JPWO2012140768A1 - 医療用ポート、およびそれを用いた栄養剤用容器並びに栄養剤供給セット - Google Patents

医療用ポート、およびそれを用いた栄養剤用容器並びに栄養剤供給セット Download PDF

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Abstract

本発明の医療用ポートは、栄養剤用容器の容器本体部に固定され、前記容器本体部の内外を連通させ得る医療用ポートであって、ポート本体部(22)と、ポート本体部に取り付けられ、容器本体部内の液状物の栄養剤用容器外への流出を遮る薄膜(16)と、ポート本体部の装着部(21)に装着された流路開通部材(19)と、コネクタとの接続状態を保持可能とする接続保持部(19e)とを含み、流路開通部材は、穿刺部(194)と容器本体部に充填された液状物を栄養剤用容器外へ流出させ得る流路とを含む連通部(19a)と、筒状部(19b)とを含み、流路開通部材(19)は、装着部(21)に対して第1装着状態と第2装着状態とを取りえる。

Description

本発明は、栄養剤用容器の容器本体部に固定され、容器本体部の内外を連通させ得る医療用ポート、及び当該医療用ポートが容器本体部に固定された栄養剤用容器、並びに栄養剤供給セットに関する。
経口によらずに患者に栄養や薬剤を投与する方法として経腸栄養療法や静脈栄養療法が知られている。経腸栄養療法では、患者の鼻腔から胃又は十二指腸にまで通されたチューブ(一般に「経鼻チューブ」と呼ばれる)又は患者の腹に形成された胃ろう(胃ろうを形成する施術を「Percutaneous Endoscopic Gastrostomy」と呼ぶ)に挿入されたチューブ(一般に「PEGチューブ」と呼ばれる)を介して栄養剤、流動食、又は薬剤などの液状物(一般に「経腸栄養剤」と呼ばれる)が投与される。また、静脈栄養療法では、患者の静脈に挿入された輸液ライン(送液回路)を介してブドウ糖などの栄養成分や薬剤成分を含む液状物(一般に「輸液」と呼ばれる)が投与される。
図15に、従来の経腸栄養療法に用いられる経腸栄養セットの一例の概略構成図を示している。栄養剤用容器100の容器本体101内には、栄養剤が充填されている。容器本体101の栄養剤を流出させる口部102には薄膜(図示せず)が取り付けられて、容器本体101内が密閉されている。体内に栄養剤を投与する際には、プラスチック製接続針104を口部に装着されたキャップ105に刺して上記薄膜を突き破る。このことにより、接続針104に接続されたチューブを通して体内に栄養剤を送ることができる。
図16に、従来の静脈栄養療法に用いられる輸液セットの一例の概略構成図を示している。バッグ110のバッグ本体111内には、栄養成分や薬剤成分を含む液状物が充填されている。体内に液状物を投与する際には、接続針114を接続針用ポート113に穿刺する。このことにより、接続針114に接続されたチューブを通して体内に液状物を送ることができる(特許文献1参照)。
特開2000―176023号公報
上記のとおり、従来の経腸栄養療法においては、静脈栄養療法と同様に、先端が鋭利な接続針を接続対象に突き刺すことによって、栄養剤を体内に送る手法が採用される場合がある。そのため、キャップ105に接続針114を穿刺することが可能である。この場合、接続針114は、キャップ105および薄膜を貫通し、口部102の内部に至ることになる。しかし、このような誤接続が行われると、胃や腸に供給されるべき栄養剤等が静脈に誤って供給されることになり、医療事故が発生する可能性があった。
本発明は、上記誤接続の問題を解決し、且つ、栄養剤等の液状物の供給が簡単な操作で衛生的に行える栄養剤用容器の提供を可能とする医療用ポート、およびそれを用いた栄養剤用容器並びに栄養剤供給セットを提供する。
本発明の医療用ポートは、
栄養剤用容器の容器本体部に固定され、前記容器本体部の内外を連通させ得る医療用ポートであって、
前記医療用ポートは、
前記医療用ポートが前記容器本体部に固定された状態で容器本体部内に面する天面部と、前記天面部の一方の主面側に配置され前記容器本体部へ固定される側壁部と、前記天面部の前記側壁部側とは反対側に突出し前記側壁部により囲われた空間と連通する貫通孔を有した管状部を含む装着部とを含んだ、ポート本体部と、
前記ポート本体部に取り付けられ、前記医療用ポートが前記容器本体部に固定された状態で前記容器本体部内の前記貫通孔の延長線上に配置され、前記容器本体部内の液状物の前記栄養剤用容器外への流出を遮る薄膜と、
前記装着部に装着された流路開通部材と、
前記ポート本体部または前記流路開通部材に設けられ、コネクタとの接続状態を保持可能とする接続保持部とを含み、
前記流路開通部材は、前記薄膜を突き破り可能とする穿刺部と前記容器本体部に充填された液状物を前記栄養剤用容器外へ流出させ得る流路とを含む連通部と、前記連通部に一体化され前記連通部の周囲に配置された筒状部とを含み、
前記流路開通部材は、前記装着部に対して第1装着状態と第2装着状態とを取りえ、
前記第1装着状態では、前記穿刺部の先端が、前記薄膜に接しないか、または、前記薄膜に接するが前記薄膜を押圧しない位置で保持されるように、前記装着部に対する前記流路開通部材の装着状態が保持され、
前記第2装着状態では、前記穿刺部によって前記薄膜が破られ、前記筒状部の内周面が前記管状部の外周面に接した状態が保持されるように、前記装着部に対する前記流路開通部材の装着状態が保持される。
本発明の栄養剤用容器は、可撓性袋状部材を含む容器本体部と、前記容器本体部に固定された本発明の医療用ポートと、を含む。
本発明の栄養剤供給セットは、本発明の栄養剤用容器と、前記医療用ポートの前記接続保持部と係合可能な係合部を有するコネクタと前記コネクタに接続された送液チューブとを含む送液回路とを含む。
本発明によれば、静脈栄養療法に用いられる送液回路が栄養剤用容器に誤って接続されるという誤接続の問題を解決し、且つ、栄養剤等の液状物の供給が簡単な操作で衛生的に行える栄養剤用容器の提供を可能とする医療用ポート、およびそれを用いた栄養剤用容器並びに栄養剤供給セットを提供できる。
図1は、実施形態1の栄養剤用容器の一例を示した正面図である。 図2Aは、図1に示された栄養剤用容器を構成する本発明の医療用ポートの一例を示した拡大斜視図である。 図2Bは、図2Aに示した医療用ポートの平面図である。 図2Cは、図2Aに示した医療用ポートの底面図である。 図2Dは、図2Aに示した医療用ポートの側面図である。 図2Eは、図2Aに示した医療用ポートの他の側面図である。 図2Fは、図2Aに示した医療用ポートの断面図である。 図2Gは、図2Fに示した医療用ポートの部分拡大図である。 図2Hは、本発明の医療用ポートの他の一例を説明する部分拡大図である。 図3Aは、図2Aに示した医療用ポートの流路開通部材を説明する斜視断面図である。 図3Bは、図3Aに示した流路開通部材の底面図である。 図3Cは、流路開通部材の他の一例を説明する斜視断面図である。 図3Dは、流路開通部材の他の一例を説明する斜視断面図である。 図3Eは、流路開通部材の他の一例を説明する斜視断面図である。 図3Fは、流路開通部材の他の一例を説明する斜視断面図である。 図3Gは、流路開通部材の他の一例を説明する斜視断面図である。 図4Aは、図2Aに示された医療用ポートに対して送液回路が接続される直前の様子を説明する断面図である。 図4Bは、図2Aに示された医療用ポートに対して送液回路が装着される途中の状態であって、且つ、流路開通部材によって薄膜が破られた状態を説明する断面図である。 図4Cは、図2Aに示された医療用ポートに対して、送液回路が装着される途中の状態であって、且つ、医療用ポートの突出部が、送液回路のコネクタの挿入部内に完全に挿入された様子を説明する断面図である。 図4Dは、図4Cの部分拡大図である。 図5Aは、図2Aに示された医療用ポートに接続されるコネクタの一例の斜視図である。 図5Bは、図5Aに示したコネクタの平面図である。 図5Cは、図5Aに示したコネクタの底面図である。 図5Dは、図5Aに示したコネクタの側面図である。 図5Eは、図5Aに示したコネクタの他の側面図である。 図6は、実施形態2の栄養剤用容器の一例を示した部分斜視図である。 図7Aは、図6に示された栄養剤用容器を構成する本発明の医療用ポートの一例を示した拡大斜視図である。 図7Bは、図7Aに示した医療用ポートの平面図である。 図7Cは、図7Aに示した医療用ポートの底面図である。 図7Dは、図7Aに示した医療用ポートの側面図である。 図7Eは、図7Aに示した医療用ポートの他の側面図である。 図7Fは、図7Aに示した医療用ポートの断面図である。 図8Aは、図7Aに示した医療用ポートの部分拡大断面模式図である。 図8Bは、図7Aに示した医療用ポートの部分拡大断面図である。 図9Aは、図7Aに示した医療用ポートの流路開通部材を説明する斜視断面図である。 図9Bは、図9Aに示した流路開通部材の底面図である。 図10Aは、図7Aに示された医療用ポートの流路開通部材によって薄膜が破られた状態を示した断面図である。 図10Bは、図10Aに示された医療用ポートに、送液回路が装着される途中の状態を示した断面図である。 図11Aは、実施形態3の医療用ポートの一例を示した断面図である。 図11Bは、図11Aに示された医療用ポートの部分拡大断面模式図である。 図12は、実施形態4の栄養剤用容器の一例を示した正面図である。 図13Aは、図12に示された栄養剤用容器を構成する保護カバーの斜視図である。 図13Bは、図13Aに示された保護カバーの上面図である。 図13Cは、図13Aに示された保護カバーの底面図である。 図13Dは、図13Aに示された保護カバーの側面図である。 図13Eは、図13Aに示された保護カバーの他の斜視図である。 図14は、本発明の栄養剤用容器の他の一例を示した正面図である。 図15は、従来の経腸栄養療法に用いられる経腸栄養セットの一例の概略構成図である。 図16は、従来の静脈栄養療法に用いられる輸液セットの一例の概略構成図である。
本発明の医療用ポートの好ましい一例では、連通部は、リブをさらに含み、管状部は、その内周面に形成され、上記リブが嵌合可能な環状溝をさらに含む。リブと環状溝とが嵌合することにより、第1装着状態が保持される。
本発明の医療用ポートの好ましい一例では、上記リブを第1リブとすると、連通部は、前記第1リブよりもより穿刺部から遠い位置に配置された第2リブをさらに含む。このような本発明の医療用ポートの好ましい一例では、第2リブと環状溝とが嵌合することにより、第2装着状態が保持されるだけでなく、第2リブが環状溝に嵌合した際の振動により、第2装着状態になったことの確認が行えるので好ましい。また、連通部をその軸方向へ押圧するだけという簡単な操作で、第1装着状態から第2装着状態にすることができ好ましい。
本発明の医療用ポートの好ましい一例では、上記管状部を第1管状部とすると、ポート本体部は、第1管状部を囲うように配置され、天面部の前記側壁部側とは反対側に突出し、かつ、その外周面に線条リブが形成された、第2管状部を更に含む。また、上記筒状部を第1筒状部とすると、流路開通部材は、第1筒状部を囲うように配置され、第2管状部の外側に配置され、流路開通部材の上面部からポート本体部側に突出し、かつ、その内周面に線条溝が形成された、第2筒状部を更に含む。線条リブの長手方向は第2管状部の軸方向と同方向であり、線条リブは線条溝に摺動可能に挿入されている。このような本発明の医療用ポートの好ましい一例では、線条リブが線条溝に挿入されているので、流路開通部材がその中心軸の周りに回転することが防止されている。故に、流路開通部材を薄膜側に押し込む操作、および、コネクタと医療用ポートとの接続操作が行い易い。
本発明の医療用ポートの好ましい一例では、上記管状部を第1管状部とすると、ポート本体部は、第1管状部を囲うように配置され、天面部の前記側壁部側とは反対側に突出し、かつ、その外周面に線条溝が形成された、第2管状部を更に含む。また、筒状部を第1筒状部とすると、流路開通部材は、第1筒状部を囲うように配置され、第2管状部の外側に配置され、流路開通部材の上面部からポート本体部側に突出し、かつ、その内周面に線条リブが形成された、第2筒状部を更に含む。線条溝の長手方向は第2管状部の軸方向と同方向であり、線条リブは線条溝に摺動可能に挿入されている。このような本発明の医療用ポートの好ましい一例では、線条リブが線条溝に挿入されているので、流路開通部材がその中心軸の周りに回転することが防止されている。故に、流路開通部材を薄膜側に押し込む操作、および、コネクタと医療用ポートとの接続操作が行い易い。
本発明の医療用ポートの好ましい一例では、管状部を第1管状部とすると、ポート本体部は、第1管状部を囲うように配置され、天面部の前記側壁部側とは反対側に突出し、かつ、その先端部に第1鉤部が形成された、第2管状部を更に含む。また、筒状部を第1筒状部とすると、流路開通部材は、第1筒状部を囲うように配置され、第2管状部の外側に配置され、流路開通部材の上面部からポート本体部側に突出し、かつ、その先端部に第1鉤部に係止可能な第2鉤部が形成された、第2筒状部を更に含む。連通部は、その外周面に形成されたオネジをさらに含む。第1管状部は、その内周面に形成され、連通部のオネジと螺合可能なメネジをさらに含む。第1装着状態では、オネジの螺合開始側端部におけるメネジと向かい合う面と、メネジのオネジと向かい合う面とが接し、かつ、第2鉤部は、第1鉤部よりも天面部の近くに配置される。このような本発明の医療用ポートの好ましい一例では、流路開通部材をその中心軸の周りに回転させて、オネジとメネジとを螺合させるという簡単な操作で、第1装着状態から第2装着状態にすることができ好ましい。また、第2装着状態では、流路開通部材が中心軸の周りに数周回転されて、ネジ山がネジ溝に嵌り合っているので、第2装着状態の保持が安定している。さらに、流路開通部材をその中心軸の周りに回転させるという動作を行わなければ、第1装着状態から第2装着状態にすることができないので、希望しないときに連通部に外力が加わって、薄膜が穿刺部により突き破られる可能性も低く、好ましい。
本発明の医療用ポートの好ましい一例では、連通部は、その外周面に形成されたオネジをさらに含む。管状部は、その内周面に形成され、オネジと螺合可能なメネジをさらに含む。第1装着状態では、流路開通部材をその中心軸の周りにオネジとメネジとが螺合する方向とは逆の方向に回転させなければ、流路開通部材を管状部から取り外すことができないように、オネジの螺合開始側とメネジの螺合開始側とが螺合している。このような本発明の医療用ポートの好ましい一例では、流路開通部材をその中心軸の周りに回転させて、オネジとメネジとを螺合させるという簡単な操作で、第1装着状態から第2装着状態にすることができ好ましい。また、第2装着状態では、流路開通部材が中心軸の周りに数周回転されて、ネジ山がネジ溝に嵌り合っているので、第2装着状態の保持が安定している。さらに、流路開通部材をその中心軸の周りに回転させるという動作を行わなければ、第1装着状態から第2装着状態にすることができないので、希望しないときに連通部に外力が加わって、薄膜が穿刺部により突き破られる可能性も低く、好ましい。
連通部は、複数の流路を含み、連通部の薄膜側とは反対側の端面において、複数の孔が形成されている。例えば、連通部は薄膜側とは反対側の端部において突出部を含み、その突出部に各流路の一部を構成する孔が形成されていると好ましい。上記端面において複数の孔が形成されているということは、1つの孔が複数の小孔に区画されているとも言え、孔内に先端が鋭利な接続針を挿入し難い構造となっている。このように、連通部が、先端が鋭利な接続針が連通部内に挿入され難い構造であれば、専ら、先端が鋭利な接続針を接続対象に突き刺すことによって液状物を体内に送る静脈栄養療法用の送液回路が、誤って、経腸栄養療法に使用される栄養剤用容器に接続されるという誤接続の問題がより確実に解決される。
本発明の医療用ポートの好ましい一例では、連通部は、突出部よりも薄膜側に配置され、各孔の延長方向における空間を相互に隔てるように配置された隔壁を含んでいる。この場合、例えば、連通部の外形が略円柱状である場合よりも、連通部が軽量となり、流路開通部材の成形も容易であるので好ましい。
本発明の医療用ポートの好ましい一例では、第1装着状態の流路開通部材を覆い、接続保持部と係合可能な係合部を含む保護カバーをさらに含む。この場合、希望しない時に流路開通部材に外力が加わることが防止される。故に、希望しない時に流路開通部材に外力が加わり、流路開通部材が容器本体部側に移動され、容器本体部側に移動された流路開通部材の連通部により薄膜が突き破られることを防止できる。
(実施形態1)
実施形態1では、図1〜図5Eを用いて、本発明の医療用ポートの一例、および当該医療用ポートを用いた本発明の栄養剤用容器の一例について説明する。
図1は、本実施形態の栄養剤用容器の一例を示した正面図である。図2Aは、図1に示された栄養剤用容器を構成する本実施形態の医療用ポート13の一例を示した拡大斜視図であり、図2Bは、医療用ポート13の平面図、図2Cは、医療用ポート13の底面図、図2Dは、医療用ポート13の側面図、図2Eは、医療用ポート13の他の側面図、図2Fは、医療用ポート13の断面図であり、図2Gは、図2Fに示した医療用ポート13の部分拡大図である。
尚、説明の便宜のため、図2A〜図2Hに表された流路開通部材19を説明する場合、図2A等に示したように、流路開通部材19の中心軸19nと平行な方向をZ軸、Z軸と直交し且つ天面部17の長軸方向をX軸、Z軸及びX軸と直交する方向をY軸とする。Z軸方向を「上下方向」と呼び、Z軸の矢印の側(即ち図2Aの紙面上側)を「上側」又は「先端側」と呼び、その反対側(即ち図2Aの紙面下側)を「下側」又は「基端側」と呼ぶ。
図1に示されるように、栄養剤用容器10は、平袋状の可撓性袋状部材29を含む容器本体部11と、容器本体部11内に充填された栄養剤を含む液状物(図示せず)と、容器本体部11の下端に固定された医療用ポート13とを備える。可撓性袋状部材29の上部には、栄養剤用容器10をスタンド等に吊り下げるための吊り下げ部28が設けられている。
容器本体部11は、例えば、2枚の軟質樹脂シート16a,16bを重ね、それらの外周縁を相互にヒートシール(熱接着)することにより形成される。図1の参照符号2は、2枚の軟質樹脂シート16a,16bのヒートシール領域(図1においてドットが付された部分)を示す。医療用ポート13は、軟質樹脂シート16a,16b間に挟まれて容器本体部11に固定されている。医療用ポート13は、例えば、軟質樹脂シート16a,16b間に配置された状態で軟質樹脂シート16a,16bのヒートシール領域2をヒートシールすることで、軟質樹脂シート16a,16bに一体化させることができる。
軟質樹脂シート16a,16bとしては、特に制限はないが、例えば医療用軟質容器に用いられる、従来より公知の軟質樹脂シートを使用できる。具体的には、例えば、塩化ビニル樹脂、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリブタジエン、ポリプロピレン、ポリアミド、エチレン−メタクリレート共重合体等からなる単層シート、又は上記単層シートが2層以上積層された積層シートが挙げられる。積層シートの具体的層構成としては、例えば、ナイロン/ポリエチレン、ナイロン/ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート/ポリプロピレン、ポリプロピレン/ポリエチレン、ナイロン/ポリプロピレン/ポリエチレン等が挙げられる。あるいは、グレード(例えば成膜方法、機械的特性、または組成など)が異なる同種の樹脂を積層した積層シート(例えば、二軸延伸ポリプロピレン(OPP)/無延伸ポリプロピレン(CPP)等)であってもよい。ヒートシールされる側の表面は、易ヒートシール性を有する材料(例えばポリプロピレン)で構成されることが好ましい。軟質樹脂シート16a,16bの厚さは、特に限定はないが、例えば0.1〜0.6mm程度である。軟質樹脂シート16a,16bは透光性(または半透明性)を有していると、可撓性袋状部材29内の液状物を外から視認することができるので好ましい。より好ましくは、軟質樹脂シート16a,16bは透明である。
容器本体部11が、例えば、硬質材で形成されている場合、容器本体部11内に充填された液状物が医療用ポート13から流出するに伴い、容器本体部11内の圧力は低くなるが、容器本体部11の袋状部材が、軟質樹脂シート等の軟質材で形成された可撓性袋状部材29である場合、液状物の流出に伴い可撓性袋状部材29が変形し、液状物の流出は継続する。
図2A〜図2Gに示されるように、医療用ポート13は、ポート本体部22と、ポート本体部22に装着された流路開通部材19とを含む。流路開通部材19は、ポート本体部22とは別に成形されてポート本体部22に装着されている。
図2A〜図2Gに示されるように、医療用ポート13のポート本体部22は、基部20と、流路開通部材19が装着される装着部21とを含む。基部20は、XY面と平行な面を含む天面部17と、天面部17の一方の主面から下側に向ってZ軸と平行に立設され、容器本体部11(図1参照)の内面に固定されうる側壁部18とを備える。そのため、ポート本体部22の天面部17よりも下側(装着部21とは反対側)には、側壁部18によって囲われた、例えば、円筒状の空間20a(図2F参照)が存在する。空間20aは、医療用ポート13が容器本体部11に固定された状態では、容器本体部11内と連通する。図1に示されるように、医療用ポート13が容器本体部11(図1参照)に固定された状態では、装着部21および流路開通部材19の全体は、容器本体部11の外に配置され、ポート本体部22の少なくとも1部は、容器本体部11内に配置される。
図2Fに示されるように、装着部21は、天面部17よりも上側(天面部17の側壁部18側とは反対側)に突出した管状部21aと第2管状部21bとを含む。第2管状部21bは、第1管状部21aの周囲に配置され、かつ、第1管状部21aから離れて配置されている。第1管状部21aは、天面部17を上下方向(厚み方向)に貫通する貫通孔21eを有しており、貫通孔21eは、貫通孔21eの下側の空間20aと連通している。尚、一点鎖線151は、第1管状部21aおよび第2管状部21bの中心軸であり、流路開通部材19の中心軸19n(図2A参照)と一致する。図2A〜図2Fに示した例では、一点鎖線151は天面部17と直交している。
第1管状部21aの上側端近傍における内面には、後述する流路開通部材19の連通部19aの第1リブ198および第2リブ199(図4A参照)と嵌合可能な環状溝211が形成されている。
図2A、及び図2D〜図2Gに示されるように、第2管状部21bの外周面には、1対の線条リブ21cが形成されている。一対の線条リブ21cは第2管状部21bの中心軸151に対して対称である。各線条リブ21cの長手方向は、第2管状部21bの中心軸方向と同方向である。一方、図2Fおよび図2Gに示されるように、後述する流路開通部材19の第2筒状部19cの内周面には、上記1対の線条リブ21cを摺動可能に受容する1対の線条溝190aが形成されており、各線条溝190aは、各線条リブ21cの一部を受容している。そのため、流路開通部材19がその中心軸19n(図2A参照)の周りに回転することが防止されている。故に、後述する送液回路27(図5A等参照)のコネクタ25のロック凹部321g(図5A参照)にロック突起197(図2D、図2E参照)を嵌合させ、爪部19eとコネクタ25の係合壁321dとを係合させる際に行われる回転操作が行い易い。
上記1対の線条リブ21cおよび1対の線条溝190aは、流路開通部材19が天面部17側へ移動する際のガイドとしても機能する。
尚、図2A〜図2Gに示された医療用ポートでは、第2管状部21bが線条リブ21cを有し、第2筒状部19cが線条溝190a有しているが、本発明の医療用ポートの他の一例では、図2Hに示されるように、第2管状部21bがその外周面に1対の線条溝21dを有し、第2筒状部19cがその内周面に1対の線条リブ190b有し、各線条溝21dに各線条リブ190bが、摺動可能に挿入されていてもよい。
図2Cに示されるように、Z軸方向に沿って見た、空間20aを取り囲む側壁部18の外周面18aの形状は、略ひし形であり、当該略ひし形のX方向両端部における幅がそれぞれ先端に向かって漸次狭くなっている。そのため、側壁部18を、容器本体部11を構成する2枚の軟質樹脂シート材16a,16b(図1参照)で挟んで、ヒートシールにより医療用ポート13を軟質樹脂シート16a,16bに固定する際に、軟質樹脂シート16a,16b同士が密着する箇所と、軟質樹脂シート16a,16bと側壁部18とが密着する箇所との境目において、シール不良が起こることが抑制され、好ましい。
図2F、図2G及び図2Hに示されるように、天面部17の下面17a(天面部17の空間20aに面する面)には、貫通孔21eと空間20aとの間の液状物の流通を遮る薄膜16が取り付けられている。そのため、図1に示されるように、栄養剤用容器10を、医療用ポート13が下になるように向けても、栄養剤用容器10内の液状物は、栄養剤用容器10から漏れ出ない。薄膜16は、貫通孔21eを塞ぐように天面部17の下面17a貼り付けられているので、貫通孔21eの延長線上に配置されていると言える。
薄膜16の材料としては、例えば、アルミ箔、紙とアルミ箔とからなる積層膜、基部20に含まれる樹脂と同じ樹脂を含む樹脂膜等が挙げられる。上記樹脂膜は、単層膜、複数層からなる積層膜のいずれであってもよい。中でも、熱溶着による薄膜16のポート本体部22の基部20に対する高い接着性を確保する観点から、ポート本体部22に接する面にポート本体部22に含まれる樹脂と同じ樹脂を含む樹脂膜が好ましい。薄膜16は、透明、半透明、不透明の何れであってもよいが、図2Cにおいては、理解の容易化のために、薄膜16にドットを付している(図7C等についても同様。)。
薄膜16のポート本体部22への接着方法は、薄膜16の材料及びポート本体部22の材料等に応じて適宜選択される。
図2F〜図2H、図3Aおよび図3Bに示されるように、医療用ポート13の流路開通部材19は、その一部が貫通孔21e内に挿入された連通部19aと、第1筒状部19bと、第2筒状部19cと、上面部19dと、1対の爪部19eとを含む。図2Dおよび図2Eに示されるように、1対の爪部19eは、例えば、上面部19dの外周面から外方向(XY面と平行な方向)に突出しており、第2筒状部19cの周囲に設けられている。1対の爪部19eの天面部17側の面の反対面と上面部19dの外側面(上面)は、同一平面内にある。1対の爪部19eは、その天面部17と向かい合う面に、後述する送液回路27(図4A等参照)のコネクタ25のロック凹部321g(図5A参照)に嵌合し得るロック突起197(図2D及び図2E参照)を含んでいる。即ち、1対の爪部19eは、後述する送液回路27(図5B等参照)のコネクタ25との接続状態を保持可能とする接続保持部として機能する。
第1筒状部19bおよび第2筒状部19cは、この順で、連通部19aの周囲に配置され、第1筒状部19bは連通部19aから、第2筒状部19cは第1筒状部19bから各々離れて配置されている。一点鎖線151は第1管状部21aの中心軸であるが(図2F参照)、連通部19a、第1筒状部19b、および第2筒状部19cの中心軸とも一致する。
連通部19a、第1筒状部19b、および第2筒状部19cは、上面部19dによって相互に連結されている。故に、流路開通部材19は、第2装着状態において、第1筒状部19bの内周面が第1管状部21aの外周面に密着することとあいまって、連通部19aの穿刺部194によって薄膜16が破られて容器本体部11(図1参照)に充填された液状物が流路開通部材19側に流れ込んでも、流路開通部材19の連通部19aの流路211e(図3e参照)以外の箇所から液状物が漏れないような構造になっている。
図3Aに示されるように、連通部19aは、穿刺部194側とは反対側の端部において、突出部191を含んでいる。突出部191は、その平面形状が円形で上面部19dよりも上側(上面部19dの第1筒状部19bとは反対側)に突出しており、後述するコネクタ25(図4A等参照)の内部に挿入される。突出部191には、その厚み方向に貫通する複数の孔192が形成されている。
また、図3Aに示されるように、連通部19aは、突出部191よりも下側(薄膜16に近い側)(図2F等参照)において、薄膜16側の空間(貫通孔21e)を複数に区画する複数の隔壁193を有している。隔壁193は、各孔192の延長方向における空間(貫通孔21e)を相互に隔てるように配置されている。故に、送液回路27(図4A等参照)のコネクタ25を医療用ポート13に接続するために、コネクタ25で流路開通部材19を薄膜16側に押し込んで、穿刺部194により薄膜16を突き破った際には、複数の隔壁193を有することにより形成され、ポート本体部22(基部20)の空間20aに対して開いた複数の空間196及び複数の孔192(図3B参照)が、容器本体部11に充填された液状物を栄養剤用容器外へ(矢印Xの方向へ(図3A参照))流出させ得る複数の流路211e(図3B参照)として機能する。図3Aおよび図3Bに示した流路開通部材19では、4つの隔壁193を有し、故に4つの流路を有する。4つの隔壁193は周方向に沿って等角度で配置されおり、かつ、相互に一体化されているので、図3Bに示されるように、流路開通部材19を底面側からみたときにみえる、複数の隔壁193からなる区画体の外形形状は略十字である。
流路開通部材19の連通部19aは、その軸方向(Z軸方向)両端部のうちの薄膜16に近い側に穿刺部194を有する。穿刺部194はその先端が、薄膜16を突き破り可能な程度に尖っている。図3Aおよび図3Bに示した例では、複数の隔壁193が、各々、連通部19aの薄膜側の先端に向かって傾斜した傾斜面195を有しており、各傾斜面195が連通部19aの薄膜側の先端に集束して、薄膜16を突き破り可能とする穿刺部194を形成している。
図3Aに示されるように、各隔壁193は、その側部に形成された第1リブ198と第2リブ199とを含んでいる。即ち、第1リブ198と第2リブ199は、連通部19aの第1管状部の内周面と向かい合う面に形成されている。複数の第1リブ198は、連通部19aの薄膜16側先端から所定の距離だけ離れ、かつ、中心軸151上の所定の点を中心とする単一の円周に沿って配置されている。複数の第2リブ199は、複数の第1リブ198よりも連通部19aの薄膜16側の先端からより離れ中心軸151上の他の所定の点を中心とする別の単一の円周に沿って配置されている。
図4Aに、第1リブ198が環状溝211に嵌合した様子を、図4Bに第2リブ199が環状溝211に嵌合した様子を示している。
医療用ポート13の薄膜16以外の材料としては、特に制限はないが、軟質樹脂シート16a,16bの材料よりも硬い、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリアセタール(POM)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)等が挙げられる。
次に、医療用ポートに接続されるコネクタの一例について、図5A〜図5Eを用いて説明する。
図5Aは、本発明の医療用ポートに接続されるコネクタ25の一例の概略構成を示した斜視図であり、図5Bは、図5Aに示したコネクタ25の平面図であり、図5Cは、図5Aに示したコネクタ25の底面図であり、図5Dは、図5Aに示したコネクタ25の側面図であり、図5Eは、図6Aに示したコネクタ25の他の側面図である。
図5A〜図5Eに示されるように、メス型のコネクタ25は、挿入部33と、送液チューブ接続部30と、鍔部32と、把持部31とを含む。コネクタ25は、容器本体部11の口部12に装着された医療用ポート13に接続されることにより、容器本体部11内とコネクタ25に接続された可撓性の送液チューブ26(図4A〜図4C等参照)の内腔とを連通可能とする。一点鎖線150は挿入部33および送液チューブ接続部30の中心軸であり、コネクタ25が医療用ポート13に接続された状態で、第1管状部21aの中心軸151および流路開通部材19の中心軸19nと一致する。図5Aでは、中心軸150の方向を上下方向とし、図5Aの紙面上側(医療用ポートに接続される側)を「上側」、紙面下側を「下側」と呼ぶことにする。
コネクタ25は、全体として略筒形状を有し、その上端近傍の挿入部33は、医療用ポート13の突出部191(図3A等参照)の最大外径と等しいか僅かに小さな内径を有する大径部33aを有し、大径部33aより下側に、流路開通部材19の突出部191(図4A等参照)の外径および大径部33aの内径より小さな内径を有する小径部33bを有する。大径部33aの内径は、突出部191の最大外径と等しいか僅かに小さいので、コネクタ25の挿入部33に医療用ポート13の突出部191を押し込んでコネクタ25と医療用ポート13とが接続された状態の時に、突出部191の外周面が大径部33aの内周面に密着する。したがって、医療用ポート13とコネクタ25とを液状物の漏れを生ずることなく確実に接続できる(図4D参照)。
そして、図5Aに示されるように、コネクタ25の挿入部33は、大径部33aと小径部33bとを有することにより、大径部33aと小径部33bとの間に段差面33cを有する。この段差面33cは、コネクタ25が医療用ポート13に接続されたときに、突出部191の端面191aと接する(図4D参照)。
小径部33bよりも下側には、略円筒状の送液チューブ接続部30が設けられている。
大径部33aの周囲で且つこれより上側に、一対の鍔部32が形成されている。一対の鍔部32は中心軸150に対して対称である。鍔部32は、中心軸150を中心軸とする円筒面にほぼ沿った円弧状壁321と、中心軸151に垂直な方向に延びて円弧状壁321の下端と大径部33aの上端とを繋ぐ渡り部322とを有する。
図5Aおよび図5Bに示されるように、円弧状壁321は、中心軸151に対向する内周面の形状の相違により、通過領域321aと、係合領域321bと、非通過領域321cとを含む。図5Bに示されるように、通過領域321aの内周面は直径DF21の円筒面の一部であり、非通過領域321cの内周面は直径DF23(DF23<DF21)の円筒面の一部である。通過領域321aと非通過領域321cとの間の係合領域321bは、その上端に、通過領域321aの上端と非通過領域321cの上端とを繋ぐように周方向に延在する係合壁321dを医療用ポート13の爪部19eと係合可能な係合部として備える。係合壁321dの中心軸150に対向する内周面は、直径DF22(DF22<DF21)の円筒面の一部である。係合領域321bは、係合壁321dを備えることによって、係合壁321dと渡り部322との間の領域が凹状に陥没している。すなわち、係合壁321dと渡り部322との間の領域は、係合壁321dよりも相対的に径方向に中心軸150から後退して、凹部321eを構成している。係合領域321bに対して周方向に隣接する非通過領域321cは、凹部321eに対して相対的に中心軸151方向に突出しており凸部321fを構成する。係合壁321dの非通過領域321c側端の下面(凹部321e側の面、渡り部322に面する面)には、凹状に窪んだロック凹部321gが形成されている。渡り部322のうちの係合壁321dと向かい合う部分には、渡り部322の厚み方向に貫通する貫通孔220(図5C参照)が形成されているが、貫通孔220は形成されていなくてもよい。
また、図5Aに示されるように、挿入部33の周囲に、挿入部33の外周面から外方向(中心軸150に直交する方向)に突出した、一対の把持部31が形成されている。医療用ポート13の爪部19eを鍔部32(図5A等参照)に係合させるために行われる回転操作の際に、この一対の把持部31を持って回転操作が行われる。
次に、コネクタ25の医療用ポート13への接続方法を説明する。
図4Aは、医療用ポート13に対して、コネクタ25とコネクタ25に接続された可撓性の送液チューブ26とを含む送液回路27が接続される直前の様子を示し、図4Bに、医療用ポート13に対して、送液回路27が接続される途中であって、薄膜16が破られた状態を示し、図4Cに、医療用ポート13の突出部191が、コネクタ25の挿入部33(図5A参照)内に完全に挿入された様子を示している。
図4Aに示されるように、コネクタ25が流路開通部材19に接続される前の状態では、第1リブ198が環状溝211に嵌合しており、穿刺部194の先端は、薄膜16に接しないか、または、薄膜16に接するが薄膜16を押圧しない位置に配置されている(第1装着状態)。
図4Bおよび図4Cに示されるように、コネクタ25内に突出部191を圧入しながら、流路開通部材19を薄膜16側に押圧すれば、第1リブ198と環状溝211との嵌合が解除され、流路開通部材19が薄膜16側に押し込まれ、第2リブ199と環状溝211に嵌合する。即ち、コネクタ25を医療用ポート13に接続するための操作によって流路開通部材19が、容器本体部11側に移動する。この状態では、穿刺部194によって薄膜16が破られ、かつ、第1筒状部材19bの内周面が第1管状部21aの外周面に密着する。故に、流路開通部材19がポート本体部22に対して、液漏れを生じさせないように装着される(第2装着状態)。また、図4Dに示されるように、突出部191の外周面191bがコネクタ25の大径部33aに密着する。
図4Cに示されるように、第2リブ199が環状溝211に嵌合すると同時に、第1筒状部19bおよび第2筒状部19cのうちの少なくとも一方の端面が、天面部17に当接すると好ましい。この場合、第1筒状部19bの端面192bおよび第2筒状部の端面192cの少なくとも一方が天面部17に当接することにより、連通部19aの移動が規制される。故に、第1筒状部19bの端面192bおよび第2筒状部19cの端面192cの少なくとも一方が天面部17に当接するまで連通部19aを薄膜16側に押し込むという簡単な操作で、第2リブ199を環状溝211に対して確実に嵌合させることができ好ましい。
次いで、把持部31を把持して、医療用ポート13に対してコネクタ25をその中心軸の周りにさらに回転させれば、コネクタ25の回転に伴い、ロック突起197(図2E等参照)が、係合壁321dの渡り部322側の面321hに押さえつけられながら当該面321h上を摺動し、次いでロック凹部321gに嵌合する(図5A参照)。ロック突起197とロック凹部321gとの嵌合により、コネクタ25が医療用ポート13に接続された状態を安定的に保持できる。
コネクタ25には、ロック突起197が収納されるロック凹部321gに隣接して凸部321f(図5A参照)が設けられているので、医療用ポート13のロック突起197をロック凹部321g内に侵入させ、爪部19e(図2E等参照)が凸部321fに当接するまで移動させれば、爪部19eと係合壁321dとを確実に係合させることができる。
また、医療用ポート13の爪部19eがコネクタ25の凸部321fに当接することにより、医療用ポート13に対するコネクタ25の回転が規制されることが好ましい。これにより、医療用ポート13に対してコネクタ25を、回転が規制されるまで回転させるという簡単な操作により、爪部19eと係合壁321dとを確実に係合させることができる。
なお、医療用ポート13とコネクタ25との接続の保持は、各種の公知の構造によって行われればよく、接続保持部である医療用ポート13のロック突起197を含む爪部19e(図3E等参照)と、コネクタ25のロック凹部321gを含む係合壁321d(図8A参照)との係合以外の方法により行われてもよい。また、本実施形態では、接続保持部が、流路開通部材19に設けられているが、ポート本体部22に設けられていてもよい。
コネクタ25について、JIS−K7202に基づいて測定される硬度は、コネクタ25への可撓性を有する送液チューブ26の接続作業性の向上の観点から、R40〜R140であると好ましく、R50〜R100であるとより好ましい。
流路開通部材19の形態については、図3Aおよび図3Bに示されたものに限定されない。例えば、図3Cに示されるように、流路開通部材19は、突出部191に3つの孔192を有し、突出部191よりも薄膜側に3つの隔壁193を有し、3つの流路を有するものであってもよい。
図3Dに示されるように、流路開通部材19は、突出部191に2つの孔192を有し、突出部191よりも薄膜側に1つの隔壁193を有し、2つの流路を有するものであってもよい。
図3E〜図3Gに示されるように、流路開通部材19の連通部19aは、略円筒状であり、孔192を2〜4つ有することにより、その内腔が2〜4つに分割され、2〜4つの流路を有するものであってもよい。この場合、第1リブ198と第2リブ199は、連通部19aの第1管状部の内周面と向かい合う面、即ち、連通部19aの外周面に形成されている。
尚、本実施形態において、医療用ポート13は、第2管状部21bおよび第2筒状部19cを備えていなくてもよい。
(実施形態2)
次に、図6〜図11Bを用いて、本発明の医療用ポートの他の一例、および当該医療用ポートを用いた本発明の栄養剤用容器の他の一例について説明する。
図6は、本実施形態の栄養剤用容器10の一例の正面図である。図7Aは、図6に示された栄養剤用容器を構成する本実施形態の医療用ポート43の一例を示した拡大斜視図であり、図7Bは、医療用ポート43の平面図、図7Cは、医療用ポート43の底面図、図7Dは、医療用ポート43の側面図、図7Eは、医療用ポート43の他の側面図、図7Fは、図2Aに示された医療用ポートの断面図である。図8Aは、医療用ポート43の部分拡大断面模式図であり、図8Bは、医療用ポート43の部分拡大断面図であり、図9Aは、医療用ポート43の流路開通部材19を説明する斜視断面図であり、図9Bは、図9Aに示した流路開通部材19の底面図である。
図6〜図8Bに示されるように、本実施形態の医療用ポート43および栄養剤用容器10は、流路開通部材19の第1管状部21aに対する保持構造が異なること以外は実施形態1の医療用ポートおよび栄養剤用容器10と同構成をしており、同一部材には同じ部材番号を付してその説明を省略する。また、図10Bに示された送液回路27も、実施形態1の医療用ポートに接続される送液回路27ど同構成をしている。尚、図8Aは断面図であるが、理解の容易化のために、ハッチングは入れていない。
図9Aおよび図9Bに示されるように、本実施形態では、流路開通部材19の連通部19aは、その外周面(連通部19aの第1管状部21aの内周面と向かい合う面)に形成されたオネジ200を含む。図9Aおよび図9Bに示されるように、オネジ200の各部は、隔壁193の側面(第1管状部21aの内周面と向かい合う面)に形成されているので、オネジ200は不連続である。一方、図7F等に示されるように、第1管状部21aは、その内周面に形成され、オネジ200と螺合可能なメネジ212を含む。そして、第2管状部21bは、その先端部に形成された第1鉤部211bを含み、第2筒状部19cは、その先端部に形成された第2鉤部191cを含む。
図7Fに示されるように、第1装着状態では、穿刺部194によって薄膜16が突き破られなければ、オネジ200がメネジ212に嵌め合わされていてもよいし、嵌め合わされていなくてもよい。しかし、図8Aに示されるように、オネジ200の螺合開始側端部におけるメネジ212と向かい合う面200aと、例えば、メネジ212の螺合開始側におけるオネジ200と向かい合う面212aとが接している。よって、流路開通部材19をその中心軸を中心に回転させなければ、薄膜16側に押し付けられるような力が流路開通部材19に付与されても、面200aと面212aとが衝突することにより、流路開通部材19が薄膜16側に押し込まれることが防止される。流路開通部材19を第1管状部21aに対してその中心軸を中心に回転させなければ、連通部19aにより薄膜16が突き破られることはない。
また、図8Aおよび図8Bに示されるように、第2鉤部191cは、第1鉤部211bより、より天面部17(図9A参照)の近くに配置されており、第2鉤部191cが第1鉤部211bを乗り越えなければ、流路開通部材19を装着部21から取り外すことができないようになっている。第1装着状態の際、第2鉤部191cは第1鉤部211bに係止されていてもよい。
第1装着状態の流路開通部材19をその中心軸の周りに回転させて、オネジ200とメネジ212とを螺合されば、図10Aに示されるように、連通部19aの穿刺部194により薄膜16が突き破られて、容器本体部11(図6参照)に充填された液状物を複数の流路を介して栄養剤用容器外へ流出させることができるようになる。同時に、第1筒状部19bの内周面と第1の管状部21aの外周面とが密着するので、流路開通部材19がポート本体部22に対して、液漏れを生じさせないように装着される(第2装着状態)。
図10Bに示されるように、第2装着状態の流路開通部材19の突出部191を、送液回路27のコネクタ25内に圧入した後、把持部31を把持して、医療用ポート43に対してコネクタ25をその中心軸の周りに回転させれば、コネクタ25の回転に伴い、ロック突起197(図7D、図7E等参照)が、係合壁321dの渡り部322側の面321hに押さえつけられながら当該面321h上を摺動し、次いでロック凹部321g(図5A参照)に嵌合する。ロック突起197とロック凹部321gとの嵌合により、コネクタ25が医療用ポート43に接続された状態を安定的に保持できる。
(実施形態3)
次に、図11Aおよび図11Bを用いて、本発明の医療用ポートの他の一例、および当該医療用ポートを用いた本発明の栄養剤用容器の他の一例について説明する。
図11Aは、本実施形態の医療用ポートの一例を示した断面図であり、図11Bは、図11Aに示された医療用ポートの部分拡大断面模式図である。図11Aおよび図11Bに示されるように、流路開通部材19が第2筒状部を備えておらず、且つ、装着部が第2管状部を備えていないこと以外は、実施形態2の医療用ポートと同構成をしており、同一部材には同じ部材番号を付してその説明を省略する。
図11Aおよび図11Bには、第1装着状態の医療用ポート53が示されているが、流路開通部材19がその中心軸の周りに例えば1周以上回転されて、オネジ200の螺合開始側が、メネジ212の螺合開始側と螺合しており、オネジの螺合開始側の一部がメネジ212のネジ溝に入っている。そのため、オネジ200をメネジ212に螺合させる回転方向とは逆方向に、流路開通部材19をその中心軸の周りに回転させなければ、流路開通部材19を第1管状部(管状部)21aから取り外すことができない(第1装着状態)。
また、流路開通部材19をその中心軸の周りに回転させなければ、連通部19aの穿刺部194により薄膜16が突き破られることはない。
第1装着状態の流路開通部材19をその中心軸の周りに回転させて、オネジ200とメネジ212とをさらに螺合されば、連通部19aの穿刺部194により薄膜16が突き破られて、容器本体部11に充填された液状物を複数の流路を介して栄養剤用容器外へ流出させることができるようになる。同時に、第1筒状部(筒状部)19bの内周面と、第1管状部(管状部)21aの外周面とが密着するので、流路開通部材19がポート本体部22に対して、液漏れを生じさせないように装着される(第2装着状態)。
(実施形態4)
次に、図12〜図13Eを用いて、本発明の医療用ポートの他の一例、および当該医療用ポートを用いた本発明の栄養剤用容器の他の一例について説明する。
図12は、本実施形態の栄養剤用容器の一例の正面図である。図12に示されるように、医療用ポート43に、流路開通部材19を保護するための保護カバー60が装着されていること以外は実施形態2の医療用ポートおよび栄養剤用容器と同じ構成をしており、同一部材には同じ部材番号を付してその説明を省略する。
本実施形態では、保護カバー60によって流路開通部材19が保護されているので、希望しない時に流路開通部材19に外力が加わることが防止される。故に、希望しない時に流路開通部材19に外力が加わり、流路開通部材19が容器本体部11側に押し込まれ、容器本体部11側に押し込まれた連通部19aにより薄膜16(図7F等参照)が突き破られることを防止できる。
保護カバー60は、図13A〜図13Eに示すように、流路開通部材19を覆うカバー本体61と医療用ポート43の爪部19e(図7D、図7E等参照)と係合可能な係合壁621dを係合部として含む1対の鍔部62とを含む。保護カバー60の鍔部62の係合壁621dは、図5A〜図5Eに示されたコネクタ25の鍔部32の係合壁321dと同一構造をしている。
保護カバー60を、カバー本体61内に流路開通部材19および装着部21が収まるように天面部17の外側面側から被せ、保護カバー60をその中心軸の周りに回転させて、医療用ポート43の爪部19eのロック突起197(図3E等参照)を、係合壁621dの非通過領域621c側端の下面(凹部618側の面)に形成されたロック凹部621gに嵌合させれば、保護カバー60が医療用ポート43に装着された状態を安定的に保持できる。
保護カバー60の鍔部62は、保護カバー60を、流路開通部材19が第1装着状態の医療用ポート13に装着した際に、その端面が、医療用ポート13の天面部17に当接する円弧状壁621を含んでいる。そのため、保護カバー60の医療用ポート13への装着状態の保持が安定化している。
保護カバー60は、実施形態1〜実施形態3の医療用ポートに装着することもできる。
本実施形態においても、実施形態1〜3と同様に、静脈栄養療法に用いられる送液回路が誤って接続されるという誤接続の問題を解決できるだけでなく、栄養剤等の液状物の供給が簡単な操作で、衛生的に行える。保護カバー60を医療用ポート43から取り外し、連通部19aに薄膜16側へ移動させる力を付与して薄膜16を破り、かつ、医療用ポート43に送液回路27(図10B参照)を接続するだけで(図10B参照)、患者への液状物の供給が可能となる。
尚、図4A等に示された送液回路27は、図示の便宜上、コネクタ25と可撓性の送液チューブ26の一部のみを図示しているが、実施形態1〜4の医療用ポートに接続される送液回路は、送液チューブ26を押圧して送液チューブ26を流れる液状物の流量を調節するための流量調整器、点滴筒、患者に固定された経鼻チューブ等に接続されうるコネクタ、当該コネクタのカバー等、従来公知の経腸栄養療法に使用される送液回路が備える構成部品をさらに含んでいてもよい。
尚、図1、図6、図12に示した栄養剤用容器10の容器本体部11内には、栄養剤等の液状物(図示せず)が充填されているが、図14に示されるように、栄養剤用容器40は、容器本体部11内に液状物が充填されていない空の容器であってもよい。図14に示されるように、栄養剤用容器10の容器本体部11は、開口部23を有し、開口部23を幅方向に横切って、開口部23を可逆的に開閉可能にするジップ23a(再開閉を自在とする係合部である。別名「チャックシール」とも言う。)を備える。開口部23の上方には、吊り下げ部(図示せず)が設けられていてもよい。
本発明では、経腸栄養療法に好適な、栄養剤用容器の医療用ポート、およびそれを用いた栄養剤用容器、並びに、栄養剤用容器と送液回路をと含む栄養剤供給セットを提供できる。
10、40 栄養剤用容器
11 容器本体部
13,43,53 医療用ポート
16 薄膜
17 天面部
18 側壁部
19 流路開通部材
19a 連通部
19b 第1筒状部(筒状部)
19c 第2筒状部
19e 爪部(接続保持部)
19d 上面部
191 突出部
191c 第2鉤部
192 孔
193 隔壁
194 穿刺部
197 ロック突起
198 第1リブ(リブ)
199 第2リブ
20 基部
21 装着部
21a 第1管状部(管状部)
21b 第2管状部
21e 貫通孔
21c、190b 線条リブ
21d、190a 線条溝
211 環状溝
211b 第1鉤部
211e 流路
22 ポート本体部
25 コネクタ
26 送液チューブ
27 送液回路
29 可撓性袋状部材
321g ロック凹部
200 オネジ
212 メネジ

Claims (12)

  1. 栄養剤用容器の容器本体部に固定され、前記容器本体部の内外を連通させ得る医療用ポートであって、
    前記医療用ポートは、
    前記医療用ポートが前記容器本体部に固定された状態で容器本体部内に面する天面部と、前記天面部の一方の主面側に配置され前記容器本体部へ固定される側壁部と、前記天面部の前記側壁部側とは反対側に突出し前記側壁部により囲われた空間と連通する貫通孔を有した管状部を含む装着部と、を含んだ、ポート本体部と、
    前記ポート本体部に取り付けられ、前記医療用ポートが前記容器本体部に固定された状態で前記容器本体部内の前記貫通孔の延長線上に配置され、前記容器本体部内の液状物の前記栄養剤用容器外への流出を遮る薄膜と、
    前記装着部に装着された流路開通部材と、
    前記ポート本体部または前記流路開通部材に設けられ、コネクタとの接続状態を保持可能とする接続保持部とを含み、
    前記流路開通部材は、前記薄膜を突き破り可能とする穿刺部と前記容器本体部に充填された液状物を前記栄養剤用容器外へ流出させ得る流路とを含む連通部と、前記連通部に一体化され前記連通部の周囲に配置された筒状部とを含み、
    前記流路開通部材は、前記装着部に対して第1装着状態と第2装着状態とを取りえ、
    前記第1装着状態では、前記穿刺部の先端が、前記薄膜に接しないか、または、前記薄膜に接するが前記薄膜を押圧しない位置で保持されるように、前記装着部に対する前記流路開通部材の装着状態が保持され、
    前記第2装着状態では、前記穿刺部によって前記薄膜が破られ、前記筒状部の内周面が前記管状部の外周面に接した状態が保持されるように、前記装着部に対する前記流路開通部材の装着状態が保持される医療用ポート。
  2. 前記連通部は、リブをさらに含み、
    前記管状部は、その内周面に形成され、前記リブが嵌合可能な環状溝をさらに含み、
    前記リブと前記環状溝とが嵌合することにより、前記第1装着状態が保持される請求項1に記載の医療用ポート。
  3. 前記リブを第1リブとすると、
    前記連通部は、前記第1リブよりもより穿刺部から遠い位置に配置された第2リブをさらに含み、
    前記第2リブと前記環状溝とが嵌合することにより、前記第2装着状態が保持される請求項2に記載の医療用ポート。
  4. 前記管状部を第1管状部とすると、
    前記装着部は、前記第1管状部を囲うように配置され、前記天面部の前記側壁部側とは反対側に突出し、かつ、その外周面に線条リブが形成された、第2管状部を更に含み、
    前記筒状部を第1筒状部とすると、
    前記流路開通部材は、前記第1筒状部を囲うように配置され、第2管状部の外側に配置され、前記流路開通部材の上面部から前記ポート本体部側に突出し、かつ、その内周面に線条溝が形成された、第2筒状部を更に含み、
    前記線条リブの長手方向は前記第2管状部の軸方向と同方向であり、
    前記線条リブは前記線条溝に摺動可能に挿入されている請求項1〜3のいずれかの項に記載の医療用ポート。
  5. 前記管状部を第1管状部とすると、
    前記装着部は、前記第1管状部を囲うように配置され、前記天面部の前記側壁部側とは反対側に突出し、かつ、その外周面に線条溝が形成された、第2管状部を更に含み、
    前記筒状部を第1筒状部とすると、
    前記流路開通部材は、前記第1筒状部を囲うように配置され、第2管状部の外側に配置され、前記流路開通部材の上面部から前記ポート本体部側に突出し、かつ、その内周面に線条リブが形成された、第2筒状部を更に含み、
    前記線条溝の長手方向は前記第2管状部の軸方向と同方向であり、
    前記線条リブは前記線条溝に摺動可能に挿入されている請求項1〜3のいずれかの項に記載の医療用ポート。
  6. 前記管状部を第1管状部とすると、
    前記装着部は、前記第1管状部を囲うように配置され、前記天面部の前記側壁部側とは反対側に突出し、かつ、その先端部に第1鉤部が形成された、第2管状部を更に含み、
    前記筒状部を第1筒状部とすると、
    前記流路開通部材は、前記第1筒状部を囲うように配置され、第2管状部の外側に配置され、前記流路開通部材の上面部から前記ポート本体部側に突出し、かつ、その先端部に第2鉤部が形成された、第2筒状部を更に含み、
    前記連通部は、その外周面に形成されたオネジをさらに含み、
    前記第1管状部は、その内周面に形成され、前記オネジと螺合可能なメネジをさらに含み、
    前記第1装着状態では、前記オネジの螺合開始側端部における前記メネジと向かい合う面と、前記メネジの前記オネジと向かい合う面とが接し、かつ、前記第2鉤部は、前記第1鉤部よりも前記天面部の近くに配置される請求項1に記載の医療用ポート。
  7. 前記連通部は、その外周面に形成されたオネジをさらに含み、
    前記管状部は、その内周面に形成され、前記オネジと螺合可能なメネジをさらに含み、
    前記第1装着状態では、前記流路開通部材をその中心軸の周りに前記オネジと前記メネジとが螺合する方向とは逆の方向に回転させなければ、前記流路開通部材を前記管状部から取り外すことができないように、前記オネジの螺合開始側と前記メネジの螺合開始側とが螺合している請求項1に記載の医療用ポート。
  8. 前記連通部は、複数の流路を含み、前記薄膜側とは反対側の端面に各流路の一部を構成する孔が形成されている請求項1〜7のいずれかの項に記載の医療用ポート。
  9. 前記連通部は、複数の流路を含み、前記薄膜側とは反対側の端部に配置された突出部を含み、前記突出部に各流路の一部を構成する前記孔が形成されており、前記突出部よりも前記薄膜側に配置され、各孔の延長方向における空間を相互に隔てるように配置された隔壁を含む請求項1〜8のいずれかの項に記載の医療用ポート。
  10. 前記第1装着状態の前記流路開通部材を覆い、前記接続保持部と係合可能な係合部を含む保護カバーをさらに備えた請求項1〜9のいずれかの項に記載の医療用ポート。
  11. 可撓性袋状部材を含む容器本体部と、
    前記容器本体部に固定された請求項1〜10のいずれかの項に記載の医療用ポートと、を含む栄養剤用容器。
  12. 請求項11に記載の栄養剤用容器と、
    前記医療用ポートの前記接続保持部と係合可能な係合部を含むコネクタと、前記コネクタに接続された送液チューブとを含む送液回路とを含む、栄養剤供給セット。
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