JPWO2011114703A1 - プラント運転支援システム、プラント運転支援プログラム及びプラント運転支援方法 - Google Patents

プラント運転支援システム、プラント運転支援プログラム及びプラント運転支援方法 Download PDF

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Abstract

一実施形態のプラント運転支援システムは、火力発電設備と前記火力発電設備の動力源の一部の熱エネルギ及び発電された電力の一部を動力源とする二酸化炭素回収設備とを備えたプラントの運転を支援するものであり、条件設定部と、特性データ記憶部と、予測部と、を具備する。条件設定部は、このプラント運転支援システムは、前記プラントから外部に給電すべき給電量と、前記火力発電設備より発生する二酸化炭素の目標の回収率と、を設定する。特性データ記憶部は、前記火力発電設備の運転出力に応じて変化する前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収能力を表す特性データを記憶する。予測部は、前記条件設定部による設定内容と前記特性データ記憶部により記憶された記憶内容とに基づいて、前記火力発電設備での燃料の消費量と前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収量とを予測する。

Description

本発明の実施形態は、二酸化炭素の回収設備を備えた火力発電プラントを運転する場合に有用なプラント運転支援システム、プラント運転支援プログラム及びプラント運転支援方法に関する。
製鉄所設備を利用したCOの分離回収システムの運用方法が提案されている(例えば特許文献1参照)。この運用方法では、製鉄の過程で製鉄所設備から発生する副生ガス及び排熱を製鉄所設備に付随させた事業者側設備へ供給する。
事業者側設備では、供給された排熱を利用して副生ガスからCOを分離回収する。この際、副生ガス及び排熱の供給量を計測し、この計測された供給量に応じて事業者側へランニングコストを課金する。この結果、COの分離回収システムの運用が事業として成立される。
また、火力発電プラントへ上述したようなCO2回収設備を設置することなども進められている。CO回収設備を備えた火力発電プラントでは、いわゆるCOの排出権取引を想定して、火力発電時に排ガスとして生じるCOの回収量や燃料の消費量などを予測することが求められる。
特許第4035451号公報
ここで、火力発電プラントに設置されるCO回収設備は、例えば蒸気タービン発電機などの動力源である蒸気の一部と実際に発電された電力の一部とを動力源として、稼働することが想定される。このため、前記の蒸気タービン発電機などの運転出力(稼働のパワー)を変更した場合、CO回収設備側に供給される蒸気の温度や圧力の状態なども変化する。この変化に伴い、CO回収設備によるCOの回収能力も変化することになる。
つまり、蒸気の温度や圧力の状態が変わると、蒸気から熱を取り出せる効率なども変化するため、CO回収設備を効率良く稼働させるための最適な条件も変わってくる。したがって、上述したCOの回収量や燃料の消費量を高い精度で予測するためには、蒸気タービン発電機などの運転出力に応じて変化する蒸気の状態、すなわち、CO回収設備側に供給される熱エネルギ量などの変化を考慮した予測計算が必要となる。
COの回収量の予測方法として、例えば、IPCC(Intergovernmental Panel on Climate Change)の報告において、機器の運転条件などを表す条件値として平均値や代表値といった固定的な値を用いた予測計算方法などが現状では適用されている。このような実情を踏まえたうえで、火力発電プラントの運営側は、COの効率的な回収や効率の良い燃料の消費を実現できる火力発電設備の最適な運転条件を、把握しておきたいところである。
本発明は、二酸化炭素の回収設備を備えた火力発電プラントの効率的な運転を支援することができるプラント運転支援システム、プラント運転支援プログラム及びプラント運転支援方法の提供を目的とする。
一実施形態のプラント運転支援システムは、火力発電設備と前記火力発電設備の動力源の一部の熱エネルギ及び発電された電力の一部を動力源とする二酸化炭素回収設備とを備えたプラントの運転を支援するものであり、条件設定部と、特性データ記憶部と、予測部と、を具備する。条件設定部は、このプラント運転支援システムは、前記プラントから外部に給電すべき給電量と、前記火力発電設備より発生する二酸化炭素の目標の回収率と、を設定する。特性データ記憶部は、前記火力発電設備の運転出力に応じて変化する前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収能力を表す特性データを記憶する。予測部は、前記条件設定部による設定内容と前記特性データ記憶部により記憶された記憶内容とに基づいて、前記火力発電設備での燃料の消費量と前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収量とを予測する。
第1の実施形態に係るプラント運転支援システムのハードウェア構成を示す機能ブロック図。 図1のプラント運転支援システムのソフトウェア構成を示す機能ブロック図。 図1、図2のプラント運転支援システムによるCOの回収量及び燃料の消費量を予測するための処理の流れを概念的に示す図。 図1のプラント運転支援システムと構成を比較するための参考例のシステム構成を示す機能ブロック図。 図2のプラント運転支援システムのソフトウェア構成と各部の処理の流れをより詳細に示す図。 図5のプラント運転支援システムが備える特性保管部に記憶された熱要求特性を表す図。 図6Aの熱要求特性と構成が異なる他の熱要求特性を表す図。 図5のプラント運転支援システムが備える特性保管部に記憶された電力要求特性を表す図。 図7Aの電力要求特性と構成が異なる他の電力要求特性を表す図。 図5のプラント運転支援システムが備える特性保管部に記憶された熱有効率特性を表す図。 図8Aの熱有効率特性と構成が異なる他の熱有効率特性を表す図。 図5のプラント運転支援システムが備える特性保管部に記憶された発電機効率特性を表す図。 第2の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第3の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第4の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第5の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第6の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第7の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第8の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第9の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第10の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第11の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。 第12の実施形態に係るプラント運転支援システムを示す機能ブロック図。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づき説明する。
(第1の実施の形態)
図1に示すように、本実施形態に係るプラント運転支援システム1Aは、火力発電設備とCO回収設備とを備えた火力発電プラントで好適に利用されるものであって、CO(二酸化炭素)の回収量や燃料の消費量を予測可能なシステムである。このプラント運転支援システム1Aは、バス6を介して接続されたCPU3、記憶部7、入力操作部5及び表示部2をハードウェアとして主に備えている。
表示部2は、CRTや液晶ディスプレイなどの表示装置で実現されている。入力操作部5は、例えばキーボードやマウスなどの入力装置で構成されており、オペレータにより入力操作された情報を受け付ける。記憶部7は、プラント運転支援プログラム9(プログラム本体)を格納するHDDなどの外部(補助)記憶装置とRAMなどで実現されるメインメモリとを備える。
CPU3は、外部記憶装置に格納されたプラント運転支援プログラム9をメインメモリ上にロードする。この結果、図2に示すように、特性データ記憶部として機能する特性保管部8、条件設定部10、予測部32及び出力部25がソフトウェアにより実現される。なお、これら特性保管部8、条件設定部10、予測部32及び出力部25は、電子部品を組み合わせたハードウェアにより実現されてもよい。
ここで、本実施形態のプラント運転支援システム1Aが適用される対象の火力発電プラントは、次のように構成されている。すなわち、図3に示すように、上記した火力発電設備は、蒸気タービンと発電機とを一体的に構成した蒸気タービン発電機や、この蒸気タービン発電機の動力源となる蒸気を発生させるボイラなどを備えている。
CO回収設備は、例えば化学吸収法を適用して、上記火力発電設備より発生する排ガスからCOを回収する。化学吸収法を用いるこのCO回収設備は、吸収液の吸収と放出特性を利用してCOを分離する。CO回収設備は、火力発電設備(蒸気タービン発電機)の動力源となる熱エネルギの一部、つまりボイラの発生させる蒸気から得られる熱量の一部と、蒸気タービン発電機で発電された電力と、を動力源として稼働される。
詳細には、CO回収設備は、例えば吸収塔と再生塔とを備える。排ガスが、まず吸収塔に導引され、そこで吸収液が排ガス中の二酸化炭素を吸収して、いわゆるCOリッチな溶液になる。この吸収液が再生塔において加熱されると、二酸化炭素が放出されて再びCOリーンな溶液となる。このサイクルの繰り返しによって、CO回収設備は、排ガス中から連続してCOを分離回収する。なお、CO回収設備は、上記の化学吸収法に代えて、膜分離法を用いて排ガス中からCOを回収してもよい。
プラント運転支援システム1Aが備える上記した条件設定部10では、図1、図2に示すように、表示部2に例えばGUI表示される対話画面などを参照しつつ、オペレータが、入力操作部5を介して入力(指定)した条件を設定する。具体的には、条件設定部10では、入力操作部5から入力された<1>送電端発電量[単位:GWh/T]と、<2>CO2回収率[単位:%/T]と、が少なくとも設定される。
<1>送電端発電量は、例えば商用電源などとして、火力発電プラントの外部に給電(供給)すべき給電量(供給電力量)である。また、このように設定される<1>送電端発電量の値などに対応させて、蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)が決定される。<2>CO回収率は、火力発電設備より排ガスとして発生する全二酸化炭素のうちから、回収目標の二酸化炭素の割合をパーセンテージで表す。
ここで、本実施形態の条件設定部10では、入力操作部5から入力される<3>所内電源使用量[単位:GWh/T]と<4>使用燃料種別とがさらに設定される。<3>所内電源使用量は、CO回収設備を除く、火力発電プラント内の電気機器などを稼働させるために使用する電力量である。なお、<3>所内電源使用量は、後述する《4》発電機効率特性[単位:%]に含めて考えることも可能である。したがって、当該<3>所内電源使用量に相当する電力量を考慮して《4》発電機効率特性が決められている場合には、<3>所内電源使用量の設定(入力)が省略される。
<4>使用燃料種別は、火力発電設備のボイラで燃料として使用される炭素の種別(炭素種)を表す。なお、ボイラで使用する燃料としては、炭素の他に重油やLNG(液化天然ガス)などを適用することも可能である。この場合、使用燃料種別の内訳に重油やLNGが加えられる。また、石炭種により定まるCO排出係数(CO2 Emission Factor)や真発熱量(NET Calorific Value)などの値が予め分かっている場合には、これらの値を入力することで石炭種を特定できるため、<4>使用燃料種別の設定(入力)を省略できる。
一方、特性保管部8は、後に詳述する《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、及び《3》熱有効率特性を、特性データとして少なくとも記憶している。これらの特性データは、蒸気タービン発電機(火力発電設備)の運転出力の値に応じて変化するCO回収設備でのCOの回収能力を表す情報である。蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)とは、仕様上の定格の運転パワーを基準(100%)として、どの程度の割合の運転パワーで蒸気タービン発電機を稼働させているかをパーセンテージで表した情報である。
また、本実施形態の特性保管部8は、これらの特性データに加え、《4》発電機効率特性をさらに記憶している。この《4》発電機効率特性は、蒸気タービン発電機の運転出力の値に応じて変化する蒸気タービン発電機の発電の効率を表す特性データである。なお、このような《4》発電機効率特性として、蒸気タービン発電機の発電の効率を、蒸気タービン発電機の運転出力に応じて変えない、固定値(一定値)を適用してもよい。
本実施形態のCO回収設備は、上述したように、蒸気タービン発電機の動力源である蒸気から得られる熱エネルギの一部と、実際に発電された電力の一部と、を動力源として稼働される。このため、蒸気タービン発電機の運転出力を変更した場合、蒸気の温度や圧力の状態なども同時に変化し、これに伴いCO回収設備によるCOの回収能力も変化する。具体的には、蒸気の温度や圧力の状態が変わると、蒸気から熱を取り出せる効率(熱有効率)なども変化するため、CO回収設備を効率良く稼働させるための最適な条件も変わってくる。
図4は、プラント運転支援システム1Aと構成を比較するための参考例のシステムを示す。参考例のシステムは、プラント運転支援システム1Aと異なり、特性保管部8及び後述する発電条件算定部12を有しておらず、さらに、条件設定部10の代わりに、条件設定部10aを備える。条件設定部10aには、上述した《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、《3》熱有効率特性、及び《4》発電機効率特性に、それぞれ対応する<5>熱要求量(CO回収設備の稼働のために必要な蒸気から得られる熱量)、<6>電力要求量(CO回収設備の稼働のために必要な電力量)、<7>熱有効率、及び<8>発電機効率が固定値(一定値)として設定される。
したがって、参考例のシステムでは、蒸気タービン発電機の運転出力に応じて変化する蒸気の温度や圧力の状態、すなわち、CO回収設備側に供給される熱エネルギ量の変化などが考慮されていない。このため、参考例のシステムでは、例えば、COの回収量や燃料の消費量を高い精度で予測することが困難となる。
これに対して、本実施形態のプラント運転支援システム1Aは、図2に示すように、参考例のシステムが有していない特性保管部8と、予測部32に含まれる発電条件算定部12と、をさらに備えている。予測部32は、上記の発電条件算定部12に加え、総出力量計算部14及びCO回収量計算部16、並びに、計算を行う場合に前記した《4》発電機効率特性を用いる発電機原単位計算部15及び燃料消費量計算部17をさらに有する。
図5に示すように、発電条件算定部12は、総出力量自動設定部12aと、回収設備要求量取得部12bと、発電機熱有効率取得部12cと、総出力量検証部12dと、を備える。総出力量自動設定部12aは、後述する発電機総出力量の仮定値を自動設定する。回収設備要求量取得部12bは、《1》熱要求特性及び《2》電力要求特性を参照しつつ必要熱量及び必要電力量を得る。発電機熱有効率取得部12cは、《3》熱有効率特性を参照しつつ蒸気から熱を取り出せる効率(熱有効率)を得る。総出力量検証部12dは、総出力量計算部14による算出結果を検証する。
特性保管部8に記憶されている《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、《3》熱有効率特性、及び《4》発電機効率特性についてそれぞれ説明する。《1》熱要求特性は、図6Aに示すように、蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)[%]の値に応じて異なる<2>CO回収率[%/T]と必要熱量[KWh/t−CO]との関係をグラフ形式で表現可能な特性データである。
図6Bに示すように、《1》熱要求特性は、蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)に応じた<2>CO回収率と必要熱量との関係を点でプロットした特性データであってもよい。図6Bの例示(例2)では、CO回収率を可変するような運転をしない運転制約がある場合などに適用される。さらに、図6Bの例では、2台のCO回収設備を設置することなどを想定しており、1台運転時と2台運転時との両運転条件に対応するために2つのプロットデータが存在する。
ここで、図6A及び図6B中の「t−CO」は、種々の温室効果ガス(CO、メタン、一酸化二窒素など)をCOの温室効果に換算し、単位、t(トン)で表した値である。「KWh」は、CO回収設備の稼働のために用いる熱量を電気換算した量にするために適用されている。なお、「T」は、入力操作部5を介して予め入力された、年間(例えば年間平均値を得るための時間間隔)、月間、日、時、分などの単位期間である。つまり、このような《1》熱要求特性は、CO回収設備によるCO回収率と、COを含む温室効果ガスの回収に必要な単位質量あたり熱量の電力換算量との相関関係を、火力発電設備の運転出力に対応付けて表した特性データ(第1の回収能力特性)である。
図5、図6Aに示すように、発電条件算定部12は、条件設定部10に設定された例えば<1>送電端発電量の値などに基づき、蒸気タービン発電機の運転出力を決定する。さらに、発電条件算定部12の回収設備要求量取得部12bは、上記の《1》熱要求特性を参照しつつ、条件設定部10に設定された<2>CO回収率と前記決定した運転出力とに対応した必要熱量を得る。
《2》電力要求特性は、図7Aに示すように、蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)[%]の値に応じて異なる<2>CO回収率[%/T]と必要電力量(CO回収設備の稼働のために用いる電力量)[KWh/t−CO2]との関係をグラフ形式で表現可能な特性データである。また、図7Bに示すように、《2》電力要求特性は、蒸気タービン発電機の運転出力に応じて異なる<2>CO回収率[%/T]と必要電力量との関係を表形式で表現できるデータであってもよい。
すなわち、《2》電力要求特性は、CO回収設備による二酸化炭素の回収率とCOを含む温室効果ガスの回収に必要な単位質量あたりの電力量との相関関係を、火力発電設備の運転出力に対応付けて表した特性データ(第2の回収能力特性)である。また、図5、図7A、図7Bに示すように、発電条件算定部12の発電機熱有効率取得部12cは、《2》電力要求特性を参照し、前記決定された蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)と、条件設定部10に設定された<2>CO回収率と、に対応した必要電力量を得る。
《3》熱有効率特性は、図8Aに示すように、蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)[%]の値に応じて異なる必要熱量(CO回収設備の稼働のために用いる熱の電気換算量)[KWh/t−CO]と熱有効率(蒸気から熱を取り出せる効率)[%]との関係をグラフ形式で表現可能な特性データである。また、《3》熱有効率特性は、図8Bに示すように、蒸気タービン発電機の運転出力に応じて異なる必要熱量と熱有効率との関係を表形式で表現できるデータであってもよい。
つまり、《3》熱有効率特性は、火力発電設備から熱エネルギを取り出せる効率と二酸化炭素を含む温室効果ガスの回収に必要な単位質量あたり熱量の電力換算量との相関関係を、火力発電設備の運転出力に対応付けて表した特性データ(第3の回収能力特性)である。図5、図8A、図8Bに示すように、発電条件算定部12の発電機熱有効率取得部12cは、《3》熱有効率特性を参照しつつ、上記したように決定された蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)と必要熱量とに対応した熱有効率を得る。
したがって、《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、及び《3》熱有効率特性では、図6A、図7A、図8Aに例示したように、蒸気タービン発電機の運転出力の値に応じて、<2>CO回収率(又は熱有効率)と、CO換算の温室効果ガスの単位質量あたりに必要な(熱又は)電気エネルギ量[KWh/t−CO]と、の相関関係が変化する。つまり、これら《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、及び《3》熱有効率特性は、蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)の値に応じて変化するCO回収設備でのCOの回収能力を表す特性データである。
《4》発電機効率特性は、蒸気タービン発電機の運転出力[%]と蒸気タービン発電機の発電の効率である発電機効率[%]との関係を表す特性データである。発電条件算定部12は、図5、図9に示すように、<1>送電端発電量の値などに応じて決定した蒸気タービン発電機の運転出力[%]に対応する発電機効率[%]を得る。
本実施形態のプラント運転支援システム1Aが備えるCOの回収量や燃料の消費量を予測するための機能について説明する。予測部32は、図5に示すように、条件設定部10により設定された設定内容と特性保管部8により記憶された記憶内容とに基づいて、火力発電設備で消費する燃料の消費量と、CO回収設備でのCOの回収量と、を予測する。出力部25は、予測部32により予測された燃料の消費量とCOの回収量とを表示部2に可視的に表示させるための情報を出力する。
具体的には、図3、図5に示すように、予測部32が有する発電条件算定部12は、熱補正要求量BP[GWh/T]及びCO回収エネルギ量BO[GWh/T]を、それぞれ下記の式1、式2に基づき算出する。
BP=BS/{BL/100} …式1
BO=BP+BQ …式2
すなわち、発電条件算定部12は、回収設備要求量取得部12bが《1》熱要求特性を参照して得た必要熱量[KWh/t−CO]に基づき、CO回収設備の稼働のために単位期間Tあたりの必要な熱エネルギ量を電気換算した熱要求量BS[GWh/T]を求める。さらに、発電条件算定部12は、発電機熱有効率取得部12cが《3》熱有効率特性を参照して得た熱有効率BL[%]を上記式1に代入し、熱要求量BS[GWh/T]から熱量の損失分を除いた熱補正要求量BP[GWh/T]を算出する。
また、発電条件算定部12は、回収設備要求量取得部12bが《2》電力要求特性を参照して得た必要電力量[KWh/t−CO]に基づき、CO回収設備の稼働のために単位期間Tあたりの必要な電気エネルギ量を表す電力要求量BQ[GWh/T]を求める。さらに、発電条件算定部12は、求めた電力要求量BQ[GWh/T]と上記した熱補正要求量BPとを式2に代入し、CO回収設備の稼働に必要な電気エネルギ量と熱エネルギ量とを加算したCO回収エネルギ量BO[GWh/T]を算出する。
また、図3、図5に示すように、総出力量計算部14は、下記の式3に基づき、<1>送電端発電量AH[GWh/T]と、所内電源使用量AM[GWh/T]と、上記のCO回収エネルギ量BO[GWh/T]と、を加算し、発電機総出力量AGを算出する。
AG=AH+AM+BO …式3
つまり、発電機総出力量AGは、火力発電設備内の蒸気タービン発電機で発電される全発電量と、火力発電設備側からCO回収設備側へ供給される蒸気の量(蒸気から得られる熱の電気換算量)と、を総合計した火力発電設備からの全出力量を表している。
発電機原単位計算部15は、条件設定部10で設定された<4>使用燃料種別と、《4》発電機効率特性を参照して求まる発電機効率AC[%]と、総出力量計算部14で算出された発電機総出力量AG[GWh/T]とから、発電機原単位AE[tCO/MWh]を算出する。ここで、「tCO」は、CO2の質量を単位、t(トン)で表した値である。この算出には、京都メカニズムにおけるCDM(Clean Development Mechanism)の方法論などの公知の方法を利用できる。
CO回収量計算部16は、発電機CO排出量AI[MtCO/T]、CO回収量BE、及びCCS(Carbon dioxide Capture and Storage)CO排出量BI[MtCO/T]を、下記の式4〜式6に基づき算出する。
AI=AG*AE …式4
BE=AI*BC/100 …式5
BI=AI−BE …式6
すなわち、図3、図5に示すように、CO回収量計算部16は、式4に基づき、発電機原単位計算部15で算出された発電機原単位AE[tCO/MWh]と総出力量計算部14で算出された発電機総出力量AG[GWh/T]とを積算して、火力発電設備から発生する排ガス中に含まれるCOの量を表す発電機CO排出量AI[MtCO/T]を求める。なお、MtCOは、COの質量を単位、Mt(メガトン)で表した値である。
また、図3、図5に示すように、CO回収量計算部16は、式5に基づき、上記の発電機CO排出量AI[MtCO/T]にCO回収率BC[%/T]を反映させることにより、CO回収設備で回収されるCO2回収量BE[MtCO/T]を計算(予測)する。さらに、CO回収量計算部16は、式6に基づき、発電機CO排出量AI[MtCO/T]からCO回収量BE[MtCO/T]を減算し、例えば地中へのCOの貯留などを考慮したCCS CO排出量BI[MtCO/T]を求める。
燃料消費量計算部17は、条件設定部10で設定された<4>使用燃料種別と、《4》発電機効率特性を参照して求まる発電機効率AC[%]と、総出力量計算部14で算出された発電機総出力量AG[GWh/T]とから、公知の方法を用い、消費した燃料の種別を含む種類別燃料消費量AL[t/T]を算出(予測)する。
次に、このように構成された本実施形態のプラント運転支援システム1AによるCOの回収量(CO回収量BE)と燃料の消費量(種類別燃料消費量AL)とを予測する処理の流れを図3及び図5に基づき説明する。
図3、図5に示すように、まず、条件設定部10では、オペレータによる入力操作部5からの入力内容に対応した<1>送電端発電量AH、<2>CO2回収率、<3>所内電源使用量、及び<4>使用燃料種別が設定される。特性保管部8は、《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、《3》熱有効率特性、及び《4》発電機効率特性を記憶保持する。
予測部32の発電条件算定部12は、下記の式7に基づき、Δが0となるように発電機総出力量AG(AG1)を収束計算により求める。
Δ=AG1−(AH+AM+BO) …式7
具体的には、図5に示すように、発電条件算定部12の総出力量自動設定部12aは、<1>送電端発電量AHに例えば所定係数を積算した発電機総出力量の仮定値AGを自動設定する。ここで、上記所定の係数とは、例えば1.2(倍)などの数値である。さらに、総出力量自動設定部12aは、上記1.2(倍)の次に用いる係数として、1.25(倍)、1.30(倍)、1.35(倍)…といった徐々に増加して行く数値と、1.15(倍)、1.10(倍)…といった徐々に減少して行く数値と、を用意している。このように徐々に増加、減少して行く係数は、例えば入力操作部5から入力操作により適宜指定することが可能である。
ここで、総出力量自動設定部12aは、発電機総出力量の仮定値AGに対応させて、蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)[%]を決定する。次に、図5に示すように、発電条件算定部12の回収設備要求量取得部12bは、《1》熱要求特性を参照し、上記決定された蒸気タービン発電機の運転出力と設定された<2>CO2回収率とに対応した必要熱量[KWh/t−CO]を取得する。回収設備要求量取得部12bは、《2》電力要求特性を参照し、上記決定された蒸気タービン発電機の運転出力と設定された<2>CO回収率とに対応した必要電力量[KWh/t−CO]を取得する。
発電機熱有効率取得部12cは、上記決定された蒸気タービン発電機の運転出力と《3》熱有効率特性とに基づき、熱有効率[%]を得る。発電条件算定部12は、このようにして得られた熱有効率と必要熱量とから熱補正要求量BP[GWh/T]を算出する。さらに、発電条件算定部12は、必要電力量[KWh/t−CO]に基づき算出された電力要求量BQ[GWh/T]と上記の熱補正要求量BP[GWh/T]とを加算してCO回収エネルギ量BO[GWh/T]を得る。
総出力量計算部14は、それぞれ設定された<1>送電端発電量AH[GWh/T]及び所内電源使用量AM[GWh/T]と、算出されたCO2回収エネルギ量BO[GWh/T]とを加算し、発電機総出力量AGを算出する。
ここで、総出力量検証部12dは、式7を参照しつつ、上記算出された発電機総出力量の計算値「AH+AM+BO(AG)」と総出力量自動設定部12aにより仮設定された発電機総出力量の仮定値AGとを比較する。総出力量検証部12dは、これらの数値に差がある場合、<1>送電端発電量AHに積算する上記係数を変えることにより、発電機総出力量の仮定値AGを変更する。
詳述すると、図5に示すように、総出力量検証部12dによる検証の結果、例えば発電機総出力量の計算値「AH+AM+BO(AG)」が仮定値AGより小さい場合(検証結果がNOの場合)、総出力量自動設定部12aは、仮定値AGを例えば1%小さくするなど変更する。このような発電条件算定部12を有する予測部32は、最終的に発電機総出力量の計算値「AH+AM+BO」と仮定値AGとの差がなくなる(上記式7のΔが0となって検証結果がYESになる)まで、収束計算する。これにより発電機総出力量AGが求められる。
発電機総出力量AGが求められた後、図3、図5に示すように、発電機原単位計算部15は、<4>使用燃料種別と、《4》発電機効率特性を参照して得られる発電機効率AC[%]と、収束計算により得られた発電機総出力量AG[GWh/T]と、に基づいて、発電機原単位AE[tCO/MWh]が算出する。
CO回収量計算部16は、発電機原単位計算部15で算出された発電機原単位AE[tCO/MWh]と、収束計算により得られた発電機総出力量AG[GWh/T]と、を積算して、発電機CO排出量AI[MtCO/T]を求める。さらに、CO回収量計算部16は、求めた発電機CO排出量AIにCO回収率BC[%/T]を反映させることで、CO回収設備で回収されるCO回収量BE[MtCO2/T]を算出(予測)する。
燃料消費量計算部17は、<4>使用燃料種別及び上記発電機効率AC[%]、並びに収束計算により得られた発電機総出力量AG[GWh/T]に基づき、種類別燃料消費量AL[t/T]を算出(予測)する。出力部25は、このようにして予測されたCO回収量BE及び種類別燃料消費量ALを表示部2に表示させる。
既述したように、本実施形態のプラント運転支援システム1Aは、CO回収設備を備えた火力発電プラントから外部に送電すべき目標の送電端発電量及び回収目標のCO回収率に対応するCO回収量と燃料消費量とを求めることが可能である。つまり、このプラント運転支援システム1Aは、例えば送電端発電量が変更になり、これに伴い火力発電設備内の蒸気タービン発電機の運転出力(蒸気の条件)が変更される場合でも、これに対応して変化するCO回収量と燃料消費量とを予測できる。したがって、プラント運転支援システム1Aでは、この予測されたCO回収量と燃料消費量とを火力発電プラントの実際の運転に反映させることができる。これにより、火力発電プラントの効率的な運転が支援される。
(第2の実施の形態)
第2の実施形態を図10に基づき説明する。なお、図10において、第1の実施形態の図2、図5中に示した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図10に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Bは、第1の実施形態のプラント運転支援システム1Aの全構成要素に加え、さらに、CO回収率変更部19、変更範囲制限部18、COクレジット単価設定部20、CO削減効果計算部21、燃料費計算部22、発電単価計算部23及び発電単価検証部24を備えている。
CO回収率変更部19は、条件設定部10により設定されたCO回収率[%/T]を、発電単価検証部24による検証結果に基づいて変更する。具体的には、CO回収率変更部19は、発電単価検証部24の検証結果が得られる度に、CO回収率を例えば同じ比率で変更する(CO回収率を例えば1%(%/T)ずつ順次増加させる変更、又は1%ずつ順次減少させる変更などを行う)。このようなCO回収率変更部19により実際に増加又は減少させる比率の値の設定は、例えば入力操作部5からの入力操作により適宜指定可能である。
変更範囲制限部18は、CO回収率変更部19により変更されるCO回収率の変更範囲を制限(設定)し、CO回収率の変更範囲の下限、上限を定める。この変更範囲制限部18により制限される変更範囲は、例えばオペレータが、図1に示す入力操作部5を介して指定した内容(例えば初期のCO回収率50[%/T]などを中心値とし、このCO回収率を30〜80[%/T]の範囲内で変更する)が反映される。
クレジット単価設定部20は、COクレジットを取引する制度である京都メカニズムの排出量取引(ET: Emissions Trading)などを想定し、例えば1t(トン)などの単位質量あたりのCOのクレジット価格、すなわち、COクレジット単価(例えば3000円など)を設定する。
ここで、上記の排出量取引として、例えば、次のような取引制度が想定される。即ち、COを排出する例えば事業者などに対し所定のCO排出量を設定する。排出枠より実際のCOの排出量を少なくできた事業者などは、その差分を排出権(COクレジット)として売却できる。一方、COの排出量が排出枠を超えた事業者などは、超過分の排出権を購入することで、排出量の制限を満足できる。
なお、本実施形態のプラント運転支援システム1Bは、第1の実施形態のプラント運転支援システム1Aに設けられていた予測部32の機能を有している。総出力量計算部14は、第1の実施形態と同様の収束計算を行い、蒸気タービン発電機を備えた火力発電設備から出力される発電機総出力量AGを求める。
CO削減効果計算部21は、CO回収率変更部19により変更されたCO回収率を反映させたうえで、CO回収量計算部16により算出されたCO回収量と、クレジット単価設定部20により設定されたCOクレジット単価と、を積算して、CO削減分に相当するCOクレジット価格を計算する。一方、燃料費計算部22は、燃料消費量計算部17により算出された種類別燃料消費量と、図3に示した火力発電設備のボイラの稼働に使用された燃料の単価と、を積算して、燃料費を算出する。
発電単価計算部23は、燃料費計算部22により算出された燃料費から、CO削減効果計算部21により算出されたCOクレジット価格を減算することにより、発電機総出力量AGを得たときの合計のコストである発電単価を計算する。つまり、発電単価計算部23は、発電費用算出部として機能するものであって、第1の実施形態で説明した予測部32により予測されたCO回収量及び燃料消費量に基づき、燃料費とCOの削減分に対応する収入とを統合した発電費用を算出する。
発電単価検証部24は、発電単価計算部23により計算された発電単価を検証する。ここで、図10に示すように、発電単価検証部24による検証の結果、発電単価が最小でない場合(検証結果がNOの場合)、CO回収率変更部19は、初期値のCO回収率を事前に指定した比率で順次、増加又は減少させる。これにより、発電単価検証部24は、発電単価が最小(検証結果がYESの場合)になったときのCO回収率を取得する。つまり、互いに協働して動作する発電単価検証部24及びCO回収率変更部19は、条件設定部10により設定されたCO回収率に変更を加えることによって、発電単価計算部23で算出される発電単価(発電費用)を最小とする条件のCO回収率を検出する回収率検出部として機能する。
より具体的には、まず、発電単価検証部24は、比率変更前の初期のCO回収率を適用して算出した発電単価と、初期のCO回収率を例えば−1%減少させたCO回収率を用いて算出した発電単価と、を比較する。比較の結果、初期値のCO2回収率を適用した発電単価よりも、初期値から−1%減少させたCO回収率を適用した発電単価のほうが小さい場合、CO回収率変更部19は、CO回収率を初期値から−2%減少させる。発電単価計算部23は、この−2%減少させたCO回収率を用いて、発電単価を再度算出する。発電単価検証部24は、上記の−1%減少させたCO回収率で得られた発電単価と−2%減少させたCO回収率で得られた発電単価とを比較する。
発電単価検証部24での比較の結果、初期値のCO回収率を適用した発電単価よりも、初期値から−1%減少させたCO回収率を適用した発電単価のほうが大きい場合、CO回収率変更部19は、CO回収率を初期値から+1%増加させる。発電単価計算部23は、この+1%増加させたCO回収率を用いて発電単価を算出する。
このように、CO回収率変更部19は、発電単価検証部24による発電単価の比較結果に応じて、初期値のCO2回収率を事前に指定された例えば−1%、−2%、…−n%の比率で減少、又は例えば+1%、+2%、…+n%の比率で増加させる。この一方で、発電単価計算部23は、このように増減させたCO回収率を適用して発電単価を順次算出する。ここで、CO回収率変更部19は、CO回収率の変更範囲「−n%〜+n%」を、変更範囲制限部18により制限(設定)された範囲内で変更する。
発電単価検証部24は、このような繰り返し計算及び比較によって、発電単価が最小となるCO回収率を求める(予測する)。さらに、出力部25は、予め設定された送電端発電量に加え、求められた最小の発電単価、発電単価が最小になるときの、CO回収率と燃料消費量とCO回収量と、を表示部2を介して表示させる。
したがって、本実施形態のプラント運転支援システム1Bによれば、主に送電端発電量を固定的に指定した条件下において、発電単価が最小となるCO回収率の値を得ることができる。これにより、COの削減効果を含む発電単価を踏まえたうえで、火力発電プラントを効率的に運転させることができる。また、このプラント運転支援システム1Bによれば、オペレータなどが指定する変更範囲内で、発電単価が最小となるCO回収率を求めることができる。このため、CO削減の許容範囲内で火力発電プラントの効率の良い運転を支援することができる。
(第3の実施の形態)
第3の実施形態を図11に基づき説明する。なお、この図11において、第1、第2の実施形態の図2、図5及び図10中に示した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図11に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Cは、第2の実施形態のプラント運転支援システム1BのCO回収率変更部19に代えて、送電端発電量変更部26を備えている。さらに、プラント運転支援システム1Cは、変更範囲制限部18に代えて、(第2の)変更範囲制限部38を備える。
送電端発電量変更部26は、条件設定部10により設定された送電端発電量[GWh/T]を、発電単価検証部24による検証結果に基づいて変更する。具体的には、送電端発電量変更部26は、発電単価検証部24の検証結果が得られる度に、送電端発電量を例えば同じ比率で変更する(初期の送電端発電量を例えば1%ずつ順次増加させる変更、又は、1%ずつ順次減少させる変更などを行う)。このような送電端発電量変更部26により実際に増加又は減少させる比率の値の設定は、例えば入力操作部5からの入力操作により適宜指定可能である。
変更範囲制限部38は、送電端発電量変更部26により変更される送電端発電量の下限から上限までの変更範囲を制限(設定)し、送電端発電量を極端に大きく変動させないように、その変更量に規制を加える。この変更範囲制限部38により設定される変更範囲は、例えばオペレータが、図1に示す入力操作部5を介して入力した内容(初期値として設定入力された送電端発電量を100%とした場合の例えば「85〜115[%]」など)が反映される。
なお、本実施形態のプラント運転支援システム1Cも、第1の実施形態のプラント運転支援システム1Aに設けられていた予測部32の機能を有する。総出力量計算部14は、第1の実施形態と同様の収束計算を行い、発電機総出力量AGを求める。
発電単価検証部24は、発電単価計算部23により計算された発電単価を検証する。ここで、図11に示すように、発電単価検証部24による検証の結果、発電単価が最小でない場合(検証結果がNO)、送電端発電量変更部26は、初期値の送電端発電量を事前に指定した比率で順次、増加又は減少させる。これにより、発電単価検証部24は、発電単価が最小(検証結果がYES)になったときの送電端発電量を取得する。すなわち、互いに協働して動作する発電単価検証部24及び送電端発電量変更部26は、条件設定部10により設定された送電端発電量に変更を加えることによって、発電単価計算部23で算出される発電単価(発電費用)を最小とする条件の送電端発電量(給電量)を検出する給電量検出部として機能する。
詳述すると、発電単価検証部24は、第2の実施形態で説明したCO回収率変更部19と同様に、発電単価検証部24による発電単価の比較結果に応じて、初期値の送電端発電量を事前に指定された例えば−1%、−2%、…−n%の比率で減少、又は例えば+1%、+2%、…+n%の比率で増加させる。この一方、発電単価計算部23は、このように増減させた送電端発電量を適用して発電単価を順次算出する。ここで、送電端発電量変更部26は、送電端発電量の変更範囲「−n%〜+n%」を、変更範囲制限部38により制限(設定)された範囲内で変更する。
発電単価検証部24は、このような繰り返し計算及び比較によって、発電単価が最小となる送電端発電量を求める(予測する)。さらに、出力部25は、予め設定されたCO回収率に加え、求められた最小の発電単価、発電単価が最小になるときの、送電端発電量と燃料消費量とCO回収量と、を表示部2を介して表示させる。
したがって、本実施形態のプラント運転支援システム1Cによれば、主にCO回収率を固定的に指定した条件下において、発電単価が最小となる送電端発電量の値を得ることができる。このため、COの削減効果を含む発電単価と所望の送電端発電量とを踏まえたうえで、火力発電プラントを効率良く運転させることができる。さらに、このプラント運転支援システム1Cによれば、送電端発電量を増減させる条件範囲を指定することが可能なので、例えば最低限必要な送電端発電量の値などを確保したうえで発電単価の最も低い効率的な火力発電プラントの運転を支援することができる。
(第4の実施の形態)
第4の実施形態を図12に基づき説明する。なお、この図12において、第1〜第3の実施形態の図2、図5、図10及び図11中に示した構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図12に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Dは、送電端発電量変更部26を備えた第3の実施形態のプラント運転支援システム1Cの構成に加え、第2の実施形態のCO回収率変更部19を備えている。さらに、プラント運転支援システム1Dは、変更範囲制限部38に代えて、(第3の)変更範囲制限部48を備える。
CO回収率変更部19及び送電端発電量変更部26は、発電単価検証部24による検証結果に基づいて、条件設定部10で設定されたCO回収率及び送電端発電量を個別に変更する。具体的には、CO回収率変更部19及び送電端発電量変更部26は、発電単価検証部24の検証結果が得られる度に、CO回収率及び送電端発電量の一方ずつを、例えば同じ比率でそれぞれ変更する(例えば1%ずつ個別に増加、又は1%ずつ個別に減少させる)。CO回収率変更部19及び送電端発電量変更部26により変更させる比率の値の設定は、図1に示す入力操作部5からの入力操作にて指定可能である。
変更範囲制限部48は、CO回収率変更部19及び送電端発電量変更部26により、各々変更されるCO回収率及び送電端発電量の変更範囲を制限(設定)し、それぞれの変更範囲の下限、上限を定める。この変更範囲制限部48によりそれぞれ制限(設定)される変更範囲は、図1に示す入力操作部5を介してオペレータなどが入力した内容が反映される。
また、本実施形態のプラント運転支援システム1Dも、第1の実施形態のプラント運転支援システム1Aに設けられていた予測部32の機能を有する。総出力量計算部14は、第1の実施形態と同様の収束計算を行い、発電機総出力量AGを求める。
発電単価検証部24は、発電単価計算部23により計算された発電単価を検証する。ここで、図11に示すように、発電単価検証部24による検証の結果、発電単価が最小でない場合(検証結果がNO)、CO回収率変更部19及び送電端発電量変更部26は、初期値のCO回収率又は送電端発電量を事前に指定した比率で順次、増加又は減少させる。これにより、発電単価検証部24は、発電単価が最小(検証結果がYES)になったときのCO回収率と送電端発電量との組を取得する。すなわち、各々協働して動作する発電単価検証部24とCO回収率変更部19と送電端発電量変更部26とは、条件設定部10により設定された二酸化炭素の回収率と送電端発電量(給電量)とのそれぞれに変更を加えることによって、発電単価計算部23で算出される発電単価(発電費用)を最小とする条件の二酸化炭素の回収率と送電端発電量との組合せを検出する組合せ検出部として機能する。
より具体的には、発電単価検証部24は、第2の実施形態で説明したCO回収率変更部19と同様に、発電単価検証部24による発電単価の比較結果に応じて、初期値のCO回収率又は初期値の電端発電量を事前に指定された例えば−1%、−2%、…−n%の比率で個別に減少、又は例えば+1%、+2%、…+n%の比率で個別に増加させる。この一方、発電単価計算部23は、このように増減させたCO回収率及び送電端発電量を適用して発電単価を順次算出する。ここで、CO回収率変更部19及び送電端発電量変更部26は、CO回収率及び電端発電量の変更範囲「−n%〜+n%」を、変更範囲制限部48により設定された範囲内で変更する。
発電単価検証部24は、このような繰り返し計算及び比較によって、発電単価が最小となるCO回収率と送電端発電量とを求める(予測する)。さらに、出力部25は、求められた最小の発電単価、発電単価が最小になるときの、CO回収率と送電端発電量と燃料消費量とCO回収量と、を表示部2を介して表示させる。
このように、本実施形態のプラント運転支援システム1Dによれば、予め設定(制限)した変更範囲内でCO回収率と送電端発電量との各値を変更しつつ、発電単価が最小となるCO回収率と送電端発電量とを予測する。この結果、発電単価が最小のこの予測結果を反映させて火力発電プラントを効率良く運転させることができる。
(第5の実施の形態)
次に、第5の実施形態を図13に基づき説明する。なお、図13において、第1〜第4の実施形態の図2、図5、図10〜図12中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図13に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Eは、第4の実施形態のプラント運転支援システム1Dの構成に加え、計画時刻設定部27をさらに有すると共に、出力部25に代えて出力部35を備えている。
計画時刻設定部27は、プラントの運転(発電)計画における時間的要素を割り当てるための計画時刻として、任意の年月日及び時分を設定する。さらに、計画時刻設定部27は、年月日や時分の異なる複数の計画時刻を設定することができる。また、計画時刻設定部27により設定される計画時刻は、図1に示す入力操作部5からのオペレータなどによる入力操作によって任意に指定することが可能である。
ここで、計画時刻設定部27により設定される計画時刻は、条件設定部10で設定される送電端発電量及びCO回収率などと関連付けされる。さらには、当該設定された計画時刻は、予測結果として算出される最小の発電単価、発電単価が最小のときの、CO回収率、送電端発電量、燃料消費量及びCO回収量とも関連付けされる。また、この場合、第1の実施形態で説明した送電端発電量[GWh/T]やCO回収量[%/T]などの個々の単位に含まれる単位期間Tは、計画時刻の年月日の時分と対応するように、1分間として設定される。
出力部35は、第4の実施形態と同様にそれぞれ予測された最小の発電単価、発電単価が最小になるときの、CO回収率、送電端発電量、燃料消費量及びCO回収量と、計画時刻設定部27により設定された計画時刻と、を互いに対応付けた例えば表形式の情報を表示部2に表示させる。
したがって、本実施形態のプラント運転支援システム1Eによれば、それぞれ算出された例えば発電単価が最小になるときのCO回収率や送電端発電量などの各予測値に計画時刻をさらに付加して表示させる。このため、この表示内容を、火力発電プラントの直接的な運転予定データとして有効に活用できる。
(第6の実施の形態)
第6の実施形態を図14に基づき説明する。なお、この図14において、第1〜第5の実施形態の図2、図5、図10〜図13中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図14に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Fは、第5の実施形態のプラント運転支援システム1Eの構成に加え、変化制約設定部28、変化制約合致判断部29及び報知部30をさらに備えている。
変化制約設定部28は、CO回収率変更部19及び送電端発電量変更部26によるCO回収率[%/T]及び送電端発電量[GWh/T]の変化制約を設定する。変化制約とは、例えば毎分1%などといった単位期間あたりの変化の割合、すなわち、変化率を閾値として特定し、特定したこの変化率を超えた場合に規制を行うためのものである。変化制約は、図1に示す入力操作部5からのオペレータなどによる入力操作によって任意に指定可能である。
変化制約合致判断部29は、設定条件取得部及び変化率算出部として機能し、計画時刻設定部27によりそれぞれ設定された計画時刻毎に、設定条件として発電費用が最小となるCO回収率及び送電端発電量(給電量)を取得する。さらに、変化制約合致判断部29は、計画時刻設定部27によりそれぞれ設定された前後の計画時刻どうしの間の期間毎に、前記取得されたCO回収率及び送電端発電量の変化率を算出する。さらに、変化制約合致判断部29は、前後の計画時刻間毎の(発電単価が最小となる)CO回収率及び送電端発電量の各々の値が、変化制約を超えているか否かを判断する。
つまり、CO回収率や送電端発電量の変化率が極端に大きいと、CO回収設備や火力発電設備の持つ機能がCOの回収量や発電量の急激な変化に追従できず、仕様(スペック)上の性能を発揮できないことなどが想定される。そこで、これを回避するために、変化制約の超過の有無の判断が必要となる。
報知部30は、変化制約合致判断部29により、計画時刻どうしの間の期間毎に算出された変化率の値が変化制約(閾値)を超えている判断された場合(判断結果がNOの場合)に、変化率エラー情報を図1に示す表示部2に表示させる。つまり、報知部30は、変化率エラー情報をアラームとして発生させ、これによりオペレータなどに報知する。この変化率エラー情報は、変化制約を超えていると判断された変化率の値と、この変化率の値の算出元となった前後の計画時刻と、変化制約を超えたと判断された対象の要素名(送電端発電量及び/又はCO回収率についての名称)と、を少なくとも含む。
一方、変化制約(閾値)を超えていないと変化制約合致判断部29が判断した場合(判断結果がYESの場合)、出力部35は、第5の実施形態と同様に、それぞれ予測された最小の発電単価、発電単価が最小になるときの、CO回収率、送電端発電量、燃料消費量及びCO回収量と、計画時刻設定部27により各々設定された個々の計画時刻と、を互いに対応付けた表形式の情報などを図1に示す表示部2に表示させる。
このように、本実施形態のプラント運転支援システム1Fでは、発電単価を考慮して計画時刻毎に予測させたCO回収率及び送電端発電量の変化率が変化制約(CO回収設備や火力発電設備を例えばスペックどおりに定格動作させるための許容範囲など)を超えた場合に、変化率エラー情報をアラームとして出力させることが可能である。したがって、プラント運転支援システム1Fによれば、CO回収設備や火力発電設備の運転性能及び発電単価を考慮しつつ火力発電プラントの効率的な運転ができる。
(第7の実施の形態)
第7の実施の形態を図15に基づき説明する。なお、この図15中において、第1〜第6の実施形態の図2、図5、図10〜図14中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図15に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Gは、第6の実施形態のプラント運転支援システム1Fの全構成要素に加え、条件策定部31をさらに備えている。
条件策定部31は、変化制約合致判断部29により変化制約が満たされていないと判断された場合(判断結果がNOの場合)、報知部30によるアラームの発生後、変化制約を満足してない条件下で、送電端発電量又はCO回収率の変化率が変化制約として定めた閾値以下になるように、送電端発電量及び/又はCO回収率の値に変更を加える。ここで、条件策定部31は、発電単価検証部24と協働し、主に第1〜第4の実施形態で述べた処理と同様に繰り返し計算及び比較を行う。その結果、条件策定部31は変化制約を満足する条件下でさらに発電単価が最小となる、CO回収率、送電端発電量、燃料消費量及びCO回収量を求める(予測する)。
すなわち、このような条件策定部31は、送電端発電量又はCO回収率の変化率の値が、変化制約として定めた閾値を超えている場合に、変化率の値が変化制約(閾値内)に収まる条件を満足しかつその条件下で発電費用が最小となるCO回収率又は給電量を再取得する設定条件再取得部として機能する。
一方、変化制約を満足していると変化制約合致判断部29が判断した場合(判断結果がYESの場合)、出力部35は、変化制約を満たす最小の発電単価、変化制約を満足したうえで発電単価が最小になるときの、CO回収率と送電端発電量と燃料消費量とCO回収量と、を表示部2を介して表示させる。
したがって、本実施形態のプラント運転支援システム1Gによれば、CO回収設備や火力発電設備の本来の運転性能を十分に発揮させ、しかも発電費用をも抑えることの可能な運転条件を事前に把握することができる。これにより、火力発電プラントの効率的な運転を実現することができる。
(第8の実施の形態)
第8の実施形態を図16に基づき説明する。なお、この図16において、第1〜第2の実施形態の図2、図5、図10中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図16に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Hは、図10に示される第2の実施形態のプラント運転支援システム1Bの構成に加え、燃料費計算部22の前段に燃料単価変動部33と燃料単価変動情報格納部34を備える。
燃料単価変動部33は、ネットワーク(インターネット、LAN(Local Area Network)など)に接続されている。燃料単価変動部33は、ネットワーク経由で燃料価格の変動情報を入手し、燃料単価情報に時刻情報を付加して、燃料単価変動情報格納部34に格納させる。燃料単価変動部33が入手した最新の燃料単価を反映する、燃料費計算部22での計算が可能である。本システムの利用者は、過去の燃料単価の履歴情報を用いて、燃料費計算部22で用いる燃料単価を指定できる。例えば、過去1年での燃料単価の最大値と最小値を自動的に選定し、この最大値と最小値の2通りの条件で、燃料費計算部22での計算(予測)が可能となる。
(第9の実施の形態)
第9の実施形態を図17に基づき説明する。なお、この図17において、第1の実施形態の図2、図5中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図17に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Iは、図2に示される第1の実施形態のプラント運転支援システム1Aの構成に加え、出力部25の前段に、燃料制約判定部35を有する。この燃料制約判定部35は、燃料投入条件登録部36、判定部37、対策提示部38を有する。
燃料投入条件登録部36には、燃料用の粉砕機(ミル)の台数に応じた燃料投入量(燃料投入条件情報)が登録されている。この燃料投入条件情報は、例えば、「ミルがXX台の場合の最大燃料投入量はYY(kg/h)」という情報であり、手入力、または他のシステムから電子的にインポートできる。燃料投入条件情報は、表形式のリストまたは特性式などの形式で表現されても良い。判定部37は、燃料投入条件情報および現在のミルの台数に基づいて、予測部32で予測された燃料消費量に対応する燃料の投入が可能かを判定する。判定部37が燃料の投入が可能でないと判定した場合に、対策提示部38はこの対策を提示する。対策として、例えば、「給電量を下げる」、「ミルの台数を増やす」のいずれか、あるいは双方が提示される。
なお、粉砕機(ミル)は、燃料として、例えば、石炭を粉砕して微粉炭にする。火力発電プラントとして、例えば、石炭火力を用いる場合、粉砕機(ミル)によって、石炭を微粉炭とし、燃焼機(バーナー)から噴出して燃焼させることで、発電効率の向上が図られる。
(第10の実施の形態)
第10の実施形態を図18に基づき説明する。なお、この図18において、第1の実施形態の図2、図5中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図18に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Jは、図5に示される第1の実施形態のプラント運転支援システム1Aの構成に加え、予測部32J(発電条件算定部12J)が蒸気圧力条件登録部40を有する。蒸気圧力条件登録部40は、総出力自動設定部12aと回収設備要求量取得部12bの間に配置される。
蒸気圧力条件登録部40には、《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、および《3》熱有効率特性(第1〜第3の回収能力特性)が蒸気圧力条件毎に複数登録される。即ち、本実施形態では、第1〜第3の回収能力特性が、蒸気圧力への依存性を含む。図6A、図6B、図7A、図7B、図8A、図8Bに示す、第1〜第3の回収能力特性では、発電機出力への依存性が考慮されている。発電機出力に加え、蒸気圧力をも考慮した第1〜第3の回収能力特性とすることで、予測部32Jによる予測の確実性を向上できる。
蒸気圧力条件登録部40は、火力発電設備の出力変動に対応した蒸気圧力条件を登録する。蒸気圧力条件の情報は、例えば、「出力(給電量)範囲「X1〜X2(kWh)」のときの設定蒸気圧力はY(MPa)」という情報であり、手入力、または他のシステムから電子的にインポートできる。蒸気圧力条件の情報は、表形式のリストまたは特性式などの形式で表現されても良い。
予測部32Jは、条件設定部10による設定内容と、蒸気圧力条件登録部40に登録される第1〜第3の回収能力特性と、蒸気圧力条件登録部40に登録される蒸気圧力条件と、に基づいて、燃料の消費量と二酸化炭素の回収量とを予測する。
既述の予測部32と同様、予測部32J(発電条件算定部12J等)は、次のように動作する。発電条件算定部12Jは、蒸気タービン発電機の運転出力を決定する。さらに、発電条件算定部12Jの回収設備要求量取得部12bは、第1の回収能力特性(《1》熱要求特性)を参照しつつ、条件設定部10に設定された<2>CO回収率と前記決定した運転出力とに対応した必要熱量を得る。発電条件算定部12Jの発電機熱有効率取得部12cは、第2の回収能力特性(《2》電力要求特性)を参照し、前記決定された蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)と、条件設定部10に設定された<2>CO回収率と、に対応した必要電力量を得る。発電条件算定部12Jの発電機熱有効率取得部12cは、第3の回収能力特性(《3》熱有効率特性)を参照しつつ、上記したように決定された蒸気タービン発電機の運転出力(発電機出力)と必要熱量とに対応した熱有効率を得る。
ここで、発電条件算定部12J(蒸気圧力条件登録部40)は、設定した総出力に応じて蒸気圧力を求める。そして、回収設備要求量取得部12b、電機熱有効率取得部12cは、蒸気圧力の情報を用いて、必要熱量、運転出力(発電機出力)、必要電力量、熱有効率を得ることができる。すなわち、蒸気圧力条件登録部40に登録される蒸気圧力条件を用いて、燃料の消費量と二酸化炭素の回収量とが予測される。
(第11の実施の形態)
第11の実施形態を図19に基づき説明する。なお、この図19において、第1の実施形態の図2、図5中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図19に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Kは、図5に示される第1の実施形態のプラント運転支援システム1Aの構成に加え、予測部32K(発電条件算定部12K)がボイラ最適条件算定部42を有する。ボイラ最適条件算定部42は、回収設備要求量取得部12bの後段に配置される。
既述のように、熱要求量BS(CO回収設備の稼働のために単位期間Tあたりの必要な熱エネルギ量を電気換算した値)が発電条件算定部12によって求められる。ボイラ最適条件算定部42は、この熱要求量BSに基づき、ボイラでの燃料、水、空気の最適な必要量を算定する。即ち、燃料に加え、水、空気の投入量を算定できる。ボイラ最適条件算定部42は、例えば、熱要求量BSと、ボイラでの燃料等の最適量との関係を表すデータベースを有する。ボイラ最適条件算定部42は、このデータベースを用いて、熱要求量BSからボイラでの燃料等の最適量を得ることができる。
(第12の実施の形態)
第12の実施形態を図20に基づき説明する。なお、この図20において、第1の実施形態の図2、図5中の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付与しその説明を省略する。
図20に示すように、本実施形態のプラント運転支援システム1Lは、図5に示される第1の実施形態のプラント運転支援システム1Aの構成に加え、予測部32L(発電条件算定部12L)が特性補正部43を有する。特性補正部43は、総出力自動設定部12aと回収設備要求量取得部12bの間に配置され、特性変化情報データベース44と周囲環境予測部45とを含む。
特性変化情報データベース44には、《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、および《3》熱有効率特性(第1〜第3の回収能力特性)、および《4》発電機効率特性と、プラントの周囲環境状況(外気温、海水温、湿度等)との関係を表す特性補正情報が格納されている。即ち、特性補正情報は、プラントでの外気温等により、《1》熱要求特性等がどの様に変化するかを表す。特性補正部43は、特性補正情報を用いて、《1》熱要求特性、《2》電力要求特性、および《3》熱有効率特性(第1〜第3の回収能力特性)、および《4》発電機効率特性を補正する。発電機出力に加え、外気温等をも考慮した《1》熱要求特性等とすることで、予測部32による予測の確実性を向上できる。
周囲環境予測部45には、前記火力発電設備の発電効率特性と前記二酸化炭素回収設備の回収能力特性を決めたときの周囲環境状況(外気温、海水温、湿度など)がデータベース(過去の履歴)として登録されている。周囲環境予測部45は、このデータベースを用いて、算出(予測)しようとしている時間の周囲環境状況を予測する。但し、周囲環境予測部45に、周囲環境状況を入力しても良い。特性補正部43での補正に、周囲環境予測部45での予測結果または入力結果を利用できる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、既述した実施形態では、火力発電プラント内に設置された火力発電設備として、ボイラや蒸気タービン発電機を備えたいわゆる汽力発電設備を例示した。これに代えて、灯油、軽油、LNGなどを燃やした燃焼ガスでガスタービンを回して発電を行うガスタービン発電設備や、ガスタービンと蒸気タービンとを組み合わせて発電を行うコンバインドサイクル発電設備などにも、本発明を適用可能である。
1A,1B,1C,1D,1E,1F,1G,1H,1I,1J,1K,1L…プラント運転支援システム、2…表示部、5…入力操作部、7…記憶部(記憶装置)、8…特性保管部(特性データ記憶部)、9…プラント運転支援プログラム、10…条件設定部、12…発電条件算定部、12a…総出力量自動設定部、12b…回収設備要求量取得部、12c…発電機熱有効率取得部、12d…総出力量検証部、14…総出力量計算部、15…発電機原単位計算部、16…CO回収量計算部、17…燃料消費量計算部、18,38,48…変更範囲制限部、19…CO回収率変更部、20…COクレジット単価設定部、21…CO削減効果計算部、22…燃料費計算部、23…発電単価計算部(発電費用算出部)、24…発電単価検証部、25,35…出力部、26…送電端発電量変更部、27…計画時刻設定部、28…変化制約設定部、29…変化制約合致判断部、30…報知部、31…条件策定部(設定条件再取得部)、32…予測部、33…燃料単価変動部、34…燃料単価変動情報格納部、35…燃料制約判定部、36…燃料投入条件登録部、37…判定部、38…対策提示部、39…燃料投入条件登録部、40…蒸気圧力条件登録部、42…ボイラ最適条件算定部、43…特性補正部、44…特性変化情報データベース、45…周囲環境予測部

Claims (17)

  1. 火力発電設備と前記火力発電設備の動力源の一部の熱エネルギ及び発電された電力の一部を動力源とする二酸化炭素回収設備とを備えたプラントの運転を支援するプラント運転支援システムであって、
    前記プラントから外部に給電すべき給電量と、前記火力発電設備より発生する二酸化炭素の目標の回収率と、を設定する条件設定部と、
    前記火力発電設備の運転出力に応じて変化する前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収能力を表す特性データを記憶する特性データ記憶部と、
    前記条件設定部による設定内容と前記特性データ記憶部により記憶された記憶内容とに基づいて、前記火力発電設備での燃料の消費量と前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収量とを予測する予測部と、
    を具備するプラント運転支援システム。
  2. 前記予測部で予測された二酸化炭素の回収量及び燃料の消費量に基づいて、燃料費と二酸化炭素の削減分に対応する収入とを統合した発電費用を算出する発電費用算出部と、
    前記条件設定部により設定された二酸化炭素の回収率に変更を加えることによって、前記発電費用算出部で算出される発電費用を最小とする条件の二酸化炭素の回収率を検出する回収率検出部と、
    をさらに具備する請求項1記載のプラント運転支援システム。
  3. 燃料単価の時間的変動を表す燃料単価変動情報を取得する燃料単価変動部をさらに具備し、
    前記燃料単価変動情報に基づいて、前記発電費用算出部が、前記発電費用を算出する
    請求項2記載のプラント運転支援システム。
  4. 前記回収率検出部による二酸化炭素の回収率の変更範囲を制限する変更範囲制限部
    をさらに具備する請求項2記載のプラント運転支援システム。
  5. 前記予測部で予測された二酸化炭素の回収量及び燃料の消費量に基づいて、燃料費と二酸化炭素の削減分に対応する収入とを統合した発電費用を算出する発電費用算出部と、
    前記条件設定部により設定された給電量に変更を加えることによって、前記発電費用算出部で算出される発電費用を最小とする条件の給電量を検出する給電量検出部と、
    をさらに具備する請求項1記載のプラント運転支援システム。
  6. 前記給電量検出部による給電量の変更範囲を制限する第2の変更範囲制限部
    をさらに具備する請求項5記載のプラント運転支援システム。
  7. 前記予測部で予測された二酸化炭素の回収量及び燃料の消費量に基づいて、燃料費と二酸化炭素の削減分に対応する収入とを統合した発電費用を算出する発電費用算出部と、
    前記条件設定部により設定された二酸化炭素の回収率と給電量とのそれぞれに変更を加えることによって、前記発電費用算出部で算出される発電費用を最小とする条件の二酸化炭素の回収率と給電量との組合せを検出する組合せ検出部と、
    前記組合せ検出部による二酸化炭素の回収率と給電量との変更範囲をそれぞれ制限する第3の変更範囲制限部と、
    をさらに具備する請求項1記載のプラント運転支援システム。
  8. 燃料用のミルの台数と燃料投入量の関係を表す燃料投入条件情報を登録する燃料投入条件登録部と、
    前記燃料投入条件情報に基づいて、前記予測部で予測された燃料消費量に対応する燃料の投入が可能かを判定する判定部と、
    前記判定部が前記燃料の投入が可能でないと判定した場合に、対策を提示する対策提示部と、
    をさらに具備する請求項1記載のプラント運転支援システム。
  9. 前記プラントの運転計画における時間的要素を割り当てるための計画時刻を設定する計画時刻設定部と、
    前記予測された燃料の消費量及び二酸化炭素の回収量、並びに設定条件として前記発電費用が最小となる二酸化炭素の回収率及び給電量のうちの少なくとも一つと、前記計画時刻設定部で設定された計画時刻と、を互いに対応付けた情報を出力する出力部と、
    をさらに具備する請求項2記載のプラント運転支援システム。
  10. 前記計画時刻設定部は、複数の前記計画時刻をそれぞれ設定するものであり、
    前記計画時刻設定部によりそれぞれ設定された計画時刻毎に、設定条件として前記発電費用が最小となる二酸化炭素の回収率又は給電量を取得する設定条件取得部と、
    前記計画時刻設定部によりそれぞれ設定された前後の計画時刻どうしの間の期間毎に、前記取得された二酸化炭素の回収率又は給電量の変化率を算出する変化率算出部と、
    前記変化率算出部により前記期間毎に算出された変化率の値が閾値を超えている場合に、報知する報知部と、
    をさらに具備する請求項9記載のプラント運転支援システム。
  11. 前記変化率の値が前記閾値を超えている場合に、前記変化率の値が前記閾値内に収まる条件を満足しかつその条件下で前記発電費用が最小となる二酸化炭素の回収率又は給電量を再取得する設定条件再取得部、
    をさらに具備する請求項10記載のプラント運転支援システム。
  12. 前記特性データ記憶部により記憶された前記特性データは、
    前記二酸化炭素回収設備による二酸化炭素の回収率と二酸化炭素を含む温室効果ガスの回収に必要な単位質量あたり熱量の電力換算量との相関関係を、前記火力発電設備の運転出力に対応付けて表した第1の回収能力特性と、
    前記二酸化炭素回収設備による二酸化炭素の回収率と二酸化炭素を含む温室効果ガスの回収に必要な単位質量あたりの電力量との相関関係を、前記火力発電設備の運転出力に対応付けて表した第2の回収能力特性と、
    前記火力発電設備から熱エネルギを取り出せる効率と二酸化炭素を含む温室効果ガスの回収に必要な単位質量あたり熱量の電力換算量との相関関係を、前記火力発電設備の運転出力に対応付けて表した第3の回収能力特性と、
    のうちの少なくとも一つを含む請求項1記載のプラント運転支援システム。
  13. 給電量と蒸気圧力との関係を表す蒸気圧力条件を登録する蒸気圧力条件登録部をさらに具備し、
    前記条件設定部による設定内容と、前記特性データと、前記蒸気圧力条件と、に基づいて、前記予測部が、前記燃料の消費量と前記二酸化炭素の回収量とを予測する、
    請求項1記載のプラント運転支援システム。
  14. 前記予測部が、
    前記設定された給電量と回収率に対応する必要熱量を取得する回収設備要求量取得部と、
    前記熱要求量に基づき、ボイラでの最適な燃料、水、空気の必要量を算定するボイラ最適条件算定部と、
    を有する
    請求項1記載のプラント運転支援システム。
  15. 前記予測部が、前記プラントの周囲環境状況に基づき、前記特性データを補正し、補正された特性データに基づき、前記燃料の消費量と前記二酸化炭素の回収量とを予測する
    請求項1記載のプラント運転支援システム。
  16. 火力発電設備と前記火力発電設備の動力源の一部の熱エネルギ及び発電された電力の一部を動力源とする二酸化炭素回収設備とを備えたプラントの運転を支援するプラント運転支援プログラムであって、
    前記プラントから外部に給電すべき給電量と、前記火力発電設備より発生する二酸化炭素の目標の回収率と、を設定する条件設定部と、
    前記火力発電設備の運転出力に応じて変化する前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収能力を表す特性データを記憶する特性データ記憶部と、
    前記条件設定部による設定内容と前記特性データ記憶部により記憶された記憶内容とに基づいて、前記火力発電設備での燃料の消費量と前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収量とを予測する予測部、
    としてコンピュータを機能させるプラント運転支援プログラム。
  17. 火力発電設備と前記火力発電設備の動力源の一部の熱エネルギ及び発電された電力の一部を動力源とする二酸化炭素回収設備とを備えたプラントの運転を支援するプラント運転支援方法であって、
    前記プラントから外部に給電すべき給電量と、前記火力発電設備より発生する二酸化炭素の目標の回収率と、を設定する設定ステップと、
    前記火力発電設備の運転出力に応じて変化する前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収能力を表す特性データを記憶装置に記憶させる記憶ステップと、
    前記設定ステップによる設定内容と前記記憶ステップで前記記憶装置に記憶させた記憶内容とに基づいて、前記火力発電設備での燃料の消費量と前記二酸化炭素回収設備での二酸化炭素の回収量とを予測する予測ステップと、
    を有するプラント運転支援方法。
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