JPWO2011161776A1 - ステータ製造方法、及びステータ - Google Patents

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Abstract

導体(11)の外周にエナメル層が形成され、エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体(11)を、直線状のスロット内導体部(11B)と、曲げ部が形成されたコイルエンド部(11A)とを有する形状に変形加工して絶縁性導体コイル(100)を製造し、絶縁性導体コイル(100)をコアに組み付けてステータを製造するステータ製造方法であって、絶縁性導体(11)の押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態で、曲げ部を形成する変形加工を行い、絶縁性導体コイル(100)を成形する第1工程と、絶縁性導体コイル(100)の押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させる第2工程と、絶縁性導体コイル(100)をコアに組み付ける第3工程と、を有する。

Description

導体の外周にエナメル層が形成され、該エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体を、直線状のスロット内導体部と、曲げ部が形成されたコイルエンド部とを有する形状に変形加工して絶縁性導体コイルを製造し、絶縁性導体コイルをコアに組み付けてステータを製造するステータ製造方法に関するものである。
導体の外周にエナメル層が焼き付けられているエナメル線では、部分放電劣化に対しては、エナメル層の厚みを60μm以上必要とする。しかし、1回当たりの焼付け厚さを大きくするとワニス中の溶剤の揮発・発泡によりエナメル層に気泡が残る問題がある。
一方、1回の焼付け厚さを小さくして、焼付け回数を多くすると、導体とエナメル層との密着性が低下する問題がある。
絶縁層の膜厚を大きくすると共に、エナメル層の接着強度を高くして、上記問題を解決する手段として、特許文献1では、導体の外周に少なくとも1層のエナメル焼付け層を形成し、その外側に少なくとも1層の押出皮膜樹脂層を形成する耐インバータサージ絶縁ワイヤが提案されている。
また、特許文献1の技術においては、主として熱可塑性樹脂が用いられている。すなわち、特許文献1の表2に記載されているように、多くの種類の熱可塑性樹脂をコーティングした電線を製造し、耐摩耗性(常温)、耐熱老化特性(180℃)、耐溶剤性の評価を行っている。
一方、平角導体の外周にエナメル層が形成されたエナメル平角線を、直線状のスロット内導体部と、曲げ部が形成されたコイルエンド部とを成形して、籠形状の絶縁性導体コイルを製造し、籠形状の絶縁性導体コイルをコアに組み付けることにより、ステータを製造する方法が、特許文献2に開示されている。
従来、ステータにおいては、スロット内では近接するスロット内導体部同士間の電圧差が小さいため、エナメル層のみで良いが、コイルエンド部では、3相電流が錯綜して導体同士の間での電圧差が大きくなるので、エナメル層のみでは十分な絶縁を確保することができないため、絶縁相間紙を用いて絶縁確保していた。
しかし、コイルエンド部の間に絶縁相間紙を挿入することは、複雑な作業を必要とし、コストアップをもたらす問題がある。この問題を解決するために、耐インバータサージ絶縁ワイヤを用いることにより、コイルエンドでの絶縁性を確保して、絶縁相間紙を不要とすることが検討されていた。
特許第4177295号公報 特開2009-273352号公報
しかしながら、特許文献1においては、絶縁性導体についてのみ記載されているだけで、絶縁性導体を、波巻き形状または周回形状等に変形加工して絶縁性導体コイルを製造すること、及び該絶縁性導体コイルをコアに組み付けてステータを製造することについては、全く記載されていない。
実際には、例えば、特許文献2に示すように、エナメル平角線等の絶縁性導体(エッジワイズコイル)を、直線状のスロット内導体部と、曲げ部が形成されたコイルエンド部とを有する形状に変形加工して、絶縁性導体コイルを製造する必要がある。そのとき、曲げ部において、押出皮膜樹脂層に割れが発生して、絶縁不良が発生する恐れがある。
押出皮膜樹脂層に割れが発生するのは、押出皮膜樹脂層が結晶性樹脂状態にあり、剛性が強くなっているため、変形加工に耐えられないためであると考えられる。
この問題を解決するためには、押出皮膜樹脂層を結晶化させずに、非晶性樹脂状態で曲げ加工すれば良いことを、本出願人は、実験により確認し、請求項1として提案する。すなわち、押出皮膜樹脂を押出成形機から出た直後に、急冷して皮膜を非晶性樹脂状態とすると、押出皮膜樹脂層が柔軟性を有するため、曲げ加工しても割れが発生する恐れがない。
一方、絶縁性導体コイルを形成して、コアに組み付けた後、押出皮膜樹脂層を加熱して、結晶性樹脂状態にする必要がある。なぜならば、例えば、PPS樹脂においては、結晶性樹脂状態の絶縁破壊電圧は、非晶性樹脂状態と比較して、20%以上向上するからである。また、耐熱性も向上するからであり、モータ等の製品においては、絶縁破壊電圧を高くし、耐熱性を向上させる必要が高いからである。
ここで、絶縁性導体コイルをコアに組み付けた後で加熱する場合に、押出皮膜樹脂層が密着した状態(互いに押圧する状態)であるスロット内の押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上の温度まで加熱すると、樹脂が軟化して、互いの押圧力により押出皮膜樹脂層の皮膜厚さが減少する問題がある。
図14に押出皮膜樹脂層の皮膜厚さの減少についての実験結果を示す。非晶性樹脂状態の加熱前には、厚みXA=200μmである。それが加熱後には、厚みXB=165μmとなり、押出皮膜樹脂層の厚みが、17.5%も減少してしまう。押出皮膜樹脂層の厚みが減少すると絶縁性が低下するため問題である。
一方、結晶性樹脂状態の場合には、加熱前の厚みYA=224μmが、加熱後の厚みYB=220μmに減少するにすぎず、押出皮膜樹脂層の厚みの減少を2%以下にでき、十分な絶縁性を確保できることを、本出願人は、実験により確認している。
また、波巻きコイルを成形する場合に、コイル径が小さいと、絶縁性導体を籠形状に巻き取るときに、コイルエンド部での変形が大きくなり、コイルエンド部の押出皮膜樹脂層に割れが発生する恐れがある。コイルエンド部の押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態にしておけば、この場合にコイルエンド部の押出皮膜樹脂層で割れが発生する恐れがない。
そこで、これらの問題を解決する手段として、本出願人は、請求項2を提案する。
一方、本出願人は、絶縁性導体を非晶性樹脂状態のままで変形加工して絶縁性導体コイルを製造し、コアに組み付ける前に、絶縁性導体コイル全体をガラス転移温度以上まで加熱して、結晶性樹脂状態とする実験(請求項1に係る発明に関する実験)を行った。
しかし、端子部位は、絶縁性導体コイルをコアに組み付けた後で変形させる必要があるため、端子部位の絶縁性導体の樹脂層を結晶性樹脂状態とすると、その部分で割れが発生する問題があった。この問題を解決する手段として、本出願人は、請求項4を提案する。
本発明は、上記問題点を解決して、押出皮膜樹脂層に割れの発生する恐れのないステータの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の一態様におけるステータ製造方法は、次のような構成を有している。
(1)導体の外周にエナメル層が形成され、エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体を、直線状のスロット内導線部と、曲げ部が形成されたコイルエンド部とを有する形状に変形加工して絶縁性導体コイルを製造し、絶縁性導体コイルをコアに組み付けてステータを製造するステータ製造方法であって、絶縁性導体の押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態で、曲げ部を形成する変形加工を行い、絶縁性導体コイルを成形する第1工程と、絶縁性導体コイルの押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させる第2工程と、絶縁性導体コイルをコアに組み付ける第3工程と、を有する。
樹脂は、高分子が規則正しく配列する状態と、高分子が糸玉状になったり絡まったりして存在する状態との2つの状態に大別することができる。前者は結晶状態と呼ばれ、後者は非晶状態と呼ばれる。このように、樹脂は、高分子の配列状態の違いにより、結晶性樹脂と非晶性樹脂とに分けられる。現実に存在する樹脂は、全ての部分が結晶状態であるというわけではなく、結晶性樹脂といっても、結晶部分と非晶部分とが混在している。樹脂中の結晶部分の割合を結晶化度と呼ばれる数値で表現する。すなわち、(結晶化度)=(結晶領域部分)/(結晶領域部分と非晶領域部分との和)で表される。
本出願で、結晶性樹脂状態と呼んでいるのは、結晶化度が高い状態であり、非晶樹脂状態と呼んでいるのは、結晶化度の低い状態である。
(2)(1)に記載するステータ製造方法において、好ましくは、前記第1工程の前段階で、前記スロット内導体部の前記押出皮膜樹脂層を、結晶性樹脂状態で形成し、前記コイルエンド部の前記押出皮膜樹脂層を、非晶性樹脂状態で形成する前工程を有すること、前記第1工程では、非晶性樹脂状態の前記コイルエンド部を、変形加工することにより前記絶縁性導体コイルを製造すること、を特徴とする。
(3)(2)に記載するステータ製造方法において、好ましくは、前記絶縁性導体コイルを前記コアに組み付けた後、前記コイルエンド部の前記押出皮膜樹脂層をガラス転移温度以上に加熱して、結晶性樹脂状態とすることを特徴とする。
(4)(1)に記載するステータ製造方法において、好ましくは、前記第2工程では、絶縁性導体コイルの前記押出皮膜樹脂層のうち、端子部位以外の部位について、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させること、前記第3工程では、前記絶縁性導体コイルを前記コアに組み付けた後、前記端子部位を変形加工し、変形させた前記端子部位を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させることを特徴とする。
(5)(1)乃至(4)に記載するステータ製造方法のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記押出皮膜樹脂層を、誘導コイルで加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させると同時に、放熱板またはウォータージャケットで冷却することにより、非晶性樹脂状態を保持することを特徴とする。
(6)(1)乃至(4)に記載するステータ製造方法のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記押出皮膜樹脂層を、レーザ光で加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させることを特徴とする。
本発明の別態様におけるステータは、次のような特徴を有する。
(7)(1)乃至(6)に記載するステータ製造方法のいずれか1つで製造されたことを特徴とする。
上記ステータ製造方法は、次のような作用・効果を奏する。
(1)導体の外周にエナメル層が形成され、エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体を、直線状のスロット内導体部と、曲げ部が形成されたコイルエンド部とを有する形状に変形加工して絶縁性導体コイルを製造し、絶縁性導体コイルをコアに組み付けてステータを製造するステータ製造方法において、絶縁性導体の押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態で、曲げ部を形成する変形加工を行い、絶縁性導体コイルを成形する第1工程と、絶縁性導体コイルの押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させる第2工程と、絶縁性導体コイルをコアに組み付ける第3工程と、を有するので、第1工程で変形加工を行ったときに、コイルエンド部は非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。
樹脂は、加熱・冷却されると、結晶状態及び非晶状態が変化する。加熱されると、樹脂内では、非晶部分の高分子鎖の動きが活発化し、また、結晶部分は溶解する。結晶性樹脂、非晶性樹脂共に、ガラス転移温度と呼ばれる温度以上の温度では、非晶部分の分子運動が活発になり、また結晶部分が溶解していくのに伴って、剛性が低下していく。
本発明で使用しているPPS(ポリフェニレンサルファイド)やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)は、結晶性樹脂である。PPS樹脂等においては、結晶性樹脂状態では、剛性が高く脆いが、非晶性樹脂状態では、柔軟性があることを本出願人は、実験により確認している。
(2)(1)に記載するステータ製造方法において、前記第1工程の前段階で、前記スロット内導体部の前記押出皮膜樹脂層を、結晶性樹脂状態で形成し、前記コイルエンド部の前記押出皮膜樹脂層を、非晶性樹脂状態で形成する前工程を有すること、前記第1工程では、非晶性樹脂状態の前記曲げ部を、変形加工することにより前記絶縁性導体コイルを製造すること、を特徴とするので、コイルエンド部は非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。また、コイルエンド部を非晶性樹脂状態としているため、波巻きコイルのコイル籠を巻き取るときに、コイル径が小さい場合でも、コイルエンド部の押出皮膜樹脂層に割れが発生する恐れがない。
(3)(2)に記載するステータ製造方法において、前記絶縁性導体コイルを前記コアに組み付けた後、前記コイルエンド部の前記押出皮膜樹脂層をガラス転移温度以上に加熱して、結晶性樹脂状態とすることを特徴とするので、スロット内導体部を予め結晶性樹脂状態としているため、スロット内導体部が加熱されても、スロット内導体部での厚さの減少を2%以下とすることができ、十分な絶縁性を確保することができる。
(4)(1)に記載するステータ製造方法において、前記第2工程では、絶縁性導体コイルの前記押出皮膜樹脂層のうち、端子部位以外の部位について、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させること、前記第3工程では、前記絶縁性導体コイルを前記コアに組み付けた後、前記端子部位を変形加工し、変形させた前記端子部位を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させることを特徴とするので、第1工程で変形加工を行ったときに、コイルエンド部は非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。また、第3工程で外部端子部位を変形加工したときに、外部端子部位は非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。
(5)(1)乃至(4)に記載するステータ製造方法のいずれか1つにおいて、押出皮膜樹脂層を、誘導コイルで加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させると同時に、放熱板またはウォータージャケットで冷却することにより、非晶性樹脂状態を保持することを特徴とするので、コイルエンド部を加熱することなく、スロット内導体部のみを加熱できるため、コイルエンド部を非晶性樹脂としたままで、スロット内導体部のみを結晶性樹脂とすることが確実にできる。
(6)(1)乃至(4)に記載するステータ製造方法のいずれか1つにおいて、押出皮膜樹脂層を、レーザ光で加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させることを特徴とするので、コイルエンド部を加熱することなく、スロット内導体部のみを加熱できるため、コイルエンド部を非晶性樹脂としたままで、スロット内導体部のみを結晶性樹脂とすることが確実にできる。
ステータの製造方法の第1実施例の工程図を示す図である。 導体をコイルエンド部とスロット内導体部とに分けて熱処理し、変形加工を行うことを示す図である。 導体をコイルエンド部とスロット内導体部とに分けて熱処理し、変形加工を行うことを示す図である。 導体をコイルエンド部とスロット内導体部とに分けて熱処理し、変形加工を行うことを示す図である。 導体をコイルエンド部とスロット内導体部とに分けて熱処理し、変形加工を行うことを示す図である。 変形加工後の導体の形状を示す図である。 波巻きコイルを重ね合わせた状態を示す図である。 波巻きコイルを籠形状に巻いた状態を示す図である。 W相の波巻きコイル、V相の波巻きコイル、U相の波巻きコイルを全て籠形状に巻き上げた状態の絶縁性導体コイルを示す図である。 絶縁性導体コイルに分割された固定子コアを外周から装着し、焼き嵌めリングにより固定した固定子を示す図である。 誘導加熱コイルを示す図である。 レーザ光による加熱を示す図である。 結晶性樹脂状態での分子の結合状態のイメージを示す図である。 非晶性樹脂状態での分子の結合状態のイメージを示す図である。 ステータの製造方法の第2実施例の工程図を示す図である。 導体を端子部と、それ以外の部分とに分けて熱処理し、変形加工を行うことを示す図である。 導体を端子部と、それ以外の部分とに分けて熱処理し、変形加工を行うことを示す図である。 導体を端子部と、それ以外の部分とに分けて熱処理し、変形加工を行うことを示す図である。 加熱処理前後の皮膜厚さの関係を示す図である。
本発明の一実施例であるステータの製造方法について、図面を用いて説明する。図1に、ステータの製造方法の第1実施例の工程図を示す。
導体の外周にエナメル層が焼き付けられ、エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体(耐インバータサージ絶縁ワイヤ)が、巻取コイルに巻かれた状態で、製造ラインに供給される(S11)。本実施例では、押出皮膜樹脂層を、結晶性樹脂の1種であるPPS樹脂で形成している。同じく結晶性樹脂であるPEEKを使用してもよい。押出皮膜樹脂層の厚みは、数十μmである。巻取コイルに巻かれている絶縁性導体の押出皮膜樹脂層は、非晶性状態である。すなわち、溶融したPPS樹脂を押出金型により、エナメル層の上に塗布して、そのまま乾燥させたときに、PPS樹脂は、非晶性樹脂状態である。PPS樹脂は、本来結晶性樹脂であるが、押出成形により皮膜を形成した段階では、結晶化度の低い非晶性樹脂状態となっているのである。通常は、押出成形した後、ガラス転移温度以上まで加熱して、結晶性樹脂状態に変化させているが、本実施例では、非晶性樹脂状態のままにしている。
ここで、本実施例で使用する「結晶性樹脂状態」と「非晶性樹脂状態」について説明する。
現実に存在する樹脂は、全ての部分が結晶状態であるというわけではなく、結晶性樹脂といっても、結晶部分と非晶部分とが混在している。樹脂中の結晶部分の割合を結晶化度と呼ばれる数値で表現する。すなわち、(結晶化度)=(結晶領域部分)/(結晶領域部分と非晶領域部分との和)で表される。
本実施例で、結晶性樹脂状態と呼んでいるのは、結晶化度が高い状態であり、非晶樹脂状態と呼んでいるのは、結晶化度の低い状態である。
本実施例では、導体として断面が平角状のエッジワイズコイルを用いている。
巻取コイルから引き出された絶縁性導体は、巻取コイルに巻かれていたときの巻き癖をとって直線性を確保するために、癖取りローラにかけられる(S12)。
次に、絶縁性導体のスロット内導体部11Bを加熱手段である誘導加熱コイル13により、ガラス転移温度以上の温度まで加熱する。加熱する時間は、数秒から数十秒の間である。同時に、コイルエンド部11A、端子部11Sを冷却手段であるウォータージャケット12により冷却する(S13)。
図2Aに示すように、絶縁性導体11には、端部にコイルエンドの一部を構成する端子部11Sがあり、続いて、スロット内導体部11Bとコイルエンド部11Aとが交互に周期的に存在する。ここで、コイルエンド部11Aとは、ステータを製造したときに、固定子コアのスロットの外側に位置する予定の絶縁性導体部分を言い、スロット内導体部とは、ステータを製造したときに、固定子コアのスロット内に装着される予定の絶縁性導体部分を言う。また、端子部11Sとは、絶縁性導体コイルを固定子コアに組み付けたときに、コイルエンドに位置し、変形加工された後、バスバー、外部端子等に接続される部分を言う。
各コイルエンド部11Aは、波巻きコイルでは、外周に位置するコイルエンド部11Aほど長く形成されている。外周に行くほど円周の長さが長くなるので、それに対応するためである。スロット内導体部11Bは基本的には同じ長さである。
加熱手段として、本実施例では、図8に示す誘導加熱コイル13を用いている。また、冷却手段として、ウォータージャケット12を用いている。誘導加熱コイル13は、コイルに通電することにより、磁束を発生させ、磁束を受けてスロット内導体部11Bに発生する誘起電流に発熱させるものである。磁束はスロット内導体部11Bのみならず、コイルエンド部11Aにも作用して、熱を発生される。本実施例では、コイルエンド部11Aと端子部11Sの温度をガラス転移温度より低く維持するためにウォータージャケット12を使用している。すなわち、誘導加熱コイル13とウォータージャケット12とを隣接させながら併用しているのは、スロット内導体部11Bのみを加熱し、コイルエンド部11Aと端子部11Sは加熱しないためである。なお、本実施例では、ウォータージャケット12を使用しているが、放熱板に代えても良い。
誘導加熱コイル13とウォータージャケット12とを同時に適用することにより、スロット内導体部11Bのみを、PPS樹脂のガラス転移温度である約90℃以上の温度で数秒から数十秒の所定の時間、加熱することができると同時に、コイルエンド部11Aと端子部11Sがガラス転移温度を越えるような高温になることを防止できる。
これにより、スロット内導体部11Bの外周の押出皮膜樹脂層は、結晶性樹脂状態に変化するが、コイルエンド部11Aと端子部11Sの外周の押出皮膜樹脂層は、非晶性樹脂状態に保たれる。
本実施例では、加熱手段として誘導加熱コイル13を用いたが、図9に示すように、加熱用レーザ20を用いてレーザ光により、スロット内導体部11Bの押出皮膜樹脂層をガラス転移温度まで加熱してもよい。その場合は、導体11を回転させることにより、スロット内導体部11Bの外周に形成された押出皮膜樹脂層を均一に温度上昇させることができる。レーザ光による加熱は、短時間で集中的に温度上昇させることができるため、冷却手段12を用いなくても、コイルエンド部11Aの温度はガラス転移温度まで上昇することがないため、設備のコストを低減できる。
結晶性樹脂状態での分子の結合状態のイメージを図10に示す。また、非晶性樹脂状態での分子の結合状態のイメージを図11に示す。図10、図11は、津留崎恭一、竹内沙弥香「高分子結晶化における絡み合いの研究」(神奈川県産業技術総合研究所研究報告No.11/2005、21−25頁)に開示されている図である。
図10に示すように、結晶性樹脂状態では、分子は規則正しく配列されており、体積収縮が起き、皮膜は硬く、脆くなる傾向がある。
一方、図11に示すように、非晶性樹脂状態では、分子はランダムに配列されており、皮膜は比較的柔らかく、柔軟性がある。
現実に存在するPPS樹脂は、全ての部分が結晶状態であるというわけではなく、結晶性樹脂といっても、結晶部分と非晶部分とが混在している。樹脂中の結晶部分の割合を結晶化度と呼ばれる数値で表現する。すなわち、(結晶化度)=(結晶領域部分)/(結晶領域部分と非晶領域部分との和)で表される。
本実施例で、結晶性樹脂状態と呼んでいるのは、結晶化度が高い状態であり、非晶樹脂状態と呼んでいるのは、結晶化度の低い状態である。
したがって、結晶性樹脂状態の押出皮膜樹脂層の部分であるスロット内導体部11Bを急な角度で曲げ加工すると、押出皮膜樹脂層に割れが発生する恐れがある。それに対して、非晶性樹脂状態の押出皮膜樹脂層の部分であるコイルエンド部11Aと端子部11Sを急な角度で曲げ加工しても、押出皮膜樹脂層に割れが発生する恐れがない。
次に、コイルエンド部11Aに曲げ加工を行う。すなわち、図2Bに示すように、コイルエンド部11A1のスロット内導体部11B1に近い位置で曲げ加工を行い、曲げ部11A1aを形成する。次に、図2Cに示すように、コイルエンド部11A1のスロット内導体部11B2に近い位置で曲げ加工を行い、曲げ部11A1bを形成する。次に、図2Dに示すように、コイルエンド部11A2のスロット内導体部11B2に近い位置で曲げ加工を行い、曲げ部11A2aを形成する(S14)。
このように順次、スロット内導体部11Bは全く変形させずに、コイルエンド部11Aのみに対して、曲げ加工を行うことにより、図3に示すように、波巻きコイルWAを製造する。WAは、モータを構成する3相のうち、W相のコイルの一部を構成している。
図4に、波巻きコイルWA、WBを重ね合わせた状態を示す。これにより、固定子コアのティースを周回するコイルができる。
図5に、波巻きコイルWA、WBを籠形状に巻いた状態を示す。コイルエンド部11Aには、曲げ加工され大きく変形している箇所が存在する。一方、スロット内導体部11Bは、直線形状を維持している。端子部WAS、WBSは、コイルエンド部で直立して位置している。
コイルエンド部11Aは、図5に示すように、90度近く曲げられても、コイルエンド部11Aの押出皮膜樹脂部は非晶樹脂状態なので、柔軟性を有しており、曲げ加工によりわれが発生する恐れがない。
図6に、W相の波巻きコイルWA、WB、V相の波巻きコイル、U相の波巻きコイルを全て籠形状に巻き上げた状態の絶縁性導体コイル100を示す。この状態では、各波巻きコイルの端子部WAS、WBS等は、コイルエンドで直立状態に位置している。絶縁性導体コイル100を巻き取る工程が絶縁性導体コイル組立S15である。
図7に、絶縁性導体コイル100に分割された固定子コアを外周から装着し、焼き嵌めリングSCにより固定した固定子10を示す。この状態では、まだ、端子部WAS、WBS等の接続は行われていない。この工程がコア組付S16である。
次に、図示しないが、端子部WAS、WBS等を曲げ加工して、バスバーや外部接続端子を接続する。その後、コイルエンド部11Aと端子部WAS、WBS等とを加熱処理する(S17)。すなわち、誘導加熱コイル13またはレーザ20を用いて、固定子コアの外に位置するコイルエンド部11Aと端子部WAS等を、PPSのガラス転移温度である約90℃以上の温度まで加熱する。これにより、コイルエンド部11Aと端子部WAS、WBS等を含めて、絶縁性導体の押出被膜樹脂層の全ての部分が、結晶性樹脂状態となる。
ここで、絶縁性導体コイルをコアに組み付けた後で加熱する場合に、押出皮膜樹脂層が密着した状態(互いに押圧する状態)であるスロット内の押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度である約90℃以上の温度まで加熱すると、樹脂が軟化して、互いの押圧力により押出皮膜樹脂層の皮膜厚さが減少する問題がある。
しかし、本実施例では、スロット内導体部11Bは、既に結晶性樹脂状態にあるので、図14に示すように、加熱前の厚みYA=224μmが、加熱後の厚みYB=220μmに減少するにすぎず、押出皮膜樹脂層の厚みの減少を2%以下にでき、十分な絶縁性を確保できる。
また、絶縁性導体コイル100の全てのスロット内導体部11Bを、結晶性樹脂状態とすることができる。これにより、例えば、PPS樹脂においては、結晶性樹脂状態の絶縁破壊電圧は、非晶性樹脂状態と比較して、20%以上向上する。また、耐熱性も向上する。したがって、モータ等の製品においては、絶縁破壊電圧を高くし、耐熱性を向上させることができる。
以上、詳細に説明したように、本実施例のステータ製造方法によれば、導体11の外周にエナメル層が形成され、エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体11を、直線状のスロット内導体部11Bと、曲げ部が形成されたコイルエンド部11Aとを有する形状に変形加工して絶縁性導体コイル100を製造し、絶縁性導体コイル100をコアに組み付けてステータを製造するステータ製造方法であって、絶縁性導体11の押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態で、曲げ部を形成する変形加工を行い、絶縁性導体コイル100を成形する第1工程と、絶縁性導体コイル100の押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させる第2工程と、絶縁性導体コイル100をコアに組み付ける第3工程と、を有するので、第1工程で変形加工を行ったときに、コイルエンド部は非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。
また、第1工程の前段階で、スロット内導体部11Bの押出皮膜樹脂層を、結晶性樹脂状態で形成し、コイルエンド部11Aの押出皮膜樹脂層を、非晶性樹脂状態で形成する前工程を有すること、第1工程では、非晶性樹脂状態の曲げ部を、変形加工することにより絶縁性導体コイル100を製造すること、を特徴とするので、コイルエンド部11Aは非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。また、コイルエンド部11Aを非晶性樹脂状態としているため、波巻きコイルのコイル籠を巻き取るときに、コイル径が小さい場合でも、コイルエンド部11Aの押出皮膜樹脂層に割れが発生する恐れがない。
さらに、絶縁性導体コイル100を固定子コアに組み付けた後、コイルエンド部11Aの押出皮膜樹脂層をガラス転移温度以上に加熱して、結晶性樹脂状態とすることを特徴とするので、スロット内導体部11Bを予め結晶性樹脂状態としているため、スロット内導体部11Bが加熱されても、スロット内導体部11Bでの厚さの減少を2%以下とすることができ、十分な絶縁性を確保することができる。
また、押出皮膜樹脂層を、誘導コイルで加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させると同時に、放熱板またはウォータージャケット12で冷却することにより、非晶性樹脂状態を保持することを特徴とするので、コイルエンド部11Aを加熱することなく、スロット内導体部11Bのみを加熱できるため、コイルエンド部11Aを非晶性樹脂としたままで、スロット内導体部11Bのみを結晶性樹脂とすることが確実にできる。
また、押出皮膜樹脂層を、レーザ20によるレーザ光で加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させることを特徴とするので、コイルエンド部11Aを加熱することなく、スロット内導体部11Bのみを加熱できるため、コイルエンド部11Aを非晶性樹脂としたままで、スロット内導体部11Bのみを結晶性樹脂とすることが確実にできる。
次に、本発明の第2の実施例について説明する。
第2実施例は、基本的には、第1実施例と同じ方法を採用しているので、相違する点のみ詳細に説明し、第1実施例と同じ内容については、説明を割愛する。
図12に、第2実施例のステータ製造方法の工程図を示す。第2実施例では、癖取りローラを経た後、コイルエンド部を変形加工している(S3)。図13A〜13Cに変形加工の内容を示す。図13Aでは、導体WAの外周の押出皮膜樹脂層は、全ての部分で非晶性樹脂状態である。これを図13Bに示すような形状に、変形加工する。これにより、導体WAの外周の押出皮膜樹脂層が全ての部分で非晶性樹脂状態にあるので、非晶性樹脂状態で曲げ加工できるため、導体WAの外周に形成された押出皮膜樹脂層に割れが発生する恐れがない。
次に、端子部WAS以外の部位を加熱処理する。すなわち、誘導加熱コイル13またはレーザ20を用いて、端子部WAS以外の部位の押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上の温度に、数秒から数十秒の間の所定の時間、加熱する(S4)。これにより、導体WAの端子部WAS以外の部位における押出皮膜樹脂層が、結晶性状態に変化する。
次に、図13Cに示すように、波巻きコイルWA、WBを籠形状に巻き取る。端子部WAS、WBSは、コイルエンド部で直立して位置している。
次に、第1実施例と同様図6に示すように、W相の波巻きコイルWA、WB、V相の波巻きコイル、U相の波巻きコイルを全て籠形状に巻き上げて、絶縁性導体コイル100を製作する。この状態では、各波巻きコイルの端子部WAS、WBS等は、コイルエンドで直立状態に位置している。絶縁性導体コイル100を巻き取る工程が絶縁性導体コイル組付S6である。
図7に、絶縁性導体コイル100に分割された固定子コアを外周から装着し、焼き嵌めリングSCにより固定した固定子10を示す。この状態では、まだ、端子部WAS、WBS等の接続は行われていない。この工程がコア組付S6である。
次に、図示しないが、端子部WAS、WBS等を曲げ加工して(S7)、端子部WAS、WBS等とを加熱処理する(S8)。すなわち、誘導加熱コイル13またはレーザ20を用いて、固定子コアの外に位置する端子部WAS等を、PPSのガラス転移温度である約90℃以上の温度まで加熱する。これにより、端子部WAS、WBS等を含めて、絶縁性導体の押出被膜樹脂層の全ての部分が、結晶性樹脂状態となる。
次に、バスバーや外部接続端子を、端子部WAS等に接続する(S9)。
以上説明したように、第2実施例のステータ製造方法によれば、第2工程では、絶縁性導体コイルの押出皮膜樹脂層のうち、端子部WAS以外の部位について、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させること、第3工程では、絶縁性導体コイルをコアに組み付けた後、端子部WAS等を変形加工し、変形させた端子部WAS等を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させることを特徴とするので、第1工程で変形加工を行ったときに、コイルエンド部は非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。
また、第3工程で外部端子部位を変形加工したときに、外部端子部位は非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。
本発明は、上記実施例に限定されることなく、色々な変形や応用が可能である。
例えば、本実施例では、波巻きコイルによるコイル籠の製造について説明したが、通常の分布巻きコイルや集中巻きコイルにも適用可能である。
11 導体
11A コイルエンド部
11B スロット内導体部
12 ウォータージャケット
13 誘導加熱コイル
20 レーザ
100 絶縁性コイル
【0004】
押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態にしておけば、この場合にコイルエンド部の押出皮膜樹脂層で割れが発生する恐れがない。
そこで、これらの問題を解決する手段として、本出願人は、請求項2を提案する。
[0008]
一方、本出願人は、絶縁性導体を非晶性樹脂状態のままで変形加工して絶縁性導体コイルを製造し、コアに組み付ける前に、絶縁性導体コイル全体をガラス転移温度以上まで加熱して、結晶性樹脂状態とする実験(請求項1に係る発明に関する実験)を行った。しかし、端子部位は、絶縁性導体コイルをコアに組み付けた後で変形させる必要があるため、端子部位の絶縁性導体の樹脂層を結晶性樹脂状態とすると、その部分で割れが発生する問題があった。この問題を解決する手段として、本出願人は、請求項4を提案する。
本発明は、上記問題点を解決して、押出皮膜樹脂層に割れの発生する恐れのないステータの製造方法を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段
[0009]
上記課題を解決するために、本発明の一態様におけるステータ製造方法は、次のような構成を有している。
(1)導体の外周にエナメル層が形成され、エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体を、直線状のスロット内導線部と、曲げ部が形成されたコイルエンド部とを有する形状に変形加工して絶縁性導体コイルを製造し、絶縁性導体コイルをコアに組み付けてステータを製造するステータ製造方法であって、絶縁性導体の押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態で、曲げ部を形成する変形加工を行い、絶縁性導体コイルを成形する第1工程と、絶縁性導体コイルの押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させる第2工程と、絶縁性導体コイルをコアに組み付ける第3工程と、前記第1工程の前段階で、前記スロット内導体部の前記押出皮膜樹脂層を、結晶性樹脂状態で形成し、前記コイルエンド部の前記押出皮膜樹脂層を、非晶性樹脂状態で形成する前工程を有すること、前記第1工程では、非晶性樹脂状態の前記コイルエンド部を、変形加工することにより前記絶縁性導体コイルを製造すること、を特徴とする。
樹脂は、高分子が規則正しく配列する状態と、高分子が糸玉状になったり絡まったりして存在する状態との2つの状態に大別することができる。前者
【0005】
は結晶状態と呼ばれ、後者は非晶状態と呼ばれる。このように、樹脂は、高分子の配列状態の違いにより、結晶性樹脂と非晶性樹脂とに分けられる。現実に存在する樹脂は、全ての部分が結晶状態であるというわけではなく、結晶性樹脂といっても、結晶部分と非晶部分とが混在している。樹脂中の結晶部分の割合を結晶化度と呼ばれる数値で表現する。すなわち、(結晶化度)=(結晶領域部分)/(結晶領域部分と非晶領域部分との和)で表される。
本出願で、結晶性樹脂状態と呼んでいるのは、結晶化度が高い状態であり、非晶樹脂状態と呼んでいるのは、結晶化度の低い状態である。
[0010]
(2)(1)に記載するステータ製造方法において、好ましくは、前記絶縁性導体コイルを前記コアに組み付けた後、前記コイルエンド部の前記押出皮膜樹脂層をガラス転移温度以上に加熱して、結晶性樹脂状態とすることを特徴とする。
[0011]
[0012]
(3)(1)または(2)に記載するステータ製造方法において、好ましくは、前記押出皮膜樹脂層を、誘導コイルで加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させると同時に、放熱板またはウォータージャケッ
【0006】
トで冷却することにより、非晶性樹脂状態を保持することを特徴とする。
(4)(1)または(2)に記載するステータ製造方法において、好ましくは、前記押出皮膜樹脂層を、レーザ光で加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させることを特徴とする。
本発明の別態様におけるステータは、次のような特徴を有する。
(5)(1)乃至(4)に記載するステータ製造方法のいずれか1つで製造されたことを特徴とする。
発明の効果
[0013]
上記ステータ製造方法は、次のような作用・効果を奏する。
(1)導体の外周にエナメル層が形成され、エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体を、直線状のスロット内導体部と、曲げ部が形成されたコイルエンド部とを有する形状に変形加工して絶縁性導体コイルを製造し、絶縁性導体コイルをコアに組み付けてステータを製造するステータ製造方法において、絶縁性導体の押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態で、曲げ部を形成する変形加工を行い、絶縁性導体コイルを成形する第1工程と、絶縁性導体コイルの押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させる第2工程と、絶縁性導体コイルをコアに組み付ける第3工程と、を有するので、第1工程で変形加工を行ったときに、コイルエンド部は非晶性樹脂状態であり柔軟性を有するため、曲げ加工したときに、割れ等が発生する恐れがない。
樹脂は、加熱・冷却されると、結晶状態及び非晶状態が変化する。加熱されると、樹脂内では、非晶部分の高分子鎖の動きが活発化し、また、結晶部分は溶解する。結晶性樹脂、非晶性樹脂共に、ガラス転移温度と呼ばれる温度以上の温度では、非晶部分の分子運動が活発になり、また結晶部分が溶解していくのに伴って、剛性が低下していく。
本発明で使用しているPPS(ポリフェニレンサルファイド)やPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)は、結晶性樹脂である。PPS樹脂等においては、結晶性樹脂状態では、剛性が高く脆いが、非晶性樹脂状態では、柔

Claims (7)

  1. 導体の外周にエナメル層が形成され、該エナメル層の外周に押出皮膜樹脂層が形成された絶縁性導体を、直線状のスロット内導体部と、曲げ部が形成されたコイルエンド部とを有する形状に変形加工して絶縁性導体コイルを製造し、該絶縁性導体コイルをコアに組み付けてステータを製造するステータ製造方法において、
    前記絶縁性導体の前記押出皮膜樹脂層を非晶性樹脂状態で、前記曲げ部を形成する変形加工を行い、前記絶縁性導体コイルを成形する第1工程と、
    前記絶縁性導体コイルの前記押出皮膜樹脂層を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させる第2工程と、
    前記絶縁性導体コイルを前記コアに組み付ける第3工程と、
    を有することを特徴とするステータ製造方法。
  2. 請求項1に記載するステータ製造方法において、
    前記第1工程の前段階で、前記スロット内導体部の前記押出皮膜樹脂層を、結晶性樹脂状態で形成し、前記コイルエンド部の前記押出皮膜樹脂層を、非晶性樹脂状態で形成する前工程を有すること、
    前記第1工程では、非晶性樹脂状態の前記コイルエンド部を、変形加工することにより前記絶縁性導体コイルを製造すること、
    を特徴とするステータ製造方法。
  3. 請求項2に記載するステータ製造方法において、
    前記絶縁性導体コイルを前記コアに組み付けた後、前記コイルエンド部の前記押出皮膜樹脂層をガラス転移温度以上に加熱して、結晶性樹脂状態とすることを特徴とするステータ製造方法。
  4. 請求項1に記載するステータ製造方法において、
    前記第2工程では、絶縁性導体コイルの前記押出皮膜樹脂層のうち、端子部位以外の部位について、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させること、
    前記第3工程では、前記絶縁性導体コイルを前記コアに組み付けた後、前記端子部位を変形加工し、変形させた前記端子部位を、ガラス転移温度以上に加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させること、
    を特徴とするステータ製造方法。
  5. 請求項1乃至請求項4に記載するステータ製造方法のいずれか1つにおいて、
    前記押出皮膜樹脂層を、誘導コイルで加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させると同時に、放熱板またはウォータージャケットで冷却することにより、非晶性樹脂状態を保持すること、
    を特徴とするステータ製造方法。
  6. 請求項1乃至請求項4に記載するステータ製造方法のいずれか1つにおいて、
    前記押出皮膜樹脂層を、レーザ光で加熱することにより、結晶性樹脂状態に変化させることを特徴とするステータ製造方法。
  7. 請求項1乃至請求項6に記載するステータ製造方法のいずれか1つで製造されたことを特徴とするステータ。
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