JPWO2012090811A1 - 濃度差発電方法 - Google Patents

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Abstract

低濃度塩水と高濃度塩水とを厚さが0.1μm以上10μm以下でかつ陽電子消滅寿命測定法により測定された平均孔半径が、0.25nm以上5nm以下である半透膜で隔てることで、前記低濃度塩水から前記高濃度塩水への水の流動を生じさせること、および前記流動を利用して発電機を駆動させることを備える濃度差発電方法。

Description

本発明は、液状混合物の選択的分離に有用な半透膜を用いた、例えば海水と河川水等の、濃度の異なる2液の間に生じる浸透圧差を利用した発電方法に関する。
近年、化石燃料の消費等による炭酸ガス増加が地球規模の環境問題となっており、新たな脱炭素エネルギー技術の探索が盛んに行われている。その一つとして、海水と淡水等の塩分濃度差エネルギーを利用する濃度差発電は、エネルギー源が無尽蔵でかつ環境負荷が極めて小さい点で大きな期待が寄せられている。塩分濃度差をエネルギーへ変換する方法として、とくに半透膜を利用した抗圧浸透法が注目されている。この方法は、塩分濃度の異なる2液を半透膜で隔てたときに、正浸透現象によって生じる淡水から塩水への流動を利用して水車発電機を駆動させるものであり、1976年にロブによって提唱された(S.ロブ、ジャーナル・オブ・メンブレン・サイエンス、1巻、p49およびp249、エルゼビア(1976))。
抗圧浸透法については、これまでに、市販の複合半透膜等を用いた開発研究がなされてきたが、以下に述べる複合半透膜の構造上の問題から十分な発電量を得ることができなかった。すなわち、従来の複合半透膜は、塩分を阻止する分離機能層、分離機能層の構造を支える数十μm以上の厚さを持つ支持膜、さらにそれらを支持する基材、の3層から通常成り立っているが、現状の分離機能層では塩分を100%阻止しないため、塩水側から淡水側へごくわずかながら透過した塩分が前記支持膜中に滞留して濃度分極を生じさせ、浸透圧の低下により発電の駆動力となる透水量が大きく減じる、という課題があった。
濃度分極の発生を防ぐ方法として、例えば、複合半透膜における支持膜の「(厚さ×孔の屈曲率)/空隙率」で規定される構造パラメーター値を小さくすることで支持膜中への塩分の滞留を減じることを特徴とする濃度差発電方法(特許文献1)が開示されている。
また、濃度差発電に類似する用途である正浸透現象を利用した脱塩方法へ供する膜として、空隙率の大きな基材上へ分離機能層を支持する構造を有した非対称膜を形成させる方法(特許文献2)が開示されている。
米国特許第7566402号 米国特許第7445712号
しかしながら上記従来の技術でも、発電の駆動力の低下という問題の解決には至っていなかった。本発明は、駆動力の低下を抑制することができる濃度差発電方法を提供することを課題とする。
上記課題を達成するため、本発明の濃度差発電方法は、厚さが0.1μm以上10μm以下であり、かつ陽電子消滅寿命測定法により測定された平均孔半径が0.25nm以上5nm以下である半透膜で、低濃度塩水と高濃度塩水とを隔てることで、前記低濃度塩水から前記高濃度塩水への水の流動を生じさせること、および前記流動を利用して発電機を駆動させることを備える。
本発明により、膜中への塩分の滞留がない半透膜が得られ、この膜を用いることで、安定して高透水量が供給されることにより、濃度差発電において継続的に高発電量を得ることができる。
濃度差発電装置の概略を示した図である。
本発明の濃度差発電方法は、特定の半透膜を用いることで、半透膜の膜中における塩分の滞留を抑制し、それによって濃度分極による透水量の低下を抑制し、その結果、高い発電量を実現することができる。
1.半透膜
本発明の濃度差発電方法で用いられる半透膜は、塩分を阻止することができる分離機能を有する。半透膜の厚さは0.1μm以上10μm以下であることが望ましい。さらに、半透膜の厚さは、1μm以上であることが好ましく、8μm以下であることが好ましい。半透膜の厚さは、製造工程において、製膜原液の濃度、製膜原液の吐出量、製膜原液の吐出時の支持体の走行速度等で制御できる。厚さが上記範囲内にあることで、濃度差発電の運転中の圧力に耐え、かつ十分な透水性を得ることができる。
本書において、半透膜の厚さは、分光エリプソメーターを用いて測定される値である。
半透膜の構成材料としては、多官能アミンと多官能酸ハロゲン化物との重縮合により形成されたポリアミド、または酢酸セルロースなどが挙げられる。特に、塩分を阻止する性能および透水性が高いこと、さらに自己支持性を持つ薄膜形成のしやすさの観点から、半透膜の材料としてポリアミドが好ましい。
ポリアミドについて説明する。ここで多官能アミンは、脂肪族多官能アミンと芳香族多官能アミンとから選ばれる少なくとも1つの化合物である。
脂肪族多官能アミンとは、一分子中に2個以上のアミノ基を有する脂肪族アミンであり、好ましくはピペラジン系アミンおよびその誘導体である。ピペラジン系アミンおよびその誘導体としては、例えば、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジン、2−メチルピペラジン、2,6−ジメチルピペラジン、2,3,5−トリメチルピペラジン、2,5−ジエチルピペラジン、2,3,5−トリエチルピペラジン、2−n−プロピルピペラジン、2,5−ジ−n−ブチルピペラジンなどが挙げられる。性能発現の安定性から、特に、ピペラジン、2,5−ジメチルピペラジンが好ましい。
また、芳香族多官能アミンとは、一分子中に2個以上のアミノ基を有する芳香族アミンである。芳香族多官能アミンは、具体的な化合物に限定されるものではないが、芳香族多官能アミンとして、例えば、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、1,3,5−トリアミノベンゼンなどが挙げられる。これらの化合物のN−アルキル化物も芳香族多官能アミンに含まれる。N−アルキル化物としてN,N−ジメチルメタフェニレンジアミン、N,N−ジエチルメタフェニレンジアミン、N,N−ジメチルパラフェニレンジアミン、N,N−ジエチルパラフェニレンジアミンなどが挙げられる。
多官能酸ハロゲン化物とは、一分子中に2個以上のハロゲン化カルボニル基を有する酸ハロゲン化物であり、上記アミンとの反応によりポリアミドを与えるものであれば特に限定されない。多官能酸ハロゲン化物としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸、フマル酸、グルタル酸、1,3,5−シクロヘキサントリカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,3−ベンゼンジカルボン酸、1,4−ベンゼンジカルボン酸の酸ハロゲン化物、などを用いることができる。上記多官能酸ハロゲン化物は単独で使用されてもよいし、混合物として使用されてもよい。
半透膜の形態は、中空糸膜、平膜、などどのような形態であってもよい。半透膜は、上述したように塩阻止性能を有していればよい。具体的な構成としては、半透膜は、上述の材料で形成された単層構造を有することができる。つまり、半透膜はいわゆる分離機能層のみで構成されているといえる。
半透膜は、純水透過係数が1×10−12/m/s/Pa以上1×10−10/m/s/Pa以下、塩透過係数が1×10−9m/s以上3×10−5m/s以下であると、濃度差発電へ供する透水量が十分得られる。なお純水透過係数および塩透過係数は以下の方法により求めることができる。非平衡熱力学に基づいた逆浸透法の輸送方程式として、以下の式が知られている。
Jv=Lp(ΔP−σ・Δπ) (1)
Js=P(Cm−Cp)+(1−σ)C・Jv (2)
ここで、Jvは膜透過体積流束(m/m/s)、Lpは純水透過係数(m/m/s/Pa)、ΔPは膜両側の圧力差(Pa)、σは溶質反射係数、Δπは膜両側の浸透圧差(Pa)、Jsは溶質の膜透過流束(mol/m/s)、Pは溶質の透過係数(m/s)、Cmは溶質の膜面濃度(mol/m)、Cpは透過液濃度(mol/m)、Cは膜両側の濃度(mol/m)、である。膜両側の平均濃度Cは、逆浸透膜のように両側の濃度差が非常に大きな場合には実質的な意味を持たない。そこで(2)式を膜厚について積分した次式がよく用いられる。
R’=σ(1−F)/(1−σF) (3)
ただし、
F=exp{−(1−σ)Jv/P} (4)
であり、R’は真の阻止率で、
R’=1−Cp/Cm (5)
で定義される。ΔPを種々変化させることにより(1)式からLpを算出でき、またJvを種々変化させてR’を測定し、R’と1/Jvをプロットしたものに対して(3)、(4)式をカーブフィッティングすることにより、Pとσを同時に求めることができる。
陽電子消滅寿命測定法により測定された半透膜中の平均孔半径は、0.25nm以上5nm以下であることが好ましい。また、平均孔半径は、0.5nm以下であることが好ましい。平均孔半径がこの範囲にあることで、濃度差発電用半透膜として十分な透水量と溶質阻止性能が得られる。
陽電子消滅寿命測定法とは、陽電子が試料に入射してから消滅するまでの時間(数百ピコ秒から数十ナノ秒オーダー)を測定し、その消滅寿命から約0.1〜10nmの空孔の大きさ、数密度、さらには大きさの分布に関する情報を非破壊的に評価する手法である。この測定法については、例えば「第4版実験化学講座」第14巻、p485、日本化学会編,丸善株式会社(1992)に、その詳細が記載されている。
陽電子と電子とは互いのクーロン力で結合することで、中性の水素様原子であるポジトロニウムPsを生成する。Psは、陽電子と電子のスピンが反平行か平行かによって、パラポジトロニウムp−Psまたはオルトポジトロニウムo−Psに分類される。パラポジトロニウムp−Psとオルトポジトロニウムo−Psとは、スピン統計によって1:3の割合で生成する。それぞれの平均寿命はp−Psで125ps、o−Psで140psである。ただし、凝集状態の物質中では、o−Psは、自己が結合しているのとは別の電子と重なって、ピックオフ消滅と呼ばれる消滅を起こす確率が高くなり、その結果o−Psの平均寿命は数nsまで短くなる。絶縁材料中のo−Psの消滅は、o−Psが物質中の空孔壁に存在する電子と重なり合うことによるので、空孔が小さいほど-消滅速度が速くなる。すなわちo−Psの消滅寿命は、絶縁材料中の空孔径に関連づけられる。
o−Psの上記ピックオフ消滅による消滅寿命τは、陽電子消滅寿命測定法により測定された陽電子消滅寿命曲線を、非線形最小二乗プログラムPOSITRONFIT(例えばP.キルケゴール他、コンピューター・フィジクス・コミュニケーションズ、3巻、p240、ノース・ホランド・パブリッシング・カンパニー(1972)にその詳細が記載されている)により4成分に分割して解析した中の、第4成分の解析結果から得ることができる。
本書において、半透膜中の平均孔半径Rは、上記の陽電子消滅寿命τを用いて、次式(1)から求められた値である。式(1)はo−Psが厚さΔRの電子層にある半径Rの空孔に存在すると仮定した場合の関係を示したものであり、ΔRは経験的に0.166nmと求められている(中西他、ジャーナル・オブ・ポリマー・サイエンス:パートB:ポリマー・フィジクス、27巻、p1419、ジョン・ウィリー&サンズ・インコーポレーテッド(1989)にその詳細が記載されている)。
Figure 2012090811
2.半透膜の製造方法
半透膜の製造方法について、ポリアミド平膜を例に挙げて説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
ポリアミドを合成する方法としては、N−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性有機極性溶媒中での溶液重合、または水系媒体を使用する界面重合等が挙げられる。非プロトン性有機極性溶媒中での溶液重合には、ポリマーの分子量を制御しやすいという利点がある。
得られたポリアミドを単離して精製し、非プロトン性有機極性溶媒に再溶解し、製膜原液とする。製膜原液中のポリマー濃度は2〜30質量%が好ましい。この濃度範囲であれば均一な薄膜を形成することができる。
製膜原液を、口金やダイコーターを用いて、支持体上に吐出させ、ポリアミド薄膜を形成する。支持体としては、ポリオレフィンやポリエリレンテレフタレートのフィルムやガラス板を用いることができる。
3.発電方法および発電システム
本発明の発電方法は、(a)低濃度塩水と高濃度塩水とを上述したいずれかの半透膜によって隔てることで、低濃度塩水から高濃度塩水への水の流動を生じさせること、および(b)その流動を利用して発電機を駆動させること、を備える。
このような発電方法は、上述の半透膜を備えるモジュールと、このモジュールに接続された発電機と、を備える発電システムによって実現される。このような発電システムの一例を図1に示す。図1では、高濃度塩水が「塩水」として、低濃度塩水が「淡水」として示される。
図1において、モジュール2は、半透膜3と、半透膜3の片方の面(第1面)に高濃度塩水を供給する高濃度塩水流路4と、他方の面(第2面)に低濃度塩水を供給する低濃度塩水流路5とを備える。高濃度塩水流路4および低濃度塩水流路5にはそれぞれ、水の流れる方向において上流側に、ポンプ等の高濃度塩水供給部および低濃度塩水供給部が接続されてもよい。発電機6は、モジュール2の下流で、高濃度塩水流路4に接続される。
モジュールとしては、例えばスパイラル型半透膜エレメントが用いられる。スパイラル型半透膜エレメントは、多数の孔を穿設した筒状の集水管と、その周囲に巻回された半透膜を備える。半透膜は、プラスチックネットなどの原水流路材と、トリコットなどの透過水流路材と、必要に応じて耐圧性を高めるためのフィルムと共に巻回される。
上記の半透膜またはそれを用いたモジュールに対し、図1に示すように、半透膜の片面(第1面)に高濃度の塩水を加圧しながら接触させ、その反対面(第2面)に低濃度の淡水を接触させると、浸透現象によって、前記第2面側の低濃度の淡水の一部が半透膜を通って第1面側に移動する(工程(a))。その結果、第1面側の溶液が第2面側から透過した低濃度の淡水の分だけ大きな容積となるため、第1面側に入力したよりも大きな圧力で発電機を駆動することができる(工程(b))。こうして、発電に用いるエネルギーを得ることができる。
上述した半透膜を用いることで、半透膜の膜中における塩分の滞留が抑制され、それによって濃度分極による透水量の低下を抑制される。その結果、本方法によると、高い発電量を実現することができる。
以下に実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限定されるものではない。
実施例および比較例における測定は次のとおり行った。
(膜厚の測定)
シリコンウェハー上に、後述の手法で得られた半透膜を乗せ、分光エリプソメーターを用いて測定した。
(脱塩率)
半透膜に、25℃、pH6.5、塩濃度500mg/Lの食塩水を0.5MPaの操作圧力で透過させたときの透過水の塩濃度を測定した。得られた塩濃度を次の式に当てはめることで、脱塩率を求めた。
脱塩率=100×{1−(透過水中の塩濃度/供給水中の塩濃度)}。
(膜透過流束)
膜面1平方メートル当たり、1日の透水量(立方メートル)から膜透過流束(m/m/日)を求めた。
(参考例1)
窒素雰囲気下、メタフェニレンジアミンのN−メチルピロリドン溶液に、等モルの1,3−ベンゼンジカルボン酸ジクロリドのN−メチルピロリドン溶液を、氷浴中で滴下した。滴下終了後、室温下3時間攪拌した後、メタノールにより再沈殿させて精製し、ポリアミド固形物を得た。
(実施例1〜3、比較例1)
参考例1で得たポリアミドのN−メチルピロリドン10重量%溶液を、ガラス板上に3mL滴下し、スピンコーターを用いて表1に示す回転数で薄膜を形成させた後、150℃で120分間乾燥させた。乾燥後、温水中でガラス板から薄膜を剥離させた。
(比較例2)
参考例1で得たポリアミドのN−メチルピロリドン10重量%溶液を、ガラス板上に3mL滴下し、スピンコーターを用いて表1に示す回転数で薄膜を形成させた後、250℃で120分間乾燥させた。乾燥後、温水中でガラス板から薄膜を剥離させた。
このようにして得られた薄膜を評価したところ、膜透過流束、脱塩率、純水透過係数、塩透過係数、膜厚、平均孔半径はそれぞれ表1に示す値となった。
このように、半透膜の厚みが0.1μm以上10μm以下でかつ陽電子消滅寿命測定法により測定された平均孔半径が、0.25nm以上5nm以下であることで、膜透過流束および脱塩率が両立された。すなわち、この範囲内の厚みと平均孔半径を有する半透膜を用いることで、駆動力の低下が抑制されると考えられた。
Figure 2012090811
本発明は、塩分濃度の異なる2液を半透膜で隔てたときに生じる低濃度塩水から高濃度塩水への流動を利用して発電機を駆動させる濃度差発電に好適に用いることができる。
1 発電システム
2 半透膜モジュール
3 半透膜
4 高濃度塩水流路
5 低濃度塩水流路
6 発電機

Claims (3)

  1. 厚さが0.1μm以上10μm以下であり、かつ陽電子消滅寿命測定法により測定された平均孔半径が0.25nm以上5nm以下である半透膜で、低濃度塩水と高濃度塩水とを隔てることで、前記低濃度塩水から前記高濃度塩水への水の流動を生じさせること、および
    前記流動を利用して発電機を駆動させること
    を備える濃度差発電方法。
  2. 厚さが0.1μm以上10μm以下であり、かつ陽電子消滅寿命測定法により測定された平均孔半径が0.25nm以上5nm以下である濃度差発電用半透膜。
  3. 第1面および第2面を有し、0.1μm以上10μm以下の厚さを有し、かつ陽電子消滅寿命測定法により測定された0.25nm以上5nm以下の平均孔半径を有する半透膜、前記半透膜の前記第1面に高濃度塩水を供給する高濃度塩水流路、および前記半透膜の前記第2面に低濃度塩水を供給する低濃度塩水流路を備える半透膜モジュールと、
    前記高濃度塩水流路の下流で前記半透膜モジュールに接続される発電機と、
    を備える発電システム。
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