JPWO2012157195A1 - 画像表示システムおよび3次元用メガネ - Google Patents

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Abstract

システムの規模を大型化することなく、3次元用メガネと画像表示装置とを用いて視聴者の疲労状態を判定する等の協調処理が確実に行われるようにする画像表示システムを提供する。3次元表示テレビ(10)に備えられる送受信部(150)は、通信信号における少なくともデータフォーマットを含む仕様を指定する仕様指定信号を、3次元用メガネ(20)に送信し、3次元用メガネ(20)に備えられる送受信部(270)は、3次元表示テレビ(10)から送信される仕様指定信号を受信し、受信した仕様指定信号によって指定される仕様に従って、生体信号センサ(240)で取得された生体信号を通信信号に変換して3次元表示テレビ(10)に送信する。

Description

本発明は、視聴者に3次元画像を提示する画像表示装置と3次元用メガネを含む画像表示システムに関する。
3次元映像は、大画面による映画のみでなく、家庭用の3次元テレビやコンピュータディスプレイの普及とともにテレビコンテンツやゲームの映像として広まりつつある。3次元映像は右目に提示する画像と左目に提示する画像との間に視差を作ることで、視聴者に奥行きがあるように錯覚させるものである。3次元映像の視聴においては、従来の2次元の映像と異なり、被写体の奥行きに合わせて右目と左目のそれぞれが動く。つまり、奥行きが小さく被写体が手前に飛び出して見えるときには、左右の目は寄り目になる方向に動き、奥行きが大きく被写体が遠くに見えるときには、両目はまっすぐ前を見る状態に近くなる。一方、ディスプレイの位置は移動しないため、はっきり見るためにはピントをディスプレイの位置に合わせ続ける必要があり、焦点距離はディスプレイの位置に固定される。このような被写体の仮想の奥行きに対する目の動きと焦点距離の矛盾により、立体映像の視聴に伴い、視聴者において、疲労や映像酔い等の身体症状が現れる場合があるとされる。そこで、従来、特許文献1では、3次元映像を視聴している視聴者の目の光学特性を計測することで、視聴者の疲労を判別している。
一方、1つのディスプレイで、左右の目に対して、異なる画像を提示するには、専用のメガネ(以下、「3次元用メガネ」ともいう。)を用いて、シャッタにより左右の目に届く光を選択する必要がある。シャッタを、右目用および左目用の画面表示に同期して十分に早い頻度で切り替えることで、視聴者は左右の画像の切り替えに気づかず、両目の情報を融像して立体視することができる。
ところで、3次元映像の表示中は、専用メガネをかけずにディスプレイを見た場合には、立体視できないばかりか、2重像が見える。そこで、確実に立体視ができるように、特許文献2では、専用メガネに接触あるいは非接触になる状態で、メガネが視聴者に装着された状態であるか否かをセンシングして、専用メガネから、装着状態を示す信号を、テレビ、コンピュータ、あるいはゲーム機等の映像表示を制御する表示装置へ送信する。これにより、表示装置において、2次元映像と3次元映像との表示の切り替えを制御している。
特開2006−305325号公報 特開2010−154533号公報
しかしながら、特許文献1の方法では、疲労状態の検出のために、レンズアレーを含む大きな計測器を設置し、視聴者の目の位置を固定して視聴者の目の光学特性を計測しており、視聴者が自由な位置や姿勢で3次元映像を楽しむには不都合である。また、疲労をはじめとする視聴者の状態を判定するための目の状態を含む生体信号の多くは、特許文献1にみられるように信号の種類に対して特定の分析方法があり、特許文献2のように専用メガネでセンシングを行っても、テレビ等の映像表示を制御する表示装置が持つ生体信号用の分析方法との対応が取れない場合には、視聴者の状態を判定することができないという課題を有している。
そこで、本発明は、システムの規模を大型化することなく、3次元用メガネと画像表示装置とを用いて視聴者の疲労状態を判定する等の協調処理が確実に行われるようにする画像表示システムおよび3次元用メガネを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示システムは、視聴者に3次元画像を提示する画像表示システムであって、前記視聴者の左目に提示する左目用画像と右目に提示する右目用画像を交互に出力する画像表示装置と、左目側のシャッタおよび右目側のシャッタを有し、前記画像表示装置において左目用画像が表示されるときに前記左目側のシャッタを透過状態にし、前記画像表示装置において右目用画像が表示されるときに前記右目側のシャッタを透過状態にする、前記視聴者の顔面または頭部に装着される3次元用メガネとを備え、前記3次元用メガネは、前記視聴者の身体の状態を測定することによって生体信号を取得する生体信号測定部と、前記生体信号測定部で取得された生体信号を通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する送受信部とを備え、前記画像表示装置は、前記3次元用メガネから送信される通信信号を受信する送受信部を備え、前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記通信信号における少なくともデータフォーマットを含む仕様を指定する仕様指定信号を、前記3次元用メガネに送信し、前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記画像表示装置から送信される前記仕様指定信号を受信し、受信した仕様指定信号によって指定される仕様に従って、前記生体信号を前記通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する。
本発明によれば、システムの規模を大型化することなく、3次元用メガネと画像表示装置とを用いて視聴者の疲労状態を判定する等の協調処理が確実に行われるようにする画像表示システムおよび3次元用メガネが提供される。
よって、家庭等において3次元映像を視聴する機会が増えてきた今日における本発明の実用的価値は極めて高い。
図1は、本発明の実施の形態における画像表示システムの構成の一例を示すブロック図である。 図2は、本発明の実施の形態の画像表示システムにおける3次元表示テレビと3次元用メガネとの間での通信の手順を示した図である。 図3は、本発明の実施の形態における画像表示システムの処理の流れを示すフローチャートである。 図4は、送信仕様蓄積部に蓄積された指標の仕様情報(送信仕様)の例を示す図である。 図5は、眼電位から疲労を特定する際に利用可能な生体情報について、その取得条件を示すリスト(上段)、並びに、単位時間と単位時間当たりの処理前および中間処理後のデータ量を示すリスト(下段)を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態における眼電位の計測用電極の配置例を示す模式図である。 図7は、本発明の実施の形態における3次元表示テレビの詳細な構成の一例を示すブロック図である。 図8は、本発明の実施の形態における3次元表示テレビが備える視聴者状態計算部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。 図9は、本発明の実施の形態における3次元表示テレビの処理における疲労指標決定ステップの詳細な処理の一例を示すフローチャートである。 図10Aは、本発明の実施の形態における3次元表示テレビの処理における疲労指標判定ステップの詳細な処理の一例を示すフローチャートである。 図10Bは、本実施形態における視聴者による選択入力(測定精度の選択入力)の様子を示す図である。 図11Aは、本発明の実施の形態における測定仕様蓄積部が蓄積する測定仕様の一例を示す図である。 図11Bは、本実施形態における、3次元表示テレビが送信する仕様指定信号のデータ例を示す図である。 図12は、本発明の実施の形態における変換関数記憶部が保持する変換関数の一例を示すグラフである。 図13は、本発明の実施の形態にける変換テーブルに記憶されたデータの一例を示す図である。 図14は、本発明の実施の形態における3次元用メガネの詳細な構成の一例を示すブロック図である。 図15は、本発明の実施の形態における3次元用メガネの処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図16は、本発明の実施の形態における送信仕様蓄積部が蓄積する送信仕様の一例を示す図である。 図17は、本発明の実施の形態における生体信号処理部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。 図18は、本発明の実施の形態における生体信号データ生成・送信ステップの詳細な処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図19は、本発明の実施の形態における3次元用メガネから3次元表示テレビへ生体信号を送信する際の通信フォーマットの一例を示す図である。 図20は、本発明の実施の形態における生体信号処理部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。 図21は、本発明の実施の形態における生体信号データ生成・送信ステップの詳細な処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図22は、本発明の実施の形態における3次元用メガネから3次元表示テレビへ生体信号を送信する際の通信フォーマットの一例を示す図である。 図23は、本発明の実施の形態における生体信号処理部の詳細な構成の一例を示すブロック図である。 図24は、本発明の実施の形態における生体信号データ生成・送信ステップの詳細な処理の流れの一例を示すフローチャートである。 図25は、本発明の実施の形態における瞬き頻度疲労対応テーブル記憶されたデータの一例を示した図である。 図26は、本発明の実施の形態における3次元用メガネから3次元表示テレビへ生体信号を送信する際の通信フォーマットの一例を示す図である。 図27は、本実施の形態における3次元表示テレビをコンピュータシステムおよびソフトウェアで実現する場合に用いられるハードウェア構成を示すブロック図である。
(本発明の概要)
本発明に係る画像表示システムの一形態は、視聴者に3次元画像を提示する画像表示システムであって、前記視聴者の左目に提示する左目用画像と右目に提示する右目用画像を交互に出力する画像表示装置と、左目側のシャッタおよび右目側のシャッタを有し、前記画像表示装置において左目用画像が表示されるときに前記左目側のシャッタを透過状態にし、前記画像表示装置において右目用画像が表示されるときに前記右目側のシャッタを透過状態にする、前記視聴者の顔面または頭部に装着される3次元用メガネとを備え、前記3次元用メガネは、前記視聴者の身体の状態を測定することによって生体信号を取得する生体信号測定部と、前記生体信号測定部で取得された生体信号を通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する送受信部とを備え、前記画像表示装置は、前記3次元用メガネから送信される通信信号を受信する送受信部を備え、前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記通信信号における少なくともデータフォーマットを含む仕様を指定する仕様指定信号を、前記3次元用メガネに送信し、前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記画像表示装置から送信される前記仕様指定信号を受信し、受信した仕様指定信号によって指定される仕様に従って、前記生体信号を前記通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する。
これにより、3次元用メガネは、画像表示装置から送信されてくる仕様指定信号によって指定される仕様に従って、3次元用メガネの生体信号測定部で取得された生体信号を通信信号に変換して画像表示装置に送信する。つまり、画像表示装置と3次元用メガネとの間で、3次元用メガネから画像表示装置に送信する生体信号のデータフォーマット等の通信仕様のすり合わせが行われる。よって、いかなる画像表示装置と3次元用メガネとの組み合わせ、例えば、製造メーカおよび/または製造時期が異なる画像表示装置と3次元用メガネとの組み合わせであっても、画像表示装置が受信できるデータフォーマット等の通信仕様で、3次元用メガネから画像表示装置に視聴者の生体情報が送られるので、画像表示装置においては、視聴者の生体情報に基づく各種処理(疲労度の判定等)を行うことが可能になる。
たとえば、視聴者が3次元画像を視聴している最中の身体の状態に基づいて、画像表示装置における画像表示の状態を変更し、より快適な3次元画像の視聴や、2次元画像への切り替え、疲労や映像酔いによる不具合の防止や、視聴画像の制限等の処理を行うことができる。
よって、システムの規模を大型化することなく、3次元用メガネと画像表示装置とを用いて視聴者の疲労状態を判定する等の協調処理が確実に行われる画像表示システムが実現される。
ここで、前記3次元用メガネはさらに、当該3次元用メガネが前記画像表示装置に送信し得る前記通信信号の仕様を示す情報である送信仕様を少なくとも一つ蓄積している送信仕様蓄積部を備え、前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部はさらに、前記送信仕様蓄積部に蓄積された少なくとも一つの送信仕様を前記画像表示装置に送信し、前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記3次元用メガネから送信される少なくとも一つの送信仕様を受信し、受信した少なくとも一つの送信仕様から選択した少なくとも一つの送信仕様を示す信号を、前記仕様指定信号として、前記3次元用メガネに送信してもよい。
より具体的には、前記画像表示装置はさらに、前記送受信部が受信可能な前記通信信号についての仕様を示す情報である測定仕様を少なくとも一つ蓄積している測定仕様蓄積部と、前記測定仕様蓄積部に蓄積された少なくとも一つの測定仕様から、前記視聴者の状態を判定するのに用いられる一つの測定仕様を決定する測定仕様決定部とを供え、前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記3次元用メガネから送信される少なくとも一つの送信仕様のうち、前記測定仕様決定部で決定された測定仕様に対応する送信仕様を示す信号を、前記仕様指定信号として、前記3次元用メガネに送信してもよい。
これにより、まず、3次元用メガネから画像表示装置に、3次元用メガネが採用し得る送信仕様が送られ、その送信仕様を受信した画像表示装置が、受信した送信仕様の中から、受信可能な送信仕様(測定仕様に対応する送信仕様)を選択し、その選択結果を示す仕様指定信号を3次元用メガネに送信する。よって、より確実に、画像表示装置と3次元用メガネの両者が取り扱うことができるデータフォーマットで、3次元用メガネから画像表示装置に生体信号が送信される。
つまり、画像表示装置では、画像表示装置と3次元用メガネが同一の製造メーカや同一型番でなく、あるいは、互いに専用の装置でない場合でも、画像表示装置が受信可能な生体信号の送信仕様と3次元用メガネが送信可能なデータの送信仕様とをすり合わせることができる。
また、前記3次元用メガネが備える前記送受信部はさらに、前記3次元用メガネを識別する信号であるメガネIDを前記画像表示装置に送信し、前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記3次元用メガネから送信されるメガネIDを受信し、前記測定仕様決定部は、受信されたメガネIDに対応する測定仕様が前記測定仕様蓄積部に蓄積されているか否かを判断し、蓄積されている場合には、当該測定仕様を前記一つの測定仕様として決定し、蓄積されていない場合には、前記3次元用メガネに対して、前記送信仕様蓄積部に蓄積されている送信仕様を前記画像表示装置に送信するように、要求してもよい。
これにより、メガネIDが、3次元用メガネから画像表示装置に送信される生体情報の送信仕様と関連づけられている場合には、画像表示装置は、メガネIDを受信するだけで、3次元用メガネが採用し得る送信仕様を知ることができる。よって、冗長な送信仕様を送信する必要がなく、少ない通信量で画像表示装置は、3次元用メガネの送信仕様を入手することができる。特に、3次元用メガネが採用し得る送信仕様が複数種類ある場合には、その送信仕様の種類の数にかかわらず、単一のデータ(メガネID)を3次元用メガネから送信することで、画像表示装置が3次元用メガネの送信仕様のすべてを取得(つまり、認識)することができる。
また、前記送信仕様または前記仕様指定信号には、前記生体信号測定部で測定された前記視聴者の身体の状態を示す複数の信号の配列と前記複数の信号の各々のデータ量とを記述した情報が含まれてもよい。
これにより、送信仕様または仕様指定信号には、具体的なデータフォーマットを特定する情報が含まれるので、例えば、画像表示装置が蓄積するメガネIDや製造メーカあるいは製造時期により3次元用メガネの送信仕様が特定できない場合でも、画像表示装置は、送信仕様を特定する具体的な情報を受信することで、3次元用メガネが採用し得る送信仕様の具体的な内容を取得(つまり、認識)することができる。
また、前記生体信号測定部は、前記視聴者の身体の状態として、前記視聴者の眼電位を測定してもよい。
これにより3次元用メガネに設けられた電極で、簡易に、かつ、安全に、視聴者の生体信号を取得することができ、分析の仕方により、眼電位から得られる眼球運動、輻輳運動、視線、サッケード、固視微動、または、瞬き等多くの指標を得ることができる。さらに、眼電位を利用することで、視聴者の疲労、覚醒度、または、興味等を測定することができる。
また、前記生体信号測定部は、前記視聴者の身体の状態として、前記視聴者の皮膚電気反応または皮膚電位を測定してもよい。
これにより、3次元用メガネに設けられた電極で、簡易に、精神性発汗の状態を取得して身体状態の指標を得ることができる。さらに、皮膚電気反応を利用することで、視聴者の覚醒度、興奮度を測定することができる。
また、前記生体信号測定部は、前記視聴者の身体の状態として、前記視聴者の身体の一部を撮像してもよい。
これにより、画像によるパタン認識や画像解析により、視聴者の生体情報を取得することが可能になる。
また、前記生体信号測定部は、前記視聴者の身体の状態として、前記視聴者の静脈パタンを撮像してもよい。
これにより、視聴者の個人認証ができ、視聴者の年齢等に基づいた視聴コンテンツの制限、あるいは、視聴者の視覚特性に基づいた奥行き運動の調整等の画像処理等の個人に対応した処理を行うことができる。
また、前記生体信号測定部は、前記生体信号として、前記視聴者の身体の状態を示す時系列信号を取得してもよい。
これにより、生体信号の時間的変化を分析することができ、身体の状態の時間的変化を判定することができる。
また、前記3次元用メガネはさらに、前記生体信号測定部で取得された時系列信号を数値列として生成する信号処理を行う生体信号処理部を備え、前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記生体信号処理部により得られた数値列を前記画像表示装置に送信し、前記画像表示装置はさらに、前記3次元用メガネから送信される数値列に基づいて、前記視聴者の状態を判定する視聴者状態判定部を備えてもよい。
これにより、3次元用メガネから画像表示装置にローデータを送信することで、3次元用メガネでは負荷の高い処理を行わず、消費電力を抑えることができる。また、画像表示装置においては、生体信号の処理を変えることで、多くの種類の情報を取り出すことができる。眼電位であれば、輻輳運動やサッケードや瞬きなど、処理の仕方で異なる生体の状態を抽出することができる。
また、前記3次元用メガネはさらに、前記生体信号測定部で取得された時系列信号を信号処理することで、前記視聴者の身体の動きに関する数値または数値列を生成する生体信号処理部を備え、前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記生体信号処理部により得られた数値または数値列を前記画像表示装置に送信し、前記画像表示装置はさらに、前記3次元用メガネから送信される数値または数値列に基づいて、前記視聴者の状態を判定する視聴者状態判定部を備えてもよい。
これにより、3次元用メガネから画像表示装置に中間処理結果を送信することで、3次元用メガネと画像表示装置とで処理を分担して、両者間での通信負荷を削減ことができる。また、画像表示装置でのデータ処理の負荷を削減することができ、画像処理等を短時間で行うことができるようになる。
また、前記3次元用メガネはさらに、前記生体信号測定部で取得された時系列信号を信号処理することで、前記視聴者の身体の動きに関する数値または数値列を生成し、生成した数値または数値列を用いて前記視聴者の身体の状態を判定する生体信号処理部を備え、前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記生体信号処理部により判定された結果を前記画像表示装置に送信してもよい。
これにより、3次元用メガネから画像表示装置に視聴者の身体状態を示す情報を送信することで、3次元用メガネから画像表示装置への送信データが小さくなり、両者間での通信負荷と画像表示装置での処理の負荷が削減される。画像表示装置での計算負荷が小さくなることで、画像表示装置は、画像処理等を短時間で行うことができるようになる。
また、前記仕様指定信号には、前記通信信号に含まれるデータの加工度を示すデータレベルを特定する情報が含まれ、前記生体信号処理部は、前記画像表示装置から送られる前記仕様指定信号に含まれる情報によって特定されるデータレベルに従って、前記信号処理を行ってもよい。
これにより、画像表示装置と3次元用メガネとの両者で決定されたデータレベルで、3次元用メガネにおいて生体情報が加工され、加工後のデータが画像表示装置に送信されるので、画像表示装置と3次元用メガネのそれぞれにおける処理負荷のバランス調整、および、両者間における通信量の調整が可能になる。
また、前記視聴者の身体の状態は、前記視聴者の疲労の状態であってもよい。
これにより、視聴者の3次元画像の視聴による疲労を時間を追って分析することができ、視聴者の目の疲労や認知的疲労、または、疲労に伴う映像酔いや立体視の異常等を防ぐことができる。また、疲れやすさ、酔い易さ、または、3次元画像への慣れ等の個人差に対しても適応的に状態を判定することができる。
また、前記視聴者の身体の状態は、前記視聴者の個人の特定であってもよい。
これにより、個人を特定することができ、視聴者の年齢等に基づいた視聴コンテンツの制限、または、視聴者の視覚特性に基づいた奥行き運動の調整等の画像処理等の個人に対応した処理等を行うことができる。
また、視聴者の顔面または頭部に装着され、画像表示装置と連携して動作する3次元用メガネであって、透過状態と非透過状態とを切替可能な右目側のシャッタおよび左目側のシャッタと、前記視聴者の身体の状態を測定することによって生体信号を取得する生体信号測定部と、前記生体信号測定部で取得された生体信号を通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する送受信部とを備え、前記送受信部は、前記画像表示装置から送信される、前記通信信号における少なくともデータフォーマットを含む仕様を指定する仕様指定信号を受信し、受信した仕様指定信号によって指定される仕様に従って、前記視聴者の生体信号を前記通信信号に変換して前記画像表示装置に送信してもよい。
これにより、3次元用メガネは、画像表示装置から送信されてくる仕様指定信号によって指定される仕様に従って、3次元用メガネの生体信号測定部で取得された生体信号を通信信号に変換して画像表示装置に送信する。つまり、画像表示装置と3次元用メガネとの間で、3次元用メガネから画像表示装置に送信する生体信号のデータフォーマット等の通信仕様のすり合わせが行われる。よって、いかなる画像表示装置と3次元用メガネとの組み合わせであっても、画像表示装置が受信できるデータフォーマット等の通信仕様で、3次元用メガネから画像表示装置に視聴者の生体情報が送られるので、画像表示装置においては、視聴者の生体情報に基づく各種処理(疲労度の判定等)を行うことが可能になる。
また、さらに、前記3次元用メガネが前記画像表示装置に送信し得る前記通信信号の仕様を示す情報である送信仕様を少なくとも一つ蓄積している送信仕様蓄積部を備え、前記送受信部はさらに、前記送信仕様蓄積部に蓄積された少なくとも一つの送信仕様を前記画像表示装置に送信し、前記画像表示装置は、前記3次元用メガネから送信される少なくとも一つの送信仕様を受信し、受信した少なくとも一つの送信仕様から選択した少なくとも一つの送信仕様を示す信号を、前記仕様指定信号として、前記3次元用メガネに送信してもよい。
これにより、まず、3次元用メガネから画像表示装置に、3次元用メガネが採用し得る送信仕様が送られる。よって、その送信仕様を受信した画像表示装置が、受信した送信仕様の中から、受信可能な送信仕様(測定仕様に対応する送信仕様)を選択し、その選択結果を示す仕様指定信号を3次元用メガネに送信することで、より確実に、画像表示装置と3次元用メガネの両者が取り扱うことができるデータフォーマットで3次元用メガネから画像表示装置に生体信号が送信される。
なお、送信仕様には、具体的な情報として、例えば、前記送信仕様蓄積部に蓄積されている少なくとも一つの送信仕様のそれぞれには、前記生体信号の種類を特定する情報、または、前記生体信号を前記3次元用メガネが前記画像表示装置に情報を送信するまでに前記生体信号に対して行う処理のレベルを特定する情報、または、前記3次元用メガネが前記画像表示装置に情報を送信する頻度、または、前記生体信号を取得した際のサンプリング周波数およびそのデータ量、または、データ精度およびその精度を記述するデータ量、または、前記生体信号の時間長およびそのデータ量、または、前記生体信号を処理する際に用いる電極の番号およびその記述のためのデータ量、のうちのいずれかと、前記生体信号を測定する電極ごとの生体信号のデータ量、または、中間処理結果の種類および中間処理結果を記述するデータ量、または、前記視聴者の身体の状態を判定した結果の種類および前記身体の状態を記述するデータ量のうちのいずれかが含まれるが含まれていてもよい。
(実施の形態)
以下、図面を用いて、本発明に係る画像表示システムおよび3次元用メガネの実施の形態について説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。本発明は、請求の範囲によって特定される。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、本発明の課題を達成するのに必ずしも必要ではないが、より好ましい形態を構成する任意の構成要素として説明される。
<画像表示システム>
図1は本実施の形態による画像表示システム100の構成図である。
画像表示システム100は、視聴者に3次元画像を提示する画像表示システムであり、3次元表示テレビ10と3次元用メガネ20とから構成される。
<3次元表示テレビの概要>
3次元表示テレビ10は、視聴者の左目に提示する左目用画像と右目に提示する右目用画像を交互に出力する画像表示装置の一例であり、コンテンツ情報蓄積部110、画面制御部120、制御信号送信部130、通信制御部140、送受信部150、視聴者状態判定部160および情報提示部170を備える。
コンテンツ情報蓄積部110は、3次元画像を含む映像コンテンツを蓄積する。
尚、コンテンツ情報蓄積部110は、DVDなどのメディアコンテンツだけでなく、放送波や、インターネット配信により取得したコンテンツ情報をも一時的に蓄積する。
画面制御部120は、コンテンツ情報蓄積部110に蓄積された映像コンテンツを内蔵、または、外付けの画面(図示せず)に表示すること(映像表示)と、3次元用メガネ20との同期をとって映像表示を制御することとを行う。
制御信号送信部130は、画面制御部120からの信号に基づいて、映像表示と3次元用メガネ20でのシャッタ動作との同期を取るための制御信号を3次元用メガネ20に送信する。
通信制御部140は、3次元用メガネ20との通信を制御する。
送受信部150は、通信制御部140による制御の下で、3次元用メガネ20との通信を行う。具体的には、送受信部150は、3次元用メガネ20に仕様指定信号を送信したり、3次元用メガネ20から送られてくる通信信号を受信したりする。ここで、通信信号とは、3次元用メガネ20から3次元表示テレビ10に送信される通信データであり、3次元用メガネ20で得られた生体信号が含まれる。また、仕様指定信号とは、通信信号における仕様、具体的には、少なくとも通信信号に含まれるデータのフォーマット(種類、個数、長さおよび順序の少なくとも一つ)を指定する信号である。
視聴者状態判定部160は、3次元用メガネ20から受信した数値列等の情報に基づいて疲労等の視聴者の状態を判定する。本実施形態では、視聴者状態判定部160は、視聴者の疲労状態を判定するが、これに代えて、または、これに加えて、3次元用メガネ20(具体的には、生体信号センサ240)で取得される生体信号に基づいて、皮膚電気反応、脈波、血流量、血中酸素濃度および皮膚温度等の少なくとも一つから、覚醒度、興奮度および集中度の少なくとも一つを判定してもよい。また、皮膚の水分量、血中酸素濃度および皮膚温度等の少なくとも一つから、健康度を判定してもよい。また、皮膚電気反応、脈波、皮膚温度、眼電位および眼球動画像等の少なくとも一つから、映像酔いの程度を判定してもよい。また、眼球画像および鼻の静脈パタンの少なくとも一つから、個人を特定してもよい。
情報提示部170は、視聴者状態判定部160で判定された視聴者の状態を示す情報を画面に提示する。
<3次元用メガネの概要>
3次元用メガネ20は、3次元表示テレビ10で提示された3次元映像を視聴する際に視聴者が使用するメガネである。つまり、3次元用メガネ20は、左目側のシャッタおよび右目側のシャッタを有し、3次元表示テレビ10において左目用画像が表示されるときに左目側のシャッタを透過状態にし、3次元表示テレビ10において右目用画像が表示されるときに右目側のシャッタを透過状態にする、視聴者の顔面または頭部に装着される3次元用のメガネである。
この3次元用メガネ20は、メガネ、左目側のシャッタおよび右目側のシャッタの他に、制御信号受信部210、シャッタ制御部220、生体信号センサ240、状態信号生成部250、送信仕様蓄積部260および送受信部270を備える。
制御信号受信部210は、3次元表示テレビ10(厳密には、制御信号送信部130)から送信される、3次元表示テレビ10における映像表示と3次元用メガネ20におけるシャッタ動作との同期を取るための制御信号を受信する。
シャッタ制御部220は、制御信号受信部210からの信号に基づき、3次元表示テレビ10の画面に表示される右目用または左目用の画像と同期して、図示しない右目用または左目用シャッタを開閉する。
生体信号センサ240は、視聴者の身体の状態を測定することによって生体信号を取得する生体信号測定部の一例であり、視聴者の生体信号を取得する。本実施形態では、生体信号センサ240は、眼電位を計測するための電極である。なお、生体信号センサ240は、眼電位を計測するための電極に限られず、皮膚電気反応または皮膚の水分量を計測するための電極、皮膚電位を測定する電極、皮膚温度を計測するための温度センサ、脈波、血流量、血中酸素濃度を計測するための赤外線あるいは近赤外線センサ、眼球を撮像するためのカメラあるいは赤外線カメラ、または、鼻の静脈パタンを撮像するための近赤外線カメラ等であってもよい。
状態信号生成部250は、生体信号センサ240で取得したデータに対して、後述する信号処理を施すことで、視聴者の状態判定に用いる信号を生成する。
送信仕様蓄積部260は、3次元用メガネ20が3次元表示テレビ10に送信し得る通信信号(生体信号を含む通信データ)の仕様を示す情報である送信仕様を少なくとも一つ蓄積している記憶部であり、本実施の形態では、3次元用メガネ20が出力し得る、視聴者の状態判定に用いる信号の仕様を特定する情報(つまり、送信仕様)を蓄積する。
通信制御部230は、3次元表示テレビ10との通信を制御する。
送受信部270は、通信制御部230による制御の下で、3次元表示テレビ10との通信を行う。具体的には、送受信部270は、生体信号センサ240で取得された生体信号(厳密には、状態信号生成部250で生成された信号)を通信信号に変換して3次元表示テレビ10に送信する。このとき、送受信部270は、3次元表示テレビ10から送信される上述した仕様指定信号を受信し、受信した仕様指定信号によって指定される仕様に従って、生体信号を通信信号に変換して3次元表示テレビ10に送信する。つまり、送受信部270は、送信仕様蓄積部260を参照することで、受信した仕様指定信号に対応する送信仕様を特定し、特定した送信仕様に従って生体信号を通信信号に変換する。なお、この送受信部270は、仕様指定信号の受信に先立ち、3次元用メガネ20を識別する信号であるメガネID、および、送信仕様蓄積部260に蓄積された少なくとも一つの送信仕様を3次元表示テレビ10に送信する。
なお、本実施形態では、送受信部150と送受信部270とは、無線で通信する。通信には、RF(Radio Frequency)通信、ブルートゥース通信、ZigBee、Wi−Fi通信、または、赤外線通信等を用いた双方向通信を用いる。
図2は、本実施の形態における3次元表示テレビ10と3次元用メガネ20との間の通信手順の一例を示した図である。図3は、本実施の形態における画像表示システム100の動作を示すフローチャートである。図2と図3に従って、本実施の形態における画像表示システム100の処理手順を説明する。なお、図2、図3では、「3次元表示テレビ10」を単に「テレビ」と記し、「3次元用メガネ20」を単に「メガネ」と記している(以下の図においても同様)。
まず、視聴者により、図示しない、3次元表示テレビ10の電源スイッチが押され、3次元表示テレビ10の電源が入り、画像表示システム100は動作を開始する(S1000)。
次いで、3次元表示テレビ10は3次元用メガネ20の電源が入っているか否かを確認する(S1010)。図2では、3次元表示テレビ10の電源が入った後、3次元用メガネ20の図示しない電源スイッチが視聴者によって押され、3次元用メガネ20の電源が入り、3次元用メガネ20の送受信部270から3次元表示テレビ10の送受信部150に3次元用メガネ20のメガネIDが送信される(通信1)。ここで、メガネIDは、3次元用メガネ20を識別する信号であり、例えば、3次元用メガネ20のメーカ名、型式、品番、製造番号および固有の識別情報の少なくとも一つを特定できる情報である。なお、メガネIDは、後述するように、3次元用メガネ20の送信仕様蓄積部260に蓄積されている。
これにより(3次元表示テレビ10がメガネIDを受信することで)、3次元表示テレビ10の視聴者状態判定部160は3次元用メガネ20が動作中であることを確認し、続いて、通信制御部140の制御に基づいて送受信部150はメガネID受信完了信号を3次元用メガネ20に送信する(通信2)。
なお、図2では、3次元用メガネ20の電源が3次元表示テレビ10の電源より後に入れられるが、3次元用メガネ20の電源が3次元表示テレビ10の電源より先に入れられていてもよい。その際には、3次元用メガネ20の電源が入った後、3次元用メガネ20の通信制御部230は、通信2を受信するまで、あらかじめ定められた一定時間間隔ごとに通信1を繰り返す。
ステップS1010で、3次元用メガネ20の電源が入っている場合は(S1010でyes)、ステップS1020へ進む。一方、ステップS1010で3次元用メガネ20の電源が入っていない場合、すなわち通信1が確認できない場合は(S1010でno)、ステップS1200へ進む。
ステップS1200では、3次元表示テレビ10は、図示しない、3次元表示テレビ10の電源スイッチ等からの視聴終了信号の入力が行われたか否かを判断する。ステップS1200で視聴終了信号の入力がある場合は(S1200でyes)、ステップS1220へ進み、画像表示システム100の動作を終了する(S1220)。一方、ステップS1200で視聴終了信号の入力がない場合は(S1200でno)、ステップS1210へ進み、画面制御部120は、図示しない3次元表示テレビ10の画面に2Dの画像を表示する(S1210)。ここで、2次元の画像は左右どちらか一方の画像のみを画面に表示することで実現する。さらに、画面制御部120は、制御信号送信部130に送信停止信号を出力し、これにより、制御信号送信部130は、3次元用メガネ20への制御信号の送信を停止する。ステップS1210を実行した後、所定時間の後、ステップS1010へ戻る。
ステップS1010で3次元用メガネ20の電源が入っている場合は(S1010でyes)、視聴者状態判定部160は、ステップS1010の通信1で取得したメガネIDに対応する視聴者の生体情報を判定するための指標の選択を試みる(S1020)。本実施形態では、生体情報として視聴者の目の疲労状態を判定するための疲労指標を選択する。その選択方法の詳細については後述する。
メガネIDに対応する指標(疲労指標)が特定(つまり、選択)できない場合(S1020でno)、通信制御部140は制御信号を送受信部150に出力し、続いて、送受信部150は、その制御信号に従って3次元用メガネ20の指標(疲労指標)の仕様を要求するためのメガネ仕様要求信号(つまり、3次元用メガネ20が採用し得る送信仕様を送ることを要求する信号)を3次元用メガネ20に送信する(通信3)。
3次元用メガネ20の送受信部270が3次元表示テレビ10よりメガネ仕様要求信号を受信すると、3次元用メガネ20では、通信制御部230は制御信号を送受信部270に出力し、その結果、送受信部270は、その制御信号に従って、送信仕様蓄積部260に蓄積された3次元用メガネ20が出力可能な指標(疲労指標)の仕様(つまり、送信仕様)を3次元表示テレビ10に送信する(通信4)。
図4は送信仕様蓄積部260に蓄積された指標の仕様(つまり、送信仕様)の例を示す図である。本図に示されるように、指標の仕様には、利用する生体信号の種類(「利用生体情報ID」)、送信するデータの処理レベル(「データレベルID」)、送信頻度(「送信頻度」)、送信データの構成(「データ構成」)等が含まれる。送信データの構成(「データ構成」)には、送信データの内容に応じてデータの割り当てが記述される。例えば、未処理のセンサ出力(つまり、ローデータ)を送信する場合には、図4における「利用生体情報ID」が「001」の場合における「データ構成」例に示されるように、サンプリング周波数、生体信号のデータ精度、生体信号の時間長、処理に利用する電極の番号等の、送信する生体信号の属性を送信するための情報の割り当てと、生体信号そのものの情報の割り当てとを含む送信データの構成が記述される。
つまり、送信仕様蓄積部260に蓄積されている少なくとも一つの送信仕様のそれぞれには、(1)生体信号の種類を特定する情報、または、生体信号を3次元用メガネ20が3次元表示テレビ10に情報を送信するまでに生体信号に対して行う処理のレベルを特定する情報、または、3次元用メガネ20が3次元表示テレビ10に情報を送信する頻度、または、生体信号を取得した際のサンプリング周波数およびそのデータ量、または、データ精度およびその精度を記述するデータ量、または、生体信号の時間長およびそのデータ量、または、生体信号を処理する際に用いる電極の番号およびその記述のためのデータ量のうちのいずれかと、(2)生体信号を測定する電極ごとの生体信号のデータ量、または、中間処理結果の種類および中間処理結果を記述するデータ量、または、視聴者の身体の状態を判定した結果の種類および身体の状態を記述するデータ量のうちのいずれかが含まれる。
なお、この送信仕様蓄積部260には、後述するように、さらに3次元用メガネ20のメガネIDも蓄積されている。
3次元用メガネ20が出力可能な指標(つまり、送信仕様)は、3次元用メガネの種類により異なり、3次元用メガネの種類によっては、出力可能な指標が単一である場合や、複数種の指標を出力可能な場合、複数のデータ処理レベルで出力可能な場合がある。図4に示した例は、複数の送信仕様を有する3次元用メガネ、つまり、複数種の指標を複数のデータ処理レベルで出力可能な3次元用メガネが有する送信仕様の例である。図4中には指標として利用可能な生体情報(「利用生体情報ID」)として、図中では001、002、007で示された、それぞれ、「輻輳開散運動速度」と、「輻輳開散運動量」と、「一定時間あたりの瞬き頻度」とがある。また、「利用生体情報ID」が007の「一定時間あたりの瞬き頻度」については、「データレベルID」として001と003で示された2つのレベル、すなわち、それぞれ、「未処理のセンサ出力のレベル」と、「視聴者状態の判定結果」である疲労度の値のレベルである。図4に示される例は、目の周辺に電極を装着することで計測する、眼電位から取得可能な指標の仕様の例である。このように、「データレベルID」は、3次元用メガネ20から3次元表示テレビ10に送信される通信信号(生体信号を含むデータ)に含まれるデータの加工度(つまり、生体信号に対する3次元用メガネ20における処理の程度(データレベル)を特定する情報であり、本実施の形態では、加工度の低い方から、001(通信信号に含まれるデータが「未処理のセンサ出力のレベル(ローデータ)」である場合)、002(通信信号に含まれるデータが「フィルタリング信号処理による加工済みデータ」である場合)、および、003(通信信号に含まれるデータが「視聴者状態の判定結果」である場合)のいずれかに設定される。
図4において、「データ送信仕様ID」が001として示されているものは、図5の上段2行目に示した「輻輳開散運動速度変化」を指標とする際の送信仕様の例である。図5の上段には、眼電位から取得可能な疲労指標(「疲労検出に用いる眼電位から抽出可能な指標」)について、疲労の判定を行うために必要な生体信号の取得条件(両目か片目か(電極数)、サンプリング周波数、ビット数、単位時間(送信間隔))を示している。図5の「両目/片目(電極数)」に示されるように、「輻輳開散運動速度変化」を疲労の判定に利用するためには、左右それぞれの眼球運動の情報(つまり、両目の情報)が必要であり、両目の情報を取得するための最少の電極数は6個である。電極は、例えば図6に示されるように、1つの目を2つの電極ではさむように配置するため、4つの計測電極1〜4が必要となり、これに基準電極5が1つと、身体全体の電位でアースするためのアース電極(図示されず)が1つの合計6個である。そして、図5の「サンプリング周波数」、「ビット数(振幅の分解能)」に示されるように、眼電位の変化を捉えるためには、一般的に、200Hz以上でサンプリングしてデジタイズし、振幅に対する分解能として16bit程度以上の条件が採用されている。また、図5の「単位時間(通信時間)」に示されるように、指標を求めるための眼電位信号の継続時間は5分程度まででよい。これに対して、「データ送信仕様ID」が001では、図4の「データ構成」に示されるように、送信頻度が2分に1回であり、電極1から電極5に割り当てられたデータ量より、2分間分の眼電位信号が送信される仕様であることがわかる。
図4において、「データ送信仕様ID」が002として示されているものは、「利用生体情報ID」が002、すなわち「輻輳開散運動量」を指標とする際の送信仕様の例である。「輻輳開散運動量」を疲労の判定に利用するための測定条件が図5の上段3行目に示されている。図5の上段3行目に示されるように、両目のデータを6つの電極を用いて測定する必要があり、デジタイズはサンプリング周波数が100Hz以上で、16bit以上の精度が必要である。このデータを未処理のセンサ出力のまま送信する際のデータの構成は図4の「データ送信仕様ID」が001の場合と同様となるが、図4では「データレベルID」が002、すなわち信号処理による加工済みデータの中間出力レベルで送信する際の仕様が示されている。生体信号の種類やその処理方式によっては、未処理のセンサ出力は非常にデータ量が大きく、通信負荷が高い場合がある。中間処理結果は情報を圧縮する効果がある場合が多く、両者間での通信負荷を削減するのに効果的である。
未処理のセンサ出力と中間処理後のデータ量の比較を図5の下段に示す。図5の下段では、図5の上段に測定条件を示した生体信号(「疲労検出に用いる眼電位から抽出可能な指標」)について、各生体信号を指標として利用する再に必要なセンサ出力レベルのデータ量を単位時間当たりで示し(「単位時間当たり測定データ量」)、中間処理の内容(「中間処理内容」)と中間処理結果の単位時間当たりのデータ量(「単位時間当たりの中間処理結果データ量」)を示している。図5では、図4の「データ送信仕様ID」に示された輻輳開散運動量の中間処理としてバンドパスフィルタと、両目が逆向きに動く逆相運動の抽出と、抽出された逆相運動のサンプル点ごとの差分の総和の計算を行った場合に、未処理のセンサ出力では電極ごとの時間データ(「単位時間当たり測定データ量」)として5分で300000byteが必要であったものが、サンプル点ごとの差分の総和を計算することで、2byte(「単位時間当たりの中間処理結果データ量」)になることが示されている。中間処理の加工を行うことで、送信データの構成は、例えば、図4の「データ送信仕様ID」が002における「データ構成」から分かるように、生体信号を測定した時間長と、測定時のデータ精度を2byteずつ割り当て、生体信号として計算された運動量に2byteを割り当てるのみとなる。
図4において、「データ送信仕様ID」が003となっている送信仕様は、図5の上段最終行の「一定時間あたりの瞬き頻度」の指標を求めるための生体信号を送信する送信仕様である。この「データ送信仕様ID」が003である送信仕様は、未処理のセンサ出力を送信する仕様であり(「データレベルID」が001)、図5に片目測定のための3電極(1つの計測電極と1つの基準電極およびアース電極)のうち計測電極と基準電極の2電極の生体信号を送信する仕様を例示している。
これに対して、図4における「データ送信仕様ID」が004の送信仕様では、「データ送信仕様ID」が003である送信仕様と同様に、一定時間あたりの瞬き頻度を採用するが、「データレベルID」が003、すなわち、「視聴者状態の判定結果」(すなわち、生体信号の処理の最終結果)を送信する送信仕様である。この送信仕様では、その後の処理が必要ないため、測定時の条件等を送信する必要がなく、図4の「データ構成」に示されるように、送信するデータは視聴者の状態の判定結果である疲労度を2byteで送信するのみである。
指標により未処理のセンサ出力、中間処理結果、状態判定結果の各データレベルのデータを生成するための計算負荷と、送信データ量とが異なり、3次元用メガネ20のCPUとメモリの仕様および送受信部270と送受信部150との通信速度により利用可能な指標の種類と通信時のデータレベルが決定される。3次元用メガネ20は、製造時に、そのCPUとメモリの仕様および通信速度、さらには、設置するセンサの能力と数や設置場所により、そのメガネが出力可能な指標とその仕様が決定される。
3次元用メガネ20が出力可能で3次元表示テレビ10が受け付けて処理可能な指標が複数ある(つまり、後述する測定仕様が複数ある)場合には、視聴者による選択、あるいは3次元表示テレビ10の自動選択によって、1つの指標(つまり、測定仕様)が決定される。その結果、3次元表示テレビ10では、通信制御部140による制御に基づいて、送受信部150は決定された指標(つまり、測定仕様)に対応する送信仕様、あるいは、送信仕様を指定する信号(つまり、仕様指定信号)を3次元用メガネに送信する(通信5)。なお、測定仕様とは、後述するように、3次元表示テレビ10が備える測定仕様蓄積部163に蓄積された、3次元表示テレビ10が受信可能な通信信号についての仕様(データフォーマット)を示す情報の一例であり、ここでは、3次元表示テレビ10における視聴者を対象とした各種測定の種類ごとに必要な生体信号(データフォーマットを含む送信仕様)が規定された情報である。
ステップS1020で疲労指標(つまり、測定仕様)が決定できなかった場合は(S1020でno)、ステップS1100へ進む。ステップS1100では通信制御部140による制御に基づいて、送受信部150は生体信号計測中止信号を3次元用メガネ20に送信する。3次元用メガネ20は、送受信部270で生体信号計測中止信号を受信し、生体信号センサ240と状態信号生成部250の動作を停止し(S1100)、ステップS1090へ進み、眼電位の計測および視聴者の状態信号の生成をすることなく、3次元映像を表示する(S1090)。
一方、ステップS1020で疲労指標が決定された場合は(S1020でyes)、ステップS1030へ進む。ステップS1030では、3次元表示テレビ10は、図示しない電源スイッチ等からの視聴終了信号の入力が行われたか否かを判断する。ステップS1030で視聴終了信号の入力がある場合は(S1030でyes)、ステップS1220へ進み、画像表示システム100の動作を終了する(S1220)。
一方、ステップS1030で視聴終了信号の入力がない場合は(S1030でno)、ステップS1040へ進み、生体信号センサ240と状態信号生成部250が動作していることを確認する(S1040)。ステップS1040において生体信号センサ240と状態信号生成部250が動作している場合は(S1040でyes)、ステップS1050へ進む。一方、ステップS1040において生体信号センサ240と状態信号生成部250が動作していない場合は(S1040でno)、ステップS1090へ進眼電位の計測および視聴者の状態信号の生成をすることなく、3次元映像を表示する(S1090)。
ステップS1050では、眼球周辺の皮膚に接触した電極である生体信号センサ240は眼球運動に伴う電位変動を取得し、蓄積する(S1050)。ステップS1020で決定された送信仕様に基づいて、状態信号生成部250は、ステップS1050で取得したデータを処理し、送信する生体信号データを生成する。3次元用メガネ20の送受信部270は、生体信号データを3次元表示テレビ10に送信し(通信6)、3次元表示テレビ10の送受信部150は、生体信号データを受信する(S1060)。ステップS1060はステップS1020で決定された疲労指標と生体信号データの仕様により、処理レベルが異なる。ステップS1050で取得した眼球運動に伴う電位変動をそのまま送信データに変換するレベルから疲労指標を計算し、疲労指標の値のみを送信データに変換するレベルを含む。従って、生体信号データとして通信されるデータの処理レベルにより、計測された眼電位に対する信号処理および分析と疲労指標の計算は3次元用メガネ20の状態信号生成部250がステップS1060の処理として行う場合と、3次元表示テレビ10の視聴者状態判定部160がステップS1070の処理として行う場合とがある。
視聴者状態判定部160は、ステップS1060で生成し、送信された生体信号データより疲労指標を求め、疲労指標があらかじめ定められた閾値を越えているか否かを判断する(S1070)。その結果、ステップS1070において疲労指標が閾値を超えている場合は(S1070でyes)、情報提示部170は視聴者に対する疲労状態警告を提示する(S1080)。一方、ステップS1070において疲労指標が閾値を越えていない場合は(S1070でno)、ステップS1090へ進む。
ステップS1090では、画面制御部120は、図示しない画面を制御して3次元映像を表示し、制御信号送信部130を制御して、画面に表示される右目用と左目用の画像に同期して3次元用メガネ20のシャッタを開閉するための制御信号を3次元用メガネに送信する(通信7)。その結果、3次元用メガネ20の制御信号受信部210は、制御信号送信部130から送信された制御信号を受信し、シャッタ制御部220は図示しないシャッタを開閉して右目用画像を視聴者の右目にのみ提示し、左目用画像を視聴者の左目のみに提示する(S1090)。
ステップS1090の実行後、あらかじめ定められた時間の後、ステップS1030へ戻り、ステップS1030からステップS1090を繰り返すことで、3次元用メガネ20が出力可能な疲労指標を3次元表示テレビ10が受理可能な場合には、3次元表示テレビ10は、視聴者の疲労の度合いをモニタし、視聴者が気づかない疲労の兆候を検出して視聴者に疲労状態を警告することで、3次元表示テレビ10の視聴により起こる疲労、映像酔い、あるいは立体視の異常を防いで、視聴者は快適に3次元映像を楽しむことができる。
以上のように、3次元表示テレビ10と3次元用メガネ20とが双方向通信によって通信仕様のすりあわせを行うことで、3次元表示テレビ10と3次元用メガネ20の製造メーカが異なる場合や、製造時期が異なる場合、機能が異なる場合等、製造時に予定された3次元表示テレビ10と3次元用メガネ20の組み合わせでなくても最大限の機能を実現することができる。さらに、双方向通信によって使用のすり合わせを行うことで、計算負荷やメモリへの負荷あるいは通信負荷を調節することができ、3次元用メガネ20のバッテリ消費を抑制する、より高速に反応して視聴者の状態に対して緊急の対応を可能にする等の視聴者の優先事項に合わせた選択が可能になる。
<3次元表示テレビの詳細>
図7は、本実施の形態における3次元表示テレビ10の詳細なブロック図である。図7では、図1に示す3次元表示テレビ10における視聴者状態判定部160および送受信部150の構成が詳細化され、3次元用メガネ20については送受信部270の詳細な構成のみ示し、他の部分は省略されている。
視聴者状態判定部160は、測定仕様決定部161、視聴者状態計算部162、および、測定仕様蓄積部163とを備える。測定仕様蓄積部163は、送受信部150が受信可能な通信信号(生体信号を含むデータ)についての複数の仕様を示す情報である測定仕様を少なくとも一つ蓄積している記憶部であり、ここでは、疲労状態の判定に利用可能な生体信号データの仕様を蓄積している。測定仕様決定部161は、測定仕様蓄積部163に蓄積された少なくとも一つの測定仕様から、視聴者の状態を判定するのに用いられる一つの測定仕様を決定する処理部であり、3次元用メガネ20から受信した情報に基づき生体信号指標を決定し、生体信号の送信仕様を決定する。視聴者状態計算部162は、3次元用メガネ20から受信した生体信号データを利用して視聴者の疲労指標を計算または取得して、視聴者の疲労状態を判定する。
送受信部150は、メガネ情報受信部151と送信仕様送信部152とを備える。メガネ情報受信部151は、受信処理部であり、3次元用メガネ20が送信するデータ(メガネID、通信信号等)を受信する。送信仕様送信部152は、送信処理部であり、測定仕様決定部161で決定した測定仕様に対応する送信仕様を示す信号(仕様指定信号)等、3次元用メガネ20へのデータ送信要求信号を送信する。
図8は、図7に示された視聴者状態計算部162の詳細なブロック図である。視聴者状態計算部162は、切り替え部610と、切り替え部610での切り替えによって選択的に実行される3つの処理部(輻輳開散運動速度変化処理部601、輻輳開散運動量処理部602および疲労指標取得部603)と、3つの処理部での処理結果に基づいて視聴者の疲労を判定する疲労判定部611を有する。
切り替え部610は、利用する生体信号データの仕様に応じて、3つの処理部(輻輳開散運動速度変化処理部601、輻輳開散運動量処理部602および疲労指標取得部603)のいずれかを選択して実行させることで、3つの処理を切り替える。
輻輳開散運動速度変化処理部601は、3次元用メガネ20から、生体信号センサ240で取得した生体信号データが処理されずに送信されてくる場合に、受信した生体信号データを利用して、視聴者の目についての輻輳開散運動の速度変化を求めて疲労指標を計算する。輻輳開散運動量処理部602は、3次元用メガネ20から輻輳開散運動量の単位時間当たりの総和が送信されてくる場合に、受信した輻輳開散運動量の単位時間あたりの総和を積算し、積算した輻輳開散運動量の総和を疲労指標に変換する。疲労指標取得部603は、3次元用メガネ20から疲労指標が送信されてくる場合に、その疲労指標を取得する。疲労判定部611は、3つの処理部(輻輳開散運動速度変化処理部601、輻輳開散運動量処理部602および疲労指標取得部603)のいずれかから出力される疲労指標から視聴者の疲労を判定する。
輻輳開散運動速度変化処理部601は、受信した信号を取得する信号取得部621と、取得した信号を記憶する信号記憶部622と、信号処理部623と、輻輳運動抽出部624と、運動速度計算部625と、平均分散計算部626と、視聴開始時の視聴者の状態を記憶する初期状態記憶部627と、視聴開始時の視聴者の状態と現在の視聴者の状態を比較する運動速度比較部628と、輻輳開散運動の速度の変化から疲労指標への変換関数を記憶する変換関数記憶部629と、疲労指標計算部630とからなる。輻輳開散運動量処理部602は、信号取得部641と、積算運動量記憶部642と、積算運動量計算部643と、変換テーブル644と、疲労指標計算部645とからなる。
図9は図3のフローチャートのうちステップS1020の処理(疲労指標の決定)の詳細を説明するフローチャートである。図10Aは図3のフローチャートのうちステップS1070の処理(疲労指標の判定)の詳細を説明するフローチャートである。図7から図10Aに従って、3次元表示テレビ10の動作のうちステップS1020とステップS1070の処理について詳細に説明する。
ステップS1010において、3次元用メガネ20の電源が入っていることが確認された場合、すなわち、3次元用メガネ20からメガネIDが送信され、3次元表示テレビ10からメガネID受信完了信号を3次元用メガネ20に送信した後、測定仕様決定部161は、測定仕様蓄積部163を参照し、受信したメガネIDに対応する、疲労指標の計算に利用する生体情報とその送信仕様とを検索する(S2010)。測定仕様蓄積部163は、例えば図11Aに示すような形式で3次元表示テレビ10が利用可能な送信仕様(「データ送信仕様」)と、対応するメガネIDとを蓄積している。ここで、「メガネID」は、メガネを識別する情報であり、例えば会社毎、商品毎に付与されている。「データ送信仕様」は、送信仕様を構成するデータであり、ここでは、「利用生体情報」、「データレベル」、「データ構成」からなる情報である。「利用生体情報」は、利用する生体情報の種類(例えば、「輻輳開散運動速度変化」、あるいは、「輻輳開散運動量」等)を示す。「データレベル」は、使用するデータの変換状態(加工度)を示し、例えば、センサ出力の情報をそのまま使用するのか、あるいは、変換(加工処理)して使用するのか等を特定する情報である。「データ構成」は、実際のデータの内容(例えば、サンプリング周波数、データ精度、時間長、電極など)を示す。
このステップS2010で、測定仕様蓄積部163に該当メガネIDがあり、疲労指標の計算に利用する生体情報とデータの送信仕様が特定できた場合は(S2010でyes)、ステップS2050に進む。一方、ステップS2010で、測定仕様蓄積部163に該当メガネIDがなく、疲労指標の計算に利用する生体情報とデータの送信仕様が特定できない場合は(S2010でno)、ステップS2020へ進む。
ステップS2020では、測定仕様決定部161は、通信制御部140に対して、3次元用メガネ20にメガネ仕様要求信号を送信することを、要求する。通信制御部140は、その要求に従って、制御信号を送受信部150の送信仕様送信部152に出力する。その結果、送信仕様送信部152は、3次元用メガネ20が有する疲労指標の仕様を要求する、メガネ仕様要求信号を3次元用メガネ20に送信する(通信3、S2020)。
3次元用メガネ20では、送受信部270の送信仕様受信部272が3次元表示テレビ10よりメガネ仕様要求信号を受信すると、3次元用メガネ20の通信制御部230は制御信号を送受信部270のメガネ情報送信部271に出力する。その結果、メガネ情報送信部271は、送信仕様蓄積部260に蓄積された3次元用メガネ20が出力可能な疲労指標の仕様(つまり、少なくとも一つの送信仕様)を3次元表示テレビ10に送信する(通信4)。なお、3次元用メガネ20が出力可能な疲労指標の仕様は1種類である場合も複数ある場合もある。
3次元表示テレビ10のメガネ情報受信部151は、3次元用メガネ20から送信された疲労指標の仕様(つまり、少なくとも一つの送信仕様)を受信する(S2030)。測定仕様決定部161は、測定仕様蓄積部163を参照して、ステップS2030で取得した疲労指標の仕様(つまり、少なくとも一つの送信仕様)のうち、3次元表示テレビ10が利用可能なデータ送信仕様(つまり、測定仕様)のいずれかと合致するものを検索する(S2040)。
その結果、ステップS2040において、ステップS2030で取得した疲労指標の仕様(つまり、少なくとも一つの送信仕様)のいずれもが、3次元表示テレビ10が利用可能なデータ送信仕様(つまり、いずれかの測定仕様)とも合致しなかった場合は(S2040でno)、ステップS1100へ進み、生体信号計測中止信号を3次元用メガネ20に送信して3次元用メガネ20の生体計測を停止する(S1100)。一方、ステップS2040において、ステップS2030で取得した疲労指標の仕様(つまり、少なくとも一つの送信仕様)のうち1つ以上が3次元表示テレビ10が利用可能なデータ送信仕様(つまり、いずれかの測定仕様)と合致した場合は(S2040でyes)、ステップS2050へ進む。
ステップS2050では、3次元用メガネ20が出力可能な疲労指標の仕様と合致する3次元表示テレビ10が利用可能なデータ送信仕様の数を確認する(S2050)。その結果、ステップS2050において、3次元用メガネ20が出力可能な疲労指標の仕様と合致する3次元表示テレビ10が利用可能なデータ送信仕様が1種類だけである場合は(S2050でno)、ステップS2070へ進む。一方、ステップS2050において、3次元用メガネ20が出力可能な疲労指標の仕様と合致する3次元表示テレビ10が利用可能なデータ送信仕様の種類が2種類以上あった場合は(S2050でyes)、測定仕様決定部161は、それらのデータ送信仕様から1種類を選択する(S2060)。測定仕様決定部161は、例えば、3次元用メガネ20が出力可能な疲労指標の仕様と合致する3次元表示テレビ10が利用可能なデータ送信仕様のうち、最も3次元用メガネ20での処理が小さいもの、すなわち送信データのデータレベルがセンサ出力か、それに近い中間出力であるものを選択する。あるいは、例えば、通信負荷が最も少ないデータ送信仕様を選択する。その場合には疲労指標か、それに近い中間出力を送信する仕様を選択する。選択は、例えば、図10Bに示す画面表示を提示し、視聴者の選択入力に従うとしてもよい。
ステップS2060において1種類のデータ送信仕様が選択されたのち、通信制御部140の制御に基づいて、送信仕様送信部152は、決定された疲労指標のためのデータ送信仕様(つまり、仕様指定信号)を3次元用メガネに送信する(通信5)。例えば、メガネIDとしてP12−34が送信されてきた場合には、図11Aのデータ送信仕様においては、データ送信仕様IDの001のみしか対応していなかったとする。このとき、この3次元表示テレビ10からは、データ送信仕様IDが001の仕様で3次元用メガネ20から生体信号データを受信するために、事前に、図11Bに示すデータ(つまり、仕様指定信号;通信5の内容)を送信する。これにより、3次元用メガネ20が、3次元表示装置に付属されている3次元用メガネでない場合でも、生体データの送信フォーマット、あるいは、送信フォーマットを指定する情報を事前に送ることで、3次元用メガネ20で測定されたデータの利用が可能になる。
ステップS1070において、まず、視聴者状態計算部162の切り替え部610は、メガネ情報受信部151とステップS1020で決定された疲労指標の仕様を対象とする処理部とを接続する(S3010)。本実施の形態の例では、切り替え部610は、輻輳開散運動速度変化処理部601と輻輳開散運動量処理部602と疲労指標取得部603のいずれかとメガネ情報受信部151との接続を切り替える。なお、ステップS3010での切り替え部610の切り替えは、ここでは、ステップS1060で3次元表示テレビが生体信号データを受信した後に行ったが、これ以外に、ステップS1020で疲労指標の仕様が決定された後で、かつ、ステップS1070の受信した生体信号データの処理を実行する前であれば、どの時点で行ってもよい。
視聴者状態計算部162は、疲労指標が「輻輳開散運動の運動速度変化」であるか否かを確認する(S3020)。疲労指標が「輻輳開散運動の運動速度変化」である場合は(S3020でyes)、輻輳開散運動速度変化処理部601の信号取得部621は、メガネ情報受信部151より生体信号データを取得し、信号記憶部622に記憶する(S3021)。一方、ステップS3020において、疲労指標が「輻輳開散運動の運動速度変化」でない場合は(S3020でno)、視聴者状態計算部162は、疲労指標が「輻輳開散運動の運動量」であるか否かを確認する(S3040)。疲労指標が「輻輳開散運動の運動量」である場合は(S3040でyes)、輻輳開散運動量処理部602の信号取得部641は、メガネ情報受信部151より生体信号データを取得する(S3041)。一方、ステップS3040において疲労指標が「輻輳開散運動の運動量」でない場合は(S3040でno)、疲労指標取得部603は、メガネ情報受信部151より生体信号データを取得し、ステップS3050へ進む。
以降、ステップS3022からステップS3030までの処理は、輻輳開散運動速度変化処理部601で行われる。輻輳開散運動速度変化処理部601は、図5に示した生体信号による疲労判定の例のうち、輻輳開散運動速度変化を利用する例、つまり、3次元用メガネ20では信号処理を行わずにデータを送信する仕様を選択することで、3次元用メガネ20の計算負荷を減らし、メモリ量を削減している。これにより、3次元用メガネ20のコストを削減し、電力消費を削減することで長時間の使用が可能になる、または、電池の大きさ(電池容量)を抑えることで、デザインの自由度が高く、軽いメガネを提供することが可能になる。さらに、計算能力とメモリ容量に余裕があり、電池容量の問題が発生しない3次元表示テレビ10で詳細な信号処理を行うことで精度の高い疲労判定ができる。
ステップS3021で取得される生体信号データは、3次元用メガネ20上に図6のように設けた各電極の電位データである。なお、図示しない、右側面の3次元用メガネ20の耳掛け部分にはアース電極が設けられる。信号処理部623は、目の周辺の皮膚に接触するように設けられた4つの計測電極1〜4のそれぞれと、ツルの耳掛け部に設けた基準電極5との電位の差を計算する(S3022)。さらに、信号処理部623は、ステップS3022で計算された計測電極1〜4と基準電極5との電位差のデータをバンドパスフィルタに通す(S3023)。バンドパスフィルタは、例えば、10Hzから100Hzを通過帯域とするフィルタである。輻輳運動抽出部624は、左右の両目に共通の水平方向の運動成分として、計測電極1と基準電極5との電位差と、計測電極4と基準電極5との電位差との差分を計算する。また、左右の両目に共通の垂直方向の運動成分として、計測電極1と計測電極4との平均と、計測電極2と計測電極3との平均との差分を計算する。さらに、輻輳運動抽出部624は、計測電極1と計測電極2との差分と、計測電極4と計測電極3との差分を求め、それぞれから両目に共通の水平方向と垂直方向の運動成分を差し引いて、計測電極1と計測電極2との間の視聴者の右目の輻輳運動成分と、計測電極3と計測電極4との間の視聴者の左目の輻輳運動成分とを抽出する(S3024)。運動速度計算部625は、運動速度として、ステップS3024で抽出した左右の目の輻輳運動成分について、電位変動の全ピークに対して、ピークと次のピークとの電位差をピーク間の時間で除し、それぞれの運動速度を計算する(S3025)。平均分散計算部626は、ステップS3025で計算したピーク間の運動速度について、ステップS3021で取得したデータの全時間範囲で運動速度の平均と分散を計算する(S3026)。平均分散計算部626は、初期状態記憶部627に運動速度の視聴開始時の初期値が記憶されているかを確認する(S3027)。ステップS3027において初期状態記憶部627に初期値が記憶されている場合は(S3027でyes)ステップS3029へ進む。一方、ステップS3027において初期状態記憶部627に初期値が記憶されていない場合は(S3027でno)、平均分散計算部626は、初期状態記憶部627に、ステップS3026で計算した運動速度の平均と分散の値を出力する。そして、初期状態記憶部627は、ステップS3026で計算された運動速度の平均と分散の値を記憶する(S3028)。運動速度比較部628は、ステップS3026で計算した運動速度の平均と初期状態記憶部627に記憶されている運動速度の平均との差を求め、ステップS3026で計算した運動速度の分散と初期状態記憶部627に記憶されている運動速度の分散との差を求める。そして、平均の差と分散の差とに、それぞれ、定数を乗じて加算した値を運動速度変化量として算出する(S3029)。疲労指標計算部630は、算出した運動速度変化量から、変換関数記憶部629に記憶された変換関数を参照して、疲労指標を計算する(S3030)。その変換関数は、例えば、図12に示されるような、運動速度変化量と疲労指標との関係を示す関数である。
次に、輻輳開散運動量処理部602の処理を説明する。輻輳開散運動量処理部602は図5に示した生体信号による疲労判定の例のうち、輻輳開散運動量を利用する例の処理を行う。ここでは、3次元用メガネ20で信号処理を行って3次元表示テレビ10にデータを送信する送信仕様が選択されている。疲労の判定に利用する輻輳開散運動量は、一定時間区間内の輻輳運動の総和である。この信号処理では、信号処理の計算負荷が小さい上に、時間波形である電位データに対して、運動総和が1つの数値であるので、信号処理を行うことでデータ量が大幅に圧縮される。これにより通信の負荷を大幅に減らすことができる。3次元表示テレビ10での処理も少なく、多くの視聴者が同時に視聴する際にも対応が可能である。
ステップS3041で取得された生体信号は、3次元用メガネ20の動作として、後述する方法で眼電位から求められたものである。生体信号は、眼電位より求められた一定時間区間内の輻輳開散運動の総和である。積算運動量記憶部642には、3次元映像の視聴開始からの輻輳開散運動の積算値が記憶されている。積算運動量計算部643は、ステップS3041で取得された輻輳開散運動の単位時間当たりの総和と、積算運動量記憶部642に記憶されている3次元映像視聴開始から信号取得までの輻輳開散運動の積算値との和を計算し、新しく取得した信号分を含めた輻輳開散運動の最新の積算値を計算し、積算運動量記憶部642に記憶する(S3042)。疲労指標計算部645は、変換テーブル644を参照して、計算した輻輳開散運動の積算値に対応する疲労指標を特定することで、疲労指標を計算する(S3043)。変換テーブル644は、例えば、図13に示すような、輻輳開散運動の積算値の範囲(「積算輻輳開散運動量」)と「疲労指標」との対応を記憶したテーブルである。
次に、疲労指標取得部603の処理を説明する。疲労指標取得部603は、図5に示した生体信号による疲労判定の例のうち、一定時間あたりの瞬き頻度を利用する例の処理を行う。ここでは、3次元用メガネ20で、疲労指標まで計算して、その結果を示すデータを3次元表示テレビ10に送信する仕様が選択されている。疲労の判定に利用する瞬きの頻度は、一定時間区間内の瞬きの回数である。瞬きは眼球運動による眼電位より電位が非常に大きく検出しやすいため、測定時の、電位の振幅に対する分解能(精度)が低くても検出できる。そのため、3次元用メガネ20で処理を行う際にデータ量が少なく計算負荷が少なくメモリも少なくてよい。よって、疲労指標まで3次元用メガネ20で計算しても、計算能力やメモリ容量が小さくて済み、コストを削減できる。さらに時間データでなく、疲労指標の値1つだけなので、通信の負荷が小さい。また、3次元表示テレビ10上での処理はほとんどなく、多人数で視聴している場合でも対応可能である。
疲労指標取得部603は、ステップS3051で、疲労指標として生体信号を取得する。
疲労判定部611は、ステップS3030あるいはステップS3043で計算した疲労指標またはステップS3051で取得した疲労指標を、あらかじめ定められた閾値と比較する(S3050)。閾値は、例えば5とすると、疲労指標が5以上の場合は(S3050でno)、ステップS1080へ進み、一方、疲労指標5未満の場合は(S3050でyes)、ステップS1090へ進む。
以上の様に、3次元表示テレビ10は、3次元用メガネ20が送信可能な通信仕様(つまり、送信仕様)で、3次元用メガネ20から送信されてくる生体信号を受信し、受信した生体信号から視聴者の疲労状態を判定する。これにより、複数の生体信号の通信仕様に対応することで、視聴者が製造メーカあるいは製造時期が異なるメガネ、または、型番の異なるメガネで3次元画像を視聴しようとする際にも、3次元表示テレビ10は、視聴者が使用する3次元用メガネ20に応じた生体信号を取得することができ、視聴者の疲労状態を判定して、快適な3次元画像の視聴を保証することができる。
<3次元用メガネの詳細>
図14は、3次元用メガネ20の詳細なブロック図である。図14では、図1に示される3次元用メガネ20における状態信号生成部250および送受信部270の構成が詳細化され、3次元表示テレビ10については送受信部150とその詳細な構成のみ示し、他の部分は省略されている。
状態信号生成部250は、生体信号蓄積部251、信号生成制御部252、生体信号処理部253、送信信号生成部254とを備える。生体信号蓄積部251は、生体信号センサ240で測定した電極ごとの電位データを蓄積する。信号生成制御部252は、送信仕様受信部272で受信した3次元表示テレビ10からの要求仕様に基づいて送信データの仕様を制御する。生体信号処理部253は、信号生成制御部252の制御に基づいて生体信号蓄積部251に蓄積された生体信号の処理を行う。送信信号生成部254は、信号生成制御部252の制御に基づいて生体信号を含む送信データ(つまり、通信信号)を生成する。
図15は、3次元用メガネ20の処理を示したフローチャートである。図3と同じ処理については同じ記号を付している。
図14、図15、および、通信手順を示す図2に従って、3次元用メガネ20の動作を説明する。
まず、図示しない電源スイッチの入力により、3次元用メガネ20の電源が入る(S1010)。生体信号センサ240は、視聴者における生体信号の測定を開始し、生体信号蓄積部251に測定結果を蓄積する(S4000)。メガネ情報送信部271は、通信制御部230の制御に従って、送信仕様蓄積部260に蓄積された3次元用メガネ20のメガネIDを送信する(通信1、S4010)。送信仕様蓄積部260に蓄積されているデータ(送信仕様)は、例えば、図16のようなデータ(例Aまたは例B)である。ここには、3次元用メガネ20のメガネIDと3次元用メガネ20が採用し得る少なくとも一つの送信仕様とのセット(2つのセット例)が示されている。図16の例Aは、3次元用メガネ20が送信可能な生体信号の仕様が単一である場合の送信仕様の例であり、図16の例Bは、3次元用メガネ20が送信可能な生体信号の仕様が複数ある場合の送信仕様の例である。このステップS4010(通信1)では、メガネ情報送信部271は、送信仕様蓄積部260からメガネIDだけを読み出して、3次元表示テレビ10に送信する。
その後、送信仕様受信部272は、3次元表示テレビ10からメガネID受信信号(メガネIDを受信したことを示す信号)を受信したか否かを確認する(通信2、S4020)。メガネID受信信号を受信した場合は(S4020でyes)、ステップS4030へ進む。一方、メガネID受信信号を受信していない場合(S4020でno)、送信仕様受信部272は、終了信号があるか否かを確認する(S4070)。終了信号は、図示しない電源スイッチの入力により3次元用メガネ20の電源の遮断が行われることにより、送信仕様受信部272に入力される。または、3次元表示テレビ10より終了信号を受信することによって、送信仕様受信部272に入力される。ステップS4070において終了信号が無い場合は(S4070でno)、ステップS4010へもどり、メガネID受信信号を受信するまでステップS4010からステップS4020を繰り返す。ステップS4070において終了信号がある場合は(S4070でyes)、ステップS4090へ進み、3次元用メガネ20の動作を終了する。
ステップS4030では、送信仕様受信部272は、3次元表示テレビ10からメガネ仕様要求信号を受信したか否かを確認する(通信3、S4030)。ステップS4030でメガネ仕様要求信号を受信した場合(S4030でyes)、送信仕様受信部272は、送信仕様蓄積部260に蓄積された3次元用メガネ20の送信仕様を送信する(通信4、S4040)。一方、ステップS4030でメガネ仕様要求信号を受信しなかった場合(S4030でno)、ステップS4050へ進む。
ステップS4050では、信号生成制御部252は、送信仕様受信部272が測定中止信号を受信したか否かを確認する(S4050)。ステップS4050で測定中止信号を受信しなかった場合は(S4050でno)、ステップS5000へ進む。一方、ステップS4050で測定中止信号を受信した場合は(S4050でyes)、信号生成制御部252は生体信号センサ240を停止し、生体信号蓄積部251に蓄積された生体信号データを消去する(S4060)。続いて、信号生成制御部252は、終了信号があるか否か、すなわち、図示しない電源スイッチから入力されたか、または送信仕様受信部272が終了信号を受信したかの、いずれかがあるか否かを確認する(S4080)。ステップS4080で終了信号がある場合は(S4080でyes)、ステップS4090へ進み、3次元用メガネ20の動作を終了する。一方、ステップS4080で終了信号が無い場合は(S4080でno)、ステップS4080を繰り返す。
ステップS5000では、信号生成制御部252は、送信仕様受信部272が3次元表示テレビ10からデータ送信仕様信号(送信仕様を指定する信号、つまり、仕様指定信号)を受信したか否かを確認する(S5000)。ステップS5000においてデータ送信仕様信号を受信した(通信5)場合は(S5000でyes)、ステップS5010に進む。一方、ステップS5000においてデータ送信仕様信号を受信していない場合は(S5000でno)、ステップS4030に戻り、ステップS4030からステップS5000を繰り返してデータ送信仕様の決定を行う。
ステップS5010では、信号生成制御部252は、送信仕様受信部272が受信したデータ送信仕様信号(仕様指定信号)に基づき、生体信号処理部253の生体信号の処理内容と、送信信号生成部254で生成する送信信号の仕様(つまり、送信仕様)を選択する。ただし、ステップS5010は、3次元用メガネ20が生体信号の処理方式を複数保持し、各々の処理方式に合わせた送信信号を生成することができる場合にのみ行われる。3次元用メガネ20保持する生体信号の処理方式が単一である場合には、このステップは行われない。
続いて、信号生成制御部252は、終了信号があるか否かを確認する(S1040)。ステップS1040で終了信号があった場合は(S1040でyes)、ステップS4090へ進み、3次元用メガネ20の動作を終了する。一方、ステップS1040で終了信号がなかった場合は(S1040でno)、制御信号受信部210はシャッタ制御信号を受信し(通信7、S5030)、シャッタ制御部220はステップS5030で受信された制御信号に従って、図示しないシャッタの遮蔽と透過を切り替える(S5040)。これにより、3次元表示テレビ10の画面に右目用の画像が提示されたときに、3次元用メガネ20において、右目のシャッタが透過状態にされ、左目のシャッタが遮蔽状態にされる。一方、3次元表示テレビ10の画面に左目用の画像が提示されたときには、3次元用メガネ20において、左目のシャッタが透過状態にされ、右目のシャッタが遮蔽状態にされる。つまり、3次元表示テレビ10の画面表示に同期してシャッタを切り変えることで、視聴者の左右の目に正しく左右の画像を提示することができ、3次元画像の視聴が可能になる。
また、ステップS1040で終了信号がなかった場合は(S1040でno)、上記処理(S5030、S5040)と並行して、さらに、生体信号処理部253は、生体信号蓄積部251に所定の信号処理1回分以上の生体信号が蓄積されているか否かを確認する(S5020)。ステップS5020において所定の生体信号が蓄積されていない場合は(S5020でno)、ステップS1040に戻る。
ステップS1040とステップS5020とを繰り返す間、ステップS4000で開始した生体信号の測定と蓄積が行われているステップS5020で所定の生体信号が蓄積されている場合は(S5020でyes)、生体信号処理部253は、ステップS5010で決定された信号処理およびデータの解析を行う。次いで、送信信号生成部254は、処理あるいは解析結果をステップS5010で決定された仕様の送信データに変換する(S1060)。信号処理および送信データの生成の詳細は後述する。
ステップS1060を実行した後は、ステップS1040に戻る。そして、ステップS1040からステップS1060を繰り返して、終了信号が入力されるまで、所定の時間ごとに生体信号を3次元表示テレビに送信し続けることが行われる。これにより、視聴者が3次元画像を視聴し続ける間、画像表示システム100は視聴者の状態を監視し続けることができ、視聴者の疲労状態に対して必要に応じて適切な処理を行うことができる。
<通信用データフォーマットの説明:送信信号生成部の動作の詳細>
図17は、3次元用メガネ20の生体信号処理部253の詳細な構成の一例(ここでは、生体信号処理部253aの構成を示す)ブロック図である。生体信号処理部253aは、データレベルIDが001に対応する信号処理(つまり、未処理のセンサ出力(ローデータ)を生成する処理)を行う処理部であり、計時部711と信号処理部712とを有する。図18は3次元用メガネ20の処理のうちステップS1060の処理の詳細の一例(ここでは、生体信号処理部253aの処理(S1060a))を示したフローチャートである。図19は、生体信号処理部253aで生成された送信データの形式の例を示す図であり、より詳しくは、図19の(a)はバイナリデータやテキストデータで送信する場合の例を示し、図19の(b)はXMLフォーマットで記述されたデータを送信する例を示している。図17、図18および図19に示した例は、送信仕様が、眼電位の計測電極と基準電極でサンプリング周期ごとに測定された電位を16bitの数値列として送信する送信仕様の場合の説明図である。この送信仕様は、3次元表示テレビ10で生体信号が受信されると、輻輳開散運動速度変化処理部601でステップS3021からステップS3030の処理を経て疲労判定が行われる場合に用いられるデータ仕様である。
計時部711は、仕様に定められた信号処理1回分に対応する所定の時間を計時する。信号処理部712は、生体信号蓄積部251に所定時間分の生体信号が蓄積されていることを確認する(S5020)。ステップS5020において所定の生体信号が蓄積されていない場合は(S5020でno)、ステップS1040に戻る。一方、ステップS5020において所定の生体信号が蓄積されている場合は(S5020でyes)、信号処理部712は、生体信号蓄積部251から、所定時間分の生体信号を切り出して読み出す(S6010)。
続いて、送信信号生成部254は、ステップS6010で読み出したデータから、計測電極の4極を電極1から電極4とし、基準電極を電極5として、各電極で測定された電位を、電極1の1分間の電位の数値列、電極2の1分間の電位の数値列、・・・として電極5の1分間の電位の数値列まで連続で記述する送信形式で、送信データを生成する(S6020)。このとき、送信信号生成部254は、図19に示すように、バイナリデータやテキストデータ、または、XMLフォーマットで送信データを記述することで、送信信号を生成する。
最後に、メガネ情報送信部271は、送信信号生成部254がステップS6020で生成した送信信号を3次元表示テレビ10に送信する(S6030)。
図20は、3次元用メガネ20の生体信号処理部253の詳細な構成の一例(ここでは、生体信号処理部253bの構成を示す)ブロック図である。生体信号処理部253bは、データレベルIDが002に対応する信号処理(つまり、フィルタリング等の信号処理による加工済みデータ(中間処理結果)を生成する処理)を行う処理部であり、計時部711と信号処理部722と、輻輳運動抽出部723と、輻輳運動量計算部724と備える。図21は、3次元用メガネ20の処理のうちステップS1060の処理の詳細の一例(ここでは、生体信号処理部253bの処理(S1060b))を示したフローチャートである。図22は、生体信号処理部253bで生成された送信データの形式の例を示す図であり、より詳しくは、図22の(a)はバイナリデータやテキストデータで送信する場合の例を示し、図22の(b)はXMLフォーマットで記述されたデータを送信する例を示している。図20、図21および図22に示した例は、送信仕様が、眼電位から輻輳開散運動を抽出し、所定時間内の運動量を総加算した値を16bitの数値として送信する仕様の場合の説明図である。この送信仕様は、3次元表示テレビ10で生体信号が受信されると、輻輳開散運動量処理部602でステップS3041からステップS3043の処理を経て疲労判定が行われる場合に用いられるデータ仕様である。
計時部711は、仕様に定められた信号処理1回分に対応する所定の時間を計時する。信号処理部722は、生体信号蓄積部251に所定時間分の生体信号が蓄積されていることを確認する(S5020)。ステップS5020において所定の生体信号が蓄積されていない場合は(S5020でno)、ステップS1040に戻る。一方、ステップS5020において所定の生体信号が蓄積されている場合は(S5020でyes)、信号処理部722は、生体信号蓄積部251から所定時間分の生体信号を切り出して読み出す(S6010)。
続いて、信号処理部722は、ステップS6010で読み出したデータから、計測電極の4極と、基準電極との間で差動増幅処理を行う(S6110)。差動増幅は、電位のサンプル点ごとに計測電極の電位から基準電極の電位を減算して行う。これにより、計測電極と基準電極に共通する広範なノイズを除去することができる。
そして、信号処理部722は、差動増幅した計測電極の4極の電位の時間波形をバンドパスフィルタに通す(S6120)。バンドパスフィルタは、例えば、10Hzから100Hzを通過帯域とするフィルタである。これにより、疲労の指標とする比較的早い眼球運動の範囲を取り出すことができ、且つ、目の周りの筋肉等から発生するノイズを除去することができる。
続いて、輻輳運動抽出部723は、ステップS6120でフィルタリングされた計測電極4極の電位波形について、電極間の差分をとることで、両目に共通の水平成分と垂直成分を除去する(S6130)。具体的には、輻輳運動抽出部723は、電極が、例えば、図6のように配置されている場合、左右の両目に共通の水平方向の運動成分として、視聴者の顔面の水平軸に平行に設けられた計測電極1の差動増幅電位波形と計測電極4の差動増幅電位波形との差を計算する。また、輻輳運動抽出部723は、左右の両目に共通の垂直方向の運動成分として、視聴者の顔面の垂直軸上で共通の位置にある計測電極1と計測電極4との差動増幅電位の平均と、計測電極2と計測電極3との差動増幅電位の平均との差分を計算する。さらに、輻輳運動抽出部723は、右目の眼球運動電位として、計測電極1と計測電極2との差動増幅電位波形との差分を求め、左目の眼球運動電位として、計測電極4と計測電極3との差動増幅電位波形との差分を求める。最後に、輻輳運動抽出部723は、左右の目の眼球運動電位から、先に求めた両目に共通の水平方向と垂直方向の運動成分を差し引くことで、視聴者の右目の輻輳運動成分と、視聴者の左目の輻輳運動成分とを抽出する。
次に、輻輳運動量計算部724は、ステップS6130で求められた右目と左目の輻輳運動成分波形について、電位変動の全ピークに対して、ピークと次のピークとの電位差を求め、その絶対値の総和を求めることで、輻輳運動量を計算する(S6140)。
そして、送信信号生成部254は、図22に示すように、バイナリデータやテキストデータ、または、XMLフォーマットで送信データを記述することで、送信信号を生成する(S6150)。
最後に、メガネ情報送信部271は、送信信号生成部254がステップS6150で生成した送信信号を3次元表示テレビ10に送信する(S6030)。
このように、3次元用メガネ20が3次元表示テレビ10に対して、生体信号から疲労指標に変換する過程の中間処理結果を送信することで、通信するデータ量を大幅に削減できる。
なお、上記例では、輻輳運動の和を中間出力として出力したが、輻輳運動の速度平均、サッケードの速度平均、または、サッケードや瞬きの頻度等の中間処理結果を出力するとしてもよい。図5に示した例のように、疲労指標を計算するために利用する生体情報の内容により、生体信号の測定時や信号処理過程での計算負荷とデータ量が異なる。中間処理結果を出力する方法により、3次元用メガネ20と3次元表示テレビ10との計算およびメモリの負荷と通信の負荷の調整(バランス調整)を行うことができ、製造コストや消費電力に合わせた仕様を設定することができる。
図23は、3次元用メガネ20の生体信号処理部253の詳細な構成の一例(ここでは、生体信号処理部253cの構成を示す)ブロック図である。生体信号処理部253cは、データレベルIDが003に対応する信号処理(つまり、視聴者の状態についての判定結果(例えば、疲労度)を示すデータを生成する処理)を行う処理部であり、計時部711と信号処理部732と、瞬き抽出部733と、瞬き頻度疲労対応テーブル734と、疲労指標計算部735とからなる。図24は3次元用メガネ20の処理のうちステップS1060の処理の詳細の一例(ここでは、生体信号処理部253cの処理(S1060c))を示したフローチャートである。図26は、生体信号処理部253cで生成された送信データの形式の例を示す図であり、より詳しくは、図26の(a)はバイナリデータやテキストデータで送信する場合の例を示し、図26の(b)はXMLフォーマットで記述されたデータを送信する例を示している。図23、図24および図26に示した例は、送信仕様が、眼電位から瞬きを抽出し、所定時間内の瞬き回数から疲労指標を求めて8bitの数値として送信する仕様の場合の説明図である。この送信仕様は、3次元表示テレビ10で生体信号が受信されると、疲労指標取得部603でステップS3051の処理を経て疲労判定が行われる場合に用いられるデータ仕様である。
計時部711は、仕様に定められた信号処理1回分に対応する所定の時間を計時する。信号処理部732は生体信号蓄積部251に所定時間分の生体信号が蓄積されていることを確認する(S5020)。ステップS5020において所定の生体信号が蓄積されていない場合は(S5020でno)、ステップS1040に戻る。一方、ステップS5020において所定の生体信号が蓄積されている場合は(S5020でyes)、信号処理部732は、生体信号蓄積部251から所定時間分の生体信号を切り出して読み出す(S6010)。
続いて、信号処理部732は、ステップS6010で読み出したデータをダウンサンプルし、サンプリング周波数を50Hzにする(S6210)。
そして、瞬き抽出部733は、瞬きを抽出してその回数を数える(S6220)。具体的には、瞬き抽出部733は、電極の配置が例えば図6のようである場合に、電極1の電位波形から電極2の電位波形を減算して右目の電位変動を求める。一方、電極4の電位波形から電極3の電位波形を減算して左目の電位変動を求める。そして、瞬き抽出部733は、右目の電位変動と左目の電位変動との和を求め、電位変動の全ピークに対して、ピークと次のピークとの電位差を求める。さらに、瞬き抽出部733は、ピーク間の電位差が所定の閾値、例えば200μV以上の場合を瞬きとして抽出し、所定時間当たり、例えば10分あたりの瞬きの回数を数える。
次に、疲労指標計算部735は、瞬き頻度疲労対応テーブル734に記憶された単位時間当たりの瞬きの回数と疲労指標との対応表に基づいて、計数された単位時間当たりの瞬きの回数に対応する疲労指標を特定することで、疲労指標を求める(S6230)。瞬き頻度疲労対応テーブル734に記憶された瞬きの回数(「瞬き頻度(回)」)と「疲労指標」との対応表の例を図25に示す。一般に、瞬きの回数は目が疲労してくると減少する。よって、テーブルの値は、瞬きの頻度が低くなると疲労指標が大きくなるように設定されている。
送信信号生成部254は、図26に示すようにバイナリデータやテキストデータ、または、XMLフォーマットで送信データを記述することで、送信信号を生成する(S6240)。
最後に、メガネ情報送信部271は、送信信号生成部254がステップS6240で生成した送信信号を3次元表示テレビ10に送信する(S6030)。
瞬きは眼電位に比べて測定しやすい。よって、生体センサの精度が低くても、眼電位を計測することができ、低コストで生体信号を取得することができる。
なお、上記例では、瞬きの頻度を用いて疲労指標を計算して3次元表示テレビ10に送信したが、図5に示すような他の生体情報を用いて疲労指標を求めた結果を送信するものとしてもよい。
また、上記例では図17、図20および図23を、それぞれ、図14における生体信号処理部253の詳細な構成の一例として説明したが、生体信号処理部253は、図17、図20および図23に示される構成のいずれか1つを含むものであってもよいし、複数(例えば、すべて)を含むものであってもよい。生体信号処理部253が、図17、図20および図23に示される構成(つまり、複数の構成)を含む場合は、ステップS5000で受信した送信仕様に従って、ステップS5010で複数の構成のうち動作する構成を選択する。これにより、3次元表示テレビ10と3次元用メガネ20との間で、計算量、データ量、通信量の最適化を行うことができる。
なお、本実施の形態では、(1)3次元用メガネ20から各電極の眼電位が送信され、3次元表示テレビ10は眼電位を受信して、輻輳開散運動の速度変化を利用して疲労指標を計算する場合と、(2)3次元用メガネ20から輻輳開散運動量の単位時間当たりの総和が送信され、3次元表示テレビ10は輻輳開散運動量の総和を受信して、輻輳開散運動量の総和を疲労指標に変換する場合と、(3)3次元用メガネ20で各電極の眼電位を利用して輻輳開散運動量の総和を計算することで、3次元用メガネ20から疲労指標が送信され、3次元表示テレビ10が疲労指標を受信して、疲労判定のみ行う場合、つまり、3次元用メガネ20で各電極の眼電位を利用して瞬きを抽出して疲労指標を計算する場合、との3つの場合について説明したが、眼電位から疲労指標を求める方法には、図5に例示したように、種々の方法がある。
眼電位を用いて疲労指標を求めるどのような方法においても、電位データをフィルタリングしたり、電極間の差分を計算したりする信号処理が行われ、信号処理が行われた結果の中間出力が得られる。生体信号のデータ送信仕様は、(1)生体信号として、何を用いるか(輻輳開散運動、固視微動、サッケード、瞬き等)と、(2)生体信号センサ240からの出力をそのまま送信して3次元表示テレビ10ですべての処理を行うか、中間処理の出力を送信して、3次元表示テレビ10で中間処理出力から疲労指標の計算までを行うか、3次元用メガネ20で疲労指標の計算までを行って3次元表示テレビ10では疲労の判定すなわち使用者への提示の判定のみを行うかとの組み合わせで、無数のパタンが考えられる。
さらに中間出力は、信号処理に複数の段階がある場合には、それぞれの中間出力が存在する。視聴者状態計算部162の構成は、ソフトウェアで実現されるものとして、ステップS1020において3次元用メガネ20から送信された生体信号の送信データの送信仕様が3次元表示テレビ10で利用できる形式でない場合に、3次元用メガネ20から送信された送信仕様に対応するソフトウェアをネットワークを介して取得する、あるいはメガネに付随するDVD等のメディアから取得する等によりソフトウェアを取得して3次元用メガネ20の送信仕様の生体信号を利用するとしてもよい。
なお、本実施の形態では、生体信号のうち、目の周辺に設けられた電極から眼球の運動により変化する電位を計測する、眼電位を用いて視聴者の疲労を判定する例を示した。これ以外にも生体信号として、眼球の画像から眼球運動および眼球運動から計算される視線や瞳孔の反応や瞬きを取得して、視聴者の疲労、覚醒度あるいは興奮度を判定してもよい。また、額に接触させた電極から、精神性発汗による皮膚の電気抵抗の変化から、視聴者の興奮度または覚醒度を判定してもよい。また、鼻梁をはさむ形で光源とカメラを設置し、近赤外光の透過により静脈パタンを撮像して、個人認証を行って視聴可能コンテンツを制限したり、奥行き度合いの個人適応を行ってもよい。
以上のように、本願発明は、視聴者の状態を判定するために、目の状態を含む生体信号を3次元用メガネで計測し、その計測結果に基づいて3次元表示テレビの映像表示を制御する技術に関するものである。一般に、生体信号は、信号の種類に対して特定の分析方法がある。そこで、本願発明は、3次元用メガネ20で生体信号のセンシングを行っても、3次元表示テレビ10が実行し得る生体信号用の分析方法と、3次元用メガネ20においてセンシングされた生体信号との対応が取れない場合には、視聴者の状態を判定することができないという課題に対してなされたものである。
例えば、3次元用メガネ20に備えられた眼電位計測用の電極で計測された、各電極の電位データ(図4の「データレベルID」が001におけるデータに相当)はフィルタリングされる(S3023)。さらに、サンプリング点ごとに各計測電極の間の電位の差を利用して、計測された眼電位に含まれる輻輳運動成分(図4の「データレベルID」が002におけるデータに相当)を抽出する(S3024)。輻輳運動成分の速度の変化から(S3025からS3030)疲労指標(図4の「データレベルID」が003におけるデータに相当)を求める。このとき、3次元用メガネ20が各電極の電位データを送信し、3次元表示テレビ10が輻輳運動成分データを受け付ける場合が考えられる。この場合、両者におけるデータレベルが合致せず、受信されたデータは正しく処理されない。
本実施の形態では、上記の課題を解決するため、3次元用メガネ20が出力し得る生体信号のデータレベルを明確化した送信仕様と、3次元表示テレビ10が受信して利用し得る生体信号のデータレベルを明確化した受信仕様とを一致させる。そのために、3次元用メガネ20は、送信仕様蓄積部260を備え、一方、3次元表示テレビ10は、測定仕様蓄積部163と、測定仕様決定部161と、送信仕様送信部152とを備える。
そして、3次元用メガネ20から3次元表示テレビ10へデータを送信する際のデータレベルを決定するために、図2の通信4で、送信仕様蓄積部260に蓄積された3次元用メガネ20が送信可能なデータレベルの情報を含む送信仕様を3次元用メガネ20から3次元表示テレビ10に送信する。3次元表示テレビ10は、3次元用メガネ20から送信された送信仕様を受信し(S2030)、測定仕様決定部161は、測定仕様蓄積部163を参照し、3次元用メガネ20から送信された送信仕様と合致する測定仕様に対応する送信仕様を1つ選択して(S2040からS2060)、通信5で、3次元用メガネ20へ、いま選択した送信仕様(つまり、仕様指定信号)を送信する(S2070)。3次元用メガネは,ステップS2070で送信された送信仕様を受信して(S5000)、これに従って、3次元用メガネ20が送信するデータレベルを含むデータ仕様を決定する(S5010)。
このように、本実施の形態では、3次元表示テレビ10が受信する生体信号と、3次元用メガネ20が送信する生体信号とについて、データレベルを含むデータ仕様を一致させるための構成と動作により、3次元表示テレビ10と3次元用メガネ20の組み合わせによらず、3次元用メガネ20で取得された生体信号を利用して3次元表示テレビ10の映像を調節して視聴者の疲労を軽減することができる。
なお、特開2011−188118号公報(特許文献3)には、3次元用メガネから画像表示装置への通信手段と、3次元用メガネから画像表示装置へ生体信号を含む情報を通信することと、3次元用メガネから画像表示装置へ3次元用メガネの属性を識別する信号を通信することとが示されているが、生体信号の処理状態(つまり、データレベル)を特定するデータ仕様(つまり、送信仕様)を通信することについては述べられていない。
以上のように、本実施の形態によれば、3次元画像の視聴中に、視聴者の生体信号を取得して、未処理の信号または中間処理結果または処理結果のいずれかのデータレベルで3次元用メガネから画像表示装置へ生体情報を送信することで、画像表示装置において、視聴者の状態を判定し、視聴者の状態に合わせて画像の表示方法等を変更することができる。視聴者が自分でも気がつかない疲労の兆候に対して視聴者に疲労の警告を提示する等無理のない3次元画像の視聴が可能になる。
以上、本発明に係る画像表示システムおよび3次元用メガネについて、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、この実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲で、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、実施の形態および周知の構成要素を任意に組み合わせて得られる形態も、本発明に含まれる。
また、本実施の形態におけるブロック図(図1、図7、図8、図14、図17、図20、図23)で示された各機能ブロックは、半導体集積回路であるLSIで実現されてもよい。そのLSIは、機能ブロックごとに1チップ化されてもよいし、一部又は全てを含むように、3次元表示テレビ10および3次元用メガネ20のそれぞれにおいて、1チップ化されてもよい。なお、ここでは、LSIとは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されるものが含まれる。
また、集積回路化の手法としては、LSI化に限るものではなく、専用回路又は汎用プロセッサで実現してもよい。LSI製造後にプログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサを利用して集積回路化をしてもよい。
また、本発明に係る画像表示システムを構成する画像表示装置(本実施の形態等における3次元表示テレビ)は、コンピュータシステムおよびソフトウェアで実現されてもよい。図27は、本実施の形態における3次元表示テレビ10をコンピュータシステム19およびソフトウェアで実現する場合に用いられるハードウェア構成を示すブロック図である。このコンピュータシステム19は、図27に示されるように、キーボード、マウス等の入力部11、ハードディスク等の記憶部12と、ディスプレイ装置等の出力部13、CPU14、ROM15、RAM16、および、外部機器との間で信号の入出力をする入出力I/F17で構成される。具体的には、送受信部150および制御信号送信部130は、入出力I/F17で実現される。情報提示部170は、出力部13で実現される。また、コンテンツ情報蓄積部110は、記憶部12で実現される。また、画面制御部120、通信制御部140および視聴者状態判定部160は、ROM15または記憶部12に格納されたプログラムに従ってRAM16を一時的な記憶エリアとして利用しながらCPU14が実行することによって実現される。ここで、コンピュータプログラムは、所定の機能を達成するために、コンピュータに対する指令を示す命令コードが複数個組み合わされて構成されたものである。
また、上記実施の形態における3次元表示テレビを構成する構成要素の一部または全部は、脱着可能なICカードまたは単体のモジュールから構成されてもよい。ICカードまたはモジュールは、マイクロプロセッサ、ROM、RAMなどから構成されるコンピュータシステムである。ICカードまたはモジュールは、超多機能LSIを含んでもよい。マイクロプロセッサが、コンピュータプログラムにしたがって動作することにより、ICカードまたはモジュールは、その機能を達成する。このICカードまたはこのモジュールは、耐タンパ性を有してもよい。
また、本発明は、上記実施の形態におけるフローチャートに示す方法(画像表示システムによる画像表示方法)として実現してもよい。また、その方法をコンピュータにより実現するコンピュータプログラムとして実現してもよいし、そのコンピュータプログラムを表すデジタル信号として実現してもよい。さらに、そのコンピュータプログラムまたはデジタル信号をコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD−ROM、MO、DVD、DVD−ROM、DVD−RAM、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリなどに記録した記録媒体として実現してもよい。
また、上記コンピュータプログラムまたはデジタル信号は、電気通信回線、無線または有線通信回線、インターネットを代表とするネットワーク、データ放送等を経由して伝送することができるのは言うまでもない。
また、上記コンピュータプログラムまたはデジタル信号を記録媒体に記録して移送することにより、または、上記コンピュータプログラムまたはデジタル信号を、ネットワーク等を経由して移送することにより、独立した他のコンピュータシステムにより、本発明に係る画像表示システムにおける画像表示装置またはその方法を実施してもよい。
本発明にかかる画像表示システムは、3次元用メガネを用いて立体映像を視聴する画像表示システムに広く利用可能であり、映画館のスクリーン、テレビ、コンピュータの表示画面等で3次元映像を表示する際に有用である。よって、本発明は、コンテンツ視聴のみでなく、画像診断装置や内視鏡等の医療機器の画像表示や、手術や乗り物のシミュレーション等ゲームや教育訓練用のシステム等の用途に応用できる。
10 3次元表示テレビ
20 3次元用メガネ
100 画像表示システム
110 コンテンツ情報蓄積部
120 画面制御部
130 制御信号送信部
140 通信制御部
150、270 送受信部
151 メガネ情報受信部
152 送信仕様送信部
160 視聴者状態判定部
161 測定仕様決定部
162 視聴者状態計算部
163 測定仕様蓄積部
170 情報提示部
210 制御信号受信部
220 シャッタ制御部
230 通信制御部
240 生体信号センサ
250 状態信号生成部
251 生体信号蓄積部
252 信号生成制御部
253、253a、253b、253c 生体信号処理部
254 送信信号生成部
260 送信仕様蓄積部
271 メガネ情報送信部
272 送信仕様受信部
601 輻輳開散運動速度変化処理部
602 輻輳開散運動量処理部
603 疲労指標取得部
610 切り替え部
611 疲労判定部
621、641 信号取得部
622 信号記憶部
623、712、722、732 信号処理部
624、723 輻輳運動抽出部
625 運動速度計算部
626 平均分散計算部
627 初期状態記憶部
628 運動速度比較部
629 変換関数記憶部
630、645、735 疲労指標計算部
642 積算運動量記憶部
643 積算運動量計算部
644 変換テーブル
711 計時部
724 輻輳運動量計算部
733 瞬き抽出部
734 瞬き頻度疲労対応テーブル
上記目的を達成するために、本発明に係る画像表示システムは、視聴者に3次元画像を提示する画像表示システムであって、前記視聴者の左目に提示する左目用画像と右目に提示する右目用画像を交互に出力する画像表示装置と、左目側のシャッタおよび右目側のシャッタを有し、前記画像表示装置において左目用画像が表示されるときに前記左目側のシャッタを透過状態にし、前記画像表示装置において右目用画像が表示されるときに前記右目側のシャッタを透過状態にする、前記視聴者の顔面または頭部に装着される3次元用メガネとを備え、前記3次元用メガネは、前記視聴者の身体の状態を測定することによって生体信号を取得する生体信号測定部と、前記生体信号測定部で取得された生体信号を通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する送受信部とを備え、前記画像表示装置は、前記3次元用メガネから送信される通信信号を受信する送受信部を備え、前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記通信信号における少なくとも3次元映像視聴時の眼球の疲労を計算するためのデータフォーマットを含む仕様を指定する仕様指定信号を、前記3次元用メガネに送信し、前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記画像表示装置から送信される前記仕様指定信号を受信し、受信した仕様指定信号によって指定される仕様に従って、前記生体信号を前記通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する。

Claims (19)

  1. 視聴者に3次元画像を提示する画像表示システムであって、
    前記視聴者の左目に提示する左目用画像と右目に提示する右目用画像を交互に出力する画像表示装置と、
    左目側のシャッタおよび右目側のシャッタを有し、前記画像表示装置において左目用画像が表示されるときに前記左目側のシャッタを透過状態にし、前記画像表示装置において右目用画像が表示されるときに前記右目側のシャッタを透過状態にする、前記視聴者の顔面または頭部に装着される3次元用メガネとを備え、
    前記3次元用メガネは、
    前記視聴者の身体の状態を測定することによって生体信号を取得する生体信号測定部と、
    前記生体信号測定部で取得された生体信号を通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する送受信部とを備え、
    前記画像表示装置は、
    前記3次元用メガネから送信される通信信号を受信する送受信部を備え、
    前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記通信信号における少なくともデータフォーマットを含む仕様を指定する仕様指定信号を、前記3次元用メガネに送信し、
    前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記画像表示装置から送信される前記仕様指定信号を受信し、受信した仕様指定信号によって指定される仕様に従って、前記生体信号を前記通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する
    画像表示システム。
  2. 前記3次元用メガネはさらに、当該3次元用メガネが前記画像表示装置に送信し得る前記通信信号の仕様を示す情報である送信仕様を少なくとも一つ蓄積している送信仕様蓄積部を備え、
    前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部はさらに、前記送信仕様蓄積部に蓄積された少なくとも一つの送信仕様を前記画像表示装置に送信し、
    前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記3次元用メガネから送信される少なくとも一つの送信仕様を受信し、受信した少なくとも一つの送信仕様から選択した少なくとも一つの送信仕様を示す信号を、前記仕様指定信号として、前記3次元用メガネに送信する
    請求項1に記載の画像表示システム。
  3. 前記画像表示装置はさらに、
    前記送受信部が受信可能な前記通信信号についての仕様を示す情報である測定仕様を少なくとも一つ蓄積している測定仕様蓄積部と、
    前記測定仕様蓄積部に蓄積された少なくとも一つの測定仕様から、前記視聴者の状態を判定するのに用いられる一つの測定仕様を決定する測定仕様決定部とを供え、
    前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記3次元用メガネから送信される少なくとも一つの送信仕様のうち、前記測定仕様決定部で決定された測定仕様に対応する送信仕様を示す信号を、前記仕様指定信号として、前記3次元用メガネに送信する
    請求項2に記載の画像表示システム。
  4. 前記3次元用メガネが備える前記送受信部はさらに、前記3次元用メガネを識別する信号であるメガネIDを前記画像表示装置に送信し、
    前記画像表示装置に備えられる前記送受信部は、前記3次元用メガネから送信されるメガネIDを受信し、
    前記測定仕様決定部は、受信されたメガネIDに対応する測定仕様が前記測定仕様蓄積部に蓄積されているか否かを判断し、蓄積されている場合には、当該測定仕様を前記一つの測定仕様として決定し、蓄積されていない場合には、前記3次元用メガネに対して、前記送信仕様蓄積部に蓄積されている送信仕様を前記画像表示装置に送信するように、要求する
    請求項3に記載の画像表示システム。
  5. 前記送信仕様または前記仕様指定信号には、前記生体信号測定部で測定された前記視聴者の身体の状態を示す複数の信号の配列と前記複数の信号の各々のデータ量とを記述した情報が含まれる
    請求項2〜4のいずれか1項に記載の画像表示システム。
  6. 前記生体信号測定部は、前記視聴者の身体の状態として、前記視聴者の眼電位を測定する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示システム。
  7. 前記生体信号測定部は、前記視聴者の身体の状態として、前記視聴者の皮膚電気反応または皮膚電位を測定する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示システム。
  8. 前記生体信号測定部は、前記視聴者の身体の状態として、前記視聴者の身体の一部を撮像する
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像表示システム。
  9. 前記生体信号測定部は、前記視聴者の身体の状態として、前記視聴者の静脈パタンを撮像する
    請求項8に記載の画像表示システム。
  10. 前記生体信号測定部は、前記生体信号として、前記視聴者の身体の状態を示す時系列信号を取得する
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の画像表示システム。
  11. 前記3次元用メガネはさらに、前記生体信号測定部で取得された時系列信号を数値列として生成する信号処理を行う生体信号処理部を備え、
    前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記生体信号処理部により得られた数値列を前記画像表示装置に送信し、
    前記画像表示装置はさらに、前記3次元用メガネから送信される数値列に基づいて、前記視聴者の状態を判定する視聴者状態判定部を備える
    請求項10に記載の画像表示システム。
  12. 前記3次元用メガネはさらに、前記生体信号測定部で取得された時系列信号を信号処理することで、前記視聴者の身体の動きに関する数値または数値列を生成する生体信号処理部を備え、
    前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記生体信号処理部により得られた数値または数値列を前記画像表示装置に送信し、
    前記画像表示装置はさらに、前記3次元用メガネから送信される数値または数値列に基づいて、前記視聴者の状態を判定する視聴者状態判定部を備える
    請求項10に記載の画像表示システム。
  13. 前記3次元用メガネはさらに、前記生体信号測定部で取得された時系列信号を信号処理することで、前記視聴者の身体の動きに関する数値または数値列を生成し、生成した数値または数値列を用いて前記視聴者の身体の状態を判定する生体信号処理部を備え、
    前記3次元用メガネに備えられる前記送受信部は、前記生体信号処理部により判定された結果を前記画像表示装置に送信する
    請求項10に記載の画像表示システム。
  14. 前記仕様指定信号には、前記通信信号に含まれるデータの加工度を示すデータレベルを特定する情報が含まれ、
    前記生体信号処理部は、前記画像表示装置から送られる前記仕様指定信号に含まれる情報によって特定されるデータレベルに従って、前記信号処理を行う
    請求項11〜13のいずれか1項に記載の画像表示システム。
  15. 前記視聴者の身体の状態は、前記視聴者の疲労の状態である
    請求項1〜14のいずれか1項記載の画像表示システム。
  16. 前記視聴者の身体の状態は、前記視聴者の個人の特定である
    請求項1〜14のいずれか1項記載の画像表示システム。
  17. 視聴者の顔面または頭部に装着され、画像表示装置と連携して動作する3次元用メガネであって、
    透過状態と非透過状態とを切替可能な右目側のシャッタおよび左目側のシャッタと、
    前記視聴者の身体の状態を測定することによって生体信号を取得する生体信号測定部と、
    前記生体信号測定部で取得された生体信号を通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する送受信部とを備え、
    前記送受信部は、前記画像表示装置から送信される、前記通信信号における少なくともデータフォーマットを含む仕様を指定する仕様指定信号を受信し、受信した仕様指定信号によって指定される仕様に従って、前記視聴者の生体信号を前記通信信号に変換して前記画像表示装置に送信する
    3次元用メガネ。
  18. さらに、前記3次元用メガネが前記画像表示装置に送信し得る前記通信信号の仕様を示す情報である送信仕様を少なくとも一つ蓄積している送信仕様蓄積部を備え、
    前記送受信部はさらに、前記送信仕様蓄積部に蓄積された少なくとも一つの送信仕様を前記画像表示装置に送信し、
    前記画像表示装置は、前記3次元用メガネから送信される少なくとも一つの送信仕様を受信し、受信した少なくとも一つの送信仕様から選択した少なくとも一つの送信仕様を示す信号を、前記仕様指定信号として、前記3次元用メガネに送信する
    請求項17記載の3次元用メガネ。
  19. 前記送信仕様蓄積部に蓄積されている少なくとも一つの送信仕様のそれぞれには、
    前記生体信号の種類を特定する情報、または、前記生体信号を前記3次元用メガネが前記画像表示装置に情報を送信するまでに前記生体信号に対して行う処理のレベルを特定する情報、または、前記3次元用メガネが前記画像表示装置に情報を送信する頻度、または、前記生体信号を取得した際のサンプリング周波数およびそのデータ量、または、データ精度およびその精度を記述するデータ量、または、前記生体信号の時間長およびそのデータ量、または、前記生体信号を処理する際に用いる電極の番号およびその記述のためのデータ量、のうちのいずれかと、
    前記生体信号を測定する電極ごとの生体信号のデータ量、または、中間処理結果の種類および中間処理結果を記述するデータ量、または、前記視聴者の身体の状態を判定した結果の種類および前記身体の状態を記述するデータ量のうちのいずれかが含まれる
    請求項18記載の3次元用メガネ。
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