JPWO2011083575A1 - 光伝送システム - Google Patents

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Abstract

光多値送信器210では極座標多値信号生成回路212で極座標表現の光多値信号r、φを生成し、これを光振幅変調器211と極座標型の光位相変調器201に入力し、光多値変調信号213を出力する。極座標型光位相変調器201は入力電圧に比例する光位相回転を生じるため、電気信号の変調歪は光多値変調信号213の光位相に線形に転写される。光多値受信器219では、受信信号を2台の光遅延検波器133とバランス型受信器134に入力して直接検波し、出力信号から逆タンジェント演算で受信信号の差動位相Δφを算出する。位相適応等化回路205では、差動位相Δφを適応等化することで位相の変調歪を除去する。振幅成分も別途受信して合成することで、変調歪を取り除き高感度の光多値伝送を実現する。

Description

本発明は、光伝送システムに係り、特に光情報伝送技術において光波形歪を低減した光伝送システムに関し、更に詳しくは、光ファイバで伝送される多値光情報の送受信に適した光送受信器、光伝送システムに関する。
一本の光ファイバで伝送可能な情報量(伝送容量)は、波長数の増加や光信号の変調速度の高速化によって、光ファイバアンプの波長帯域をほぼ使用しつくし、限界に達っしている。さらに光ファイバの伝送容量を大きくするためには、信号変調方式を工夫し、限られた周波数帯域に多数の光信号を詰め込み、周波数帯域の利用効率を高くする必要がある。
無線通信の世界では、1960年代から多値変調技術によって、周波数利用効率が10を越えるような高効率の伝送が可能となっている。多値変調は、光ファイバ伝送においても有望視され、従来から多くの検討がされてきた。例えば、R. A. Griffin、 et. al.、 “10Gb/s Optical Differential Quadrature Phase Shift Key (DQPSK) Transmission using GaAs/AlGaAs Integration、” OFC2002、 paper PD−FD6、 2002(非特許文献1)では、4値位相変調を行うQPSK(Quadrature Phase Shift Keying)が報告され、N. Kikuchi、 K. Mandai、 K. Sekine and S. Sasaki、 “First experimental demonstration of single−polarization 50−Gbit/s 32−level (QASK and 8−DPSK) incoherent optical multilevel transmission、” in Proc. Optical Fiber Communication Conf. (OFC/NFOEC)、 Anaheim、 CA、 Mar. 2007、 PDP21.(非特許文献2)では、4値の振幅変調と8値の位相変調とを組み合わせた32値の振幅・位相変調が報告されている。
図1の(A)〜(D)は、光伝送に用いられる複素位相平面の説明と、公知の各種変調方式の信号点配置を示した図である。複素位相平面(もしくは複素平面、位相面、IQ平面)に各種光多値信号の信号点(識別時刻における光電界の複素表示)がプロットされている。
図1の(A)は、IQ平面上の信号点の説明図であり、各信号点は複素直交座標(IQ座標)もしくは、図に示す振幅r(n)と位相φ(n)で示す極座標で表示することができる。
(B)は、位相角φ(n)として4つの値(π/4、3π/4、−3π/4、−π/4)を用いて1シンボルで2ビットの情報(00、01、11、10)を伝送する4値位相変調(QPSK)を示している。
(C)は、無線で広く用いられている16値直交振幅変調(16QAM)を示す。16QAMでは、信号点が格子状に配置され、1シンボルで4ビットの情報伝送が可能となる。図示した例では、Q軸座標で上位2ビット(10xx、11xx、01xx、00xx)の値、I軸座標で下位2ビット(xx10、xx11、xx01、xx00)の値が表現されている。この信号点配置は、信号点間の距離を大きくできるため、受信感度が高いことが知られており、光通信においてはコヒーレント光受信器を用いてこの種の直交振幅変調が実現可能であることが報告されている。例えば、J. Hongou、 K. Kasai、 M. Yoshida and M. Nakazawa、 “1 Gsymbol/s、 64 QAM Coherent Optical Transmission over 150 km with a Spectral Efficiency of 3 Bit/s/Hz、” in Proc. Optical Fiber Communication Conf. (OFC/NFOFEC)、 Anaheim、 CA、 Mar. 2007、 paper OMP3.(非特許文献3)には64QAM信号の送受信の実験例が報告されている。コヒーレント受信器とは、光信号の位相角の検出のため、受信器内部に配置された局発光源を用いる方式である。
ここで光多値受信器の従来技術の一つであるコヒーレント受信方式、例えば、M. G. Taylor、 “Coherent detection method using DSP to demodulate signal and for subsequent equalization of propagation impairments、” paper We4.P.111、 ECOC 2003、 2003(非特許文献4)で報告されたコヒーレント光電界受信器について説明する。
図2は偏波ダイバーシティ型コヒーレント光電界受信器を用いた従来のデジタルコヒーレント光多値伝送方式の構成図である。
光多値送信器100では、レーザ光源106から出力される無変調のレーザ光が直交光電界変調器107に入力され、所定の電界変調を施した出力光信号109が出力光ファイバ108から出力される。伝送すべき情報信号は、並列(例えばmビット幅)の2値高速デジタル電気信号列としてデジタル情報入力端子101に入力される。本信号は複素多値信号生成回路102で、数ビットごとにまとめて複素多値情報信号103に変換される。本信号は、2次元のIQ平面上で(i(n)、q(n))(nはサンプル番号)と表現されるデジタル電気多値信号であり、時間間隔T(=シンボル時間)毎にその実部iと虚部qが出力される。これらの信号はそれぞれDA変換器104−1、104−2で高速アナログ信号に変換された後、ドライバ回路105−1、105−2によって増幅され、直交光電界変調器107のI、Q2つの変調端子に入力される。これによって、出力光信号109は複素多値信号(i、q)を光電界の同相成分Iと直交成分Qに持つ光電界信号となる。なお、光振幅・位相変調信号の光電界は(i(n)+jq(n))exp(jω(n))であり、ω(n)はレーザ光源106の光角周波数である。なお、本例では多値変調の際に、DA変換器104を用いる構成を示したが、多値数の少ない場合、例えば4値位相変調などを実現する場合には、DA変換器を用いず直交光電界変調器に2組の2値信号を印加する場合もある。
出力光信号109は、光ファイバ伝送路122を伝送され、光ファイバの波長分散などで伝送劣化を受けたのちに、デジタルコヒーレント光受信器120に入力される。入力光信号121は偏波分離・光90度ハイブリッド回路113によって、水平(S)偏波の同相成分と水平偏波の直交成分、垂直(P)偏波の同相成分と直交成分の4組に分離され、それぞれバランス型光受信器110−1、110−2、110−3、110−4に入力される。受信器内に配置された局発レーザ光源112は受信光の光位相の基準として用いられ、入力光信号121と略同一波長を持つ。局発レーザ光源112の出力光は、偏波分離・光90度ハイブリッド回路113のもうひとつの入力ポートに接続され、信号光同様にバランス型光受信器110−1、110−2、110−3、110−4に分配される。各バランス型光受信器では、入力された信号光と局発光が干渉して電気信号に変換され、それぞれAD変換器111−1、111−2、111−3、111−4で時間サンプリングされてデジタル信号に変換される。これらのデジタル信号は、まず偏波成分ごとに波長分散補償回路114−1、114−2に入力され、ついで適応等化回路115に入力され、変調歪や残留した波長分散による波形歪、また偏波状態の変化・偏波分散などを補償された後に後段の位相推定回路116に入力される。位相揺らぎを取り除かれた2組の多値信号は多値信号判定回路117に入力されて、シンボル判定処理を行われ、もとのビット列に復号される。
このような多値伝送において大きな課題となるのが、生成される光多値信号の持つ変調歪である。図3は本発明の課題の説明図であり、従来のデジタルコヒーレント光多値伝送方式における変調歪みとその等化の様子を示している。複素多値信号生成回路102から出力される多値信号はデジタル情報で記述された理想的なものであり、例えば4値位相変調の例では、複素信号点配置は図3(A)のようになり、信号点の位置にはまったく誤差や歪を含んでいない。しかしながら、多値信号を高速DA変換器104−1、104−2で高速アナログ信号に変換して光信号に変換する過程で、多値信号は大きな波形劣化を受ける。その要因としては例えば、DA変換器104やドライバ回路や直交光電界変調器107の変調帯域の不足、途中の経路に配置されたコネクタや各部品における高周波信号の反射、変調時の複数の変調信号のタイミングの差などが上げられる。これらの劣化要因があると、出力信号101の光電界は、図3(B)のように信号点位置に誤差を生じてしまい、受信信号の符号誤り率を大きく劣化させる要因となる。
しかしながら、本例のデジタルコヒーレント光受信器120は光信号の光電界をそのまま受信器内に取り込むことができるため、内部の適応等化回路115を用いて変調歪の一部を補正することが可能となる。図3(C)は適応等化回路115に入力される信号点配置であり、これは出力光信号109とほぼ同一となる(ここでは簡単のため波長分散や偏波の変動、位相揺らぎの影響は無視する)。送信側で生じる変調歪が線形でチャネル応答時間が有限である場合、このような波形歪は、適応等化回路115として多段のトランスバーサルフィルタなどのデジタル適応等化フィルタを用いてほぼ完全に等化することができる。その結果、図3(D)のように出力信号点から変調歪をほぼ完全に取り除き、符号誤り率などの伝送特性の劣化を防ぐことが可能となる。
一方、図4は、以前に我々が提案した光直接検波を用いた位相予積分型光多値信号伝送システムの構成図である。本方式は、コヒーレント検波ならびに局発光源を用いず、光遅延検波を用いて光多値伝送を簡易に実現するものであり、その詳細は特許文献1:WO2009/060920号公報に記載されている。
位相予積算型光電界送信器123の基本構成(レーザ光源106、直交光電界光変調器107、複素多値信号生成回路102、D/A変換器104、ドライバ回路105など)は概略前述の図2の光多値送信器100と同様であるが、光直接検波を用いるため内部の信号処理の一部が異なっている。本例では複素多値信号生成回路102から出力された多値信号は、位相予積算回路126に入力され、内部でその位相成分のみを時間間隔Tでデジタル的に積算された、位相予積算複素多値情報信号に変換される。入力される複素多値情報信号(i、q)を複素平面上で極座標に変換すると、例えばEi(n)=i(n)+jq(n)=r(n)exp(jφ(n))と記述できる(jは虚数単位)。ここでnはデジタル信号のシンボル番号、r(n)はデジタル信号のシンボル振幅、φ(n)は位相角である。このとき出力すべき位相予積算信号は、同じく極座標ではEo(n)=i’(n)+jq’(n)=r(n)exp(jθ(n))=r(n)exp(jΣφ(n))と記述できる。このときθ(n)は出力信号の位相角、Σφ(n)は過去の位相角φ(1)....φ(n)を累積加算した値である。その出力信号は再び直交座標系に変換された後に、複素アップサンプル回路124に入力され、サンプリング速度が2サンプル/シンボル以上となるようにサンプリング点を補完している。これによってナイキスト定理を満たし、完全な電界等化処理が可能になる。その後、予等化回路125によって光ファイバ伝送路122などで生じる劣化の逆関数が印加され複素信号i’’、q’’に変換される。これらの信号は前述の図2の光多値送信器と同様にDA変換器104−1、104−2で高速アナログ信号に変換された後に、直交光電界変調器107によって光電界信号(i’’(n)+jq’’(n))exp(jω(n))に変換されて出力される。
出力光信号109は、光ファイバ伝送路122を伝送され、光ファイバの波長分散などで伝送劣化を受けたのちに、入力光信号121として非コヒーレント光多値受信器130に入力される。光ファイバ伝送路の波長分散の影響は、予等化回路125であらかじめ印加した逆関数と相互に打ち消すため、入力光信号121は位相予積算回路126の出力信号と等価である。
入力光信号121は、光分岐器132によって3つの光信号経路に分岐され、第一の光遅延検波器133−1、第二の光遅延検波器133−2、および光強度受信器135に入力される。第一の光遅延検波器133−1は、内部の2つの光経路の遅延時間差Tdが受信する光多値情報信号のシンボル時間Tに略等しく、また両経路の光位相差が0となるように設定されている。また第二の光遅延検波器133−2は、内部の2つの光経路の遅延時間差TdがTに略等しく、また両経路の光位相差がπ/2となるように設定されている。第一、第二の光遅延検波器133−1、133−2の出力光はそれぞれバランス型光受信器134−1、134−2で電気信号に変換され、その後それぞれAD変換器136−1、136−2でデジタル信号dI(n)、dQ(n)に変換される。また光強度受信器135の出力電気信号もAD変換器136−3でデジタル信号P(n)に変換される。
その後、デジタル信号dI(n)、dQ(n)は、適応等化回路115−1に入力されて波形歪の一部を取り除かれた後に、逆正接演算回路137に入力される。ここではdI(n)をX成分、dQ(n)をY成分とする二引数の逆タンジェント演算を行い、その位相角を算出する。入力光信号121の光電界をr(n)exp(jθ(n))と記述すると、光遅延検波の原理からdI=r(n)r(n−1)cos(Δθ(n))、dQ=r(n)sin(Δθ(n))と書ける。ここで、Δθ(n)は受信したn番目の光電界シンボルの、直前のシンボルからの位相差(θ(n)−θ(n−1))である。dI、dQはそれぞれΔθ(n)の正弦および余弦成分であるため、逆正接演算回路137では4象限の逆正接(逆Tan)演算を行ってΔθ(n)を算出することができる。
なお、本構成では前述のように送信側で位相予積算を行っているため、受信光電界信号の位相角θ(n)=Σφ(n)である。よって逆正接演算回路137の出力信号は、Δθ(n)=Σφ(n)−Σφ(n−1)=φ(n)となり、元の複素多値情報信号103の位相成分φ(t)が抽出できる。
一方、光強度検出器の出力信号Pは適応等化回路115−2によって波形歪の一部を取り除いた後に、平方根回路138に入力され、元の電界振幅r(n)=sqrt(P(n))を出力として得ることができる。よって、得られた振幅成分r(n)と位相成分φ(n)を直交座標変換回路139に入力することで、元のデジタル電気多値信号(I、Q)=r(n)exp(Δθ(n))を再生することができ、これを多値信号判定回路117に入力し、情報信号を再生する。
WO2009/060920号公報 WO2008/026326号公報 United States Patent 7023601
R. A. Griffin、 et. al.、 "10Gb/s Optical Differential Quadrature Phase Shift Key (DQPSK) Transmission using GaAs/AlGaAs Integration、" OFC2002、 paper PD−FD6、 2002 N. Kikuchi、 K. Mandai、 K. Sekine and S. Sasaki、 "First experimental demonstration of single−polarization 50−Gbit/s 32−level (QASK and 8−DPSK) incoherent optical multilevel transmission、" in Proc. Optical Fiber Communication Conf. (OFC/NFOEC)、 Anaheim、 CA、 Mar. 2007、 PDP21. J. Hongou、 K. Kasai、 M. Yoshida and M. Nakazawa、 "1 Gsymbol/s、 64 QAM Coherent Optical Transmission over 150 km with a Spectral Efficiency of 3 Bit/s/Hz、" in Proc. Optical Fiber Communication Conf. (OFC/NFOFEC)、 Anaheim、 CA、 Mar. 2007、 paper OMP3. M. G. Taylor、 "Coherent detection method using DSP to demodulate signal and for subsequent equalization of propagation impairments、" paper We4.P.111、 ECOC 2003、 2003
本発明が解決しようとする課題のひとつは、従来の直接検波を用いた光多値伝送システムにおいては、光多値受信器において送信側の光変調の不完全性によって生じた変調歪みの完全等化ができないという点である。すなわち、前述の図4に示す直接検波を用いた光多値伝送システムにおいては、光多値受信器の内部における光多値信号の復元過程が非線形であるため、送信器の内部において電界の直交変調において生じる線形歪を線形等化することができない。このような非線形性の要因としては、例えば、光遅延検波器133とバランス型光受信器134による光遅延検波受信と位相差成分の抽出、また逆正接演算回路137、平方根回路138などの利用などが挙げられる。図4の非コヒーレント光受信器の内部には、適応等化回路115−1、115−2を配置しているが、これらの適応等化回路として一般的に用いられる線形トランスバーサルフィルタで補正できるのは受信波形の持つ歪の一部分に過ぎない。例えば、適応等化回路115−1、115−2では受信器の周波数特性の不完全性や受信器内部での高周波信号の反射、信号点配置の原点のずれや振幅誤差などを等化することができるが、原理上、光送信器内部の線形劣化で発生した波形歪である変調歪を等化することはできない。
図5は、光伝送シミュレーションを用いて、4値位相変調信号の変復調の様子を数値計算した結果であり、従来の直接検波を用いた光伝送システムにおける変調歪の例と受信側での適応等化の効果を示している。図5(A)は複素多値信号生成回路で生成した元の多値信号の信号点配置、(B)は送信器内部の周波数特性の不足や変調タイミングのずれによって劣化した、変調歪のある出力光信号109の信号点配置である。なお、本計算例は単純な4値位相変調の例であり、図4に示す位相予積算回路126や予等化回路125、DA変換器104などは用いていない。図5(C)(D)は、この変調歪のある4値位相変調信号を図4の非コヒーレント光多値受信器130で受信・再生した複素信号の信号点配置であり、光遅延検波の影響により出力光信号(B)より変調歪が増大している。(C)は適応等化回路115の無い場合、(D)は適応等化回路115を用いた場合であるが適応等化の効果はごくわずかしか得られず、変調歪のほとんどが残留することがわかる。
このように変調歪が残留すると、受信多値信号のシンボル間距離が減少し、雑音や非線形効果への耐力が失われるため、受信感度や伝送距離などの伝送特性の大きな劣化を招く。さらに、信号点間の最小距離が制限されるため、信号点数の増加が困難となり、多値数の増加による大容量化や信号帯域の低減なども困難となる。
本発明で解決を図る第二の課題は、従来の直接検波を用いた複数の光変調器を用いる光多値変調回路において、印加する電気信号のタイミングのずれや周波数特性の差に起因する性能劣化である。これらは実装時にばらつきを持つ可能性があり、また経年劣化や温度特性のずれなどによってもその量が変化するため、送信側で完全にゼロにすることは難しく、伝送特性の劣化を引き起こす要因となる。
本発明は、以上の点に鑑み、直接検波を用いた光伝送システムにおいて変調歪みを等化することを目的とする。また、伝送特性の劣化を防止し、光伝送システムの実用性を高めることを目的のひとつとする。
上記本発明の目的は、光信号の位相を位相回転方向に変調する極座標型光位相変調器を備えた光送信器と、結合型二次元光遅延検波受信器と2個以上のAD変換器と差動位相算出回路とデジタル適応等化器を備えた光受信器において、
前記光送信器から送出された2値以上の光位相多値変調信号を前記の光受信器で受信し、前記二次元光遅延検波器の出力信号を該AD変換器で高速デジタル信号に変換して差動位相算出回路に入力し、算出された差動位相成分を前記デジタル適応等化器で適応等化したのちに多値信号の判定処理を行うことによって実現できる。
光信号に振幅変調を加える場合には、上記の構成に加えて光送信器内部に光信号の位相反転を引き起こさない光振幅変調器を備え、かつ光受信器内部に光強度検出器を備え、
前記光送信器から光信号の位相と振幅がともに変調された光多値変調信号を送信し、前記の光受信器から得られる差動位相成分に、光強度変調器から得られる光強度変調成分ないしはその平方根である光振幅変調成分を合成したのちに多値信号の判定処理を行うことで、本発明の目的が実現できる。
この際、前記の光振幅変調成分の一部が光位相変調成分の一部と連動し、同一の情報信号で変調するようにすれば、QAM変調などのより複雑な多値変調を生成し、かつ本発明が適用できるようになる。
また、光振幅変調器にマッハツェンダ型の光変調器を利用し、前記マッハツェンダ変調器の変調電極に印加する変調信号が光透過特性の最小点である消光点をまたがないようにバイアスした状態で変調すれば、振幅変調時に位相ジャンプが起こらなくなるので本発明による変調歪の補正が効果的に実施できるようになる。
また前記位相変調器および前記振幅変調器を、2電極マッハツェンダ型の変調器で実現し、2つの電極に印加する電圧の和が位相変調成分、2つの電極に印加する電圧の差が振幅変調成分となるようにし、前記印加電圧の差が前記マッハツェンダ型光振幅変調器の消光点をまたがないようにして変調することで実現できる。
なお本発明においては前記の光位相変調器は一個である必要はなく、光信号の位相を回転方向に変調する複数の極座標位相変調器を縦続接続した構成としても構わない。また位相反転を引き起こさない光振幅変調器ないしは光信号の位相を回転方向に変調する極座標型位相変調器のいずれか複数個を縦続接続した構成としてもよい。
さらに前記光位相変調器の位相変調信号をサンプリング速度が1サンプル/シンボルより大なるDA変換器で生成した高速アナログ信号とし、位相変調範囲がπを超える場合には生成信号の位相が連続となるように信号点の位相と振幅を補間して変調することによって実現できる。
さらに、前記受信器内に配置されるAD変換器のサンプリング速度が1サンプリング/シンボルより大となるようにし、算出された差動位相変調の範囲が±π(ないしは0から2π)を越えても連続となるように位相のアンラップ処理を行うことによって実現できる。
本発明の解決手段によると、
光信号の位相を位相回転方向に変調する極座標型光位相変調器を備えた光送信器と、
結合型二次元光遅延検波受信器と2個以上のAD変換器と差動位相算出回路とデジタル適応等化器を備えた光受信器と、
を備え、
前記光送信器から送出された2値以上の光位相多値変調信号を前記光受信器で受信し、
前記結合型二次元光遅延検波受信器の2つの出力信号を前記AD変換器でそれぞれ高速デジタル信号に変換して前記差動位相算出回路に入力し、該差動位相算出回路で算出された差動位相成分を前記デジタル適応等化器で適応等化したのちに多値信号の判定処理を行うことを特徴とした光伝送システムが提供される。
本発明によると、直接検波を用いた光伝送システムにおいて変調歪みを等化することができる。また、本発明によると、伝送特性の劣化を防止し、光伝送システムの実用性を高めることができる。
光電界信号の表示方法と、従来の光多値変調方式の信号点の説明図である。 従来のデジタルコヒーレント光多値伝送システムの構成図である。 本実施の形態の課題の説明図であり、従来のデジタルコヒーレント光多値伝送方式における変調歪みの等化の様子を示す説明図である。 従来の直接検波を用いた位相予積分型光多値伝送システムの構成図である。 本実施の形態の課題の説明図であり、従来の直接検波光多値伝送方式における変調歪みの等化の様子を示す説明図である。 本実施の形態の第1の実施の形態における光多値位相変調を用いた直接検波光多値伝送システムの構成図である。 本実施の形態の多値位相変調を用いた直接検波光多値伝送方式における、本実施の形態の位相変調信号の位相遷移を示す説明図である。 本実施の形態の多値位相変調を用いた直接検波光多値伝送方式における変調歪みの等化の様子を示す説明図である。 本実施の形態の第2の実施の形態における光多値振幅・位相変調を用いた直接検波光多値伝送システムの構成図である。 本実施の形態の第2の実施の形態における光振幅変調部の原理の説明図である。 本実施の形態の第3の実施の形態における光多値振幅・位相変調を用いた直接検波光多値伝送システムの構成図である。 本実施の形態の第3の実施の形態における光信号の変調原理を示す説明図である。 本実施の形態の第4の実施の形態における光QAM変調を用いた直接検波光多値伝送システムの構成図である。 本実施の形態の第4の実施の形態における光信号の遷移状態を示す説明図である。 2電極MZ型光変調器の構成図である。
以下、本発明の幾つかの実施の形態を図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
図6は、本発明の第1の実施の形態における、光多値位相変調を用いた直接検波光多値伝送方式の構成を示す構成図を示している。
本構成の特徴は、例えば、送信側で極座標光位相変調器を用いて純粋な多値位相変調光を生成する点、および受信信号から差動位相成分を抽出し、これに位相領域で適応等化を施すことによって変調歪を等化する点にある。以下、本実施の形態においては光信号の経路は太線で、電気の高周波信号の経路は細線で、また複数の信号線を利用した並列電気デジタル信号の経路を白抜きの矢印で示してある。
本光伝送システムは、例えば、光位相多値送信器(光送信器)200と、光位相多値受信器(光受信器)204とを備える。光位相多値送信器200は、位相多値信号生成回路202と、DA変換器104と、ドライバ回路105と、レーザ光源106と、極座標型光位相変調器201とを有する。光位相多値受信器204は、光分岐器132と、光遅延検波回路(結合型二次元光遅延検波受信器)133と、バランス型光受信器134と、AD変換器136と、逆正接演算回路(差動位相算出回路)137と、位相適応等化回路(デジタル適応等化器)205と、直交座標変換回路139と、位相多値信号判定回路215とを有する。
本実施の形態の光位相多値送信器(光送信器)200においては、位相多値信号生成回路202はデジタル情報入力端子101からmビット(mは2以上の整数)の並列情報信号を受け取り、これをM値(Mは2以上の整数)の多値電気信号の信号点に割り当て、デジタル並列信号として出力する。本信号はDA変換器104によって電気高速アナログ信号に変換された後に、ドライバ回路105によって増幅され、ついで本実施の形態の極座標型光位相変調器201に入力され、レーザ光源106の出力光を純位相変調光に変換する。
本実施の形態で用いる極座標型光位相変調器201は、入力される高速電気信号を光信号の位相に線形に変化させる特性を持ったデバイスである。例えばリチウムニオベイト基板などや半導体の電気光学効果を利用した導波路型素子で実現可能であり、位相変調器として広く市販されている。
図7は、このようにして生成された位相変調信号の様子を示している。図7(A)は本実施の形態の位相変調信号203の位相遷移波形の例を示している。本波形は、本実施の形態の極座標型位相変調器201に印加される高速電気信号に比例しており、信号点間の遷移を行う際に波形が連続的に変化する特徴を持つ。本例は4値位相変調であり、位相変調信号は多値シンボルの中央時刻t、t+T、t+2T....において位相3π/4、π/4、−π/4、−3π/4のいずれかの離散値を取る。本例ではこの真の信号点位置をa〜fの白丸で示しているが、実際には高速信号の変調歪があるため、実際の信号点位置は黒丸のように真の信号点位置からわずかにずれたものとなる。図7(B)は、複素平面上で信号点変化を表現したものであり、本実施の形態で用いる極座標位相変調器においてはa〜fの各信号点間を推移する際に光信号の電界は必ず回転方向(位相回転方向)に沿って移動するという特徴を持つ。例えば、信号点dからeへ推移する場合、直線的に推移せず、図7(B)に示すように位相回転方向に沿って推移する。
すなわち、このような特徴を持つ極座標型位相変調器を利用することで光多値信号の位相変調によって発生する変調歪は、位相成分の変調歪に線形に変換される。
なお、2値の位相変調器はマッハツェンダ(MZ)型の光位相変調器によっても実現できるが、単なるマッハツェンダ(MZ)型の光位相変調器は本実施の形態の企図する極座標型の位相変調器ではない。すなわちMZ型の光変調器では、入力電気信号を印加させた場合に、消光点の前後で0もしくはπの位相変化を生じさせることができるが、その途中で振幅が原点(振幅ゼロ)を通って大きく変化するとともにに位相成分が瞬間的に不連続に反転するため、上記の「位相変調が印加電圧に略比例する」という条件を満たさないためである。これは、MZ型の光位相変調器2個を複数入れ子にしたIQ光変調器やこれを用いた4値位相変調や、光電界変調も同様に本実施の形態の範囲から除外される。例外として、MZ変調器を極座標変調として利用した場合などがあるが、これらの詳細については後述する。
このようにして生成された位相多値信号は光ファイバ伝送路122を伝送された後に、本実施の形態の光位相多値受信器204で受信される。本受信器は図4と同様の光直接検波を用いた光多値受信器である。本例では位相多値信号の受信のみを前提としているため、光強度受信器135を用いない構成とした。本構成と図4の従来の直接検波を用いた光多値受信器との最大の差異は、位相適応等化回路205が逆正接演算回路137の直後に配置され、差動位相Δφを適応補正する構成となっている点である。
図7(C)は図7(A)から算出した差動位相の例であり、差動位相Δφ=φ(n+1)−φ(n)は入力信号の位相成分φ(n)の線形関数となっている。したがって、本実施の形態の位相適応等化回路として、位相成分を入力としてこれを線形バタフライフィルタなどの線形関数で適応等化して位相成分のまま出力する演算回路を利用すれば、位相成分の持つ歪みを完全に補正することができる。すなわち、前記のように送信器に極座標位相変調を利用することで、光多値信号の位相変調歪を完全に補正することができる。これが本実施の形態における、変調歪の補正原理である。
図8は、本実施の形態における変調歪の補正効果を示している。複素多値信号生成回路202で生成した元の多値信号の信号点(A)は、送信器200内の高周波信号の周波数特性の不完全性によって大きく劣化し、光位相変調信号203の信号点配置は図8(B)のように大きく乱れる。図8(C)(D)は、この変調歪のある4値位相変調信号を図6の光位相多値受信器204で受信し、検出した差動位相成分を直交変換回路139で再生した複素信号の信号点配置である。本例では、振幅検出受信器を用いないため、各多値信号の振幅は一定値(1)としている。図8(C)は位相適応等化回路205の無い場合、(D)は位相適応等化回路205を用いた場合であり、本構成によって変調歪がほぼ完全に等化されていることがわかる。
(第2の実施の形態)
また、図9は本発明の第2の実施の形態における、光多値振幅・位相変調を用いた直接検波光多値伝送方式の構成図である。
本構成の特徴は、例えば、図6の構成の位相変調に加えて、光の振幅も変調できるように光振幅変調器211を導入し、また振幅成分の検出が可能となるように光強度受信器135を導入し、振幅と位相の両方を情報伝送に用いることができるように拡張した点である。このような構成で利用できる多値振幅・位相変調の例としては、例えば図1(D)の16値振幅位相変調が挙げられる。本変調は送信側では光信号の振幅を2値、位相を8値で独立に変調することで生成でき、また受信側では振幅成分と位相成分(差動位相成分)をそれぞれ独立に受信することで復調できる。
本実施の形態の光振幅・位相多値送信器210では、極座標多値信号生成回路212によって振幅情報rおよび位相情報φの二次元極座標表現された複素多値信号を出力する。両者はそれぞれDA変換器104−1、104−2で高周波電気信号に変換され、またドライバ回路105で増幅された後に、それぞれ光振幅変調器211と極座標型光位相変調器201に入力される。これら2つの光変調器は、レーザ光源106に縦続接続されており、レーザ光がその内部を通過する際に、それぞれ光多値振幅変調、および光多値位相変調を印加して、光振幅・位相変調信号213に変換される構成となっている。このような光振幅変調器と光位相変調器の縦続接続を用いた場合、光振幅変調成分と光位相変調成分がそれぞれ独立に印加されるため、両者の波形干渉が生じず、位相成分の変調歪と振幅成分の変調歪がそれぞれ独立に、光振幅・位相変調信号213に転写されるという特徴がある。
図10は本構成で用いる光振幅変調の原理の説明例であり、光振幅変調器211に無チャープMZ型光変調器を用いる例を示している。
図10(A)は2値強度変調によって生じる光信号の信号点配置であり、本例では振幅値はaとb(0<a<b)の2値であり、無チャープであるため振幅変調に伴う位相の変化は生じないものとする。このような変調は例えば、XカットのMZ型光変調器に図10(B)のように情報信号で変調された小振幅の2値の電気デジタル信号を加える。この際、シンボル0の電気信号レベルL0とシンボル1の電気信号レベルL1が、図示のようにMZ変調器の正弦波状の光透過特性の肩の部分にかかる(消光点をまたがない)ようにすればよい。L0、L1が十分小で光透過特性の消光点(透過率ゼロの点)に十分近ければ、電気信号と光電界の変換特性はほぼ線形となるため、駆動信号の変調歪を光振幅変化に線形に変換することが可能となる。
なお、図10(B)にはMZ変調器の光位相の様子を示したが、前述のように消光点を境に光位相は0〜πに急激に変化する。本実施の形態において、MZ変調器を振幅変調に利用する際にもこの点を避けることによって、光位相の反転が生じないようにして光位相変調の線形性が保たれるようにするのが望ましい。
図9の本実施の形態の光振幅・位相多値受信器219では、前述の図4の直接検波を用いた非コヒーレント光多値受信器130と同様に差動位相成分Δφ(n)と振幅変調成分r(n)を検出する。これらはそれぞれ、本実施の形態の位相適応等化回路205と本実施の形態の振幅適応等化回路214に入力されて適応等化されて各成分ごとに、変調歪が除去される。本例は多値信号の振幅と位相を独立に変調する多値伝送であるため、適応等化された差動位相成分や振幅成分はそれぞれ独立に位相多値信号判定回路215、振幅多値信号判定回路216に入力されて多値信号が復調される。
なお、本例では振幅適応等化回路214を平方根回路138の直後に設けたが、これは送信側で光振幅が線形となるように光変調を行っている例(例えば図9の構成)において変調歪の除去に効果的である。もし半導体レーザの強度変調のように、高周波信号の振幅が出力光の強度に比例する構成においては、平方根回路138の直前に適応等化回路を挿入する方が効果的となる。また適応等化回路はひとつである必要はなく、図9の構成においても平方根回路138の直前に別個に適応等化回路を配置すれば、光強度受信器135の周波数特性などを補正できるなどの、補正効果が得られる利点がある。
なお本実施の形態の光振幅変調器の構成は本例に限らない。印加電圧と光振幅(ないしは印加電圧と光強度)の間に線形の関係を持つ光変調器であり、かつ付随する位相変調がゼロないしは十分小であれば、図9の構成によって受信した振幅変調成分についても変調歪を高精度で等化することが可能である。上記のように強度変調に付随する位相変調はゼロとなるのが好ましいが、振幅成分(ないしは強度成分)の変調電圧に対して線形な位相回転を生じるような光振幅変調器を用いる場合、受信器内の光振幅成分r(n)(ないしは光振幅成分P(n))から位相成分を補正する適応等化フィルタを設けることによっても付随する位相変調成分が等化が可能であり、本実施の形態で高い変調歪の等化効果が得られる。
また本実施の形態においては、光振幅変調器が必ずしも印加電圧に対して線形特性で無い場合でも、位相変調成分の変調歪については独立に等化効果が得られるため問題なく利用可能である。
(第3の実施の形態)
図11は本実施の形態の第3の実施の形態における、光多値振幅・位相変調を用いた直接検波光多値伝送方式の構成図である。
例えば、振幅と位相の連動変調を用いた点、および位相の多段従属変調を用いた点が大きな特徴である。またDA変換器を利用せずに、高速2値信号の組み合わせによって多値変調を生成する構成を採用している。本構成で利用できる多値振幅・位相変調の例としては、例えば図12(B)の8値振幅位相変調(ないしは8値QAM変調)が挙げられる。その特徴は振幅と位相の変調が完全には独立になっておらず、その一部が連動関係にある点である。このような変調信号は、例えば最初に図12(A)のような振幅と位相がともに変化する2値振幅・位相変調を生成し、これにさらに4値の位相変調を重畳することで生成可能である。
図11の光振幅・位相多値送信器210では、極座標多値信号生成回路212によって1ビットの振幅情報rおよび2ビットの位相情報φ1、φ2を生成する。これらの2値の高周波電気信号は、ドライバ回路105−1、105−2、105−3で所望の振幅に増幅された後に、それぞれ光振幅位相変調器226、極座標型光位相変調器201−1、極座標型光位相変調器201−2に印加される。
光振幅位相変調器226では、入力光に図12(A)に示す2値振幅・位相変調を施すす。また極座標型光位相変調器201−1では位相振幅πの2値位相変調を、極座標型光位相変調器201−2では位相振幅π/2の2値位相変調を施す。この結果、図12(A)の2値振幅・位相変調に、2つの振幅の異なる位相変調が加算された4値位相変調が重畳されて、図12(B)の8値振幅・位相変調が生成できる。
このような位相変調器(ないしは振幅・位相変調器)を縦続構成した構成においては、各変調器によって加えられる位相変調成分と位相変調歪はすべて位相領域で線形加算される。このため、本実施の形態の光振幅・位相多値受信器219内の位相適応等化回路205によって、位相成分の変調歪を適応等化することが可能である。なお、本受信器219の内部では8値振幅・位相変調信号を受信する必要があるため、別個に受信し適応等化した差動位相成分Δφ(n)と振幅成分r(n)を直交座標変換回路139に入力して直交変換し、複素多値信号(I(n)、Q(n))=r(n)exp(jΔφ(n))を合成する。本信号は、元の光多値信号r(n)exp(jφ(n))と異なり、直前のシンボルの位相φ(n−1)の影響を受けているため単純に多値信号判定を行うことができないが、例えば位相多値信号判定回路117内部にMLSE(最尤系列推定)法を用いるなどの手法でシンボル判定が可能である。
図12(C)は本構成で用いる光振幅位相変調器226の第一の構成例である。
MZ型光変調器223と極座標型光位相変調器201を縦続接続した構成である。本例では、入力された2値電気信号を2つに分割し、それぞれドライバ回路105−4、105−5で増幅して、MZ型光変調器223と極座標型光位相変調器201に印加する。この際、ドライバ回路の出力信号の振幅を、初段のMZ光変調器223で無チャープの振幅r=b−a(振幅値aからb)の2値振幅変調を生成するように、また同時に後段の極座標型光位相変調器201で振幅φ0の位相変調が生じるように設定しておけば、信号点の軌跡は図12(C)右図のようになり、所望の2値振幅・位相変調が実現できる。
一方、図12(D)は本構成で用いる光振幅位相変調器226の第二の構成例である。
MZ型光変調器223を含む集積型光変調器を利用した例であり、このような波形生成法の原理は特許文献2:WO2008/026326号公報に詳細に開示されている。
本例では、入力光221を2分岐し、一方をMZ型光変調器223に、他方を導波路部228に入力する。2値電気信号220はドライバ回路105−4で増幅された後にMZ型光変調器223に入力される。他の構成例と異なり、本例では2値電気信号は本MZ変調器の消光点が振幅中心となるように印加されており、出力光信号は2値位相変調となる。この2値位相変調光は、光位相調整領域224によって位相角φを回転され光アッテネータ部225によって振幅を減衰される。このMZ部の出力光227は、図12(E)の信号点配置のようにφだけ回転された2値位相変調光であり、光振幅位相変調器226の出口で導波路部の出力光229と干渉合成されて出力光222に変換される。導波路部の出力光229が図12(F)の229(水平矢印)に表示されるものとすれば、これを図12(E)のMZ部の出力光227と干渉合成すると、両者のベクトル合成となる出力光222は図12(E)のAB2点に変換される。この2点の信号点配置は、位相方向の回転を除いては図12(A)と等化であり、本第二の構成によっても2値振幅・位相変調光が生成できる。
なお本構成においては、MZ変調器に印加される電気信号が消光点をまたがって印加されMZ変調器が非極座標位相変調器として用いられている。しかしながら、合成された出力信号227では図12(F)のように、2つの信号点AB間の位相遷移は直線的であり、位相不連続を生じない略線形の位相回転とみなすことができる。このように、位相不連続を引き起こすMZ型の位相変調器を利用した場合でも、本例のように光干渉を利用することによって全体として位相不連続の生じない変調器として用いる場合には、本実施の形態の極座標位相変調器とみなすことが可能である。
なお本構成では光DA変換器を利用しない光多値信号の生成例を示したが、その一部ないしは全部の光変調器の駆動においてDA変換器を用いても本実施の形態の適用にはなんら問題はない。このような例としては、DA変換器によって多値信号を生成し、一部の光変調器を多値信号で駆動する場合などが考えられる。
なお特に送信側で多値信号の生成においてDA変換器を用いる場合には、送信側にもデジタル信号処理回路を併用し、変調歪の一部を予等化する方法も考えられる。このような構成においても、受信側で残留する変調歪を適用等化することでさらに高精度な信号点配置が得られるようになるため、本実施の形態の適用が有効である。また、DA変換器を用いない場合においても、駆動信号のプリエンハンスや送信器帯域の補正回路によって同等の変調歪の低減を図ることが可能であり、その場合でも本実施の形態がさらに適用可能である。
(第4の実施の形態)
図13は本発明の第4の実施の形態における、光QAM変調を用いた直接検波光多値伝送方式の構成図である。
本例では、例えば、位相予積算回路126を配置することにより任意の多値変調を行えるようにした点、位相アップサンプル回路218を追加して位相回転の連続性を高めた点、分散予等化回路230を追加した点、また受信側に位相アンラップ/速度変換回路231を配置した点が構成の特徴である。なお、これらの各機能はすべて同時に利用する必要はなく、必要に応じていくつかの機能を任意に選択して実装すればよい。
図13の光QAM信号送信器235では、入力された情報信号に極座標多値信号生成回路212において複素QAM信号(例えば図1(C)の16QAM信号)を割り当て、その位相成分φと振幅成分rを出力する。そのうち、位相成分は位相予積算回路126に入力され、シンボル毎に位相成分を積算される。この位相予積算は、図4の従来技術で述べたとおり、受信側での差動位相の検出効果を打ち消し、任意のQAM信号を伝送可能とするものである。
ついで振幅情報と積算された位相情報は、それぞれ本実施の形態の振幅アップサンプル回路217ならびに本実施の形態の位相アップサンプル回路218に入力され、2倍程度のサンプリング速度にアップサンプルされ、さらに極座標上で信号点補間される。この極座標補間は、受信側で位相回転の検出ミスを防ぐ効果を持つものである。
図14(A)はその時間波形での説明図である。信号点a〜fを各多値シンボル時刻t〜t+5Tの中心位相角とすると、アップサンプルされた波形はシンボル境界時刻に位相を極座標上で補間した信号点A〜Fを追加される。本例では示していないが、振幅成分についても補間同様の極座標平面での補間を行う。図14(B)は信号点d〜eへの遷移を二次元複素平面上で図示し、補間の効果を明示した例である。信号点d〜eの位相角がπを越えると、補間を行わない場合、信号の遷移経路に随意性が残り複素平面上を左回りに移動したのか、右回りに移動したのか判定が困難になる。特に、信号点の補間を多値QAM信号を生成したのと同一の直交座標上で行ってしまうと、補間点は図14(B)のD’のようにd点とe点の中間になり、間違った信号点遷移234となり、受信側での適応等化が正常に動作しなくなってしまう。そこで極座標上で補間した点Dを中間サンプルとして指定することによって、正しい信号点遷移233を保証し、これによって受信側での適応等化が正しく行えるようになる。
なお上記はアップサンプル速度がちょうど2倍の場合であったが、これは直後の波長分散予等化の性能を考慮した場合の数字である。必ずしも2倍である必要はなく原理的に1倍を越える値であればどのような値であっても構わない。
次に送信側では、アップサンプルした位相・振幅情報を分散予等化回路230に入力し、光ファイバ伝送路122の波長分散の影響をあらかじめ打ち消す分散予等化処理を行う。これは図4の従来技術で述べた技術を用いることができる。本実施の形態と併用可能な送信側の信号処理としては、他にも伝送路や光変調器の非線形効果の補償などがある。波長分散予等化後のデジタル信号は、振幅と位相の極座標表現で出力され、DA変換器104−1、104−2で高周波電気信号に変換されドライバ回路105−1、105−2で所望の振幅に増幅された後に、それぞれ光振幅変調器211、極座標型光位相変調器201に印加される。このように波長分散予等化などを行い任意の光電界を出力する場合でも、光振幅変調器と極座標型光位相変調器を縦続接続した極座標型の任意光電界変調器を利用することで本実施の形態が適用可能となる。
なお本実施の形態で用いる極座標形の任意光電界変調器としては、光振幅変調器211が位相反転を引き起こさないことが必須条件となる。すなわち、光振幅変調器211にMZ変調器を用いる場合には、図10で説明したように印加する高周波電気信号が位相の反転を起こす消光特性の消光点をまたがないように使用することが必要であり、この点が従来のMZ型光振幅変調器やこれを用いた任意電界変調器の構成との大きな違いである。
なお特別な例として、一個のマッハツェンダ型変調器を極座標位相変調器として利用するケースが挙げられる。このような構成は特許文献3:United States Patent 7023601に詳細に開示されている。
図15は、2電極MZ変調器300の構成図を示す。本変調器は光の強度変調器として広く利用されており、入力光221は光カプラ301−1で2本の光導波路228−1と228−2に分岐されたのち再び光カプラ301−2で合成されて出力光222として出力される。各光導波路にはそれぞれ変調電極302−1、302−2が配置され、その末端は終端抵抗302−1、303−2に接続されている。このとき各変調電極302−1、302−2への印加電圧をそれぞれVL、VRとする。
本変調器構成では、2つの電極に印加する電圧VL(t)とVR(t)の平均値が位相変調量に、またその差が振幅変調量となる。この際、電圧差VL(t)−VR(t)が出力振幅が略ゼロとなる点をまたがないように利用すれば、本変調器も上記の振幅条件を満たし本実施の形態に適用することが可能となる。なお、MZ型光変調器を利用した際には、位相変調成分と振幅変調成分を加算・減算した後に2つの電極に印加するため、両電圧間に干渉による変調歪が生じてしまう場合がある。このような場合でも本実施の形態では、受信器内部で振幅成分と位相成分の相互の符号間干渉を消すバタフライ型の適応等化フィルタを用いることで変調歪を低減して受信することが可能となる。
図13に示す本実施の形態の光QAM信号受信器236においては、前述の実施の形態同様に光信号の検出を行っているが、前述の実施の形態との差異は、AD変換器136−1、136−2のサンプリング速度をシンボル速度の略2倍に設定し、逆正接演算回路137で差動位相成分φ(n)を検出した後に、位相アンラップ/速度変換回路231で、位相アンラップ処理とサンプリング速度の1サンプル/シンボルへのダウンサンプリング処理をおこなう点である。
図14(C)では位相のアンラップ処理について説明する。
位相のアンラップ処理とは位相の変移量が逆正接演算回路137の出力範囲(通常は+π〜−π)を越えたかどうかを判定し、越えた場合には出力信号の範囲を拡張して出力信号の位相の連続性を保つ手法である。例えば、図14(C)の信号点dで観測された逆正接演算回路137の出力信号、すなわち差動位相Δφ=−0.9π、また信号点eでは差動位相Δφ=−0.6π、信号点fでは差動位相Δφ=−πの点であったとする。もしサンプリング速度が1サンプル/シンボルであれば、破線のようにa〜fを滑らかに接続するような位相変化が生じたと解釈するしかない。これに対し、A〜FはDA変換器で2倍速でサンプリングを行って観測したシンボル境界での信号点である。このときD点の位相が+0.5π、E点の位相が+0.45πであれば、d点からD点への遷移の途中で位相回転量が−π以下になり+πへの位相ジャンプが発生し、図の実線のようにD、e、Eの3点を通過して再び、+πから−πへの位相ジャンプが発生したとする経路が、正しい位相遷移となる。このような位相不連続が生じたまた適応等化処理を行うと、等化処理が不完全となり、変調歪を完全に除去することができなくなる。
位相アンラップ処理では、各信号点間の位相変化が例えばπ以下となるように信号点の位相を2πずらして接続することで、位相不連続の発生を防止する処置である。本例では、信号点D、e、Eの位置をそれぞれ2π負側にずらした信号点D’、e’、E’とし、d点から順にD’、e’、E’、fと接続する点線の経路(アンラップ後の経路)を取れば、信号点間の位相変化量がπ以下とできる。このようなアンラップ処理を行うことで、位相成分の適応等化を正しく実行できるようになり、本実施の形態の効果が発揮できるようなる。このアンラップ処理は、位相アンラップ/速度変換回路231で行われる。
なお本例では、光強度受信器135の出力信号PについてもAD変換器136−3でシンボル速度の略2倍の速度でサンプリングを行った後に、平方根回路138に入力し、速度変換回路232によって再び1サンプル/シンボルに変換している。振幅成分については位相の場合のようなアンラップ処理が不要なため、必ずしも本構成をとる必要はないが、このような構成を取ることで位相成分と処理タイミングを合わせたり、振幅の算出精度を向上させる効果がある。
(各実施の形態の効果)
上述の各実施の形態によると、直接検波(ないしは非コヒーレント検波)を用いた光多値伝送方式においても送信側の極座標位相変調と受信側の差動位相の検出が線形関係になり、位相領域の適応等化フィルタを用いることで変調歪が除去できるようになるという効果がある。
また光信号に振幅変調を加えた場合にも、送信側で位相と振幅を独立の変調器で変調し、また受信側でも差動位相と振幅成分を独立に検出し適応等化を行うことで、両者の変調歪を独立に等化できるという効果がある。
また、この際、上記の光振幅変調成分の一部が光位相変調成分の一部と連動し、同一の情報信号で変調するようにすれば、QAM変調などのより複雑な多値変調を簡単に生成し、かつ本発明が適用できるようになる。
このように、光振幅変調器にマッハツェンダ型の光変調器を利用する場合には消光点をまたがないようにバイアスした状態で変調すれば、振幅変調時に位相ジャンプが起こらなくなるので本発明による変調歪の補正が効果的に実施できるようになる。
また上記位相変調器および上記振幅変調器を、2電極マッハツェンダ型の変調器で代用することで、コストやサイズの低減が可能となる。
また本発明における、光多値信号は光振幅変調器や位相変調器を縦続接続しても生成でき、DA変換器を用いなくても複雑な多値信号が生成できるという効果が得られる。
さらにDA変換器で生成信号の位相が連続となるように信号点を補間して変調することによって、変調信号の位相不確定性が減少し受信器内での適応等化の効果が向上するという効果がある。
さらにAD変換器のサンプリング速度が1サンプリング/シンボルより大となるようにし、位相のアンラップ処理を行うことによって、位相回転の不連続性を補正できるようになるため、さらに本発明の適用範囲や効果を大幅に高めることが可能になる。
本実施の形態は、例えば光通信分野における光多値信号、特に光位相、ないしは振幅と位相を変調した伝送効率のよい光多値信号の非コヒーレント光ファイバ伝送に適用できる。またこのような光ファイバ伝送に利用する光多値送信器と光多値受信器、ならびに光多値伝送システムに適用可能である。
100:光多値送信器
101:デジタル情報入力端子(mビット)
102:複素多値信号生成回路
103:複素多値情報信号
104:DA変換器
105:ドライバ回路
106:レーザ光源
107:直交光電界変調器
108:出力光ファイバ
109:出力光信号
110:バランス型光検出器
111:AD変換器
112:局発レーザ光源
113:偏波分離・光90度ハイブリッド回路
114:波長分散補償回路
115:適応等化回路
116:位相推定回路
117:多値信号判定回路
120:デジタルコヒーレント光受信器
121:入力光信号
122:光ファイバ伝送路
123:位相予積算型光多値送信器
124:複素アップサンプル回路
125:予等化回路
126:位相予積算回路
130:非コヒーレント光受信器
132:光分岐器
133:光遅延検波回路
134:バランス型光受信器
135:光強度受信器
136:AD変換器
137:逆正接演算回路
138:平方根回路
139:直交座標変換回路
200:本実施の形態の光位相多値送信器
201:極座標型光位相変調器
202:位相多値信号生成回路
203:本実施の形態の光位相変調信号
204:本実施の形態の光位相多値受信器
205:本実施の形態の位相適応等化回路
210:本実施の形態の光振幅・位相多値送信器
211:光振幅変調器
212:極座標多値信号生成回路
213:本実施の形態の光振幅・位相変調信号
214:本実施の形態の振幅適応等化回路
215:位相多値信号判定回路
216:振幅多値信号判定回路
217:本実施の形態の振幅アップサンプル回路
218:本実施の形態の位相アップサンプル回路
219:本実施の形態の光振幅・位相多値受信器
220:2値電気信号
221:入力光
222:出力光
223:MZ型光変調器
224:光位相調整領域
225:光アッテネータ部
226:光振幅位相変調器
227:MZ部の出力光
228:導波路部
229:導波路部の出力光
230:分散予等化回路
231:位相アンラップ/速度変換回路
232:速度変換回路
233:正しい信号点遷移
234:間違った信号点遷移
235:本実施の形態の光QAM信号送信器
236:本実施の形態の光QAM信号受信器
300:2電極型MZ変調器
301:光カプラ
302:変調電極
303:終端抵抗

Claims (10)

  1. 光信号の位相を位相回転方向に変調する極座標型光位相変調器を備えた光送信器と、
    結合型二次元光遅延検波受信器と2個以上のAD変換器と差動位相算出回路とデジタル適応等化器を備えた光受信器と、
    を備え、
    前記光送信器から送出された2値以上の光位相多値変調信号を前記光受信器で受信し、
    前記結合型二次元光遅延検波受信器の2つの出力信号を前記AD変換器でそれぞれ高速デジタル信号に変換して前記差動位相算出回路に入力し、該差動位相算出回路で算出された差動位相成分を前記デジタル適応等化器で適応等化したのちに多値信号の判定処理を行うことを特徴とした光伝送システム。
  2. 請求項1に記載の光伝送システムにおいて、
    前記光送信器は光信号の位相反転を引き起こさない光振幅変調器を備え、
    前記光受信器は光強度検出器を備え、
    前記光送信器から光信号の位相と振幅がともに変調された光多値変調信号を送信し、
    前記光受信器で得られる差動位相成分と、前記光強度検出器から得られる光強度変調成分又はその平方根である光振幅変調成分とについて多値信号の判定処理を行うことを特徴とする光伝送システム。
  3. 請求項2に記載の光伝送システムにおいて、前記光送信器における光振幅変調が光位相変調と連動し、同一の情報信号で変調されることを特徴とした光伝送システム。
  4. 請求項2に記載の光伝送システムにおいて、
    前記光振幅変調器がマッハツェンダ型の光変調器であり、
    前記マッハツェンダ型の光変調器の変調電極に印加する変調信号が光透過特性の最小点である消光点をまたがないように該変調信号をバイアスした状態で変調することを特徴とした光伝送システム。
  5. 請求項2に記載の光伝送システムにおいて、
    前記光位相変調器および前記光振幅変調器を、2電極マッハツェンダ型の変調器で実現し、
    2つの電極に印加する電圧の和が位相変調成分、2つの電極に印加する電圧の差が振幅変調成分となるようにし、前記印加する電圧の差が前記マッハツェンダ型光振幅変調器の消光点をまたがないようにして変調することを特徴とした光伝送システム。
  6. 請求項1に記載の光伝送システムにおいて、
    前記光位相変調器が光信号の位相を位相回転方向に変調する複数の極座標型光位相変調器を縦続接続した構成であることを特徴とする光伝送システム。
  7. 請求項2に記載の光伝送システムにおいて、
    前記光振幅変調器は、位相反転を引き起こさない光振幅変調器と、光信号の位相を位相回転方向に変調する第2の極座標型光位相変調器とを縦続接続した光振幅位相変調器であることを特徴とする光伝送システム。
  8. 請求項2に記載の光伝送システムにおいて、
    前記光位相変調器と前記光振幅変調器は、位相反転を引き起こさない前記光振幅変調器と、光信号の位相を位相回転方向に変調する前記極座標型光位相変調器を複数個とを縦続接続した構成であることを特徴とする光伝送システム。
  9. 請求項1に記載の光伝送システムにおいて、
    前記光位相変調器の位相変調信号はサンプリング速度が1サンプル又はシンボルより大なるDA変換器で生成された高速アナログ信号であり、位相変調範囲がπを超える場合でも生成信号の位相が連続となるように信号点の位相と振幅を補間して変調することを特徴とする光伝送システム。
  10. 請求項1に記載の光伝送システムにおいて、
    前記光受信器内に配置される前記AD変換器のサンプリング速度が1サンプル又はシンボルより大となるようにし、算出された差動位相成分の範囲が±π又は0から2πを越えても連続となるように位相のアンラップ処理を行うことを特徴とする光伝送システム。
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