JPWO2012127969A1 - 1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法 - Google Patents

1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物とハロゲン化剤とを、水の存在下で反応させて1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物を製造する方法において、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物を含む反応系に、ハロゲン化剤と水とを併行して徐々に添加しながら反応を進行させる工程を含むことを特徴とする方法を提供するものである。本発明によれば、抗菌剤、抗カビ剤等に有用な高純度の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物を簡易かつ経済的に製造することができる。

Description


本発明は、抗菌剤、抗カビ剤等として有用な1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法に関する。
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物は、抗菌剤、抗カビ剤等として有用な化合物であり、その製造方法としては、下記特許文献1に、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物とハロゲン化剤とを水の存在下に反応させる方法が記載されている。この方法によると、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物と水を仕込んだ後、ハロゲン化剤を添加して反応させており、比較的収率は高いが、さらに改善の余地がある。
特開平8−134051号公報
本発明の主な目的は、高純度の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物を高収率で、簡易かつ経済的に製造する方法を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成すべく鋭意研究を重ねてきた。その結果、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物とハロゲン化剤とを水存在下で反応させて1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物に製造する方法において、原料とする2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物を含む反応系にハロゲン化剤と水とを併行して徐々に添加して反応を進行させる方法によれば、副反応や生成物の加水分解反応を抑制して、高純度の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物を高収率で製造できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、下記の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法を提供するものである。
項1. 一般式(1):
Figure 2012127969
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基、又はハロゲン原子を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物とハロゲン化剤とを、水の存在下で反応させて一般式(2):
Figure 2012127969
(式中、Rは、上記に同じ。)で表される1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物を製造する方法において、
2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物を含む反応系に、ハロゲン化剤と水とを併行して徐々に添加しながら反応を進行させる工程を含むことを特徴とする方法。
項2. 反応系に添加したハロゲン化剤のモル数に対して、水の添加量が0.5倍モル不足する量から0.5倍モル過剰となる量の範囲内でハロゲン化剤と水とを反応系に併行して添加する、上記項1に記載の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法。
項3. ハロゲン化剤が、塩素または塩化スルフリルである上記項1又は2に記載の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法。
以下、本発明の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法について具体的に説明する。
原料化合物
(1)本発明で用いる原料の内で、一般式(1):
Figure 2012127969
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、又はハロゲン原子を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物において、Rで表される基の内で、炭素数1〜4のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基等の直鎖状又は分枝鎖状の炭素数1〜4のアルキル基を例示できる。炭素数1〜4のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert−ブトキシ基等を挙げることができる。アルコキシカルボニル基としては、炭素数1〜4の直鎖状又は分枝鎖状アルキル基を有するアルコシキカルボニル基、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基等を挙げることができる。ハロゲン原子としては、塩素原子、臭素原子等を例示できる。
これらのRで表される基の内で、特に、水素原子、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、塩素原子、ニトロ基等が好ましい。
で表される炭素数1〜4のアルキル基としては、Rで表されるアルキル基と同様の基を例示できる。これらの中でも、メチル基、エチル基、n−プロピル基、tert−ブチル基等が好ましい。
一般式(1)で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物の具体例としては、例えば、2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、2−(エチルチオ)ベンゾニトリル、2−(n−プロピルチオ)ベンゾニトリル、2−(tert−ブチルチオ)ベンゾニトリル、3−メチル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、5−tert−ブチル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、4−メトキシ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、3−ニトロ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、3−ニトロ−2−(tert−ブチルチオ)ベンゾニトリル、4−クロロ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、4−カルボキシ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、4−メトキシカルボニル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル等を挙げることができる。これらの中でも、入手が容易で生成物の抗菌性が優れている観点から、2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、3−メチル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、5−tert−ブチル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、4−メトキシ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル、3−ニトロ−2−(tert−ブチルチオ)ベンゾニトリル、4−クロロ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリルおよび4−メトキシカルボニル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリルが好ましい。
一般式(1)で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物としては、いかなる方法によって製造されたものを用いてもよい。例えば、特許文献1(特開平8−134051号公報)に記載されるように、式(3):
Figure 2012127969
(式中、Rは、式(1)におけるRと同じ基であり、Xは、塩素または臭素原子である。)で表される2−ハロベンゾニトリル化合物と式(4):
Figure 2012127969
(式中、Rは、式(1)におけるRと同じ原子または基を示す。)で表されるアルカンチオールとを、塩基の存在下、不均一系で反応させることにより製造したものを用いることができる。
本発明で用いる原料の内で、ハロゲン化剤としては、例えば、塩素、臭素、塩化スルフリル、臭化スルフリル等を用いることができる。これらの中でも、経済的な観点から、塩素、塩化スルフリル等が好ましい。
1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法
本発明の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法は、一般式(1):
Figure 2012127969
(式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニル基、又はハロゲン原子を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物とハロゲン化剤とを、水の存在下で反応させることによって、一般式(2):
Figure 2012127969
(式中、Rは、上記に同じ。)で表される1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物とする方法である。
この方法において、ハロゲン化剤の使用量は、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物1モルに対して、0.8〜3モル程度であることが好ましく、1〜2モル程度であることがより好ましい。ハロゲン化剤の使用割合が少なすぎると、未反応の2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物が多くなり、収率が低下するおそれがある。また、ハロゲン化剤の使用割合が多すぎる場合には、副反応が起こりやすく、収率が低下するおそれがある。
水の使用量は、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物1モルに対して、0.8〜3モル程度であることが好ましく、1〜2モル程度であることがより好ましい。水の使用割合がこの範囲外では、副反応が起こり、収率が低下するおそれがあるので好ましくない。
また、水には、鉱酸を添加して鉱酸水溶液として用いてもよい。鉱酸としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸等を挙げることができる。鉱酸水溶液の濃度は、特に限定されないが、通常、塩酸の場合は10重量%〜飽和濃度、硫酸または硝酸の場合は10〜50重量%のものが好適に用いられる。水に鉱酸を添加することによって、反応時の選択性が向上して、副生成物の生成を抑制することができる。
本発明方法では、必ずしも反応溶媒を用いる必要はないが、必要に応じて反応溶媒を用いることができる。反応溶媒を用いることによって、反応をより円滑に進行させることができる場合が多い。
反応溶媒としては、反応に対して不活性な非水溶媒であれば特に限定無く使用できる。この様な反応溶媒の具体例としては、n−ヘキサン、シクロヘキサン、n−ヘプタン等の炭化水素類;ジクロロエタン、ジクロロメタン、クロロホルム等のハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレン、モノクロロベンゼン等の芳香族炭化水素類;N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。これらの中でも、トルエンおよびモノクロロベンゼンが好適である。
反応溶媒を用いる場合には、その使用量は、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物100質量部に対して、通常、20〜3000質量部程度とすればよい。反応溶媒の使用量が少なすぎると反応溶媒を添加することによる効果が十分に発揮されず、反応溶媒の使用量が多すぎると容積効率が悪化するおそれがある。
一般式(1)で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物とハロゲン化剤及び水との反応は、通常、−20〜170℃程度、好ましくは0〜150℃程度、より好ましくは、20〜100℃程度で行うことができる。反応温度が低すぎると、反応速度が遅く、反応に長時間を要するおそれがあり、一方、反応温度が高すぎる場合には、副反応が起こりやすくなるおそれがあるので、いずれも好ましくない。
反応時間は、反応温度等により異なるが、通常、0.5〜40時間程度である。
本願発明では、上記した条件によって一般式(1)で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物とハロゲン化剤とを反応させる際に、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物を含む反応系中に、ハロゲン化剤と水とを併行して徐々に添加しながら反応を進行させることが必要である。
この様にハロゲン化剤と水とを併行して徐々に添加して反応を進行させることによって、副反応や生成物の加水分解反応を抑制して、一般式(2):
Figure 2012127969
(式中、Rは、上記に同じ。)で表される1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物を高純度で、且つ高収率で得ることが可能となる。
ハロゲン化剤と水の添加方法については特に限定はないが、副反応や加水分解反応を抑制して、収率を高く維持するためには、ハロゲン化剤と水の添加量がほぼ同モル数となるように両者を併行して添加することが好ましい。通常は、反応系に添加するハロゲン化剤のモル数に対して、水の添加量が0.5倍モル不足する量から、0.5倍モル過剰となる量の範囲内とすることが好ましく、0.2倍モル不足する量から0.2倍モル過剰となる量の範囲内とすることがより好ましく、0.1倍モル不足する量から0.1倍モル過剰となる量の範囲内とすることが更に好ましい。
ハロゲン化剤の添加量に対して水の添加量が少なすぎる場合には副反応が生じ易くなり、一方、ハロゲン化剤の添加量に対して水の添加量が多すぎる場合には生成物の分解反応が促進され、いずれの場合にも収率が低下するので好ましくない。
ハロゲン化剤と水を添加する速度については、反応温度等に応じて異なるので一概に規定できないが、具体的な反応温度に基づいて、反応に要する時間内において適宜配分して連続的又は間欠的に添加すればよい。
例えば、全反応時間の1/10以上、好ましくは全反応時間の1/2以上をハロゲン化剤と水の添加時間として、この時間内に、ハロゲン化剤と水とを、できるだけ均等に間欠的又は連続的に添加すればよい。従って、全反応時間に亘ってハロゲン化剤と水とを併行して徐々に反応系に添加してもよく、或いは、ハロゲン化剤と水とを併行して徐々に反応系に添加した後、更に、上記した反応温度域において、好ましくはハロゲン化剤と水の添加時の温度より高い温度範囲において、継続して加熱してもよい。尚、上記した水の添加量の範囲内において、反応系中に一部の水が予め含まれていてもよい。この場合、予め反応系に含まれてもよい水の量は、2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物1モルに対して、1モル程度以下であればよく、0.5モル程度以下であることが好ましく、0.2モル程度以下であることがより好ましい。
上記した方法によれば、具体的な反応条件や添加条件に応じて、例えば、純度99%程度を上回る高純度の目的物を99%以上という高収率で得ることも可能となる。
かくして得られた1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物は、例えば、該化合物を含む反応液からそのまま晶析させるか、抽出して再結晶させる方法等により、容易に単離精製することができる。
このようにして得られる目的の化合物である式(2)で表される1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の具体例としては、例えば、1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、7−メチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、5−tert−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、6−メトキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、7−ニトロ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、6−クロロ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン、6−カルボキシ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンおよび6−メトキシカルボニル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン等を挙げることができる。
本発明の方法によれば、抗菌剤、抗カビ剤等として有用な1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物を、高純度の化合物として、高収率で簡易かつ経済的に製造することができる。
以下に製造例、実施例および比較例により、本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されるものではない。
製造例1(2−(メチルチオ)ベンゾニトリルの合成)
攪拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却管を備えた内容積500mlの4つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、2−クロロベンゾニトリル27.5g(0.2モル)、モノクロロベンゼン30.0g、及び50重量%テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド水溶液1.0gを仕込み、攪拌しながら30重量%メタンチオールのナトリウム塩水溶液51.4g(0.22モル)を、60〜65℃で5時間を要して滴下し、滴下終了後、さらに同温度で12時間反応させた。
反応終了後、反応液を室温まで冷却し、溶媒を留去した後、減圧蒸留することにより、2−(メチルチオ)ベンゾニトリル29.5g(沸点139〜140℃/931Pa)を得た。2−クロロベンゾニトリルに対する収率は99%であった。
実施例1
攪拌機、温度計および冷却管を備えた内容積500mlの4つ口フラスコに、製造例1により得られた2−(メチルチオ)ベンゾニトリル29.8g(0.2モル)、モノクロロベンゼン50.0gおよび水0.7g(0.04モル)を仕込み、攪拌しながら45〜50℃で、塩素15.6g(0.22モル)を2時間要して吹き込みながら、同時に水3.6g(0.2モル)を同じく2時間要して滴下した。塩素の吹き込み、および水の滴下終了後、さらに65〜70℃に加熱して1時間反応させた。
反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナトリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却した。析出した結晶を濾別し、モノクロロベンゼンで洗浄、乾燥して1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン29.9g(0.198モル)を得た。2−(メチルチオ)ベンゾニトリルに対する収率は99%であった。得られた1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結果、99.8%であった。
実施例2
攪拌機、温度計、滴下ロートおよび冷却管を備えた内容積500mlの4つ口フラスコに、窒素雰囲気下で、2−クロロベンゾニトリル27.5g(0.2モル)、モノクロロベンゼン30.0g、及び50重量%テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド水溶液1.0gを仕込み、攪拌しながら30重量%メタンチオールのナトリウム塩水溶液51.4g(0.22モル)を、60〜65℃で5時間を要して滴下し、滴下終了後、さらに同温度で12時間反応させた。この操作により、2−(メチルチオ)ベンゾニトリルが得られた。
反応終了後、反応液を室温まで冷却し、分液して有機層を得た後、得られた有機層に水0.7g(0.04モル)を仕込み、攪拌しながら45〜50℃で塩素15.6g(0.22モル)を2時間要して吹き込みながら、同時に水3.6g(0.2モル)を同じく2時間要して滴下した。塩素の吹き込み、および水の滴下終了後、さらに65〜70℃に加熱して1時間反応させた。
反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナトリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却した。析出した結晶を濾別し、モノクロロベンゼンで洗浄、乾燥して1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン29.9g(0.198モル)を得た。2−クロロベンゾニトリルに対する収率は99%であった。得られた1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結果、99.8%であった。
実施例3
実施例1において、2−(メチルチオ)ベンゾニトリル29.8g(0.2モル)に代えて、3−メチル−2−(エチルチオ)ベンゾニトリル35.4g(0.2モル)を用いた以外は、実施例1と同様にして、7−メチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン31.7g(0.192モル)を得た。3−メチル−2−(エチルチオ)ベンゾニトリルに対する収率は96%であった。得られた7−メチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結果、99.6%であった。
実施例4
攪拌機、温度計および冷却管を備えた内容積500mlの4つ口フラスコに、5−tert−ブチル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル41.0g(0.2モル)、モノクロロベンゼン50.0gおよび水0.7g(0.04モル)を仕込み、攪拌しながら45〜50℃で塩化スルフリル29.7g(0.22モル)と水3.6g(0.2モル)を双方同時に2時間要して滴下した。滴下終了後、さらに65〜70℃に加熱して1時間反応させた。
反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナトリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却した。析出した結晶を濾別し、モノクロロベンゼンで洗浄、乾燥して5−tert−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン40.2g(0.194モル)を得た。5−tert−ブチル−2−(メチルチオ)ベンゾニトリルに対する収率は97%であった。得られた5−tert−ブチル−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結果、99.5%であった。
実施例5
攪拌機、温度計および冷却管を備えた内容積500mlの4つ口フラスコに、4−クロロ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリル36.7g(0.2モル)、モノクロロベンゼン50.0gおよび35重量%塩酸1.1g(水0.04モル)を仕込み、攪拌しながら45〜50℃で塩素15.6g(0.22モル)を2時間要して吹き込みながら、同時に35重量%塩酸5.5g(水0.2モル)を同じく2時間要して滴下した。塩素の吹き込み、および水の滴下終了後、さらに65〜70℃に加熱して1時間反応させた。
反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナトリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却した。析出した結晶を濾別し、モノクロロベンゼンで洗浄、乾燥して6−クロロ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン36.0g(0.194モル)を得た。4−クロロ−2−(メチルチオ)ベンゾニトリルに対する収率は97%であった。得られた6−クロロ−1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結果、99.7%であった。
比較例1
攪拌機、温度計および冷却管を備えた内容積500mlの4つ口フラスコに、2−(メチルチオ)ベンゾニトリル29.8g(0.2モル)、モノクロロベンゼン50.0gおよび水4.3g(水0.24モル)を仕込み、攪拌しながら45〜50℃で塩素15.6g(0.22モル)を2時間要して吹き込み、さらに65〜70℃に加熱して1時間反応させた。
反応終了後、同温度で20重量%水酸化ナトリウム水溶液41.0gを添加し、室温まで冷却した。析出した結晶を濾別し、モノクロロベンゼンで洗浄、乾燥して1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン29.0g(0.192モル)を得た。2−(メチルチオ)ベンゾニトリルに対する収率は96%であった。得られた1,2−ベンズイソチアゾール−3−オンの純度は、高速液体クロマトグラフィーで測定した結果、97.1%であった。

Claims (3)

  1. 一般式(1):
    Figure 2012127969
    (式中、Rは水素原子、炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基、カルボキシル基、アルコシキカルボニル基、又はハロゲン原子を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキル基を示す。)で表される2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物とハロゲン化剤とを、水の存在下で反応させて一般式(2):
    Figure 2012127969
    (式中、Rは、上記に同じ。)で表される1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物を製造する方法において、
    2−(アルキルチオ)ベンゾニトリル化合物を含む反応系に、ハロゲン化剤と水とを併行して徐々に添加しながら反応を進行させる工程を含むことを特徴とする方法。
  2. 反応系に添加したハロゲン化剤のモル数に対して、水の添加量が0.5倍モル不足する量から0.5倍モル過剰となる量の範囲内でハロゲン化剤と水とを反応系に併行して添加する請求項1に記載の方法。
  3. ハロゲン化剤が、塩素または塩化スルフリルである請求項1又は2に記載の1,2−ベンズイソチアゾール−3−オン化合物の製造方法。
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