JPWO2012176776A1 - 冷間成形鋼製枕木 - Google Patents

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Abstract

下面が開口している外開き溝型鋼からなり、前記溝型鋼のウェブの両側に、フランジ先端同士を結ぶ線分とのなす傾斜角(γ)で拡開するように傾斜している斜肩部と、前記斜肩部の傾斜角(γ)よりも前記線分とのなす傾斜角(β)が大きくて急傾斜で拡開している傾斜フランジとを有する鋼製枕木であって、前記傾斜フランジの下端部には、前記傾斜フランジの傾斜角(β)よりも前記線分とのなす傾斜角(α)が小さくて外側に向かって拡開するように先端傾斜フランジが設けられ、前記先端傾斜フランジの傾斜角(α)は、フランジ先端同士を結ぶ線分とのなす角が、32?≰α≰60?とされていることを特徴とする冷間成形鋼製枕木。

Description

本発明は、レールを敷設するための冷間成形による冷間成形鋼製枕木に関する。
従来、木材資源の枯渇によって、枕木は木製からコンクリート製もしくは鋼製あるいはコンクリートと鋼材を組み合わせたものに代えられてきた。
また、コンクリートを使用した枕木は、廃棄処理の困難なことから、鉄製枕木又は鋼製枕木が採用されるようになり、各種の形状のもの採用されている。
鉄製枕木としては、例えば、鋳鉄で成形され、下部が開口されている枕木が知られている(例えば、特許文献1参照)
また、鋼製枕木としては、熱間加工により製作され、例えば、図4に示すように、ウェブ2の両側に、外側に拡開するように傾斜する斜肩部3を備え、前記各斜肩部3に外側に拡開するように傾斜し、前記斜肩部3の傾斜角よりも急傾斜とされている傾斜フランジ4を備え、前記ウェブ2と各斜肩部3と傾斜フランジ4とにより、底部が開口されている下向き開口溝形断面で外開き溝型鋼とし、前記傾斜フランジ4の先端部にリブのような膨出部分21を熱間成形により形成して備えた、熱間成形による鋼製枕木20も知られている(例えば、特許文献2参照)。
また、ウェブの両側のフランジの下端側が厚肉部を備えた形態とされ、鋳造による金属製箱形枕木も知られている(例えば、特許文献3参照)。
特開昭63−78901号公報 特開昭63−255401号公報 実開平05−73001号公報
傾斜フランジ4の先端部にリブのような膨出部分21を備えていると、その膨出部分を有することで曲げ剛性等の剛性が向上すると共に座屈耐力が向上する枕木になる反面、熱間加工により枕木を製作するようになるため、枕木の製造コストが高くなるという問題がある。
本発明者は、熱間加工による前記のような膨出部分を有する鋼製枕木に代わって置き換え可能な性能を有する鋼製枕木で、冷間成形による安価な鋼製枕木とするために、種々検討した結果、ウェブと斜肩部及び傾斜フランジについては、同様に備えた形態の鋼製枕木とした場合、熱間加工による枕木のリブのような膨出した部分を、冷間加工では形成することが困難であることから、熱間加工による鋼製枕木における前記の膨出部分に代わる形状を如何に実現するかであるかと認識した。
そこで、ウェブの両側に、外側に拡開するように傾斜する斜肩部を備え、前記各斜肩部に、外側に拡開するように傾斜し前記斜肩部の傾斜角よりも急傾斜とされている傾斜フランジを備え、前記ウェブと各斜肩部と傾斜フランジとにより、底部が開口されている下向き開口溝形断面で、冷間加工による外開き溝型鋼として、傾斜したフランジに一体に拡開するように外開きする先端傾斜フランジを設ける形態で、先端傾斜フランジの傾斜角度の異なる各種断面形態についての性能について研究した結果、先端傾斜フランジを特定の範囲の傾斜角とすることで、熱間成形による膨出した部分を形成した鋼製枕木に近い性能の冷間鋼製枕木とすることも可能であることを知見して、本発明を完成させた。
本発明は、冷間成形による安価な冷間成形鋼製枕木を提供することを目的とする。
第1発明の冷間成形鋼製枕木では、下面が開口している外開き溝型鋼からなり、前記溝型鋼のウェブの両側に、フランジ先端同士を結ぶ線分とのなす傾斜角(γ)で拡開するように傾斜している斜肩部と、前記斜肩部の傾斜角(γ)よりも前記線分とのなす傾斜角(β)が大きくて急傾斜で拡開している傾斜フランジとを有する鋼製枕木であって、 前記傾斜フランジの下端部には、前記傾斜フランジの傾斜角(β)よりも前記線分とのなす傾斜角(α)が小さくて外側に向かって拡開するように先端傾斜フランジが設けられ、前記先端傾斜フランジの傾斜角(α)は、フランジ先端同士を結ぶ線分とのなす角が、32°≦α≦60°とされていることを特徴とする。
また、第2発明では、第1発明の鋼製枕木において、前記先端傾斜フランジの前記線分とのなす傾斜角(α)が、33°≦α≦60°とされていることを特徴とする。
本発明の冷間成形鋼製枕木によると、下面が開口している外開き溝型鋼からなり、前記外開き溝型鋼のウェブの両側に、フランジ先端同士を結ぶ線分とのなす傾斜角(γ)で拡開するように傾斜している斜肩部と、前記斜肩部の傾斜角(γ)よりも前記線分とのなす傾斜角(β)が大きくて急傾斜で拡開している傾斜フランジとを有する鋼製枕木であって、前記傾斜フランジの下端部には、前記傾斜フランジの傾斜角(β)よりも前記線分とのなす傾斜角(α)が小さくて外側に向かって拡開するように先端傾斜フランジが設けられ、前記先端傾斜フランジの傾斜角(α)は、フランジ先端同士を結ぶ線分とのなす角が、32°≦α≦60°とされているので、先端傾斜フランジを設けるだけで、熱間加工によりフランジ先端部に膨出した部分を形成した高価な鋼製枕木に比べて、これに近い性能を有し、先端傾斜フランジのみが異なる以外はほぼ同様な外形の冷間成形による安価な鋼製枕木とすることができる。また、断面形態も単純な形態であるので、プレス加工により容易に製作することができる等の効果が得られる。また、先端傾斜フランジの傾斜角(α)も外側に向って拡開するように傾斜する傾斜角であるので、先端傾斜フランジの曲げ加工も容易である等の効果が得られる。また、先端傾斜フランジの傾斜角(α)を32°≦α≦60°の範囲とすることにより、鋼製枕木の開きを抑制しながら、従来のフランジ先端部に膨出した部分を有する熱間加工による鋼製枕木の性能に近い性能を発揮させることができる等の効果が得られる。
また、本発明の冷間成形鋼製枕木の場合は、先端傾斜フランジを備え、その部分の傾斜角(α)を32°≦α≦60°の範囲とされていることで、先端傾斜フランジの部分で剛性が高くなり、傾斜角(α)も32°≦α≦60°であることから、搗き固めた場合に外開き溝型鋼の中空部内にバラストがより充填されるようになることで、鉛直荷重の荷重伝達がよくなると共に、冷間成形鋼製枕木の負担も軽減される効果がある。すなわち、先端傾斜フランジがある程度の傾斜角を有することにより、搗き固めた場合に枕木周辺のバラストが先端傾斜フランジによって中空部へ向かってガイドされて、当該中空部内にバラストが充填され易くなる。例えば、中空部内に充填されるバラストが少ない場合は、枕木のウェブの下面と中空部内のバラストとの間の空隙の高さ大きくなるが、多くのバラストが充填される場合は当該空隙の高さが小さくなる。これによって、枕木は充填されたバラストに支持されることによって、鉛直荷重の荷重伝達がよくなると共に、冷間成形鋼製枕木の負荷も軽減される。
また、第2発明によると、第1発明の効果に加えて、先端傾斜フランジの傾斜角(α)を33°≦α≦60°の範囲とすることにより、正曲げ荷重が作用した場合における鉛直変位とサイド沈下量との差を押え、枕木断面の崩れをより抑制することができる等の効果が得られる。
(a)は、本発明の第1実施形態の冷間成形鋼製枕木の断面形態を示す一部縦断正面図、(b)は、本発明の第2実施形態の冷間成形鋼製枕木の断面形態を示す一部縦断正面図である。 (c)は、本発明の第3実施形態の冷間成形鋼製枕木の断面形態を示す一部縦断正面図、(d)は、本発明の第4実施形態の冷間成形鋼製枕木の断面形態を示す一部縦断正面図、(e)は、本発明の第5実施形態の冷間成形鋼製枕木の断面形態を示す一部縦断正面図である。 (f)は、比較例1の冷間成形鋼製枕木の断面形態を示す一部縦断正面図、(g)は、比較例2の冷間成形鋼製枕木の断面形態を示す一部縦断正面図、(h)は、比較例3の冷間成形鋼製枕木の断面形態を示す一部縦断正面図である。 熱間加工により製造された従来の鋼製枕木の断面形態を示す縦断正面図である。 従来の鋼製枕木と、各種本発明の冷間成形鋼製枕木と、各種比較例の冷間成形鋼製枕木の試験体の断面形態を示す縦断正面図である。 静的曲げ試験をしている状態を示すものであって、各種鋼製枕木に対して載荷試験している状態を示す概略縦断正面図である。 (a)は本発明の実施形態の冷間成形鋼製枕木の概略平面図、(b)は側面図である。 下向き開口断面の鋼材からなる枕木素材から冷間曲げ加工を施して、本発明の冷間成形鋼製枕木とする場合の加工状況を示す概略縦断側面図である。 図1〜図3に示す形態を代表して、図1(a)に示す形態を拡大して示す説明図である。 鋼製枕木に正曲げ荷重及び負曲げ荷重が作用することを説明するための説明図である。 バラストの充填具合を評価するための測定箇所を示す、冷間成形鋼製枕木の概略平面図である。
次に、本発明を図示の実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1(a)には、本発明の第1実施形態の冷間成形鋼製枕木の一部縦断正面図が示され、図1(b)には、本発明の第2実施形態の冷間成形鋼製枕木の一部縦断正面図が示されている。
先ず、図1(a)を参照して、本発明の第1実施形態の冷間成形による冷間成形鋼製枕木1の断面形態について説明すると、例えば、0.3%〜0.4%の銅を含む溶接構造用の耐候性高張力鋼材からなる板厚が一定の鋼板が冷間プレス加工により折り曲げ加工されて、上面板としての水平なウェブ2の両側に、外側に拡開するように傾斜する斜肩部3が屈曲形成され、前記各斜肩部3に外側に拡開するように傾斜し、鋼製枕木下端のフランジ先端同士を結ぶ線分Lとのなす前記斜肩部3の傾斜角(γ)よりも前記線分とのなす傾斜角(β)が大きくて急傾斜で拡開している傾斜フランジ4が屈曲形成され、前記ウェブ2と各斜肩部3と傾斜フランジ4とにより底部が開口されている下向き開口溝形断面部分5を備えている下面が開口している外開き溝型鋼からなる冷間成形鋼製枕木1とされている。しかも、前記の冷間曲げ加工時と同時に、前記各傾斜フランジ4の下端部に、前記傾斜フランジ4よりも前記線分Lとのなす傾斜角(α)が緩傾斜で、32°≦α≦60°とされている外側に向って拡開するように傾斜する平坦な先端傾斜フランジ6が冷間曲げ加工により一体に屈曲形成されている。先端傾斜フランジ6を含めて、プレス加工により曲げ加工が施されている。各急傾斜の傾斜フランジ4と、先端傾斜フランジ6との接続部は、円弧状内面7と円弧状外面8とを有する円弧状接続部9を介して接続されている。なお、図9に示す傾斜角βは、80°≦β≦84°とされる。また傾斜角γは、53°≦γ≦54°とされる。
前記先端傾斜フランジ6のフランジ先端同士を結ぶ線分Lとのなす角度(α)は、前記傾斜フランジ4の前記線分Lとのなす傾斜角β(図9参照)よりも、緩傾斜の傾斜角(α)とされ、外側に向って広がるように傾斜する先端傾斜フランジ6とされている。前記先端傾斜フランジ6の前記線分Lとのなす角度(傾斜角α)は、32°≦α≦60°とされている。本発明の冷間成形鋼製枕木の場合は、先端傾斜フランジ6を備え、その部分の傾斜角(α)を32°≦α≦60°の範囲とされていることで、先端傾斜フランジ6の部分で剛性が高くなり、傾斜角(α)も32°≦α≦60°であることから、搗き固めた場合に外開き溝型鋼の中空部内にバラストがより充填されるようになることで、鉛直荷重の荷重伝達がよくなると共に、冷間成形鋼製枕木の負担も軽減される効果がある。搗き固めた場合に円弧状内面7がガイドとなって中空部内にバラストが入りやすくなっている。しかも、傾斜角(α)が32°≦α≦60°の範囲とされていることで、図4に示す従来の場合より充填され易くなっている。具体的には、レール下部のバラスを掘って穴を設け、当該穴の底面のバラスト上に冷間成形鋼製枕木1を設置し、当該冷間成形鋼製枕木1の側部付近のバラストに(タイタンパーなどで)振動を与えることで、搗き固める。このとき、振動によって移動するバラストは、傾斜して外側に広がる先端傾斜フランジ6の円弧状内面7にガイドされることにより、中空部内へ向かって移動し易くなる。そのため、搗き固めた場合に、図4に示す従来の鋼製枕木4の場合より、中空部内にバラストがより充填されて、ウェブ2の下面からバラストまでの距離(空隙高さ)が小さくなり、前記のような作用を発揮する。
なお、先端傾斜フランジ6の傾斜角(α)を33°≦α≦60°の範囲としてもよい。正曲げ荷重が作用した場合における鉛直変位とサイド沈下量との差を押え、枕木断面の崩れをより抑制することができる等の効果が得られる。
また、先端傾斜フランジ6の先端は、先端傾斜フランジ面に対して直角で平坦な先端面10とされている。
例えば、ウェブ2上面から先端傾斜フランジ6の下端までの枕木の高さ寸法Hは、100mm〜130mmとされる。左右の先端傾斜フランジ6の外端間の枕木の巾寸法Wは、250mm〜300mmとされる。冷間成形鋼製枕木1の板厚寸法tは、8mm〜15mmとされる。ウェブ2部分の幅は、150mm〜200mmとされる。
図1(a)に示す形態では、前記先端傾斜フランジ6の前記線分Lとのなす角度(α)を32°とした形態である。本発明の第2実施形態の冷間成形鋼製枕木1として示す図1(b)に示す形態では、前記の前記先端傾斜フランジ6の前記線分Lとのなす角度(傾斜角α)を33°とした形態である。第1実施形態及び第2実施形態とも、ウェブ2上面から緩傾斜フランジ下端までの枕木の高さ寸法H、左右の緩傾斜フランジ外端間の枕木の巾寸法Wは、同じ寸法である。
図2に示す本発明の第3実施形態〜第5実施形態の冷間成形鋼製枕木1では、前記の角度(α)が、異なると共に、ウェブ2上面から緩傾斜フランジ下端までの枕木の高さ寸法Hが異なるが、その他の部分の寸法等は同じ形態である。図2(c)に示す形態では、前記先端傾斜フランジ6の前記線分Lとのなす角度(α)を45°とした形態で、図2(d)では前記傾斜角(α)を55°とした形態で、図2(f)では前記傾斜角(α)を60°とした形態である。
前記の各本発明の実施形態と比較するための参考形態として、図3に3例が示され、図3(f)に示す冷間成形鋼製枕木1aでは、前記傾斜角(α)を付けないで0°として、先端傾斜フランジ6に代えて、水平先端フランジ11とした形態で、図3(g)に示す冷間成形鋼製枕木1bでは、前記傾斜角(α)を30°とした形態で、図3(h)に示す冷間成形鋼製枕木1cでは、前記傾斜角(α)を61°とした形態である。
図1(a)(b)及び図2(c)(d)(e)に示す本発明の実施形態の冷間成形鋼製枕木1を本発明例1〜5とし、図3に示す参考形態の冷間成形鋼製枕木1a〜1cを比較例1〜3とし、図4に示す従来の鋼製枕木20として、図5に示す各種の試験体断面の鋼製枕木について、JIS E 1201「プレテンション式PCまくらぎ」のまくらぎ曲げ試験の載荷方法により、正曲げ荷重及び負曲げ荷重を作用させた静的曲げ(正曲げ)試験を行った。なお、試験に用いた各冷間成形鋼製枕木1と、冷間成形鋼製枕木1a〜1cと、熱間成形の鋼製枕木20は、断面が一様の下向き開口溝形鋼材の素材を用いて実験した。
実験に用いた各鋼製枕木の断面の寸法諸元は、鋼製枕木の重量56.2kg/本を想定して、ウェブ2部分の板厚寸法が9mmで、ウェブ2部分の幅は167mmで、鋼製枕木の高さは110mm又は115mmと従来の膨出した部分21を有する鋼製枕木20の高さ寸法H(110mm)又はそれに近い値の115mmとし、本発明又は比較例の冷間成形鋼製枕木の幅寸法(mm)は、膨出した部分21を有する鋼製枕木20の値260mmに近い値となるように、図5に示す通りの幅寸法とした。
図6に、静的曲げ(正曲げ)試験状況を示し、各種鋼製枕木1(1、1a〜1c、20)に対して載荷試験している状態を示す概略縦断正面図が示されている。鋼製枕木におけるウェブ2の上面側に載荷板12が載置されて、図示省略のジャッキ等により軸重180kNを載荷し、鋼製枕木のフランジ側端の水平方向の開き量(水平変位)を左右の水平配置の第1変位計13及び第2変位計14により計測し、鋼製枕木のフランジ下端の鉛直変位を左右の鉛直配置の第3変位計15及び第4変位計16により計測し、ウェブ2中央下面の鉛直沈下を中央に鉛直配置の第5変位計17により計測した。また、図10に示すように、鋼製枕木の中央部には、負曲げ荷重も作用するため、図6と同様に、各鋼製枕木を反転配置して負曲げ試験を行った。図4に示す熱間加工による鋼製枕木20を従来の熱間鋼製枕木とし、従来の鋼製枕木20における載荷後の鉛直変位と、開き幅と、鉛直変位とサイド沈下量との差(鉛直変位―サイド沈下量)とについて、正曲げ試験及び負曲げ試験のそれぞれについて、100とし、図1(a)(b)〜図2(c)(d)(e)に示す本発明の鋼製枕木1と、図3(f)(g)(h)に示す参考比較形態の鋼製枕木1a〜1cの試験結果を評価した。なお、図1(a)に示す形態をTYPE3、図1(b)に示す形態をTYPE4、図2(c)に示す形態をTYPE5、図2(d)に示す形態をTYPE6、図2(e)に示す形態をTYPE7、参考形態として示した図3(f)に示す形態をTYPE1、図3(g)に示す形態をTYPE2、図3(h)に示す形態をTYPE8として表1に示した。
表1に示す評価は、図4に示す鋼製枕木20の場合に比べて、100超〜140までとなった場合には◎印を、100〜80の値になったものを良好であるとして○印を、80未満〜65超の値になったものを使用できるものとして△印を、65以下の値になったものを使用できないものとして×印を付している。また、各項目において一つでも×印があるものは、総合評価で使用できないものとして×印を付した。
Figure 2012176776
表1において、鉛直変位−サイド沈下量の項において、×印を付された傾斜角αが0°のTYPE1の鋼製枕木(図3f参照)及び傾斜角αが30°のTYPE2の鋼製枕木(図3g参照)は、鋼製枕木の元の断面が崩れて、使用できないため、総合評価でも×印を付して使用できないことを意味している。また、開き幅の項において、×印を付されたTYPE8の鋼製枕木(図3h参照)は、開き幅が大きく、剛性が不足しているので、使用できないため、総合評価でも×印を付して使用できないことを意味している。また、総合評価において、△印が付されているTYPE3の鋼製枕木(図1a参照)は、正曲げ試験における鉛直変位とサイド沈下量の差が若干大きく、負曲げ試験における鉛直変位、開き幅、鉛直変位とサイド沈下量の差が若干大きいが、鋼製枕木として使用できる範囲の変形であった。
表1に示す従来公知の熱間加工による鋼製枕木20と、本発明の鋼製枕木1及び比較例の鋼製枕木1a〜1cとの試験結果の比較から、先端傾斜フランジ6を備えた冷間成形による鋼製枕木とする場合に、先端傾斜フランジ6の前記線分Lとのなす角度(傾斜角α)は、32°〜60°の範囲とすると、開き幅を抑えて、従来のフランジ先端部に膨出した部分21を有する鋼製枕木20に近い性能を発揮することができる冷間成形により鋼製枕木1とすることができることがわかった。また、先端傾斜フランジ6の前記線分Lとのなす角度(傾斜角α)は、33°〜60°の範囲とすると、正曲げ荷重時において、より一層開き幅を抑えることができる効果があることがわかった。また、先端傾斜フランジ6の前記線分Lとのなす角度(傾斜角α)を、0°としたものは、先端傾斜フランジ6の部分で、剛性が上がるものの、鉛直変位とサイド沈下量との差が大きく、元の断面形態からの断面形態の崩れが大きくなり、鋼製枕木として適当でなくなることがわかった。また、冷間成形による鋼製枕木1aと1bは、熱間成形の鋼製枕木に比べて、枕木の開き量が大きい傾向になることがわかった。
本発明の鋼製枕木1は、比較例1〜3と比較として開き幅が大きくないので、道床に設置した場合、比較例に比べて、道床の一部をなす砕石の細粒化を抑制することができる等の効果が得られる。
次に、搗き固め試験を行った。具体的には、従来公知の熱間加工による鋼製枕木20と、本発明の鋼製枕木1(TYPE4及びTYPE7を用いて評価を行った)を実路にて搗き固めを行い、バラストの充填状況の評価を行った。図11に示すように、ウェブ2に各辺5cmの正方形の開口部A〜Dを有する枕木1,20を準備した。レールの下部のバラストを掘って穴を設け、当該穴の底面のバラスト上に枕木1,20を設置する。枕木にレールを締結させた後、枕木1,20の側部付近のバラストにタイタンパーで振動を与えることで搗き固めた。枕木1,20の側部付近のバラストは、振動が与えられることにより枕木1,20の中空部に入り込んで、充填される。枕木1,20の天端(ウェブの下面)と充填されたバラストとの間には空隙が形成されるが、充填されるバラストが多いほど当該空隙は小さくなる。図11に示す開口部A〜Dにスケールを挿入することにより、各開口部A〜Dにおける、枕木1,20とバラストとの間の空隙の高さを測定した。当該測定結果を表2に示す。なお、表2では、熱間鋼製枕木と比較しての評価を行った。具体的には、熱間鋼製枕木での平均値を100とした場合に、90未満は◎、90〜110は○、110〜120は△、120超は×として評価を行った。
Figure 2012176776
表2に示す従来公知の熱間加工による鋼製枕木20と、TYPE4及びTYPE7の鋼製枕木1の試験結果の比較から、先端傾斜フランジ6を備えた冷間成形による鋼製枕木とする場合に、熱間加工による鋼製枕木20に比して、中空部へのバラスト充填がし易いことを確認できた。鋼製枕木1では、先端傾斜フランジ6がある程度の傾斜角(33°と60°)を有しているため、搗き固めた場合に円弧状内面7がガイドとなって中空部内にバラストが入り易くなっている。一方、図4に示す従来の鋼製枕木20の先端部は角度が大きい(約80°)ため、バラストはガイドされることなしに中空部内へ充填される。そのため、搗き固めた場合に、図4に示す従来の鋼製枕木4の場合より、中空部内にバラストがより充填されて、ウェブ2の下面からバラストまでの距離(空隙高さ)が小さくなることが確認される。このように、搗き固めた場合に外開き溝型鋼の中空部内にバラストがより充填されるようになることで、鉛直荷重の荷重伝達がよくなると共に、冷間成形鋼製枕木の負担も軽減される効果があることが分かる。
なお、冷間成形による鋼製枕木とする場合には、冷間成形のロール成形により下向き開口溝形断面とした後、図8に示すように、折り曲げダイス18を有する上ポンチ金物19と、折り曲げダイス22を有する下ポンチ金物23により、枕木長手方向の両端部を冷間成形により折り曲げ、横断面で凹状の端壁部24を有する最終形状の鋼製枕木1とする。
前記のような本発明の冷間成形による鋼製枕木1の場合には、従来の鋼製枕木と同様に、ウェブ2と斜肩部3及び傾斜フランジ4並びに先端傾斜フランジ6により、下方が広がるように拡開する下向き開口の中空部が形成されているため、その中空部に道床の一部をなす砕石を内包して設置することが可能になるため、道床への荷重伝達面が広くなって荷重を分散して伝達することができ、鉛直方向荷重の吸収性がよい。また、図7(a)に示すように、鋼製枕木長手方向両端部における幅方向両端側は、凹状になっていると共に拡幅されているため、広い範囲の道床に分散して伝達できるため、軌条曲線部における横圧の吸収性を向上することができると共に、横断面で凹状の端壁部24を有するので砕石を抱き込み、砕石の拡散を防止することができる。
本発明を実施する場合、各レールに設置される長さの短い短尺鋼製枕木としてもよい。また、本発明を実施する場合、冷間成形により鋼製枕木の素材としては、前記した耐候性鋼材以外の鋼材を用いるようにしてもよい。また、本発明の鋼製枕木とする場合に、プレス成形等の冷間成形によってもよく、ロール成形やプレス成形等の冷間成形を適宜組み合わせてもよい。
本発明は、レールを敷設するための冷間成形による冷間成形鋼製枕木に利用可能である。
L 鋼製枕木下端のフランジ先端同士を結ぶ線分
1 冷間成形鋼製枕木
2 ウェブ
3 斜肩部
4 傾斜フランジ
5 下向き開口溝形断面部分
6 先端傾斜フランジ
7 円弧状内面
8 円弧状外面
9 円弧状接続部
10 先端面
11 水平先端フランジ
12 載荷板
13 第1変位計
14 第2変位計
15 第3変位計
16 第4変位計
17 第5変位計
18 折り曲げダイス
19 上ポンチ金物
20 熱間成形による鋼製枕木
21 膨出した部分
22 折り曲げダイス
23 下ポンチ金物
24 端壁部

Claims (2)

  1. 下面が開口している外開き溝型鋼からなり、前記溝型鋼のウェブの両側に、フランジ先端同士を結ぶ線分とのなす傾斜角(γ)で拡開するように傾斜している斜肩部と、
    前記斜肩部の傾斜角(γ)よりも前記線分とのなす傾斜角(β)が大きくて急傾斜で拡開している傾斜フランジとを有する鋼製枕木であって、
    前記傾斜フランジの下端部には、前記傾斜フランジの傾斜角(β)よりも前記線分とのなす傾斜角(α)が小さくて外側に向かって拡開するように先端傾斜フランジが設けられ、前記先端傾斜フランジの傾斜角(α)は、フランジ先端同士を結ぶ線分とのなす角が、32°≦α≦60°とされていることを特徴とする冷間成形鋼製枕木。
  2. 前記先端傾斜フランジの前記線分とのなす傾斜角(α)が、33°≦α≦60°とされていることを特徴とする請求項1に記載の冷間成形鋼製枕木。
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