JPWO2012161277A1 - 超電導限流器用の超電導素子、超電導限流器用の超電導素子の製造方法および超電導限流器 - Google Patents

超電導限流器用の超電導素子、超電導限流器用の超電導素子の製造方法および超電導限流器 Download PDF

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Abstract

基板32と、基板32上に形成された中間層34と、中間層34上に形成された超電導層36と、超電導層36に接続される電極44と、を有し、超電導層36と電極44との間に介在して超電導層36と電極44とを接続する金属微粒子焼結層40を有する超電導限流器用の超電導素子。

Description

本発明は、超電導限流器用の超電導素子、超電導限流器用の超電導素子の製造方法および超電導限流器に関する。
従来から、超電導限流器に用いられる超電導素子として、基板上に中間層と超電導層とを形成し、且つ該超電導層に電極を接続した超電導素子が用いられている。
ここで、電極を固定する方法として、超電導層上にインジウムやスズ等を含むはんだを用いて電極を固定する方法が開示されている。
例えば特開平05−251761号公報には、インジウムはんだを用いて超電導膜上に電流リードを固定する方法が開示されている。
また特開2003−298129号公報には、基材上に設けられた超電導膜と、超電導膜上に設けられた、Au層とAg層の積層構造からなる電極と、超電導膜に対してIn、InAg合金、SnまたはSnAg合金を含むはんだを介して接続される線材とを有する超電導部材が開示されている。
更に特開2009−211899号公報には、超電導導体に電極をはんだ接合する際に、超電導導体と支持部材との間の接着部を導電性樹脂の加熱硬化温度より低い温度に冷却しながらはんだ付けする方法が開示されている。
また、電極を導電性薄膜に固定する方法として、電極部にインジウムを用いて導電性薄膜を圧着する方法が開示されている。
例えば特開平11−204845号公報には、導電性薄膜と電極用薄膜の接合にあたって、Inバンプなどの導電性バンプを介在させ、この導電性バンプで電気的および機械的な接合を実施する方法が開示されている。
従来の超電導限流器用の超電導素子では、電極の接着はインジウム等を用いたはんだや圧着によって行われていたが、超電導限流器用の超電導素子では、過電流が流れた際にクエンチ(超電導状態から常電導状態への切り替わり)を意図的に起こすため、はんだや圧着時の応力緩和を目的として用いられているインジウム等がクエンチ時に発生するジュール熱によって超電導層内部へ拡散し、素子破壊が生じるという問題があった。
そのため、インジウム等の超電導層内部に拡散する部材を用いずに電極を接着させる方法が求められている。しかし、超電導限流器用の超電導素子ではクエンチの際に超電導状態から常電導状態(抵抗体の状態)へ変化するため、常電導状態となった超電導素子に大電圧が印加されることで抵抗によるジュール熱が大量に発生し、超電導素子の温度が大きく上昇し、温度変化の大きな温度サイクルが生じ、電極と超電導層の接着部分で膜剥れが生じてしまう。そのため、インジウム等の部材を用いずに電極を接着させる場合にも、超電導限流器用の超電導素子においては、上記温度サイクルに耐え得るような密着力を有する電極接着構造が求められる。
本発明は上記事実に鑑みてなされたものであり、クエンチの際の温度サイクルによっても膜剥れの発生が抑制された超電導限流器用の超電導素子、該超電導限流器用の超電導素子の製造方法、該超電導限流器用の超電導素子を備えた超電導限流器を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は下記の手段によって解決された。
<1>基板と、前記基板上に形成された中間層と、前記中間層上に形成された超電導層と、前記超電導層に接続される電極と、を有し、前記超電導層と前記電極との間に介在して前記超電導層と前記電極とを接続する金属微粒子焼結層を有する超電導限流器用の超電導素子。
<2>前記金属微粒子焼結層に隣接する層のうち前記基板側の層の、前記金属微粒子焼結層に接する表面の表面粗さRaが100nm以下であり、且つ前記金属微粒子焼結層を形成する金属微粒子の粒子径が前記表面粗さRa未満である、前記<1>に記載の超電導限流器用の超電導素子。
<3>前記金属微粒子焼結層が、Ag,Au,Cu,およびPtのうちから選ばれる少なくとも一種を含む単体金属または合金の金属微粒子から構成されている、前記<1>または<2>に記載の超電導限流器用の超電導素子。
<4>前記超電導層と前記金属微粒子焼結層との間に金属保護膜を有する、前記<1>〜<3>の何れか1項に記載の超電導限流器用の超電導素子。
<5>前記超電導層が、組成式REBaCu7−δ(REは単一の希土類元素または複数の希土類元素であり、前記δは酸素不定比量である)で表される酸化物超電導体を主成分として含有する、前記<1>〜<4>の何れか1項に記載の超電導限流器用の超電導素子。
<6>前記基板は、サファイア基板であり、前記中間層は、CeOおよびREMnO(REは単一の希土類元素または複数の希土類元素である)から選ばれる少なくとも1つを含んで構成される、前記<5>に記載の超電導限流器用の超電導素子。
<7>基板上に中間層を形成する中間層形成工程と、前記中間層上に超電導層を形成する超電導層形成工程と、前記超電導層上の少なくとも一部に、金属微粒子を含有する金属微粒子膜を形成する金属微粒子膜形成工程と、前記金属微粒子膜を介して前記超電導層に電極を接続する電極接続工程と、前記金属微粒子膜の前記金属微粒子を焼結し金属微粒子焼結層を形成する焼結工程と、をこの順に有する超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
<8>前記金属微粒子膜形成工程より前の段階において、前記金属微粒子膜に隣接する層の金属微粒子膜に接する表面の表面粗さRaが100nm以下に調整され、且つ前記金属微粒子膜形成工程にて用いる前記金属微粒子の粒子径が前記表面粗さRa未満である、前記<7>に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
<9>前記金属微粒子膜形成工程にて用いる前記金属微粒子が、Ag,Au,Cu,およびPtのうちから選ばれる少なくとも一種を含む単体金属または合金の微粒子である、前記<7>または<8>に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
<10>前記超電導層形成工程の後、前記金属微粒子膜形成工程の前に、前記超電導層上に金属保護膜を形成する金属保護膜形成工程を有する、前記<7>〜<9>の何れか1項に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
<11>前記超電導層形成工程は、組成式REBaCu7−δ(REは単一の希土類元素または複数の希土類元素であり、前記δは酸素不定比量である)で表される酸化物超電導体を主成分として含有する超電導層を形成する、前記<7>〜<10>の何れか1項に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
<12>前記基板は、サファイア基板であり、前記中間層形成工程は、CeOおよびREMnO(REは単一の希土類元素または複数の希土類元素である)から選ばれる少なくとも1つを含んで構成される中間層を形成する、前記<11>に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
<13>内部に液体窒素が充填される密閉容器と、前記密閉容器の外部から内部へ電流を導入して流出する電流導入出部と、前記<1>〜<6>の何れか1項に記載の超電導素子を用いて構成され、前記密閉容器内で前記電流導入出部に接続される超電導限流素子と、を備える超電導限流器。
本発明によれば、クエンチの際の温度サイクルによる膜剥れの発生が抑制された超電導限流器用の超電導素子、該超電導限流器用の超電導素子の製造方法、該超電導限流器用の超電導素子を備えた超電導限流器を提供することができる。
本発明の実施形態に係る超電導限流器の概略構成図である。 本発明の実施形態に係る超電導素子の断面構造を示す断面図である。 実施例1で形成した超電導層の表面を撮影した画像である。 実施例1で形成した金属保護膜の表面を撮影した画像である。 比較例2において形成した超電導素子の断面構造を示す断面図である。
以下、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態に係る超電導限流器用の超電導素子、その製造方法および超電導限流器について具体的に説明する。なお、図中、同一または対応する機能を有する部材(構成要素)には同じ符号を付して適宜説明を省略する。
<超電導限流器>
図1は、本発明の実施形態に係る超電導限流器10の概略構成図である。
本発明の実施形態に係る超電導限流器10は、超電導体のS/N転移(superconducting-normal state transitions)を利用して、通常時はゼロ抵抗で、臨界電流以上の過電流が流れた時には高抵抗となって過電流を抑制する機能を持つ機器である。
この超電導限流器10は、容器本体12Aを蓋12Bで閉じて密閉される密閉容器12を備えている。
容器本体12Aには、冷凍機14が接続され、冷凍機14から密閉容器12の内部に液体窒素が導入される。蓋12Bには、密閉容器12の外部から内部へ電流を導入して流出する電流導入出部16が接続されている。電流導入出部16は、3相交流回路で構成され、具体的には3つの電流導入部16Aと、これらに対応する3つの電流流出部16Bとを含んで構成されている。
電流導入部16Aと電流流出部16Bは、それぞれ、蓋12Bに対して貫通して垂直方向に伸びた導線18と、当該導線18を被覆する筒体20とで構成される。
電流導入部16Aの導線18のうち外部に露出した一端は、対応する電流流出部16Bの導線18のうち外部に露出した一端と、分流抵抗としての外部抵抗22を介して接続されている。
各筒体20の容器本体12A内部にある端部には、素子収容容器24が支持されている。
この素子収容容器24は、密閉容器12に内蔵され、密閉容器12に充填される液体窒素により内部まで冷却される。
素子収容容器24には、複数の薄膜型超電導素子30で構成された限流ユニット26が内蔵されている。本発明の実施形態では、具体的に、薄膜型超電導素子30が4行2列で配列された組が3組で限流ユニット26を構成している。
この限流ユニット26は、電流導入部16Aの導線18のうち内部にある他端と、電流流出部16Bの導線18のうち内部にある他端と、支柱28で支持されており、3相交流回路を構成するように、電流導入部16Aの導線18のうち内部にある他端と、電流流出部16Bの導線18のうち内部にある他端とが、薄膜型超電導素子30を介して電気的に接続されている。
<超電導素子>
次に、薄膜型超電導素子30の概略を説明する。
図2は、本発明の実施形態に係る薄膜型超電導素子30の断面構造を示す図である。
図2に示すように、薄膜型超電導素子30は、基板32上に中間層34、超電導層36、金属保護膜38が順に形成された積層構造を有する超電導薄膜100を備える。そして、金属保護膜38上には、上述した導線18に電気的に接続される1対の電極44が配置され、該電極44は金属微粒子焼結層40を介在して金属保護膜38上に固定されている。また、金属微粒子焼結層40と電極44との間には金属コート層42が形成されている。
(金属微粒子焼結層)
金属微粒子焼結層40は、超電導層36と電極44との間に介在して超電導層36と電極44とを接続する層であり、超電導層36側の隣接層(図2では金属保護膜38)と電極44側の隣接層(図2では金属コート層42)とを接着させる役割を担う。尚、金属微粒子焼結層40は金属微粒子が焼結されて形成される。
超電導限流器用の超電導素子ではクエンチの際に超電導状態から常電導状態(抵抗体の状態)へ変化するため、常電導状態となった超電導素子に大電圧が印加されることで抵抗によるジュール熱が大量に発生し、超電導素子の温度が大きく上昇し(例えば、液体窒素下の温度(−196℃)から100℃程度の温度変化がある)、温度変化の大きな温度サイクルが生じる。そのため、超電導素子に電極を接着させる場合にも、超電導限流器に用いる超電導素子においては、上記温度サイクルに耐え得るような密着力を有する電極接着構造が求められる。
これに対し本実施形態では、超電導層36と電極44との間に介在して超電導層36と電極44とを接続する層として、金属微粒子が焼結されて形成された金属微粒子焼結層40を備えている。超電導層36側の隣接層(図2では金属保護膜38)と電極44側の隣接層(図2では金属コート層42)のそれぞれが、金属微粒子焼結層40と強固な密着力を有しているため、クエンチの際の温度サイクルによる超電導層36と電極44の間の層での膜剥れの発生が抑制される。
また、超電導層36と電極44との間に金属微粒子焼結層40を備えることで、インジウム等の超電導層内部に拡散する部材を用いずとも電極44を超電導層36に接続させることができるため、インジウム等が超電導層内部へ拡散することで生じる素子破壊が防止される。
更に、超電導層36と電極44との間に金属微粒子焼結層40を介在させるという簡易な構成によって、超電導層36と電極44とを接続することができるため、超電導素子の重さや体積を軽減することができ、超電導限流器の設計自由度が向上する。
超電導限流器においては、液体窒素温度下にするための冷却機構が必要であり、超電導素子の重さや体積を小さくすることが出来れば、冷却機構内部での素子の配置や冷却機構の耐重量性、注入する液体窒素量等の冷却機構設計の自由度を向上させることができる。
・粒子径
金属微粒子焼結層40の形成に用いられる金属微粒子の粒子径は、低温で焼結が可能であるため素子特性の劣化が抑制可能であるという点から、150nm以下であることが好ましく、100nm以下であると、低温焼結性が更に向上するため特に好ましい。
尚、本明細書において金属微粒子の粒子径とは、個数平均粒子径を表す。
金属微粒子の粒子径は、一般的には電子線顕微鏡等により直接観察することで測定され、また材料メーカから提供される値を用いることができる。(例えば、ハリマ化成製の銀ナノ粒子:NPSであれば「平均粒子径12nm(粒子径の範囲8nm以上15nm以下)」と記載されている)
また、金属微粒子の粒子径は、金属微粒子焼結層40に隣接する層のうち基板32側の層(以下単に「基板側隣接層」と称す)の、金属微粒子焼結層40に接する表面の表面粗さRa未満であることが好ましい。上記基板側隣接層としては、図2に示したような金属保護膜38を挙げることができるが、金属保護膜38を有さず超電導層36と金属微粒子焼結層40とが隣接する態様とすることもでき、このときの基板側隣接層は超電導層36となる。また、上記基板側隣接層の上記表面粗さRaとしては、臨界電流値の向上という理由から100nm以下であることが好ましい。
金属微粒子の粒子径が、基板側隣接層の上記表面粗さRa未満であることにより、基板側隣接層の表面の凹凸に焼結前の金属微粒子が入り込み、該凹凸に金属微粒子が埋まった状態で焼結され、金属微粒子焼結層40が形成されると考えられる。そのため、金属微粒子焼結層40と基板側隣接層との接触面積が増加することにより、より高い密着力が得られたと推測される。
また、金属微粒子の最大粒子径も基板側隣接層の上記表面粗さRa未満であることが更に好ましい。尚、上記金属微粒子の最大粒子径とは、電子線顕微鏡等により直接観察することで測定された最大値や、材料メーカから提供される値の最大値をさす。
・材質
前記金属微粒子の材質としては、特に限定されるものではないが、例えばAg,Au,Cu,およびPtのうちから選ばれる少なくとも一種を含む単体金属または合金が挙げられる。これらの中でも、特に液体窒素温度領域における電気抵抗値が低いという理由から、Ag単体金属が好ましい。
金属微粒子焼結層40の厚みは、特に限定されないが、低接触抵抗という点から、1μm以上10μm以下であることが好ましい。
(電極および金属コート層)
1対の電極44の材質としては、銅、金、銀等の単体金属や、それらを含む合金等の導電部材が挙げられる。尚、電極44の形状としては、板状、網目状、ブロック状等が挙げられる。
また、電極44と金属微粒子成分との親和性の点から、電極44と金属微粒子焼結層40との間には金属微粒子と親和性のある物質を主成分とした金属コート層42を介してもよい。金属コート層42としては、銀メッキ等が挙げられ、従来公知の方法により形成される。金属コート層42の厚みは、特に限定されないが、電極44と金属コート層42の密着性という点から、1μm以上5μm以下であることが好ましい。
次いで、図2に示される超電導薄膜100の構成について説明する。
(基板)
基板32は、金属酸化物やセラミックスの単結晶構造を有している。基板32の形状は、その表面に超電導層36のための膜が形成される主面があることを前提として様々な形状を採用することができるが、取扱いが容易な矩形平板形状を採用することが好ましい。
基板32の厚みは、特に限定されないが、例えば1mmとされている。
・組成物
金属酸化物の具体例としては、Al(酸化アルミニウム、特にサファイア)、(Zr,Y)O(イットリア安定化ジルコニア)、LaAlO(ランタンアルミネート)、SrTiO(チタン酸ストロンチウム)、(LaSr1−x)(AlTa1−x)O(酸化ランタンストロンチウムタンタルアルミニウム)、NdGaO(ネオジムガレート)、YAlO(イットリウムアルミネート)、MgO(酸化マグネシウム)、TiO(チタニア)、BaTiO(チタン酸バリウム)等が挙げられる。セラミックスの具体例としては、炭化ケイ素、黒鉛等が挙げられる。
特に、これらの中でも、高い強度と熱伝導率の面からサファイア基板を採用することが好ましい。
(中間層)
中間層34は、超電導層36において高い面内配向性を実現するために基板32上に形成される層であり、単層膜で構成されていても多層膜で構成されていてもよい。
この中間層34は、特に限定されないが、具体的にはCeOおよびREMnOから選ばれる少なくとも1つを含んで構成されることが好ましい。尚、REは、Y、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、YbやLuなどの単一の希土類元素または複数の希土類元素である。
中間層34の膜厚は、特に限定されないが、例えば20nmとされている。
(超電導層)
超電導層36は、中間層34上に形成され、酸化物超電導体、好ましくは銅酸化物超電導体で構成されている。
銅酸化物超電導体としては、REBaCu7−δ(RE−123と称す),BiSrCaCu8+δ(BiサイトにPb等をドープしたものも含む),BiSrCaCu10+δ(BiサイトにPb等をドープしたものも含む),(La,Ba)CuO4−δ,(Ca,Sr)CuO2−δ[CaサイトはBaであってもよい],(Nd,Ce)CuO4−δ,(Cu,Mo)Sr(Ce,Y)CuO[(Cu,Mo)−12s2と称し、s=1、2、3,4である],Ba(Pb,Bi)OまたはTlBaCan−1Cu2n+4(nは2以上の整数である)等の組成式で表される結晶材料を用いることができる。また、銅酸化物超電導体は、これら結晶材料を組み合わせて構成することもできる。
上記REBaCu7−δ中のREは、Y、Nd、Sm、Eu、Gd、Dy、Ho、Er、Tm、YbやLuなどの単一の希土類元素または複数の希土類元素であり、これらの中でもBaサイトと置換が起きない、且つ超電導転移温度Tcが高い等の理由でYであることが好ましい。また、δは、酸素不定比量であり、例えば0以上1以下であり、超電導転移温度が高いという観点から0に近いほど好ましい。なお、酸素不定比量は、オートクレーブ等の装置を用いて高圧酸素アニール等を行えば、δは0未満、すなわち、負の値をとることもある。
ここで、REをPrとしたPrBaCu7−δだけは、現在、超電導現象が確認されていないが、将来酸素不定比量δを制御するなどして超電導現象が確認できた場合には、本発明の実施形態に係わる酸化物超電導体にPrBaCu7−δも含むものとする。
また、REBaCu7−δ以外の結晶材料のδも酸素不定比量を表し、例えば0以上1以下である。
超電導層36は、上記REBaCu7−δで表される酸化物超電導体を主成分として含有することが好ましい。尚、「主成分」とは、超電導層36に含まれる構成成分中で含有量が最も多いことを示し、好ましくは50%以上の含有量を有する。
また超電導層36の膜厚は、特に限定されないが、例えば200nmとされている。
・表面粗さRa
本実施形態に係る超電導素子30が金属保護膜38を有さず超電導層36と金属微粒子焼結層40とが隣接する態様である場合には、超電導層36の少なくとも金属微粒子焼結層40に接する表面の表面粗さRaは、臨界電流値の向上という点から100nm以下であることが好ましく、更には50nm以下であることがより好ましい。
尚、上記表面粗さRaは、走査型プローブ顕微鏡(SPM:Scanning Probe Microscope)を用いて走査範囲10μm×10μmで測定を行う。
超電導層36の表面粗さRaを上記の範囲に制御する方法としては、次のような方法を挙げることができる。塗布液を塗布し焼結して形成する方法(ウェットプロセス)では、塗布液の溶液濃度、スピンコートによる塗布の際の基板の回転数、焼結温度等により制御される。また、PLD(Pulse Laser Deposition)法やCVD(Chemical Vapor Deposition)法等により形成する方法(ドライプロセス)では、成膜速度、原料ガス流量、基板温度等により、制御される。またプラズマ等を用いることによって、成膜された超電導層36の表面に物理的に凹凸を作り出す方法も挙げられる。
(金属保護膜)
超電導層36の表面には金属保護膜38を形成してもよい。金属保護膜38の材質としては、金、銀、銅等の単体金属や、それらを含む合金等の導電部材が挙げられる。金属保護膜38の膜厚は、特に限定されないが、大気中の水分からの保護と耐電圧設計という点から、100nm以上300nm以下であることが好ましい。
・表面粗さRa
本実施形態に係る超電導素子30において、金属微粒子焼結層40に隣接する層が金属保護膜38である場合には、金属保護膜38の金属微粒子焼結層40に接する表面の表面粗さRaは、超電導層の凹凸が転写されるため密着性向上と臨界電流値向上という点から、100nm以下であることが好ましく、更には50nm以下であることがより好ましい。
尚、上記表面粗さRaは、前述の超電導層における表面粗さRaの測定と同じ方法により測定される。
また、金属保護膜38の表面粗さRaを上記の範囲に制御する方法としては、超電導層36の表面粗さRaを前述の方法により制御した後、金属保護膜38を上記膜厚の範囲で形成することにより制御する方法や、金属保護膜38を形成後に、プラズマ等によって金属保護膜38の表面に物理的に凹凸を作り出す方法が挙げられる。
<超電導素子の製造方法>
次に、以上のような超電導素子30の製造方法について具体的に説明する。
−中間層形成工程−
まず、研磨済みの基板32に対し中間層を形成する中間層形成工程を行う。中間層34の形成方法としては、例えばPLD法、CVD法、MOCVD(Metal Organic Chemical Vapor Deposition)法、IBAD(Ion Beam Assisted Deposition)法、TFA−MOD(Tri Fluoro Acetates−Metal Organic Deposition)法、スパッタ法、または電子ビーム蒸着法などを用いることができる。これらの中でも、高配向度を実現できるという点で、IBAD法を用いることが好ましい。また、高効率の成膜が実現できるという点で電子ビーム蒸着法を用いることが好ましい。
中間層形成工程で、例えば電子ビーム蒸着法を用いる場合、1×10−2Pa以上1×10−1Pa以下の酸素中でプラズマを発生させ、700℃以上に基板32を加熱した状態で当該基板32上にCeO等からなる膜を10nm以上20nmの範囲で蒸着させて、中間層34を形成する。
−超電導層形成工程−
次に、超電導層形成工程を行う。超電導層36の形成(成膜)方法としては、例えばPLD法、CVD法、MOCVD法、MOD法、またはスパッタ法などが挙げられる。これら成膜方法の中でも、高真空を必要としない、大面積、複雑な形状の基板32にも成膜可能、量産性に優れているという理由からMOCVD法を用いることが好ましい。また、高効率の成膜が実現できるという点でMOD法を用いることが好ましい。
超電導層形成工程で、例えばMOD法を用いてYBCOからなる超電導層36を形成する場合、まず、イットリウム、バリウム、銅の有機錯体の溶液をスピンコーターで中間層34の表面上に塗布して前駆体の膜を形成する。そして、前駆体の膜を例えば空気中において300℃以上600℃以下で仮焼成する。
仮焼成で有機溶媒を除去した後、前駆体の膜を700℃以上900℃以下で本焼成して、前駆体の膜からYBCOの酸化物超電導体で構成される超電導層36を得る。
また、この本焼成において、最初に不活性雰囲気中で焼成を行ない、途中から酸素雰囲気に切り替えることもできる。
−金属保護膜形成工程−
得られた超電導層36上に金銀合金等の導電部材からなる金属保護膜38を形成する。金属保護膜38を形成する方法としては、スパッタ法、真空蒸着法等が挙げられ、中でもスパッタ法が好ましい。
−金属微粒子膜形成工程−
上記金属保護膜38を有する場合には該金属保護膜38の表面の少なくとも一部に、有しない場合には前記超電導層36の表面の少なくとも一部に、銀ナノ粒子等の金属微粒子を含む塗布液を用いて塗布法によって金属微粒子膜を形成する。
上記塗布液の塗布法としては、スクリーン印刷法、インクジェット法等が挙げられる。
−電極接続工程−
次いで、電極44を上記金属微粒子膜上に仮接続する。
尚、電極44と金属微粒子焼結層40との間に金属コート層42を設ける場合には、電極44の仮接続前にあらかじめ電極44上に金属コート層42を電解メッキ法にて形成させることができる。
−焼結工程−
電極44と金属微粒子膜とを仮接続したまま焼結することで、金属微粒子焼結層40を形成する。尚、上記焼結は、酸素欠陥生成による超電導層36の素子特性劣化を抑制する観点で、大気雰囲気ないしは酸素雰囲気下で350℃以下の温度で行うことが好ましい。
こうして、本実施形態に係る超電導限流器用の超電導素子が製造される。
<変形例>
なお、本発明を特定の実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にて他の種々の実施形態が可能であることは当業者にとって明らかであり、例えば上述の複数の実施形態は、適宜、組み合わせて実施可能である。また、以下の変形例同士を、適宜、組み合わせてもよい。
例えば、基板32上に、他の層を介して中間層34を形成してもよい。
また、金属保護膜38や金属コート層42も適宜省略することができる。
なお、日本出願2011−116283の開示はその全体が参照により本明細書に取り込まれる。
本明細書に記載された全ての文献、特許出願、及び技術規格は、個々の文献、特許出願、および技術規格が参照により取り込まれることが具体的かつ個々に記された場合と同程度に、本明細書中に参照により取り込まれる。
以下に、本発明に係る超電導限流器用の超電導薄膜について、実施例により説明するが、本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではない。
<実施例1>
・中間層の形成
市販の研磨済みR面サファイア基板(京セラ製片面研磨サファイア基板、サイズ210mm×30mm×1mm)を800℃で加熱しながら、EB(電子ビーム)蒸着により、酸化セリウム(CeO)の薄膜をサファイア基板上に15nm蒸着し、中間層を形成した。尚、成膜時には、酸素分圧が5×10−2Paとなるように少量の酸素を導入しさらにRFを用いて酸素プラズマをたてた。
・超電導層の形成
この中間層の表面に、イットリウム、バリウム、銅の有機錯体の溶液をスピンコーターで塗布し、500℃空気中で仮焼成を行ない、次いで不活性雰囲気中800℃で本焼成を行ない、途中から酸素雰囲気に切り替えて、最終的にYBCOからなる超電導層を形成した。超電導層の厚さは150nmであり、また超電導層の表面粗さRaを走査型プローブ顕微鏡(SPM)を用いて前述の方法により測定したところ、20nmであった。尚、この超電導層の表面を撮影した画像を図3Aに示す。
・金属保護膜の形成
得られた超電導層上に金銀合金製(Au−23atm%Ag)の金属保護膜を、スパッタ法により膜厚300nmにて形成した。また金属保護膜の表面には超電導層の表面の粗さが転写されており、金属保護膜の表面粗さRaは20nmであった。尚、この金属保護膜の表面を撮影した画像を図3Bに示す。
・金属微粒子膜の形成および焼結(金属微粒子焼結層の形成)
金属微粒子として銀ナノ粒子(ハリマ化成製、NPS、平均粒子径12nm)を用い、スクリーン印刷法にて金属微粒子膜を形成した。次いで、酸素雰囲気中230℃で焼結を行い金属微粒子焼結層を形成した。焼結され形成された金属微粒子焼結層の膜厚は、段差計(CS−5000、ミツトヨ製)を用いて測定した結果9.7〜10.4μmの範囲であることが分かった。
こうして密着性評価用の超電導素子を得た。
−密着性の評価−
得られた超電導素子を液体窒素下で冷却し、その後室温へ戻すことで、クエンチが生じた際の温度変化(約100℃)を伴う温度サイクルより大きい温度変化(約300℃)を与えた。しかし、金属微粒子焼結層と金属保護膜との間での膜剥れは生じなかった。
<比較例1>
前記実施例1において、金属微粒子焼結層を、銀を蒸着させることで形成した銀蒸着膜に変更し且つ前記焼結を行わなかったこと以外、実施例1に記載の方法により密着性評価用の超電導素子を得た。
−密着性の評価−
実施例と同様に、得られた超電導素子を液体窒素下で冷却し、その後室温へ戻すことでクエンチが生じた際の温度変化を伴う温度サイクルより大きい温度変化を与えた。その際、銀蒸着膜と金属保護膜との間での膜剥れが生じた。
<比較例2>
電極を固定する方法として、インジウムを用いて電極と超電導薄膜とを圧着した、図4に示す超電導素子を作製した。
具体的には、前記実施例1における「金属保護膜の形成」までを同様に行い、基板132(サファイア)、中間層134(酸化セリウム)、超電導層136(YBCO)、および金属保護膜138(金銀合金)を備える超電導薄膜200を形成した。
次いで、図4に示すようにInシート140を介して電極144としての銅ブロックで超電導薄膜200の端部を挟み、圧着して超電導薄膜200に銅ブロックを固定し、超電導素子を得た。
−重量の評価−
上記比較例2の超電導素子と、前記実施例1の超電導素子との重量比較を行った。圧着によって電極を固定した比較例2の超電導素子では420gであったのに対し、金属微粒子焼結層によって電極を固定した実施例1の超電導素子では80gであり、実施例1の方が重量として約80%軽量化されていることが分かった。
<実施例2〜15>
平均粒子径が異なる金属微粒子と、表面粗さRaの異なる金属保護膜を有する超電導薄膜を用意し、それ以外は前記実施例1と同様に超電導素子を形成した。
具体的には、表1に示すように、用いた金属微粒子の平均粒子径と金属保護膜の表面粗さRaを変化させて、実施例2〜15の超電導素子を形成した。
得られた実施例1〜15および比較例1の超電導素子に対して、密着性の評価および臨界電流値の評価を行った。
−密着性の評価−
密着性の評価は、得られた超電導素子を液体窒素下で冷却し、その後室温へ戻すことで、クエンチが生じた際の温度変化(約100℃)を伴う温度サイクルより大きい温度変化(約300℃)を与えた。その後、金属微粒子焼結層と金属保護膜との間での膜剥れの状態を、光学顕微鏡を用いて評価を行った。
膜剥れの状態に応じて、次のように評価基準を設けた。
・A:膜剥れが全く生じていない
・B:膜剥れした部分の面積が5%未満
・C:膜剥れした部分の面積が5%以上10%未満
・D:膜剥れした部分の面積が10%以上
−臨界電流値の評価−
また、密着性の評価とは別に、臨界電流値の評価を行った。この評価は素子を液体窒素内へ浸漬し、電流値を変化させ、その電流−電圧特性によって評価を行った。
臨界電流値の評価について、次のように評価基準を設けた。
・A:100A以上
・B:80A以上100A未満
・C:50A以上80A未満
・D:50A未満
表1から判るように、金属保護膜の表面粗さRa≦100nmかつ金属微粒子の粒子径<Raの場合、密着力と臨界電流値の評価の組み合わせがA−AないしA−B、B−Aとなり、高い密着性と良好な臨界電流値を示す。
また、金属保護膜の表面粗さRa≦45nmかつ金属微粒子の粒子径<Raの場合には、更に臨界電流値が向上しており、高い密着性と高い臨界電流値を示し、特に好ましいことが判る。
10 超電導限流器
12 密閉容器
16 電流導入出部
24 素子収容容器
30 薄膜型超電導素子(超電導限流素子)
32、132 基板
34、134 中間層
36、136 超電導層
38、138 金属保護膜
40 金属微粒子焼結層
42 金属コート層
44、144 電極
100、200 超電導薄膜
140 Inシート

Claims (13)

  1. 基板と、
    前記基板上に形成された中間層と、
    前記中間層上に形成された超電導層と、
    前記超電導層に接続される電極と、を有し、
    前記超電導層と前記電極との間に介在して前記超電導層と前記電極とを接続する金属微粒子焼結層を有する超電導限流器用の超電導素子。
  2. 前記金属微粒子焼結層に隣接する層のうち前記基板側の層の、前記金属微粒子焼結層に接する表面の表面粗さRaが100nm以下であり、
    且つ前記金属微粒子焼結層を形成する金属微粒子の粒子径が前記表面粗さRa未満である、
    請求項1に記載の超電導限流器用の超電導素子。
  3. 前記金属微粒子焼結層が、Ag,Au,Cu,およびPtのうちから選ばれる少なくとも一種を含む単体金属または合金の金属微粒子から構成されている、
    請求項1または請求項2に記載の超電導限流器用の超電導素子。
  4. 前記超電導層と前記金属微粒子焼結層との間に金属保護膜を有する、
    請求項1〜請求項3の何れか1項に記載の超電導限流器用の超電導素子。
  5. 前記超電導層が、組成式REBaCu7−δ(REは単一の希土類元素または複数の希土類元素であり、前記δは酸素不定比量である)で表される酸化物超電導体を主成分として含有する、
    請求項1〜請求項4の何れか1項に記載の超電導限流器用の超電導素子。
  6. 前記基板は、サファイア基板であり、
    前記中間層は、CeOおよびREMnO(REは単一の希土類元素または複数の希土類元素である)から選ばれる少なくとも1つを含んで構成される、
    請求項5に記載の超電導限流器用の超電導素子。
  7. 基板上に中間層を形成する中間層形成工程と、
    前記中間層上に超電導層を形成する超電導層形成工程と、
    前記超電導層上の少なくとも一部に、金属微粒子を含有する金属微粒子膜を形成する金属微粒子膜形成工程と、
    前記金属微粒子膜を介して前記超電導層に電極を接続する電極接続工程と、
    前記金属微粒子膜の前記金属微粒子を焼結し金属微粒子焼結層を形成する焼結工程と、
    をこの順に有する超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
  8. 前記金属微粒子膜形成工程より前の段階において、前記金属微粒子膜に隣接する層の金属微粒子膜に接する表面の表面粗さRaが100nm以下に調整され、且つ前記金属微粒子膜形成工程にて用いる前記金属微粒子の粒子径が前記表面粗さRa未満である、
    請求項7に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
  9. 前記金属微粒子膜形成工程にて用いる前記金属微粒子が、Ag,Au,Cu,およびPtのうちから選ばれる少なくとも一種を含む単体金属または合金の微粒子である、
    請求項7または請求項8に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
  10. 前記超電導層形成工程の後、前記金属微粒子膜形成工程の前に、前記超電導層上に金属保護膜を形成する金属保護膜形成工程を有する、
    請求項7〜請求項9の何れか1項に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
  11. 前記超電導層形成工程は、組成式REBaCu7−δ(REは単一の希土類元素または複数の希土類元素であり、前記δは酸素不定比量である)で表される酸化物超電導体を主成分として含有する超電導層を形成する、
    請求項7〜請求項10の何れか1項に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
  12. 前記基板は、サファイア基板であり、
    前記中間層形成工程は、CeOおよびREMnO(REは単一の希土類元素または複数の希土類元素である)から選ばれる少なくとも1つを含んで構成される中間層を形成する、
    請求項11に記載の超電導限流器用の超電導素子の製造方法。
  13. 内部に液体窒素が充填される密閉容器と、
    前記密閉容器の外部から内部へ電流を導入して流出する電流導入出部と、
    請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の超電導素子を用いて構成され、前記密閉容器内で前記電流導入出部に接続される超電導限流素子と、
    を備える超電導限流器。
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