JPWO2011108652A1 - リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極、及び、リチウムイオン電池 - Google Patents

リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極、及び、リチウムイオン電池 Download PDF

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Abstract

安全性に優れたリチウムイオン電池を実現するリチウムイオン電池用正極活物質を提供する。リチウムイオン電池用正極活物質は、組成式:Lix(NiyM1-y)Oz(式中、MはMn及びCoであり、xは0.9〜1.2であり、yは0.7〜0.75であり、zは1.8〜2.4である。)で表される層構造を有するリチウムイオン電池用正極活物質である。正極活物質91%、バインダー4.2%及び導電材4.8%の重量比で作製した正極合材を用いたリチウムイオン電池を4.3Vまで充電した後、正極合材1.0mgに対して、1M−LiPF6をエチレンカーボネート(EC)−ジメチルカーボネート(DMC)(体積比1:1)の混合溶媒に溶解した電解液と共に昇温速度5℃/分で行った示差走査熱量測定(DSC)で得られた第一発熱ピーク温度T1(℃)と第一発熱ピーク強度の1/2となる温度T2(℃)との差ΔT=T1−T2(ただしT2<T1)が、ΔT≧10(℃)を満たす。

Description

本発明は、リチウムイオン電池用正極活物質、リチウムイオン電池用正極、及び、リチウムイオン電池に関する。
比重が小さく且つ電気化学反応を起こしやすい性質を持つリチウムを材料に使用したリチウムイオン電池は、ニカド電池やニッケル水素電池と比較して、同重量で2〜3倍のエネルギーを蓄えることができる。リチウムイオン電池は、このように優れた利点を有する一方、安全性の面で問題を有している。
これまで、リチウムイオン電池については、何らかの原因により電池内の材料が燃え、それにより生じた電池の異常発熱及び発火による事故が数多く報告されている。このようにリチウムイオン電池が異常発熱や発火を起こす現象は、「熱暴走」と呼ばれている。電池温度が上昇すると、電池内部の材料が分解し発熱する。そして、電池内部の発熱速度が電池外部への放熱速度を上回ると熱暴走となり、発火を引き起こす。
リチウムイオン電池の安全性の改善には、従来、種々の方法が用いられており、例えば特許文献1には、リチウム含有複合酸化物で、層状岩塩型構造を有するリチウム含有複合酸化物と、擬スピネル型構造を有するリチウム含有複合酸化物との混合物を含むリチウム二次電池正極用材料であって、上記リチウム含有複合酸化物が、一般式LipCoxyza(但し、MはCo以外の遷移金属元素、Al、Sn及びアルカリ土類金属元素からなる群から選ばれる少なくとも1種の元素を表す。0.9≦p≦1.1、0.97≦x≦1.00、0≦y≦0.03、1.9≦z≦2.1、x+y=1、0≦a≦0.02)で表わされるリチウム二次電池正極用材料が開示され、これによれば、熱的安全性、体積容量密度、及び充放電サイクル特性に優れた、リチウム含有複合酸化物からなるリチウム二次電池正極用材料を提供することができる、と記載されている。
また、特許文献2には、少なくともスピネル構造のリチウム遷移金属複合酸化物からなる非水電解液二次電池用正極活物質において、前記リチウム遷移金属複合酸化物の示差走査熱量測定による発熱開始温度は、220℃以上であり、前記リチウム遷移金属複合酸化物の示差走査熱量測定による発熱量は、700〜900mJ/mgであることを特徴とする非水電解液二次電池用正極活物質が開示されている。そして、これによれば、より一層厳しい使用環境下においても優れた電池特性を有する非水電解液二次電池用正極活物質を提供することができると記載されている。
さらに、特許文献3には、正極活物質にスピネル構造を有するリチウムマンガン複合酸化物を用いた正極と、負極活物質に炭素材を用いた負極とを非水電解液に浸潤させたリチウム二次電池において、前記リチウムマンガン複合酸化物の示差走査熱量計による発熱の総量が1.0kJ/g以下であることを特徴とするリチウム二次電池が開示されている。そして、これによれば、安全性に優れた非水電解液二次電池を提供することができると記載されている。
特開2006−164758号公報 特開2004−227790号公報 特開2004−6264号公報
しかしながら、リチウムイオン電池の安全性は非常に重要な課題であり、高品質のリチウムイオン電池用正極活物質としてはなお改善の余地がある。
そこで、本発明は、安全性に優れたリチウムイオン電池を実現するリチウムイオン電池用正極活物質を提供することを課題とする。
本発明者は、鋭意検討した結果、正極活物質のDSC(示差走査熱量測定)発熱カーブの形状と作製される電池の安全性との間に密接な相関関係があることを見出した。すなわち、正極活物質について、DSC(示差走査熱量測定)発熱カーブにおいて測定された第一発熱ピーク温度と第一発熱ピーク強度の1/2となる温度との差がある値以上であるとき、電池が穏やかに発熱し、熱暴走を良好に抑制できることを見出した。
上記知見を基礎にして完成した本発明は一側面において、組成式:Lix(Niy1-y)Oz
(式中、MはMn及びCoであり、xは0.9〜1.2であり、yは0.7〜0.75であり、zは1.8〜2.4である。)
で表される層構造を有するリチウムイオン電池用正極活物質であり、正極活物質91%、バインダー4.2%及び導電材4.8%の重量比で作製した正極合材を用いたリチウムイオン電池を4.3Vまで充電した後、正極合材1.0mgに対して、1M−LiPF6をエチレンカーボネート(EC)−ジメチルカーボネート(DMC)(体積比1:1)の混合溶媒に溶解した電解液と共に昇温速度5℃/分で行った示差走査熱量測定(DSC)で得られた第一発熱ピーク温度T1(℃)と第一発熱ピーク強度の1/2となる温度T2(℃)との差ΔT=T1−T2(ただしT2<T1)が、ΔT≧10(℃)を満たすリチウムイオン電池用正極活物質である。
本発明に係るリチウムイオン電池用正極活物質は一実施形態において、ΔTが、ΔT≧12(℃)を満たす。
本発明に係るリチウムイオン電池用正極活物質は別の実施形態において、ΔTが、ΔT≧14(℃)を満たす。
本発明に係るリチウムイオン電池用正極活物質は更に別の実施形態において、T1が220℃以上である。
本発明は、別の側面において、本発明に係るリチウムイオン電池用正極活物質を用いたリチウムイオン電池用正極である。
本発明は、更に別の側面において、本発明に係るリチウムイオン電池用正極を用いたリチウムイオン電池である。
本発明によれば、安全性に優れたリチウムイオン電池を実現するリチウムイオン電池用正極活物質を提供することができる。
実施例1に係るDSC発熱カーブである。
(リチウムイオン電池用正極活物質の構成)
本発明のリチウムイオン電池用正極活物質の材料としては、一般的なリチウムイオン電池用正極用の正極活物質として有用な化合物を広く用いることができるが、特に、コバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)、マンガン酸リチウム(LiMn24)等のリチウム含有遷移金属酸化物を用いるのが好ましい。このような材料を用いて作製される本発明のリチウムイオン電池用正極活物質は、組成式:Lix(Niy1-y)Oz
(式中、MはMn及び/又はCoであり、xは0.9〜1.2であり、yは0.7〜0.75であり、zは1.8〜2.4である。)
で表される層構造を有している。
リチウムイオン電池用正極活物質における全金属に対するリチウムの比率が0.9〜1.2であるが、これは、0.9未満では、安定した結晶構造を保持し難く、1.2超では電池の高容量が確保できなくなるためである。
リチウムイオン電池用正極活物質は、一次粒子、一次粒子が凝集して形成された二次粒子、又は、一次粒子及び二次粒子の混合物で構成されている。リチウムイオン電池用正極活物質は、その一次粒子又は二次粒子の平均粒径が2〜15μmであるのが好ましい。
平均粒径が2μm未満であると集電体への塗布が困難となる。平均粒径が15μm超であると充填時に空隙が生じやすくなり、充填性が低下する。また、平均粒径は、より好ましくは3〜12μmである。
(リチウムイオン電池用正極及びそれを用いたリチウムイオン電池の構成)
本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池用正極は、例えば、上述の構成のリチウムイオン電池用正極活物質と、導電助剤と、バインダーとを混合して調製した正極合剤をアルミニウム箔等からなる集電体の片面または両面に設けた構造を有している。また、本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池は、このような構成のリチウムイオン電池用正極を備えている。
本発明のリチウムイオン電池用正極活物質を用いて作製したリチウムイオン電池は、示差走査熱量測定によって以下のように規定される。ここで、示差走査熱量測定(Differential Scanning Calorimetry)は、温度変化に伴う試料と基準物質との熱量差を温度の関数として測定するものである。このときの測定値によって描いた曲線(DSC発熱カーブ)において、第一発熱ピーク温度と第一発熱ピーク強度の1/2となる温度との差が後述する所定値以上であるとき、電池が穏やかに発熱し、熱暴走を良好に抑制できる。これは、熱暴走は発熱に対して放熱が追いつかない場合に起こり、一般に、温度の上昇に伴う発熱の増大が緩やかであるほど放熱の余裕があるためである。
具体的には、本発明に係る正極活物質91%、バインダー4.2%及び導電材4.8%の重量比で作製した正極合材を用いたリチウムイオン電池を4.3Vまで充電した後、正極合材1.0mgに対して、1M−LiPF6をエチレンカーボネート(EC)−ジメチルカーボネート(DMC)(体積比1:1)の混合溶媒に溶解した電解液と共に昇温速度5℃/分で行なった示差走査熱量測定(DSC)で得られた第一発熱ピーク温度T1(℃)と第一発熱ピーク強度の1/2となる温度T2(℃)との差ΔT(ただしT2<T1)が、ΔT≧10(℃)を満たす。また、ΔT≧12(℃)が好ましく、ΔT≧14(℃)が更に好ましい。
第一発熱ピーク温度T1(℃)は、220℃以上であるのが好ましい。
(リチウムイオン電池用正極活物質の製造方法)
次に、本発明の実施形態に係るリチウムイオン電池用正極活物質の製造方法について詳細に説明する。
まず、金属塩溶液を作製する。当該金属は、Ni、Co及びMnである。また、金属塩は硫酸塩、塩化物、硝酸塩、酢酸塩等であり、特に硝酸塩が好ましい。これは、焼成原料中に不純物として混入してもそのまま焼成できるため洗浄工程が省けることと、硝酸塩が酸化剤として機能し、焼成原料中の金属の酸化を促進する働きがあるためである。金属塩に含まれる各金属を所望のモル比率となるように調整しておく。これにより、正極活物質中の各金属のモル比率が決定する。
次に、炭酸リチウムを純水に懸濁させ、その後、上記金属の金属塩溶液を投入して金属炭酸塩溶液スラリーを作製する。このとき、スラリー中に微小粒のリチウム含有炭酸塩が析出する。なお、金属塩として硫酸塩や塩化物等熱処理時にそのリチウム化合物が反応しない場合は飽和炭酸リチウム溶液で洗浄した後、濾別する。硝酸塩や酢酸塩のように、そのリチウム化合物が熱処理中にリチウム原料として反応する場合は洗浄せず、そのまま濾別し、乾燥することにより焼成前駆体として用いることができる。
次に、濾別したリチウム含有炭酸塩を乾燥することにより、リチウム塩の複合体(リチウムイオン電池正極活物質用前駆体)の粉末を得る。
次に、所定の大きさの容量を有する焼成容器を準備し、この焼成容器にリチウムイオン電池正極活物質用前駆体の粉末を充填する。次に、リチウムイオン電池正極活物質用前駆体の粉末が充填された焼成容器を、焼成炉へ移設し、焼成を行う。焼成は、酸素雰囲気下で所定時間加熱保持することにより行う。また、101〜202KPaでの加圧下で焼成を行うと、さらに組成中の酸素量が増加するため、好ましい。焼成温度は、原料として用いた正極活物質用前駆体中のLiの量に対応して適切に設定する。具体的には、Li量が多いと焼結が進行しやすくなるため、焼成温度の最適値はLiが少ない場合に比べ低い側にシフトする。このように、焼成温度と正極活物質用前駆体中のLiの量との関係は、作製するリチウムイオン電池用正極活物質の性質に影響を与え、それにより当該正極活物質を用いたリチウムイオン電池の電池特性に影響を与える。
その後、焼成容器から粉末を取り出し、粉砕を行うことにより正極活物質の粉体を得る。
また、本発明のリチウムイオン電池用正極は、上述のようにして作製した正極活物質と、導電助剤と、バインダーとを混合して調製した正極合剤をアルミニウム箔等からなる集電体の片面または両面に設けることで作製され、さらに、本発明のリチウムイオン電池は、このリチウムイオン電池用正極を用いて作製される。
以下、本発明及びその利点をより良く理解するための実施例を提供するが、本発明はこれらの実施例に限られるものではない。
(実施例1〜6)
まず、表1に記載の投入量の炭酸リチウムを純水3.2リットルに懸濁させた後、金属塩溶液を4.8リットル投入した。ここで、金属塩溶液は、各金属の硝酸塩の水和物を、各金属が表1に記載の組成比になるように調整し、また全金属モル数が14モルになるように調整した。
なお、炭酸リチウムの懸濁量は、製品(リチウムイオン二次電池正極材料、すなわち正極活物質)をLix(Niy1-y)Ozでxが表1の値となる量であって、それぞれ次式で算出されたものである。
W(g)=73.9×14×(1+0.5X)×A
上記式において、「A」は、析出反応として必要な量の他に、ろ過後の原料に残留する炭酸リチウム以外のリチウム化合物によるリチウムの量をあらかじめ懸濁量から引いておくために掛ける数値である。「A」は、硝酸塩や酢酸塩のように、リチウム塩が焼成原料として反応する場合は0.9であり、硫酸塩や塩化物のように、リチウム塩が焼成原料として反応しない場合は1.0である。
この処理により溶液中に微小粒のリチウム含有炭酸塩が析出したが、この析出物を、フィルタープレスを使用して濾別した。
続いて、析出物を乾燥してリチウム含有炭酸塩(リチウムイオン電池正極活物質用前駆体)を得た。
次に、焼成容器を準備し、この焼成容器内にリチウム含有炭酸塩を充填した。次に、焼成容器を、大気圧下、酸素雰囲気炉に入れて、表1に記載の焼成温度まで6時間かけて昇温させた後、2時間加熱保持し、続いて冷却して酸化物を得た。次に、得られた酸化物を解砕し、リチウムイオン二次電池正極活物質の粉末を得た。
(実施例7〜8)
実施例7として、原料の各金属を表1に示すような組成とし、焼成を大気圧下ではなく120KPaの加圧下で行った以外は、実施例1〜6と同様の処理を行った。さらに実施例8として、原料の各金属を表1に示すような組成とし、焼成を180KPaの加圧下で行った以外は、実施例7と同様の処理を行った。
(比較例1〜3)
比較例1〜3として、表1の各数値に従い、炭酸リチウム懸濁量、焼成温度を変えた以外は、実施例1〜6と同様の処理を行った。
(評価)
各正極活物質中のLi、Ni、Mn及びCo含有量は、誘導結合プラズマ発光分光分析装置(ICP−AES)で測定し、各金属の組成比(モル比)を算出した。また、X線回折により、結晶構造は層状構造であることを確認した。
次に、この正極活物質について、DSC発熱カーブを以下のようにして測定した。まず、正極活物質91%、バインダー4.2%及び導電材4.8%の重量比で秤量し、バインダーを有機溶媒(N−メチルピロリドン)に溶解したものに、正極活物質と導電材とを混合してスラリー化して正極合材とし、Al箔上に塗布して乾燥後にプレスして正極とした。この正極において、正極合材の重量は10.0〜10.2mgとなるように打ち抜かれている。続いて、対極をLiとした評価用の2032型コインセルを作製し、電解液に1M−LiPF6をエチレンカーボネート(EC)−ジメチルカーボネート(DMC)(体積比1:1)に溶解したものを用いて、電流密度0.2Cにて4.3Vまで充電した後、3.0Vまで放電し、再び4.3Vまで充電した。
次に、このコインセルから電極を取り出し、ジメチルカーボネート(DMC)で洗浄した後、正極合材を削りとった。この正極合材1.0mgを1M−LiPF6をエチレンカーボネート(EC)−ジメチルカーボネート(DMC)(体積比1:1)に溶解した電解液と共にSUS製のサンプルパンに封入し、セイコーインスツルメント社製DSC6200を用いて昇温速度5℃/分にて示差走査熱量測定を行った。これによりDSC発熱カーブが得られ、さらにこのDSC発熱カーブから第一ピークのピーク温度T1(℃)、このピーク高さの1/2となる温度T2(℃)、及び、それらの差ΔT(ただしT2<T1)を得た。また、25℃の室内で2mm径の釘を電池の厚さ方向に貫通させて発熱させ、30秒後の電池表面の温度を測定した。
これらの結果を表1に示す。また、図1に、実施例1に係るDSC発熱カーブを示す。
Figure 2011108652

Claims (6)

  1. 組成式:Lix(Niy1-y)Oz
    (式中、MはMn及びCoであり、xは0.9〜1.2であり、yは0.7〜0.75であり、zは1.8〜2.4である。)
    で表される層構造を有するリチウムイオン電池用正極活物質であり、該正極活物質91%、バインダー4.2%及び導電材4.8%の重量比で作製した正極合材を用いたリチウムイオン電池を4.3Vまで充電した後、該正極合材1.0mgに対して、1M−LiPF6をエチレンカーボネート(EC)−ジメチルカーボネート(DMC)(体積比1:1)の混合溶媒に溶解した電解液と共に昇温速度5℃/分で行った示差走査熱量測定(DSC)で得られた第一発熱ピーク温度T1(℃)と第一発熱ピーク強度の1/2となる温度T2(℃)との差ΔT=T1−T2(ただしT2<T1)が、ΔT≧10(℃)を満たすリチウムイオン電池用正極活物質。
  2. 前記ΔTが、ΔT≧12(℃)を満たす請求項1に記載のリチウムイオン電池用正極活物質。
  3. 前記ΔTが、ΔT≧14(℃)を満たす請求項2に記載のリチウムイオン電池用正極活物質。
  4. 前記T1が220℃以上である請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極活物質。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン電池用正極活物質を用いたリチウムイオン電池用正極。
  6. 請求項5に記載のリチウムイオン電池用正極を用いたリチウムイオン電池。
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