JPWO2012172665A1 - データ通信方法およびデータ通信システム - Google Patents
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Abstract
システムは、互いに直接通信可能な複数の端末装置(100)のうちの第1端末装置(A)で機能するとともに複数の端末装置に含まれる第2端末装置(B,C)から受けたデータの通信量(b2,c2)が処理可能な通信量(a)を超えるか否かを判断するCPU(111)と、第2端末装置(B,C)から受けたデータの通信量(b2,c2)が処理可能な通信量(a)を超えるとき、第2端末装置(B,C)にデータの一部を所定の通信量(br,cr)で送出する送信部(143,114)と、を含み、第1端末装置(A)の通信負荷を抑える。
Description
本発明は、複数の端末を利用してデータ通信をおこなう際に端末にかかる通信負荷を低減するデータ通信方法およびデータ通信システムに関する。
新年の神社やイベント開催時の競馬場など、一定のエリアに多数の携帯電話機等の端末が集中した状況では、通信がおこなえない端末が生じる。1台の基地局に接続可能な端末数は限られており、上記のように多数の端末が過密な状況になると、通信可能エリアにいる携帯端末であっても通信がおこなえない端末が生じる。
上記のような端末が基地局との間で直接の通信をおこなう構成とは別に、基地局を介さず端末間で自立的に通信経路を構築する技術が開示されている。この技術は、基地局と直接通信がおこなえない端末が隣接する他の端末との間でアドホック通信をおこなうことにより、基地局と接続された管理端末を経由して基地局との間の通信をおこなうものである(たとえば、下記特許文献1参照。)。
また、複数の端末が周囲の端末を検索して所定の選択基準に基づきリーダ候補端末を決定することにより、アドホックネットワークにおける自律的なグループ分割をおこなう技術がある(たとえば、下記特許文献2参照。)。また、無線センサによりアドホックネットワークを構築する際に、基地局が無線センサのリストと電波強度に基づき、親ノードとなる無線センサを決定して親ノード毎の複数のグループ化をおこなう技術がある(たとえば、下記特許文献3参照。)。また、無線センサネットワークにかかり、端末とアクセスポイントにそれぞれ複数の種別の無線部を設け、通信環境によらず干渉特性に優れた通信をおこなう技術がある(たとえば、下記特許文献4参照。)。
しかしながら、基地局と直接通信をおこなえない端末は、アドホック通信により基地局と通信することになる。このため、通信パケットは基地局と直接通信をおこなっている端末を必ず経由することになり、基地局と直接通信をおこなっている端末に通信量が集中してこの端末の通信負荷が増大する。加えて、携帯電話機等の端末は、車載用の端末等とは違って電源やスペースなどリソースが限られていて非力である。
上記特許文献1〜4の技術では、アドホック通信において、一定のエリアに多数の端末が集中する状況は考慮されていない。これにより、アドホック通信をおこない、かつ、一定のエリアに多数の端末が集中する状況となったときには、基地局と直接通信をおこなっている1台の端末に通信負荷が集中し、この端末は通信負荷の集中に耐え切れず破綻してしまう。
具体的には、基地局と直接通信をおこなっている端末では、通信モジュールが受信した電波信号をデジタルデータ(パケット)に変換し、CPUによってパケットをメモリ内の通信バッファに格納し、その後、通信処理部によってパケットを解析し、ヘッダ情報にしたがいデータ処理する。このように、通信パケットは、一旦バッファにためられた後に処理されるが、パケットを処理する速さよりもパケットを受け取る速さが上回るとバッファの溢れが生じる。
たとえば、アドホック通信の他の通信端末から100Mbpsでパケットを受け取り、20Mbpsで基地局へパケットを送信しているとする。通信バッファの容量が10MByteであったとすると、わずか1秒で通信バッファが溢れることになる。通信バッファが溢れるとパケットの消失が発生し、パケットの再送処理などによってネットワーク全体のスループットは大幅に下がってしまう。
アドホック通信では、複数の端末が接続されており、各端末が通信バッファを持っており、その殆どは十分な空き容量を持っている。しかしながら、上述したように、1台の端末のバッファが溢れることによって、ネットワーク全体の性能の低下を招く問題を生じる。
開示のデータ通信方法およびデータ通信システムは、上述した問題点を解消するものであり、複数の端末を利用してデータ通信をおこなう際に端末にかかる通信負荷を低減することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示技術は、互いに直接通信可能な複数の端末装置のうちの第1端末装置で機能するとともに複数の端末装置に含まれる第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるか否かを判断するCPUと、第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるとき、第2端末装置にデータの一部を所定の通信量で送出する送信部と、を含む。
開示のデータ通信方法およびデータ通信システムによれば、複数の端末を利用してデータ通信をおこなう際に端末にかかる通信負荷を低減できるという効果を奏する。
(端末装置の構成)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態にかかるデータ通信システムに含まれる端末装置の構成を示すブロック図である。図1に示す端末装置100は、携帯電話機を用いた構成例であり、ハードウェア101と、オペレーティングシステム(OS)102と、ソフトウェア103とを有する。
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態にかかるデータ通信システムに含まれる端末装置の構成を示すブロック図である。図1に示す端末装置100は、携帯電話機を用いた構成例であり、ハードウェア101と、オペレーティングシステム(OS)102と、ソフトウェア103とを有する。
ハードウェアは、CPU111と、メモリ112と、キャリア通信部113と、アドホック通信部114と、I/O115と、ストレージ116とを含む。OS102は、リングライブラリ121と、通信ライブラリ122と、アドホックライブラリ123とを含む。ソフトウェア103は、通信処理をおこなうアプリケーション131を含む。
CPU111は、端末装置100の全体の処理を制御し、OS102のプログラム(リングライブラリ121、通信ライブラリ122、アドホックライブラリ123)、およびソフトウェア103のアプリケーション131を実行する。図示のように、端末装置100は、複数のCPU111を搭載して並列処理するように構成してもよい。
メモリ112は、CPU111の実行時にアクセスされ、通信バッファ117と、アドホック構成情報データベース(DB)118の領域を含む。キャリア通信部113は、図示しない基地局との間で通信をおこなう。アドホック通信部114は、他の複数の端末装置100との間でアドホック通信をおこなう。I/O115は、端末装置100に対するデータ入出力用のインターフェースである。ストレージ116は、フラッシュメモリ等の記憶媒体である。
リングライブラリ121は、他の端末装置100のリングライブラリと連携動作し、複数の端末装置100によるリングの構築を制御するプログラムである。リングの構築は、通信バッファ117の使用量が増大したとき、通信バッファ117のバッファ溢れを抑制するためにおこなう。このリングの構築により、自端末の通信バッファ117のパケットデータをアドホック通信により直接接続された他の端末装置100に送信する。なお、「リング」の文言は、上記のように受信したパケットデータの一部を、送信元である他の端末装置100に戻すことを判りやすくするために用いている。
このリングライブラリ121は、取得部141と、制御部142と、送信部143と、応答部144とを含む。このリングライブラリ121は、OS102が通信バッファ117にたまったパケットを処理する直前にプログラム実行され、リングライブラリ121の動作終了後には再度通常のパケット処理が実行される。
取得部141は、通信ライブラリ122を用いて通信バッファ117からバッファ使用量と通信バッファ117内の通信パケットを取得する。また、アドホックライブラリ123を用いてアドホック構成情報DB118からアドホック通信時の端末数と端末識別子を取得する。これら取得した情報を制御部142に出力する。また、取得部141は、取得した通信バッファ117のバッファ使用量が所定の閾値を超えた場合、バッファ使用量が閾値を超えたことを制御部142に通知する。この閾値とは、端末装置100の設計時に通信バッファ117の総容量に基づき設定される固定値である。
制御部142は、取得部141により取得した通信バッファ117の使用量に基づいて、リングの構築またはリングの解放をおこなう。たとえば、複数の端末装置100のうち、基地局までの距離が最短経路となる端末装置100が基地局との間で通信をおこなうゲートウェイとしての基地局接続端末(第1端末装置)となったときに、通信バッファ117の使用量が増大する。
制御部142は、アドホック通信時には、自端末と直接通信リンクを確立している端末装置100のうち、基地局までの最短経路となっている基地局接続端末以外の端末装置100(第2端末装置)をリング構築またはリング解放の対象とする。そして、基地局接続端末は、これら他の端末装置100に対して、リング構築通知またはリング解放通知を送信するよう送信部143に指示する。なお、取得部141が取得した通信バッファ117のバッファ使用量が閾値以下になった場合は、リングの解放の判断をおこなう。
この制御部142は、リング構築後には、自端末の通信バッファ117の溢れを防止するために、通信バッファ117からパケットデータを取り出し、リングを構築した他の端末装置100に対して送信する所定のパケット量(通信量)のパケットデータを通信バッファ117から取り出して送信部143に対し送信指示する。
送信部143は、制御部142からの指示を受けると通信ライブラリ122を用いて指示されたリング構築通知またはリング解放通知を他の端末装置100に送信する。また、この送信部143は、リングが構築されている間は、制御部142の制御に基づいて、通信バッファ117からパケットデータを取り出し、リングを構築した端末装置100に対して取り出したパケットデータを送信する。また、送信部143は、パケットデータを送信する前に、無線通信の途絶などによるリング構成の破壊をチェックし、破壊を検出した場合には制御部142に対してリングの再度の構築を要求する。
応答部144は、他の端末装置100から送られてきたリング構築通知、もしくはリング解放通知を受け取り、通信ライブラリ122に対してこれら帯域制限指示、あるいは帯域制限解除指示をおこなう。リング構築通知を受け取った場合には、他の端末装置100との通信帯域をその時点での通信帯域に固定する。リング解放通知を受け取った場合は、端末装置100との通信帯域の制限を解除する。
通信ライブラリ122は、端末装置100の通信を実行するプログラムである。アプリケーション131の通信要求に基づき、キャリア通信部113を介して基地局との間で通信をおこなう。また、自端末がリングの端末となったときには、アドホック通信部114を介して基地局接続端末との通信をおこなう。自端末が基地局に接続する基地局接続端末となったときには、キャリア通信部113を介して基地局と通信するとともに、アドホック通信部114を介して他の端末装置100との通信をおこなう。
この通信ライブラリ122は、取得部141の指示により、通信バッファ117からバッファ使用量と通信バッファ117内の通信パケットを取得する。また、アドホック通信部114を介して受信したリング構築通知、あるいはリング解放通知を応答部144に通知し、応答部144から出力される帯域制限指示、あるいは帯域制限解除指示に対応して、アドホック通信部114に対し、他の端末装置100との間の通信帯域の帯域制限、あるいは帯域制限解除をおこなう。
アドホックライブラリ123は、アドホック構成情報DB118からアドホック通信を構成する情報、たとえば、端末数と端末識別子を取得するプログラムである。
(リング構築の処理内容)
つぎに、リングライブラリ121が実行するリング構築の処理内容について説明する。図2は、端末装置がおこなうリング構築にかかる全体処理を示すフローチャートである。以下の処理は、自端末が基地局接続端末であると認識した端末装置100のリングライブラリ121の制御部142が継続的に繰り返し実行し、状況の変化に逐次対応する。
つぎに、リングライブラリ121が実行するリング構築の処理内容について説明する。図2は、端末装置がおこなうリング構築にかかる全体処理を示すフローチャートである。以下の処理は、自端末が基地局接続端末であると認識した端末装置100のリングライブラリ121の制御部142が継続的に繰り返し実行し、状況の変化に逐次対応する。
制御部142は、通信ライブラリ122を介して通信バッファ117のバッファ使用量Bを取得し(ステップS201)、予め定めた所定の閾値と比較する(ステップS202)。たとえば、閾値を通信バッファ117の総容量の80%と設定すると、通信バッファ117の総容量が10MByteであれば閾値は8MByteとなる。
ここで、バッファ使用量Bが閾値を超えたときには(ステップS202:Yes)、制御部142は、自端末が基地局接続端末となり、他の端末装置100との間でリング構築が必要と判断する。そして、リング構築の状態を検出する(ステップS203)。具体的には、リング構築フラグFがtrue(リング構築状態)でなければ(F=false;リング解放状態)(ステップS203:No)、リングを構築し(ステップS204)、構築したリングに自端末のパケットを送出し(ステップS205)、終了する。一方、ステップS203においてリング構築フラグFがtrueであれば(ステップS203:Yes)、構築されているリング構成をチェックし(ステップS206)、ステップS205のパケット送出をおこなう。
また、ステップS202において、バッファ使用量Bが閾値以下のときには(ステップS202:No)、構築したリングの解放をおこなう。具体的には、リング構築フラグFがtrue(リング構築状態)であれば(ステップS207:Yes)、リングを解放し(ステップS208)、バッファ使用量Bをテンポラリの変数B’に置き換え(ステップS209)、処理を終了する。一方、ステップS207において、リング構築フラグFがtrueでなければ(F=false;リング解放状態)であれば(ステップS207:No)、ステップS209に移行する。
図3は、端末装置がおこなうリング構築の処理内容を示すフローチャートである。図2のステップS204の処理内容について説明する。リング構築時には、はじめに、制御部142は、アドホック構成情報DB118から直接接続している他の端末装置100の端末数Nと、端末識別子Iを取得する(ステップS301)。
そして、制御部142は、端末台数iの値を初期値0にし(ステップS302)、端末数Nの各端末装置100に対してリング構築をおこなう。まず、リングを構築した端末装置100の端末台数iが端末数Nに達したか判断し(ステップS303)、端末台数iが端末数Nに達していなければ(ステップS303:Yes)、通信ライブラリ122を介して、端末Iiにリング構築を通知する(ステップS304)。この後、端末台数iをインクリメントし(ステップS305)、ステップS303に戻る。ステップS303〜ステップS305の処理により、端末数N分だけ複数の端末装置100に対してそれぞれリング構築を通知する。
一方、ステップS303において、端末台数iが端末数Nに達すれば(ステップS303:No)、リング構築フラグFをtrueに変更し(ステップS306)、端末数Nでアドホック通信によるリングを構築し、端末数Nをテンポラリの変数N’にし、端末識別子Iをテンポラリの変数I’にそれぞれ置き換え(ステップS307)、処理を終了する。
図4は、端末装置に保存されるアドホック構成情報の内容を示す図表である。アドホック構成情報DB118に保存されるアドホック構成情報400の例を示す。図示のように、アドホック構成情報DB118には、他の端末装置100(端末B,C,D)それぞれの端末ID(図示の例では、MACアドレスと、直接通信をおこなう端末を示すフラグ(リング構築により直接通信する端末=1,直接通信しない端末=0)が格納される。
図5は、端末装置がおこなうリング解放の処理内容を示すフローチャートである。図2のステップS208の処理内容について説明する。リング解放時には、はじめに、制御部142は、アドホック構成情報DB118から直接接続している他の端末装置100の端末数Nと、端末識別子Iを取得する(ステップS501)。
そして、端末台数iの値を初期値0にし(ステップS502)、端末数Nの各端末装置100に対するリング解放をおこなう。まず、リングを解除した端末装置100の端末台数iが端末数Nに達したか判断し(ステップS503)、端末台数iが端末数Nに達していなければ(ステップS503:Yes)、通信ライブラリ122を介して、端末Iiにリング解放を通知する(ステップS504)。この後、端末台数iをインクリメントし(ステップS505)、ステップS503に戻る。ステップS503〜ステップS505の処理により、端末数N分だけ複数の端末装置100に対してそれぞれリング解除を通知する。
一方、ステップS503において、端末台数iが端末数Nに達すれば(ステップS503:No)、リング構築フラグFをfalseに変更し(ステップS506)、処理を終了する。
図6は、端末装置がおこなうリング構成のチェックの処理内容を示すフローチャートである。図2のステップS206の処理内容について説明する。このリング構成のチェックは、時間経過により端末装置100が移動する等により、構築したリング構成から端末装置100が消失する場合があるため、リング構成を定期的にチェックする。
はじめに、制御部142は、アドホック構成情報DB118から直接接続している他の端末装置100の端末数Nと、端末識別子Iを取得する(ステップS601)。つぎに、端末台数iの値を初期値0にし(ステップS602)、リング構成をチェックする端末装置100の端末台数iが端末数Nに達したか判断し(ステップS603)、端末台数iが端末数Nに達していなければ(ステップS603:Yes)、ステップS604に移行し、端末台数iが端末数Nに達すれば(ステップS603:No)、処理を終了する。
ステップS604では、前回の検出時における端末装置100の端末識別子I’iと現在の端末識別子Iiとが一致しているかを1台ずつ判断する(ステップS604)。これにより、リングを同じ端末装置100によって構築した状態を維持できているかチェックできる。ステップS604の判断結果、一致していれば(ステップS604:Yes)、端末台数iをインクリメントし(ステップS605)、ステップS603に戻る。一方、一致していなければ(ステップS604:No)、リングを構築する端末装置100の構成に変化があり、リングを再構築する必要があることから、リングの構築をおこない(ステップS606)、処理を終了する。このステップS606におけるリングの構築は、図2のステップS204の処理と同じであり、図3に示す処理を実行する。
図7は、端末装置がおこなうリングにパケットを送出する処理内容を示すフローチャートである。図2のステップS205の処理内容について説明する。基地局接続端末は、はじめに、制御部142は、通信ライブラリを介して通信バッファ117のバッファ増加量ΔBを求める(ステップS701)。バッファ増加量ΔB=B−B’(前回検出時のバッファ使用量)で得ることができる。
つぎに、バッファ増加量ΔBが増加したか減少したかを判断する(ステップS702)。バッファ増加量ΔBの増加時(ΔB>0)には(ステップS702:Yes)、端末台数iの値を初期値0にし(ステップS703)、他の端末装置100の端末数Nに達したか判断する(ステップS704)。端末台数iが端末数Nに達していなければ(ステップS704:Yes)、通信バッファ117から所定量のパケットを取得する(ステップS705)。この例では、通信バッファ117から(ΔB/N)、すなわち、バッファ増加量ΔBを端末数Nで割った値の通信量を取得する。
この後、通信ライブラリ122を使ってアドホック通信部114から該当する各通信端末(Ii)100に対して、ステップS705で算出した通信量のパケットを送信し(ステップS706)、端末台数iをインクリメントして(ステップS707)、ステップS704に戻り、端末数N分の各通信端末100に対して同様にパケットの送出をおこなう。
一方、ステップS702において、バッファ増加量ΔBの減少時には(ステップS702:No)、通信バッファ117のバッファ使用量Bをテンポラリの変数B’に置き換え(ステップS708)、処理を終了する。ステップS704において、端末台数iが端末数Nに達したときも(ステップS704:No)、処理を終了する。
図8は、リング構築に関する通知を受信した通信端末の処理内容を示すフローチャートである。基地局接続端末からリング構築、および解放の通知を受信した他の通信端末100がおこなう処理について説明する。
はじめに、通知を受け取った通信端末100は、通知内容から通知元である基地局接続端末の端末識別子Iを取得し(ステップS801)、通知の種類を判別する(ステップS802)。通知がリング構築であれば(ステップS802:Case1)、通信ライブラリ122を用いて端末識別子Iの基地局接続端末との通信帯域をその時点の帯域で固定し(ステップS803)、処理を終了する。一方、ステップS802における通知がリング解放であれば(ステップS802:Case2)、通信ライブラリ122を用いて端末識別子Iの基地局接続端末との通信帯域制限を解除し(ステップS804)、処理を終了する。
(アドホック通信−1.通常時)
図9は、アドホック通信による通常時のデータの流れを示す図である。1台の端末装置100が基地局BSにキャリア通信部113を介して基地局接続端末A(第1端末装置)として接続されている。この基地局接続端末Aは、他の2台の端末B,C(第2端末装置)がアドホック通信部114を介して基地局接続端末Aにアドホック通信により接続されている。これら端末B,Cは、基地局接続端末Aを介して基地局BSとの間の通信をおこなう。
図9は、アドホック通信による通常時のデータの流れを示す図である。1台の端末装置100が基地局BSにキャリア通信部113を介して基地局接続端末A(第1端末装置)として接続されている。この基地局接続端末Aは、他の2台の端末B,C(第2端末装置)がアドホック通信部114を介して基地局接続端末Aにアドホック通信により接続されている。これら端末B,Cは、基地局接続端末Aを介して基地局BSとの間の通信をおこなう。
上記のアドホック通信の状態において、基地局接続端末Aを介して基地局BSに送信する端末B,Cの通信量b,cがそれぞれ0.5Mbpsであるとする。この場合、基地局接続端末Aでは、これら端末B,Cの2台の合計の通信量1Mbpsを受信し、1Mbpsの通信量aで基地局BSに送信することになる。このような状態では、基地局接続端末Aは、端末B,Cから受け取る通信量b+cと、基地局BSへ送出する通信量aが釣り合っている。したがって、基地局接続端末Aの通信バッファ117は、10MByteと十分空き容量があり、端末B,Cのパケットは、なるべく最短となるように基地局接続端末Aを介してルーティングされる。
(2.通信負荷集中時)
図10は、アドホック通信による通信負荷集中時のデータの流れを示す図である。図9の状態以降、基地局接続端末Aへの通信量が増大したときの状態について説明する。
図10は、アドホック通信による通信負荷集中時のデータの流れを示す図である。図9の状態以降、基地局接続端末Aへの通信量が増大したときの状態について説明する。
(1)はじめに、端末B,Cが受け取ったパケットの通信量b1,c1がそれぞれ増加して1Mbpsとなり、これら端末B,Cが基地局接続端末Aに送出する通信量b2,c2がそれぞれ1Mbpsになったとする。基地局接続端末Aでは、これら端末B,Cの2台の合計の通信量2Mbpsを受信することになる。しかし、この基地局接続端末Aが基地局BSに送出する通信量aは1Mbpsのまま変化しない。
(2)このため、基地局接続端末Aの通信バッファ117にパケットがたまっていき、閾値を超える。たとえば、基地局接続端末Aの通信バッファ117容量が10MByteで閾値が8MByteとする。この場合、基地局接続端末Aでは、端末B,Cから受け取る通信量が2Mbpsに対し、基地局BSへ送出する通信量が1Mbpsであるので、通信バッファ117にパケットがたまる速さは1Mbpsとなる。このままでは、基地局接続端末Aの通信バッファ117は、遅くとも8MByte×8/1Mbps=64秒後には閾値を超えることになる。
(3)このような通信負荷集中時、基地局接続端末Aは、閾値を超えるとアドホック通信を確立している端末BとCに対してリング構築通知を送信する。そして、通信バッファ117にパケットがたまる速さを端末BとCに等分した速さでパケットを送信する(図7参照)。この際、端末BとCは、基地局接続端末Aとの通信帯域に制限をかける。図10に示す例では、端末BとCは、リング構築通知を受け取った時点で1Mbpsの通信帯域で通信をおこなっていたため、リング構築通知を受け取った以降においても通信量b,cは、それぞれ1Mbpsに制限される。
そして、基地局接続端末Aは、端末BとCとのリング構築により、端末BとCに対してそれぞれ0.5Mbpsの通信量br,crでパケットを送出する。これは、通信バッファ117にパケットがたまる速さ1Mbpsを、端末BとCの2台で等分した速さである。
(4)これにより、基地局接続端末Aの受け取る通信量b+cと、基地局BSへ送出する通信量aが釣り合うため、基地局接続端末Aの通信バッファ117のパケットの増加が止まる。このように、アドホック通信の端末同士でリングが構築されている間は、基地局接続端末Aが基地局BSに送出する通信量が増大しても、この増大に応じてリングの端末BとCに送出する通信量を増やす。これにより、基地局接続端末Aの通信バッファ117にたまる通信量は増加せずバッファ溢れを抑制する。この際、基地局接続端末Aが端末BとCから受け取る通信量は、通信帯域制限されているため、端末Bもしくは端末Cのバッファに送信すべきパケットがなくならない限り変化しない。
(5)また、端末BとCは、基地局接続端末Aからパケットを受け取るため、通信量が増える。しかし、基地局接続端末Aとの通信帯域は制限されているため、端末BとCの通信バッファ117にパケットがたまっていく。たとえば、図10では、端末BとCは、それぞれ1+0.5=1.5Mbpsの速さでパケットを受け取る。その一方、基地局接続端末Aに対しては1Mbpsでパケットを送出する。
これにより、差分の0.5Mbpsずつ通信バッファ117にはパケットがたまっていく。端末BとCもそれぞれ閾値を持っており、閾値を超えるまではこの状態のまま通信バッファ117にパケットをためていく。閾値を超えた場合は、端末BとCについても、上記2.以降の手順でリングを構築することによりバッファ溢れを防ぎ、さらに他の端末の通信バッファ117を利用することができる。
(3.通信負荷減少時)
図11は、アドホック通信による通信負荷減少時のデータの流れを示す図である。図10の状態以降、基地局接続端末Aへの通信量が減少したときの状態について説明する。
図11は、アドホック通信による通信負荷減少時のデータの流れを示す図である。図10の状態以降、基地局接続端末Aへの通信量が減少したときの状態について説明する。
(1)はじめに、端末B,Cが受け取ったパケットの通信量b1,c1がそれぞれ減少して0.4Mbpsとなったとする。また、図10の状態で基地局接続端末Aから受け取るパケットの通信量br,crがそれぞれ0.5Mbpsであったとする。これにより、端末BとCは、それぞれ0.9Mbpsの通信量でパケットを受け取る。
(2)端末BとCが基地局接続端末Aに送出する通信量b2,c2は、帯域制限があるため1Mbpsのままであるため、端末BとCの通信バッファ117内のバッファ使用量は次第に減少していく。
(3)端末BとCは、通信バッファ117内のパケットが次第に減少するに伴い、基地局接続端末Aへ送出するパケットの通信量b2,c2も低下する。たとえば、端末BとCそれぞれ0.9Mbpsとなる。
(4)すると、基地局接続端末Aが端末BとCから受け取る通信量は、0.9Mbps+0.9Mbps=1.8Mbpsとなる。一方、基地局接続端末Aが端末BとCに送出する通信量は、1Mbps+0.5Mbps+0.5Mbps=2Mbpsとなるため、基地局接続端末Aの通信バッファ117内の使用量は減少をはじめる。そして、パケット量が一定以上減ると閾値未満となる。
(5)したがって、基地局接続端末Aは、端末BとCのそれぞれにリング解放通知を送信する。これにより、端末BとCそれぞれの通信帯域制限が解除され、基地局接続端末Aから端末BとCへの送信が止まる。最終的には、図11に示すように、端末BとCはそれぞれ0.4Mbpsの通信量b2,c2で基地局接続端末Aにパケットを送信するようになる。基地局接続端末Aは、合計0.8Mbpsでパケットを受け取り、1Mbpsの通信量aでパケットを基地局BSに送出するため、基地局接続端末Aの通信バッファ117内のパケット量はさらに減少する。
(通信バッファが溢れるまでの時間について)
図9に示した例のように、端末装置100が3台(基地局接続端末A、および端末B,C)あり、それぞれの通信バッファ117が10MByteの総容量を有するとする。3台の端末装置100のうち、基地局接続端末Aのみが基地局BSと通信可能であり、基地局BSと基地局接続端末Aは最大1Mbpsで通信することができる。基地局接続端末Aと、端末B、および基地局接続端末Aと端末Cは、それぞれアドホック通信により直接通信することができ、最大通信帯域は10Mbpsであるとする。そして、端末BとCは、それぞれ1Mbpsで通信パケットを送信するアプリケーションを実行していたとする。
図9に示した例のように、端末装置100が3台(基地局接続端末A、および端末B,C)あり、それぞれの通信バッファ117が10MByteの総容量を有するとする。3台の端末装置100のうち、基地局接続端末Aのみが基地局BSと通信可能であり、基地局BSと基地局接続端末Aは最大1Mbpsで通信することができる。基地局接続端末Aと、端末B、および基地局接続端末Aと端末Cは、それぞれアドホック通信により直接通信することができ、最大通信帯域は10Mbpsであるとする。そして、端末BとCは、それぞれ1Mbpsで通信パケットを送信するアプリケーションを実行していたとする。
このとき、基地局接続端末Aは、2Mbpsでパケットを受け取り、1Mbpsでパケットを送出するため、1Mbpsで通信バッファにパケットがたまっていく。このままの状態(対策なしの従来技術相当)では、10MByte*8/1Mbps=80秒で基地局接続端末Aの通信バッファが溢れてしまい、ネットワーク全体の性能低下を引き起こしてしまう。
これに対して上記実施の形態の構成によれば、各端末装置100の閾値を8MByteと設定したとすると、はじめに基地局接続端末Aの通信バッファ117は、8MByte*8/1Mbps=64秒で閾値に達する。閾値を超えたこの時点でリングを構築するため、基地局接続端末Aの通信バッファ117にたまるパケットの増加は止まり、端末BとCの通信バッファ117にパケットがたまり始める。端末BとCは、それぞれ1Mbps+0.5Mbps=1.5Mbpsでパケットを受け取り、1Mbpsでパケットを基地局接続端末Aに送出するため、0.5Mbpsで通信バッファ117にパケットがたまっていく。そのため、8MByte*8/0.5Mbps=128秒で閾値に達する。
ここで、端末BとCは、基地局接続端末A以外との通信はおこなっていないため、そのまま通信バッファ117にパケットがたまり続け、2MByte*8/0.5Mbps=32秒でバッファが溢れる。以上により、上記実施の形態によれば、端末A〜Cのネットワーク全体で通信バッファ117が溢れるまでには、64+128+32=224秒かかる。このように、上記実施形態によれば、従来技術よりもネットワーク全体の性能低下が生じるまでの時間を長くすることができ、バッファ溢れを抑制できるようになる。
また、上記実施の形態では、端末数を3台としたが、端末数はこれに限らず増加させることができ、これら複数台の端末によりアドホック通信をおこない、また、バッファ溢れが生じる端末についてリングを構築することができる。従来技術ではアドホック通信の端末数が増えたとしても、ネットワーク全体の性能低下が起きるまでの時間に変化はない。これに対し、上記実施の形態では、端末数が増えるほど各端末に設けられた通信バッファを利用でき、ネットワーク全体のバッファ量が増えることになるため、ネットワーク全体の性能低下が起きるまでの時間をさらに長くすることができる。
また、上記実施の形態では、基地局BSまでの距離が最短経路となる端末装置100が基地局との間で通信をおこなう基地局接続端末Aとなり、この基地局接続端末Aにおける通信負荷の増大および通信バッファ117のバッファ溢れを抑制することについて説明した。しかし、基地局BSとの接続をおこなう基地局接続端末Aに限らず、アドホック通信をおこなっている端末装置B,C同士間において、通信バッファ117が溢れそうになっている端末装置(BまたはC)があれば、この端末装置(BまたはC)についても、さらに他の端末装置との間でリングを構築することにより、同様にバッファ溢れを抑制できるようになる。
さらに、上記実施の形態では、アドホック通信をおこなう装置を全て携帯電話機の端末装置100で構成する例を説明したが、端末装置100の一部は、携帯電話機に限らず、PC、PDA等の携帯機器、車載端末装置であってもよい。
100 端末装置
102 OS
111 CPU
112 メモリ
113 キャリア通信部
114 アドホック通信部
116 ストレージ
117 通信バッファ
118 アドホック構成情報データベース
121 リングライブラリ
122 通信ライブラリ
123 アドホックライブラリ
131 アプリケーション
141 取得部
142 制御部
143 送信部
144 応答部
400 アドホック構成情報
102 OS
111 CPU
112 メモリ
113 キャリア通信部
114 アドホック通信部
116 ストレージ
117 通信バッファ
118 アドホック構成情報データベース
121 リングライブラリ
122 通信ライブラリ
123 アドホックライブラリ
131 アプリケーション
141 取得部
142 制御部
143 送信部
144 応答部
400 アドホック構成情報
本発明は、複数の端末を利用してデータ通信をおこなう際に端末にかかる通信負荷を低減するデータ通信方法およびデータ通信システムに関する。
新年の神社やイベント開催時の競馬場など、一定のエリアに多数の携帯電話機等の端末が集中した状況では、通信がおこなえない端末が生じる。1台の基地局に接続可能な端末数は限られており、上記のように多数の端末が過密な状況になると、通信可能エリアにいる携帯端末であっても通信がおこなえない端末が生じる。
上記のような端末が基地局との間で直接の通信をおこなう構成とは別に、基地局を介さず端末間で自立的に通信経路を構築する技術が開示されている。この技術は、基地局と直接通信がおこなえない端末が隣接する他の端末との間でアドホック通信をおこなうことにより、基地局と接続された管理端末を経由して基地局との間の通信をおこなうものである(たとえば、下記特許文献1参照。)。
また、複数の端末が周囲の端末を検索して所定の選択基準に基づきリーダ候補端末を決定することにより、アドホックネットワークにおける自律的なグループ分割をおこなう技術がある(たとえば、下記特許文献2参照。)。また、無線センサによりアドホックネットワークを構築する際に、基地局が無線センサのリストと電波強度に基づき、親ノードとなる無線センサを決定して親ノード毎の複数のグループ化をおこなう技術がある(たとえば、下記特許文献3参照。)。また、無線センサネットワークにかかり、端末とアクセスポイントにそれぞれ複数の種別の無線部を設け、通信環境によらず干渉特性に優れた通信をおこなう技術がある(たとえば、下記特許文献4参照。)。
しかしながら、基地局と直接通信をおこなえない端末は、アドホック通信により基地局と通信することになる。このため、通信パケットは基地局と直接通信をおこなっている端末を必ず経由することになり、基地局と直接通信をおこなっている端末に通信量が集中してこの端末の通信負荷が増大する。加えて、携帯電話機等の端末は、車載用の端末等とは違って電源やスペースなどリソースが限られていて非力である。
上記特許文献1〜4の技術では、アドホック通信において、一定のエリアに多数の端末が集中する状況は考慮されていない。これにより、アドホック通信をおこない、かつ、一定のエリアに多数の端末が集中する状況となったときには、基地局と直接通信をおこなっている1台の端末に通信負荷が集中し、この端末は通信負荷の集中に耐え切れず破綻してしまう。
具体的には、基地局と直接通信をおこなっている端末では、通信モジュールが受信した電波信号をデジタルデータ(パケット)に変換し、CPUによってパケットをメモリ内の通信バッファに格納し、その後、通信処理部によってパケットを解析し、ヘッダ情報にしたがいデータ処理する。このように、通信パケットは、一旦バッファにためられた後に処理されるが、パケットを処理する速さよりもパケットを受け取る速さが上回るとバッファの溢れが生じる。
たとえば、アドホック通信の他の通信端末から100Mbpsでパケットを受け取り、20Mbpsで基地局へパケットを送信しているとする。通信バッファの容量が10MByteであったとすると、わずか1秒で通信バッファが溢れることになる。通信バッファが溢れるとパケットの消失が発生し、パケットの再送処理などによってネットワーク全体のスループットは大幅に下がってしまう。
アドホック通信では、複数の端末が接続されており、各端末が通信バッファを持っており、その殆どは十分な空き容量を持っている。しかしながら、上述したように、1台の端末のバッファが溢れることによって、ネットワーク全体の性能の低下を招く問題を生じる。
開示のデータ通信方法およびデータ通信システムは、上述した問題点を解消するものであり、複数の端末を利用してデータ通信をおこなう際に端末にかかる通信負荷を低減することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、開示技術は、互いに直接通信可能な複数の端末装置のうちの第1端末装置で機能するとともに複数の端末装置に含まれる第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるか否かを判断するCPUと、第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるとき、第2端末装置にデータの一部を所定の通信量で送出する送信部と、を含む。
開示のデータ通信方法およびデータ通信システムによれば、複数の端末を利用してデータ通信をおこなう際に端末にかかる通信負荷を低減できるという効果を奏する。
(端末装置の構成)
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態にかかるデータ通信システムに含まれる端末装置の構成を示すブロック図である。図1に示す端末装置100は、携帯電話機を用いた構成例であり、ハードウェア101と、オペレーティングシステム(OS)102と、ソフトウェア103とを有する。
以下に添付図面を参照して、開示技術の好適な実施の形態を詳細に説明する。図1は、実施の形態にかかるデータ通信システムに含まれる端末装置の構成を示すブロック図である。図1に示す端末装置100は、携帯電話機を用いた構成例であり、ハードウェア101と、オペレーティングシステム(OS)102と、ソフトウェア103とを有する。
ハードウェアは、CPU111と、メモリ112と、キャリア通信部113と、アドホック通信部114と、I/O115と、ストレージ116とを含む。OS102は、リングライブラリ121と、通信ライブラリ122と、アドホックライブラリ123とを含む。ソフトウェア103は、通信処理をおこなうアプリケーション131を含む。
CPU111は、端末装置100の全体の処理を制御し、OS102のプログラム(リングライブラリ121、通信ライブラリ122、アドホックライブラリ123)、およびソフトウェア103のアプリケーション131を実行する。図示のように、端末装置100は、複数のCPU111を搭載して並列処理するように構成してもよい。
メモリ112は、CPU111の実行時にアクセスされ、通信バッファ117と、アドホック構成情報データベース(DB)118の領域を含む。キャリア通信部113は、図示しない基地局との間で通信をおこなう。アドホック通信部114は、他の複数の端末装置100との間でアドホック通信をおこなう。I/O115は、端末装置100に対するデータ入出力用のインターフェースである。ストレージ116は、フラッシュメモリ等の記憶媒体である。
リングライブラリ121は、他の端末装置100のリングライブラリと連携動作し、複数の端末装置100によるリングの構築を制御するプログラムである。リングの構築は、通信バッファ117の使用量が増大したとき、通信バッファ117のバッファ溢れを抑制するためにおこなう。このリングの構築により、自端末の通信バッファ117のパケットデータをアドホック通信により直接接続された他の端末装置100に送信する。なお、「リング」の文言は、上記のように受信したパケットデータの一部を、送信元である他の端末装置100に戻すことを判りやすくするために用いている。
このリングライブラリ121は、取得部141と、制御部142と、送信部143と、応答部144とを含む。このリングライブラリ121は、OS102が通信バッファ117にたまったパケットを処理する直前にプログラム実行され、リングライブラリ121の動作終了後には再度通常のパケット処理が実行される。
取得部141は、通信ライブラリ122を用いて通信バッファ117からバッファ使用量と通信バッファ117内の通信パケットを取得する。また、アドホックライブラリ123を用いてアドホック構成情報DB118からアドホック通信時の端末数と端末識別子を取得する。これら取得した情報を制御部142に出力する。また、取得部141は、取得した通信バッファ117のバッファ使用量が所定の閾値を超えた場合、バッファ使用量が閾値を超えたことを制御部142に通知する。この閾値とは、端末装置100の設計時に通信バッファ117の総容量に基づき設定される固定値である。
制御部142は、取得部141により取得した通信バッファ117の使用量に基づいて、リングの構築またはリングの解放をおこなう。たとえば、複数の端末装置100のうち、基地局までの距離が最短経路となる端末装置100が基地局との間で通信をおこなうゲートウェイとしての基地局接続端末(第1端末装置)となったときに、通信バッファ117の使用量が増大する。
制御部142は、アドホック通信時には、自端末と直接通信リンクを確立している端末装置100のうち、基地局までの最短経路となっている基地局接続端末以外の端末装置100(第2端末装置)をリング構築またはリング解放の対象とする。そして、基地局接続端末は、これら他の端末装置100に対して、リング構築通知またはリング解放通知を送信するよう送信部143に指示する。なお、取得部141が取得した通信バッファ117のバッファ使用量が閾値以下になった場合は、リングの解放の判断をおこなう。
この制御部142は、リング構築後には、自端末の通信バッファ117の溢れを防止するために、通信バッファ117からパケットデータを取り出し、リングを構築した他の端末装置100に対して送信する所定のパケット量(通信量)のパケットデータを通信バッファ117から取り出して送信部143に対し送信指示する。
送信部143は、制御部142からの指示を受けると通信ライブラリ122を用いて指示されたリング構築通知またはリング解放通知を他の端末装置100に送信する。また、この送信部143は、リングが構築されている間は、制御部142の制御に基づいて、通信バッファ117からパケットデータを取り出し、リングを構築した端末装置100に対して取り出したパケットデータを送信する。また、送信部143は、パケットデータを送信する前に、無線通信の途絶などによるリング構成の破壊をチェックし、破壊を検出した場合には制御部142に対してリングの再度の構築を要求する。
応答部144は、他の端末装置100から送られてきたリング構築通知、もしくはリング解放通知を受け取り、通信ライブラリ122に対してこれら帯域制限指示、あるいは帯域制限解除指示をおこなう。リング構築通知を受け取った場合には、他の端末装置100との通信帯域をその時点での通信帯域に固定する。リング解放通知を受け取った場合は、端末装置100との通信帯域の制限を解除する。
通信ライブラリ122は、端末装置100の通信を実行するプログラムである。アプリケーション131の通信要求に基づき、キャリア通信部113を介して基地局との間で通信をおこなう。また、自端末がリングの端末となったときには、アドホック通信部114を介して基地局接続端末との通信をおこなう。自端末が基地局に接続する基地局接続端末となったときには、キャリア通信部113を介して基地局と通信するとともに、アドホック通信部114を介して他の端末装置100との通信をおこなう。
この通信ライブラリ122は、取得部141の指示により、通信バッファ117からバッファ使用量と通信バッファ117内の通信パケットを取得する。また、アドホック通信部114を介して受信したリング構築通知、あるいはリング解放通知を応答部144に通知し、応答部144から出力される帯域制限指示、あるいは帯域制限解除指示に対応して、アドホック通信部114に対し、他の端末装置100との間の通信帯域の帯域制限、あるいは帯域制限解除をおこなう。
アドホックライブラリ123は、アドホック構成情報DB118からアドホック通信を構成する情報、たとえば、端末数と端末識別子を取得するプログラムである。
(リング構築の処理内容)
つぎに、リングライブラリ121が実行するリング構築の処理内容について説明する。図2は、端末装置がおこなうリング構築にかかる全体処理を示すフローチャートである。以下の処理は、自端末が基地局接続端末であると認識した端末装置100のリングライブラリ121の制御部142が継続的に繰り返し実行し、状況の変化に逐次対応する。
つぎに、リングライブラリ121が実行するリング構築の処理内容について説明する。図2は、端末装置がおこなうリング構築にかかる全体処理を示すフローチャートである。以下の処理は、自端末が基地局接続端末であると認識した端末装置100のリングライブラリ121の制御部142が継続的に繰り返し実行し、状況の変化に逐次対応する。
制御部142は、通信ライブラリ122を介して通信バッファ117のバッファ使用量Bを取得し(ステップS201)、予め定めた所定の閾値と比較する(ステップS202)。たとえば、閾値を通信バッファ117の総容量の80%と設定すると、通信バッファ117の総容量が10MByteであれば閾値は8MByteとなる。
ここで、バッファ使用量Bが閾値を超えたときには(ステップS202:Yes)、制御部142は、自端末が基地局接続端末となり、他の端末装置100との間でリング構築が必要と判断する。そして、リング構築の状態を検出する(ステップS203)。具体的には、リング構築フラグFがtrue(リング構築状態)でなければ(F=false;リング解放状態)(ステップS203:No)、リングを構築し(ステップS204)、構築したリングに自端末のパケットを送出し(ステップS205)、終了する。一方、ステップS203においてリング構築フラグFがtrueであれば(ステップS203:Yes)、構築されているリング構成をチェックし(ステップS206)、ステップS205のパケット送出をおこなう。
また、ステップS202において、バッファ使用量Bが閾値以下のときには(ステップS202:No)、構築したリングの解放をおこなう。具体的には、リング構築フラグFがtrue(リング構築状態)であれば(ステップS207:Yes)、リングを解放し(ステップS208)、バッファ使用量Bをテンポラリの変数B’に置き換え(ステップS209)、処理を終了する。一方、ステップS207において、リング構築フラグFがtrueでなければ(F=false;リング解放状態)であれば(ステップS207:No)、ステップS209に移行する。
図3は、端末装置がおこなうリング構築の処理内容を示すフローチャートである。図2のステップS204の処理内容について説明する。リング構築時には、はじめに、制御部142は、アドホック構成情報DB118から直接接続している他の端末装置100の端末数Nと、端末識別子Iを取得する(ステップS301)。
そして、制御部142は、端末台数iの値を初期値0にし(ステップS302)、端末数Nの各端末装置100に対してリング構築をおこなう。まず、リングを構築した端末装置100の端末台数iが端末数Nに達したか判断し(ステップS303)、端末台数iが端末数Nに達していなければ(ステップS303:Yes)、通信ライブラリ122を介して、端末Iiにリング構築を通知する(ステップS304)。この後、端末台数iをインクリメントし(ステップS305)、ステップS303に戻る。ステップS303〜ステップS305の処理により、端末数N分だけ複数の端末装置100に対してそれぞれリング構築を通知する。
一方、ステップS303において、端末台数iが端末数Nに達すれば(ステップS303:No)、リング構築フラグFをtrueに変更し(ステップS306)、端末数Nでアドホック通信によるリングを構築し、端末数Nをテンポラリの変数N’にし、端末識別子Iをテンポラリの変数I’にそれぞれ置き換え(ステップS307)、処理を終了する。
図4は、端末装置に保存されるアドホック構成情報の内容を示す図表である。アドホック構成情報DB118に保存されるアドホック構成情報400の例を示す。図示のように、アドホック構成情報DB118には、他の端末装置100(端末B,C,D)それぞれの端末ID(図示の例では、MACアドレスと、直接通信をおこなう端末を示すフラグ(リング構築により直接通信する端末=1,直接通信しない端末=0)が格納される。
図5は、端末装置がおこなうリング解放の処理内容を示すフローチャートである。図2のステップS208の処理内容について説明する。リング解放時には、はじめに、制御部142は、アドホック構成情報DB118から直接接続している他の端末装置100の端末数Nと、端末識別子Iを取得する(ステップS501)。
そして、端末台数iの値を初期値0にし(ステップS502)、端末数Nの各端末装置100に対するリング解放をおこなう。まず、リングを解除した端末装置100の端末台数iが端末数Nに達したか判断し(ステップS503)、端末台数iが端末数Nに達していなければ(ステップS503:Yes)、通信ライブラリ122を介して、端末Iiにリング解放を通知する(ステップS504)。この後、端末台数iをインクリメントし(ステップS505)、ステップS503に戻る。ステップS503〜ステップS505の処理により、端末数N分だけ複数の端末装置100に対してそれぞれリング解除を通知する。
一方、ステップS503において、端末台数iが端末数Nに達すれば(ステップS503:No)、リング構築フラグFをfalseに変更し(ステップS506)、処理を終了する。
図6は、端末装置がおこなうリング構成のチェックの処理内容を示すフローチャートである。図2のステップS206の処理内容について説明する。このリング構成のチェックは、時間経過により端末装置100が移動する等により、構築したリング構成から端末装置100が消失する場合があるため、リング構成を定期的にチェックする。
はじめに、制御部142は、アドホック構成情報DB118から直接接続している他の端末装置100の端末数Nと、端末識別子Iを取得する(ステップS601)。つぎに、端末台数iの値を初期値0にし(ステップS602)、リング構成をチェックする端末装置100の端末台数iが端末数Nに達したか判断し(ステップS603)、端末台数iが端末数Nに達していなければ(ステップS603:Yes)、ステップS604に移行し、端末台数iが端末数Nに達すれば(ステップS603:No)、処理を終了する。
ステップS604では、前回の検出時における端末装置100の端末識別子I’iと現在の端末識別子Iiとが一致しているかを1台ずつ判断する(ステップS604)。これにより、リングを同じ端末装置100によって構築した状態を維持できているかチェックできる。ステップS604の判断結果、一致していれば(ステップS604:Yes)、端末台数iをインクリメントし(ステップS605)、ステップS603に戻る。一方、一致していなければ(ステップS604:No)、リングを構築する端末装置100の構成に変化があり、リングを再構築する必要があることから、リングの構築をおこない(ステップS606)、処理を終了する。このステップS606におけるリングの構築は、図2のステップS204の処理と同じであり、図3に示す処理を実行する。
図7は、端末装置がおこなうリングにパケットを送出する処理内容を示すフローチャートである。図2のステップS205の処理内容について説明する。基地局接続端末は、はじめに、制御部142は、通信ライブラリを介して通信バッファ117のバッファ増加量ΔBを求める(ステップS701)。バッファ増加量ΔB=B−B’(前回検出時のバッファ使用量)で得ることができる。
つぎに、バッファ増加量ΔBが増加したか減少したかを判断する(ステップS702)。バッファ増加量ΔBの増加時(ΔB>0)には(ステップS702:Yes)、端末台数iの値を初期値0にし(ステップS703)、他の端末装置100の端末数Nに達したか判断する(ステップS704)。端末台数iが端末数Nに達していなければ(ステップS704:Yes)、通信バッファ117から所定量のパケットを取得する(ステップS705)。この例では、通信バッファ117から(ΔB/N)、すなわち、バッファ増加量ΔBを端末数Nで割った値の通信量を取得する。
この後、通信ライブラリ122を使ってアドホック通信部114から該当する各通信端末(Ii)100に対して、ステップS705で算出した通信量のパケットを送信し(ステップS706)、端末台数iをインクリメントして(ステップS707)、ステップS704に戻り、端末数N分の各通信端末100に対して同様にパケットの送出をおこなう。
一方、ステップS702において、バッファ増加量ΔBの減少時には(ステップS702:No)、通信バッファ117のバッファ使用量Bをテンポラリの変数B’に置き換え(ステップS708)、処理を終了する。ステップS704において、端末台数iが端末数Nに達したときも(ステップS704:No)、処理を終了する。
図8は、リング構築に関する通知を受信した通信端末の処理内容を示すフローチャートである。基地局接続端末からリング構築、および解放の通知を受信した他の通信端末100がおこなう処理について説明する。
はじめに、通知を受け取った通信端末100は、通知内容から通知元である基地局接続端末の端末識別子Iを取得し(ステップS801)、通知の種類を判別する(ステップS802)。通知がリング構築であれば(ステップS802:Case1)、通信ライブラリ122を用いて端末識別子Iの基地局接続端末との通信帯域をその時点の帯域で固定し(ステップS803)、処理を終了する。一方、ステップS802における通知がリング解放であれば(ステップS802:Case2)、通信ライブラリ122を用いて端末識別子Iの基地局接続端末との通信帯域制限を解除し(ステップS804)、処理を終了する。
(アドホック通信−1.通常時)
図9は、アドホック通信による通常時のデータの流れを示す図である。1台の端末装置100が基地局BSにキャリア通信部113を介して基地局接続端末A(第1端末装置)として接続されている。この基地局接続端末Aは、他の2台の端末B,C(第2端末装置)がアドホック通信部114を介して基地局接続端末Aにアドホック通信により接続されている。これら端末B,Cは、基地局接続端末Aを介して基地局BSとの間の通信をおこなう。
図9は、アドホック通信による通常時のデータの流れを示す図である。1台の端末装置100が基地局BSにキャリア通信部113を介して基地局接続端末A(第1端末装置)として接続されている。この基地局接続端末Aは、他の2台の端末B,C(第2端末装置)がアドホック通信部114を介して基地局接続端末Aにアドホック通信により接続されている。これら端末B,Cは、基地局接続端末Aを介して基地局BSとの間の通信をおこなう。
上記のアドホック通信の状態において、基地局接続端末Aを介して基地局BSに送信する端末B,Cの通信量b,cがそれぞれ0.5Mbpsであるとする。この場合、基地局接続端末Aでは、これら端末B,Cの2台の合計の通信量1Mbpsを受信し、1Mbpsの通信量aで基地局BSに送信することになる。このような状態では、基地局接続端末Aは、端末B,Cから受け取る通信量b+cと、基地局BSへ送出する通信量aが釣り合っている。したがって、基地局接続端末Aの通信バッファ117は、10MByteと十分空き容量があり、端末B,Cのパケットは、なるべく最短となるように基地局接続端末Aを介してルーティングされる。
(2.通信負荷集中時)
図10は、アドホック通信による通信負荷集中時のデータの流れを示す図である。図9の状態以降、基地局接続端末Aへの通信量が増大したときの状態について説明する。
図10は、アドホック通信による通信負荷集中時のデータの流れを示す図である。図9の状態以降、基地局接続端末Aへの通信量が増大したときの状態について説明する。
(1)はじめに、端末B,Cが受け取ったパケットの通信量b1,c1がそれぞれ増加して1Mbpsとなり、これら端末B,Cが基地局接続端末Aに送出する通信量b2,c2がそれぞれ1Mbpsになったとする。基地局接続端末Aでは、これら端末B,Cの2台の合計の通信量2Mbpsを受信することになる。しかし、この基地局接続端末Aが基地局BSに送出する通信量aは1Mbpsのまま変化しない。
(2)このため、基地局接続端末Aの通信バッファ117にパケットがたまっていき、閾値を超える。たとえば、基地局接続端末Aの通信バッファ117容量が10MByteで閾値が8MByteとする。この場合、基地局接続端末Aでは、端末B,Cから受け取る通信量が2Mbpsに対し、基地局BSへ送出する通信量が1Mbpsであるので、通信バッファ117にパケットがたまる速さは1Mbpsとなる。このままでは、基地局接続端末Aの通信バッファ117は、遅くとも8MByte×8/1Mbps=64秒後には閾値を超えることになる。
(3)このような通信負荷集中時、基地局接続端末Aは、閾値を超えるとアドホック通信を確立している端末BとCに対してリング構築通知を送信する。そして、通信バッファ117にパケットがたまる速さを端末BとCに等分した速さでパケットを送信する(図7参照)。この際、端末BとCは、基地局接続端末Aとの通信帯域に制限をかける。図10に示す例では、端末BとCは、リング構築通知を受け取った時点で1Mbpsの通信帯域で通信をおこなっていたため、リング構築通知を受け取った以降においても通信量b,cは、それぞれ1Mbpsに制限される。
そして、基地局接続端末Aは、端末BとCとのリング構築により、端末BとCに対してそれぞれ0.5Mbpsの通信量br,crでパケットを送出する。これは、通信バッファ117にパケットがたまる速さ1Mbpsを、端末BとCの2台で等分した速さである。
(4)これにより、基地局接続端末Aの受け取る通信量b+cと、基地局BSへ送出する通信量aが釣り合うため、基地局接続端末Aの通信バッファ117のパケットの増加が止まる。このように、アドホック通信の端末同士でリングが構築されている間は、基地局接続端末Aが基地局BSに送出する通信量が増大しても、この増大に応じてリングの端末BとCに送出する通信量を増やす。これにより、基地局接続端末Aの通信バッファ117にたまる通信量は増加せずバッファ溢れを抑制する。この際、基地局接続端末Aが端末BとCから受け取る通信量は、通信帯域制限されているため、端末Bもしくは端末Cのバッファに送信すべきパケットがなくならない限り変化しない。
(5)また、端末BとCは、基地局接続端末Aからパケットを受け取るため、通信量が増える。しかし、基地局接続端末Aとの通信帯域は制限されているため、端末BとCの通信バッファ117にパケットがたまっていく。たとえば、図10では、端末BとCは、それぞれ1+0.5=1.5Mbpsの速さでパケットを受け取る。その一方、基地局接続端末Aに対しては1Mbpsでパケットを送出する。
これにより、差分の0.5Mbpsずつ通信バッファ117にはパケットがたまっていく。端末BとCもそれぞれ閾値を持っており、閾値を超えるまではこの状態のまま通信バッファ117にパケットをためていく。閾値を超えた場合は、端末BとCについても、上記2.以降の手順でリングを構築することによりバッファ溢れを防ぎ、さらに他の端末の通信バッファ117を利用することができる。
(3.通信負荷減少時)
図11は、アドホック通信による通信負荷減少時のデータの流れを示す図である。図10の状態以降、基地局接続端末Aへの通信量が減少したときの状態について説明する。
図11は、アドホック通信による通信負荷減少時のデータの流れを示す図である。図10の状態以降、基地局接続端末Aへの通信量が減少したときの状態について説明する。
(1)はじめに、端末B,Cが受け取ったパケットの通信量b1,c1がそれぞれ減少して0.4Mbpsとなったとする。また、図10の状態で基地局接続端末Aから受け取るパケットの通信量br,crがそれぞれ0.5Mbpsであったとする。これにより、端末BとCは、それぞれ0.9Mbpsの通信量でパケットを受け取る。
(2)端末BとCが基地局接続端末Aに送出する通信量b2,c2は、帯域制限があるため1Mbpsのままであるため、端末BとCの通信バッファ117内のバッファ使用量は次第に減少していく。
(3)端末BとCは、通信バッファ117内のパケットが次第に減少するに伴い、基地局接続端末Aへ送出するパケットの通信量b2,c2も低下する。たとえば、端末BとCそれぞれ0.9Mbpsとなる。
(4)すると、基地局接続端末Aが端末BとCから受け取る通信量は、0.9Mbps+0.9Mbps=1.8Mbpsとなる。一方、基地局接続端末Aが端末BとCに送出する通信量は、1Mbps+0.5Mbps+0.5Mbps=2Mbpsとなるため、基地局接続端末Aの通信バッファ117内の使用量は減少をはじめる。そして、パケット量が一定以上減ると閾値未満となる。
(5)したがって、基地局接続端末Aは、端末BとCのそれぞれにリング解放通知を送信する。これにより、端末BとCそれぞれの通信帯域制限が解除され、基地局接続端末Aから端末BとCへの送信が止まる。最終的には、図11に示すように、端末BとCはそれぞれ0.4Mbpsの通信量b2,c2で基地局接続端末Aにパケットを送信するようになる。基地局接続端末Aは、合計0.8Mbpsでパケットを受け取り、1Mbpsの通信量aでパケットを基地局BSに送出するため、基地局接続端末Aの通信バッファ117内のパケット量はさらに減少する。
(通信バッファが溢れるまでの時間について)
図9に示した例のように、端末装置100が3台(基地局接続端末A、および端末B,C)あり、それぞれの通信バッファ117が10MByteの総容量を有するとする。3台の端末装置100のうち、基地局接続端末Aのみが基地局BSと通信可能であり、基地局BSと基地局接続端末Aは最大1Mbpsで通信することができる。基地局接続端末Aと、端末B、および基地局接続端末Aと端末Cは、それぞれアドホック通信により直接通信することができ、最大通信帯域は10Mbpsであるとする。そして、端末BとCは、それぞれ1Mbpsで通信パケットを送信するアプリケーションを実行していたとする。
図9に示した例のように、端末装置100が3台(基地局接続端末A、および端末B,C)あり、それぞれの通信バッファ117が10MByteの総容量を有するとする。3台の端末装置100のうち、基地局接続端末Aのみが基地局BSと通信可能であり、基地局BSと基地局接続端末Aは最大1Mbpsで通信することができる。基地局接続端末Aと、端末B、および基地局接続端末Aと端末Cは、それぞれアドホック通信により直接通信することができ、最大通信帯域は10Mbpsであるとする。そして、端末BとCは、それぞれ1Mbpsで通信パケットを送信するアプリケーションを実行していたとする。
このとき、基地局接続端末Aは、2Mbpsでパケットを受け取り、1Mbpsでパケットを送出するため、1Mbpsで通信バッファにパケットがたまっていく。このままの状態(対策なしの従来技術相当)では、10MByte*8/1Mbps=80秒で基地局接続端末Aの通信バッファが溢れてしまい、ネットワーク全体の性能低下を引き起こしてしまう。
これに対して上記実施の形態の構成によれば、各端末装置100の閾値を8MByteと設定したとすると、はじめに基地局接続端末Aの通信バッファ117は、8MByte*8/1Mbps=64秒で閾値に達する。閾値を超えたこの時点でリングを構築するため、基地局接続端末Aの通信バッファ117にたまるパケットの増加は止まり、端末BとCの通信バッファ117にパケットがたまり始める。端末BとCは、それぞれ1Mbps+0.5Mbps=1.5Mbpsでパケットを受け取り、1Mbpsでパケットを基地局接続端末Aに送出するため、0.5Mbpsで通信バッファ117にパケットがたまっていく。そのため、8MByte*8/0.5Mbps=128秒で閾値に達する。
ここで、端末BとCは、基地局接続端末A以外との通信はおこなっていないため、そのまま通信バッファ117にパケットがたまり続け、2MByte*8/0.5Mbps=32秒でバッファが溢れる。以上により、上記実施の形態によれば、端末A〜Cのネットワーク全体で通信バッファ117が溢れるまでには、64+128+32=224秒かかる。このように、上記実施形態によれば、従来技術よりもネットワーク全体の性能低下が生じるまでの時間を長くすることができ、バッファ溢れを抑制できるようになる。
また、上記実施の形態では、端末数を3台としたが、端末数はこれに限らず増加させることができ、これら複数台の端末によりアドホック通信をおこない、また、バッファ溢れが生じる端末についてリングを構築することができる。従来技術ではアドホック通信の端末数が増えたとしても、ネットワーク全体の性能低下が起きるまでの時間に変化はない。これに対し、上記実施の形態では、端末数が増えるほど各端末に設けられた通信バッファを利用でき、ネットワーク全体のバッファ量が増えることになるため、ネットワーク全体の性能低下が起きるまでの時間をさらに長くすることができる。
また、上記実施の形態では、基地局BSまでの距離が最短経路となる端末装置100が基地局との間で通信をおこなう基地局接続端末Aとなり、この基地局接続端末Aにおける通信負荷の増大および通信バッファ117のバッファ溢れを抑制することについて説明した。しかし、基地局BSとの接続をおこなう基地局接続端末Aに限らず、アドホック通信をおこなっている端末装置B,C同士間において、通信バッファ117が溢れそうになっている端末装置(BまたはC)があれば、この端末装置(BまたはC)についても、さらに他の端末装置との間でリングを構築することにより、同様にバッファ溢れを抑制できるようになる。
さらに、上記実施の形態では、アドホック通信をおこなう装置を全て携帯電話機の端末装置100で構成する例を説明したが、端末装置100の一部は、携帯電話機に限らず、PC、PDA等の携帯機器、車載端末装置であってもよい。
上述した本実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)互いに直接通信可能な複数の端末装置に含まれる第1端末装置が、
前記複数の端末装置に含まれる第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるか否かを判断し、
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えるとき、前記第2端末装置にデータの一部を所定の通信量で送出すること
を特徴とするデータ通信方法。
前記複数の端末装置に含まれる第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるか否かを判断し、
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えるとき、前記第2端末装置にデータの一部を所定の通信量で送出すること
を特徴とするデータ通信方法。
(付記2)複数の端末装置のうち、基地局に接続される端末装置が前記第1端末装置となり、
前記第2の端末装置は、前記第1端末装置を介して基地局との間でデータ通信すること を特徴とする付記1に記載のデータ通信方法。
前記第2の端末装置は、前記第1端末装置を介して基地局との間でデータ通信すること を特徴とする付記1に記載のデータ通信方法。
(付記3)前記第2端末装置から受けたデータの通信量について、通信バッファの使用量を用いて処理可能か否かを判断すること
を特徴とする付記1または2に記載のデータ通信方法。
を特徴とする付記1または2に記載のデータ通信方法。
(付記4)前記第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量になったとき、前記第2端末装置へのデータの送出を解除すること
を特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信方法。
を特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信方法。
(付記5)前記第2端末装置にそれぞれ送出するデータの通信量は、前記第2の端末装置数に基づくこと
を特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のデータ通信方法。
を特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載のデータ通信方法。
(付記6)前記第1端末装置は、
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えたとき、前記第2端末装置のそれぞれに対し、データの送出要求をおこなった後、
前記第2端末装置に対し所定の通信量でデータを送出すること
を特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のデータ通信方法。
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えたとき、前記第2端末装置のそれぞれに対し、データの送出要求をおこなった後、
前記第2端末装置に対し所定の通信量でデータを送出すること
を特徴とする付記1〜5のいずれか一つに記載のデータ通信方法。
(付記7)前記第2の端末装置は、
前記第1の端末装置からデータの送出要求がなされた時点での通信帯域に固定すること を特徴とする付記6に記載のデータ通信方法。
前記第1の端末装置からデータの送出要求がなされた時点での通信帯域に固定すること を特徴とする付記6に記載のデータ通信方法。
(付記8)前記第1端末装置は、
前記データの通信量が処理可能なデータ量になったとき、前記第2端末装置のそれぞれに対し、データの送出要求を解除すること
を特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載のデータ通信方法。
前記データの通信量が処理可能なデータ量になったとき、前記第2端末装置のそれぞれに対し、データの送出要求を解除すること
を特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載のデータ通信方法。
(付記9)前記第2の端末装置は、
前記第1の端末装置からデータの送出要求が解除されると、通信帯域の固定を解除すること
を特徴とする付記8に記載のデータ通信方法。
前記第1の端末装置からデータの送出要求が解除されると、通信帯域の固定を解除すること
を特徴とする付記8に記載のデータ通信方法。
(付記10)互いに直接通信可能な複数の端末装置のうちの第1端末装置で機能するとともに前記複数の端末装置に含まれる第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるか否かを判断する制御部と、
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えるとき、前記第2端末装置にデータの一部を所定の通信量で送出する送信部と、
を含むことを特徴とするデータ通信システム。
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えるとき、前記第2端末装置にデータの一部を所定の通信量で送出する送信部と、
を含むことを特徴とするデータ通信システム。
(付記11)前記第1の端末装置は、
複数の端末装置のうち、基地局との間で通信をおこなうキャリア通信部と、
前記第2の端末装置との間で直接通信するアドホック通信部とを含むこと
を特徴とする付記10に記載のデータ通信システム。
複数の端末装置のうち、基地局との間で通信をおこなうキャリア通信部と、
前記第2の端末装置との間で直接通信するアドホック通信部とを含むこと
を特徴とする付記10に記載のデータ通信システム。
(付記12)前記第1の端末装置は、
アドホック通信をおこなう前記第2の端末装置の情報を保存するアドホック構成情報格納部を含むこと
を特徴とする付記11に記載のデータ通信システム。
アドホック通信をおこなう前記第2の端末装置の情報を保存するアドホック構成情報格納部を含むこと
を特徴とする付記11に記載のデータ通信システム。
(付記13)前記第1の端末装置は、
所定の容量を有する通信バッファを含み、
前記制御部は、
前記第2端末装置から受けたデータの通信量と、前記基地局へ送出するデータの通信量と、前記通信バッファの使用量に基づき、処理可能であるか否かを判断すること
を特徴とする付記11または12に記載のデータ通信システム。
所定の容量を有する通信バッファを含み、
前記制御部は、
前記第2端末装置から受けたデータの通信量と、前記基地局へ送出するデータの通信量と、前記通信バッファの使用量に基づき、処理可能であるか否かを判断すること
を特徴とする付記11または12に記載のデータ通信システム。
100 端末装置
102 OS
111 CPU
112 メモリ
113 キャリア通信部
114 アドホック通信部
116 ストレージ
117 通信バッファ
118 アドホック構成情報データベース
121 リングライブラリ
122 通信ライブラリ
123 アドホックライブラリ
131 アプリケーション
141 取得部
142 制御部
143 送信部
144 応答部
400 アドホック構成情報
102 OS
111 CPU
112 メモリ
113 キャリア通信部
114 アドホック通信部
116 ストレージ
117 通信バッファ
118 アドホック構成情報データベース
121 リングライブラリ
122 通信ライブラリ
123 アドホックライブラリ
131 アプリケーション
141 取得部
142 制御部
143 送信部
144 応答部
400 アドホック構成情報
Claims (13)
- 互いに直接通信可能な複数の端末装置に含まれる第1端末装置が、
前記複数の端末装置に含まれる第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるか否かを判断し、
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えるとき、前記第2端末装置にデータの一部を所定の通信量で送出すること
を特徴とするデータ通信方法。 - 複数の端末装置のうち、基地局に接続される端末装置が前記第1端末装置となり、
前記第2の端末装置は、前記第1端末装置を介して基地局との間でデータ通信すること
を特徴とする請求項1に記載のデータ通信方法。 - 前記第2端末装置から受けたデータの通信量について、通信バッファの使用量を用いて処理可能か否かを判断すること
を特徴とする請求項1または2に記載のデータ通信方法。 - 前記第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量になったとき、前記第2端末装置へのデータの送出を解除すること
を特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のデータ通信方法。 - 前記第2端末装置にそれぞれ送出するデータの通信量は、前記第2の端末装置数に基づくこと
を特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載のデータ通信方法。 - 前記第1端末装置は、
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えたとき、前記第2端末装置のそれぞれに対し、データの送出要求をおこなった後、
前記第2端末装置に対し所定の通信量でデータを送出すること
を特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載のデータ通信方法。 - 前記第2の端末装置は、
前記第1の端末装置からデータの送出要求がなされた時点での通信帯域に固定すること
を特徴とする請求項6に記載のデータ通信方法。 - 前記第1端末装置は、
前記データの通信量が処理可能なデータ量になったとき、前記第2端末装置のそれぞれに対し、データの送出要求を解除すること
を特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載のデータ通信方法。 - 前記第2の端末装置は、
前記第1の端末装置からデータの送出要求が解除されると、通信帯域の固定を解除すること
を特徴とする請求項8に記載のデータ通信方法。 - 互いに直接通信可能な複数の端末装置のうちの第1端末装置で機能するとともに前記複数の端末装置に含まれる第2端末装置から受けたデータの通信量が処理可能な通信量を超えるか否かを判断する制御部と、
前記データの通信量が処理可能な通信量を超えるとき、前記第2端末装置にデータの一部を所定の通信量で送出する送信部と、
を含むことを特徴とするデータ通信システム。 - 前記第1の端末装置は、
複数の端末装置のうち、基地局との間で通信をおこなうキャリア通信部と、
前記第2の端末装置との間で直接通信するアドホック通信部とを含むこと
を特徴とする請求項10に記載のデータ通信システム。 - 前記第1の端末装置は、
アドホック通信をおこなう前記第2の端末装置の情報を保存するアドホック構成情報格納部を含むこと
を特徴とする請求項11に記載のデータ通信システム。 - 前記第1の端末装置は、
所定の容量を有する通信バッファを含み、
前記制御部は、
前記第2端末装置から受けたデータの通信量と、前記基地局へ送出するデータの通信量と、前記通信バッファの使用量に基づき、処理可能であるか否かを判断すること
を特徴とする請求項10〜12のいずれか一つに記載のデータ通信システム。
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