JPWO2011052630A1 - 有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法、有機エレクトロルミネッセンスパネル - Google Patents

有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法、有機エレクトロルミネッセンスパネル Download PDF

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Abstract

有機ELパネルを構成している封止部材の接着剤層に含まれている水分の影響をなくし、ダークスポットの発生を抑え、発光層の長寿命化が取れた、薄型・軽量な有機ELパネルの製造方法及び有機ELパネルの提供するため、基材の上に、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に少なくとも1層の有機機能層とを有する有機ELパネル構造体を封止部材で封止し、有機ELパネルを製造する有機ELパネルの製造方法において、前記封止部材は少なくとも封止基材の上にガスバリア層及びガラス転移温度Tgが40℃以上の接着剤層を積層した構成を有する帯状の形態を有し、前記接着剤層を前記有機ELパネル構造体を封止する前に、前記接着剤層を構成する接着剤のガラス転移温度Tg以上、且つ前記封止基材のガラス転移温度Tg+10℃以下の温度で加熱乾燥し、巻き取ったロール状であることを特徴とする有機ELパネルの製造方法。

Description

本発明は有機エレクトロルミネッセンスパネル(以下、有機ELパネルとも言う)の製造方法及びこの製造方法により製造した有機ELパネルに関する。更に詳しくは、乾燥した接着剤層を有する封止部材を有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子とも言う)に貼着し、有機ELパネルを製造する有機ELパネルの製造方法及びこの製造方法により製造した有機ELパネルに関する。
近年、有機物質を使用した有機EL素子は、固体発光型の安価な大面積フルカラー表示素子や書き込み光源アレイとしての用途が有望視されており、活発な研究開発が進められている。有機EL素子は、基材上に形成された第1電極(陽極又は陰極)と、その上に積層された有機発光物質を含有する有機機能層(単層部又は多層部)、即ち発光層と、この発光層上に積層された第2電極(陰極又は陽極)とを有する薄膜型の素子である。
この様な有機EL素子に電圧を印加すると、有機発光層に陰極から電子が注入され陽極から正孔が注入される。この電子と正孔が発光層において再結合し、エネルギー準位が伝導帯から価電子帯に戻る際にエネルギーを光として放出することにより発光が得られることが知られている。
この様に、有機EL素子は薄膜型の素子であるため、1個又は複数個の有機EL素子を基材上に形成し、封止部材で封止した有機ELパネルをバックライト等の面光源として利用した場合には、面光源を備えた装置を容易に薄型にすることが出来る。又、画素としての有機EL素子を基材上に所定個数形成し、封止部材で封止した有機ELパネルをディスプレイパネルとして用いて表示装置を構成した場合には視認性が高い、視野角依存性がないなど、液晶表示装置では得られない利点がある。
有機ELパネルを表示装置に使用する上で、RGB三原色の安定した発光は必要不可欠な条件である。しかしながら、有機ELパネルにおいては、長時間駆動によりダークスポットと呼ばれる非発光点が発生し、このダークスポットの成長が有機ELパネルの寿命を短くしている原因の1つとなっている。ダークスポットは一般的に駆動直後は肉眼では見えない程度の大きさで発生し、これを核として連続駆動により成長していくことが知られている。又、ダークスポットは駆動を行わない保存状態でも発生し、経時的に成長することが知られている。
ダークスポットの原因は色々考えられるが、外的要因としては、水分や酸素の有機EL素子内への浸入による有機層の結晶化、第2電極の剥離等が考えられる。内的要因としては、第2電極を構成している金属の結晶成長によるショート、発光に伴う発熱による有機層の結晶化、劣化等がダークスポットの要因として考えられている。
これら、ダークスポットの発生を防止するために対策として、例えば特開平5−182759号、同5−36475号、特開2002−43055号には金属製やガラス製の封止缶により乾燥窒素雰囲気下で有機EL素子を被覆封止する方法が記載されている。しかし、ガラスや金属製の封止缶を用いるため、有機ELパネルを薄型・軽量化するのに限界があった。又、製造工程においては、気密ケース内部に乾燥剤を封入する工程、気密ケースに光硬化性樹脂を塗布する工程、透光性基板と気密ケースを貼り合せる工程、光硬化性樹脂を硬化させる工程があるため、生産性・製造コストの面で問題があった。
更に、ダークスポットの発生を防止し、且つ薄型・軽量化対策として、金属箔などのガスバリア性の高いフィルムを用いて密着封止することにより、耐湿性に優れた薄型・軽量な有機ELパネルを得る方法が検討されてきた。
例えば、有機EL素子を製造する時、粘着剤としてオレフィン系重合体を使用した粘着性フィルムを使用する前に粘着性フィルム中に残存する水分を除去するために、80℃から300℃で粘着性フィルムを加熱処理し、水分含有率が0.1%以下として使用することが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
しかしながら、特許文献1に記載の技術を使用して乾燥しても保存には適しておらず、粘着剤が外気から水分を吸収してしまい、ダークスポットの発生を防止するには不充分であることが判った。
特開2005−298703号公報
本発明はこの様な状況に鑑みなされたものであり、その目的は封止基材/ガスバリア層/接着剤層からなる帯状の封止部材を使用し有機EL素子を封止して有機ELパネルを製造するとき、接着剤層に含まれている水分の影響をなくし、ダークスポットの発生を抑え、薄型・軽量な有機ELパネルの製造方法及び有機ELパネルを提供することである。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成された。
1.基材の上に、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に有機発光層を含む少なくとも1層の有機機能層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子を封止部材で封止し、有機エレクトロルミネッセンスパネルを製造する有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法において、前記封止部材は少なくとも封止基材の上にガラス転移温度Tgが40℃以上の接着剤層を積層した構成を有する帯状の形態を有し、前記封止部材を、前記有機エレクトロルミネッセンスパネル素子を封止する前に、前記接着剤層のガラス転移温度Tg以上、且つ前記封止基材のガラス転移温度Tg+10℃以下の温度で加熱乾燥し、巻き取り、ロール状であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
2.前記封止部材を加熱する時間は、2時間以上、24時間以下であることを特徴とする前記1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
3.前記加熱乾燥後の前記接着剤層の乾燥後の含水率が200ppm以下であることを特徴とする前記1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
4.前記加熱乾燥後の前記接着剤層の乾燥後の含水率が80ppm以下であることを特徴とする前記1から3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
5.前記封止部材の乾燥及び乾燥後の保管を水分量200ppm以下の環境で行うことを特徴とする前記1から4の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
6.前記封止部材による、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の封止は、水分量200ppm以下の環境で行うことを特徴とする前記1から5の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
7.前記1から6の何れか1項に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
発明者らは、接着剤層の含水率が0.05%、封止基材の水蒸気透過度が0.01g/m・day以下である封止基材/ガスバリア層/接着剤層からなる帯状の封止部材を使用し、接着剤層を介して封止部材を貼着することで有機EL素子を密着封止した有機ELパネルを使用した場合、ダークスポットが何故発生するかを検討した結果、次のことが判明した。
有機ELパネルを使用した時のダークスポットの発生状況を観察すると、以下のパターンがあることが判った。
1)ダークスポットの発生が初期では有機ELパネルの周囲に発生し、経時に従って周囲から内部に広がると共に、全面に発生したダークスポットは、経時に従って更に多くなる。
2)ダークスポットの発生が有機ELパネルの全面に亘り発生し、経時に従って更に多くなる。
何故、1)、2)の様なパターンが発生するのか更に検討した結果、1)の場合、使用する接着剤層の防水性が不足し、初期の段階では周囲から水分が有機ELパネルの内部に浸透するため周囲にダークスポットが発生する。経時に従い、水分が更に有機ELパネルの内部中央に浸透することで全面にダークスポットが発生するのと合わせ、接着剤層が含有する水分によりダークスポットが発生する。2)の場合、接着剤層に使用する接着剤に防水性があるため、周囲から有機ELパネルの内部への水分の浸透は防止するが、接着剤層が含有する水分によりダークスポットが発生する。
接着剤に熱可塑性樹脂を使用した場合、熱可塑性樹脂は、単量体(モノマー)の繰り返し構造を持つ大きな分子構造を有しているため、含まれている水分は非常に抜け難く、熱可塑性樹脂の乾燥は、以下に示す期間を経て行われることが知られている。
1)材料が熱風を受け入れて水が蒸発を始めると同時に、材料の表面にある水の温度が熱風の湿球温度に上昇する材料余熱期間。
2)材料表面の水の温度が湿球温度を保ち、熱風から受けた熱量の全てを水蒸発に使い、蒸発した後には材料内部から同量の水が移動してくる期間であり、蒸発速度が一定となり、含水率は時間に比例して減少していく恒率乾燥期間。
3)乾燥が進むと、ついに材料内部から表面へ拡散する水分の補給速度が、表面の蒸発速度に追いつかなくなって、表面に乾燥部分が発生し、材料温度が上昇していき最終的に平衡含水率となる減率乾燥期間。
何故、防水性の接着剤を使用したのに、ダークスポットが発生するのかを更に検討した結果、接着剤層に熱可塑性樹脂からなる接着剤を使用した封止部材は、一旦熱可塑性樹脂を加熱した後に貼着することが知られているが、加熱温度が低いか、又は、加熱時間が短いために平衡含水率となっていないことが判った。
即ち、含有する水分が抜けきらない状態(恒率乾燥期間の途中の状態)で被接着体に貼着された状態となっているため、接着剤層に含有する水分が有機EL素子と接着剤層との界面に除々に浸み出すことによりダークスポットが発生すると推定した。
ダークスポットの発生を防止するためには、使用に耐える接着剤層の水分量まで水分を減らすことが効果的であり、接着剤層のガラス転移温度Tg以上、且つ封止基材のガラス転移温度Tg+10℃以下の温度で封止部材を加熱乾燥することで本願発明の目的効果を達成出来ることを見出し、本発明に至った次第である。
封止基材/ガスバリア層/接着剤層を有した帯状の封止部材を使用し有機EL素子を封止して有機ELパネルを製造するとき、接着剤層に含まれている水分の影響をなくし、ダークスポットの発生を抑え、薄型・軽量な有機ELパネルの製造方法及び有機ELパネルを提供することが出来た。
本発明の有機ELパネルの製造方法により製造された直列型有機ELパネルの一例を示す概略図である。 図1(b)に示す以外の構成の直列型有機ELパネルの概略断面図である。 図2に示す以外の構成の直列型有機ELパネルの概略断面図である。 帯状の可撓性基材を用いたロールツーロール方式による直列型有機ELパネルの製造工程の一例を示す模式図である。 本発明に使用する封止部材の概略図である。 図4に示すロール状の封止部材を乾燥する一例の乾燥装置の例概略図である。 図4に示す直列型有機ELパネルの製造工程で、基材供給工程から有機機能層形成工程までの概略フロー図である。 図4に示す直列型有機ELパネルの製造工程で、ドライ成膜工程から乾燥済みの封止部材の準備までの概略フロー図である。 図4に示す直列型有機ELパネルの製造工程で、封止工程から断裁工程までの概略フロー図である。
以下、本発明を実施する形態を図1から図9を参照しながら説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図1は本発明の有機ELパネルの製造方法により製造された直列型有機ELパネルの一例を示す概略図である。図1(a)は本発明の有機ELパネルの製造方法により製造された直列型有機ELパネルの一例を示す概略斜視図である。図1(b)は図1(a)に示すA−A′に沿った概略拡大断面図である。
図中、1は直列型有機ELパネルを示す。101は光透過性を有する基材を示す。直列型有機ELパネル1は基材101と、第1電極(陽極)102と、有機発光層を含む有機機能層103と、第2電極(陰極)104と、第1の封止部材105と、第1電極用外部接続用電極102a1と、第2電極用外部接続用電極104c1を有している。
本図では第1電極(陽極)102が基材101に3列に配置された第1電極(陽極)102aから102cで構成されている状態を示している。第1電極(陽極)を配置する数は特に限定はなく、必要に応じて適宜選択することが可能である。
第1電極(陽極)102aは第1電極用外部接続用電極102a1を形成する部分を含み、第1電極(陽極)102bは第2電極接合部分102b1を含み、第1電極(陽極)102cは第2電極接合部分102c1を含んでいる。第1電極(陽極)102と基材101との間にガスバリア膜(不図示)を設けても構わない。
第2電極用外部接続用電極104c1は第1電極(陽極)102を形成する際に基材101上に第1電極102と分離された位置に形成されたリード部108(図9参照)と第2電極(陰極)104とが接合されることで形成される。
103は3列に配置された第1電極(陽極)102aから102c毎の上に独立に形成されている有機機能層を示す。
有機機能層103は、第1電極(陽極)102aでは第1電極用外部接続用電極102a1を形成する部分を除き、第1電極(陽極)102bでは第2電極104aと接続する部分102b1を除き、第1電極(陽極)102cでは第2電極104bと接続する部分102c1を除き形成されている。
第2電極(陰極)104(104aから104c)は、第1電極(陽極)102bと、第1電極(陽極)102cと接続する様に、各第1電極(陽極)102aから102cの上に形成された有機機能層103aから103cの上に形成されている。
第1電極(陽極)102a上に形成された有機機能層103aの上の第2電極(陰極)104aは第1電極(陽極)102bの第2電極接合部分102b1と接合する様に形成されている。
第1電極(陽極)102b上に形成された有機機能層103bの上の第2電極(陰極)104bは第1電極(陽極)102cの第2電極接合部分102c1と接合する様に形成されている。
第1電極(陽極)102c上に形成された有機機能層103cの上の第2電極(陰極)104cはリード部108(図9参照)と接合する様に形成されている。
第1電極(陽極)102a上に形成された有機機能層103aの上の第2電極(陰極)104aと、第1電極(陽極)102b上に形成された有機機能層103b上の第2電極(陰極)104bとの間、第1電極(陽極)102b上に形成された有機機能層103bの上の第2電極(陰極)104bと、第1電極(陽極)102c上に形成された有機機能層103cの上の第2電極(陰極)104cとの間は間隔が開けられ、接着剤層105cで接触しない様な構成となっている。
第1の封止部材105は、封止基材105aの上に、ガスバリア層105bと、接着剤層105cとを順次積層した構成を有している。ガスバリア層105bは無機膜から構成されている。接着剤層105cはガラス転移温度Tgが40℃以上の熱可塑性樹脂を使用する。ガラス転移温度Tgが40℃以上の接着剤層105cとすることで、保管する時に接着剤層が軟化し、接着剤層への水分の浸透を防止することが可能となる。尚、ガラス転移温度Tgは、株式会社パーキンエルマージャパン 示差走査熱量測定装置(DSC6000)で測定した値を示す。
本発明で接着剤層とは、接着剤、添加剤(例えば、フィラー)を有する接着剤を含めて構成される層を言う。
第1の封止部材105は、接着剤層105cを第1電極用外部接続用電極102a1の一部と、第2電極用外部接続用電極104c1の一部とを除き基材101の上に接着することで設けられている。
図1に示す直列型有機ELパネル1を含む有機ELパネルの課題として、接着剤層105cの水分に伴うダークスポットの発生が挙げられており、このダークスポットの発生を防止することが求められている。
本発明は、接着剤層105cに含まれる水分量を出来る限り少なくした封止部材を使用することで接着剤層105cに含まれる水分に伴うダークスポットの発生を防止した有機ELパネルの製造方法及びこの製造方法で製造した有機ELパネルに関するものである。
本発明では、基材101/第1電極102/有機発光層を含む有機機能層103/第2電極104/と、第1電極用外部接続用電極102a1及び第2電極用外部接続用電極104c1を含む積層体を有機EL素子と言う。本図は有機ELパネル素子を第1の封止部材105で封止した直列型有機ELパネルを示す。
次に、図2及び図3に図1(b)に示す以外の構成の直列型有機ELパネルの構成に付き説明する。
図2は図1(b)に示す以外の構成の直列型有機ELパネルの概略断面図である。尚、本図の有機ELパネルは図1(b)と同じであるため説明は省略する。
図2の(a)の直列型有機ELパネルに付き説明する。
図1(b)の有機ELパネルとの違いは、有機EL素子上に第1の封止部材105を貼り付けるのではなく、有機EL素子を第1の封止部材105と、第2の封止部材106とにより挟み込み密封することである。図中、1aは直列型有機ELパネルを示す。第2の封止部材106は封止基材106aの上に、ガスバリア層106bと、接着剤層106cとを順次積層した構成を有している。ガスバリア層106bは無機膜から構成されている。接着剤層106cは熱可塑性樹脂を使用する。他の符号は図1(b)と同じである。
図2の(b)の直列型有機ELパネルに付き説明する。
図1(b)の有機ELパネルとの違いは、図1(b)の有機ELパネルを、第2の封止部材106と、第3の封止部材107とにより挟み込み密封することである。図中、1bは直列型有機ELパネルを示す。第3の封止部材107は封止基材107aのり上に、ガスバリア層107bと、接着剤層107cとを順次積層した構成を有している。ガスバリア層107bは、無機膜から構成されている。接着剤層107cは熱可塑性樹脂を使用する。他の符号は図1(b)、図2の(a)と同じである。
図2の(c)の直列型有機ELパネルに付き説明する。
図2の(b)の有機ELパネルとの違いは、第1の封止部材105の代わりに第4の封止部材108を使用することである。図中、1cは直列型有機ELパネルを示す。第4の封止部材108は封止基材108aの上に、ガスバリア層108bと、接着剤層108cとを順次積層した構成を有している。
封止基材108aは第1の封止部材105の封止基材105aと同じである。ガスバリア層108bは無機膜から構成されている。接着剤層108cの接着剤としては活性エネルギー線硬化型の熱可塑性樹脂を使用している。他の符号は図1(b)、図2の(b)と同じである。尚、第1電極(陽極)102と基材106との間にガスバリア膜(不図示)を設けても構わない。
図3は図2に示す以外の構成の直列型有機ELパネルの概略断面図である。
図3の(a)の直列型有機ELパネルに付き説明する。
図2(b)の有機ELパネルとの違いは、第1の封止部材105の代わりに第5の封止部材109を使用することである。図中、1dは直列型有機ELパネルを示す。第5の封止部材109は封止基材109aの上に、接着剤層109bを積層した構成を有している。
封止基材109aは第1の封止部材105の封止基材105aと同じである。接着剤層109bは、熱可塑性樹脂を使用する。他の符号は図2(b)と同じである。
図3の(b)の直列型有機ELパネルに付き説明する。
図2(b)の有機ELパネルとの違いは、第1の封止部材105の代わりに第6の封止部材110を使用することである。図中、1eは直列型有機ELパネルを示す。第6の封止部材110は封止基材110aの上に、接着剤層110bを積層した構成を有している。封止基材110aは第1の封止部材105の封止基材105aと同じである。接着剤層110bの接着剤としては活性エネルギー線硬化型の熱可塑性樹脂を使用している。他の符号は図2(b)と同じである。尚、第1電極(陽極)102と基材106との間にガスバリア膜(不図示)を設けても構わない。
図2、図3の直列型有機ELパネル用いられる封止部材においても、本発明の有機ELパネルの製造方法に係わる接着剤層を乾燥する方法を用いることが望ましい。
図4は帯状の可撓性の基材を用いたロールツーロール方式による直列型有機ELパネルの製造工程の一例を示す模式図である。
図中、2は図1に示される有機ELパネルを製造する製造工程を示す。製造工程2は、基材供給工程3と、有機機能層形成工程4と、ドライ成膜工程5と、封止工程6、断裁工程8とを有している。
基材供給工程3は、繰り出し装置301と、表面処理装置302と、アキュームレータ303とを使用している。
繰り出し装置301からは一定長さの第1電極が3列と、リード部が1列の4列を1つのブロックL(図9参照)として、このブロックL(図9参照)が搬送方向に連続して既に形成された帯状の可撓性の基材301aが繰り出され表面処理装置302を介して有機機能層形成工程4に送られる。この1つのブロックL(図9参照)が1つの有機EL素子を形成するブロックとなる。
帯状の可撓性の基材301aには第1電極及びリード部の形成位置を示すアライメントマークM(図9参照)が予め付けられている。
表面処理装置302は、第1電極の表面を洗浄改質する洗浄表面改質処理手段302aと、除電処理手段302bとを有している。洗浄表面改質処理手段302aとしては、例えば低圧水銀ランプ、エキシマランプ、プラズマ洗浄装置等が挙げられる。除電処理手段302bとしては、例えば光照射方式とコロナ放電式等が挙げられる。
アキュームレータ303は、帯状の可撓性の基材301aの交換する時の搬送速度との調整、工程トラブル対応等のために配設されており、一定長さの帯状の可撓性の基材301aを貯める機能を有している。
有機機能層形成工程4は、正孔輸送層をウェット方式で成膜し形成する正孔輸送層形成工程401、発光層をウェット方式で成膜し形成する発光層形成工程402と、電子輸送層をウェット方式で成膜し形成する電子輸送層形成工程403とを有している。
有機機能層形成工程4は、基材供給工程3から搬送されてくる帯状の可撓性の基材301aに付けられたアライメントマークM(図9参照)を検出装置(不図示)で読み取り、検出装置(不図示)の情報に従って、帯状の可撓性の基材301aの上に形成されている3列の各第1電極の位置に合わせて、正孔輸送層、発光層、電子輸送層を順次形成する。この後、ドライ成膜工程5に搬送される。
正孔輸送層形成工程401は、基材供給工程3から搬送されてくる帯状の可撓性の基材301aをバックアップロール401aで保持し、塗布室(不図示)に配設された塗布装置401bにより、帯状の可撓性の基材301aを連続的に搬送しながら、正孔輸送層形成用塗布液を塗布し、塗膜中の溶媒を乾燥装置401cで除去し正孔輸送層を形成する。アキュームレータ401dは工程トラブル対応等のために配設されており、一定長さの帯状の可撓性の基材301aを貯める機能を有している。
発光層形成工程402は、正孔輸送層形成工程401から搬送されてくる帯状の可撓性の基材301aをバックアップロール402aで保持し、塗布室(不図示)に配設された塗布装置402bにより、帯状の可撓性の基材301aを連続的に搬送しながら、発光層形成用塗布液を塗布し、塗膜中の溶媒を乾燥装置402cで除去し発光層を形成する。アキュームレータ402dは工程トラブル対応等のために配設されており、一定長さの帯状の可撓性の基材301aを貯める機能を有している。
電子輸送層形成工程403は、発光層形成工程402から搬送されてくる帯状の可撓性の基材301aをバックアップロール403aで保持し、塗布室(不図示)に配設された塗布装置403bにより、帯状の可撓性の基材301aを連続的に搬送しながら、電子輸送層形成用塗布液を塗布し、塗膜中の溶媒を乾燥装置403cで除去し発光層を形成する。アキュームレータ403dは速度差を調整(例えば連続/間欠駆動対応)、工程トラブル対応等のために配設されており、一定長さの帯状の可撓性の基材301aを貯める機能を有している。
有機機能層形成工程4で有機機能層形成用塗布液を塗布する方法は特に限定はない。例えば基材の全面に塗布し乾燥した後、帯状の可撓性の基材301aに設けられたアライメントマークM(図9参照)に従って、第1電極用外部接続用電極、第2電極接合部、リード部(第2電極用外部接続用電極)の一部が出現する様に有機機能層を溶解する溶媒を使用して払拭する方法が挙げられる。又、帯状の可撓性の基材301aに設けられたアライメントマークM(図9参照)に従って、第1電極用外部接続用電極、第2電極接合部、リード部(第2電極用外部接続用電極)の一部を除いたストライプ塗布により塗布する方法が挙げられる。又、溶媒を使用して払拭する方法とストライプ塗布により塗布する方法を組合せた方法でもよい。
本図に示される、正孔輸送層形成工程401、発光層形成工程402及び電子輸送層形成工程403はウェット方式の塗布装置と、乾燥装置がそれぞれ1台の場合を示しているが、必要に応じて乾燥装置の後に活性化処理(加熱処理)装置を増加すること等が可能となっている。
本図は正孔輸送層形成工程401と、発光層形成工程402と、電子輸送層形成工程403とを連続して行う場合を示しているが、正孔輸送層形成工程401と、発光層形成工程402と、電子輸送層形成工程403とが乾燥装置の後に活性化処理装置を必要とし、工程全体が長大化する場合は正孔輸送層形成工程401と、発光層形成工程402と、電子輸送層形成工程403とを独立として配設することも可能である。
ドライ成膜工程5は、第2電極形成工程501を有している。第2電極形成工程501は、パターン形成物質を蒸発させる手段として気相堆積装置501aと、アキュームレータ501bとを使用している。尚、アキュームレータ501bは工程トラブル対応等のために配設されており、一定長さの帯状の可撓性の基材301aを貯める機能を有している。
ドライ成膜工程5では電子輸送層形成工程403から搬送されてくる電子輸送層までが形成された帯状の可撓性の基材301aに付けられたアライメントマークM(図9参照)を検出装置(不図示)で読み取り、検出装置(不図示)の情報に従って、マスクを使用して帯状の可撓性の基材301aの上に形成された電子輸送層の上に第2電極(陰極)を形成する。この段階で、複数の有機EL素子が帯状の可撓性の基材301a上に連続的に形成されている状態の有機EL素子連続体が作製される。
尚、第2電極(陰極)を形成する時間が長くドライ成膜工程5の前後に配設してあるアキュームレータが長大化する場合はドライ成膜工程5を独立して配設することが好ましい。
パターン形成物質を蒸発させる手段としての気相堆積装置501aとしては特に限定はなく、例えばスパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法等を用いることが出来る。
封止工程6は、封止部材供給装置601と、貼合装置602と、アキュームレータ603とを使用している。アキュームレータ603は断裁工程8との速度差を調整(例えば連続/間欠駆動対応)、工程トラブル対応等のために配設されている。
封止部材供給装置601より搬送されてくる帯状の封止部材7を貼合装置602により、有機EL素子連続体の有機EL素子の第2電極(陰極)が形成された面側に貼合し、有機EL素子を封止することで、複数の有機ELパネルが連続的に繋がっている状態の有機ELパネル連続体が作製される。
貼合装置602としては、帯状の封止部材7(図5参照)を構成している接着剤層703(図5参照)の接着剤を溶融し、押圧を掛けながら基材の第2電極(陰極)が形成された面側に貼合することが出来れば特に限定はない。本図に示す貼合装置602は加熱ロール602aと、押圧ロール602bとから構成されている場合を示している。この後、断裁工程8に搬送される。尚、封止部材供給装置601には別工程で乾燥処理が行われロール状に巻き取られた封止部材から繰り出された帯状の封止部材7が供給される。帯状の封止部材7の乾燥処理は図6で説明する。
本図では封止部材供給装置601に供給する封止部材7が帯状の場合を示しているが、枚葉状であっても構わない。尚、枚葉状の場合、封止部材供給装置601は封止部材を一枚毎供給し帯状の可撓性基材301aの上に形成された1ブロックL(図9参照)の位置に合わせ供給が出来る様にする必要がある。
断裁工程8は打ち抜き断裁装置801と、アキュームレータ802と、巻き取り装置803とを使用している。打ち抜き断裁装置801で、有機ELパネル連続体に付けられたアライメントマークM(図9参照)を検出装置(不図示)で読み取り、検出装置(不図示)の情報に従って矩形に打ち抜き、個別の直列型有機ELパネル9に断裁される。直列型有機ELパネル9が打ち抜かれたスケルトンは巻き取り装置803で巻き取られ回収される。
ここでは、直列型有機ELパネル連続体を打ち抜き断裁装置801で矩形に打ち抜くことで断裁しているが、刃物やレーザー等により切断することで直列型有機ELパネル連続体を断裁することも可能である。
本図は、第1電極(陽極)が形成された帯状の可撓性の基材を使用し、正孔輸送層と、発光層と、電子輸送層とをウェット方式で帯状の可撓性の基材を連続搬送しながら成膜して形成し、引き続き、電子輸送層の上にマスクを使用し第2電極をドライ方式で成膜し、乾燥処理した帯状の封止部材を貼合し、断裁して個別の有機ELパネルを製造する場合を示している。
これらの他の製造工程としては、例えば電子輸送層までをウェット方式で帯状の可撓性の基材を連続搬送しながら成膜して形成した後、一旦巻き取り保管する。この後、マスクを使用し第2電極(陰極)をドライ方式で形成し、断裁までを連続して行う2工程に分割することも可能である。
又、電子輸送層までをウェット方式で帯状の可撓性の基材を連続搬送しながら成膜して形成した後、一旦巻き取り保管する。この後、マスクを使用し第2電極(陰極)をドライ方式で形成し一旦巻き取り保管する。この後、封止工程から断裁までの3工程に分割することも可能である。
図4に示す直列型有機ELパネルの製造工程は、基材/第1電極(陽極)/正孔輸送層(正孔注入層)/発光層/電子輸送層/第2電極(陰極)/接着剤層/ガスバリア層/封止基材の層構成を有する有機ELパネルの一例を示したものであるが、第1電極(陽極)と第2電極(陰極)との間に形成される他の代表的な層構成としては次の構成が挙げられる。
(1)基材/第1電極(陽極)/発光層/第2電極(陰極)/接着剤層/ガスバリア層/封止基材
(2)基材/第1電極(陽極)/発光層/電子輸送層/第2電極(陰極)/接着剤層/ガスバリア層/封止基材
(3)基材/第1電極(陽極)/正孔輸送層/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/第2電極(陰極)/接着剤層/ガスバリア層/封止基材
(4)基材/第1電極(陽極)/正孔輸送層(正孔注入層)/発光層/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層(電子注入層)/第2電極(陰極)/接着剤層/ガスバリア層/封止基材
(5)基材/第1電極(陽極)/陽極バッファー層(正孔注入層)/正孔輸送層/有機層(発光層)/正孔阻止層/電子輸送層/陰極バッファー層(電子注入層)/第2電極(陰極)/接着剤層/ガスバリア層/封止基材
図5は本発明に使用する封止部材の概略断面図である。
図中、7は封止部材を示す。封止部材7は、封止基材701の上に形成されたガスバリア層702とガスバリア層702の上に形成された接着剤層703とを有している。ここでは、封止基材にガスバリア層を形成した場合を示したが、ガスバリア性のある封止基材のみでも構わない。
本発明は、図5に示す構成を有する封止部材を、加熱乾燥処理した封止部材を封止工程で使用した有機ELパネルの製造方法及びこの製造方法で製造した有機ELパネルに関するものである。
封止部材7の幅は第1電極用外部接続用電極102a1(図1参照)と、第2電極用外部接続用電極104c1(図1参照)とが被覆されない幅であることが好ましい。
封止基材701(図5参照)の膜厚としては10μmから1000μmが好ましく、より好ましくは50μmから500μm、更に好ましくは80μmから200μmである。
ガスバリア層702(図5参照)は無機膜からなる。無機膜としては、ガスバリア性を有していれば特に限定はなく例えば、酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化窒化珪素、酸化窒化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化インジウム、酸化スズ等のセラミック膜、金属箔が挙げられる。
セラミック膜の形成は、スパッタリング法、イオンアシスト法、後述するプラズマCVD法、後述する大気圧又は大気圧近傍の圧力下でのプラズマCVD法等を適用して形成されたものであることが好ましく、特に大気圧プラズマCVDによる方法は、減圧チャンバー等が不要で、高速製膜が出来、生産性の高い製膜方法であり好ましい。
セラミック膜の厚さは、ガスバリア性、セラミック膜の柔軟性等を考慮し、1nmから2000nmが好ましい。
金属箔としては、金属の種類に特に限定はなく、例えば銅(Cu)箔、アルミニウム(Al)箔、金(Au)箔、黄銅箔、ニッケル(Ni)箔、チタン(Ti)箔、銅合金箔、ステンレス箔、スズ(Sn)箔、高ニッケル合金箔等が挙げられる。これらの各種の金属箔の中で特に好ましい金属箔としてはAl箔が挙げられる。金属箔の場合は、基材と金属箔をラミネートすることで形成することが出来る。
金属箔の厚さは、ピンホール、ガスバリア性(透湿度、酸素透過率)、コスト、有機ELパネルの厚さ等を考慮し、6μmから50μmが好ましく、更に好ましくは20μmから40μmである。
接着剤層703(図5参照)に使用する接着剤としては、ガラス転移温度Tgが40℃以上の熱可塑性樹脂が挙げられる。熱可塑性樹脂としては、各電極の引き出し電極の段差により生じる隙間部の封緘性、引っ張り強さや耐ストレスクラッキング性、加工性等を考慮し、JIS K 7210規定のメルトフローレートが5g/10minから20g/10minである熱可塑性樹脂が好ましく、更に好ましくは、6g/10minから15g/10minの熱可塑性樹脂を用いることである。更に、熱可塑性樹脂は、活性エネルギー線硬化型樹脂も含まれる。活性エネルギー線硬化型樹脂としては、常温(25℃)では固体もしくは軟質固体であり、50℃から100℃(好ましくは60℃から80℃)に加熱昇温すると溶融して流動性を発現するものである。
これらの熱可塑性樹脂を封止基材にラミネートして使用することが好ましい。ラミネート方法は一般的に知られている各種の方法、例えばウェットラミネート法、ドライラミネート法、ホットメルトラミネート法、押出しラミネート法、熱ラミネート法を利用して作ることが可能である。
熱可塑性樹脂は、上記数値を満たすものであれば特に限定されるものではないが、例えば機能性包装材料の新展開株式会社東レリサーチセンター記載の高分子フィルムである低密度ポリエチレン(LDPE)、HDPE、線状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン、未延伸ポリプロピレン(CPP)、延伸ポリプロピレン(OPP)、延伸ナイロン(ONy)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、セロハン、ポリビニルアルコール(PVA)、延伸ビニロン(OV)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVOH)、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体(EAA)、エチレン−メタクリル酸共重合体(EMAA)、塩化ビニリデン(PVDC)等の使用が可能である。
活性エネルギー線硬化型樹脂は、上記数値を満たすものであれば特に限定されるものではないが、例えば分子の末端又は側鎖にエチレン性二重結合を有する化合物と光重合開始剤とを主成分とするエポキシ(メタ)アクリレート等の使用が可能である。
封止基材701(図5参照)としては、ガスバリア性を有する無機膜を保持することが出来る有機材料で形成されたフィルムであれば特に限定されるものではない。具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン等の単独重合体、又は共重合体、又は共重合体等のポリオレフィン樹脂、環状ポリオレフィン等の非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレン−2,6−ナフタレート等のポリエステル系樹脂、ナイロン6、ナイロン12、共重合ナイロン等のポリアミド系樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、エチレン−ビニルアルコール共重合体等のポリビニルアルコール系樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリサルホン樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニルブチラート樹脂、ポリアリレート樹脂、フッ素系樹脂等を用いることが出来る。中でも、ポリエチレン−2,6−ナフタレート樹脂等のポリエチレンナフタレート樹脂はガスバリア性が良好であり、特に酸素透過率及び水蒸気透過率が低いので、本発明において、基材としては、ポリエチレンナフタレートフィルムを用いるのが好ましい。
本発明に使用する封止部材の封止基材と接着剤層は、これらの中から、有機ELパネルに使用可能なレベルまで封止部材を加熱乾燥する温度に合わせた時、封止基材の変形がない封止基材を選択し、適宜、封止基材と接着層とを組合せを決め、使用することが可能である。尚、図1に示す封止部材105と図5に示す封止部材7とは同じ構成で、同じ材料を使用している。
図5に示す封止部材7を加熱乾燥する方法としては、帯状の封止部材を連続的に繰り出しながら乾燥する方法が挙げられる。次に封止部材の接着剤層を乾燥する方法に付き説明する。
図6は図4に示すロール状の封止部材を乾燥する一例の乾燥装置の概略図である。図6(a)はロール状の封止部材を乾燥する一例の乾燥装置の概略斜視図である。図6(b)は図6(a)に示すC−C′に沿った概略断面図である。
図中、10は乾燥装置を示す。乾燥装置10は、供給装置10aと、加熱装置10bと冷却装置10cと、回収装置10dとを有している。
供給装置10aから供給された帯状の封止部材7は、テンションを掛けられた状態で搬送され、加熱装置10bで加熱処理され接着剤層703(図5参照)中の水分を除去した後(平衡含水率で一定時間乾燥とした後)、冷却装置10cで冷却し回収装置10dで巻き取りロール状として保管する様になっている。尚、テンションとしては、封止基材の変形を考慮し、0.5N/cm幅から10N/cm幅が好ましい。加熱装置10b、冷却装置10c及び回収装置10dの環境は、水分を効率良く除去するためと、乾燥状態とを維持するために、乾燥後の封止部材の接着剤層の含水率以下の環境が好ましい。具体的には、水分量が200ppm以下の環境が好ましい。
10b1は加熱装置10bの加熱箱を示す。加熱箱10b1の内部の上部には加熱風吹き出し孔10b11を有する加熱風供給箱10b12を有している。10b13は加熱箱10b1に加熱風を供給する加熱風供給管を示し、加熱風供給装置(不図示)へ繋がっている。加熱風供給装置(不図示)から加熱風供給管10b13を介して加熱風供給箱10b12に供給された加熱風は加熱風吹き出し孔10b11より加熱箱10b1の内部に均一に供給され、帯状の封止部材7(図5参照)の接着層703(図5参照)を均一に加熱する様になっている。
加熱箱10b1の内部の下部には加熱風排気孔10b14を有する加熱風排気箱10b15を有している。10b16は加熱箱10b1から加熱風を排気する加熱風排気管を示し、吸引ポンプ(不図示)へ繋がっている。
加熱箱10b1の内部には帯状の封止部材7の保持ベルト10b17が配設されており、加熱処理中の帯状の封止部材7の移動に伴い帯状の封止部材7の基材701への擦り傷が発生するのを防止するため帯状の封止部材7の移動に合わせ動く様になっている。ここでは、保持ベルトにより帯状の封止部材7を搬送しているが、ローラーコンベアー等の他の搬送手段やエア浮上等の非接触搬送手段を用いることも可能である。供給装置10aから加熱装置10bへ供給する帯状の封止部材7は、接着剤層703(図5参照)が搬送ロールに付着し、接着剤層の膜厚不均一になること、搬送不良になることを防止するために、加熱風供給箱10b12側が接着剤層側の状態で供給される。
尚、本図は加熱風で接着剤層703(図5参照)を加熱する場合を示したが、赤外線ヒーター、保持ベルト10b17を加熱する等の方式であってもよい。又、赤外線ヒーター、保持ベルト10b17を加熱する等の方式の場合は、接着剤層703(図5参照)の水分の除去をより早くするために加熱箱10b1を減圧にしても構わない。
加熱装置10bでの封止部材7の加熱条件は、減率乾燥期間を長く採ることで接着剤層703(図5参照)中に含まれる水分量を平衡含水率にするため、接着剤層703(図5参照)のガラス転移温度Tg以上で、且つ、封止基材のガラス転移温度Tg+10℃以下の温度で加熱することである。ガラス転移温度Tg+10℃より高い温度で乾燥すると封止基材の変形により封止能力が低下するため好ましくない。Tgは、株式会社パーキンエルマージャパン 示差走査熱量測定装置(DSC6000)で測定した値を使用する。尚、接着剤層のガラス転移温度Tg以上とは、実質的には接着剤層を構成している材料の内、接着剤のガラス転移温度Tgを言う。
加熱温度が接着剤のガラス転移温度Tg以上で封止基材のガラス転移温度Tg+10℃を超える場合は、加熱により封止基材が変形するため接着層703(図5参照)が接着不良になり封止能力が低下するため、接着剤層703(図5参照)からの水分の浸透に伴い有機ELパネルの長期使用時でダークスポットの発生があるため好ましくない。又、接着剤の熱劣化による接着性不良やアウトガスによるダークスポットの発生や有機層劣化の懸念もある。帯状の形態の封止部材は、巻き取った状態で加熱乾燥を行うと接着剤が溶け、帯状の封止部材が互いに接着してしまう。従って帯状の封止部材の加熱乾燥を行う場合は、特に限定されるものではないが、巻き取った状態ではなく、帯状の封止部材にテンションかけた状態で加熱乾燥することが好ましい。
加熱時間は、加熱温度が接着剤のガラス転移温度Tg以上で、且つ封止基材のガラス転移温度Tg+10℃以下で、接着剤層703(図5参照)中に含まれる含水量、有機ELパネルの長期使用時でダークスポットの発生、接着剤の熱劣化による接着性不良、アウトガスによるダークスポットの発生、有機層の劣化等を考慮し、2時間以上、24時間以下とすることが好ましい。
10c1は、冷却装置10cの冷却箱を示す。冷却箱10c1の内部の上部には冷却風吹き出し孔10c11を有する冷却風供給箱10c12を有している。10c13は冷却風供給箱10c12に冷却風を供給する冷却風供給管を示し、冷却風供給装置(不図示)へ繋がっている。冷却箱10c1の下部には冷却風排気孔10c14を有する冷却風排気箱10c15を有している。10c16は冷却風排気箱10c12から冷却風を排気する冷却風排気管を示し、吸引ポンプ(不図示)へ繋がっている。
冷却箱10c1の内部には帯状の封止部材7の保持ベルト10c17が配設されており、冷却中の帯状の封止部材7の移動に伴い帯状の封止部材7の封止基材701への擦り傷が発生するのを防止するため帯状の封止部材7の移動に合わせ動く様になっている。
冷却装置10cでの冷却は接着剤層703(図5参照)が固まり、巻き取りが出来る温度(例えば、融点−30℃以下)にまで冷却することが好ましい。
冷却後は、使用するまでは湿度の再吸収を防ぐため、乾燥後の接着剤の水分量以下の環境に保存することが好ましい。具体的には、水分量200ppm以下の環境で保存することが好ましい。更に好ましくは、80ppm以下である。水分量は、GEセンシング・ジャパン(株)製、静電容量式露点計(型式:MIS1)で測定した値を示す。
本図に示される方式で加熱乾燥した後の帯状の封止部材7は、ロール状での使用、又は、使用する大きさに切断し枚葉状態で使用することも可能である。
次に図7から図9で図4に示す直列型有機ELパネルの製造工程で図6に示す接着剤層の加熱乾燥方法で乾燥した封止部材を使用して直列型有機ELパネルの製造をフロー図で説明する。
図7は図4に示す直列型有機ELパネルの製造工程で、基材供給工程から有機機能層形成工程までの概略フロー図である。
図8は図4に示す直列型有機ELパネルの製造工程で、ドライ成膜工程から加熱乾燥済みの封止部材の準備までの概略フロー図である。
図9は図4に示す直列型有機ELパネルの製造工程で、封止工程から断裁工程までの概略フロー図である。
以下、図7から図9に示すフロー図に従って図1に示す直列型有機ELパネルを製造するフローを説明する。
Step1では、基材供給工程3(図4参照)から既に第1電極102が形成された帯状の可撓性の基材301aが供給される。第1電極102は1つの有機ELパネルが形成される一定長さの第1電極102(102a、102b、102cから構成されている)が3列と、リード部108が1列の合計4列を1つのブロック(図中、Lで示される範囲)として、このブロックLが搬送方向に一定間隔で複数連続して形成されている。
Mはアライメントマークを示す。アライメントマークMは第1電極の形成位置及びリード部の形成位置を示すマークであり、アライメントマークMは、帯状の可撓性の基材301aの第1電極の形成されている側、裏側、第1電極の形成されている側と裏側の両方に付けても構わない。
アライメントマークMを付ける位置は、Lで示される1つのブロックを識別出来る位置であれば特に限定はなく、帯状の可撓性の基材301a上に配置した第1電極(陽極)102とリード部108のパターンにより適宜決めることが可能である。
本図は、帯状の可撓性の基材301aの搬送方向に配置したLで示される1つのブロック毎にアライメントマークMを配置した場合を示している。
Step2では、有機機能層形成工程4(図4参照)で第1電極(陽極)102(102a、102b、102cを含む)を含めた有機層形成位置に有機機能層103(103a、103b、103cを含む)が形成される。有機機能層103は第1電極(陽極)102aの第1電極用外部接続用電極102a1を形成する部分と、第1電極(陽極)102bの第2電極接合部分102b1と、第1電極(陽極)102cの第2電極接合部分102c1と、リード部108とを除いてストライプ塗布方式で帯状の可撓性の基材301aの搬送方向に塗布・乾燥し帯状に形成されている。
尚、有機機能層形成工程4(図4参照)で、Step2に示す様に第1電極102の上に有機機能層103を形成する方法は特に限定はなく、他の方法として次の方法が挙げられる。
1)帯状の可撓性の基材301aの第1電極(陽極)102上を含めた全面に有機機能層形成用塗布液を塗布した後、溶媒を使用して不要部分の有機機能層を払拭する方法。
2)帯状の可撓性の基材301aの第1電極(陽極)102上を含めた全面に有機機能層形成用塗布液を塗布した後、ドライエッチング方式で不要部分の有機機能層を除去する方法。
3)帯状の可撓性の基材301aに有機機能層形成用塗布液をインクジェット等によりパターン塗布する方法。
4)帯状の可撓性の基材301aに有機機能層形成用材料をマスク等よりパターン蒸着する方法。
5)帯状の可撓性の基材301aの全面に有機機能層形成用材料を蒸着した後、不要部分の有機機能層をドライエッチング方式で除去する方法。
Step3では、帯状の可撓性の基材301aの搬送方向に塗布・乾燥し帯状に形成されている有機機能層の各ブロック間に形成されている有機機能層が除去される。有機機能層の除去方法は特に限定はなく、例えば有機機能層を溶解する溶剤を使用した払拭方式、レーザーを使用したドライエッチング方式が挙げられる。
Step4では、ドライ成膜工程5(図4参照)で、第2電極104がマスクを使用し気相堆積装置(不図示)でパターン形成される。第2電極104は、以下に示す状態で形成されている。
1)第1電極(陽極)102a上の有機機能層103aの上に形成された第2電極(陰極)104aは、第1電極(陽極)102aの第1電極用外部接続用電極102a1を残し、第1電極(陽極)102bの第2電極接合部分102b1と接合した状態となっている。
2)第1電極(陽極)102b上の有機機能層103bの上に形成された第2電極(陰極)104bは、第1電極(陽極)102cの第1電極(陽極)102cの第2電極接合部分102c1と接合した状態となっている。
第1電極(陽極)102bの第2電極接合部分102b1と接合した第2電極(陰極)104aと、第1電極(陽極)102bの上に形成された第2電極(陰極)104bとはマスクにより第2電極(陰極)104が形成されないため短絡が防止された状態となっている。
3)第1電極(陽極)102c上の有機機能層103cの上に形成された第2電極(陰極)104cは、リード部108と接合した状態となっている。リード部108は第2電極(陰極)104と接合することで第2電極用外部接続用電極104c1となる。
第1電極(陽極)102cの第2電極接合部分102c1と接合した第2電極(陰極)104bと、第1電極(陽極)102cの上に形成された第2電極(陰極)104cとはマスクにより第2電極(陰極)104が形成されないため短絡が防止された状態となっている。Step4が終了した段階で、複数の有機EL素子が連続的に繋がった状態の有機EL素子連続体となる。
Step5では、帯状の可撓性の基材301aの搬送方向に塗布・乾燥し帯状に形成されている有機機能層の各ブロック間に形成されている第2電極(陰極)104が除去される。第2電極(陰極)104の除去方法は特に限定はなく、例えばレーザーを使用したドライエッチング方式が挙げられる。
Step6では、Step5までが終了した段階で有機EL素子連続体の帯状の可撓性の基材301aのアライメントマークMに合わせ、図6に示す乾燥装置で封止部材の接着剤層のガラス転移温度Tg以上、且つ封止基材のTg+10℃以下で、2時間以上、24時間以下で加熱乾燥した帯状の封止部材7が、有機EL素子連続体の各有機EL素子の上に貼合され、有機EL素子連続体の各有機EL素子を封止する。ここでは帯状の封止部材7を示したが帯状の封止部材7の形状はStep1に示すブロックLの大きさに合わせ枚葉状に切断した形状であってもよい。Step6が終了した段階で、有機EL素子が封止された有機ELパネルが連続的に繋がっている状態の有機ELパネル連続体が作製される。
Step7では、断裁工程8(図4参照)で帯状の可撓性の基材301a、又は帯状の封止部材7に付けられたアライメントマークMを検出装置(不図示)で読み取り、情報に従って、有機ELパネル連続体の各ブロック毎に打ち抜き断裁が行われ図1に示す直列型有機ELパネルと同じ構成の直列型有機ELパネルが製造される。
図1から図9に示す様に、封止基材の上に、ガスバリア層と、接着剤層とを順次形成した封止部材を、接着剤層のガラス転移温度Tg以上、且つ、基材のガラス転移温度Tg+10℃以下の温度で2時間以上、24時間以下、乾燥した封止部材で有機EL素子を封止し、有機ELパネルを製造することでダークスポットの発生がない、有機ELパネルの製造が可能となった。
次に有機EL素子を構成する主な各部材について以下述べる。
(基材)
基材としては透明な樹脂フィルムが挙げられる。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロファン、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)、セルロースアセテートフタレート(TAC)、セルロースナイトレート等のセルロースエステル類又はそれらの誘導体、ポリ塩化ビニリデン、ポリビニルアルコール、ポリエチレンビニルアルコール、シンジオタクティックポリスチレン、ポリカーボネート、ノルボルネン樹脂、ポリメチルペンテン、ポリエーテルケトン、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン類、ポリエーテルイミド、ポリエーテルケトンイミド、ポリアミド、フッ素樹脂、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、アクリル或いはポリアリレート類、アートン(商品名JSR社製)或いはアペル(商品名三井化学社製)といったシクロオレフィン系樹脂等が挙げられる。
(ガスバリア層)
基材の表面に必要に応じて設けるガスバリア層としては無機物、有機物の被膜又はその両者のハイブリッド被膜が挙げられる。ガスバリア膜の特性としては、水蒸気透過度が0.01g/m・day以下であることが好ましい。更には、酸素透過度0.1ml/m・day・MPa以下、水蒸気透過度10−5g/m・day以下の高ガスバリア性フィルムであることが好ましい。尚、水蒸気透過度は、JIS K 7129−1992に準拠した方法により測定した値を示す。酸素透過度は、JIS K 7126−1987に準拠した方法により測定した値を示す。
ガスバリア膜を形成する材料としては、水分や酸素など素子の劣化をもたらすものの浸入を抑制する機能を有する材料であればよく、例えば、酸化珪素、二酸化珪素、窒化珪素などを用いることが出来る。更に該膜の脆弱性を改良するためにこれら無機層と有機材料からなる層の積層構造を持たせることがより好ましい。無機層と有機層の積層順については特に制限はないが、両者を交互に複数回積層させることが好ましい。ガスバリア膜の形成方法については、特に限定はなく、例えば真空蒸着法、スパッタリング法、反応性スパッタリング法、分子線エピタキシー法、クラスターイオンビーム法、イオンプレーティング法、プラズマ重合法、大気圧プラズマ重合法、プラズマCVD法、レーザーCVD法、熱CVD法、コーティング法などを用いることが出来るが、特開2004−68143号に記載されている様な大気圧プラズマ重合法によるものが特に好ましい。
(第1電極)
第1電極は、陰極、陽極は特に限定せず、素子構成により選択することが出来るが、好ましくは透明電極を陽極として用いることである。例えば、陽極として用いる場合、好ましくは380nmから800nmの光を透過する電極である。材料としては、4eVより大きな(深い)仕事関数を持つものが適しており、例えば、インジウムチンオキシド(ITO)、SnO、ZnO等の透明導電性金属酸化物、金、銀、白金等の金属薄膜、金属ナノワイヤー、カーボンナノチューブ等を用いることが出来る。
(正孔輸送層)
正孔輸送層とは、正孔を輸送する機能を有する正孔輸送材料からなり、広い意味で正孔注入層、電子阻止層も正孔輸送層に含まれる。正孔輸送層は単層又は複数層設けることが出来る。正孔輸送材料としては、正孔の注入又は輸送、電子の障壁性の何れかを有するものであり、有機物、無機物の何れであってもよい。例えば、トリアゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、ポリアリールアルカン誘導体、ピラゾリン誘導体及びピラゾロン誘導体、フェニレンジアミン誘導体、アリールアミン誘導体、アミノ置換カルコン誘導体、オキサゾール誘導体、スチリルアントラセン誘導体、フルオレノン誘導体、ヒドラゾン誘導体、スチルベン誘導体、シラザン誘導体、アニリン系共重合体、又導電性高分子オリゴマー、特にチオフェンオリゴマー等が挙げられる。
正孔輸送材料としては上記のものを使用することが出来るが、ポルフィリン化合物、芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物、特に芳香族第3級アミン化合物を用いることが好ましい。芳香族第3級アミン化合物及びスチリルアミン化合物の代表例としては、N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノフェニル;N,N′−ジフェニル−N,N′−ビス(3−メチルフェニル)−〔1,1′−ビフェニル〕−4,4′−ジアミン(TPD);2,2−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)プロパン;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)シクロヘキサン;N,N,N′,N′−テトラ−p−トリル−4,4′−ジアミノビフェニル;1,1−ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)−4−フェニルシクロヘキサン;ビス(4−ジメチルアミノ−2−メチルフェニル)フェニルメタン;ビス(4−ジ−p−トリルアミノフェニル)フェニルメタン;N,N′−ジフェニル−N,N′−ジ(4−メトキシフェニル)−4,4
′−ジアミノビフェニル;N,N,N′,N′−テトラフェニル−4,4′−ジアミノジフェニルエーテル;4,4′−ビス(ジフェニルアミノ)クオードリフェニル;N,N,N−トリ(p−トリル)アミン;4−(ジ−p−トリルアミノ)−4′−〔4−(ジ−p−トリルアミノ)スチリル〕スチルベン;4−N,N−ジフェニルアミノ−(2−ジフェニルビニル)ベンゼン;3−メトキシ−4′−N,N−ジフェニルアミノスチルベンゼン;N−フェニルカルバゾール、更には米国特許第5,061,569号明細書に記載されている2個の縮合芳香族環を分子内に有するもの、例えば、4,4′−ビス〔N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ〕ビフェニル(NPD)、特開平4−308688号公報に記載されているトリフェニルアミンユニットが3つスターバースト型に連結された4,4′,4″−トリス〔N−(3−メチルフェニル)−N−フェニルアミノ〕トリフェニルアミン(MTDATA)等が挙げられる。
更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることも出来る。又、p型−Si、p型−SiC等の無機化合物も正孔注入材料、正孔輸送材料として使用することが出来る。
又、特開平11−251067号公報、J.Huang et.al.著文献(Applied Physics Letters 80(2002),p.139)に記載されている様な所謂p型正孔輸送材料を用いることも出来る。本発明においては、より高効率の発光素子が得られることから、これらの材料を用いることが好ましい。
(発光層)
発光層に使用する材料は特に限定はなく、例えば、株式会社東レリサーチセンター『フラットパネルディスプレイの最新動向ELディスプレイの現状と最新技術動向』228頁から332頁に記載されている如き各種材料が挙げられる。
発光層には、発光層の発光効率を高くするために公知のホスト化合物と、公知のリン光性化合物(リン光発光性化合物とも言う)を含有することが好ましい。
ホスト化合物とは、発光層に含有される化合物の内で、その層中での質量比が20%以上であり、且つ室温(25℃)においてリン光発光のリン光量子収率が、0.1未満の化合物と定義される。好ましくはリン光量子収率が0.01未満である。ホスト化合物を複数種併用して用いてもよい。ホスト化合物を複数種用いることで、電荷の移動を調整することが可能であり、有機EL素子を高効率化することが出来る。又、リン光性化合物を複数種用いることで、異なる発光を混ぜることが可能となり、これにより任意の発光色を得ることが出来る。リン光性化合物の種類、ドープ量を調整することで白色発光が可能であり、照明、バックライトへの応用も出来る。
これらのホスト化合物としては、正孔輸送能、電子輸送能を有しつつ、且つ発光の長波長化を防ぎ、尚且つ高Tg(ガラス転移温度)である化合物が好ましい。公知のホスト化合物としては、例えば、特開2001−257076号公報、同2002−308855号公報、同2001−313179号公報、同2002−319491号公報、同2001−357977号公報、同2002−334786号公報、同2002−8860号公報、同2002−334787号公報、同2002−15871号公報、同2002−334788号公報、同2002−43056号公報、同2002−334789号公報、同2002−75645号公報、同2002−338579号公報、同2002−105445号公報、同2002−343568号公報、同2002−141173号公報、同2002−352957号公報、同2002−203683号公報、同2002−363227号公報、同2002−231453号公報、同2003−3165号公報、同2002−234888号公報、同2003−27048号公報、同2002−255934号公報、同2002−260861号公報、同2002−280183号公報、同2002−299060号公報、同2002−302516号公報、同2002−305083号公報、同2002−305084号公報、同2002−308837号公報等に記載の化合物が挙げられる。
複数の発光層を有する場合、これら各層のホスト化合物の50質量%以上が同一の化合物であることが、有機層全体に亘って均質な膜性状を得やすいことから好ましく、更にはホスト化合物のリン光発光エネルギーが2.9eV以上であることが、ドーパントからのエネルギー移動を効率的に抑制し、高輝度を得る上で有利となることからより好ましい。
リン光発光エネルギーとは、ホスト化合物を基材上に100nmの蒸着膜のフォトルミネッセンスを測定し、そのリン光発光の0−0バンドのピークエネルギーを言う。
ホスト化合物は、有機EL素子の経時での劣化(輝度低下、膜性状の劣化)、光源としての市場ニーズ等を考慮し、リン光発光エネルギーが2.9eV以上且つTgが90℃以上のものであることが好ましい。即ち、輝度と耐久性の両方を満足するためには、リン光発光エネルギーが2.9eV以上且つTgが90℃以上のものであることが好ましい。Tgは、更に好ましくは100℃以上である。
リン光性化合物(リン光発光性化合物)とは、励起三重項からの発光が観測される化合物であり、室温(25℃)にてリン光発光する化合物であり、リン光量子収率が、25℃において0.01以上の化合物である。先に説明したホスト化合物と合わせ使用することで、より発光効率の高い有機EL素子とすることが出来る。
リン光性化合物は、リン光量子収率は好ましくは0.1以上である。上記リン光量子収率は、第4版実験化学講座7の分光IIの398頁(1992年版、丸善)に記載の方法により測定出来る。溶液中でのリン光量子収率は種々の溶媒を用いて測定出来るが、本発明に用いられるリン光性化合物は、任意の溶媒の何れかにおいて上記リン光量子収率が達成されればよい。
リン光性化合物の発光は原理としては2種挙げられ、1つはキャリアが輸送されるホスト化合物上でキャリアの再結合が起こってホスト化合物の励起状態が生成し、このエネルギーをリン光性化合物に移動させることでリン光性化合物からの発光を得るというエネルギー移動型、もう一つはリン光性化合物がキャリアトラップとなり、リン光性化合物上でキャリアの再結合が起こりリン光性化合物からの発光が得られるというキャリアトラップ型であるが、何れの場合においても、リン光性化合物の励起状態のエネルギーはホスト化合物の励起状態のエネルギーよりも低いことが条件である。
リン光性化合物は、有機EL素子の発光層に使用される公知のものの中から適宜選択して用いることが出来る。リン光性化合物としては、好ましくは元素の周期表で8族−10族の金属を含有する錯体系化合物であり、更に好ましくはイリジウム化合物、オスミウム化合物、又は白金化合物(白金錯体系化合物)、希土類錯体であり、中でも最も好ましいのはイリジウム化合物である。
リン光性化合物のリン光発光極大波長としては特に制限されるものではなく、原理的には中心金属、配位子、配位子の置換基等を選択することで得られる発光波長を変化させることが出来る。
化合物の発光する色は、「新編色彩科学ハンドブック」(日本色彩学会編、東京大学出版会、1985)の108頁の図4.16において、分光放射輝度計CS−1000(コニカミノルタセンシング社製)で測定した結果をCIE色度座標に当て嵌めた時の色で決定される。
(電子輸送層)
他に発光層側に隣接する電子輸送層に用いられる電子輸送材料(正孔阻止材料を兼ねる)としては、陰極より注入された電子を発光層に伝達する機能を有していればよく、その材料としては従来公知の化合物の中から任意のものを選択して用いることが出来、例えば、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体等が挙げられる。更に、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も、電子輸送材料として用いることが出来る。更にこれらの材料を高分子鎖に導入した、又はこれらの材料を高分子の主鎖とした高分子材料を用いることも出来る。
又、8−キノリノール誘導体の金属錯体、例えば、トリス(8−キノリノール)アルミニウム(Alq)、トリス(5,7−ジクロロ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5,7−ジブロモ−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(2−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、トリス(5−メチル−8−キノリノール)アルミニウム、ビス(8−キノリノール)亜鉛(Znq)等、及びこれらの金属錯体の中心金属がIn、Mg、Cu、Ca、Sn、Ga又はPbに置き替わった金属錯体も、電子輸送材料として用いることが出来る。その他、メタルフリー若しくはメタルフタロシアニン、又はそれらの末端がアルキル基やスルホン酸基等で置換されているものも、電子輸送材料として好ましく用いることが出来る。又、ジスチリルピラジン誘導体も、電子輸送材料として用いることが出来るし、正孔注入層、正孔輸送層と同様に、n型−Si、n型−SiC等の無機半導体も電子輸送材料として用いることが出来る。電子輸送層の膜厚については特に制限はないが、通常は5nmから5μm程度、好ましくは5から200nmである。電子輸送層は上記材料の1種又は2種以上からなる一層構造であってもよい。
又、不純物をドープしたn性の高い電子輸送層を用いることも出来る。その例としては、特開平4−297076号公報、特開平10−270172号公報、特開2000−196140号公報、特開2001−102175号公報、J.Appl.Phys.,95,5773(2004)などに記載されたものが挙げられる。この様なn性の高い電子輸送層を用いることがより低消費電力の素子を作製することが出来るため好ましい。電子輸送層は上記電子輸送材料を、例えば、ウェット方式、ドライ方式等の公知の方法により、薄膜化することにより成膜し形成することも出来る。
(第2電極)
第2電極は陰極、陽極は特に限定せず、素子構成により選択することが出来るが、好ましくは透明電極を陽極として用いることである。例えば、陰極として用いる場合、好ましくは仕事関数が4eV以下(浅い)の金属、合金、電気伝導性化合物及びこれらの混合物を電極物質とするものが用いられる。この様な電極物質の具体例としては、ナトリウム、ナトリウム−カリウム合金、マグネシウム、リチウム、マグネシウム/銅混合物、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、インジウム、リチウム/アルミニウム混合物、希土類金属等が挙げられる。これらの中で、有機機能層との電気的な接合、及び酸化等に対する耐久性の点から、これら金属とこれより仕事関数の値が大きく(深く)安定な金属である第二の金属との混合物、例えば、マグネシウム/銀混合物、マグネシウム/アルミニウム混合物、マグネシウム/インジウム混合物、アルミニウム/酸化アルミニウム(Al)混合物、リチウム/アルミニウム混合物、アルミニウム単独等が好適である。
第2電極はこれらの電極物質を蒸着やスパッタリング等の方法により薄膜を形成させることにより、作製することが出来る。又、膜厚は通常10nmから5μm、好ましくは50nmから200nmの範囲で選ばれる。
第2電極として反射率の高い金属材料を用いれば、例えば有機EL素子において、発光した光の一部を反射して外部に取り出すことが出来、又、有機PV素子においては、光電変換層を通過した光を反射し、再度、光電変換層に戻すことで光路長を稼ぐ効果が得られ、何れにおいても外部量子効率の向上が期待出来る。更に、金属(例えば金、銀、銅、白金、ロジウム、ルテニウム、アルミニウム、マグネシウム、インジウム等)、又は炭素からなるナノ粒子、ナノワイヤー、ナノ構造体であってもよく、ナノ粒子やナノワイヤーの高分散性なペーストであれば、透明で導電性の高い対電極を塗布法や印刷法により形成出来好ましい。
又、対電極側を光透過性とする場合は、例えば、アルミニウム及びアルミニウム合金、銀及び銀化合物等の対電極に適した導電性材料を薄く1nmから20nm程度の膜厚で作製した後、上記透明電極の説明で挙げた導電性光透過性材料の膜を設けることで、光透過性の電極とすることも出来る。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
(有機ELパネルの作製)
図4に示す製造工程により、図7から図9に示すフロー図(Step1からStep7)に従って、図1(a)に示される基材/ガスバリア層/第1電極(陽極)/有機機能層/第2電極(陰極)/封止部材の構成の有機ELパネルを作製した。尚、有機機能層として正孔輸送層/発光層/電子輸送層の構成とし、正孔輸送層、発光層及び電子輸送層は湿式塗布方式で形成した。
(有機ELパネル連続体の作製)
〈可撓性の基材の準備〉
可撓性の基材として、幅200mm、長さ500mの厚さ125μmの帯状のポリエチレンナフタレートフィルム(帝人・デユポン社製フィルム、以下、PENフィルムと略記する)を準備した。尚、予め形成する第1電極(陽極)の位置に合わせアライメントマーク及び第1電極用外部接続用電極、リード部が形成される位置に位置指定マークを付けた。
(ガスバリア層の形成)
準備したPENフィルムの上に大気圧プラズマ放電処理法で、トータルの膜厚で約90nmの酸化珪素からなる低密度層、中密度層、高密度層、中密度層のユニットを3層積層した透明ガスバリア性フィルムを作製した。JIS K 7129−1992に準拠した方法により水蒸気透過度を測定した結果、10−3g/(m・24h)以下であった。JIS K 7126−1987に準拠した方法により酸素透過度を測定した結果、10−3ml/(m・24hr・MPa)以下であった。
(第1電極(陽極)の形成)
準備したPENフィルムの上に真空環境条件で厚さ120nm、幅70mm×長さ100mmで第1電極用外部接続用電極を有する第1電極(陽極)及びリード部を、ITO(インジウムチンオキシド)をスパッタリング法により、マスクパターン成膜を行い、右端に15mm×100mmの大きさのリード部を有し、50mm×100mmの大きさの第1電極を5mm間隔で3列形成し、巻き芯に巻き取りロール状とした(図9のStep1参照)。尚、両端はアライメントマークを付けるため10mm空けた。
〈正孔輸送層の形成〉
(正孔輸送層形成用塗布液の準備)
ポリエチレンジオキシチオフェン・ポリスチレンスルホネート(PEDOT/PSS、Bayer社製 Bytron P AI 4083)を純水で65%、メタノール5%で希釈した溶液を正孔輸送層形成用塗布液として準備した。
(正孔輸送層形成用塗布液の塗布)
準備したロール状とした第1電極(陽極)とリード部とが形成されたPENフィルム全面に、準備した正孔輸送層形成用塗布液を押出し塗布機を用いてドライエアー雰囲気で塗布速度2m/minで第1電極(陽極)の第1電極用外部接続用電極を形成する部分と、第1電極(陽極)の第2電極接合部分と、第1電極(陽極)の第2電極接合部分と、リード部とを除いて第1電極(陽極)を含めた有機層形成位置にストライプ塗布方式でPENフィルムの搬送方向に帯状に塗布した後、製膜面に向け高さ100mm、吐出風速1m/sec、幅手の風速分布5%、温度100℃で溶媒を除去し、厚みが50nmの正孔輸送層を形成し(図7のStep2参照)、巻き芯に巻き取り保管した。正孔輸送層形成用塗布液を塗布する前に、PENフィルムの洗浄表面改質処理を、波長184.9nmの低圧水銀ランプを使用し、照射強度15mW/cm、距離10mmで実施した。帯電除去処理は、微弱X線による除電器を使用し行った。
(活性化処理)
乾燥し正孔輸送層を形成したロール状のPENフィルムに加熱処理装置で30分間、温度120℃のドライエアーを供給することで活性化処理(加熱処理)を行った。
〈発光層の形成〉
(緑色発光層形成用塗布液の準備)
ホスト材のポリビニルカルバゾール(PVK)にドーパント材Ir(ppy)を5質量%、1,2−ジクロロエタン中に溶解し1%溶液とし、緑色発光層形成用塗布液として準備した。
(緑色発光層形成用塗布液の塗布)
正孔輸送層迄を形成したPENフィルムの正孔輸送層の上に、準備した緑色発光層形成用塗布液を押出し塗布機を用いて、ドライ窒素ガス雰囲気中で、塗布速度2m/minでPENフィルムの搬送方向に帯状にストライプ塗布した後、製膜面に向け高さ100mm、吐出風速1m/sec、幅手の風速分布5%、温度60℃で溶媒を除去し厚みが100nmの発光層を形成し(図9Step2参照)、巻き取り保管した。
(活性化処理)
乾燥し緑色発光層を形成したロール状のPENフィルムに加熱処理装置で30分間、温度220℃のドライ窒素を供給することで活性化処理(加熱処理)を行った。
〈電子輸送層の形成〉
(電子輸送層形成用塗布液の準備)
電子輸送層はAlqを1,2−ジクロロエタン中に溶解し0.5質量%溶液とし電子輸送層形成用塗布液とした。
(電子輸送層形成用塗布液の塗布)
発光層迄を形成したPENフィルムの発光層の上に、準備した電子輸送層形成用塗布液を押出し塗布機を用い、ドライ窒素ガス雰囲気中で押出し、PENフィルムの搬送方向に帯状に塗布速度2m/minでストライプ塗布した後、製膜面に向け高さ100mm、吐出風速1m/sec、幅手の風速分布5%、温度60℃で溶媒を除去し、厚みが30nmの電子輸送層を形成し(図9のStep2参照)、巻き芯に巻き取り保管した。
(活性化処理)
乾燥し電子輸送層を形成したロール状のPENフィルムに、加熱処理装置で30分間温度200℃のドライ窒素を供給することで活性化処理を行った。
(有機機能層の不要領域の払拭処理)
PENフィルムの搬送方向に帯状でストライプ状に形成された有機機能層(正孔輸送層/発光層/電子輸送層)の不要領域(各ブロック間の有機機能層)を溶媒としてアセトンを使用し払拭し除去し巻き芯に巻き取り保管した。
(第2電極の形成)
第1電極用外部接続用電極、リード部及び電子輸送層までが形成されたPENフィルムの上に第2電極を、図10のStep4に示す様にPENフィルムの搬送方向に電子輸送層の上に5×10−4Paの真空下にて第2電極形成材料としてアルミニウムを使用し、気相堆積装置(不図示)にて帯状にマスクパターン成膜し、厚さ100nmの第2電極を積層した。リード部は第2電極と接続することで第2電極用外部接続用電極となる。
(不要領域の第2電極の除去処理)
各ブロック間に形成されている第2電極をレーザー照射しドライエッチング方式で除去する(図10のStep5参照)。この段階でPENフィルムの搬送方向に複数の有機EL素子が連続的に繋がった有機EL素子連続体が作製される。
(封止部材の準備)
図5に示す構成の封止部材を準備し、表1に示す条件で接着剤層を乾燥し、封止部材としNo.aからgとした。
(封止基材No.1の準備)
封止基材として、予め第1電極(陽極)の位置に合わせフィルムの両端にアライメントマークを付けた、幅200mm、長さ600m、厚さ50μmの帯状のPETフィルムを準備し封止基材No.1とした。PETフィルムのガラス転移温度Tgは110℃である。
(封止基材No.2の準備)
封止基材として、予め第1電極(陽極)の位置に合わせフィルムの両端にアライメントマークを付けた、幅200mm、長さ600m、厚さ50μmの帯状のPENフィルムを準備し封止基材No.2とした。PENフィルムのガラス転移温度Tgは160℃である。
(無機膜の形成)
準備した封止基材No.1及び封止基材No.2の上に無機膜として厚さ30μmのアルミ箔を、公知のラミネート法により設け無機膜を形成した。
(接着剤層の形成)
この後、表1に示す様に接着剤の熱可塑性樹脂の種類を変えてアルミ箔の上に、公知のラミネート法により、厚さ40μmの接着剤層を形成し乾燥前封止部材を作製しNo.aからeとした。
(比較封止部材fの作製)
準備した封止基材No.1の上に無機膜として厚さ30μmのアルミ箔を、公知のラミネート法により設け無機膜を形成した後、接着剤層として、プロピレン・1−ブテン・4−メチル−1−ペンテン共重合体(PB(4−MP);プロピレン成分48モル%、1−ブテン成分27モル%、4−メチル−1−ペンテン成分25モル%、MFR(230℃)=14g/10min)70質量部と、スチレン・イソプレン・スチレンブロック共重合体(SIS;JSR(株)製SIS5229N)12質量部と、エチレンとα−オレフィンのコオリゴマー(LEO;三井化学(株)製ルーカントTMHC−20)8質量部とプロピレン重合体(h−PP;密度0.91kg/m、MFR(230℃)=7g/10min)10質量部の樹脂組成物(MFR(230℃)=15g/10min)を用いてT−ダイ押出成形機により厚さ10μmで形成し封止部材を作製し、比較封止部材No.fとした。
(比較封止部材gの作製)
準備した封止基材No.2の上に無機膜として厚さ30μmのアルミ箔を、公知のラミネート法により設け無機膜を形成した後、接着剤層として、プロピレン・エチレン・1−ブテン共重合体(PEB;プロピレン成分=77モル%、エチレン成分=17モル%、1−ブテン成分=6モル%、MFR(230℃)=11g/10min)75質量部と、スチレン・スチレンブロック共重合体(SEBS;JSR(株)製ダイナロン8600P)10質量部と、エチレンとα−オレフィンのコオリゴマー(LEO;三井化学(株)製ルーカントTMHC−20)10質量部とプロピレン重合体(h−PP;密度0.91kg/m、MFR(230℃)=7g/10min)5質量部と、架橋PMMAからなる有機フィラー(PMAA;綜研化学(株)製ケミスノーTMMX−500、粒径5μm)3質量部の樹脂組成物(MFR(230℃)=16g/10min)を用いて、T−ダイ押出成形機により厚さ10μmで形成し封止部材を作製し、比較封止部材No.gとした。
尚、ガラス転移温度Tgは株式会社パーキンエルマージャパン 示差走査熱量測定装置(DSC6000)で測定した値を示す。
(封止部材の加熱乾燥)
準備した加熱乾燥前封止部材No.aからgを、図6に示す乾燥装置を使用し表2、表3に示す条件で乾燥し加熱乾燥済み封止部材No.1−1から1−62とした。尚、帯状の封止部材は、テンションをかけた状態で加熱乾燥した。接着剤層の含水率は、三菱化学アナリテック(株)製 カールフィッシャー水分計CA−200と水分気化装置VA−200を使用して測定した値を示す。
(封止部材による封止)
準備した封止部材No.1−1から1−62を温度30℃、水分量200ppmの条件で24時間保管した後、水分量150ppmの環境でロールラミネート装置を用いて有機EL素子連続体の各有機EL素子の第2電極面に、押圧0.5MPa、温度100℃で貼合し、有機EL素子連続体を封止し、長さ500mの帯状の有機ELパネル連続体とした。
(有機ELパネル連続体の打ち抜き断裁)
ダイと、ダイの形状に合わせたパンチとを装着した打ち抜き断裁装置を準備し、作製した長さ500mの帯状の有機ELパネル連続体を打ち抜き断裁速度30個/minで打ち抜き断裁し、個別の有機ELパネルを作製し、試料No.101から162とした。
評価
作製した各試料No.101から162に付き、ダークスポットの発生状況を以下に示す測定方法に従って測定し、以下に示す評価ランクに従って評価した結果を表4、表5に示す。
(評価試料のサンプリング)
全長500mの内、150m、350m、450mに該当する各位置から個別の有機ELパネルを各10個サンプリングし評価試料とした。
(ダークスポットの測定方法)
作製した有機ELパネルを湿度90%RH、温度70℃、24時間放置した後に、定電圧電源にて5V印加した。その時の発光状態をキーエンス社製マイクロスコープで観察し、100μm以上のダークスポットの発生数を目視でカウントした。
ダークスポットの評価ランク
◎:ダークスポット0個
○:ダークスポット1個以上10個未満
△:ダークスポット10個以上20個未満
×:ダークスポット20個以上
有機エレクトロルミネッセンスパネル構造体を封止する前に、封止部材を、封止部材の接着剤層のガラス転移温度Tg以上、且つ封止基材のガラス転移温度Tg+10℃以下の温度で加熱乾燥した封止部材を使用して製造した試料No.102から111、118から127、134から138、140から149、151から160は何れも接着剤層の含水率が200ppm以下となり、ダークスポット耐性に優れていることを確認した。この中で加熱時間が2時間以上の条件で作成した試料は、接着剤層の含水率が200ppm未満となり更に優れていることを確認した。又、加熱時間が24時間を越えた条件で作成した試料は、封止基材の変形により封止基材上に形成した無機膜のバリア性が劣化したため実用上問題ないが若干劣る結果を示した。
本発明の条件から外れた条件(加熱乾燥温度が接着剤層のガラス転移温度Tg未満)で作製した試料No.101、117、133、139、150は、接着剤層中の残留水分量が多いため、ダークスポット耐性が若干劣る結果を示した。
本発明の条件から外れた条件(加熱乾燥温度が封止基材のガラス転移温度Tg+10℃を超えた)で作製た試料No.112から116、128から132、134から138は、封止基材の変形により封止基材上に形成した無機膜のバリア性が劣化したためダークスポット耐性が劣る結果を示した。又、ガラス転移温度Tgが−10℃、−50℃の接着層を有する封止部材を使用し作製した試料No.161、162はダークスポット耐性が劣る結果を示した。これは、乾燥後の保管で接着剤層が軟化していること及びダークスポットの測定するための保管で接着剤層が溶融状態となったことで再び水分が接着剤に浸透した結果によるものと思われる。本発明の有効性が確認された。
実施例2
(有機EL素子連続体の作製)
実施例1同じ有機EL素子連続体を作製した。
(乾燥前封止部材の準備)
実施例1で作製した封止部材No.dと同じ封止部材を準備し乾燥前封止部材とした。
(加熱乾燥済み封止部材の準備)
準備した乾燥前封止部材を図6に示す乾燥装置を使用し、加熱温度130℃、加熱時間24時間で、表6に示す様に、乾燥装置の内部の水分量を変えて乾燥し加熱乾燥済み封止部材No.2−aから2−dとした。接着剤層の含水率は、実施例1と同じ方法で測定した値を示す。乾燥装置の内部の水分量は、GEセンシング・ジャパン(株)製、静電容量式露点計(型式:MIS1)で測定した値を示す。
(加熱乾燥済み封止部材の保管)
準備した加熱乾燥済み封止部材No.2−aから2−dを保管室に入れ、表7に示す様に保管場所の水分量を変え、温度25℃で2時間、保管し封止部材No.2−1から2−12とした。水分量は、GEセンシング・ジャパン(株)製、静電容量式露点計(型式:MIS1)で測定した値を示す。
(封止部材による封止)
準備した封止部材No.2−1から2−12を水分量150ppmの環境でロールラミネート装置を用いて有機EL素子連続体の各有機EL素子の第2電極面に押圧0.5MPa、温度100℃で貼合し、有機EL素子連続体を封止し、長さ500mの帯状の有機ELパネル連続体とした。
(有機ELパネル連続体の打ち抜き断裁)
実施例1と同じ条件で、作製した長さ500mの帯状の有機ELパネル連続体を打ち抜き断裁し、個別の有機ELパネルを作製し、試料No.201から212とした。
評価
作製した各試料No.201から212に付き、ダークスポットの発生状況を実施例1と同じ測定方法に従って測定し、実施例1と同じ評価ランクに従って評価した結果を表8に示す。
封止部材の乾燥及び乾燥後の保管を水分量200ppm以下の環境で作製した封止部材を使用して作製した試料No.203から205、207、208、210から212は、ダークスポット耐性が優れていることを確認した。又、封止部材を乾燥するときの環境の水分量が300ppmで作製した。
封止部材を使用して作製した試料No.201は実用上問題はないが若干ダークスポット耐性が劣る結果を示した。保管する環境の水分量が300ppmで保管した封止部材を使用して作製した試料No.202、206、209はダークスポット耐性が若干劣る結果を示した。
実施例3
(有機EL素子連続体の作製)
実施例1同じ有機EL素子連続体を作製した。
(乾燥前封止部材の準備)
実施例1で作製した封止部材No.dと同じ封止部材を準備し乾燥前封止部材とした。
(加熱乾燥済み封止部材の準備)
準備した乾燥前封止部材を実施例2で作製した加熱乾燥済み封止部材No.2−bと同じ条件で乾燥し、乾燥済み封止部材を作製した。
(加熱乾燥済み封止部材の保管)
準備した加熱乾燥済み封止部材を、実施例2の封止部材No.2−4と同じ条件で保管し封止部材とした。
(有機ELパネルの作製)
準備した封止部材を使用し、表9に示す様に環境の水分量を変化し、ロールラミネート装置を用いて有機EL素子連続体の各有機EL素子の第2電極面に押圧0.5MPa、温度100℃で貼合し、有機EL素子連続体を封止し、長さ500mの帯状の有機ELパネル連続体とした。この後、実施例1と同じ条件で、作製した長さ500mの帯状の有機ELパネル連続体を打ち抜き断裁し、個別の有機ELパネルを作製し、試料No.301から304とした。
評価
作製した各試料No.301から304に付き、ダークスポットの発生状況を実施例1と同じ測定方法に従って測定し、実施例1と同じ評価ランクに従って評価した結果を表9に示す。
本発明の封止部材の加熱乾燥条件で乾燥し、保管した封止部材を用いて、有機EL素子を封止する時、環境の水分量を200ppm以下で作製した試料No.302から304は、ダークスポット耐性が優れていることを確認した。又、有機EL素子を封止する時、環境の水分量を300ppmで作製した試料No.301、ダークスポット耐性が若干劣ることを確認した。
1、1aから1e、9 直列型有機ELパネル
101、106、301a 基材
105aから110a、701 封止基材
102、102aから102c 第1電極(陽極)
103 有機機能層
104、104aから104c 第2電極(陰極)
105から110、7 封止部材
105bから108b、702 ガスバリア層
105cから108c、109b、110b、703 接着剤層
2 製造工程
3 基材供給工程
4 有機機能層形成工程
401c、402c、403c、10、11 乾燥装置
5 ドライ成膜工程
6 封止工程
8 断裁工程
10a 供給装置
10b1、11a1 加熱箱
10b、11a 加熱装置
10c、11b 冷却装置
10d 回収装置
12 収納棚

Claims (7)

  1. 基材の上に、第1電極と、第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に有機発光層を含む少なくとも1層の有機機能層とを有する有機エレクトロルミネッセンス素子を封止部材で封止し、有機エレクトロルミネッセンスパネルを製造する有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法において、
    前記封止部材は少なくとも封止基材の上にガスバリア層及びガラス転移温度Tgが40℃以上の接着剤層を積層した構成を有する帯状の形態を有し、
    前記封止部材を、前記有機エレクトロルミネッセンスパネル素子を封止する前に、前記接着剤層のガラス転移温度Tg以上、且つ前記封止基材のガラス転移温度Tg+10℃以下の温度で加熱乾燥し、巻き取ったロール状であることを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  2. 前記封止部材を加熱する時間は、2時間以上、24時間以下あることを特徴とする請求項1に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  3. 前記加熱乾燥後の前記接着剤層の含水率が200ppm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  4. 前記加熱乾燥後の前記接着剤層の含水率が80ppm以下であることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  5. 前記封止部材の乾燥及び乾燥後の保管を水分量200ppm以下の環境で行うことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  6. 前記封止部材による、前記有機エレクトロルミネッセンス素子の封止は、水分量200ppm以下の環境で行うことを特徴とする請求項1から5の何れか1項に記載の有機エレクトロルミネッセンスパネルの製造方法。
  7. 請求項1から6の何れか1項に記載の製造方法により製造されたことを特徴とする有機エレクトロルミネッセンスパネル。
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