JPWO2012023399A1 - 医用画像診断装置及び心臓計測値表示方法 - Google Patents

医用画像診断装置及び心臓計測値表示方法 Download PDF

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貴広 樫山
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Abstract

本発明の医用画像診断装置は、被検体の断層画像を得るための計測データを計測する断層画像計測部と、前記計測データから前記断層画像を構成する断層画像構成部と、前記断層画像中の心臓の形態を示す心臓計測値を計測する計測部と、前記心臓の心機能を示す心機能指標値を演算する演算部と、前記断層画像、前記心臓計測値及び前記心機能指標値を表示する画像表示部と、を備えた医用画像診断装置であって、前記被検体から検出された心電波形の特徴波形を検出する特徴波形検出部と、前記心臓計測値計測部によって計測される前記特徴波形に基づく心拍周期における収縮末期と拡張末期の心臓計測値と前記心拍周期とを用いて前記収縮末期と前記拡張末期を特定する収縮末期・拡張末期特定部と、を備える。

Description

本発明は、断層画像に設定された計測点を用いて生体組織の計測を行う医用画像診断装置及び心臓計測値表示方法に関する。
従来の医用画像診断装置では、操作者は、取得した断層画像上でマウスやトラックボール等の入力部を用いて計測点を設定する。その後、医用画像診断装置は、設定された計測点に基づいて心臓計測値を計測し、心臓計測値を表示する。
具体的には、操作者が断層画像上で複数の計測点を設定すると、医用画像診断装置の計測アプリケーションは、計測点間の距離、複数の計測点で囲まれた面積や体積を計測する。また、操作者が断層画像上で所定領域を設定すると、計測アプリケーションは、設定された所定領域内の面積や体積を計算する。
断層画像上に計測点を表示して計測を実行する場合において、計測点を自動的に設定することが行われている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
特開2005-224465号公報 特開2009-153600号公報
しかしながら、特許文献1及び特許文献2では、操作者が手動で拡張末期と収縮末期を設定しなければならないため、設定が煩雑となり心機能指標値の計測に時間を要することになる。
つまり、特許文献1及び特許文献2には、拡張末期と収縮末期を心拍周期と心臓計測値に基づき手動に拠らずに設定し、拡張末期及び収縮末期のそれぞれの心臓計測値を用いて心機能を示す心機能指標値を演算することついては考慮されていないという未解決の問題が依然として残っている。
本発明では、拡張末期と収縮末期を特定し、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心機能指標値を演算すること医用画像診断装置及び心臓計測値表示方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は、被検体から検出された心電波形を解析して前記心電波形から特徴波形を検出し、前記特徴波形に基づいて設定される心拍周期における収縮末期と拡張末期の心臓の形態を示す心臓計測値を計測して前記心臓計測値と前記心拍周期を用いて前記収縮末期と前記拡張末期を特定し、前記拡張末期の心臓計測値と前記収縮末期の心臓計測値を用いて心臓の心機能を示す心機能指標値を演算し、前記心臓計測値と前記心機能指標値を表示する。
本発明によれば、拡張末期と収縮末期を特定し、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心機能指標値を演算することができる。
本発明の医用画像診断装置(超音波診断装置)の全体構成を示す図。 本発明の実施例1を示す図。 本発明の実施例1を示す図。 本発明の実施例1の動作を示すフローチャート。 本発明の実施例4を示す図。 本発明の実施例4の動作を示すフローチャート。 本発明の実施例5を示す図。 本発明の実施例6を示す図。
以下、図面を用いて本発明を適用した医用画像診断装置を説明する。
図1は本発明を適用した医用画像診断装置の構成を示すブロック図である。ここでは、医用画像診断装置の1例として超音波診断装置を用いて説明する。
図1に示すように、超音波診断装置は、被検体の断層画像を得るための計測データを計測する断層画像計測部200と、前記計測データから前記断層画像を構成する断層画像構成部300と、前記断層画像中の心臓の形態を示す心臓計測値などを計測する計測部36(心臓計測値計測部100)と、前記心臓の心機能を示す心機能指標値を演算する計測部36(心機能指標値演算部108)と、を備え、前記被検体から検出された心電波形の特徴波形を検出することなどを行う特徴波形特定部400と、前記特徴波形に基づく心拍周期における収縮末期と拡張末期の心臓計測値と前記心拍周期とを用いて前記収縮末期と前記拡張末期を特定する収縮末期・拡張末期特定部500と、を備える。
断層画像計測部200は、被検体10に当接させて用いる超音波探触子12と、超音波探触子12を介して被検体10に時間間隔をおいて超音波を繰り返し送信する送信部14と、被検体10から反射された超音波を反射エコー信号として受信する受信部16と、操作者による操作部40の操作を受けて制御部42からの制御信号(例えばフリーズ解除信号により)送信部14と受信部16が送信/受信繰り返し周波数により交互に送受信が機能するように制御する超音波送受信制御部18と、を有する。
断層画像構成部300は、受信部16で受信された反射エコーを整相加算する整相加算部20と、整相加算部20からのRF信号フレームデータに基づいて被検体10の断層画像、例えば白黒断層画像を構成する断層画像構成部22と、断層画像構成部22から出力される断層画像データを画像表示部26の表示に合うように変換する白黒スキャンコンバータ24と、を有する。
特徴波形特定部400は、心電波形検出部30と、特徴波形検出部32とを有する。
収縮末期・拡張末期特定部500は、心拍周期設定部34と、心臓計測値解析部102と、収縮末期設定部104と、拡張末期設定部106とを有している。
計測部36(心臓計測値計測部100)は、断層画像選択部46で選択された断層画像について、実時間より最も短い時間差となる(最も新しい)第1の特徴波形と、第1の特徴波形に隣接(連続)する第2の特徴波形とによって特定(設定)される心拍周期における収縮末期と拡張末期の心臓の面積、心臓の体積等の心臓の形態を示す心臓計測値を計測する。そして、計測部36(心機能指標値演算部108)は、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心臓の心機能を示す心機能指標値を演算する。
心機能指標値とは、例えば、心拍周期毎に送り出される血液量を心臓が拡張したときの体積で除した値である駆出率(EF値)、1回の心拍周期で送り出す血液量である1回心拍出量、心臓が1分間に送り出す血液量を心拍出量等である。
画像表示部26は、断層画像選択部46で選択された断層画像に対応したRF信号フレームデータ又は断層画像データを整相加算部20、断層画像構成部22、白黒スキャンコンバータ24から読み出す。画像表示部26は、計測部36で計測された心臓計測値と心機能指標値を読み出す。そして、画像表示部26は、断層画像とともに心臓計測値と心機能指標値を表示する。
ここで、心電波形から拡張末期と収縮末期を心拍周期と心臓計測値に基づいて特定(設定)し、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心機能指標値を演算することについて図2、図3を用いて具体的に説明する。
図2に示すように、計測部36は、心臓の面積又は心臓の体積等の心臓計測値を計測する心臓計測値計測部100と、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心機能指標値を演算する心機能指標値演算部108と、心機能指標値演算部108によって演算された心機能指標値を記憶する心機能指標値記憶部110とを有している。
また、図3に示すように、画像表示部26には、心電波形検出部30で検出された心電波形50と、白黒スキャンコンバータ24から出力される断層画像70と、心臓計測値計測部100で計測された心臓計測値80と、心機能指標値演算部106で演算された心機能指標値82と、心臓計測値計測部100で計測された心臓計測値に基づく心臓計測値グラフ84が表示される。
心電波形50は心電波形検出部30で検出されたものであり、心電波形50上には、断層画像70が取得された時刻を示す表示時相マーク52が表示されている。断層画像70をリアルタイムに更新している場合、表示時相マーク52は心電波形50の更新とともに時間方向(右方向)に移動して表示される。
操作者は、操作部40のフリーズボタンを押すことにより、制御部42によって画像表示部26に表示されている断層画像70をフリーズさせることができる。断層画像70をフリーズした場合、操作者は、操作部40のトラックボールを回転させることによって、表示時相マーク52を任意に移動させることができる。任意に移動された表示時相マーク52が位置する時刻で取得された断層画像70が画像表示部26に表示される。
画像表示部26には、特徴波形検出部32によって検出された、最も新しい基準波形(ここではR波54)と、R波54に隣接する2番目に新しいR波56と、R波56に隣接する3番目に新しいR波58が表示されている。
R波54が取得された時刻をt54とし、R波56が取得された時刻をt56とし、R波58が取得された時刻をt58とする。
心拍周期設定部34は、特徴波形検出部32で検出された特徴波形であるR波に基づいて、最も新しいR波54とR波54の次に新しいR波56とによって設定される心拍周期A(R−R周期)を設定する。R波54とR波56で挟まれる心拍周期Aは、最も新しい特徴波形と2番目に新しい特徴波形とによって挟まれる1周期の心拍周期となる。よって、R波54とR波56で挟まれる心拍周期Aは、最も新しい心拍周期となる。
最も新しい心拍周期Aが心拍周期設定部34によって設定されたことが認識できるように、心拍周期Aに該当する心電波形50上に心電波形マーク60が画像表示部26に表示される。心電波形マーク60は、例えば、R波54とR波56で挟まれる心拍周期Aに該当する心電波形50上に心電波形50と異なる線種(太い線、破線等)で表示されたり、心拍周期Aに該当する心電波形50上に心電波形50と異なる色(赤色、青色等)で表示されたりする。
断層画像70は被検体10の心臓の断面画像であり、例えば、心尖部二腔像(A2C)である。断層画像70には複数の計測点72が設置されている。本実施例では、断層画像70として表示される心臓の内壁に沿って9点の計測点72が設定されている。領域76は、複数の計測点72によって囲まれる領域である。
心臓計測値計測部100は、複数の計測点72によって囲まれる領域76の面積を、領域76に含まれる画素数に基づいて計測する。まず、心臓計測値計測部100は、領域76内の画素数をカウントする。心臓計測値計測部100は、予め1mm2辺りの画素数を把握しておき、領域76でカウントされた画素数に対して面積換算を行なうことにより、領域76の面積を計測する。例えば、計測部36が予め1mm2辺りの画素数を10画素として把握しておくと、領域76でカウントされた画素数が5000画素であれば、500mm2として面積換算を行なう。
また、心臓計測値計測部100は、シンプソン法を用いて心臓の体積を計測する。シンプソン法とは、複数の計測点72によって囲まれる領域76を長手方向に矩形領域に分割し、矩形領域の面積を求め、矩形領域毎に体積を計算し、得られた体積を分割した矩形領域分加算することにより体積を求める手法である。
再び、図1に戻って、図1で説明していない部分を説明する。RF信号フレームデータ又は断層画像データを時刻(時間情報)とともに記憶する記憶部44と、記憶部44に記憶されたRF信号フレームデータ又は断層画像データから所望の断層画像を選択する断層画像選択部46とを備えている。
また、超音波診断装置は、被検体10の所望部位、例えば被検体10の手と足に取り付けられた心電計により心電波形を検出する心電波形検出部30と、心電波形検出部30で検出された心電波形を解析し、心電波形の特徴波形を検出する特徴波形検出部32と、特徴波形検出部32で検出された特徴波形に基づいて心拍周期を設定する心拍周期設定部34とを備えている。
操作者は、画像表示部26に表示されている断層画像に複数の計測点を操作部40を介して手動で設定する。また、制御部42は、リアルタイムに更新されている断層画像70の組織形状を心拍毎に解析して、組織形状に基づいて自動的に計測点を設定することもできる。具体的には、図示しないが、制御部42は、テンプレート化された被検体の組織に基づく診断用画像情報を格納しているデータベースを有している。制御部42は、リアルタイムに更新される断層画像をデータベース中に格納されているテンプレート化された診断用画像情報と照合し、照合結果に基づいて、組織形状に合わせて計測点を設置する。例えば、組織形状(心臓の内腔)に沿って計測点が複数設置される。
心拍周期設定部34で設定された心拍周期において、設定された複数の計測点を各断層画像で追従させることにより、心臓の面積、心臓の体積等の心臓計測値と、拡張末期の心臓計測値及び収縮末期の心臓計測値を用いて心臓の心機能を示す心機能指標値とを計測し、画像表示部26に表示させる計測部36を備えている。また、操作者が計測点を設定する等の指示を行う操作部40と、操作部40の指示に従って各構成要素の制御を行う制御部42が備えられている。操作部40には、計測点の位置決めなどを行うためのトラックボールや、操作を実行するための実行キー、断層画像をフリーズさせるためのフリーズキーなどが配置されている。
ここで、超音波診断装置について詳細に説明する。超音波探触子12は、複数の振動子を配設して形成されており、被検体10に振動子を介して超音波を送受信する機能を有している。送信部14は、超音波探触子12を駆動して超音波を発生させるための送波パルスを生成するとともに、送信される超音波の収束点をある深さに設定する機能を有している。また、受信部16は、超音波探触子12で受信した超音波に基づく反射エコー信号について所定のゲインで増幅してRF信号すなわち受波信号を生成する機能を有している。整相加算部20は、受信部16で増幅されたRF信号を入力して位相制御し、1点又は複数の収束点に対し超音波ビームを形成してRF信号フレームデータを生成する機能を有している。
断層画像構成部22は、整相加算部20からのRF信号フレームデータを入力してゲイン補正、ログ圧縮、検波、輪郭強調、フィルタ処理等の信号処理を行い、断層画像データを得るものである。また、白黒スキャンコンバータ24は、断層画像構成部22から出力される断層画像データをデジタル信号に変換するA/D変換器と、変換された複数の断層画像データを時系列に記憶するフレームメモリと、制御コントローラを含んで構成されている。この白黒スキャンコンバータ24は、フレームメモリに格納された被検体10内の断層画像データを画像として取得し、取得された断像画像データを画像表示部26のテレビ同期で読み出すものである。
記憶部44は、整相加算部20から出力されるRF信号フレームデータと、断層画像構成部22若しくは白黒スキャンコンバータ24から出力される断層画像データとのいずれかを時刻とともに記憶する。記憶部44は、RF信号フレームデータ又は断層画像データは連続して複数記憶することができ、例えば、1心拍周期におけるRF信号フレームデータ又は断層画像データを連続して記憶することができる。
断層画像選択部46は、記憶部44に記憶されたRF信号フレームデータ又は断層画像データに基づき所望の断層画像を選択する。断層画像選択部46で選択された断層画像は計測部36に出力される。
特徴波形検出部32は、心電波形検出部30で検出された心電波形を解析し、心電波形の形状から心拍周期毎に現れる特徴波形を検出する。心電波形検出部30で検出された心電波形は、縦軸が電圧(電位差)、横軸が時間で示される。特徴波形検出部32は、心電波形検出部30で検出された心電波形の中でR波が最も大きな波形である、すなわちR波は電圧が最も大きいという特性を利用して特徴波形であるR波を検出する。
具体的には、特徴波形検出部32は、心電波形検出部30で検出された心電波形の電圧に対し予め定められた閾値と比較し、電圧が閾値を超えた場合、R波であると検出する。この閾値は心電波形のピーク(極大電圧)を検出できるように設定されている。また、特徴波形検出部32は、心電波形検出部30で検出された心電波形を微分して得られた微分値によってR波を検出してもよい。なお、本実施例ではR波の特徴波形を検出した例を説明したが、特徴波形検出部32で検出されるのは、心電波形のP波、Q波、S波、T波等の特徴波形であってもよい。操作部40によって、特徴波形検出部32で検出する特徴波形の種類をR波、P波、Q波、S波、T波等から選択することができる。
心拍周期設定部34は、特徴波形検出部32で検出された心拍周期毎に現れる特徴波形に基づいて、最も新しい第1の特徴波形と、第1の特徴波形に隣接する第2の特徴波形とによって設定される心拍周期を設定する。第2の特徴波形は、第1の特徴波形の次に新しい特徴波形である。よって、心拍周期設定部34によって設定された心拍周期は、最も新しい心拍周期となる。
(体積による収縮末期特定)
収縮末期設定部104は、心拍周期設定部34で設定された心拍周期と心臓計測値計測部100で計測された心臓計測値の解析情報に基づいて収縮末期を設定する。収縮末期とは、例えば、心拍周期で心臓の面積又は心臓の体積が最も小さくなる時である。本実施例では、心臓計測値は心臓の体積であるとして説明する。
画像表示部26には、心拍周期Aの心臓の体積変化を示す体積変化グラフ84(心臓計測値グラフ84)が表示されている。体積変化グラフ84は、心拍周期Aの1心拍周期の体積変化を示すものである。このとき、体積変化グラフ84の左端は、R波56の時相に対応され、時刻はt56である。体積変化グラフ84の右端は、R波54の時相に対応され、時刻はt54である。
心臓計測値解析部102は、心拍周期Aの体積変化グラフ84を解析して、心拍周期Aで得られる心臓の体積の中で心臓の体積が最も小さくなる時相(時刻)を特定する。体積変化グラフ84上で心臓の体積が最も小さいと特定された時相には最小体積時相マーク86が表示される。そして、収縮末期設定部104は、R波56の時相から心臓の体積が最も小さくなる時相までの時間差(ta)を計測する。よって、心臓の体積が最も小さくなる時相は、時刻(t56+ta)となる。そして、収縮末期設定部104は、心臓の体積が最も小さくなる時相である時刻(t56+ta)を収縮末期として設定する。
制御部42は、記憶部44に記憶されている断層画像に関するRF信号フレームデータ又は断層画像データの時刻(取得時刻)と収縮末期設定部104で設定された収縮末期の時刻とを照らし合わせることにより、画像表示部26は、収縮末期に対応する断層画像を表示させることができる。
なお、操作者は、操作部40によって、断層画像や心臓計測値を確認しながら心臓の体積が最も小さくなる時刻(t56+ta)から所望の時間範囲内で収縮末期の時刻を調整することができる。例えば、所望の時間範囲が10msであるとすると、操作者は断層画像や心臓計測値を確認しながら、収縮末期の時刻(t56+ta±10ms)を調整することができる。
(特徴波形による拡張末期特定)
一方、拡張末期設定部106は、心拍周期の特徴波形(R波、Q波)の時相を拡張末期として設定する。ここでは、拡張末期設定部106は、心拍周期AのR波56の時相を拡張末期として設定し、R波56に対応する時刻(t56)を算出する。
制御部42は、記憶部44に記憶されている断層画像に関するRF信号フレームデータ又は断層画像データの時刻(取得時刻)と拡張末期設定部106で設定された拡張末期の時刻とを照らし合わせることにより、画像表示部26は、拡張末期に対応する断層画像を表示させることができる。
収縮末期設定部104は、収縮末期の時刻(t56+ta)を心臓計測値計測部100に出力する。心臓計測値計測部100は、収縮末期の時刻に対応する断層画像を断層画像選択部46で選択して読み出す。心臓計測値計測部100は、収縮末期の時刻に対応する断層画像と追従された計測点を用いて収縮末期の心臓計測値を計測する。例えば、心臓計測値計測部100は、収縮末期の心臓の体積を計測する。
同様にして、拡張末期設定部106は、拡張末期の時刻(t56)を心臓計測値計測部100に出力する。心臓計測値計測部100は、拡張末期の時刻に対応する断層画像を断層画像選択部46で選択して読み出す。心臓計測値計測部100は、拡張末期の時刻に対応する断層画像と追従された計測点を用いて拡張末期の心臓計測値を計測する。例えば、心臓計測値計測部100は、拡張末期の心臓の体積を計測する。
心機能指標値演算部108は、収縮末期設定部104で設定された収縮末期(t56+ta)の心臓計測値と拡張末期設定部106で設定された拡張末期(t56)の心臓計測値を心臓計測値計測部100から読み出す。心機能指標値演算部108は、収縮末期の心臓計測値と拡張末期の心臓計測値とを用いて、心臓の収縮機能を示す指標値である心機能指標値を演算する。
心機能指標値演算部108は、収縮末期に対応する心臓の体積と拡張末期に対応する心臓の体積とから心機能指標値である駆出率、1回心拍出量、心拍出量等を演算する。例えば、心機能指標値演算部108は、収縮末期の心臓の体積と拡張末期の心臓の体積から駆出率を演算する。駆出率は収縮末期の心臓の体積と拡張末期の心臓の体積を用いた下記式により求められる。
{数1}
駆出率(%)=
(拡張末期の心臓の体積−収縮末期の心臓の体積)/拡張末期の心臓の体積×100
また、心機能指標値演算部108は、1回心拍出量を演算する。1回心拍出量は、拡張末期における拡張末期の心臓の体積と収縮末期の心臓の体積の差である。1回心拍出量は、収縮末期の心臓の体積と拡張末期の心臓の体積を用いた下記式により求められる。
{数2}
1回心拍出量=拡張末期の心臓の体積−収縮末期の心臓の体積
また、心機能指標値演算部108は、心拍出量を演算する。心拍出量は、収縮末期の心臓の体積と拡張末期の心臓の体積、すなわち1回心拍出量と心拍数を用いた下記式により求められる。
{数3}
心拍出量=心拍数×1回心拍出量
=心拍数×(拡張末期の心臓の体積−収縮末期の心臓の体積)
上記のように、駆出率、1回心拍出量、心拍出量は、心拍周期Aの心機能指標値として心機能指標値演算部108で演算される。画像表示部26は、演算された心機能指標値82を表示する。
また、心機能指標値記憶部110は、心機能指標値演算部108で演算された心機能指標値を記憶する。心機能指標値記憶部110に記憶された心機能指標値と、断層画像選択部46で選択された断層画像に対応付けを行うことができる。
具体的には、断層画像選択部46は、心拍周期設定部34によって設定された心拍周期A内の断層画像を選択する。そして、断層画像選択部46は、心機能指標値記憶部110に記憶された心拍周期Aの心機能指標値を読み出し、心拍周期Aに該当する断層画像と対応付けを行う。そして、画像表示部26は、断層画像選択部46によって対応付けが行われた心拍周期Aに該当する断層画像と心機能指標値を表示する。つまり、画像表示部26は、心拍周期設定部34によって設定された心拍周期Aの断層画像が表示されている間、心拍周期Aの心機能指標値を表示することができる。
なお、心拍周期Aだけでなく、心拍周期A以前の心拍周期においても同様に、画像表示部26は、心拍周期設定部34によって設定された心拍周期の断層画像が表示されている間、当該心拍周期の心機能指標値を表示することができる。つまり、断層画像のフリーズ後に心拍周期毎に心臓計測値と心機能指標値を計測し、表示させることができる。
ここで、実施例1の動作を図4に示すフローチャートを用いて説明する。
(S101)
被検体10に当接させて用いる超音波探触子12を用いて、被検体10に時間間隔をおいて超音波を繰り返し送受信させることにより、画像表示部26に被検体10の断層画像70を表示する。画像表示部26に表示されている断層画像70はリアルタイムに更新されている。
(S102)
操作者は、操作部40のフリーズボタンを押すことにより、制御部42によって画像表示部26に表示されている断層画像70をフリーズさせる。画像表示部26にはフリーズされた断層画像70が表示され、過去に表示された断層画像70が複数記憶される。
(S103)
心拍周期設定部34は、特徴波形検出部32で検出された心拍周期毎に現れる特徴波形に基づいて、最も新しい第1の特徴波形と、第1の特徴波形に隣接する第2の特徴波形とによって設定される心拍周期を設定する。
(S104)
画像表示部26に表示されている断層画像に複数の計測点を手動又は自動で設定し、各断層画像に計測点を追従させる。収縮末期設定部104は、心拍周期設定部34で設定された心拍周期と心臓計測値計測部100で計測された心臓計測値(心臓の最小体積又は心臓の最小面積)に基づいて収縮末期を設定する。拡張末期設定部106は、心拍周期の特徴波形(R波)に基づいて拡張末期を設定する。
(S105)
心機能指標値演算部108は、収縮末期設定部104で設定された収縮末期の心臓計測値と拡張末期設定部106で設定された拡張末期の心臓計測値とを用いて心機能指標値を演算する。
(S106)
画像表示部は26、心機能指標値演算部108で演算された心機能指標値を表示する。
(S107)
操作者は、操作部40を介して初期設定された心拍周期を変更するかどうかを選択する。心拍周期を変更する場合、S103に移動する。S103において、心拍周期設定部34は最も新しい第1の特徴波形(R波54)と、第1の特徴波形(R波54)に隣接する第2の特徴波形(R波56)とによって設定される心拍周期Aを他の心拍周期に変更することができる。例えば、R波56とR波58で挟まれる心拍周期に変更することができる。心拍周期を変更しない場合、動作が終了する。
以上、実施例1によれば、被検体の断層画像を得るための計測データを計測し、前記計測データから前記断層画像を構成し、前記被検体から検出された心電波形の特徴波形を検出し、前記特徴波形に基づく心拍周期における収縮末期と拡張末期の心臓計測値と前記心拍周期とを用いて前記収縮末期と前記拡張末期を特定し、前記特定された前記収縮末期と前記拡張末期の断層画像中の心臓の形態を示す心臓計測値を計測し、前記心臓の心機能を示す心機能指標値を演算し 、前記断層画像、前記心臓計測値及び前記心機能指標値を表示するので、拡張末期と収縮末期を特定し、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心機能指標値を演算することができる。
また、実施例1の特有の効果は、拡張末期と収縮末期を心臓の体積等によって心拍周期と心臓計測値に基づいて設定し、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心機能指標値を演算することができるため、操作者のルーチンワークの効率を向上させることができる。
(時相による収縮末期特定)
ここで、実施例2について説明する。実施例1と異なる点は、収縮末期設定部104は特徴波形の時刻から心臓の体積が最も小さくなる時刻までの時間差を予め計測し、心拍周期における収縮末期を設定する点である。
心臓計測値解析部102は、心拍周期A以前に得られた1心拍周期の体積変化グラフを解析して、1心拍周期で得られる心臓の体積の中で心臓の体積が最も小さくなる時相を特定する。収縮末期設定部104は、特徴波形(R波58)の時刻から心臓の体積が最も小さくなる時刻までの時間差(tb)を計測する。
収縮末期設定部104は、特徴波形(R波56)の時相から心臓の体積が最も小さくなる時相までの時間差(tb)に基づいて、心拍周期Aにおける心臓の体積が最も小さくなる時相に対応する時刻(t56+tb)を演算する。よって、心臓の体積が最も小さくなる時相は、時刻(t56+tb)と推測される。そして、収縮末期設定部104は、心臓の体積が最も小さくなる時相である時刻(t56+tb)を収縮末期として設定する。
心機能指標値演算部108は、収縮末期設定部104で設定された収縮末期(t56+tb)の心臓計測値と拡張末期設定部106で設定された拡張末期(t56)の心臓計測値を心臓計測値計測部100から読み出す。心機能指標値演算部108は、収縮末期の心臓計測値と拡張末期の心臓計測値とを用いて、心臓の収縮機能を示す指標値である心機能指標値を演算する。
以上、実施例2によれば、収縮末期を心臓の心拍周期と体積に基づいて設定し、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心機能指標値を演算することができる。
(心音による収縮末期特定)
ここで、実施例3について説明する。実施例1、2と異なる点は、収縮末期設定部104は、被検体10の心音に基づいて収縮末期を設定し、拡張末期設定部106は、被検体10の心音に基づいて拡張末期を設定する点である。
心音における1音は、心臓の心室が収縮する際に房室弁が閉じる時に発生する音であり、拡張末期を示すものである。心音における2音は、心臓の心室が拡張する際に動脈弁が閉じる時に発生する音であり、収縮末期を示すものである。
心臓計測値計測部100は、例えば公知の心音計で、被検体10の心音を計測する。そして、心臓計測値解析部102は、計測された心音を解析し、心音における1音、2音を検出する。
拡張末期設定部106は、心臓計測値解析部102で1音を検出した時相を拡張末期として設定する。拡張末期設定部106は、拡張末期の時相に対応する時刻を算出する。制御部42は、記憶部44に記憶されているRF信号フレームデータ又は断層画像データの時刻と拡張末期設定部106で設定された拡張末期の時刻とを照らし合わせることにより、画像表示部26は、拡張末期に対応する断層画像を表示させることができる。
収縮末期設定部104は、心臓計測値解析部102で2音を検出した時相を収縮末期として設定する。収縮末期設定部104は、収縮末期の時相に対応する時刻を算出する。制御部42は、記憶部44に記憶されているRF信号フレームデータ又は断層画像データの時刻と収縮末期設定部104で設定された収縮末期の時刻とを照らし合わせることにより、画像表示部26は、収縮末期に対応する断層画像を表示させることができる。
心機能指標値演算部108は、収縮末期設定部104で設定された収縮末期(2音の計測時刻)の心臓計測値と拡張末期設定部106で設定された拡張末期(1音の計測時刻)の心臓計測値を心臓計測値計測部100から読み出す。心機能指標値演算部108は、収縮末期の心臓計測値と拡張末期の心臓計測値とを用いて、心臓の収縮機能を示す指標値である心機能指標値を演算する。
なお、実施例1〜3では、心電波形、心音等で心臓の拡張末期と収縮末期を設定したが、ドプラやMモードによる拡張末期と収縮末期を設定してもよい。例えば、Mモードでは、心臓の左室収縮末期径を計測することにより、収縮末期で計測することができ、心臓の左室拡張末期径を計測することにより、拡張末期で計測することができる。
以上、実施例3によれば、収縮末期を心音によって設定し、拡張末期の心臓計測値と収縮末期の心臓計測値を用いて心機能指標値を演算することができる。
(選択可能)
ここで、実施例4について、図5、図6を用いて説明する。実施例1〜3と異なる点は、上記実施例1〜3で開示した心臓の拡張末期と心臓の収縮末期の設定パラメータを選択する選択部(120、122、124、130、134)を備える点である。
収縮末期については、実施例1に記載した体積による設定、実施例2に記載した時相による設定、実施例3に記載した心音による設定パラメータを選択することができる。画像表示部26には、収縮末期設定パラメータとして、体積設定ボタン120、時相設定ボタン122、心音設定ボタン124が表示される。操作者は、操作部40を介して、心臓の収縮末期の設定パラメータを選択することができる。図5では、体積ボタン120が選択されている。体積ボタン120が選択されたことが操作者が把握できるように、選択された体積ボタン120には、ハイライト処理等の強調処理が行われている。
図6に実施例4の収縮末期の選択動作を示すフローチャートを示す。この選択動作は、図4で示すフローチャートのS104で行われる。
(S201)
まず、操作者は、操作部40を介して、収縮末期の設定パラメータを体積、時相、心音から選択する。
(S202)
S201において、体積により設定することが選択された場合、制御部42は、心臓の体積によって収縮末期を設定するように各構成要素に指示を行う。
(S203)
心臓計測値解析部102は、1心拍周期の体積変化グラフ84を解析して、1心拍周期で得られる心臓の体積の中で心臓の体積が最も小さくなる時刻を特定する。収縮末期設定部104は、最小体積が得られる時刻を収縮末期として設定する。
(S204)
S201において、時相により設定することが選択された場合、制御部42は、時相によって収縮末期を設定するように各構成要素に指示を行う。
(S205)
心臓計測値解析部102は、当該心拍周期以前に得られた1心拍周期の体積変化グラフを解析して、1心拍周期で得られる心臓の体積の中で心臓の体積が最も小さくなる時相を特定する。収縮末期設定部104は、R波の時相から心臓の体積が最も小さくなる時相までの時間差に基づいて、当該心拍周期における心臓の体積が最も小さくなる時相に対応する時刻を演算し、その時刻を収縮末期として設定する。
(S206)
S201において、心音により設定することが選択された場合、制御部42は、心音によって収縮末期を設定するように各構成要素に指示を行う。
(S207)
収縮末期設定部104は、心音計測部で2音を計測した時相を収縮末期として設定する。収縮末期設定部104は、収縮末期の時相に対応する時刻を算出し、その時刻を収縮末期として設定する。
拡張末期についても同様に、実施例1に記載した特徴波形(R波)による設定、実施例3に記載した心音による設定パラメータを選択することができる。画像表示部26には、拡張末期設定パラメータとして、特徴波形設定ボタン130、心音設定ボタン134が表示される。操作者は、操作部40を介して、拡張末期の設定パラメータを選択することができる。
なお、拡張末期の選択動作は、図6に示した収縮末期の選択動作を示すフローチャートと同様であるため、説明は省略する。
以上、実施例4によれば、操作者は心臓の拡張末期と収縮末期の設定パラメータを選択できるため、診断に最適な設定を行うことができる。
(修正フロー)
ここで、実施例5について、図7を用いて説明する。実施例1〜4と異なる点は、心機能指標値演算部108は複数の断層画像の断面に基づく心機能指標値を演算する点である。
図7に複数の断層画像の断面に基づく心機能指標値を演算する動作を示すフローチャートを示す。この動作は、図4で示すフローチャートのS104で行われる。
(S301)
まず、操作者は、断層画像・心機能指標値が妥当かどうかを確認し、妥当かどうかを操作部40を用いて選択する。例えば、断層画像に関しては、計測点が設定され、追従されているかどうかを確認する。心機能指標値に関しては、通常では演算されない異常な心機能指標値が演算されているかどうかを確認する。操作者が妥当と選択した場合、動作が終了する。
(S302)
操作者が妥当でないと選択した場合、操作者は超音波探触子12を回転移動させ、心尖部四腔像(A4C)が心尖部二腔像(A2C)になるように断層画像を切り替える。また、心尖部二腔像(A2C)が心尖部四腔像(A4C)になるように断層画像を切り替える。なお、切り換えられた心尖部四腔像(A4C)と心尖部二腔像(A2C)の断層画像は記憶部44から読み出されてもよい。
(S303)
断面が切り換えられた断層画像について、拡張末期と収縮末期を設定する。S303〜S305の動作は、図4に示されるS104〜S106と同様であるため、説明は省略する。
画像表示部26は、異なる断面である心尖部二腔像(A2C)と心尖部四腔像(A4C)の心臓計測値と心機能指標値をそれぞれ表示する。
また、図示はしないが、記憶部44に記憶されているRF信号フレームデータ又は断層画像データを読み出して、心尖部四腔像(A4C)の断層画像を心尖部二腔像(A2C)の断層画像70とともに画像表示部26に表示させることもできる。心尖部四腔像(A4C)の断層画像を表示させる際、心尖部四腔像(A4C)で取得される特徴波形と心尖部二腔像(A2C)で取得される特徴波形を一致させることにより、心尖部二腔像(A2C)の断層画像70の心拍周期に合わせて表示させることもできる。
実施例5によれば、診断に適した断面の断層画像を選択して、心機能指標値を演算することができる。
(ROI再設定)
ここで、実施例6について、図8を用いて説明する。実施例1〜5と異なる点は、拡張末期に該当する断層画像又は収縮末期に該当する断層画像に対し心臓計測値計測部100によって心臓計測値を計測したり、心機能指標値演算部108によって心機能指標値を計測したりする点である。
図8に示すように、画像表示部26は、記憶部44に記憶されているRF信号フレームデータ又は断層画像データが時系列に縮小表示されている。縮小表示されたRF信号フレームデータ又は断層画像データには、拡張末期を示す拡張末期マーク150と、収縮末期を示す収縮末期マーク152と、表示時相マーク52の時相に対応する画面表示マーク154が表示されている。
制御部42は、記憶部44に記憶されているRF信号フレームデータ又は断層画像データの時刻と収縮末期設定部104で設定された収縮末期の時刻、拡張末期設定部106で設定された拡張末期の時刻、画像表示部26に表示されている断層画像の表示時相の時刻とを照らし合わせることにより、拡張末期マーク150、収縮末期マーク152、画面表示マーク154を設定することができる。
また、画像表示部26には、収縮末期の断層画像を読み出す収縮末期ボタン160と、拡張末期の断層画像を読み出す拡張末期ボタン162が表示されている。操作者が収縮末期ボタン160を押すと、制御部42は記憶部44に記憶されているRF信号フレームデータ又は断層画像データの時刻と収縮末期設定部104で設定された収縮末期の時刻を照らし合わせ、画像表示部26は、断層画像選択部46を介して収縮末期に対応する断層画像70を表示させることができる。収縮末期に対応する断層画像70は、収縮末期マーク152に対応する断層画像である。
制御部42は、収縮末期に対応する断層画像70の組織形状を解析して、組織形状に基づいて自動的に計測点を収縮末期に対応する断層画像70に設定する。自動的に計測点を断層画像に設定することに関しては、実施例1で説明したため、ここでは説明を省略する。なお、操作者は、画像表示部26に表示されている収縮末期に対応する断層画像70に複数の計測点を操作部40を介して手動で設定することもできる。
計測部36の心臓計測値計測部100は、断層画像選択部46で選択された収縮末期の断層画像について、新たに設定された複数の計測点に基づいて、収縮末期の心臓の面積、心臓の体積等の心臓計測値を計測する。そして、計測部36の心機能指標値演算部108は、収縮末期の心臓計測値と、収縮末期の心拍周期における拡張末期の心臓計測値とを用いて心機能指標値を演算する。
また、操作者が拡張末期ボタン162を押すと、制御部42は記憶部44に記憶されているRF信号フレームデータ又は断層画像データの時刻と拡張末期設定部106で設定された拡張末期の時刻を照らし合わせ、画像表示部26は、断層画像選択部46を介して拡張末期に対応する断層画像70を表示させることができる。拡張末期に対応する断層画像70は、拡張末期マーク150に対応する断層画像である。
制御部42は、拡張に対応する断層画像70の組織形状を解析して、組織形状に基づいて自動的に計測点を拡張末期に対応する断層画像70に設定することもできる。なお、操作者は、画像表示部26に表示されている拡張末期に対応する断層画像70に複数の計測点を操作部40を介して手動で設定することもできる。
計測部36の心臓計測値計測部100は、断層画像選択部46で選択された拡張末期の断層画像について、新たに設定された複数の計測点に基づいて、拡張末期の心臓の面積、心臓の体積等の心臓計測値を計測する。そして、計測部36の心機能指標値演算部108は、拡張末期の心臓計測値と、拡張末期の心拍周期における収縮末期の心臓計測値とを用いて心機能指標値を演算する。
実施例6によれば、収縮末期と拡張末期に対応する断層画像70を表示し、当該断層画像70に改めて計測点を設定した。よって、各断層画像に対して計測点の追従が適切に行われない場合であっても、心臓計測値と心機能指標値の計測を正確に行うことができる。
また、本発明の各実施例は、超音波診断装置を例示して説明してきたが、超音波診断装置の断層画像計測部200の部分をMRI装置の送受信部、X線CT装置のX線発生系、検出系に置換すれば、本発明のMRI装置やX線CT装置への適用は可能である。
10 被検体、12 超音波探触子、14 送信部、16 受信部、18 超音波送受信制御部、20 整相加算部、22 断層画像構成部、24 白黒スキャンコンバータ、26 画像表示部、30 心電波形検出部、32 特徴波形検出部、34 心拍周期設定部、36 計測部、40 操作部、42 制御部 200 断層画像計測部 300 断層画像構成部 400 特徴波形特定部 500 収縮末期・拡張末期特定部

Claims (15)

  1. 被検体の断層画像を得るための計測データを計測する断層画像計測部と、
    前記計測データから前記断層画像を構成する断層画像構成部と、
    前記断層画像中の心臓の形態を示す心臓計測値を計測する計測部と、
    前記心臓の心機能を示す心機能指標値を演算する演算部と、
    前記断層画像、前記心臓計測値及び前記心機能指標値を表示する画像表示部と、を備えた医用画像診断装置であって、
    前記被検体から検出された心電波形の特徴波形を検出する特徴波形検出部と、
    前記計測部によって計測される前記特徴波形に基づく心拍周期における収縮末期と拡張末期の心臓計測値と前記心拍周期とを用いて前記収縮末期と前記拡張末期を特定する収縮末期・拡張末期特定部と、を備えたことを特徴とする医用画像診断装置。
  2. 前記計測部は、前記心臓計測値に心臓の面積、心臓の体積のいずれか1つを用いることを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  3. 前記演算部は、前記心機能指標値に駆出率、1回心拍出量、心拍出量のいずれか1つを用いることを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  4. 前記演算部は、前記収縮末期に対応する心臓の体積と前記拡張末期に対応する心臓の体積とから前記心機能指標値を演算することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  5. 前記収縮末期・拡張末期特定部は、前記特徴波形をR波を含む基準波形としたとき、前記基準波形に基づく心拍周期における収縮末期の心臓計測値と前記心拍周期を用いて前記収縮末期を特定することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  6. 前記収縮末期・拡張末期特定部は、前記心拍周期で得られる心臓の体積の中で心臓の体積が最も小さくなる時相を算出し、前記心臓の体積が最も小さくなる時相を前記収縮末期として特定することを特徴とする請求項5記載の医用画像診断装置。
  7. 前記収縮末期・拡張末期特定部は、前記特徴波形の時刻から心臓の体積が最も小さくなる時刻までの時間差を予め計測し、前記心拍周期における前記収縮末期を特定することを特徴とする請求項5記載の医用画像診断装置。
  8. 前記収縮末期・拡張末期特定部は、前記被検体の心音に基づいて前記収縮末期を特定することを特徴とする請求項5記載の医用画像診断装置。
  9. 前記収縮末期・拡張末期特定部は、前記特徴波形又は心音に基づいて前記拡張末期を特定することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  10. 前記断層画像に関するRF信号フレームデータ又は断層画像データを時刻ともに記憶する記憶部と、
    前記RF信号フレームデータ又は断層画像データの時刻と、
    前記収縮末期・拡張末期特定部によって特定された前記収縮末期の時刻又は前記拡張末期の時刻とを照らし合わせる制御部と、をさらに備え、
    前記画像表示部は、前記収縮末期に対応する前記断層画像又は前記拡張末期に対応する前記断層画像を表示することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  11. 前記画像表示部は、前記心拍周期の前記断層画像が表示されている間、当該心拍周期の前記心機能指標値を表示することを特徴とする請求項10記載の医用画像診断装置。
  12. 前記計測部は、前記収縮末期・拡張末期特定部によって特定された前記拡張末期に該当する前記断層画像又は前記収縮末期に該当する前記断層画像に対し心臓計測値を計測し、
    前記演算部は、前記拡張末期に該当する前記断層画像又は前記収縮末期に該当する前記断層画像に対して心機能指標値を演算することを特徴とする請求項10記載の医用画像診断装置。
  13. 前記拡張末期と前記収縮末期の設定パラメータを選択する選択部をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  14. 前記演算部は、複数の前記断層画像の断面に基づく前記心機能指標値を演算することを特徴とする請求項1記載の医用画像診断装置。
  15. 被検体の断層画像を得るための計測データを計測するステップと、
    前記計測データから前記断層画像を構成するステップと、
    前記被検体から検出された心電波形の特徴波形を検出するステップと、
    前記特徴波形に基づく心拍周期における収縮末期と拡張末期の心臓計測値と前記心拍周期とを用いて前記収縮末期と前記拡張末期を特定するステップと、
    前記特定された前記収縮末期と前記拡張末期の断層画像中の心臓の形態を示す心臓計測値を計測するステップと、
    前記心臓の心機能を示す心機能指標値を演算するステップと、
    前記断層画像、前記心臓計測値及び前記心機能指標値を表示するステップと、
    とを含むことを特徴とする心臓計測値表示方法。
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