JPWO2013008454A1 - 鉛蓄電池 - Google Patents

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Abstract

電動スクータなど振動が激しい車両の駆動源として用いても、内部短絡などによる突然死を起こさない、寿命特性に優れた鉛蓄電池を提供する。正極板あるいは負極板の一方を親水化処理された合成繊維不織布からなる第1のセパレータに内包し、前記第1のセパレータおよびガラス繊維からなる板状の第2のセパレータを介して前記正極板と前記負極板とを対峙させた極板群を有する鉛蓄電池であって、前記第1のセパレータは、直径1mmの半球状先端を有する棒を1mm/秒で下降させて測定した場合の単位厚み当たりの貫通強度が4500gf/mm以上7500gf/mm以下であることを特徴とする。

Description

本発明は、正極板あるいは負極板の一方をセパレータに内包した極板群を有する鉛蓄電池に関するものである。
安価で耐久性の高い鉛蓄電池、とりわけメンテナンスが不要な密閉型鉛蓄電池は、電動車両の駆動源として、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池と並んで注目されている。
鉛蓄電池を電動車両に搭載する場合、全ての構成要素において軽量化が求められる。とりわけ比重が極めて大きい格子の軽量化は、鉛蓄電池を電動車両に搭載する上での最重要課題である。そこでこのような鉛蓄電池に用いる格子は、四辺形の各辺のうち上辺と下辺のみに枠部が存していて側辺には枠部が存していないことが多い。側辺の枠部がない格子は、鉛シートの長尺方向に所定間隔で切り目を入れて幅方向に展開するエキスパンド工法を用いることで得られる。
但し、側辺の枠部がない格子を用いてなる極板は、充放電を繰り返すことで膨張する活物質が格子からはみ出し、これが原因となって正極板と負極板とが内部短絡を起こすことが知られている。そこで特許文献1に記載されているように、正極板あるいは負極板の一方をU字状にした合成繊維不織布で挟み、かつ合成繊維不織布の左右両端部を溶着することで袋状とし、この袋に正極板あるいは負極板の一方を内包した上で、さらにガラス繊維からなる板状のセパレータを介して正極板と負極板とを対峙させ、極板群を構成する方法が記されている。この方法によれば、充放電の繰り返しに伴う(活物質の膨張による)内部短絡が解消されるとともに、電解液の保持力や極板からのガス拡散性が高まるため、鉛蓄電池の長寿命化が可能であると考えられる。
特開平10−040896号公報
近年、新しい電動車両である電動スクータなど振動が激しい車両に鉛蓄電池を用いることが多くなってきた。そうすると、特許文献1の技術を用いても、十分な寿命特性が得られず、内部短絡による突然死(鉛蓄電池が突然充放電できなくなること)が生じることがわかってきた。
本発明はこの課題を解決するためのものであって、電動スクータなど振動が激しい車両の駆動源として用いても、内部短絡などによる突然死を起こさない、寿命特性に優れた鉛蓄電池を提供することを目的とする。
前述した課題を解決するために、本発明の鉛蓄電池は、正極板あるいは負極板の一方を親水化処理された合成繊維不織布からなる第1のセパレータに内包し、前記第1のセパレータおよびガラス繊維からなる板状の第2のセパレータを介して前記正極板と前記負極板とを対峙させた極板群を有し、前記第1のセパレータは、直径1mmの半球状先端を有する棒を1mm/秒で下降させて測定した場合の単位厚み当たりの貫通強度が4500gf/mm以上7500gf/mm以下であることを特徴とする構成とした。
正極板および負極板の少なくとも一方は、四辺形の格子であって枠部が上辺及び下辺のみに存する格子を備えていることが好ましい。
第1のセパレータに用いる合成繊維の主成分がオレフィン系繊維であることが好ましい。
第1のセパレータの厚みは0.13mm以上0.20mm以下であることが好ましい。
第1のセパレータに用いる合成繊維不織布を、スルフォン化処理、プラズマ処理およびフッ素処理のうち少なくとも1つを用いて親水化してもよい。ここでフッ素処理というのは、フッ素ガスと酸素ガスの混合気体を合成繊維不織布に作用させることにより、合成繊維の表面に−COOH基を導入して親水性を向上させる処理のことである。
第1のセパレータをU字状に折り曲げて左右両端部を溶着してなる袋に正極板あるいは負極板の一方を収納して内包することが好ましい。
本発明の鉛蓄電池を用いれば、電動スクータなど振動が激しい車両の駆動源として用いても、内部短絡などによる突然死を起こさない、寿命特性に優れた鉛蓄電池を提供することができるようになる。
本発明の鉛蓄電池の要部を示す概略図 本発明に用いられる格子の一例を示す概略図 (a)本発明の鉛蓄電池の構成法の一例を示す概略図、(b)同概略図、(c)同概略図 本発明に用いられる第1のセパレータの試験方法の一例を示す図 激しい振動下における寿命特性を示す図
まず本発明に想到した経緯について説明をする。
特許文献1に開示された袋状の合成繊維不織布からなる第1のセパレータに一方の極板を入れて包み込み、さらにガラス繊維マットからなる第2のセパレータを用いて極板群を作製して鉛蓄電池を作り上げ、この鉛蓄電池に激しい振動を加えて充放電をさせる試験を行ったところ、高い確率で内部短絡を生じた。内部短絡が生じた鉛蓄電池を調べたところ、第1のセパレータに穴が開いていた。そこで本願発明者らは第1のセパレータ、第2のセパレータ及び極板に関して種々の検討を行った結果、第1のセパレータの貫通強度をある範囲内にすることによって内部短絡を抑制できて歩留まり良く鉛蓄電池を作製できることを見出した。
第1のセパレータに穴が開くのは、極板の部材であるエキスパンド格子が切断された跡が鋭利な形状であるためと考えられる。すなわち、振動によってこの切断跡が第1のセパレータに当たり、穴を開けるものと考えられる。従って、本願発明者らは鋭利な刃物に対して切断されにくい合成繊維不織布を検討していたが、切断されにくさとは一見無関係な貫通強度の値が穴の開きにくさと関連していることを見出した。
すなわち、図4に示すような、第1のセパレータ3の試験方法によって計測される貫通強度の大きさによって内部短絡が生じるか否かが左右されることが判明した。この試験方法を以下に説明する。まず、穴7a(直径12mm程度)を有する治具7に第1のセパレータ3を固定し、直径φが1mmの半球状先端6aを有する剛性の高い棒6の直下に置く。そして棒6を矢印の方向に1mm/秒で下降させる。半球状先端6aに押されて第1のセパレータ3が破損した時点の応力を第1のセパレータ3の厚みで除した値が、単位厚み当たりの貫通強度(単位:gf/mm)である。以下に実施の形態について説明する。
(実施形態)
図1は、実施形態に係る鉛蓄電池の要部(極板群)を示す概略図であり、図2は本実施形態に用いられる格子の一例を示す概略図であり、図3は本実施形態の鉛蓄電池の構成法の一例を示す概略図である。
親水化処理された合成繊維不織布からなる第1のセパレータ3に正極板1を内包し、さらにガラス繊維からなる板状の第2のセパレータ4を介して負極板2と袋状のセパレータ3に収納された正極板1とを対峙させて、極板群を構成している。
正極板1に用いる格子は、図2に示すように四辺形であって、耳5aが連接された上辺側枠部5bや最下部に配置された下辺側枠部5cは有するものの、側部の辺5dおよび5cには枠部が存していない。この格子に正極活物質を充填して正極板1を作製する。またこの正極板1は、図3に示すように、第1のセパレータ3を線α−α‘で折り返した後、線β−β’およびγ−γ‘に沿って溶着して構成される袋の中に内包されている。
本実施形態の鉛蓄電池は、第1のセパレータ3の単位厚み当たりの貫通強度(具体的には直径1mmの半球状先端を有する棒を1mm/秒で下降させて測定した場合の貫通強度)が4500gf/mm以上7500gf/mm以下である。
第1のセパレータ3を構成する合成繊維不織布の機械強度を考慮せずに特許文献1に挙げられた鉛蓄電池を作製しても、振動が激しい条件下では十分な耐久性が得られない。この理由は次のように推察される。
正極板1は長尺の格子に正極活物質を充填した後で、所定の大きさに切断して得られる。この時の所定寸法に切断した格子の切断跡は、角の部分が刃によって引き延ばされて刃と略同一の鋭利な形状として残存する。ここで激しい振動により正極板1の切断跡が第1のセパレータ3に何度も接触すると、この鋭利な形状を有する切断跡が第1のセパレータ3を破損させてしまう。この切断跡が第2のセパレータ4をも破損させた時、正極板1と負極板2とは内部短絡することになる。
車や二輪車に搭載される鉛蓄電池の場合、従来は路面の凹凸による振動(上下振動)と、加速や減速による振動(前後振動)とを考慮して極板群の構成を検討していた。すなわち、例えば図1において正極板1が、袋状の第1のセパレータ3から上に飛び出したり底に押し付けられたりする上下に振動する振動モード(上下振動)や、正極板1の面と平行であって且つ上下に対して垂直な方向に振動する振動モード(前後振動)については、振動に対する耐性を向上させるため従来から振動試験が行われて対策が検討されてきた。
しかしながら、中国や東南アジアにおいて電動スクータ等が普及するにつれて、より過酷な振動条件のもと鉛蓄電池が使用されるようになり、これまで考慮する必要がなかった正極板1の面に対して垂直な方向である極板の積層方向(図1の100)の振動も問題となることが判明した。
この新たな課題を解決するために発明者らが種々の検討を重ねた結果、図4に示す試験で得られる単位厚み当たりの貫通強度が4500gf/mm以上である合成繊維不織布を第1のセパレータ3とする必要があることが判明した。ところで合成繊維不織布を破損させる応力を合成繊維不織布の厚みで除した単位厚み当たりの貫通強度は、不織布の厚みだけでなく繊維径や繊維の組成によって異なる合成繊維自体の強度にも依存する。この値が所定値以上の合成繊維不織布を第1のセパレータ3とすることで、図1の100の方向における激しい振動が繰り返されても、極板の鋭利な切断跡によって合成繊維が切断されなくなり、内部短絡による突然死が抑制できるようになることが判明した。単位厚み当たりの貫通強度が4500gf/mmよりも小さいと、図1の100の方向における激しい振動が繰り返されることによって鉛蓄電池として求められる寿命よりも短い期間で第1のセパレータ3が破損して内部短絡が生じてしまうため、上述の新たな課題に対しては単位厚み当たりの貫通強度を4500gf/mm以上とすることが必要である。
一方で、過度に機械強度が高い合成繊維不織布を第1のセパレータ3に適用して特許文献1に挙げられた鉛蓄電池を構成しようとしても、図3のようにU字状に折り曲げることが困難になる。これは合成繊維自体の強度が大きすぎて曲げ応力に対して降伏し難くなるためであると考えられる。過度に機械強度が高い合成繊維不織布からなる第1のセパレータ3をU字状に折り曲げて袋状にすると、その形状が歪んで特に底近辺が外方に膨らんでしまいやすく、極板群を電槽に挿入することが困難になるなどの別の課題が生じる。この別の課題を解決するためには、図4に示す試験で得られる単位厚み当たりの貫通強度が7500gf/mm以下である合成繊維不織布を第1のセパレータ3とする必要があることが判明した。
上述したように、第1のセパレータ3には親水化処理された合成繊維不織布が用いられる。合成繊維不織布には隙間が存在するが、合成繊維を親水化処理することで、合成繊維同士の隙間に電解液を保持する能力が現出する。ここで合成繊維の主成分がオレフィン系繊維であれば、耐薬品性(特に耐酸性)が向上するので好ましい。また第1のセパレータ3の厚みが0.13mm以上0.20mm以下あれば、寿命特性(激しい振動下での突然死の回避)と加工性(折り曲げやすさ)とを両立させやすくなるので好ましい。さらに合成繊維不織布の親水化処理の手段として、スルフォン化処理、プラズマ処理およびフッ素処理などを選択すれば、簡便な方法で高い親水性を付与できる。
第2のセパレータ4にはガラス繊維からなるマット(板状物)が用いられる。この基材は微細なガラス繊維からなり、親水性に優れるため電解液である希硫酸を保持させることが可能である。
なお図1では第1のセパレータ3に正極板1を内包する形態を示したが、第1のセパレータ3に負極板2を内包しても本発明の効果は得られる。
図2では上下方向に延びる側部の枠部がない格子で正極板1を構成する形態を示した。このような形態は、個別に作製する鋳造格子(連続鋳造方式を含む)とは異なり、帯状に一体加工してから所定寸法に切断するエキスパンド格子に特有な形態である。そして所定寸法に切断する際に、切断跡は刃と略同一の鋭利な形状として残存しやすい。よって図2のような形態を採るほうが、本発明の効果は顕著化する。
ここで正極板1には、活物質ペーストとして鉛および鉛酸化物を含むものを用いることができる。また負極板2には、活物質ペーストとして鉛および鉛酸化物、さらには硫酸バリウムやカーボンブラック、およびリグニン化合物を含むものを用いることができる。構成した極板群を挿入する電槽や、電槽の開口部を封口する蓋には、ポリプロピレン(PP)やアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS)を用いることができる。また電槽に挿入した複数の極板群を接続する接続部品には、鉛や種々の鉛合金を用いることができる。なお電解液として用いる希硫酸の比重は、1.2〜1.4g/mlであることが好ましい。
酸化鉛粉を硫酸と精製水とで混練して活物質ペーストを作製した。鉛−カルシウム合金製の圧延シートをレシプロ方式でエキスパンド展開して得た格子の長尺連続体にこの活物質ペーストを充填し、乾燥後に所定寸法に切断することで、耳5a、上辺側枠部5bおよび下辺側枠部5cは有するが辺5dおよび5cに上下方向に延びる枠部がない格子からなる正極板1を作製した。
一方、酸化鉛粉に対して有機添加剤や硫酸バリウム、カーボンなどを常法により添加したものを硫酸と精製水とで混練して活物質ペーストを作製し、鉛−錫−カルシウム合金製の圧延シートをレシプロ方式でエキスパンド展開して得た格子にこの活物質ペーストを充填し、乾燥後に所定寸法に切断することで、耳5a、上辺側枠部5bおよび下辺側枠部5cは有するが辺5dおよび5cに上下方向に延びる枠部がない負極板2を作製した。
上述した正極板1および負極板2を熟成乾燥させた後、図3に示す方法により正極板1を袋状の第1のセパレータ3に内包した。なお第1のセパレータ3はポリプロピレンからなる合成繊維不織布を親水化処理したものであり、合成繊維自体の強度を変えることで、第1のセパレータ3の貫通強度を種々の値とし、本実施例に供した。なお、貫通強度は、繊維径や不織布の構成などを変更することで調整することができる。例えば、比較例2の第1のセパレータは本発明例6の合成繊維よりも太い繊維を用いている。この第1のセパレータ3の詳細な構成条件を(表1)に記す。
その後、負極板2と第1のセパレータ3に内包された正極板1とを、ガラス繊維マットからなる第2のセパレータ4を介して対峙させ、極板群を構成した。この極板群6つをABS製の電槽(6つのセル室を有する)に収納し、接続部品を用いて極板群どうしを直列に接続し、両端の極板群は一方の極性に端子(正極端子および負極端子)を接続した。そして電解液である希硫酸を各セル室に注入しつつ電槽の開口部をABS製の蓋で封口することで、密閉型の鉛蓄電池(12V20Ah)を作製した。
これらの鉛蓄電池に対して、以下に示す評価を行った。結果を(表1)に併記する。
(加工性/U字折り曲げ性)
正極板1を第1のセパレータ3に内包する(具体的には図3の線α−α‘に沿って折り曲げる)際に、第1のセパレータ3が目視でわかる程度に膨らんだ状態に歪んで変形したものを電槽に挿入できない不良品として排除し、残りを良品として電池の作製に供した。全体の加工枚数(10000枚)に対する不良品の枚数の割合を、加工性の指標として(表1)に示す。
Figure 2013008454
(激しい振動下における寿命特性)
電動スクータとしての使用を想定し、放電しながら振動を加える複合振動サイクル寿命試験を実施した。具体的には、本発明例1〜9、比較例1,2の鉛蓄電池それぞれ1つずつに対して、放電時のみ振動を加え、充電時は振動を加えない試験を行った。
ここで振動条件は、市場における電動スクータの測定データから、図1の100に示す方向の振動であって、最大加速度3G、周波数10〜33Hzの正弦波振動とした。また放電条件は、市場におけるデータから、放電電流10A(0.5CA)、放電下限電圧10.5Vとした。さらに充電条件は、市場において一般的な定電圧充電方法を採用し、最大充電電流10A、最大充電電圧14.7V、最大充電時間12時間とした。
放電から充電までを1サイクルとし、50サイクル毎に容量試験を実施した。具体的には上述した条件で充電した後、25℃雰囲気下で12時間以上静置してから上述した条件で(但し振動を加えずに)放電した。初期容量を100%として、容量劣化によって初期容量の80%を下回った時点で寿命に達したものと判定した。その結果を図5に示す。符号110が比較例1、符号120が本発明例1、符号130が本発明例2〜9及び比較例2の寿命特性である。
現行品である比較例1は図5の符号110として示すように、サイクル途中では比較例2や本発明例1〜9と同様の容量比であったが、250サイクル経過後、突然放電容量が低下し、寿命に達した。比較例1の劣化要因を調査したところ、正極板1の肩骨部分で第1のセパレータ3(合成繊維)と第2のセパレータ4(ガラス繊維)が同一箇所で切断されており、内部短絡が発生していることが判明した。比較例1の第1のセパレータを構成している合成繊維不織布の単位厚み当たりの貫通強度は4333gf/mmであって4500gf/mmよりも小さいためにこのような結果になったと考えられる。
なお本発明例1は図5の符号120として示すように、比較例1よりもサイクル寿命は長いものの、250サイクル経過後に放電容量が低下し始め、350サイクルで初期容量の80%を下回り寿命に達した。本発明例1の劣化要因を調査したところ、比較例1と異なり、正極板1の上辺側枠部で第2のセパレータ4は切断されていたが、第1のセパレータ3は切断されず、内部短絡は発生していなかった。容量劣化の原因は鋭意解明中であるが、内部短絡ではないことがわかった。
これらと比べて、本発明例2〜9および比較例2は図5の符号130として示すように、サイクルを経過しても突然放電容量が低下することはなく、初期容量の80%を下回り寿命に達したのは400〜500サイクルであった。但し貫通強度が7500gf/mmを超える比較例2は、第1のセパレータをU字状に折り曲げる際に変形が生じ、電槽に挿入できなくなって歩留が顕著に低下した。本発明例1〜9では第1のセパレータを構成している合成繊維の径が0.07μm以上0.2μm以下であるが、比較例2では0.2μmを超えており、これにより加工性不良率が大きく増加している。なお本発明例2〜9および比較例2についても劣化要因を調査したが、本実施例1と同様、内部短絡は発生していなかった。
以上の評価結果から、第1のセパレータ3の単位厚み当たりの貫通強度を適正化することで、耐振動性(耐短絡性)と加工性(U字折り曲げ性)の両方に優れた鉛蓄電池を提供できることがわかる。特に第1のセパレータ3の厚みが0.13mm以上0.20mm以下である本発明例2〜5、7および8は、上記2つの課題を高いレベルで解消できることがわかる。なお本発明例5、7および8の比較から、第1のセパレータ3に対する親水化処理は、スルフォン化処理、プラズマ処理およびフッ素処理のいずれであっても良いことがわかる。
本発明の鉛蓄電池は、電動スクータなどクリーンなエネルギーを活用する車両にも問題なく採用できる。引いては地球環境の保全に貢献できる本発明は、工業上、極めて有用である。
1 正極板
2 負極板
3 第1のセパレータ
4 第2のセパレータ
5a 耳
5b 上辺側枠部
5c 下辺側枠部
5d、5e 辺
6 棒
6a 半球状先端
7 治具
7a 穴

Claims (6)

  1. 正極板あるいは負極板の一方を親水化処理された合成繊維不織布からなる第1のセパレータに内包し、前記第1のセパレータおよびガラス繊維からなる板状の第2のセパレータを介して前記正極板と前記負極板とを対峙させた極板群を有する鉛蓄電池であって、
    前記第1のセパレータは、直径1mmの半球状先端を有する棒を1mm/秒で下降させて測定した場合の単位厚み当たりの貫通強度が4500gf/mm以上7500gf/mm以下であることを特徴とする鉛蓄電池。
  2. 前記正極板および負極板の少なくとも一方は、四辺形の格子であって枠部が上辺及び下辺のみに存する格子を備えていることを特徴とする、請求項1記載の鉛蓄電池。
  3. 前記第1のセパレータに用いる合成繊維の主成分がオレフィン系繊維であることを特徴とする、請求項2記載の鉛蓄電池。
  4. 前記第1のセパレータの厚みは0.13mm以上0.20mm以下であることを特徴とする、請求項1記載の鉛蓄電池。
  5. 前記第1のセパレータに用いる合成繊維不織布を、スルフォン化処理、プラズマ処理およびフッ素処理のうち少なくとも1つを用いて親水化したことを特徴とする、請求項1記載の鉛蓄電池。
  6. 前記第1のセパレータをU字状に折り曲げて左右両端部を溶着してなる袋に前記正極あるいは前記負極の一方を収納して内包することを特徴とする、請求項1記載の鉛蓄電池。
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