以下に添付図面を参照して、この発明にかかる作業支援プログラムおよび作業支援装置の実施の形態を詳細に説明する。各実施の形態は、矛盾の無い範囲で組み合わせて実施することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる作業支援装置101の作業支援処理の一実施例を示す説明図である。図1において、作業支援装置101は、圃場DB(データベース)110を備え、農作業に従事するユーザによるデータの編集作業を支援するコンピュータである。
圃場DB110は、各地に点在する圃場群の各々の圃場の位置情報を記憶するデータベースである。圃場とは、作物を栽培、生育するための田畑、菜園などである。作物とは、例えば、田畑や菜園などで作られる穀類や野菜や果物などの農作物である。なお、圃場DB110の記憶内容については、図4を用いて後述する。
また、編集作業とは、農作業にかかるデータの編集作業である。農作業とは、作物を栽培、生育するための作業であり、例えば、見回り、播種、耕起、施肥、整地、除草、間引き、追肥、培土、収穫などである。編集作業は、例えば、ユーザが、一日の作業終了後、その日に撮影した撮影画像と圃場との関連付けを行って日誌等に記録する作業である。
携帯端末102は、農作業に従事するユーザが使用するコンピュータである。具体的には、例えば、携帯端末102は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)などである。携帯端末102は、静止画や動画を撮影する機能を有する。また、携帯端末102は、自端末の位置を示す位置情報を取得する機能を有する。
具体的には、例えば、携帯端末102は、自端末に搭載されたGPS(Global Positioning System)により位置情報を取得する。なお、携帯端末102は、DGPS(Differential GPS)により、GPSにより取得した位置情報を補正することにしてもよい。携帯端末102は、作業支援装置101と通信する機能を有している。通信の例として、無線通信、有線通信が挙げられる。
以下、実施の形態1にかかる作業支援装置101の作業支援処理手順の一実施例について説明する。
(1)作業支援装置101は、携帯端末102により撮影された圃場の撮影画像Pを受信する。撮影画像Pには、携帯端末102により取得された撮影時の携帯端末102の位置情報が付与されている。撮影画像Pは、例えば、圃場における農作業の進行状況や作物の生育状況を報告するためにユーザにより撮影される。
(2)作業支援装置101は、圃場DB110を参照して、各地に点在する圃場群の中から、受信した撮影画像Pに付与されている携帯端末102の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を検索する。ここで、ユーザが、圃場を撮影する場合、圃場の中まで足を踏み入れて撮影する場合のほかに、農道や畦道などの圃場の外から撮影する場合がある。
例えば、水田のように容易に足を踏み入れられない場合や、作物全体の生育状況を俯瞰的に確認できるように圃場全体を撮影する場合、ユーザは農道や畦道などの圃場の外から撮影することが多い。そのような場合には、撮影地点が圃場の外にあたることになる。また、GPSの精度が悪い場合は、圃場の中で撮影したとしても、GPS情報が圃場の外の位置を示す場合がある。そこで、作業支援装置101が、携帯端末102の位置情報が示す撮影地点の所定範囲内に存在する圃場を検索する。
(3)作業支援装置101は、複数の圃場を検索した場合、撮影画像Pに関連する複数の圃場が存在することを示す報知情報を撮影画像Pと関連付けてディスプレイ120に表示する。ここで、報知情報とは、例えば、撮影画像Pに関連する圃場が複数存在すること、もしくは撮影画像Pに関連する圃場を一つに特定できないことを示す文字列や記号などである。
また、上記(3)において、作業支援装置101は、一つの圃場を検索した場合、該圃場の識別情報を撮影画像Pと関連付けてディスプレイ120に表示する。圃場の識別情報は、例えば、圃場を識別する圃場名や住所などである。
図1の例では、携帯端末102により撮影された撮影画像Pa,Pbが作業支援装置101のディスプレイ120に表示されている。
ここで、撮影画像Paは、圃場で栽培されているキャベツの生育状況を畦道から撮影したものである。このため、撮影画像Paの撮影地点の周辺に存在する複数の圃場が検索され、報知情報130が撮影画像Paと関連付けてディスプレイ120に表示されている。報知情報130は、圃場が未特定のため人手による確認作業が必要である旨を示すメッセージである。
また、撮影画像Pbは、圃場の中まで足を踏み入れてキャベツの生育状況を撮影したものである。このため、撮影画像Pbの撮影地点を含む一つの圃場が検索され、識別情報140が撮影画像Pbと関連付けてディスプレイ120に表示されている。識別情報140は、圃場を識別する圃場名「bbb」である。
以上説明した実施の形態1にかかる作業支援装置101によれば、各地に点在する圃場群の中から、撮影画像Pに付与された携帯端末102の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を検索することができる。これにより、農道や畦道などの圃場の外から撮影画像Pを撮影する場合を想定して、撮影地点の周辺に存在する圃場を検索することができる。
また、作業支援装置101によれば、撮影地点の周辺に存在する圃場が複数検索された場合、撮影画像Pに関連する圃場が複数存在することを示す報知情報を撮影画像Pと関連付けて表示することができる。これにより、撮影画像Pと圃場との関連付けについて、人手による確認作業が必要となる撮影画像を判別し易くなり、ユーザの編集作業の効率化を図ることができる。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2にかかる作業支援システム200について説明する。なお、実施の形態1で説明した箇所と同一箇所については説明を省略する。
図2は、実施の形態2にかかる作業支援システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、作業支援システム200は、作業支援装置101と、携帯端末102−1〜102−n(図面では3台)とを含む。作業支援システム200において、作業支援装置101と携帯端末102−1〜102−nは、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワーク220を介して接続されている。作業支援装置101と携帯端末102−1〜102−nとを結ぶ通信回線は、無線でも有線でも構わない。
作業支援装置101は、撮影画像DB210を備え、農作業に従事する各々のユーザが使用する携帯端末102−1〜102−nにより撮影された撮影画像Pを管理する。なお、携帯端末102−1〜102−nは、図1に示した携帯端末102に相当する。
(作業支援装置101のハードウェア構成例)
図3は、実施の形態2にかかる作業支援装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、作業支援装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read‐Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、ディスプレイ120と、I/F(Interface)308と、キーボード309と、マウス310と、スキャナ311と、プリンタ312と、を有している。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU301は、作業支援装置101の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク307に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ120は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ120は、例えば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
I/F308は、通信回線を通じてネットワーク220に接続され、ネットワーク220を介して他の装置に接続される。そして、I/F308は、ネットワーク220と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F308には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード309は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス310は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ311は、画像を光学的に読み取り、作業支援装置101内に画像データを取り込む。なお、スキャナ311は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ312は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ312には、例えば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
なお、作業支援装置101は光ディスクドライブ306やスキャナ311やプリンタ312を有していなくても構わない。また、図2に示した携帯端末102−1〜102−nについても、上述した作業支援装置101と同様のハードウェア構成により実現することができる。
(各種DB110,210の記憶内容)
つぎに、作業支援装置101が備える各種DB(圃場DB110、撮影画像DB210)の記憶内容について説明する。各種DB110,210は、例えば、図3に示したRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置により実現される。
<圃場DB110の記憶内容>
図4は、圃場DB110の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、圃場DB110は、圃場ID、圃場名、品目、品種、作型、生育ステージ、圃場特性、圃場位置データ、作業履歴データおよび資材履歴データのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、圃場F1〜Fmの圃場データ400−1〜400−mがレコードとして記憶されている。
ここで、圃場IDは、各地に点在する圃場F1〜Fmの識別子である。以下、圃場F1〜Fmのうち任意の圃場を「圃場Fj」と表記する(j=1,2,…,m)。圃場名は、圃場Fjの名称である。品目は、圃場Fjに作付けされる作物の種類である。品目としては、例えば、水稲、キャベツ、ニンジンなどがある。
品種は、同一品目の中の種類である。品種としては、例えば、コシヒカリ(稲)、ひとめぼれ(稲)、秋冬キャベツ(キャベツ)、冬キャベツ(キャベツ)、春キャベツ(キャベツ)などがある。作型は、作物の栽培を行うときの条件や技術の組合せを示す体系である。作型としては、例えば、直播、田植え、春まき栽培、夏まき栽培、秋まき栽培、冬まき栽培などがある。
生育ステージは、圃場Fjに作付けされる作物の生育段階を示すものである。生育ステージとしては、例えば、播種期、出穂期、生育期、成熟期、収穫期などがある。圃場特性は、圃場Fjの地形や土壌特性などを示すものである。圃場特性としては、例えば、畑地、水田、平坦部、山間部、丘陵部、低地、湿地などがある。
圃場位置データは、圃場Fjの位置を示す情報である。圃場位置データについての詳細な説明は、図5を用いて後述する。作業履歴データは、圃場Fjで行われた農作業を示す情報である。作業履歴データについての詳細な説明は、図6を用いて後述する。資材履歴データは、圃場Fjで行われた農作業に使用された農機具を示す情報である。資材履歴データについての詳細な説明は、図7を用いて後述する。
圃場データ400−1を例に挙げると、圃場F1の圃場名「圃場A」、品目「キャベツ」、品種「秋冬キャベツ」、作型「秋まき」、生育ステージ「播種期」および圃場特性「畑地・傾斜部」が示されている。また、圃場位置データL1、作業履歴データW1および資材履歴データM1が設定されている。
ここで、圃場F1の圃場位置データL1、作業履歴データW1および資材履歴データM1を例に挙げて、圃場位置データLj、作業履歴データWjおよび資材履歴データMjの具体例について説明する。
・圃場位置データLjの具体例
まず、圃場位置データLjの具体例について説明する。ここでは、地図上にマッピングされた各圃場Fjが多角形により表現されている場合を例に挙げて説明する。なお、地図とは、圃場群F1〜Fmを一定の割合で縮小して平面上に表した図面データである。
図5は、圃場位置データの具体例を示す説明図である。図5において、圃場位置データL1は、X軸とY軸とからなる座標系における、圃場F1の重心位置(X1,Y1)と、圃場F1を表す多角形の各辺S1〜S4の辺位置とを示す情報である。各辺S1〜S4の辺位置は、各辺S1〜S4の両端点の座標位置である。例えば、辺S1の一方の端点の座標位置は(Xa11,Ya11)、他方の端点の座標位置は(Xb11,Yb11)である。
なお、X軸とY軸とは、各圃場に対して同一に設定されていればどの方向を示す軸であっても構わない。X軸の一例として経度を、Y軸の一例として緯度を用いることもできる。もしくは、X軸の一例として作業支援装置101が設置された場所を中心とした東西方向軸で東がプラスの軸を、Y軸の一例として作業支援装置101が設置された場所を中心とした南北方向軸で北がプラスの軸を挙げることができる。
・作業履歴データWjの具体例
図6は、作業履歴データの具体例を示す説明図である。図6において、作業履歴データW1は、圃場ID、作業日、作業時刻、作業内容および作業者のフィールドを有する。各フィールドの情報を設定することで、作業履歴データ600−1〜600−5がレコードとして記憶されている。
圃場IDは、圃場Fjの識別子である。作業日は、圃場Fjで農作業が行われた年月日である。作業時刻は、圃場Fjで農作業が行われた作業時刻である。作業内容は、圃場Fjで行われた農作業の内容である。作業内容としては、例えば、除草、見回り、葉切り、耕運、定植、肥料散布、農薬散布、収穫などがある。作業者は、圃場Fjで行われた農作業の作業者である。
作用履歴データ600−1を例に挙げると、作業日「2011/01/08」および作業時刻「13:48−14:01」に圃場F1で行われた農作業の作業内容「見回り」および作業者「作業者A」が示されている。なお、作業履歴データWjは、圃場Fjにおいて新たな農作業が行われると、その都度更新される。
・資材履歴データMjの具体例
図7は、資材履歴データの具体例を示す説明図である。図7において、資材履歴データM1は、圃場ID、作業日、使用時刻、名称および作業者のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、資材履歴データ700−1〜700−5がレコードとして記憶されている。
圃場IDは、圃場Fjの識別子である。作業日は、圃場Fjで農作業が行われた年月日である。使用時刻は、農作業中に農機具が使用された時刻である。名称は、農作業中に使用された農機具の名称である。作業者は、圃場Fjで行われた農作業の作業者である。
資材履歴データ700−1を例に挙げると、作業日「2010/10/14」および使用時刻「13:32−15:31」に圃場F1で使用された農機具の名称「15馬力(ASTE)」および作業者「作業者B」が示されている。なお、資材履歴データMjは、圃場Fjの農作業において新たな農機具が使用されると、その都度更新される。
<撮影画像DB210の記憶内容>
図8は、撮影画像DB210の記憶内容の一例を示す説明図である。図8において、撮影画像DB210は、画像ID、撮影日、撮影時刻、撮影地点、撮影者、画像データおよび圃場IDのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、撮影データ800−1〜800−Rがレコードとして記憶されている。
画像IDは、携帯端末102−iにより撮影された撮影画像Pの識別子である。撮影日は、撮影画像Pが撮影された年月日である。撮影時刻は、撮影画像Pが撮影された時刻である。撮影地点は、撮影画像Pの撮影時における携帯端末102−iの位置情報である。撮影者は、撮影画像Pを撮影した作業者である。画像データは、撮影画像Pの画像データである。圃場IDは、撮影画像Pに関連する圃場Fjの識別子である。
撮影データ800−1を例に挙げると、撮影日「2010/9/21」および撮影時刻「14:45」に撮影された撮影画像P1の撮影地点「x1,y1」および撮影者「作業者A」が示されている。また、撮影画像Pの画像データD1および撮影画像Pに関連する圃場ID「F1」が設定されている。なお、画像が撮影された直後は、圃場IDは空欄の状態でレコードが生成される。
(作業支援装置101の機能的構成例)
図9は、実施の形態2にかかる作業支援装置101の機能的構成を示すブロック図である。図9において、作業支援装置101は、取得部901と、検索部902と、関連付け部903と、作成部904と、出力部905と、を含む構成である。この制御部となる機能(取得部901〜出力部905)は、具体的には、例えば、図3に示したROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F308により、その機能を実現する。また、各機能部の処理結果は、例えば、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶される。
取得部901は、携帯端末102−iにより撮影された撮影画像Prを取得する。具体的には、例えば、取得部901が、携帯端末102−iからの受信により撮影画像Prを取得してもよく、また、図3に示したキーボード309やマウス310を用いたユーザの操作入力により撮影画像Prを取得してもよい。ここで、撮影画像Prの具体例について説明する。
なお、携帯端末102−iは、例えば認証手段を有し、該認証手段によって撮影者であるユーザを認証することにより、ユーザ(撮影者)を一意に区別する識別子を取得することができる。もしくは、どのユーザがどの携帯端末102−iを利用するかが予め決定されているのであれば、撮影画像Prを撮影した携帯端末102−iの識別子に基づいて、ユーザ(撮影者)を特定することができる。従って、撮影画像Prを取得部901が取得する際に、撮影画像Prとともに撮影者の情報を携帯端末102−iから取得してもよいし、撮影画像Prを取得した後で、作業支援装置101のCPU301が撮影画像Prと撮影者の情報とを対応づけてもよい。
図10は、撮影画像のデータの具体例を示す説明図である。図10において、撮影画像P1は、撮影日「2010/09/21」、撮影時刻「14:45」、撮影地点「x1,y1」、撮影者「作業者A」および画像データ「D1」を含む。
なお、取得された撮影画像Prは、例えば、図8に示した撮影画像DB210に記憶される。具体的には、例えば、撮影画像P1の撮影日、撮影時刻、撮影地点、撮影者および画像データが、撮影画像DB210内の各フィールドに設定された結果、撮影データ800−1(図8参照)が新たなレコードとして記憶される。
図9の説明に戻り、検索部902は、検索部902は、圃場F1〜Fmの各々の圃場Fjの位置情報に基づいて、取得された撮影画像Prに含まれる携帯端末102−iの位置情報が示す位置に略一致する圃場Fjを検索する。
具体的には、例えば、まず、検索部902が、図4に示した圃場DB110を参照して、圃場群F1〜Fmの中から、携帯端末102−iの位置情報を含む圃場Fjを検索する。ここで、携帯端末102−iの位置情報を含む圃場が検索されなかった場合、検索部902が、携帯端末102−iの位置情報の所定範囲内に存在する圃場Fjを圃場群F1〜Fmの中から検索する。なお、検索部902の具体的な処理内容については、図11および図12を用いて後述する。
関連付け部903は、取得された撮影画像Prと検索された圃場Fjとを関連付ける。関連付け結果は、例えば、図8に示した撮影画像DB210に記憶される。例えば、撮影画像P1について圃場F1が検索された場合、撮影データ800−1の圃場IDフィールドに「F1」が設定される。
作成部904は、関連付けられた関連付け結果に基づいて、撮影画像Prの表示データHrを作成する。ここで、表示データHrは、撮影画像Prと、撮影画像Prに関連する圃場Fjとを示す情報である。
また、作成部904は、撮影画像P1〜撮影画像PRの表示データH1〜HRに基づいて、撮影画像一覧画面を作成する。撮影画像一覧画面は、撮影画像P1〜撮影画像PRの表示データH1〜HRをリスト化して示す画面である(例えば、後述の図20参照)。なお、作成部904の具体的な処理内容については、図13および図14を用いて後述する。
出力部905は、作成された作成結果を出力する。具体的には、例えば、出力部905が、後述の図20に示す見回り結果一覧画面2000を出力する。出力形式としては、例えば、ディスプレイ120への表示、プリンタ312への印刷出力、I/F308による外部装置への送信がある。また、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶することとしてもよい。
(検索部902の具体的な処理内容)
ここで、携帯端末102−iの位置情報に略一致する圃場Fjを検索する検索部902の具体的な処理内容の一例について説明する。
具体的には、例えば、まず、検索部902が、地図上に点在する圃場群F1〜Fmの各々の圃場Fjを表す多角形の集合(以下、「多角形G1〜Gm」と表記する)の中から、携帯端末102−iの位置情報が示す撮影地点(以下、「撮影画像Prの撮影地点」という)を含む多角形Gjを検索する。
より具体的には、例えば、検索部902が、圃場DB110内の圃場位置データL1〜Lmに基づいて、多角形G1〜Gmの中から、撮影画像Prの撮影地点を含む多角形Gjを検索する。ここで、撮影画像Prの撮影地点を含む多角形Gjが検索された場合、多角形Gjに対応する圃場Fjが、撮影画像Prに含まれる携帯端末102−iの位置情報に略一致する圃場Fjとなる。
一方、撮影画像Prの撮影地点を含む多角形Gjが検索されなかった場合、検索部902が、圃場F1〜Fmの中から、撮影画像Prの撮影地点の所定範囲内に重心位置が含まれる圃場Fjを検索する。より具体的には、例えば、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径α(例えば、50[m])の範囲内に重心位置が含まれる圃場Fjを検索する。
これにより、圃場F1〜Fmの中から、撮影画像Prの撮影地点の周辺に存在する圃場を絞り込むことができる。なお、半径αは、例えば、予め設定されてROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に、予めユーザが設定した値として記憶されている。
また、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径αの範囲内に重心位置が含まれる圃場Fjが存在しない場合、検索部902が、圃場F1〜Fmの中から、撮影地点と重心位置との距離が最短の圃場Fjを検索することにしてもよい。
以下の説明では、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径αの範囲内に重心位置が含まれる圃場を「候補圃場F[1]〜F[K]」という。また、候補圃場F[1]〜F[K]のうち任意の候補圃場をF[k]という(k=1,2,…,K)。また、候補圃場F[k]を表す多角形G[k]の辺を「辺S1〜SP」という。また、辺S1〜SPのうち任意の辺を「辺Sp」という(p=1,2,…,P)。
つぎに、検索部902が、候補圃場F[k]を表す多角形G[k]の辺Spごとに、撮影画像Prの撮影地点と辺Spとの距離を算出する。具体的には、例えば、検索部902が、候補圃場をF[k]の圃場位置データL[k]に基づいて、多角形G[k]の辺Spの直線式Epを算出する。
このあと、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点から直線式Epに下ろした垂線と直線式Epとの交点Iを算出する。ここで、交点Iが辺Sp上にある場合、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と交点Iとの距離を、撮影画像Prの撮影地点と辺Spとの距離(以下、「距離d[p]」という)として算出する。
一方、交点Iが辺Sp上にない場合、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と辺Spの両端点との距離da,dbのうち短いほうの距離を、撮影画像Prの撮影地点と辺Spとの距離d[p]として算出する。算出された辺Spの距離d[p]は、例えば、図11に示す中間テーブル1100に記憶される。
つぎに、検索部902が、多角形G[k]の辺S1〜SPの距離d[1]〜d[P]のうちの最短距離を、撮影画像Prの撮影地点と候補圃場F[k]との距離dkとして特定する。これにより、撮影画像Prの撮影地点と各候補圃場F[k]との最短距離を距離dkとして算出することができる。特定された距離dkは、例えば、中間テーブル1100に記憶される。
ここで、中間テーブル1100の具体例について説明する。中間テーブル1100は、候補圃場F[1]〜F[K]ごとに作成される。なお、中間テーブル1100は、例えば、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置により実現される。
図11は、中間テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図11において、中間テーブル1100は、辺ID、距離および最短距離のフィールドを有する。辺IDは、多角形G[k]の辺Spの識別子である。距離は、撮影画像Prの撮影地点と辺Spとの距離d[p]である。最短距離は、辺S1〜SPの距離d[1]〜d[P]のうちの最短距離である。
図11の(11−1)において、候補圃場F[1]〜F[K]の中からいずれかの候補圃場F[k]が選択された結果、中間テーブル1100の辺IDフィールドに、多角形G[k]の各辺S1〜SPの辺IDが設定されている。
図11の(11−2)において、多角形G[k]の各辺S1〜SPの距離d[1]〜d[P]が算出された結果、中間テーブル1100の距離フィールドに、撮影画像Prの撮影地点と各辺Spとの距離d[1]〜d[P]が設定されている。
図11の(11−3)において、距離d[1]〜d[P]のうちの最短距離が特定された結果、中間テーブル1100の最短距離フィールドに、撮影画像Prの撮影地点と候補圃場F[k]との距離dkが設定されている。
そして、検索部902が、候補圃場F[1]〜F[K]の中から、距離dkが閾値β以下の候補圃場F[k]を検索する。閾値βは、例えば、予め設定されてROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置にユーザにより設定された値として記憶されている。具体的には、例えば、閾値βは、農道や畦道の道幅を表す5〜10[m]程度に設定される。
これにより、撮影画像Prの撮影地点が農道や畦道などの圃場の外であった場合に、農道や畦道を介して隣接している圃場を候補圃場として検索することができる。なお、距離dkが閾値β以下の候補圃場F[k]が存在しない場合、検索部902が、候補圃場F[1]〜F[K]の中から距離dkが最短の候補圃場F[k]を検索してもよい。
図12は、圃場の検索例を示す説明図である。図12において、地図1200上に、圃場F1〜F5(多角形G1〜G5)が表示されている。なお、図面では地図1200の一部を抜粋して表示している。
ここで、地図1200上の点Aは、撮影画像P1の撮影地点を示している。点Aは、圃場F1に含まれている。この場合、撮影画像P1の撮影地点Aに略一致する圃場として、撮影地点Aを含む圃場F1が検索される。この結果、図8に示す撮影データ800−1の圃場IDフィールドに「F1」が設定される。
また、地図1200上の点Bは、撮影画像P2の撮影地点を示している。点Bは、圃場F4と圃場F5との間の農道上にある。この場合、撮影画像P2の撮影地点Bに略一致する圃場として、撮影地点Bの周辺に存在する圃場F4,F5が検索される。この結果、撮影データ800−2の圃場IDフィールドに「F4,F5」が設定される。
なお、携帯端末102−iにより取得される位置情報(例えば、GPSの位置情報)には誤差が含まれている場合がある。そこで、上記検索部902は、撮影画像Prの撮影地点に略一致する圃場Fjの検索に先立って、撮影画像Prの撮影地点を示す位置情報を補正することにしてもよい。
具体的には、例えば、取得部901が、一定間隔(例えば、2分間隔)で携帯端末102−iの位置情報を取得する。そして、検索部902が、撮影画像Prの撮影時刻の前後に取得された携帯端末102−iの位置情報を用いて、撮影画像Prの撮影地点を示す位置情報を補正する。
より具体的には、例えば、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と、撮影画像Prの撮影時刻の直前に取得された携帯端末102−iの位置情報との距離l1を算出する。また、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と、撮影画像Prの撮影時刻の直後に取得された携帯端末102−iの位置情報との距離l2を算出する。
そして、検索部902が、算出した距離l1,l2が所定値(例えば、10[m])以上の場合、撮影画像Prの撮影地点に誤差が含まれると判断して、撮影画像Prの撮影地点を示す位置情報を補正する。具体的には、例えば、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と、撮影画像Prの撮影時刻の前後複数点(例えば、4点)の携帯端末102−iの位置情報との平均値を、補正後の撮影画像Prの撮影地点として算出することにしてもよい。
これにより、携帯端末102−iの位置情報(例えば、GPSの位置情報)に含まれる誤差を低減させることができる。
(作成部904の具体的な処理内容)
ここで、作成部904の具体的な処理内容の一例について説明する。まず、撮影画像Prの表示データHrを作成するために用いられるテンプレートについて説明する。
図13は、表示データのテンプレートの一例を示す説明図である。図13において、テンプレート1300は、表示データHrの雛形であり、表示領域1301〜1303と、圃場変更ボタン1304と、を含む。ここで、表示領域1301は、撮影画像Prの「撮影日」および「撮影者」を表示するための領域である。
表示領域1302は、撮影画像Prに関連する圃場Fjの「圃場名」、または、撮影画像Prに関連する圃場が複数存在することを示す「報知情報」を表示するための領域である。表示領域1303は、撮影画像Prを配置するための領域である。圃場変更ボタン1304は、撮影画像Prに関連する圃場を変更するための圃場変更画面(例えば、後述の図21に示す圃場変更画面2100)に遷移させるためのボタンである。
なお、テンプレート1300は、例えば、ROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されている。また、テンプレート1300のデザインやレイアウトは任意に変更可能である。
作成部904は、撮影画像DB210内の撮影データ800−rに基づいて、テンプレート1300の各表示領域1301〜1303に情報を設定することで、撮影画像Prの表示データHrを作成する。具体的には、例えば、作成部904が、撮影データ800−rから特定される「撮影日」および「撮影者」を表示領域1301に設定する。
また、作成部904が、撮影データ800−rから特定される「圃場ID」を表示領域1302に設定する。この際、複数の圃場IDが特定された場合、「圃場ID」の代わりに、撮影画像Prに関連する圃場が複数存在することを示す「報知情報」を表示領域1302に設定する。また、作成部904が、撮影データ800−rから特定される「画像データ」を表示領域1303に設定する。これにより、撮影画像Prの表示データHrを作成することができる。
また、作成部904は、撮影データ800−rから複数の圃場IDが特定された場合、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成する。圃場変更画面は、ユーザの操作入力により、撮影画像Prに関連する複数の候補圃場の中から、撮影画像Prに映っている圃場を選択するための画面である。
具体的には、例えば、作成部904が、図14に示す圃場変更画面のテンプレート1400に基づいて、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成することができる。ここで、圃場変更画面のテンプレート1400について説明する。
図14は、圃場変更画面のテンプレートの一例を示す説明図である。図14において、テンプレート1400は、圃場変更画面の雛形であり、表示領域1401,1402と、各種ボタンB1〜B3と、を含む。ここで、表示領域1401は、撮影画像Prを配置するための領域である。
表示領域1402は、撮影画像Prに関連する候補圃場F[k]の候補圃場データを表示するための領域である。具体的には、表示領域1402は、撮影画像Prに関連する候補圃場F[k]の圃場名を表示するための表示領域1402−1と、候補圃場F[k]を特徴付ける属性の属性値とを表示するための表示領域(例えば、表示領域1402−2〜1402−8)とを含む。表示領域1402は、撮影画像Prに関連する候補圃場F[k]ごとに設けられる。なお、各種ボタンB1〜B3についての説明は、図21を用いて後述する。
候補圃場F[k]を特徴付ける属性の数や各属性の内容は任意に設定可能である。以下の説明では、候補圃場F[k]を特徴付ける複数の属性を「属性A1〜AS」と表記し、属性A1〜ASのうち任意の属性を「属性As」と表記する(s=1,2,…,S)。また、属性Asの属性値を「属性値Vs[k]」と表記する。
ここでは、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASとして、属性A1「品目」、属性A2「品種」、属性A3「作型」、属性A4「生育ステージ」、属性A5「作業履歴」、属性A6「資材履歴」、属性A7「圃場特性」が設定されている場合を想定する。
作成部904は、テンプレート1400の各表示領域1401,1402に情報を設定することで、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成することができる。具体的には、例えば、作成部904が、撮影データ800−rから特定される画像データDrを表示領域1401に設定する。
また、作成部904が、圃場DB110内の候補圃場F[k]の圃場データ400−[k]の中から「圃場名」を抽出して表示領域1402−1に設定する。また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「品目」を抽出して表示領域1402−2に設定する。また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「品種」を抽出して表示領域1402−3に設定する。
また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「作型」を抽出して表示領域1402−4に設定する。また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「生育ステージ」を抽出して表示領域1402−5に設定する。また、作成部904が、候補圃場F[k]の作業履歴データW[k]の中から「作業履歴」を抽出して表示領域1402−6に設定する。
また、作成部904が、候補圃場F[k]の資材履歴データM[k]の中から「資材履歴」を抽出して表示領域1402−7に設定する。また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「圃場特性」を抽出して表示領域1402−8に設定する。ここで、「作業履歴」および「資材履歴」の抽出例について説明する。
・作業履歴の抽出例
作成部904は、例えば、撮影データ800−rから特定される「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F[k]で行われた農作業の「作業内容/作業者」を作業履歴データW[k]の中から抽出する。そして、作成部904が、抽出した「作業内容/作業者」を「作業履歴」として表示領域1402−6に設定する。
一例として、撮影データ800−rから特定される「撮影日/撮影時刻」を「2010/10/14/11:50」とし、作業履歴データW[k]を図6に示した作業履歴データW1とする。この場合、作成部904が、「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F1で行われた農作業の作業内容「葉切り」および作業者「作業者B」を抽出する。そして、作成部904が、「葉切り/作業者B」を表示領域1402−6に設定する。
なお、「作業内容/作業者」は、「撮影日/撮影時刻」の直前のものに限らない。例えば、作成部904が、「撮影日/撮影時刻」以前の複数の「作業内容/作業者」を抽出してもよく、また、「撮影日/撮影時刻」の直後の「作業内容/作業者」を抽出してもよい。さらに、「撮影日」を含む所定期間(例えば、「撮影日」の前後2日間)を指定して、作成部904が「作業内容/作業者」を抽出することにしてもよい。
・資材履歴の抽出例
作成部904は、例えば、撮影データ800−rから特定される「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F[k]で行われた農作業に使用された農機具の「名称/作業者」を資材履歴データM[k]の中から抽出する。そして、作成部904が、抽出した「名称/作業者」を「資材履歴」として表示領域1402−7に設定する。
一例として、撮影データ800−rから特定される「撮影日/撮影時刻」を「2010/10/14/11:50」とし、資材履歴データM[k]を図7に示した資材履歴データM1とする。この場合、作成部904が、「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F1で行われた農作業に使用された農機具の名称「15馬力(ASTE)」および作業者「作業者B」を抽出する。
また、作成部904が、「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F1で行われた農作業に使用された農機具の名称「葉切り機(取り付け型)」および作業者「作業者B」を抽出する。そして、作成部904が、「15馬力(ASTE)/作業者B」および「葉切り機(取り付け型)/作業者B」を表示領域1402−7に設定する。
これにより、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成することができる。なお、作成された撮影画像Prの表示データHr、圃場変更画面データCrは、例えば、図15に示す画面データDB1500に記憶される。画面データDB1500は、例えば、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置により実現される。
図15は、画面データDB1500の記憶内容の一例を示す説明図である。図15において、画面データDB1500は、画像ID、表示データおよび圃場変更画面データのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、撮影画像P1〜PRごとの画面データ1500−1〜1500−Rがレコードとして記憶されている。
画像IDは、撮影画像Prの識別子である。表示データは、撮影画像Prの表示データHrである。圃場変更画面データは、撮影画像Prの圃場変更画面データCrである。なお、撮影画像Prの圃場変更画面データCrが作成されていない場合、圃場変更画面データフィールドは「−(Null)」となる。
作成部904は、画面データDB1500を参照して、ディスプレイ120に表示する画面(例えば、後述する見回り結果一覧画面2000、圃場変更画面2100)を作成する。具体的には、例えば、作成部904が、画面データDB1500内の表示データH1〜HRに基づいて、図20に示す見回り結果一覧画面2000を作成する。また、作成部904が、画面データDB1500内の圃場変更画面データC2に基づいて、図21に示す圃場変更画面2100を作成する。なお、ディスプレイ120に表示される画面例については、図20〜図22を用いて後述する。
(作業支援装置101の作業支援処理手順)
つぎに、実施の形態2にかかる作業支援装置101の作業支援処理手順について説明する。図16は、実施の形態2にかかる作業支援装置101の作業支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図16のフローチャートにおいて、まず、取得部901により、携帯端末102−iにより撮影された撮影画像Prを受信したか否かを判断する(ステップS1601)。
ここで、取得部901により、撮影画像Prを受信するのを待って(ステップS1601:No)、撮影画像Prを受信した場合(ステップS1601:Yes)、撮影画像Prを撮影画像DB210に登録する(ステップS1602)。この結果、撮影画像Prの撮影データ800−rが新たなレコードとして撮影画像DB210に登録される。
つぎに、検索部902により、圃場F1〜Fmの中から、撮影画像Prの撮影地点を含む圃場Fjを検索する(ステップS1603)。ここで、撮影画像Prの撮影地点を含む圃場Fjが検索された場合(ステップS1604:Yes)、ステップS1611に移行する。
一方、撮影画像Prの撮影地点を含む圃場Fjが検索されなかった場合(ステップS1604:No)、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径αの範囲内に重心位置が含まれる圃場Fjを検索する(ステップS1605)。
ここで、複数の圃場が検索された場合(ステップS1606:Yes)、検索部902により、撮影画像Prに関連する候補圃場F[k]を検索する候補圃場検索処理を実行する(ステップS1607)。そして、関連付け部903により、撮影画像Prと候補圃場F[k]とを関連付ける(ステップS1608)。
つぎに、関連付け部903により、撮影画像DB210内の撮影データ800−rに候補圃場F[k]の圃場IDを設定する(ステップS1609)。そして、作成部904により、撮影画像Prの画面作成処理を実行して(ステップS1610)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1606において、圃場Fjが一つ検索された場合(ステップS1606:No)、関連付け部903により、撮影画像Prと圃場Fjとを関連付ける(ステップS1611)。そして、関連付け部903により、撮影画像DB210内の撮影データ800−rに圃場Fjの圃場IDを設定して(ステップS1612)、ステップS1610に移行する。
これにより、撮影画像Prと、撮影画像Prに関連する圃場Fjとを関連付けて撮影画像DB210に登録することができる。
<候補圃場検索処理手順>
つぎに、図16に示したステップS1607の候補圃場検索処理の具体的な処理手順について説明する。図17および図18は、ステップS1607の候補圃場検索処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17のフローチャートにおいて、まず、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径αの範囲内に重心位置が含まれる候補圃場F[k]の「k」を「k=1」とする(ステップS1701)。そして、検索部902により、候補圃場F[1]〜F[K]の中から候補圃場F[k]を選択する(ステップS1702)。
つぎに、検索部902により、選択した候補圃場F[k]を表す多角形G[k]の辺Spの「p」を「p=1」とする(ステップS1703)。そして、検索部902により、多角形G[k]の辺S1〜SPの中から辺Spを選択する(ステップS1704)。
つぎに、検索部902により、候補圃場をF[k]の圃場位置データL[k]に基づいて、選択した辺Spの直線式Epを算出する(ステップS1705)。そして、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点から直線式Epに下ろした垂線と直線式Epとの交点Iを算出する(ステップS1706)。
つぎに、検索部902により、算出した交点Iが辺Sp上にあるか否かを判断する(ステップS1707)。ここで、交点Iが辺Sp上にある場合(ステップS1707:Yes)、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点と交点Iとの距離d[p]を算出して(ステップS1708)、距離d[p]を中間テーブル1100に登録する(ステップS1709)。
そして、検索部902により、辺Spの「p」をインクリメントして(ステップS1710)、「p」が「P」より大きくなったか否かを判断する(ステップS1711)。ここで、「p」が「P」以下の場合(ステップS1711:No)、ステップS1704に戻る。一方、「p」が「P」より大きくなった場合(ステップS1711:Yes)、図18に示すステップS1801に移行する。
また、ステップS1707において、交点Iが辺Sp上にない場合(ステップS1707:No)、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点と辺Spの両端点との距離da,dbを算出する(ステップS1712)。そして、検索部902により、距離da,dbのうちの短いほうの距離d[p]を中間テーブル1100に登録して(ステップS1713)、ステップS1710に移行する。
図18に示すフローチャートにおいて、まず、検索部902により、多角形G[k]の辺S1〜SPの距離d[1]〜d[P]のうちの最短距離を、撮影画像Prの撮影地点と候補圃場F[k]との距離dkとして特定する(ステップS1801)。そして、検索部902により、特定した距離dkを中間テーブル1100に登録する(ステップS1802)。
つぎに、検索部902により、候補圃場F[k]の「k」をインクリメントして(ステップS1803)、「k」が「K」より大きくなったか否かを判断する(ステップS1804)。ここで、「k」が「K」以下の場合(ステップS1804:No)、図17に示したステップS1702に移行する。
一方、「k」が「K」より大きくなった場合(ステップS1804:Yes)、検索部902により、候補圃場F[1]〜F[K]の中から、距離dkが閾値β以下の候補圃場F[k]を検索して(ステップS1805)、図16に示したステップS1608に移行する。
これにより、撮影画像Prの撮影地点の周辺に存在する候補圃場F[k]を検索することができる。また、上記閾値βを農道や畦道の道幅程度に設定することで、農道や畦道から圃場Fjを撮影した場合などに、農道や畦道を介して隣接する候補圃場F[1]〜F[K]を検索することができる。
<画面作成処理手順>
つぎに、図16に示したステップS1610の画面作成処理の具体的な処理手順について説明する。図19は、ステップS1610の画面作成処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
図19のフローチャートにおいて、まず、作成部904により、撮影データ800−rに基づいて、テンプレート1300の各表示領域1301〜1303に情報を設定することで、撮影画像Prの表示データHrを作成する(ステップS1901)。そして、作成部904により、作成した表示データHrを画面データDB1500に登録する(ステップS1902)。
つぎに、作成部904により、撮影データ800−rの圃場IDフィールドに複数の圃場IDが設定されているか否かを判断する(ステップS1903)。ここで、複数の圃場IDが設定されていない場合(ステップS1903:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、複数の圃場IDが設定されている場合(ステップS1903:Yes)、作成部904により、圃場変更画面のテンプレート1400を読み出す(ステップS1904)。そして、作成部904により、撮影データ800−rから特定される画像データDrを表示領域1401に設定する(ステップS1905)。
つぎに、作成部904により、候補圃場F[k]の「k」を「k=1」として(ステップS1906)、候補圃場F[1]〜F[K]の中から候補圃場F[k]を選択する(ステップS1907)。
そして、作成部904により、候補圃場F[k]の圃場データ400−[k]の中から圃場名を抽出して(ステップS1908)、抽出した圃場名を表示領域1402に設定する(ステップS1909)。つぎに、作成部904により、候補圃場F[k]の圃場データ400−[k]の中から属性A1〜ASの属性値を抽出して(ステップS1910)、抽出した属性A1〜ASの属性値を表示領域1402に設定する(ステップS1911)。
そして、作成部904により、候補圃場F[k]の「k」をインクリメントして(ステップS1912)、「k」が「K」より大きくなったか否かを判断する(ステップS1913)。ここで、「k」が「K」以下の場合(ステップS1913:No)、ステップS1907に戻る。
一方、「k」が「K」より大きくなった場合(ステップS1913:Yes)、作成部904により、圃場変更画面データCrを画面データDB1500に登録して(ステップS1914)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、撮影画像Prの表示データHrを作成することができる。また、撮影画像Prの撮影データ800−rの圃場IDフィールドに複数の圃場IDが設定されている場合、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成することができる。
(ディスプレイ120の画面例)
つぎに、ディスプレイ120の表示される画面例について説明する。以下に説明する画面例は、例えば、キーボード309やマウス310を用いたユーザの操作入力により、画面の表示指示があった場合にディスプレイ120に表示される。
図20および図22は、見回り結果一覧画面の一例を示す説明図である。図21は、圃場変更画面の一例を示す説明図(その1)である。図20において、見回り結果一覧画面2000には、表示データH1〜H3が表示されている。表示データH1は、撮影画像P1の表示データである。表示データH2は、撮影画像P2の表示データである。表示データH3は、撮影画像P3の表示データである。
見回り結果一覧画面2000において、例えば、表示データH1の表示領域1301には、撮影画像P1の撮影日「2010/09/21」と撮影者「作業者A」が設定されている。また、表示データH1の表示領域1302には、撮影画像P1に関連する圃場F1の圃場名「圃場A」が設定されている。また、表示データH1の表示領域1303には、撮影画像P1の画像データD1が設定されている。
また、見回り結果一覧画面2000において、例えば、表示データH2の表示領域1301には、撮影画像P2の撮影日「2010/09/22」と撮影者「作業者B」が設定されている。また、表示データH2の表示領域1302には、撮影画像P2に関連する圃場が複数存在することを示す報知情報「圃場未特定」が設定されている。また、表示データH2の表示領域1303には、撮影画像P2の画像データD2が設定されている。
見回り結果一覧画面2000によれば、撮影画像P1,P3の撮影地点に基づく、各撮影画像P1,P3と各圃場A,Cとの関連付けを確認することができる。また、撮影画像P2の表示データH2に設定されている報知情報「圃場未特定」により、撮影画像P2に関連する圃場が複数存在することを把握することができる。
なお、見回り結果一覧画面2000の表示に先立って、撮影日や作業者などをユーザが指定することで、見回り結果一覧画面2000に表示する表示データHrを絞り込むことにしてもよい。
また、見回り結果一覧画面2000において、ユーザの操作入力によりカーソルCSを移動させて、表示データH2の圃場変更ボタン1304をクリックすると、撮影画像P2の圃場変更画面2100をディスプレイ120に表示させることができる。
図21において、圃場変更画面2100には、撮影画像P2の撮影日/撮影者と、撮影画像P2の画像データD2と、撮影画像P2に関連する候補圃場F4,F5の候補圃場データ2110,2120とが表示されている。
・候補圃場データ2110
具体的には、候補圃場データ2110の表示領域1402−1には、候補圃場F4の圃場名「圃場D」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−2には、候補圃場F4で栽培されている作物の品目「水稲」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−3には、候補圃場F4で栽培されている作物の品種「ひとめぼれ」が設定されている。
また、候補圃場データ2110の表示領域1402−4には、候補圃場F4で栽培されている作物の作型「田植え」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−5には、候補圃場F4で栽培されている作物の生育ステージ「収穫期」が設定されている。
また、候補圃場データ2110の表示領域1402−6には、候補圃場F4で行われた農作業の作業履歴「収穫」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−7には、候補圃場F4で行われた農作業に使用された資材履歴「運搬車」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−8には、候補圃場F4の圃場特性「水田・平坦部」が設定されている。
・候補圃場データ2120
具体的には、候補圃場データ2120の表示領域1402−1には、候補圃場F5の圃場名「圃場E」が設定されている。また、候補圃場データ2120の表示領域1402−2には、候補圃場F5で栽培されている作物の品目「水稲」が設定されている。また、候補圃場データ2120の表示領域1402−3には、候補圃場F5で栽培されている作物の品種「ひとめぼれ」が設定されている。
また、候補圃場データ2120の表示領域1402−4には、候補圃場F5で栽培されている作物の作型「田植え」が設定されている。また、候補圃場データ2120の表示領域1402−5には、候補圃場F5で栽培されている作物の生育ステージ「生育期」が設定されている。
また、候補圃場データ2120の表示領域1402−6には、候補圃場F5で行われた農作業の作業履歴「見回り」が設定されている。また、候補圃場データ2120の表示領域1402−8には、候補圃場F5の圃場特性「水田・平坦部」が設定されている。なお、候補圃場データ2120の表示領域1402−7には、資材履歴が未設定(−)となっている。
圃場変更画面2100によれば、撮影画像P2に関連する候補圃場D,Eを特定することができる。また、候補圃場D,Eを特徴付ける各種属性の属性値を確認することができる。これにより、撮影画像Prに関連する各々の候補圃場D,Eの各種属性の属性値を確認しながら、撮影画像Prに映っている圃場を特定することができる。
ここで、候補圃場D,Eの圃場間において、栽培中の作物の品目、品種および作型は同一である。一方、候補圃場D,Eの圃場間では、播種時期や定植時期が異なるため、作物の生育ステージが異なるものとなっている。また、撮影画像P2に映っている稲の穂先が垂れているため、この画面を見たユーザは、稲の生育ステージが「収穫期」であることを判別することができる。この結果、ユーザは、同一作物を栽培中の候補圃場D,Eのうち、生育ステージが「収穫期」の候補圃場Dを、撮影画像P2に映っている圃場として特定することができる。
圃場変更画面2100において、ユーザの操作入力によりカーソルCSを移動させて、候補圃場データ2110,2120のいずれかの選択ボタンB3をクリックすることにより、撮影画像P2と候補圃場とを関連付けることができる。また、圃場変更画面2100において、戻るボタンB2をクリックすると、候補圃場を選択することなく、図20に示した見回り結果一覧画面2000に戻ることができる。
例えば、圃場変更画面2100において、候補圃場データ2110の選択ボタンB3をクリックすると、撮影画像P2と候補圃場F4とを関連付けることができる。また、圃場変更画面2100において、候補圃場データ2120の選択ボタンB3をクリックすると、撮影画像P2と候補圃場F5とを関連付けることができる。
ここで、圃場変更画面2100において、候補圃場データ2110の選択ボタンB3がクリックされた状態で決定ボタンB1がクリックされた場合を想定する。この場合、関連付け部903が、撮影画像P2と候補圃場F4とを関連付ける。この結果、撮影画像DB210内の撮影データ800−2の圃場IDフィールドの情報が「F4,F5」から「F4」に変更される。
また、作成部904が、表示データH2の表示領域1302に圃場F4の圃場名「圃場D」を設定する。この結果、画面データDB1500内の表示データH2が更新される。そして、図22に示す見回り結果一覧画面2000がディスプレイ120に表示される。
図22に示す見回り結果一覧画面2000において、表示データH2の表示領域1302には、ユーザの操作入力により選択された圃場F4の圃場名「圃場D」が設定されている。すなわち、圃場変更画面2100において、圃場F4が選択された結果、表示データH2の表示領域1302の表示内容が「圃場未特定」から「圃場D」に変更されている。
以上説明したように、実施の形態2にかかる作業支援装置101によれば、撮影画像Prに関連する複数の候補圃場F[k]が検索された場合、各々の候補圃場F[k]を特徴付ける属性Asの属性値を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに関連する各々の候補圃場F[k]の属性Asの属性値を確認しながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、同時期に候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で異なる作物を栽培している場合などに、撮影画像Prから特定される作物を栽培している圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目および品種を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目および品種とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、栽培中の作物の品目が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で品種が異なる場合などに、撮影画像Prから特定される作物を栽培している圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目、品種および作型を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目、品種および作型とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、栽培中の作物の品目および品種が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で作型が異なる場合などに、撮影画像Prから特定される作物を栽培している圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の生育ステージを撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の生育段階とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、栽培中の作物の品目、品種および作型が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で播種時期や定植時期が異なる場合などに、撮影画像Prから特定される作物を栽培している圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、撮影画像Prの撮影時刻の直前に、各々の候補圃場F[k]で行われた農作業の作業履歴を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で行われた農作業とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、例えば、栽培中の作物の品目、品種および作型が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で行われている農作業が異なる場合などに、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。例えば、収穫後の圃場の状態は、収穫前の圃場の状態とは異なるため、撮影画像Prから圃場の状態を判別することができれば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、撮影画像Prの撮影時刻の直前に、各々の候補圃場F[k]で行われた農作業に使用された農機具の資材履歴を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で行われた農作業に使用された農機具とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、例えば、栽培中の作物の品目、品種および作型が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で農作業に使用された農機具が異なる場合などに、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。例えば、トラクターで耕運したあとの圃場の状態は、耕運前の圃場の状態とは異なるため、撮影画像Prから圃場の状態を判別することができれば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]の圃場特性を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]の圃場特性とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、例えば、栽培中の作物の品目、品種および作型が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で圃場特性が異なる場合などに、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。例えば、圃場が平坦地か傾斜地かによって水捌けの良し悪しが異なるため、撮影画像Prから圃場の水捌け状態を判別することができれば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、圃場変更画面に表示する候補圃場F[k]を特徴付ける属性Asを決定する場合について説明する。なお、実施の形態1,2で説明した箇所と同一箇所については説明を省略する。
(作業支援装置101の機能的構成例)
図23は、実施の形態3にかかる作業支援装置101の作成部904の具体的な機能的構成を示す説明図である。図23において、作成部904は、選択部2301と、判定部2302と、決定部2303と、を含む構成である。
まず、選択部2301は、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASの中からいずれかの属性Asを選択する。具体的には、例えば、選択部2301が、図24に示す階層情報2400を参照して、候補圃場F[k]を特徴付ける階層化された属性A1〜ASのうち上位階層の属性Asから順に選択することにしてもよい。ここで、階層情報2400の具体例について説明する。
図24は、階層情報の具体例を示す説明図である。図24において、階層情報2400は、候補圃場F[k]を特徴付ける複数の属性の階層構造を示す情報である。ここでは、複数の属性のうち階層番号が小さい属性ほど上位の階層であることを示している。すなわち、選択部2301は、階層情報2400を参照して、複数の属性のうち階層番号が小さい属性から順に選択する(品目→品種→作型→…→圃場特性)。
各属性Asの階層は、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定するために、ユーザにとって有用となり得る属性が上位階層となるように設定される。具体的には、例えば、各属性Asの階層は、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が異なれば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる属性が上位階層となるように設定される。なお、階層情報2400は、例えば、ROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されている。
図23の説明に戻り、判定部2302は、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で、選択された属性Asの属性値が一致するか否かを判定する。ここで、一例として、候補圃場F[1]〜F[K]を「候補圃場F4,F5」とし、選択された属性Asを「品目」とする。
この場合、候補圃場F4の品目は「水稲」、候補圃場F5の品目は「水稲」のため(図21参照)、判定部2302が、候補圃場F4,F5の圃場間で品目が一致すると判定する。また、選択された属性Asを「生育ステージ」とすると、候補圃場F4の生育ステージは「収穫期」、候補圃場F5の生育ステージは「生育期」のため(図21参照)、判定部2302が、候補圃場F4,F5の圃場間で生育ステージが一致しないと判定する。
決定部2303は、判定された判定結果に基づいて、圃場変更画面に表示する候補圃場F[k]を特徴付ける属性(以下、「表示属性」という)を決定する。具体的には、例えば、決定部2303が、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が一致しないと判定された属性を表示属性に決定する。これにより、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が一致しない属性を表示属性に決定することができる。
また、決定部2303は、上位階層から順に選択された属性Asの属性値が候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で不一致となるまで上記一致判定が繰り返された結果、圃場間で一致する属性および圃場間で不一致の属性を表示属性に決定することにしてもよい。
例えば、図21に示した候補圃場F4,F5の例では、まず、階層1の品目について、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値「水稲」が一致すると判定される。つぎに、階層2の品種について、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値「ひとめぼれ」が一致すると判定される。つぎに、階層3の作型について、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値「田植え」が一致すると判定される。つぎに、階層4の生育ステージについて、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値「収穫期≠生育期」が一致しないと判定される。
この場合、決定部2303は、候補圃場F4,F5の圃場間で一致すると判定された属性「品目」、「品種」、「作型」および候補圃場F4,F5の圃場間で一致しないと判定された属性「生育ステージ」を表示属性に決定する。これにより、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が不一致となった属性とともに、該属性よりも上位階層の属性を表示属性に決定することができる。
なお、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASのうち、表示属性となる属性が予め設定されていてもよい。例えば、ユーザが撮影画像Prと候補圃場F[k]とを紐付ける際に、最低限必要となり得る属性(例えば、品目、品種、作型)を表示属性として予め設定することにしてもよい。
作成部904は、決定された決定結果に基づいて、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成する。具体的には、例えば、作成部904が、候補圃場F[k]の圃場データ400−[k]の中から表示属性の属性値を抽出して、図14に示したテンプレート1400の表示領域1402に設定することで、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成する。
(作業支援装置の表示属性決定処理手順)
つぎに、実施の形態3にかかる作業支援装置101の表示属性決定処理手順について説明する。なお、以下の説明では、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASは、階層番号が昇順となるようにソートされていることにする。すなわち、属性A1が最上位の階層であり、属性ASが最下位の階層である。
図25は、実施の形態3にかかる作業支援装置101の表示属性決定処理手順の一例を示すフローチャートである。図25において、まず、選択部2301により、候補圃場F[k]を特徴付ける属性Asの「s」を「s=1」とする(ステップS2501)。そして、選択部2301により、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASの中から属性Asを選択する(ステップS2502)。
つぎに、判定部2302により、圃場DB110内の候補圃場F[1]〜F[K]の圃場データ400−[1]〜400−[K]の中から、属性Asの属性値Vs[1]〜Vs[K]を抽出する(ステップS2503)。そして、判定部2302により、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性Asの属性値Vs[1]〜Vs[K]が一致するか否かを判定する(ステップS2504)。
ここで、属性Asの属性値Vs[1]〜Vs[K]が一致する場合(ステップS2504:Yes)、決定部2303により、属性Asを表示属性に決定する(ステップS2505)。そして、選択部2301により、属性Asの「s」をインクリメントして(ステップS2506)、「s」が「S」より大きくなったか否かを判断する(ステップS2507)。
ここで、「s」が「S」以下の場合(ステップS2507:No)、ステップS2502に戻る。一方、「s」が「S」より大きくなった場合(ステップS2507:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS2504において、属性Asの属性値Vs[1]〜Vs[K]が不一致の場合(ステップS2504:No)、決定部2303により、属性Asを表示属性に決定して(ステップS2508)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が不一致となった属性とともに、該属性よりも上位階層の属性を表示属性に決定することができる。
上述した表示属性決定処理は、例えば、図19に示したステップS1904のあとに実行される。また、図19に示したステップS1910では、上述した表示属性決定処理により決定された表示属性の属性値が抽出されることになる。ここで、実施の形態3にかかる圃場変更画面について説明する。
図26は、圃場変更画面の一例を示す説明図(その2)である。図26において、圃場変更画面2600には、撮影画像P2の撮影日/撮影者と、撮影画像P2の画像データD2と、撮影画像P2に関連する候補圃場F4,F5の候補圃場データ2610,2620とが表示されている。
・候補圃場データ2610
具体的には、候補圃場データ2610の表示領域1402−1には、候補圃場F4の圃場名「圃場D」が設定されている。また、候補圃場データ2610の表示領域1402−2には、候補圃場F4で栽培されている作物の品目「水稲」が設定されている。また、候補圃場データ2610の表示領域1402−3には、候補圃場F4で栽培されている作物の品種「ひとめぼれ」が設定されている。
また、候補圃場データ2610の表示領域1402−4には、候補圃場F4で栽培されている作物の作型「田植え」が設定されている。また、候補圃場データ2610の表示領域1402−5には、候補圃場F4で栽培されている作物の生育ステージ「収穫期」が設定されている。
・候補圃場データ2620
具体的には、候補圃場データ2620の表示領域1402−1には、候補圃場F5の圃場名「圃場E」が設定されている。また、候補圃場データ2620の表示領域1402−2には、候補圃場F5で栽培されている作物の品目「水稲」が設定されている。また、候補圃場データ2620の表示領域1402−3には、候補圃場F5で栽培されている作物の品種「ひとめぼれ」が設定されている。
また、候補圃場データ2620の表示領域1402−4には、候補圃場F5で栽培されている作物の作型「田植え」が設定されている。また、候補圃場データ2620の表示領域1402−5には、候補圃場F5で栽培されている作物の生育ステージ「生育期」が設定されている。
すなわち、圃場変更画面2600では、候補圃場F4,F5を特徴付ける複数の属性のうち、圃場間で属性値が不一致となった属性「生育ステージ」の属性値と、この属性「生育ステージ」よりも上位階層の属性「品目、品種、作型」の属性値が表示されている。この結果、図21に示した圃場変更画面2100に比べて、圃場変更画面2600に表示される情報量が少なくなっている。
なお、圃場変更画面2600において、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値が不一致となった属性「生育ステージ」の属性値を強調表示することにしてもよい。これにより、属性値が不一致となった属性を判別し易くなり、ユーザの利便性を向上させることができる。
以上説明したように、実施の形態3にかかる作業支援装置101によれば、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が一致しない属性を表示属性に決定することができる。これにより、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で不一致となる属性の属性値のみを提示することができる。この結果、例えば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定するために必要となる最小限の情報のみの表示が可能となり、圃場変更画面に表示する情報量を削減することができる。
また、作業支援装置101によれば、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が不一致となった属性とともに、該属性よりも上位階層の属性を表示属性に決定することができる。これにより、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定するためにできるだけ多くの材料を提示しつつ、圃場変更画面に表示する情報量を制限することができる。
これらのことから、本実施の形態にかかる作業支援プログラムおよび作業支援装置によれば、撮影画像Prと圃場Fjの紐付けを行う編集作業の効率化を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した作業支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本作業支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本作業支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる作業支援方法、作業支援プログラムおよび作業支援装置の実施の形態を詳細に説明する。各実施の形態は、矛盾の無い範囲で組み合わせて実施することができる。
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1にかかる作業支援装置101の作業支援処理の一実施例を示す説明図である。図1において、作業支援装置101は、圃場DB(データベース)110を備え、農作業に従事するユーザによるデータの編集作業を支援するコンピュータである。
圃場DB110は、各地に点在する圃場群の各々の圃場の位置情報を記憶するデータベースである。圃場とは、作物を栽培、生育するための田畑、菜園などである。作物とは、例えば、田畑や菜園などで作られる穀類や野菜や果物などの農作物である。なお、圃場DB110の記憶内容については、図4を用いて後述する。
また、編集作業とは、農作業にかかるデータの編集作業である。農作業とは、作物を栽培、生育するための作業であり、例えば、見回り、播種、耕起、施肥、整地、除草、間引き、追肥、培土、収穫などである。編集作業は、例えば、ユーザが、一日の作業終了後、その日に撮影した撮影画像と圃場との関連付けを行って日誌等に記録する作業である。
携帯端末102は、農作業に従事するユーザが使用するコンピュータである。具体的には、例えば、携帯端末102は、携帯電話機、PDA(Personal Digital Assistant)などである。携帯端末102は、静止画や動画を撮影する機能を有する。また、携帯端末102は、自端末の位置を示す位置情報を取得する機能を有する。
具体的には、例えば、携帯端末102は、自端末に搭載されたGPS(Global Positioning System)により位置情報を取得する。なお、携帯端末102は、DGPS(Differential GPS)により、GPSにより取得した位置情報を補正することにしてもよい。携帯端末102は、作業支援装置101と通信する機能を有している。通信の例として、無線通信、有線通信が挙げられる。
以下、実施の形態1にかかる作業支援装置101の作業支援処理手順の一実施例について説明する。
(1)作業支援装置101は、携帯端末102により撮影された圃場の撮影画像Pを受信する。撮影画像Pには、携帯端末102により取得された撮影時の携帯端末102の位置情報が付与されている。撮影画像Pは、例えば、圃場における農作業の進行状況や作物の生育状況を報告するためにユーザにより撮影される。
(2)作業支援装置101は、圃場DB110を参照して、各地に点在する圃場群の中から、受信した撮影画像Pに付与されている携帯端末102の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を検索する。ここで、ユーザが、圃場を撮影する場合、圃場の中まで足を踏み入れて撮影する場合のほかに、農道や畦道などの圃場の外から撮影する場合がある。
例えば、水田のように容易に足を踏み入れられない場合や、作物全体の生育状況を俯瞰的に確認できるように圃場全体を撮影する場合、ユーザは農道や畦道などの圃場の外から撮影することが多い。そのような場合には、撮影地点が圃場の外にあたることになる。また、GPSの精度が悪い場合は、圃場の中で撮影したとしても、GPS情報が圃場の外の位置を示す場合がある。そこで、作業支援装置101が、携帯端末102の位置情報が示す撮影地点の所定範囲内に存在する圃場を検索する。
(3)作業支援装置101は、複数の圃場を検索した場合、撮影画像Pに関連する複数の圃場が存在することを示す報知情報を撮影画像Pと関連付けてディスプレイ120に表示する。ここで、報知情報とは、例えば、撮影画像Pに関連する圃場が複数存在すること、もしくは撮影画像Pに関連する圃場を一つに特定できないことを示す文字列や記号などである。
また、上記(3)において、作業支援装置101は、一つの圃場を検索した場合、該圃場の識別情報を撮影画像Pと関連付けてディスプレイ120に表示する。圃場の識別情報は、例えば、圃場を識別する圃場名や住所などである。
図1の例では、携帯端末102により撮影された撮影画像Pa,Pbが作業支援装置101のディスプレイ120に表示されている。
ここで、撮影画像Paは、圃場で栽培されているキャベツの生育状況を畦道から撮影したものである。このため、撮影画像Paの撮影地点の周辺に存在する複数の圃場が検索され、報知情報130が撮影画像Paと関連付けてディスプレイ120に表示されている。報知情報130は、圃場が未特定のため人手による確認作業が必要である旨を示すメッセージである。
また、撮影画像Pbは、圃場の中まで足を踏み入れてキャベツの生育状況を撮影したものである。このため、撮影画像Pbの撮影地点を含む一つの圃場が検索され、識別情報140が撮影画像Pbと関連付けてディスプレイ120に表示されている。識別情報140は、圃場を識別する圃場名「bbb」である。
以上説明した実施の形態1にかかる作業支援装置101によれば、各地に点在する圃場群の中から、撮影画像Pに付与された携帯端末102の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を検索することができる。これにより、農道や畦道などの圃場の外から撮影画像Pを撮影する場合を想定して、撮影地点の周辺に存在する圃場を検索することができる。
また、作業支援装置101によれば、撮影地点の周辺に存在する圃場が複数検索された場合、撮影画像Pに関連する圃場が複数存在することを示す報知情報を撮影画像Pと関連付けて表示することができる。これにより、撮影画像Pと圃場との関連付けについて、人手による確認作業が必要となる撮影画像を判別し易くなり、ユーザの編集作業の効率化を図ることができる。
(実施の形態2)
つぎに、実施の形態2にかかる作業支援システム200について説明する。なお、実施の形態1で説明した箇所と同一箇所については説明を省略する。
図2は、実施の形態2にかかる作業支援システム200のシステム構成例を示す説明図である。図2において、作業支援システム200は、作業支援装置101と、携帯端末102−1〜102−n(図面では3台)とを含む。作業支援システム200において、作業支援装置101と携帯端末102−1〜102−nは、インターネット、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワーク220を介して接続されている。作業支援装置101と携帯端末102−1〜102−nとを結ぶ通信回線は、無線でも有線でも構わない。
作業支援装置101は、撮影画像DB210を備え、農作業に従事する各々のユーザが使用する携帯端末102−1〜102−nにより撮影された撮影画像Pを管理する。なお、携帯端末102−1〜102−nは、図1に示した携帯端末102に相当する。
(作業支援装置101のハードウェア構成例)
図3は、実施の形態2にかかる作業支援装置101のハードウェア構成例を示すブロック図である。図3において、作業支援装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read‐Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303と、磁気ディスクドライブ304と、磁気ディスク305と、光ディスクドライブ306と、光ディスク307と、ディスプレイ120と、I/F(Interface)308と、キーボード309と、マウス310と、スキャナ311と、プリンタ312と、を有している。また、各構成部はバス300によってそれぞれ接続されている。
ここで、CPU301は、作業支援装置101の全体の制御を司る。ROM302は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶している。RAM303は、CPU301のワークエリアとして使用される。磁気ディスクドライブ304は、CPU301の制御にしたがって磁気ディスク305に対するデータのリード/ライトを制御する。磁気ディスク305は、磁気ディスクドライブ304の制御で書き込まれたデータを記憶する。
光ディスクドライブ306は、CPU301の制御にしたがって光ディスク307に対するデータのリード/ライトを制御する。光ディスク307は、光ディスクドライブ306の制御で書き込まれたデータを記憶したり、光ディスク307に記憶されたデータをコンピュータに読み取らせたりする。
ディスプレイ120は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。このディスプレイ120は、例えば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。
I/F308は、通信回線を通じてネットワーク220に接続され、ネットワーク220を介して他の装置に接続される。そして、I/F308は、ネットワーク220と内部のインターフェースを司り、外部装置からのデータの入出力を制御する。I/F308には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
キーボード309は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを備え、データの入力を行う。また、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどであってもよい。マウス310は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。ポインティングデバイスとして同様に機能を備えるものであれば、トラックボールやジョイスティックなどであってもよい。
スキャナ311は、画像を光学的に読み取り、作業支援装置101内に画像データを取り込む。なお、スキャナ311は、OCR(Optical Character Reader)機能を持たせてもよい。また、プリンタ312は、画像データや文書データを印刷する。プリンタ312には、例えば、レーザプリンタやインクジェットプリンタを採用することができる。
なお、作業支援装置101は光ディスクドライブ306やスキャナ311やプリンタ312を有していなくても構わない。また、図2に示した携帯端末102−1〜102−nについても、上述した作業支援装置101と同様のハードウェア構成により実現することができる。
(各種DB110,210の記憶内容)
つぎに、作業支援装置101が備える各種DB(圃場DB110、撮影画像DB210)の記憶内容について説明する。各種DB110,210は、例えば、図3に示したRAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置により実現される。
<圃場DB110の記憶内容>
図4は、圃場DB110の記憶内容の一例を示す説明図である。図4において、圃場DB110は、圃場ID、圃場名、品目、品種、作型、生育ステージ、圃場特性、圃場位置データ、作業履歴データおよび資材履歴データのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、圃場F1〜Fmの圃場データ400−1〜400−mがレコードとして記憶されている。
ここで、圃場IDは、各地に点在する圃場F1〜Fmの識別子である。以下、圃場F1〜Fmのうち任意の圃場を「圃場Fj」と表記する(j=1,2,…,m)。圃場名は、圃場Fjの名称である。品目は、圃場Fjに作付けされる作物の種類である。品目としては、例えば、水稲、キャベツ、ニンジンなどがある。
品種は、同一品目の中の種類である。品種としては、例えば、コシヒカリ(稲)、ひとめぼれ(稲)、秋冬キャベツ(キャベツ)、冬キャベツ(キャベツ)、春キャベツ(キャベツ)などがある。作型は、作物の栽培を行うときの条件や技術の組合せを示す体系である。作型としては、例えば、直播、田植え、春まき栽培、夏まき栽培、秋まき栽培、冬まき栽培などがある。
生育ステージは、圃場Fjに作付けされる作物の生育段階を示すものである。生育ステージとしては、例えば、播種期、出穂期、生育期、成熟期、収穫期などがある。圃場特性は、圃場Fjの地形や土壌特性などを示すものである。圃場特性としては、例えば、畑地、水田、平坦部、山間部、丘陵部、低地、湿地などがある。
圃場位置データは、圃場Fjの位置を示す情報である。圃場位置データについての詳細な説明は、図5を用いて後述する。作業履歴データは、圃場Fjで行われた農作業を示す情報である。作業履歴データについての詳細な説明は、図6を用いて後述する。資材履歴データは、圃場Fjで行われた農作業に使用された農機具を示す情報である。資材履歴データについての詳細な説明は、図7を用いて後述する。
圃場データ400−1を例に挙げると、圃場F1の圃場名「圃場A」、品目「キャベツ」、品種「秋冬キャベツ」、作型「秋まき」、生育ステージ「播種期」および圃場特性「畑地・傾斜部」が示されている。また、圃場位置データL1、作業履歴データW1および資材履歴データM1が設定されている。
ここで、圃場F1の圃場位置データL1、作業履歴データW1および資材履歴データM1を例に挙げて、圃場位置データLj、作業履歴データWjおよび資材履歴データMjの具体例について説明する。
・圃場位置データLjの具体例
まず、圃場位置データLjの具体例について説明する。ここでは、地図上にマッピングされた各圃場Fjが多角形により表現されている場合を例に挙げて説明する。なお、地図とは、圃場群F1〜Fmを一定の割合で縮小して平面上に表した図面データである。
図5は、圃場位置データの具体例を示す説明図である。図5において、圃場位置データL1は、X軸とY軸とからなる座標系における、圃場F1の重心位置(X1,Y1)と、圃場F1を表す多角形の各辺S1〜S4の辺位置とを示す情報である。各辺S1〜S4の辺位置は、各辺S1〜S4の両端点の座標位置である。例えば、辺S1の一方の端点の座標位置は(Xa11,Ya11)、他方の端点の座標位置は(Xb11,Yb11)である。
なお、X軸とY軸とは、各圃場に対して同一に設定されていればどの方向を示す軸であっても構わない。X軸の一例として経度を、Y軸の一例として緯度を用いることもできる。もしくは、X軸の一例として作業支援装置101が設置された場所を中心とした東西方向軸で東がプラスの軸を、Y軸の一例として作業支援装置101が設置された場所を中心とした南北方向軸で北がプラスの軸を挙げることができる。
・作業履歴データWjの具体例
図6は、作業履歴データの具体例を示す説明図である。図6において、作業履歴データW1は、圃場ID、作業日、作業時刻、作業内容および作業者のフィールドを有する。各フィールドの情報を設定することで、作業履歴データ600−1〜600−5がレコードとして記憶されている。
圃場IDは、圃場Fjの識別子である。作業日は、圃場Fjで農作業が行われた年月日である。作業時刻は、圃場Fjで農作業が行われた作業時刻である。作業内容は、圃場Fjで行われた農作業の内容である。作業内容としては、例えば、除草、見回り、葉切り、耕運、定植、肥料散布、農薬散布、収穫などがある。作業者は、圃場Fjで行われた農作業の作業者である。
作用履歴データ600−1を例に挙げると、作業日「2011/01/08」および作業時刻「13:48−14:01」に圃場F1で行われた農作業の作業内容「見回り」および作業者「作業者A」が示されている。なお、作業履歴データWjは、圃場Fjにおいて新たな農作業が行われると、その都度更新される。
・資材履歴データMjの具体例
図7は、資材履歴データの具体例を示す説明図である。図7において、資材履歴データM1は、圃場ID、作業日、使用時刻、名称および作業者のフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、資材履歴データ700−1〜700−5がレコードとして記憶されている。
圃場IDは、圃場Fjの識別子である。作業日は、圃場Fjで農作業が行われた年月日である。使用時刻は、農作業中に農機具が使用された時刻である。名称は、農作業中に使用された農機具の名称である。作業者は、圃場Fjで行われた農作業の作業者である。
資材履歴データ700−1を例に挙げると、作業日「2010/10/14」および使用時刻「13:32−15:31」に圃場F1で使用された農機具の名称「15馬力(ASTE)」および作業者「作業者B」が示されている。なお、資材履歴データMjは、圃場Fjの農作業において新たな農機具が使用されると、その都度更新される。
<撮影画像DB210の記憶内容>
図8は、撮影画像DB210の記憶内容の一例を示す説明図である。図8において、撮影画像DB210は、画像ID、撮影日、撮影時刻、撮影地点、撮影者、画像データおよび圃場IDのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、撮影データ800−1〜800−Rがレコードとして記憶されている。
画像IDは、携帯端末102−iにより撮影された撮影画像Pの識別子である。撮影日は、撮影画像Pが撮影された年月日である。撮影時刻は、撮影画像Pが撮影された時刻である。撮影地点は、撮影画像Pの撮影時における携帯端末102−iの位置情報である。撮影者は、撮影画像Pを撮影した作業者である。画像データは、撮影画像Pの画像データである。圃場IDは、撮影画像Pに関連する圃場Fjの識別子である。
撮影データ800−1を例に挙げると、撮影日「2010/9/21」および撮影時刻「14:45」に撮影された撮影画像P1の撮影地点「x1,y1」および撮影者「作業者A」が示されている。また、撮影画像Pの画像データD1および撮影画像Pに関連する圃場ID「F1」が設定されている。なお、画像が撮影された直後は、圃場IDは空欄の状態でレコードが生成される。
(作業支援装置101の機能的構成例)
図9は、実施の形態2にかかる作業支援装置101の機能的構成を示すブロック図である。図9において、作業支援装置101は、取得部901と、検索部902と、関連付け部903と、作成部904と、出力部905と、を含む構成である。この制御部となる機能(取得部901〜出力部905)は、具体的には、例えば、図3に示したROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されたプログラムをCPU301に実行させることにより、または、I/F308により、その機能を実現する。また、各機能部の処理結果は、例えば、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶される。
取得部901は、携帯端末102−iにより撮影された撮影画像Prを取得する。具体的には、例えば、取得部901が、携帯端末102−iからの受信により撮影画像Prを取得してもよく、また、図3に示したキーボード309やマウス310を用いたユーザの操作入力により撮影画像Prを取得してもよい。ここで、撮影画像Prの具体例について説明する。
なお、携帯端末102−iは、例えば認証手段を有し、該認証手段によって撮影者であるユーザを認証することにより、ユーザ(撮影者)を一意に区別する識別子を取得することができる。もしくは、どのユーザがどの携帯端末102−iを利用するかが予め決定されているのであれば、撮影画像Prを撮影した携帯端末102−iの識別子に基づいて、ユーザ(撮影者)を特定することができる。従って、撮影画像Prを取得部901が取得する際に、撮影画像Prとともに撮影者の情報を携帯端末102−iから取得してもよいし、撮影画像Prを取得した後で、作業支援装置101のCPU301が撮影画像Prと撮影者の情報とを対応づけてもよい。
図10は、撮影画像のデータの具体例を示す説明図である。図10において、撮影画像P1は、撮影日「2010/09/21」、撮影時刻「14:45」、撮影地点「x1,y1」、撮影者「作業者A」および画像データ「D1」を含む。
なお、取得された撮影画像Prは、例えば、図8に示した撮影画像DB210に記憶される。具体的には、例えば、撮影画像P1の撮影日、撮影時刻、撮影地点、撮影者および画像データが、撮影画像DB210内の各フィールドに設定された結果、撮影データ800−1(図8参照)が新たなレコードとして記憶される。
図9の説明に戻り、検索部902は、検索部902は、圃場F1〜Fmの各々の圃場Fjの位置情報に基づいて、取得された撮影画像Prに含まれる携帯端末102−iの位置情報が示す位置に略一致する圃場Fjを検索する。
具体的には、例えば、まず、検索部902が、図4に示した圃場DB110を参照して、圃場群F1〜Fmの中から、携帯端末102−iの位置情報を含む圃場Fjを検索する。ここで、携帯端末102−iの位置情報を含む圃場が検索されなかった場合、検索部902が、携帯端末102−iの位置情報の所定範囲内に存在する圃場Fjを圃場群F1〜Fmの中から検索する。なお、検索部902の具体的な処理内容については、図11および図12を用いて後述する。
関連付け部903は、取得された撮影画像Prと検索された圃場Fjとを関連付ける。関連付け結果は、例えば、図8に示した撮影画像DB210に記憶される。例えば、撮影画像P1について圃場F1が検索された場合、撮影データ800−1の圃場IDフィールドに「F1」が設定される。
作成部904は、関連付けられた関連付け結果に基づいて、撮影画像Prの表示データHrを作成する。ここで、表示データHrは、撮影画像Prと、撮影画像Prに関連する圃場Fjとを示す情報である。
また、作成部904は、撮影画像P1〜撮影画像PRの表示データH1〜HRに基づいて、撮影画像一覧画面を作成する。撮影画像一覧画面は、撮影画像P1〜撮影画像PRの表示データH1〜HRをリスト化して示す画面である(例えば、後述の図20参照)。なお、作成部904の具体的な処理内容については、図13および図14を用いて後述する。
出力部905は、作成された作成結果を出力する。具体的には、例えば、出力部905が、後述の図20に示す見回り結果一覧画面2000を出力する。出力形式としては、例えば、ディスプレイ120への表示、プリンタ312への印刷出力、I/F308による外部装置への送信がある。また、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶することとしてもよい。
(検索部902の具体的な処理内容)
ここで、携帯端末102−iの位置情報に略一致する圃場Fjを検索する検索部902の具体的な処理内容の一例について説明する。
具体的には、例えば、まず、検索部902が、地図上に点在する圃場群F1〜Fmの各々の圃場Fjを表す多角形の集合(以下、「多角形G1〜Gm」と表記する)の中から、携帯端末102−iの位置情報が示す撮影地点(以下、「撮影画像Prの撮影地点」という)を含む多角形Gjを検索する。
より具体的には、例えば、検索部902が、圃場DB110内の圃場位置データL1〜Lmに基づいて、多角形G1〜Gmの中から、撮影画像Prの撮影地点を含む多角形Gjを検索する。ここで、撮影画像Prの撮影地点を含む多角形Gjが検索された場合、多角形Gjに対応する圃場Fjが、撮影画像Prに含まれる携帯端末102−iの位置情報に略一致する圃場Fjとなる。
一方、撮影画像Prの撮影地点を含む多角形Gjが検索されなかった場合、検索部902が、圃場F1〜Fmの中から、撮影画像Prの撮影地点の所定範囲内に重心位置が含まれる圃場Fjを検索する。より具体的には、例えば、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径α(例えば、50[m])の範囲内に重心位置が含まれる圃場Fjを検索する。
これにより、圃場F1〜Fmの中から、撮影画像Prの撮影地点の周辺に存在する圃場を絞り込むことができる。なお、半径αは、例えば、予め設定されてROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に、予めユーザが設定した値として記憶されている。
また、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径αの範囲内に重心位置が含まれる圃場Fjが存在しない場合、検索部902が、圃場F1〜Fmの中から、撮影地点と重心位置との距離が最短の圃場Fjを検索することにしてもよい。
以下の説明では、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径αの範囲内に重心位置が含まれる圃場を「候補圃場F[1]〜F[K]」という。また、候補圃場F[1]〜F[K]のうち任意の候補圃場をF[k]という(k=1,2,…,K)。また、候補圃場F[k]を表す多角形G[k]の辺を「辺S1〜SP」という。また、辺S1〜SPのうち任意の辺を「辺Sp」という(p=1,2,…,P)。
つぎに、検索部902が、候補圃場F[k]を表す多角形G[k]の辺Spごとに、撮影画像Prの撮影地点と辺Spとの距離を算出する。具体的には、例えば、検索部902が、候補圃場をF[k]の圃場位置データL[k]に基づいて、多角形G[k]の辺Spの直線式Epを算出する。
このあと、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点から直線式Epに下ろした垂線と直線式Epとの交点Iを算出する。ここで、交点Iが辺Sp上にある場合、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と交点Iとの距離を、撮影画像Prの撮影地点と辺Spとの距離(以下、「距離d[p]」という)として算出する。
一方、交点Iが辺Sp上にない場合、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と辺Spの両端点との距離da,dbのうち短いほうの距離を、撮影画像Prの撮影地点と辺Spとの距離d[p]として算出する。算出された辺Spの距離d[p]は、例えば、図11に示す中間テーブル1100に記憶される。
つぎに、検索部902が、多角形G[k]の辺S1〜SPの距離d[1]〜d[P]のうちの最短距離を、撮影画像Prの撮影地点と候補圃場F[k]との距離dkとして特定する。これにより、撮影画像Prの撮影地点と各候補圃場F[k]との最短距離を距離dkとして算出することができる。特定された距離dkは、例えば、中間テーブル1100に記憶される。
ここで、中間テーブル1100の具体例について説明する。中間テーブル1100は、候補圃場F[1]〜F[K]ごとに作成される。なお、中間テーブル1100は、例えば、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置により実現される。
図11は、中間テーブルの記憶内容の一例を示す説明図である。図11において、中間テーブル1100は、辺ID、距離および最短距離のフィールドを有する。辺IDは、多角形G[k]の辺Spの識別子である。距離は、撮影画像Prの撮影地点と辺Spとの距離d[p]である。最短距離は、辺S1〜SPの距離d[1]〜d[P]のうちの最短距離である。
図11の(11−1)において、候補圃場F[1]〜F[K]の中からいずれかの候補圃場F[k]が選択された結果、中間テーブル1100の辺IDフィールドに、多角形G[k]の各辺S1〜SPの辺IDが設定されている。
図11の(11−2)において、多角形G[k]の各辺S1〜SPの距離d[1]〜d[P]が算出された結果、中間テーブル1100の距離フィールドに、撮影画像Prの撮影地点と各辺Spとの距離d[1]〜d[P]が設定されている。
図11の(11−3)において、距離d[1]〜d[P]のうちの最短距離が特定された結果、中間テーブル1100の最短距離フィールドに、撮影画像Prの撮影地点と候補圃場F[k]との距離dkが設定されている。
そして、検索部902が、候補圃場F[1]〜F[K]の中から、距離dkが閾値β以下の候補圃場F[k]を検索する。閾値βは、例えば、予め設定されてROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置にユーザにより設定された値として記憶されている。具体的には、例えば、閾値βは、農道や畦道の道幅を表す5〜10[m]程度に設定される。
これにより、撮影画像Prの撮影地点が農道や畦道などの圃場の外であった場合に、農道や畦道を介して隣接している圃場を候補圃場として検索することができる。なお、距離dkが閾値β以下の候補圃場F[k]が存在しない場合、検索部902が、候補圃場F[1]〜F[K]の中から距離dkが最短の候補圃場F[k]を検索してもよい。
図12は、圃場の検索例を示す説明図である。図12において、地図1200上に、圃場F1〜F5(多角形G1〜G5)が表示されている。なお、図面では地図1200の一部を抜粋して表示している。
ここで、地図1200上の点Aは、撮影画像P1の撮影地点を示している。点Aは、圃場F1に含まれている。この場合、撮影画像P1の撮影地点Aに略一致する圃場として、撮影地点Aを含む圃場F1が検索される。この結果、図8に示す撮影データ800−1の圃場IDフィールドに「F1」が設定される。
また、地図1200上の点Bは、撮影画像P2の撮影地点を示している。点Bは、圃場F4と圃場F5との間の農道上にある。この場合、撮影画像P2の撮影地点Bに略一致する圃場として、撮影地点Bの周辺に存在する圃場F4,F5が検索される。この結果、撮影データ800−2の圃場IDフィールドに「F4,F5」が設定される。
なお、携帯端末102−iにより取得される位置情報(例えば、GPSの位置情報)には誤差が含まれている場合がある。そこで、上記検索部902は、撮影画像Prの撮影地点に略一致する圃場Fjの検索に先立って、撮影画像Prの撮影地点を示す位置情報を補正することにしてもよい。
具体的には、例えば、取得部901が、一定間隔(例えば、2分間隔)で携帯端末102−iの位置情報を取得する。そして、検索部902が、撮影画像Prの撮影時刻の前後に取得された携帯端末102−iの位置情報を用いて、撮影画像Prの撮影地点を示す位置情報を補正する。
より具体的には、例えば、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と、撮影画像Prの撮影時刻の直前に取得された携帯端末102−iの位置情報との距離l1を算出する。また、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と、撮影画像Prの撮影時刻の直後に取得された携帯端末102−iの位置情報との距離l2を算出する。
そして、検索部902が、算出した距離l1,l2が所定値(例えば、10[m])以上の場合、撮影画像Prの撮影地点に誤差が含まれると判断して、撮影画像Prの撮影地点を示す位置情報を補正する。具体的には、例えば、検索部902が、撮影画像Prの撮影地点と、撮影画像Prの撮影時刻の前後複数点(例えば、4点)の携帯端末102−iの位置情報との平均値を、補正後の撮影画像Prの撮影地点として算出することにしてもよい。
これにより、携帯端末102−iの位置情報(例えば、GPSの位置情報)に含まれる誤差を低減させることができる。
(作成部904の具体的な処理内容)
ここで、作成部904の具体的な処理内容の一例について説明する。まず、撮影画像Prの表示データHrを作成するために用いられるテンプレートについて説明する。
図13は、表示データのテンプレートの一例を示す説明図である。図13において、テンプレート1300は、表示データHrの雛形であり、表示領域1301〜1303と、圃場変更ボタン1304と、を含む。ここで、表示領域1301は、撮影画像Prの「撮影日」および「撮影者」を表示するための領域である。
表示領域1302は、撮影画像Prに関連する圃場Fjの「圃場名」、または、撮影画像Prに関連する圃場が複数存在することを示す「報知情報」を表示するための領域である。表示領域1303は、撮影画像Prを配置するための領域である。圃場変更ボタン1304は、撮影画像Prに関連する圃場を変更するための圃場変更画面(例えば、後述の図21に示す圃場変更画面2100)に遷移させるためのボタンである。
なお、テンプレート1300は、例えば、ROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されている。また、テンプレート1300のデザインやレイアウトは任意に変更可能である。
作成部904は、撮影画像DB210内の撮影データ800−rに基づいて、テンプレート1300の各表示領域1301〜1303に情報を設定することで、撮影画像Prの表示データHrを作成する。具体的には、例えば、作成部904が、撮影データ800−rから特定される「撮影日」および「撮影者」を表示領域1301に設定する。
また、作成部904が、撮影データ800−rから特定される「圃場ID」を表示領域1302に設定する。この際、複数の圃場IDが特定された場合、「圃場ID」の代わりに、撮影画像Prに関連する圃場が複数存在することを示す「報知情報」を表示領域1302に設定する。また、作成部904が、撮影データ800−rから特定される「画像データ」を表示領域1303に設定する。これにより、撮影画像Prの表示データHrを作成することができる。
また、作成部904は、撮影データ800−rから複数の圃場IDが特定された場合、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成する。圃場変更画面は、ユーザの操作入力により、撮影画像Prに関連する複数の候補圃場の中から、撮影画像Prに映っている圃場を選択するための画面である。
具体的には、例えば、作成部904が、図14に示す圃場変更画面のテンプレート1400に基づいて、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成することができる。ここで、圃場変更画面のテンプレート1400について説明する。
図14は、圃場変更画面のテンプレートの一例を示す説明図である。図14において、テンプレート1400は、圃場変更画面の雛形であり、表示領域1401,1402と、各種ボタンB1〜B3と、を含む。ここで、表示領域1401は、撮影画像Prを配置するための領域である。
表示領域1402は、撮影画像Prに関連する候補圃場F[k]の候補圃場データを表示するための領域である。具体的には、表示領域1402は、撮影画像Prに関連する候補圃場F[k]の圃場名を表示するための表示領域1402−1と、候補圃場F[k]を特徴付ける属性の属性値とを表示するための表示領域(例えば、表示領域1402−2〜1402−8)とを含む。表示領域1402は、撮影画像Prに関連する候補圃場F[k]ごとに設けられる。なお、各種ボタンB1〜B3についての説明は、図21を用いて後述する。
候補圃場F[k]を特徴付ける属性の数や各属性の内容は任意に設定可能である。以下の説明では、候補圃場F[k]を特徴付ける複数の属性を「属性A1〜AS」と表記し、属性A1〜ASのうち任意の属性を「属性As」と表記する(s=1,2,…,S)。また、属性Asの属性値を「属性値Vs[k]」と表記する。
ここでは、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASとして、属性A1「品目」、属性A2「品種」、属性A3「作型」、属性A4「生育ステージ」、属性A5「作業履歴」、属性A6「資材履歴」、属性A7「圃場特性」が設定されている場合を想定する。
作成部904は、テンプレート1400の各表示領域1401,1402に情報を設定することで、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成することができる。具体的には、例えば、作成部904が、撮影データ800−rから特定される画像データDrを表示領域1401に設定する。
また、作成部904が、圃場DB110内の候補圃場F[k]の圃場データ400−[k]の中から「圃場名」を抽出して表示領域1402−1に設定する。また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「品目」を抽出して表示領域1402−2に設定する。また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「品種」を抽出して表示領域1402−3に設定する。
また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「作型」を抽出して表示領域1402−4に設定する。また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「生育ステージ」を抽出して表示領域1402−5に設定する。また、作成部904が、候補圃場F[k]の作業履歴データW[k]の中から「作業履歴」を抽出して表示領域1402−6に設定する。
また、作成部904が、候補圃場F[k]の資材履歴データM[k]の中から「資材履歴」を抽出して表示領域1402−7に設定する。また、作成部904が、圃場データ400−[k]の中から「圃場特性」を抽出して表示領域1402−8に設定する。ここで、「作業履歴」および「資材履歴」の抽出例について説明する。
・作業履歴の抽出例
作成部904は、例えば、撮影データ800−rから特定される「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F[k]で行われた農作業の「作業内容/作業者」を作業履歴データW[k]の中から抽出する。そして、作成部904が、抽出した「作業内容/作業者」を「作業履歴」として表示領域1402−6に設定する。
一例として、撮影データ800−rから特定される「撮影日/撮影時刻」を「2010/10/14/11:50」とし、作業履歴データW[k]を図6に示した作業履歴データW1とする。この場合、作成部904が、「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F1で行われた農作業の作業内容「葉切り」および作業者「作業者B」を抽出する。そして、作成部904が、「葉切り/作業者B」を表示領域1402−6に設定する。
なお、「作業内容/作業者」は、「撮影日/撮影時刻」の直前のものに限らない。例えば、作成部904が、「撮影日/撮影時刻」以前の複数の「作業内容/作業者」を抽出してもよく、また、「撮影日/撮影時刻」の直後の「作業内容/作業者」を抽出してもよい。さらに、「撮影日」を含む所定期間(例えば、「撮影日」の前後2日間)を指定して、作成部904が「作業内容/作業者」を抽出することにしてもよい。
・資材履歴の抽出例
作成部904は、例えば、撮影データ800−rから特定される「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F[k]で行われた農作業に使用された農機具の「名称/作業者」を資材履歴データM[k]の中から抽出する。そして、作成部904が、抽出した「名称/作業者」を「資材履歴」として表示領域1402−7に設定する。
一例として、撮影データ800−rから特定される「撮影日/撮影時刻」を「2010/10/14/11:50」とし、資材履歴データM[k]を図7に示した資材履歴データM1とする。この場合、作成部904が、「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F1で行われた農作業に使用された農機具の名称「15馬力(ASTE)」および作業者「作業者B」を抽出する。
また、作成部904が、「撮影日/撮影時刻」の直前に候補圃場F1で行われた農作業に使用された農機具の名称「葉切り機(取り付け型)」および作業者「作業者B」を抽出する。そして、作成部904が、「15馬力(ASTE)/作業者B」および「葉切り機(取り付け型)/作業者B」を表示領域1402−7に設定する。
これにより、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成することができる。なお、作成された撮影画像Prの表示データHr、圃場変更画面データCrは、例えば、図15に示す画面データDB1500に記憶される。画面データDB1500は、例えば、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置により実現される。
図15は、画面データDB1500の記憶内容の一例を示す説明図である。図15において、画面データDB1500は、画像ID、表示データおよび圃場変更画面データのフィールドを有する。各フィールドに情報を設定することで、撮影画像P1〜PRごとの画面データ1500−1〜1500−Rがレコードとして記憶されている。
画像IDは、撮影画像Prの識別子である。表示データは、撮影画像Prの表示データHrである。圃場変更画面データは、撮影画像Prの圃場変更画面データCrである。なお、撮影画像Prの圃場変更画面データCrが作成されていない場合、圃場変更画面データフィールドは「−(Null)」となる。
作成部904は、画面データDB1500を参照して、ディスプレイ120に表示する画面(例えば、後述する見回り結果一覧画面2000、圃場変更画面2100)を作成する。具体的には、例えば、作成部904が、画面データDB1500内の表示データH1〜HRに基づいて、図20に示す見回り結果一覧画面2000を作成する。また、作成部904が、画面データDB1500内の圃場変更画面データC2に基づいて、図21に示す圃場変更画面2100を作成する。なお、ディスプレイ120に表示される画面例については、図20〜図22を用いて後述する。
(作業支援装置101の作業支援処理手順)
つぎに、実施の形態2にかかる作業支援装置101の作業支援処理手順について説明する。図16は、実施の形態2にかかる作業支援装置101の作業支援処理手順の一例を示すフローチャートである。図16のフローチャートにおいて、まず、取得部901により、携帯端末102−iにより撮影された撮影画像Prを受信したか否かを判断する(ステップS1601)。
ここで、取得部901により、撮影画像Prを受信するのを待って(ステップS1601:No)、撮影画像Prを受信した場合(ステップS1601:Yes)、撮影画像Prを撮影画像DB210に登録する(ステップS1602)。この結果、撮影画像Prの撮影データ800−rが新たなレコードとして撮影画像DB210に登録される。
つぎに、検索部902により、圃場F1〜Fmの中から、撮影画像Prの撮影地点を含む圃場Fjを検索する(ステップS1603)。ここで、撮影画像Prの撮影地点を含む圃場Fjが検索された場合(ステップS1604:Yes)、ステップS1611に移行する。
一方、撮影画像Prの撮影地点を含む圃場Fjが検索されなかった場合(ステップS1604:No)、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径αの範囲内に重心位置が含まれる圃場Fjを検索する(ステップS1605)。
ここで、複数の圃場が検索された場合(ステップS1606:Yes)、検索部902により、撮影画像Prに関連する候補圃場F[k]を検索する候補圃場検索処理を実行する(ステップS1607)。そして、関連付け部903により、撮影画像Prと候補圃場F[k]とを関連付ける(ステップS1608)。
つぎに、関連付け部903により、撮影画像DB210内の撮影データ800−rに候補圃場F[k]の圃場IDを設定する(ステップS1609)。そして、作成部904により、撮影画像Prの画面作成処理を実行して(ステップS1610)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS1606において、圃場Fjが一つ検索された場合(ステップS1606:No)、関連付け部903により、撮影画像Prと圃場Fjとを関連付ける(ステップS1611)。そして、関連付け部903により、撮影画像DB210内の撮影データ800−rに圃場Fjの圃場IDを設定して(ステップS1612)、ステップS1610に移行する。
これにより、撮影画像Prと、撮影画像Prに関連する圃場Fjとを関連付けて撮影画像DB210に登録することができる。
<候補圃場検索処理手順>
つぎに、図16に示したステップS1607の候補圃場検索処理の具体的な処理手順について説明する。図17および図18は、ステップS1607の候補圃場検索処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
図17のフローチャートにおいて、まず、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点を中心として半径αの範囲内に重心位置が含まれる候補圃場F[k]の「k」を「k=1」とする(ステップS1701)。そして、検索部902により、候補圃場F[1]〜F[K]の中から候補圃場F[k]を選択する(ステップS1702)。
つぎに、検索部902により、選択した候補圃場F[k]を表す多角形G[k]の辺Spの「p」を「p=1」とする(ステップS1703)。そして、検索部902により、多角形G[k]の辺S1〜SPの中から辺Spを選択する(ステップS1704)。
つぎに、検索部902により、候補圃場をF[k]の圃場位置データL[k]に基づいて、選択した辺Spの直線式Epを算出する(ステップS1705)。そして、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点から直線式Epに下ろした垂線と直線式Epとの交点Iを算出する(ステップS1706)。
つぎに、検索部902により、算出した交点Iが辺Sp上にあるか否かを判断する(ステップS1707)。ここで、交点Iが辺Sp上にある場合(ステップS1707:Yes)、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点と交点Iとの距離d[p]を算出して(ステップS1708)、距離d[p]を中間テーブル1100に登録する(ステップS1709)。
そして、検索部902により、辺Spの「p」をインクリメントして(ステップS1710)、「p」が「P」より大きくなったか否かを判断する(ステップS1711)。ここで、「p」が「P」以下の場合(ステップS1711:No)、ステップS1704に戻る。一方、「p」が「P」より大きくなった場合(ステップS1711:Yes)、図18に示すステップS1801に移行する。
また、ステップS1707において、交点Iが辺Sp上にない場合(ステップS1707:No)、検索部902により、撮影画像Prの撮影地点と辺Spの両端点との距離da,dbを算出する(ステップS1712)。そして、検索部902により、距離da,dbのうちの短いほうの距離d[p]を中間テーブル1100に登録して(ステップS1713)、ステップS1710に移行する。
図18に示すフローチャートにおいて、まず、検索部902により、多角形G[k]の辺S1〜SPの距離d[1]〜d[P]のうちの最短距離を、撮影画像Prの撮影地点と候補圃場F[k]との距離dkとして特定する(ステップS1801)。そして、検索部902により、特定した距離dkを中間テーブル1100に登録する(ステップS1802)。
つぎに、検索部902により、候補圃場F[k]の「k」をインクリメントして(ステップS1803)、「k」が「K」より大きくなったか否かを判断する(ステップS1804)。ここで、「k」が「K」以下の場合(ステップS1804:No)、図17に示したステップS1702に移行する。
一方、「k」が「K」より大きくなった場合(ステップS1804:Yes)、検索部902により、候補圃場F[1]〜F[K]の中から、距離dkが閾値β以下の候補圃場F[k]を検索して(ステップS1805)、図16に示したステップS1608に移行する。
これにより、撮影画像Prの撮影地点の周辺に存在する候補圃場F[k]を検索することができる。また、上記閾値βを農道や畦道の道幅程度に設定することで、農道や畦道から圃場Fjを撮影した場合などに、農道や畦道を介して隣接する候補圃場F[1]〜F[K]を検索することができる。
<画面作成処理手順>
つぎに、図16に示したステップS1610の画面作成処理の具体的な処理手順について説明する。図19は、ステップS1610の画面作成処理の具体的処理手順の一例を示すフローチャートである。
図19のフローチャートにおいて、まず、作成部904により、撮影データ800−rに基づいて、テンプレート1300の各表示領域1301〜1303に情報を設定することで、撮影画像Prの表示データHrを作成する(ステップS1901)。そして、作成部904により、作成した表示データHrを画面データDB1500に登録する(ステップS1902)。
つぎに、作成部904により、撮影データ800−rの圃場IDフィールドに複数の圃場IDが設定されているか否かを判断する(ステップS1903)。ここで、複数の圃場IDが設定されていない場合(ステップS1903:No)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
一方、複数の圃場IDが設定されている場合(ステップS1903:Yes)、作成部904により、圃場変更画面のテンプレート1400を読み出す(ステップS1904)。そして、作成部904により、撮影データ800−rから特定される画像データDrを表示領域1401に設定する(ステップS1905)。
つぎに、作成部904により、候補圃場F[k]の「k」を「k=1」として(ステップS1906)、候補圃場F[1]〜F[K]の中から候補圃場F[k]を選択する(ステップS1907)。
そして、作成部904により、候補圃場F[k]の圃場データ400−[k]の中から圃場名を抽出して(ステップS1908)、抽出した圃場名を表示領域1402に設定する(ステップS1909)。つぎに、作成部904により、候補圃場F[k]の圃場データ400−[k]の中から属性A1〜ASの属性値を抽出して(ステップS1910)、抽出した属性A1〜ASの属性値を表示領域1402に設定する(ステップS1911)。
そして、作成部904により、候補圃場F[k]の「k」をインクリメントして(ステップS1912)、「k」が「K」より大きくなったか否かを判断する(ステップS1913)。ここで、「k」が「K」以下の場合(ステップS1913:No)、ステップS1907に戻る。
一方、「k」が「K」より大きくなった場合(ステップS1913:Yes)、作成部904により、圃場変更画面データCrを画面データDB1500に登録して(ステップS1914)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、撮影画像Prの表示データHrを作成することができる。また、撮影画像Prの撮影データ800−rの圃場IDフィールドに複数の圃場IDが設定されている場合、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成することができる。
(ディスプレイ120の画面例)
つぎに、ディスプレイ120の表示される画面例について説明する。以下に説明する画面例は、例えば、キーボード309やマウス310を用いたユーザの操作入力により、画面の表示指示があった場合にディスプレイ120に表示される。
図20および図22は、見回り結果一覧画面の一例を示す説明図である。図21は、圃場変更画面の一例を示す説明図(その1)である。図20において、見回り結果一覧画面2000には、表示データH1〜H3が表示されている。表示データH1は、撮影画像P1の表示データである。表示データH2は、撮影画像P2の表示データである。表示データH3は、撮影画像P3の表示データである。
見回り結果一覧画面2000において、例えば、表示データH1の表示領域1301には、撮影画像P1の撮影日「2010/09/21」と撮影者「作業者A」が設定されている。また、表示データH1の表示領域1302には、撮影画像P1に関連する圃場F1の圃場名「圃場A」が設定されている。また、表示データH1の表示領域1303には、撮影画像P1の画像データD1が設定されている。
また、見回り結果一覧画面2000において、例えば、表示データH2の表示領域1301には、撮影画像P2の撮影日「2010/09/22」と撮影者「作業者B」が設定されている。また、表示データH2の表示領域1302には、撮影画像P2に関連する圃場が複数存在することを示す報知情報「圃場未特定」が設定されている。また、表示データH2の表示領域1303には、撮影画像P2の画像データD2が設定されている。
見回り結果一覧画面2000によれば、撮影画像P1,P3の撮影地点に基づく、各撮影画像P1,P3と各圃場A,Cとの関連付けを確認することができる。また、撮影画像P2の表示データH2に設定されている報知情報「圃場未特定」により、撮影画像P2に関連する圃場が複数存在することを把握することができる。
なお、見回り結果一覧画面2000の表示に先立って、撮影日や作業者などをユーザが指定することで、見回り結果一覧画面2000に表示する表示データHrを絞り込むことにしてもよい。
また、見回り結果一覧画面2000において、ユーザの操作入力によりカーソルCSを移動させて、表示データH2の圃場変更ボタン1304をクリックすると、撮影画像P2の圃場変更画面2100をディスプレイ120に表示させることができる。
図21において、圃場変更画面2100には、撮影画像P2の撮影日/撮影者と、撮影画像P2の画像データD2と、撮影画像P2に関連する候補圃場F4,F5の候補圃場データ2110,2120とが表示されている。
・候補圃場データ2110
具体的には、候補圃場データ2110の表示領域1402−1には、候補圃場F4の圃場名「圃場D」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−2には、候補圃場F4で栽培されている作物の品目「水稲」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−3には、候補圃場F4で栽培されている作物の品種「ひとめぼれ」が設定されている。
また、候補圃場データ2110の表示領域1402−4には、候補圃場F4で栽培されている作物の作型「田植え」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−5には、候補圃場F4で栽培されている作物の生育ステージ「収穫期」が設定されている。
また、候補圃場データ2110の表示領域1402−6には、候補圃場F4で行われた農作業の作業履歴「収穫」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−7には、候補圃場F4で行われた農作業に使用された資材履歴「運搬車」が設定されている。また、候補圃場データ2110の表示領域1402−8には、候補圃場F4の圃場特性「水田・平坦部」が設定されている。
・候補圃場データ2120
具体的には、候補圃場データ2120の表示領域1402−1には、候補圃場F5の圃場名「圃場E」が設定されている。また、候補圃場データ2120の表示領域1402−2には、候補圃場F5で栽培されている作物の品目「水稲」が設定されている。また、候補圃場データ2120の表示領域1402−3には、候補圃場F5で栽培されている作物の品種「ひとめぼれ」が設定されている。
また、候補圃場データ2120の表示領域1402−4には、候補圃場F5で栽培されている作物の作型「田植え」が設定されている。また、候補圃場データ2120の表示領域1402−5には、候補圃場F5で栽培されている作物の生育ステージ「生育期」が設定されている。
また、候補圃場データ2120の表示領域1402−6には、候補圃場F5で行われた農作業の作業履歴「見回り」が設定されている。また、候補圃場データ2120の表示領域1402−8には、候補圃場F5の圃場特性「水田・平坦部」が設定されている。なお、候補圃場データ2120の表示領域1402−7には、資材履歴が未設定(−)となっている。
圃場変更画面2100によれば、撮影画像P2に関連する候補圃場D,Eを特定することができる。また、候補圃場D,Eを特徴付ける各種属性の属性値を確認することができる。これにより、撮影画像Prに関連する各々の候補圃場D,Eの各種属性の属性値を確認しながら、撮影画像Prに映っている圃場を特定することができる。
ここで、候補圃場D,Eの圃場間において、栽培中の作物の品目、品種および作型は同一である。一方、候補圃場D,Eの圃場間では、播種時期や定植時期が異なるため、作物の生育ステージが異なるものとなっている。また、撮影画像P2に映っている稲の穂先が垂れているため、この画面を見たユーザは、稲の生育ステージが「収穫期」であることを判別することができる。この結果、ユーザは、同一作物を栽培中の候補圃場D,Eのうち、生育ステージが「収穫期」の候補圃場Dを、撮影画像P2に映っている圃場として特定することができる。
圃場変更画面2100において、ユーザの操作入力によりカーソルCSを移動させて、候補圃場データ2110,2120のいずれかの選択ボタンB3をクリックすることにより、撮影画像P2と候補圃場とを関連付けることができる。また、圃場変更画面2100において、戻るボタンB2をクリックすると、候補圃場を選択することなく、図20に示した見回り結果一覧画面2000に戻ることができる。
例えば、圃場変更画面2100において、候補圃場データ2110の選択ボタンB3をクリックすると、撮影画像P2と候補圃場F4とを関連付けることができる。また、圃場変更画面2100において、候補圃場データ2120の選択ボタンB3をクリックすると、撮影画像P2と候補圃場F5とを関連付けることができる。
ここで、圃場変更画面2100において、候補圃場データ2110の選択ボタンB3がクリックされた状態で決定ボタンB1がクリックされた場合を想定する。この場合、関連付け部903が、撮影画像P2と候補圃場F4とを関連付ける。この結果、撮影画像DB210内の撮影データ800−2の圃場IDフィールドの情報が「F4,F5」から「F4」に変更される。
また、作成部904が、表示データH2の表示領域1302に圃場F4の圃場名「圃場D」を設定する。この結果、画面データDB1500内の表示データH2が更新される。そして、図22に示す見回り結果一覧画面2000がディスプレイ120に表示される。
図22に示す見回り結果一覧画面2000において、表示データH2の表示領域1302には、ユーザの操作入力により選択された圃場F4の圃場名「圃場D」が設定されている。すなわち、圃場変更画面2100において、圃場F4が選択された結果、表示データH2の表示領域1302の表示内容が「圃場未特定」から「圃場D」に変更されている。
以上説明したように、実施の形態2にかかる作業支援装置101によれば、撮影画像Prに関連する複数の候補圃場F[k]が検索された場合、各々の候補圃場F[k]を特徴付ける属性Asの属性値を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに関連する各々の候補圃場F[k]の属性Asの属性値を確認しながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、同時期に候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で異なる作物を栽培している場合などに、撮影画像Prから特定される作物を栽培している圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目および品種を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目および品種とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、栽培中の作物の品目が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で品種が異なる場合などに、撮影画像Prから特定される作物を栽培している圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目、品種および作型を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の品目、品種および作型とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、栽培中の作物の品目および品種が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で作型が異なる場合などに、撮影画像Prから特定される作物を栽培している圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の生育ステージを撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で栽培される作物の生育段階とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、栽培中の作物の品目、品種および作型が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で播種時期や定植時期が異なる場合などに、撮影画像Prから特定される作物を栽培している圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、撮影画像Prの撮影時刻の直前に、各々の候補圃場F[k]で行われた農作業の作業履歴を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で行われた農作業とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、例えば、栽培中の作物の品目、品種および作型が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で行われている農作業が異なる場合などに、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。例えば、収穫後の圃場の状態は、収穫前の圃場の状態とは異なるため、撮影画像Prから圃場の状態を判別することができれば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、撮影画像Prの撮影時刻の直前に、各々の候補圃場F[k]で行われた農作業に使用された農機具の資材履歴を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]で行われた農作業に使用された農機具とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、例えば、栽培中の作物の品目、品種および作型が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で農作業に使用された農機具が異なる場合などに、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。例えば、トラクターで耕運したあとの圃場の状態は、耕運前の圃場の状態とは異なるため、撮影画像Prから圃場の状態を判別することができれば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。
また、作業支援装置101によれば、各々の候補圃場F[k]の圃場特性を撮影画像Prと関連付けて出力することができる。
これにより、ユーザは、撮影画像Prに映っている内容と、各々の候補圃場F[k]の圃場特性とを照らし合わせながら、撮影画像Prと圃場Fjとの紐付け作業を行うことができる。この結果、例えば、栽培中の作物の品目、品種および作型が同一であっても、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で圃場特性が異なる場合などに、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。例えば、圃場が平坦地か傾斜地かによって水捌けの良し悪しが異なるため、撮影画像Prから圃場の水捌け状態を判別することができれば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる。
(実施の形態3)
実施の形態3では、圃場変更画面に表示する候補圃場F[k]を特徴付ける属性Asを決定する場合について説明する。なお、実施の形態1,2で説明した箇所と同一箇所については説明を省略する。
(作業支援装置101の機能的構成例)
図23は、実施の形態3にかかる作業支援装置101の作成部904の具体的な機能的構成を示す説明図である。図23において、作成部904は、選択部2301と、判定部2302と、決定部2303と、を含む構成である。
まず、選択部2301は、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASの中からいずれかの属性Asを選択する。具体的には、例えば、選択部2301が、図24に示す階層情報2400を参照して、候補圃場F[k]を特徴付ける階層化された属性A1〜ASのうち上位階層の属性Asから順に選択することにしてもよい。ここで、階層情報2400の具体例について説明する。
図24は、階層情報の具体例を示す説明図である。図24において、階層情報2400は、候補圃場F[k]を特徴付ける複数の属性の階層構造を示す情報である。ここでは、複数の属性のうち階層番号が小さい属性ほど上位の階層であることを示している。すなわち、選択部2301は、階層情報2400を参照して、複数の属性のうち階層番号が小さい属性から順に選択する(品目→品種→作型→…→圃場特性)。
各属性Asの階層は、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定するために、ユーザにとって有用となり得る属性が上位階層となるように設定される。具体的には、例えば、各属性Asの階層は、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が異なれば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定し易くなる属性が上位階層となるように設定される。なお、階層情報2400は、例えば、ROM302、RAM303、磁気ディスク305、光ディスク307などの記憶装置に記憶されている。
図23の説明に戻り、判定部2302は、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で、選択された属性Asの属性値が一致するか否かを判定する。ここで、一例として、候補圃場F[1]〜F[K]を「候補圃場F4,F5」とし、選択された属性Asを「品目」とする。
この場合、候補圃場F4の品目は「水稲」、候補圃場F5の品目は「水稲」のため(図21参照)、判定部2302が、候補圃場F4,F5の圃場間で品目が一致すると判定する。また、選択された属性Asを「生育ステージ」とすると、候補圃場F4の生育ステージは「収穫期」、候補圃場F5の生育ステージは「生育期」のため(図21参照)、判定部2302が、候補圃場F4,F5の圃場間で生育ステージが一致しないと判定する。
決定部2303は、判定された判定結果に基づいて、圃場変更画面に表示する候補圃場F[k]を特徴付ける属性(以下、「表示属性」という)を決定する。具体的には、例えば、決定部2303が、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が一致しないと判定された属性を表示属性に決定する。これにより、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が一致しない属性を表示属性に決定することができる。
また、決定部2303は、上位階層から順に選択された属性Asの属性値が候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で不一致となるまで上記一致判定が繰り返された結果、圃場間で一致する属性および圃場間で不一致の属性を表示属性に決定することにしてもよい。
例えば、図21に示した候補圃場F4,F5の例では、まず、階層1の品目について、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値「水稲」が一致すると判定される。つぎに、階層2の品種について、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値「ひとめぼれ」が一致すると判定される。つぎに、階層3の作型について、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値「田植え」が一致すると判定される。つぎに、階層4の生育ステージについて、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値「収穫期≠生育期」が一致しないと判定される。
この場合、決定部2303は、候補圃場F4,F5の圃場間で一致すると判定された属性「品目」、「品種」、「作型」および候補圃場F4,F5の圃場間で一致しないと判定された属性「生育ステージ」を表示属性に決定する。これにより、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が不一致となった属性とともに、該属性よりも上位階層の属性を表示属性に決定することができる。
なお、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASのうち、表示属性となる属性が予め設定されていてもよい。例えば、ユーザが撮影画像Prと候補圃場F[k]とを紐付ける際に、最低限必要となり得る属性(例えば、品目、品種、作型)を表示属性として予め設定することにしてもよい。
作成部904は、決定された決定結果に基づいて、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成する。具体的には、例えば、作成部904が、候補圃場F[k]の圃場データ400−[k]の中から表示属性の属性値を抽出して、図14に示したテンプレート1400の表示領域1402に設定することで、撮影画像Prの圃場変更画面データCrを作成する。
(作業支援装置の表示属性決定処理手順)
つぎに、実施の形態3にかかる作業支援装置101の表示属性決定処理手順について説明する。なお、以下の説明では、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASは、階層番号が昇順となるようにソートされていることにする。すなわち、属性A1が最上位の階層であり、属性ASが最下位の階層である。
図25は、実施の形態3にかかる作業支援装置101の表示属性決定処理手順の一例を示すフローチャートである。図25において、まず、選択部2301により、候補圃場F[k]を特徴付ける属性Asの「s」を「s=1」とする(ステップS2501)。そして、選択部2301により、候補圃場F[k]を特徴付ける属性A1〜ASの中から属性Asを選択する(ステップS2502)。
つぎに、判定部2302により、圃場DB110内の候補圃場F[1]〜F[K]の圃場データ400−[1]〜400−[K]の中から、属性Asの属性値Vs[1]〜Vs[K]を抽出する(ステップS2503)。そして、判定部2302により、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性Asの属性値Vs[1]〜Vs[K]が一致するか否かを判定する(ステップS2504)。
ここで、属性Asの属性値Vs[1]〜Vs[K]が一致する場合(ステップS2504:Yes)、決定部2303により、属性Asを表示属性に決定する(ステップS2505)。そして、選択部2301により、属性Asの「s」をインクリメントして(ステップS2506)、「s」が「S」より大きくなったか否かを判断する(ステップS2507)。
ここで、「s」が「S」以下の場合(ステップS2507:No)、ステップS2502に戻る。一方、「s」が「S」より大きくなった場合(ステップS2507:Yes)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
また、ステップS2504において、属性Asの属性値Vs[1]〜Vs[K]が不一致の場合(ステップS2504:No)、決定部2303により、属性Asを表示属性に決定して(ステップS2508)、本フローチャートによる一連の処理を終了する。
これにより、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が不一致となった属性とともに、該属性よりも上位階層の属性を表示属性に決定することができる。
上述した表示属性決定処理は、例えば、図19に示したステップS1904のあとに実行される。また、図19に示したステップS1910では、上述した表示属性決定処理により決定された表示属性の属性値が抽出されることになる。ここで、実施の形態3にかかる圃場変更画面について説明する。
図26は、圃場変更画面の一例を示す説明図(その2)である。図26において、圃場変更画面2600には、撮影画像P2の撮影日/撮影者と、撮影画像P2の画像データD2と、撮影画像P2に関連する候補圃場F4,F5の候補圃場データ2610,2620とが表示されている。
・候補圃場データ2610
具体的には、候補圃場データ2610の表示領域1402−1には、候補圃場F4の圃場名「圃場D」が設定されている。また、候補圃場データ2610の表示領域1402−2には、候補圃場F4で栽培されている作物の品目「水稲」が設定されている。また、候補圃場データ2610の表示領域1402−3には、候補圃場F4で栽培されている作物の品種「ひとめぼれ」が設定されている。
また、候補圃場データ2610の表示領域1402−4には、候補圃場F4で栽培されている作物の作型「田植え」が設定されている。また、候補圃場データ2610の表示領域1402−5には、候補圃場F4で栽培されている作物の生育ステージ「収穫期」が設定されている。
・候補圃場データ2620
具体的には、候補圃場データ2620の表示領域1402−1には、候補圃場F5の圃場名「圃場E」が設定されている。また、候補圃場データ2620の表示領域1402−2には、候補圃場F5で栽培されている作物の品目「水稲」が設定されている。また、候補圃場データ2620の表示領域1402−3には、候補圃場F5で栽培されている作物の品種「ひとめぼれ」が設定されている。
また、候補圃場データ2620の表示領域1402−4には、候補圃場F5で栽培されている作物の作型「田植え」が設定されている。また、候補圃場データ2620の表示領域1402−5には、候補圃場F5で栽培されている作物の生育ステージ「生育期」が設定されている。
すなわち、圃場変更画面2600では、候補圃場F4,F5を特徴付ける複数の属性のうち、圃場間で属性値が不一致となった属性「生育ステージ」の属性値と、この属性「生育ステージ」よりも上位階層の属性「品目、品種、作型」の属性値が表示されている。この結果、図21に示した圃場変更画面2100に比べて、圃場変更画面2600に表示される情報量が少なくなっている。
なお、圃場変更画面2600において、候補圃場F4,F5の圃場間で属性値が不一致となった属性「生育ステージ」の属性値を強調表示することにしてもよい。これにより、属性値が不一致となった属性を判別し易くなり、ユーザの利便性を向上させることができる。
以上説明したように、実施の形態3にかかる作業支援装置101によれば、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が一致しない属性を表示属性に決定することができる。これにより、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で不一致となる属性の属性値のみを提示することができる。この結果、例えば、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定するために必要となる最小限の情報のみの表示が可能となり、圃場変更画面に表示する情報量を削減することができる。
また、作業支援装置101によれば、候補圃場F[1]〜F[K]の圃場間で属性値が不一致となった属性とともに、該属性よりも上位階層の属性を表示属性に決定することができる。これにより、撮影画像Prに映っている圃場Fjを特定するためにできるだけ多くの材料を提示しつつ、圃場変更画面に表示する情報量を制限することができる。
これらのことから、本実施の形態にかかる作業支援方法、作業支援プログラムおよび作業支援装置によれば、撮影画像Prと圃場Fjの紐付けを行う編集作業の効率化を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した作業支援方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本作業支援プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また、本作業支援プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)携帯端末により撮影され撮影時の前記携帯端末の位置情報が付与された圃場の撮影画像を取得する取得工程と、
圃場群の各々の圃場の位置情報に基づいて、前記取得工程によって取得された前記撮影画像に付与されている前記携帯端末の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を前記圃場群の中から検索する検索工程と、
前記検索工程によって複数の圃場が検索された場合、前記撮影画像に関連する複数の圃場が存在することを示す報知情報を前記撮影画像と関連付けて出力する出力工程と、
をコンピュータが実行することを特徴とする作業支援方法。
(付記2)前記コンピュータが、
前記圃場群の各々の圃場を特徴付ける属性の属性値を記憶するデータベースの中から、前記検索工程によって検索された前記複数の圃場の各々の圃場(以下、「候補圃場」という)を特徴付ける属性の属性値を抽出する抽出工程を実行し、
前記出力工程は、
前記抽出工程によって抽出された前記各々の候補圃場を特徴付ける属性の属性値を前記撮影画像と関連付けて出力することを特徴とする付記1に記載の作業支援方法。
(付記3)前記データベースは、前記各々の圃場に作付けされる作物の品目、品種および作型のうち少なくともいずれかの属性の属性値を記憶しており、
前記抽出工程は、
前記データベースの中から、前記各々の候補圃場に作付けされる作物の品目、品種および作型のうち少なくともいずれかの属性の属性値を抽出することを特徴とする付記2に記載の作業支援方法。
(付記4)前記データベースは、前記各々の圃場に作付けされる作物の生育段階を表す属性の属性値を記憶しており、
前記抽出工程は、
前記データベースの中から、前記各々の候補圃場に作付けされる作物の生育段階を表す属性の属性値を抽出することを特徴とする付記3に記載の作業支援方法。
(付記5)前記データベースは、前記各々の圃場で行われた農作業の作業時刻および作業内容を表す属性の属性値を記憶しており、
前記抽出工程は、
前記データベースの中から、前記撮影画像が撮影された撮影時刻の直前に前記各々の候補圃場で行われた農作業の作業内容を表す属性の属性値を抽出することを特徴とする付記4に記載の作業支援方法。
(付記6)前記データベースは、前記各々の圃場で行われた農作業に使用された農機具を表す属性の属性値を記憶しており、
前記抽出工程は、
前記データベースの中から、前記撮影画像が撮影された撮影時刻の直前に前記各々の候補圃場で行われた農作業に使用された農機具を表す属性の属性値を抽出することを特徴とする付記5に記載の作業支援方法。
(付記7)前記データベースは、前記各々の圃場の圃場特性を表す属性の属性値を記憶しており、
前記抽出工程は、
前記データベースの中から、前記各々の候補圃場の圃場特性を表す属性の属性値を抽出することを特徴とする付記6に記載の作業支援方法。
(付記8)前記コンピュータが、
前記抽出工程によって抽出された前記各々の候補圃場を特徴付ける複数の属性の中からいずれかの属性を選択する選択工程と、
前記選択工程によって選択された属性の属性値が前記複数の候補圃場の圃場間で一致するか否かを判定する判定工程と、を実行し、
前記出力工程は、
前記判定工程によって前記複数の候補圃場の圃場間で不一致と判定された属性の属性値を前記撮影画像と関連付けて出力することを特徴とする付記7に記載の作業支援方法。
(付記9)前記選択工程は、
前記各々の候補圃場を特徴付ける階層化された複数の属性のうち上位階層の属性から順に選択し、
前記判定工程は、
前記選択工程によって選択された属性の属性値が前記複数の候補圃場の圃場間で一致するか否かを判定し、
前記出力工程は、
前記選択工程によって選択された属性の属性値が前記複数の候補圃場の圃場間で不一致となるまで前記選択工程および前記判定工程が繰り返された結果、前記圃場間で一致する属性の属性値および前記圃場間で不一致の属性の属性値を、前記撮影画像と関連付けて出力することを特徴とする付記8に記載の作業支援方法。
(付記10)前記コンピュータが、
地図上に点在する前記圃場群の各々の圃場を表す多角形の辺ごとに、前記携帯端末の位置情報が示す前記地図上の座標点と前記辺との距離を算出する算出工程を実行し、
前記検索工程は、
前記算出工程によって算出された前記多角形の辺ごとの距離のうちの最短距離が所定の閾値以下となる圃場を前記圃場群の中から検索することを特徴とする付記9に記載の作業支援方法。
(付記11)前記コンピュータが、
前記撮影画像が撮影された撮影時刻を含む一定期間内に取得された前記携帯端末の位置情報の集合に基づいて、前記撮影画像に付与されている前記携帯端末の位置情報を補正する補正工程を実行し、
前記検索工程は、
前記補正工程によって補正された補正後の前記携帯端末の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を前記圃場群の中から検索することを特徴とする付記1〜10のいずれか一つに記載の作業支援方法。
(付記12)前記検索工程において、
前記圃場群の各々の圃場の位置情報に基づいて、前記圃場群の中から前記携帯端末の位置情報を含む圃場を検索する第1の検索工程と、
前記第1の検索工程によって前記圃場が検索されなかった場合、前記携帯端末の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を前記圃場群の中から検索する第2の検索工程と、
を前記コンピュータが実行することを特徴とする付記11に記載の作業支援方法。
(付記13)携帯端末により撮影され撮影時の前記携帯端末の位置情報が付与された圃場の撮影画像を取得する取得工程と、
圃場群の各々の圃場の位置情報に基づいて、前記取得工程によって取得された前記撮影画像に付与されている前記携帯端末の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を前記圃場群の中から検索する検索工程と、
前記検索工程によって複数の圃場が検索された場合、前記撮影画像に関連する複数の圃場が存在することを示す報知情報を前記撮影画像と関連付けて出力する出力工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とする作業支援プログラム。
(付記14)携帯端末により撮影され撮影時の前記携帯端末の位置情報が付与された圃場の撮影画像を取得する取得部と、
圃場群の各々の圃場の位置情報に基づいて、前記取得部によって取得された前記撮影画像に付与されている前記携帯端末の位置情報の所定範囲内に存在する圃場を前記圃場群の中から検索する検索部と、
前記検索部によって複数の圃場が検索された場合、前記撮影画像に関連する複数の圃場が存在することを示す報知情報を前記撮影画像と関連付けて出力する出力部と、
を備えることを特徴とする作業支援装置。