JPWO2012105456A1 - ガラスアンテナ及びそれを備える車両用窓ガラス - Google Patents

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Abstract

窓ガラス23に設けられるガラスアンテナであって、上下方向に並べられた信号側給電部16及びアース側給電部17と、信号側給電部16に接続され左右方向に延在する線状導体1と線状導体1を起点に延伸する線状導体2及び3によってF字状に形成されたF字状エレメントと、アース側給電部17に接続され左右方向に延在する線状導体4と線状導体4を起点に上方に延伸する線状導体5とによってL字状に形成されたL字状エレメントとを備えることを特徴とする、ガラスアンテナ。

Description

本発明は、ガラス板に設けられるガラスアンテナに関する。また、ガラスアンテナを備える車両用窓ガラスに関する。
従来技術として、デジタルオーディオ放送(Digital Audio Broadcasting:DAB)を受信可能なガラスアンテナが知られている(例えば、特許文献1〜4参照)。DABは、174〜240MHzのband III(バンドIII)と1452〜1492MHzのL band(Lバンド)の2つの異なる周波数帯から構成されている。
特開平10−327009号公報 特開2000−307321号公報 米国特許第6924771号明細書 欧州特許出願公開第1732160号明細書
DABのように周波数帯域がデュアルバンドの場合、帯域が離れているため、両方の帯域に対応可能な十分な受信性能を持つガラスアンテナを設計することは難しく、デュアルバンドに対応可能で高い受信感度を有するガラスアンテナが要望されている。
そこで、本発明は、DABなどのデュアルバンドに対応可能で高い受信感度を有するガラスアンテナ、及び該ガラスアンテナを備える車両用窓ガラスの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るガラスアンテナは、
ガラス板に設けられるガラスアンテナであって、
前記ガラス板の面を対向して見たときに、
第1の給電部と、前記第1の給電部に並んで配置された第2の給電部と、前記第1の給電部に接続される第1のアンテナエレメント及び前記第2の給電部に接続される第2のアンテナエレメントを有するアンテナ導体とを備え、
前記第1の給電部と前記第2の給電部のうち、一方の給電部が信号側給電部であり、他方の給電部がアース側給電部であり、
前記第1のアンテナエレメントは、
一端が前記第1の給電部に直接又は接続導体を介して接続され左右方向に延在する第1の線状導体と、前記第1の線状導体の他端を起点に上下方向に延在する第2の線状導体と、前記第1の線状導体の中間部を起点に前記第2の線状導体と同方向に延在する第3の線状導体とによって、F字状に形成されたF字状エレメントを含み、
前記第2のアンテナエレメントは、
一端が前記第2の給電部に直接又は接続導体を介して接続されかつ前記第1の線状導体に対して前記第2の線状導体が延在する側で左右方向に延在する第4の線状導体と、前記第4の線状導体の他端を起点に上下方向に延在する第5の線状導体とによって、L字状に形成されたL字状エレメントを含む、ことを特徴とするものである。
また、上記目的を達成するため、本発明に係る車両用窓ガラスは、該ガラスアンテナを備えるものである。
本発明によれば、DABなどのデュアルバンドに対応可能で高い受信感度を得ることができる。
車両用ガラスアンテナ100の平面図 車両用ガラスアンテナ200の平面図 車両用ガラスアンテナ300の平面図 車両用ガラスアンテナ400の平面図 車両用ガラスアンテナ500の平面図 車両用ガラスアンテナ600の平面図 車両用ガラスアンテナ700の平面図 導体長L3を変化させたときのバンドIIIでのアンテナ利得の実測データ 導体長L3を変化させたときのLバンドでのアンテナ利得の実測データ 導体長L5を変化させたときのバンドIIIでのアンテナ利得の実測データ 導体長L5を変化させたときのLバンドでのアンテナ利得の実測データ 導体長L2を変化させたときのバンドIIIでのアンテナ利得の実測データ 導体長L2を変化させたときのLバンドでのアンテナ利得の実測データ 導体長L2を変化させたときのバンドIIIでのアンテナ利得の周波数特性の実測データ 導体長L6を変化させたときのバンドIIIでのアンテナ利得の実測データ 導体長L6を変化させたときのLバンドでのアンテナ利得の実測データ 各ガラスアンテナのアンテナ利得の周波数特性の実測データ 各ガラスアンテナのアンテナ利得の周波数特性の実測データ
以下、図面を参照しながら、本発明を実施するための形態の説明を行う。なお、形態を説明するための図面において、方向について特に記載のない場合には図面上での方向をいうものとし、各図面の基準の方向は、記号、数字の方向に対応する。また、平行、直角などの方向は、本発明の効果を損なわない程度のズレを許容するものである。また、各平面図は、ガラスの面を対向して見たときの図である。各平面図は、本発明に係る窓ガラスが車両に取り付けられた状態での車内視の図であるが、車外視の図として参照してもよい。各平面図上での上下方向が車両の上下方向に相当し、各図の下側が路面側に相当する。また、窓ガラスが車両の側部に取り付けられるサイドウィンドウである場合、図面上での左右方向が車両の前後方向に相当する。なお、本発明は、車両のサイドウィンドウに限らず、車両の後部に取り付けられるリヤガラス、車両の前部に取り付けられるフロントガラス、車両用窓ガラス以外の窓ガラス(例えば、建物用の窓ガラス、船舶用の窓ガラスなど)に適用してもよい。
[第1群の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態である車両用ガラスアンテナ100の平面図である。図2は、本発明の第2の実施形態である車両用ガラスアンテナ200の平面図である。ガラスアンテナ100,200は、車両のサイドウィンドウである窓ガラス23に設けられるアンテナである。図1,図2は、車内視の図であって、各図の左側が車両の後ろ側に相当する。
本発明のガラスアンテナは、第1の給電部と、第1の給電部に並んで配置された第2の給電部と、第1の給電部に接続される第1のアンテナエレメント及び第2の給電部に接続される第2のアンテナエレメントを有するアンテナ導体とが窓ガラスに設けられることにより構成される。例えば、第1の給電部は、外部の信号処理装置(例えば、車載アンプ)の信号経路に所定の第1の導電性部材を介して電気的に接続され、第1の導電性部材を接続できるように所定の面積を有する導体で形成された信号側給電部であり、第2の給電部は、外部のアース経路(例えば、該信号処理装置のアースや車体)に所定の第2の導電性部材を介して電気的に接続され、第2の導電性部材を接続できるように所定の面積を有する導体で形成されたアース側給電部である。第1の給電部と第2の給電部とはアンテナ導体の一対の給電点を構成する。
図1,図2において、ガラスアンテナ100,200は、アンテナ導体、並びに窓ガラス23の側縁23aに沿って上下方向に間隔を空けて並べられ、上側に位置する信号側給電部16及び下側に位置するアース側給電部17を備える、窓ガラス23に平面的に設けられた2極タイプのアンテナである。ガラスアンテナ100,200は、アンテナ導体のパターンとして、少なくとも、信号側給電部16に接続された第1のアンテナエレメントと、アース側給電部17に接続された第2のアンテナエレメントとを有している。なお、信号側給電部16及びアース側給電部17は、上下逆に配置されていてもよく、また左右方向に間隔を空けて並べられていてもよい。
第1のアンテナエレメントは、一端が信号側給電部16に直接又は接続導体を介して接続され左右方向に延在する第1の線状導体と、第1の線状導体の他端を起点に上下方向に延在する第2の線状導体と、第1の線状導体の中間部を起点に第2の線状導体と同方向に延在する第3の線状導体とによって、F字状に形成されたF字状エレメントを含んでいる。例えば、F字状のエレメントが形成されるように、第2及び第3の線状導体は、第1の線状導体の延在方向に対して直角又は略直角な向きに延伸する。
図1,図2には、第1の線状導体として、信号側給電部16と接続する端部aを起点として左方に直線的に延伸する線状導体1が例示され、第2の線状導体として、線状導体1の左方への延伸の終端部cを起点として下方に直線的に延伸する線状導体2が例示され、第3の線状導体として、線状導体1の左方への延伸の中間部bを起点として下方に直線的に延伸する線状導体3が例示されている。線状導体2は、下方への延伸の終端部dまで延伸し、線状導体3は、下方への延伸の終端部eまで延伸する。なお、中間部bとは、線状導体1上の端部aと終端部cとの間にある点である。
一方、第2のアンテナエレメントは、一端がアース側給電部17に直接又は接続導体を介して接続されかつ第1の線状導体に対して第2の線状導体が延在する側で左右方向に延在する第4の線状導体と、第4の線状導体の他端を起点として第2の線状導体と第3の線状導体との間を上下方向に延在する第5の線状導体とによって、L字状に形成されたL字状エレメントを含んでいる。例えば、L字状のエレメントが形成されるように、第5の線状導体は、第4の線状導体が延伸する向きに対して直角又は略直角な向きに延伸する。
図1には、第4の線状導体として、アース側給電部17に接続する端部fを起点として、線状導体1に対して線状導体2が延在する下方側で、左方に直線的に延伸する線状導体4が例示され、第5の線状導体として、線状導体4の左方への延伸の終端部hを起点として線状導体2と線状導体3との間を上方に延伸する線状導体5が例示されている。線状導体5は、上方への延伸の終端部iまで延伸する。
また、図2には、第4の線状導体とアース側給電部17とを接続する接続導体として、線状導体7が例示されている。線状導体7は、アース側給電部17と接続する端部gを起点として下方に直線的に延伸する導体であって、端部gと線状導体4の一端である端部fとを接続するためのものである。線状導体7は、必ずしも下方に直線的に延伸する線状導体でなくてもよく、例えば、アース側給電部17と接続する端部gを起点としたときに左下方向に斜めに延伸する線状導体でもよい。
なお、図2には、線状導体4の端部fがアース側給電部17に線状導体7を介して接続された構成が例示されているが、線状導体1の端部aが信号側給電部16に接続導体を介して接続されてもよい。
また、ガラスアンテナ100,200の第1のアンテナエレメントは、第1の線状導体の他端である端部cに接続され左右方向に延在する第6の線状導体を含んでいてもよい。図1,図2には、第6の線状導体として、線状導体1の端部cを起点として左方に直線的に延伸する線状導体6が例示されている。線状導体6は、左方への延伸の終端部jまで延伸する。
図1,図2に例示したアンテナ導体は、第1のアンテナエレメント及び第2のアンテナエレメントを左方に延在させているが、第1のアンテナエレメント及び第2のアンテナエレメントを右方に延在させる、すなわち、図1,2において信号側給電部に対して左右に線対称であってもよく、また、信号側給電部及び第1のアンテナエレメントと、アース側給電部及び第2のアンテナエレメントとを上下反転させる、すなわち図1,図2において信号側給電部に対して上下に線対称又は点対称であってもよい。
ところで、本発明において、受信すべき2つの放送周波数帯として、所定の第1の放送周波数帯と第1の放送周波数帯より帯域が低い所定の第2の放送周波数帯とがあり、第1の放送周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλ01とし、ガラス波長短縮率をk(ただしk=0.74)とし、ガラス上の波長をλg1=λ01・kとするとき、図1,2に例示されるガラスアンテナのような態様であれば、第1のアンテナエレメントの垂直成分である第3の線状導体に相当する線状導体3の導体長L3が、線状導体3が線状導体4に接しない範囲内で、(1/5)λg1以上、より好ましくは(1/4)λg1以上であれば、第1の放送周波数帯のアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。
ここで、第1の放送周波数帯としてLバンド(1452〜1492MHz)を設定した場合、その中心周波数は1472MHzである。したがって、Lバンドのアンテナ利得を向上させたい場合、電波の速さを3.0×10m/sとすると、線状導体3の導体長L3を、30mm以上、より好ましくは40mm以上に調整するとよい。なお、ガラスアンテナの占有面積を考慮すると80mm以下であることが好ましい。
また、本発明において、受信すべき2つの放送周波数帯として、所定の第1の放送周波数帯と第1の放送周波数帯より帯域が低い所定の第2の放送周波数帯とがあり、第2の放送周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλ02とし、ガラス波長短縮率をk(ただしk=0.54)とし、ガラス上の波長をλg2=λ02・kとするとき、図1,2に例示されるガラスアンテナのような態様であれば、第2のアンテナエレメントの垂直成分である第5の線状導体に相当する線状導体5の導体長L5が、線状導体5が線状導体1に接しない範囲内で、(1/26)λg2以上、より好ましくは(1/20)λg2以上であれば、第2の放送周波数帯のアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。
ここで、第2の放送周波数帯としてバンドIII(174〜240MHz)を設定した場合、その中心周波数は207MHzである。したがって、バンドIIIのアンテナ利得を向上させたい場合、電波の速さを3.0×10m/sとすると、線状導体5の導体長L5を、30mm以上、より好ましくは40mm以上に調整するとよい。特に、導体長L5を長くするにつれて、バンドIIIの帯域のうち200MHz以上の高域でのアンテナ利得の向上に効果的である。なお、ガラスアンテナの占有面積を考慮すると80mm以下であることが好ましい。
また、図1,図2に例示されるガラスアンテナのような態様であれば、第1のアンテナエレメントの垂直成分である第2の線状導体に相当する線状導体2の導体長L2が、線状導体2が他の導体に接しない範囲内で又は窓ガラス23を外れない範囲内で、30mm以上120mm以下であれば、バンドIIIのアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。さらに好ましくは30mm以上100mm以下である。また、40mm以上100mm以下であれば、Lバンドのアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。
また、図1,図2に例示されるガラスアンテナのような態様であれば、第1のアンテナエレメントの水平成分である第6の線状導体に相当する線状導体6の導体長L6が、線状導体6が他の導体に接しない範囲内で又は窓ガラス23を外れない範囲内で、20mm以上100mm以下であれば、バンドIIIのアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。特に、導体長L6を長くするにつれて、バンドIIIの帯域のうち220MHz以下の低域でのアンテナ利得の向上に効果的である。また、20mm以上60mm以下であれば、Lバンドのアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。
また、図1,図2に例示されるガラスアンテナのような態様の場合、並走する線状導体2と線状導体5の距離が2mm以上20mm以下であれば、バンドIII及びLバンドのアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。
図3は、本発明の第3の実施形態である車両用ガラスアンテナ300の平面図である。図4は、本発明の第4の実施形態である車両用ガラスアンテナ400の平面図である。上述の実施形態と同様の構成及びその構成によって生ずる同様の効果についての説明は省略する。図3,4のガラスアンテナ300,400は、図2のガラスアンテナ200に対して、線状導体2,3,5の互いの位置関係が異なっている。
図3の場合、信号側給電部16に線状導体1を介して接続される線状導体2,3は、アース側給電部17に線状導体4,7を介して接続される線状導体5に対して、信号側給電部16及びアース側給電部17側とは反対側の領域で、上下方向に延在している。言い換えれば、線状導体5は、線状導体2,3に対して信号側給電部16及びアース側給電部17寄りの領域で、上下方向に延在している。
一方、図4の場合、信号側給電部16に線状導体1を介して接続される線状導体2,3は、アース側給電部17に線状導体4,7を介して接続される線状導体5に対して、信号側給電部16及びアース側給電部17寄りの領域で、上下方向に延在している。言い換えれば、線状導体5は、線状導体2,3に対して信号側給電部16及びアース側給電部17側とは反対側の領域で、上下方向に延在している。
図3,4に例示したアンテナ導体は、第1のアンテナエレメント及び第2のアンテナエレメントを左方に延在させているが、第1のアンテナエレメント及び第2のアンテナエレメントを右方に延在させる、すなわち、図3,4において信号側給電部に対して左右に線対称であってもよく、また、信号側給電部及び第1のアンテナエレメントと、アース側給電部及び第2のアンテナエレメントとを上下反転させる、すなわち図3,4において信号側給電部に対して上下に線対称又は点対称であってもよい。
このように、図1から図4に例示したような形態のガラスアンテナであれば、信号側給電部16を外部の信号処理装置(例えば、車載アンプ)の信号経路に所定の第1の導電性部材を介して電気的に接続するとともに、アース側給電部17を外部のアース経路(例えば、該信号処理装置のアース)に所定の第2の導電性部材を介して電気的に接続することによって、DABなどのデュアルバンドに対応可能な受信特性を得ることができる。特に、線状導体2,線状導体3,線状導体5及び線状導体7などの上方又は下方に向けて延伸する線状導体の中で一又は二以上の線状導体が、地平面(特には、水平面)に対して垂直方向の成分を有するように窓ガラス23に設けられることによって、DABなどのデュアルバンドの垂直偏波の電波を一層感度良く受信することができる。車両に対する窓ガラス23の取り付け角度は、地平面に対し、30〜90°、特には、60〜90°が好ましい。
上記の第1及び第2の導電性部材として、例えば、AV線や同軸ケーブルなどの給電線が用いられる。同軸ケーブルを用いる場合には、同軸ケーブルの内部導体を信号側給電部16に電気的に接続し、同軸ケーブルの外部導体をアース側給電部17に電気的に接続すればよい。また、同軸ケーブルの先端にオス型コネクタを取り付け、信号側給電部16とアース側給電部17にメス型コネクタを実装する構成を採用してもよい。このようなコネクタによって、同軸ケーブルの内部導体を信号側給電部16に取り付けることが容易になるとともに、同軸ケーブルの外部導体をアース側給電部17に取り付けることが容易になる。さらに、信号側給電部16とアース側給電部17のそれぞれに突起状の導電性部材を設置し、窓ガラス23が取り付けられる車体のフランジに設けられた接続部にその突起状の導電性部材が接触、嵌合するような構成としてもよい。
また、図1から図4に例示したような形態のガラスアンテナであれば、デュアルバンドのうち高周波帯の電波を所定の要求基準を満たして受信できるように第3の線状導体の長さなどのチューニングを行っても、デュアルバンドのうち低周波帯の電波の受信特性に影響をほとんど及ぼさないようにすることができる。同様に、デュアルバンドのうち低周波帯の電波を所定の要求基準を満たして受信できるように第5の線状導体の長さなどのチューニングを行っても、デュアルバンドのうち高周波帯の電波の受信特性に影響をほとんど及ぼさないようにすることができる。すなわち、チューニングを行いやすい。
また、「端部」は、線状導体の延伸の始点又は終点であってもよいし、その始点又は終点手前の導体部分である始点近傍又は終点近傍であってもよい。また、線状導体同士の接続部は、曲率を有して接続されていてもよい。
また、アンテナ導体、信号側給電部16及びアース側給電部17は、銀ペースト等の、導電性金属を含有するペーストを、例えば窓ガラスの車内側表面にプリントし、焼付けて形成される。しかし、この形成方法に限定されず、銅等の導電性物質からなる、線状体又は箔状体を、窓ガラスの車内側表面又は車外側表面に形成してもよく、窓ガラスに接着剤等により貼付してもよく、窓ガラス自身の内部に設けてもよい。
信号側給電部16及びアース側給電部17の形状、並びに信号側給電部16とアース側給電部17との間隔は、上記の導電性部材又はコネクタの実装面の形状や、それらの実装面の間隔に応じて決めるとよい。例えば、正方形、略正方形、長方形、略長方形などの方形状や多角形状が実装上好ましい。なお、円、略円、楕円、略楕円などの円状でもよい。また、信号側給電部16の面積とアース側給電部17の面積は等しくても、異なっていてもよい。
また、各アンテナ導体からなる導体層を合成樹脂製フィルムの内部又はその表面に設け、導体層付き合成樹脂製フィルムを窓ガラス板の車内側表面又は車外側表面に形成してガラスアンテナとしてもよい。さらに、各アンテナ導体が形成されたフレキシブル回路基板を窓ガラスの車内側表面又は車外側表面に形成してガラスアンテナとしてもよい。
また、窓ガラス23の面上に隠蔽膜を形成し、この隠蔽膜の上に信号側給電部、アース側給電部及びアンテナ導体の一部分又は全体を設けてもよい。隠蔽膜は黒色セラミックス膜等のセラミックスが挙げられる。この場合、窓ガラスの車外側から見ると、隠蔽膜により隠蔽膜上に設けられているアンテナ導体の部分が車外から見えなくなり、デザインの優れた窓ガラスとなる。図示の構成では、信号側給電部及びアース側給電部とアンテナ導体の一部を隠蔽膜上に(隠蔽膜の縁と窓ガラス23の側縁23aとの間に)形成させることで、車外視において導体の細い直線部分のみを見ることになり、デザイン上好ましい。
また、特に、図1、図2及び図4に示されるように、信号側給電部16に接続される少なくとも一本の線状導体(この場合は、線状導体3)が、アース側給電部17に接続される少なくとも一本の線状導体(この場合は、線状導体5)に対して、信号側給電部16寄りの領域で、上下方向に延在していると、バンドIIIのアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。
[第2群の実施形態]
図5は、本発明の第5の実施形態である車両用ガラスアンテナ500の平面図である。図6は、本発明の第6の実施形態である車両用ガラスアンテナ600の平面図である。図7は、本発明の第7の実施形態である車両用ガラスアンテナ700の平面図である。上述の実施形態と同様の構成及びその構成によって生ずる同様の効果についての説明は省略する。
上述の図1から図4のガラスアンテナと図5,図6,図7のガラスアンテナとの違いのひとつは、図5,図6,図7のガラスアンテナの第1の給電部がアース側給電部を構成しており、第2の給電部が信号側給電部を構成していることである。
また、図1から図4のガラスアンテナは、F字状に形成されたF字状エレメントを含んでいる第1のアンテナエレメントが、信号側給電部16に接続されるのに対し、図5,図6,図7のガラスアンテナは、F字状に形成されたF字状エレメントを含んでいる第1のアンテナエレメントが、アース側給電部17に接続される。そして、図1から図4のガラスアンテナは、L字状に形成されたL字状エレメントを含んでいる第2のアンテナエレメントが、アース側給電部17に接続されるのに対し、図5,図6,図7のガラスアンテナは、L字状に形成されたL字状エレメントを含んでいる第2のアンテナエレメントが、信号側給電部16に接続される。
図5,図6,図7において、第1のアンテナエレメントは、一端がアース側給電部17に直接又は接続導体を介して接続され左右方向に延在する第1の線状導体と、第1の線状導体の他端を起点に上下方向に延在する第2の線状導体と、第1の線状導体の中間部を起点に第2の線状導体と同方向に延在する第3の線状導体とによって、F字状に形成されたF字状エレメントを含んでいる。例えば、F字状のエレメントが形成されるように、第2及び第3の線状導体は、第1の線状導体の延在方向に対して直角又は略直角な向きに延伸する。
図5,図6,図7には、第1の線状導体として、アース側給電部17と接続する端部a1を起点として左方に直線的に延伸する線状導体11が例示され、第2の線状導体として、線状導体11の左方への延伸の終端部c1を起点として上方に直線的に延伸する線状導体12が例示され、第3の線状導体として、線状導体11の左方への延伸の中間部b1を起点として上方に直線的に延伸する線状導体13が例示されている。線状導体12は、上方への延伸の終端部d1まで延伸し、線状導体13は、上方への延伸の終端部e1まで延伸する。なお、中間部b1とは、線状導体11上の端部a1と終端部c1との間にある点である。
また、図5,図6,図7には、第1の線状導体とアース側給電部17とを接続する接続導体として、線状導体19が例示されている。線状導体19は、アース側給電部17と接続する端部g1を起点として下方に直線的に延伸する導体であって、端部g1と線状導体11の一端である端部a1とを接続するためのものである。線状導体19は、必ずしも下方に直線的に延伸する線状導体でなくてもよく、例えば、アース側給電部17と接続する端部g1を起点としたときに左下方向に斜めに延伸する線状導体でもよい。
一方、図5,図6,図7において、第2のアンテナエレメントは、一端が信号側給電部16に直接又は接続導体を介して接続されかつ第1の線状導体に対して第2の線状導体が延在する側で左右方向に延在する第4の線状導体と、第4の線状導体の他端を起点として上下方向に延在する第5の線状導体とによって、L字状に形成されたL字状エレメントを含んでいる。例えば、L字状のエレメントが形成されるように、第5の線状導体は、第4の線状導体が延伸する向きに対して直角又は略直角な向きに延伸する。
図5には、第4の線状導体として、信号側給電部16に接続する端部f1を起点として、線状導体11に対して線状導体12が延在する上方側で、左方に直線的に延伸する線状導体14が例示され、第5の線状導体として、線状導体14の左方への延伸の終端部h1を起点として線状導体12と線状導体13との間を下方に延伸する線状導体15が例示されている。線状導体15は、下方への延伸の終端部i1まで延伸する。
図5の場合、信号側給電部16に線状導体14を介して接続される線状導体15は、アース側給電部17に線状導体11,19を介して接続される線状導体12に対して、信号側給電部16及びアース側給電部17寄りの領域で、上下方向に延在している。
図6には、第4の線状導体として、信号側給電部16に接続する端部f1を起点として、線状導体11に対して線状導体12が延在する上方側で、左方に直線的に延伸する線状導体14が例示され、第5の線状導体として、線状導体14の左方への延伸の終端部h1を起点として線状導体12,13に対して信号側給電部16及びアース側給電部17寄りの領域を下方に延伸する線状導体15が例示されている。線状導体15は、下方への延伸の終端部i1まで延伸する。
図6の場合、信号側給電部16に線状導体14を介して接続される線状導体15は、アース側給電部17に線状導体11,19を介して接続される線状導体12,13に対して、信号側給電部16及びアース側給電部17寄りの領域で、上下方向に延在している。言い換えれば、線状導体12,13は、線状導体15に対して信号側給電部16及びアース側給電部17側とは反対側の領域で、上下方向に延在している。
図7には、第4の線状導体として、信号側給電部16に接続する端部f1を起点として、線状導体11に対して線状導体12が延在する上方側で、左方に直線的に延伸する線状導体14が例示され、第5の線状導体として、線状導体14の左方への延伸の終端部h1を起点として線状導体12,13に対して信号側給電部16及びアース側給電部17側とは反対側の領域を下方に延伸する線状導体15が例示されている。線状導体15は、下方への延伸の終端部i1まで延伸する。
図7の場合、信号側給電部16に線状導体14を介して接続される線状導体15は、アース側給電部17に線状導体11,19を介して接続される線状導体12,13に対して、信号側給電部16及びアース側給電部17側とは反対側の領域で、上下方向に延在している。言い換えれば、線状導体12,13は、線状導体15に対して信号側給電部16及びアース側給電部17寄りの領域で、上下方向に延在している。
また、図5,図6,図7のガラスアンテナの第1のアンテナエレメントは、第4の線状導体の他端である端部h1に接続され左右方向に延在する第6の線状導体を含んでいてもよい。図5,図6,図7には、第6の線状導体として、線状導体14の端部h1を起点として左方に直線的に延伸する線状導体18が例示されている。線状導体18は、左方への延伸の終端部j1まで延伸する。
また、図5,図6,図7には、線状導体11の端部a1がアース側給電部17に線状導体19を介して接続された構成が例示されているが、線状導体14の端部f1が信号側給電部16に接続導体を介して接続されてもよい。
図5,図6,図7に例示したアンテナ導体は、第1のアンテナエレメント及び第2のアンテナエレメントを左方に延在させているが、第1のアンテナエレメント及び第2のアンテナエレメントを右方に延在させる、すなわち、図5,図6,図7において信号側給電部に対して左右に線対称であってもよく、また、信号側給電部及び第1のアンテナエレメントと、アース側給電部及び第2のアンテナエレメントとを上下反転させる、すなわち図5,6,7において信号側給電部に対して上下に線対称又は点対称であってもよい。
このように、図5,図6,図7に例示したような形態のガラスアンテナであれば、信号側給電部16を外部の信号処理装置(例えば、車載アンプ)の信号経路に所定の第1の導電性部材を介して電気的に接続するとともに、アース側給電部17を外部のアース経路(例えば、該信号処理装置のアース)に所定の第2の導電性部材を介して電気的に接続することによって、DABなどのデュアルバンドに対応可能な受信特性を得ることができる。
特に、図5,図6に示されるように、信号側給電部16に接続される少なくとも一本の線状導体(この場合、線状導体15)が、アース側給電部17に接続される少なくとも一本の線状導体(この場合、線状導体12)に対して、信号側給電部16寄りの領域で、上下方向に延在していると、バンドIIIのアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。また、図5に示されるように、線状導体15が線状導体12と線状導体13との間に上下方向に延在していると、バンドIIIのアンテナ利得向上の点で好ましい結果が得られる。
本発明に係るガラスアンテナ及び窓ガラスを、車両用窓ガラスに適用した例を説明する。図1,図2に示すガラスアンテナの形態を実際の車両のサイドウィンドウに取り付けることにより作製された自動車用ガラスアンテナのアンテナ利得の実測結果について説明する。
アンテナ利得は、ガラスアンテナが形成された自動車用窓ガラスを、ターンテーブル上の自動車の窓枠に水平面に対して約75°傾けた状態で組みつけて実測した。信号側給電部及びアース側給電部にはコネクタが取り付けられていて、フィーダ線を介してネットワークアナライザに接続される。水平方向から窓ガラスに対して全方向から電波が照射されるように、ターンテーブルが回転する。
アンテナ利得の測定は、ターンテーブルの中心に、ガラスアンテナのガラスを組みつけた自動車の車両中心をセットして、自動車を360°回転させて行われる。アンテナ利得のデータは、回転角度5°毎に、バンドIIIの周波数範囲において3MHz毎に測定され、Lバンドの周波数範囲において1.7MHz毎に測定される。電波の発信位置とアンテナ導体との仰角は略水平方向(地面と平行な面を仰角=0°、天頂方向を仰角=90°とする場合、仰角=0°の方向)で測定した。アンテナ利得は、半波長ダイポールアンテナを基準とし、半波長ダイポールアンテナのアンテナ利得が0dBとなるように標準化した。
[例1]
図8A,図8Bは、図2に示すガラスアンテナ200の形態を実際の車両のサイドウィンドウに取り付けたことにより作製された自動車用高周波ガラスアンテナについて、線状導体3の導体長L3を変化させたときの、アンテナ利得の実測データである。図8Aの縦軸は、バンドIII(174〜240MHz)において3MHz毎に計測された回転角度5°毎のアンテナ利得の帯域での平均値を示している。図8Bの縦軸は、Lバンド(1452〜1492MHz)において1.7MHz毎に計測された回転角度5°毎の帯域でのアンテナ利得の平均値を示している。
図8A,図8Bを実測したときの各ガラスアンテナの各部の寸法は、単位をmmとすると、
L1:60
L2:80
L4:50
L5:50
L6:35
L7:30
である。ただし、「L*」は(*は符号を表す)、線状導体*の導体長を示している。各線状導体の導体幅は、0.8mmである。信号側給電部16及びアース側給電部17は、共に、一辺が12mmの正方形である。信号側給電部16とアース側給電部17との間隙は、13mmである。
図8A,図8Bに示されるように、線状導体3の導体長L3を長くするにつれて、Lバンドのアンテナ利得を向上させることができる。例えば、図8Bに示されるように、線状導体3の導体長L3が30mm以上であれば、バンドIIIのアンテナ利得が変化することを抑えたまま、Lバンドのアンテナ利得を向上させることができる。
[例2]
図9A,図9Bは、図2に示すガラスアンテナ200の形態を実際の車両のサイドウィンドウに取り付けたことにより作製された自動車用高周波ガラスアンテナについて、線状導体L5の導体長L5を変化させたときの、アンテナ利得の実測データである。図9Aの縦軸は、バンドIII(174〜240MHz)において3MHz毎に計測された回転角度5°毎のアンテナ利得の帯域での平均値を示している。図9Bの縦軸は、Lバンド(1452〜1492MHz)において1.7MHz毎に計測された回転角度5°毎のアンテナ利得の帯域での平均値を示している。
図9A,図9Bを実測したときの各ガラスアンテナの各部の寸法は、単位をmmとすると、
L1:60
L2:80
L3:60
L5:50
L6:35
L7:30
である。それ以外の寸法は、例1の場合と同様である。
図9A,図9Bに示されるように、線状導体5の導体長L5を長くするにつれて、バンドIIIのアンテナ利得を向上させることができる。例えば、図9Aに示されるように、線状導体5の導体長L5が30mm以上であれば、Lバンドのアンテナ利得が変化することを抑えたまま、バンドIIIのアンテナ利得を向上させることができる。
[例3]
図10A,図10B,図10Cは、図2に示すガラスアンテナ200の形態を実際の車両のサイドウィンドウに取り付けたことにより作製された自動車用高周波ガラスアンテナについて、線状導体2の導体長L2を変化させたときの、アンテナ利得の実測データである。図10Aの縦軸は、バンドIII(174〜240MHz)において3MHz毎に計測された回転角度5°毎のアンテナ利得の帯域での平均値を示している。図10Bの縦軸は、Lバンド(1452〜1492MHz)において1.7MHz毎に計測された回転角度5°毎のアンテナ利得の帯域での平均値を示している。図10Cの縦軸は、回転角度5°毎に計測された各周波数でのアンテナ利得の平均値を示している。
図10A,図10B,図10Cを実測したときの各ガラスアンテナの各部の寸法は、単位をmmとすると、
L1:60
L3:60
L4:50
L5:50
L6:35
L7:30
である。それ以外の寸法は、例1の場合と同様である。
図10Aに示されるように、線状導体2の導体長L2が30mm以上100mm以下であれば、バンドIIIのアンテナ利得を向上させることができる。特に、図10Cに示されるように、導体長L2を長くするにつれて、バンドIIIの帯域のうち210MHz以上の高域でのアンテナ利得を向上させることができる(導体長L2が10mmと100mmの場合を比べると、約4dBの上昇)。また、図10Bに示されるように、線状導体2の導体長L2が40mm以上100mm以下であれば、Lバンドのアンテナ利得を向上させることができる。
[例4]
図11A,図11Bは、図2に示すガラスアンテナ200の形態を実際の車両のサイドウィンドウに取り付けたことにより作製された自動車用高周波ガラスアンテナについて、線状導体6の導体長L6を変化させたときの、アンテナ利得の実測データである。図11Aの縦軸は、バンドIII(174〜240MHz)において3MHz毎に計測された回転角度5°毎のアンテナ利得の帯域での平均値を示している。図11Bの縦軸は、Lバンド(1452〜1492MHz)において1.7MHz毎に計測された回転角度5°毎のアンテナ利得の帯域での平均値を示している。
図11A,図11Bを実測したときの各ガラスアンテナの各部の寸法は、単位をmmとすると、
L1:60
L2:80
L3:60
L4:50
L5:50
L7:30
である。それ以外の寸法は、例1の場合と同様である。
図11Aに示されるように、線状導体6の導体長L6が20mm以上100mm以下であれば、バンドIIIのアンテナ利得を向上させることができる。図11Bに示されるように、線状導体6の導体長L6が20mm以上60mm以下であれば、Lバンドのアンテナ利得を向上させることができる。
[例5]
図12は、図2,図3,図4に示すガラスアンテナ200,300,400の形態を実際の車両のサイドウィンドウに取り付けたことにより作製された自動車用高周波ガラスアンテナについて、バンドIIIにおけるアンテナ利得の実測データである。図12の縦軸は、回転角度5°毎に計測された各周波数でのアンテナ利得の平均値を示している。
図12を実測したときの各ガラスアンテナの各部の寸法は、単位をmmとすると、
[ガラスアンテナ200]
L1:60
L2:40
L3:60
L4:50
L5:60
L6:50
L7:30
H1:35
a−b間:40
[ガラスアンテナ300]
L1:70
L2:60
L3:40
L4:50
L5:60
L6:40
L7:30
H1:35
a−b間:60
[ガラスアンテナ400]
L1:40
L2:60
L3:60
L4:50
L5:60
L6:70
L7:30
H1:35
a−b間:30
である。それ以外の寸法は、例1の場合と同様である。
図12に示されるアンテナ利得をバンドIIIの帯域で平均した値は、ガラスアンテナ200の場合が「−1.0dBd」であり、ガラスアンテナ300の場合が「−1.8dBd」であり、ガラスアンテナ400の場合が「−0.9dBd」である。このように、F字状エレメントとL字状エレメントが向かい合って配置されたガラスアンテナ200,300,400のいずれについても、バンドIIIの帯域で充分なアンテナ利得が得られる。
特に、ガラスアンテナ200,400のように、信号側給電部16に接続される線状導体2,3の少なくとも一方が、アース側給電部17に接続される線状導体5に対して、信号側給電部16及びアース側給電部17寄りの領域で、上下方向に延在していることによって、バンドIIIのアンテナ利得を更に上げることができる。
[例6]
図13は、図2,図5,図6,図7に示すガラスアンテナ200,500,600,700の形態を実際の車両のサイドウィンドウに取り付けたことにより作製された自動車用高周波ガラスアンテナについて、バンドIIIにおけるアンテナ利得の実測データである。図13の縦軸は、回転角度5°毎に計測された各周波数でのアンテナ利得の平均値を示している。
図13を実測したときの各ガラスアンテナの各部の寸法は、単位をmmとすると、
[ガラスアンテナ200]
例5と同じ
[ガラスアンテナ500]
L11:50
L12:40
L13:60
L14:40
L15:60
L18:70
L19:30
H1:35
a1−b1間:30
[ガラスアンテナ600]
L11:60
L12:60
L13:30
L14:40
L15:60
L18:70
L19:30
H1:35
a1−b1間:50
[ガラスアンテナ700]
L11:30
L12:60
L13:60
L14:40
L15:60
L18:70
L19:30
H1:35
a1−b1間:20
それ以外の寸法は、例1の場合と同様である。
図13に示されるアンテナ利得をバンドIIIの帯域で平均した値は、ガラスアンテナ200の場合が「−1.0dBd」であり、ガラスアンテナ500の場合が「−1.1dBd」であり、ガラスアンテナ600の場合が「−1.2dBd」であり、ガラスアンテナ700の場合が「−1.4dBd」である。このように、F字状エレメントとL字状エレメントが向かい合って配置されたガラスアンテナ200,500,600,700のいずれについても、バンドIIIの帯域で充分なアンテナ利得が得られる。
特に、ガラスアンテナ500,600のように、信号側給電部16に接続される線状導体15が、アース側給電部17に接続される線状導体12,13の少なくとも一方に対して、信号側給電部16及びアース側給電部17寄りの領域で、上下方向に延在していることによって、バンドIIIのアンテナ利得を更に上げることができる。
本国際出願は、2011年2月4日に出願した日本国特許出願第2011−023359号に基づく優先権を主張するものであり、日本国特許出願第2011−023359号の全内容を本国際出願に援用する。
1−7,11−15,18,19 線状導体
16 信号側給電部
17 アース側給電部
23 窓ガラス
23a 側縁
100,200,300,400,500,600,700 車両用ガラスアンテナ

Claims (13)

  1. ガラス板に設けられるガラスアンテナであって、
    前記ガラス板の面を対向して見たときに、
    第1の給電部と、前記第1の給電部に並んで配置された第2の給電部と、前記第1の給電部に接続される第1のアンテナエレメント及び前記第2の給電部に接続される第2のアンテナエレメントを有するアンテナ導体とを備え、
    前記第1の給電部と前記第2の給電部のうち、一方の給電部が信号側給電部であり、他方の給電部がアース側給電部であり、
    前記第1のアンテナエレメントは、
    一端が前記第1の給電部に直接又は接続導体を介して接続され左右方向に延在する第1の線状導体と、前記第1の線状導体の他端を起点に上下方向に延在する第2の線状導体と、前記第1の線状導体の中間部を起点に前記第2の線状導体と同方向に延在する第3の線状導体とによって、F字状に形成されたF字状エレメントを含み、
    前記第2のアンテナエレメントは、
    一端が前記第2の給電部に直接又は接続導体を介して接続されかつ前記第1の線状導体に対して前記第2の線状導体が延在する側で左右方向に延在する第4の線状導体と、前記第4の線状導体の他端を起点に上下方向に延在する第5の線状導体とによって、L字状に形成されたL字状エレメントを含む、ことを特徴とする、ガラスアンテナ。
  2. 前記第2の線状導体と前記第3の線状導体と前記第5の線状導体のうち、前記信号側給電部に接続される線状導体の少なくとも一本が、前記アース側給電部に接続される残りの線状導体の少なくとも一本に対して、前記信号側給電部寄りに延在する、請求項1に記載のガラスアンテナ。
  3. 前記第5の線状導体は、前記第2の線状導体と前記第3の線状導体との間に延在する、請求項1又は2に記載のガラスアンテナ。
  4. 前記第1の給電部が信号側給電部であり、前記第2の給電部がアース側給電部である、請求項1から3のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  5. 前記アンテナ導体が、第1の周波数帯と該第1の周波数帯よりも低い第2の周波数帯に対応する共用アンテナ導体であって、
    前記第1の周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλ01とし、ガラス波長短縮率をk(ただしk=0.74)とし、ガラス上での波長をλg1=λ01・kとしたとき、
    前記第3の線状導体の導体長が、(1/5)λg1以上である、請求項4に記載のガラスアンテナ。
  6. 前記第3の線状導体の導体長が、30mm以上である、請求項4に記載のガラスアンテナ。
  7. 前記アンテナ導体が、第1の周波数帯と該第1の周波数帯よりも低い第2の周波数帯に対応する共用アンテナ導体であって、
    前記第2の周波数帯の中心周波数における空気中の波長をλ02とし、ガラス波長短縮率をk(ただしk=0.54)とし、ガラス上での波長をλg2=λ02・kとしたとき、
    前記第5の線状導体の導体長が、(1/26)λg2以上である、請求項4から6のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  8. 前記第5の線状導体の導体長が、30mm以上である、請求項4から6のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  9. 前記第2の線状導体の導体長が、30mm以上100mm以下である、請求項4から8のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  10. 前記アンテナ導体が、前記第1の線状導体及び前記第4の線状導体のうち前記信号側給電部に接続される線状導体の他端に接続され左右方向に延在する第6の線状導体を含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  11. 前記第6の線状導体の導体長が、20mm以上100mm以下である、請求項10に記載のガラスアンテナ。
  12. 前記アンテナ導体が、174〜240MHzと1452〜1492MHzに対応する共用アンテナ導体である、請求項1から11のいずれか一項に記載のガラスアンテナ。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載のガラスアンテナを備える車両用窓ガラス。
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