JPWO2012067078A1 - ワイヤ電極アニール処理方法及びワイヤ放電加工機 - Google Patents

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Abstract

ワイヤ電極(6)に通電して加熱させる加熱用電源装置(85)からの電流値と電圧値を計測し、電流値で電圧値を除して負荷抵抗値を計算し、負荷抵抗値を基準とした負荷抵抗値の増加量と、推定した抵抗値からワイヤ電極の抵抗値増分を計算し、ワイヤ電極(6)の比抵抗及び比抵抗の温度係数に基づいてワイヤ電極(6)の温度上昇値を推定し、温度上昇値に基づいてワイヤ電極(6)への通電状態を制御することにより、ワイヤ電極(6)の温度状況による適切な加熱制御が可能になり、アニール処理によるワイヤ電極(6)の曲がり癖取り能力が高まりワイヤ電極(6)の真直性が向上するため、自動結線装置による結線性能を向上させることができる。

Description

この発明は、工作物とワイヤ電極との間に放電現象を発生させて、工作物の加工を行うワイヤ放電加工機に関し、特にワイヤ電極の所定の2点に一対の電極を配置し、ワイヤ電極に張力を与えた状態で電極を介して電流を流しワイヤ電極を加熱して、2点間の曲がり癖を矯正するワイヤ放電加工機のアニール処理方法に関するものである。
ワイヤ放電加工機のワイヤ電極の自動結線装置では、曲がり癖のついたワイヤをアニール(焼き鈍し)処理し、真直化することで結線性能を高める処理が行われる。従来、例えば、特許文献1においては、ワイヤ放電加工機の加工能力を向上させる目的で、ワイヤ電極に生じた曲がり癖を軽減するため、ワイヤ電極を加熱し、アニール処理を行うことについて提案している。また、特許文献2においては、アニール処理中にワイヤ電極の温度を所定温度に制御する目的で、ワイヤ電極の熱伸びを測定してこれを利用することについて開示している。特許文献3では、加工中のワイヤ電極の温度を、電流値と抵抗値から推定する方法について述べている。また、放電加工機のワイヤ電極としてよく用いられる素材である黄銅の機械的性質は、非特許文献1の図51、図53に示すように、温度に対して変化することが知られている。
特開昭54−141490号公報(462頁左下15〜20行) 特開2003−94253号公報(3頁段落[0008]) 特開平6−31536号公報(3頁段落[0015]〜[0025])
機械工学便覧新版第6刷(B4編材料学工業材料第6章非鉄金属材料 B4−69、70)
特許文献1に開示された方法では、ワイヤ電極の加熱温度を再結晶温度以下にするため、ワイヤ温度を測定する手段と、その測定結果によってワイヤ電極へ流す電流を制御することについて述べている。しかしながら、ワイヤ電極の温度を測定する具体的手段、方法については述べられていない。一般的に、物体の温度を計測する方法には熱電対などを用いる接触式と、熱放射量を測定する非接触式の方法が有るが、放電加工に用いられるワイヤ径は直径0.02〜直径0.3[mm]程度と非常に細く、接触式では接触した物体への伝熱によりワイヤ温度が変化するため、正確な温度を測定することは難しい。また、非接触式でも、ワイヤが細いために十分な感度が得られなかったり、装置が複雑になってしまい放電加工機に簡単に搭載することが困難であったりするため、実際に温度を計測することは難しい。
また、特許文献2に開示された方法では、ワイヤの素材の熱による膨張に注目し、膨張による長さ変化を計測することで温度の上昇を検知しようと試みている。しかし、自動結線装置の挿入性を向上させるためにワイヤの真直化を行う際には、加熱中にテンションをかけてワイヤの引き延ばしを行い、真直性を高めると共に線径を細くする処理を行うことがある。例えば、ワイヤの温度が300℃上昇したとすれば、ワイヤの伸びは長さの0.6%程度であるが、引っ張りによる伸びは数%に及ぶ。このため、引っ張りによる伸びの考慮がされておらず、正確に伸びから温度を知ることは難しい。
ここで、白金線などの温度に対する抵抗値変化によって温度を検知する、測温抵抗体を用いた温度計測方法を応用し、ワイヤ電極の加熱処理時に、ワイヤ電極に接続されたアニール用電極間の電圧を直接もしくはブリッジ回路を経て測定することで、既知のワイヤ電極素材の抵抗値の温度係数からワイヤ温度を推定することを考える。特許文献3に開示された方法では、温度係数を用いることまでは言及していないものの、電流値と電圧値から抵抗値を求め、これから温度を推定すると述べているため、測温抵抗体と同様の原理を用いていると考えられる。測温抵抗体を用いた温度センサでは、測温抵抗体までの配線部分の抵抗値が測定誤差となるため、配線部分の抵抗値が問題とならないよう3線式もしくは4線式の配線方法が採られる。しかしながら、ワイヤ放電加工機ではワイヤ電極は使い捨てで有り、常に新しいワイヤ電極が繰り出され、これに対してアニール処理用電極が接続される。アニール処理用電極はアニール処理以外にワイヤが走行する際には障害とならない様、可動式となっていることも多い、このため、ワイヤの移動やアニール処理用電極が接続した際のワイヤ電極との接触状況により、アニール処理用電極とワイヤ電極間の接触抵抗は変動する。
また、前述したように、アニール処理中はワイヤ電極の引き伸ばしが行われる。この接触抵抗の変動やワイヤ電極引き伸ばしは従来の測温抵抗体を用いた温度測定方法や特許文献3に開示された方法では考慮されていない為に推定温度に大きな影響を及ぼし、この方法をワイヤ放電加工機へ適用することは難しかった。また、特許文献3に開示された方法においては、非接触の電極を用いて電圧を計測する方法についても言及があるが、非接触であるが故に接触抵抗がなく、精度良く電圧や抵抗が測定できるとは言えない。これは、非接触であるが故の低感度性の問題が生じ、特にワイヤ電極の抵抗値は極端に細い径でなければ微小であるため、正確なワイヤの抵抗値を測定することは難しいためである。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、簡単な方法でワイヤ電極の温度を検知することが可能であり、また、同時にワイヤ電極の引き延ばしなどの影響を考慮することが可能であって、ワイヤ電極のアニール処理時にワイヤ電極の温度を所定温度に保つことでアニール処理によるワイヤの真直化処理を向上させることができるワイヤ電極アニール処理方法及びワイヤ放電加工機を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明にかかるワイヤ電極アニール処理方法は、工作物とワイヤ電極との間に放電現象を発生させて工作物の加工を行うワイヤ放電加工機の、ワイヤ電極の所定の2点に一対のアニール用電極を配置し、ワイヤ電極に張力を与えた状態でアニール用電極を介して電流を流しワイヤ電極を加熱して、2点間の曲がり癖を矯正するワイヤ放電加工機のアニール処理方法において、ワイヤ電極に通電することによって加熱する加熱用電源装置からの電流値と電圧値を計測し、計測した電流値で電圧値を除することで負荷抵抗値を計算し、加熱開始直後の負荷抵抗値を基準とした負荷抵抗値の増加量と、ワイヤ電極自体の常温での抵抗値からワイヤ電極の抵抗値増分を計算し、予め設定したワイヤ電極の比抵抗及び比抵抗の温度係数に基づいてワイヤ電極の温度上昇値を推定し、推定した温度上昇値に基づいてワイヤ電極への通電状態を制御することを特徴とする。
また、本発明にかかるワイヤ放電加工機は、工作物とワイヤ電極との間に放電現象を発生させて工作物の加工を行うとともに、ワイヤ電極の所定の2点に一対のアニール用電極を配置し、ワイヤ電極に張力を与えた状態でアニール用電極を介して電流を流しワイヤ電極を加熱して、ワイヤ電極の2点間の曲がり癖を矯正するワイヤ放電加工機において、ワイヤ電極に電力を供給することによって加熱する加熱用電源装置と、ワイヤ電極に通電する加熱用電源装置からの電流値と電圧値を計測する電流電圧測定部と、計測した電流値で電圧値を除することで負荷抵抗値を計算し、加熱開始直後の負荷抵抗値を基準とした負荷抵抗値の増加量と、ワイヤ電極自体の常温での抵抗値とからワイヤ電極の抵抗値増分を計算し、予め設定したワイヤ電極の比抵抗及び比抵抗の温度係数に基づいてワイヤ電極の温度上昇値を推定する推定部と、推定した温度上昇値に基づいてワイヤ電極への通電状態を制御する制御部とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、アニール処理では、処理時の温度によりその処理結果が大きな影響を受けるが、加熱用電源の電流値、電圧値のセンシングに基づく簡易な方法により、アニール処理中のワイヤ温度を検知することが可能となるため、ワイヤの温度状況による適切な加熱制御が可能になり、アニール処理によるワイヤの曲がり癖取り能力が高まりワイヤの真直性が向上するため、自動結線装置による結線性能を向上させるという効果を奏する。
図1は、本発明にかかるワイヤ放電加工機の実施の形態1の構成を示す図である。 図2は、本実施の形態のアニール処理の手順の一例を示すシーケンスの図である。 図3は、ワイヤの伸びによる補正を行う場合のアニール処理のシーケンスの一例を示した図である。
以下に、本発明にかかるワイヤ放電加工機のワイヤ電極アニール処理方法及びワイヤ放電加工機の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるワイヤ放電加工機の実施の形態1の構成を示す図である。ワイヤ放電加工機100は、図1に示すように、ワイヤ電極6の経路に沿って、テンション設定ローラ1、第1アニール用電極2、第1切断用電極3、第2アニール用電極(第2切断用電極を兼ねる)4、ピンチローラ5、上部ガイドブロック7、下部ガイドブロック8、下部ローラ9、及び回収部ローラ10がこの順序で装備されている。
さらに、ワイヤ放電加工機100は、上記各機器の動作を制御する制御装置80と、アニール処理を行うにあたりワイヤ電極6に電力を供給する加熱用電源装置85とを備えている。加熱用電源装置85には、ワイヤ電極6に通電する電流値と電圧値を計測して出力する電流電圧測定部75が設けられている。制御装置80は、ワイヤ電極6の温度上昇値を推定する推定部65と、推定した温度上昇値に基づいてワイヤ電極6への通電状態を制御する制御部70と、各種設定を記憶する記憶部60とを含んで構成されている。推定部65は、電流電圧測定部75が計測した電流値と電圧値に基づいて、電流値で電圧値を除することで負荷抵抗値を計算し、アニール処理開始直後からの負荷抵抗値を基準とした負荷抵抗値の増加量と、ワイヤ電極6自体の常温での抵抗値とからワイヤ電極6の抵抗値増分を計算し、予め設定したワイヤ電極6の比抵抗及び比抵抗の温度係数に基づいてワイヤ電極6の温度上昇値を推定する。なお、図1において、図中左側に示すワイヤ電極6回りの各機器と制御装置80及び加熱用電源装置85との間には所定の電気的接続があるが煩雑になるので省略している。
ワイヤ放電加工機100は、走行するワイヤ電極6と加工対象物の間に放電を断続的に発生させ、放電時のエネルギーによって加工対象物の加工を行う加工機械である。ワイヤ電極6は図示しないワイヤホビンに巻かれた状態で供給され、テンション設定ローラ1から上部ガイドブロック7、下部ガイドブロック8を経て下部ローラ9に至り、下部ローラ9において方向転換をした後、回収部ローラ10を通り排出される。加工対象物は上部ガイドブロック7と下部ガイドブロック8の間に配置され、放電現象による加工が行われる。
加工を開始するためには、ワイヤ電極6が回収部ローラ10まで通線されている必要が有るが、この通線作業は人の手か、ワイヤ放電加工機100に備えられた図示しない自動結線装置によって行われる。自動結線装置とは、上部ガイドブロック7の手前付近まで通線されたワイヤ電極6を、自動的に下部ガイドブロック8、下部ローラ9を経て回収部ローラ10まで通線させる装置であり、これにより、ワイヤ電極6の断線時に結線を自動的に行うことができ、作業者が常に機械前にいなくても、連続して運転を行うことが可能となる。
自動結線装置の動作時には、テンション設定ローラ1などによってワイヤ電極6を送り、上部ガイドブロック7から出たワイヤ電極6の先端を、下部ガイドブロック8の入り口へと挿入する必要がある。しかし、ワイヤホビンに巻かれて供給されたワイヤ電極6には巻き癖と呼ばれる撓み、つまりカールがついており、そのままではワイヤ電極6の先端は上部ガイドブロック7の出口からそれてしまうため、下部ガイドブロック8の入り口へと導くことは難しい。そのため、カールしたワイヤ電極6を下部ガイドブロック8の入り口へと確実に導くために、上部ガイドブロック7の出口から流体のジェットを噴出してワイヤ電極6を直線に矯正したり、アニール処理と呼ばれるワイヤ電極6への加熱処理を施すことでワイヤ電極6の撓みをとって真っ直ぐにしたりするなどの方法が採られる。
アニール処理は焼き鈍しとも言われる処理である。ワイヤ電極6には、ワイヤホビンに巻かれたり、ローラによって送られる途中に曲げられたりすることによって、ワイヤ電極6内部に歪みが蓄積し、これによって曲がり癖が生じている。一般的によく用いられるワイヤ電極6の材質は黄銅であるが、この黄銅の内部に蓄積された歪みを、加熱によって矯正し、真直化を行う。加熱用電源装置85からワイヤ電極6に接触させた第1アニール用電極2及び第2アニール用電極4間のワイヤ電極6へ電流を流し、ワイヤ電極6の持つ抵抗値によるジュール熱を発生させることによって加熱が行われる。加熱の際には、黄銅が熱膨張することによるワイヤ電極6の伸びが発生するが、この伸びによってワイヤ電極6がたわまない様、ピンチローラ5でワイヤ電極6を挟んで固定した上でテンション設定ローラ1によって伸びを巻き取る。さらには、ワイヤ電極6を細くして挿入時を容易にすることを目的として、加熱中のワイヤ電極6にテンションを与えて引き延ばすことが行われる。アニール処理が行われた後、さらに、第1切断用電極3と第2アニール用電極(第2切断用電極を兼ねる)4と間のワイヤ電極6へ電流を流し、ワイヤ電極6を溶断させる。こうしてアニール処理によって真直化されたワイヤは、上部ガイドブロック7中に残っている切断されたワイヤ電極6の先端部が図示しないワイヤ回収機構によって取り除かれた後、上部ガイドブロック7を経て図示しない加工対象中の穴や溝を通り、下部ガイドブロック8へと挿入されていく。
アニール処理時に通電する電流量、時間については、ワイヤ電極6をどれだけの温度まで加熱するかによって決定される。加熱によるワイヤ電極6の温度上昇が十分でなければ、歪みは十分に除去されず、得られるワイヤの真直性も良くない。また、温度が高すぎると、ワイヤ電極6の弾性限界、硬さ、機械的強度が低下するため、ワイヤ電極6を送り出す力を十分に伝えることができなかったり、挿入中に引っかかりが生じた際にワイヤ電極6が曲がったりするという不具合が生じる。更に電流量が過大であれば、ワイヤ電極6の溶断が生じたりする。特に黄銅では、再結晶温度と呼ばれる温度帯付近において機械的強度が急変する事が知られており、歪みの除去とワイヤ電極6の強度の両方を念頭に置いたアニール処理を行う上で、加熱時の温度を目的の温度帯に保つことは非常に重要である。
一方で、上述のように、ワイヤ電極6の加熱は通電によるジュール熱によって行われるため、ワイヤ電極6に供給された熱量Q[J]の値は、ワイヤ電極6の比抵抗をρ[Ω・m]、断面積をA[m]、長さをL[m]とし、通電電流量をi[A]、通電時間をt[s]とすると、以下の式で表される。
Figure 2012067078
ワイヤ電極6の熱容量C[J/K]が分かっていると、加熱によるワイヤ電極6の温度上昇T[K]は、熱量と比熱の関係から、
Figure 2012067078
で求められそうであるが、この式から求めた温度上昇の値とワイヤ電極6の実際の温度上昇の値には実際には大きな差異が見られる。なぜならば、加熱中にはワイヤ電極6の熱は第1アニール用電極2及び第2アニール用電極4の接触部分への熱伝導、大気中への熱伝達、電磁波による熱の散逸である熱輻射によって失われていくからである。しかも、一般的に使用されているワイヤ電極6の直径は、直径0.3[mm]以下と細いため、その体積に対する表面積の割合が大きく、熱の散逸の度合いが大きい。また、ワイヤ電極6が加熱される周囲環境の、温度や風などにも熱の散逸は影響される。このような理由から、ワイヤ電極6へ与えた熱量と熱容量の関係からワイヤ電極6の温度上昇を正確に推定することは難しい。
また、熱容量とジュール熱を用いた温度推定では、時間に比例してワイヤ電極6の温度は上昇することになってしまうが、実際にはワイヤ電極6へ供給される熱量とワイヤ電極6から逃げていく熱量が釣り合った温度でワイヤ電極6の温度の上昇は止まる。これを利用すれば、アニール時に一定の電流値を設定しておくことで過度の温度上昇を防ぐことはできるが、温度が上昇して一定になるまでには時間がかかるため、アニール処理に必要な時間が長くなってしまう。さらに、実際には、環境などの影響で温度がどこまで上昇するのかは変化する。このような理由から、アニール時にワイヤ電極6の温度を適切に保つためには、直接ワイヤ電極6の温度を計測する方法が求められる。
一般的に温度を検知する際には、熱電対といった接触式の温度センサか、放射温度センサといった非接触の温度センサが用いられる。しかしながら、接触式の温度センサでは、ワイヤ電極6そのものの熱容量が非常に小さいため、温度センサの熱容量に温度上昇が影響され、正確な温度を計測することは難しい。一方、非接触式の温度センサを用いる場合は、ワイヤ電極6へ影響を与えることなく温度の計測が可能であるが、装置が比較的高価であることや、ワイヤ電極6の径が微小であることから十分な熱放射量が得られない等の理由から、放電加工機に組み込んで利用するのは難しい。
これに対し本実施の形態のアニール処理方法では、簡易にワイヤ電極6の温度上昇を推定することが可能な方法を提案する。提案する構成では、ワイヤ電極6の加熱を行う加熱用電源装置85に、アニール処理中にワイヤ電極6へ通電された電流値と、その際の電圧値を計測するための電流電圧測定部75が設けられている。また、測定されたこれらの情報は、制御装置80へと送ることができる様になっている。制御装置80では、得られた電圧値v[V]と電流値i[A]から、以下の演算によって電源装置の負荷抵抗値r[Ω]を計算する。
Figure 2012067078
抵抗値の計算は随時行うことが可能であるが、電流を流していない状態では0で除する事になり値が無限大となることから、主に通電中に限られる。
一方、物体の抵抗値と温度には以下の式で示される関係が有ることが知られている。
R = R0{1+α0(t-t0)}
ここで、RおよびR0はそれぞれ温度tおよびt0での抵抗値、α0[1/℃]は抵抗値に対する温度係数である。この式を変形すると以下の数式(a)のようになる。
(R-R0)/R0 = α0(t-t0) …数式(a)
即ち、抵抗値RとR0、および温度係数α0が分かれば、温度の変化 t-t0 が分かることになる。
しかし、上記した数式(3)で求めた抵抗の値を用いてワイヤの温度上昇を算出しようとする場合、温度上昇と抵抗値の増加が、ワイヤの材質固有の温度係数とは一致しないことが多い。この理由としては、数式(3)により求められた負荷抵抗値には、ワイヤの抵抗値の他に、ワイヤとワイヤ電極との間の接触抵抗や、電流電圧測定部や加熱用電源装置の配線抵抗が含まれている為であると考えられる。アニールをおこなうワイヤの長さが数10cm程度で直径が0.1〜0.33mmの黄銅のワイヤの抵抗値は0.1〜数Ωであるため、例え接触抵抗や配線抵抗が0.1〜1Ω程度の値でも、ワイヤの抵抗値と比較して大きな影響を持つことが分かる。さらに、新しく繰り出されるワイヤに対してアニール処理をおこなう度に加熱用電極はワイヤに対して着脱をくり返すため、接触状態は一定とはならない。また、ワイヤの線径が変わったり、ワイヤや加熱用電極の表面に汚れや酸化物などが付着する場合もあるため、接触状態はアニールをおこなう度に変化すると考えられる。
例えば、仮に接触抵抗を R-C 、配線抵抗を RL 、ワイヤの温度上昇による抵抗値の増加を dr とおき、ワイヤ自体の常温での抵抗値を RW とおく。このとき、
R0 = RW + RC+ RL、R = RW + dr + RC+ RL …数式(b)
と考えられるから、負荷抵抗を用いて温度上昇を推定する場合、数式(a)の左辺は、{(RW + dr + RC + RL) - (RW+ RC + RL)} / (RW + RC + RL)= dr / (RW + RC + RL) となる。即ち、分母に含まれる RC や RL の値の分だけ温度係数α0と差異が生じることになる。さらに、RWはアニールをおこなう度に変化し、値も大きいため、温度の推定結果に有る一定値の補正をおこなうなどをして影響を取り除くことは難しい。
このように、変化する接触抵抗や配線抵抗の影響によって温度の推定値が不正確になることを防止するため、以下に述べる方法で演算をおこなって正確なワイヤ温度の上昇値を算出する。
図2は、本実施の形態のアニール処理の手順の一例を示すシーケンスの図である。アニール処理を開始する前に、まず、アニール用電極2、4間に張られているワイヤ電極6の理論抵抗値Rideal[Ω]を計算する(ステップS11)。これは、使用するワイヤ電極6の材質、線径、アニール用電極間の長さから計算する事ができる。例えば、ワイヤ電極6の材質が黄銅の場合、その比抵抗の値を約6.3×10−8[Ω・m]であるとする。仮に線径が直径0.2[mm]で、長さが250[mm]であるとすると、理論抵抗値は約0.5[Ω]となる。なお、ワイヤ電極6の理論抵抗値の計算は毎回行わず、予め計算もしくは実測しておいた値をリストからワイヤ目標温度を選択するなどしても良い(ステップS12)。また、比抵抗の値も同様に、ワイヤ電極6の種類に応じてリストから選択可能としておくと良い。この計算は、先の説明で述べたワイヤ電極自身の抵抗 RW の値を求める事に相当する。
次に、アニール処理を開始し、電流の通電を開始する。このとき、通電開始直後(加熱開始時)の電流、電圧の値から抵抗値Rinit[Ω]を記録する(ステップS13)。なお、ワイヤの接触抵抗値はアニールをおこなう度に変化すると思われるため、Rinitの算出および記録はアニールをおこなう度に実施する。通電開始直後であれば、ワイヤ電極6の温度は室温とほとんど同じと考えられることから、これが室温での抵抗値となる。続けて、電流、電圧の値からその時点での抵抗値R[Ω]を計算し(ステップS14)、これらの値から以下の式を用いて抵抗値の増分dR[%]を計算する(ステップS15)。Rinit、Rにはワイヤ電極の抵抗値に加え、アニール用電極2、4までの配線の抵抗値と、アニール用電極2、4とワイヤ電極6間の接触抵抗が含まれることになる。
Figure 2012067078
R−Rinitが、計算された抵抗値の内のワイヤ電極6における抵抗値増加量を表している。Rinitの値を保持し計算に用いることで、アニール処理毎に変動が見こまれる接触抵抗の影響を排除することが出来る。ここで、dRの計算式に於いて、分母にRidealを用い、Rinitを用いないのは、電流と電圧の値から計算した抵抗値Rには、ワイヤ電極6自身の抵抗値以外の他、電源から電極への配線やワイヤ電極6と電極間の接触抵抗などが含まれるため、dRの値がワイヤ電極6の温度上昇を正確に表さなくなることを避けるためである。配線や接触部の抵抗値の大きさは小さいが、ワイヤ電極6の抵抗値も線径が太くなるにつれて小さくなって行くため無視できなくなる。このため、抵抗増分の分母となるワイヤ電極6の抵抗値には理論抵抗値Ridealを用いる。RおよびRinitを数式(b)におけるRおよびR0と考え、RidealをRWと考えると、数式(4)は、dR = {(RW+ dr + RC + RL) - (RW + RC + RL)} / RW ×100 = dr / RW×100 で表され、ワイヤ電極自身の抵抗値の増加を算出する事が可能になる。これにより、配線抵抗や、変動する接触抵抗の影響を取り除いて正確にワイヤの抵抗値の増加割合を算出することが可能になる。なお、Ridealを用いる代わりに、電源からワイヤ電極までの抵抗値Rbaseを予め計測しておき、
Figure 2012067078
を用いて計算を行っても良い。ただし、この際は接触抵抗が、ワイヤ電極の線径、線種や、アニール処理試行毎にばらつく影響が含まれることになる為、精度は落ちることになる。
導体の比抵抗は温度によって変化し、増加する。このため、計算したdRの値も、通電によりワイヤ電極6の温度が上昇するにつれて増加していく。例えば、上記非特許文献1の図53によれば、22.4%冷間加工のままの65/35黄銅の比抵抗は、約7.5×10−11[Ω・m/℃]の温度係数αをもっており、その値は約20℃を基準とすると、温度T℃に対して7.4×10−8+α ( T−20 )で表される。これから、抵抗値は約0.1[%/℃]変化する事になる。つまり、dR/0.1+室温の値をワイヤ温度とみなすことができる。比抵抗及び、比抵抗の温度係数は、ワイヤ電極6の種類に応じて選択可能にしておくことで、多種多様なワイヤ電極6に対して温度を推定することが可能になる(ステップS16)。そして、例えば、目標温度と推定温度との差から電流もしくは電圧を調整し(ステップS17)。これを、アニール処理(加熱処理)が終了するまで繰り返す(ステップS18)。なお、理論抵抗値Ridealの値を用いて数式(a)からワイヤ温度上昇を算出する際に、単純に実測した負荷抵抗値R0の代わりにRidealを用い、
(R-Rideal)/Rideal
によって数式(a)の左辺を算出することも考えられる。しかし、実際にはこの方法では十分に精度を高めることは出来ない。なぜならば、R= RW + dr + RC + RL であり、Rideal = RW とすると、
(R-Rideal)/Rideal= (dr + RC + RL)/ RW
となるため、数式(a)からワイヤ温度上昇を算出する際に接触抵抗や配線抵抗の影響を受けることになるためである。
以上の説明した手順により、通電中のワイヤ電極6の温度を推定することが可能となる。この方法を用いれば、例えば、一定の電流値でワイヤ電極6を加熱する際に、目標温度に到達した時点で通電を終了させて温度の上がりすぎを防ぐことや、逆に、アニール処理中に電流量の不足や周囲からの過度の冷却によってワイヤ電極6が目標の温度に到達できなかったことなどを検知することが可能となる。また、電流量をアニール処理中に変えることで、例えば、通電開始直後は大電流を流して加熱量を増し、ワイヤ電極6が目標温度に到達するまでの所要時間を短縮したり、図2に示すアニール処理シーケンスのように、目標温度に到達後は電流量を調整して一定温度を所定時間保持したりすることで、ワイヤ電極6に対して均一なアニール処理を行うなど、様々な制御が可能になる。これによって、風等の周囲環境からの外乱がある条件下に於いても、確実なアニール処理を行うことができ、ワイヤ電極6の真直性の向上や、温度の上がりすぎによりワイヤ電極6の強度の損失の防止、アニール処理時間の短縮といった効果を図ることができる。
以上にように、本実施の形態のワイヤ電極アニール処理方法によれば、ワイヤ電極6を通電することによって加熱させる加熱用電源装置85からの電流値と電圧値を計測し、計測した電流値で電圧値を除することで負荷抵抗値を計算し、加熱開始直後からの負荷抵抗値を基準とした負荷抵抗値の増加量と、推定したワイヤ電極自体の常温での抵抗値からワイヤ電極の抵抗値増分を計算し、予め設定したワイヤ電極の比抵抗及び比抵抗の温度係数に基づいてワイヤ電極の温度上昇値を推定し、推定した温度上昇値に基づいてワイヤ電極への通電状態を制御する。これにより、加熱用電源装置85からの電流値と電圧値の計測と、それに基づく演算という簡単な方法によって、アニール処理中のワイヤ電極6の温度を正確に検知することが可能になり、アニール処理を適切な温度で行うことが可能になるので、曲がり癖のついたワイヤ電極の真直性を向上させたり、アニール処理に要する時間を短縮させたりすることが可能になる。
また、本実施の形態のワイヤ放電加工機100によれば、ワイヤ電極6に電力を供給することによって加熱する加熱用電源装置85と、ワイヤ電極6に通電する電流値と電圧値を計測して出力する電流電圧測定部75と、計測した電流値で電圧値を除することで負荷抵抗値を計算し、加熱開始直後からの負荷抵抗値を基準とした負荷抵抗値の増加量と、推定したワイヤ電極6自体の常温での抵抗値とからワイヤ電極6の抵抗値増分を計算し、予め設定したワイヤ電極6の比抵抗及び比抵抗の温度係数に基づいてワイヤ電極6の温度上昇値を推定する推定部65と、推定した温度上昇値に基づいてワイヤ電極6への通電状態を制御する制御部70と含んで構成されている。そのため、アニール処理中のワイヤ電極6の温度を正確に検知でき、アニール処理を適切な温度で行うので、曲がり癖のついたワイヤ電極を容易に真直にすることができ、アニール処理に要する時間を短縮することが可能になる。
実施の形態2.
ワイヤ電極6のアニール処理の際には、ワイヤ電極6の温度上昇に伴って熱膨張が生じ、ワイヤ電極6が伸びてたるみが生じる。たるんだ状態でアニール処理を行うと十分な真直化が為されないため、アニールを行う際にはワイヤ電極6にテンションを与えて引っ張り、常に真っ直ぐな状態に保つ必要がある。これは、例えば図1中で、ワイヤ電極6をピンチローラ5で挟んで固定し、テンション設定ローラ1によってワイヤ電極6へテンションをかけることによって行われる。更に、ワイヤ電極6を引っ張って延ばし、真直性を高めたり、細くして穴を通しやすくしたりする等の処理が行われる。
このワイヤ電極6の引き延ばしが行われてワイヤ電極6の長さが伸びても、第1、第2アニール用電極2、4間の距離は変わらないが、ワイヤ電極6の断面積が減少するとその分抵抗が増加する。例えば、引き延ばしによってワイヤ電極6の長さLがα倍のαLになったとする。このとき、引き延ばした際にもワイヤ電極6の体積は一定であるはずなので、ワイヤ電極6の引き延ばす前の半径をr、引き延ばし後の半径をr’とすると、次の関係が成り立つ。
Figure 2012067078
Figure 2012067078
次に、引き延ばし後のワイヤ電極6の抵抗値R’は次の式の様になる。
Figure 2012067078
ワイヤ電極6の長さは引き延ばされてαLになっているが、ここで問題にしている抵抗値は第1、第2アニール用電極2、4間のワイヤ電極6の抵抗値なので、計算に用いる長さはLのままである。引き延ばし前の抵抗値Rは、
Figure 2012067078
であるから、R’はRを用いて次の様に表される。
Figure 2012067078
このことから、ワイヤ電極6の引き延ばしによってワイヤ電極6の長さがβ倍になった際には、抵抗値もβ倍になることが分かる。ワイヤ電極6がどれだけ伸びたのかについては、例えばテンション設定ローラ1がどれだけ回転したかによって測ることが可能である。このことから、加熱用電源の電流と電圧の値から計算されるワイヤ電極6の抵抗増加には、比抵抗の増加に加えて、伸び量に相当する抵抗の増加が含まれていることが分かる。このため、ワイヤ電極6の引き延ばしを行う際には、その際の伸び量を同時に計測し、その値を元に抵抗値の増分に補正をかけると、温度の上昇をより正確に検知することができる。例えば、ワイヤ電極6に5%の伸びが生じた際には、dRを1.05で除した値を用いて温度の推定を行うなどすれば良い。
以上のように、この実施の形態のワイヤ電極アニール処理方法によれば、アニール処理中のワイヤ電極6に対して張力を設定し、アニール処理時のワイヤ電極6の伸びを検知し、検知した伸び量に基づいてワイヤ電極6の断面積の減少を推定し、これに基づいたワイヤ電極6の抵抗値の増加量を算出し、この増加量を用いて、ワイヤ電極6の温度の推定値の補正を行う。そのため、ワイヤ電極6の伸びによる抵抗値の増加を推定し、この増加分を温度による増加分から除くことで、抵抗値増加による温度推定をより正確に行うことができる。
実施の形態3.
加熱時には熱膨張によってワイヤ電極6に熱伸びが生じているが、この値は膨張率から算出できる。例えば黄銅の膨張率は約1.8×10−5[1/℃]であり、100℃の温度上昇につき約0.18%の熱伸びとなる。実施の形態2において、アニール処理中にワイヤ電極6のたるみを生じない様にテンション設定ローラ1でワイヤ電極6を引っ張っている際に、テンション設定ローラ1の回転量からワイヤ電極6の伸びの量を知ることができるが、この伸びの量にはワイヤ電極6への張力によってワイヤ電極6を引き伸ばし、塑性変形をさせた伸び量の他に、ワイヤ電極6が加熱によって温度上昇した結果生じた熱伸びが含まれている。実施の形態2では、生じた伸びの量をすべて引き伸ばしによって生じた塑性変形として扱ったが、実際には熱伸び量も含まれており、すべて引き伸ばしによる塑性変形として扱うと過剰に線径が細くなったという仮定の下で、より抵抗値R’を大きく算出してしまう可能性がある。
図3は、ワイヤの伸びによる補正を行う場合のアニール処理のシーケンスの一例を示した図である。なお、図2に示す実施の形態1のシーケンスと同様な場合の部分には、同様の符号を付し、その説明を省略する。本実施の形態は、上記問題を解消するために、例えばまず、測定した伸びをすべて引き伸ばしによる塑性変形として抵抗値R’を算出し、この値を基にdRから温度の推定値を算出する。次に、推定した温度の時の熱伸び量を算出して(ステップS21)、計測したワイヤ電極6の伸び量から熱伸び量を除いた伸びの値を用い(ステップS22)、再度R’を計算し(ステップS23)、この値を基にdRを算出し、温度の推定値を再度計算し直す(ステップS24)。この計算は温度推定値がある程度変化しなくなるまで繰り返し行う(ステップS25)ようにしても良い。これによって、より精度の高い温度推定が可能になる。
本実施の形態によれば、推定したワイヤ電極6の温度からワイヤ電極6の熱膨張による伸びを算出し、その熱膨張による伸びの長さをアニール処理時の伸び量より減じてから、ワイヤ電極6の伸びによる抵抗増加の補正を行うので、ワイヤ電極6の伸びによる抵抗値増加の補正を行う際に、ワイヤ電極6の熱伸びの分は除いて引っ張りによる伸びだけを温度上昇の補正に用いることで、温度上昇の推定の精度を上げることができる。
実施の形態4.
比抵抗や比抵抗の温度係数の値は、ある温度下の物体の抵抗値や、その抵抗値が温度に対してどれだけ変化するかということを表している。これは、ある体積をもった物体に対しての値であるので、温度変化による膨張、伸びといった形状変化を含んだ値と考えられる。一方、ワイヤ放電加工機100においては、加熱対象であるワイヤ電極6は加熱によって伸張するが、加熱を行うための電流をワイヤ電極6へ通電する電極間の距離は加工機本体に固定されているために一定で、加熱による伸びには追従しないことが一般的である。このため、加熱の際にワイヤ電極6に熱伸びが生じると、ワイヤ電極6の端部は通電を行う区間から徐々に外れていく事になる。実施の形態1で述べた様に、電極間の電圧と電流からワイヤ電極の抵抗値を測る場合、温度が上昇してから計測したワイヤ電極6の長さは、加熱直後のほぼ常温に近い状態で計測したワイヤ電極6よりも熱伸びの分だけ短い長さを計測した事になる。もし熱伸びによって実際に計測しているワイヤ電極6の長さが短くなることを考慮しない場合、抵抗値の増加が少なめに算出され、結果、温度上昇が少なく見積もられる。
これを避けるためには、実施の形態1〜3で述べた方法によって温度を推定後、その温度とワイヤ電極材質の膨張率からワイヤ電極6の熱伸び量を推定し、この熱伸び量を用いてワイヤ電極6の抵抗値Rを補正すればよい。例えば、黄銅ワイヤ電極の場合、温度が200℃上昇すると、ワイヤ長は約0.36%伸びると考えられるから、算出した抵抗値Rに0.36%分の抵抗値を加えた値が本来の抵抗値であると考えられる。もしくは、基準となるワイヤ電極6の抵抗値Ridealか、Rinit−Rbaseの値を伸びの分だけ減じた値を用いてdRを計算する事も考えられる。ただし、Rinitにはワイヤ電極6の抵抗値の他に、接触抵抗や配線抵抗も含まれていると考えられるので、これについて伸びの分の補正を行うことは出来ない。
本実施の形態によれば、推定したワイヤ電極6の温度と予め設定した膨張率を基にワイヤ電極6の温度上昇による熱伸び量を推定し、この熱伸び量の値を基に推定したワイヤ電極6の抵抗値増分を補正するので、ワイヤ電極6の熱伸びにより抵抗を測定するワイヤ電極長が実質的に短くなっていることを補正することで、より正確な温度推定が可能になる。
実施の形態5.
黄銅ワイヤ電極には一般的によく使用されるワイヤ(ハードワイヤ)の他に、ソフトワイヤと呼ばれる比較的柔らかいものがある。両者の差は伸線加工後の熱処理の差によって生じる。上記非特許文献1の図53をみると、冷間加工のままと焼き鈍しをおこなった黄銅では、同一組成でも電気抵抗(比抵抗)が異なることが示されている。また、焼き鈍しを行ったものの値はほぼ同じであるのに対し、冷間加工のままの場合には、電気抵抗の値は焼き鈍しされたものより大きく、かつ、温度係数の値は小さいことが分かる。さらに、両者の値は温度が上昇するにつれて近づいて行き、およそ400℃付近で一致すると予想される。両者の値が近づくのは、冷間加工のままのものの温度を上げることは、焼き鈍しを施していることに近い意味を持つためと考えられる。
このように本実施の形態によれば、黄銅ワイヤの場合、ハードワイヤの場合とソフトワイヤの場合では、用いる比抵抗と温度係数の値を別にし、ハードワイヤの場合は冷間加工のままの場合の値を、ソフトワイヤの場合は焼き鈍し後の値を用いることで、上述した様な温度の推定が可能になる。また、ハードワイヤの場合は、温度が400℃前後で比抵抗の温度係数の値を焼き鈍し後の値に切り替えることで、それ以上での温度での温度の推定をより正確にすることが可能になる。
以上のように、本発明にかかるアニール処理方法は、工作物とワイヤ電極との間に放電現象を発生させて、工作物の加工を行うワイヤ放電加工機のアニール処理方法に有用であり、特にワイヤ電極の所定の2点に一対の電極を配置し、ワイヤ電極に張力を与えた状態で電極を介して電流を流しワイヤ電極を加熱して、2点間の曲がり癖を矯正するワイヤ放電加工機のアニール処理方法に適している。
1 テンション設定ローラ
2 第1アニール用電極
3 第1切断用電極
4 第2アニール用電極(第2切断用電極を兼ねる)
5 ピンチローラ
6 ワイヤ電極
7 上部ガイドブロック
8 下部ガイドブロック
9 下部ローラ
10 回収部ローラ
60 記憶部
65 推定部
70 制御部
75 電流電圧測定部
80 制御装置
85 加熱用電源装置
100 ワイヤ放電加工機

Claims (8)

  1. 工作物とワイヤ電極との間に放電現象を発生させて工作物の加工を行うワイヤ放電加工機の、前記ワイヤ電極の所定の2点に一対のアニール用電極を配置し、前記ワイヤ電極に張力を与えた状態で前記アニール用電極を介して電流を流し前記ワイヤ電極を加熱して、前記2点間の曲がり癖を矯正するワイヤ放電加工機のアニール処理方法において、
    前記ワイヤ電極に通電することによって加熱する加熱用電源装置からの電流値と電圧値を計測し、計測した電流値で電圧値を除することで負荷抵抗値を計算し、加熱開始直後の負荷抵抗値を基準とした負荷抵抗値の増加量と、前記ワイヤ電極自体の常温での抵抗値から前記ワイヤ電極の抵抗値増分を計算し、予め設定した前記ワイヤ電極の比抵抗及び比抵抗の温度係数に基づいて前記ワイヤ電極の温度上昇値を推定し、
    推定した温度上昇値に基づいて前記ワイヤ電極への通電状態を制御する
    ことを特徴とするワイヤ電極アニール処理方法。
  2. 加熱開始直後の負荷抵抗値Rinit、加熱中の負荷抵抗値R、およびワイヤ電極自体の常温での理論抵抗値Ridealに基づいて、(R−Rinit)をRidealで除した比率を前記ワイヤ電極の抵抗値増分として用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ電極アニール処理方法。
  3. 加熱開始直後の負荷抵抗値Rinit、加熱中の負荷抵抗値R、および予め決定しておいた配線の抵抗値Rbaseに基づいて、(R−Rinit)を(Rinit−Rbase)で除した比率を前記ワイヤ電極の抵抗値増分として用いる
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ電極アニール処理方法。
  4. アニール処理中の前記ワイヤ電極に対して張力を設定し、アニール処理時の前記ワイヤ電極の伸びを検知し、検知した伸び量に基づいてワイヤ電極の断面積の減少を推定し、これに基づいた前記ワイヤ電極の抵抗値の増加量を算出し、この増加量を用いて、ワイヤ電極の温度の推定値の補正を行う
    ことを特徴とする請求項1に記載のワイヤ電極アニール処理方法。
  5. 推定した前記ワイヤ電極の温度からワイヤ電極の熱膨張による伸びを算出し、その熱膨張による伸びの長さをアニール処理時の伸び量より減じてから、ワイヤ電極の伸びによる抵抗増加の補正を行う
    ことを特徴とする請求項4に記載のワイヤ電極アニール処理方法。
  6. 推定した前記ワイヤ電極の温度と予め設定した膨張率を基にワイヤ電極の温度上昇による熱伸び量を推定し、この熱伸び量の値を基に推定した前記ワイヤ電極の抵抗値増分を補正する
    ことを特徴とした請求項1に記載のワイヤ電極アニール処理方法。
  7. 前記ワイヤ電極として黄銅を用いる際、ハードワイヤとソフトワイヤとで用いる比抵抗と温度係数の値を別にし、ハードワイヤの場合は冷間加工のままの場合の値を用い、ソフトワイヤの場合は焼き鈍し後の値を用いるとともに、ハードワイヤを使用する際は、推定温度が350℃〜450℃の範囲のいずれかで、用いる比抵抗の温度係数の値を焼き鈍し後の値に切り替える
    ことを特徴とした請求項1から6のいずれか1項に記載のワイヤ電極アニール処理方法。
  8. 工作物とワイヤ電極との間に放電現象を発生させて工作物の加工を行うとともに、前記ワイヤ電極の所定の2点に一対のアニール用電極を配置し、前記ワイヤ電極に張力を与えた状態で前記アニール用電極を介して電流を流し前記ワイヤ電極を加熱して、前記ワイヤ電極の前記2点間の曲がり癖を矯正するワイヤ放電加工機において、
    前記ワイヤ電極に電力を供給することによって加熱する加熱用電源装置と、
    前記ワイヤ電極に通電する前記加熱用電源装置からの電流値と電圧値を計測する電流電圧測定部と、
    計測した電流値で電圧値を除することで負荷抵抗値を計算し、加熱開始直後の負荷抵抗値を基準とした負荷抵抗値の増加量と、前記ワイヤ電極自体の常温での抵抗値とから前記ワイヤ電極の抵抗値増分を計算し、予め設定したワイヤ電極の比抵抗及び比抵抗の温度係数に基づいて前記ワイヤ電極の温度上昇値を推定する推定部と、
    推定した温度上昇値に基づいて前記ワイヤ電極への通電状態を制御する制御部と、
    を備えたことを特徴とするワイヤ放電加工機。
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