JPWO2011077534A1 - ファスナーストリンガーの縫製方法及びファスナー被着製品の製造方法、並びに、ファスナー被着製品及びミシンフット - Google Patents

ファスナーストリンガーの縫製方法及びファスナー被着製品の製造方法、並びに、ファスナー被着製品及びミシンフット Download PDF

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Abstract

本発明のファスナー被着製品(1)は、U字状に折り曲げられた左右の被着体(10)にスライドファスナー(20)が縫着され、前記スライドファスナー(20)のエレメント列(23)はその噛合頭部(23a) を前記ファスナーテープ(22)のテープ端縁から突出させた状態で配され、左右の前記被着体(10)は、前記ファスナーテープ(22)の前記エレメント列(23)が縫着されたテープ面側に配されている。また、左右の前記被着体(10)は、スライダー(26)に配された左右のフランジ(26d) の外面に接触し、左右の前記被着体(10)の間に前記エレメント列(23)が表出して配されている。これにより、同ファスナー被着製品(1)は、ファスナーテープ(22)が被着体(10)により外部から見えなくなるため、エレメント列(23)の表出により従来とは違った意匠性を有するとともに、ファスナーテープ(22)の露出に起因する見栄えやデザイン性の低下の問題を解消できる。

Description

本発明は、被着体にファスナーストリンガーを縫製する縫製方法、同縫製方法によりファスナーストリンガーが縫着された被着体からファスナー被着製品を製造する製造方法、並びに、その製造方法により得られるファスナー被着製品、及び前記縫製方法にて使用されるミシンフットに関する。
従来、合成樹脂からなるコイル状の連続エレメントが縫着されたファスナーストリンガー又はファスナーチェーンを衣服などの各種の被着体に縫い付ける場合、例えば実開昭51−95459号公報(特許文献1)に開示されているようなミシンフットを有するミシンを用いて縫製加工が行われていた。
ここで、特許文献1に開示されているミシンフットを用いて、連続エレメントが縫着されたファスナーチェーンを被着体に縫い付ける方法について簡単に説明する。
先ず、図10に示すように、連続エレメント52がファスナーテープ53の上側に配されるようにファスナーチェーン51を配置し、更にそのファスナーチェーン51のファスナーテープ53上に、被着体54をU字状に折り曲げた状態で重ねる。このとき、連続エレメント52とU字状に折り曲げられた被着体54とは、ファスナーテープ53の同じテープ面側に配される。
上述のようにファスナーチェーン51のファスナーテープ53上に被着体54を重ねた状態で、そのファスナーテープ53及び被着体54をミシンのミシンフット55と図示しない針板との間に搬送する。そして、ミシンフット55でファスナーテープ53及び被着体54を押さえながら、ファスナーテープ53及び被着体54にミシン針56を刺通してそれらを縫い合わせることにより、被着体54にファスナーチェーン51を縫着することができる。
このようにファスナーチェーン51を被着体54に縫着する場合、例えばファスナー被着製品の外観品質を高めるために、被着体54のU字状に折り曲げられた折曲部54aをファスナーチェーン51の連続エレメント52に接近させるとともに、ファスナーテープ53を被着体54に縫い付けている縫製線(ステッチライン)を連続エレメント52と略平行に形成しながら、縫製を正確に行うことが求められる。その一方で、ミシンにより縫製を行う場合、ミシン針56の刺通部位やその近傍がミシンフット55で隠されてしまうため、上述のような縫製を正確に行うことは困難とされていた。
そこで、前記特許文献1では、ミシンに装着されるミシンフット55が、透明な材料(例えば透明質の合成樹脂材料)を用いて構成されている。これにより、縫製時にミシン針56の刺通部分やその近傍を、透明なミシンフット55を介して容易に視認することができる。このため、被着体54のU字状折曲部54aを連続エレメント52に接近させることができ、また、縫製線が連続エレメント52と略平行に配されるようにして縫製を正確に行うことが可能となる。
なお、この場合でも、縫製時にミシンフット55はファスナーテープ53及び被着体54を上方から安定して押さえなければならず、また、ミシンフット55自体が所定の強度を有する必要がある。このため、ミシンフット55は、幅方向(左右方向)の寸法が所定の大きさ以上で確保されるように形成されなければならなかった。このため、縫製時にミシンフット55と連続エレメント52とが干渉しないように、縫製線は連続エレメント52から所定の距離で離間した位置に設定されなければならず、被着体54のU字状折曲部54aを連続エレメント52に接近させることには限界があった。
ところで、図10に示したような連続エレメント52を有するスライドファスナーは、被着体54に取り付けたときに、連続エレメント52がファスナー被着製品の外面(露出面)側に配されるため、通常の使用形態においては連続エレメント52が外部に露呈した状態となる。
しかし、近年において、スライドファスナーは、衣服だけでなく、例えば自動車用の座席シートなどにも広く用いられてきている。このため、スライドファスナーが取着される製品によっては、デザイン的な観点等から、連続エレメントを外部に露呈させないように隠すことを望む場合があった。
このような要望に応えるために、連続エレメントをファスナーテープで隠蔽して外面側から見えないようにすることが可能な隠しタイプのスライドファスナー(隠しスライドファスナー)が知られている(例えば、特開2006−015069号公報(特許文献2)などを参照)。
通常、隠しスライドファスナーは、左右一対のファスナーテープと、各ファスナーテープに縫着されたコイル状又はジグザグ状の連続エレメントと、左右の連続エレメントに沿って摺動可能に配されたスライダーとを有している。この場合、ファスナーテープは、テープ本体部と、テープ本体部の一側縁側に配されたエレメント取付部とを有しており、エレメント取付部側のテープ本体部がテープ幅方向にU字状に折り曲げられることにより折曲部が形成されている。
連続エレメントは、噛合頭部と、噛合頭部から延設された上下脚部と、互いに隣接するエレメントの脚部間を連結する連結部(反転部とも言う)とを有している。この連続エレメントは、噛合頭部をファスナーテープのテープ本体部側に向けた状態で、縫製糸により上下脚部をファスナーテープのエレメント取付部に縫い付けることにより取り付けられている。このため、ファスナーテープが上述のようにU字状に折り曲げられることにより、連続エレメントの噛合頭部がファスナーテープのU字状折曲部から外方に向けて突出した状態となる。
このような隠しスライドファスナーによれば、スライダーを摺動させて左右の連続エレメントを噛合させることにより、左右のファスナーテープのU字状折曲部同士が付き合わされる。このため、噛合状態にある左右の連続エレメントは、その折曲部同士が付き合わされたファスナーテープによって、ファスナーテープのテープ露出面側から見えないように隠蔽することが可能となる。
従って、隠しスライドファスナーは、その隠蔽性から製品のデザイン性を妨げないという利点を生かして、各種衣類や靴等の製品に好適に使用されており、更に近年では、自動車や列車の座席シート用シートカバー等にも用いられてきている。
実開昭51−95459号公報 特開2006−015069号公報
従来、自動車のシートカバー等の被着製品にスライドファスナーが用いられる場合、連続エレメントが製品のデザインに影響を与えないようにするために、噛合状態にある連続エレメントが外部から見えないようにする上述のような隠しスライドファスナーを使用することが一般的であった。
一方、スライドファスナーに用いられる合成樹脂製のエレメントは、様々な色彩を与えることが可能であるため、スライドファスナーが取り付けられる被着製品のデザイン等に応じて、エレメントの色を容易に変更することが可能である。そこで、近年では隠しスライドファスナーが多く用いられているシートカバー等の被着製品に対して、スライドファスナーの連続エレメントを外部に積極的に表出させることによって、その被着製品に新たな意匠性を持たせるという試みが出てきている。
しかし、連続エレメントを積極的に表出させてシートカバー等のファスナー被着製品を構成する場合、例えば前記特許文献1に記載されているような従来の縫製方法を用いて、連続エレメントを有するスライドファスナーを被着体に縫い付けるときに、上述のように、ファスナーテープ53を被着体54に縫着している縫製線を、連続エレメント52から所定の距離で離間させなければならず、被着体54のU字状折曲部54aを連続エレメント52に接近させることができなかった。
このため、連続エレメント52を外部に表出させるようにしてスライドファスナーを被着体54に縫い付けた場合、縫製後に得られるファスナー被着製品は、連続エレメント52が外部に表出するだけでなく、ファスナーテープ53も必然的に外部に表出して構成されることになる。
このようにスライドファスナーのファスナーテープ53が連続エレメント52とともに外部に表出してしまうと、連続エレメント52を積極的に表出させることによってファスナー被着製品に新たな意匠性を与えようとしても、スライドファスナーが取着された左右の被着体が互いに大きく離間することや、被着体とファスナーテープとの間に段差が形成されることなどにより、ファスナー被着製品の見栄えが悪くなるという問題や、デザイン性が低下するという問題が生じる。
一方、ファスナーテープが外部になるべく表出しないように、例えば縫製線が連続エレメントの近傍に位置するようにしてファスナーテープと被着体の縫製を行うと、縫製時にミシンフットと連続エレメントとが互いに干渉し、ファスナーストリンガーを被着体に安定して縫着させることができないという問題があった。
本発明は上記従来の課題に鑑みてなされたものであって、その具体的な目的は、エレメント列を表出させると同時にファスナーテープを表出しないように隠してファスナーストリンガーを被着体に縫着することが可能なファスナーストリンガーの縫製方法、及び、その縫製方法によりファスナーストリンガーが縫着された被着体からファスナー被着製品を製造する製造方法、並びに、その製造方法により得られるファスナー被着製品、及び前記縫製方法にて使用するミシンフットを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明により提供されるファスナーストリンガーの縫製方法は、基本的な構成として、テープ面が同一平面に配されるファスナーテープと、前記ファスナーテープのテープ側縁部に取着されたエレメント列とを有し、前記エレメント列における噛合頭部が前記ファスナーテープのテープ端縁から突出したファスナーストリンガーを、被着体に対して、ミシンを用いて縫い付けるファスナーストリンガーの縫製方法であって、前記ミシンは、前記エレメント列と前記ファスナーテープの一部とを挿通可能なエレメント案内溝が備えられたミシンフットを有し、前記ファスナーストリンガーの縫製時に、前記ファスナーテープの前記エレメント列が取着された側のテープ面と、前記被着体の外部に露呈する側となる一面とを合わせて前記ファスナーストリンガーを前記被着体の上に重ねた状態で前記ファスナーストリンガー及び前記被着体を前記ミシンフットに向けて搬送すること、前記エレメント列の前記噛合頭部が起き上がるように前記ファスナーテープを折り曲げながら、前記エレメント列を前記ミシンフットの前記エレメント案内溝に案内すること、及び、前記ミシンフットの前記エレメント案内溝に、前記エレメント列と前記ファスナーテープの一部とを挿通させながら、前記ファスナーテープを前記被着体に縫い付けること、を含んでなることを最も主要な特徴とするものである。
この場合、本発明に係るファスナーストリンガーの縫製方法は、前記ファスナーストリンガーとして、前記エレメント列が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープの一面に縫着されたファスナーストリンガーを用いることを含んでいることが好ましい。
また、本発明に係るファスナーストリンガーの縫製方法は、前記エレメント列が前記ミシンフットの前記エレメント案内溝内を走行するときに、前記ミシンのミシン針における中心軸から、前記ファスナーテープの折り曲げ基端位置までの幅方向における距離を1.2mm以下に設定することを含んでいることが好ましい。
更に、本発明の縫製方法において、前記エレメント案内溝は、前記ミシンフットの押さえ面となる底面に対して所定の角度で傾斜し、且つ、前記ファスナーストリンガーを搬送する方向に沿って配され、前記エレメント列が前記ミシンフットの前記エレメント案内溝内を走行するときに、前記ミシンフットの前記底面に対する前記ファスナーテープの折り曲げ角度を65°以上80°以下に設定することが好ましい。
また、本発明により提供されるファスナー被着製品の製造方法は、上述の構成を有するファスナーストリンガーの縫製方法により前記ファスナーストリンガーが縫着された前記被着体を、縫製線に沿って、前記ファスナーストリンガー側とは反対の側に向けてU字状に折り曲げること、及び、左右一対の前記ファスナーストリンガーにスライダーを取り付けてスライドファスナーを構成することを少なくとも含むことにより、前記被着体に前記スライドファスナーが取着されたファスナー被着製品を製造することを最も主要な特徴とするものである。
更に、本発明によれば、上述の構成を有するファスナー被着製品の製造方法により製造されたファスナー被着製品を提供することができる。
また、本発明により提供されるファスナー被着製品は、基本的な構成として、U字状に折り曲げられた左右の被着体にスライドファスナーが縫着され、前記スライドファスナーは、テープ面が同一平面に配される左右一対のファスナーテープの対向するテープ側縁部にエレメント列が取着された左右のファスナーストリンガーと、前記エレメント列に沿って摺動可能に取着されたスライダーとを有し、左右の前記ファスナーストリンガーのうちの少なくとも一方の前記エレメント列は、その噛合頭部を前記ファスナーテープのテープ端縁から突出させた状態で配され、左右の前記被着体は、前記ファスナーテープの前記エレメント列が取着されたテープ面側に配されてなるファスナー被着製品であって、左右の前記被着体は、前記スライダーに配された左右のフランジの外面に接触し、左右の前記被着体の間に前記エレメント列が表出して配されてなることを最も主要な特徴とするものである。
本発明に係るファスナー被着製品において、前記エレメント列が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープの一面に縫着されていることが好ましい。
また、本発明のファスナー被着製品において、前記被着体は、前記スライドファスナーが縫着されたファスナー取付部と、前記ファスナー取付部から幅方向に延び、U字状に折り曲げられた折曲部と、前記折曲部から幅方向に延び、一面が外部に露呈する本体部とを有し、前記スライドファスナーは、前記被着体の前記ファスナー取付部のみに縫着されていることが好ましい。
更に、本発明のファスナー被着製品において、前記被着体と前記ファスナーテープとを縫着する左右の縫製線は、前記スライダーの左右の前記フランジよりも外側に配されていることが好ましい。
この場合、前記縫製線と前記エレメント列との間の距離は、0.2mm以上1.6mm以下に設定されていることが好ましい。また、前記縫製線と前記フランジとの間の距離は、0.1mm以上1.0mm以下に設定されていることが好ましい。
次に、本発明により提供されるミシンフットは、基本的な構成として、ファスナーテープと、前記ファスナーテープのテープ側縁部に取着されたエレメント列とを有し、前記エレメント列における噛合頭部が前記ファスナーテープのテープ端縁から突出したファスナーストリンガーを、シート状の被着体に縫い付けるミシンに使用されるミシンフットであって、前記エレメント列を挿通可能なエレメント案内溝が、前記ミシンにより前記ファスナーストリンガーが搬送される方向に沿って形成され、前記エレメント案内溝は、前記ファスナーテープを押さえる押さえ面に対して所定の角度で傾斜して配され、前記エレメント案内溝の内壁面は、同エレメント案内溝内を走行する前記エレメント列を、噛合頭部及び上脚部の少なくとも一つの側から支持する支持部を有してなることを最も主要な特徴とするものである。
また、本発明に係るミシンフットは、前記ミシンフットは、前記ミシンに装着されたときに、前記ミシンのミシン針における中心軸から、前記エレメント案内溝の内壁面までの幅方向における距離が1.2mm以下に設定されていることが好ましい。
本発明のファスナーストリンガーの縫製方法では、エレメント列とファスナーテープの一部とを挿通可能な所定のエレメント案内溝が備えられたミシンフットを有するミシンを用いて、ファスナーストリンガーを被着体に縫い付ける。また、ファスナーストリンガーの縫製を行う際には、少なくとも以下のような工程が行われる。
具体的には、先ず、ファスナーテープのエレメント列が取着された側のテープ面と、被着体の外部に露呈する側となる一面とを合わせてファスナーストリンガーを被着体の上に重ね、エレメント列がファスナーテープと被着体との間に配された状態で、そのファスナーストリンガー及び被着体をミシンフットに向けて搬送する。
続いて、エレメント列の噛合頭部が起き上がるようにファスナーテープを被着体側とは反対の側(上方側)に折り曲げながら、エレメント列をミシンフットのエレメント案内溝に案内する。その後、ミシンフットのエレメント案内溝に、エレメント列とファスナーテープの一部とを挿通させながら、ファスナーテープをエレメント列の近傍位置で被着体に縫い付ける。
上述のようにしてファスナーストリンガーを被着体に縫い付ける本発明の縫製方法であれば、ファスナーストリンガーを被着体に縫着した後に、被着体をU字状に折り曲げたときに、ファスナーストリンガーのエレメント列と被着体のU字状折曲部とを互いに近接又は接触させることができる。これにより、エレメント列が外面(露出面)側に表出するとともに、同エレメント列と被着体のU字状折曲部との間からファスナーテープを見え難く、又は見えなくしたファスナーストリンガー付きの被着体を容易に得ることができる。
なお、本発明におけるエレメント列は、連続エレメント(例えば、コイルエレメント又はジグザグエレメント)とし、このエレメント列がファスナーテープの一表面に縫着されていることにより、エレメント列がテープ表面から大きく隆起して見え、且つ、エレメント間からファスナーテープも見え難く、見栄えの良いファスナーストリンガーを得ることができる。
このような本発明に係る縫製方法において、エレメント列がミシンフットのエレメント案内溝内を走行するときに、ミシンのミシン針における中心軸から、ファスナーテープの折り曲げ基端位置までの幅方向における距離を1.2mm以下、好ましくは0.2mm以上1.2mm以下に設定することができる。
前述の幅方向における距離を0.2mm以上に設定することにより、ミシン針をファスナーテープ及び被着体に円滑に刺通させることができる。このため、ファスナーストリンガーを被着体に縫着したときに、縫製糸の糸締まりに支障が出ることを防いで、ファスナーストリンガーを被着体に安定して縫着できるとともに、ミシン針が刺通するときに縫製糸がエレメント列に当たって縫製糸がダメージを受けることも防止できる。
更に、前述の幅方向における距離を0.2mm以上に設定することにより、スライドファスナーを構成したときに、ファスナーストリンガーのエレメント列と被着体のU字状折曲部との間に、スライダーのフランジを容易に挿通させることが可能となる。このため、ファスナーストリンガーのエレメント列と被着体のU字状折曲部とを近接又は接触させることによりスライダーの摺動性が低下することを抑えられる。
一方、前述の幅方向における距離を1.2mm以下に設定することにより、ファスナーストリンガーのエレメント列と被着体のU字状折曲部との間の寸法を小さくできるため、エレメント列と被着体のU字状折曲部との間からファスナーテープをより見え難くすることができる。更に、前述の幅方向における距離を1.2mm以下に設定することにより、ファスナーストリンガーが縫着された被着体にパッカリングを発生し難くすることができる。
ここで、パッカリングとは、ファスナーストリンガーを被着体に縫着する縫製糸の張力が強いために、被着体が縫製線の部分で強く締められて長さ方向に収縮することにより、被着体やファスナーテープが波打ち状のしわが生じる現象である。
本発明では、前述の幅方向における距離を1.2mm以下に設定することにより、ファスナーストリンガーを被着体に縫着している縫製線をエレメント列の近傍に配置することができる。これにより、被着体が縫製線の部分で強く締められても、エレメント列の剛性を利用して、被着体がその長さ方向に収縮することを抑えられるため、上述のように、ファスナーストリンガーや被着体にパッカリングを発生し難くすることができる。
また、本発明に係る縫製方法において、ミシンフットのエレメント案内溝は、ミシンフットの底面に対して所定の角度で傾斜し、且つ、ファスナーストリンガーを搬送する方向に沿って配されている。この場合、エレメント列がミシンフットのエレメント案内溝内を走行するときに、ミシンフットの底面に対するファスナーテープの折り曲げ角度を65°以上80°以下に設定することができる。ファスナーテープの折り曲げ角度を上記の範囲に設定することにより、ミシン針をより円滑にファスナーテープ及び被着体に刺通させて、ファスナーテープをエレメント列の近傍位置で被着体に安定して縫い付けることができる。
次に、本発明により提供されるファスナー被着製品の製造方法では、上述のファスナーストリンガーの縫製方法によりファスナーストリンガーが縫着された被着体を、縫製線に沿って、前記ファスナーストリンガー側とは反対の側に向けてU字状に折り曲げる。更に、左右一対のファスナーストリンガーにスライダーを取り付けてスライドファスナーを構成することにより、ファスナー被着製品を製造する。
このような本発明に係るファスナー被着製品の製造方法であれば、左右の被着体のU字状折曲部間にファスナーストリンガーのエレメント列が表出し、しかも、ファスナーストリンガーのエレメント列と被着体のU字状折曲部とが互いに近接又は接触しているため、ファスナーテープが見え難く、又は見えないファスナー被着製品を容易に且つ安定して製造することができる。
そして、上述のファスナー被着製品の製造方法により製造された本発明のファスナー被着製品は、左右の被着体のU字状折曲部間にエレメント列が表出し、且つ、ファスナーテープは被着体により外部から(露出面側から)見え難く、又は見えないように配されている。このため、エレメント列を積極的に表出させることによってファスナー被着製品に新たな意匠性を与えることができるとともに、ファスナーテープの露出に起因する被着製品の見栄えが悪くなったり、デザイン性が低下したりするという従来の問題を容易に解消できる。
また、本発明に係るファスナー被着製品は、U字状に折り曲げられた左右の被着体にスライドファスナーが縫着されている。また、同ファスナー被着製品における左右の被着体は、スライダーに配された左右のフランジの外面に接触し、左右の被着体の間にはエレメント列が表出して配されている。
このような本発明のファスナー被着製品であれば、ファスナーテープが被着体により外部から見え難く、又は見えないように配される。このため、同ファスナー被着製品は、エレメント列の表出により従来とは違った意匠性を有するとともに、ファスナーテープの露出に起因する見栄えやデザイン性の問題を容易に解消できる。
この場合、エレメント列が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、ファスナーテープの一面に縫着されていることにより、エレメント列がテープ表面から大きく隆起して見え、且つ、エレメント間からファスナーテープも見え難いため、ファスナー被着製品の見栄えを良くすることができる。
特に本発明では、ファスナーテープを見えなく、又は見え難くし、被着体とエレメントとの色彩、或いは、被着体とエレメントとエレメントを縫着する縫製糸との色彩をそれぞれ異なる色彩とすることにより、意匠性に優れたファスナー被着製品を提供することができる。
また、本発明のファスナー被着製品において、前記被着体は、スライドファスナーが縫着されたファスナー取付部と、ファスナー取付部から幅方向に延び、U字状に折り曲げられた折曲部と、折曲部から幅方向に延び、一面が外部に露呈する本体部とを有し、スライドファスナーは、被着体のファスナー取付部のみに縫着されている。
このようにスライドファスナーが被着体のファスナー取付部のみに縫着されたファスナー被着製品は、スライドファスナーが被着体に安定して縫着されるとともに、縫製糸により形成される縫製線が被着体の露出面側に表れないため、ファスナー被着製品の見栄えを更に良くすることができる。
また、本発明のファスナー被着製品において、被着体とファスナーテープとを縫着する左右の縫製線は、スライダーの左右のフランジよりも外側に配されている。これにより、ファスナーストリンガーのエレメント列と被着体のU字状折曲部とを近接又は接触させて配置しても、スライダーの摺動性の低下を招き難くすることができる。
この場合、縫製線とエレメント列との間の距離を、0.2mm以上1.6mm以下に設定することができる。縫製線とエレメント列との間の距離を0.2mm以上に設定することにより、ファスナーテープと被着体の縫製を円滑に行うことができる。このため、上述したように、ファスナーストリンガーを被着体に縫着したときに、縫製糸の糸締まりに支障が出ることを防止できるとともに、ミシン針が刺通するときに縫製糸がエレメント列に当たって縫製糸がダメージを受けることも防止できる。更に、スライダーの摺動性が大幅に低下することもない。
一方、縫製線とエレメント列との間の距離を1.6mm以下に設定することにより、エレメント列と被着体のU字状折曲部との間からファスナーテープをより見え難く、又は見えなくすることができる。更に、ファスナーストリンガーや被着体にパッカリングを発生し難くすることができる。
更に本発明では、縫製線とスライダーのフランジとの間の距離を、0.1mm以上1.0mm以下に設定することができる。縫製線とスライダーのフランジとの間の距離を0.1mm以上に設定することにより、スライダーの円滑な摺動を確保することができる。一方、縫製線とスライダーのフランジとの間の距離を1.0mm以下に設定することにより、ファスナーテープをより見え難く、又は見えなくすることができるため、被着製品の見栄えが悪くなることや、デザイン性が低下することを防止できる。
次に、本発明に係るミシンフットでは、エレメント列を挿通可能なエレメント案内溝がファスナーストリンガーの搬送方向に沿って形成されている。また、そのエレメント案内溝は、ファスナーテープを押さえる押さえ面に対して所定の角度で傾斜して配されている。更に、同エレメント案内溝の内壁面は、エレメント列における噛合頭部及び上脚部の少なくとも一つを支持可能な支持部を有している。
このような本発明のミシンフットを用いることにより、ファスナーストリンガーのエレメント列と被着体のU字状折曲部とが互いに近接又は接触するように、ファスナーストリンガーと被着体の縫製を容易に行うことができる。
この場合、ミシンフットは、ミシンに装着されたときに、ミシン針における中心軸から、エレメント案内溝の内壁面までの幅方向における距離を1.2mm以下、好ましくは0.2mm以上1.2mm以下に設定することができる。
上述の幅方向における距離を0.2mm以上に設定することにより、ミシン針が刺通するときに縫製糸がエレメント列に当たって縫製糸がダメージを受けることを防止でき、また、ファスナーストリンガーを被着体に縫着したときに、縫製糸の糸締まりに支障が出ることも防止できる。
一方、上述の幅方向における距離を1.2mm以下に設定することにより、エレメント列と被着体のU字状折曲部との間からファスナーテープが見え難く、又は見えなくなるように、ファスナーストリンガーと被着体の縫製を安定して行うことができる。
図1は、本発明に係るファスナー被着製品の使用形態の1つである自動車用シートカバーを示す斜視図である。 図2は、同シートカバーの要部における断面を拡大して示す断面斜視図である。 図3は、同シートカバーに取り付けられたスライドファスナーを拡大して示す要部拡大図である。 図4は、図3に示したIV−IV線における断面図である。 図5は、本発明に係るミシンフットを備えたミシンにおける針落ち位置付近を拡大して示した要部斜視図である。 図6は、同ミシンフットを斜め上方から見た斜視図である。 図7は、同ミシンフットを斜め下方から見た斜視図である。 図8は、同ミシンフットの断面図である。 図9は、縫製時におけるミシンフット、ファスナーストリンガー、及び被着体の状態を模式的に示す断面図である。 図10は、ファスナーチェーンに被着体を縫製する従来の縫製方法を説明する模式図である。
以下、本発明の好適な実施の形態について、実施例を挙げて図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明は、以下で説明する実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明と実質的に同一な構成を有し、かつ、同様な作用効果を奏しさえすれば、多様な変更が可能である。
例えば、以下の実施形態では、エレメント列として連続エレメントであるコイル状のエレメントがファスナーテープに縫着されている場合について説明しているが、本発明はこれに限定されず、コイル状のエレメントの代わりに、ジグザグ状のエレメントを連続エレメントとして用いることも可能である。また、エレメント列は、連続エレメントではなく、合成樹脂材料をファスナーテープに射出成形によって固定された複数のエレメントであっても良い。更に、以下の実施形態では、ファスナー被着製品が自動車用シートカバーである場合について説明しているが、本発明はその他のファスナー被着製品に対しても同様に適用することができる。
ここで、図1は、本実施形態に係るファスナー被着製品としての自動車用シートカバーを示す斜視図である。図2は、同シートカバーの要部における断面を拡大して示す断面斜視図である。また、図3は、同シートカバーに取り付けられたスライドファスナーを拡大して示す要部拡大図であり、図4は、図3に示したIV−IV線における断面図である。
本実施形態の自動車用シートカバー1は、自動車用シート2のクッション体3の表面に被せて取り付けられるように構成されており、クッション体3を被覆する複数のシート状の表皮材10と、それらの表皮材10間を連結する連結部23d材となるスライドファスナー20とを有している。
特に、本実施形態のシートカバー1では、自動車用シート2の稜線部2aとなる部位にスライドファスナー20が配されており、そのスライドファスナー20が配されている稜線部2aに沿って、スライドファスナー20の後述する連続エレメント23が外部に表出して配されている。
本実施形態のシートカバー1には、スライドファスナー20が取り付けられる被着体として,所定の形状に裁断された複数枚の表皮材10が用いられている。各表皮材10は、弾性を備えた発泡ポリウレタンからなる内側の図示しないクッション層と、外面(露出面)側に配される合成樹脂製の図示しない表皮層とを有している。また、この表皮材10は、クッション層と表皮層の全体で2mm以上10mm以下の厚さを有するように形成されている。なお、本発明において、被着体となる表皮材10の材質、形状、厚さなどは特に限定されるものではなく、必要に応じて任意に変更することができる。
また、スライドファスナー20が取り付けられる表皮材10は、図2に示すように、スライドファスナー20の後述するファスナーテープ22が縫着されるファスナー取付部11と、ファスナー取付部11の一側縁から延設され、U字状に折り曲げられた折曲部12と、折曲部12から更に延設され、クッション体3を覆う本体部13とを有している。この場合、U字状折曲部12の一部及び本体部13における一方の面が、外部に露出する外面(露出面)となる。
シートカバー1に用いられるスライドファスナー20は、左右一対のファスナーストリンガー21と、左右のファスナーストリンガー21を開閉することが可能なスライダー26とを有している。また、左右の各ファスナーストリンガー21は、織成又は編成された細帯状のファスナーテープ22と、左右それぞれのファスナーテープ22に縫着されたコイル状の連続エレメント(エレメント列)23とを備えている。
ファスナーテープ22は、表皮材10に縫着されるテープ主体部22aと、テープ主体部22aの一側縁から延設され、連続エレメント23が縫着されるエレメント取付部(テープ側縁部)22bとを有している。また、ファスナーテープ22は、ファスナーストリンガー21が構成されたときに、例えば隠しスライドファスナーのファスナーテープなどのようにU字状に折り曲げられた状態で熱セットされておらず、そのテープ面が同一平面を形成するように配されている。更に、スライドファスナー20において左右の連続エレメント23が噛合状態にあるときにも、左右のファスナーテープ20のテープ面は同一平面を形成することが可能である。
なお、図2に示したようにシートカバー1をクッション体3に取り付ける場合、スライドファスナー20は自動車用シート2の稜線部2aに配される。従って、シートカバー1がクッション体3に取り付けられたときには、ファスナーテープ20はクッション体3の形状に合わせて容易に湾曲するため、ファスナーテープ20のテープ面は当然に同一平面を形成することはない。
エレメント列を構成する連続エレメント23は、ポリエステル等の合成樹脂製のモノフィラメントをコイル状に成形することにより形成されている。この連続エレメント23は、噛合頭部23aと、同噛合頭部23aから延設された上下脚部23b,23cと、上脚部23b又は下脚部23cの端部を、隣接するファスナーエレメントの下脚部23c又は上脚部23bと連結する連結部23dとを有している。
この連続エレメント23は、上下脚部23b,23c間に芯紐24が挿通され、且つ、噛合頭部23aがファスナーテープ22のテープ側縁から外方に突出した状態で、ファスナーテープ22のエレメント取付部22bにエレメント縫製糸25で縫着されている。
なお、本実施形態の連続エレメント23は、後述されるとおり、ファスナーテープ22の表面(被着体である表皮材10が縫製される面)に縫着されている。このため、同連続エレメント23は、ファスナーテープ22の表面に対して大きく膨出している。
本実施形態のスライドファスナー20に使用されるスライダー26は、従来のコイル状の連続エレメントが配されたスライドファスナーにおいて一般的に用いられているスライダーと実質的に同様に構成されている。具体的には、同スライダー26は、スライダー胴体26aと、スライダー胴体26aに回動可能に保持される図示しない引手とを備えている。
また、スライダー胴体26aは、上下翼板26b,26cと、同上下翼板26b,26cをその端部にて連結する図示しない連結柱と、上下翼板26b,26cの各左右側縁に設けられたフランジ26dと、上翼板26bの表面(上面)に立設された引手取付柱26eと有している。
このような本実施形態のシートカバー1において、スライドファスナー20は、縫製糸15によってファスナー取付部11に縫い付けられている。この場合、スライドファスナー20は、ファスナーテープ22の連続エレメント23を縫着している側のテープ面と同じテープ面上に表皮材10が配されるように縫い付けられている。また、表皮材10は折曲部12でU字状に折り曲げられているため、表皮材10の露出する外面と同じ面側にスライドファスナー20のファスナーテープ22が配されている。
更に、スライドファスナー20は、縫製糸15によって、例えば前記特許文献1(図10を参照)のように折り曲げられた被着体54のファスナー取付部及び本体部の2つの部分に縫い付けられているものではなく、表皮材10のファスナー取付部11のみに縫い付けられている。これにより、縫製糸15により形成される縫製線が表皮材10の外面(露出面)に表れることはないため、シートカバー1の見栄えを良くすることができる。
上述のような表皮材10とスライドファスナー20とを有する本実施形態のシートカバー1は、左右の連続エレメント23を噛合させてスライドファスナー20を閉鎖したときに、スライドファスナー20の両側に配される左右の表皮材10の間に、特に表皮材10のU字状折曲部12の間に、連続エレメント23が表出するように構成されている。
また、スライドファスナー20は、スライダー26の左右フランジ26dの外面に表皮材10のU字状折曲部12が接触するように、左右の表皮材10の間に取り付けられている。特に本実施形態の場合、スライダー26を摺動させて左右の連続エレメント23を噛合させたときに、左右の表皮材10のU字状折曲部12が、噛合状態にある左右の連続エレメント23の連結部23dと接触するようにして、スライドファスナー20が表皮材10に取り付けられている。
これにより、スライドファスナー20が閉鎖している状態では、スライドファスナー20の左右のファスナーテープ22を、左右の表皮材10によってそれぞれ覆い隠すことが可能となる。このため、シートカバー1を外面側から見たときに、表皮材10の間には噛合した連続エレメント23を表出させ、一方、ファスナーテープ22を見えなく(又は、見え難く)させることができる。
一方、上述のようにスライダー26の左右フランジ26dの外面に表皮材10のU字状折曲部12が接触するようにシートカバー1が構成されている場合において、表皮材10とスライダー26との間に生じる摩擦力が大きくなり過ぎると、スライダー26の摺動性を低下させる原因となる。
このため、本実施形態では、表皮材10とスライダー26との間の摩擦力がスライダー26の摺動性に与える影響を小さくするために、表皮材10とファスナーテープ22とを縫着している左右の縫製線(縫製糸15)の位置が、ファスナーテープ22のテープ幅方向において、スライダー26の左右フランジ26dの位置よりも外側に設定されている。これにより、本実施形態のように、表皮材10のU字状折曲部12が連続エレメント23の連結部23dに接触するようにシートカバー1が構成されている場合でも、スライダー26の摺動性が大きく低下することはなく、図4に示すように表皮材10の折曲部12を弾性変形させながら、スライダー26を円滑に摺動させることができる。
この場合、縫製線(縫製糸15)の位置は、同縫製線と連続エレメント23との間のテープ幅方向における距離(寸法)D1が0.2mm以上1.6mm以下、好ましくは0.5mm以上1.0mm以下となるように設定されている。
この縫製線と連続エレメント23の連結部23dとの間の距離D1を0.2mm以上(好ましくは0.5mm以上)に設定することにより、スライダー26の安定した摺動性を確保することができる。更に、ファスナーストリンガー21を表皮材10にミシン30を用いて縫製する際に(詳しい説明は後に行う)、ミシン針31を連続エレメント23に干渉させることなく、ファスナーテープ22と表皮材10とに円滑に刺通させることができる。このため、縫製加工を安定して行うことができるとともに、縫製糸15がダメージを受けることを防止して、連続エレメント23をしっかりと縫着することができる。
また、縫製線と連続エレメント23の連結部23dとの間の距離D1を1.6mm以下(好ましくは1.0mm以下)に設定することにより、連続エレメント23と表皮材10のU字状折曲部12との間の寸法を小さくして、ファスナーテープ22を効果的に隠すことができる。
また、前記距離D1を1.6mm以下にすることにより、縫製線を連続エレメント23のより近い位置に配置することができる。このため、連続エレメント23の剛性を利用して、表皮材10及びファスナーストリンガー21がその長さ方向に収縮することを抑えられる。このため、表皮材10にファスナーストリンガー21を縫い付けた際に、シートカバー1にパッカリング(波打ち状のしわ)を発生し難くすることができる。
更に、本実施形態において、縫製線の位置は、縫製線とスライダー26のフランジ26dとの間の距離(寸法)D2が0.1mm以上1.0mm以下となるように設定されている。この縫製線とフランジ26dとの間の距離D2を0.1mm以上に設定することにより、スライダー26をより円滑に摺動させることができる。
一方、縫製線とフランジ26dとの間の距離D2を1.0mm以下に設定することにより、表皮材10とスライダー26のフランジ26dとを確実に接触させて、ファスナーテープ22をより効果的に隠すことができる。なお、本実施形態において、縫製線と連続エレメント23との間のテープ幅方向における距離D1は、表皮材10の厚さ(特に、U字状折曲部12の厚さ)とスライダー26のフランジ26dの幅方向の寸法との和よりも小さくなるように設定されている。
次に、本実施形態に係るシートカバー1を製造する方法について説明する。
先ず、スライドファスナー20における一方のファスナーストリンガー21を、一方の表皮材10にミシン30を用いて縫い付ける。ここで、ファスナーストリンガー21と表皮材10の縫製を行うミシン30について、図5〜図9を参照しながら説明する。
なお、以下のミシン30における説明において、縫製対象物(ファスナーストリンガー21及び表皮材10)にミシン針31を刺通させる方向を下方、同ミシン針31を縫製対象物から引き抜く方向を上方と規定する。また、縫製対象物を搬送する方向を後方、その反対の方向を前方と規定する。更に、上下方向及び前後方向に直交する方向を左右方向(又は幅方向)と規定する。
本実施形態において使用されるミシン30は、上下方向及び前後方向に移動可能に装着されたミシン針31と、ミシン針31の動きに連動して移動する押え棒32と、押え棒32の下端に配され、縫製対象物を上方から押さえるミシンフット(中押さえ部)33と、ミシンフット33が上昇しているときに縫製対象物をミシンフット33の代わりに上方から押さえることが可能な外押さえ部34と、縫製対象物を載置する針板35と、針板35に形成された図示しない開口部内に配された図示しない下送り部とを有している。
このミシン30は、ミシン針31を縫製対象物に刺通した状態のまま、ミシンフット33及び図示しない下送り部で縫製対象物を押さえて、同縫製対象物をミシン針31と一緒に後方に送ることが可能で、更に、ミシンフット33及び図示しない下送り部が前方に移動する際には外押さえ部34が縫製対象物を押さえることが可能な、所謂総合送りミシンとして構成されている。
また、同ミシン30に装着されるミシンフット33は、押え棒32に固定された固定部36と、固定部36に上下方向へ揺動可能に軸着されたフット本体37と、フット本体37を先端に向けて下方へ傾斜させるように付勢する図示しない弾性部材とを有している。
ミシンフット33におけるフット本体37は、図6〜図8に示したように、略L字状に形成されており、固定部36に軸着される基端部37aと、基端部37aの下端に配された押圧部37bとを有している。また、フット本体37の押圧部37bには、上下方向(ミシン針31の刺通方向)に貫通し、ミシン針31の挿通を可能とする針孔37cが形成されている。
更に、同押圧部37bには、ファスナーストリンガー21の連続エレメント23とファスナーテープ22の一部とを挿通可能なエレメント案内溝37dが形成されている。この場合、エレメント案内溝37dは、ミシン30によって搬送されるファスナーストリンガー21及び表皮材10の搬送方向に沿って配されており、また、エレメント案内溝37dの下端部には、面取り部37eが形成されている。
更に、このエレメント案内溝37dの内壁面には、連続エレメント23とファスナーテープ22の一部とを挿通したときに、連続エレメント23を支持して、特に、連続エレメント23の噛合頭部23a及び上脚部23bの少なくとも1つを支持して、連続エレメント23が立ち上がって傾斜した状態を維持することが可能な支持面(支持部)が配されている。
ここで、エレメント案内溝37dの内壁面は、底面37fからエレメント案内溝37dの深さ方向(左斜め上方向)に形成された第1及び第2側面部と、エレメント案内溝37dの底部側に形成された上面部とを有している。この場合、第1側面部は、エレメント案内溝37dの針孔37c側に配されている。第2側面部は、エレメント案内溝37dの針孔37cとは反対の側に配され、第1側面部に対向している。上面部は、第1側面部と第2側面部とを連結するように配されている。このため、エレメント案内溝37dの第2側面部が、連続エレメント23を支持する前記支持面(支持部)となる。
また、本実施形態におけるエレメント案内溝37dは、押圧部37bの押え面となる底面37fに対して、65°以上80°以下の角度で傾斜して形成されている。なお、ここで言うエレメント案内溝37dの傾斜角度とは、押圧部37bの底面37fに対するエレメント案内溝37dにおける針孔37c側の内壁面、又は外側(針孔37c側とは反対の側)の内壁面の角度を言い、少なくとも一方の内壁面の傾斜角度が上記範囲内に設定されていれば良い。
エレメント案内溝37dの傾斜角度を65°以上に設定することにより、ファスナーストリンガー21を表皮材10に縫着する際に、連続エレメント23を表皮材10に干渉させることなく、ファスナーテープ22と表皮材10とを連続エレメント23の連結部23dの近傍位置にミシン針31を刺通して容易に縫製することが可能となる。また、エレメント案内溝37dの傾斜角度を80°以下に設定することにより、エレメント案内溝37dが針孔37cと完全に一体化することを防いで、エレメント案内溝37d内に連続エレメント23とファスナーテープ22の一部とを円滑に挿通させることができる。
更に、エレメント案内溝37dにおける針孔37c側の内壁面(面取り部37eは除く)とミシン針31の中心軸との間の左右方向における距離(寸法)D3は、1.2mm以下、好ましくは0.2mm以上1.2mm以下、更に好ましくは0.5mm以上1.0mm以下に設定されている。
このエレメント案内溝37dの内壁面とミシン針31の中心軸との間の距離D3を0.2mm以上に設定することにより、ミシン針31がファスナーテープ22及び表皮材10を刺通するときに、ミシン針31や縫製糸15が連続エレメント23に当たることを防止できる。このため、縫製時に、縫製糸15が連続エレメント23からダメージを受けることを防止でき、また、ファスナーストリンガー21を表皮材10に縫着したときに、縫製糸15の糸締まりに支障が出ることも防止できる。
一方、エレメント案内溝37dの内壁面とミシン針31の中心軸との間の距離D3を1.2mm以下に設定することにより、ファスナーストリンガー21を表皮材10に縫着したときに、縫製線と連続エレメント23との間の距離D1を容易に1.6mm以下にすることができる。
このため、上述のように、ファスナーストリンガー21を縫着したときに、連続エレメント23と表皮材10のU字状折曲部12との間の距離を小さくして(又はゼロにして)、ファスナーテープ22を外面側から見え難くすることができる。それとともに、表皮材10及びファスナーストリンガー21にパッカリングを発生し難くすることができる。
そして、上述のようなミシン30を用いてファスナーストリンガー21と表皮材10とを縫製する場合、先ず、ファスナーテープ22の連続エレメント23が縫着されている側のテープ面と、表皮材10の外部に露呈する外面となる側の面とを合わせてファスナーストリンガー21を表皮材10の上に重ねる。このとき、連続エレメント23は、ファスナーテープ22と表皮材10の間に配された状態となる。
更に、ファスナーストリンガー21が表皮材10上に重ねられた状態で、そのファスナーストリンガー21及び表皮材10を、ミシン30の針板35に載置してミシンフット33に向けて搬送する。この場合、ミシン30による縫製開始時に、ファスナーストリンガー21のテープ長さ方向の一端部(後端部)において、ファスナーテープ22のテープ主体部22aをミシンフット33の底面37fで押さえるとともに、ファスナーテープ22を折り曲げながら連続エレメント23とファスナーテープ22のエレメント取付部22bとを、ミシンフット33のエレメント案内溝37d内に導入する。
続いて、ファスナーストリンガー21の後端部を上述のように保持した状態でファスナーストリンガー21及び表皮材10を、ミシンフット33及び図示しない下送り部によって順次後方に送る。これにより、連続エレメント23とエレメント取付部22bとは、先行してエレメント案内溝37d内に導入された連続エレメント23とエレメント取付部22bにつられて、ファスナーテープ22を表皮材10側とは反対の側に折り曲げて連続エレメント23の噛合頭部23aが起き上がる方向に順次傾斜しながら、エレメント案内溝37dに案内される。
このように連続エレメント23とエレメント取付部22bとがエレメント案内溝37dに案内されることにより、図9に示したように、ミシン針31の中心軸からファスナーテープ22の折り曲げられている位置(折り曲げ基端位置)までの幅方向における距離を1.2mm以下、好ましくは0.2mm以上1.2mm以下とすることができ、また、ミシンフット33の底面37fに対するファスナーテープ22の折り曲げ角度を、65°以上80°以下とすることができる。
なお、連続エレメント23とエレメント取付部22bとがエレメント案内溝37dに案内されて、同エレメント案内溝37d内を挿通するときには、ファスナーテープ22のテープ主体部22aがミシンフット33の底面37fで押さえられているとともに、連続エレメント23における噛合頭部23a及び上脚部23bの少なくとも1つがエレメント案内溝37dの内壁面に支持されている。これにより、ファスナーテープ22は所定の角度で折り曲げられた状態を維持したまま、後方に順次送られる。
なお、この場合、ファスナーストリンガー21をエレメント案内溝37d内に挿通した際にミシンフット33とファスナーストリンガー21との間の摩擦力を小さくするため、エレメント案内溝37dは、ファスナーテープ22のエレメント取付部22bとエレメント案内溝37dの針孔37c側の内壁面との間に隙間が設けられるように形成されていることが好ましい(図9を参照)。
そして、エレメント案内溝37d内に連続エレメント23及びエレメント取付部22bを挿通させながらファスナーストリンガー21と表皮材10を後方へ送るとともに、ミシン針31をファスナーストリンガー21及び表皮材10の送り動作に合わせながら上下方向に往復運動させる。これにより、ファスナーテープ22を連続エレメント23の連結部23dの近傍位置で表皮材10に縫い付けることができる。
なお、ファスナーテープ22が表皮材10に縫い付けられた後に、ファスナーストリンガー21と表皮材10が針板35上を搬送される場合、連続エレメント23は、ファスナーテープ22のエレメント取付部22bに保持されると同時に表皮材10と干渉するため、噛合頭部23aは所定の角度で起き上がる方向に傾斜した状態が維持される。
上述のようにしてファスナーストリンガー21をその長さ方向の全体に亘って表皮材10に縫い付けた後、縫製糸15によって形成された縫製線に沿って、表皮材10をファスナーストリンガー21が縫着されている側とは反対の側に向けてU字状に折り曲げる。更にその後、必要に応じて、表皮材10の折り曲げ状態を維持するために、表皮材10に熱セットを施す。
これにより、ファスナーテープ22の折り曲げ状態が解除されて、ファスナーテープ22がまっすぐな状態に保持されるとともに、連続エレメント23の連結部23dと表皮材10のU字状に折り曲げられた折曲部12とが互いに接触又は接近した状態となる。
その後、上述のようにファスナーストリンガー21が縫着され、U字状に折り曲げられた表皮材10を左右1組で組み合わせ、その組み合わせたファスナーストリンガー21の連続エレメント23に沿ってスライダー26を摺動可能に取り付ける。これにより、図1〜図4に示した本実施形態に係る上述のシートカバー1が得られる。
このようにして得られた本実施形態のシートカバー1は、スライダー26を摺動させて左右の連続エレメント23を噛合したときに、左右の表皮材10間に噛合状態にある連続エレメント23を外面(露出面)側にくっきりと表出させることができる。
また、ファスナーテープ22と表皮材10を縫着している縫製線と、連続エレメント23の連結部23dとの間の距離D1が0.2mm以上1.6mm以下、好ましくは0.2mm以上1.2mm以下、更に好ましくは0.5mm以上1.0mm以下に設定されていることにより、左右の表皮材10におけるU字状折曲部12と、スライダー26における左右フランジ26dの外面とを接触させ、更には、左右の表皮材10におけるU字状折曲部12と、連続エレメント23の連結部23dとを接触させることができる(図4を参照)。
これにより、左右の表皮材10間に連続エレメント23を表出させる一方で、左右の表皮材10間において、外面側から左右のファスナーテープ22を見え難く、又は見えなくすることができる。更に、本実施形態のシートカバー1は、ファスナーテープ22と表皮材10を縫着している縫製線も表皮材10によって外部から隠すことができる。
従って、本実施形態のシートカバー1は、連続エレメント23を外面に表出させることによって新たな意匠性を有するとともに、ファスナーテープ22の露出や縫製線の露出に起因する見栄えの低下やデザイン性の低下を防ぐことができるため、例えば、従来にはなかった商品価値を自動車用シート2に与えることが可能となる。
なお、本実施形態では、ファスナーストリンガー21を表皮材10に縫着する場合、上述のように総合送りミシン30に本発明のミシンフット33を装着して、ファスナーストリンガー21と表皮材10の縫製を行っている。しかし、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば所謂上下送りミシンと呼ばれているミシンに、本発明のミシンフット33を装着して、ファスナーストリンガー21と表皮材10の縫製を行うことも可能である。
1 シートカバー
2 自動車用シート
2a 稜線部
3 クッション体
10 表皮材
11 ファスナー取付部
12 折曲部
13 本体部
15 縫製糸
20 スライドファスナー
21 ファスナーストリンガー
22 ファスナーテープ
22a テープ主体部
22b エレメント取付部(テープ側縁部)
23 連続エレメント(エレメント列)
23a 噛合頭部
23b 上脚部
23c 下脚部
23d 連結部
24 芯紐
25 エレメント縫製糸
26 スライダー
26a スライダー胴体
26b 上翼板
26c 下翼板
26d フランジ
26e 引手取付柱
30 ミシン
31 ミシン針
32 押え棒
33 ミシンフット
34 外押さえ部
35 針板
36 固定部
37 フット本体
37a 基端部
37b 押圧部
37c 針孔
37d エレメント案内溝
37e 面取り部
37f 底面
D1 縫製線と連続エレメントとの間の距離
D2 縫製線とスライダーのフランジとの間の距離
D3 エレメント案内溝とミシン針の中心軸との間の距離

Claims (14)

  1. テープ面が同一平面に配されるファスナーテープ(22)と、前記ファスナーテープ(22)のテープ側縁部(22b) に取着されたエレメント列(23)とを有し、前記エレメント列(23)における噛合頭部(23a) が前記ファスナーテープ(22)のテープ端縁から突出したファスナーストリンガー(21)を、被着体(10)に対して、ミシン(30)を用いて縫い付けるファスナーストリンガーの縫製方法であって、
    前記ミシン(30)は、前記エレメント列(23)と前記ファスナーテープ(22)の一部とを挿通可能なエレメント案内溝(37d) が備えられたミシンフット(33)を有し、
    前記ファスナーストリンガー(21)の縫製時に、
    前記ファスナーテープ(22)の前記エレメント列(23)が取着された側のテープ面と、前記被着体(10)の外部に露呈する側となる一面とを合わせて前記ファスナーストリンガー(21)を前記被着体(10)の上に重ねた状態で前記ファスナーストリンガー(21)及び前記被着体(10)を前記ミシンフット(33)に向けて搬送すること、
    前記エレメント列(23)の前記噛合頭部(23a) が起き上がるように前記ファスナーテープ(22)を折り曲げながら、前記エレメント列(23)を前記ミシンフット(33)の前記エレメント案内溝(37d) に案内すること、及び、
    前記ミシンフット(33)の前記エレメント案内溝(37d) に、前記エレメント列(23)と前記ファスナーテープ(22)の一部とを挿通させながら、前記ファスナーテープ(22)を前記被着体(10)に縫い付けること、
    を含んでなることを特徴とするファスナーストリンガーの縫製方法。
  2. 前記ファスナーストリンガー(21)として、前記エレメント列(23)が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープ(22)の一面に縫着されたファスナーストリンガーを用いることを含んでなる請求項1記載のファスナーストリンガーの縫製方法。
  3. 前記エレメント列(23)が前記ミシンフット(33)の前記エレメント案内溝(37d) 内を走行するときに、前記ミシン(30)のミシン針(31)における中心軸から、前記ファスナーテープ(22)の折り曲げ基端位置までの幅方向における距離を1.2mm以下に設定することを含んでなる請求項1記載のファスナーストリンガーの縫製方法。
  4. 前記エレメント案内溝(37d) は、前記ミシンフット(33)の押さえ面となる底面(37f) に対して所定の角度で傾斜し、且つ、前記ファスナーストリンガー(21)を搬送する方向に沿って配され、
    前記エレメント列(23)が前記ミシンフット(33)の前記エレメント案内溝(37d) 内を走行するときに、前記ミシンフット(33)の前記底面(37f) に対する前記ファスナーテープ(22)の折り曲げ角度を65°以上80°以下に設定することを含んでなる請求項1記載のファスナーストリンガーの縫製方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のファスナーストリンガーの縫製方法により前記ファスナーストリンガー(21)が縫着された前記被着体(10)を、縫製線に沿って、前記ファスナーストリンガー(21)側とは反対の側に向けてU字状に折り曲げること、及び、左右一対の前記ファスナーストリンガー(21)にスライダー(26)を取り付けてスライドファスナー(20)を構成することを少なくとも含むことにより、前記被着体(10)に前記スライドファスナー(20)が取着されたファスナー被着製品(1) を製造することを特徴とするファスナー被着製品の製造方法。
  6. 請求項5記載のファスナー被着製品の製造方法により製造されたことを特徴とするファスナー被着製品。
  7. U字状に折り曲げられた左右の被着体(10)にスライドファスナー(20)が縫着され、前記スライドファスナー(20)は、テープ面が同一平面に配される左右一対のファスナーテープ(22)の対向するテープ側縁部(22b) にエレメント列(23)が取着された左右のファスナーストリンガー(21)と、前記エレメント列(23)に沿って摺動可能に取着されたスライダー(26)とを有し、左右の前記ファスナーストリンガー(21)のうちの少なくとも一方の前記エレメント列(23)は、その噛合頭部(23a) を前記ファスナーテープ(22)のテープ端縁から突出させた状態で配され、左右の前記被着体(10)は、前記ファスナーテープ(22)の前記エレメント列(23)が取着されたテープ面側に配されてなるファスナー被着製品(1) であって、
    左右の前記被着体(10)は、前記スライダー(26)に配された左右のフランジ(26d) の外面に接触し、左右の前記被着体(10)の間に前記エレメント列(23)が表出して配されてなることを特徴とするファスナー被着製品。
  8. 前記エレメント列(23)が、コイル状又はジグザグ状の連続エレメントであり、前記ファスナーテープ(22)の一面に縫着されてなる請求項7記載のファスナー被着製品。
  9. 前記被着体(10)は、前記スライドファスナー(20)が縫着されたファスナー取付部(11)と、前記ファスナー取付部(11)から幅方向に延び、U字状に折り曲げられた折曲部(12)と、前記折曲部(12)から幅方向に延び、一面が外部に露呈する本体部(13)とを有し、
    前記スライドファスナー(20)は、前記被着体(10)の前記ファスナー取付部(11)のみに縫着されてなる、
    請求項7記載のファスナー被着製品。
  10. 前記被着体(10)と前記ファスナーテープ(22)とを縫着する左右の縫製線は、前記スライダー(26)の左右の前記フランジ(26d) よりも外側に配されてなる請求項7記載のファスナー被着製品。
  11. 前記縫製線と前記エレメント列(23)との間の距離(D1)は、0.2mm以上1.6mm以下に設定されてなる請求項10記載のファスナー被着製品。
  12. 前記縫製線と前記フランジ(26d) との間の距離(D2)は、0.1mm以上1.0mm以下に設定されてなる請求項10記載のファスナー被着製品。
  13. ファスナーテープ(22)と、前記ファスナーテープ(22)のテープ側縁部(22b) に取着されたエレメント列(23)とを有し、前記エレメント列(23)における噛合頭部(23a) が前記ファスナーテープ(22)のテープ端縁から突出したファスナーストリンガー(21)を、被着体(10)に縫い付けるミシン(30)に使用されるミシンフット(33)であって、
    前記エレメント列(23)を挿通可能なエレメント案内溝(37d) が、前記ミシン(30)により前記ファスナーストリンガー(21)が搬送される方向に沿って形成され、
    前記エレメント案内溝(37d) は、前記ファスナーテープ(22)を押さえる押さえ面に対して所定の角度で傾斜して配され、
    前記エレメント案内溝(37d) の内壁面は、同エレメント案内溝(37d) 内を走行する前記エレメント列(23)を、噛合頭部(23a) 及び上脚部(23b) の少なくとも一つの側から支持する支持部を有してなる
    ことを特徴とするミシンフット。
  14. 前記ミシンフット(33)は、前記ミシン(30)に装着されたときに、前記ミシン(30)のミシン針(31)における中心軸から、前記エレメント案内溝(37d) の内壁面までの幅方向における距離(D3)が1.2mm以下に設定されてなる請求項13記載のミシンフット。
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