JPWO2012137377A1 - 非水系二次電池用セパレータおよび非水系二次電池 - Google Patents

非水系二次電池用セパレータおよび非水系二次電池 Download PDF

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Abstract

本発明は、電極との接着性に優れ、かつ、電極と接着した後にも十分なイオン透過性を確保できる非水系二次電池用セパレータを提供することを目的とする。本発明の非水系二次電池用セパレータは、多孔質基材と、前記多孔質基材の少なくとも一方の面に形成されたポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む接着性多孔質層と、を備えた非水系二次電池用セパレータであって、前記接着性多孔質層の結晶化度が20〜35%であることを特徴とする。

Description

本発明は非水系二次電池用セパレータおよび非水系二次電池に関するものである。
リチウムイオン二次電池に代表されるような非水系二次電池は、ノートパソコン、携帯電話、デジタルカメラ、カムコーダなどの携帯用電子機器の電源として広く用いられている。更に近年においてこれらの電池は高エネルギー密度を有するという特徴から自動車などへの適用も検討されている。
携帯用電子機器の小型化・軽量化に伴い、非水系二次電池の外装の簡素化がなされてきている。当初は外装としてステンレス製の電池缶が用いられていたが、アルミ缶製の外装が開発され、さらには現在ではアルミラミネートパック製のソフトパック外装も開発されている。アルミラミネート製のソフトパック外装の場合、外装が柔らかいため、充放電に伴って電極とセパレータとの間に隙間が形成される場合があり、サイクル寿命が悪くなるという技術的課題がある。この課題を解決するという観点から、電極とセパレータを接着する技術が重要であり、多くの技術的提案がなされている。
その1つの提案として、従来のセパレータであるポリオレフィン微多孔膜にポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層(以下、接着性多孔質層ともいう)を成形したセパレータを用いる技術が知られている(例えば特許文献1参照)。接着性多孔質層は、電解液を含んだ状態で電極に重ねて熱プレスすると、電極とセパレータを良好に接合させることができ、接着剤として機能し得る。そのため、ソフトパック電池のサイクル寿命を改善することができる。
また、従来の金属缶外装を用いて電池を作製する場合、電極とセパレータを重ね合わせた状態で捲回して電池素子を作製し、この素子を電解液と共に金属缶外装内に封入して、電池を作製する。一方、上述した特許文献1のようなセパレータを用いてソフトパック電池を作製する場合は、上記の金属缶外装の電池と同様にして電池素子を作製し、これを電解液と共にソフトパック外装内に封入して、最後に熱プレス工程を加えて、電池を作製する。よって、上記のような接着性多孔質層を有したセパレータを用いる場合、上記の金属缶外装の電池と同様にして電池素子を作製できるため、従来の金属缶外装電池の製造工程に対し大幅な変更を加える必要がない、というメリットもある。
上述した背景から、ポリオレフィン微多孔膜に接着性多孔質層を積層したセパレータは、過去に様々な技術提案がなされてきた。例えば、特許文献1では、十分な接着性の確保とイオン透過性の両立という観点から、ポリフッ化ビニリデン系樹脂層の多孔構造と厚みに着眼して、新たな技術提案がなされている。
特許第4127989号公報
ところで、一般的な非水系二次電池の正極あるいは負極は、集電体と、この集電体上に形成された電極活物質およびバインダー樹脂を含む活物質層から構成されている。そして、上述した接着性多孔質層は、熱プレスによって電極と接合させた場合、電極中のバインダー樹脂に対して接着する。そのため、より良好な接着性を確保するためには、電極内のバインダー樹脂の量は多い方が好ましい。
しかしながら、電池のエネルギー密度をより高めるためには、電極中の活物質の含有量を高める必要があり、バインダー樹脂の含有量は少ない方が好ましい。そのため、従来技術において十分な接着性を確保するためには、より高い温度や高い圧力といった厳しい条件で熱プレスを行う必要があった。そして、従来技術においては、そのような厳しい条件で熱プレスした場合、ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる接着性多孔質層の多孔構造が潰れてしまう問題があった。そのため、熱プレス工程後のイオン透過性が十分でなくなり、良好な電池特性を得るのが困難であった。
また、従来は電極に用いるバインダー樹脂はポリフッ化ビニリデン系樹脂が一般的だったのに対し、近年はスチレン−ブタジエンゴムを適用する場合も増えてきている。このようなスチレン−ブタジエンゴムを用いた電極に対しては、従来の接着性多孔質層を備えたセパレータでは、イオン透過性と接着性を両立して十分な電池特性を得ることが難しかった。
このような背景から、本発明は従来のものに比べて電極との接着性に優れ、かつ、電極と接着した後にも十分なイオン透過性を確保できる非水系二次電池用セパレータを提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、以下の構成を採用する。
1. 多孔質基材と、前記多孔質基材の少なくとも一方の面に形成されたポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む接着性多孔質層と、を備えた非水系二次電池用セパレータであって、前記接着性多孔質層の結晶化度が20〜35%であることを特徴とする非水系二次電池用セパレータ。
2. 前記多孔質基材の一方の面に成形されている前記接着性多孔質層の重量が0.5〜1.5g/mであることを特徴とする上記1に記載の非水系二次電池用セパレータ。
3. 前記接着性多孔質層は前記多孔質基材の表裏両面に形成されていることを特徴とする上記1または2に記載の非水系二次電池用セパレータ。
4. 前記多孔質基材の両面に形成された前記接着性多孔質層の両面合計の重量が、1.0g/m以上3.0g/m以下であり、前記接着性多孔質層の一面側の重量と他面側の重量の差が、両面合計の重量に対して20%以下であることを特徴とする上記3に記載の非水系二次電池用セパレータ。
5. 前記接着性多孔質層を形成した状態の前記非水系二次電池用セパレータのガーレ値から、前記多孔質基材のガーレ値を減算した値が、300秒/100cc以下であることを特徴とする上記1〜4のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
6. 前記多孔質基材がポリエチレンを含むポリオレフィン微多孔膜であることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
7. 前記多孔質基材がポリエチレンとポリプロピレンとを含むポリオレフィン微多孔膜であることを特徴とする上記1〜5のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
8. 前記ポリオレフィン微多孔膜が少なくとも2層以上の構造となっており、当該2層のうち一方の層はポリエチレンを含み、他方の層はポリプロピレンを含むことを特徴とする上記7に記載の非水系二次電池用セパレータ。
9. 上記1〜8のいずれかに記載のセパレータを用いた非水系二次電池。
本発明によれば、従来のものに比べて電極との接着性に優れ、かつ、電極と接着した後にも十分なイオン透過性を確保できる非水系二次電池用セパレータを提供することができる。このような本発明のセパレータを用いれば、エネルギー密度が高く、高性能なアルミラミネートパック外装の非水系二次電池を提供することが可能となる。
本発明の非水系二次電池用セパレータは、多孔質基材と、前記多孔質基材の少なくとも一方の面に形成されたポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む接着性多孔質層と、を備えた非水系二次電池用セパレータであって、前記接着性多孔質層の結晶化度が20〜35%であることを特徴とする。以下、本発明について詳細に説明する。なお、以下において数値範囲で「〜」と示したものは、上限値および下限値を含む数値範囲であることを意味する。
[多孔質基材]
本発明において、多孔質基材とは内部に空孔ないし空隙を有する基材を意味する。このような基材としては、微多孔膜や、不織布、紙状シート等の繊維状物からなる多孔性シート、あるいは、これら微多孔膜や多孔性シートに他の多孔性層を1層以上積層させた複合多孔質シート等を挙げることができる。なお、微多孔膜とは、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった膜を意味する。
多孔質基材を構成する材料は、電気絶縁性を有する有機材料あるいは無機材料のいずれでも使用できる。特に、基材にシャットダウン機能を付与する観点からは、基材の構成材料として熱可塑性樹脂を使用することが好ましい。ここで、シャットダウン機能とは、電池温度が高まった場合に、熱可塑性樹脂が溶解して多孔質基材の孔を閉塞することによりイオンの移動を遮断し、電池の熱暴走を防止する機能をいう。熱可塑性樹脂としては、融点200℃未満の熱可塑性樹脂が適当であり、特にポリオレフィンが好ましい。
ポリオレフィンを用いた多孔質基材としてはポリオレフィン微多孔膜が好適である。ポリオレフィン微多孔膜としては、十分な力学物性とイオン透過性を有した、従来の非水系二次電池用セパレータに適用されているポリオレフィン微多孔膜を用いることができる。そして、ポリオレフィン微多孔膜は、上述したシャットダウン機能を有するという観点から、ポリエチレンを含むことが好ましく、ポリエチレンの含有量としては95重量%以上が好ましい。
別途、高温にさらされたときに容易に破膜しない程度の耐熱性を付与するという観点では、ポリエチレンとポリプロピレンとを含むポリオレフィン微多孔膜が好適である。このようなポリオレフィン微多孔膜としては、ポリエチレンとポリプロピレンが1つのシートにおいて混在している微多孔膜が挙げられる。このような微多孔膜においては、シャットダウン機能と耐熱性の両立という観点から、95重量%以上のポリエチレンと、5重量%以下のポリプロピレンを含むことが好ましい。また、シャットダウン機能と耐熱性の両立という観点では、ポリオレフィン微多孔膜が少なくとも2層以上の構造となっており、当該2層のうち一方の層はポリエチレンを含み、他方の層はポリプロピレンを含む積層構造のポリオレフィン微多孔膜も好ましい。
ポリオレフィンの重量平均分子量は10万〜500万のものが好適である。重量平均分子量が10万より小さいと、十分な力学物性を確保するのが困難となる場合がある。また、500万より大きくなると、シャットダウン特性が悪くなる場合や、成形が困難になる場合がある。
このようなポリオレフィン微多孔膜は、例えば以下の方法で製造可能である。すなわち、(i)溶融したポリオレフィン樹脂をT−ダイから押し出してシート化する工程、(ii)上記シートに結晶化処理を施す工程、(iii)シートを延伸する工程、および(iv)シートを熱処理する工程を順次実施して、微多孔膜を形成する方法が挙げられる。また、(i)流動パラフィンなどの可塑剤と一緒にポリオレフィン樹脂を溶融し、これをT−ダイから押し出し、これを冷却してシート化する工程、(ii)シートを延伸する工程、(iii)シートから可塑剤を抽出する工程、および(iv)シートを熱処理する工程を順次実施して微多孔膜を形成する方法等も挙げられる。
繊維状物からなる多孔性シートとしては、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリエチレンやポリプロピレン等のポリオレフィン、芳香族ポリアミドやポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルイミド等の耐熱性高分子等からなる繊維状物、あるいは、これらの繊維状物の混合物からなる多孔性シートを用いることができる。
複合多孔質シートとしては、微多孔膜や繊維状物からなる多孔性シートに、機能層を積層した構成を採用できる。このような複合多孔質シートは、機能層によってさらなる機能付加が可能となる点で好ましい。機能層としては、例えば耐熱性を付与するという観点では、耐熱性樹脂からなる多孔質層や、耐熱性樹脂および無機フィラーからなる多孔質層を用いることができる。耐熱性樹脂としては、芳香族ポリアミド、ポリイミド、ポリエーテルスルホン、ポリスルホン、ポリエーテルケトン、およびポリエーテルイミドから選ばれる1種または2種以上の耐熱性高分子が挙げられる。無機フィラーとしては、アルミナ等の金属酸化物や、水酸化マグネシウム等の金属水酸化物等を好適に使用できる。なお、複合化の手法としては、多孔性シートに機能層をコーティングする方法、接着剤で接合する方法、熱圧着する方法等が挙げられる。
本発明において、多孔質基材の膜厚は、良好な力学物性と内部抵抗を得る観点から、5〜25μmの範囲が好適である。多孔質基材のガーレ値(JIS P8117)は、電池の短絡防止や十分なイオン透過性を得る観点から、50〜800秒/100ccの範囲が好適である。多孔質基材の突刺強度は、製造歩留まりを向上させる観点から、300g以上が好適である。
[ポリフッ化ビニリデン系樹脂]
本発明の非水系二次電池用セパレータには、重量平均分子量が10万〜300万のポリフッ化ビニリデン系樹脂が好適に用いられる。重量平均分子量が10万より小さいポリフッ化ビニリデン樹脂を適用すると、電極との接着力が弱く好ましくない。重量平均分子量は、接着力の観点から、50万以上であることがさらに好ましい。また、重量平均分子量が300万より大きくなると成形時の粘度が高く成形することが困難となったり、ポリフッ化ビニリデンからなる多孔構造をえるときに十分な結晶を形成することができず好適な多孔構造を得ることが困難となったりして好ましくない。このような成形性の観点から、重量平均分子量は200万以下がより好ましく、120万以下がさらに好ましい。ここでポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC法)により求めることができる。
本発明において、ポリフッ化ビニリデン系樹脂として、フッ化ビニリデンの単独重合体(すなわちポリフッ化ビニリデン)、フッ化ビニリデンと他の共重合可能なモノマーとの共重合体、あるいはこれらの混合物が用いられる。フッ化ビニリデンと共重合可能なモノマーとしては、例えばテトラフロロエチレン、ヘキサフロロプロピレン、トリフロロエチレン、トリクロロエチレンあるいはフッ化ビニル等の一種類又は二種類以上を用いることができる。ポリフッ化ビニリデン系樹脂は、構成単位としてフッ化ビニリデンを70mol%以上含有することが好ましい。さらに電極との接合工程において十分な力学物性を確保するという観点において、フッ化ビニリデンを98mol%以上含有したポリフッ化ビニリデン樹脂が好適である。
上記のような比較的分子量の高いポリフッ化ビニリデン系樹脂は、好ましくは乳化重合あるいは懸濁重合、特に好ましくは懸濁重合により得ることができる。
[接着性多孔質層]
本発明の非水系二次電池用セパレータでは、ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる接着性多孔質層の結晶化度を20〜35%の範囲とする必要がある。ここで、接着性多孔質層とは、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を含んで構成されており、内部に多数の微細孔を有し、これら微細孔が連結された構造となっており、一方の面から他方の面へと気体あるいは液体が通過可能となった多孔質層を意味する。また、結晶化度はX線回折法より得られた回折ピークの積分強度より求めることができる。
該結晶化度が20%より小さくなると、電極と接着した後に接着性多孔質層の多孔構造を維持することが困難となり、非水系二次電池の負荷特性やサイクル特性等の電池特性が低下してしまう。該結晶化度が35%より大きくなると電極との接着性が不十分となり好ましくない。
電極との接着は該ポリフッ化ビニリデン系樹脂の非晶部分が寄与していると考えられるが、そのような観点から、結晶化度が低い接着性多孔質層は結晶化度が高い接着性多孔質層に比べて電極との接着性が良好である。特に本発明では、接着性多孔質層の結晶化度を20〜35%の範囲とすることで、熱プレス条件が弱い場合でも十分な電極との接着性を確保でき、電極のバインダー樹脂や電解液の種類に関係なく良好な接着性を発現する点に、大きな利点がある。熱プレス条件が弱くても十分な接着力が確保できれば、熱プレスによって接着性多孔質層の多孔構造が破壊されることもなく、接着性多孔質層が溶融して電極とポリオレフィン微多孔膜の界面から押し出されてしまったり、目詰まりにより接着後のイオン透過性が阻害されるような事態を防止できる。また、電極のバインダー樹脂や電解液の種類に関係なく良好な接着性が得られれば、電池の構成材料の選択肢や組合せが広がり、多様な非水系二次電池を製造することが可能となる。
接着性多孔質層の結晶化度を制御する方法は、いくつかの手法が挙げられる。例えば、接着性多孔質層を形成する際の凝固工程の温度は1つの因子であり、この温度を低くするほど結晶化度は低下する傾向にある。また、ポリフッ化ビニリデン系樹脂の選定も1つの重要な因子である。該ポリフッ化ビニリデン系樹脂の分子量が高いものの方が結晶化度は低くなる傾向にあり、重量平均分子量が50万以上のポリフッ化ビニリデン系樹脂を用いると容易に本発明における適切な結晶化度とすることができる。また、ポリフッ化ビニリデンに対し共重合成分を加えるほど結晶性は低下する。ポリマーの構造という観点においては、CFとCHがランダムに配列されたポリフッ化ビニリデンの方が結晶性は低く、このようなポリマーは懸濁重合より乳化重合で製造した方が得やすい。また、分岐構造が成長しているポリフッ化ビニリデンの方が結晶化し難い傾向にあり、分子量分布が広いものの方が結晶性は低くなる。さらに塗工液組成も1つの結晶性を制御する1つの因子であり、塗工液への相分離剤の添加を少なくするほど結晶性が低下する傾向にある。これらの制御因子は多孔構造形成にも寄与する因子であり、結晶性の制御という観点からコントロールすることは好ましいことではない。前述の制御因子を結晶性、および多孔構造両方の観点から組み合わせて適用することが好ましい。当然、選択する樹脂によって塗工液組成や凝固温度等の各条件の好適範囲は変わるため、各条件の好ましい範囲は一概には言えない。
なお、本発明においては、接着性多孔質層には、セパレータの滑り性や耐熱性を改善させる目的で、無機物あるいは有機物からなるフィラーやその他添加物を混入することも可能である。その場合、本発明の効果を阻害しない程度の含有量や粒子サイズとすることが好ましい。無機フィラーとしては、上述した金属酸化物や金属水酸化物等を用いることができる。有機フィラーとしては例えばアクリル樹脂等を用いることができる。
[非水系二次電池用セパレータ]
本発明の非水系二次電池用セパレータは、上述したように、多孔質基材と、多孔質基材の少なくとも一方の面に形成されたポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む接着性多孔質層とを備えている。ここで、接着性多孔質層は、電解液を含んだ状態で熱プレスによって電極と接着する接着層であるため、セパレータの最外層として存在する必要がある。当然、正極、負極両方とセパレータを接着させた方がサイクル寿命の観点から好ましいので、多孔質基材の表裏に接着性多孔質層を形成させた方が好ましい。
本発明において、接着性多孔質層は、イオン透過性という観点から十分に多孔化された構造であることが好ましい。具体的には、接着性多孔質層を形成した状態の非水系二次電池用セパレータのガーレ値から、多孔質基材のガーレ値を減算した値が、300秒/100cc以下、さらに好ましくは150秒/100cc以下、さらに好ましくは100秒/100cc以下であることが好ましい。この差が300秒/100ccより高い場合、接着性多孔質層が緻密すぎてイオン透過を阻害し、十分な電池の特性が得られない場合がある。
本発明の非水系二次電池用セパレータのガーレ値は、十分な電池性能を得る観点から、50秒/100cc以上800秒/100cc以下の範囲が好適である。
非水系二次電池用セパレータの空孔率は、本発明の効果とセパレータの力学物性を良好に得る観点から、30%以上60%以下の範囲が適当である。
該ポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量は一方の面で0.5〜1.5g/mの範囲が好適である。0.5g/mより少ないと電極との接着性が十分でなくなることがある。また、1.5g/mより多いと、イオン透過性を阻害し電池の負荷特性が低下する傾向にあるので好ましくない。表裏両面に該ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層を形成する場合のポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量は1.0〜3.0g/mが好適である。
本発明においては、接着性多孔質層を多孔質基材の両面に形成する場合、その表裏の重量差も重要である。具体的には、多孔質基材の表裏に形成された接着性多孔質層の両面合計の重量が1.0〜3.0g/mであり、接着性多孔質層の一面側の重量と他面側の重量差が、両面合計の重量に対して20%以下であることが好ましい。これが20%を超えるとカールが顕著となることがあり、ハンドリング上支障となったり、サイクル特性が低下したりする場合もある。
[非水系二次電池用セパレータの製造方法]
上述した本発明の非水系二次電池用セパレータは、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む溶液を多孔質基材上に直接塗工して、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を固化させることで、接着性多孔質層を多孔質基材上に一体的に形成する方法で製造できる。
具体的に、まずポリフッ化ビニリデン系樹脂を溶媒に溶解して、塗工液を作製する。この塗工液を多孔質基材上へ塗工し、適切な凝固液に浸漬する。これにより、相分離現象を誘発しながら、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を固化させる。この工程でポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる層は多孔構造となっている。その後、水洗することで凝固液を除去し、乾燥することで接着性多孔質層を多孔質基材上に一体的に形成することができる。
上記の塗工液としては、ポリフッ化ビニリデン系樹脂を溶解する良溶媒を用いることができる。このような良溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルホルムアミドなどの極性アミド溶媒を好適に用いることができる。良好な多孔構造を形成するという観点においては、上記の良溶媒に加えて、相分離を誘発させる相分離剤を混合させる方が好ましい。このような相分離剤としては、水、メタノール、エタノール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ブタンジオール、エチレングリコール、プロピレングリコール、あるいはトリプロピレングリコールなどが挙げられる。このような相分離剤は、塗工に適切な粘度が確保できる範囲で添加することが好ましい。また、接着性多孔質層にフィラーやその他添加物を混入させる場合は、上記塗工液中に混合あるいは溶解させればよい。
塗工液の組成は、ポリフッ化ビニリデン系樹脂が3〜10重量%の濃度で含まれていることが好ましい。溶媒としては、適切な多孔構造の形成および結晶化度の制御の観点から、良溶媒を60重量%以上、相分離剤を40重量%以下含む混合溶媒を用いることが好ましい。
凝固液としては、水、水と前記良溶媒の混合溶媒、あるいは、水と前記良溶媒と前記相分離剤の混合溶媒を用いることができる。特に水と良溶媒と相分離剤の混合溶媒が好ましく、その場合、良溶媒と相分離剤の混合比はポリフッ化ビニリデン系樹脂の溶解に用いた混合溶媒の混合比に合わせた方が生産性の観点から好適である。水の濃度は、良好な多孔構造を形成し、生産性を向上させる観点から、40〜90重量%であることが好ましい。凝固温度は、結晶化度の制御という観点では、おおむね−20〜60℃が好ましい。
多孔質基材への塗工液の塗工は、マイヤーバー、ダイコーター、リバースロールコーター、グラビアコーターなどの従来の塗工方式を適用可能である。接着性多孔質層を多孔質基材の両面に形成する場合、塗工液を片面づつ塗工してから凝固、水洗および乾燥することも可能だが、塗工液を両面同時に多孔質基材上に塗工してから凝固、水洗および乾燥する方が、生産性の観点から好適である。
なお、本発明のセパレータは、上述した湿式塗工法以外に、乾式塗工法でも製造することができる。ここで、乾式塗工法とは、ポリフッ化ビニリデン系樹脂と溶媒を含んだ塗工液を多孔質基材上に塗工し、これを乾燥することで溶媒を揮発除去することにより、多孔膜を得る方法をいう。ただし、乾式塗工法の場合、湿式塗工法と比べて塗工膜が緻密膜になり易く、塗工液にフィラー等を添加しなければ多孔質層を得ることは殆ど不可能である。また、このようなフィラー等を添加したとしても、良好な多孔質構造は得られ難い。よって、このような観点からすれば、本発明では湿式塗工法を用いることが好ましい。
また、本発明のセパレータは、接着性多孔質層と多孔質基材を別個に作製しておき、これらのシートを重ね合わせて、熱圧着や接着剤により複合化する方法等によっても製造できる。接着性多孔質層を独立したシートとして得る方法としては、塗工液を剥離シート上に塗工し、上述した湿式塗工法あるいは乾式塗工法を用いて接着性多孔質層を形成し、接着性多孔質層のみを剥離する方法等が挙げられる。
[非水系二次電池]
本発明の非水系二次電池は、上述した本発明のセパレータを用いたことを特徴とする。
本発明において、非水系二次電池は、正極および負極の間にセパレータが配置され、これらの電池素子が電解液と共に外装内に封入された構成となっている。非水系二次電池としてはリチウムイオン二次電池が好適である。
正極としては、正極活物質、バインダー樹脂および導電助剤からなる電極層を、正極集電体上に形成した構成を採用できる。正極活物質としては、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、スピネル構造のマンガン酸リチウム、あるいはオリビン構造のリン酸鉄リチウムなどが挙げられる。本発明では、セパレータの接着性多孔質層を正極側に配置した場合、ポリフッ化ビニリデン系樹脂が耐酸化性に優れるため、4.2V以上の高電圧で作動可能なLiMn1/2Ni1/2、LiCo1/3Mn1/3Ni1/3といった正極活物質を適用しやすくなるという利点もある。バインダー樹脂としては例えばポリフッ化ビニリデン系樹脂などが挙げられる。導電助剤としては例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛粉末などが挙げられる。集電体としては例えば厚さ5〜20μmのアルミ箔などが挙げられる。
負極としては、負極活物質、およびバインダー樹脂からなる電極層を、負極集電体上に形成した構成を採用でき、必要に応じて電極層中に導電助剤を添加してもよい。負極活物質としては、例えばリチウムを電気化学的に吸蔵することができる炭素材料や、シリコンあるいは錫などのリチウムと合金化する材料などを用いることができる。バインダー樹脂としては、例えばポリフッ化ビニリデン系樹脂やブチレン−スタジエンゴムなどが挙げられる。本発明の非水系二次電池用セパレータの場合、接着性が良好であるため、負極バインダーとしてポリフッ化ビニリデン系樹脂だけでなくブチレン−スタジエンゴムを用いた場合でも十分な接着性を確保できる。また、導電助剤としては例えばアセチレンブラック、ケッチェンブラック、黒鉛粉末などが挙げられる。集電体としては例えば厚さ5〜20μmの銅箔などが挙げられる。また、上記の負極に代えて、金属リチウム箔を負極として用いることも可能である。
電解液は、リチウム塩を適切な溶媒に溶かした構成となっている。リチウム塩としては、例えばLiPF、LiBF、LiClOなどが挙げられる。溶媒としては、例えばエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、フロロエチレンカーボネート、ジフロロエチレンカーボネート等の環状カーボネートや、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートおよびそのフッ素置換体等の鎖状カーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン等の環状エステル、あるいは、これらの混合溶媒を好適に用いることができる。特に、環状カーボネート/鎖状カーボネート=20〜40/80〜60重量比の溶媒に、リチウム塩を0.5〜1.5M溶解したものが好適である。なお、従来の接着性多孔質層を備えたセパレータにおいては、使用する電解液の種類によって電極に対する接着性を発揮し難い場合もあったが、本発明のセパレータによれば、電解液の種類によらず良好な接着性を発揮し得る点にも大きな利点がある。
本発明の非水系二次電池用セパレータは金属缶外装の電池にも適用可能であるが、電極との接着性が良好であるためアルミラミネートフィルム外装のソフトパック電池に好適に用いられる。このような電池を作製する方法は、前記正極および負極をセパレータを介して接合させ、これに電解液を含浸させアルミラミネートフィルム内に封入する。それを熱プレスすることで、非水系二次電池を得ることができる。このような本発明の構成であれば、電極とセパレータを良好に接着でき、サイクル寿命に優れた非水系二次電池を得ることができる。また、電極とセパレータの接着性が良好なため、安全性にも優れた電池となる。電極とセパレータの接合方法は電極とセパレータを積層させていくスタック方式、電極とセパレータを一緒に捲回する方式などがあり、本発明はいずれにも適用可能である。
以下、本発明を実施例により説明する。ただし、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[測定方法]
(ポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層の結晶化度の測定方法)
セパレータから剥ぎ取ったポリフッ化ビニリデン系樹脂を試料とし、これをX線回折法により結晶化度を求めた。測定には「NANO−Viewer」(リガク社製)を用い、25℃で透過法にて行い、イメージングプレートを用いて検出した。イメージングプレートで得られた2次元データを2θプロファイルに変換し2θ=8〜30°の範囲をカーブフィッティング(ガウス関数/ローレンツ関数=50/50)し、ピークの結晶成分由来の積分強度Ic、非晶成分由来の積分強度Iaを求めた。結晶化度Xc(%)は、下記式1により算出した。
Xc={Ic/(Ic+Ia)}×100 …(1)
(膜厚の測定方法)
接触式の厚み計(LITEMATIC ミツトヨ社製)を用いて測定した。測定端子は直径5mmの円柱状のものを用い、測定中には7gの荷重が印加されるように調整して行った。
(目付)
サンプルを10cm×10cmに切り出し、その重量を測定した。重量を面積で割ることで目付を求めた。
(ポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量)
エネルギー分散型蛍光X線分析装置(EDX−800HS 島津製作所)を用いてFKαのスペクトル強度からポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量を測定した。この測定ではX線を照射した面のポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量が測定される。よって表裏両面にポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層を形成した場合、表裏各々の測定を行うことで表裏各々のポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量が測定され、それを合計することで表裏合計の重量が測定できる。
(空孔率)
複合セパレータの空孔率ε(%)は以下の式2から算出した。
ε={1―(Wa/0.95+Wb/1.78)/t}×100 …(2)
ここで、Waは基材の目付(g/m)、Wbはポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量(g/m)、tは膜厚(μm)である。
(ガーレ値)
JIS P8117に従い、ガーレ式デンソメータ(G−B2C 東洋精機社製)にて測定した。
[実施例1]
ポリフッ化ビニリデン系樹脂としてフッ化ビニリデン−ヘキサフロロプロピレン共重合体であるARKEM社製のKYNAR2851を用いた。該ポリフッ化ビニリデン系樹脂を8重量%でジメチルアセトアミド/トリプロピレングリコール=7/3重量比である混合溶媒に溶解し、塗工液を作製した。これを膜厚9μm、ガーレ値160秒/100cc、空孔率43%のポリエチレン微多孔膜(TN0901:SK社製)の両面に等量塗工し、水/ジメチルアセトアミド/トリプロピレングリコール=57/30/13重量比の凝固液(10℃)に浸漬することで固化させた。これを水洗、乾燥することでポリオレフィン系微多孔膜の表裏両面にポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層が形成された本発明の非水系二次電池用セパレータを得た。このセパレータについて、接着性多孔質層の結晶化度(PVdF系樹脂の結晶化度)、セパレータの膜厚、目付けおよび空孔率、接着性多孔質層の重量(両面の合計重量、表面の重量、裏面の重量、表面側の重量と裏面側の重量差の両面合計重量に対する割合)、およびセパレータのガーレ値の測定結果を表1に示す。なお、以下の実施例および比較例のセパレータについても同様に表1にまとめて示す。
[実施例2]
ポリフッ化ビニリデン系樹脂として乳化重合のポリフッ化ビニリデンであるSolvay社製のHylar460を用い、凝固液の温度を40℃に設定した以外は、実施例1と同様にして本発明の非水系二次電池用セパレータを作製した。
[実施例3]
ポリフッ化ビニリデン系樹脂として重量平均分子量が573×10のポリフッ化ビニリデンであるSolvay社製のSolef1015を用いた以外は、実施例1と同様にして非水系二次電池用セパレータを作製した。
[実施例4]
共重合組成がフッ化ビニリデン/ヘキサフロロプロピレン/クロロトリフロロエチレン=88.0/6.5/5.5重量比となるポリフッ化ビニリデン系樹脂を乳化重合にて作製した。このポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は41万であった。該ポリフッ化ビニリデンを8重量%でジメチルアセトアミド/トリプロピレングリコール=55/45重量比である混合溶媒に溶解し、塗工液を作製した。これを膜厚9μm、ガーレ値160秒/100cc、空孔率43%のポリエチレン微多孔膜(TN0901:SK社製)の両面に等量塗工し、水/ジメチルアセトアミド/トリプロピレングリコール=50/30/20重量比の凝固液(20℃)に浸漬することで固化させた。これを水洗、乾燥することでポリオレフィン系微多孔膜の表裏両面にポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層が形成された本発明の非水系二次電池用セパレータを得た。
[実施例5〜8]
実施例1と同様の塗工液、およびポリエチレン微多孔膜を用い、同様の方法で、表1に示したように塗工量のみ変化させて本発明の非水系二次電池用セパレータを得た。
[実施例9、10]
実施例1と同様の塗工液、およびポリエチレン微多孔膜を用い、同様の方法で、表1に示したように表裏の塗工量のみ変化させて本発明の非水系二次電池用セパレータを得た。
[実施例11]
ポリプロピレン/ポリエチレン/ポリプロピレンの3層構造からなる膜厚12μm、ガーレ値425秒/100cc、空孔率38%のポリオレフィン微多孔膜(M824 セルガード社)をポリオレフィン微多孔膜として用いた以外は、実施例1と同様にして本発明の非水系二次電池用セパレータを得た。
[比較例1]
凝固液の温度を40℃とした以外は、実施例1と同様にして非水系二次電池用セパレータを作製した。
[比較例2]
ポリフッ化ビニリデン系樹脂として懸濁重合のポリフッ化ビニリデンであるARKEM社製のKYNAR741を用いた以外は、実施例2と同様にして非水系二次電池用セパレータを作製した。
[比較例3]
ポリフッ化ビニリデン系樹脂として重量平均分子量が244×10のポリフッ化ビニリデンであるSolvay社製のSolef1008を用いた以外は、実施例3と同様にして非水系二次電池用セパレータを作製した。
[比較例4]
共重合組成がフッ化ビニリデン/ヘキサフロロプロピレン/クロロトリフロロエチレン=96.0/2.5/1.5重量比となるポリフッ化ビニリデン系樹脂を乳化重合にて作製した。このポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は41万であった。該ポリフッ化ビニリデンを用いた以外は実施例4と同様にして非水系二次電池用セパレータを得た。
[比較例5]
共重合組成がフッ化ビニリデン/ヘキサフロロプロピレン/クロロトリフロロエチレン=61.0/20.0/19.0重量比となるポリフッ化ビニリデン系樹脂を乳化重合にて作製した。このポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は41万であった。該ポリフッ化ビニリデンを用い、凝固液の温度を0℃に設定した以外は、実施例4と同様にして非水系二次電池用セパレータを得た。
[比較例6]
共重合組成がフッ化ビニリデン/ヘキサフロロプロピレン/クロロトリフロロエチレン=92.0/4.5/3.5重量比となるポリフッ化ビニリデン系樹脂を乳化重合にて作製した。このポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量平均分子量は41万であった。該ポリフッ化ビニリデンを12重量%でジメチルアセトアミド/トリプロピレングリコール=60/40重量比である混合溶媒に溶解し塗工液を作製した。これを膜厚9μm、ガーレ値160秒/100cc、空孔率43%のポリエチレン微多孔膜(TN0901:SK社製)の両面に等量塗工し、水/ジメチルアセトアミド/トリプロピレングリコール=50/30/20重量比の凝固液(40℃)に浸漬することで固化させ、これを水洗、乾燥することで、ポリオレフィン系微多孔膜にポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層が形成された非水系二次電池用セパレータを得た。
[比較例7]
フッ化ビニリデン/ヘキサフロロプロピレン共重合体(クレハ化学社製#8500)の3質量%ジメチルカーボネート溶液を、膜厚9μm、ガーレ値160秒/100cc、空孔率43%のポリエチレン微多孔膜(TN0901:SK社製)の両面に等量塗工し、これを乾燥した。しかし、得られた塗工膜は緻密膜であり、接着性多孔質層を備えた非水系二次電池用セパレータは得られなかった。なお、当該複合膜のガーレ値を測定したところ、2000秒/100cc以上であり、透過性が著しく悪いものであった。
[電極との接着性テスト]
(負極の作製)
負極活物質である人造黒鉛(MCMB25−28 大阪ガス化学社製)300g、バインダーである日本ゼオン製の「BM−400B」(スチレン−ブタジエン共重合体の変性体を40重量%含む水溶性分散液)7.5g、増粘剤であるカルボキシメチルセルロース3g、適量の水を双腕式混合機にて攪拌し、負極用スラリーを作製した。この負極用スラリーを負極集電体である厚さ10μmの銅箔に塗布し、得られた塗膜を乾燥し、プレスして負極活物質層を有する負極を作製した。
(正極の作製)
正極活物質であるコバルト酸リチウム(セルシードC 日本化学工業社製)粉末を89.5g、導電助剤のアセチレンブラック(デンカブラック 電気化学工業社製)4.5g、バインダーであるポリフッ化ビニリデン(KFポリマー W#1100 クレハ化学社製)を6重量%となるようにNMPに溶解した溶液をポリフッ化ビニリデンの重量が6重量%となるように双腕式混合機にて攪拌し、正極用スラリーを作製した。この正極用スラリーを正極集電体である厚さ20μmのアルミ箔に塗布し、得られた塗膜を乾燥し、プレスして正極活物質層を有する正極を作製した。
(接着性テストの方法)
前記作製した正極と負極とをセパレータを介して接合させ、これに電解液をしみ込ませ、この電池素子をアルミラミネートパックに真空シーラーを用いて封入し、試験セルを作製した。ここで電解液は1M LiPF エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/7重量比)を用いた。この試験セルを熱プレス機によりプレスした後にセルを解体し剥離強度を測定することで接着性を評価した。プレス条件は2通り試行し、1つ目の条件(接着性テスト1)は、印加荷重が電極1cm当たり20kgの荷重がかかる条件で行い、温度は90℃、時間は2分とした。2つ目の条件(接着性テスト2)は、印加荷重が電極1cm当たり20kgの荷重がかかる条件で行い、温度は70℃、時間は2分とした。
[接着性多孔質層の結晶化度と接着性との関係]
実施例1〜4、比較例1〜6について前記の接着性テストを行った。結果は実施例1のセパレータを用いた場合の剥離強度を100としたときの相対値で表2に示す。表2より電極との接着性が正負極ともポリフッ化ビニリデン系樹脂の結晶化度に依存していることが分かり、特にその傾向はバインダー樹脂にスチレン−ブラジエンゴムを適用した負極側で顕著である。この表2の結果よりポリフッ化ビニリデン系樹脂の結晶化度が35%以下ものは電極との接着性が好適であると判断される。
[接着性多孔質層の結晶化度と接着後のイオン透過性との関係]
各サンプルについて、接着後のイオン透過性を評価するために、次のようにして電池負荷特性試験を行なった。まず、上述した「電極との接着性テスト」で用いた電極と同様の方法で正極と負極を作製した。この正極と負極にリードタブを溶接し、セパレータを介してこれら正負極を接合させ、電解液をしみ込ませてアルミパック中に真空シーラーを用いて封入した。ここで電解液は1M LiPF エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/7重量比)を用いた。これを熱プレス機により電極1cm当たり20kgの荷重をかけ、90℃、2分の熱プレスを行うことで試験電池を作製した。電池の負荷特性については、25℃にて0.2Cの放電容量を基準にした2Cの相対放電容量を測定し、これを接着後のイオン透過性の指標とした。
実施例1〜4、比較例1〜6のセパレータを用いた電池について前記電池負荷特性試験を行った結果を表2に示す。表2の結果からも分かるように、本発明のセパレータを用いた場合、熱プレス機により電極とセパレータを接着した後においても、接着性多孔質層の多孔質構造が維持され、良好な負荷特性が得られることが分かる。つまり、ポリフッ化ビニリデン系樹脂多孔質層の結晶化度を20〜35%とすることで、電極への接着後のイオン透過性も良好になることが分かる。
[接着性多孔質層の結晶化度とサイクル特性との関係]
各サンプルについて、次のようにして電池サイクル試験を行なった。まず、上述した「電極との接着性テスト」で用いた電極と同様の方法で、正極と負極を作製した。この正極と負極にリードタブを溶接し、セパレータを介してこれら正負極を接合させ、電解液をしみ込ませてアルミパック中に真空シーラーを用いて封入した。ここで電解液は1M LiPF エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/7重量比)を用いた。これを熱プレス機により電極1cm当たり20kgの荷重をかけ、90℃、2分の熱プレスを行うことで試験電池を作製した。充電条件は1C、4.2Vの定電流定電圧充電、放電条件は1C、2.75Vカットオフの定電流放電とし電池サイクル試験を実施した。ここでサイクル特性の指標は100サイクル後の容量維持率とした。
実施例1〜4、比較例1〜6のセパレータを用いた電池について前記電池サイクル試験を行った。その結果を表2に示す。接着性が十分でない比較例1〜4のセパレータを用いた電池のサイクル特性は実施例1〜4のセパレータを用いた電池に比べ有意に悪い。これより電池のサイクル寿命という観点において接着性が重要であることが分かる。比較例5のセパレータは接着性が良好であるにも関わらず、これを用いた電池のサイクル特性は好ましくない。このセパレータはガーレ値が高くイオン透過性が好ましくないため十分なサイクル特性が得られていないと考えられる。ガーレ値が高くなるのはポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層の多孔化が十分なされていないためであり、十分な多孔構造が得られない理由は結晶化度が小さすぎて成形時にその構造を維持することが困難であるためである。
[ポリフッ化ビニリデン系樹脂重量と接着性との関係]
実施例1および5〜8についても前記同様の電極との接着性テスト1を実施した。結果は実施例1のセパレータを用いた場合の剥離強度を100としたときの相対値で表3に示す。結晶化度ほどは影響がないものの、ポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量も接着性に影響していることが分かり、片面の重量が0.5g/mより小さくなると接着性が低下する傾向が確認された。よって、十分な接着性を確保するという観点において片面のポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量は0.5g/m以上であることがより好ましい。
[ポリフッ化ビニリデン系樹脂重量と負荷特性の関係]
実施例1及び5〜8について上記の電池負荷特性試験を行った。0.2C放電容量基準の2Cの相対放電容量を指標とし、その結果を表3に示す。ポリフッ化ビニリデン系樹脂重量が多くなると放電性が低下する傾向が確認されるが、これはポリフッ化ビニリデン系樹脂からなる多孔質層により電池の内部抵抗が増加するためである。片面のポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量が1.5g/mより大きくなると放電性の低下がやや大きくなることから片面のポリフッ化ビニリデン系樹脂の重量として1.5g/m以下が特に好ましい。
[ポリフッ化ビニリデン系樹脂の表裏面での重量差とサイクル特性との関係]
実施例1、9、10のセパレータを用いた電池について前記の方法に従いサイクル特性評価を行った。その結果を表4に示す。表4よりポリフッ化ビニリデン系樹脂重量の表裏差が大きくなるとサイクル特性が低下していくことが分かる。これは接着性やイオンの移動性が表裏で異なりサイクルを重ねるごとにその不均一性の影響が現れているものと考えられる。また、実施例9,10のセパレータはややカールする傾向にありそのような力学的ひずみも影響している可能性もある。そのような観点からポリフッ化ビニリデン系樹脂重量の表裏差は{|表の重量−裏の重量|}/合計重量}×100を指標とした場合20%以下がより好ましいことが分かる。
[耐熱性評価]
実施例1のセパレータと実施例11のセパレータ耐熱性を熱機械物性測定(TMA)により比較した。それぞれのセパレータを幅4mmに切り出しチャック間距離10mmとなるようにセットした。印加荷重10mNとし昇温速度10℃/minで昇温させていき、セパレータが破断する温度を測定した。実施例1のセパレータは155℃で破断が確認されたの対し、実施例11のセパレータは180℃で破断が確認された。ポリプロピレンを適用することは耐熱性の観点からは好ましいことが分かる。
[電解液の種類と接着性]
実施例1と比較例1〜6のセパレータについて、各種電解液を用いて、上記と同様にして電極との接着性テスト1を実施した。なお、電解液Aとして1M LiPF エチレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/7重量比)を用い、電解液Bとして1M LiPF エチレンカーボネート/プロピレンカーボネート/エチルメチルカーボネート(3/2/5重量比)を用い、電解液Cとして1M LiPF エチレンカーボネート/プロピレンカーボネート(1/1重量比)を用いた。結果を表5に示す。なお、表5には、実施例1のセパレータの正極、負極おのおので得られた剥離強度を100としたときの剥離強度の相対値で表し、正極と負極の剥離強度の平均値が70以上のものについては〇(良好)と記載し、50以上70未満のものについては△(やや良好)と記載し、50未満のものについては×(不良)と記載した。
Figure 2012137377
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本発明の非水系二次電池セパレータは非水系二次電池に好適に用いることができ、特に電極との接合が重要なアルミラミネート外装の非水系二次電池に好適である。

Claims (9)

  1. 多孔質基材と、前記多孔質基材の少なくとも一方の面に形成されたポリフッ化ビニリデン系樹脂を含む接着性多孔質層と、を備えた非水系二次電池用セパレータであって、
    前記接着性多孔質層の結晶化度が20〜35%であることを特徴とする非水系二次電池用セパレータ。
  2. 前記多孔質基材の一方の面に成形されている前記接着性多孔質層の重量が0.5〜1.5g/mであることを特徴とする請求項1に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  3. 前記接着性多孔質層は前記多孔質基材の表裏両面に形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  4. 前記多孔質基材の両面に形成された前記接着性多孔質層の両面合計の重量が、1.0g/m以上3.0g/m以下であり、
    前記接着性多孔質層の一面側の重量と他面側の重量の差が、両面合計の重量に対して20%以下であることを特徴とする請求項3に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  5. 前記接着性多孔質層を形成した状態の前記非水系二次電池用セパレータのガーレ値から、前記多孔質基材のガーレ値を減算した値が、300秒/100cc以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
  6. 前記多孔質基材がポリエチレンを含むポリオレフィン微多孔膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
  7. 前記多孔質基材がポリエチレンとポリプロピレンとを含むポリオレフィン微多孔膜であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の非水系二次電池用セパレータ。
  8. 前記ポリオレフィン微多孔膜が少なくとも2層以上の構造となっており、当該2層のうち一方の層はポリエチレンを含み、他方の層はポリプロピレンを含むことを特徴とする請求項7に記載の非水系二次電池用セパレータ。
  9. 請求項1〜8のいずれかに記載のセパレータを用いた非水系二次電池。
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