JPWO2011162050A1 - 年齢の推定方法、男女の判別方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、顔画像を用いた年齢の推定や男女の判別において、高精度に年齢を推定したり、男女を判別したりする新規な技術を提供することを課題とする。本発明により、対象者の顔画像データを取得する工程と、取得された顔画像データより空間周波数の強度を算出する工程と、予め用意した、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す式又はモデルに、前記算出した空間周波数の強度を適用して、前記対象者の推定年齢を算出する工程とを含む、年齢の推定方法が提供される。

Description

本発明は、年齢の推定方法、年齢の推定装置、及び年齢の推定プログラム、並びに男女の判別方法、男女の判別装置、及び男女の判別プログラムに関するものである。より具体的には、空間周波数を用いた、年齢の推定方法、年齢の推定装置、及び年齢の推定プログラム、並びに空間周波数を用いた、男女の判別方法、男女の判別装置、及び男女の判別プログラムに関するものである。
若々しくありたいとの願いは、女性のみならず万人のものである。このための各種の美容的手段、例えば、エステティック、基礎化粧料、メークアップ化粧料、特殊メイク、健康食品、或いは美容整形等が存する。
若々しさの客観的な度合いのうち特に顔に関するもの、言い換えれば、実年齢と「見かけの印象年齢」とのギャップは、エステティックや化粧料等の各種の美容的手段の効果の評価において、極めて重要である。
しかし、例えば、エステティックや化粧料の効果を評価するために、見かけの印象年齢を利用する場合、見かけの印象年齢の評価者間の個人差や男女差等が影響し、評価の再現性が得られないなどの課題が存していた。
再現性よく年齢を推定する技術は、前記のエステティックや化粧料等の各種美容的手段の効果の評価を始め、酒・たばこ等の年齢確認やマーケティングや防犯のための顔特性確認用の監視システム等、幅広い分野において非常に期待されている状況であった。
このような状況下において、かような技術として、例えば、特徴量として、目、口、鼻やあごの大きさ・長さ等の実測値や官能評価値を用いる年齢の推定方法が知られている(特許文献1,2)。また、しわやたるみのスコアを用いる年齢の推定方法も知られている(特許文献3)。また、顔の構成部品或いは各部位の物理量(大きさや距離)からの加齢変化の推定方法の技術が開示されている(特許文献4)。
近年、撮像機器の進歩に加え、画像処理や統計解析処理の進歩に伴って、高速且つ高精度に顔画像をコンピュータに取込み、年齢層、性別、顔特性を認識し、人物を推定する監視・認識システムの進展が目覚ましい。
このような技術として、例えば、画像の持つ特徴量であるエッジ化や二値化等の画像処理値を用いた年齢推定システム(例えば、特許文献5、6)、目鼻や口等の特徴点の特徴量(位置、濃淡、皺の数)を利用した人物属性推定技術(例えば、特許文献7)、人間の知覚年齢距離を評価基準として画像の次元圧縮方法と識別器を選択する年齢推定技術(例えば、特許文献8)等が開示されている。また、顔画像の特徴情報(画像の部位ごとの濃淡情報、部位の大きさなど)の類似度を用いた年齢・性別判別技術が開示されている(例えば、特許文献11)。
一方、近年、空間周波数に着目した技術、即ち、空間的な周期性によって画像のテクスチャ特性が変化することに着目した技術が開発され、注目されている。例えば、空間周波数を変えることによる各種のテクスチャを持つ肌のシミュレーション画像作成方法が開示されている(例えば、特許文献9)。
本出願人は、かような空間周波数を利用する技術を用いてメークアップ時の空間周波数のパターン分析を行い、メークアップの持つ「顔の立体感」に関する効果を評価する技術を開示している(例えば、特許文献10)。
特開平11−265443号公報 特開2000−014661号公報 特開2002−330943号公報 特開2002−360544号公報 特開2009−086901号公報 特開2009−271885号公報 特開2008−282089号公報 特開2010−113526号公報 特開2004−283357号公報 特開2004−272849号公報 特開2005−165447号公報
特許文献1、2及び4に記載されるような、顔の部位の大きさや部位間の長さ等の物理的形状に基づいて年齢を推定する方法は、個々の対象者について測定の基準となる位置を特定するのが難しく、十分に高い精度で年齢を推定できるものではなかった。
また、特許文献2に記載されるような官能評価値を用いて年齢を推定する方法は、評価者間の個人差が少なからず影響するという問題があった。また、特許文献3に記載されるようなしわやたるみのスコアを用いて年齢を推定する方法は、しわ、たるみが発生しやすい特定の部位のみに着目するため、比較的若い人を含む広範囲の年代の対象者の年齢を推定することが難しかった。また、上述したように部位の特定が難しいという問題があった。
特許文献5、6に記載される技術は、複数の異なる基準による年齢推定の結果を統合することにより、年齢推定の精度を向上させるものである。また、特許文献8に記載される技術は、知覚年齢距離という特定の評価基準に基づいて人間が知覚する結果に近い推定値を得ようとするものである。また、特許文献11に関する技術は、類似度という特定の指標に基づいて推定誤差を小さくしようとするものである。これらの技術は、何れも年齢推定の演算に用いる基準を複数設けることにより推定誤差を小さくするものである。
また、特許文献7に記載される技術は、推定に用いるスコアを一定の条件に基づいて補正しようとするものであり、主に推定に用いる入力データの精度の向上に着目した技術である。
上述のとおり、従来、顔画像を用いた年齢の推定や男女の判別に用いられてきた特徴量としては、顔の部位の大きさや部位間の距離、皺の数や状態を示すスコア、顔の部位の濃淡、又はこれらの加工値にとどまっているのが実情であった。また、従来の年齢や性別の判定方法においては、その推定精度を高めるためには、顔の複数の部位を特定するための情報処理や推定精度を高めるための基準を複数設けることが必須であった。
そこで、本発明は、顔画像を用いた年齢の推定において、高精度かつ再現性良く年齢を推定する新規な技術を提供することを課題とする。また、本発明は、顔画像を用いた男女の判別において、高精度かつ再現性良く男女を判別する新規な技術を提供することを課題とする。
この様な状況に鑑みて、本発明者らは、年齢の推定や男女の判別を精度よく行う技術を求めて鋭意研究努力を重ねた結果、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢、又はこれと性別との間に、高い相関関係があることを見出した。さらに、本発明者らは、これらの相関関係について分析した結果、空間周波数帯域毎に、年齢の推定や男女の判別に関連する加齢構造や男女差特性の各種情報が偏在していることを見出した。そして、本発明者らは、この加齢構造や男女差特性の情報と密接に関係する空間周波数帯域に属する空間周波数の強度を利用して、年齢(実年齢又は見かけの印象年齢)の推定及び男女の判別を、高精度かつ再現性よく行うことができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、以下のとおりである。
上記課題を解決する本発明は、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係に基づいて、対象者の顔画像データから該対象者の年齢を推定することを含む、年齢の推定方法である。
後述する実施例に示す通り、空間周波数の強度は年齢と高い相関関係を有するため、高精度かつ再現性良く対象者の顔画像データから該対象者の年齢を推定することができる。
本発明の好ましい形態では、前記相関関係は式又はモデルにより示され、前記対象者の顔画像データから得られる空間周波数の強度を、前記式又はモデルに適用することにより該対象者の推定年齢を得る。
相関関係を示す式又はモデルを用いることにより、コンピュータを用いるなどして簡便に年齢を推定することができる。
本発明の好ましい形態では、前記年齢の推定方法は、以下の工程を含む。
対象者の顔画像データを取得する工程
取得された顔画像データより空間周波数の強度を算出する工程
予め用意した、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す式又はモデルに、前記算出した空間周波数の強度を適用して、前記対象者の推定年齢を算出する工程
本発明の好ましい形態では、前記式は、重回帰分析より得られた重回帰式又はPLSより得られた予測式である。
重回帰式又は予測式を用いることで、より高精度に対象者の推定年齢を得ることができる。
前記顔画像データとしては、顔の部位又は全顔の画像データを用いることができる。すなわち利用する顔画像が部位のものであっても全顔のものであっても、精度よく年齢の推定を行うことができる。
本発明は、実年齢の推定にも、見かけの印象年齢の推定(評価)にも用いることができる。実年齢を推定する際には、空間周波数の強度と実年齢との相関関係を用いればよいし、見かけの印象年齢を推定する際には、空間周波数の強度と見かけの印象年齢との相関関係を用いればよい。
本発明の好ましい形態では、前記顔画像データとしてカラー画像データを用い、前記空間周波数の強度は、複数のカラーチャネルから算出された空間周波数の強度の組み合わせを含む。
カラーチャネル毎に算出した空間周波数の強度を組み合わせて用いることにより、モノクロ画像データ(輝度データ)から算出した空間周波数の強度のみを用いた場合に比して、年齢、特に見かけの印象年齢を高精度に推定(評価)することができる。
本発明の好ましい形態では、前記空間周波数は、複数の異なる空間周波数帯域に属している。
複数の異なる空間周波数帯域に属する空間周波数の強度を用いることで、高精度に年齢を推定することができる。
本発明の好ましい形態では、前記空間周波数帯域は、50cycle/image-width以下の低周波数域及び50cycle/image-widthより大きい高周波数域である。
低周波数域、及び高周波数域の空間周波数の強度を組み合わせて用いることで、異なる種類の加齢構造に関する情報を組み合わせて利用することができ、より高精度に年齢を推定することができる。
異なる空間周波数を用いる場合において、これらの空間周波数は、好ましくは10cycle/image-width以上の差を有する。これにより、異なる種類の加齢構造に関する情報をより効果的に利用することができ、より高精度に年齢を推定することができる。
本発明の好ましい形態では、前記対象者が、女性であり、前記相関関係が、女性の全顔の画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係であり、前記空間周波数は、以下の各空間周波数帯域に属する少なくとも4つの空間周波数を含む。
0〜50cycle/image-width
50〜100cycle/image-width
100〜200cycle/image-width
200cycle/image-width〜
これにより、女性に特有の加齢構造に関する情報を有する空間周波数帯域を効率よく用い、高精度に年齢を推定することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記対象者が、男性であり、前記相関関係が、男性の全顔の画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係であり、前記空間周波数は、以下の各空間周波数帯域に属する少なくとも4つの空間周波数を含む。
0〜50cycle/image-width
50〜100cycle/image-width
100〜150cycle/image-width
150cycle/image-width〜
これにより、男性に特有の加齢構造に関する情報を有する空間周波数帯域を効率よく用い、高精度に年齢を推定することが可能となる。
本発明の好ましい形態では、前記相関関係が、唇の画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係であり、前記空間周波数は、以下の各空間周波数帯域に属する少なくとも3つの空間周波数を含む。
0〜40cycle/image-width
40〜100cycle/image-width
100cycle/image-width〜
これにより、唇という限られた部位から、唇に特有の加齢構造に関する情報を有する空間周波数帯域を効率的に用い、高精度に年齢を推定することが可能となる。
また、上記課題を解決する本発明は、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す年齢相関データを記憶する記憶手段と、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された年齢相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段と、を備える、年齢推定装置に関する。
本発明の年齢推定装置は、対象者の顔画像データから、高精度に年齢を推定できるものである。
また、上記課題を解決する本発明は、コンピュータを、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す年齢相関データを記憶する記憶手段、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された年齢相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段、として機能させるための、年齢推定プログラムに関する。
本発明の年齢推定プログラムは、コンピュータに対象者の顔画像データから、高精度に年齢を推定させるものである。
上記課題を解決する本発明は、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係に基づいて、対象者の顔画像データから該対象者の男女を判別することを含む、男女の判別方法である。
後述する実施例に示す通り、空間周波数の強度は性別と高い相関関係を有するため、高精度に対象者の顔画像データから該対象者の男女を判別することができる。
本発明の好ましい形態では、前記相関関係は式又はモデルにより示され、前記対象者の顔画像データの空間周波数の強度を、前記式又はモデルに適用することにより該対象者の男女を判別する。
相関関係を示す式又はモデルを用いることにより、コンピュータを用いるなどして簡便に男女を判別することができる。
本発明の好ましい形態では、前記式は、判別分析により得られる判別関数である。
判別関数を用いることで、より高精度に対象者の男女を判別することができる。
本発明の好ましい形態では、前記空間周波数は、100〜250cycle/image-widthの空間周波数帯域に属する。
この帯域の空間周波数の強度を利用することで、男女差を示す構造に関する情報を効率よく利用し、男女の判別を高精度に行うことができる。
本発明の好ましい形態では、前記男女の判別方法は、以下の工程を含む。
顔画像データを取得する工程
取得された該顔画像データより空間周波数の強度を算出する工程
予め用意した、顔画像データから得られる空間周波数の強度と男女のグループ化変数との相関関係を示す判別関数に、前記算出した空間周波数の強度を適用して男女のグループ化変数を得る工程
得られたグループ化変数に基づいて、男女を判別する工程
また、上記課題を解決する本発明は、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データを記憶する記憶手段と、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段と、を備える、男女判別装置に関する。
本発明の男女判別装置は、対象者の顔画像データから、高精度に男女を判別できるものである。
また、上記課題を解決する本発明は、コンピュータを、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データを記憶する記憶手段、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段、として機能させるための、男女判別プログラムに関する。
本発明の男女判別プログラムは、コンピュータに対象者の顔画像データから、高精度に男女を判別させるものである。
さらに、上記課題を解決する本発明は、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データ、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を男女別に示す男性年齢相関データ及び女性年齢相関データを記憶する記憶手段と、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段と、前記性別判別手段により判別された性別に基づいて、男性年齢相関データ又は女性年齢相関データを選択する、年齢相関データ選択手段と、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記相関データ選択手段により選択された相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段と、を備える、年齢推定装置に関する。
本発明の年齢推定装置は、男女の判別結果に応じて、その性別に特徴的な加齢構造を考慮した相関データを用いて年齢を推定するため、極めて高精度で年齢を推定することを可能にする。
本発明によれば、顔画像データより得られた空間周波数を用いて、年齢(実年齢又は見かけの印象年齢)を高精度且つ再現性よく推定したり、男女を高精度且つ再現性よく判別したりすることができる。
また、本発明の年齢の推定技術や男女の判別技術を用いれば、メークアップやエステティックの効果や化粧料素材の評価等を簡便に行うことができる。
1024×1024画素のグレー顔画像である(図面代用写真)。 顔画像の空間周波数のスペクトルパターン(空間周波数vsパワー対数)を示す図である。 見かけの印象年齢の評価に用いる、顔画像の年代別標準写真の例を示す図である(図面代用写真)。 空間周波数別の、空間周波数パワー対数と女性実年齢との相関係数を示す図である。 空間周波数別の、空間周波数パワー対数と男性実年齢との相関係数を示す図である。 見かけの印象年齢の推定方法の工程を示す図である。 見かけの印象年齢の推定装置のハードウェアブロック図である。 実施例1で得られた、第三者による見かけの印象年齢と、本発明の方法により得られた推定年齢との相関関係を示す図(検量線)である。 実施例3で使用した、62歳女性の素顔(右)とメーク顔(左)の各グレー画像である(図面代用写真)。 実施例4で得られた、男女判別の線形判別関数の得点ヒストグラムを示す図である。 実施例5で得られた、実年齢と、本発明の方法により得られた推定年齢との相関関係を示す図(検量線)である。 実施例6で得られた、実年齢と、本発明の方法により得られた推定年齢との相関関係を示す図(検量線)である。 実施例7で得られた、実年齢と、本発明の方法により得られた推定年齢との相関関係を示す図(検量線)である。
[1]本発明の年齢の推定方法
本発明は、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係に基づいて、対象者の顔画像データから該対象者の年齢を推定することを含む、年齢の推定方法である。相関関係は、好ましくは式又はモデルで示される。
式又はモデルとしては、回帰式又は回帰モデルが好ましく挙げられ、さらに好ましくは重回帰式又は予測式が挙げられる。
<実年齢及び見かけの印象年齢の定義>
本発明にいう「年齢」には、実年齢及び見かけの印象年齢が含まれる。
前記「実年齢」とは生年月日によって決定される年齢であり、かような実年齢の推定技術は前述したように各種監視システム等、幅広い用途に供することができる。
これに対して、「見かけの印象年齢」とは、その第三者が客観的に見た感じの印象による年齢であり、見た感じが実年齢より若々しく見えたり老けて見えたりすることを前提とするものである。見かけの印象年齢の推定の技術は、前述したような各種美容的手段の効果の評価に有用である。また、各種美容的手段による見かけの印象年齢の変化を評価するのにも有用である。例えば、メークアップによる見かけの印象年齢の変化を評価するのにも応用できる。見かけの印象年齢には、全体としての見かけの印象年齢の他、特定の加齢現象に比重をおいた見かけの印象年齢、例えば、シミの状態に比重をおいた「シミ年齢」、シワの状態に比重をおいた「シワ年齢」、肌のキメに比重をおいた「キメ年齢」等の見かけの印象年齢も含まれる。
<顔画像データ>
本発明に用いる対象者の顔画像データとしては、全顔又は顔の部位の画像データを用いることができる。
全顔の画像データを用いる場合には、頭髪部分を除いた全顔データを用いることがより好ましい(図1参照)。これにより、より高精度に年齢を推定することができる。この場合の該顔画像の大きさは、実年齢や見かけの印象年齢を推定するために必要な解像度及び空間周波数の強度を算出するためのサンプリング定理を考慮すると、30cm×30cm程度の範囲で撮影すればよく、該画像は512×512画素以上の画像であることが好ましい。後述するとおり、画素数は画像に含まれる空間周波数帯域の広さに関係するためである。
顔の部位の画像データとしては、唇、目、鼻、額、頬、首等の画像データが挙げられる。中でも、唇の画像データ又は頬の画像データが好ましく用いられる。これは、後述する実施例に示す通り、唇の画像データから得られる空間周波数の強度は、年齢との相関関係が高いため、高精度で年齢を推定することができるためである。例えば、唇、目、鼻等の部位の画像を用いる場合には、その部位全体の画像を用いることが好ましい。また、頬や額等の顔の部位の画像を用いる場合には、少なくともこれらの部位の2cm×2cm程度の領域の画像を用いることが好ましい。これにより異なる加齢構造に関する情報を十分に取得することができ、高精度に年齢を推定できる。また、これらの場合において、画像データの画素数は、好ましくは256画素以上、より好ましくは512画素以上である。後述するとおり、画素数は画像に含まれる空間周波数帯域の広さに関係するためである。
また、本発明において、顔画像データとしては、モノクロ画像データ(輝度データ)であってもカラー画像データであってもよい。モノクロ画像又はカラー画像とも目的や用途に応じて選択すればよい。例えば、肌色や肌トラブル等による影響を抑えた年齢推定の場合はモノクロ画像データを用いることが好ましい。
カラー画像データを用いる場合は、RGBのカラーチャネルのデータのうち、任意のチャネルから得られるデータを単独で、或いは組み合わせて利用することができる。また、これから変換されるモノクロ画像データ(輝度データ)をさらに組み合わせて利用することもできる。例えば、加齢によるシミ情報を有効に利用して、上述した「シミ年齢」を推定する場合は、カラー画像のBチャネルデータを用いることが好ましく例示できる。また、シミ情報を取り除いて、キメやシワ等に比重を置いて年齢を推定したい場合は、カラー画像のBチャネルデータを用いずにカラー画像のRチャネルデータを用いることが好ましく例示できる。
また、カラーチャネル毎に算出された空間周波数の強度を組み合わせて用いることで、モノクロ画像データから算出された空間周波数の強度のみを用いる場合に比して、総合的な見かけの印象年齢を高精度に推定することができる。また、カラーチャネル毎に算出された空間周波数の強度とモノクロ画像データから算出された空間周波数の強度を組み合わせて用いることも総合的な見かけの印象年齢を高精度に推定する観点から好ましい。このような観点で、用いるカラーチャネルとしては、Rチャネル及びBチャネルの組み合わせを含むことが好ましい。また、RGB全てのチャネルの組み合わせを含むことも好ましい。
「顔画像データ」の取得は、定法に従い行うことができる。例えば、正面顔を撮像し、これを、デジタルカメラ等を利用してデジタル情報としてパソコンに取り込めばよい。
<空間周波数の定義>
前記「空間周波数」とは既に知られているように、空間的周期を持つ構造の性質であり、単位長に含まれる構造の繰り返しの多さを表す。国際単位系では、メートル当たりの周期のことであるが、画像処理分野では、ミリメートル当たりの線数が用いられる。
また、空間周波数の単位として、画像長あたりの周期数(cycle/image-width)を用いることもできる。
ある画像に含まれる最大周期数は、該画像の長さに含まれる画素数(ピクセル、ドット)の1/2である。すなわち、画像長が512ピクセルの画像であれば、空間周波数帯域は0〜256cycle/image-width、画像長が1024ピクセルの画像であれば、空間周波数帯域は0〜512cycle/image-widthとなる。
<空間周波数の強度の算出方法>
前記「空間周波数の強度」とは、各空間周波数における振幅値又はパワー(パワー対数)である。
前記顔画像データからの空間周波数の強度の算出は、一般的な方法に従って行えばよい。モノクロ画像データを用いる場合には、例えば、市販の画像処理ソフトウェア(例えば、アドビシステム社のPhotoshop(登録商標)CS3やナノシステム社のNanoHunter NS2K−Pro(登録商標))を利用して、該顔画像データから輝度データ(モノクロ画像データ)を調整する。調整された該モノクロ画像データ又はカラー画像データについて、市販の画像解析ソフトウェア(例えば、イメージセンス社製のフーリエ位相解析プログラムやデジタル・ビーイング・キッズ社製のPoplmaging)等を利用して、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)を行えば、空間周波数の強度である、振幅値又はパワーを算出できる。図2に空間周波数解析の例として、1024×1024画素のグレー画像に対してFFT処理した結果であるスペクトルパターンを示す。FFT処理により0〜1024/2の各空間周波数(単位:cycle/image-width)ごとの強度(振幅値又はパワー)が算出され、これより顔画像が有する空間周波数特性が明らかとなる。
また、カラー画像の場合には、カラーチャネル毎に空間周波数の強度を算出する。
本発明の大きな利点は、対象者の顔画像データから年齢の推定に必要な数値データ(空間周波数の強度(パワースペクトル))を容易に得ることができる点にある。すなわち、従来の技術では、年齢の推定に必要な各部位の大きさや部位間の距離を算出するために、対象者の顔画像データ毎に所定の位置を詳細に特定しなければならず、この特定が正確でない場合には推定精度が低下するという問題があった。しかしながら、本発明で用いる年齢の推定に必要な空間周波数の強度は、従来用いられている市販のソフトウェアを用いて、容易に定量的に算出することができる。
<年齢の推定方法>
本発明では、上述した方法によって、年齢を推定すべき対象者の顔画像データから得られた空間周波数の強度から、予め分析しておいた顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係に基づいて、該対象者の年齢を推定する。
推定に用いる空間周波数の強度としては、任意の空間周波数の強度を用いることができるが、精度のよい推定を行う観点から、複数の異なる空間周波数帯域に属する空間周波数を用いることが好ましい。本発明の好ましい形態では、前記空間周波数帯域は、50cycle/image-width以下の低周波数域、及び50cycle/image-widthより大きい高周波数域である。さらに好ましい形態では、前記高周波数域は、50〜100cycle/image-widthの中間周波数域、及び100cycle/image-width〜の高周波数域に分けることができる。
異なる帯域の空間周波数の強度を用いることで、各帯域に存在する異なる加齢構造に関する情報を組み合わせて利用することができ、総合的に年齢を推定することができる。
また、この場合において、複数の空間周波数は、好ましくは10cycle/image-width以上、さらに好ましくは20cycle/image-width以上の差を有する。これにより、異なる加齢構造に関する情報を有効に利用することができる。
顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係は、回帰分析等の多変量解析により予め求めておくことができる。
以下、前記相関関係を求める方法について、顔画像データから得られる空間周波数の強度から、見かけの印象年齢を推定しようとする場合を例として、詳述する。
(1)見かけの印象年齢の評価
顔画像データから得られる空間周波数の強度と見かけの印象年齢との相関関係を示す式又はモデルを得るために、評価者が、複数の人物について見かけの印象年齢を目視評価する。
評価される人物の数としては、少なくとも50以上、好ましくは100以上、より好ましくは500以上である。また、各年代別に同程度の人数分布であることが好ましい。
見かけの印象年齢に関して、本人による評価と第三者による評価とではギャップが存することが多いため、評価者は第三者であることが望ましい。前記見かけの印象年齢を評価する評価者の選定は、第三者を代表するのに適当な評価者を選ぶという観点でよく、評価者の個人差、男女差、年齢差、嗜好性、更には再現性等、種々の問題を考慮することが重要である。例えば、美容分野での評価等の経験や専門性を有する評価者が好ましく挙げられる。評価者の数としては複数、具体的には、5〜10名程度が好ましい。複数の評価者による評価結果を統計的に処理することで、例えば、外れ値を除いた平均値や中央値等を算出し、各人物の客観的な見かけの印象年齢とすることができる。
さらに、評価の再現性を良くするため、評価基準として、基準写真等を用いることがより好ましい。例えば、5〜10歳刻みの年代別標準写真を予め作成して、該基準である標準写真との年齢差を判定するか、若しくは実年齢を呈示し、その差を評価させることが望ましい。図3に、20〜80歳代までの10歳刻みの顔画像の年代別標準写真の1例を示す。右に行くほど年代が高くなっている。標準写真を作成する方法としては、顔認識の専門家により、年代別の顔写真データベースから標準的な写真を選択する方法や、年代別の複数の顔写真をモーフィングソフトで処理し、平均顔画像を作成する方法等が挙げられる。いずれの場合も、当該技術分野では、作成の基礎となる母集団が100程度あればある程度の信頼性を有する基準写真とすることができ、母集団が1,000を超えれば、十分に信頼度の高い基準写真とすることができる。
人物の見かけの印象年齢の評価は、該人物と直接対峙して評価してもよいが、後述するように人物を写した顔画像を用いて評価することが望ましい。これは、図1に示すように、表情、髪型や背景、或いは肌色や肌トラブル等による評価精度を低下させる影響を除外できるためである。
(2)空間周波数の強度の算出
次に、前記複数の人物が写された顔画像データから空間周波数の強度を算出する。空間周波数の強度の算出については、上述した通りである。ここで用いる顔画像は、上記の見かけの印象年齢の評価に用いた顔画像と同じものであることが好ましい。これにより、空間周波数の強度と見かけの印象年齢との相関関係をより正確に求めることができる。
(3)データベース(DB)の作成
前記相関関係を求めるために、空間周波数の強度と見かけの印象年齢とを関連付けたデータベース(DB)を作成する。
予め用意する、見かけの印象年齢と空間周波数の強度との関係を示す、式又はモデルの作成ためのDBの作成は、男女別、人種別に作成されることが好ましい。また、各年代別に同程度の人数分布であることが好ましい。また、DBの人数としては、少なくとも50以上、好ましくは100以上、より好ましくは500以上である。DBの構造としては、例えば行列形式(マトリックス)であれば、行に人物、列項目として、前述のようにして算出された見かけの印象年齢、前記顔画像データより算出された空間周波数の強度を入力することができる。
また、後述する実年齢の推定や、後述する男女の判別を行うためのDBも兼ねるように、顔画像に写された人物の実年齢、性別を表わす男女のグループ変数を列項目に加えてもよい。
このDBは、新規に取得した対象者の顔画像データから見かけの印象年齢を推定した後、空間周波数の強度と推定値を追加することで、更新してもよい。必要に応じて、後述するように多変量解析を行って式又はモデルを更新することもできる。該更新によって推定精度が向上する所以による。
かようなDBの利用は、実年齢の推定においても同様である。後述する実施例1及び2にてより詳細に示すが、該DBの利用によって以下のようなことも分かる。例えば、測定した空間周波数パワーと年齢について相関分析を行い、各空間周波数別の、年齢とパワーとの相関係数を求めれば、相関係数が高い空間周波数帯域を特定することができ、この帯域には極めて多量の加齢構造に関する情報(加齢情報)が存することが分かる(図4:女性DBの相関分析、図5:男性DBの相関分析)。また、該空間周波数に対するクラスター分析(平均ユークリッド距離によるワード(Ward)法)を行えば、空間周波数帯域と顔画像の特徴との関係も明確になり、空間周波数帯域毎に含まれる加齢情報が詳細に分かる。
後述する実施例で作成したDBに含まれる空間周波数についてクラスター分析を行うと、デンドログラムから、0〜50(cycle/image-width)にはハリ感やタルミの情報、50〜100(cycle/image-width)には大ジワやフェイスラインの情報というように、空間周波数帯域毎に加齢情報の偏在性が示される。したがって、かような各空間周波数帯域から、空間周波数を選択し組み合わせて回帰式や予測式の説明変数として用いることで、年齢を精度よく推定できることが理解される。
(4)式又はモデルの作成
見かけの印象年齢と空間周波数の強度との相関関係を示す、式又はモデルを作成するためには、前記DBを利用し、見かけの印象年齢及び空間周波数の強度を多変量解析すればよい。該多変量解析としては、目的変数と説明変数との関係を利用できるものが好ましく、判別分析、回帰分析(MLR、PLS、PCR、ロジスティック)を好ましく例示することができる。これらの内、特に好ましいのは重回帰分析(MLR)、非線形回帰分析(PLS:Partial Least Squares)である。例えば、空間周波数の強度を説明変数として、見かけの印象年齢を目的変数として重回帰分析を行なえば重回帰式を得ることができる。また、同様にPLSを行えば予測式(予測モデル)を得ることができる。
また、精度良い式又はモデルを得るために、主成分分析、因子分析、数量化理論一類、数量化理論二類、数量化理論三類、多次元尺度法、教師ありクラスタリング、ニューラルネットワーク、アンサンブル学習法、等の多変量解析を適宜用いることができる。中でも好ましいのは、ニューラルネットワーク、判別分析及び数量化理論一類である。
これらの多変量解析は、フリーソフトや市販されているものを用いて行うことができる。
このようにして得た式又はモデルにおける説明変数である空間周波数の強度は、複数の異なる空間周波数帯域に属する空間周波数の強度であることが好ましい。複数の異なる空間周波数帯域に属する空間周波数の強度を用いることで、高精度に年齢を推定することができる。本発明の好ましい形態では、前記空間周波数帯域は、50cycle/image-width以下の低周波数域、及び50cycle/image-widthより大きい高周波数域である。さらに好ましい形態では、前記高周波数域は、50〜100cycle/image-widthの中間周波数域、及び100cycle/image-widthより大きい高周波数域に分けることができる。
異なる帯域の空間周波数の強度を用いることで、各帯域に存在する異なる加齢情報を組み合わせて利用することができ、総合的に高精度に年齢を推定することができる。
また、この場合において、複数の空間周波数は、好ましくは10cycle/image-width以上、さらに好ましくは20cycle/image-width以上の差を有する。これにより、異なる加齢情報をより有効に利用することができる。
さらに高精度に年齢を推定するために、男女別に、用いる空間周波数帯域を最適化することができる。全顔の画像データを用いて女性の年齢を推定する場合には、以下の各帯域に属する少なくとも4つの空間周波数を用いることが好ましい。これらの帯域は、後述する実施例に示す通り、多数の人物から取得したデータをクラスター分析し、空間周波数パワーの変化特性が類似する空間周波数毎に分類することで特定される。
(女性の年齢推定)
0〜50cycle/image-width
50〜100cycle/image-width
100〜200cycle/image-width
200cycle/image-width〜
一方、全顔の画像データを用いて男性の年齢を推定する場合には、以下の各帯域に属する少なくとも4つの空間周波数を用いることが好ましい。
(男性の年齢推定)
0〜50cycle/image-width
50〜100cycle/image-width
100〜150cycle/image-width
150cycle/image-width〜
両者を比較して分かるように、女性の年齢推定においては、200cycle/image-width以上の特に高い空間周波数を用いることが好ましい一方、男性の年齢推定においては、必ずしもこのような空間周波数を用いる必要がない。女性では、加齢情報が高周波数域に存在する一方で、男性では、加齢情報が高周波数域にあまり存在しないためである。
この観点から、女性の年齢推定に用いる空間周波数帯域の上限は、500cycle/image-width程度、男性の年齢推定に用いる空間周波数帯域の上限は、200cycle/image-width程度を目安とすることができる。
さらに高精度に年齢を推定するために、推定に用いる部位別に、用いる空間周波数帯域を変えることができる。唇の画像データを用いる場合には、以下の各帯域に属する少なくとも3つの空間周波数を用いることが好ましい。これらの帯域は、後述する実施例に示す通り、多数の人物から取得したデータをクラスター分析し、空間周波数パワーの変化特性が類似する空間周波数毎に分類することで特定される。
(唇を用いた年齢推定)
0〜40cycle/image-width
40〜100cycle/image-width
100cycle/image-width〜
唇の場合、240cycle/image-width以上の高周波数域には、あまり加齢情報が存在しないため、この帯域は必ずしも用いる必要がない。この観点から、唇の画像データから年齢を推定する場合の空間周波数帯域の上限は、240cycle/image-width程度を目安とすることができる。
ここまで、空間周波数の強度と見かけの印象年齢との相関関係を求める方法について説明したが、実年齢を推定する場合には、空間周波数の強度と実年齢との相関関係を同様の方法により求めればよい。
(5)年齢の推定
年齢(実年齢又は見かけの印象年齢)の推定は、対象者の顔画像データの空間周波数の強度を、上述した方法などで得られた空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す式又はモデルに適用することにより行う。式又はモデルに適用することは、数値を式に代入することのほか、数値をモデルに照合することを含む。
これにより、年齢の推定値を得ることができる。
本発明の空間周波数を用いた、年齢(実年齢又は見かけの印象年齢)の推定方法の工程例を図6に示す。即ち、年齢を推定すべき対象者の顔画像データを取得した後(顔画像取得工程)、該顔画像データから、FFT処理を行って空間周波数の強度を算出する(空間周波数算出工程)。予め作成した、「年齢と空間周波数の強度との関係」を示す式(回帰式等)又はモデル(予測式)に、該対象者の空間周波数の強度(パワー、振幅値)を代入することで、推定年齢を算出する(年齢算出工程)。算出された推定年齢は、ディスプレイなどに表示することができる(年齢表示工程)。また、年齢算出工程で算出した推定年齢を空間周波数の強度と共にDBに追加し(フィードバック)、上記式又はモデルを更新してもよい。該更新によって推定精度が向上する所以による。
[2]本発明の年齢の推定装置
本発明の推定装置は、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す年齢相関データを記憶する記憶手段と、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された年齢相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段と、を備える。
本発明の推定装置は、例えば、以下のように構成することができる。以下の構成は例示であり、本発明は実施形態の構成に限定されない。図7は、顔画像より算出した空間周波数の強度を用いて、実年齢又は見かけの印象年齢を推定する推定装置のハードウェアブロック図であり、入力部1、CPU(Central Processing Unit)2、ROM(Read Only Memory)3、RAM(Random Access Memory)4、記録部5、操作部6及び表示部7を有している。これらは、相互にバスを介して接続されている。
前記強度算出手段、及び前記年齢算出手段は、CPU2によって実現されている。また、前記記憶手段は、ROM3によって実現されている。
入力部1は、デジタルカメラ、デジタル式マイクロスコープ、デジタルビデオ或いはスキャナー等の顔画像データを入力するための装置である。CPU2は、ROM3に記憶されているプログラムに従って、グレー画像データ(輝度データ)の作成、FFT処理による空間周波数の強度の算出、年齢(実年齢又は見かけの印象年齢)と空間周波数の強度との関係を示す式又はモデル(年齢相関データ)を用いた推定年齢の算出等の処理を実行する。ROM3には、本発明の年齢推定装置が機能する上で必要なプログラム、及び、年齢推定に必要な各種の式又はモデル(年齢相関データ)が記憶されている。ここには、式又はモデルを作成するのに必要なデータベースがさらに記憶されていてもよい。RAM4には、CPU2に実行させるOS(Operating System)プログラムや各種アプリケーションプログラムが一時的に格納される。記録部5は、磁気ディスク装置等を含み、RAM4の外部記憶として用いられる。操作部6は、所定のコマンドや式又はモデル等の必要なデータを入力するとき等に操作される。表示部7は、年齢の推定結果等を表示できるものであればよく、例えば、CRT(Cathode Ray Tubu)や液晶ディスプレイ等による表示装置、スピーカー等の音声出力装置或いはプリンタ等が挙げられる。
[3]本発明の年齢の推定プログラム
本発明の推定プログラムは、コンピュータ、その他の装置、機械等を、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す年齢相関データを記憶する記憶手段、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された年齢相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段、として機能させる。また、本発明はこのようなプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録したものでもよい。
[4]本発明の男女の判別方法
本発明の男女の判別方法は、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係に基づいて、対象者の顔画像データから該対象者の男女を判別することを含む。相関関係は、好ましくは式又はモデルで示される。
式又はモデルとしては、判別関数が好ましく挙げられる。
本発明の男女の判別方法において用いる顔画像データ及びその取得方法、空間周波数の強度の定義及びその算出方法については、上述した年齢の推定方法の説明がそのままあてはまる。
本発明では、上述した方法によって、男女を判別すべき対象者の顔画像データから得られた空間周波数の強度から、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係に基づいて、該対象者の男女を判別する。
判別に用いる空間周波数としては、任意の空間周波数の強度を用いることができる。中でも、100〜250cycle/image-width、好ましくは150〜200cycle/image-widthの周波数域に属する空間周波数を用いることが好ましい。これは、後述する実施例4に示すように、この高周波数域の空間周波数の強度の違いが、男女差をよく説明しているためである。
さらに精度の高い判別を行う観点から、上記の高周波数域に加え、1〜50cycle/image-widthの低周波数域の空間周波数の強度を用いることが好ましい。これにより、高周波数域に表れない男女差を加味することができる。
顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係は、判別分析等の多変量解析により予め求めておくことができる。
以下、前記相関関係を求める方法について、全顔の画像データから得られる空間周波数の強度を用いる場合を例として、詳述する。
(1)空間周波数の強度の算出
複数の人物が写された顔画像データから空間周波数の強度を算出する。空間周波数の強度の算出については、上述した通りである。
(2)データベース(DB)の作成
前記相関関係を求めるために、空間周波数の強度と性別とを関連付けたデータベース(DB)を作成する。
予め用意する、性別と空間周波数の強度との関係を示す、式又はモデルの作成ためのDBは、各年代別に同程度の人数分布であることが好ましい。また、DBの人数としては、少なくとも50以上、好ましくは100以上、より好ましくは500以上である。DBの構造としては、例えば行列形式(マトリックス)であれば、行に人物、列項目として、性別を入力する。性別は、男女のグループ化変数として、入力することができる。これにより、相関関係を判別関数で表すことができる。
また、上述した年齢の推定を行うためのDBも兼ね備えるように、顔画像に写された人物の実年齢、見かけの印象年齢を列項目に加えてもよい。
(3)式又はモデルの作成
性別と空間周波数の強度との相関関係を示す式又はモデルは、前記年齢の推定における年齢を男女のグループ化変数に置き換えれば同様にして作成することができる。即ち、男女のグループ化変数と空間周波数の強度とを多変量解析して得られる式を利用すればよい。該多変量解析としては、男女のグループという外的基準が質的に与えられるので、判別分析やニューラルネットワーク等が好ましい。本発明は、後述する実施例4に示すように、判別関数の説明変数として年齢を必要とせず、空間周波数だけで高精度に男女を判別できる、という極めて実用的な技術的特徴を有している。
このようにして得た式又はモデルにおける説明変数である空間周波数の強度として、100〜250cycle/image-width、好ましくは150〜200cycle/image-widthの周波数域に属する空間周波数の強度を用いることが好ましい。これにより、男女差を精度よく判別することができる。さらに、上記の高周波数域に加え、1〜50cycle/image-widthの低周波数域の空間周波数の強度を用いることが好ましい。これにより、高周波数域に表れない男女差を説明する要素を加味し、さらに精度のよい判別を行うことができる。
(4)男女の判別
男女の判別は、対象者の顔画像データの空間周波数の強度を、このようにして得られた男女のグループ化変数と空間周波数の強度との相関関係を示す式又はモデルに適用することにより行う。適用することには、数値を式に代入することのほか、数値をモデルに照合することが含まれる。
これにより、男女のグループ化変数を算出することができ、これより男女を判別することができる。
本発明の男女の判別方法では、性別を判別すべき対象者の顔画像データを取得した後、該顔画像データに対し、FFT処理を行って空間周波数の強度を算出する。予め作成した、「男女のグループ化変数と空間周波数の強度との関係」を示す式(判別関数)に、該対象者の空間周波数の強度(パワー、振幅値)を代入することで、男女のグループ化変数を得ることができる。得られた男女のグループ化変数に基づいて、男女を判別することができる。
[5]本発明の男女の判別装置
本発明の判別装置は、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データを記憶する記憶手段と、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段と、を備える。
本発明の判別装置は、上述した本発明の年齢の推定装置と同様に構成することができる。
[6]本発明の男女の判別プログラム
本発明の判別プログラムは、コンピュータ、その他の装置、機械等を、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データを記憶する記憶手段、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段、として機能させる。また、本発明はこのようなプログラムをコンピュータ等が読み取り可能な記録媒体に記録したものでもよい。
[7]年齢の推定装置の他の形態
上述した通り、本発明の年齢の推定方法及び男女の判別方法は、何れも顔画像データから得られる空間周波数の強度を用いるものである。
また、年齢の推定に用いられる年齢と空間周波数の強度との相関関係は、男女間で異なることが分かっている。
そこで、本発明の男女の判別方法により男女を判別した後に、その結果に基づいて、性別毎に最適な空間周波数の強度との相関関係を選択し、本発明の年齢の推定方法を実施すれば、より高精度に年齢を推定できる。
すなわち、これを実行する年齢の推定装置は、対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データ、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を男女別に示す男性年齢相関データ及び女性年齢相関データを記憶する記憶手段と、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段と、前記性別判別手段により判別された性別に基づいて、男性年齢相関データ又は女性年齢相関データを選択する、年齢相関データ選択手段と、前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記相関データ選択手段により選択された相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段と、を備える。
また、コンピュータをこれらの手段として機能させるためのプログラムも提供することができる。
以下に実施例を挙げて、本発明について更に詳細に説明を加えるが、本発明がこれら実施例にのみ限定されないことは言うまでもない。
<1>女性の年齢の推定
(1)「実年齢、見かけの印象年齢及び空間周波数の強度」の女性DBの作成
140名の女性(18〜82歳、平均年齢49.01±17.02歳)を対象に、デジタルカメラを用いて、30cm×30cmの範囲の顔画像を採取した。該画像についてアドビシステム社のPhotoshop(登録商標)CS3を用いて輝度調整し、1024×1024画素のグレー画像(図1参照)データを得た後、これに対して、The MathWork社製のMATLAB(登録商標)による自社製の空間周波数解析ソフトウェアを用い、空間周波数解析を行った(図2参照)。見かけの印象年齢の評価は、予め作成した年代別標準写真(図3参照)を用い、顔評価研究のない大学卒業1年目の新人9名(男性5名、女性4名)及び顔評価研究専門家5名(男性2名、女性3名)によって、前記グレー画像のA4サイズ印刷物の年齢を評価させた。見かけの印象年齢として、評価された年齢の最大値と最小値を除いた平均値を採用した。かようにして実年齢、見かけの印象年齢(新人評価、専門家評価)、及び空間周波数の強度(パワー、振幅値)の女性DBを作成した。
(2)女性DBの特徴分析
前記女性DBを対象に、エス・ピー・エス・エス社製のPASW(登録商標)Statistics17.0を用い、相関分析及びクラスター分析を行った。年齢(実年齢又は見かけの印象年齢)と空間周波数の強度とのPearsonの相関係数(両側)(図4参照)より、90〜360(cycle/image-width)の広い帯域(相関係数>0.60)において、極めて高い加齢情報が存することが分かる。また、全ての空間周波数について、クラスター分析により得られたデンドログラムから、強度の変化特性が類似する空間周波数を分類したところ、以下の4つの空間周波数帯域に分類された。各帯域の空間周波数強度を増減させて顔画像を変化させることにより、各帯域に存在する加齢情報を分析したところ、0〜50(cycle/image-width)にはハリ感やタルミ、50〜100(cycle/image-width)には大ジワやフェイスライン、100〜200(cycle/image-width)には小ジワ等、更に200〜512(cycle/image-width)では肌表面の質感やツヤ感等、空間周波数帯域毎に加齢構造情報の偏在性が示された。また、該偏在性は別DB群においても常に示されることから、かように示された4つの空間周波数帯域は、各々連続性を有する帯域群として定義できることが分かる。また、各空間周波数群からの適宜な周波数の選択やそれらの組合せを行うことによって、年齢等の推定精度の更なる向上が期待できることが分かる。
(3)「実年齢及び見かけの印象年齢と空間周波数の強度との関係」を示す式の作成
前記女性DBを対象に、実年齢及び見かけの印象年齢を目的変数、空間周波数(f)を説明変数として、エス・ピー・エス・エス社製のSPSS(登録商標)15.0Jを用いて、重回帰分析(ステップワイズ法)を行った。この結果である、実年齢及び見かけの印象年齢(新人評価)を推定する重回帰式の例、式(1)及び式(2)を以下に示す。式(2)において、8つの説明変数は4つの空間周波数帯域群より選択されており、これより各空間周波数群から適宜な周波数を選択することで良好に年齢を推定するできることが分かる。図8に、式(2)によって推定される、見かけの印象年齢(新人評価)とその推定年齢(Predicted Value)との相関関係(検量線)を示す。また、見かけの印象年齢の評価者を新人から専門家に変更した場合、推定式の重相関係数(R)=0.937と向上し、より高い精度で見かけの印象年齢を推定できることも分かる。
<実年齢推定値>=f132×84.220+f38×(−52.441)+f155×48.123+f3×(−18.802)+f102×46.773−124.562・・・(1)
重相関係数(R)=0.863
※f132,f38,f155,f3,f102は各空間周波数のパワー対数値
<見かけの印象年齢推定値(新人評価)>=f3×(−16.407)+f35×(−42.423)+f36(−37.139)+f43×43.577+f53×14.451+f132×96.466+f142×65.208+f242×19.649−198.272・・・(2)
重相関係数(R)=0.881
※f3,f35,f36,f43,f53,f132,f142,f242は各空間周波数のパワー対数値
(4)実年齢及び見かけの印象年齢の推定
推定すべき女性被験者(対象者)8名(平均年齢43.1歳)の顔画像の空間周波数の強度を得た後、上記で算出した重回帰式(1)及び(2)を用いて実年齢及び見かけの印象年齢(新人評価)を推定した。また、別途専門家による見かけの印象年齢を用いた場合についても、同様に回帰式を算出して推定を行った。結果を表1(誤差=推定年齢−(実年齢又は見かけの印象年齢))に示す。これより、実年齢及び見かけの印象年齢とも精度良く推定できることが分かる。また、見かけの印象年齢推定の重回帰式が精度の点で好ましく、専門家による見かけの印象年齢を用いた場合に更に精度の点で好ましいことが分かる。
<2>男性の年齢の推定
実施例1において、女性を男性に変えて同様の検討を行い、男性DBの作成、同DBの特徴分析及び「実年齢と空間周波数の強度との関係」を示す式を作成した。
(1)「実年齢及び空間周波数の強度」の男性DBの作成
139名の男性(19〜84歳、平均年齢51.51±17.83歳)を対象に、実施例1と同様の方法に従い、実年齢と空間周波数の強度(パワー、振幅値)のDBを作成した。
(2)男性DBの特徴分析
前記男性DBを対象に、同様の方法にて相関分析及びクラスター分析を行った。実年齢と空間周波数の強度とのPearsonの相関係数(両側)(図5参照)より、60〜240(cycle/image-width)の帯域(相関係数>0.60)において、高い加齢情報が存することが分かる。デンドログラムの解析からは、女性DBと同様に空間周波数帯域毎に加齢構造情報の偏在性が示された。男女の各DBを比較すると、図4及び図5に示すような差異を認めた。即ち、低〜中間周波数域(20〜100cycle/image-width)の相違は、男性のハリやタルミ等の急激な加齢変化が女性よりも顕著なためであり、高周波数域(200cycle/image-width以上)の相違は、男性は年齢に関わらず女性よりも肌表面の質感(ザラザラ感、きめの細かさ)が悪く加齢変化が表れにくいためと推察された。
すなわち、男性の場合には、0〜200cycle/image-width程度の帯域の使用が年齢の推定に効果的であることが分かった。また、女性DBの分析と同様、デンドログラムの解析から、0〜50cycle/image-width、50〜100cycle/image-width、100〜150cycle/image-width、150cycle/image-width以上の周波数帯域に異なる加齢情報が存在することが分かった。
(3)「実年齢と空間周波数の強度との関係」を示す式の作成
実施例2の男性DBを対象に、実年齢を目的変数、空間周波数(f)を説明変数として、エス・ピー・エス・エス社製のSPSS(登録商標)15.0Jを用いて、重回帰分析(ステップワイズ法)を行った。この結果である、実年齢を推定する重回帰式の例、式(3)を以下に示す。
<実年齢推定値>=f135×80.839+f5×(−23.510)+f3×(−10.595)+f105×64.765−164.187・・・(3)
重相関係数(R)=0.794
※f135,f5,f3,f105は各空間周波数のパワー対数値
(4)実年齢の推定
女性の年齢の推定方法と同様に、推定すべき男性被験者(対象者)5名(平均年齢40.8歳)の顔画像データから空間周波数の強度を得た後、上記で算出した重回帰式(3)を用いて実年齢を推定した。結果を表2(誤差=推定年齢−(実年齢))に示す。これより、実年齢を精度良く推定できることが分かる。
<3>見かけの印象年齢に対するメークアップ効果
本発明のメークアップによる見かけの印象年齢への影響を検討した。即ち、2名の女性(50歳、62歳)を対象に、素顔とメーク顔について実施例1の処理を行って空間周波数を算出した後、見かけの印象年齢推定用の重回帰式(2)を適用し、素顔とメーク顔について見かけの印象年齢を算出した。素顔を基準にメーク顔の年齢誤差を求めると、50歳の女性では、+0.7歳と殆ど変化しなかったが、62歳の女性(図9参照)では−9.8歳と大幅に若く見えるという結果であり、第三者評価とも一致する定量的技術であることが分かる。尚、グレー画像によるメークアップ効果を評価しているので、メークアップ化粧料による色相や彩度効果を反映していないが、重回帰式(2)における説明変数(グレー画像の各空間周波数帯域)のウェイトの変化から、メークアップ料の加齢構造への影響についても定量的に推察できる。
<4>男女の判別(判別式と判別分析結果)
実施例1の女性DB(N=140)と実施例2の男性DB(N=139)とを対象に、実施例1と同様に画像採取、画像処理及び空間周波数強度を得た。男女のグループ化変数の項目をDBに追加して、エス・ピー・エス・エス社製のPASW(登録商標)Statistics17.0を用いて判別分析を行った。得られた判別関数(判別式(4))と判別結果(表3、図10)を下記に示す。表3及び図10より、男女判別が90%以上と精度よく判別されることが分かる。また、判別式(4)のf173のパワー対数値の寄与が最大であるが、これは前述したように加齢による肌表面の質感の変化の男女差(図4、図5参照)に基づくもので、男女の判別において顔の造形変化(シワ、タルミ)より肌の質感が重要であることが分かる。また、このことから男女の判別に用いる顔画像データとしては、全顔のほか、頬、額、鼻等が好適であることが推定できる。
<線形判別関数>=f3×1.564+f6×3.340+f7×3.141+f41×0.669+f173×(−8.400)−8.895・・・(4)
正準相関係数(R)=0.811
※f3,f6,f7,f41,f173は各空間周波数のパワー対数値
<5>カラー画像を用いた年齢の推定
(1)「実年齢及び空間周波数の強度」のDBの作成
140名の女性(18〜82歳、平均年齢49.01±17.02歳)を対象に、デジタルカメラを用いて、30cm×30cmの範囲のカラー画像を採取した。1024×1024画素のカラー画像に対して、The MathWork社製のMATLAB(登録商標)による自社製の空間周波数解析ソフトウェアを用い、空間周波数解析を行った。続いて、実年齢及び空間周波数の強度の女性DBを作成した。
(2)DBの特徴分析
前記女性DBを対象に、エス・ピー・エス・エス社製のPASW(登録商標)Statistics17.0を用い、相関分析を行った。その結果、BチャネルとRチャネルの相関係数に、モノクロ画像データから得られた空間周波数の相関係数と異なる傾向が見られた。すなわち、Bチャネルでは、50〜150cycle/image-widthの帯域で、相関係数が高い傾向があった。また、Rチャネルでは、0〜50cycle/image-widthの帯域で、相関係数が高い傾向があった。
これらの各チャネルの上記帯域のパワー値を変化させて画像を変化させたところ、Bチャネルの上記領域にはシミに関する情報が存在することが分かった。
(3)「実年齢と空間周波数の強度との関係」を示す式の作成
前記DBを対象に、実年齢を目的変数、空間周波数(f)を説明変数として、PASW(登録商標)Statistics 17.0.3を用いて、重回帰分析(ステップワイズ法)を行い、重回帰式を得た。
その結果、Bチャネルの100〜150cycle/image-widthに属する空間周波数の強度が、最も高い相関係数を有していた。RGBチャネル全てから空間周波数の強度が説明変数として選択されていた。
図11に、得られた重回帰式によって推定される、実年齢と推定年齢(Predicted Value)との相関関係(検量線)を示す。重相関係数(R)は0.945であり、極めて高い精度で実年齢を推定できることが分かった。
<6>唇画像を利用した年齢の推定
(1)「実年齢及び空間周波数の強度」のDBの作成
140名の女性(18〜82歳、平均年齢49.01±17.02歳)を対象に、デジタルカメラを用いて、顔画像を採取した。この顔画像から唇部位を抽出するためのマスクレイヤーを掛けて1024×1024画素の解析用カラー画像を作成した。このカラー画像から得られる、RGBチャネルの各画像データ、及び輝度変換したモノクロ画像データの合計4画像データに対して、The MathWork社製のMATLAB(登録商標)による自社製の空間周波数解析ソフトウェアを用い、空間周波数解析を行った。続いて、実年齢及び空間周波数の強度(パワー、振幅値)のDBを作成した。
(2)DBの特徴分析
前記DBを対象に、エス・ピー・エス・エス社製のPASW(登録商標)Statistics17.0を用い、相関分析を行った。その結果、Bチャネルの相関係数に、モノクロ画像データから得られた空間周波数の相関係数と異なる傾向が見られた。すなわち、全体的に相関が高い170〜180cycle/image-width付近で、Bチャネルの相関係数が特に高かった。これより、Bチャネルの150〜200cycle/image-widthの帯域は、唇の主要な加齢情報を含んでいることが分かった。
また、モノクロ画像の空間周波数についてクラスター分析を行った。条件は、Ward法、平方ユークリッド距離、Z得点(変数別)とした。その結果、0〜40cycle/image-width、40〜100cycle/image-width、100〜240cycle/image-width、240〜512cycle/image-widthの4領域に分類された。各帯域の空間周波数パワーを増減させて顔画像を変化させることにより、各帯域に存在する加齢情報を分析したところ、240〜512cycle/image-widthには、あまり加齢情報が存在しないことが分かった。
(3)「実年齢と空間周波数の強度との関係」を示す式の作成
前記DBを対象に、実年齢を目的変数、空間周波数(f)を説明変数として、PASW(登録商標)Statistics 17.0を用い、重回帰分析(ステップワイズ法)を行い、重回帰式を得た。
その結果、RチャネルとBチャネルの1〜200cycle/image-widthに属する複数の空間周波数の強度が説明変数として選択された。このうち、Bチャネルの170〜180cycle/image-widthに属する空間周波数の強度が、最も高い相関係数を有していた。
図12に、得られた重回帰式によって推定される、実年齢と推定年齢(Predicted Value)との相関関係(検量線)を示す。重相関係数(R)は0.848であり、高い精度で実年齢を推定できることが分かった。
<7>頬画像を利用した年齢の推定
(1)「実年齢及び空間周波数の強度」のDBの作成
140名の女性(18〜82歳、平均年齢49.01±17.02歳)を対象に、デジタルカメラを用いて、顔画像を採取した(図1参照)。この顔画像から頬部位を抽出するためのマスクレイヤーを掛けて1024×1024画素の解析用カラー画像データを作成した。RGBチャネルの各画像データ、及び輝度変換したモノクロ画像データの合計4画像データに対して、The MathWork社製のMATLAB(登録商標)による自社製の空間周波数解析ソフトウェアを用い、空間周波数解析を行った。続いて、実年齢及び空間周波数の強度のDBを作成した。
(2)「実年齢と空間周波数の強度との関係」を示す式の作成
前記DBを対象に、実年齢を目的変数、空間周波数(f)を説明変数として、PASW(登録商標)Statistics 17.0を用い、重回帰分析(ステップワイズ法)を行い、重回帰式を得た。その結果、RGB全チャネルの1〜200cycle/image-widthに属する複数の空間周波数の強度が説明変数として選択された。このうち、Bチャネルの150〜170cycle/image-widthに属する空間周波数の強度が、最も高い相関係数を有していた。
図13に、得られた重回帰式によって推定される、実年齢と推定年齢(Predicted Value)との相関関係(検量線)を示す。重相関係数(R)は0.846であり、高い精度で実年齢を推定できることが分かった。
実施例6及び7の結果から、唇や頬等の顔の部位を用いても、高精度で年齢を推定できることが示された。部位によって、加齢情報が存在する空間周波数帯域は変わるが、相関分析を行うことでその帯域を特定することが可能であることも示された。これより、加齢により変化し得る顔の任意の部位を用いて、年齢を推定することができることが分かった。
本発明の年齢推定技術は、エステティック、スキンケア、メークアップ、健康食品乃至は美容整形等の効果の評価、又はその評価結果を用いたアドバイスやカウンセリングにおいて利用できる。また、年齢推定や男女判別の技術は、酒・たばこ等の監視システムやマーケッティング情報として幅広く利用できる。

Claims (23)

  1. 顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係に基づいて、対象者の顔画像データから該対象者の年齢を推定することを含む、年齢の推定方法。
  2. 前記相関関係は式又はモデルにより示され、前記対象者の顔画像データの空間周波数の強度を、前記式又はモデルに適用することにより該対象者の推定年齢を得ることを含む、請求項1に記載の年齢の推定方法。
  3. 対象者の顔画像データを取得する工程と、
    取得された顔画像データより空間周波数の強度を算出する工程と、
    予め用意した、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す式又はモデルに、前記算出した空間周波数の強度を適用して、前記対象者の推定年齢を算出する工程と、
    を含む、年齢の推定方法。
  4. 前記式が、重回帰分析より得られた重回帰式又はPLSより得られた予測式であることを特徴とする、請求項2又は3に記載の年齢の推定方法。
  5. 前記顔画像データは、顔の部位又は全顔の画像データである、請求項1〜4の何れかに記載の年齢の推定方法。
  6. 前記年齢は、実年齢又は見かけの印象年齢である、請求項1〜5の何れかに記載の年齢の推定方法。
  7. 前記顔画像データはカラー画像データであり、前記空間周波数の強度は、複数のカラーチャネルから算出された空間周波数の強度の組み合わせを含む、請求項1〜6の何れかに記載の年齢の推定方法。
  8. 前記空間周波数は、複数の異なる空間周波数帯域に属している、請求項1〜7の何れかに記載の年齢の推定方法。
  9. 前記空間周波数帯域は、50cycle/image-width以下の低周波数域及び50cycle/image-widthより大きい高周波数域である、請求項8に記載の年齢の推定方法。
  10. 前記空間周波数帯域に属する空間周波数は、好ましくは10cycle/image-width以上の差を有する、請求項8又は9に記載の年齢の推定方法。
  11. 前記対象者が、女性であり、前記相関関係が、女性の全顔の顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係であり、前記空間周波数は、以下の各空間周波数帯域に属する少なくとも4つの空間周波数を含む、請求項8〜10の何れかに記載の年齢の推定方法。
    0〜50cycle/image-width
    50〜100cycle/image-width
    100〜200cycle/image-width
    200cycle/image-width〜
  12. 前記対象者が、男性であり、前記相関関係が、男性の全顔の顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係であり、前記空間周波数は、以下の各空間周波数帯域に属する少なくとも4つの空間周波数を含む、請求項8〜10の何れかに記載の年齢の推定方法。
    0〜50cycle/image-width
    50〜100cycle/image-width
    100〜150cycle/image-width
    150cycle/image-width〜
  13. 前記相関関係が、唇の画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係であり、前記空間周波数は、以下の各空間周波数帯域に属する少なくとも3つの空間周波数を含む、請求項8〜10の何れかに記載の年齢の推定方法。
    0〜40cycle/image-width
    40〜100cycle/image-width
    100cycle/image-width〜
  14. 対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、
    顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す年齢相関データを記憶する記憶手段と、
    前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された年齢相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段と、
    を備える、年齢推定装置。
  15. コンピュータを、
    対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段、
    顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を示す年齢相関データを記憶する記憶手段、
    前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された年齢相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段、
    として機能させるための、年齢推定プログラム。
  16. 顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係に基づいて、対象者の顔画像データから該対象者の男女を判別することを含む、男女の判別方法。
  17. 前記相関関係は式又はモデルにより示され、前記対象者の顔画像データの空間周波数の強度を、前記式又はモデルに適用することにより該対象者の男女を判別することを含む、請求項16に記載の男女の判別方法。
  18. 前記式が、判別分析により得られる判別関数である、請求項17に記載の男女の判別方法。
  19. 前記空間周波数は、100〜250cycle/image-widthの空間周波数帯域に属する、請求項16〜18の何れかに記載の男女の判別方法。
  20. 顔画像データを取得する工程と、
    取得された該顔画像データより空間周波数の強度を算出する工程と、
    予め用意した、顔画像データから得られる空間周波数の強度と男女のグループ化変数との相関関係を示す判別関数に、前記算出した空間周波数の強度を適用して男女のグループ化変数を得る工程と、
    得られたグループ化変数に基づいて、男女を判別する工程と、
    を含む、男女の判別方法。
  21. 対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、
    顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データを記憶する記憶手段と、
    前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段と、
    を備える、男女判別装置。
  22. コンピュータを、
    対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段、
    顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データを記憶する記憶手段、
    前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段、
    として機能させるための、男女判別プログラム。
  23. 対象者の顔画像データより空間周波数の強度を算出する強度算出手段と、
    顔画像データから得られる空間周波数の強度と性別との相関関係を示す性別相関データ、顔画像データから得られる空間周波数の強度と年齢との相関関係を男女別に示す男性年齢相関データ及び女性年齢相関データを記憶する記憶手段と、
    前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記記憶手段に記憶された性別相関データと照合して、前記対象者の男女を判別する性別判別手段と、
    前記性別判別手段により判別された性別に基づいて、男性年齢相関データ又は女性年齢相関データを選択する、年齢相関データ選択手段と、
    前記強度算出手段により算出された空間周波数の強度を、前記相関データ選択手段により選択された相関データと照合して、前記対象者の推定年齢を算出する年齢算出手段と、
    を備える、年齢推定装置。
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