JPWO2012086304A1 - ウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法 - Google Patents

ウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、様々な前後方向の長さの金属材料に対して熱処理を効率よく行うことができるウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法を提供するものであり、制御部18は、第nの金属材料Wnの前後方向の長さan、基準位置Bと第nの金属材料Wnの中心位置との距離Xn、及び次に固定ビーム16上に配置しようとする第(n+1)の金属材料Wn+1の前後方向の長さan+1から、Xn+1=(Xn+mL)−{(an/2)+D+(an+1/2)}で決定されるXn+1を算出して、Xn+1≧(an+1/2)である場合には、移動ビーム17を停止させた状態で搬入装置14を介してXn+1へ第(n+1)の金属材料Wn+1を配置させ、Xn+1<(an+1/2)である場合には、Xn+1≧(an+1/2)となるまで移動ビーム17をm回作動させる。

Description

本発明は、金属材料に熱処理を施すためのウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法に関するものである。
加熱して金属材料を軟化させたり、製品の目的に合わせた熱処理を金属材料に施したりするための手段の一つとして、ウォーキングビーム式熱処理炉が用いられている。
図5に示すように、このようなウォーキングビーム式熱処理炉10は、炉体11の外部後方、つまり搬入口12の外側に搬入装置14が、搬出口13の外側には搬出装置15が配置される。そして、炉体11内では金属材料Wを前方に移動させながら金属材料Wに熱処理が施される。炉体11内で金属材料Wを前方に移動させるために、固定ビーム16と移動ビーム17が用いられている。
固定ビーム16は、図6に示すように、炉体11内において左右方向に互いに所定間隔を開けて、水平かつ同じ高さに複数本(ここでは三本)並設されている。
また、移動ビーム17が、固定ビーム16間に固定ビーム16と平行になるように配置されている。この移動ビーム17は、固定ビーム16の下方位置と上方位置との間で上昇及び下降が可能で、しかも前後方向にも所定ピッチだけ移動可能となるように支持されている。
熱処理が行われる金属材料Wは、搬入装置14によって固定ビーム16の後部に上載される。
そして、図7に示すように移動ビーム17が固定ビーム16の下方位置から、図8に示すように固定ビーム16の上方位置へ上昇して固定ビーム16に上載された金属材料Wを移動ビーム17に移載し、前進し、固定ビーム16の上方位置から下方位置に下降して移動ビーム17に上載された金属材料Wを固定ビーム16に移載し、後退するといったサイクルの矩形運動を繰り返すことで、金属材料Wを前方に移動させながら金属材料Wに熱処理を施す。
最後に、固定ビーム16の前部まで移動した金属材料Wは、搬出装置15によって炉体11の外部に搬出される。
これらの移動ビーム17及び搬入装置14は、制御部18(図1)によって作動が管理されている。
この制御部18による移動ビーム17、搬入装置14及び搬出装置15の制御に関して、効率よく金属材料Wの搬入と搬出を行うことができる金属材料Wの搬送制御方法が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平7−126760号公報
この金属材料Wの搬送制御方法は、金属材料Wが炉体11前方から出てくる予定時間を算出し、現時点からその予定時間までに余裕があるときは移動ビーム17を停止させたまま搬入装置14で金属材料Wを搬入し、余裕がないときには搬入状況にかかわらず次の搬出を優先するものである。
しかしながら、このような搬入装置14によって金属材料Wを上載する前後位置は一定であり、しかも基本的には移動ビーム17の1サイクルにつき金属材料Wを1個ずつ固定ビーム16に上載するので、移動ビーム17の前後のピッチLに比べて金属材料Wの前後方向の長さが短い場合、金属材料W同士の前後方向の隙間が広くなり過ぎる。
つまり、前後方向の長さが短い金属材料Wに熱処理を施す場合、炉体11内に収容可能な金属材料Wの個数が少なくなってしまうので、熱処理の効率が低くなってしまう。
例えば図9に示すように、熱処理を施す金属材料Wを、前後方向の長さがa1の第一の金属材料W1から前後方向の長さがそれぞれa2,a3(a2=a3)の第二の金属材料W2,第三の金属材料W3へ移行する場合(a1>a2)、ピッチLが一定であるので、第一の金属材料W1と第二の金属材料W2との前後方向の隙間D1よりも第二の金属材料W2と第三の金属材料W3との前後方向の隙間D2が広くなってしまう。
この対策として、前後方向の長さが長い金属材料Wから前後方向の長さが短い金属材料Wに変更したときには、移動ビーム17の前後のピッチLを短くすることが考えられる。
しかし、シリンダによって移動ビーム17を前後方向に移動させている場合、移動ビーム17のピッチLを変更するには多くのシリンダを調整しなければならないので、メンテナンスに時間が掛かり、コストも嵩む。
また、電動機によって移動ビーム17を前後方向に移動させる場合が考えられ、これによるとピッチLの変更は容易にできるが、移動ビーム17の停止精度が悪いので、そもそも電動機を移動ビーム17の前後方向の動力として採用することは好ましくない。
また、移動ビーム17の1サイクルにつき金属材料Wを1個ずつ固定ビーム16に上載するので、移動ビーム17の前後のピッチLよりも金属材料Wの前後方向の長さが長い場合には前後の金属材料W同士が干渉してしまい、そのような長い金属材料Wを扱うことができないという問題もある。
そこで、本発明の目的とするところは、様々な前後方向の長さの金属材料に対して熱処理を効率よく行うことができるウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法を提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明の請求項1に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(10)における金属材料(W)の搬入制御方法は、炉体(11)内において左右方向に互いに所定間隔を開けて、水平かつ同じ高さに並設された二つの固定ビーム(16)と、前記二つの固定ビーム(16)間において、前記固定ビーム(16)の下方位置と上方位置との間で上昇及び下降が可能で、前後方向にも所定ピッチ(L)だけ移動可能となるように支持された移動ビーム(17)と、前記炉体(11)の外部後方に配置され、前記固定ビーム(16)に金属材料(W)を上載する搬入装置(14)と、前記移動ビーム(17)及び前記搬入装置(14)を作動させる制御部(18)と、を備え、前記移動ビーム(17)が前記固定ビーム(16)の下方位置から上方位置へ上昇して前記固定ビーム(16)に上載された前記金属材料(W)を前記移動ビーム(17)に移載し、前進し、前記固定ビーム(16)の上方位置から下方位置に下降して前記移動ビーム(17)に上載された前記金属材料(W)を前記固定ビーム(16)に移載し、後退するといったサイクルの矩形運動を繰り返すことで、前記金属材料(W)を前方に移動させながら前記金属材料(W)に熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉(10)における金属材料(W)の搬入制御方法であって、前記制御部(18)は、前記固定ビーム(16)に上載された最後尾の金属材料(W1)の後端と次に前記固定ビーム(16)上に配置しようとする次回金属材料(W2)の前端との隙間(D)を所定距離とする配置位置(X2)に、前記搬入装置(14)を介して前記次回金属材料(W2)を配置させた後、前記移動ビーム(17)を作動させることを特徴とする。
また、請求項2に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(10)における金属材料(W)の搬入制御方法は、前記制御部(18)は、前記最後尾の金属材料(W1)の前後方向の長さ(a1)、前記炉体(11)後部の基準位置(B)と前記最後尾の金属材料(W1)の中心位置との距離(X1)、及び前記次回金属材料(W2)の前後方向の長さ(a2)から、前記隙間(D)を前記所定距離とする前記次回金属材料(W2)の中心の配置位置を算出することを特徴とする。
また、請求項3に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(10)における金属材料(W)の搬入制御方法は、前記制御部(18)は、前記基準位置(B)と前記算出された次回金属材料(W2)の中心の配置位置との距離(X2)が、前記次回金属材料(W2)の前後方向の長さ(a2)の半分以上である場合には、前記移動ビーム(17)を停止させた状態で前記搬入装置(14)を介して前記算出された次回金属材料(W2)の配置位置へ前記次回金属材料(W2)を配置させ、前記基準位置(B)と前記算出された次回金属材料(W2)の中心の配置位置との距離(X2)が、前記次回金属材料(W2)の前後方向の長さ(a2)の半分未満である場合には、前記搬入装置(14)での前記次回金属材料(W2)の配置を禁止するとともに、前記移動ビーム(17)を作動させることを特徴とする。
また、請求項4に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(10)における金属材料(W)の搬入制御方法は、炉体(11)内において左右方向に互いに所定間隔を開けて、水平かつ同じ高さに並設された二つの固定ビーム(16)と、前記二つの固定ビーム(16)間において、前記固定ビーム(16)の下方位置と上方位置との間で上昇及び下降が可能で、前後方向にも所定ピッチ(L)だけ移動可能となるように支持された移動ビーム(17)と、前記炉体(11)の外部後方に配置され、前記固定ビーム(16)に金属材料(W)を上載する搬入装置(14)と、前記移動ビーム(17)及び前記搬入装置(14)を作動させる制御部(18)と、を備え、前記移動ビーム(17)が前記固定ビーム(16)の下方位置から上方位置へ上昇して前記固定ビーム(16)に上載された前記金属材料(W)を前記移動ビーム(17)に移載し、前進し、前記固定ビーム(16)の上方位置から下方位置に下降して前記移動ビーム(17)に上載された前記金属材料(W)を前記固定ビーム(16)に移載し、後退するといったサイクルの矩形運動を繰り返すことで、前記金属材料(W)を前方に移動させながら前記金属材料(W)に熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉(10)における金属材料(W)の搬入制御方法であって、第一の金属材料(W1)の次に第二の金属材料(W2)というように金属材料(W)を昇順で前記固定ビーム(16)上に配置し、前記固定ビーム(16)に上載された最後尾の金属材料が第nの金属材料(Wn)であるとき、前記制御部(18)は、前記第nの金属材料(Wn)の前後方向の長さ(an)、前記基準位置(B)と前記第nの金属材料(Wn)の中心位置との距離(Xn)、及び次に前記固定ビーム(16)上に配置しようとする第(n+1)の金属材料(Wn+1)の前後方向の長さ(an+1)から、
n+1=(Xn+mL)−{(an/2)+D+(an+1/2)}・・・・・・・式(1)
ただし、
n+1:基準位置と第(n+1)の金属材料の中心の配置位置との距離
n:基準位置と第nの金属材料の中心位置との距離
L:移動ビームのピッチ
D:第nの金属材料の後端と第(n+1)の金属材料の前端との隙間
n+1:第(n+1)の金属材料の前後方向の長さ
n:第nの金属材料の前後方向の長さ
m:第nの金属材料を配置した後の移動ビームの作動サイクル数
n:1以上の整数
で決定される、前記基準位置(B)と前記第(n+1)の金属材料(Wn+1)の中心の配置位置との距離であるXn+1を算出して、Xn+1≧(an+1/2)である場合には、前記移動ビーム(17)を停止させた状態で前記搬入装置(14)を介して前記Xn+1へ前記第(n+1)の金属材料(Wn+1)を配置させ、Xn+1<(an+1/2)である場合には、前記搬入装置(14)での前記第(n+1)の金属材料(Wn+1)の配置を禁止するとともに、Xn+1≧(an+1/2)となるまで前記移動ビーム(17)をm回作動させ、その後前記移動ビーム(17)を停止させた状態で前記搬入装置(14)を介して前記Xn+1へ前記第(n+1)の金属材料(Wn+1)を配置することを特徴とする。
また、請求項5に記載のウォーキングビーム式熱処理炉(10)における金属材料(W)の搬入制御方法は、前記第nの金属材料(Wn)の後端位置又は中心位置を測定する位置センサー(19)をさらに備え、前記制御部(18)は、前記位置センサー(19)により測定された値から得られるXnに基づいて前記Xn+1を算出することを特徴とする。
ここで、位置センサー(19)により測定された値から得られるXnとは、第nの金属材料(Wn)の後端位置を測定した場合にはその値に第nの金属材料(Wn)の前後方向の長さ(an)を足したものであり、第nの金属材料(Wn)の中心位置を測定した場合には測定された値そのものである。
ここで、上記括弧内の記号は、図面および後述する発明を実施するための形態に掲載された対応要素または対応事項を示す。
本発明の請求項1に記載のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法によれば、制御部は、固定ビームに上載された最後尾の金属材料の後端と次に固定ビーム上に配置しようとする次回金属材料の前端との隙間を所定距離とする配置位置を、例えば請求項2に記載の発明のように、最後尾の金属材料の前後方向の長さ、炉体後部の基準位置と最後尾の金属材料の中心位置との距離、及び次回金属材料の前後方向の長さから算出して、その配置位置に搬入装置を介して次回金属材料を配置させるので、前後方向の長さが短い金属材料を固定ビームに上載する場合であっても、最後尾の金属材料の後端と次に固定ビーム上に配置しようとする次回金属材料の前端との隙間が、前後方向の長さが長い金属材料を扱っているときと同じ(一定)で、隙間が広くなり過ぎない。よって、前後方向の長さが短い金属材料を扱うときには、炉体内に多くの金属材料を収容可能になるので、金属材料の熱処理を効率よく行うことができる。
しかも、このとき移動ビームのピッチを変更する必要がないので、ピッチ変更に伴う余計なコストも発生しない。
また、請求項2に記載のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法によれば、請求項1に記載の発明の作用効果に加え、制御部は、最後尾の金属材料の前後方向の長さ、炉体後部の基準位置と最後尾の金属材料の中心位置との距離、及び次回金属材料の前後方向の長さから、隙間を所定距離とする次回金属材料の中心の配置位置を算出するので、次回金属材料の中心の配置位置を自動的に得ることができる。つまり、最後尾の金属材料の後端と次回金属材料の前端との距離を監視しつつ搬入装置により徐々に次回金属材料を前進させる必要がないので、次回金属材料の配置に掛かる時間が短くて済む。よって、配置時の炉体内からの熱の放出を最小限にすることができるので、より熱処理の効率がよい。
また、請求項3に記載のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法によれば、請求項2に記載の発明の作用効果に加え、制御部は、基準位置と算出された次回金属材料の中心の配置位置との距離が、次回金属材料の前後方向の長さの半分未満である場合には、搬入装置での次回金属材料の配置を禁止するとともに、移動ビームを作動させるので、移動ビームの前後のピッチよりも金属材料の前後方向の長さが長い場合であっても、前後の金属材料同士が干渉しない。よって、前後方向の長さが短い金属材料を扱っていたウォーキングビーム式熱処理炉でも、前後方向の長さが長い金属材料を扱うことができる。つまり、次回金属材料を配置できるようになるまで、最後尾の金属材料を前進させることができる。
また、短い金属材料に熱処理を施した直後に、続けて熱処理の対象を長い金属材料に変更できるので、炉体内雰囲気を昇温し直す必要がなく、効率よく熱処理を行うことができる。
また、請求項4に記載のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法によれば、制御部は、第nの金属材料の前後方向の長さ、基準位置と第nの金属材料の中心位置との距離、及び次に固定ビーム上に配置しようとする第(n+1)の金属材料の前後方向の長さから、
n+1=(Xn+mL)−{(an/2)+D+(an+1/2)}・・・・・・・式(1)
で決定される、基準位置と第(n+1)の金属材料の中心の配置位置との距離であるXn+1を算出して、Xn+1≧(an+1/2)である場合には、移動ビームを停止させた状態で搬入装置を介してXn+1へ第(n+1)の金属材料を配置させるので、前後方向の長さが短い金属材料を固定ビームに上載する場合であっても、第nの金属材料の後端と次に固定ビーム上に配置しようとする第(n+1)の前端との隙間が、前後方向の長さが長い金属材料を扱っているときと同じ(一定)であり、隙間が広くなり過ぎない。よって、前後方向の長さが短い金属材料を扱うときには、炉体内に多くの金属材料を収容可能になるので、熱処理の効率がよい。
さらに、移動ビームを停止させた状態で金属材料を固定ビーム上に配置できるだけ配置するので、前後方向の長さが移動ビームのピッチに比べてはるかに短い金属材料を固定ビームに配置する場合であっても、熱処理の効率がよい。
特に、式(1)によりXn+1を次々に算出するので、今から配置しようとする金属材料の中心の配置位置だけではなく、それよりも後に配置する金属材料の配置位置も事前に自動で得られる。よって、配置位置決定に関する待ち時間がなく、金属材料の配置に掛かる時間が短いので、複数の金属材料を連続して配置するときであっても、配置時の炉体内からの熱の放出を最小限にすることができ、より熱処理の効率がよい。
しかも、Xn+1<(an+1/2)である場合には、搬入装置での第(n+1)の金属材料の配置を禁止するとともに、Xn+1≧(an+1/2)となるまで移動ビームをm回作動させ、その後移動ビームを停止させた状態で搬入装置を介してXn+1へ第(n+1)の金属材料を配置するので、前後方向の長さが移動ビームのピッチに比べてはるかに長い金属材料にも対応できる。つまり、第(n+1)の金属材料を配置できるようになるまで、第nの金属材料を前進させることができる。
また、短い金属材料に熱処理を施した直後に、続けて熱処理の対象を長い金属材料に変更できるので、炉体内雰囲気を昇温し直す必要がなく、効率よく熱処理を行うことができる。
また、請求項5に記載のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法によれば、請求項4に記載の発明の作用効果に加え、第nの金属材料の後端位置又は中心位置を測定する位置センサーをさらに備え、制御部は、位置センサーにより測定された値から得られるXnに基づいてXn+1を算出するので、第nの金属材料を固定ビーム上に配置するときに実際に配置された位置と算出された位置との間に誤差があった場合や、固定ビームと移動ビームとの間で第nの金属材料を移載するときにその第nの金属材料の位置がずれた場合であっても、第nの金属材料の後端と第(n+1)の金属材料の前端との隙間を理想的な距離とすることができる。
なお、本発明のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法のように、制御部は、固定ビームに上載された最後尾の金属材料の後端と次に固定ビーム上に配置しようとする次回金属材料の前端との隙間を所定距離とする配置位置に、搬入装置を介して次回金属材料を配置させた後、移動ビームを作動させる点は、上述した特許文献1には全く記載されていない。
本発明の実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉の電気的構成概要を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係る搬入装置と移動ビームの制御を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法を示すウォーキングビーム式熱処理炉の概略側面図である。 本発明の実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料同士の隙間を示す拡大平面図である。 従来例に係るウォーキングビーム式熱処理炉を示す側面図である。 図5に示すウォーキングビーム式熱処理炉の拡大斜視図である。 図5に示すウォーキングビーム式熱処理炉における移動ビームが下降した状態を示す拡大正面図である。 図5に示すウォーキングビーム式熱処理炉における移動ビームが上昇した状態を示す拡大正面図である。 図5に示すウォーキングビーム式熱処理炉における移動ビームのピッチと金属材料同士の隙間との関係を示す拡大平面図である。
図1乃至図8を参照して、本発明の実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉10における金属材料Wの搬入制御方法を説明する。従来例で示したものと同一部分には同一符号を付した。
このウォーキングビーム式熱処理炉10は図5に示すように、炉体11の外部後方に搬入装置14、炉体11の外部前方に搬出装置15が配置され、後端に搬入口12、前端に搬出口13が設けられている。炉体11内では金属材料Wを前方に移動させながら金属材料Wに熱処理が施される。炉体11内で金属材料Wを前方に移動させるために、固定ビーム16と移動ビーム17が用いられている。また、炉内に位置センサー19を、炉外に制御部18と、記憶部21と、入力部22と、出力部23とを備える。
熱処理が施される金属材料Wは、本実施形態では12〜22インチのアルミホイールである。
ここでは、金属材料Wを一列分、前方に移動させるための構成を説明する。
固定ビーム16は、図6に示すように、炉体11内において左右方向に互いに所定間隔を開けて、水平かつ同じ高さに二つ並設されている。この固定ビーム16は前後方向に延び、全長は炉体11の前後方向の内法と略等しい。
また、固定ビーム16は、炉床に立設され下方が開口した正面視略コ字状の固定脚部16Aに上載されることで支持されている。この固定脚部16Aは、固定ビーム16の前端、後端、及びそれらの中間部に適宜設けられている。
また、固定ビーム16の縦断面は矩形状である。二つの固定ビーム16の間隔はこのウォーキングビーム式熱処理炉10で熱処理を施す金属材料Wのうち、左右の幅が最小の物のその左右の幅よりも狭くなっており、最小の金属材料Wでも二つの固定ビーム16を跨げるようにしている。固定ビーム16の一本の左右の幅は、左右の幅が最大の金属材料Wを上載したときでも左右の金属材料W同士が干渉しないように、広くしている。
そして、固定ビーム16及び固定脚部16Aは炉体11に対して動くことはない。
移動ビーム17は、二つの固定ビーム16間において、固定ビーム16と平行になるように配置されている。移動ビーム17と固定ビーム16との間は、互いが干渉しないようにクリアランスが設けられている。この移動ビーム17は、固定ビーム16の下方位置と上方位置との間で上昇及び下降が可能である。より詳しくは、移動ビーム17の上面が、固定ビーム16の上面よりも下方から(図7参照)移動ビーム17の上面よりも上方まで(図8参照)上昇及び下降する。
そして、前後方向にも所定ピッチLだけ移動可能となるように支持されている。
この移動ビーム17の支持は、炉床に立設され下方が開口した正面視略コ字状の移動脚部17Aにより行われている。移動脚部17Aは固定脚部16Aとは異なり、後述する矩形運動を行うことで移動ビーム17に矩形運動をさせる。移動脚部17Aは、移動脚部17Aが矩形運動を行なっても固定脚部16Aに干渉しないように、固定脚部16A間に適宜設けられている。
移動ビーム17の縦断面も矩形状である。金属材料Wが移動ビーム17一本に支持される工程があるので、移動ビーム17の左右の幅は、上載された金属材料Wが移動ビーム17から落下しないだけの幅となっている。
そして、移動ビーム17が固定ビーム16の下方位置から上方位置へ上昇して固定ビーム16に上載された金属材料Wを移動ビーム17に移載し、前進し、固定ビーム16の上方位置から下方位置に下降して移動ビーム17に上載された金属材料Wを固定ビーム16に移載し、後退するといったサイクルの矩形運動を繰り返すことで、金属材料Wを前方に移動させながら金属材料Wに熱処理を施す。この矩形運動は、シリンダ、クランク、リンク機構等の従来周知の技術が適宜組み合わせられて実現されている。
搬入装置14は、炉体11の外部後方に配置されている。この搬入装置14は、これから炉体11に搬入される、炉体11の外部に仮置きされた金属材料Wを一つずつ持ち上げるとともに、搬入口12から金属材料Wを炉体11内に入れ、固定ビーム16上に金属材料Wを配置するものである。固定ビーム16上への配置は一定の位置ではなく、固定ビーム16の後端から、所定距離だけ奥(前方)まで配置できるように、搬入装置14のストローク長は十分長くかつ可変となっている。
この搬入装置14は長さ検出器24を備えており、金属材料Wを持ち上げたときにその金属材料Wの前後方向の長さを検出する。また、搬入装置14はエンコーダを備えており、搬入装置14自身が保持している金属材料Wの位置(中心等の位置)を把握し、動作する。
搬出装置15は、炉体11の外部前方に配置され、搬出口13から熱処理が完了した金属材料Wを一つずつ取り出す。搬出装置15のストローク長も十分長くかつ可変であり、しかもエンコーダを備えていて位置の把握の可能である。
制御部18は、制御プログラムに従って、図1に示すように移動ビーム17及び搬入装置14に作動の指示を出す。
この制御プログラムとは、第一の金属材料W1の次に第二の金属材料W2というように金属材料Wを昇順で固定ビーム16上に配置し、固定ビーム16に上載された最後尾の金属材料が第nの金属材料Wnであるとき、第nの金属材料Wnの前後方向の長さan、基準位置Bと第nの金属材料Wnの中心位置との距離Xn、及び次に固定ビーム16上に配置しようとする第(n+1)の金属材料Wn+1の前後方向の長さan+1から、
n+1=(Xn+mL)−{(an/2)+D+(an+1/2)}・・・・・・・式(1)
ただし、
n+1:基準位置Bと第(n+1)の金属材料Wn+1の中心の配置位置との距離
n :基準位置Bと第nの金属材料Wnの中心位置との距離
:移動ビーム17のピッチL
:第nの金属材料Wnの後端と第(n+1)の金属材料Wn+1の前端との隙間
n+1:第(n+1)の金属材料Wn+1の前後方向の長さ
n :第nの金属材料Wnの前後方向の長さ
:第nの金属材料Wnを配置した後の移動ビーム17の作動サイクル数
:1以上の整数
で決定される、基準位置Bと第(n+1)の金属材料Wn+1の中心の配置位置との距離であるXn+1を算出して、Xn+1≧(an+1/2)である場合には、移動ビーム17を停止させた状態で搬入装置14を介してXn+1へ第(n+1)の金属材料Wn+1を配置させ、Xn+1<(an+1/2)である場合には、搬入装置14での第(n+1)の金属材料Wn+1の配置を禁止するとともに、Xn+1≧(an+1/2)となるまで移動ビーム17をm回作動させ、その後移動ビーム17を停止させた状態で搬入装置14を介してXn+1へ第(n+1)の金属材料Wn+1を配置するというものである。
この制御部18は、現実には、エンコーダ又はタイマー及びPLC(プログラマブルロジックコントローラ)等を用いて動作位置の算出を行なっているが、これらの具体的な構成に限られるものではなく、この制御を行うことができるものであればよい。
入力部22では、作業者が第nの金属材料Wnの後端と第(n+1)の金属材料Wn+1の前端との隙間Dを設定し、その値を入力する。移動ビーム17のピッチLは入力部22で入力してもよいし、所定の方法で検出した現実のピッチLを制御部18が読み取ってもよい。
これらの入力の確認は、モニタ等の出力部23を介して行う。
記憶部21は、移動ビーム17及び搬入装置14を作動させる制御プログラムを記憶する。また、第nの金属材料Wnの前後方向の長さanや基準位置Bと第nの金属材料Wnの中心位置との距離Xn等を記憶する。
位置センサー19は、炉体11内で第nの金属材料Wnの中心位置を測定するものである。具体的には、光電センサーを用いている。
次に、図2及び図3を参照して、本発明の実施形態に係るウォーキングビーム式熱処理炉10における金属材料Wの搬入制御方法について説明する。
この搬入制御方法とは端的に言うと、制御部18が、固定ビーム16に上載された最後尾の金属材料W1の後端と次に固定ビーム16上に配置しようとする次回金属材料W2の前端との隙間Dを所定距離とする配置位置に、搬入装置14を介して次回金属材料W2を配置させ、その後配置できなくなるまで次々に金属材料Wを配置させて、金属材料Wを配置できなくなったときに初めて移動ビーム17を作動させるものである。
以下、式(1)の処理をより詳細に説明する。
固定ビーム16上に金属材料Wが全く上載されていない状態からスタートする。
まず、制御部18は、長さ検出器24により測定された第一の金属材料W1の前後方向の長さa1を読み込む(ステップS101(以下、「ステップ」という語を省略する))。
次に、制御部18は、搬入装置14に対して、X1≧(a1/2)となるX1の位置へ第一の金属材料W1の中心位置の配置を指示する(S102)。
そして、その指示を受けた搬入装置14は、X1≧(a1/2)となるX1の位置へ第一の金属材料W1の中心位置を配置する(S103,図3(a))。
ここで、制御部18は、変数nに1を格納する(S104)。
また、変数mに0を格納する(S105)。
次に、制御部18は、長さ検出器24により測定された第二の金属材料W2の前後方向の長さa2を読み込む(S106)。
次に、制御部18は、基準位置Bと第二の金属材料W2の中心を配置しようとしている位置との距離X2と第二の金属材料W2の前後方向の長さa2の半分を比較して、X2≧(a2/2)であるか判断する(S107,図3(b))。
このとき、X2<(a2/2)であると、制御部18は、搬入装置14での第二の金属材料W2の配置を禁止するとともに、移動ビーム17に1サイクル分の作動指示を出す(S108)。
その指示を受けた移動ビーム17は、1サイクル分作動する(S109,図3(c))。なお、このときの移動ビーム17の前進のピッチLは常に一定である。
そして、制御部18は変数mを1だけ増やす(S110)。
この移動ビーム17の作動をX2≧(a2/2)となるまで繰り返させる(S107乃至S110)。
ここでは、移動ビーム17を1サイクル作動させただけでX2≧(a2/2)となったので(図3(c))、制御部18は搬入装置14に対して、X2の位置に第二の金属材料W2の中心位置の配置を指示する(S111)。
その指示を受けた搬入装置14は、第二の金属材料W2の中心位置をX2の位置に配置する(S112,図3(d))。
そして、制御部18は変数nを1だけ増やす(S113)。
ウォーキングビーム式熱処理炉10の運転を停止(S114)させない場合には、S105に戻る。
次に制御部18は、この第二の金属材料W2を配置し移動ビーム17を作動させていない状態で、第三の金属材料W3をX3の位置に配置できないか判断する(S107,図3(e))。このように、制御部18は、基準位置Bの後方に金属材料Wがはみ出る一歩手前まで、移動ビーム17を作動させないで、搬入装置14に金属材料Wを配置させ続ける。
ここで、図2には記載していないが、例えばS105とS106の間において、位置センサー19により測定された値に基づいて、Xnを補正することができる。
以上のように制御される、ウォーキングビーム式熱処理炉10における金属材料Wの搬入制御方法によれば、制御部18は、第nの金属材料Wnの前後方向の長さan、基準位置Bと第nの金属材料Wnの中心位置との距離Xn、及び次に固定ビーム16上に配置しようとする第(n+1)の金属材料Wn+1の前後方向の長さan+1から、式(1)で決定される、基準位置Bと第(n+1)の金属材料Wn+1の中心の配置位置との距離であるXn+1を算出して、Xn+1≧(an+1/2)である場合には、移動ビーム17を停止させた状態で搬入装置14を介してXn+1へ第(n+1)の金属材料Wn+1を配置させるので、図4に示すように、前後方向の長さが短い金属材料Wを固定ビーム16に上載する場合であっても、第nの金属材料Wnの後端と次に固定ビーム16上に配置しようとする第(n+1)の金属材料Wn+1の前端との隙間Dが、前後方向の長さが長い金属材料Wを扱っているときと同じ(一定)であり、隙間Dが広くなり過ぎない。よって、前後方向の長さが短い金属材料Wを扱うときには、炉体11内に多くの金属材料Wを収容可能になるので、熱処理の効率がよい。
さらに、移動ビーム17を停止させた状態で金属材料Wを固定ビーム16上に配置できるだけ配置するので、前後方向の長さが移動ビーム17のピッチLに比べてはるかに短い金属材料Wを固定ビーム16に配置する場合であっても、熱処理の効率がよい。
特に、式(1)によりXn+1を次々に算出するので、今から配置しようとする金属材料Wの中心の配置位置だけではなく、それよりも後に配置する金属材料Wの配置位置も事前に自動で得られる。よって、配置位置決定に関する待ち時間がなく、金属材料Wの配置に掛かる時間が短いので、複数の金属材料Wを連続して配置するときであっても、配置時の炉体11内からの熱の放出を最小限にすることができ、より熱処理の効率がよい。
しかも、Xn+1<(an+1/2)である場合には、搬入装置14での第(n+1)の金属材料Wn+1の配置を禁止するとともに、Xn+1≧(an+1/2)となるまで移動ビーム17をm回作動させ、その後移動ビーム17を停止させた状態で搬入装置14を介してXn+1へ第(n+1)の金属材料Wn+1を配置するので、前後方向の長さが移動ビーム17のピッチLに比べてはるかに長い金属材料Wにも対応できる。つまり、第(n+1)の金属材料Wn+1を配置できるようになるまで、第nの金属材料Wnの前進させることができる。
また、短い金属材料に熱処理を施した直後に、続けて熱処理の対象を長い金属材料に変更できるので、炉体11内雰囲気を昇温し直す必要がなく、さらに効率よく熱処理を行うことができる。
また、第nの金属材料Wnの中心位置を測定する位置センサー19をさらに備え、制御部18は、位置センサー19により測定された値から得られるXnに基づいてXn+1を算出するので、第nの金属材料Wnを固定ビーム16上に配置するときに実際に配置された位置と算出された位置との間に誤差があった場合や、固定ビーム16と移動ビーム17との間で第nの金属材料Wnを移載するときにその第nの金属材料Wnの位置がずれた場合であっても、第nの金属材料Wnの後端と第(n+1)の金属材料Wn+1の前端との隙間Dを理想的な距離とすることができる。
なお、本実施形態において、位置センサー19により第nの金属材料Wnの中心位置を測定したが、これに限られるものではなく、第nの金属材料Wnの後端位置を測定するようにしてもよい。この場合、測定した値に(an/2)を足したものがXnとなる。
また、位置センサー19を備えたが、これに限られるものではなく、位置センサー19を備えず、搬入装置14のエンコーダによりXnを得ても十分である。
また、金属材料Wの中心位置を基準として固定ビーム16上に配置したが、これに限られるものではなく、第nの金属材料Wnの後端と第(n+1)の金属材料Wn+1の前端との隙間を一定とする制御であればよい。例えば、第nの金属材料Wnの後端位置と第(n+1)の金属材料Wn+1の前端位置を検知することができれば、この二つの間隔が一定となるように制御部18は搬入装置14に第(n+1)の金属材料Wn+1を配置させればよい。
また、長さ検出器24によって金属材料Wの前後方向の長さを検出したが、この方法に限られるものではない。つまり、金属材料Wの厳密な前後方向の長さが必要というわけではないので、作業者が入力部22を介して前後方向の長さを入力してもよい。
また、一列の金属材料Wを前方に移動させたが、金属材料Wは複数列あってもよい。このときは、単純に固定ビーム16、移動ビーム17及び搬入装置14のセット数を左右に増やせばよい。
また、熱処理を施す金属材料Wは12〜22インチのアルミホイールであるとしたが、これに限られるものではない。
10 ウォーキングビーム式熱処理炉
11 炉体
12 搬入口
13 搬出口
14 搬入装置
15 搬出装置
16 固定ビーム
16A 固定脚部
17 移動ビーム
17A 移動脚部
18 制御部
19 位置センサー
21 記憶部
22 入力部
23 出力部
24 長さ検出器
1 第一の金属材料(最後尾の金属材料)の前後方向の長さ
2 第二の金属材料(次回金属材料)の前後方向の長さ
3 第三の金属材料の前後方向の長さ
n 第nの金属材料の前後方向の長さ
n+1 第(n+1)の金属材料の前後方向の長さ
B 基準位置
D 金属材料同士の前後方向の隙間
1 第一の金属材料と第二の金属材料との前後方向の隙間
2 第二の金属材料と第三の金属材料との前後方向の隙間
L 移動ビームのピッチ
m 第nの金属材料を配置した後の移動ビームの作動サイクル数
n 1以上の整数
W 金属材料
1 第一の金属材料(最後尾の金属材料)
2 第二の金属材料(次回金属材料)
3 第三の金属材料
n 第nの金属材料
n+1 第(n+1)の金属材料
1 基準位置と第一の金属材料(最後尾の金属材料)の中心位置との距離
2 基準位置と第二の金属材料(次回金属材料)の中心の配置位置との距離
n 基準位置と第nの金属材料の中心位置との距離
n+1 基準位置と第(n+1)の金属材料の中心の配置位置との距離

Claims (5)

  1. 炉体内において左右方向に互いに所定間隔を開けて、水平かつ同じ高さに並設された二つの固定ビームと、
    前記二つの固定ビーム間において、前記固定ビームの下方位置と上方位置との間で上昇及び下降が可能で、前後方向にも所定ピッチだけ移動可能となるように支持された移動ビームと、
    前記炉体の外部後方に配置され、前記固定ビームに金属材料を上載する搬入装置と、
    前記移動ビーム及び前記搬入装置を作動させる制御部と、を備え、
    前記移動ビームが前記固定ビームの下方位置から上方位置へ上昇して前記固定ビームに上載された前記金属材料を前記移動ビームに移載し、前進し、前記固定ビームの上方位置から下方位置に下降して前記移動ビームに上載された前記金属材料を前記固定ビームに移載し、後退するといったサイクルの矩形運動を繰り返すことで、前記金属材料を前方に移動させながら前記金属材料に熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法であって、
    前記制御部は、前記固定ビームに上載された最後尾の金属材料の後端と次に前記固定ビーム上に配置しようとする次回金属材料の前端との隙間を所定距離とする配置位置に、前記搬入装置を介して前記次回金属材料を配置させた後、前記移動ビームを作動させることを特徴とするウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法。
  2. 前記制御部は、前記最後尾の金属材料の前後方向の長さ、前記炉体後部の基準位置と前記最後尾の金属材料の中心位置との距離、及び前記次回金属材料の前後方向の長さから、前記隙間を前記所定距離とする前記次回金属材料の中心の配置位置を算出することを特徴とする請求項1に記載のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法。
  3. 前記制御部は、前記基準位置と前記算出された次回金属材料の中心の配置位置との距離が、前記次回金属材料の前後方向の長さの半分以上である場合には、前記移動ビームを停止させた状態で前記搬入装置を介して前記算出された次回金属材料の配置位置へ前記次回金属材料を配置させ、
    前記基準位置と前記算出された次回金属材料の中心の配置位置との距離が、前記次回金属材料の前後方向の長さの半分未満である場合には、前記搬入装置での前記次回金属材料の配置を禁止するとともに、前記移動ビームを作動させることを特徴とする請求項2に記載のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法。
  4. 炉体内において左右方向に互いに所定間隔を開けて、水平かつ同じ高さに並設された二つの固定ビームと、
    前記二つの固定ビーム間において、前記固定ビームの下方位置と上方位置との間で上昇及び下降が可能で、前後方向にも所定ピッチだけ移動可能となるように支持された移動ビームと、
    前記炉体の外部後方に配置され、前記固定ビームに金属材料を上載する搬入装置と、
    前記移動ビーム及び前記搬入装置を作動させる制御部と、を備え、
    前記移動ビームが前記固定ビームの下方位置から上方位置へ上昇して前記固定ビームに上載された前記金属材料を前記移動ビームに移載し、前進し、前記固定ビームの上方位置から下方位置に下降して前記移動ビームに上載された前記金属材料を前記固定ビームに移載し、後退するといったサイクルの矩形運動を繰り返すことで、前記金属材料を前方に移動させながら前記金属材料に熱処理を施すウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法であって、
    第一の金属材料の次に第二の金属材料というように金属材料を昇順で前記固定ビーム上に配置し、前記固定ビームに上載された最後尾の金属材料が第nの金属材料であるとき、
    前記制御部は、前記第nの金属材料の前後方向の長さ、前記基準位置と前記第nの金属材料の中心位置との距離、及び次に前記固定ビーム上に配置しようとする第(n+1)の金属材料の前後方向の長さから、
    n+1=(Xn+mL)−{(an/2)+D+(an+1/2)}・・・・・・・式(1)
    ただし、
    n+1:基準位置と第(n+1)の金属材料の中心の配置位置との距離
    n :基準位置と第nの金属材料の中心位置との距離
    :移動ビームのピッチ
    :第nの金属材料の後端と第(n+1)の金属材料の前端との隙間
    n+1:第(n+1)の金属材料の前後方向の長さ
    n :第nの金属材料の前後方向の長さ
    :第nの金属材料を配置した後の移動ビームの作動サイクル数
    :1以上の整数
    で決定される、前記基準位置と前記第(n+1)の金属材料の中心の配置位置との距離であるXn+1を算出して、
    n+1≧(an+1/2)
    である場合には、前記移動ビームを停止させた状態で前記搬入装置を介して前記Xn+1へ前記第(n+1)の金属材料を配置させ、
    n+1<(an+1/2)
    である場合には、前記搬入装置での前記第(n+1)の金属材料の配置を禁止するとともに、
    n+1≧(an+1/2)
    となるまで前記移動ビームをm回作動させ、その後前記移動ビームを停止させた状態で前記搬入装置を介して前記Xn+1へ前記第(n+1)の金属材料を配置することを特徴とするウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法。
  5. 前記第nの金属材料の後端位置又は中心位置を測定する位置センサーをさらに備え、
    前記制御部は、前記位置センサーにより測定された値から得られるXnに基づいて前記Xn+1を算出することを特徴とする請求項4に記載のウォーキングビーム式熱処理炉における金属材料の搬入制御方法。
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