JPWO2012121346A1 - 中性子線検出装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、コルキライト型フッ化物単結晶からなる中性子線検出用シンチレーターとシリコンフォトダイオードとを備えた中性子線検出装置であって、前記単結晶が、ランタノイドとしてEuのみを含んでおり、かつ、6Liを0.80atom/nm3以上含有し、さらに、Euの含有量が0.0025乃至0.05mol%であり、前記シンチレーターの厚みが1mmを超えていることを特徴とする中性子線検出装置である。本発明により、十分に高い中性子線検出効率を有し、かつγ線の影響が少ない中性子線検出部を有し、全体の大きさとしては小型・軽量な中性子線検出装置が提供される。
Description
本発明は、中性子線の検出に用いる中性子線検出装置に関し、詳しくは6Liを0.80atom/nm3以上含有し、一定量のEuのみを含有するコルキライト型フッ化物単結晶からなる、厚い中性子線検出用シンチレーターとシリコンフォトダイオードとを備えた中性子線検出装置に関する。
中性子線検出装置は原子炉などの放射線管理区域やセキュリティ分野で用いられている。従来、3Heと中性子線との3He(n,p)T反応を利用する3Heガスを用いた検出装置が主に用いられてきた。中性子線はエネルギーに応じて、熱中性子線(約0.025eV)、熱外中性子線(約1eV)、低速中性子線(0.03〜100eV)、中速中性子線(0.1〜500keV)、高速中性子線(500keV以上)などに分類される。エネルギーの高い中性子線、例えば高速中性子線は、3He(n,p)T反応の発生確率が著しく低く、3Heガスを用いた中性子線検出装置による検出感度が低い。従って、中性子線検出装置の主な検出対象は、エネルギーの低い熱中性子線である。高速中性子線を検出する場合は、ポリエチレンなどの減速材を用いて、高速中性子線を熱中性子線まで減速させてから検出する方法が用いられており、例えば3Heを用いた中性子線検出装置部を球形ポリエチレン減速材で覆うレムカウンターやボナー球スペクトロメーターが使用されている。
このように、熱中性子線に対する感度の高い中性子線検出装置として、3Heガスを用いた中性子線検出装置が長らく用いられてきた。しかし、3Heガスは希少なため、近年、価格が高騰している。更に、ガス式検出装置は大型で取り扱いが不便である。よって、代替技術への置き換えが求められている。代替技術の一例として、シリコンフォトダイオードの受光面に6LiF膜を形成した検出装置が報告されている(非特許文献1)。該検出装置は、3Heと同様に熱中性子と核反応を起こすリチウム6(6Li)を利用するものである。該検出装置において、熱中性子線は、以下のようにして検出される。即ち、熱中性子線と6Liとの核反応によりα線が生成し、該α線がシリコンフォトダイオードの受光面に照射され、その際のシリコンフォトダイオードの電流電圧特性の変化から、熱中性子線を検出できる。しかし、このような検出装置はいまだ実用化されていない。中性子線の検出効率を十分に得るためには6LiF膜を厚くする必要があるが、6LiF膜はα線を吸収する性質を有するために厚くすることができないからである。もしも6LiF膜を厚くすると、核反応により生じたα線の多くが膜を通過する間に吸収され、その結果、シリコンフォトダイオードまで到達するα線の量が少なくなる。
厚みの問題を解決する方法として、6LiF膜の代わりに6Liを含有する中性子線検出用シンチレーターを用いる方法が考えられる。本明細書において、中性子線検出用シンチレーターとは、中性子線が衝突する際に蛍光を発する物質からなるものを意味する。6Liを含有する中性子線検出用シンチレーターは、以下のようにして発光する。即ち、熱中性子線を該シンチレーターに照射すると、該熱中性子線と6Liとが核反応を起こしてα線が生じ、該α線が発光中心元素を励起して蛍光を発する。6Liを含有する中性子線検出用シンチレーターは、厚くすることができる。該シンチレーターも、6LiF膜と同じく、α線を吸収する性質を有しているものの、該シンチレーターでは、α線が速やかに発光に変換され、この光がシンチレーター内で吸収されにくいからである。シンチレーターが、生じた蛍光がシリコンフォトダイオードまで到達しうる程度に透明である限り、受光面に対して垂直方向の厚みが厚い場合でも、その発光が受光面まで届くものと考えられる。
しかしながら、上記の6Liを含有する中性子線検出用シンチレーターとシリコンフォトダイオードを組み合わせた検出装置も、いまだ実用化されていない。一般的に、シリコンフォトダイオードは長波長の光、特に約900nmの光に対して高感度であるが、400nm以下の短波長の光に対する感度は低い。従来、6Liを含有する中性子線検出用シンチレーターとして、6Liガラスシンチレーターが一般的に用いられてきた。該シンチレーターの発光波長は395nmであり、更に、該波長における発光強度も低い。従って、従来の6Liガラスシンチレーターは、シリコンフォトダイオードとの組み合わせに適さなかった。
比較的長い発光波長を有する中性子線検出用シンチレーターとして、発光波長540nmであるテルビウム添加ガドリニウムオキシサルファイド(Tb:Gd2O2S)が挙げられ、該シンチレーターをイメージインテンシファイアと組み合わせた中性子線撮像機が提案されている(非特許文献2)。しかしながら、Tb:Gd2O2Sの有効原子番号は61であり、リチウムカルシウムアルミニウムフルオライド{(LiCaAlF6)有効原子番号14}やリチウムストロンチウムアルミニウムフルオライド{(LiSrAlF6)有効原子番号30}等と比べて非常に高い。このため、中性子線だけでなくγ線に対しても有感であり、Tb:Gd2O2Sのシンチレーターを有する中性子線検出装置では、中性子線だけを検出するのが困難であった。Tb:Gd2O2Sと同様に比較的長い発光波長を有する中性子検出用シンチレーターとして、ユウロピウム添加ヨウ化リチウム(Eu:6LiI)も挙げられる。Eu:6LiIもまたシリコンフォトダイオードと組みわせることは可能であるが、激しい潮解性のため加工が困難である上に、有効原子番号が46と比較的高く、γ線に対しても有感で中性子線だけを検出するのが困難であった。
本発明者らは、先に、シリコンフォトダイオードと組み合わせて使用することができ、且つ、有効原子番号が低くてγ線による発光を起こしにくい中性子線検出用シンチレーターをいくつか提案している。
具体的には、特許文献1において、Ti等の第4周期元素を含み、且つ、6Liを0.80atom/nm3以上含有するコルキライト型フッ化物単結晶であって、更に、Ce又は/及びEuを含有するコルキライト型フッ化物単結晶からなる中性子線検出用シンチレーターを提案している。特許文献1のシンチレーターは、第4周期元素を含むことによって長波長の光を発するので、シリコンフォトダイオードと組み合わせることができるだけでなく、Ce又は/及びEuを含むことによって短波長の光を発するので、光電子増倍管とも組み合わせることができる。
特許文献2においては、少なくとも二種類の希土類元素を含有し、6Liを0.80atom/nm3以上含有するコルキライト型フッ化物単結晶からなる中性子線検出用シンチレーターを提案している。特許文献2のシンチレーターは、希土類元素としてCe及び/又はEuを含有することで、短波長の光を発し、光電子増倍管と組み合わせることができ、また、Ce、Eu以外の希土類元素を含有することで長波長の光を発し、シリコンフォトダイオードとも組み合わせることができる。
特許文献3においては、リチウム及びII価以上の金属元素を含むフッ化物結晶であって、1.1〜20atom/nm3の6Liを含み、有効原子番号が10〜40であり、且つ、Eu等のランタノイドを含む金属フッ化物結晶からなるシンチレーターを提案している。
具体的には、特許文献1において、Ti等の第4周期元素を含み、且つ、6Liを0.80atom/nm3以上含有するコルキライト型フッ化物単結晶であって、更に、Ce又は/及びEuを含有するコルキライト型フッ化物単結晶からなる中性子線検出用シンチレーターを提案している。特許文献1のシンチレーターは、第4周期元素を含むことによって長波長の光を発するので、シリコンフォトダイオードと組み合わせることができるだけでなく、Ce又は/及びEuを含むことによって短波長の光を発するので、光電子増倍管とも組み合わせることができる。
特許文献2においては、少なくとも二種類の希土類元素を含有し、6Liを0.80atom/nm3以上含有するコルキライト型フッ化物単結晶からなる中性子線検出用シンチレーターを提案している。特許文献2のシンチレーターは、希土類元素としてCe及び/又はEuを含有することで、短波長の光を発し、光電子増倍管と組み合わせることができ、また、Ce、Eu以外の希土類元素を含有することで長波長の光を発し、シリコンフォトダイオードとも組み合わせることができる。
特許文献3においては、リチウム及びII価以上の金属元素を含むフッ化物結晶であって、1.1〜20atom/nm3の6Liを含み、有効原子番号が10〜40であり、且つ、Eu等のランタノイドを含む金属フッ化物結晶からなるシンチレーターを提案している。
特許文献1〜3のシンチレーターは、シリコンフォトダイオードと組み合わせることができ、且つγ線による発光も起こしにくい。しかしながら、特許文献1〜3では、シンチレーターを厚くすることで中性子線の検出効率を上げることについては、一切検討されていない。
中性子線の検出効率は、照射された中性子線のうち核反応を起こす中性子線の割合、中性子線と6Liとの反応により生じたα線がシンチレーター内で吸収されるか否か、及びα線と発光中心元素との反応で生じる光が濃度消光により減衰するか否か等の複数の要因により左右される。
従って、シンチレーターの厚みを厚くしたときに、薄い場合に比べて、必ずしもシンチレーターとしての性能が向上するとは限らない。濃度消光の及ぼす影響、加工容易性、シンチレーターを構成する結晶の透明性等により、検出効率が低下したり、或いは、検出効率以外の性能が低下する可能性が高いからである。そのため、適切な構成元素や基本構造をなす結晶の種類、厚み等を検討して、実際にシンチレーターを作製し、更にシンチレーターとしての各種性能を評価するまでは、どのような特徴のシンチレーターが得られるかを予測するのは困難である。
中性子線の検出効率は、照射された中性子線のうち核反応を起こす中性子線の割合、中性子線と6Liとの反応により生じたα線がシンチレーター内で吸収されるか否か、及びα線と発光中心元素との反応で生じる光が濃度消光により減衰するか否か等の複数の要因により左右される。
従って、シンチレーターの厚みを厚くしたときに、薄い場合に比べて、必ずしもシンチレーターとしての性能が向上するとは限らない。濃度消光の及ぼす影響、加工容易性、シンチレーターを構成する結晶の透明性等により、検出効率が低下したり、或いは、検出効率以外の性能が低下する可能性が高いからである。そのため、適切な構成元素や基本構造をなす結晶の種類、厚み等を検討して、実際にシンチレーターを作製し、更にシンチレーターとしての各種性能を評価するまでは、どのような特徴のシンチレーターが得られるかを予測するのは困難である。
J.Schelten,etc.,PhysicaB:Condensed Matter,234−236,(1997)1084−1086
K.Nittoh,etc.,Nuclear Instruments and Methods in Physics Research SectionA Accelerators, Spectrometers,Detectors and Associated Equipment, 605,Issues1−2 (2009)107−110
本発明は、小型且つ軽量な中性子線検出装置であって、中性子線検出効率が十分に高く、γ線の影響が少ない中性子線検出用シンチレーターを有する中性子線検出装置を提供することを目的とする。
本発明者等は上記課題を解決すべく鋭意検討を行った。その結果、特定量のEuを添加したコルキライト型フッ化物単結晶とシリコンフォトダイオードを組み合わせた場合、該単結晶で生ずる蛍光は、その波長が約370nmと短いにもかかわらず、予想に反してシリコンフォトダイオードで受光可能であることが判明した。これは、該短波長の光の発光強度が高いからであると考えられる。また、該単結晶は、従来のシンチレーターよりも有効原子番号が低く、従って、該単結晶からなるシンチレーターとシリコンフォトダイオードとを組み合わせた中性子線検出装置は、γ線に対して低感度であり、中性子線検出装置として使用できる。さらに、Euの含有量を一定範囲にし、かつ該シンチレーターの厚みを厚くすると、中性子線の検出効率が高くなることもわかった。
すなわち、本発明により、コルキライト型フッ化物単結晶からなる中性子線検出用シンチレーターとシリコンフォトダイオードとを備えた中性子線検出装置であって、
前記単結晶が、Euのみを含んでおり、かつ、6Liを0.80atom/nm3以上含有し、
さらに、Euの含有量が0.0025乃至0.05mol%であり、
前記シンチレーターの厚みが1mmを超えていることを特徴とする中性子線検出装置が提供される。
前記単結晶が、Euのみを含んでおり、かつ、6Liを0.80atom/nm3以上含有し、
さらに、Euの含有量が0.0025乃至0.05mol%であり、
前記シンチレーターの厚みが1mmを超えていることを特徴とする中性子線検出装置が提供される。
本発明の中性子線検出装置においては、前記単結晶が、LiCaAlF6、LiSrAlF6又はLiCa1−xSrxAlF6(0<x<1)で表わされる組成の基本単結晶中にEuを含有していることが好適である。
本発明は、コルキライト型フッ化物単結晶からなる中性子線検出用シンチレーターとシリコンフォトダイオードとを備えた中性子線検出装置であって、前記単結晶が、希土類としてEuのみを含み、かつ、6Liを0.80atom/nm3以上含有し、Eu含有量は0.0025乃至0.05mol%であり、前記シンチレーターの厚みが厚いことを特徴とする中性子線検出装置である。シリコンフォトダイオードは小型且つ軽量である。従って、該中性子線検出装置は、小型且つ軽量の中性子線検出装置として有用であり、環境中の中性子線の有無の判別などに用いられるサーベイメーターなどの用途に好適である。
本発明の中性子線検出装置は、厚みが1mmを超えているシンチレーターとシリコンフォトダイオードからなり、該シンチレーターは、ランタノイドとしてEuのみを含んでおり、かつ、6Liを0.80atom/nm3以上含有し、さらに、Euの含有量が0.0025乃至0.05mol%であるコルキライト型フッ化物単結晶からなる。
なお、コルキライトとは、天然に存在するLiCaAlF6化合物をいい、特有の結晶構造を有する。また、コルキライト型といった場合には、コルキライトに類似した構造を有する化合物であって、該化合物中の元素が他の元素に一部置き換わったものも含む。
なお、コルキライトとは、天然に存在するLiCaAlF6化合物をいい、特有の結晶構造を有する。また、コルキライト型といった場合には、コルキライトに類似した構造を有する化合物であって、該化合物中の元素が他の元素に一部置き換わったものも含む。
本発明において、コルキライト型フッ化物単結晶として、好適には、MXMYMZF6の化学式で表される化合物の単結晶を基本構造とする結晶(以下、コルキライト型基本結晶と云う)が例示される。当該化学式において、MXはLiを必ず含み、Li、Na、K、Rb及びCsからなる群より選ばれる少なくとも一種類の元素であり、MYはCa、Mg、Ba、Sr、Cd及びBeからなる群より選ばれる少なくとも一種類の元素であり、MZはAl、Ga及びInからなる群より選ばれる少なくとも一種類の元素である。MXは中性子線を検出するのに必要なLiを必ず含んでいる。更に、電荷調整を行う場合はNaを含むことが好ましい。
当該コルキライト型単結晶は、空間群P31cに属する六方晶であって、粉末X線回折の手法によって容易に同定することができる。
前記コルキライト型基本結晶の中でも、化学式LiCaAlF6、LiSrAlF6又はLiCa1−xSrxAlF6(0<x<1)で表わされる化合物の単結晶が、大型の結晶を作製しやすく、また、シンチレーターとして用いる際の発光強度が高いという点で、好ましい。中でもLiCaAlF6は、有効原子番号が小さく、γ線に対する感度が低いため、最も好ましい。
当該コルキライト型単結晶は、空間群P31cに属する六方晶であって、粉末X線回折の手法によって容易に同定することができる。
前記コルキライト型基本結晶の中でも、化学式LiCaAlF6、LiSrAlF6又はLiCa1−xSrxAlF6(0<x<1)で表わされる化合物の単結晶が、大型の結晶を作製しやすく、また、シンチレーターとして用いる際の発光強度が高いという点で、好ましい。中でもLiCaAlF6は、有効原子番号が小さく、γ線に対する感度が低いため、最も好ましい。
なお、本発明において、有効原子番号とは下記式;
有効原子番号=(ΣWiZi 4)1/4
式中、
Wiは、シンチレーターを構成する元素のうちのi番目の元素の質量
分率、
Ziは、シンチレーターを構成する元素のうちのi番目の元素の原子
番号、
で定義される指標である。
有効原子番号=(ΣWiZi 4)1/4
式中、
Wiは、シンチレーターを構成する元素のうちのi番目の元素の質量
分率、
Ziは、シンチレーターを構成する元素のうちのi番目の元素の原子
番号、
で定義される指標である。
本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶の6Li含有量は、中性子線検出用シンチレーターとして必要な、中性子線に対する感度を得るという観点から、0.80atom/nm3以上とする必要がある。さらに、中性子線に対する感度をより高めるためには、該6Li含有量を4atom/nm3以上とすることが好ましい。
6Li含有量の上限は9atom/nm3である。コルキライト型フッ化物単結晶における6Li含有量は、理論上最大で9atom/nm3程度であり、これ以上の6Li含有量のものを得ることはできない。
本発明において、上記6Li含有量とは、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶1nm3あたりに含まれるLi元素の個数をいう。入射した中性子線は、6Liと核反応を起こしてα線を生じさせる。従って、該6Li含有量は中性子線に対する感度に影響し、6Li含有量が多いほど中性子線に対する感度が向上する。
6Li含有量の上限は9atom/nm3である。コルキライト型フッ化物単結晶における6Li含有量は、理論上最大で9atom/nm3程度であり、これ以上の6Li含有量のものを得ることはできない。
本発明において、上記6Li含有量とは、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶1nm3あたりに含まれるLi元素の個数をいう。入射した中性子線は、6Liと核反応を起こしてα線を生じさせる。従って、該6Li含有量は中性子線に対する感度に影響し、6Li含有量が多いほど中性子線に対する感度が向上する。
かかる6Li含有量は、中性子線検出用シンチレーターの基本構造となる結晶化合物の組成について好適なものを選択するか、または、Li原料として用いるLiF等の6Li存在比率を調整することによって、適宜調整できる。ここで、6Li存在比率とは、全Li元素に対する6Li同位体の元素比率であり、天然の存在比率は約7.6%である。6Li存在比率を調整する方法としては、天然の存在比率の汎用原料を出発原料として、該出発原料を所期の6Li存在比率まで濃縮して調整する方法、或いはあらかじめ所期の6Li存在比率以上に濃縮された濃縮原料を用意し、該濃縮原料と前記汎用原料を混合して調整する方法が挙げられる。
なお、上記6Li含有量(atom/nm3)は、下記〔式1〕;
6Li含有量=A×C×ρ×10−23/M 〔式1〕
式中、
Aは、アボガドロ数[6.02×1023]、
Cは、Li元素中の6Li存在比率[%]、
ρは、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶の密度
[g/cm3]、
Mは、分子量[g/mol]、
によって求めることができる。
6Li含有量=A×C×ρ×10−23/M 〔式1〕
式中、
Aは、アボガドロ数[6.02×1023]、
Cは、Li元素中の6Li存在比率[%]、
ρは、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶の密度
[g/cm3]、
Mは、分子量[g/mol]、
によって求めることができる。
本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶は、無色ないしはわずかに着色した透明な結晶であり、良好な化学的安定性を有している。また、通常の使用条件下で短期間使用した場合に、性能の劣化は認められない。更に、機械的強度及び加工性も良好であり、容易に所望の形状に加工することができる。
本発明に用いるシンチレーターは、その厚みを厚くすることで中性子線に対する検出感度を向上することができる。本発明において、シンチレーターの厚みとは、該シンチレーターをシリコンフォトダイオードの受光面に接着する際の、受光面と接着する面に対する垂直方向の長さを示す。シンチレーターの形状は、直方体もしくは立方体であって、最も短い辺の長さが1mmを超えるもの、または、円板もしくは円柱状であって、円に対する垂直方向の長さが1mmを超えるものが好ましい。さらに、厚みを1.5mm以上、2mm以上、4mm以上、10mm以上とすると、中性子線と6Liとの核反応の確率を向上でき、中性子線の検出効率を更に高めることができるため、より好ましい。また、厚みの増加により、中性子線と6Liとの核反応を起こす確率が高まるため、エネルギーの低い熱中性子線だけでなく、熱中性子線よりもエネルギーの高い中性子線、例えば熱外中性子線も検出対象にできるという利点もある。しかし、厚みを厚くするほど、シリコンフォトダイオードの受光面と接着していない部分の面積が増え、この部分から蛍光が漏れてしまい、発光をシリコンフォトダイオードの受光面へ集光する効率が悪化する。従って、厚みの上限は200mm程度とすることが好ましい。従来公知の6LiF膜は、その内部でα線を吸収するという問題があり、本発明のシンチレーターのように厚くすることはできない。本発明のシンチレーターは、核反応で生じたα線が速やかに発光中心元素と反応して光に変換されるので、その問題はなく、高い中性子線検出効率が得られ、熱外中性子線も検出可能であるという点で、非常に有益である。
本発明のシンチレーターの厚みと核反応の確率との関係を、具体的に計算すると、以下の通りとなる。
即ち、6Liを9atom/nm3程度含有するシンチレーターに、0.025eVの熱中性子線を照射すると仮定すると、このシンチレーターの、6Liと中性子線との反応断面積は940barnである。これらの条件の下、照射した中性子線のうち6Liと核反応を起こす中性子線の確率を算出すると、該シンチレーターの厚みが1mmのときの確率は約60%となる。厚みが1.5mmのときの確率は約70%であり、厚みが2mmのときの確率は約80%であり、厚みが4mmのときの確率は約90%である。一般に、核反応の確率が50%を超えるシンチレーターは、実用化に適している。
ただし、シンチレーター中の6Li含有量を少なくする場合や、エネルギーの高い中性子線、例えば約1eVの熱外中性子線まで検出対象を広げる場合は、シンチレーターをより厚い厚みにすることが好ましい。6Liを9atom/nm3含有する本発明のシンチレーターに、1eVの熱外中性子線を照射すると仮定すると、このシンチレーターの、6Liと1eVの中性子線との反応断面積は、188barnである。これらの条件の下、シンチレーターの厚みが10mmのとき、照射した中性子線のうち6Liと核反応を起こす中性子線の確率は約70%であることが、算出できる。
即ち、6Liを9atom/nm3程度含有するシンチレーターに、0.025eVの熱中性子線を照射すると仮定すると、このシンチレーターの、6Liと中性子線との反応断面積は940barnである。これらの条件の下、照射した中性子線のうち6Liと核反応を起こす中性子線の確率を算出すると、該シンチレーターの厚みが1mmのときの確率は約60%となる。厚みが1.5mmのときの確率は約70%であり、厚みが2mmのときの確率は約80%であり、厚みが4mmのときの確率は約90%である。一般に、核反応の確率が50%を超えるシンチレーターは、実用化に適している。
ただし、シンチレーター中の6Li含有量を少なくする場合や、エネルギーの高い中性子線、例えば約1eVの熱外中性子線まで検出対象を広げる場合は、シンチレーターをより厚い厚みにすることが好ましい。6Liを9atom/nm3含有する本発明のシンチレーターに、1eVの熱外中性子線を照射すると仮定すると、このシンチレーターの、6Liと1eVの中性子線との反応断面積は、188barnである。これらの条件の下、シンチレーターの厚みが10mmのとき、照射した中性子線のうち6Liと核反応を起こす中性子線の確率は約70%であることが、算出できる。
本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶は、前記コルキライト型基本結晶中にEu元素を含有する。Eu元素は、コルキライト型基本結晶の結晶格子間や結晶を構成する元素の一部と置換して存在するものと推測されるが、正確な存在形態は不明である。該元素を含有することにより、該中性子線と6Liとの反応により生じるα線がEu元素と反応し、約370nmの波長域の光を含有する発光が得られる。シリコンフォトダイオードは、一般に、約900nmの波長域の光に対しては最大の感度を有するが、短波長領域の光に対する感度は低い。従って、約370nmという短波長の光をシリコンフォトダイオードが受光することは大変困難であることが予想される。にもかかわらず、本発明では、Euを含有するコルキライト型フッ化物単結晶からなるシンチレーターとシリコンフォトダイオードを組み合わせると、該ダイオードが、該シンチレーターが発する蛍光を受光することができる。これは、本発明のシンチレーターが発する約370nmの波長域の光の強度が高いためであると考えられる。
本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶におけるEu元素の含有量は、中性子線照射時に十分な量の発光を得るという観点から、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶1モルあたり、0.0025mol%以上である。また、単結晶育成が容易であり、且つ、熱外中性子線等のエネルギーの高い中性子線も検出できるという観点から、Eu元素の含有量は、0.05mol%以下である。Eu元素の含有量が多すぎると、単結晶中に白濁が生じやすくなり結晶の育成が困難となる。また、厚い結晶の育成も困難になり、高エネルギーの中性子線を検出できる程度の厚みを有するシンチレーターを製造できなくなる。
本発明においては、Eu元素の含有量が上記範囲にあるので、シンチレーターの厚みを増加させても発光量はあまり低下せず、信号強度のバラつきも抑えられる。Eu元素の含有量を上記範囲より多くすると、シンチレーターの厚みを増加させたときに発光量が大きく低下して、信号強度がバラつく。
即ち、本発明においては、熱中性子線に対する検出効率を高めたり、高エネルギーの中性子線を検出するという観点から、上記の量のEuを用いると同時に、シンチレーターの厚みを厚くする。一般に、シンチレーター内にEuが多く存在すると、Eu同士の距離が近くなる。シンチレーターが薄い場合は、Euの距離が近くても特に問題は生じないが、シンチレーターが厚いと、発光が減衰する「自己吸収」という現象の影響により、検出装置としての性能が悪くなる。
具体的には、シンチレーター内のシリコンフォトダイオードから遠い位置において、Euとα線との反応により蛍光が生じると、該蛍光は、シンチレーター内を通過する際に他のEu元素に衝突し、減衰される。そのため、該蛍光を該ダイオードで受光する際に、発光強度が低くなる。逆に、ダイオードと近い位置で生じた蛍光は、すぐにダイオードに到達するので、減衰されにくく、その発光強度は高くなる。このように、発光位置によって、シリコンフォトダイオードが受光する光の強度が大きく異なり、シリコンフォトダイオードからの電気信号の波高値も大きく異なる。電気信号の波高値が異なると、中性子線が検出できていることを示す波高値の範囲を広く設定せねばならず、また、検出ピークを得るまでに長時間を要する、等の不都合が生じる。
即ち、本発明においては、熱中性子線に対する検出効率を高めたり、高エネルギーの中性子線を検出するという観点から、上記の量のEuを用いると同時に、シンチレーターの厚みを厚くする。一般に、シンチレーター内にEuが多く存在すると、Eu同士の距離が近くなる。シンチレーターが薄い場合は、Euの距離が近くても特に問題は生じないが、シンチレーターが厚いと、発光が減衰する「自己吸収」という現象の影響により、検出装置としての性能が悪くなる。
具体的には、シンチレーター内のシリコンフォトダイオードから遠い位置において、Euとα線との反応により蛍光が生じると、該蛍光は、シンチレーター内を通過する際に他のEu元素に衝突し、減衰される。そのため、該蛍光を該ダイオードで受光する際に、発光強度が低くなる。逆に、ダイオードと近い位置で生じた蛍光は、すぐにダイオードに到達するので、減衰されにくく、その発光強度は高くなる。このように、発光位置によって、シリコンフォトダイオードが受光する光の強度が大きく異なり、シリコンフォトダイオードからの電気信号の波高値も大きく異なる。電気信号の波高値が異なると、中性子線が検出できていることを示す波高値の範囲を広く設定せねばならず、また、検出ピークを得るまでに長時間を要する、等の不都合が生じる。
本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶は、ランタノイドとしてEuのみを含有し、遷移金属及び他の希土類元素を含有しない。本発明において、遷移金属とはTi、V、Cr、Mn、Fe、Co、Ni、Cu及びZnを意味し、他の希土類元素とは、Ce、Pr、Nd、Er、Tm、Ho、Dy、Tb、Gd、Sm、Yb、La、Lu、Y、Sc及びPmを意味する。Eu以外の発光中心元素を更に含有させると、Eu由来の発光が減少しやすくなる等の不都合が生じるからである。
後述するコルキライト型フッ化物単結晶の製造過程では、Euの偏析現象が起こる場合がある。このような場合であっても、実効偏析係数(k)をあらかじめ求めておき、下記〔式2〕;
Cs=kC0(1−g)k−1 〔式2〕
式中、
Csは本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶中のEuの含有量
[mol%]、
kは実効偏析係数、
C0は原料中のEuの量[mol%]、
gは固化率、
に基づいて原料中のEu含有量(C0の値)を調整すれば、所望の量のEuを含有するコルキライト型フッ化物単結晶を容易に得ることができる。
尚、本発明において、固化率は、結晶の成長方向における位置を表す指標であり、原料全体の重量に対して固化している部分の重量が占める割合から求められる。即ち、固化率0の位置とは、得られた結晶のうち最初に結晶化された部分を表し、固化率0.1の位置とは、溶融原料全体の重量の10重量%までを使用して結晶化された部分を表す。チョクラルスキー法は通常、結晶化させるのは溶融原料の30重量%以下である。例えば、チョクラルスキー法により溶融原料の30重量%を結晶化して製造された結晶においては、固化率0の位置は結晶の最上部にあたり、固化率0.3の位置は最下部にあたる。
Cs=kC0(1−g)k−1 〔式2〕
式中、
Csは本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶中のEuの含有量
[mol%]、
kは実効偏析係数、
C0は原料中のEuの量[mol%]、
gは固化率、
に基づいて原料中のEu含有量(C0の値)を調整すれば、所望の量のEuを含有するコルキライト型フッ化物単結晶を容易に得ることができる。
尚、本発明において、固化率は、結晶の成長方向における位置を表す指標であり、原料全体の重量に対して固化している部分の重量が占める割合から求められる。即ち、固化率0の位置とは、得られた結晶のうち最初に結晶化された部分を表し、固化率0.1の位置とは、溶融原料全体の重量の10重量%までを使用して結晶化された部分を表す。チョクラルスキー法は通常、結晶化させるのは溶融原料の30重量%以下である。例えば、チョクラルスキー法により溶融原料の30重量%を結晶化して製造された結晶においては、固化率0の位置は結晶の最上部にあたり、固化率0.3の位置は最下部にあたる。
実効偏析係数としては、文献(例えば、Growth of Ce−doped LiCaAlF6 and LiSrAlF6 single crystals by the Czochralski technique under CF4 atmosphere)に記載されている値を採用してもよいが、実効偏析係数は育成手法によって変動するので、予め求めておいた値を用いるのが好ましい。例えば、本発明者等の測定によると、チョクラルスキー法により得られるLiCaAlF6に対するEuの実効偏析係数は、0.025であった。
実際の結晶中のEuの含有量(mol%)は、一般的な元素分析の手法(例えば、ICP質量分析、ICP発光分析)によって確認できる。
実際の結晶中のEuの含有量(mol%)は、一般的な元素分析の手法(例えば、ICP質量分析、ICP発光分析)によって確認できる。
本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶の製造方法は特に限定されず、公知の方法によって製造することができるが、チョクラルスキー法によって製造することが好ましい。チョクラルスキー法で製造することにより、透明性等の品質に優れたコルキライト型フッ化物単結晶を製造することができ、更に、直径が数インチの大型結晶を製造することが可能となる。
以下、チョクラルスキー法によって本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶を製造する際の、一般的な方法について、図1に基づき説明する。
以下、チョクラルスキー法によって本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶を製造する際の、一般的な方法について、図1に基づき説明する。
本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶を製造するにあたり、原料として、EuF3、MXF、MYF2及びMZF3を用いることが好ましい。これらの純度は特に限定されないが、それぞれが99.99%以上であることが好ましい。また、これらの原料を予め混合した、混合原料を用いることが好ましい。かかる混合原料を用いることにより、結晶の純度を高めることができ、発光強度等の特性が向上する。混合原料は、粉末状あるいは粒状で用いても良く、あらかじめ焼結或いは溶融固化させてから用いてもよい。
また、MXFに必ず含有するLiFの原料としては、コルキライト型フッ化物単結晶の6Li含有量を調整しやすいという点から、6Liを濃縮したものを用いることが好ましい。濃縮濃度は、シンチレーターの6Li含有量が0.8atom/nm3以上となるような濃度である限り特に制限はないが、シンチレーター中の6Liの含有量が多いほど、育成した結晶を中性子線検出用シンチレーターとして用いる際の中性子線検出効率が高くなるため、シンチレーター中の6Liの含有量が多くなるような濃縮濃度が、好ましい。
上記混合原料において、MXF、MYF2およびMZF3は、MX:MY:MZ=1:1:1の比率(モル比)となるように秤量し、混合すればよい。
EuF3は、前記した範囲の含有量となるように配合する。具体的には、EuF3の秤量値は、前記した偏析現象を考慮し、目標とするEu元素の含有量よりも多く設定することが好ましい。得られる結晶中の添加元素の含有量を秤量値から算出する際に用いる偏析係数は、添加元素の種類や成長速度など育成条件によって変動するため、結晶作製条件ごとに元素分析などで実際の濃度を調べて決定することが望ましい。
また、高温で揮発性が高い原料粉末を用いる場合は、該原料粉末を、目標とする含有量よりも多く秤量し、混合しても良い。揮発量は、結晶育成条件(温度・雰囲気・工程)によって異なるため、予め揮発量を調べて配合量を決めることが望ましい。
EuF3は、前記した範囲の含有量となるように配合する。具体的には、EuF3の秤量値は、前記した偏析現象を考慮し、目標とするEu元素の含有量よりも多く設定することが好ましい。得られる結晶中の添加元素の含有量を秤量値から算出する際に用いる偏析係数は、添加元素の種類や成長速度など育成条件によって変動するため、結晶作製条件ごとに元素分析などで実際の濃度を調べて決定することが望ましい。
また、高温で揮発性が高い原料粉末を用いる場合は、該原料粉末を、目標とする含有量よりも多く秤量し、混合しても良い。揮発量は、結晶育成条件(温度・雰囲気・工程)によって異なるため、予め揮発量を調べて配合量を決めることが望ましい。
上記原料を坩堝1に充填する。該坩堝1、ヒーター2、断熱材3及び可動ステージ4を図1に示すようにセットする。坩堝1の上に、底部に穴の開いた坩堝をもう一つ設置し、ヒーター2等に固定して吊るすことで、二重坩堝構造を採用してもよい。
次に、種結晶5を自動直径制御装置6の先端に取り付ける。種結晶5としては、白金などの高融点の金属を用いることもできるが、育成した結晶の結晶性が良好であるという観点から、コルキライト型フッ化物単結晶もしくはそれと近い結晶構造を持った単結晶を用いることが好ましい。例えば、LiCaAlF6単結晶を6mm×6mm×30mm程度のサイズの直方体形状であって、30mmの辺がc軸方向に沿うように切断、研削、研磨したものを用いることができる。自動直径制御装置6は、種結晶5と育成された結晶との合計重量を測定し、その測定値から種結晶5の引き上げ速度を調整するための装置である。引き上げ速度を調整すると、育成する結晶の直径を制御することができる。該装置6では、チョクラルスキー法の結晶育成用に市販されている引上装置用ロードセルを用いることができる。
次に、種結晶5を自動直径制御装置6の先端に取り付ける。種結晶5としては、白金などの高融点の金属を用いることもできるが、育成した結晶の結晶性が良好であるという観点から、コルキライト型フッ化物単結晶もしくはそれと近い結晶構造を持った単結晶を用いることが好ましい。例えば、LiCaAlF6単結晶を6mm×6mm×30mm程度のサイズの直方体形状であって、30mmの辺がc軸方向に沿うように切断、研削、研磨したものを用いることができる。自動直径制御装置6は、種結晶5と育成された結晶との合計重量を測定し、その測定値から種結晶5の引き上げ速度を調整するための装置である。引き上げ速度を調整すると、育成する結晶の直径を制御することができる。該装置6では、チョクラルスキー法の結晶育成用に市販されている引上装置用ロードセルを用いることができる。
次に真空排気装置を用いて、チャンバー7の内部を1.0×10−3Pa以下まで真空排気した後、高純度アルゴン等の不活性ガスをチャンバー内に導入してガス置換を行う。ガス置換後のチャンバー内の圧力は特に限定されないが、大気圧が一般的である。このガス置換操作によって、原料或いはチャンバー内に付着した水分を除去することができ、かかる水分に由来する結晶の劣化を防ぐことができる。
上記ガス置換操作によっても除去できない水分による悪影響を避けるため、フッ化亜鉛等の固体スカベンジャー或いは四フッ化メタン等の気体スカベンジャーを用いることが好ましい。固体スカベンジャーを用いる場合には、該スカベンジャーを原料中に予め混合しておく方法が好適である。気体スカベンジャーを用いる場合には、該スカベンジャーを上記不活性ガスに混合してチャンバー内に導入する方法が好適である。
ガス置換操作後、高周波コイル8及びヒーター2によって原料を加熱して溶融する。加熱方法は特に限定されず、例えば該高周波コイル8とヒーター2の構成に替えて、抵抗加熱式のカーボンヒーター等を適宜用いてもよい。
次いで、溶融した原料融液を、種結晶5と接触させる。種結晶5と接触した部分が凝固する温度になるようヒーター2を高周波コイル8の出力によって調整した後、自動直径制御装置6で引き上げ速度を調整しながら、結晶を引き上げる。育成中、液面高さの調整のため可動ステージ4を上下方向に適宜動かしてもよい。高周波コイルの出力を適宜調整しながら連続的に引き上げ、所望の長さとなったところで、結晶を液面から切り離す。育成した結晶に割れが入らない程度の十分な時間をかけて冷却することで、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶を得ることができる。
該コルキライト型フッ化物単結晶の製造においては、フッ素原子の欠損あるいは熱歪に起因する結晶欠陥を除去する目的で、育成した結晶のアニール処理を行ってもよい。
得られたコルキライト型フッ化物単結晶は、所望の形状に容易に加工できる。加工に際しては、公知のブレードソー又はワイヤーソー等の切断機、研削機、或いは研磨盤を何ら制限無く用いる事ができる。該単結晶を、光検出器に対して適切な形状に加工研磨することでシンチレーターとして使用することができる。
該コルキライト型フッ化物単結晶からなる本発明のシンチレーターの形状は、特に制限されないが、後述するシリコンフォトダイオードに対向する光出射面を有していることが好ましい。該シンチレーターにおいては、十分な中性子線検出効率を得るために、光出射面に対して垂直方向の厚みが1mmを超える必要がある。また、中性子線検出装置の目的に応じて、該シンチレーターの厚みを、1.5mm以上、2mm以上、4mm以上、10mm以上としてもよい。光出射面は光学研磨が施されていることが好ましい。かかる光出射面を有することによって、シンチレーターで生じた光を効率よくシリコンフォトダイオードに入射できる。
なお、前記光出射面の形状は限定されず、一辺の長さが数mm〜数百mmの四角形、或いは直径が数mm〜数百mmの円など、用途に応じた形状を適宜選択して用いることができるが、シリコンフォトダイオードの受光面よりも小さい方が、受光面に届かずに散逸する発光が少ないため、好ましい。
また、シリコンフォトダイオードに対向しない面には、アルミニウム或いはテフロン(登録商標)等からなる光反射膜を施すことが好ましい。シンチレーターで生じた光の散逸を防止することができるからである。
なお、前記光出射面の形状は限定されず、一辺の長さが数mm〜数百mmの四角形、或いは直径が数mm〜数百mmの円など、用途に応じた形状を適宜選択して用いることができるが、シリコンフォトダイオードの受光面よりも小さい方が、受光面に届かずに散逸する発光が少ないため、好ましい。
また、シリコンフォトダイオードに対向しない面には、アルミニウム或いはテフロン(登録商標)等からなる光反射膜を施すことが好ましい。シンチレーターで生じた光の散逸を防止することができるからである。
上述のようにして製造された、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶は、シリコンフォトダイオードと組み合わせて本発明の中性子線検出装置とする。
即ち、中性子線の照射により、本発明の中性子線検出用シンチレーターから発せられた光(シンチレーション光)を、シリコンフォトダイオードによって電気信号に変換することによって、中性子線の有無及び強度を電気信号として捉えることができる。
シリコンフォトダイオードとしては任意のものを用いることができるが、高感度にシンチレーターの光を受光できるという観点から、電気信号の増幅機能を有するAPD(アバランシェフォトダイオード)を用いることが好ましい。一例を挙げると、浜松ホトニクス社製アバランシェフォトダイオードS8664シリーズを用いることができる。
即ち、中性子線の照射により、本発明の中性子線検出用シンチレーターから発せられた光(シンチレーション光)を、シリコンフォトダイオードによって電気信号に変換することによって、中性子線の有無及び強度を電気信号として捉えることができる。
シリコンフォトダイオードとしては任意のものを用いることができるが、高感度にシンチレーターの光を受光できるという観点から、電気信号の増幅機能を有するAPD(アバランシェフォトダイオード)を用いることが好ましい。一例を挙げると、浜松ホトニクス社製アバランシェフォトダイオードS8664シリーズを用いることができる。
本発明の中性子線検出用シンチレーターの光出射面を、シリコンフォトダイオードの受光面に任意の光学グリース等で接着して、中性子線検出装置を得ることができる。該シンチレーターを接着したダイオードの受光面は、環境中の光の入射を防ぐ目的で、光を通しにくい任意の材質の遮光材で覆っても良い。該シンチレーターの、シリコンフォトダイオードの受光面に対する接着面以外を、アルミニウム、テフロン(登録商標)、硫酸バリウムなどからなる反射材で覆って集光効率を高めても良く、前記した遮光材と反射材の機能を併せ持つもので全体を覆っても良い。シリコンフォトダイオードは、出力される電気信号を観測することで、中性子線の検出を確認できる。
シリコンフォトダイオードから出力される電気信号は、増幅器や多重波高分析器等に入力し、フォトンカウンティング(光子計数法)によって測定してもよい。また、任意の電流測定器(例えばピコアンメーター)に接続して電流値の変化を調べ、受光量の変化に応じた電流値の変化を確認することもできる。その際に受光感度を向上させる目的で、シリコンフォトダイオードには逆バイアスに電圧を印加してもよく、その場合、電圧または電流の印加と測定を同時に行うことのできる任意の計測器(例えば、KEITHLEY 237 HIGH VOLTAGE SOURCE MEASURE UNIT)を用いてもよい。印加する電圧値は、シリコンフォトダイオードの性能や測定する中性子のフラックスに応じて設定することが好ましい。例えば、浜松ホトニクス社製アバランシェフォトダイオードS8664シリーズを使用する場合は300〜400Vの電圧の印加が特に好ましい。設定した動作電圧において、事前に照射された熱中性子のフラックスと電流値の関係を測定しておくことで、定量性を有する中性子線検出装置として用いることもできる。
更に、ピクセルAPDやCCDカメラのように位置敏感型のシリコンフォトダイオードに、本発明の結晶を、光電面の一部または全部を覆うように接合することで、中性子線撮像装置とすることができる。位置敏感型のシリコンフォトダイオードから出力される電気信号は、任意のインターフェイスを用いて読み出すことができ、パーソナルコンピューターの制御用プログラムを用いて制御してもよい。
更に、ピクセルAPDやCCDカメラのように位置敏感型のシリコンフォトダイオードに、本発明の結晶を、光電面の一部または全部を覆うように接合することで、中性子線撮像装置とすることができる。位置敏感型のシリコンフォトダイオードから出力される電気信号は、任意のインターフェイスを用いて読み出すことができ、パーソナルコンピューターの制御用プログラムを用いて制御してもよい。
以下、本発明を、実施例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって何ら制限されるものではない。
実施例1
(中性子線検出装置の製造)
以下、実施例1で用いられる、本発明の中性子線検出装置の製造方法を説明する。
図1に示すチョクラルスキー法による結晶製造装置を用いて、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶を製造した。原料としては、純度が99.99%以上のLiF、CaF2、AlF3及びEuF3の高純度フッ化物粉末を用いた。なお、LiFとしては、6Li存在比率が95%のものを用いた。坩堝1、ヒーター2、及び断熱材3としては、高純度カーボン製のものを使用した。
まず、各原料を以下;
LiF 393.1g、
CaF2 1224.4g、
AlF3 1317.0g、
EuF3 65.5g、
の通りに秤量し、よく混合して混合原料を得た。該混合原料を坩堝1に充填した。
混合原料を充填した坩堝1を、可動ステージ4上に設置し、その周囲にヒーター2及び断熱材3を順次セットした。次にLiCaAlF6単結晶を、6mm×6mm×30mmの直方体形状で30mmの辺がc軸方向に沿うように切断、研削、研磨して、種結晶5を得た。該種結晶5を、自動直径制御装置6の先端に取り付けた。
(中性子線検出装置の製造)
以下、実施例1で用いられる、本発明の中性子線検出装置の製造方法を説明する。
図1に示すチョクラルスキー法による結晶製造装置を用いて、本発明に用いるコルキライト型フッ化物単結晶を製造した。原料としては、純度が99.99%以上のLiF、CaF2、AlF3及びEuF3の高純度フッ化物粉末を用いた。なお、LiFとしては、6Li存在比率が95%のものを用いた。坩堝1、ヒーター2、及び断熱材3としては、高純度カーボン製のものを使用した。
まず、各原料を以下;
LiF 393.1g、
CaF2 1224.4g、
AlF3 1317.0g、
EuF3 65.5g、
の通りに秤量し、よく混合して混合原料を得た。該混合原料を坩堝1に充填した。
混合原料を充填した坩堝1を、可動ステージ4上に設置し、その周囲にヒーター2及び断熱材3を順次セットした。次にLiCaAlF6単結晶を、6mm×6mm×30mmの直方体形状で30mmの辺がc軸方向に沿うように切断、研削、研磨して、種結晶5を得た。該種結晶5を、自動直径制御装置6の先端に取り付けた。
油回転ポンプ及び油拡散ポンプからなる真空排気装置を用いて、チャンバー6内を5.0×10−4Paまで真空排気した。その後、チャンバー内の圧力が大気圧になるまで、四フッ化メタン−アルゴン混合ガスをチャンバー7内に導入し、ガス置換を行った。
高周波コイル8に高周波電流を印加し、誘導加熱によって原料を加熱して溶融させた。種結晶5を移動し、溶融した原料融液の液面に接触させた。種結晶5と接触した部分が凝固する温度となるようヒーター2の出力を調整した後、自動直径制御装置6により、直径55mmを目標に設定して、引き上げ速度を自動調整しながら、結晶を引き上げた。
液面高さが一定となるよう調整するため可動ステージ4を適宜動かしながら、且つ、高周波コイルの出力を適宜調整しながら、結晶を連続的に引き上げた。60mmの長さとなったところで、結晶を液面から切り離した。該結晶を48時間かけて冷却することで、直径55mm、長さ60mmの、Euを含有するLiCaAlF6単結晶を得た。
高周波コイル8に高周波電流を印加し、誘導加熱によって原料を加熱して溶融させた。種結晶5を移動し、溶融した原料融液の液面に接触させた。種結晶5と接触した部分が凝固する温度となるようヒーター2の出力を調整した後、自動直径制御装置6により、直径55mmを目標に設定して、引き上げ速度を自動調整しながら、結晶を引き上げた。
液面高さが一定となるよう調整するため可動ステージ4を適宜動かしながら、且つ、高周波コイルの出力を適宜調整しながら、結晶を連続的に引き上げた。60mmの長さとなったところで、結晶を液面から切り離した。該結晶を48時間かけて冷却することで、直径55mm、長さ60mmの、Euを含有するLiCaAlF6単結晶を得た。
得られた結晶を、ダイヤモンドワイヤーを備えたワイヤーソーによって切断し、研削及び鏡面研磨を行い、長さ×幅×厚みが10mm×10mm×2mmの直方体形状になるように加工した。
加工後の結晶を、前記〔式2〕より、Euの含有量Csが0.05mol%となる部分(単結晶育成において初期段階にあたる固化率gが0.01の部位)から切り出し、本発明のシンチレーターを得た。このとき、原料中のEuの量C0は2mol%であり、実効偏析係数kの値は0.025であった。〔式1〕より、この部分における6Li含有量は、8.3atom/nm3であった。有効原子番号は15であった。
加工後の結晶を、前記〔式2〕より、Euの含有量Csが0.05mol%となる部分(単結晶育成において初期段階にあたる固化率gが0.01の部位)から切り出し、本発明のシンチレーターを得た。このとき、原料中のEuの量C0は2mol%であり、実効偏析係数kの値は0.025であった。〔式1〕より、この部分における6Li含有量は、8.3atom/nm3であった。有効原子番号は15であった。
図2に示すように、得られた中性子線検出用シンチレーター9を、シリコンフォトダイオード10(浜松ホトニクス社製S8664−1010)の受光面に、光学グリース(応用光研工業社製6262A)を用いて接着し、黒色のビニールシートからなる遮光材11で全体を覆い、本発明の中性子線検出装置とした。
次に、本発明の中性子線検出装置を用い、熱中性子線の検出試験を行った。熱中性子線源としては、密封線源の252Cfを50mm厚のポリエチレンの容器に入れたものを用いた。熱中性子線源と該装置の間に何も挿入せずに熱中性子線を照射する場合(以下、熱中性子線照射時と呼ぶ)、及び遮蔽板を挿入した状態で熱中性子線を照射する場合(以下、熱中性子線遮蔽時と呼ぶ)の、電流電圧特性及び波高分布スペクトルを測定した。遮蔽板としては、熱中性子線を吸収する厚み1mmのCd(カドミウム)の板を用いた。
次に、本発明の中性子線検出装置を用い、熱中性子線の検出試験を行った。熱中性子線源としては、密封線源の252Cfを50mm厚のポリエチレンの容器に入れたものを用いた。熱中性子線源と該装置の間に何も挿入せずに熱中性子線を照射する場合(以下、熱中性子線照射時と呼ぶ)、及び遮蔽板を挿入した状態で熱中性子線を照射する場合(以下、熱中性子線遮蔽時と呼ぶ)の、電流電圧特性及び波高分布スペクトルを測定した。遮蔽板としては、熱中性子線を吸収する厚み1mmのCd(カドミウム)の板を用いた。
(電流電圧特性の測定)
本発明の中性子線検出装置を用いて、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の電流電圧特性を比較した。
該中性子線検出装置は、電流計と接続して用いた。電流計としては、電圧を印加しながら電流値を読み取ることのできるKEITHLEY 237 HIGH VOLTAGE SOURCE MEASURE UNITを用いた。パーソナルコンピューター上の制御プログラムにより、逆バイアスで300〜400Vの電圧を印加しながら電流値の計測を行い、電流電圧特性のグラフを描画した。
熱中性子線源としては、前記した通り、252Cf密封線源をポリエチレン容器に入れたものを用いた。図3に、熱中性子線照射時及び熱中性子線遮蔽時の、電流電圧特性を示す。熱中性子線照射時の電流値は、遮蔽時の値より大きく、例えば350Vにおける電流値は、熱中性子線遮蔽時は2.13×10−8Aだったのに対し、熱中性子線照射時は3.14×10−8Aであった。このことから、熱中性子のフラックスの増加に伴って電流値が増加することがわかった。
以上により、簡便な電流電圧特性の測定によって、本発明の中性子線検出装置で熱中性子線の検出が可能であることが確認された。
本発明の中性子線検出装置を用いて、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の電流電圧特性を比較した。
該中性子線検出装置は、電流計と接続して用いた。電流計としては、電圧を印加しながら電流値を読み取ることのできるKEITHLEY 237 HIGH VOLTAGE SOURCE MEASURE UNITを用いた。パーソナルコンピューター上の制御プログラムにより、逆バイアスで300〜400Vの電圧を印加しながら電流値の計測を行い、電流電圧特性のグラフを描画した。
熱中性子線源としては、前記した通り、252Cf密封線源をポリエチレン容器に入れたものを用いた。図3に、熱中性子線照射時及び熱中性子線遮蔽時の、電流電圧特性を示す。熱中性子線照射時の電流値は、遮蔽時の値より大きく、例えば350Vにおける電流値は、熱中性子線遮蔽時は2.13×10−8Aだったのに対し、熱中性子線照射時は3.14×10−8Aであった。このことから、熱中性子のフラックスの増加に伴って電流値が増加することがわかった。
以上により、簡便な電流電圧特性の測定によって、本発明の中性子線検出装置で熱中性子線の検出が可能であることが確認された。
(波高分布スペクトルの測定)
本発明の中性子線検出装置を用いて、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルを比較した。
熱中性子線源としては、前記した通り、252Cf密封線源をポリエチレン容器に入れたものを用いた。逆バイアスで3.2Vの電圧を印加しながら波高分布スペクトルを測定した。
本発明の中性子線検出装置より出力される電気信号は、シンチレーション光を反映したパルス状の信号である。パルスの波高は、シンチレーション光の発光強度を表す。また、パルスの波形は、シンチレーション光の減衰時定数に基づいた減衰曲線を呈する。出力された電気信号を、整形増幅器で整形及び増幅した後、多重波高分析器に入力して解析することで、波高分布スペクトルを作成した。
図4に、熱中性子線照射時及び熱中性子線遮蔽時の、波高分布スペクトルを示す。
該波高分布スペクトルの横軸は、電気信号の波高値、すなわちシンチレーション光の発光強度を表している。また、縦軸は各波高値を示した電気信号の頻度を表す。
本発明の中性子線検出装置を用いて、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルを比較した。
熱中性子線源としては、前記した通り、252Cf密封線源をポリエチレン容器に入れたものを用いた。逆バイアスで3.2Vの電圧を印加しながら波高分布スペクトルを測定した。
本発明の中性子線検出装置より出力される電気信号は、シンチレーション光を反映したパルス状の信号である。パルスの波高は、シンチレーション光の発光強度を表す。また、パルスの波形は、シンチレーション光の減衰時定数に基づいた減衰曲線を呈する。出力された電気信号を、整形増幅器で整形及び増幅した後、多重波高分析器に入力して解析することで、波高分布スペクトルを作成した。
図4に、熱中性子線照射時及び熱中性子線遮蔽時の、波高分布スペクトルを示す。
該波高分布スペクトルの横軸は、電気信号の波高値、すなわちシンチレーション光の発光強度を表している。また、縦軸は各波高値を示した電気信号の頻度を表す。
比較例1
各原料を以下;
LiF 397.7g、
CaF2 1238.7g、
AlF3 1332.4g、
CeF3 31.3g、
の通りに秤量し、且つ、得られた結晶を前記〔式2〕よりCe含有量Csが0.04mol%となる部分(単結晶育成において初期段階にあたる固化率gが0.01の部位)から切り出した以外、実施例1と同様にして中性子線検出装置を製造した。原料中のCeの量C0は1mol%であり、実効偏析係数kの値は0.04であった。該装置においては、Ce0.04%:LiCaAlF6の単結晶からなるシンチレーターが用いられた。有効原子番号は15であった。
得られた中性子線検出装置を用いて、逆バイアスで310Vの電圧を印加しながら波高分布スペクトルを測定した以外、実施例1と同様にして、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルを得た。図5に、得られた波高分布スペクトルを示す。
各原料を以下;
LiF 397.7g、
CaF2 1238.7g、
AlF3 1332.4g、
CeF3 31.3g、
の通りに秤量し、且つ、得られた結晶を前記〔式2〕よりCe含有量Csが0.04mol%となる部分(単結晶育成において初期段階にあたる固化率gが0.01の部位)から切り出した以外、実施例1と同様にして中性子線検出装置を製造した。原料中のCeの量C0は1mol%であり、実効偏析係数kの値は0.04であった。該装置においては、Ce0.04%:LiCaAlF6の単結晶からなるシンチレーターが用いられた。有効原子番号は15であった。
得られた中性子線検出装置を用いて、逆バイアスで310Vの電圧を印加しながら波高分布スペクトルを測定した以外、実施例1と同様にして、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルを得た。図5に、得られた波高分布スペクトルを示す。
比較例2
各原料を以下;
LiF 397.6g、
CaF2 1238.7g、
AlF3 1332.3g、
PrF3 31.4g、
の通りに秤量し、且つ、得られた結晶を前記〔式2〕よりPr含有量Csが0.04mol%となる部分(単結晶育成において初期段階にあたる固化率gが0.01の部位)から切り出した以外、実施例1と同様にして中性子線検出装置を製造した。原料中のPrの量C0は1mol%であり、実効偏析係数kの値は0.04であった。該装置においては、Pr0.04%:LiCaAlF6の単結晶からなるシンチレーターが用いられた。有効原子番号は15であった。
得られた中性子線検出装置を用いて、逆バイアスで310Vの電圧を印加しながら波高分布スペクトルを測定した以外、実施例1と同様にして、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルを得た。図6に、得られた波高分布スペクトルを示す。
各原料を以下;
LiF 397.6g、
CaF2 1238.7g、
AlF3 1332.3g、
PrF3 31.4g、
の通りに秤量し、且つ、得られた結晶を前記〔式2〕よりPr含有量Csが0.04mol%となる部分(単結晶育成において初期段階にあたる固化率gが0.01の部位)から切り出した以外、実施例1と同様にして中性子線検出装置を製造した。原料中のPrの量C0は1mol%であり、実効偏析係数kの値は0.04であった。該装置においては、Pr0.04%:LiCaAlF6の単結晶からなるシンチレーターが用いられた。有効原子番号は15であった。
得られた中性子線検出装置を用いて、逆バイアスで310Vの電圧を印加しながら波高分布スペクトルを測定した以外、実施例1と同様にして、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルを得た。図6に、得られた波高分布スペクトルを示す。
比較例3
各原料を以下;
LiF 437.3g、
YF3 2545.5g、
CeF3 17.2g、
の通りに秤量し、且つ、得られた結晶を前記〔式2〕よりCe含有量Csが0.5mol%となる部分(単結晶育成において初期段階にあたる固化率gが0.01の部位)から切り出した以外、実施例1と同様にして中性子線検出装置を製造した。原料中のCeの量C0は0.5mol%であり、実効偏析係数kの値は1であった。該装置においては、Ce0.5%:LiYF4の単結晶からなるシンチレーターが用いられた。有効原子番号は33であった。
得られた中性子線検出装置を用いて、逆バイアスで310Vの電圧を印加しながら波高分布スペクトルを測定した以外、実施例1と同様にして、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルを得た。図7に、得られた波高分布スペクトルを示す。
各原料を以下;
LiF 437.3g、
YF3 2545.5g、
CeF3 17.2g、
の通りに秤量し、且つ、得られた結晶を前記〔式2〕よりCe含有量Csが0.5mol%となる部分(単結晶育成において初期段階にあたる固化率gが0.01の部位)から切り出した以外、実施例1と同様にして中性子線検出装置を製造した。原料中のCeの量C0は0.5mol%であり、実効偏析係数kの値は1であった。該装置においては、Ce0.5%:LiYF4の単結晶からなるシンチレーターが用いられた。有効原子番号は33であった。
得られた中性子線検出装置を用いて、逆バイアスで310Vの電圧を印加しながら波高分布スペクトルを測定した以外、実施例1と同様にして、熱中性子線照射時、及び熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルを得た。図7に、得られた波高分布スペクトルを示す。
実施例1では、熱中性子線照射時の波高分布スペクトルと、熱中性子線遮蔽時の波高分布スペクトルとが、明らかに異なっていた(図4参照)。具体的には、熱中性子線照射時の各波高値(75〜150チャンネル)における電気信号の頻度は、熱中性子線遮蔽時に比べて多く、即ち、熱中性子線の照射により、各波高値(75〜150チャンネル)における電気信号の頻度が上昇することがわかった。
一方、比較例1〜3では、熱中性子線照射時と熱中性子線遮蔽時とで、明瞭な差異は見られず、何れの場合も電気信号の頻度が少なかった(図5〜7参照)。このことは、熱中性子線を照射しても、比較例1〜3の中性線検出装置では、中性子線を検出することができないことを表している。
以上により、波高分布スペクトルの測定結果からも、本発明の中性子線検出装置で熱中性子線の検出が可能であることが確認された。また、中性子線検出装置に用いるシンチレーターとしては、ランタノイドとしてEuのみを含有させたコルキライト型単結晶が適しており、CeやPrといったその他の希土類を含有させた結晶は、適さないことが確認された。Euを含有させたシンチレーターの場合、短波長の発光強度が高いが、その他の元素を含有させたシンチレーターでは、発光強度が弱いことが原因であると考えられる。
一方、比較例1〜3では、熱中性子線照射時と熱中性子線遮蔽時とで、明瞭な差異は見られず、何れの場合も電気信号の頻度が少なかった(図5〜7参照)。このことは、熱中性子線を照射しても、比較例1〜3の中性線検出装置では、中性子線を検出することができないことを表している。
以上により、波高分布スペクトルの測定結果からも、本発明の中性子線検出装置で熱中性子線の検出が可能であることが確認された。また、中性子線検出装置に用いるシンチレーターとしては、ランタノイドとしてEuのみを含有させたコルキライト型単結晶が適しており、CeやPrといったその他の希土類を含有させた結晶は、適さないことが確認された。Euを含有させたシンチレーターの場合、短波長の発光強度が高いが、その他の元素を含有させたシンチレーターでは、発光強度が弱いことが原因であると考えられる。
1 坩堝
2 ヒーター
3 断熱材
4 可動ステージ
5 種結晶
6 自動直径制御装置
7 チャンバー
8 高周波コイル
9 中性子線検出用シンチレーター
10 シリコンフォトダイオード
11 遮光材
2 ヒーター
3 断熱材
4 可動ステージ
5 種結晶
6 自動直径制御装置
7 チャンバー
8 高周波コイル
9 中性子線検出用シンチレーター
10 シリコンフォトダイオード
11 遮光材
Claims (2)
- コルキライト型フッ化物単結晶からなる中性子線検出用シンチレーターとシリコンフォトダイオードとを備えた中性子線検出装置であって、
前記単結晶が、ランタノイドとしてEuのみを含んでおり、かつ、6Liを0.80atom/nm3以上含有し、
更に、Euの含有量が0.0025乃至0.05mol%であり、
前記シンチレーターの厚みが1mmを超えていることを特徴とする中性子線検出装置。 - 前記単結晶が、LiCaAlF6、LiSrAlF6又はLiCa1−xSrxAlF6(0<x<1)で表わされる組成の基本単結晶中にEuを含有している、請求項1に記載の中性子線検出装置。
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