JPWO2012111239A1 - 対価計算システム及び対価計算用のコンピュータプログラム - Google Patents

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Abstract

消費量を計数する単位と金銭的価値との間の対応関係に関する決済手段間の相違を補正して、決済手段毎の金銭的価値の消費量を同一単位系の計数値として処理するための換算係数を記憶装置に記憶させ、ユーザによる金銭的価値の消費量を決済手段毎に単位数で表現した消費実績データを決済装置から取得し、消費実績データに含まれている各決済手段の消費量と換算係数とに基づいて、決済手段毎の消費量に対応する計数値を算出し、得られた決済手段毎の計数値と、所定の単価とに基づいて第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を算出する。

Description

本発明は、複数の事業者が連携してユーザにサービスを提供するシステムに適用され、サービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部の提供元の事業者から、提供先の事業者に対して課金されるべき対価を計算するシステムに関する。
ユーザに対して有償でゲームをプレイさせる業務用ゲーム機では、従来より、コイン(現金通貨)によるプレイ料金の支払いをユーザに要求し、ユーザが投入した所定額のコイン枚数に応じたクレジット数を発生させ、そのクレジットを消費させることによりプレイ料金相当の金銭的価値をユーザから徴収する決済手段が採用されている。つまり、プレイ料金を通貨の最小単位よりも一単位あたりの価値が大きい単位系の値に置き換えてその消費を管理することが一般的に行われている。近年では、そうした現金による決済手段に加えて、仮想通貨によるプレイ料金の決済を可能とした業務用ゲームシステムも提案されている(例えば特許文献1〜3参照)。なお、金銭的価値とは、通貨単位に従って定量化したときの金額に相当する価値である。例えば、100円硬貨1枚が1クレジットに置き換えられるならば、その1クレジットは100円の金銭的価値を有する。
特開2008−257518号公報 特開2007−79643号公報 特開2006−94877号公報
ユーザに有償でサービスを提供するビジネスとして、サービスを利用させるために必要な要素の全てを同一の事業者が用意するのではなく、少なくとも一部の要素を事業者が他の事業者に提供し、その提供を受けた事業者がユーザにサービスを提供し、ユーザが消費した金銭的価値を事業者間で分配するビジネスモデルが存在する。業務用のゲームシステムの分野でも、ハードウエアとしてのゲーム機をゲーム施設のオペレータが用意する一方で、そのゲーム機で利用するコンテンツをそのホルダがオペレータに貸与し、ユーザによるコンテンツの利用度に応じてオペレータがホルダにコンテンツ利用の対価を支払うといったビジネスモデルも存在する。
ところで、サービスの利用に対してオペレータが支払うべき対価は、サービスの利用度を何らかの基準に従って定量化し、得られた値に所定の単価を乗じる手法により算出されている。例えば、サービスとしてユーザにゲームを有償でプレイさせる場合には、ゲームのプレイ回数が集計され、その集計値に基づいて対価が算出される。しかしながら、そのような算出方法では適切な対価を設定できない場合がある。一例として、ゲームの人気が高い時期にはプレイ料金を高く設定し、人気が所定の水準を下回ったときにはプレイ料金を値下げして人気回復を図る変動課金を適用した場合が挙げられる。その場合、プレイ料金を値下げしても、一回のプレイに対してオペレータが支払うべき対価は変わらず、オペレータの収益が一方的に圧迫される。そのため、オペレータは収益悪化の懸念から値下げを実施し辛い。
また、プレイ回数といったサービスの利用度を示す値に代えて、ユーザによる金銭的価値の消費量を計数し、その値に基づいてオペレータが支払うべき対価を算出するとしても、上述したように、現金によるプレイ料金の決済手段と、仮想通貨によるプレイ料金の決済手段とが選択可能な場合、それらの決済手段間で消費量を計数する単位が相違することにより混乱が生じるおそれがある。例えば、現金決済の場合には、100円が1クレジットとして計数される、といったように、消費量を計数する最小単位が、通貨の最小単位と比較して桁数の大きい額の金銭的価値に対応付けられる。その一方で、仮想通貨の消費量を計数する単位は、その仮想通貨を現実の通貨と同様に機能させる観点から、通貨単位と等価の単位で消費量を計数することが多い。例えば、仮想通貨の計数単位をポイントと呼ぶならば、1円を1ポイントに対応付けるといった設定がなされる。その場合、ゲーム機側では、ユーザによる金銭的価値の消費量として、クレジットを単位として計数された消費量と、仮想通貨のポイントを単位として計数された消費量とが混在することとなる。各単位系では、計数の単位に対応する金銭的価値が異なるため、それぞれの消費量に単価を乗じて対価を求めようとすれば、単価の桁数を決済手段に応じて変化させる必要があり、単価設定時の桁数の誤りに起因する誤計算が誘発されるリスクが高まる。
本発明は上述した事情に鑑みてなされたもので、ユーザに対してサービスを提供する事業者が、そのサービスの提供に関連して他の事業者に支払うべき対価を適切に計算することが可能な対価計算システム等を提供することをその目的の一つとする。また、ユーザによる金銭的価値の消費に関して複数の決済手段が用意され、しかも決済手段間で、消費量を計数する単位と金銭的価値との対応関係が相違しても、その相違が単価設定に与える影響を排除しつつ、消費量に応じた対価を算出することが可能な対価計算システム等を提供することを他の目的とする。
本発明の第1の態様に係る対価計算システムは、ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費量を所定の単位に従って計数するように構成され、前記ユーザに提供されるサービスと該サービスの利用に対して前記決済装置が計数すべき前記金銭的価値の消費量との対応関係が変更可能とされたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算する対価計算システムであって、前記サービスの利用に対して前記決済装置が計数した前記金銭的価値の消費量を含んだ消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段と、前記消費実績データに含まれている前記消費量と、所定の単価とに基づいて、前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段と、を備えたものである。
また、本発明の第1の態様に係るコンピュータプログラムは、ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費量を所定の単位に従って計数するように構成され、前記ユーザに提供されるサービスと該サービスの利用に対して前記決済装置が計数すべき前記金銭的価値の消費量との対応関係が変更可能とされたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、前記サービスの利用に対して前記決済装置が計数した前記金銭的価値の消費量を含んだ消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段、及び前記消費実績データに含まれている前記消費量と、所定の単価とに基づいて、前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段として機能させるように構成されたものである。
第1の態様に係る対価計算システム等によれば、決済装置が計数した金銭的価値の消費量を含む消費実績データを取得し、その消費量と所定の単価とに基づいて対価を判別している。したがって、変動課金等の実施により、サービスと、そのサービスの利用料金として決済装置が計数すべき金銭的価値の消費量との対応関係が変更された場合には、その変更を反映した対価を算出することができる。
本発明の第1の態様において、前記決済装置には、前記サービスの料金に相当する金銭的価値をユーザに消費させる決済手段として、前記料金に相当する量の仮想通貨を前記ユーザに消費させる決済手段が用意され、前記消費実績データ取得手段は、前記前記サービスの利用に対する前記ユーザの仮想通貨の消費量を所定の単位に従って計数した仮想通貨消費実績データを前記決済装置から取得し、前記対価判別手段は、前記仮想通貨消費実績データに含まれている仮想通貨の消費量と、所定の単価とに基づいて、前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき対価を判別するものとしてもよい。これによれば、ユーザが消費した仮想通貨の量に応じて対価が算出される。したがって、サービスとそのサービスの李量に対して決済装置が計数すべき仮想通貨の消費量との対応関係が変更された場合でも、実際の仮想通貨の消費量に見合った適切な対価を求めることが可能である。
本発明の第2の態様に係る対価計算システムは、ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費に関して、消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係が相違する複数の決済手段から一の決済手段を前記ユーザが選択可能に構成されたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算する対価計算システムであって、前記金銭的価値の消費量を前記決済手段毎に単位数で表現した消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段と、前記消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係の相違を補正して、決済手段毎の前記金銭的価値の消費量を同一単位系の計数値として処理するための換算係数を記憶する換算係数記憶手段と、前記消費実績データに含まれている各決済手段の消費量と前記換算係数記憶手段が記憶する前記換算係数とに基づいて、決済手段毎の消費量に対応する前記計数値を算出する計数値算出手段と、前記計数値算出手段にて得られた決済手段毎の計数値と、所定の単価とに基づいて前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段と、を備えたものである。
また、本発明の第2の態様に係るコンピュータプログラムは、ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費に関して、消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係が相違する複数の決済手段から一の決済手段を前記ユーザが選択可能に構成されたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき対価を計算するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、前記金銭的価値の消費量を前記決済手段毎に単位数で表現した消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段、前記消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係の相違を補正して、決済手段毎の前記金銭的価値の消費量を同一単位系の計数値として処理するための換算係数を記憶手段から取得する換算係数取得手段、前記消費実績データに含まれている各決済手段の消費量と前記換算係数記憶手段が記憶する前記換算係数とに基づいて、決済手段毎の消費量に対応する前記計数値を算出する計数値算出手段、及び、前記計数値算出手段にて得られた決済手段毎の計数値と、所定の単価とに基づいて前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段として機能させるように構成されたものである。
第2の態様に係る対価計算システム等によれば、決済手段毎の金銭的価値の消費量を同一単位系の計数値として処理するための換算係数を導入し、決済手段毎に計数される消費量を同一単位系の計数値に置き換えた上で、それらの計数値と単価とから対価を算出している。そのため、消費量を計数する単位と金銭的価値との対応関係の相違が単価設定に与える影響を排除しつつ、消費量に応じた対価を算出することができる。
本発明の第2の態様においては、前記複数の決済手段として、第1の決済手段と第2の決済手段とが用意され、前記第1の決済手段による前記消費量の計数の単位が、前記第2の決済手段による前記消費量の計数の単位よりも桁数の大きい金銭的価値と対応付けられてもよい。その場合、前記換算係数は前記第1の決済手段の単位系に従って計数される消費量を前記第2の決済手段の単位系に従って計数される消費量と桁数を合わせるように設定されてもよい。これにより、消費量を計数する単位と金銭的価値との対応関係に桁数の相違があっても、その桁数の相違を単価設定に反映させる必要がなくなる。
前記第1及び第2の決済手段は適宜に構成されてよいが、一例として、前記第1の決済手段は現金による決済手段であり、前記第2の決済手段は仮想通貨による決済手段であってもよい。これにより、現金決済の場合の消費量を計数する単位が、仮想通貨決済の場合の消費量を計数する単位よりも桁数の大きい額の金銭的価値と対応付けられていても、その桁数の相違を換算係数で補正して、それぞれの消費量に対応する対価を求めることができる。例えば、業務用ゲーム機におけるクレジット消費と仮想通貨消費とが選択可能であっても、それらの単位系の相違が単価設定に与える影響を排除することができる。
本発明の第2の態様においては、複数種類のサービスがユーザによって利用可能であり、前記計数値算出手段は、前記消費量に対して、前記サービスの内容に応じた倍率と前記換算計数とを乗じて前記計数値を算出してもよい。この場合、倍率を利用して、サービスの価値、開発コスト等を対価の算出に反映させることができる。
さらに、前記サービスは、前記第2の事業者が運営する物理的装置を介して前記ユーザの利用に供され、前記第1の事業者から前記第2の事業者には、前記要素として、前記物理的装置にて利用されるコンテンツであり、前記第1の事業者から前記第2の事業者には、前記コンテンツの利用料金が前記対価として課金されてもよい。さらに、前記物理的装置は、一例として、業務用ゲーム機であってもよい。これにより、ゲーム機等のコンテンツの利用の対価を算出する際の誤計算等のリスクを本発明に従って低減することができる。
本発明が適用されるサービスシステムの一例としてのアミューズメントシステムの全体構成を示す図。 アミューズメントシステムの要部における機能ブロック図。 プレイ料金の消費からコンテンツ利用料金の算出までの単位系の変換処理の基本概念を示す図。 クレジット設定テーブルの一例を示す図。 クレジット消費量テーブルの一例を示す図。 仮想通貨消費量テーブルの一例を示す図。 倍率テーブルの一例を示す図。 品目判別テーブルの一例を示す図。 単価テーブルの一例を示す図。 課金管理部が実行する課金処理ルーチンを示すフローチャート。 利用実績管理部が実行する利用実績データ生成ルーチンを示すフローチャート。 請求処理システムが実行する請求データ生成ルーチンを示すフローチャート。 課金実績データに基づいてコンテンツ利用料金の請求額を算出する流れの一例を示す図。
以下、添付図面を参照して本発明の一形態を説明する。なお、本形態は、商業的に運用されるアミューズメントシステムに対して、本発明に係る対価計算システムを適用した例である。図1は、そのアミューズメントシステムの概略を示している。図示のアミューズメントシステム1では、オペレータ2がアミューズメント施設等の商業施設(以下、店舗と呼ぶ。)に設置した一台又は複数台のゲーム端末3と、サービス管理者4が管理又は運営している複数台のサーバ装置(以下、サーバと略称する。)5とがインターネット等のネットワーク6を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク6には、オペレータ2が使用するオペレータ端末7、サービス管理者4が使用する管理者端末8、及びユーザ9が使用するユーザ端末10も接続されている。ユーザ9はゲームのプレイヤである。ゲーム端末3は、ユーザ9に対して、所定量の金銭的価値をプレイ料金として消費することと引き換えに、その消費された範囲でゲームのプレイを許可する業務用ゲーム機である。オペレータ端末7及び管理者端末8は、好適にはネットワーク接続機能を備えたパーソナルコンピュータである。ユーザ端末10としては、ユーザ9が操作するパーソナルコンピュータ、携帯端末(例えば携帯電話機)等が適宜に利用される。店舗内に設置されるゲーム端末3及びオペレータ端末7は、不図示の店舗内LANにより相互に通信可能に接続されている。一方、各サーバ5及び管理者端末8もLAN又はWANを介して相互に通信可能に接続されている。
アミューズメントシステム1において、ユーザ9は、ICチップ等の情報記憶手段を備えた媒体としての、例えばカード11を使用することができる。カード11の情報記憶手段には、カード11毎にユニークな媒体IDとしてのカードIDが電子的に記録されている。また、カードIDをユーザ9が判別可能な英数字に復号化したカードナンバがカード11の裏面等の適宜の場所に記録されている。カードナンバとカードIDとは相互にコーデック可能であり、いずれもが媒体IDとして機能する。カード11は、サービス管理者4によって発行され、サービス管理者4からユーザ9に対して直接に配布され、あるいはオペレータ2を経由して配布される。一例として、カード11は、オペレータ2が設置するカード販売機(不図示)によってユーザ9に提供され、あるいはゲーム端末3からユーザ9に提供される。ゲーム端末3には、カード11からカードIDを読み取るためのカードリーダ(図1では省略)が付されている。
アミューズメントシステム1では、オペレータ2及びユーザ9のそれぞれに対して各種のサービスを提供するシステムも実装されている。例えば、ユーザ9がカード11のカードIDをゲーム端末3に認識させてゲームをプレイした場合、そのゲームの成績等を含むプレイデータがゲーム端末3で生成され、そのプレイデータがカードIDとともにサーバ5に送信されて保存される。サーバ5によって保存されたプレイデータは、次回以降のプレイ機会において利用可能となる。例えば、ユーザ9が同一のゲームを再度プレイする場合、そのプレイに先立ってカード11のカードIDをゲーム端末3のカードリーダに認識させることにより、そのカードIDと関連付けて保存されたプレイデータをサーバ5からゲーム端末3に読み込んで利用することができる。あるいは、ネットワーク6を介した対戦ゲームがゲーム端末3にてプレイ可能な場合、所定期間内にサーバ5にアクセスして対戦を申し込んだユーザ9同士の間において、それらのユーザ9に対応付けて保存されているプレイデータに基づいてサーバ5が対戦相手をマッチングするサービスがユーザ9に提供される。さらに、アミューズメントシステム1では、ユーザ9がサーバ5上で仮想通貨の口座を開設し、その口座にユーザ9が仮想通貨を預け入れ(又はチャージし)、ゲームのプレイ料金に相当する量(額)の仮想通貨をその口座から消費させる(引き落とす)ことを可能とした料金支払い機能も実装されている。ただし、プレイ料金は、仮想通貨による支払いのみならず、コイン(現実の通貨)を利用した支払いも可能である。
また、アミューズメントシステム1では、ユーザ9に対して各種のサービスを利用させるために必要な要素として、各種のハードウエア及びソフトウエアが用意されている。それらの要素の少なくとも一部はサービス管理者4からオペレータ2に譲渡又は貸与される。一例として、ゲーム端末3は、サービス管理者4からオペレータ2に対して有償で譲渡される。一方、ゲーム端末3にて利用されるゲーム用のプログラム、あるいはデータといった、いわゆるコンテンツの少なくとも一部は、サービス管理者4からオペレータ2に貸与(提供)される。オペレータ2は、ユーザ9がゲームをプレイする際に、サービスの利用料金としてプレイ料金を徴収する。一方、サービス管理者4は、コンテンツを貸与した対価として、ユーザ9が支払ったプレイ料金、つまり、ユーザ9がゲームをプレイする際に消費した金銭的価値に応じた料金を、コンテンツの貸与の対価としてオペレータ2に課金する。以下では、そのコンテンツの貸与の対価として課金される料金をコンテンツ利用料金と呼ぶことがある。そのコンテンツ利用料金の計算に関して本発明が適用される場合を例として、以下に説明を続ける。
図2は、アミューズメントシステム1の機能ブロック図である。ただし、図2では、上述したコンテンツ利用料金の算出に関係する部分を中心として示し、その他の部分は簡略化して示すか、又は図示を省略している。また、ユーザ端末10からサーバ5へのアクセスに対応する部分の図示は省略した。図2に示したように、アミューズメントシステム1は、店舗システム20と、サービスシステム40とに区別可能である。店舗システム20は、図1のゲーム端末3及びオペレータ端末7を含むシステムであり、サービスシステム40は、図1のサーバ5及び管理者端末8を含むシステムである。
店舗システム20には、ゲーム制御部21、課金管理部22及び利用実績管理部23が設けられている。ゲーム制御部21は、ゲーム端末3のコンピュータハードウエアと所定のコンピュータソフトウエアとの組み合わせによって実現される論理的装置である。言い換えると、ゲーム制御部21は、各ゲーム端末3のコンピュータユニットに所定のソフトウエアを実行させることによって構成される論理的装置である。ゲーム制御部21は、ゲーム端末3にて所定のゲームをプレイするために必要な各種の演算及び入出力処理を担当する。ゲーム制御部21には、ゲーム端末3に備え付けられた入力装置24、表示装置25、カードリーダ26及びコイン投入装置27が接続されている。入力装置24は、ユーザ9の操作を受け付け、その操作内容に応じた信号をゲーム制御部21に出力する。表示装置25は、ゲーム制御部21からの指示に従ってゲーム画面等を表示する。カードリーダ26は、ユーザが所持するカード11の情報(カードIDを含む。)を読み取ってその情報に対応した信号をゲーム制御部21に出力する。コイン投入装置27は、ユーザ9からの所定額のコイン(現金)の投入を受け付け、そのコインの真偽を判定する。また、コイン投入装置27は、真正なコインの投入枚数(投入額)に応じた信号をゲーム制御部21に出力する。
課金管理部22は、ユーザ9に対するプレイ料金の課金を管理するために設けられた論理的装置である。課金管理部22は、ゲーム端末3又はオペレータ端末7のいずれかのコンピュータハードウエアと所定のソフトウエアとの組み合わせによって実現される論理的装置として構成されてもよいし、ゲーム端末3及びオペレータ端末7の両者のコンピュータハードウエアと所定のソフトウエアとの組み合わせによって実現される論理的装置として構成されてもよい。課金管理部22は、ゲーム制御部21からプレイ料金の課金に関連付けられた情報を受け取ると、店舗システム20の記憶装置28に記録されている課金用データ100を参照して、ユーザ9にプレイ料金相当の金銭的価値を消費させるために必要な処理を単独で、又はサービスシステム40と協働して実行し、その消費の成否に応じてゲーム制御部21にゲームを許可すべきか否かを通知する。また、課金管理部22は、プレイ料金相当の金銭的価値の消費に成功した場合、その消費結果に応じた課金実績データを生成する。課金実績データは、本発明の消費実績データに相当する。課金管理部22の処理の詳細は後述する。
利用実績管理部23は、上述したコンテンツ利用料金を算出するために設けられた論理的装置である。利用実績管理部23は、ゲーム端末3又はオペレータ端末7のいずれかのコンピュータハードウエアと所定のソフトウエアとの組み合わせによって実現される論理的装置として構成されてもよいし、ゲーム端末3及びオペレータ端末7の両者のコンピュータハードウエアと所定のソフトウエアとの組み合わせによって実現される論理的装置として構成されてもよい。利用実績管理部23は、課金管理部22から、プレイ料金の課金実績データを取得し、かつ、記憶装置28に記録されている換算用データ110を参照してコンテンツ利用料金の算出に必要な処理を単独で、又はサービスシステム40と協働して実行する。利用実績管理部23の処理の詳細は後述する。
サービスシステム40には、ゲーム管理システム41、課金管理システム42及び請求処理システム43が設けられている。これらのシステム41〜43は、サービスシステム40に含まれるコンピュータハードウエアと所定のコンピュータソフトウエアとの組み合わせによって実現される論理的装置である。サービスシステム40のコンピュータハードウエアとしては、各サーバ5のコンピュータユニット、及び管理者端末8のコンピュータユニットが単独で又は適宜に組み合わせて用いられてよい。ゲーム管理システム41は、店舗システム20のゲーム制御部21と協働して、ゲーム端末3にてゲームを実行する環境を構築する処理を実行する。例えば、ゲーム管理システム41は、ゲーム制御部21からの要求に応じて、カードIDに対応したプレイデータの送信、受信、保存及び更新、並びに、対戦相手のマッチングといった処理を実行する。さらに、ゲーム端末3におけるゲーム用プログラムやデータの更新といったオペレータ2に対するサービスを実現するために必要な処理をゲーム管理システム41が担当してもよい。
課金管理システム42は、店舗システム20の課金管理システム42と協働して仮想通貨の消費に必要な処理を実行する。例えば、課金管理システム42は、課金管理部22からカードIDと仮想通貨の引き落とし要求額(消費要求量)とを受け取ると、そのカードIDに対応付けられた仮想通貨の口座を特定し、特定された口座から要求額相当量の仮想通貨の消費を試みる。そして、課金管理システム42は、消費の成否を課金管理部22に通知する。ただし、仮想通貨を消費させる処理は、サービスシステム40を利用した例に限らず、適宜の変形が可能である。例えば、仮想通貨の残高がサーバ5上の口座ではなく、ユーザ9が所持するカード11の媒体に記録されている場合、課金管理部22は、ゲーム制御部21とカードリーダ26とを介してカード11の媒体にアクセスし、その媒体に記録されている残高から、プレイ料金に相当する量の仮想通貨を減額させる処理を行うように構成されてもよい。その他にも仮想通貨の引き落とし処理に関しては、いわゆるプリペイド型又はポストペイド型として市場で通用している各種の仮想通貨の決済手法に応じて適宜に変更されてよい。
請求処理システム43は、店舗システム20の利用実績管理部23と協働して、コンテンツ利用料金を計算するために必要な処理を実行する。請求処理システム43には、品目別集計部44及び請求管理部45が論理的装置としてさらに設けられている。なお、サービスシステム40には記憶装置46が設けられ、その記憶装置46には品目別集計部44及び請求管理部45の処理でそれぞれ参照されるべき品目判別テーブル120及び単価テーブル130が記録されている。これらの詳細は後述する。
上記の説明から明らかなように、アミューズメントシステム1では、ユーザ9にプレイ料金相当の金銭的価値を消費させる手段として、コイン(現金)を利用した決済手段と、仮想通貨を利用した決済手段の2種類が存在する。プレイ料金の金銭的価値は、一般的には通貨単位によって表現される。しかし、ゲーム端末3では、金銭的価値を通貨単位ではなく、決済手段毎に異なる単位系に従って計数し、各単位系に従ってプレイ料金相当の金銭的価値を消費させている。それらの消費量は、同一単位系の請求カウント値へと換算され、その請求カウント値に基づいて、サービス管理者4からオペレータ2に対するコンテンツ利用料金の請求額が算出される。コンテンツ利用料金の請求額は通貨単位に従って算出される。以下、コイン又は仮想通貨によるプレイ料金の消費と、コンテンツ利用料金の計算との基本的な関係を図3の例を参照して説明する。なお、ここでは、ユーザ9に対してプレイ料金を課金する一単位として、「ゲームイベント」の概念を用いる。つまり、一つのゲームイベントに対して所定額のプレイ料金が課金されるものとする。言い換えれば、一つのゲームイベントは、サービス管理者4がオペレータ2に対して課金する対象としてのコンテンツの一つである。ゲームイベントは様々な基準に従って区分されてよい。例えば、ゲームのプレイ時間によってゲームイベントを区分してもよいし、ステージ、ターン、モードといったゲーム上の各種の区切りに従ってゲームイベントを区分してもよい。
初回のプレイと、継続のプレイとでゲームイベントを区分してもよい。
図3の例において、任意のゲームイベントに対して課金されるプレイ料金が100円であると仮定する。ユーザ9がコイン投入装置27に所定額のコインを投入すると、コイン投入装置27にてコイン枚数が計数され、そのコイン枚数に応じた値の「クレジット」がユーザ9の保持する金銭的価値として計上される。一例として、100円硬貨が1枚投入された場合に1クレジットが計上される。そして、ユーザ9が1クレジットの消費をゲーム端末3に対して指示すると、ゲーム端末3では100円相当の金銭的価値が消費されたものと判断され、その消費量に対応したゲームイベントのプレイが許可される。つまり、コインにてプレイ料金を支払う場合、金銭的価値は1クレジットを最小単位として計数される。一方、ユーザ9がプレイ料金を仮想通貨にて支払う場合には、ユーザ9の保持する金銭的価値が「クレジット」よりも小さい単位で計数され、プレイ料金に応じた量の仮想通貨が消費される。仮想通貨の量(又は額)を計数する単位を「ポイント」とすれば、図3の例では、1ポイントが1円と等しく設定されている。したがって、100円のプレイ料金が必要な場合、100ポイントの仮想通貨が消費される。1ポイントは1円に必ずしも対応させる必要はないが、1ポイント(つまり仮想通貨の消費単位)は1クレジットよりも一桁以上小さい金銭的価値に相当するように設定される。
上記のように、コインによる決済と仮想通貨による決済との間で、消費量を計数する単位の桁数が異なる理由の一つは次の通りである。まず、ゲーム端末3のコイン投入装置27は、その機構的制約から、通貨の最小単位よりも桁数が大きい額のコインのみを受け付け可能に構成されている。例えば、コイン投入装置27は、100円硬貨のみ、又は100円硬貨と500円硬貨とを受け入れ可能であり、100円未満の小額のコインは計数せずユーザ9に返却する。そのため、消費量を計数する単位をコイン枚数と同じ桁数に設定することにより、1コインの投入により1クレジットが留保され、1クレジットの消費と引き換えに一回のゲームイベントがプレイできる、といった明確な対応関係が設定されている。一方、仮想通貨に関しては、コイン投入装置27のような機構的制約が存在しないので、消費量を計数する単位をコインによるそれと比較して桁数が小さい額の金銭的価値と容易に対応付けることができる。例えば、1円を1ポイントに対応付けることにより、1円相当の小額の金銭的価値を消費量の最小単位として設定することができる。これにより、コインによるプレイ料金の支払いでは実現不可能な柔軟な料金設定が可能となる。例えば、一回のプレイが10円相当のゲームイベントを用意し、仮想通貨10ポイントの消費と引き換えにそのゲームイベントのプレイを許可するといった設定が可能である。ちなみに、一回のゲームイベントが終了した時点でプレイを継続したい場合、コインによる支払いでは、1クレジットの消費、つまり100円相当の金銭的価値の消費を単位としてゲームイベントを継続させることしかできない。この場合、継続されるべきゲームイベントのプレイ範囲(時間等の定量化可能な概念に従って定めることができる。)も100円相当の単位で設定する必要がある。これに対して、仮想通貨を消費させる場合には、10円単位といったより細かい単位で、継続後のプレイ範囲を設定することが可能である。
クレジット又はポイントが消費されると、その消費量に基づいてコンテンツ利用料金が算出される。しかし、上記の例では、コインによる決済を選択した場合と、仮想通貨による決済を選択した場合との間では、同一額の金銭的価値に対応する消費量(消費単位数)が2桁相違する。したがって、桁数が小さいクレジットの消費量に所定の換算係数が乗算され、それにより、両者の消費量の桁数が揃えられる。その換算後の値が請求カウント値である。以下では、請求カウント値の単位を「カウント」と呼ぶ。図3の例では、1クレジットが、換算係数100の乗算により100カウントの請求カウント値に換算される。
一方、100ポイントはそのまま100カウントの請求カウント値に換算される。その後、得られた請求カウント値に所定の単価が乗じられてコンテンツ利用料金の請求額「¥△△」、「¥□□」が算出される。なお、図3は一例であって、適宜の変更が可能である。
例えば、金銭的価値の計数に用いる通貨単位は円に限らず、ドル、ユーロその他、各種の通貨単位で計数されてよい。一つのゲームイベントに対応するプレイ料金の額も適宜に変更可能である。コンテンツ利用料金の算出に用いる単価は、コイン決済の場合と、仮想通貨決済の場合とで一致させてもよいし、異なっていてもよい。
次に、図4〜図7を参照して、店舗システム20の記憶装置28に記録されているデータを説明する。図4はクレジット設定テーブル101、図5はクレジット消費量テーブル102、図6は仮想通貨消費量テーブル103をそれぞれ示している。図4〜図6のテーブル101〜103は、課金用データ100に含まれている。図4のクレジット設定テーブル101は、所定額(例えば100円)のコインの枚数とクレジット数とを対応付けたテーブルである。図4の例では、ユーザ9がコイン1枚を投入すると1クレジットが発生し、コイン2枚を投入すると3クレジットが発生する、といったように対応関係が設定されている。コイン投入装置27からコイン投入を示す信号が出力されると、ゲーム制御部21はコインの投入枚数を課金管理部22に通知し、課金管理部22はクレジット設定テーブル101を参照して、コインの投入枚数に対応するクレジット数を発生させる。そのクレジット数は店舗システム20の記憶装置28に保持される。
図5のクレジット消費量テーブル102は、ゲームイベントとそのプレイに必要なクレジットの消費量(消費数)とを対応付けたテーブルである。例えば、ゲームイベントAcをプレイするためにはクレジット数Caの消費が必要であり、ゲームイベントBcをプレイするためにはクレジット数Cbの消費が必要である。図4及び図5のテーブル101、102はプレイ料金を現金で決済する場合に利用されるデータテーブルである。それらのテーブル101、102の対応関係を参照することにより、ゲームのプレイと引き換えに、クレジットを介してユーザ9に消費させるべき金銭的価値が特定される。
一方、図6の仮想通貨消費量テーブル103は、プレイ料金を仮想通貨で決済する場合に利用されるデータテーブルである。仮想通貨消費量テーブル103では、ゲームイベントとそのプレイに必要な仮想通貨の消費単位数(消費量)とが対応付けて記述されている。例えば、ゲームイベントAvをプレイするためにはポイント数Vaの仮想通貨の消費が必要であり、ゲームイベントBvをプレイするためにはポイントVbの仮想通貨の消費が必要である。なお、図4及び図5のクレジット数の設定値、並びに図6の仮想通貨の消費単位数の設定値は、オペレータ2により適宜に変更可能としてもよい。図5のクレジット数の値を変更することにより、コインにてプレイ料金を支払う場合におけるプレイ範囲とプレイ料金との対応関係が変更される。一方、図6の消費単位数の値を変更することにより、仮想通貨にてプレイ料金を支払う場合におけるプレイ範囲とプレイ料金との対応関係が変更される。つまり、図5のクレジット数、又は図6の消費単位数を変更することにより、ゲームのプレイ料金に関する変動課金を実施することができる。
図5及び図6では、クレジットの消費と引き換えにプレイ可能となるゲームイベントには添え字cを、仮想通貨の消費と引き換えにプレイ可能となるゲームイベントには添え字vをそれぞれ付している。しかしながら、各ゲームイベントは、クレジット又は仮想通貨を選択して消費させることによりプレイ可能とされてもよいし、クレジットの消費又は仮想通貨の消費のいずれか一方に限定してプレイ可能とされてもよい。また、仮想通貨の消費と引き換えにプレイ可能となるゲームイベントに関しては、仮想通貨の消費単位数を比較的小さく設定することにより、クレジットの消費と引き換えにプレイ可能となるゲームイベントよりもプレイ範囲(時間、内容)が狭く設定されてもよい。その場合、1クレジットの消費と引き換えにプレイ可能な範囲を細分し、仮想通貨の複数回に亘る消費によってそのプレイ範囲の一部又は全部がプレイできるように構成することが可能である。また、図6に示す消費単位数は、ゲームイベントをプレイするために必要な最小値であってもよい。最小値を超える量の仮想通貨が消費された場合、その最小値と消費量との差分に応じてゲームイベントのプレイ範囲が拡大されてもよい。
図7は換算用データ110に含まれている倍率テーブル111を示している。倍率テーブル111は、ゲームイベントと倍率Mx(図2の換算用データ110を参照)との対応関係を記述したデータテーブルである。例えば、ゲームイベントAcに対しては倍率Maが、ゲームイベントBcに対しては倍率Mbがそれぞれ対応付けられている。図2に示した倍率Mxは任意のゲームイベントXcに対応する倍率を意味する。ここでいう倍率は、サービス管理者4がオペレータ2にコンテンツ利用料金を対価として課金する際に、ゲームイベントの価値に応じてその対価を増減させるべく設定した値である。言い換えれば、コンテンツ利用料金のレート(対価率)をサービス管理者4がゲームイベントの内容に応じて調整するために倍率Mxが設定される。一例として、標準的な価値のゲームイベントに対しては倍率Mxが標準値1に設定される。サービス管理者4が対価を標準よりも多く設定したいゲームイベントに対しては、倍率Mxが標準値よりも大きい値に設定される。
なお、図7では、クレジット消費に対応するゲームイベントと倍率Mxとの関係のみを示しているが、倍率Mxは仮想通貨の消費に対応するゲームイベントに対しても適宜に設定されてよい。
図2に戻って、換算用データ110には、上述した倍率Mxとは別に、換算値CRのデータも設定されている。換算値CRは、クレジットの消費量を請求カウント値に換算するための係数である。図3の例において、仮に倍率Mxが1であれば、換算値CRは100である。倍率Mx及び換算値CRは、いずれもサービス管理者4によって設定され、オペレータ2による任意の変更は不可能である。
次に、図8及び図9を参照して、サービスシステム40の記憶装置46に記録されたデータを説明する。図8は品目判別テーブル120の一例を、図9は単価テーブル130の一例をそれぞれ示している。図8の品目判別テーブル120は、ゲームイベントと品目ととの対応関係を記述したデータテーブルである。品目は、クレジットの消費と引き換えにプレイが許可されるクレジット品目と、仮想通貨の消費と引き換えにプレイが許可される仮想通貨品目とのいずれかである。図9の単価テーブル130は、品目と単価との対応関係を記述したデータテーブルである。クレジット品目には単価Ucが、仮想通貨品目には単価Uvが対応付けられている。単価Ucと単価Uvは同じ値でもよいし、互いに相違する値でもよい。ただし、単価Ucと単価Uvとの桁数は一致する。言い換えれば、単価Uc、Uvの桁数が揃うように換算用データ110の換算値CRが設定される。
次に、コンテンツ利用料金の算出に関連して図2の店舗システム20及びサービスシステム40がそれぞれ実行する処理を説明する。図10は、ユーザ9がゲームをプレイする際にそのユーザ9が保持する金銭的価値を消費させるために課金管理部22が実行する課金処理ルーチンを示している。ユーザ9が入力装置24を操作していずれかのゲームイベントのプレイを選択すると、ゲーム制御部21は、そのゲームイベントを指定する情報を含む課金要求情報を課金管理部22に提供する。これに応答して課金管理部22は図10のルーチンを開始する。課金管理部22は、まずステップS1にてユーザ9が選択したゲームイベントを判別し、続くステップS2でそのゲームイベントのプレイ料金をクレジットにて決済すべきか否かを判別する。ユーザ9が指定したゲームイベントが、クレジット又は仮想通貨のいずれかを選択してプレイ料金を決済できる場合には、ゲーム制御部21を介してユーザ9に決済手段を選択させ、その選択結果をステップS2で判別すればよい。ゲームイベントがクレジットによる決済又は仮想通貨による決済のいずれか一方のみに対応するものである場合には、その対応する決済手段をステップS2で判別すればよい。
ステップS2でクレジット決済と判別された場合、課金管理部22はステップS3に進み、クレジット消費量テーブル102(図5)を参照して、ゲームイベントをプレイするためにユーザ9に消費させるべきクレジット数を判別する。例えば、ゲームイベントAcであれば、必要なクレジットの消費数はCaであると判別される。続くステップS4にて、課金管理部22は、ステップS3で判別した数のクレジットを消費させる処理を実行する。その処理は、既に保持されているクレジット数から消費数を減算させることにより行われる。その減算は、ユーザ9からの指示に従って行われてもよいし、ユーザ9からの指示を受けることなく自動的に行われてもよい。なお、保持されているクレジット数が不足する場合には、その不足数以上のコインをユーザ9に投入させればよい。
一方、ステップS2にてクレジット決済ではないと判別された場合、つまり仮想通貨による決済と判別された場合、課金管理部22はステップS5に進み、仮想通貨消費量テーブル103(図6)を参照して、ゲームイベントをプレイするためにユーザ9に消費させるべき仮想通貨の消費量(ポイント数)の最小値を判別する。例えば、ゲームイベントAvであれば、必要な仮想通貨の消費量の最小値はVaであると判別される。続くステップS6にて、課金管理部22は、ステップS5で判別した量の仮想通貨を消費させる処理を実行する。この場合は、カードIDと仮想通貨の消費量とをサービスシステム40の課金管理システム42に送信し、カードIDに対応する口座からの仮想通貨の引き落としを要求し、その要求に対する応答を受信する。
ステップS4又はS6の消費処理が行われた後、課金管理部22はステップS7に進み、消費に成功したか否かを判別する。クレジット決済の場合には、ステップS4にて必要数のクレジットの消費に成功したか否かを判別すればよい。仮想通貨決済の場合には、ステップS6にて取得した課金管理システム42からの通知を参照して、仮想通貨の消費に成功したか否かを判別すればよい。ステップS7にて消費成功と判別した場合、課金管理部22はステップS8に進み、ゲーム制御部21に対してゲームの許可を通知する。ステップS8の処理を終えると、課金管理部22はステップS9に進み、ゲームイベントとそのプレイ料金の消費結果とを課金実績データに記録する。その後、課金管理部22は今回の課金処理ルーチンを終える。一方、ステップS7にて消費に成功しなかったと判別された場合、課金管理部22はステップS10に進み、ゲーム制御部21に対してゲームの不許可を通知する。その後、課金管理部22今回のルーチンを終える。なお、ステップS8にてゲーム許可が通知された場合、ゲーム制御部21は、ユーザ9に、選択したゲームイベントをプレイさせるための処理を続行する。ステップS10にてゲーム不許可が通知された場合、ゲーム制御部21はユーザ9に対してゲームイベントのプレイを禁止するために必要な処理を行う。以上の処理が繰り返されることにより、課金実績データには、プレイが許可されたゲームイベントを判別する情報と、そのゲームイベントのプレイの対価として消費されたクレジット数又は仮想通貨のポイント数を判別する情報とを1セットのレコードとして、ゲームイベントのプレイが許可される毎に、そのゲームイベントに対応するレコードが順次蓄積される。
図10の処理を通じて生成される課金実績データは、適当な時期に利用実績管理部23に引き渡され、その後に初期化される。利用実績管理部23は、課金実績データを利用して図11の利用実績データ生成ルーチンを実行する。そのルーチンを開始すると、利用実績管理部23は、ステップS21にて課金実績データを取得する。この場合、課金管理部22から課金実績データを送り出してこれを利用実績管理部23が受け取ってもよいし、利用実績管理部23が課金管理部22を通じて、あるいは記憶装置28に直接アクセスして課金実績データを読み取ってもよい。次のステップS22において、利用実績管理部23は、課金実績データに含まれている一つのレコードを処理対象として選択する。続くステップS23にて、利用実績管理部23は、処理対象のレコードに含まれているゲームイベントのプレイ料金がクレジット決済であったか否か、つまりクレジットの消費によってプレイ料金が支払われたか否かを判別する。クレジット決済であった場合、利用実績管理部23はステップS24に進み、処理対象のレコードに含まれているゲームイベントに対応する倍率Mxを倍率テーブル111から取得する。続くステップS25にて、利用実績管理部23は、取得した倍率Mxと課金用データ100に含まれている換算値CRとをクレジットの消費数に乗じて、クレジットの消費数に対応する請求カウント値を算出する。
その後、利用実績管理部23はステップS26に進み、算出された請求カウント値と、ゲームイベントを判別する情報とを対応付けたレコードを生成し、そのレコードを利用実績データに記録する。一方、ステップS23にてクレジット決済ではない、つまり、仮想通貨決済であると判別された場合、利用実績管理部23はステップS24をスキップしてステップS25に進む。この場合、利用実績管理部23は、ステップS25にて、処理対象のレコードに含まれている仮想通貨の消費量(ポイント数)を請求カウント値としてそのまま設定する。そして、続くステップS26にて、その請求カウント値とゲームイベントを判別する情報とを対応付けたレコードを生成して当該レコードを利用実績データに記録する。
ステップS26の処理後、利用実績管理部23はステップS27に進み、課金実績データに含まれている全てのレコードを処理したか否かを判別する。未処理のレコードが残っている場合、利用実績管理部23はステップS22に戻る。全てのレコードが処理された場合、利用実績管理部23はステップS28に進み、サービスシステム40の請求処理システム43に対して利用実績データを送信する。その後、利用実績管理部23は今回のルーチンを終える。なお、ステップS28にて送信されるデータには、コンテンツ利用料金を課金するオペレータ2を特定する情報が含まれる。例えば、オペレータ2に対してユニークに設定されるID、あるいは店舗に対してユニークに設定されるID等が利用実績データに添付される。請求処理システム43は、送られた利用実績データを記憶装置46に保存し、適宜の周期でその利用実績データを参照してコンテンツ利用料金の請求額を算出する。
図12は、請求処理システム43がコンテンツ利用料金の請求額を算出するために適宜の周期で実行する請求データ生成ルーチンを示している。請求処理システム43では、請求データ生成ルーチンを開始すると、ステップS41で処理対象の利用実績データを取得し、続くステップS42で、請求額を算出する対象のオペレータを判別する。その判別には、上述したオペレータ2や店舗のIDを利用すればよい。次のステップS43にて、請求処理システム43は、品目判別テーブル120を参照して、利用実績データに含まれているレコード中のゲームイベントを、クレジット品目と仮想通貨品目とに区分し、品目毎に請求カウント値を集計する。ここまでの処理は品目別集計部44が担当し、以降の処理は請求管理部45が担当する。
次のステップS44にて、請求処理システム43は、クレジット品目の請求カウント値の集計値に、単価テーブル130の単価Ucを乗じて、クレジット品目に対する請求額を算出する。続くステップS45にて、請求処理システム43は、仮想通貨品目の請求カウント値の集計値に、単価テーブル130の単価Uvを乗じて、仮想通貨品目に対する請求額を算出する。さらに、請求処理システム43は、ステップS44及びステップS45でそれぞれ算出した請求額と品目とを対応付けて請求データに記録する。なお、集計値とは別に、品目毎に請求額をさらに記録してもよい。その後、請求処理システム43は図12のルーチンを終了する。以上の処理を、コンテンツ利用料金の請求周期毎(一例として月毎)に繰り返すことにより、サービス管理者4がオペレータ2に対して課金すべきコンテンツ利用料金の請求額を記述した請求データが得られる。得られた請求データに基づいて、オペレータ2にコンテンツ利用料金が請求される。
図13は、上述した課金実績データから請求データに至るまでの処理例を示している。
図13の例では、課金管理部22にて生成される課金実績データに、ゲームイベントAcを一回あたりクレジット数Caの消費と引き換えにN1回実行したレコードと、ゲームイベントAvを一回あたり仮想通貨Vaiポイントの消費と引き換えにN2回実行したレコードと、ゲームイベントAvを一回あたり仮想通貨Vajポイントの消費と引き換えにN3回実行したレコードとが含まれている。なお、図6に示したように、ゲームイベントAvに対応する消費単位数はVaであるが、ここでは、消費単位数Vaが最小値であり、その最小値以上の量の仮想通貨が消費された場合を想定している。つまり、Vai、Vajは消費単位数Va以上でかつ互いに異なる値であると仮定している。
以上のレコードを含む課金実績データが利用実績管理部23に渡されると、ゲームイベントAcに関して、クレジット数Caに回数N1、倍率Ma及び換算値CRが乗算されて請求カウント値が算出される。一方、ゲームイベントAvに関しては、消費単位数Vaiと回数N2との積と、消費単位数Vajと回数N3との積が順次算出され、それらの総和が請求カウント値として算出される。それらの請求カウント値は利用実績データに含まれてサービスシステム40の品目別集計部44に渡される。品目別集計部44では、ゲームイベントAcに対応する請求カウント値を含めるようにしてクレジット品目の請求カウント集計値Scが算出され、ゲームイベントAvに対応する請求カウント値を含めるようにして仮想通貨品目の請求カウント集計値Svが算出される。そして、請求管理部45にて、集計値Sc、Svに単価Uc、Uvがそれぞれ乗じられて、品目別のコンテンツ利用料金の請求額が算出される。
以上に説明したように、本形態によれば、ユーザ9によるプレイ料金相当の金銭的価値の消費に関して、クレジットを消費の単位とする決済手段と、仮想通貨のポイントを単位とする決済手段とが存在し、クレジットの単位と金銭的価値との対応関係と、ポイントの単位と金銭的価値との対応関係が相違している。しかしながら、それぞれの消費実績に基づいてコンテンツ利用料金を算出する過程で、1単位に対応する金銭的価値が大きいクレジット数を換算値CRによって仮想通貨と同一単位系の請求カウント値に換算しているので、クレジットの消費量に基づく対価(コンテンツ利用料金)を計算する際の単価と、仮想通貨の消費量に基づく対価を計算する際の単価との桁数を揃えることが可能である。それにより、クレジット決済と仮想通貨決済との間の単位系の相違が混同されて桁違いの単価が単価テーブル130に誤設定されることに起因して、誤計算が誘発されるリスクを低減することができる。
また、コンテンツ利用料金の演算において、ゲームイベントの実施回数(ゲームのプレイ回数)といったコンテンツの利用度を計数するのではなく、ユーザが消費した金銭的価値を所定の単位で計数して得られた消費量を課金実績データに記録し、その消費量を所定期間内で集計して単価を乗じることにより、コンテンツ利用料金の請求額を演算している。したがって、例えばオペレータ2が図5のクレジット数や図6の消費単位数の設定を変更して、いわゆる変動課金を実施した場合、変更後の消費量に基づいてコンテンツ利用料金の請求額が算出される。そのため、人気が低下した特定のゲームイベントに関してプレイ料金の値下げを実施しても、その値下げの前後でオペレータ2とサービス管理者4との収益の分配率は変化しない。したがって、オペレータ2の収益が一方的に圧迫されることがなく、変動課金を容易に実施することができる。特に、仮想通貨品目のゲームイベントに関しては、ユーザが実際に消費した仮想通貨の量そのものに単価が乗算された額をコンテンツ利用料金(図13の仮想通貨品目請求額)として算出することができるので、ユーザが支払った料金をオペレータ2とサービス管理者4との間でさらに適切に分配することが可能である。クレジット品目に関しては、図4のコイン枚数とクレジット数との対応関係が介在することにより、通貨単位で表現したプレイ料金(金銭的価値)とクレジット数を単位として計数された消費量とが必ずしも比例しないことがある。しかし、その場合でも、クレジットによる単位数と通貨単位との対応関係の平均値を取るといった手法により、通貨単位による金銭的価値を、クレジットによる単位系に置き換えて計数していると観念することが可能である。したがって、プレイ回数やコンテンツの利用回数といった利用度に応じてコンテンツ利用料金を演算するよりも、コンテンツ利用料金を適切に演算することができる。
以上の形態では、コイン投入装置27と課金管理部22とが協働して現金(コイン)による決済装置を構成し、カードリーダ26、課金管理部22及び課金管理システム42が協働して仮想通貨による決済装置を構成する。また、アミューズメントシステム1の全体が本発明のサービスシステムに相当し、サービス管理者4が第1の事業者に、オペレータ2が第2の事業者にそれぞれ相当し、アミューズメントシステム1の利用実績管理部23、記憶装置28及び請求処理システム43の組み合わせが対価計算システムに相当し、記憶装置28が換算係数記憶手段に相当し、そこに記録された換算値CRが換算係数に相当する。利用実績管理部23は、図11のステップS21を実行することにより消費実績データ取得手段として機能し、ステップS25を実行することにより、換算係数取得手段及び計数値算出手段として機能する。請求処理システム43は、図12のステップS41〜S45を実行することにより対価判別手段として機能する。
本発明は上述した形態に限定されず、適宜の変更が可能である。例えば、上記の形態においては、サービス管理者4のサーバ5又は管理者端末8のコンピュータを利用して請求処理システム43を構築したが、品目別集計部44及び請求管理部45に相当する論理的装置を店舗システム20内に構成し、コンテンツ利用料金の計算に至るまでの処理を全て店舗システム20内にて実行し、生成された請求データをサービス管理者4に提供してもよい。
本発明が適用されるサービスシステムはアミューズメントシステムに限定されず、第1の事業者から提供される要素を利用して第2の事業者がユーザにサービスを提供し、そのサービスの料金に相当する金銭的価値を第2の事業者がユーザに消費させ、かつ、ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が第1の事業者から第2の事業者に対して課金される限りにおいて、各種のサービスシステムに本発明を適用することができる。例えば、第2の事業者が提供するサービスはゲーム端末を利用してユーザにゲームをプレイさせる形態に限定されない。第2の事業者がユーザに物理的な装置や施設を利用させ、あるいは無形のサービスを第2の事業者がユーザに提供してその利用料金を課金する場合において、その装置のハードウエア又はソフトウエアの少なくとも一部といった物理的要素、あるいは装置を動作させ、あるいは無形のサービスを提供するための知的財産といった要素を第1の事業者が第2の事業者に提供し、その対価を第1の事業者が課金する場合にも本発明は適用できる。つまり、第2の事業者は、ユーザに利用させる物理的装置や施設を運営する主体に限らず、無形のサービスのみを提供する事業者であってもよい。事業者は自然人であるか法人であるかを問わず、自治体、各種団体、大学等の教育研究機関等、何らかの事業を営む主体であれば足りる。事業は営利か非営利かを問わない。ユーザも自然人に限らず、法人その他であってもよい。ユーザに金銭的価値を消費させるための決済手段は、コインを介した現金決済と仮想通貨による決済とを選択可能な例に限らず、クレジットカードその他の各種の決済手段が適宜に選択されてよい。
以上に説明したように、本発明の第1の態様によれば、決済装置が計数した金銭的価値の消費量と所定の単価とに基づいて対価を判別しているので、変動課金等の実施により、サービスと、そのサービスの利用料金として決済装置が計数すべき金銭的価値の消費量との対応関係が変更されても、その変更を反映した対価を算出することができる。それにより、サービスの利用料金に関して、変動課金といった柔軟な施策を容易に実施することが可能である。また、本発明の第2の態様によれば、決済手段毎に計数される消費量を換算係数に従って同一単位系の計数値に置き換え、それらの計数値と単価とから対価を算出しているため、消費量を計数する単位と金銭的価値との対応関係の相違が単価設定に与える影響を排除しつつ、消費量に応じた対価を算出することができる。
本発明の第1の態様に係る対価計算システムは、ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費量を所定の単位に従って計数するように構成され、前記ユーザに提供されるサービスと該サービスの利用に対して前記決済装置が計数すべき前記金銭的価値の消費量との対応関係が変更可能とされたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算する対価計算システムであって、前記決済装置は、前記金銭的価値との対応関係が相違する複数種類の単位のうち、前記ユーザに前記金銭的価値を消費させた決算手段の種類に応じた単位を前記所定の単位として前記消費量を計数するように構成され、前記対価計算システムは、前記サービスの利用に対して前記決済装置が計数した前記金銭的価値の消費量を含んだ消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段と、前記複数種類の単位のそれぞれに単価を対応付けて記憶する記憶手段と、前記消費実績データに含まれている前記消費量と、その消費量が計数された単位に対応付けられた単価とに基づいて、前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段と、を備えたものである。
また、本発明の第1の形態に係るコンピュータプログラムは、ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記金銭的価値との対応関係が相違する複数種類の単位のうち、前記ユーザに前記金銭的価値を消費させた決算手段の種類に応じた単位を前記所定の単位として前記金銭的価値の消費量を計数するように構成され、前記ユーザに提供されるサービスと該サービスの利用に対して前記決済装置が計数すべき前記金銭的価値の消費量との対応関係が変更可能とされたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算する対価計算システムのためのコンピュータプログラムであって、前記対価計算システムは、前記複数種類の単位のそれぞれに単価を対応付けて記憶する記憶手段を備え、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、前記サービスの利用に対して前記決済装置が計数した前記金銭的価値の消費量を含んだ消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段、及び前記消費実績データに含まれている前記消費量と、その消費量が前記決算装置にて計数された単位に対応付けられた単価とに基づいて、前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段、として機能させるように構成されたものである。
本発明の第1の態様において、前記決済装置には、前記サービスの料金に相当する金銭的価値をユーザに消費させる決済手段として、前記料金に相当する量の仮想通貨を前記ユーザに消費させる決済手段が用意され、前記消費実績データ取得手段は、前記サービスの利用に対する前記ユーザの仮想通貨の消費量を所定の単位に従って計数した仮想通貨消費実績データを前記決済装置から取得し、前記対価判別手段は、前記仮想通貨消費実績データに含まれている仮想通貨の消費量と、前記単価とに基づいて、前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき対価を判別するものとしてもよい。これによれば、ユーザが消費した仮想通貨の量に応じて対価が算出される。したがって、サービスとそのサービスの李量に対して決済装置が計数すべき仮想通貨の消費量との対応関係が変更された場合でも、実際の仮想通貨の消費量に見合った適切な対価を求めることが可能である。
本発明の第2の態様に係る対価計算システムは、ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記要素の提供の対価として前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費に関して、消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係が相違する複数の決算手段から一の決算手段を前記ユーザが選択可能に構成されたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算する対価計算システムであって、前記金銭的価値の消費量を前記決済手段毎に単位数で表現した消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段と、前記消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係の相違を補正して、決済手段毎の前記金銭的価値の消費量を同一単位系の計数値として処理するための換算係数を記憶する換算係数記憶手段と、 前記消費実績データに含まれている各決済手段の消費量と前記換算係数記憶手段が記憶する前記換算係数とに基づいて、決済手段毎の消費量に対応する前記計数値を算出する計数値算出手段と、前記複数の決済手段それぞれの単位に対して単価を対応付けて記憶する記憶手段と、前記計数値算出手段にて得られた決済手段毎の計数値と、その決済手段の単位に対応付けられた単価とに基づいて前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段と、を備えたものである。
また、本発明の第2の形態に係るコンピュータプログラムは、ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費に関して、消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係が相違する複数の決済手段から一の決済手段を前記ユーザが選択可能に構成されたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算する対価計算システムのためのコンピュータプログラムであって、前記対価計算システムは、前記複数の決済手段それぞれの単位に対して単価を対応付けて記憶する記憶手段を備え、前記コンピュータプログラムは、前記コンピュータを、前記金銭的価値の消費量を前記決済手段毎に単位数で表現した消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段、前記消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係の相違を補正して、決済手段毎の前記金銭的価値の消費量を同一単位系の計数値として処理するための換算係数を記憶手段から取得する換算係数取得手段、前記消費実績データに含まれている各決済手段の消費量と前記換算係数取得手段が取得した前記換算係数とに基づいて、決済手段毎の消費量に対応する前記計数値を算出する計数値算出手段、及び前記計数値算出手段にて得られた決済手段毎の計数値と、その決済手段の単位に対応付けられた単価とに基づいて前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段、として機能させるように構成されたものである。

Claims (10)

  1. ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費量を所定の単位に従って計数するように構成され、前記ユーザに提供されるサービスと該サービスの利用に対して前記決済装置が計数すべき前記金銭的価値の消費量との対応関係が変更可能とされたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算する対価計算システムであって、
    前記サービスの利用に対して前記決済装置が計数した前記金銭的価値の消費量を含んだ消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段と、
    前記消費実績データに含まれている前記消費量と、所定の単価とに基づいて、前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段と、
    を備えた対価計算システム。
  2. 前記決済装置には、前記サービスの料金に相当する金銭的価値をユーザに消費させる決済手段として、前記料金に相当する量の仮想通貨を前記ユーザに消費させる決済手段が用意され、
    前記消費実績データ取得手段は、前記前記サービスの利用に対する前記ユーザの仮想通貨の消費量を所定の単位に従って計数した仮想通貨消費実績データを前記決済装置から取得し、
    前記対価判別手段は、前記仮想通貨消費実績データに含まれている仮想通貨の消費量と、所定の単価とに基づいて、前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき対価を判別する請求項1に記載の対価計算システム。
  3. ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費量を所定の単位に従って計数するように構成され、前記ユーザに提供されるサービスと該サービスの利用に対して前記決済装置が計数すべき前記金銭的価値の消費量との対応関係が変更可能とされたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、
    前記サービスの利用に対して前記決済装置が計数した前記金銭的価値の消費量を含んだ消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段、及び
    前記消費実績データに含まれている前記消費量と、所定の単価とに基づいて、前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段、
    として機能させるように構成された対価計算用のコンピュータプログラム。
  4. ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記要素の提供の対価として前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費に関して、消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係が相違する複数の決済手段から一の決済手段を前記ユーザが選択可能に構成されたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算する対価計算システムであって、
    前記金銭的価値の消費量を前記決済手段毎に単位数で表現した消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段と、
    前記消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係の相違を補正して、決済手段毎の前記金銭的価値の消費量を同一単位系の計数値として処理するための換算係数を記憶する換算係数記憶手段と、
    前記消費実績データに含まれている各決済手段の消費量と前記換算係数記憶手段が記憶する前記換算係数とに基づいて、決済手段毎の消費量に対応する前記計数値を算出する計数値算出手段と、
    前記計数値算出手段にて得られた決済手段毎の計数値と、所定の単価とに基づいて前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段と、
    を備えた対価計算システム。
  5. 前記複数の決済手段として、第1の決済手段と第2の決済手段とが用意され、前記第1の決済手段による前記消費量の計数の単位が、前記第2の決済手段による前記消費量の計数の単位よりも桁数の大きい金銭的価値と対応付けられ、前記換算係数は前記第1の決済手段の単位系に従って計数される消費量を前記第2の決済手段の単位系に従って計数される消費量と桁数を合わせるように設定されている請求項4に記載の対価計算システム。
  6. 前記第1の決済手段は現金による決済手段であり、前記第2の決済手段は仮想通貨による決済手段である請求項に記載5に記載の対価計算システム。
  7. 複数種類のサービスがユーザによって利用可能であり、前記計数値算出手段は、前記消費量に対して、前記サービスの内容に応じた倍率と前記換算計数とを乗じて前記計数値を算出する請求項4〜6のいずれか一項に記載の対価計算システム。
  8. 前記サービスは、前記第2の事業者が運営する物理的装置を介して前記ユーザの利用に供され、前記第1の事業者から前記第2の事業者には、前記要素として、前記物理的装置にて利用されるコンテンツが提供され、前記第1の事業者から前記第2の事業者には、前記コンテンツの利用料金が前記対価として課金される請求項4〜7のいずれか一項に記載の対価計算システム。
  9. 前記物理的装置が業務用ゲーム機である請求項8に記載の対価計算システム。
  10. ユーザにサービスを利用させるために必要な要素の少なくとも一部が第1の事業者から第2の事業者に提供され、前記第2の事業者から前記ユーザに前記サービスの料金が課金されて該第2の事業者が前記ユーザに所定の決済装置を介して前記サービスの料金に相当する金銭的価値を消費させ、前記ユーザが消費した金銭的価値に応じた対価が前記第1の事業者から前記第2の事業者に対して課金され、前記決済装置は、前記ユーザによる前記金銭的価値の消費に関して、消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係が相違する複数の決済手段から一の決済手段を前記ユーザが選択可能に構成されたサービスシステムに適用され、コンピュータを利用して前記第1の事業者から前記第2の事業者に課金されるべき前記対価を計算するためのコンピュータプログラムであって、前記コンピュータを、
    前記金銭的価値の消費量を前記決済手段毎に単位数で表現した消費実績データを前記決済装置から取得する消費実績データ取得手段、
    前記消費量を計数する単位と前記金銭的価値との間の対応関係の相違を補正して、決済手段毎の前記金銭的価値の消費量を同一単位系の計数値として処理するための換算係数を記憶手段から取得する換算係数取得手段、
    前記消費実績データに含まれている各決済手段の消費量と前記換算係数取得手段が取得した前記換算係数とに基づいて、決済手段毎の消費量に対応する前記計数値を算出する計数値算出手段、及び
    前記計数値算出手段にて得られた決済手段毎の計数値と、所定の単価とに基づいて前記第1の事業者から第2の事業者に課金されるべき対価を判別する対価判別手段、
    として機能させるように構成された対価計算用のコンピュータプログラム。
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