を受信するまでの時間の長さが短い程、高い優先度が付くように、各IPアドレスにそれぞれ優先度を付与し、優先度が付されたIPアドレスのリストを当該通信関連情報に格納するようにしてもよい。
関連情報取得部17により取得される通信関連情報は、適切なIPアドレスを選択するための情報であれば、その通信関連情報の具体的内容は制限されない。適切なIPアドレスとは、そのIPアドレスを用いれば、DNSクエリパケットの送信元であるクライアント装置1が所望の相手と適切にIP通信を実行することができる、そのようなIPアドレスを意味する。
なお、関連情報取得部17による通信関連情報の取得処理は、受信部14によりレスポンスパケットが受信される度に、そのレスポンスパケットに含まれる全IPアドレスを対象に実行されるようにしてもよい。また、各IPアドレスに関する通信関連情報にライフタイムをそれぞれ設け、その通信関連情報が既に取得されているIPアドレスについては、そのライフタイムの経過に応じて、通信関連情報の取得処理が実行されるようにしてもよい。
選択部15は、このように関連情報取得部17により取得された通信関連情報を用いて、受信部14により受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる複数のIPアドレスから少なくとも1つのIPアドレスを選択する。
〔動作例〕
図4は、第2実施形態に係るエージェント装置10の動作例を概念的に示す図である。図4では、第1実施形態と同様の処理には、図2と同様の符号が付されている。第2実施形態に係るエージェント装置10は、第1実施形態と同様に、処理(S21)から(S22)を実行する。
第2実施形態では、関連情報取得部17が、受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる各IPアドレスに関する通信関連情報をそれぞれ取得する(S41)。図4には、各IPアドレスにより示される情報サーバ9に関する通信関連情報が通信を介して取得される例が示される。関連情報取得部17は、例えば、ICMPを用いることにより、各IPアドレスに関する通信関連情報をそれぞれ取得する。
選択部15は、関連情報取得部17により取得された通信関連情報に基づいて、受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる複数のIPアドレスの中から、少なくとも1つのIPアドレスを選択する(S23)。以降、エージェント装置10は、第1実施形態と同様に動作する(処理(S24)以降)。
〔第2実施形態における作用及び効果〕
上述のように、第2実施形態におけるエージェント装置10では、各IPアドレスに関する通信関連情報がエージェント装置10により所定の通信を介して取得される。エージェント装置10では、このように取得された通信関連情報とレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる複数のIPアドレスとが照合されることにより、クライアント装置1にとって適切なIPアドレスが選択される。即ち、第2実施形態では、クライアント装置1にIP通信を適切に実行させ得るための知識(通信関連情報)がエージェント装置10に蓄積され、この知識に基づいて選択された適切なIPアドレスのみがDNS正引きの応答としてクライアント装置1に送られる。
従って、DNS正引きのレスポンスをエージェント装置10を介して受信したクライアント装置1は、そのレスポンスには通信不能な又は通信困難なIPアドレスが含まれていないため、特に知識を持つことなく、適切に所望の相手とIP通信を実行することができる。即ち、第2実施形態によれば、通信装置にIP通信を効率よく適切に開始させることができる。
[第3実施形態]
上述の第2実施形態では、クライアント装置1の通信相手のIPアドレスに関して収集された通信関連情報がIPアドレスの選択に利用されたが、クライアント装置1に関する通信関連情報がIPアドレスの選択に利用されてもよい。
図5は、第3実施形態に係るエージェント装置10の構成例を概念的に示す図である。第3実施形態におけるエージェント装置10の構成は、第2実施形態と同様であるが、関連情報取得部17の処理内容が第2実施形態と異なる。以下、第3実施形態におけるエージェント装置10について、第2実施形態と異なる内容を中心に説明する。
関連情報取得部17は、捕獲部11により捕獲されたDNSクエリパケットの送信元であり、かつ、受信部14により受信されたレスポンスパケットの送信先であるクライアント装置1に関する通信関連情報を所定の通信を用いて取得する。例えば、この取得処理は、中継部12が捕獲部11により捕獲されたDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5へ中継する前、又は、送信部16がレスポンスパケットをクライアント装置1宛てに送信する前に実行される。所定の通信とは、例えば、SNMP(Simple Network Management Protocol)、NIQ(Node Information Query)、独自の通信等である。
クライアント装置1に関する通信関連情報は、例えば、IPプレフィックスのリスト情報である。また、当該通信関連情報には、当該クライアント装置1がサポートするIPバージョンの情報が含まれる。これにより、選択部15は、レスポンスパケットの送信先となるクライアント装置1がIPv6をサポートするか否かを判断し、クライアント装置1にとって適切なIPアドレスを選択することができる。
関連情報取得部17により取得される通信関連情報は、クライアント装置1が所望の相手と適切にIP通信を実行することができる、適切なIPアドレスを選択するための情報であれば、その通信関連情報の具体的内容を制限しない。関連情報取得部17は、第2実施形態の内容に加えて、又は、第2実施形態の内容に代えて、クライアント装置1に関する通信関連情報を取得する。
〔動作例〕
図6は、第3実施形態に係るエージェント装置10の動作例を概念的に示す図である。図6には、第2実施形態と第3実施形態とが組み合わされた形態が示されており、第2実施形態と同様の処理には、図4と同様の符号が付されている。第2実施形態に係るエージェント装置10は、第2実施形態と同様に、処理(S21)、(S22)、(S41)を実行する。
第3実施形態に係るエージェント装置10では、関連情報取得部17は、処理(S22)で受信されたレスポンスパケットの送信先となるクライアント装置1に関する通信関連情報を所定通信(ICMP等)を用いてクライアント装置1から取得する(S61)。
続いて、選択部15は、処理(S41)で取得された通信関連情報及び処理(S61)で取得された通信関連情報に基づいて、処理(S22)で受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する(S23)。例えば、選択部15は、当該複数のIPアドレスの中から、処理(S41)で不通と判断されたIPアドレスを除外し、更に、クライアント装置1がサポートするIPバージョンと合致しないIPアドレスを除外する。
結果、このように選択部15により選択されたIPアドレスがリソースデータとして含まれるレスポンスパケットがクライアント装置1に送られる。
なお、図6に示される、クライアント装置1に関する通信関連情報を取得する処理(S61)は、処理(S21)の後に実行されてもよい。この場合、関連情報取得部17は、捕獲部11により捕獲されたDNSクエリパケットの送信元に関する通信関連情報を取得することになる。また、図6の例では、処理(S41)が実行されたが、処理(S41)は実行されなくてもよい。この場合、選択部15は、処理(S61)で取得された通信関連情報を用いてIPアドレスの選択を行えばよい。
〔第3実施形態における作用及び効果〕
上述のように、第3実施形態におけるエージェント装置10では、DNS正引きに対する応答としてDNSサーバ装置5から送られる複数のIPアドレスを適切なものに絞るために、DNS正引きの要求元であるクライアント装置1に関する通信関連情報が所定の通信を介して取得される。即ち、第3実施形態では、クライアント装置1にIP通信を適切に実行させ得るための知識(通信関連情報)として、クライアント装置1に関する情報がエージェント装置10で蓄積され、この知識に基づいて選択された適切なIPアドレスのみがDNS正引きの応答としてクライアント装置1に送られる。
従って、DNS正引きのレスポンスをエージェント装置10を介して受信したクライアント装置1は、そのレスポンスには、自身の通信環境に適合しないIPアドレスが含まれていないため、適切に所望の相手とIP通信を実行することができる。即ち、第3実施形態によれば、通信装置にIP通信を効率よく適切に開始させることができる。
[変形例]
上述の各実施形態では、受信部14がDNSサーバ装置5から送信されたレスポンスパケットを受信するために、エージェント装置10に捕獲部11及び中継部12が設けられている。しかしながら、受信部14がレスポンスパケットを受信することができるのであれば、エージェント装置10は捕獲部11及び中継部12を持たなくてもよい。この場合に、受信部14は、捕獲部11と同様の手法により、当該レスポンスパケットを捕獲するようにすればよい。
上述のエージェント装置10は、捕獲されたDNSクエリパケットに対して所定の判定処理を適用することにより、当該DNSクエリパケットをDNSサーバ装置5に中継するか否か、及び、IPアドレスの選択手法を決定するようにしてもよい。以下、上記所定の判定処理の具体例を実施例1として説明する。
捕獲部11は、図7から図9に示すような、処理設定データを保持し、この処理設定データの内容に基づいて、捕獲されたDNSクエリパケットに対する所定の判定処理を行うようにしてもよい。処理設定データには、送信元L2アドレス(Client L2 Addressと表記)、送信元IPアドレス(Client IP Addressと表記)、クエリの対象情報の種類を示すクエリタイプ、クエリのキー情報となるクエリ名、及び、アクション情報(Actionと表記)が格納される。捕獲部11は、処理設定データに設定される、送信元L2アドレス、送信元IPアドレス、クエリタイプ及びクエリ名の少なくとも1つを用いた複数の条件のうち、捕獲されたDNSクエリパケットに合致する条件を特定し、この特定された条件に対応するアクション情報を当該DNSクエリパケットに対する処理に決定する。
図7は、処理設定データの第1例(AnswerSelect_by_Prefix_4)を示す図である。第1例の処理設定データを参照した捕獲部11は、クエリタイプがAレコードを示すDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5への中継対象に決定する。これにより、中継部12は、そのDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5へ中継する。更に、捕獲部11は、通信関連情報としてIPプリフィックスのリスト情報を用いて1つのIPアドレスを選択するように選択部15に指示する。アクション情報に含まれる「NR(Normal Resolving)」は、捕獲されたDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5へ転送することを示し、「Select_One.Prefix_List」は、通信関連情報としてIPプリフィックスのリスト情報を用いて1つのIPアドレスを選択することを示す。
一方、捕獲部11は、クエリタイプがAAAAレコードを示すDNSクエリパケットを拒絶対象に決定する。これにより、捕獲部11は、このDNSクエリパケットを中継部12に中継させず、そのDNSクエリパケットの送信元に否定応答を返信するように送信部16に指示する。アクション情報の「SR.NoAnswer」は、DNSクエリパケットを転送することなくエージェント装置10自身が否定応答をクライアント装置1へ返すことを示す。
従って、第1例によれば、DNS正引きの応答として、IPプリフィックスリストに応じたIPv4アドレスを1つだけクライアント装置1に送ることができる。即ち、第1例によれば、エージェント装置10は、IPv4通信のみが実行されるように、クライアント装置1を制御することができる。
図8は、処理設定データの第2例(AnswerSelect_by_Prefix_6)を示す図である。第2例の処理設定データを参照した捕獲部11は、クエリタイプがAAAAレコードを示すDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5への中継対象に決定する。これにより、中継部12は、そのDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5へ中継する。更に、捕獲部11は、通信関連情報としてIPプリフィックスのリスト情報を用い、かつ、IPアドレスを1つだけ選択するように、選択部15に指示する。アクション情報に含まれる「NR(Normal Resolving)」は、捕獲されたDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5へ転送することを示し、「Select_One.Prefix_List」は、通信関連情報としてIPプリフィックスのリスト情報を用いて、1つのIPアドレスを選択することを示す。
一方、捕獲部11は、クエリタイプがAレコードを示すDNSクエリパケットを拒絶対象に決定する。これにより、捕獲部11は、このDNSクエリパケットを中継部12に中継させず、そのDNSクエリパケットの送信元に否定応答を返信するように送信部16に指示する。
従って、第2例によれば、DNS正引きの応答として、IPプリフィックスリストに応じたIPv6アドレスを1つだけクライアント装置1に送ることができる。即ち、第2例によれば、エージェント装置10は、IPv6通信のみが実行されるように、クライアント装置1を制御することができる。
図9は、処理設定データの第3例(AnswerSelect_by_Ping_6)を示す図である。第3例の処理設定データを参照した捕獲部11は、クエリタイプがAAAAレコード又はAレコードを示すDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5への中継対象に決定する。これにより、中継部12は、そのDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5へ中継する。
更に、第3例の処理設定データを参照した捕獲部11は、クエリタイプに応じて、IPアドレスの選択手法を替える。具体的には、捕獲部11は、クエリタイプがAレコードを示すレスポンスパケットに含まれるIPアドレスの選択には、先頭に設定された1つのIPアドレスを選択する手法を用い、クエリタイプがAAAAレコードを示すレスポンスパケットに含まれるIPアドレスの選択には、第2実施形態の手法で1つのIPアドレスを選択する手法を用いるように、選択部15に指示する。アクション情報に含まれる「Select_One.First」は、先頭に設定されたIPアドレスを1つだけ選択する手法を示し、「Select_One.Trial.Probe(ping)」は、各IPアドレスに関するpingコマンドで取得される通信関連情報を用いてIPアドレスを1つだけ選択する手法を示す。
このように、第3例によれば、DNSクエリパケットに設定されるクエリタイプに応じて、DNSクエリの要求元であるクライアント装置1に送られるIPアドレスの選択手法を切り替えることができる。第3例によれば、IPv6アドレスの選択には、そのIPアドレスで特定される通信装置から所定通信を用いて取得された通信関連情報が利用され、IPv4アドレスの選択には、レスポンスパケットへの設定順番が利用される。このように、第3例によれば、エージェント装置10は、クライアント装置1へ送られるIPアドレスを細かく制御することができる。
上述の実施例に示した処理設定データによれば、DNSクエリパケット内のデータ(送信元アドレス、クエリタイプ、クエリ名等)に応じて、選択に用いる通信関連情報の種別を切り替えることもできるし、選択されるIPアドレスの数(Select_Twoなど)を切り替えることもできる。
[第4実施形態]
第4実施形態におけるエージェント装置10は、IPv4アドレス及びIPv6アドレスが混在している環境において有効な機能を更に有する。図10は、第4実施形態におけるエージェント装置10の構成例を概念的に示す図である。
第4実施形態におけるエージェント装置10は、第1実施形態の選択部15に代え、変換部100を有する。変換部100についても、ソフトウェア構成要素、ハードウェア構成要素、又は、それらの組み合わせにより実現される。以下、第4実施形態におけるエージェント装置10について、第1実施形態と異なる内容を中心に説明する。
捕獲部11は、第1実施形態の処理に加えて、捕獲されたDNSクエリパケットに設定されているクエリタイプがAAAAレコードを示す場合に、当該DNSクエリパケットに対応する処理をサポート処理に決定する。この場合、捕獲部11は、決定された処理内容を中継部12に通知する。
中継部12は、捕獲部11からサポート処理が決定された旨の通知を受けると、当該DNSクエリパケットを、まずDNSサーバ装置5方向に送出する。更に、中継部12は、当該DNSクエリパケットに基づいて、クエリタイプがAAAAレコードからAレコードに書き換えられたDNSクエリパケットを生成し、このクエリタイプがAレコードを示すDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5方向に送出する。
変換部100は、上述のようなサポート処理が適用されたDNSクエリパケットの応答となるレスポンスパケットが受信部14で受信された場合に、クエリタイプがAレコードを示すレスポンスパケットにリソースデータとして含まれるIPv4アドレスをIPv4−mapped−IPv6アドレスに変換する。このとき、複数のIPv4アドレスが含まれている場合には、変換部100は、各IPv4アドレスをそれぞれIPv4−mapped−IPv6アドレスに変換する。
ここで、IPv4アドレスをIPv4−mapped−IPv6アドレスに変換する手法は周知である。特に、IPv4−mapped−IPv6アドレスについて、その定義は、以下の参考文献1「2.5.5.2 IPv4-Mapped IPv6 Address」に記載されており、使用方法及び機能は、以下の参考文献2に記載されているため、ここでは詳細な説明は省略する。
<参考文献1>R. Hinden, S. Deering, "IP Version 6 Addressing Architecture", February 2006, RFC4291 (http://www.ietf.org/rfc/rfc4291.txt)
<参考文献2>M-K. Shin, et al., "Application Aspects of IPv6 Transition", March 2005, RFC4038 (http://www.ietf.org/rfc/rfc4038.txt)
送信部16は、変換部100により変換されたIPv4−mapped−IPv6アドレスと、レスポンスパケットにリソースデータとして含まれていたIPv6アドレスとを、リソースデータとして含むレスポンスパケットを生成する。これにより、このレスポンスパケットに設定される回答数は、IPv4−mapped−IPv6アドレスの数と、IPv6アドレスの数との合計値となる。送信部16は、このように生成されたレスポンスパケットをクライアント装置1へ送る。
〔動作例〕
図11は、第4実施形態に係るエージェント装置10の動作例を概念的に示す図である。
クライアント装置1からDNSサーバ装置5宛てにDNSクエリパケットが送信されると、エージェント装置10の捕獲部11がそのDNSクエリパケットを捕獲する(S111)。続いて、捕獲部11は、そのDNSクエリパケットのクエリタイプがAAAAレコードを示すか否かを判定する(S112)。
中継部12は、クエリタイプがAAAAレコードを示すDNSクエリパケットをそのままDNSサーバ装置5へ転送する。更に、中継部12は、当該DNSクエリパケットに基づいて、クエリタイプがAAAAレコードからAレコードに書き換えられたDNSクエリパケットを生成し、このクエリタイプがAレコードを示すDNSクエリパケットをDNSサーバ装置5方向に送出する。なお、本実施形態の動作は、図11に図示された順序に制限されず、レスポンスの受信に関わらず、2タイプのDNSクエリパケットが順次送信されればよい。
これにより、DNSサーバ装置5は、各DNSクエリパケットに応じて、AAAAレコードに対応するIPv6アドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケット、及び、Aレコードに対応するIPv4アドレスをリソースデータとしても含むレスポンスパケットをそれぞれ返信する。
エージェント装置10では、受信部14が、上記2タイプのレスポンスパケットをそれぞれ受信すると、変換部100は、リソースデータとして含まれるIPv4アドレスをIPv4−mapped−IPv6アドレスに変換する(S113)。
続いて、送信部16は、変換部100により変換されたIPv4−mapped−IPv6アドレスと、レスポンスパケットにリソースデータとして含まれていたIPv6アドレスとを、リソースデータとして含むレスポンスパケットを生成する(S114)。送信部16は、このように生成されたレスポンスパケットをクライアント装置1へ送る。
〔第4実施形態における作用及び効果〕
このように、第4実施形態におけるエージェント装置10では、クエリタイプがAAAAレコードを示すDNSクエリパケットが受信された場合、そのDNSクエリパケットがDNSサーバ装置5へ転送されると共に、更に、クエリタイプがAレコードに変換されたDNSクエリパケットがDNSサーバ装置5へ送信される。これにより、各DNSクエリパケットに対する各レスポンスパケットがそれぞれエージェント装置10で受信される。受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれるIPv4アドレスがIPv4−mapped−IPv6アドレスに変換され、このIPv4−mapped−IPv6アドレスとIPv6アドレスとを含むレスポンスパケットがクライアント装置1へ送信される。
従って、第4実施形態によれば、クライアント装置1は、クエリタイプがAAAAレコードを示すDNSクエリパケットを送信しさえすれば、所望の通信相手に関するIPv6アドレスと共に、IPv4−mapped−IPv6アドレスを取得することができる。
エージェント装置10は、捕獲されたDNSクエリパケットに対して所定の判定処理を適用することにより、上述のサポート処理を適用するか否かを決定するようにしてもよい。以下、上記所定の判定処理の具体例を実施例2として説明する。
捕獲部11は、図12に示すような、処理設定データを保持し、この処理設定データの内容に基づいて、捕獲されたDNSクエリパケットに対する所定の判定処理を行うようにしてもよい。処理設定データの各項目については、実施例1と同様である。捕獲部11は、処理設定データに設定される、送信元L2アドレス、送信元IPアドレス、クエリタイプ及びクエリ名の少なくとも1つを用いた複数の条件のうち、捕獲されたDNSクエリパケットに合致する条件を特定し、この特定された条件に対応するアクション情報を当該DNSクエリパケットに対する処理に決定する。
図12は、処理設定データの第4例(Mapped(6_All_Round))を示す図である。第4例の処理設定データを参照した捕獲部11は、クエリタイプがAAAAレコードを示すDNSクエリパケットに対する処理を上記サポート処理に決定する。アクション情報の「NR.Mapped」は、上記サポート処理の実行を示す。
一方、捕獲部11は、クエリタイプがAレコードを示すDNSクエリパケットを拒絶対象に決定する。これにより、捕獲部11は、このDNSクエリパケットを中継部12に中継させず、そのDNSクエリパケットの送信元に否定応答を返信するように送信部16に指示する。アクション情報の「SR.NoAnswer」は、DNSクエリパケットを転送することなくエージェント装置10自身が否定応答をクライアント装置1へ返すことを示す。
従って、第4例によれば、IPv6形式のアドレスのみをクライアント装置1に送ることができる。更に、このような処理設定データによれば、DNSクエリパケット内のデータ(送信元アドレス、クエリタイプ、クエリ名等)に応じて、サポート処理の実施と、否定応答の返信とを切り替えることができる。
なお、上述の説明で用いた複数のフローチャートでは、複数のステップ(処理)が順番に記載されているが、本実施形態で実行される処理ステップの実行順序は、その記載の順番に制限されない。本実施形態では、図示される処理ステップの順番を内容的に支障のない範囲で変更することができる。また、上述の各実施形態及び各変形例は、内容が相反しない範囲で組み合わせることができる。
この出願は、2011年9月6日に出願された日本出願特願2011−193499号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (11)

  1. DNS(Domain Name System)クエリパケットに対する応答としての、複数のIP(Internet Protocol)アドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケットを受信する受信部と、
    前記受信部により受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する選択部と、
    前記リソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスが、前記選択部により選択された少なくとも1つのIPアドレスに置き換えられたレスポンスパケットを、前記DNSクエリパケットの送信元の通信装置に送信する送信部と、
    を備えるエージェント装置。
  2. 前記選択部は、前記少なくとも1つのIPアドレスの選択手法を複数有しており、前記DNSクエリパケット内のデータに応じて、当該複数の選択手法を切り替える、
    請求項1に記載のエージェント装置。
  3. 前記受信部により受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる少なくとも1つのIPアドレスを宛先とする所定通信を実行することにより、当該少なくとも1つのIPアドレスで特定される通信装置に関する通信関連情報を取得する関連情報取得部、
    を更に備え、
    前記選択部は、前記関連情報取得部により取得された通信関連情報に基づいて、前記受信部により受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する、
    請求項1又は2に記載のエージェント装置。
  4. 前記DNSクエリパケットの送信元の通信装置を宛先とする所定通信を実行することにより、当該送信元の通信装置に関する通信関連情報を取得する関連情報取得部、
    を更に備え、
    前記選択部は、前記関連情報取得部により取得された通信関連情報に基づいて、前記受信部により受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のエージェント装置。
  5. 前記所定通信は、ICMP(Internet Control Message Protocol)通信、SNMP(Simple Network Management Protocol)通信、又は、NIQ(Node Information Query)通信である、
    請求項3又は4に記載のエージェント装置。
  6. DNS(Domain Name System)クエリパケットに対する応答としての、複数のIP(Internet Protocol)アドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケットを受信し、
    前記受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択し、
    前記リソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスが、前記選択された少なくとも1つのIPアドレスに置き換えられたレスポンスパケットを、前記DNSクエリパケットの送信元の通信装置に送信する、
    ことを含む通信中継方法。
  7. 前記少なくとも1つのIPアドレスの選択は、前記少なくとも1つのIPアドレスの選択手法を複数有しており、前記DNSクエリパケット内のデータに応じて、当該複数の選択手法を切り替える、
    請求項6に記載の通信中継方法。
  8. 前記受信されたレスポンスパケットにリソースデータとして含まれる少なくとも1つのIPアドレスを宛先とする所定通信を実行することにより、当該少なくとも1つのIPアドレスで特定される通信装置に関する通信関連情報を取得する、
    ことを更に含み、
    前記少なくとも1つのIPアドレスの選択は、前記取得された通信関連情報に基づいて、前記受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する、
    請求項6又は7に記載の通信中継方法。
  9. 前記DNSクエリパケットの送信元の通信装置を宛先とする所定通信を実行することにより、当該送信元の通信装置に関する通信関連情報を取得する、
    ことを更に含み、
    前記少なくとも1つのIPアドレスの選択は、前記取得された通信関連情報に基づいて、前記受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する、
    請求項6から8のいずれか1項に記載の通信中継方法。
  10. 前記所定通信は、ICMP(Internet Control Message Protocol)通信、SNMP(Simple Network Management Protocol)通信、又は、NIQ(Node Information Query)通信である、
    請求項8又は9に記載の通信中継方法。
  11. コンピュータに、
    DNS(Domain Name System)クエリパケットに対する応答としての、複数のIP(Internet Protocol)アドレスをリソースデータとして含むレスポンスパケットを受信する受信部と、
    前記受信部により受信されたレスポンスパケットのリソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスの中から少なくとも1つのIPアドレスを選択する選択部と、
    前記リソースデータに含まれる前記複数のIPアドレスが、前記選択部により選択された少なくとも1つのIPアドレスに置き換えられたレスポンスパケットを、前記DNSクエリパケットの送信元の通信装置に送信する送信部と、
    を実現させることを特徴とするエージェントプログラム。
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