JPWO2012026239A1 - 顕微鏡対物レンズ - Google Patents

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Abstract

高開口数で、且つ、色収差に対してアポクロマートであり、更に、長作動距離で周辺まで収差が良好に補正された顕微鏡対物レンズを提供する。顕微鏡対物レンズOLは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、を有し、第1レンズ群G1は、最も物体側に物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1を有し、第2レンズ群G2は、正の屈折力を有する回折光学素子GDを有して構成され、この回折光学素子GDは、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2を通過する光束の径が最も大きくなる部分よりも像側に配置される。

Description

本発明は、顕微鏡対物レンズに関する。
半導体やプリント基板等の標本を観察するための顕微鏡装置に用いられる対物レンズは、近年における半導体の高集積化に伴い、微細なパターンを高倍率で鮮明な画像として観察する必要があり、大きい開口数と色収差を含めた高度な収差補正が必要となっている。その上、作業効率や操作性の面から、十分な作動距離も必要とされている。従来、高倍率・高開口数で色収差が良好に補正された対物レンズとしては、例えば、特許文献1に開示されたものが知られている。
特開2009−192988号公報
しかしながら、このような従来の顕微鏡対物レンズは開口数が大きく、また色収差も良く補正されているが、この顕微鏡対物レンズが取り付けられた顕微鏡装置の操作性の面で作動距離が十分とは言えない。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、高開口数で、且つ、色収差に対してアポクロマートであり、更に、長作動距離で周辺まで収差が良好に補正された顕微鏡対物レンズを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る顕微鏡対物レンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、正の屈折力を有する第2レンズ群と、負の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、第1レンズ群は、最も物体側に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズを有し、第2レンズ群は、正の屈折力を有する回折光学素子を有し、回折光学素子は、第1レンズ群及び第2レンズ群を通過する光束の径が最も大きくなる部分よりも像側に配置される。
そして、この顕微鏡対物レンズは、第1レンズ群の最も物体側に配置された正メニスカスレンズの媒質のd線に対する屈折率をn1とし、物体側に向けて凹面を有したときは負、凸面を有したときは正の符号とし、第1レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率半径をr1とし、全系の焦点距離をFとし、第1レンズ群及び第2レンズ群を通過する光束の最大径をΦmaxとし、回折光学素子の回折光学面を通過する光束の最大径をΦDOEとしたとき、次式
n1 ≧ 1.8
0.5 ≦ (−r1)/F ≦ 4.5
ΦDOE/Φmax < 0.9
の条件を満足する。
このような顕微鏡対物レンズは、第1レンズ群及び第2レンズ群の合成焦点距離をf12とし、第3レンズ群の焦点距離をf3としたとき、次式
0.3 ≦ f12/(−f3) ≦ 2
の条件を満足することが好ましい。
また、このような顕微鏡対物レンズは、回折光学素子の焦点距離をfDOEとしたとき、次式
100 ≦ fDOE/F ≦ 1000
の条件を満足することが好ましい。
また、このような顕微鏡対物レンズにおいて、第3レンズ群は、少なくとも1枚の接合レンズを有し、g線に対する屈折率をngとし、F線に対する屈折率をnFとし、C線に対する屈折率をnCとして、部分分散比θgFを次式
θgF = (ng−nF)/(nF−nC)
で定義し、第3レンズ群が有する接合レンズを構成する正レンズと負レンズの部分分散比の差をΔθgF3、アッベ数の差をΔν3としたとき、次式
−0.0035 ≦ ΔθgF3/Δν3 ≦ −0.002
の条件を満足することが好ましい。
また、このような顕微鏡対物レンズにおいて、第2レンズ群は、少なくとも1枚の接合レンズを有し、g線に対する屈折率をngとし、F線に対する屈折率をnFとし、C線に対する屈折率をnCとして、部分分散比θgFを次式
θgF = (ng−nF)/(nF−nC)
で定義し、第2レンズ群が有する接合レンズを構成する正レンズと負レンズの部分分散比の差をΔθgF2、アッベ数の差をΔν2としたとき、次式
−0.0025 ≦ ΔθgF2/Δν2 ≦ −0.0006
の条件を満足することが好ましい。
また、このような顕微鏡対物レンズは、第1レンズ群の焦点距離をf1とし、第2レンズ群の焦点距離をf2としたとき、次式
2 ≦ f1/F ≦ 10
15 ≦ f2/F ≦ 30
の条件を満足することが好ましい。
本発明を以上のように構成すると、色収差に対してアポクロマートであって、長作動距離で視野の周辺まで収差が良好に補正された顕微鏡対物レンズを提供することができる。
第1実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 上記第1実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図である。 第2実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 上記第2実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図である。 第3実施例に係る顕微鏡対物レンズのレンズ構成図である。 上記第3実施例に係る顕微鏡対物レンズの諸収差図である。 上記顕微鏡対物レンズとともに用いられる結像レンズのレンズ構成図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1を用いて、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズの構成について説明する。この顕微鏡対物レンズOLは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、を有して構成される。
このような顕微鏡対物レンズOLにおいて、第1レンズ群G1は、物体から出た発散光の光軸に対する角度を緩めつつ平行光束へと近づけて第2レンズ群G2に導くためのレンズ群であり、最も物体側に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズ(例えば、図1における正メニスカスレンズL1)を有して構成される。
また、第2レンズ群G2は、第1レンズ群G1から出射した光束を収束光にするレンズ群であり、主に軸上色収差や色の球面収差、高次収差成分を補正している。そのため、この第2レンズ群G2は、正の屈折力を有する回折光学素子GDを有して構成される。ここで、回折光学素子GDは、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2を通過する光束の径が最も大きくなる部分よりも像側に配置される。また、この第2レンズ群G2は、上記の収差を補正するために、少なくとも1枚の接合レンズ(例えば、図1における接合レンズCL11)を有して構成されている。
この第2レンズ群G2に設けられた回折光学素子GD(回折光学面D)は、負の分散値(アッベ数=−3.453)を有し、分散が大きく、また異常分散性(後述する実施例では部分分散比(ng−nF)/(nF−nC)=0.2956)が強いため、強力な色収差補正能力を有している。光学ガラスのアッベ数は、通常30〜80程度であるが、上述のように回折光学素子のアッベ数は負の値を持っている。換言すると、回折光学素子GDの回折光学面Dは分散特性が通常のガラス(屈折光学素子)とは逆で光の波長が短くなるに伴い屈折力が小さくなり、長い波長の光ほど大きく曲がる性質を有している。そのため、通常の屈折光学素子と組み合わせることにより、大きな色消し効果が得られる。したがって回折光学素子GDを利用することで、通常の光学ガラスでは達し得ない良好な色収差の補正が可能になる。
本実施形態における回折光学素子GDは、異なる光学材料からなる2つの回折素子要素(例えば、図1の場合、光学部材L9,L10)を接合し、その接合面に回折格子溝を設けて回折光学面Dを構成している、いわゆる「密着複層型回折光学素子」である。そのため、この回折光学素子は、g線からC線を含む広波長域において回折効率を高くすることができる。したがって、本実施の形態に係る顕微鏡対物レンズOLは広波長域において利用することが可能となる。なお、回折効率は、透過型の回折光学素子において1次回折光を利用する場合、入射強度I0と一次回折光の強度I1との割合η(=I1/I0×100[%])を示す。
また、密着複層型回折光学素子は、回折格子溝が形成された2つの回折素子要素をこの回折格子溝同士が対向するように近接配置してなるいわゆる分離複層型回折光学素子に比べて製造工程を簡素化することができるため、量産効率がよく、また光線の入射角に対する回折効率が良いという長所を備えている。したがって、密着複層型回折光学素子を利用した本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLでは、製造が容易となり、また回折効率も良くなる。
また、第3レンズ群G3は、第2レンズ群G2を出射した収斂光束を略平行光束にするレンズ群である。この第3レンズ群G3は、色収差を補正するために、少なくとも1枚の接合レンズ(例えば、図1における接合レンズCL31)を有して構成されている。
それでは、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLを構成するための条件について説明する。
まず、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、第1レンズ群G1の最も物体側に配置され、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1の媒質のd線に対する屈折率をn1としたとき、次の条件式(1)を満足することが望ましい。
n1 ≧ 1.8 (1)
この条件式(1)を満足すると、正メニスカスレンズL1のレンズ面の曲率が緩くなり、収差を良好に保つことができる。また、物体側に凹面を向けたレンズ面(第1面)の負の屈折力を強くすることにより、ペッツバール和を負とすることができ、平坦性を維持することができる。
また、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、第1レンズ群G1の最も物体側のレンズ面、すなわち、正メニスカスレンズL1の物体側のレンズ面(図1における第1面)の曲率半径をr1とし、この顕微鏡対物レンズOLの全系の焦点距離をFとしたとき、次の条件式(2)を満足することが望ましい。
0.5 ≦ (−r1)/F ≦ 4.5 (2)
条件式(2)は、顕微鏡対物レンズOLの最も物体側にあるレンズ面の曲率半径を規定するものである。この条件式(2)の下限値を下回ると第1面の曲率がきつくなり過ぎて光束が大きく発散しすぎてしまい、後群のレンズ群での補正が難しくなり、球面収差が悪化してしまう。反対にこの条件式(2)の上限値を上回ると第1面の曲率が緩くなり過ぎてしまい、高開口数の顕微鏡対物レンズでは、この面で高次の球面収差が発生してしまう。なお、条件式(2)の上限値を4.2にすることにより、本願の効果をさらに発揮させることができる。また、この条件式(2)の上限値を4.0にすることにより、本願の効果をさらに発揮させることができる。
また、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2を通過する光束の最大径をΦmaxとし、回折光学素子GDの回折光学面Dを通過する光束の最大径をΦDOEとしたとき、次の条件式(3)を満足することが望ましい。
ΦDOE/Φmax < 0.9 (3)
条件式(3)は、回折光学素子GDの回折光学面Dを通過する光線の最大有効径の条件を示している。有効径の大きいところに回折光学素子GD(回折光学面D)が配置されると、高次の球面収差やコマ収差が発生してしまうため、この条件式(3)を満足する必要がある。なお、条件式(3)の上限値を0.8にすることにより、本願の効果をさらに発揮させることができる。
また、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2の合成焦点距離をf12とし、第3レンズ群G3の焦点距離をf3としたとき、次の条件式(4)を満足することが望ましい。
0.3 ≦ f12/(−f3) ≦ 2 (4)
条件式(4)は第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との屈折力配置を規定するものである。この条件式(4)の上限値を上回ると高次の収差補正を行うことが難しくなる。反対にこの条件式(4)の下限値を下回ると、十分な作動距離を得ることができなくなる。
また、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、回折光学素子GDの焦点距離をfDOEとしたとき、次の条件式(5)を満足することが望ましい。
100 ≦ fDOE/F ≦ 1000 (5)
条件式(5)は回折光学素子GDの焦点距離を規定するものである。この条件式(5)の上限値を上回ると回折光学素子GDの屈折力が弱くなり、色収差の補正に十分寄与しなくなってしまう。反対にこの条件式(5)の下限値を下回ると回折格子の最小ピッチが細かくなりすぎてしまい、格子形状の誤差が、この回折光学素子GDの性能を大きく落としてしまうため、製造誤差が厳しくなってしまう。
なお、回折光学素子GDは第2レンズ群G2に配置されているが、これにより、物体からの光束が収束する部分に配置されるので、この回折光学素子GDにより高次収差の補正を良好に行うことができる。
また、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、第3レンズ群G3が有する接合レンズを構成する正レンズと負レンズの部分分散比の差をΔθgF3、d線(λ=587.562nm)に対するアッベ数の差をΔν3としたとき、次の条件式(6)を満足することが望ましい。また、部分分散比及びアッベ数の差の取り扱いは、正レンズから負レンズ、又は、負レンズから正レンズのどちらでも良く、部分分散比の差を正レンズから負レンズとした場合、アッベ数の差も同じ正レンズから負レンズとすれば良い。
−0.0035 ≦ ΔθgF3/Δν3 ≦ −0.002 (6)
ただし、上記部分分散比θgFは、下記式(a)によって定義された数値であり、ng、nF、nCは、接合レンズを構成する正レンズ及び負レンズの媒質のg線(λ=435.835nm)、F線(λ=486.133nm)及びC線(λ=656.273nm)に対する屈折率をそれぞれ表している。
θgF = (ng−nF)/(nF−nC) (a)
条件式(6)は、第3レンズ群G3に含まれる接合レンズの正レンズと負レンズの部分分散比の差とアッベ数の差とを規定するものである。第2レンズ群G2に配置されている回折光学素子GDは、倍率の色収差の補正には大きく寄与していない。そのため、倍率の色収差については、第3レンズ群G3に配置された接合レンズの媒質(硝材)の選択により効果的に補正することが必要である。この条件式(6)の下限値を下回ると倍率の色収差の2次スペクトルが残存してしまい、反対に上限値を上回るとアッベ数の差が小さくなり、倍率の1次の色収差が残存してしまう。
また、この顕微鏡対物レンズOLは、第2レンズ群G2が有する接合レンズを構成する正レンズと負レンズの部分分散比の差をΔθgF2、d線に対するアッベ数の差をΔν2としたとき、次の条件式(7)を満足することが望ましい。
−0.0025 ≦ ΔθgF2/Δν2 ≦ −0.0006 (7)
条件式(7)は、第2レンズ群G2に含まれる接合レンズの正レンズと負レンズの部分分散比の差とアッベ数の差とを規定するものである。通常はこれらの差がより小さい方が良いが、回折光学素子GDを使用しているため、この条件式(7)の上限値を上回ると2次スペクトルが補正過剰となってしまう。この2次スペクトルの補正過剰を回折光学素子GDで調整すると、回折光学素子GDの屈折力が小さくなってしまい、色収差の補正に十分寄与できなくなってしまう。反対に条件式(7)の下限値を下回ると2次スペクトルが残存してしまう。この2次スペクトルを回折光学素子GDで補正しようとすると、回折格子の最小ピッチが小さくなってしまい、製造誤差が光学性能に大きく影響してしまう。
また、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、第1レンズ群G1の焦点距離をf1としたとき、次の条件式(8)を満足することが望ましい。
2 ≦ f1/F ≦ 10 (8)
条件式(8)は第1レンズ群G1の焦点距離を規定するものである。この条件式(8)の下限値を下回ると第1レンズ群G1の屈折力が強くなりすぎ、球面収差やコマ収差などを良好に補正することができなくなる。反対に条件式(8)の上限値を上回ると物体からの光線を収束させることができず、光束が大きくなり過ぎてしまい、第1レンズ群G1を構成するレンズの外形が大きくなってしまう。また、後方のレンズに入射する光線の高さが高くなり、球面収差を良好に補正することができなくなる。
また、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLは、第2レンズ群G2の焦点距離をf2としたとき、次の条件式(9)を満足することが望ましい。
15 ≦ f2/F ≦ 30 (9)
条件式(9)は第2レンズ群G2の焦点距離を規定するものである。この条件式(9)の下限値を下回ると第1レンズ群G1で発生した色収差や球面収差の補正が不足してしまう。反対にこの条件式(9)の上限値を上回ると、この第2レンズ群G2に設けられた接合レンズの接合面の負の屈折力が強くなり、高次の球面収差の発生が大きくなってしまう。また、第3レンズ群G3に入射する光線の高さが高くなってしまい、諸収差の補正が困難になる。
本実施形態に係る顕微鏡対物レンズを以上のように構成すると、高倍率で高開口数であり、十分な作動距離を持ち、色収差に対してアポクロマートであり、また、その他の諸収差も良好に補正された顕微鏡対物レンズを提供することができる。
以下に、本実施形態に係る顕微鏡対物レンズOLの3つの実施例を示すが、各実施例において、回折光学素子GDに形成された回折光学面Dの位相差は、通常の屈折率と後述する非球面式(b)とを用いて行う超高屈折率法により計算した。超高屈折率法とは、非球面形状と回折光学面の格子ピッチとの間の一定の等価関係を利用するものであり、本実施例においては、回折光学面Dを超高屈折率法のデータとして、すなわち、後述する非球面式(b)及びその係数により示している。なお、本実施例では収差特性の算出対象として、d線、C線、F線及びg線を選んでいる。本実施例において用いられたこれらd線、C線、F線及びg線の波長と、各スペクトル線に対して設定した超高屈折率法の計算に用いるための屈折率の値を次の表1に示す。
(表1)
波長 屈折率(超高屈折率法による)
d線 587.562nm 10001.0000
C線 656.273nm 11170.4255
F線 486.133nm 8274.7311
g線 435.835nm 7418.6853
各実施例において、非球面は、光軸に垂直な方向の高さをyとし、高さyにおける各非球面の頂点の接平面から各非球面までの光軸に沿った距離(サグ量)をS(y)とし、基準球面の曲率半径(頂点曲率半径)をrとし、円錐定数をκとし、n次の非球面係数をAnとしたとき、以下の式(b)で表される。なお、以降の実施例において、「E−n」は「×10-n」を示す。
S(y)=(y2/r)/{1+(1−κ×y2/r21/2
+A2×y2+A4×y4+A6×y6+A8×y8+A10×y10 (b)
なお、各実施例において、回折光学面が形成されたレンズ面には、表中の面番号の右側に*印を付しており、非球面式(b)は、この回折光学面の性能の諸元を示している。
また、以下の各実施例における顕微鏡対物レンズOL1〜OL3は、無限遠補正型のものであり、図7に示す構成であって、表2に示す諸元を有する結像レンズILとともに使用される。なお、この表2において、第1欄mは物体側からの各光学面の番号を、第2欄rは各光学面の曲率半径を、第3欄dは各光学面から次の光学面までの光軸上の距離(面間隔)を、第4欄ndはd線に対する屈折率を、そして、第5欄νdはd線に対するアッベ数をそれぞれ示している。ここで、空気の屈折率1.00000は省略してある。この諸元表の説明は以降の実施例においても同様である。
(表2)
m r d nd νd
1 75.043 5.10 1.623 57.0
2 -75.043 2.00 1.750 35.2
3 1600.580 7.50
4 50.256 5.10 1.668 42.0
5 -84.541 1.80 1.613 44.4
6 36.911
なお、この結像レンズILは、物体側から順に、両凸レンズL21と両凹レンズL22とを接合した接合レンズ、及び、両凸レンズL23と両凹レンズL24とを接合した接合レンズから構成される。
[第1実施例]
上述の説明で用いた図1は、第1実施例に係る顕微鏡対物レンズOL1を示している。この顕微鏡対物レンズOL1は上述した通り、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3と、から構成される。第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL2、及び、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズL3と両凸レンズL4とを接合した接合レンズCL11から構成される。また、第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸レンズL5と両凹レンズL6と両凸レンズL7とを接合した接合レンズCL21、及び、回折光学面Dを含む平板形状の回折光学素子GDから構成される。さらに、第3レンズ群G3は、両凹レンズL12と両凸レンズL13と両凹レンズL14とを接合した接合レンズCL31から構成される。
また、回折光学素子GDは、平板状の光学ガラスL8、それぞれ異なる樹脂材料から形成された2個の光学部材L9,L10、及び、平板状の光学ガラスL11がこの順で接合され、光学部材L9,L10の接合面に回折格子溝(回折光学面D)が形成されている。すなわち、この回折光学素子GDは、密着複層型の回折光学素子である。
この図1に示す第1実施例に係る顕微鏡対物レンズOL1の諸元を表3に示す。なお、この表3において、Fは全系の焦点距離を、NAは開口数を、βは倍率を、d0は物体から最初のレンズ(正メニスカスレンズL1)の物体側の面(第1面)の頂点までの光軸上の距離をそれぞれ示している。また、f1は第1レンズ群G1の焦点距離を、f2は第2レンズ群G2の焦点距離を、f12は第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2の合成焦点距離を、f3は第3レンズ群G3の焦点距離を、fDOEは回折光学素子GDの焦点距離を、Φmaxは第1レンズ群G1及び第2レンズ群G2を通過する光束の最大径を、ΦDOEは回折光学素子GDの回折光学面Dを通過する光束の最大径をそれぞれ示している。なお、第1欄mに示す各光学面の番号(右の*は回折光学面として形成されているレンズ面を示す)は、図1に示した面番号1〜21に対応している。また、第2欄rにおいて、曲率半径0.000は平面を示している。また、回折光学面の場合は、第2欄rにベースとなる非球面の基準となる球面の曲率半径を示し、超高屈折率法に用いるデータは非球面データとして諸元表内に示している。さらに、この表3には、上記条件式(1)〜(8)に対応する値、すなわち、条件対応値も示している。以上の諸元表の説明は、以降の実施例においても同様である。
なお、以下の全ての諸元において掲載される曲率半径r、面間隔d、全系の焦点距離Fその他長さの単位は、特記の無い場合、一般に「mm」が使われるが、光学系は比例拡大又は比例縮小しても同等の光学性能が得られるので、単位は「mm」に限定されることはなく、他の適当な単位を用いることもできる。
(表3)
F=4mm
NA=0.8
β=50x
d0=3.38
f1=9.2
f2=114.2
f12=8.8
f3=-22.4
Φmax=17.92
ΦDOE=12.80

m r d nd νd
1 -4.220 4.00 1.903 35.7
2 -5.421 0.20
3 -47.354 4.00 1.603 65.5
4 -12.900 0.20
5 85.133 1.10 1.517 52.4
6 12.610 8.00 1.498 82.5
7 -16.869 0.20
8 30.992 5.35 1.640 60.1
9 -17.900 1.20 1.738 32.3
10 9.973 5.60 1.498 82.5
11 -32.895 3.00
12 0.000 2.50 1.517 64.1
13 0.000 0.06 1.528 34.7
14 0.000 0.00 10001.000 -3.5
15* 0.000 0.06 1.557 50.2
16 0.000 3.00 1.517 64.1
17 0.000 16.10
18 -67.221 1.70 1.652 58.5
19 12.651 2.70 1.717 29.5
20 -9.076 1.25 1.517 52.3
21 8.270

回折光学面データ
第15面 κ=1 A2=-5.9524E-08 A4=3.8419E-10
A6=-4.8802E-12 A8=6.5871E-15 A10=0.00000E+00

条件対応値
(1)n1=1.903
(2)(−r1)/F=1.06
(3)ΦDOE/Φmax=0.71
(4)f12/(−f3)=0.4
(5)fDOE/F=210
(6)ΔθgF3/Δν3=-0.0022,-0.0021
(7)ΔθgF2/Δν2=-0.0019,-0.0010
(8)f1/F=2.3
(9)f2/F=28.6
なお、表3に示した条件対応値のうち、条件式(6)は第3レンズ群G3に含まれる接合レンズCL31を構成するレンズL12,L13の値及びレンズL13,L14の値を示している。また、条件式(7)は第2レンズ群G2に含まれる接合レンズCL21を構成するレンズL5,L6の値及びレンズL6,L7の値を示している。このように、第1実施例では上記条件式(1)〜(9)は全て満たされていることが分かる。
図2に、この第1実施例におけるd線、C線、F線及びg線の光線に対する球面収差、非点収差、及び、コマ収差の諸収差図を示す。これらの収差図のうち、球面収差図は開口数NAに対する収差量を示し、非点収差図は像高Yに対する収差量を示し、コマ収差図は、像高Yが12.5mmのとき、9.0mmのとき、6.0mmのとき、及び、0mmのときの収差量を示している。また、球面収差図及びコマ収差図において、実線はd線を示し、点線はC線を示し、一点鎖線はF線を示し、二点鎖線はg線を示している。さらに、非点収差図において、実線は各波長の光線に対するサジタル像面を示し、破線は各波長の光線に対するメリジオナル像面を示している。これらの諸収差図の説明は以降の実施例においても同様である。この図2に示す各収差図から明らかなように、第1実施例では諸収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることがわかる。
[第2実施例]
次に、第2実施例として、図3に示す顕微鏡対物レンズOL2について説明する。この図3に示す顕微鏡対物レンズOL2も、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL2、両凸レンズL3、及び、両凸レンズL4と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL5とを接合した接合レンズCL11から構成される。また、第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸レンズL6と両凹レンズL7と両凸レンズL8とを接合した接合レンズCL21、両凸レンズL9と両凹レンズL10とを接合した接合レンズCL22、及び、回折光学面Dを含む平板形状の回折光学素子GDから構成される。さらに、第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹レンズL15、及び、両凹レンズL16と両凸レンズL17とを接合した接合レンズCL31から構成される。
また、この第2実施例に係る回折光学素子も密着複層型の回折光学素子であって、平板状の光学ガラスL11、それぞれ異なる樹脂材料から形成された2個の光学部材L12,L13、及び、平板状の光学ガラスL14がこの順で接合され、光学部材L12,L13の接合面に回折格子溝(回折光学面D)が形成されている。
この図3に示した第2実施例に係る顕微鏡対物レンズOL2の諸元を表4に示す。なお、表4に示す面番号は図3に示した面番号1〜27と一致している。
(表4)
F=2mm
NA=0.9
β=100x
d0=3.81
f1=8.6
f2=36.4
f12=9.5
f3=-6.1
Φmax=19.79
ΦDOE=10.36
m r d nd νd
1 -7.160 3.40 1.883 40.8
2 -6.151 0.10
3 -23.001 4.00 1.498 82.5
4 -10.283 0.10
5 135.400 4.20 1.498 82.5
6 -19.100 0.10
7 82.148 6.20 1.498 82.5
8 -13.130 1.10 1.613 44.3
9 -39.504 0.20
10 50.990 5.95 1.498 82.5
11 -13.200 1.10 1.654 39.7
12 18.697 6.10 1.498 82.5
13 -15.801 0.20
14 17.850 4.85 1.498 82.5
15 -12.450 1.00 1.804 39.6
16 231.728 1.00
17 0.000 2.00 1.517 64.1
18 0.000 0.10 1.528 34.7
19 0.000 0.00 10001.000 -3.5
20* 0.000 0.10 1.557 50.2
21 0.000 3.00 1.517 64.1
22 0.000 9.05
23 -5.917 1.15 1.713 53.9
24 6.350 1.60
25 -5.331 1.00 1.564 60.7
26 9.204 1.70 1.755 27.5
27 -7.900

回折光学面データ
第20面 κ=1 A2=-8.0000E-08 A4=8.4238E-10
A6=-1.2711E-11 A8=1.1492E-13 A10=0.00000E+00

条件対応値
(1)n1=1.883
(2)(−r1)/F=3.58
(3)ΦDOE/Φmax=0.52
(4)f12/(−f3)=1.6
(5)fDOE/F=312.5
(6)ΔθgF3/Δν3=-0.0021
(7)ΔθgF2/Δν2=-0.0008,-0.0008,-0.0008
(8)f1/F=4.3
(9)f2/F=18.2
なお、表4に示した条件対応値のうち、条件式(6)は第3レンズ群G3に含まれる接合レンズCL31を構成するレンズL16,L17の値を示している。また、条件式(7)は第2レンズ群G2に含まれる接合レンズCL21を構成するレンズL6,L7の値及びレンズL7,L8の値と、接合レンズCL22を構成するレンズL9,L10の値とを示している。このように、第2実施例では上記条件式(1)〜(9)は全て満たされていることが分かる。また、図4にこの第2実施例に係る顕微鏡対物レンズOL2の球面収差、非点収差及びコマ収差の諸収差図を示す。この各収差図から明らかなように、この第2実施例でも、収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
[第3実施例]
次に、第3実施例として、図5に示す顕微鏡対物レンズOL3について説明する。この図5に示す顕微鏡対物レンズOL3も、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、正の屈折力を有する第2レンズ群G2と、負の屈折力を有する第3レンズ群G3とから構成される。第1レンズ群G1は、物体側から順に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL1、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズL2、両凸レンズL3と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL4を接合した接合レンズCL11から構成される。また、第2レンズ群G2は、物体側から順に、両凸レンズL5と両凹レンズL6と両凸レンズL7とを接合した接合レンズCL21、両凸レンズL8と物体側に凹面を向けた負メニスカスレンズL9とを接合した接合レンズCL22、及び、回折光学面Dを含む平板形状の回折光学素子GDから構成される。さらに、第3レンズ群G3は、物体側から順に、両凹レンズL14、及び、両凹レンズL15と両凸レンズL16とを接合した接合レンズCL31から構成される。
また、この第3実施例に係る回折光学素子も密着複層型の回折光学素子であって、平板状の光学ガラスL10、それぞれ異なる樹脂材料から形成された2個の光学部材L11,L12、及び、平板状の光学ガラスL13がこの順で接合され、光学部材L11,L12の接合面に回折格子溝(回折光学面D)が形成されている。
この図5に示した第3実施例に係る顕微鏡対物レンズOL3の諸元を表5に示す。なお、表5に示す面番号は図5に示した面番号1〜25と一致している。
(表5)
F=1.33mm
NA=0.9
β=150x
d0=2.95
f1=7.7
f2=33.0
f12=8.2
f3=-4.8
Φmax=17.83
ΦDOE=10.15

m r d nd νd
1 -5.290 3.50 1.804 39.6
2 -5.030 0.15
3 -18.200 2.90 1.603 65.5
4 -9.566 0.15
5 27.978 6.20 1.498 82.6
6 -12.264 1.30 1.569 56.0
7 -19.297 0.20
8 30.758 5.60 1.498 82.6
9 -13.300 1.00 1.673 38.2
10 12.192 6.70 1.498 82.6
11 -14.331 0.15
12 21.570 4.70 1.498 82.6
13 -10.130 1.00 1.804 39.6
14 -89.173 0.70
15 0.000 2.50 1.517 64.1
16 0.000 0.06 1.528 34.7
17 0.000 0.00 10001.000 -3.5
18* 0.000 0.06 1.557 50.2
19 0.000 3.00 1.517 64.1
20 0.000 12.00
21 -6.151 1.70 1.517 52.4
22 6.151 3.00
23 -4.178 1.00 1.734 51.5
24 6.681 2.20 1.785 25.6
25 -7.986

回折光学面データ
第18面 κ=1 A2=-7.3529E-08 A4=1.2704E-09
A6=-3.6213E-11 A8=1.4394E-13 A10=0.00000E+00

条件対応値
(1)n1=1.804
(2)(−r1)/F=3.98
(3)ΦDOE/Φmax=0.57
(4)f12/(−f3)=1.7
(5)fDOE/F=511.3
(6)ΔθgF3/Δν3=-0.0026
(7)ΔθgF2/Δν2=-0.0008,-0.0008,-0.0008
(8)f1/F=5.8
(9)f2/F=24.8
なお、表5に示した条件対応値のうち、条件式(6)は第3レンズ群G3に含まれる接合レンズCL31を構成するレンズL15,L16の値を示している。また、条件式(7)は第2レンズ群G2に含まれる接合レンズCL21を構成するレンズL5,L6の値及びレンズL6,L7の値と、接合レンズCL22を構成するレンズL8,L9の値とを示している。このように、第3実施例では上記条件式(1)〜(9)は全て満たされていることが分かる。また、図6にこの第3実施例に係る顕微鏡対物レンズOL3の球面収差、非点収差及びコマ収差の諸収差図を示す。この各収差図から明らかなように、この第3実施例でも、収差が良好に補正され、優れた結像性能が確保されていることが分かる。
OL(OL1〜OL3) 顕微鏡対物レンズ G1 第1レンズ群
L1 正メニスカスレンズ G2 第2レンズ群 G3 第3レンズ群
GD 回折光学素子 CL21,CL22,CL31 接合レンズ

Claims (6)

  1. 物体側から順に、
    正の屈折力を有する第1レンズ群と、
    正の屈折力を有する第2レンズ群と、
    負の屈折力を有する第3レンズ群と、を有し、
    前記第1レンズ群は、最も物体側に、物体側に凹面を向けた正メニスカスレンズを有し、
    前記第2レンズ群は、正の屈折力を有する回折光学素子を有し、
    前記回折光学素子は、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群を通過する光束の径が最も大きくなる部分よりも像側に配置され、
    前記第1レンズ群の前記正メニスカスレンズの媒質のd線に対する屈折率をn1とし、前記第1レンズ群の最も物体側のレンズ面の曲率半径をr1とし、全系の焦点距離をFとし、前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群を通過する光束の最大径をΦmaxとし、前記回折光学素子の回折光学面を通過する光束の最大径をΦDOEとしたとき、次式
    n1 ≧ 1.8
    0.5 ≦ (−r1)/F ≦ 4.5
    ΦDOE/Φmax < 0.9
    の条件を満足する顕微鏡対物レンズ。
  2. 前記第1レンズ群及び前記第2レンズ群の合成焦点距離をf12とし、前記第3レンズ群の焦点距離をf3としたとき、次式
    0.3 ≦ f12/(−f3) ≦ 2
    の条件を満足する請求項1に記載の顕微鏡対物レンズ。
  3. 前記回折光学素子の焦点距離をfDOEとしたとき、次式
    100 ≦ fDOE/F ≦ 1000
    の条件を満足する請求項1または2に記載の顕微鏡対物レンズ。
  4. 前記第3レンズ群は、少なくとも1枚の接合レンズを有し、
    g線に対する屈折率をngとし、F線に対する屈折率をnFとし、C線に対する屈折率をnCとして、部分分散比θgFを次式
    θgF = (ng−nF)/(nF−nC)
    で定義し、前記第3レンズ群が有する前記接合レンズを構成する正レンズと負レンズの前記部分分散比の差をΔθgF3、アッベ数の差をΔν3としたとき、次式
    −0.0035 ≦ ΔθgF3/Δν3 ≦ −0.002
    の条件を満足する請求項1〜3のいずれか一項に記載の顕微鏡対物レンズ。
  5. 前記第2レンズ群は、少なくとも1枚の接合レンズを有し、
    g線に対する屈折率をngとし、F線に対する屈折率をnFとし、C線に対する屈折率をnCとして、部分分散比θgFを次式
    θgF = (ng−nF)/(nF−nC)
    で定義し、前記第2レンズ群が有する前記接合レンズを構成する正レンズと負レンズの前記部分分散比の差をΔθgF2、アッベ数の差をΔν2としたとき、次式
    −0.0025 ≦ ΔθgF2/Δν2 ≦ −0.0006
    の条件を満足する請求項1〜4のいずれか一項に記載の顕微鏡対物レンズ。
  6. 前記第1レンズ群の焦点距離をf1とし、前記第2レンズ群の焦点距離をf2としたとき、次式
    2 ≦ f1/F ≦ 10
    15 ≦ f2/F ≦ 30
    の条件を満足する請求項1〜5のいずれか一項に記載の顕微鏡対物レンズ。
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