JPWO2011024871A1 - 縮合複素環誘導体およびその用途 - Google Patents

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Abstract

本発明は、強力なSmo阻害活性を示す縮合複素環誘導体およびその用途を提供する。具体的には、本発明は、式〔式中、各記号は明細書本文と同意義である〕で表される化合物またはその塩、ならびに、Smo阻害剤、癌の予防または治療剤である、当該化合物またはそのプロドラッグを含有してなる医薬に関する。

Description

本発明は、縮合複素環誘導体およびその用途に関し、より詳細には、強力なSmo阻害活性を有し、癌の予防または治療等に有用な化合物ならびにその用途に関する。
(発明の背景)
発生期における形態形成の研究はショウジョウバエ(Drosophila)を用いた変異体のスクリーニングにより行われてきた。Hedgehog 遺伝子(hh)はその変異によりショウジョウバエのEmbryoにおいて形態異常を呈する遺伝子の一つとして見出された。Hedgehog遺伝子産物(Hh)は分泌タンパク質であり、約45 kDaの前駆体として産生された後、自己分解を生じて活性本体である20 kDaのN-末端側ドメインと25 kDaのC-末端側ドメインに分けられる。活性本体である20 kDaのN-末端側ドメインは、そのN-末端が脂肪酸により、またC-末端がコレステロールによりそれぞれ修飾されている。Hedgehogシグナル伝達系は、以下に述べるタンパク質群で形成されている。Hhの受容体は、12回膜貫通型膜タンパク質であるPatched(Ptch)である。Ptchは7回膜貫通型タンパク質であるSmoothened(Smo)に作用し、Hh非存在下ではSmoの機能を抑制している。Hhが受容体のPtchに結合することによりSmoに対する抑制が解除され、Smoが活性化する。Smoが活性化することによって生じるシグナルは転写因子Ciを活性化し、形態形成に関与する遺伝子群の発現調節が行われる(Curr. Opin. Genet. Dev., 12巻, 503-511頁, 2002年)。
ショウジョウバエHedgehogシグナル伝達系に相当するパスウェイは哺乳動物においても確認されている。例えば、ヒトにおいては、ショウジョウバエのHhに相当する遺伝子産物としてsonic hedgehog(Shh)、indian hedgehog(Ihh)、desert hedgehog(Dhh)の3種類が知られており、ショウジョウバエHhと同様の翻訳後修飾を受ける(Cell, 103巻, 371-374頁, 2000年)。ヒトShhにおいては45 kDaの前駆体蛋白質から自己分解により19 kDaの活性本体が切り出され、そのN-末端に脂肪酸がC-末端にコレステロールが付加される(J. Biol. Chem., 273巻, 14037-14045頁, 1998年)。これらの修飾はShhの活性の維持に必要な修飾と考えられており、例えばN-末端脂肪酸修飾のない大腸菌組み換え型ヒトShhにパルミチン酸を付加すると活性が40倍に、ミリスチン酸を付加すると活性が160倍に増強された(Biochemistry, 40巻, 4359-4371頁, 2001年)。一方、ショウジョウバエSmoに相当するヒト遺伝子としてはヒトSmoが、ショウジョウバエPtchに相当するヒト遺伝子としてはPtch1、Ptch2の2種類が知られている。さらに、ショウジョウバエCiに相当する転写因子は、ヒトではGliと考えられており、Gli1、Gli2およびGli3の3種類が知られている(Nature Rev. Cancer, 2巻, 361-372頁, 2002年)。Shh/Ihh/DhhはそれぞれPtch1に結合しPtch1とSmoの結合を阻害することでSmoを活性化する。Shh/Ihh/DhhはPtch1のほかPtch2、Hip1、Gas1、Cdo/Bocに結合し、Smoの活性化を制御する。Smoからのシグナル伝達はGli1ならびにGli2の核移行を引き起こし、Gli1の転写を活性化する(Curr. Opin. Cell Biol., 19巻, 159-165頁, 2007年)。
哺乳動物においてもHedgehogシグナルは発生期における形態形成に働いている。例えば、ヒトでは先天的な発生異常である全前脳胞症(Holoprosencephaly)の患者にShhの変異が見出された (Nat. Genet., 14巻, 357-360頁, 1996年)。また、ヒツジにおいて単眼症(Cyclopus)を引き起こす化合物として知られているバケイソウ(white hellebore)由来天然化合物Cyclopamine (Am. J. Vet. Res., 24巻, 1164-1175頁, 1963年) は、その作用機序としてSmoを阻害する化合物であることが確認された(Development, 125巻, 3553-3562頁, 1998年)。さらにShhのノックアウトマウスが作製され、その表現系として単眼症、四肢形成異常(Nature, 383巻, 407-413頁, 1996年)、ならびに神経板形成異常(Cell, 111巻, 63-75頁, 2002年)が認められた。
本来発生シグナルであるHedgehogシグナルは腫瘍組織において亢進しており、癌細胞の増殖、生存シグナルとして機能している。腫瘍組織においてHedgehogシグナルはAutocrine modeで癌細胞の増殖、生存に機能している場合と、癌細胞と癌間質細胞との間でParacrine modeに機能している場合が考えられている(Nat. Rev. Drug Discov., 5巻, 1026-1033頁, 2006年)。Autocrine modeではGli-1の転写活性化を介して、Cyclin Dの発現増加、p21の発現減少による細胞周期制御の異常、EGFRパスウェイの活性化による増殖シグナルの亢進等で癌細胞の増殖、維持に働く。一方Paracrine modeでは癌細胞で発現されたShhが癌間質細胞のSmoに作用することにより、癌間質細胞から、例えば、インスリン様増殖因子-1、繊維芽細胞増殖因子、血小板由来増殖因子をはじめとする増殖因子が癌細胞へ伝達し、癌細胞の増殖、生存に機能している。さらにはGli-1によりVEGF、PDGFパスウェイ等の亢進により腫瘍血管新生を亢進するとも考えられている(Clin Cancer Res., 12巻, 5924-5928頁, 2006年)。Hedgehogシグナルの亢進のメカニズムについては、Ptch1の変異によりHedgehogシグナルが亢進されている癌と、リガンドの一つであるShhの過剰発現により亢進されている癌がそれぞれ報告されている(Nature Rev. Cancer, 3巻, 903-911頁, 2003年)。変異によりHedgehogシグナルが亢進される癌として基底細胞癌および髄芽細胞腫が知られており、これらの癌で認められるPtch1の変異は、それによりリガンド非依存的にHedgehogシグナルが活性化される(Am. J. Med. Gen., 123A巻, 5-28頁, 2003年)。一方、Shhの過剰発現によりHedgehogシグナルが亢進される癌として膵癌(Nature, 425巻, 846-851頁, 2003年)等が報告されている。一方、Shhを膵臓で強制発現したトランスジェニックマウスでは膵臓に、癌の進行初期段階であるPanIN類似病変が認められたことから、Hedgehogシグナルは癌の増殖、維持のみならず発癌過程にも関与していることが示唆されている(Nature, 425巻, 851-856頁, 2003年)。さらに癌幹細胞の増殖、生存にHedgehogシグナルが機能し、腫瘍の転移あるいは術後の再発等に重要な働きをしていると考えられている(Trends Cell Biol., 17巻, 438-447頁, 2007年)。
Hedgehogシグナル阻害薬としては以下のものが知られている。Smoの天然物阻害化合物であるCyclopamineは、神経膠腫(Development, 128巻, 5201-5212頁, 2001年)等に対して腫瘍増殖抑制効果を有すると報告されている。また、Smoを阻害する合成低分子化合物として、CUR-61414(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 100巻, 4616-4621頁, 2003年)、SANT-1, 2, 3, 4(Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A., 99巻, 14071-14076頁, 2002年)が報告されている。Hedgohogシグナル阻害抗体については抗Shh抗体を、大腸癌細胞株HT-29を移植した担癌ヌードマウスに投与すると癌の退縮が認められたことが報告されている(WO2004/020599)。
特許文献1〜5に縮合複素環化合物が記載されている。
国際公開第WO01/64639号パンフレット 国際公開第WO02/12189号パンフレット 国際公開第WO03/059884号パンフレット 国際公開第WO2005/081960号パンフレット 国際公開第WO2006/030032号パンフレット
本発明の目的は、優れたSmo阻害活性を有し、低毒性であり、かつ医薬品として十分満足できる化合物を提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、下記の式で示される化合物またはその塩が優れたSmo阻害活性を有することを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 式
[式中、
は、NRB1、硫黄原子または酸素原子を;
B1は、水素原子またはC1−6アルキル基を;
B2は、置換基を有していてもよいカルバモイル基を;
B3は、置換基を有していてもよいヒドロキシ基を;
B5は、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、または置換基を有していてもよい環状基を;
B6は、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基を示す。]
で表される化合物またはその塩(本明細書中、「化合物(BI)」と略記する場合がある);
[2] Xが、NRB1(RB1が、水素原子またはC1−6アルキル基である)であり;
B2が、
(1) 置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、
(2) 置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基、
(3) 置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、
(4) 置換基を有していてもよいC6−10アリール基、および
(5) 置換基を有していてもよい複素環基
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいカルバモイル基であり;
B3が、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基であり;
B5が、
(1) 置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、
(2) 置換基を有していてもよいC6−10アリール基、または
(3) 置換基を有していてもよい複素環基であり;かつ
B6が、C1−6アルキル基である、上記[1]に記載の化合物またはその塩;
[3] XがNRB1(RB1がメチルである)である、上記[2]記載の化合物またはその塩;
[4] N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドまたはその塩;
[5] 2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドまたはその塩;
[6] N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-フェニル-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドまたはその塩;
[7] 上記[1]ないし[6]のいずれかに記載の化合物またはその塩のプロドラッグ;
[8] 上記[1]ないし[6]のいずれかに記載の化合物またはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる医薬;
[9] Smo阻害剤である、上記[8]記載の医薬;
[10] 癌の予防または治療剤である、上記[8]記載の医薬;
[11] 哺乳動物に対し、上記[1]ないし[6]のいずれかに記載の化合物またはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする、当該哺乳動物における癌の予防または治療方法;
[12] 癌の予防または治療剤を製造するための、上記[1]ないし[6]のいずれかに記載の化合物またはその塩またはそのプロドラッグの使用。
本発明化合物は、Smo阻害作用が強いため、癌の臨床上有用な予防または治療剤、癌の増殖阻害剤、癌の転移抑制剤を提供することができる。
(発明の詳細な説明)
以下に、本発明を詳細に説明する。
本明細書中、「ハロゲン原子」とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子を示す。
本明細書中、「C1−6アルキル基」とは、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、2−エチルブチル等を示す。
本明細書中、「C2−6アルケニル基」とは、例えば、エテニル、1−プロペニル、2−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、3−ヘキセニル、5−ヘキセニル等を示す。
本明細書中、「C2−6アルキニル基」とは、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1,1−ジメチルプロパ−2−イン−1−イル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等を示す。
本明細書中、「C1−6アルコキシ基」とは、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、ヘキソキシ等を示す。
本明細書中、「ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基」とは、例えば、置換可能な位置にハロゲン原子(好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個)を有していてもよいC1−6アルコキシ基を示す。
本明細書中、「C1−6アルキル−カルボニル基」とは、例えば、アセチル、エチルカルボニル、プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニル、ブチルカルボニル、イソブチルカルボニル、sec−ブチルカルボニル、tert−ブチルカルボニル、ペンチルカルボニル、ヘキシルカルボニル等を示す。
本明細書中、「C1−6アルコキシ−カルボニル基」とは、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル等を示す。
本明細書中、「C3−8シクロアルキル基」とは、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル等を示す。
本明細書中、「C3−8シクロアルカン」とは、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン等を示す。
本明細書中、「C3−6シクロアルカン」とは、例えば、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン等を示す。
本明細書中、「C3−8シクロアルケニル基」とは、例えば、シクロプロペニル(例、2−シクロプロペン−1−イル)、シクロブテニル(例、2−シクロブテン−1−イル)、シクロペンテニル(例、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル)、シクロヘキセニル(例、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル)等を示す。
本明細書中、「C6−10アリール基」とは、例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等を示す。
本明細書中、「C6−10アレーン」とは、例えば、ベンゼン、ナフタレン等を示す。
本明細書中、「C7−13アラルキル基」とは、例えば、ベンジル、フェネチル、ナフチルメチル等を示す。
本明細書中、「C6−10アリール−カルボニル基」とは、例えば、ベンゾイル、1−ナフトイル、2−ナフトイル等を示す。
本明細書中、「複素環基」とは、芳香族複素環基(例、5ないし12員の芳香族複素環基)および非芳香族複素環基(例、4ないし12員の非芳香族複素環基)を示す。
本明細書中、「芳香族複素環基」とは、単環式芳香族複素環基および縮合芳香族複素環基を示す。
該単環式芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(酸化されていてもよい)および窒素原子(酸化されていてもよい)から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式芳香族複素環基、例えば、フリル(例、2−フリル、3−フリル)、チエニル(例、2−チエニル、3−チエニル)、ピリジル(例、2−ピリジル、3−ピリジル、4−ピリジル)、ピリミジニル(例、2−ピリミジニル、4−ピリミジニル、5−ピリミジニル)、ピリダジニル(例、3−ピリダジニル、4−ピリダジニル)、ピラジニル(例、2−ピラジニル)、ピロリル(例、1−ピロリル、2−ピロリル、3−ピロリル)、イミダゾリル(例、1−イミダゾリル、2−イミダゾリル、4−イミダゾリル、5−イミダゾリル)、ピラゾリル(例、1−ピラゾリル、3−ピラゾリル、4−ピラゾリル)、チアゾリル(例、2−チアゾリル、4−チアゾリル、5−チアゾリル)、イソチアゾリル(例、3−イソチアゾリル、4−イソチアゾリル、5−イソチアゾリル)、オキサゾリル(例、2−オキサゾリル、4−オキサゾリル、5−オキサゾリル)、イソオキサゾリル(例、3−イソオキサゾリル、4−イソオキサゾリル、5−イソオキサゾリル)、オキサジアゾリル(例、1,2,4−オキサジアゾール−5−イル、1,3,4−オキサジアゾール−2−イル)、チアジアゾリル(例、1,3,4−チアジアゾール−2−イル)、トリアゾリル(例、1,2,4−トリアゾール−1−イル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、1,2,3−トリアゾール−1−イル、1,2,3−トリアゾール−2−イル、1,2,3−トリアゾール−4−イル)、テトラゾリル(例、テトラゾール−1−イル、テトラゾール−5−イル)、トリアジニル(例、1,2,4−トリアジン−3−イル、1,2,4−トリアジン−6−イル)等が挙げられる。
該縮合芳香族複素環基としては、例えば、8ないし12員の縮合芳香族複素環基、具体的には、上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環とC6−10アレーンとが縮合して形成する縮合環から誘導される基;上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環同士が縮合して形成する縮合環から誘導される基が挙げられ、具体的には、例えば、キノリル(例、2−キノリル、3−キノリル、4−キノリル、6−キノリル)、イソキノリル(例、3−イソキノリル)、キナゾリル(例、2−キナゾリル、4−キナゾリル)、キノキサリル(例、2−キノキサリル、6−キノキサリル)、ベンゾフラニル(例、2−ベンゾフラニル、3−ベンゾフラニル)、ベンゾチエニル(例、2−ベンゾチエニル、3−ベンゾチエニル)、ベンズオキサゾリル(例、2−ベンズオキサゾリル)、ベンズイソオキサゾリル(例、3−ベンズイソオキサゾリル)、ベンゾチアゾリル(例、2−ベンゾチアゾリル)、ベンゾイソチアゾリル(例、3−ベンゾイソチアゾリル)、ベンズイミダゾリル(例、ベンズイミダゾール−1−イル、ベンズイミダゾール−2−イル、ベンズイミダゾール−5−イル)、ベンゾトリアゾリル(例、1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−イル)、インドリル(例、インドール−1−イル、インドール−2−イル、インドール−3−イル、インドール−5−イル)、イソインドリル(例、イソインドール−1−イル、イソインドール−2−イル、イソインドール−3−イル、イソインドール−5−イル)、インダゾリル(例、1H−インダゾール−3−イル)、ピロロピラジニル(例、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−2−イル、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン−6−イル)、イミダゾピリジニル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン−2−イル、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン−2−イル、2H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン−3−イル)、チエノピリジニル(例、チエノ[2,3−b]ピリジン−3−イル)、イミダゾピラジニル(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン−2−イル)、ピラゾロピリジニル(例、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン−3−イル)、ピラゾロチエニル(例、2H−ピラゾロ[3,4−b]チオフェン−2−イル)、ピラゾロトリアジニル(例、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアジン−3−イル)等が挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環基」とは、単環式非芳香族複素環基および縮合非芳香族複素環基を示す。
該単環式非芳香族複素環基としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、4ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式非芳香族複素環基、例えば、アゼチジニル(例、1−アゼチジニル、2−アゼチジニル)、ピロリジニル(例、1−ピロリジニル、2−ピロリジニル)、ピペリジル(例、ピペリジノ、2−ピペリジル、3−ピペリジル)、モルホリニル(例、モルホリノ)、チオモルホリニル(例、チオモルホリノ)、ピペラジニル(例、1−ピペラジニル、2−ピペラジニル、3−ピペラジニル)、オキサゾリジニル(例、オキサゾリジン−2−イル)、チアゾリジニル(例、チアゾリジン−2−イル)、イミダゾリジニル(例、イミダゾリジン−2−イル、イミダゾリジン−3−イル)、オキサゾリニル(例、オキサゾリン−2−イル)、チアゾリニル(例、チアゾリン−2−イル)、イミダゾリニル(例、イミダゾリン−2−イル、イミダゾリン−3−イル)、ジオキソリル(例、1,3−ジオキソール−4−イル)、ジオキソラニル(例、1,3−ジオキソラン−4−イル)、ジヒドロオキサジアゾリル(例、4,5−ジヒドロ−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)、ピラニル(例、2−ピラニル、4−ピラニル)、ジヒドロピラニル(例、2,3−ジヒドロピラン−2−イル、2,3−ジヒドロピラン−3−イル)、テトラヒドロピラニル(例、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル)、チオピラニル(例、4−チオピラニル)、ジヒドロチオピラニル(例、ジヒドロチオピラン−3−イル、ジヒドロチオピラン−4−イル)、テトラヒドロチオピラニル(例、2−テトラヒドロチオピラニル、3−テトラヒドロチオピラニル、4−テトラヒドロチオピラニル)、1−オキシドテトラヒドロチオピラニル(例、1−オキシドテトラヒドロチオピラン−4−イル)、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラニル(例、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラン−4−イル)、テトラヒドロフリル(例、テトラヒドロフラン−3−イル、テトラヒドロフラン−2−イル)、ピラゾリジニル(例、ピラゾリジン−1−イル、ピラゾリジン−3−イル)、ピラゾリニル(例、ピラゾリン−1−イル)、テトラヒドロピリミジニル(例、テトラヒドロピリミジン−1−イル)、ジヒドロトリアゾリル(例、2,3−ジヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)、テトラヒドロトリアゾリル(例、2,3,4,5−テトラヒドロ−1H−1,2,3−トリアゾール−1−イル)、アゼパニル(例、1−アゼパニル、2−アゼパニル、3−アゼパニル、4−アゼパニル)、ジヒドロピリジル(例、ジヒドロピリジン−1−イル、ジヒドロピリジン−2−イル、ジヒドロピリジン−3−イル、ジヒドロピリジン−4−イル)、テトラヒドロピリジル(例、テトラヒドロピリジン−1−イル、テトラヒドロピリジン−2−イル、テトラヒドロピリジン−3−イル、テトラヒドロピリジン−4−イル)等が挙げられる。
該縮合非芳香族複素環基としては、例えば、8ないし12員の縮合非芳香族複素環基、具体的には、上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環基に対応する環とC6−10アレーンとが縮合して形成する縮合環から誘導される基;上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環基に対応する環同士が縮合して形成する縮合環から誘導される基;上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環基に対応する環と上記5ないし7員の単環式芳香族複素環基に対応する環とが縮合して形成する縮合環から誘導される基;これらの基の部分飽和により得られる基が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロインドリル(例、2,3−ジヒドロ−1H−インドール−1−イル)、ジヒドロイソインドリル(例、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール−2−イル)、ジヒドロベンゾフラニル(例、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イル)、テトラヒドロベンゾフラニル(例、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾフラン−3−イル)、ジヒドロベンゾジオキシニル(例、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシニル)、ジヒドロベンゾジオキセピニル(例、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピニル)、クロメニル(例、4H−クロメン−2−イル、2H−クロメン−3−イル)、ジヒドロクロメニル(例、3,4−ジヒドロ−2H−クロメン−2−イル)、ジヒドロキノリニル(例、1,2−ジヒドロキノリン−4−イル)、テトラヒドロキノリニル(例、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−4−イル)、ジヒドロイソキノリニル(例、1,2−ジヒドロイソキノリン−4−イル)、テトラヒドロイソキノリニル(例、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−4−イル)、ジヒドロフタラジニル(例、1,4−ジヒドロフタラジン−4−イル)、アザビシクロヘキシル(例、2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3−イル)等が挙げられる。
本明細書中、「複素環」とは、芳香族複素環(例、5ないし12員の芳香族複素環)および非芳香族複素環(例、4ないし12員の非芳香族複素環)を示す。
本明細書中、「芳香族複素環」とは、単環式芳香族複素環および縮合芳香族複素環を示す。
該単環式芳香族複素環としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(酸化されていてもよい)および窒素原子(酸化されていてもよい)から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、5ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式芳香族複素環、例えば、フラン、チオフェン、ピリジン、ピリミジン、ピリダジン、ピラジン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、チアゾール、イソチアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、テトラゾール、トリアジン等が挙げられる。
該縮合芳香族複素環としては、例えば、8ないし12員の縮合芳香族複素環、具体的には、上記5ないし7員の単環式芳香族複素環とC6−10アレーンとが縮合して形成する縮合環;上記5ないし7員の単環式芳香族複素環同士が縮合して形成する縮合環が挙げられ、具体的には、例えば、キノリン、イソキノリン、キナゾリン、キノキサリン、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンズオキサゾール、ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾイソチアゾール、ベンズイミダゾール、ベンゾトリアゾール、インドール、イソインドール、インダゾール、ピロロピラジン(例、1H−ピロロ[2,3−b]ピラジン)、イミダゾピリジン(例、2H−イミダゾ[1,2−a]ピリジン、1H−イミダゾ[4,5−b]ピリジン、1H−イミダゾ[4,5−c]ピリジン)、チエノピリジン(例、チエノ[2,3−b]ピリジン)、イミダゾピラジン(例、1H−イミダゾ[4,5−b]ピラジン)、ピラゾロピリジン(例、1H−ピラゾロ[4,3−c]ピリジン)、ピラゾロチオフェン(例、2H−ピラゾロ[3,4−b]チオフェン)、ピラゾロトリアジン(例、ピラゾロ[5,1−c][1,2,4]トリアジン)等が挙げられる。
本明細書中、「非芳香族複素環」とは、単環式非芳香族複素環および縮合非芳香族複素環を示す。
該単環式非芳香族複素環としては、例えば、環構成原子として炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子(該硫黄原子は酸化されていてもよい)および窒素原子から選ばれるヘテロ原子を1ないし4個含有する、4ないし7員(好ましくは、5または6員)の単環式非芳香族複素環、例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、オキサゾリジン、チアゾリジン、イミダゾリジン、オキサゾリン、チアゾリン、イミダゾリン、ジオキソール、ジオキソラン、ジヒドロオキサジアゾール、ピラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、チオピラン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、1−オキシドテトラヒドロチオピラン、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラン、テトラヒドロフラン、ピラゾリジン、ピラゾリン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロトリアゾール、テトラヒドロトリアゾール、アゼパン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン等が挙げられる。
該縮合非芳香族複素環としては、例えば、8ないし12員の縮合非芳香族複素環、具体的には、上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環とC6−10アレーンとが縮合して形成する縮合環;上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環同士が縮合して形成する縮合環;上記4ないし7員の単環式非芳香族複素環と上記5ないし7員の単環式芳香族複素環とが縮合して形成する縮合環;これらの環の部分飽和により得られる環が挙げられ、具体的には、例えば、ジヒドロインドール(例、2,3−ジヒドロ−1H−インドール)、ジヒドロイソインドール(例、1,3−ジヒドロ−2H−イソインドール)、ジヒドロベンゾフラン(例、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン)、テトラヒドロベンゾフラン(例、4,5,6,7−テトラヒドロ−1−ベンゾフラン)、ジヒドロベンゾジオキシン(例、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン)、ジヒドロベンゾジオキセピン(例、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン)、クロメン、ジヒドロクロメン(例、3,4−ジヒドロ−2H−クロメン)、ジヒドロキノリン(例、1,2−ジヒドロキノリン)、テトラヒドロキノリン(例、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン)、ジヒドロイソキノリン(例、1,2−ジヒドロイソキノリン)、テトラヒドロイソキノリン(例、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン)、ジヒドロフタラジン(例、1,4−ジヒドロフタラジン)、アザビシクロヘキサン(例、2−アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン)等が挙げられる。
本明細書中、「含窒素複素環」とは、例えば、環構成原子として炭素原子以外に少なくとも1個の窒素原子を含み、さらに酸素原子、硫黄原子および窒素原子から選ばれる1または2個のヘテロ原子を含有していてもよい5〜7員の含窒素複素環を示す。該含窒素複素環の好適な例としては、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリジン、ピペリジン、ピペラジン、モルホリン、チオモルホリン、チアゾリジン、オキサゾリジン等が挙げられる。
本明細書中、「複素環−カルボニル基」とは、前述の「複素環基」で置換されたカルボニル基が挙げられる。複素環−カルボニル基の具体例としては、ピロリルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、ピロリジニルカルボニル、チエニルカルボニル、フリルカルボニル、チアゾリルカルボニル、オキサゾリルカルボニル、ピペリジノカルボニル、ピペラジニルカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、テトラヒドロベンゾ[c]アゼピニルカルボニル、テトラヒドロイソキノリニルカルボニル等が挙げられる。
本明細書中、「C3−8シクロアルキル−カルボニル基」とは、例えば、シクロプロピルカルボニル、シクロブチルカルボニル、シクロペンチルカルボニル、シクロヘキシルカルボニル、シクロヘプチルカルボニル、シクロオクチルカルボニル等を示す。
本明細書中、「置換基を有していてもよいC1−6アルキル基」のC1−6アルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、以下の置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
置換基A群:
(1) ハロゲン原子;
(2) シアノ基;
(3) ニトロ基;
(4) ヒドロキシ基;
(5) カルボキシ基;
(6)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、
(d) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基、および
(e) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基;
(7)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、および
(d) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基;
(8)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、および
(d) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基;
(9)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、
(d) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基、
(e) 1ないし3個のヒドロキシを有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基、および
(f) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基;
(10)(a) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、
(b)(i) ハロゲン原子、
(ii) ヒドロキシ基、および
(iii) C6−10アリール基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基、
(c)(i) ハロゲン原子、および
(ii) C6−10アリール基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル基、
(d)(i) ハロゲン原子、および
(ii) C6−10アリール基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル)、
(e) C6−10アリールスルホニル基(例、フェニルスルホニル)、
(f) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基を1または2個有していてもよいカルバモイル基、
(g)(i) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、
(ii) ヒドロキシ基、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基、および
(iv) ハロゲン原子
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基、および
(h)(i) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、
(ii) ヒドロキシ基、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基、
(iv) ハロゲン原子、および
(v) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基
から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノ基;
(11) イミノ基;
(12) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基;
(13)(a) ハロゲン原子、
(b) C1−6アルコキシ基、
(c) C6−10アリール基、
(d)(i) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、
(ii) ヒドロキシ基、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基、および
(iv) ハロゲン原子
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基、および
(e)(i) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、
(ii) ヒドロキシ基、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基、
(iv) ハロゲン原子、および
(v) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル基;
(14)(a) ハロゲン原子、および
(b) C1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル、エチルスルホニル、イソプロピルスルホニル);
(15) C6−10アリールスルホニル基(例、フェニルスルホニル);
(16)(a) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、および
(b) C6−10アリール基
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいカルバモイル基;
(17) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基を1または2個有していてもよいチオカルバモイル基;
(18) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基を1または2個有していてもよいスルファモイル基;
(19)(a) ハロゲン原子、
(b) カルボキシ基、
(c) C1−6アルコキシ基、
(d) 1ないし3個のC6−10アリール基を有していてもよいC1−6アルコキシ−カルボニル基、
(e) C1−6アルキル基およびC1−6アルコキシ−カルボニル基から選ばれる置換基を1または2個有していてもよいアミノ基、
(f) C3−8シクロアルキル基、
(g)(i) ハロゲン原子、
(ii) ヒドロキシ基、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、および
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基、および
(h)(i) ハロゲン原子、
(ii) ヒドロキシ基、
(iii) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、
(iv) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルコキシ基、および
(v) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ基;
(20) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC2−6アルケニルオキシ基(例、エテニルオキシ);
(21)(a) ハロゲン原子、および
(b) C1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキルオキシ基(例、シクロプロポキシ、シクロペンチルオキシ);
(22) C6−10アリールオキシ基(例、フェニルオキシ、ナフチルオキシ);
(23) C7−13アラルキルオキシ基(例、ベンジルオキシ);
(24) C1−6アルキル−カルボニルオキシ基(例、アセチルオキシ、tert−ブチルカルボニルオキシ);
(25)(a) ハロゲン原子、および
(b) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル基;
(26) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環−カルボニル基(例、チエニルカルボニル、ピラゾリルカルボニル、ピラジニルカルボニル、イソキサゾリルカルボニル、ピリジルカルボニル、チアゾリルカルボニル);
(27) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環−カルボニル基(例、ピロリジニルカルボニル、モルホリニルカルボニル);
(28) C3−8シクロアルキル−カルボニル基;
(29) C7−13アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル);
(30) メルカプト基;
(31)(a) ハロゲン原子、および
(b) C1−6アルコキシ−カルボニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキルチオ基(例、メチルチオ、エチルチオ);
(32) C7−13アラルキルチオ基(例、ベンジルチオ);
(33) C6−10アリールチオ基(例、フェニルチオ、ナフチルチオ);
(34) C1−3アルキレンオキシ基(例、メチレンオキシ、エチレンオキシ);および
(35) C1−3アルキレンジオキシ基(例、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ)。
本明細書中、「置換基を有していてもよいC1−6アルケニル基」のC1−6アルケニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基」のC1−6アルケニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ基」のC1−6アルコキシ基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基」のC1−6アルキル−カルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基A群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよいC6−10アリール基」のC6−10アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、以下の置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
置換基B群:
(1) 前記置換基A群から選択される置換基;
(2)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) カルボキシ基、
(d) C1−6アルコキシ基、
(e) C1−6アルコキシ−カルボニル基、
(f) C1−6アルキル基を1または2個有していてもよいアミノ基、および
(g) C6−10アリール−カルボニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基;
(3)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) カルボキシ基、
(d) C1−6アルコキシ基、
(e) C1−6アルコキシ−カルボニル基、および
(f) C1−6アルキル基を1または2個有していてもよいアミノ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC2−6アルケニル基;および
(4)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、および
(d) C1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−13アラルキル基。
本明細書中、「置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基」のC3−8シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、以下の置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
置換基C群:
(1) 前記置換基A群から選択される置換基;
(2)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) カルボキシ基、
(d) C1−6アルコキシ基、
(e) C1−6アルコキシ−カルボニル基、
(f) C1−6アルキル基を1または2個有していてもよいアミノ基、および
(g) C6−10アリール−カルボニル基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基;
(3)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) カルボキシ基、
(d) C1−6アルコキシ基、
(e) C1−6アルコキシ−カルボニル基、および
(f) C1−6アルキル基を1または2個有していてもよいアミノ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC2−6アルケニル基;
(4)(a) ハロゲン原子、
(b) ヒドロキシ基、
(c) 1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキル基、および
(d) C1−6アルコキシ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC7−13アラルキル基;および
(5) オキソ基。
本明細書中、「置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル基」のC6−10アリール−カルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよい複素環基」の複素環基が「芳香族複素環基」である場合、該芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよい複素環基」の複素環基が「非芳香族複素環基」である場合、該非芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよい複素環−カルボニル基」の複素環−カルボニル基が「芳香族複素環−カルボニル基」である場合、該芳香族複素環−カルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよい複素環−カルボニル基」の複素環−カルボニルが「非芳香族複素環−カルボニル基」である場合、該非芳香族複素環−カルボニル基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよいアミノ基」とは、例えば、
(1)置換基を有していてもよいC1−6アルキル基;
(2)置換基を有していてもよいC2−6アルケニル基;
(3)置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基;
(4)置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ基;
(5)置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基;
(6)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基;
(7)置換基を有していてもよいC6−10アリール基;
(8)置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル基;
(9)置換基を有していてもよい複素環基;
(10)置換基を有していてもよい複素環−カルボニル基;
等から選ばれる1または2個の置換基をそれぞれ有していてもよい「アミノ基」を示す。
また、「置換基を有していてもよいアミノ基」がそれぞれ2個の置換基を有するアミノ基である場合、これらの置換基は、隣接する窒素原子とともに、含窒素複素環を形成していてもよい。このような含窒素複素環の具体例としては、5ないし7員の含窒素複素環が挙げられる。該含窒素複素環は、さらに置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、前記置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換基を有していてもよいカルバモイル基」とは、例えば、
(1)置換基を有していてもよいC1−6アルキル基;
(2)置換基を有していてもよいC2−6アルケニル基;
(3)置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基;
(4)置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ基;
(5)置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基;
(6)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基;
(7)置換基を有していてもよいC6−10アリール基;
(8)置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル基;
(9)置換基を有していてもよい複素環基;
(10)置換基を有していてもよい複素環−カルボニル基;
等から選ばれる1または2個の置換基をそれぞれ有していてもよい「カルバモイル基」を示す。
また、「置換基を有していてもよいカルバモイル基」がそれぞれ2個の置換基を有するカルバモイル基である場合、これらの置換基は、隣接する窒素原子とともに、含窒素複素環を形成していてもよい。このような含窒素複素環の具体例としては、5ないし7員の含窒素複素環が挙げられる。該含窒素複素環は、さらに置換基を有していてもよい。このような置換基としては、例えば、前記置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
本明細書中、「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、例えば、
(1)置換基を有していてもよいC1−6アルキル基;
(2)置換基を有していてもよいC2−6アルケニル基;
(3)置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基;
(4)置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基;
(5)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基;
(6)置換基を有していてもよいC6−10アリール基;
(7)置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル基;
(8)置換基を有していてもよい複素環基;
(9)置換基を有していてもよい複素環−カルボニル基;
等から選ばれる置換基で置換されていてもよいヒドロキシ基が挙げられる。
本明細書中、「置換されていてもよいメルカプト基」としては、例えば、
(1)置換基を有していてもよいC1−6アルキル基;
(2)置換基を有していてもよいC2−6アルケニル基;
(3)置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基;
(4)置換基を有していてもよいC1−6アルコキシ基;
(5)置換基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基;
(6)置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基;
(7)置換基を有していてもよいC6−10アリール基;
(8)置換基を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル基;
(9)置換基を有していてもよい複素環基;
(10)置換基を有していてもよい複素環−カルボニル基;
等から選ばれる置換基で置換されていてもよいメルカプト基が挙げられる。
本明細書中、「置換基を有していてもよい環状基」の「環状基」とは、例えば、C3−8シクロアルキル基、C3−8シクロアルカンとベンゼン環とが縮合して形成する縮合環から誘導される基(例、インダニル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル)、C6−10アリール基、芳香族複素環基、非芳香族複素環基等を示す。
「置換基を有していてもよい環状基」が置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基の場合、該C3−8シクロアルキル基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
「置換基を有していてもよい環状基」が置換基を有していてもよい、C3−8シクロアルカンとベンゼン環とが縮合して形成する縮合環から誘導される基の場合、該縮合環基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の位置は、ベンゼン環部分でもC3−8シクロアルカン部分でも置換可能な位置であれば特に限定されない。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
「置換基を有していてもよい環状基」が置換基を有していてもよいC6−10アリール基の場合、該C6−10アリール基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
「置換基を有していてもよい環状基」が置換基を有していてもよい芳香族複素環基の場合、該芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基B群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
「置換基を有していてもよい環状基」が置換基を有していてもよい非芳香族複素環基の場合、該非芳香族複素環基が有していてもよい置換基としては、例えば、前記置換基C群から選ばれる置換基が挙げられる。置換基の数は、置換可能な数であれば特に限定されないが、好ましくは1ないし5個、より好ましくは1ないし3個である。複数の置換基が存在する場合、各置換基は、同一でも異なっていてもよい。
式(BI)において、Xは、NRB1、硫黄原子または酸素原子を示す。ここで、RB1は、水素原子またはC1−6アルキル基を示す。
は、好ましくはNRB1または硫黄原子であり、より好ましくはNRB1である。ここで、RB1は、好ましくはC1−6アルキル基(例、メチル)であり、より好ましくはメチルである。
式(BI)において、RB2は、置換基を有していてもよいカルバモイル基を示す。
B2は、好ましくは、
(1) 置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、
(2) 置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基、
(3) 置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、
(4) 置換基を有していてもよいC6−10アリール基、および
(5) 置換基を有していてもよい複素環基
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいカルバモイル基である。
一つの実施形態では、RB2は、より好ましくは、
(1)(a) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル基、および
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基(例、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−オキシドテトラヒドロチオピラニル、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラニル);
(2) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基(例、シクロヘキシル);および
(3)(a) 1ないし3個のC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、エチルスルホニル)、および
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)を1個有するアミノ基
から選ばれる置換基を1個有するC1−6アルキル基(例、エチル、プロピル)
から選ばれる置換基を1個有するカルバモイル基である。
別の実施形態では、RB2は、より好ましくは、
(1)(a) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル基、
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、および
(c) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、1−オキシドテトラヒドロチオピラニル、アゼパニル);
(2)(a) ヒドロキシ基、
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)、
(c) カルバモイル基、
(d) シアノ基、
(e) C2−6アルキニル基(例、エチニル)、および
(f) 5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基(例、チエニル)
から選ばれる置換基を1ないし3個を有していてもよいC3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル);
(3)(a) 1ないし3個のC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、エチルスルホニル)、
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)を1個有するアミノ基、
(c) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)を1または2個有するアミノ基、
(d) 1ないし3個のC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル)を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル)、
(e) 1ないし3個のオキソ基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基(例、ピロリジニル、テトラヒドロフリル)、
(f) 5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基(例、フリル)、
(g) ヒドロキシ、および
(h) C1−6アルコキシ(例、メトキシ)
から選ばれる置換基を1ないし3個有するC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル);
(4) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル);
(5) 5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基(例、ピリジル);および
(6) C2−6アルキニル基(例、2−プロピニル)
から選ばれる置換基を1または2個有するカルバモイル基である。
式(BI)において、RB3は、置換基を有していてもよいヒドロキシ基を示す。
B3は、好ましくは、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基であり、より好ましくは、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、エトキシ、イソプロポキシ)である。
式(BI)において、RB5は、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、または置換基を有していてもよい環状基を示す。
B5は、好ましくは、
(1) 置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、
(2) 置換基を有していてもよいC6−10アリール基、または
(3) 置換基を有していてもよい複素環基
である。
一つの実施形態では、RB5は、より好ましくは、
(1)(a) C6−10アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、
(b)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、および
(ii) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル)、および
(c) 1ないし3個のC6−10アリール基(例、フェニル)を有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ペンチル);
(2)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、イソプロポキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル);または
(3)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5または6員の単環式芳香族複素環基(例、ピリジル)
である。
別の実施形態では、RB5は、より好ましくは、
(1)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、
(b)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(ii) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、および
(iii) C1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル)、および
(c) 1ないし3個のC6−10アリール基(例、フェニル)を有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ペンチル);
(2)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、イソプロポキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル);または
(3)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5または6員の単環式芳香族複素環基(例、ピリジル)
である。
この実施形態において、RB5は、より好ましくは、
(1)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいベンゾイル、
(b)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(ii) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、および
(iii) C1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル、および
(c) 1ないし3個のフェニルを有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ペンチル);または
(2)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、イソプロポキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル
である。
式(BI)において、RB6は、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基を示す。
B6は、好ましくは、C1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)である。
化合物(BI)の好適な具体例は以下である。
化合物(BI−1)
式(BI)において、
が、NRB1(RB1が、水素原子またはC1−6アルキル基(例、メチル)である)であり(好ましくは、XがNRB1(RB1がメチルである)である);
B2が、
(1) 置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、
(2) 置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基、
(3) 置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、
(4) 置換基を有していてもよいC6−10アリール基、および
(5) 置換基を有していてもよい複素環基
から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいカルバモイル基であり;
B3が、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基であり;
B5が、
(1) 置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、
(2) 置換基を有していてもよいC6−10アリール基、または
(3) 置換基を有していてもよい複素環基
であり;かつ
B6が、C1−6アルキル基である;
化合物またはその塩。
化合物(BI−2)
式(BI)において、
が、NRB1、硫黄原子または酸素原子であり(好ましくは、NRB1または硫黄原子であり);
B1が、水素原子またはC1−6アルキル基(例、メチル)であり(好ましくは、C1−6アルキル基(例、メチル)であり);
B2が、
(1)(a) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル基、および
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基(例、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル、1−オキシドテトラヒドロチオピラニル、1,1−ジオキシドテトラヒドロチオピラニル);
(2) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基(例、シクロヘキシル);および
(3)(a) 1ないし3個のC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、エチルスルホニル)、および
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)を1個有するアミノ基
から選ばれる置換基を1個有するC1−6アルキル基(例、エチル、プロピル)
から選ばれる置換基を1個有するカルバモイル基であり;
B3が、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、エトキシ、イソプロポキシ)であり;
B5が、
(1)(a) C6−10アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、
(b)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、および
(ii) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル)、および
(c) 1ないし3個のC6−10アリール基(例、フェニル)を有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ペンチル);
(2)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、イソプロポキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル);または
(3)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5または6員の単環式芳香族複素環基(例、ピリジル)
であり;かつ
B6が、C1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)である;
化合物またはその塩。
化合物(BI−3)
式(BI)において、
が、NRB1(RB1がメチルである)であり;
B2が、
(1)(a) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル基、
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)、および
(c) オキソ基
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基(例、モルホリニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、1−オキシドテトラヒドロチオピラニル、アゼパニル);
(2)(a) ヒドロキシ基、
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル)、
(c) カルバモイル基、
(d) シアノ基、
(e) C2−6アルキニル基(例、エチニル)、および
(f) 5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基(例、チエニル)
から選ばれる置換基を1ないし3個を有していてもよいC3−8シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロペンチル、シクロヘキシル);
(3)(a) 1ないし3個のC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)を有していてもよいC1−6アルキルスルホニル基(例、エチルスルホニル)、
(b) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル−カルボニル基(例、アセチル)を1個有するアミノ基、
(c) 1ないし3個のヒドロキシ基を有していてもよいC1−6アルキル(例、メチル、エチル)を1または2個有するアミノ基、
(d) 1ないし3個のC1−6アルキルスルホニル基(例、メチルスルホニル)を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル)、
(e) 1ないし3個のオキシ基を有していてもよい4ないし12員(好ましくは4ないし7員)の非芳香族複素環基(例、ピロリジニル、テトラヒドロフリル)、
(f) 5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基(例、フリル)、
(g) ヒドロキシ、および
(h) C1−6アルコキシ(例、メトキシ)
から選ばれる置換基を1ないし3個有するC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル);
(4) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル);
(5) 5ないし12員(好ましくは5または6員)の芳香族複素環基(例、ピリジル);および
(6) C2−6アルキニル基(例、2−プロピニル)
から選ばれる置換基を1または2個有するカルバモイル基であり;
B3が、1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、エトキシ、イソプロポキシ)であり;
B5が、
(1)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC6−10アリール−カルボニル基(例、ベンゾイル)、
(b)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(ii) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、および
(iii) C1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル)、および
(c) 1ないし3個のC6−10アリール基(例、フェニル)を有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ペンチル);
(2)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、イソプロポキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC6−10アリール基(例、フェニル、ナフチル);または
(3)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子)、
(b) C1−6アルキル基(例、メチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよい5または6員の単環式芳香族複素環基(例、ピリジル)
であり(好ましくは、
(1)(a) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいベンゾイル、
(b)(i) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(ii) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ)、および
(iii) C1−6アルキル基(例、メチル)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル、および
(c) 1ないし3個のフェニルを有していてもよいC1−6アルコキシ基(例、メトキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル、ペンチル);または
(2)(a) ハロゲン原子(例、フッ素原子、塩素原子)、
(b) 1ないし3個のハロゲン原子(例、フッ素原子)を有していてもよいC1−6アルキル基(例、メチル、エチル)、および
(c) C1−6アルコキシ基(例、メトキシ、イソプロポキシ)
から選ばれる1ないし3個の置換基を有していてもよいフェニル
であり);かつ
B6が、C1−6アルキル基(例、メチル、エチル、イソプロピル)である;
化合物またはその塩。
化合物(BI−4)
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド;
2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド;もしくは
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-フェニル-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド;
またはその塩。
化合物(BI)における塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合には、アルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
本発明の化合物の製造法について以下に述べる。
以下の各製造法において、アルキル化反応、アミド化反応(縮合反応)、エステル化反応、還元反応、還元的アミノ化反応、アミノ化反応、ハロゲン化反応、酸化反応などを行う場合、これらの反応は、自体公知の方法に従って行われる。このような方法としては、例えば、Organic Functional Group Preparations 第2版,Academic Press, Inc. 1989年刊、Comprehensive Organic Transformations,VCH Publishers Inc.,1989年刊等に記載の方法などが挙げられる。
以下の反応において、原料化合物や製造中間体は、塩であってもよい。このような塩としては、前述の化合物(BI)における塩と同様のものが挙げられる。
また、各工程で得られた化合物は、反応液のままあるいは粗製物として次の反応に用いることもできるが、常法(例えば、再結晶、蒸留、クロマトグラフィーなどの分離手段)に従って反応混合物から単離してもよい。
以下の各反応において、原料化合物が置換基としてアミノ基、カルボキシ基、ヒドロキシ基を有する場合、これらの基は、ペプチド化学などで一般的に用いられるような保護基で保護されていてもよい。この場合、反応後に、必要に応じて、保護基を除去することにより目的化合物を得ることができる。保護反応および脱保護反応は、自体公知の方法、例えば、Protective Groups in Organic Synthesis 第3版,John Wiley and Sons, Inc. 1999年刊に記載の方法に従って行われる。
アミノ基の保護基としては、例えば、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、C1−6アルコキシ−カルボニル基、ベンゾイル基、C7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、C7−14アラルキルオキシ−カルボニル基(例、ベンジルオキシカルボニル、9−フルオレニルメトキシカルボニル)、トリチル基、フタロイル基、N,N−ジメチルアミノメチレン基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル基(例、1−アリル)などが挙げられる。これらの基は、ハロゲン原子、C1−6アルコキシ基およびニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
カルボキシ基の保護基としては、例えば、C1−6アルキル基、C7−11アラルキル基(例、ベンジル)、フェニル基、トリチル基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル基(例、1−アリル)等が挙げられる。
ヒドロキシ基の保護基としては、例えば、C1−6アルキル基、フェニル基、トリチル基、C7−10アラルキル基(例、ベンジル)、ホルミル基、C1−6アルキル−カルボニル基、ベンゾイル基、C7−10アラルキル−カルボニル基(例、ベンジルカルボニル)、2−テトラヒドロピラニル基、2−テトラヒドロフラニル基、置換シリル基(例、トリメチルシリル、トリエチルシリル、ジメチルフェニルシリル、tert−ブチルジメチルシリル、tert−ブチルジエチルシリル)、C2−6アルケニル基(例、1−アリル)などが挙げられる。これらの基は、ハロゲン原子、C1−6アルキル基、C1−6アルコキシ基およびニトロ基から選ばれる1ないし3個の置換基で置換されていてもよい。
以下の反応で用いられる、総称で示される溶媒の説明を以下に示す。
「アルコール類」としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、tert−ブチルアルコールなどが用いられる。
「エーテル類」としては、例えば、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジフェニルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,2−ジメトキシエタンなどが用いられる。
「エステル類」としては、例えば、酢酸エチル、酢酸メチル、酢酸tert−ブチルなどが用いられる。
「炭化水素類」としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、ヘキサン、ペンタンなどが用いられる。
「アミド類」としては、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリックトリアミドなどが用いられる。
「ハロゲン化炭化水素類」としては、例えば、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロベンゼンなどが用いられる。
「ニトリル類」としては、例えば、アセトニトリル、プロピオニトリルなどが用いられる。
「ケトン類」としては、例えば、アセトン、2−ブタノンなどが用いられる。
「有機酸類」としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸などが用いられる。
「芳香族アミン類」としては、例えば、ピリジン、2,6−ルチジン、キノリンなどが用いられる。
「スルホキシド類」としては、例えば、ジメチルスルホキシドなどが用いられる。
化合物(BI)は、例えば、以下に示す〔BA法〕またはこれらに準ずる方法により製造することができる。
〔BA法〕
〔式中、RB8はC1−6アルキル基またはC7−13アラルキル基を示し、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
B8は、好ましくはエチルである。
化合物(BIII)から化合物(BII)への反応は、酸または塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、化合物(BIII)を加水分解反応に供することにより行うことができる。
特にRB8がベンジルの場合は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、接触水素化反応を用いることもできる。
酸としては、例えば、塩酸、硫酸などが用いられる。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが用いられる。
酸または塩基の使用量は、化合物(BIII)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜10モルである。
接触水素化反応の触媒としては、例えば、ラネーニッケル;酸化白金;活性炭、硫酸バリウム、炭酸カルシウムなどに担持されたパラジウム、ルテニウム、ロジウムまたはイリジウム;などが用いられる。
触媒の使用量は、化合物(BIII)1モルに対し、通常0.01〜1モル、好ましくは0.05〜0.5モルである。
水素源としては、例えば、水素、シクロヘキセン、ヒドラジン、ぎ酸アンモニウムなどが用いられる。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、アルコール類、炭化水素類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、エステル類、水などが挙げられ、なかでも好ましくはアルコール類、エーテル類、水である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜60℃である。
反応時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜48時間である。
化合物(BII)から化合物(BI)への反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、化合物(BII)とRB2に対応するアミンとを、縮合剤を用いて縮合させることにより行うことができる。この時、必要に応じて3級アミンなどの塩基を添加することができる。
縮合剤としては、例えば、カルボジイミド(例、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCCD)、水溶性カルボジイミド(WSCD))、リン酸エステル(例、シアノホスホン酸ジエチル、クロロホスホン酸ジエチル、ジフェニルホスホロアジド)、BOP試薬(例、1H−ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリピロリジノホスホニウム ヘキサフルオロホスフェート(PyBOP))、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート(HATU)、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリン(EEDQ)、カルボニルジイミダゾールなどが挙げられ、なかでも好ましくは、WSCD、HATUである。
B2に対応するアミンの使用量は、化合物(BII)1モルに対し、通常1〜10モル、好ましくは1〜2モルである。
縮合剤の使用量は、化合物(BII)1モルに対し、通常1〜10モル、好ましくは1〜2モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくはエーテル類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜60℃である。
反応時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜48時間である。
B2に対応するアミンは、市販のものを使用するか、または自体公知の方法を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
化合物(BIII)は、例えば、以下に示す〔BB法〕またはこれに準ずる方法により製造することができる。
〔BB法〕
〔式中、QB1およびQB2は、独立して、脱離基を示し、RB9はC1−6アルキル基を示し、その他の記号は前記と同意義を示す。〕
B1またはQB2で示される脱離基としては、例えば、ハロゲン原子、1ないし3個のハロゲン原子を有していてもよいC1−6アルキルスルホニルオキシ基(例、メチルスルホニルオキシ、エチルスルホニルオキシ、トリフルオロメチルスルホニルオキシ)、1ないし3個のC1−6アルキル基で置換されていてもよいC6−10アリールスルホニルオキシ基(例、ベンゼンスルホニルオキシ、4−トルエンスルホニルオキシ)、メチルメルカプト基、メタンスルホニル基などが挙げられ、なかでも好ましくはハロゲン原子である。
化合物(BVIII)と化合物(B1)との反応は、必要に応じて塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で行うことができる。
化合物(B1)の使用量は、化合物(BVIII)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜10モルである。
塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジンなどが用いられる。
塩基の使用量は、化合物(BVIII)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜15モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、アルコール類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくはエーテル類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜90℃である。
反応時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜48時間である。
化合物(B1)は、市販のものをそのまま使用するか、または公知の方法に準じて合成することができる。
化合物(BVII)から化合物(BVI)への反応は、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、塩基を作用させることにより行うことができる。
塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム tert-ブトキシド、水酸化ナトリウムなどが用いられる。
塩基の使用量は、化合物(BVII)1モルに対し、通常1〜5モル、好ましくは1〜3モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、アルコール類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくはアルコール類、エーテル類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜90℃である。
反応時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜48時間である。
化合物(BVI)は、化合物(BVII)を単離することなく、化合物(BVIII)から直接得ることもできる。
化合物(BVI)から化合物(BV)への反応は、化合物(BVI)とRB3で示される「置換されていてもよいヒドロキシ基」の「置換基」に対応する、ハロゲン化物、硫酸エステル、スルホン酸エステル等とを、塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で反応させることにより行うことができる。当該反応により、化合物(BVI)のヒドロキシ基がRB3に変換される。
上記のハロゲン化物、硫酸エステル、スルホン酸エステル等は、市販のものを使用するか、または自体公知の方法を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
上記のハロゲン化物、硫酸エステル、スルホン酸エステル等の使用量は、化合物(BVI)1モルに対し、通常1ないし3モル、好ましくは1ないし2モルである。
塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、炭酸セシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)などが挙げられる。
塩基の使用量は、化合物(BVI)1モルに対し、通常1ないし5モル、好ましくは1ないし3モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、ケトン類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくはエーテル類、アミド類、ケトン類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0ないし100℃、好ましくは20ないし90℃である。
反応時間は、通常0.5ないし100時間、好ましくは1ないし48時間である。
化合物(BV)から化合物(BIV)への反応は、有機酸中、化合物(BV)とカルボン酸塩(例、酢酸ナトリウム)を反応させることにより行うことができる。必要に応じて反応に悪影響を及ぼさない溶媒を加えることもできる。
カルボン酸塩の使用量は、化合物(BV)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜10モルである。
有機酸類としては酢酸が好ましい。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、水などが挙げられるが、好ましくは酸を溶媒とする。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜130℃、好ましくは20〜100℃である。
反応時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜48時間である。
化合物(BIV)から化合物(BIII)への反応は、RB5に対応するハロゲン化物を用いて、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、必要に応じて塩基の存在下に行うことができる。
B5に対応するハロゲン化物の使用量は、化合物(BIV)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜10モルである。
塩基としては、例えば、水素化ナトリウム、ナトリウムtert−ブトキシド、水酸化リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムなどを用いることができる。
塩基の使用量は、化合物(BIV)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜10モルである。
また、必要に応じて、添加剤として、塩化リチウム、臭化リチウム、ヨウ化リチウムなどを反応に加えてもよい。
このような添加剤の使用量は、化合物(BIV)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜10モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、アルコール類、炭化水素類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくはエーテル類、ニトリル類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜130℃、好ましくは20〜100℃である。
反応時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜48時間である。
B5に対応するハロゲン化物は、市販のものを使用するか、または自体公知の方法を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
また、化合物(BIV)から化合物(BIII)への反応は、化合物(BIV)とRB5に対応するハロゲン化物、ボロン酸またはボロン酸エステルとを、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中で、反応させることにより行うこともできる。
具体的には、化合物(BIV)と、RB5に対応するハロゲン化物、ボロン酸またはボロン酸エステルと、銅化合物(例、銅粉末、ヨウ化銅(I)、塩化銅(I)、酸化銅、酢酸銅(II)など)と、塩基(例、炭酸カリウム、リン酸カリウム、トリエチルアミン、ピリジン)とを反応させる。
あるいは、化合物(BIV)とRB5に対応するハロゲン化物と、パラジウム化合物(例、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II))、配位子(例、9,9−ジメチル−4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン)と、塩基(例、炭酸セシウム、ナトリウムtert−ブトキシド)とを反応させる。
B5に対応するハロゲン化物、ボロン酸またはボロン酸エステルの使用量は、化合物(BIV)1モルに対し、通常1〜5モル、好ましくは1〜3モルである。
銅化合物の使用量は、化合物(BIV)1モルに対し、通常0.01〜1モル、好ましくは0.1〜0.5モルである。
パラジウム化合物の使用量は、化合物(BIV)1モルに対し、通常0.01〜1モル、好ましくは0.1〜0.5モルである。
配位子の使用量は、化合物(BIV)1モルに対し、通常0.01〜1モル、好ましくは0.1〜0.5モルである。
塩基の使用量は、化合物(BIV)1モルに対し、通常1〜5モル、好ましくは1〜3モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類アルコール類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくはエーテル類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜100℃、好ましくは20〜90℃である。
反応時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜48時間である。
B5に対応するハロゲン化物、ボロン酸またはボロン酸エステルは、市販のものを使用するか、または自体公知の方法を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
化合物(BVIII)は、例えば、以下に示す〔BC法〕またはこれに準ずる方法により製造することができる。
〔BC法〕
〔式中、記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(BXI)から化合物(BX)への反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、好ましくは無溶媒で化合物(BXI)とVilsmeier試薬とを反応させることにより行うことができる。
Vilsmeier試薬としては、例えば、DMF−オキシ塩化リン、DMF−塩化チオニルなどが用いられる。
DMFの使用量は、化合物(BXI)1モルに対し、通常1〜2モル、好ましくは1〜1.5モルである。
オキシ塩化リンまたは塩化チオニルの使用量は、化合物(BXI)1モルに対し、通常1〜20モル、好ましくは1〜10モルである。
反応に影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、ニトリル類、エステル類などが挙げられるが、好ましくは無溶媒である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜180℃、好ましくは0〜150℃である。
反応時間は、通常0.5〜48時間、好ましくは1〜24時間である。
化合物(BX)から化合物(BIX)への反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、化合物(BX)に酸化剤を作用させることによって行うことができる。
酸化剤としては、例えば、亜塩素酸ナトリウム、過マンガン酸カリウム、m−クロロ過安息香酸、過酸化水素、酸素などが挙げられる。
酸化剤の使用量は、化合物(BX)1モルに対し、通常1ないし3モル、好ましくは1ないし2モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、アルコール類、ニトリル類、エーテル類、アミド類、水などが挙げられ、なかでも好ましくはアルコール類、水である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0ないし60℃、好ましくは20ないし40℃である。
反応時間は、通常0.5ないし48時間、好ましくは1ないし24時間である。
化合物(BIX)から化合物(BVIII)への反応は、例えば、カルボン酸である化合物(BIX)を対応する酸クロリドに変換した後、RB9に対応するアルコール類を作用させることによって行うことができる。
カルボン酸から酸クロリドへの変換は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、ハロゲン化剤を作用させることによって行うことができる。
ハロゲン化剤としては、例えば、オキザリルクロリド、塩化チオニル、塩化ホスホリル、五塩化リン、三臭化リンなどが挙げられる。
ハロゲン化剤の使用量は、化合物(BIX)1モルに対し、通常1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルである。
また、本反応はDMFを添加してもよい。
DMFの使用量は、化合物(BIX)1モルに対し、通常0.01〜0.5モル、好ましくは0.01〜0.1モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくは炭化水素類、エーテル類、ニトリル類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0ないし80℃、好ましくは20ないし40℃である。
反応時間は、通常0.5ないし48時間、好ましくは1ないし24時間である。
酸クロリドとRB9に対応するアルコール類との反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、あるいはRB9に対応するアルコール中で、必要に応じて塩基の存在下に行うことができる。
B9に対応するアルコール類の使用量は、酸クロリド1モルに対し、通常1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルであるが、溶媒とする場合の使用量は、酸クロリド1モルに対し10ないし1000モルである。
塩基としては、例えば、トリエチルアミン、N,N−ジイソプロピルエチルアミン、ピリジンなどが用いられる。
塩基の使用量は、酸クロリド1モルに対し、通常1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくはエーテル類、ニトリル類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0ないし80℃、好ましくは20ないし40℃である。
反応時間は、通常0.5ないし48時間、好ましくは1ないし24時間である。
化合物(BXI)は、自体公知の方法(例えば、ジャーナル オブ ヘテロサイクリックケミストリー、13巻、1141−1144頁、1976年に記載の方法)などに従って合成することができる。
また、化合物(BIII)は、例えば、以下に示す〔BD法〕またはこれに準ずる方法によっても製造することができる。
〔BD法〕
〔式中、記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(BXIII−3)は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、化合物(B2)と化合物(B3)とを反応させることによって得ることができる。
化合物(B3)の使用量は、化合物(B2)1モルに対し、通常1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、などが挙げられ、なかでも好ましくは炭化水素類、ニトリル類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常40ないし150℃、好ましくは60ないし110℃である。
反応時間は、通常2ないし48時間、好ましくは4ないし24時間である。
化合物(B2)は、自体公知の方法(例えば、ケミカル アンド ファーマシューティカル ブレタン、15巻、1871−1874頁、1967年;アクタ ケミカ スカンジナビア、17巻、362−376頁、1963年などに記載の方法)に従って合成することができる。
化合物(B3)は、自体公知の方法に準じて合成することも、また市販品をそのまま使用することもできる。
化合物(BXIII−3)から化合物(BXIII−2)への反応は、ポリリン酸シリルエステル中で、化合物(BXIII−3)とRB6に対応するカルボン酸を加熱することで行うことができる。
ポリリン酸シリルエステルは五酸化二りんとヘキサメチルジシロキサンから調製され、それぞれの使用量は、化合物(BXIII−3)1モルに対し五酸化二りん700〜4000グラム、ヘキサメチルジシロキサン1400〜8000グラムである。
B6に対応するカルボン酸の使用量は、化合物(BXIII−3)1モルに対し、1〜2モル、好ましくは1〜1.5モルである。 反応温度は、通常60ないし150℃、好ましくは80ないし110℃である。
反応時間は、通常0.5ないし100時間、好ましくは1ないし48時間である。
B6に対応するカルボン酸は、市販のものを使用するか、または自体公知の方法を適用して対応する原料化合物から製造することができる。
化合物(BXIII−2)から化合物(BXIII)への反応は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、化合物(BXIII−2)に酸化剤を作用させることによって行うことができる。
酸化剤としては、例えば、過酸化水素、有機過酸化物(例、過酢酸、m−クロロ過安息香酸)、次亜ハロゲン酸塩(例、次亜塩素酸ナトリウム)が用いられる。
酸化剤の使用量は、化合物(BXIII−2)1モルに対し、通常1ないし5モル、好ましくは1ないし2モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、アルコール類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくは炭化水素類、ニトリル類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0ないし80℃、好ましくは20ないし40℃である。
反応時間は、通常2ないし48時間、好ましくは4ないし24時間である。
化合物(BXIII)から化合物(BXII)への反応は、〔BB法〕の化合物(BVIII)から化合物(BVI)への反応に準じて行うことができる。
化合物(BXII)から化合物(BIII)への反応は、〔BB法〕の化合物(BVI)から化合物(BV)への反応に準じて行うことができる。
化合物(BXIII−2)は、例えば、以下に示す〔BE法〕またはこれに準ずる方法によっても化合物(B2)から製造することができる。
〔BE法〕
〔式中、記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(BXIII−4)は、反応に影響を及ぼさない溶媒中、化合物(B2)と化合物(B4)とを塩基の存在下に反応させることによって得ることができる。
化合物(B4)の使用量は、化合物(B2)1モルに対し、通常1ないし3モル、好ましくは1ないし1.5モルである。
塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、水素化ナトリウムなどが用いられる。
塩基の使用量は、化合物(B2)1モルに対し、通常2〜5モル、好ましくは2〜3モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、炭化水素類、アルコール類、アミド類、エステル類などが挙げられ、なかでも好ましくは炭化水素類、アミド類である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常0〜60℃、好ましくは20〜40℃である。
反応時間は、通常24〜150時間、好ましくは24〜100時間である。
化合物(B4)は市販のものをそのまま使用するか、自体公知の方法に準じて合成することができる。
化合物(BXIII−4)から化合物(BXIII−2)への反応は、〔BB法〕の化合物(BIV)から化合物(BIII)への反応に準じて行うことができる。
化合物(BI)は、例えば、以下に示す〔BF法〕またはこれに準ずる方法によって化合物(BIV)からも製造することができる。
〔BF法〕
〔式中、記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(BIV)から化合物(BII−3)への反応は、〔BA法〕の化合物(BIII)から化合物(BII)への反応に準じて行うことができる。
化合物(BII−3)から化合物(BI−2)への反応は、〔BA法〕の化合物(BII)から化合物(BI)への反応に準じて行うことができる。
化合物(BI−2)から化合物(BI)への反応は、〔BB法〕の化合物(BIV)から化合物(BIII)への反応に準じて行うことができる。
また、化合物(BXII)は、例えば、以下に示す〔BG法〕またはこれに準ずる方法によっても製造することができる。
〔BG法〕
〔式中、記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(BXIII−4)から化合物(BXIII−5)への反応は、〔BD法〕の化合物(BXIII−2)から化合物(BXIII)への反応に準じて行うことができる。
化合物(BXIII−5)から化合物(BVIII−2)への反応は、〔BB法〕の化合物(BVIII)から化合物(BVII)への反応に準じて行うことができる。
化合物(BVIII−2)から化合物(BVIII−3)への反応は、〔BB法〕の化合物(BIV)から化合物(BIII)への反応に準じて行うことができる。
化合物(BVIII−3)から化合物(BXII)への反応は、〔BB法〕の化合物(BVII)から化合物(BVI)への反応に準じて行うことができる。
上記の反応に、さらに所望により公知の加水分解反応、脱保護反応、アシル化反応、アルキル化反応、酸化反応、環化反応、炭素鎖延長反応、置換基交換反応を各々単独あるいはその二以上を組み合わせて行うことによっても化合物(BI)は製造できる。
また、化合物(BII−3)は、例えば、以下に示す〔BH法〕またはこれに準ずる方法によっても製造することができる。
〔BH法〕
〔式中、記号は前記と同意義を示す。〕
化合物(BV)から化合物(BII−3)への反応は、塩基の存在下、反応に悪影響を及ぼさない溶媒中、化合物(BV)を加水分解反応に供することにより行うことができる。
塩基としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチウムなどが用いられる。
塩基の使用量は、化合物(BV)1モルに対し、通常1〜30モル、好ましくは1〜20モルである。
反応に悪影響を及ぼさない溶媒としては、例えば、エーテル類、アルコール類、炭化水素類、ケトン類、ニトリル類、アミド類、エステル類、水などが挙げられ、なかでも好ましくはアルコール類、エーテル類、水である。上記溶媒は2種以上を適宜の割合で混合して用いてもよい。
反応温度は、通常20〜150℃、好ましくは80〜120℃である。
反応時間は、通常0.5〜100時間、好ましくは1〜48時間である。
化合物(BI)は、自体公知の手段、例えば、転溶、濃縮、溶媒抽出、分溜、液性変換、晶出、再結晶、クロマトグラフィー等によって単離、精製することができる。化合物(BI)が遊離化合物として得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法によって、目的とする塩に変換することができ、逆に塩で得られた場合には、自体公知の方法あるいはそれに準ずる方法により、遊離体または目的とする他の塩に変換することができる。
化合物(BI)に、自体公知の手段を適用してさらに置換基の導入や官能基変換を行い、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することもできる。置換基変換は公知の一般的方法が用いられるが、例えば、アミドの加水分解によるアミノへの変換、エステルの加水分解によるカルボキシへの変換、カルボキシのアミド化によるカルバモイルへの変換、カルボキシの還元によるヒドロキシメチルへの変換、カルボニルの還元やアルキル化によるアルコール体への変換、カルボニルの還元的アミノ化、カルボニルのオキシム化、アミノのアシル化・ウレア化・スルホニル化・アルキル化、アミンによる活性ハロゲンの置換・アミノ化、ニトロの還元によるアミノ化、ヒドロキシのアルキル化、ヒドロキシの置換・アミノ化が挙げられる。この置換基の導入や官能基変換を行うに際し、目的以外の反応が起きる反応性置換基が存在する場合は、必要に応じて、自体公知の手段によりその反応性置換基に事前に保護基を導入し、目的の反応を行った後にその保護基をやはり自体公知の手段により除去して、本発明の範囲に含まれる化合物を製造することもできる。
化合物(BI)はプロドラッグとして用いてもよい。化合物(BI)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(BI)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(BI)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(BI)に変化する化合物をいう。
化合物(BI)のプロドラッグとしては、化合物(BI)のアミノがアシル化、アルキル化、りん酸化された化合物(例えば、化合物(BI)のアミノがエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、tert-ブチル化された化合物等);化合物(BI)のヒドロキシがアシル化、アルキル化、りん酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、化合物(BI)のヒドロキシがアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノアセチル化された化合物等);化合物(BI)のカルボキシがエステル化、アミド化された化合物(例えば、化合物(BI)のカルボキシがエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化、メチルアミド化された化合物等);等が挙げられる。これらの化合物は、自体公知の方法によって化合物(BI)から製造することができる。
また、化合物(BI)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(BI)に変化するものであってもよい。
化合物(BI)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も化合物(BI)に包含される。例えば、化合物(BI)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(BI)に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等)によりそれぞれを単品として得ることができる。
化合物(BI)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(BI)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
化合物(BI)は、共結晶であってもよい。
化合物(BI)は、水和物であっても、非水和物であっても、溶媒和物であっても、無溶媒和物であってもよい。
同位元素(例、H、H、14C、35S、125I)等で標識された化合物も、化合物(BI)に包含される。
さらに、化合物(BI)は、重水素変換体であってもよい。
化合物(BI)またはそのプロドラッグ(明細書中、「本発明化合物」と略記することがある)は、例えば、ヒトSmo蛋白質に相互作用し、その立体構造を変化させることにより、その細胞質内でのシグナル伝達に関与する蛋白質との複合体形成を阻害してHedgehogシグナル伝達系を阻害する。あるいは、本発明化合物がヒトSmo蛋白質に相互作用し、ヒトSmo蛋白質と細胞質内でのHedgehogシグナル伝達系に関与する蛋白質の複合体形成を直接阻害することにより、Hedgehogシグナル伝達系を阻害する。あるいは、本発明化合物がSmo蛋白質のHedgehogシグナル伝達系に関与する蛋白質から受ける修飾部位、例えば、リン酸化部位等に相互作用することにより、Smoのリン酸化等の修飾を阻害しHedgehogシグナル伝達系を阻害する。
Hedgehogシグナル伝達系の阻害は、例えば、下記の試験例1に準じて、Gli結合部位の下流に連結したレポーター遺伝子の発現量の減少を蛍光強度で定量することで測定できる。あるいは、定量的PCR法等で細胞抽出液のGli-1 mRNAの発現を定量することで測定できる。Hedgehogシグナルを阻害する化合物がSmoを標的としていることは、例えば、蛍光標識したCyclopamineと試験化合物を、Smoを発現する細胞に結合させた後、細胞の蛍光量を測定し、その値が試験化合物を添加しない場合と比較して減少していることで確認できる。
従って、本発明化合物は、哺乳動物(例、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、ネコ、イヌ、ウシ、ヒツジ、サル、ヒト)に対して、Smo阻害剤として有用である。本発明化合物は、Smoにより影響される可能性のある疾患、例えば、癌(例、大腸癌(例、結腸癌、直腸癌、肛門癌、家族性大腸癌、遺伝性非ポリポーシス大腸癌、消化管間質腫瘍)、肺癌(例、非小細胞肺癌、小細胞肺癌、悪性中皮腫)、中皮腫、膵癌(例、膵管癌、膵内分泌腫瘍)、咽頭癌、喉頭癌、食道癌、食道癌、胃癌(例、乳頭腺癌、粘液性腺癌、腺扁平上皮癌)、十二指腸癌、小腸癌、乳癌(例、浸潤性乳管癌、非浸潤性乳管癌、炎症性乳癌)、卵巣癌(例、上皮性卵巣癌、性腺外胚細胞腫瘍、卵巣性胚細胞腫瘍、卵巣低悪性度腫瘍)、精巣腫瘍、前立腺癌(例、ホルモン依存性前立腺癌、ホルモン非依存性前立腺癌)、肝臓癌(例、肝細胞癌、原発性肝癌、胆管癌、肝外胆管癌)、甲状腺癌(例、甲状腺髄様癌)、腎臓癌(例、腎細胞癌、腎盂と尿管の移行上皮癌)、子宮癌(例えば、子宮頚部癌、子宮体部癌、子宮肉腫)、脳腫瘍(例、髄芽細胞腫、神経膠腫、松果体星細胞腫瘍、毛様細胞性星細胞腫、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫、下垂体線腫)、網膜芽細胞腫、皮膚癌(例、基底細胞腫、悪性黒色腫)、肉腫(例えば、横紋筋肉腫、平滑筋肉腫、軟部肉腫)、悪性骨腫瘍、膀胱癌、血液癌(例えば、多発性骨髄腫、白血病、悪性リンパ腫、ホジキン病、慢性骨髄増殖性疾患)、原発不明癌)の増殖阻害剤、癌の転移抑制剤、アポトーシス促進剤等の医薬として用いられる。
なかでも、脳腫瘍、皮膚癌、肺癌、膵癌、胆管癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、大腸癌、肉腫および乳癌に対して有効である。
特に本発明化合物は、神経膠腫、髄芽細胞腫、基底細胞腫、小細胞肺癌、膵癌、胆管癌、前立腺癌、食道癌、胃癌、大腸癌、横紋筋肉腫および乳癌に有効である。
本発明化合物は、そのままあるいは薬理学的に許容される担体を配合し、経口的または非経口的に投与することができる。
本発明化合物を経口投与する場合の剤形としては、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤、マイクロカプセル剤を含む)、シロップ剤、乳剤、懸濁剤等が挙げられ、また、非経口投与する場合の剤形としては、例えば、注射剤、注入剤、点滴剤、坐剤等が挙げられる。また、適当な基剤(例、酪酸の重合体、グリコール酸の重合体、酪酸−グリコール酸の共重合体、酪酸の重合体とグリコール酸の重合体との混合物、ポリグリセロール脂肪酸エステル)と組み合わせ徐放性製剤とすることも有効である。
本発明化合物を上記の剤形に製造する方法としては、当該分野で一般的に用いられている公知の製造方法を適用することができる。また、上記の剤形に製造する場合には、必要に応じて、その剤形に製造する際に製剤分野において通常用いられる賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤等の添加剤を適宜、適量含有させて製造することができる。
例えば、本発明化合物を錠剤に製造する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤等を含有させて製造することができ、丸剤及び顆粒剤に製造する場合には、賦形剤、結合剤、崩壊剤等を含有させて製造することができる。また、散剤及びカプセル剤に製造する場合には賦形剤等を、シロップ剤に製する場合には甘味剤等を、乳剤または懸濁剤に製する場合には懸濁化剤、界面活性剤、乳化剤等を含有させて製造することができる。
賦形剤の例としては、乳糖、白糖、ブドウ糖、でんぷん、蔗糖、微結晶セルロース、カンゾウ末、マンニトール、炭酸水素ナトリウム、リン酸カルシウム、硫酸カルシウム等が挙げられる。
結合剤の例としては、5ないし10重量%デンプンのり液、10ないし20重量%アラビアゴム液またはゼラチン液、1ないし5重量%トラガント液、カルボキシメチルセルロース液、アルギン酸ナトリウム液、グリセリン等が挙げられる。
崩壊剤の例としては、でんぷん、炭酸カルシウム等が挙げられる。
滑沢剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、精製タルク等が挙げられる。
甘味剤の例としては、ブドウ糖、果糖、転化糖、ソルビトール、キシリトール、グリセリン、単シロップ等が挙げられる。
界面活性剤の例としては、ラウリル硫酸ナトリウム、ポリソルベート80、ソルビタンモノ脂肪酸エステル、ステアリン酸ポリオキシル40等が挙げられる。
懸濁化剤の例としては、アラビアゴム、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ベントナイト等が挙げられる。
乳化剤の例としては、アラビアゴム、トラガント、ゼラチン、ポリソルベート80等が挙げられる。
更に、本発明化合物を上記の剤形に製造する場合には、所望により、製剤分野において通常用いられる着色剤、保存剤、芳香剤、矯味剤、安定剤、粘稠剤等を適宜、適量添加することができる。
注射剤としては、静脈注射剤のほか、皮下注射剤、皮内注射剤、筋肉注射剤、点滴注射剤等が含まれ、また持続性製剤としては、イオントフォレシス経皮剤等が含まれる。
かかる注射剤は、自体公知の方法、すなわち、本発明化合物を無菌の水性液もしくは油性液に溶解、懸濁または乳化することによって調製される。注射用の水性液としては生理食塩水、ブドウ糖やその他の補助薬を含む等張液(例、D−ソルビトール、D−マンニトール、塩化ナトリウム)等が挙げられ、適当な溶解補助剤、例えば、アルコール(例、エタノール)、ポリアルコール(例、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール)、非イオン性界面活性剤(例、ポリソルベート80、HCO−50)等と併用してもよい。油性液としては、ゴマ油、大豆油等が挙げられ、溶解補助剤として、安息香酸ベンジル、ベンジルアルコール等と併用してもよい。また、緩衝剤(例、リン酸緩衝液、酢酸ナトリウム緩衝液)、無痛化剤(例、塩化ベンザルコニウム、塩酸プロカイン)、安定剤(例、ヒト血清アルブミン、ポリエチレングリコール)、保存剤(例、ベンジルアルコール、フェノール)等と配合してもよい。調製された注射液は、通常、アンプルに充填される。
本発明製剤中の本発明化合物の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約2ないし85重量%、さらに好ましくは約5ないし70重量%である。
本発明製剤中の添加剤の含有量は、製剤の形態に応じて相違するが、通常、製剤全体に対して約1ないし99.9重量%、好ましくは約10ないし90重量%である。
本発明化合物は、安定かつ低毒性で安全に使用することができる。その1日の投与量は患者の状態や体重、化合物の種類、投与経路等によって異なるが、例えば、癌治療目的で患者に経口投与する場合には、成人(体重約60kg)1日当りの投与量は、有効成分(本発明化合物)として約1ないし1000mg、好ましくは約3ないし300mg、さらに好ましくは約10ないし200mgであり、これらを1回または2ないし3回に分けて投与することができる。
本発明化合物を非経口的に投与する場合は、通常、液剤(例、注射剤)の形で投与する。その1回投与量は、投与対象、対象臓器、症状、投与方法等によっても異なるが、例えば、注射剤の形にして、通常体重1kgあたり約0.01ないし約100mg、好ましくは約0.01ないし約50mg、より好ましくは約0.01ないし約20mgを静脈注射により投与するのが好都合である。
本発明化合物は、他の薬物と併用して用いることができる。具体的には、本発明化合物は、ホルモン療法剤、化学療法剤、免疫療法剤または細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤等の薬物と併用して用いることができる。以下、本発明化合物と併用し得る薬物を併用薬物と略記する。
「ホルモン療法剤」としては、例えば、ホスフェストロール、ジエチルスチルベストロール、クロロトリアニセン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール、酢酸クロルマジノン、酢酸シプロテロン、ダナゾール、アリルエストレノール、ゲストリノン、メパルトリシン、ラロキシフェン、オルメロキシフェン、レボルメロキシフェン、抗エストロゲン(例、クエン酸タモキシフェン、クエン酸トレミフェン)、ピル製剤、メピチオスタン、テストロラクトン、アミノグルテチイミド、LH−RHアゴニスト(例、酢酸ゴセレリン、ブセレリン、リュープロレリン)、ドロロキシフェン、エピチオスタノール、スルホン酸エチニルエストラジオール、アロマターゼ阻害薬(例、塩酸ファドロゾール、アナストロゾール、レトロゾール、エキセメスタン、ボロゾール、フォルメスタン)、抗アンドロゲン(例、フルタミド、ビカルタミド、ニルタミド)、5α−レダクターゼ阻害薬(例、フィナステリド、エプリステリド)、副腎皮質ホルモン系薬剤(例、デキサメタゾン、プレドニゾロン、ベタメタゾン、トリアムシノロン)、アンドロゲン合成阻害薬(例、アビラテロン)、レチノイドおよびレチノイドの代謝を遅らせる薬剤(例、リアロゾール)、甲状腺ホルモン、およびそれらのDDS(Drug Delivery System)製剤等が用いられる。
「化学療法剤」としては、例えば、アルキル化剤、代謝拮抗剤、抗癌性抗生物質、植物由来抗癌剤等が用いられる。
「アルキル化剤」としては、例えば、ナイトロジェンマスタード、塩酸ナイトロジェンマスタード−N−オキシド、クロラムブチル、シクロフォスファミド、イホスファミド、チオテパ、カルボコン、トシル酸インプロスルファン、ブスルファン、塩酸ニムスチン、ミトブロニトール、メルファラン、ダカルバジン、ラニムスチン、リン酸エストラムスチンナトリウム、トリエチレンメラミン、カルムスチン、ロムスチン、ストレプトゾシン、ピポブロマン、エトグルシド、カルボプラチン、シスプラチン、ミボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、アルトレタミン、アンバムスチン、塩酸ジブロスピジウム、フォテムスチン、プレドニムスチン、プミテパ、リボムスチン、テモゾロミド、トレオスルファン、トロフォスファミド、ジノスタチンスチマラマー、アドゼレシン、システムスチン、ビゼレシンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「代謝拮抗剤」としては、例えば、メルカプトプリン、6−メルカプトプリンリボシド、チオイノシン、メトトレキサート、ペメトレキセド、エノシタビン、シタラビン、シタラビンオクフォスファート、塩酸アンシタビン、5−FU系薬剤(例、フルオロウラシル、テガフール、UFT、ドキシフルリジン、カルモフール、ガロシタビン、エミテフール、カペシタビン)、アミノプテリン、ネルザラビン、ロイコボリンカルシウム、タブロイド、ブトシン、フォリネイトカルシウム、レボフォリネイトカルシウム、クラドリビン、エミテフール、フルダラビン、ゲムシタビン、ヒドロキシカルバミド、ペントスタチン、ピリトレキシム、イドキシウリジン、ミトグアゾン、チアゾフリン、アンバムスチン、ベンダムスチンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「抗癌性抗生物質」としては、例えば、アクチノマイシンD、アクチノマイシンC、マイトマイシンC、クロモマイシンA3、塩酸ブレオマイシン、硫酸ブレオマイシン、硫酸ペプロマイシン、塩酸ダウノルビシン、塩酸ドキソルビシン、塩酸アクラルビシン、塩酸ピラルビシン、塩酸エピルビシン、ネオカルチノスタチン、ミスラマイシン、ザルコマイシン、カルチノフィリン、ミトタン、塩酸ゾルビシン、塩酸ミトキサントロン、塩酸イダルビシンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「植物由来抗癌剤」としては、例えば、エトポシド、リン酸エトポシド、硫酸ビンブラスチン、硫酸ビンクリスチン、硫酸ビンデシン、テニポシド、パクリタキセル、ドセタキセル、ビノレルビンおよびそれらのDDS製剤等が用いられる。
「免疫療法剤(BRM)」としては、例えば、ピシバニール、クレスチン、シゾフィラン、レンチナン、ウベニメクス、インターフェロン、インターロイキン、マクロファージコロニー刺激因子、顆粒球コロニー刺激因子、エリスロポイエチン、リンホトキシン、BCGワクチン、コリネバクテリウムパルブム、レバミゾール、ポリサッカライドK、プロコダゾール、抗CTLA4抗体等が用いられる。
「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」における「細胞増殖因子」としては、細胞の増殖を促進する物質であればどのようなものでもよく、通常、分子量が20,000以下のペプチドで、受容体との結合により低濃度で作用が発揮される因子が挙げられ、具体的には、(1)EGF(epidermal growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、TGFα〕、(2)インシュリンまたはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、インシュリン、IGF(insulin−like growth factor)−1、IGF−2〕、(3)FGF(fibroblast growth factor)またはそれと実質的に同一の活性を有する物質〔例、酸性FGF、塩基性FGF、KGF(keratinocyte growth factor)、FGF−10〕、(4)その他の細胞増殖因子〔例、CSF(colony stimulating factor)、EPO(erythropoietin)、IL−2(interleukin−2)、NGF(nerve growth factor)、PDGF(platelet−derived growth factor)、TGFβ(transforming growth factor β)、HGF(hepatocyte growth factor)、VEGF(vascular endothelial growth factor)、ヘレグリン、アンジオポエチン〕が用いられる。
「細胞増殖因子の受容体」としては、上記の細胞増殖因子と結合能を有する受容体であればいかなるものであってもよく、具体的には、EGF受容体、ヘレグリン受容体(HER3等)、インシュリン受容体阻害剤、IGF受容体−1、IGF受容体−2、FGF受容体−1またはFGF受容体−2、VEGF受容体、アンジオポエチン受容体(Tie2等)、PDGF受容体、c−MET、c−Kit、Trk等が用いられる。
「細胞増殖因子ならびにその受容体の作用を阻害する薬剤」としては、EGF阻害剤、TGFα阻害剤、ヘレグリン阻害剤、インシュリン阻害剤、IGF阻害剤、FGF阻害剤、KGF阻害剤、CSF阻害剤、EPO阻害剤、IL−2阻害剤、NGF阻害剤、PDGF阻害剤、TGFβ阻害剤、HGF阻害剤、VEGF阻害剤、アンジオポエチン阻害剤、EGF受容体阻害剤、HER2阻害剤、HER4阻害剤、インシュリン受容体、IGF−1受容体阻害剤、IGF−2受容体阻害剤、FGF受容体−1阻害剤、FGF受容体−2阻害剤、FGF受容体−3阻害剤、FGF受容体−4阻害剤、VEGF受容体阻害剤、Tie−2阻害剤、PDGF受容体阻害剤、Abl阻害剤、Raf阻害剤、FLT3阻害剤、c−Kit阻害剤、Src阻害剤、PKC阻害剤、Trk阻害剤、Ret阻害剤、mTOR阻害剤、MEK(MEK1/2)阻害剤、MET阻害剤、Akt阻害剤、ERK阻害剤等が用いられる。より具体的に例示すると、抗VEGF抗体(Bevacizumab等)、抗HER2抗体(Trastuzumab、Pertuzumab等)、抗EGFR抗体(Cetuximab、Panitumumab、Matuzumab、Nimotuzumab等)、抗VEGFR抗体、Imatinib mesylate、Erlotinib、Gefitinib、Sorafenib、Sunitinib、Dasatinib、Lapatinib、Vatalanib、4-(4-フルオロ-2-メチル-1H-インドール-5-イルオキシ)-6-メトキシ-7-[3-(1-ピロリジニル)プロポキシ]キナゾリン(AZD-2171)、Lestaurtinib、Pazopanib、Canertinib、Tandutinib、3-(4-ブロモ-2,6-ジフルオロベンジルオキシ)-5-[3-[4-(1-ピロリジニル)ブチル]ウレイド]イソチアゾール-4-カルボキサミド(CP-547632)、Axitinib、N-(3,3-ジメチル-2,3-ジヒドロ-1H-インドール-6-イル)-2-(ピリジン-4-イルメチルアミノ)ピリジン-3-カルボキサミド(AMG-706)、Nilotinib、6-[4-(4-エチルピペラジン-1-イルメチル)フェニル]-N-[1(R)-フェニルエチル]-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-4-アミン(AEE-788)、Vandetanib、Temsirolimus、Everolimus、Silorimus、Enzastaurin、N-[4-[4-(4-メチルピペラジン-1-イル)-6-(3-メチル-1H-ピラゾール-5-イルアミノ)ピリミジン-2-イルスルファニル]フェニル]シクロプロパンカルボキサミド(VX-680)、リン酸 2-[N-[3-[4-[5-[N-(3-フルオロフェニル)カルバモイルメチル]-1H-ピラゾール-3-イルアミノ]キナゾリン-7-イルオキシ]プロピル]-N-エチルアミノ]エチル エステル(AZD-1152)、4-[9-クロロ-7-(2,6-ジフルオロフェニル)-5H-ピリミド[5,4-d][2]ベンズアゼピン-2-イルアミノ]安息香酸(MLN-8054)、N-[2-メトキシ-5-[(E)-2-(2,4,6-トリメトキシフェニル)ビニルスルホニルメチル]フェニル]グリシン ナトリウム塩(ON-1910Na)、4-[8-シクロペンチル-7(R)-エチル-5-メチル-6-オキソ-5,6,7,8-テトラヒドロプテリジン-2-イルアミノ]-3-メトキシ-N-(1-メチルピペリジン-4-イル)ベンズアミド(BI-2536)、5-(4-ブロモ-2-クロロフェニルアミノ)-4-フルオロ-1-メチル-1H-ベンズイミダゾール-6-カルボヒドロキサム酸 2-ヒドロキシエチル エステル(AZD-6244)、N-[2(R),3-ジヒドロキシプロポキシ]-3,4-ジフルオロ-2-(2-フルオロ-4-ヨードフェニルアミノ)ベンズアミド(PD-0325901)等が用いられる。
上記の薬剤の他に、細胞周期阻害薬(例、Aurora A阻害薬、Aurora B阻害薬、PLK阻害薬、CDK阻害薬)、アポトーシス誘導薬(例、Bcl−2阻害薬、IAP阻害薬、Nedd−8阻害薬)プロテアソーム阻害薬(例、ボルテゾミブ)、ヘッジホッグシグナル阻害薬(例、Vismodegib、LDE225、IPI−926)、Wntシグナル阻害薬(例、β−カテニン/TCF阻害薬、抗Wnt抗体)、Notchシグナル阻害薬(例、抗Notch抗体、γ−セクレターゼ阻害薬)、L−アスパラギナーゼ、アセグラトン、塩酸プロカルバジン、プロトポルフィリン・コバルト錯塩、水銀ヘマトポルフィリン・ナトリウム、トポイソメラーゼI阻害薬(例、イリノテカン、トポテカン)、トポイソメラーゼII阻害薬(例、ソブゾキサン)、分化誘導剤(例、レチノイド、ビタミンD類)、他の血管新生阻害薬(例、フマギリン、さめ抽出物、COX-2阻害薬)、α−ブロッカー(例、塩酸タムスロシン)、ビスホスホン酸(例、パミドロネート、ゾレドロネート)、サリドマイド、5−アザシチジン、デシタビン、抗CD20抗体等の抗腫瘍性抗体、毒素標識抗体等も用いることができる。
本発明化合物と併用薬物とを組み合わせることにより、
(1)本発明化合物または併用薬物を単独で投与する場合に比べて、その投与量を軽減することができる、
(2)患者の症状(軽症、重症等)に応じて、本発明化合物と併用する薬物を選択することができる、
(3)治療期間を長く設定することができる、
(4)治療効果の持続を図ることができる、
(5)本発明化合物と併用薬物とを併用することにより、相乗効果が得られる、等の優れた効果を得ることができる。
以下、本発明化合物と併用薬物を併用する場合を「本発明の併用剤」と称する。
本発明の併用剤の使用に際しては、本発明化合物と併用薬物の投与時期は限定されず、本発明化合物と併用薬物とを、投与対象に対し、同時に投与してもよいし、時間差をおいて投与してもよい。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている投与量に準ずればよく、投与対象、投与ルート、疾患、組み合わせ等により適宜選択することができる。
本発明化合物と併用薬物を併用する場合の投与形態としては、例えば、(1)本発明化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差をおいての投与(例えば、本発明化合物、次いで併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙げられる。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬物を0.01ないし100重量部用いればよい。
本発明の併用剤は、毒性が低く、例えば、本発明化合物または(および)上記併用薬物を自体公知の方法に従って、薬理学的に許容される担体と混合して医薬組成物、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤(ソフトカプセル剤を含む)、液剤、注射剤、坐剤、徐放剤等とした後に、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与)に安全に投与することができる。注射剤は、静脈内、筋肉内、皮下または臓器内投与あるいは直接病巣に投与することができる。
本発明の併用剤の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体としては、前記した本発明の医薬の製造に用いられてもよい薬理学的に許容される担体と同様のものが挙げられる。また、更に必要に応じ、前記した本発明の医薬の製造に用いられてもよい防腐剤、抗酸化剤、着色剤、甘味剤、吸着剤、湿潤剤等の添加剤を適宜、適量用いることもできる。
本発明の併用剤における本発明化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、疾患等により適宜選択することができる。
例えば、本発明の併用剤における本発明化合物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし100重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における併用薬物の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約0.01ないし90重量%、好ましくは約0.1ないし50重量%、さらに好ましくは約0.5ないし20重量%程度である。
本発明の併用剤における添加剤の含有量は、製剤の形態によって相違するが、通常製剤全体に対して約1ないし99.99重量%、好ましくは約10ないし90重量%程度である。
また、本発明化合物および併用薬物をそれぞれ別々に製剤化する場合も同様の含有量でよい。
これらの製剤は、製剤工程において通常一般に用いられる自体公知の方法により製造することができる。
例えば、本発明化合物または併用薬物は、分散剤(例、ツイーン(Tween)80(アトラスパウダー社製、米国)、HCO 60(日光ケミカルズ製)、ポリエチレングリコール、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン)、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム、マンニトール、ソルビトール、ブドウ糖)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸、メチルパラベン、プロピルパラベン、ベンジルアルコール)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール)等と共に水性注射剤に、あるいはオリーブ油、ゴマ油、綿実油、コーン油等の植物油、プロピレングリコール等の溶解補助剤に溶解、懸濁あるいは乳化して油性注射剤に成形し、注射剤とすることができる。
また、自体公知の方法に従い、本発明化合物または併用薬物に、例えば、賦形剤(例、乳糖、白糖、デンプン)、崩壊剤(例、デンプン、炭酸カルシウム)、結合剤(例、デンプン、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ヒドロキシプロピルセルロース)または滑沢剤(例、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ポリエチレングリコール 6000)等を添加して圧縮成形し、次いで必要により、味のマスキング、腸溶性あるいは持続性の目的のため自体公知の方法でコーティングすることにより経口投与製剤とすることができる。コーティングに用いられるコーティング剤としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリオキシエチレングリコール、ツイーン 80、プルロニック F68、セルロースアセテートフタレート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、ヒドロキシメチルセルロースアセテートサクシネート、オイドラギット(ローム社製、ドイツ、メタアクリル酸・アクリル酸共重合体)および色素(例、ベンガラ、二酸化チタン)等が用いられる。経口投与用製剤は速放性製剤、徐放性製剤のいずれであってもよい。
さらに、自体公知の方法に従い、本発明化合物または併用薬物を、油性基剤、水性基剤または水性ゲル基剤と混合することにより、油性または水性の固状、半固状あるいは液状の坐剤とすることができる。上記油性基剤としては、例えば、高級脂肪酸のグリセリド〔例、カカオ脂、ウイテプゾル類(ダイナマイトノーベル社製、ドイツ)〕、中鎖脂肪酸のグリセリド〔例、ミグリオール類(ダイナマイトノーベル社製、ドイツ)〕、あるいは植物油(例、ゴマ油、大豆油、綿実油)等が挙げられる。また、水性基剤としては、例えば、ポリエチレングリコール類、プロピレングリコール等が挙げられる。水性ゲル基剤としては、例えば、天然ガム類、セルロース誘導体、ビニール重合体、アクリル酸重合体等が挙げられる。
上記徐放性製剤としては、徐放性マイクロカプセル剤等が挙げられる。該徐放性マイクロカプセル剤は、自体公知の方法、例えば、下記〔2〕に示す方法にしたがって製造される。
本発明化合物は、固形製剤(例、散剤、顆粒剤、錠剤、カプセル剤)等の経口投与用製剤に成型するか、坐剤等の直腸投与用製剤に成型するのが好ましい。特に経口投与用製剤が好ましい。
併用薬物は、薬物の種類に応じて上記した剤形とすることができる。
以下に、〔1〕本発明化合物または併用薬物の注射剤およびその調製、〔2〕本発明化合物または併用薬物の徐放性製剤または速放性製剤およびその調製、〔3〕本発明化合物または併用薬物の舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤およびその調製について具体的に示す。
〔1〕注射剤およびその調製
本発明化合物または併用薬物を水に溶解してなる注射剤が好ましい。該注射剤には、安息香酸塩または/およびサリチル酸塩を含有させてもよい。
該注射剤は、本発明化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の双方を水に溶解することにより得られる。
上記安息香酸、サリチル酸の塩としては、例えば、ナトリウム,カリウム等のアルカリ金属塩、カルシウム,マグネシウム等のアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、メグルミン塩、その他トロメタモール等の有機塩基との塩等が挙げられる。
注射剤中の本発明化合物または併用薬物の濃度は、0.5ないし50w/v%、好ましくは3ないし20w/v%程度である。また安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の濃度は、0.5ないし50w/v%、好ましくは3ないし20w/v%程度である。
また、本注射剤には、一般に注射剤に使用される添加剤、例えば、安定化剤(例、アスコルビン酸、ピロ亜硫酸ナトリウム)、界面活性剤(例、ポリソルベート80、マクロゴール)、可溶剤(例、グリセリン、エタノール)、緩衝剤(例、リン酸及びそのアルカリ金属塩、クエン酸及びそのアルカリ金属塩)、等張化剤(例、塩化ナトリウム、塩化カリウム)、分散剤(例、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、デキストリン)、pH調節剤(例、塩酸、水酸化ナトリウム)、保存剤(例、パラオキシ安息香酸エチル、安息香酸)、溶解剤(例、濃グリセリン、メグルミン)、溶解補助剤(例、プロピレングリコール、白糖)、無痛化剤(例、ブドウ糖、ベンジルアルコール)等を適宜配合することができる。これらの添加剤は、一般に注射剤に通常用いられる割合で配合される。
注射剤は、pH調節剤の添加により、pH2ないし12、好ましくはpH2.5ないし8.0に調整するのがよい。
注射剤は、本発明化合物または併用薬物と所望により安息香酸塩または/およびサリチル酸塩の双方を、また必要により上記添加剤を水に溶解することにより得られる。これらの溶解はどのような順序で行ってもよく、従来の注射剤の製法と同様に適宜行うことができる。
注射用水溶液は加温するのがよく、また通常の注射剤と同様に、例えば、濾過滅菌、高圧加熱滅菌等を行うことにより注射剤として供することができる。
注射用水溶液は、例えば、100ないし121℃の条件で5ないし30分間高圧加熱滅菌するのがよい。
さらに多回分割投与製剤として使用できるように、溶液の抗菌性を付与した製剤としてもよい。
〔2〕徐放性製剤または速放性製剤およびその調製
本発明化合物または併用薬物を含んでなる核を所望により水不溶性物質や膨潤性ポリマー等の被膜剤で被覆してなる徐放性製剤が好ましい。例えば、1日1回投与型の経口投与用徐放性製剤が好ましい。
被膜剤に用いられる水不溶性物質としては、例えば、エチルセルロース、ブチルセルロース等のセルロースエーテル類、セルロースアセテート、セルロースプロピオネート等のセルロースエステル類、ポリビニルアセテート、ポリビニルブチレート等のポリビニルエステル類、アクリル酸/メタクリル酸共重合体、メチルメタクリレート共重合体、エトキシエチルメタクリレート/シンナモエチルメタクリレート/アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メタクリル酸メチル)、ポリメタクリレート、ポリメタクリルアミド、アミノアルキルメタクリレート共重合体、ポリ(メタクリル酸アンヒドリド)、グリシジルメタクリレート共重合体、とりわけオイドラギットRS−100、RL−100、RS−30D、RL−30D、RL−PO、RS−PO(アクリル酸エチル・メタアクリル酸メチル・メタアクリル酸塩化トリメチル・アンモニウムエチル共重合体)、オイドラギットNE−30D(メタアクリル酸メチル・アクリル酸エチル共重合体)等のオイドラギット類(ローム・ファーマ社)等のアクリル酸系ポリマー、硬化ヒマシ油(例、ラブリワックス(LUBRI WAX;フロイント産業))等の硬化油、カルナバワックス、脂肪酸グリセリンエステル、パラフィン等のワックス類、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
膨潤性ポリマーとしては、酸性の解離基を有し、pH依存性の膨潤を示すポリマーが好ましく、胃内のような酸性領域では膨潤が少なく、小腸や大腸等の中性領域で膨潤が大きくなる酸性の解離基を有するポリマーが好ましい。
このような酸性の解離基を有し、pH依存性の膨潤を示すポリマーとしては、例えば、カーボマー(Carbomer)934P、940、941、974P、980、1342等、ポリカーボフィル(polycarbophil)、カルシウムポリカーボフィル(calcium polycarbophil)(前記はいずれもBFグッドリッチ社製)、ハイビスワコー103、104、105、304(いずれも和光純薬(株)製)等の架橋型ポリアクリル酸重合体が挙げられる。
徐放性製剤に用いられる被膜剤は、親水性物質をさらに含んでいてもよい。
該親水性物質としては、例えば、プルラン、デキストリン、アルギン酸アルカリ金属塩等の硫酸基を有していてもよい多糖類、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム等のヒドロキシアルキルまたはカルボキシアルキルを有する多糖類、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール等が挙げられる。
徐放性製剤の被膜剤における水不溶性物質の含有率は、約30ないし約90%(w/w)、好ましくは約35ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約40ないし75%(w/w)であり、膨潤性ポリマーの含有率は、約3ないし約30%(w/w)、好ましくは約3ないし約15%(w/w)である。被膜剤は親水性物質をさらに含んでいてもよく、その場合被膜剤における親水性物質の含有率は、約50%(w/w)以下、好ましくは約5ないし約40%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし約35%(w/w)である。ここで上記%(w/w)は、被膜剤液から溶媒(例、水、メタノール、エタノール等の低級アルコール)を除いた被膜剤組成物に対する重量%を示す。
徐放性製剤は、以下に例示するように薬物を含む核を調製し、次いで得られた核を、水不溶性物質や膨潤性ポリマー等を加熱溶解あるいは溶媒に溶解または分散させた被膜剤液で被覆することにより製造される。
I.薬剤を含む核の調製
被膜剤で被覆される薬物を含む核(以下、単に核と称することがある)の形態は特に制限されないが、好ましくは顆粒あるいは細粒等の粒子状に形成される。
核が顆粒または細粒の場合、その平均粒子径は、好ましくは約150ないし約2,000μm、さらに好ましくは約500ないし約1,400μmである。
核の調製は通常の製造方法で実施することができる。例えば、薬物に適当な賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定化剤等を混合し、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法等により調製する。
核の薬物含量は、約0.5ないし約95%(w/w)、好ましくは約5.0ないし約80%(w/w)、さらに好ましくは約30ないし約70%(w/w)である。
核に含まれる賦形剤としては、例えば、白糖、乳糖、マンニトール、グルコース等の糖類、澱粉、結晶セルロース、リン酸カルシウム、コーンスターチ等が用いられる。中でも、結晶セルロース、コーンスターチが好ましい。
結合剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、プルロニックF68、アラビアゴム、ゼラチン、澱粉等が用いられる。崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム(ECG505)、クロスカルメロースナトリウム(Ac−Di−Sol)、架橋型ポリビニルピロリドン(クロスポビドン)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(L−HPC)等が用いられる。中でも、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロースが好ましい。滑沢剤、凝集防止剤としては、例えば、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよびその無機塩、また潤滑剤としてポリエチレングリコール等が用いられる。安定化剤としては、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸が用いられる。
核は上記製造法以外にも、例えば、核の中心となる不活性担体粒子上に水、低級アルコール(例、メタノール、エタノール)等の適当な溶媒に溶解した結合剤をスプレーしながら、薬物あるいはこれと賦形剤、滑沢剤等との混合物を少量ずつ添加して行なう転動造粒法、パンコーティング法、流動層コーティング法や溶融造粒法によっても調製することができる。不活性担体粒子としては、例えば、白糖、乳糖、澱粉、結晶セルロース、ワックス類で製造されたものが使用でき、その平均粒子径は約100μmないし約1,500μmであるものが好ましい。
核に含まれる薬物と被膜剤とを分離するために、防護剤で核の表面を被覆してもよい。防護剤としては、例えば、前記親水性物質や、水不溶性物質等が用いられる。防護剤は、好ましくはポリエチレングリコールやヒドロキシアルキルまたはカルボキシアルキルを有する多糖類、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースが用いられる。該防護剤は、安定化剤として、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸や、タルク等の滑沢剤を含んでいてもよい。防護剤を用いる場合、その被覆量は核に対して約1ないし約15%(w/w)、好ましくは約1ないし約10%(w/w)、さらに好ましくは約2ないし約8%(w/w)である。
防護剤は通常のコーティング法により被覆することができ、具体的には、防護剤を、例えば、流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで被覆することができる。
II.核の被膜剤による被覆
前記Iで得られた核を、前記水不溶性物質及びpH依存性の膨潤性ポリマー、および親水性物質を加熱溶解あるいは溶媒に溶解または分散させた被膜剤液により被覆することにより、徐放性製剤が製造される。
核の被膜剤液による被覆方法として、例えば、噴霧コーティングする方法等が挙げられる。
被膜剤液中の水不溶性物質、膨潤性ポリマーまたは親水性物質の組成比は、被膜中の各成分の含有率がそれぞれ前記含有率となるように適宜選ばれる。
被膜剤の被覆量は、核(防護剤の被覆量を含まない)に対して約1ないし約90%(w/w)、好ましくは約5ないし約50%(w/w)、さらに好ましくは約5ないし約35%(w/w)である。
被膜剤液の溶媒としては、水または有機溶媒を単独であるいは両者の混液を用いることができる。混液を用いる際の水と有機溶媒との混合比(水/有機溶媒:重量比)は、1ないし100%の範囲で変化させることができ、好ましくは1ないし約30%である。該有機溶媒としては、水不溶性物質を溶解するものであれば特に限定されないが、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール等の低級アルコール、アセトン等の低級アルカノン、アセトニトリル、クロロホルム、メチレンクロライド等が用いられる。このうち低級アルコールが好ましく、エチルアルコール、イソプロピルアルコールが特に好ましい。水及び水と有機溶媒との混液が、被膜剤の溶媒として好ましく用いられる。この時、必要であれば被膜剤液中に、被膜剤液安定化のために、酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸、マレイン酸等の酸を加えてもよい。
噴霧コーティングにより被覆する場合の操作は、通常のコーティング法により実施することができ、具体的には、被膜剤液を、例えば、流動層コーティング法、パンコーティング法等により核にスプレーコーティングすることで実施することができる。この時必要であれば、タルク、酸化チタン、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、軽質無水ケイ酸等を滑沢剤として、グリセリン脂肪酸エステル、硬化ヒマシ油、クエン酸トリエチル、セチルアルコール、ステアリルアルコール等を可塑剤として添加してもよい。
被膜剤による被膜後、必要に応じてタルク等の帯電防止剤を混合してもよい。
速放性製剤は、液状(溶液、懸濁液、乳化物等)であっても固形状(粒子状、丸剤、錠剤等)であってもよい。速放性製剤としては、経口投与剤、注射剤等非経口投与剤が用いられるが、経口投与剤が好ましい。
速放性製剤は、通常、活性成分である薬物に加えて、製剤分野で慣用される担体、添加剤や賦形剤(以下、賦形剤と略称することがある)を含んでいてもよい。用いられる賦形剤は、製剤賦形剤として常用される賦形剤であれば特に限定されない。例えば、経口固形製剤用の賦形剤としては、乳糖、デンプン、コーンスターチ、結晶セルロース(旭化成(株)製、アビセルPH101等)、粉糖、グラニュー糖、マンニトール、軽質無水ケイ酸、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、L−システイン等が挙げられ、好ましくはコーンスターチおよびマンニトール等が挙げられる。これらの賦形剤は、一種または二種以上を組み合わせて使用できる。賦形剤の含有量は、速放性製剤全量に対して、例えば、約4.5ないし約99.4w/w%、好ましくは約20ないし約98.5w/w%、さらに好ましくは約30ないし約97w/w%である。
速放性製剤における薬物の含量は、速放性製剤全量に対して、約0.5ないし約95w/w%、好ましくは約1ないし約60w/w%の範囲から適宜選択することができる。
速放性製剤が経口固型製剤の場合、通常上記成分に加えて、崩壊剤を含有する。このような崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースカルシウム(五徳薬品製、ECG−505)、クロスカルメロースナトリウム(例えば、旭化成(株)製、アクジゾル)、クロスポビドン(例えば、BASF社製、コリドンCL)、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース(信越化学(株))、カルボキシメチルスターチ(松谷化学(株))、カルボキシメチルスターチナトリウム(木村産業製、エキスプロタブ)、部分α化デンプン(旭化成(株)製、PCS)等が用いられ、例えば、水と接触して吸水、膨潤、あるいは核を構成している有効成分と賦形剤との間にチャネルを作る等により顆粒を崩壊させるものを用いることができる。これらの崩壊剤は、一種または二種以上を組み合わせて使用できる。崩壊剤の配合量は、用いる薬物の種類や配合量、放出性の製剤設計等により適宜選択されるが、速放性製剤全量に対して、例えば、約0.05ないし約30w/w%、好ましくは約0.5ないし約15w/w%である。
速放性製剤が経口固型製剤である場合、上記の組成に加えて、所望により固型製剤において慣用の添加剤をさらに含んでいてもよい。このような添加剤としては、例えば、結合剤(例えば、ショ糖、ゼラチン、アラビアゴム末、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、プルラン、デキストリン等)、滑沢剤(例えば、ポリエチレングリコール、ステアリン酸マグネシウム、タルク、軽質無水ケイ酸(例えば、アエロジル(日本アエロジル))、界面活性剤(例えば、アルキル硫酸ナトリウム等のアニオン系界面活性剤、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体等の非イオン系界面活性剤等)、着色剤(例えば、タール系色素、カラメル、ベンガラ、酸化チタン、リボフラビン類)、必要ならば、矯味剤(例えば、甘味剤、香料等)、吸着剤、防腐剤、湿潤剤、帯電防止剤等が用いられる。また、安定化剤として酒石酸、クエン酸、コハク酸、フマル酸等の有機酸を加えてもよい。
上記結合剤としては、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリエチレングリコールおよびポリビニルピロリドン等が好ましく用いられる。
速放性製剤は、通常の製剤の製造技術に基づき、前記各成分を混合し、必要により、さらに練合し、成型することにより調製することができる。上記混合は、一般に用いられる方法、例えば、混合、練合等により行われる。具体的には、例えば、速放性製剤を粒子状に形成する場合、前記徐放性製剤の核の調製法と同様の手法により、バーチカルグラニュレーター、万能練合機(畑鉄工所製)、流動層造粒機FD−5S(パウレック社製)等を用いて混合しその後、湿式押し出し造粒法、流動層造粒法等により造粒することにより調製することができる。
このようにして得られた速放性製剤と徐放性製剤とは、そのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に常法により別々に製剤化後、同時あるいは任意の投与間隔を挟んで組み合わせて投与する製剤としてもよく、また両者をそのままあるいは適宜、製剤賦形剤等と共に一つの経口投与製剤(例、顆粒剤、細粒剤、錠剤、カプセル)に製剤化してもよい。両製剤を顆粒あるいは細粒に製造して、同一のカプセル等に充填して経口投与用製剤としてもよい。
〔3〕舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤およびその調製
舌下錠、バッカル製剤、口腔内速崩壊剤は、錠剤等の固形製剤であってもよいし、口腔粘膜貼付錠(フィルム)であってもよい。
舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤としては、本発明化合物または併用薬物と賦形剤とを含有する製剤が好ましい。また、滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤等の補助剤を含有していてもよい。また、吸収を容易にし、生体内利用率を高めるためにβ−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリン誘導体(例、ヒドロキシプロピル−β−シクロデキストリン)等を含有していてもよい。
上記賦形剤としては、乳糖、白糖、D−マンニトール、デンプン、結晶セルロース、軽質無水ケイ酸等が挙げられる。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、タルク、コロイドシリカ等が挙げられ、特に、ステアリン酸マグネシウムやコロイドシリカが好ましい。等張化剤としては、塩化ナトリウム、グルコース、フルクトース、マンニトール、ソルビトール、ラクトース、サッカロース、グリセリン、尿素等が挙げられ、特にマンニトールが好ましい。親水性担体としては、結晶セルロース、エチルセルロース、架橋性ポリビニルピロリドン、軽質無水珪酸、珪酸、リン酸二カルシウム、炭酸カルシウム等の膨潤性親水性担体が挙げられ、特に結晶セルロース(例、微結晶セルロース)が好ましい。水分散性ポリマーとしては、ガム(例、トラガカントガム、アカシアガム、グアーガム)、アルギン酸塩(例、アルギン酸ナトリウム)、セルロース誘導体(例、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、ゼラチン、水溶性デンプン、ポリアクリル酸(例、カーボマー)、ポリメタクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリビニルピロリドン、ポリカーボフィル、アスコルビン酸、パルミチン酸塩等が挙げられ、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリアクリル酸、アルギン酸塩、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール等が好ましい。特にヒドロキシプロピルメチルセルロースが好ましい。安定化剤としては、システイン、チオソルビトール、酒石酸、クエン酸、炭酸ナトリウム、アスコルビン酸、グリシン、亜硫酸ナトリウム等が挙げられ、特に、クエン酸やアスコルビン酸が好ましい。
舌下錠、バッカルまたは口腔内速崩壊剤は、本発明化合物または併用薬物と賦形剤とを自体公知の方法により混合することにより製造することができる。さらに、所望により上記した滑沢剤、等張化剤、親水性担体、水分散性ポリマー、安定化剤、着色剤、甘味剤、防腐剤等の補助剤を混合してもよい。上記成分を同時に若しくは時間差をおいて混合した後、加圧打錠成形することにより舌下錠、バッカル錠または口腔内速崩壊錠が得られる。適度な硬度を得るため、打錠成形の過程の前後において必要に応じ水やアルコール等の溶媒を用いて加湿・湿潤させ、成形後、乾燥させて製造してもよい。
粘膜貼付錠(フィルム)に成型する場合は、本発明化合物または併用薬物および上記した水分散性ポリマー(好ましくは、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース)、賦形剤等を水等の溶媒に溶解させ、得られる溶液を流延させて(cast)フィルムとする。さらに、可塑剤、安定剤、酸化防止剤、保存剤、着色剤、緩衝剤、甘味剤等の添加物を加えてもよい。フィルムに適度の弾性を与えるために、ポリエチレングリコールやプロピレングリコール等のグリコール類を含有させたり、口腔の粘膜ライニングへのフィルムの接着を高めるために、生物接着性ポリマー(例、ポリカーボフィル、カルボポール)を含有させてもよい。流延は、非接着性表面に溶液を注ぎ、ドクターブレード等の塗布用具で均一な厚さ(好ましくは10ないし1000ミクロン程度)にそれを広げ、次いで溶液を乾燥してフィルムを形成することにより達成される。このように形成されたフィルムは、室温若しくは加温下乾燥させ、所望の表面積に切断すればよい。
好ましい口腔内速崩壊剤としては、本発明化合物または併用薬物と、本発明化合物または併用薬物とは不活性である水溶性若しくは水拡散性キャリヤーとの網状体からなる固体状の急速拡散投与剤が挙げられる。該網状体は、本発明化合物または併用薬物を適当な溶媒に溶解した溶液から構成されている固体状の該組成物から溶媒を昇華することによって得られる。
該口腔内速崩壊剤の組成物中には、本発明化合物または併用薬物に加えて、マトリックス形成剤と二次成分とを含んでいるのが好ましい。
該マトリックス形成剤としては、ゼラチン類、デキストリン類ならびに大豆、小麦ならびにオオバコ(psyllium)種子蛋白等の動物性蛋白類若しくは植物性蛋白類;アラビアゴム、グアーガム、寒天ならびにキサンタン等のゴム質物質;多糖類;アルギン酸類;カルボキシメチルセルロース類;カラゲナン類;デキストラン類;ペクチン類;ポリビニルピロリドン等の合成ポリマー類;ゼラチン−アラビアゴムコンプレックス等から誘導される物質が含まれる。さらに、マンニトール、デキストロース、ラクトース、ガラクトースならびにトレハロース等の糖類;シクロデキストリン等の環状糖類;リン酸ナトリウム、塩化ナトリウムならびにケイ酸アルミニウム等の無機塩類;グリシン、L−アラニン、L−アスパラギン酸、L−グルタミン酸、L−ヒドロキシプロリン、L−イソロイシン、L−ロイシンならびにL−フェニルアラニン等の炭素原子数が2から12までのアミノ酸等が含まれる。
マトリックス形成剤は、その1種若しくはそれ以上を、固形化の前に、溶液または懸濁液中に導入することができる。かかるマトリックス形成剤は、界面活性剤に加えて存在していてもよく、また界面活性剤が排除されて存在していてもよい。マトリックス形成剤は、そのマトリックスを形成することに加えて、本発明化合物または併用薬物の拡散状態をその溶液または懸濁液中に維持する助けをすることができる。
保存剤、酸化防止剤、界面活性剤、増粘剤、着色剤、pH調整剤、香味料、甘味料若しくは食味マスキング剤等の二次成分を組成物中に含有していてよい。適当な着色剤としては、赤色、黒色ならびに黄色酸化鉄類およびエリス・アンド・エベラールド社のFD&Cブルー2号ならびにFD&Cレッド40号等のFD&C染料が挙げられる。適当な香味料には、ミント、ラズベリー、甘草、オレンジ、レモン、グレープフルーツ、カラメル、バニラ、チェリーならびにグレープフレーバーおよびこれらを組合せたものが含まれる。適当なpH調整剤には、クエン酸、酒石酸、リン酸、塩酸およびマレイン酸が含まれる。適当な甘味料としては、アスパルテーム、アセスルフェームKならびにタウマチン等が含まれる。適当な食味マスキング剤としては、重炭酸ナトリウム、イオン交換樹脂、シクロデキストリン包接化合物、吸着質物質ならびにマイクロカプセル化アポモルフィンが含まれる。
製剤は、通常約0.1ないし約50重量%、好ましくは約0.1ないし約30重量%の本発明化合物または併用薬物を含み、約1分ないし約60分の間、好ましくは約1分ないし約15分の間、より好ましくは約2分ないし約5分の間に(水に)本発明化合物または併用薬物の90%以上を溶解させることが可能な製剤(上記、舌下錠、バッカル等)や、口腔内に入れられて1ないし60秒以内に、好ましくは1ないし30秒以内に、さらに好ましくは1ないし10秒以内に崩壊する口腔内速崩壊剤が好ましい。
上記賦形剤の製剤全体に対する含有量は、約10ないし約99重量%、好ましくは約30ないし約90重量%である。β−シクロデキストリンまたはβ−シクロデキストリン誘導体の製剤全体に対する含有量は、0ないし約30重量%である。滑沢剤の製剤全体に対する含有量は、約0.01ないし約10重量%、好ましくは約1ないし約5重量%である。等張化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約90重量%、好ましくは、約10ないし約70重量%である。親水性担体の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約50重量%、好ましくは約10ないし約30重量%である。水分散性ポリマーの製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約30重量%、好ましくは約10ないし約25重量%である。安定化剤の製剤全体に対する含有量は、約0.1ないし約10重量%、好ましくは約1ないし約5重量%である。上記製剤はさらに、着色剤、甘味剤、防腐剤等の添加剤を必要に応じて含有していてもよい。
本発明の併用剤の投与量は、本発明化合物の種類、年齢、体重、症状、剤形、投与方法、投与期間等により異なるが、例えば、癌患者(成人、体重約60kg)一人あたり、通常、本発明化合物および併用薬物として、それぞれ1日約0.01ないし約1000mg/kg、好ましくは約0.01ないし約100mg/kg、より好ましくは約0.1ないし約100mg/kg、とりわけ約0.1ないし約50mg/kgを、なかでも約1.5ないし約30mg/kgを1日1回から数回に分けて静脈投与される。もちろん、前記したように投与量は種々の条件で変動するので、前記投与量より少ない量で十分な場合もあり、また範囲を超えて投与する必要のある場合もある。
併用薬物は、副作用が問題とならない範囲でどのような量を設定することも可能である。併用薬物としての一日投与量は、症状の程度、投与対象の年齢、性別、体重、感受性差、投与の時期、間隔、医薬製剤の性質、調剤、種類、有効成分の種類等によって異なり、特に限定されないが、薬物の量として通常、たとえば経口投与で哺乳動物1kg体重あたり約0.001ないし2000mg、好ましくは約0.01ないし500mg、さらに好ましくは、約0.1ないし100mg程度であり、これを通常1日1ないし4回に分けて投与する。
本発明の併用剤を投与するに際しては、本発明化合物と併用薬物とを同時期に投与してもよいが、併用薬物を先に投与した後、本発明化合物を投与してもよいし、本発明化合物を先に投与し、その後で併用薬物を投与してもよい。時間差をおいて投与する場合、時間差は投与する有効成分、剤形、投与方法により異なるが、例えば、併用薬物を先に投与する場合、併用薬物を投与した後1分ないし3日以内、好ましくは10分ないし1日以内、より好ましくは15分ないし1時間以内に本発明化合物を投与する方法が挙げられる。本発明化合物を先に投与する場合、本発明化合物を投与した後、1分ないし1日以内、好ましくは10分ないし6時間以内、より好ましくは15分ないし1時間以内に併用薬物を投与する方法が挙げられる。
好ましい投与方法としては、例えば、経口投与製剤に成型された併用薬物約0.001ないし200mg/kgを経口投与し、約15分後に経口投与製剤に成型された本発明化合物約0.005ないし100mg/kgを1日量として経口投与する。
さらに、本発明化合物または本発明の併用剤は、非薬剤療法と併用して用いることができる。具体的には、本発明化合物または本発明の併用剤は、例えば、(1)手術、(2)アンジオテンシンII等を用いる昇圧化学療法、(3)遺伝子療法、(4)温熱療法、(5)凍結療法、(6)レーザー焼灼法、(7)放射線療法等の非薬剤療法と組み合わせることもできる。
例えば、本発明化合物または本発明の併用剤を手術等の前または後に、あるいはこれら2、3種を組み合わせた治療前または後に使用することによって、耐性発現の阻止、無病期(Disease-Free Survival)の延長、癌転移あるいは再発の抑制、延命等の効果が得られる。
また、本発明化合物または本発明の併用剤による治療と、支持療法〔(i)各種感染病の併発に対する抗生物質(例、パンスポリン等のβ−ラクタム系、クラリスロマイシン等のマクロライド系)の投与、(ii)栄養障害改善のための高カロリー輸液、アミノ酸製剤、総合ビタミン剤の投与、(iii)疼痛緩和のためのモルヒネ投与、(iv)悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、白血球減少、血小板減少、ヘモグロビン濃度低下、脱毛、肝障害、腎障害、DIC、発熱等のような副作用を改善する薬剤の投与および(v)癌の多剤耐性を抑制するための薬剤の投与等〕を組み合わせることもできる。
前記の処置を施す前または施した後に、本発明化合物または本発明の併用剤を経口投与(徐放性を含む)、静脈内投与(bolus、infusion、包接体を含む)、皮下および筋注(bolus、infusion、徐放性を含む)、経皮、腫瘍内および近位投与によって投与するのが好ましい。
手術等の前に本発明化合物または本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、例えば、手術等の約30分ないし24時間前に1回投与することもできるし、あるいは手術等の約3ヶ月ないし6ヶ月前に1ないし3サイクルに分けて投与することもできる。このように、手術等の前に本発明化合物または本発明の併用剤を投与することにより、例えば、癌組織を縮小させることができるので、手術等がしやすくなる。
手術等の後に本発明化合物または本発明の併用剤を投与する場合の時期としては、手術等の約30分ないし24時間後に、例えば、数週間ないし3ヶ月単位で反復投与することができる。このように、手術等の後に本発明化合物または本発明の併用剤を投与することにより、手術等の効果を高めることができる。
以下に参考例、実施例、製剤例および試験例を挙げて、本発明を更に具体的に説明するが、これによって本発明が限定されるものではない。
参考例および実施例において、化合物純度は以下のHPLC条件により測定した。
機器:島津製作所LC-10Avpシステム
カラム:CAPSEL PAK C18UG120 S-3μm, 2.0 X 50mm
溶媒:A液;0.1% トリフルオロ酢酸含有水、
B液;0.1% トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエントサイクル: 0.00分(A液/B液=90/10)、4.00分(A液/B液=5/95)、5.50分(A液/B液=5/95)、5.51分(A液/B液=90/10)、8.00分(A液/B液=90/10)
注入量:2μL、流速:0.5 mL/min、検出法:UV 220nm
参考例および実施例において、分取HPLCの精製は以下の条件により行った。
機器:ギルソン社ハイスループット精製システム
カラム:YMC CombiPrep ODS-A, S-5 μm, 50 X 20 mm
検出法:UV 220 nm
溶媒:A液;0.1% トリフルオロ酢酸含有水、
B液;0.1% トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエントサイクル:代表例 0.00分(A液/B液=98/2)、1.00分(A液/B液=98/2)、5.20分(A液/B液=0/100)、6.40分(A液/B液=0/100)、6.50分(A液/B液=98/2)、6.60分(A液/B液=98/2)、流速:25 mL/min、あるいは、
0.00分(A液/B液=90/10)、1.00分(A液/B液=90/10)、4.00分(A液/B液=10/95)、8.50分(A液/B液=10/95)、8.60分(A液/B液=90/10)、8.70分(A液/B液=90/10)、流速:20 mL/min
参考例および実施例において、マススペクトル(MS)は以下の条件により測定した。
測定機器:マイクロマス社 プラットフォームII、またはウオーターズ社 ZMD
イオン化法:大気圧化学イオン化法(Atmospheric Pressure Chemical Ionization:APCI)または電子衝撃イオン化法(Electron Spray Ionization:ESI)
参考例および実施例において、HPLC-マススペクトル(LC-MS)は以下の条件により測定した。
測定機器:マイクロマス社 ZMD、アジレントテクノロジー社 HP1100 および 1200 LC/MSD
カラム:CAPCELL PAK C18UG120, S-3μm, 1.5 X 35 mm
溶媒:A液;0.05% トリフルオロ酢酸含有水、
B液;0.04% トリフルオロ酢酸含有アセトニトリル
グラジエントサイクル: 0.00分(A液/B液=90/10)、2.00分(A液/B液=5/95)、2.75分(A液/B液=5/95)、2.76分(A液/B液=90/10)、3.45分(A液/B液=90/10)
注入量:2μL、流速:0.5 mL/min、検出法:UV 220 nm
イオン化法:電子衝撃イオン化法(Electron Spray Ionization:ESI)
1H-NMRスペクトルは、内部標準としてテトラメチルシランを用いてブルカー製AVANCE DPX-300(300MHz)、ブルカー製AV-300M(300MHz)およびVARIAN Mercury-300(300MHz)で測定し、全δ値をppmで示した。
マイクロウェーブ反応装置は、バイオタージ製Emrys Optimizerを用いた。
混合溶媒において示した数値は、特に断らない限り、各溶媒の容積混合比である。%は、特に断らない限り、重量パーセントを意味する。本明細書中における室温(常温)とは、約10℃から約35℃の温度を表すが、特に厳密に限定されるものではない。
その他の本文中で用いられている略号は下記の意味を表す。
s :シングレット(singlet)
d :ダブレット(doublet)
t :トリプレット(triplet)
q :カルテット(quartet)
m :マルチプレット(multiplet)
br:ブロード(broad)
J :カップリング定数(coupling constant)
Hz:ヘルツ(Hertz)
CDCl3:重クロロホルム
DMSO-d6:ジメチルスルホキシド-d6
CD3OD :重メタノール
1H-NMR:プロトン核磁気共鳴
DMF:N,N-ジメチルホルムアミド
THF:テトラヒドロフラン
WSCD:水溶性カルボジイミド(1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)塩酸塩
HOBt:1-ヒドロキシベンゾトリアゾール
mCPBA:メタクロロ過安息香酸
CDI:N,N’-カルボニルジイミダゾール
DMT-MM:4-(4,6-ジメトキシ-1,3,5-トリアジン-2-イル)-4-メチルモルホリニウムクロリド
DPPA:ジフェニルリン酸アジド
DME:1,2-ジメトキシエタン
Me:メチル
Et:エチル
HATU: O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)N,N,N’,N’−テトラメチルウロニウム ヘキサフルオロホスフェート
DIPEA:ジイソプロピルエチルアミン
参考例1
4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン-5-カルバルデヒドの製造
氷冷したオキシ塩化リン(52.2 g, 340 mmol)へDMF(3.10 mL, 40 mmol)を滴下し、室温で30分間撹拌した。4,6-ジヒドロキシ-2-メチルピリミジン(5.04 g, 40 mmol)を少量ずつ加え、室温で1時間、120℃で10時間撹拌した。反応混合物を冷却後、氷へ加えた。酢酸エチル、ジエチルエーテルを加えて、不溶物をろ去した後、ろ液を酢酸エチル/ジエチルエーテル=1/4溶液で3回抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=95:5→75:25)で精製し、題記化合物(3.46 g, 45%)を黄色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:2.78 (3 H, s), 10.44 (1 H, s).
参考例2
4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例1の化合物(5.73 g, 30 mmol)、アミド硫酸(3.50 g, 36 mmol)、tert-ブタノール(100 mL)、水(25 mL)の混合物に、亜塩素酸ナトリウム(4.07 g, 36 mmol)の水(25 mL)溶液を水浴上で加えた。tert-ブタノール(20 mL)、水(5 mL)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、4,6-ジクロロ-2-メチルピリミジン-5-カルボン酸の粗生成物(5.95 g, 96%)を黄色粉末として得た。この粗生成物(5.80 g, 28 mmol)のTHF(50 mL)溶液に、塩化オキサリル(3.66 mL, 42 mmol)、DMF(3滴)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、トルエンを加え、再度減圧濃縮した。残渣にエタノール(50 mL)、トリエチルアミン(5.85 mL, 42 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=99:1→90:10)で精製し、題記化合物(5.69 g, 84%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.42 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.73 (3 H, s), 4.48 (2 H, q, J = 7.1 Hz).
参考例3
4-クロロ-5-ヒドロキシ-2,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例2の化合物(3.53 g, 15 mmol)、ザルコシンエチルエステル塩酸塩(2.53 g, 16.5 mmol)、トリエチルアミン(4.60 mL, 33 mmol)、THF(30 mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣のエタノール(100 mL)溶液に、エタノール(15 mL)で希釈したナトリウムエトキシドの20%エタノール溶液(5.10 g, 15 mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(18 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水、ジエチルエーテルで順次洗浄し、題記化合物(3.62 g, 89%)を淡茶色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.46 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.74 (3 H, s), 3.94 (3 H, s), 4.49 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 9.08 (1 H, s).
参考例4
4-クロロ-2,7-ジメチル-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例3の化合物(2.16 g, 8.0 mmol)、DMF(20 mL)の混合物に、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル(2.04 g, 8.8 mmol)、炭酸セシウム(2.87 g, 8.8 mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=95:5→80:20)で精製し、題記化合物(2.62 g, 93%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.44 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.76 (3 H, s), 4.04 (3 H, s), 4.46 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.50 (2 H, q, J = 8.3 Hz).
参考例5
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例4の化合物(288 mg, 0.82 mmol)、2規定水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)、エタノール(3 mL)、THF(2 mL)の混合物を80℃で2時間撹拌した。2規定水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、80℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、2規定水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)を加え、100℃で30分間撹拌した。2-メトキシエタノール(2 mL)を加え、100℃で終夜撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(7 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の粗生成物(248 mg)を得た。この粗生成物(248 mg)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(234 mg, 1.2 mmol)、WSCD(307 mg, 1.6 mmol)、HOBt(216 mg, 1.6 mmol)、トリエチルアミン(0.223 mL, 1.6 mmol)、DMF(5 mL)の混合物を室温で2時間撹拌した。反応混合物に水、酢酸エチルを加えた。析出した固体をろ取し、水、酢酸エチルで順次洗浄し、題記化合物(290 mg, 79%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.21 - 1.54 (2 H, m), 1.80 - 1.94 (2 H, m), 2.35 (3 H, s), 2.77 - 2.93 (1 H, m), 3.01 - 3.18 (1 H, m), 3.60 - 3.74 (1 H, m), 3.81 (3 H, s), 3.93 - 4.14 (3 H, m), 4.18 - 4.30 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.19 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 7.43 (1 H, d, J = 7.6 Hz), 12.13 (1 H, s).
参考例6
4-クロロ-5-エトキシ-2,7-ジメチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例3の化合物(269 mg, 1.0 mmol)、硫酸ジエチル(463 mg, 3.0 mmol)、炭酸カリウム(691 mg, 5.0 mmol)、アセトン(20 mL)の混合物を終夜加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=95:5→80:20)で精製し、題記化合物(294 mg, 99%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.45 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 1.48 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.75 (3 H, s), 4.03 (3 H, s), 4.18 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 4.43 (2 H, q, J = 7.2 Hz).
参考例7
5-エトキシ-2,7-ジメチル-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例6の化合物(268 mg, 0.90 mmol)、酢酸ナトリウム(82 mg, 1.0 mmol)、酢酸(2 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体をろ取し、水、ジエチルエーテルで順次洗浄し、題記化合物(213 mg, 85%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.26 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 1.30 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.33 (3 H, s), 3.79 (3 H, s), 4.20 - 4.34 (4 H, m), 11.96 (1 H, s).
参考例8
5-エトキシ-2,7-ジメチル-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例7の化合物(213 mg, 0.76 mmol)、8規定水酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)、エタノール(5 mL)の混合物を80℃で4時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(5 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水、ジエチルエーテルで順次洗浄し、題記化合物(178 mg, 93%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.24 (3 H, t, J = 7.0 Hz), 2.33 (3 H, s), 3.79 (3 H, s), 4.30 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 11.91 (1 H, s), 12.40 (1 H, br s).
参考例9
5-エトキシ-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例8の化合物(166 mg, 0.66 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(156 mg, 0.80 mmol)、WSCD(253 mg, 1.32 mmol)、HOBt(178 mg, 1.32 mmol)、トリエチルアミン(0.184 mL, 1.32 mmol)、DMF(5 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水、1規定塩酸(2 mL)を加え、酢酸エチル/THF=1/1溶液で3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄し、題記化合物(219 mg, 85%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.28 (3 H, t, J = 7.0 Hz), 1.28 - 1.57 (2 H, m), 1.81 - 1.95 (2 H, m), 2.33 (3 H, s), 2.81 - 2.97 (1 H, m), 3.04 - 3.20 (1 H, m), 3.58 - 3.72 (1 H, m), 3.84 (3 H, s), 3.93 - 4.30 (4 H, m), 4.48 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 7.61 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 11.96 (1 H, s).
参考例10
4-クロロ-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例6と同様の方法により、参考例3の化合物(269 mg, 1.0 mmol)、硫酸ジイソプロピル(547 mg, 3.0 mmol)、炭酸カリウム(691 mg, 5.0 mmol)、アセトン(20 mL)から、題記化合物(283 mg, 91%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.37 (6 H, d, J = 6.2 Hz), 1.45 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.75 (3 H, s), 4.03 (3 H, s), 4.43 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.49 - 4.63 (1 H, m).
参考例11
2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例10の化合物(249 mg, 0.80 mmol)、酢酸ナトリウム(72 mg, 0.88 mmol)、酢酸(2 mL)の混合物を100℃で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、トルエンを加え、再度減圧濃縮した。残渣に8規定水酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)、エタノール(3.5 mL)を加え、80℃で2時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(5 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水、ジエチルエーテルで順次洗浄し、題記化合物(200 mg, 94%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.21 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 2.33 (3 H, s), 3.79 (3 H, s), 4.82 - 4.97 (1 H, m), 11.88 (1 H, s), 12.32 (1 H, br s).
参考例12
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例9と同様の方法により、参考例11の化合物(191 mg, 0.72 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(167 mg, 0.86 mmol)、WSCD(276 mg, 1.44 mmol)、HOBt(195 mg, 1.44 mmol)、トリエチルアミン(0.201 mL, 1.44 mmol)、DMF(5 mL)、1規定塩酸(2 mL)から、題記化合物(286 mg, 98%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.25 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 1.23 - 1.55 (2 H, m), 1.82 - 1.98 (2 H, m), 2.33 (3 H, s), 2.80 - 2.95 (1 H, m), 3.03 - 3.19 (1 H, m), 3.59 - 3.73 (1 H, m), 3.85 (3 H, s), 3.93 - 4.31 (4 H, m), 4.51 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.12 - 5.24 (1 H, m), 7.60 (1 H, d, J = 7.6 Hz), 11.91 (1 H, br s).
参考例13
2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例7と同様の方法により、参考例4の化合物(2.62 g, 7.44 mmol)、酢酸ナトリウム(671 mg, 8.18 mmol)、酢酸(20 mL)から、題記化合物(2.41 g, 97%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.28 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.35 (3 H, s), 3.81 (3 H, s), 4.25 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 5.01 (2 H, q, J = 9.3 Hz), 12.14 (1 H, br s).
参考例14
3-(3-メトキシベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例13の化合物(167 mg, 0.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(23 mg, 0.55 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)の混合物を80℃に加熱した。1-(ブロモメチル)-3-メトキシベンゼン(201 mg, 1.0 mmol)を加え、60-80℃で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=90:10→60:40)で精製し、題記化合物(191 mg, 84%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.39 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.51 (3 H, s), 3.77 (3 H, s), 3.94 (3 H, s), 4.36 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.87 (2 H, q, J = 8.7 Hz), 5.31 (2 H, s), 6.63 - 6.73 (2 H, m), 6.81 (1 H, dd, J = 8.3, 2.3 Hz), 7.25 (1 H, t, J = 7.9 Hz).
参考例15
3-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例13の化合物(167 mg, 0.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(25 mg, 0.60 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)の混合物を60℃に加熱した。1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(117 mg, 0.75 mmol)を加え、60℃で1時間、80℃で11時間撹拌した。1-(クロロメチル)-4-メトキシベンゼン(78 mg, 0.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(8 mg, 0.20 mmol)を加え、80℃で2日間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=90:10→70:30)で精製し、題記化合物(173 mg, 76%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.39 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.53 (3 H, s), 3.78 (3 H, s), 3.93 (3 H, s), 4.36 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.87 (2 H, q, J = 8.7 Hz), 5.27 (2 H, s), 6.86 (2 H, d, J = 8.7 Hz), 7.10 (2 H, d, J = 8.5 Hz).
参考例16
3-(2-メトキシベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例13の化合物(167 mg, 0.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(25 mg, 0.60 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)の混合物を60℃に加熱した。1-(クロロメチル)-2-メトキシベンゼン(157 mg, 1.0 mmol)、ヨウ化リチウム(13 mg, 0.10 mmol)を加え、60℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=90:10→70:30)で精製し、題記化合物(172 mg, 76%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.39 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.48 (3 H, s), 3.89 (3 H, s), 3.95 (3 H, s), 4.36 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.86 (2 H, q, J = 8.7 Hz), 5.33 (2 H, s), 6.70 (1 H, d, J = 7.6 Hz), 6.82 - 6.93 (2 H, m), 7.19 - 7.33 (1 H, m).
参考例17
2,7-ジメチル-4-オキソ-3-ペンチル-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例13の化合物(200 mg, 0.60 mmol)、水酸化リチウム一水和物(30 mg, 0.72 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)の混合物を60℃に加熱した。1-ブロモペンタン(181 mg, 1.2 mmol)、ヨウ化リチウム(40 mg, 0.30 mmol)を加え、60℃で2時間撹拌した。1-ブロモペンタン(363 mg, 2.4 mmol)、ヨウ化リチウム(40 mg, 0.30 mmol)を加え、60℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=95:5→70:30)で精製し、題記化合物(151 mg, 62%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:0.86 - 0.99 (3 H, m), 1.33 - 1.45 (7 H, m), 1.61 - 1.78 (2 H, m), 2.61 (3 H, s), 3.92 (3 H, s), 3.95 - 4.06 (2 H, m), 4.35 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.84 (2 H, q, J = 8.7 Hz).
参考例18
2,7-ジメチル-4-オキソ-3-(2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例16と同様の方法により、参考例13の化合物(200 mg, 0.60 mmol)、水酸化リチウム一水和物(30 mg, 0.72 mmol)、(2-ブロモエチル)ベンゼン(666 mg, 3.6 mmol)、ヨウ化リチウム(80 mg, 0.60 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)から、題記化合物(112 mg, 43%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.39 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.42 (3 H, s), 2.97 - 3.06 (2 H, m), 3.92 (3 H, s), 4.20 - 4.29 (2 H, m), 4.36 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.86 (2 H, q, J = 8.7 Hz), 7.16 - 7.37 (5 H, m).
参考例19
4-クロロ-5-ヒドロキシ-2-メチルチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例2の化合物(1.18 g, 5.0 mmol)、チオグリコール酸エチル(0.603 mL, 5.5 mmol)、トリエチルアミン(0.767 mL, 5.5 mmol)、THF(10 mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。トリエチルアミン(0.767 mL, 5.5 mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣のエタノール(10 mL)懸濁液に、エタノール(3 mL)で希釈したナトリウムエトキシドの20%エタノール溶液(1.70 g, 5.0 mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(6 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水、ジエチルエーテルで順次洗浄し、題記化合物(704 mg, 52%)を淡茶色粉末として得た。ろ液を酢酸エチルで抽出し、抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=90:10→80:20)で精製し、題記化合物(176 mg, 13%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.43 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.82 (3 H, s), 4.46 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 10.64 (1 H, s).
参考例20
4-クロロ-5-エトキシ-2-メチルチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例19の化合物(409 mg, 1.5 mmol)、硫酸ジエチル(347 mg, 2.25 mmol)、炭酸カリウム(622 g, 4.5 mmol)、アセトン(20 mL)の混合物を2時間加熱還流した。アセトン(20 mL)を加え、終夜加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=90:10→80:20)で精製し、題記化合物(446 mg, 99%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.42 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 1.53 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.81 (3 H, s), 4.30 - 4.46 (4 H, m).
参考例21
5-エトキシ-2-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例7と同様の方法により、参考例20の化合物(436 mg, 1.45 mmol)、酢酸ナトリウム(131 mg, 1.60 mmol)、酢酸(3 mL)から、題記化合物(334 mg, 82%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.25 - 1.36 (6 H, m), 2.37 (3 H, s), 4.19 - 4.32 (4 H, m), 12.58 (1 H, br s).
参考例22
5-エトキシ-2-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例8と同様の方法により、参考例21の化合物(296 mg, 1.05 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)、エタノール(4 mL)、THF(1 mL)、1規定塩酸(3 mL)から、題記化合物(258 mg, 97%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.30 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.36 (3 H, s), 4.23 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 12.52 (1 H, br s), 13.07 (1 H, br s).
参考例23
5-エトキシ-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-4-オキソ-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例9と同様の方法により、参考例22の化合物(229 mg, 0.90 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(210 mg, 1.08 mmol)、WSCD(259 mg, 1.35 mmol)、HOBt(182 mg, 1.35 mmol)、トリエチルアミン(0.251 mL, 1.80 mmol)、DMF(5 mL)、1規定塩酸(5 mL)から、題記化合物(314 mg, 88%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.33 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 1.37 - 1.63 (2 H, m), 1.81 - 1.97 (2 H, m), 2.36 (3 H, s), 2.77 - 2.93 (1 H, m), 3.02 - 3.20 (1 H, m), 3.59 - 3.75 (1 H, m), 3.94 - 4.14 (3 H, m), 4.20 - 4.33 (1 H, m), 4.41 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 7.65 (1 H, d, J = 7.9 Hz), 12.58 (1 H, s).
参考例24
3-ベンジル-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例13の化合物 (200 mg, 0.60 mmol)、水酸化リチウム一水和物 (28 mg, 0.66 mmol)、DMF (1.0 mL)、DME (4.0 mL) の混合物を70 ℃で10分間撹拌後、(ブロモメチル)ベンゼン (0.14 mL, 1.2 mmol) を加え、さらに2時間撹拌した。反応混合物を飽和重曹水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、酢酸エチル:ヘキサン=5:95→20:80) により精製することで題記化合物 (208 mg, 82%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.39 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.51 (3 H, s), 3.94 (3 H, s), 4.37 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.87 (2 H, q, J = 8.7 Hz), 5.35 (2 H, s), 7.05 - 7.19 (2 H, m), 7.27 - 7.41 (3 H, m).
参考例25
3-ベンジル-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例24の化合物 (206 mg, 0.49 mmol) および8規定水酸化ナトリウム水溶液 (1.0 mL) のエタノール (10 mL) 溶液を70℃で1時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却し、1規定塩酸で中和後、0℃で10分間撹拌した。沈殿する固体をろ取し、水洗した後、減圧下乾燥することで題記化合物 (120 mg, 63%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:2.48 (3 H, s), 3.84 (3 H, s), 4.94 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.34 (2 H, s), 7.09 - 7.20 (2 H, m), 7.22 - 7.42 (3 H, m), 12.86 (1 H, br s).
参考例26
3-(4-フルオロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例24と同様の方法で、参考例13の化合物 (200 mg, 0.60 mmol)、1-(ブロモメチル)-4-フルオロベンゼン (0.15 mL, 1.2 mmol)、水酸化リチウム一水和物 (28 mg, 0.66 mmol)、DMF (1.0 mL) およびDME (4.0 mL) から題記化合物 (208 mg, 78%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.39 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.52 (3 H, s), 3.94 (3 H, s), 4.37 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.85 (2 H, q, J = 8.6 Hz), 5.30 (2 H, s), 6.96 - 7.08 (2 H, m), 7.09 - 7.20 (2 H, m).
参考例27
3-(4-フルオロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法で、参考例26の化合物 (208 mg, 0.47 mmol)、8規定水酸化ナトリウム水溶液 (1.0 mL)、エタノール (10 mL) から題記化合物 (138 mg, 71%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:2.48 (3 H, s), 3.83 (3 H, s), 4.94 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.32 (2 H, s), 7.07 - 7.30 (4 H, m), 12.85 (1 H, br s).
参考例28
プロパンイミドアミド塩酸塩の製造
プロピオニトリル(10 g, 142 mmol) のエタノール (8.4 mL) 溶液に塩化水素ガスを噴きこんだ後 (全体量7.9 g増加)、21.5時間室温で撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をエタノール (5.5 mL) で懸濁した後、−10℃に冷却した。懸濁液にアンモニアの8規定メタノール溶液 (17.8 mL) を加え、28時間室温で撹拌した。不溶物をろ去し、残渣を減圧下濃縮することで題記化合物 (10.8 g, 70%) を白色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.17 (3 H, t, J = 7.6 Hz), 2.40 (2 H, q, J = 7.7 Hz), 8.77 (2 H, br s), 9.07 (2 H, br s).
参考例29
2-エチルピリミジン-4,6-ジオールの製造
参考例28の化合物 (11 g, 99 mmol) のメタノール (20 mL) 溶液にナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液 (57 g, 296 mmol) を加え、10分間室温で撹拌した。マロン酸ジエチル (15 mL, 99 mmol) を滴下し、さらに16時間室温で撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を水に溶解し、濃塩酸で酸性にした。沈殿する固体をろ取し、水、ジエチルエーテルで洗浄後、乾燥することで題記化合物 (9.3 g, 67%) を白色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.16 (3 H, t, J = 7.6 Hz), 2.36 - 2.60 (2 H, m), 5.03 (1 H, s), 11.62 (2 H, br s).
参考例30
4,6-ジクロロ-2-エチルピリミジン-5-カルバルデヒドの製造
氷冷下、DMF (5.5 mL) をオキシ塩化リン (60 mL, 641 mmol) に滴下し、0℃で1時間撹拌した。参考例29の化合物(10 g, 71 mmol) を反応混合物に加えた後、室温で1時間撹拌した。反応混合物を16時間加熱還流後、反応混合物を減圧下濃縮した。残渣を氷水に少量ずつ加えた後、ジエチルエーテル−酢酸エチル混合溶液で3回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチルで懸濁し、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下濃縮し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、酢酸エチル:ヘキサン=1:99→10:90) により精製することで題記化合物 (10.6 g, 73%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.32 - 1.48 (3 H, m), 2.91 - 3.13 (2 H, m), 10.25 - 10.63 (1 H, m).
参考例31
4,6-ジクロロ-2-エチルピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例30の化合物 (11 g, 52 mmol)、アミド硫酸 (7.0 g, 72 mmol)、tert-ブタノール(100 mL) および水 (40 mL) の混合溶液に亜塩素酸ナトリウム (6.6 g, 72 mmol) の水(20 mL) 溶液を滴下し、室温で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を合わせ、水で2回洗浄し、飽和食塩水で洗浄後、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をTHF (60 mL) に溶解し、氷冷下、塩化オキサリル (9.7 mL, 111 mmol) を滴下後、DMF (1滴) を加え室温で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮後、残渣にエタノール(60 mL) およびトリエチルアミン (16 mL, 111 mmol) を氷冷下加え、室温で3時間撹拌した。反応混合物を飽和重曹水と水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、酢酸エチル:ヘキサン=3:97→15:85) により精製することで題記化合物 (6.7 g, 53%) を薄黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.31 - 1.48 (6 H, m), 2.97 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 4.48 (2 H, q, J = 7.2 Hz).
参考例32
4-クロロ-6-[(2-エトキシ-2-オキソエチル)(メチル)アミノ]-2-エチルピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例31の化合物 (425 mg, 1.7 mmol)、ザルコシンエチルエステル塩酸塩 (262 mg, 1.7 mmol) およびトリエチルアミン (0.57 mL, 4.1 mmol) のTHF (13 mL) 溶液を室温で19.5時間撹拌した。反応混合物を飽和重曹水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮することで題記化合物 (560 mg, 99%) を無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.17 - 1.32 (6 H, m), 1.41 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.72 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 3.11 (3 H, s), 4.21 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.28 (2 H, s), 4.40 (2 H, q, J = 7.2 Hz).
参考例33
4-クロロ-2-エチル-5-ヒドロキシ-7-メチル-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例32の化合物 (810 mg, 2.5 mmol) およびナトリウムエトキシドの20%エタノール溶液 (836 mg, 2.5 mmol) のエタノール (25 mL) 溶液を室温で15分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、1規定塩酸で中和後、0℃で30分間撹拌した。沈殿する固体をろ取し、水洗後、減圧下乾燥することで題記化合物 (637 mg, 91%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.21 - 1.43 (6 H, m), 2.90 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 3.88 (3 H, s), 4.37 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 9.50 (1 H, br s).
参考例34
4-クロロ-2-エチル-7-メチル-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例33の化合物 (1.0 g, 3.7 mmol) および炭酸セシウム (1.3 g, 4.0 mmol) のDMF (27 mL) 溶液に氷冷下、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル (0.64 mL, 4.4 mmol) を滴下し、室温で4時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、沈殿する固体をろ取した。得られた固体を水洗し、減圧下乾燥することで題記化合物 (1.2 g, 91%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.34 - 1.49 (6 H, m), 3.02 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 4.06 (3 H, s), 4.39 - 4.57 (4 H, m).
参考例35
2-エチル-7-メチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例34の化合物 (1.2 g, 3.3 mmol) と酢酸ナトリウム (272 mg, 3.3 mmol) の酢酸 (20 mL) 溶液を2.5時間加熱還流した。室温になるまで放冷後、反応混合物を水に加え、沈殿した固体をろ取した。得られた固体を水洗し、減圧下乾燥することで題記化合物 (1.10 g, 96%)を薄黄色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.16 - 1.37 (6 H, m), 2.63 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 3.83 (3 H, s), 4.25 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 5.01 (2 H, q, J = 9.4 Hz), 12.02 (1 H, br s).
参考例36
2-エチル-7-メチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法により、参考例35の化合物 (4.0 g, 12 mmol)、8規定水酸化ナトリウム水溶液 (8.0 mL)、エタノール (80 mL) から題記化合物 (2.9 g, 79%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.22 (3 H, t, J = 7.6 Hz), 2.62 (2 H, q, J = 7.4 Hz), 3.83 (3 H, s), 5.01 (2 H, q, J = 9.3 Hz), 12.07 (1 H, s), 12.71 (1 H, br s).
参考例37
2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例36の化合物 (1.0 g, 3.1 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩 (732 mg, 3.7 mmol)、HOBt (635 mg, 4.7 mmol) のDMF (15 mL) 溶液に氷冷下、WSCD (900 mg, 4.7 mmol) およびトリエチルアミン (1.2 mL, 8.5 mmol) を加え、室温で4.5時間撹拌した。反応混合物を飽和重曹水で希釈し、沈殿する固体をろ取した。固体を水洗し、減圧下乾燥することで題記化合物 (1.1 g, 79%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.13 - 1.52 (5 H, m), 1.76 - 1.98 (2 H, m), 2.63 (2 H, q, J = 7.5 Hz), 2.75 - 2.95 (1 H, m), 3.00 - 3.19 (1 H, m), 3.61 - 3.75 (1H, m), 3.83 (3H, s), 3.93 - 4.17 (3H, m), 4.17 - 4.34 (1H, m), 4.53 (1 H, t, J= 5.5 Hz), 5.20 (2 H, q, J= 9.1 Hz), 7.43 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 12.10 (1 H, s).
参考例38
2-エチル-7-メチル-4-オキソ-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例36の化合物 (400 mg, 1.3 mmol)、テトラヒドロ-2H-ピラン-4-アミン (152 mg, 1.5 mmol)、HOBt (254 mg, 1.9 mmol) のDMF (6.0 mL) 溶液に氷冷下、WSCD (359 mg, 1.9 mmol) を加え室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、沈殿した固体をろ取した。得られた固体を水洗し、減圧下乾燥することで題記化合物 (476 mg, 95%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.22 (3 H, t, J = 7.5 Hz), 1.36 - 1.54 (2 H, m), 1.75 - 1.89 (2 H, m), 2.63 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 3.35 - 3.47 (2 H, m), 3.78 - 3.91 (5 H, m), 3.91 - 4.07 (1 H, m), 5.21 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 7.40 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 12.10 (1 H, s).
参考例39
3-(4-クロロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例14と同様の方法により、参考例13の化合物(167 mg, 0.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(23 mg, 0.55 mmol)、臭化4-クロロベンジル (154 mg, 0.75 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)から、題記化合物(172 mg, 75%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.29 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.48 (3 H, s), 3.84 (3 H, s), 4.27 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.95 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.33 (2 H, s), 7.22 (2 H, d, J = 8.3 Hz), 7.41 (2 H, d, J = 8.3 Hz).
参考例40
3-(4-クロロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法により、参考例39の化合物(172 mg, 0.38 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL)、エタノール (3.0 mL)、THF (1.0 mL)から、題記化合物(140 mg, 88%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 2.48 (3 H, s), 3.84 (3 H, s), 4.94 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.33 (2 H, s), 7.21 (2 H, d, J = 7.9 Hz), 7.41 (2 H, d, J = 7.7 Hz), 12.87 (1 H, br s).
参考例41
3-(3-クロロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例14と同様の方法により、参考例13の化合物(167 mg, 0.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(23 mg, 0.55 mmol)、臭化3-クロロベンジル (154 mg, 0.75 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)から、題記化合物(160 mg, 70%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.24 - 1.37 (3 H, m), 2.49 (3 H, br s), 3.85 (3 H, d, J = 1.5 Hz), 4.20 - 4.37 (2 H, m), 4.86 - 5.05 (2 H, m), 5.34 (2 H, s), 7.08 - 7.18 (1 H, m), 7.29 (1 H, s), 7.33 - 7.46 (2 H, m).
参考例42
3-(3-クロロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法により、参考例41の化合物(160 mg, 0.35 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL)、エタノール (3.0 mL)、THF (1.0 mL)から、題記化合物(130 mg, 86%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 2.51 (3 H, br s), 3.85 (3 H, d, J=2.8 Hz), 4.86 - 5.02 (2 H, m), 5.34 (2 H, br s), 7.12 (1 H, br s), 7.36 (3 H, br s), 12.88 (1 H, br s).
参考例43
3-(2-クロロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例14と同様の方法により、参考例13の化合物(167 mg, 0.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(27 mg, 0.65 mmol)、臭化2-クロロベンジル (84 μL, 0.65 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)から、題記化合物(104 mg, 45%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.29 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.47 (3 H, s), 3.87 (3 H, s), 4.28 (2 H, q, J = 6.7 Hz), 4.92 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 5.34 (2 H, s), 6.78 (1 H, d, J = 7.6 Hz), 7.21 - 7.40 (2 H, m), 7.55 (1 H, d, J = 7.7 Hz).
参考例44
3-(2-クロロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法により、参考例43の化合物(104 mg, 0.23 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL)、エタノール (3.0 mL)、THF (1.0 mL)から、題記化合物(76 mg, 77%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:2.46 (3 H, s), 3.86 (3 H, s), 4.91 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.34 (2 H, s), 6.77 (1 H, dd, J = 7.6, 1.3 Hz), 7.19 - 7.38 (2 H, m), 7.55 (1 H, dd, J = 7.7, 1.3 Hz), 12.89 (1 H, br s).
参考例45
3-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例14と同様の方法により、参考例13の化合物(200 mg, 0.60 mmol)、水酸化リチウム一水和物(38 mg, 0.90 mmol)、1-(2-ブロモエチル)-4-フルオロベンゼン(420 μL, 3.0 mmol)、ヨウ化リチウム(402 mg, 3.0 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)から、題記化合物(86 mg, 31%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.29 (3 H, t, J = 7.0 Hz), 2.53 (3 H, br s), 2.94 (2 H, t, J = 7.4 Hz), 3.81 (3 H, s), 4.19 (2 H, t, J = 7.6 Hz), 4.26 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.94 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 7.06 - 7.22 (2 H, m), 7.29 (2 H, t, J = 6.5 Hz).
参考例46
3-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法により、参考例45の化合物(86 mg, 0.19 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL)、エタノール (2.0 mL)、THF (2.0 mL)から、題記化合物(60 mg, 74%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 2.52 (3 H, s), 2.93 (2 H, t, J = 7.6 Hz), 3.81 (3 H, s), 4.18 (2 H, t, J = 7.6 Hz), 4.93 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 7.09 - 7.18 (2 H, m), 7.24 - 7.33 (2 H, m), 12.81 (1 H, br s).
参考例47
3-(3-フルオロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例14と同様の方法により、参考例13の化合物(200 mg, 0.60 mmol)、水酸化リチウム一水和物(91 mg, 0.78 mmol)、臭化3-フルオロベンジル (96 μL, 0.78 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)から、題記化合物(84 mg, 32%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz,CDCl3) δ: 1.29 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.48 (3 H, s), 3.84 (3 H, s), 4.27 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.95 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.35 (2 H, s), 6.96 - 7.17 (3 H, m), 7.33 - 7.47 (1 H, m).
参考例48
2-メチル-4-(メチルスルファニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
3,3-ビス(メチルチオ)-2-シアノアクリル酸エチル(10.0 g, 45.6 mmol)、アセトアミド(3.0 g, 50.2 mmol)、水素化ナトリウム(70%油性, 2.0 g, 58.3 mmol)の酢酸エチル(250 mL)-トルエン(250 mL)溶液を室温で3日間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣に水を加え、1規定塩酸で酸性にした後に、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾過により除去し、減圧下で濃縮した。残渣にエタノール(200 mL)を加え、加熱還流下、16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣をジエチルエーテルで洗浄し、題記化合物(4.1 g, 39%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.25 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.32 (3 H, s), 2.43 (3 H, s), 4.21 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 12.74 (1 H, br s).
参考例49
1-[(ベンジルオキシ)メチル]-2-メチル-4-(メチルスルファニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例48の化合物(1.0 g, 4.4 mmol)のTHF (20 mL)溶液に、水素化ナトリウム(70%油性, 181 mg, 5.3 mmol)、ベンジルクロロメチルエーテル(725 μL, 5.3 mmol) を加え、室温で3時間攪拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾過により除去し、減圧下で濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=7:3→0:100)で精製し、題記化合物(832 mg, 54%)を黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.40 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.48 (3 H, s), 2.64 (3 H, s), 4.41 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.67 (2 H, s), 5.58 (2 H, s), 7.28 - 7.39 (5 H, m).
参考例50
1-[(ベンジルオキシ)メチル]-4-[(2-エトキシ-2-オキソエチル)(メチル)アミノ]-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例49の化合物(832 mg, 2.4 mmol)の酢酸エチル(20 mL)溶液に、m-クロロ過安息香酸(1.2 g, 4.8 mmol)を加え、室温で3時間攪拌した。反応液にm-クロロ過安息香酸(0.6 g, 2.4 mmol)を加え、さらに室温で16時間攪拌した。反応混合物を水、飽和食塩水で順次洗浄し、減圧濃縮した。残渣にザルコシンエチルエステル塩酸塩(1.1 g, 7.2 mmol)、トリエチルアミン(2.0 mL, 14.4 mmol)、エタノール(20 mL)を加え、加熱還流下、16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾過により除去し、減圧下で濃縮後、残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:1→0:100)で精製し、題記化合物(0.71 g, 71%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ: 1.28 (3 H, t, J = 6.8 Hz), 1.38 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.47 (3 H, s), 3.03 (3 H, s), 4.21 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.26 - 4.31 (2 H, m), 4.37 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.66 (2 H, s), 5.49 (2 H, s), 7.23 - 7.41 (5 H, m).
参考例51
3-[(ベンジルオキシ)メチル]-5-ヒドロキシ-2,7-ジメチル-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例50の化合物(0.71 g, 1.7 mmol)のエタノール(30 mL)溶液に、20%ナトリウムエトキシドエタノール溶液(1.2 g, 3.4 mmol)を加え、加熱還流下、16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣を1規定塩酸で中和した後、酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾過により除去し、減圧下で濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=7:3→0:100)で精製し、題記化合物(0.46 g, 72%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.31 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.62 (3 H, s), 3.76 (3 H, s), 4.31 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.57 (2 H, s), 5.55 (2 H, s), 7.24 - 7.37 (5 H, m), 9.21 (1 H, s).
参考例52
3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例10と同様の方法により、参考例51の化合物(456 mg, 1.2 mmol)から、題記化合物(99 mg, 19%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.23 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 1.31 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.63 (3 H, s), 3.81 (3 H, s), 4.25 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 4.59 (2 H, s), 4.75 - 4.88 (1 H, m), 5.58 (2 H, s), 7.20 - 7.35 (5 H, m).
参考例53
3-[(ベンジルオキシ)メチル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法により、参考例52の化合物(99 mg, 0.24 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL)、エタノール (3.0 mL)、THF (1.0 mL)から、題記化合物(50 mg, 54%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.23 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 2.63 (3 H, s), 3.81 (3 H, s), 4.59 (2 H, s), 4.72 - 4.85 (1 H, m), 5.58 (2 H, s), 7.21 - 7.39 (5 H, m), 12.49 (1 H, br s).
参考例54
2-エチル-7-メチル-4-オキソ-N-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-5- (2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例36の化合物 (500 mg, 1.6 mmol)、テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-アミン (221 mg, 1.9 mmol)、WSCD (451 mg, 2.4 mmol)、およびHOBt (319 mg, 2.4 mmol) のDMF (13 mL) 溶液を室温で18時間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、沈殿する固体をろ取した。固体を水洗し、減圧下乾燥することで題記化合物 (613 mg, 94%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.22 (3 H, t, J = 7.5 Hz), 1.41-1.69 (2 H, m), 2.01- 2.24 (2 H, m), 2.56-2.81 (6 H, m), 3.83 (4 H, s), 5.21 (2 H, q, J = 9.3 Hz), 7.42 (1 H, d, J = 8.1 Hz), 12.10 (1 H, s).
参考例55
4-クロロ-2-エチル-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例33の化合物 (5.2 g, 18 mmol) およびDBU (5.5 mL, 37 mmol) のDMF (100 mL) 溶液に氷冷下、ジイソプロピル硫酸 (5.0 g, 28 mmol) を滴下し、室温で4時間撹拌した。さらに氷冷下、ジイソプロピル硫酸 (0.50 g, 2.8 mmol) を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合物を水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=97:3→85:15) で精製し、題記化合物 (5.6 g, 93%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.33-1.51 (12 H, m), 3.00 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 4.04 (3 H, s), 4.43 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.51-4.65 (1 H, m).
参考例56
2-エチル-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例55の化合物 (5.6 g, 17 mmol) および酢酸ナトリウム (1.4 g, 17 mmol) の酢酸 (55 mL) 溶液を1時間加熱還流した。室温まで放冷後、反応混合物に水を加え、沈殿する固体をろ取した。固体を水洗し、減圧下乾燥することで題記化合物 (4.3 g, 82%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.29-1.48 (12 H, m), 2.76 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 3.96 (3 H, s), 4.36 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.88-5.11 (1 H, m), 11.68 (1 H, br s).
参考例57
2-エチル-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例56の化合物 (700 mg, 2.3 mmol) および8規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL) のエタノール (20 mL) 溶液を60℃で3時間撹拌した。8規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL) を加え、60℃で1.5時間撹拌した。8規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL) を追加し、60℃で1.5時間撹拌した。8規定水酸化ナトリウム水溶液 (2.0 mL) を追加し、60℃で3時間撹拌した。反応混合物を63時間室温に置いた後、6規定塩酸で中和し、水で希釈した。混合物を0℃で10分間撹拌後、沈殿する固体をろ取した。固体を水洗し、減圧下乾燥することで題記化合物 (594 mg, 93%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.12-1.30 (9 H, m), 2.60 (2 H, q, J = 7.6 Hz), 3.81 (3 H, s), 4.76-5.02 (1 H, m), 11.85 (1 H, s), 12.33 (1 H, br s).
参考例58
2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例57の化合物 (550 mg, 2.0 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩 (460 mg, 2.4 mmol)、HOBt (400 mg, 3.0 mmol) のDMF (10 mL) 溶液に氷冷下、WSCD (566 mg, 3.0 mmol) およびトリエチルアミン (0.74 mL, 5.3 mmol) を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物を飽和食塩水で希釈し、酢酸エチルで2回、酢酸エチル/THF混合溶媒で2回抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→酢酸エチル) で精製し、題記化合物 (680 mg, 82%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.09 -1.29 (9 H, m), 1.29-1.57 (2 H, m), 1.79-1.97 (2 H, m), 2.60 (2 H, q, J = 7.5 Hz), 2.77-2.98 (1 H, m), 3.01-3.21 (1 H, m), 3.55-3.74 (1 H, m), 3.87 (3 H, s), 3.94-4.16 (3 H, m), 4.17-4.32 (1 H, m), 4.51 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.06- 5.28 (1 H, m), 7.60 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 11.91 (1 H, s).
参考例59
3-(3-クロロベンジル)-2-エチル-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例56の化合物 (2.5 g, 8.1 mmol)、 水酸化リチウム一水和物 (375 mg, 8.9 mmol)、DME (50 mL)、DMF (12 mL) の混合物を70℃で10分間撹拌した。1-(ブロモメチル)-3-クロロベンゼン (2.1 mL, 16 mmol) を加え、70℃で5時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=97:3→85:15) で精製し、題記化合物 (2.3 g, 66%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.23-1.46 (12 H, m), 2.69 (2 H, q, J = 7.4 Hz), 3.97 (3 H, s), 4.36 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.88-5.09 (1 H, m), 5.32 (2 H, br s), 6.90-7.06 (1 H, m), 7.10 (1 H, s), 7.17-7.32 (2 H, m).
参考例60
3-(3-クロロベンジル)-2-エチル-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例57と同様の方法により、参考例59の化合物 (2.3 g, 5.4 mmol)、8規定水酸化ナトリウム (4.0 mL)、エタノール (40 mL) から、題記化合物 (1.7 g, 81%) を薄赤色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.13-1.30 (9 H, m), 2.73 (2 H, q, J = 6.9 Hz), 3.86 (3 H, s), 4.73-4.89 (1 H, m), 5.33 (2 H, s), 7.05 (1 H, d, J = 6.4 Hz), 7.23 (1 H, s), 7.29- 7.43 (2 H, m), 12.50 (1 H, br s).
参考例61
2-(1-メチルエチル)ピリミジン-4,6-ジオールの製造
2-メチルプロパンニトリル(34.77 g, 503 mmol)のエタノール(35 mL)溶液に氷冷化、塩化水素ガスを噴きこんだ後、室温で4日間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣にエタノール(20 mL)を加えて氷冷した。この懸濁液にアンモニアの8規定メタノール溶液(70 mL)を加え、室温で6日間撹拌した。不溶物をろ去し、エタノールで洗浄後、ろ液を減圧下濃縮した。残渣にメタノール(100 mL)、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液(256 g, 1320 mmol)、マロン酸ジエチル 70.7 g, 441 mmol)を加えて、室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、濃塩酸で酸性にした。水を加えて沈殿する固体をろ取し、水で洗浄後、乾燥することで、題記化合物(38.73 g, 50%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.17 (6 H, d, J = 6.8 Hz), 2.68 - 2.86 (1 H, m), 5.09 (1 H, s), 11.57 (2 H, br s).
参考例62
4,6-ジクロロ-2-(1-メチルエチル)ピリミジン-5-カルバルデヒドの製造
氷冷したオキシ塩化リン(46.54 g, 304 mmol)へDMF(4.65 mL, 60 mmol)を滴下し、室温で30分間撹拌した。参考例61の化合物(9.25 g, 60 mmol)を少量ずつ加え、室温で1.5時間、120℃で4時間撹拌した。反応混合物を冷却後、氷、酢酸エチル、ジエチルエーテルの混合液へ加えて分液した。水層をジエチルエーテルで2回抽出した。抽出液を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=99:1→95:5)で精製し、題記化合物(11.03 g, 84%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.37 (6 H, d, J = 7.0 Hz), 3.14 - 3.31 (1 H, m), 10.44 (1 H, s).
参考例63
4,6-ジクロロ-2-(1-メチルエチル)ピリミジン-5-カルボン酸の製造
参考例62の化合物(11.0 g, 50 mmol)、アミド硫酸(5.83 g, 60 mmol)、tert-ブタノール(100 mL)、THF(20 mL)、水(20 mL)の混合物に、亜塩素酸ナトリウム(6.78 g, 60 mmol)の水(20 mL)溶液を0℃で加えた。室温で1時間撹拌した後、反応混合物に10%チオ硫酸ナトリウム水溶液を無色になるまで加えた。この混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留した固体をろ取し、ヘキサンで洗浄し、題記化合物(8.22 g, 70%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.36 (6 H, d, J = 6.8 Hz), 3.14 - 3.31 (1 H, m), 6.45 (1 H, br s).
参考例64
4,6-ジクロロ-2-(1-メチルエチル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例63の化合物(8.23 g, 35 mmol)とトルエン(70 mL)の混合物に、塩化オキサリル(3.66 mL, 42 mmol)、DMF(1滴)を加え、室温で2時間撹拌した。塩化オキサリル(2.44 mL, 28 mmol)、DMF(1滴)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、トルエンを加え、再度減圧濃縮した。残渣にエタノール(70 mL)、トリエチルアミン(7.32 mL, 52.5 mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=99:1→95:5)で精製し、題記化合物(8.27 g, 90%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.34 (6 H, d, J = 6.8 Hz), 1.42 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 3.11 - 3.27 (1 H, m), 4.48 (2 H, q, J = 7.2 Hz).
参考例65
4-クロロ-5-ヒドロキシ-7-メチル-2-(1-メチルエチル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例64の化合物(2.18 g, 8.3 mmol)、ザルコシンエチルエステル塩酸塩(1.40 g, 9.13 mmol)、トリエチルアミン(2.55 mL, 18.3 mmol)、THF(20 mL)の混合物を室温で3時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣のTHF(30 mL)溶液に、カリウムtert-ブトキシド (1.14 g, 9.13 mmol)を加え、室温で4時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(10 mL)、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残留した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄し、題記化合物(1.86 g, 75%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.37 (6 H, d, J = 6.8 Hz), 1.46 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 3.13 - 3.30 (1 H, m), 3.95 (3 H, s), 4.49 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 9.06 (1 H, s).
参考例66
7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-2-(1-メチルエチル)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例65の化合物(893 mg, 3.0 mmol)、硫酸ジイソプロピル(820 mg, 4.5 mmol)、炭酸カリウム(829 mg, 6.0 mmol)、アセトン(20 mL)の混合物を終夜加熱還流した。硫酸ジイソプロピル(273 mg, 1.5 mmol)、アセトン(10 mL)を加え、9時間加熱還流した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=99:1→90:10)で精製した。得られた化合物、酢酸ナトリウム(271 mg, 3.3 mmol)、酢酸(10 mL)の混合物を100℃で2時間撹拌した。反応混合物に水を加え、析出した固体をろ取し、水で洗浄し、題記化合物(878 mg, 91%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.32 - 1.44 (15 H, m), 2.88 - 3.04 (1 H, m), 3.96 (3 H, s), 4.35 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.96 - 5.12 (1 H, m), 11.09 (1 H, br s).
参考例67
3-(3-クロロベンジル)-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-2-(1-メチルエチル)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例14と同様の方法により、参考例66の化合物(482 mg, 1.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(69 mg, 1.65 mmol)、1-(ブロモメチル)-3-クロロベンゼン(616 mg, 3.0 mmol)、DME(10 mL)から、題記化合物(185 mg, 28%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.23 (6 H, d, J = 6.6 Hz), 1.35 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 1.41 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.89 - 3.05 (1 H, m), 3.96 (3 H, s), 4.36 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.90 - 5.05 (1 H, m), 5.36 (2 H, br s), 6.91 - 7.01 (1 H, m), 7.04 - 7.12 (1 H, m), 7.20 - 7.29 (2 H, m).
参考例68
7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-2-(1-メチルエチル)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例14と同様の方法により、参考例66の化合物(482 mg, 1.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(69 mg, 1.65 mmol)、臭化フェナシル(597 mg, 3.0 mmol)、DME(10 mL)から、題記化合物(231 mg, 35%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.31 (12 H, d, J = 6.2 Hz), 1.41 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.64 - 2.79 (1 H, m), 3.97 (3 H, s), 4.35 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.86 - 4.99 (1 H, m), 5.63 (2 H, s), 7.49 - 7.58 (2 H, m), 7.61 - 7.70 (1 H, m), 8.02 - 8.10 (2 H, m).
参考例69
4,6-ジクロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-5-カルバルデヒドの製造
氷冷したオキシ塩化リン(77.62 g, 506 mmol)へDMF(9.29 mL, 120 mmol)を滴下し、室温で1時間撹拌した。2-(メチルスルファニル)ピリミジン-4,6-ジオール(15.8 g, 100 mmol)を少量ずつ加え、室温で1時間、40-50℃で1時間、100℃で終夜撹拌した。反応混合物を冷却後、氷へ加えた。酢酸エチルで2回抽出し、抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=95:5→85:15)で精製し、題記化合物(2.97 g, 13%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:2.64 (3 H, s), 10.38 (1 H, s).
参考例70
4,6-ジクロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例69の化合物(4.02 g, 18 mmol)、アミド硫酸(3.50 g, 36 mmol)、tert-ブタノール(72 mL)、THF(72 mL)、水(36 mL)の混合物に、亜塩素酸ナトリウム(2.03 g, 18 mmol)の水(36 mL)溶液を-10℃で加え、10分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。抽出液を1%チオ硫酸ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、4,6-ジクロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-5-カルボン酸の粗生成物を得た。この粗生成物のTHF(50 mL)溶液に、塩化オキサリル(2.36 mL, 27 mmol)、DMF(1滴)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣にエタノール(50 mL)、トリエチルアミン(3.76 mL, 27 mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=99:1→90:10)で精製し、題記化合物(3.28 g, 68%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.41 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.59 (3 H, s), 4.45 (2 H, q, J = 7.1 Hz).
参考例71
4,6-ジクロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
アルゴン雰囲気下、ジイソプロピルアミン(15.7 mL, 112 mmol)のTHF(70 mL)溶液に、ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、70 mL, 112 mmol)を-78℃で滴下した。0℃で30分間撹拌した後、-78℃に冷却した。4,6-ジクロロ-2-(メチルスルファニル)ピリミジン(14.12 g, 72.4 mmol)のTHF(20 mL)溶液を滴下し、-78℃で1時間撹拌した。クロロ炭酸エチル(13.9 mL, 145 mmol)のTHF(20 mL)溶液を滴下し、-78℃で30分間、0℃で30分間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=100:0→90:10)で精製し、題記化合物(13.28 g, 69%)を無色固体として得た。
参考例72
4-クロロ-5-ヒドロキシ-7-メチル-2-(メチルスルファニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例70の化合物(1.07 g, 4.0 mmol)、ザルコシンエチルエステル塩酸塩(614 mg, 4.0 mmol)、トリエチルアミン(1.12 mL, 8.0 mmol)、THF(10 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣のTHF(30 mL)溶液に、カリウムtert-ブトキシド (581 mg, 4.4 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(8 mL)、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100)で精製した。析出した固体をろ取し、ジエチルエーテルで洗浄し、題記化合物(661 mg, 55%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.46 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.62 (3 H, s), 3.91 (3 H, s), 4.48 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 9.11 (1 H, s).
参考例73
4-クロロ-7-メチル-2-(メチルスルファニル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例4と同様の方法により、参考例72の化合物(2.11 g, 7.0 mmol)、トリフルオロメタンスルホン酸2,2,2-トリフルオロエチル(1.79 g, 7.7 mmol)、炭酸セシウム(2.51 g, 7.7 mmol)、DMF(30 mL)から、題記化合物(2.35 g, 87%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.44 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.63 (3 H, s), 4.01 (3 H, s), 4.45 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.49 (2 H, q, J = 8.3 Hz).
参考例74
7-メチル-2-(メチルスルファニル)-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例7と同様の方法により、参考例73の化合物(2.35 g, 6.11 mmol)、酢酸ナトリウム(2.54 g, 31 mmol)、酢酸(30 mL)から、題記化合物(2.21 g, 99%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.27 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.57 (3 H, s), 3.83 (3 H, s), 4.24 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.99 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 12.53 (1 H, s).
参考例75
3-(3-クロロベンジル)-7-メチル-2-(メチルスルファニル)-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例14と同様の方法により、参考例74の化合物(365 mg, 1.0 mmol)、水酸化リチウム一水和物(46 mg, 1.1 mmol)、1-(ブロモメチル)-3-クロロベンゼン(411 mg, 2.0 mmol)、DME(10 mL)、DMF(1 mL)から、題記化合物(286 mg, 58%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.39 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.61 (3 H, s), 3.94 (3 H, s), 4.36 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.84 (2 H, q, J = 8.7 Hz), 5.31 (2 H, s), 7.10 - 7.31 (4 H, m).
参考例76
7-メチル-2-(メチルスルファニル)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例74の化合物(731 mg, 2.0 mmol)、水酸化リチウム一水和物(101 mg, 2.4 mmol)、臭化フェナシル(597 mg, 3.0 mmol)、クロロベンゼン(30 mL)の混合物を80℃で3時間撹拌した。水酸化リチウム一水和物(50 mg, 1.2 mmol)を加え、80℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100)で精製した。析出した固体をろ取し、ジイソプロピルエーテル-ヘキサンで洗浄し、題記化合物(785 mg, 81%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.39 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.63 (3 H, s), 3.97 (3 H, s), 4.36 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.79 (2 H, q, J = 8.6 Hz), 5.60 (2 H, s), 7.49 - 7.59 (2 H, m), 7.62 - 7.70 (1 H, m), 8.00 - 8.08 (2 H, m).
参考例77
2-メトキシ-7-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸メチルの製造
参考例76の化合物(193 mg, 0.40 mmol)、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液(386 mg, 2.0 mmol)、メタノール(5 mL)、THF(10 mL)の混合物を室温で5時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(3 mL)、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100)で精製し、題記化合物(168 mg, 93%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:3.89 (3 H, s), 3.91 (3 H, s), 4.02 (3 H, s), 4.78 (2 H, q, J = 8.6 Hz), 5.50 (2 H, s), 7.48 - 7.57 (2 H, m), 7.60 - 7.69 (1 H, m), 7.98 - 8.06 (2 H, m).
参考例78
2-エトキシ-7-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例76の化合物(242 mg, 0.50 mmol)、ナトリウムエトキシドの20%エタノール溶液(851 mg, 2.5 mmol)、エタノール(5 mL)、THF(10 mL)の混合物を室温で4時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(4 mL)、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮し、題記化合物(246 mg, 100%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.32 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 1.38 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 3.89 (3 H, s), 4.34 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.48 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 4.79 (2 H, q, J = 8.7 Hz), 5.49 (2 H, s), 7.49 - 7.57 (2 H, m), 7.60 - 7.69 (1 H, m), 7.97 - 8.05 (2 H, m).
参考例79
4-クロロ-5-ヒドロキシ-7-メチル-2-(メチルスルファニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸ベンジルの製造
参考例70の化合物(2.67 g, 10 mmol)、ザルコシンベンジルエステル塩酸塩(2.37 g, 11 mmol)、トリエチルアミン(3.07 mL, 22 mmol)、THF(30 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物を減圧濃縮した後、炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣のTHF(50 mL)、DMF(5 mL)溶液に、カリウムtert-ブトキシド (1.39 g, 10.5 mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(15 mL)、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50)で精製した。析出した固体をろ取し、酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルで洗浄し、題記化合物(2.20 g, 60%)を黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:2.61 (3 H, s), 3.89 (3 H, s), 5.44 (2 H, s), 7.35 - 7.50 (5 H, m), 9.00 (1 H, s).
参考例80
4-クロロ-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-2-(メチルスルファニル)-7H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸ベンジルの製造
参考例79の化合物(2.15 g, 5.9 mmol)、硫酸ジイソプロピル(1.29 g, 7.1 mmol)、炭酸カリウム(1.66 g, 12 mmol)、アセトン(100 mL)、DMF(25 mL)の混合物を4時間加熱還流した。反応混合物を減圧濃縮した後、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=99:1→90:10)で精製し、題記化合物(1.92 g, 80%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.20 (6 H, d, J = 6.2 Hz), 2.62 (3 H, s), 4.00 (3 H, s), 4.40 - 4.54 (1 H, m), 5.38 (2 H, s), 7.32 - 7.45 (3 H, m), 7.45 - 7.53 (2 H, m).
参考例81
7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-2-(メチルスルファニル)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸ベンジルの製造
参考例80の化合物(1.87 g, 4.6 mmol)、酢酸ナトリウム(755 mg, 9.2 mmol)、DMSO(30 mL)の混合物を100℃で5時間撹拌した。反応混合物に水、酢酸エチルを加え、析出した固体をろ取し、水、酢酸エチルで順次洗浄し、題記化合物(1.35 g, 76%)を無色粉末として得た。
1H-NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.10 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 2.56 (3 H, s), 3.84 (3 H, s), 4.87 - 5.01 (1 H, m), 5.28 (2 H, s), 7.30 - 7.45 (3 H, m), 7.46 - 7.53 (2 H, m), 12.32 (1 H, s).
参考例82
7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-2-(メチルスルファニル)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸ベンジルの製造
参考例76と同様の方法により、参考例81の化合物(1.16 mg, 3.0 mmol)、水酸化リチウム一水和物(189 mg, 4.5 mmol)、臭化フェナシル(896 mg, 4.5 mmol)、クロロベンゼン(30 mL)から、題記化合物(1.49 g, 98%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.21 (6 H, d, J = 6.2 Hz), 2.61 (3 H, s), 3.96 (3 H, s), 4.88 - 5.04 (1 H, m), 5.35 (2 H, s), 5.59 (2 H, s), 7.28 - 7.43 (3 H, m), 7.45 - 7.57 (4 H, m), 7.59 - 7.69 (1 H, m), 7.98 - 8.07 (2 H, m).
参考例83
2-メチル-4-(メチルスルホニル)-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例48の化合物(3.0 g, 13.1 mmol)の酢酸エチル(60 mL)溶液に、m-クロロ過安息香酸(7.5 g, 26.2 mmol)を加え、室温で4時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮し、残渣をジエチルエーテルで洗浄して題記化合物(2.7 g, 78%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.24 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.39 (3 H, s), 3.22 (3 H, s), 4.23 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 13.53 (1 H, br s)
参考例84
4-[(2-エトキシ-2-オキソエチル)(メチル)アミノ]-2-メチル-6-オキソ-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
参考例83の化合物(2.6 g, 10.0 mmol)のエタノール (50 mL)溶液に、ザルコシンエチルエステル塩酸塩(4.6 g, 30.0 mmol)、トリエチルアミン(4.2 mL, 30.0 mmol)を加え、加熱還流下、16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で濃縮後、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=98:2→1:1)で精製し、題記化合物(2.1 g, 69%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.19 (3 H, t, J = 6.7 Hz), 1.21 - 1.26 (3 H, m), 2.14 (3 H, s), 2.91 (3 H, s), 4.07 - 4.20 (4 H, m), 4.27 (2 H, s), 11.96 (1 H, br s)
参考例85
5-ヒドロキシ-2,7-ジメチル-3-(3-メチルベンジル)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例84の化合物(500 mg, 1.68 mmol)のDMF(2 mL)-ジメトキシエタン(8 mL)溶液に、3-メチルベンジルブロミド (454 μL, 3.36 mmol)、水酸化リチウム(141 mg, 3.36 mmol)、よう化リチウム(22 mg, 0.17 mmol)を加え、70 ℃で16時間攪拌した。反応混合物を希塩酸で酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣にエタノール(10 mL)、20%ナトリウムエトキシドエタノール溶液(600 μL)を加え、16時間加熱環流した。反応混合物に水を加え1規定塩酸で酸性にした後、酢酸エチルで抽出した。水、飽和食塩水で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、減圧下で濃縮した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=98:2→1:1)で精製し、題記化合物(174 mg, 29%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.32 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.27 (3 H, s), 2.44 (3 H, s), 3.77 (3 H, s), 4.32 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 5.25 (2 H, s), 6.88 - 7.01 (2 H, m), 7.08 (1 H, d, J = 7.4 Hz), 7.18 - 7.28 (1 H, m), 9.21 (1 H, s)
参考例86
2,7-ジメチル-3-(3-メチルベンジル)-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例6と同様の方法により、参考例85の化合物(174 mg, 0.49 mmol)、硫酸ジイソプロピル(122 μL, 0.74 mmol)、炭酸カリウム(135 mg, 0.98 mmol)、アセトン(5 mL)から、題記化合物(46 mg, 24%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.24 (6 H, d, J = 4.3 Hz), 1.32 (3 H, t, J = 6.1 Hz), 2.27 (3 H, br s), 2.46 (3H, s), 3.82 (3 H, s), 4.27 (2 H, q, J = 5.7 Hz), 4.82-4.85 (1 H, m), 5.28 (2 H, br s), 6.84 - 7.01 (2 H, m), 7.08 (1 H, d, J = 7.6 Hz), 7.23-7.25 (1 H, m)
参考例87
2,7-ジメチル-3-(3-メチルベンジル)-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法で、参考例86の化合物(46 mg, 0.12 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液 (1.0 mL)、エタノール (1 mL)、THF (1 mL)から題記化合物(34 mg, 77%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.23 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 2.27 (3 H, s), 2.45 (3H, s), 3.82 (3 H, s), 4.74 - 4.88 (1 H, m), 5.28 (2 H, s), 6.85 - 6.99 (2 H, m), 7.08 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.17 - 7.29 (1 H, m), 12.48 (1 H, br s)
参考例88
2-シアノ-3-(メチルスルファニル)-3-(フェニルアミノ)プロパ-2-エン酸エチルの製造
3,3-ビス(メチルチオ)-2-シアノアクリル酸エチル(20.0 g, 91.2 mmol)、アニリン(9.1 mL, 100 mmol)のエタノール(200 mL)溶液を16時間加熱環流した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=98:2→1:1)で精製し、題記化合物(21.0 g, 88%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ:1.36 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 2.25 (3 H, s), 4.27 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 7.23 - 7.36 (3 H, m), 7.36 - 7.47 (2 H, m), 11.51 (1 H, br s)
参考例89
4-[(2-エトキシ-2-オキソエチル)(メチル)アミノ]-2-メチル-6-オキソ-1-フェニル-1,6-ジヒドロピリミジン-5-カルボン酸エチルの製造
五酸化二りん(50 g)およびヘキサメチルジシロキサン(100 mL)をトルエン(200 mL)中アルゴン雰囲気下50℃で2時間攪拌した。参考例88の化合物(21.0 g, 80 mmol)および酢酸(4.6 mL, 80 mmol)を反応混合物に加え、アルゴン雰囲気下80℃で16時間攪拌した。反応液を氷水にあけ、水酸化ナトリウムで中和した。混合物を酢酸エチルで抽出し、抽出液を水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾過により除去し、減圧下で濃縮後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=98:2→70:30)および塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=98:2→70:30)で精製し淡黄色油状物(4.0 g)を得た。得られた油状物の酢酸エチル(100 mL)溶液に、m-クロロ過安息香酸(7.6 g, 26.2 mmol)を加え、室温で16時間攪拌した。反応液を水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧濃縮した。残渣のエタノール(60 mL)溶液にザルコシンエチルエステル塩酸塩(6.0 g, 39.3 mmol)、トリエチルアミン(9.1 mL, 65.5 mmol)を加え、過熱還流下、16時間攪拌した。反応混合物を減圧濃縮後、残渣に酢酸エチルを加え、水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾過により除去し、減圧下で濃縮後、残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=98:2→1:1)で精製し、題記化合物(388 mg, 1.3%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.19-1.25 (6 H, m), 1.96 (3 H, s), 2.99 (3 H, s), 4.11-4.18 (4 H, m), 4.36 (2 H, s), 7.28 - 7.37 (2 H, m), 7.43 - 7.59 (3 H, m)
参考例90
5-ヒドロキシ-2,7-ジメチル-4-オキソ-3-フェニル-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例51と同様の方法で、参考例89の化合物(388 mg, 1.0 mmol)、20%ナトリウムエトキシドエタノール溶液(1.0 mL)、エタノール(5.0 mL) から題記化合物 (167 mg, 49%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.33 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.09 (3 H, s), 3.81 (3 H, s), 4.32 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 7.36 (2 H, d, J = 7.0 Hz), 7.45 - 7.61 (3 H, m), 9.16 (1 H, s)
参考例91
2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-フェニル-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸エチルの製造
参考例6と同様の方法により、参考例90の化合物(167 mg, 0.51 mmol)、硫酸ジイソプロピル(186 mg, 1.0 mmol)、炭酸カリウム(211 mg, 1.5 mmol)、アセトン(15 mL)から、題記化合物(112 mg, 59%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.20 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 1.31 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 2.11 (3 H, s), 3.87 (3 H, s), 4.26 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 4.73-4.82 (1 H, m), 7.32 - 7.43 (2 H, m), 7.45 - 7.61 (3 H, m)
参考例92
2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-フェニル-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の製造
参考例25と同様の方法で、参考例91の化合物(112 mg, 0.30 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(3.0 mL)、エタノール(3.0 mL)、THF (3.0 mL)から題記化合物(44 mg, 43%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.19 (6 H, d, J = 6.2 Hz), 2.10 (3 H, s), 3.86 (3 H, s), 4.71-4.79 (1 H, m), 7.31 - 7.43 (2 H, m), 7.44 - 7.64 (3 H, m), 12.44 (1 H, br s)
参考例93
3-(3-クロロベンジル)-2-エトキシ-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例75の化合物(196 mg, 0.40 mmol)のエタノール(2 mL)、THF(20 mL)溶液に、ナトリウムエトキシドの20%エタノール溶液(681 mg, 2.0 mmol)を加え、室温で終夜撹拌した。反応混合物に1規定水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)を加え、室温で8時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(4 mL)、水を加えた後、減圧濃縮した。析出した固体をろ取し、水で洗浄した。この粗生成物、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(117 mg, 0.60 mmol)、WSCD(115 mg, 0.60mmol)、HOBt(81 mg, 0.60 mmol)、トリエチルアミン(0.112 mL, 0.80 mmol)、DMF(5 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100)およびアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100)で精製した。析出した固体をろ取し、酢酸エチル-ヘキサンで洗浄した。続いて酢酸エチル-ヘキサンから再結晶し、題記化合物(46 mg, 19%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.22 - 1.51 (2 H, m), 1.29 (3 H, t, J = 7.0 Hz), 1.80 - 1.95 (2 H, m), 2.77 - 2.93 (1 H, m), 3.02 - 3.18 (1 H, m), 3.61 - 3.74 (1 H, m), 3.77 (3 H, s), 3.91 - 4.32 (4 H, m), 4.46 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 4.52 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.06 - 5.20 (4 H, m), 7.18 - 7.26 (1 H, m), 7.31 - 7.42 (4 H, m).
参考例94
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2-メトキシ-7-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例77の化合物(163 mg, 0.36 mmol)、水酸化リチウム一水和物(76 mg, 1.8 mmol)、水(3 mL)、メタノール(3 mL)、THF(12 mL)の混合物を室温で1時間、60℃で1時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(3 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水で洗浄した。この粗生成物、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(105 mg, 0.54 mmol)、WSCD(104 mg, 0.54 mmol)、HOBt(73 mg, 0.54 mmol)、トリエチルアミン(0.100 mL, 0.72 mmol)、DMF(3 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣に酢酸エチルを加え、不溶物をろ去した。ろ液を減圧濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル)およびアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル)で精製した後、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶し、題記化合物(46 mg, 22%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.19 - 1.52 (2 H, m), 1.82 - 1.96 (2 H, m), 2.77 - 2.93 (1 H, m), 3.02 - 3.19 (1 H, m), 3.61 - 3.76 (1 H, m), 3.84 (3 H, s), 3.94 - 4.33 (7 H, m), 4.52 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.10 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.57 (2 H, s), 7.39 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.56 - 7.66 (2 H, m), 7.70 - 7.79 (1 H, m), 8.06 - 8.14 (2 H, m).
参考例95
2-エトキシ-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例94と同様の方法により、参考例78の化合物(246 mg, 0.50 mmol)、水酸化リチウム一水和物(63 mg, 1.5 mmol)、水(2 mL)、エタノール(5 mL)、THF(5 mL)、1規定塩酸(3 mL)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(146 mg, 0.75 mmol)、WSCD(144 mg, 0.75 mmol)、HOBt(101 mg, 0.75 mmol)、トリエチルアミン(0.139 mL, 1.0 mmol)、DMF(3 mL)から、題記化合物(53 mg, 18%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.23 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 1.24 - 1.50 (2 H, m), 1.82 - 1.95 (2 H, m), 2.77 - 2.93 (1 H, m), 3.03 - 3.18 (1 H, m), 3.61 - 3.75 (1 H, m), 3.82 (3 H, s), 3.94 - 4.33 (4 H, m), 4.45 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.52 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.10 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 5.55 (2 H, s), 7.39 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.56 - 7.66 (2 H, m), 7.69 - 7.80 (1 H, m), 8.04 - 8.15 (2 H, m).
参考例96
3-(3-クロロベンジル)-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2-メトキシ-7-メチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例93と同様の方法により、参考例75の化合物(49 mg, 0.10 mmol)、メタノール(1 mL)、THF(5 mL)、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液(100 mg, 0.52 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)、1規定塩酸(1 mL)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(29 mg, 0.15 mmol)、WSCD(29 mg, 0. 15 mmol)、HOBt(20 mg, 0.15 mmol)、トリエチルアミン(0.028 mL, 0.20 mmol)、DMF(5 mL)から、題記化合物(28 mg, 48%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.20 - 1.52 (2 H, m), 1.80 - 1.95 (2 H, m), 2.76 - 2.93 (1 H, m), 3.01 - 3.18 (1 H, m), 3.61 - 3.74 (1 H, m), 3.80 (3 H, s), 3.95 - 4.31 (7 H, m), 4.48 - 4.57 (1 H, m), 5.06 - 5.20 (4 H, m), 7.14 - 7.24 (1 H, m), 7.27 - 7.41 (4 H, m).
参考例97
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2-メトキシ-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例82の化合物(404 mg, 0.80 mmol)、ナトリウムメトキシドの28%メタノール溶液(772 mg, 4.0 mmol)、メタノール(5 mL)、THF(15 mL)の混合物を室温で15時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(8 mL)、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣に1規定水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)、メタノール(5 mL)、THF(10 mL)を加え、60℃で2時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(3 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水で洗浄した。この粗生成物、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(195 mg, 1.0 mmol)、WSCD(192 mg, 1.0 mmol)、HOBt(135 mg, 1.0 mmol)、トリエチルアミン(0.223 mL, 1.60 mmol)、DMF(5 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→100:0)で精製した後、アセトン-ヘキサンから再結晶し、題記化合物(66 mg, 15%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.25 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 1.26 - 1.56 (2 H, m), 1.84 - 1.98 (2 H, m), 2.79 - 2.94 (1 H, m), 3.04 - 3.19 (1 H, m), 3.58 - 3.76 (1 H, m), 3.87 (3 H, s), 3.97 (3 H, s), 3.96 - 4.32 (4 H, m), 4.50 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 4.96 - 5.07 (1 H, m), 5.53 (2 H, s), 7.53 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.57 - 7.66 (2 H, m), 7.70 - 7.79 (1 H, m), 8.05 - 8.14 (2 H, m).
実施例1
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例5の化合物(267 mg, 0.60 mmol)、臭化フェナシル(239 mg, 1.20 mmol)、炭酸カリウム(124 mg, 0.90 mmol)、臭化リチウム(104 mg, 1.20 mmol)、DME(4 mL)、DMF(1 mL)の混合物を室温で1時間、50℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル:メタノール=99:1→80:20)およびアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル:メタノール=99:1→85:15)で精製し、題記化合物(191 mg, 57%)を無色アモルファス状粉末として得た。このアモルファス状粉末(170 mg)をエタノール-ジイソプロピルエーテルから結晶化し、題記化合物(141 mg)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.21 - 1.52 (2 H, m), 1.81 - 1.97 (2 H, m), 2.48 (3 H, s), 2.77 - 2.93 (1 H, m), 3.02 - 3.18 (1 H, m), 3.60 - 3.76 (1 H, m), 3.86 (3 H, s), 3.95 - 4.18 (3 H, m), 4.18 - 4.32 (1 H, m), 4.52 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.09 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 5.73 (2 H, s), 7.51 (1 H, d, J = 7.6 Hz), 7.58 - 7.68 (2 H, m), 7.71 - 7.81 (1 H, m), 8.08 - 8.16 (2 H, m).
実施例2
5-エトキシ-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例9の化合物(211 mg, 0.54 mmol)、臭化フェナシル(215 mg, 1.08 mmol)、炭酸カリウム(149 mg,1.08 mmol)、臭化リチウム(94 mg, 1.08 mmol)、DME(2 mL)、DMF(2 mL)の混合物を60℃で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル:メタノール=99:1→85:15)で精製した後、エタノール-ジイソプロピルエーテルから結晶化し、題記化合物(53 mg, 19%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.26 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 1.29 - 1.57 (2 H, m), 1.83 - 1.96 (2 H, m), 2.46 (3 H, s), 2.81 - 2.96 (1 H, m), 3.04 - 3.20 (1 H, m), 3.59 - 3.73 (1 H, m), 3.89 (3 H, s), 3.96 - 4.14 (3 H, m), 4.16 - 4.28 (1 H, m), 4.39 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 4.50 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.69 (2 H, s), 7.58 - 7.68 (3 H, m), 7.71 - 7.80 (1 H, m), 8.08 - 8.15 (2 H, m).
実施例3
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例2と同様の方法により、参考例12の化合物(276 mg, 0.68 mmol)、臭化フェナシル(275 mg, 1.36 mmol)、炭酸カリウム(188 mg, 1.36 mmol)、臭化リチウム(118 mg, 1.36 mmol)、DME(3 mL)、DMF(3 mL) から、題記化合物(101 mg, 28%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.23 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 1.26 - 1.57 (2 H, m), 1.84 - 1.98 (2 H, m), 2.46 (3 H, s), 2.79 - 2.94 (1 H, m), 3.03 - 3.19 (1 H, m), 3.60 - 3.74 (1 H, m), 3.90 (3 H, s), 3.96 - 4.18 (3 H, m), 4.19 - 4.33 (1 H, m), 4.50 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 4.93 - 5.08 (1 H, m), 5.69 (2 H, s), 7.57 - 7.67 (3 H, m), 7.71 - 7.80 (1 H, m), 8.08 - 8.15 (2 H, m).
実施例4
3-ベンジル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例25の化合物 (118 mg, 0.30 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩 (70 mg, 0.36 mmol)、HOBt (60 mg, 0.45 mmol)、WSCD (86 mg, 0.45 mmol)、トリエチルアミン (0.11 mL, 0.81 mmol) およびDMF (5.0 mL) の混合物を室温で14.5時間撹拌した。反応混合物を飽和重曹水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、シリカゲルろ過を行った。ろ液を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル:ヘキサン=50:50→100:0)で精製し、ヘキサンで結晶化することで題記化合物 (57 mg, 36%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.19 - 1.52 (2 H, m), 1.80 - 1.96 (2 H, m), 2.48 (3 H, s), 2.78 - 2.93 (1 H, m), 3.01 - 3.19 (1 H, m), 3.61 - 3.75 (1 H, m), 3.83 (3 H, s), 3.94 - 4.15 (3 H, m), 4.18 - 4.32 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.14 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.36 (2 H, s), 7.09 - 7.20 (2 H, m), 7.21 - 7.40 (3 H, m), 7.51 (1 H, d, J = 7.7 Hz).
実施例5
3-(4-フルオロベンジル)-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例27の化合物 (135 mg, 0.33 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩 (76 mg, 0.39 mmol)、HOBt (66 mg, 0.49 mmol)、WSCD (94 mg, 0.49 mmol)、トリエチルアミン (0.12 mL, 0.88 mmol) およびDMF (5.0 mL) の混合物を室温で14時間撹拌した。反応混合物を飽和重曹水で希釈し、沈殿する固体をろ取した。固体を水洗し、減圧下乾燥した後、酢酸エチル−ヘキサンから再結晶することで題記化合物 (135 mg, 75%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.22 - 1.52 (2 H, m), 1.80 - 1.95 (2 H, m), 2.45 - 2.49 (3 H, m), 2.76 - 2.94 (1 H, m), 3.02 - 3.19 (1 H, m), 3.61 - 3.76 (1 H, m), 3.83 (3 H, s), 3.96 - 4.16 (3 H, m), 4.18 - 4.32 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.14 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.33 (2 H, s), 7.10 - 7.30 (4 H, m), 7.51 (1 H, d, J = 7.7 Hz).
実施例6
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-3-(3-メトキシベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例14の化合物(177 mg, 0.39 mmol)、8規定水酸化ナトリウム水溶液(0.5 mL)、エタノール(5 mL)の混合物を80℃で2時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(5 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、3-(3-メトキシベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の粗生成物(100 mg)を無色粉末として得た。この粗生成物(100 mg)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(68 mg, 0.35 mmol)、WSCD(67 mg, 0.35 mmol)、HOBt(47 mg, 0.35 mmol)、トリエチルアミン(0.066 mL, 0.47 mmol)、DMF(3 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、酢酸エチル:メタノール=100:0→90:10)で精製した後、酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルから結晶化し、題記化合物(84 mg, 38%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.21 - 1.53 (2 H, m), 1.81 - 1.96 (2 H, m), 2.48 (3 H, s), 2.77 - 2.93 (1 H, m), 3.02 - 3.19 (1 H, m), 3.63 - 3.74 (1 H, m), 3.72 (3 H, s), 3.83 (3 H, s), 3.96 - 4.18 (3 H, m), 4.18 - 4.32 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.15 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.33 (2 H, s), 6.66 (1 H, d, J = 7.4 Hz), 6.73 (1 H, s), 6.85 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.26 (1 H, t, J = 7.8 Hz), 7.52 (1 H, d, J = 7.6 Hz).
実施例7
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-3-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例15の化合物(159 mg, 0.35 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)、エタノール(4 mL)、THF(1 mL)の混合物を60℃で1時間撹拌した。反応混合物に1規定塩酸(2 mL)を加えた後、水で希釈した。析出した固体をろ取し、水で洗浄し、3-(4-メトキシベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の粗生成物(128 mg)を無色粉末として得た。この粗生成物(128 mg)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(88 mg, 0.45 mmol)、WSCD(86 mg, 0.45 mmol)、HOBt(61 mg, 0.45 mmol)、トリエチルアミン(0.084 mL, 0.60 mmol)、DMF(3 mL)の混合物を室温で終夜撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→100:0)で精製した後、酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルから結晶化し、題記化合物(126 mg, 64%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.23 - 1.52 (2 H, m), 1.81 - 1.95 (2 H, m), 2.49 (3 H, s), 2.77 - 2.93 (1 H, m), 3.02 - 3.18 (1 H, m), 3.62 - 3.74 (1 H, m), 3.72 (3 H, s), 3.82 (3 H, s), 3.95 - 4.18 (3 H, m), 4.18 - 4.33 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.15 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.28 (2 H, s), 6.90 (2 H, d, J = 8.7 Hz), 7.11 (2 H, d, J = 8.7 Hz), 7.51 (1 H, d, J = 7.6 Hz).
実施例8
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-3-(2-メトキシベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例7と同様の方法により、参考例16の化合物(159 mg, 0.35 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)、エタノール(4 mL)、THF(1 mL)、1規定塩酸(2 mL)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(88 mg, 0.45 mmol)、WSCD(86 mg, 0.45 mmol)、HOBt(61 mg, 0.45 mmol)、トリエチルアミン(0.084 mL, 0.60 mmol)、DMF(3 mL)から、題記化合物(146 mg, 74%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.22 - 1.51 (2 H, m), 1.81 - 1.95 (2 H, m), 2.45 (3 H, s), 2.78 - 2.93 (1 H, m), 3.02 - 3.18 (1 H, m), 3.62 - 3.76 (1 H, m), 3.84 (3 H, s), 3.87 (3 H, s), 3.96 - 4.18 (3 H, m), 4.18 - 4.32 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.12 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 5.25 (2 H, s), 6.58 (1 H, d, J = 7.6 Hz), 6.86 (1 H, t, J = 7.4 Hz), 7.07 (1 H, d, J = 8.1 Hz), 7.23 - 7.32 (1 H, m), 7.51 (1 H, d, J = 7.7 Hz).
実施例9
3-(4-クロロベンジル)-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37と同様の方法により、参考例40の化合物(140 mg, 0.33 mmol)から、題記化合物(77 mg, 41%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.23 - 1.51 (2 H, m), 1.88 (2 H, dd, J = 12.9, 2.7 Hz), 2.48 (3 H, s), 2.85 (1 H, br s), 3.02 - 3.18 (1 H, m), 3.68 (1 H, m, J = 2.3 Hz), 3.83 (3 H, s), 3.97 - 4.15 (3 H, m), 4.23-4.28 (1 H, m), 4.53 (1 H, br s), 5.13 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 5.34 (2 H, s), 7.19 (2 H, d, J = 8.3 Hz), 7.41 (2 H, d, J = 8.3 Hz), 7.48 - 7.56 (1 H, m).
実施例10
3-(3-クロロベンジル)-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37と同様の方法により、参考例42の化合物(130 mg, 0.30 mmol)から、題記化合物(61 mg, 36%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.31 - 1.43 (2 H, m), 1.88 (2 H, d, J = 9.4 Hz), 2.48 (3 H, br s), 2.77 - 2.94 (1 H, m), 3.10 (1 H, t, J = 12.7 Hz), 3.69 (1 H, d, J = 13.6 Hz), 3.83 (3 H, s), 3.98 - 4.14 (3 H, m), 4.25 (1 H, d, J = 12.3 Hz), 4.53 (1 H, s), 5.13 (2 H, q, J = 9.3 Hz), 5.36 (2 H, s), 7.10 (1 H, d, J = 6.2 Hz), 7.25 (1 H, s), 7.33 - 7.40 (2 H, m), 7.52 (1 H, d, J = 7.6 Hz).
実施例11
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-3-ペンチル-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例7と同様の方法により、参考例17の化合物(133 mg, 0.33 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1 mL)、エタノール(4 mL)、THF(1 mL)、1規定塩酸(2 mL)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(91 mg, 0.47 mmol)、WSCD(90 mg, 0.47 mmol)、HOBt(64 mg, 0.47 mmol)、トリエチルアミン(0.086 mL, 0.62 mmol)、DMF(3 mL)から、題記化合物(105 mg, 62%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:0.83 - 0.94 (3 H, m), 1.20 - 1.50 (6 H, m), 1.51 - 1.70 (2 H, m), 1.79 - 1.96 (2 H, m), 2.61 (3 H, s), 2.76 - 2.92 (1 H, m), 3.01 - 3.18 (1 H, m), 3.61 - 3.75 (1 H, m), 3.80 (3 H, s), 3.92 - 4.18 (5 H, m), 4.18 - 4.32 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.14 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 7.46 (1 H, d, J = 7.6 Hz).
実施例12
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-3-(2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例7と同様の方法により、参考例18の化合物(101 mg, 0.23 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(0.7 mL)、エタノール(4 mL)、THF(1 mL)、1規定塩酸(2 mL)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(62 mg, 0.32 mmol)、WSCD(61 mg, 0.32 mmol)、HOBt(43 mg, 0.32 mmol)、トリエチルアミン(0.060 mL, 0.43 mmol)、DMF(3 mL)から、題記化合物(83 mg, 66%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.22 - 1.54 (2 H, m), 1.79 - 1.96 (2 H, m), 2.49 (3 H, s), 2.77 - 2.92 (1 H, m), 2.90 - 3.00 (2 H, m), 3.02 - 3.19 (1 H, m), 3.61 - 3.76 (1 H, m), 3.81 (3 H, s), 3.96 - 4.13 (3 H, m), 4.15 - 4.33 (3 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.14 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 7.19 - 7.36 (5 H, m), 7.49 (1 H, d, J = 7.6 Hz).
実施例13
2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37の化合物 (300 mg, 0.65 mmol)、炭酸カリウム (135 mg, 0.98 mmol)、DMF (1.0 mL) およびDME (4.0 mL) の混合溶液を0 ℃で30分間撹拌後、臭化リチウム (114 mg, 1.3 mmol) を加え、室温で30分間撹拌した。臭化フェナシル (260 mg, 1.3 mmol) を加えた後、反応混合物を50-60℃で13.5時間撹拌した。DMF (1.0 mL) を加え、60℃で1.5時間撹拌後、70℃で2.5時間撹拌した。さらに反応混合物を80℃で20時間撹拌した後、水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を合わせ、飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥し、減圧下濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、酢酸エチル:ヘキサン=60:40→100:0) により精製し、さらにアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、酢酸エチル:ヘキサン=60:40→100:0) により精製後、酢酸エチル−ヘキサンで再結晶することで題記化合物 (53 mg, 14%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.16 - 1.55 (5 H, m), 1.77 - 2.00 (2 H, m), 2.66 - 2.93 (3 H, m), 3.03 - 3.20 (1 H, m), 3.60 - 3.78 (1 H, m), 3.83 - 3.95 (3 H, m), 3.97 - 4.16 (3 H, m), 4.16 - 4.35 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.09 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.73 (2 H, s), 7.50 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.56 - 7.68 (2 H, m), 7.69 - 7.83 (1 H, m), 8.12 (2 H, d, J = 7.2 Hz).
実施例14
3-(2-クロロベンジル)-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37と同様の方法により、参考例44の化合物(76 mg, 0.18 mmol)から、題記化合物(44 mg, 43%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.25 - 1.50 (2 H, m), 1.89 (2 H, d, J = 11.9 Hz), 2.47 (3 H, s), 2.85 - 2.89 (1 H, m), 3.06 - 3.14 (1 H, m), 3.68 (1 H, d, J = 14.0 Hz), 3.86 (3 H, s), 3.98 - 4.06 (1 H, m), 4.09 (2 H, t, J = 5.7 Hz), 4.25 (1 H, d, J = 13.0 Hz), 4.53 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.10 (2 H, q, J=9.1 Hz), 5.36 (2 H, s), 6.68 - 6.79 (1 H, m), 7.20 - 7.39 (2 H, m), 7.49 - 7.60 (2 H, m).
実施例15
3-[2-(4-フルオロフェニル)エチル]-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37と同様の方法により、参考例46の化合物(60 mg, 0.14 mmol)から、題記化合物(47 mg, 59%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.25 - 1.50 (2 H, m), 1.86 - 1.94 (2 H, m), 2.52 (3 H, br s), 2.76 - 2.89 (1 H, m), 2.95 (2 H, d, J = 7.9 Hz), 3.10 (1 H, br s), 3.62 - 3.75 (1 H, m), 3.81 (3 H, s), 3.95 - 4.09 (3 H, m), 4.15 - 4.32 (3 H, m), 4.53 (1 H, br s), 5.12 (2 H, q, J = 9.3 Hz), 7.06 - 7.20 (2 H, m), 7.24 - 7.34 (2 H, m), 7.48 (1 H, d, J = 7.6 Hz).
実施例16
2-エチル-7-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-N-(テトラヒドロ-2H-ピラン-4-イル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例13と同様にして、参考例38の化合物 (450 mg, 1.1 mmol)、炭酸カリウム (309mg, 2.2 mmol)、臭化フェナシル (668 mg, 3.4 mmol)、臭化リチウム (195 mg, 2.2 mmol)、DMF (3.0 mL) およびDME (4.0 mL) から題記化合物 (131 mg, 23%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.23 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 1.37 - 1.58 (2 H, m), 1.75 - 1.91 (2 H, m), 2.74 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 3.35 - 3.49 (2 H, m), 3.78 - 3.92 (5 H, m), 3.92 - 4.10 (1 H, m), 5.11 (2 H, q, J = 9.1 Hz), 5.73 (2 H, s), 7.47 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 7.56 - 7.68 (2 H, m), 7.70 - 7.83 (1 H, m), 8.03 - 8.21 (2 H, m)
実施例17
3-(3-クロロベンジル)-2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例13と同様にして、参考例37の化合物 (189 mg, 0.41 mmol)、炭酸カリウム (128 mg, 0.93 mmol)、臭化3-クロロベンジル (0.44 mL, 3.3 mmol)、臭化リチウム (71 mg, 0.82 mmol)、DMF (3.0 mL) およびDME (4.0 mL) から題記化合物 (98 mg, 41%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.13 - 1.24 (3 H, m), 1.26 - 1.52 (2 H, m), 1.82 - 1.95 (2 H, m), 2.68 - 2.94 (3 H, m), 3.02 - 3.20 (1 H, m), 3.60 - 3.77 (1 H, m), 3.87 (3 H, s), 3.95 - 4.16 (3 H, m), 4.18 - 4.34 (1 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.14 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 5.37 (2 H, s), 7.07 (1 H, d, J = 6.4 Hz), 7.24 (1 H, s), 7.29 - 7.42 (2 H, m), 7.51 (1 H, d, J = 7.6 Hz).
実施例18
5-エトキシ-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-3,4-ジヒドロチエノ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例23の化合物(103 mg, 0.26 mmol)、水酸化リチウム一水和物(23 mg, 0.31 mmol)、DME(2 mL)、DMF(1 mL)の混合物を60℃に加熱した。臭化フェナシル(104 mg, 0.52 mmol)を加え、60℃で2時間撹拌した。参考例23の化合物(189 mg, 0.48 mmol)、水酸化リチウム一水和物(43 mg, 0.58 mmol)、DME(4 mL)、DMF(2 mL)、臭化フェナシル(191 mg, 0.96 mmol)を用いて同様の反応操作を行った。反応混合物を合わせ、水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100)およびアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100)で精製した後、酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルから結晶化した。続いて酢酸エチル-ジイソプロピルエーテルから再結晶し、題記化合物(60 mg, 16%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.31 (3 H, t, J = 7.0 Hz), 1.35 - 1.63 (2 H, m), 1.83 - 1.96 (2 H, m), 2.50 (3 H, s), 2.76 - 2.93 (1 H, m), 3.02 - 3.20 (1 H, m), 3.59 - 3.75 (1 H, m), 3.95 - 4.19 (3 H, m), 4.20 - 4.33 (1 H, m), 4.32 (2 H, q, J = 7.0 Hz), 4.50 (1 H, t, J = 5.0 Hz), 5.75 (2 H, s), 7.59 - 7.71 (3 H, m), 7.72 - 7.81 (1 H, m), 8.08 - 8.17 (2 H, m).
実施例19
3-(3-フルオロベンジル)-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例47の化合物(84 mg, 0.19 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)、THF(2 mL)、エタノール(2 mL)の混合物を60℃で3時間攪拌した。反応液を2規定塩酸(1 mL)で中和し、減圧濃縮後、沈殿物を濾過、水洗することで3-(3-フルオロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸の粉末(59 mg, 75%)を得た。3-(3-フルオロベンジル)-2,7-ジメチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボン酸(59 mg, 0.14 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(35 mg, 0.18 mmol)、HOBt (28 mg, 0.18 mmol)、WSCD (35 mg, 0.18 mmol)およびトリエチルアミン (18 mg, 0.18 mmol)のDMF (5 mL)混合物を室温で16 時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽和食塩水で順次洗浄、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。不溶物を濾過により除去し、減圧下で濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=1:1→0:100)で精製した。酢酸エチル-ヘキサンから再結晶し、題記化合物 (13 mg, 17%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.37 (2 H, m, J = 15.9 Hz), 1.89 (2 H, d, J = 13.2 Hz), 2.48 (3 H, s), 2.76 - 2.93 (1 H, m), 3.10 (1 H, br s), 3.69 (1 H, d, J = 15.3 Hz), 3.83 (3 H, s), 3.96 - 4.17 (3 H, m), 4.24 (1 H, br s), 4.53 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.14 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 5.36 (2 H, s), 6.93 - 7.07 (2 H, m), 7.12 (1 H, td, J = 8.6, 2.3 Hz), 7.34 - 7.46 (1 H, m), 7.52 (1 H, d, J = 7.6 Hz).
実施例20
3-[(ベンジルオキシ)メチル]-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37と同様の方法により、参考例53の化合物(50 mg, 0.13 mmol)から、題記化合物(21mg, 31%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.27 (6 H, d, J = 6.2 Hz), 1.31 - 1.53 (2 H, m), 1.90 (2 H, d, J = 10.0 Hz), 2.63 (3 H, s), 2.86 (1 H, t, J = 11.1 Hz), 3.11 (1 H, t, J = 12.1 Hz), 3.67 (1 H, d, J = 13.2 Hz), 3.86 (3 H, s), 4.01 (1 H, m, J = 7.0 Hz), 4.11 (2 H, t, J = 6.0 Hz), 4.25 (1 H, d, J = 12.5 Hz), 4.50 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 4.59 (2 H, s), 4.99 - 5.14 (1 H, m), 5.59 (2 H, s), 7.22 - 7.37 (5 H, m), 7.61 (1 H, d, J=7.6 Hz).
実施例21
2-エチル-7-メチル-N-(1-オキシドテトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例54の化合物 (583 mg, 1.4 mmol)、ナトリウムtert-ブトキシド (173 mg, 1.8 mmol)、DME (12 mL)、DMF (3.0 mL) の混合物を氷冷下20分間撹拌した。臭化リチウム (241 mg, 2.8 mmol) を加え、氷冷下20分間撹拌した。臭化フェナシル (553 mg, 2.8 mmol) を加え、70℃で15.5時間撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣を酢酸エチル-ヘキサンから再結晶し、2-エチル-7-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-N-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド (200 mg, 27%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.23 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 1.47-1.67 (2 H, m), 2.06- 2.22 (2 H, m), 2.59-2.82 (6 H, m), 3.75-3.95 (4 H, m), 5.10 (2 H, q, J = 9.3 Hz), 5.73 (2 H, s), 7.49 (1 H, d, J = 7.9 Hz), 7.57-7.68 (2 H, m), 7.71-7.83 (1 H, m), 8.03-8.20 (2 H, m).
2-エチル-7-メチル-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-N-(テトラヒドロ-2H-チオピラン-4-イル)-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミド (200 mg, 0.37 mmol) の酢酸エチル (20 mL) 溶液に氷冷下、m-クロロ過安息香酸 (93 mg, 0.37 mmol) を加え、0℃で15分間撹拌した後、室温で5.5時間撹拌した。反応混合物に飽和重曹水を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をTHF-ジエチルエーテルから再結晶し、酢酸エチルで洗浄することで題記化合物 (115 mg, 56%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.23 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 1.63-1.91 (2 H, m), 2.03- 2.32 (2 H, m), 2.67-2.87 (4 H, m), 2.87-3.01 (1 H, m), 3.05-3.19 (1 H, m), 3.83-3.91 (3 H, m), 3.92-4.15 (1 H, m), 5.01-5.18 (2 H, m), 5.73 (2 H, s), 7.55-7.68 (3 H, m), 7.70-7.81 (1 H, m), 8.07-8.18 (2 H, m).
実施例22
2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例58の化合物 (630 mg, 1.5 mmol)、炭酸カリウム (311 mg, 2.3 mmol)、DME (12 mL)、DMF (4.0 mL) の混合物を氷冷下10分間撹拌した。臭化リチウム (261 mg, 3.0 mmol) を加え、室温で20分間撹拌した。臭化フェナシル (598 mg, 3.0 mmol) を加え、80℃で15時間撹拌した。炭酸カリウム (311 mg, 2.3 mmol) およびDMF (2.0 mL) を加え、90℃で1.5時間撹拌した。臭化フェナシル (598 mg, 3.0 mmol) およびDMF (1.0 mL) を加え、90℃で2時間撹拌した。反応混合物を飽和食塩水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=60:40→酢酸エチル) で精製後、再びアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=40:60→酢酸エチル) で精製し、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶することで題記化合物 (117 mg, 14%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.17-1.27 (9 H, m), 1.27-1.57 (2 H, m), 1.83-1.98 (2 H, m), 2.72 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 2.79-2.95 (1 H, m), 3.03-3.20 (1 H, m), 3.59-3.74 (1 H, m), 3.93 (3 H, s), 3.98-4.15 (3 H, m), 4.19-4.31 (1 H, m), 4.51 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 4.95- 5.09 (1 H, m), 5.69 (2 H, s), 7.62 (3 H, t, J = 7.1 Hz), 7.70-7.81 (1 H, m), 8.01-8.20 (2 H, m).
実施例23
3-(3-クロロベンジル)-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-2-(1-メチルエチル)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例7と同様の方法により、参考例67の化合物(178 mg, 0.40 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(1.5 mL)、エタノール(4 mL)、1規定塩酸(2 mL)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(117 mg, 0.60 mmol)、WSCD(153 mg, 0.80 mmol)、HOBt(108 mg, 0.80 mmol)、トリエチルアミン(0.112 mL, 0.80 mmol)、DMF(5 mL)から、題記化合物(172 mg, 77%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:0.96 - 1.60 (14 H, m), 1.80 - 2.02 (2 H, m), 2.77 - 2.97 (1 H, m), 2.99 - 3.21 (2 H, m), 3.56 - 3.78 (1 H, m), 3.78 - 4.38 (7 H, m), 4.41 - 4.61 (1 H, m), 4.94 - 5.19 (1 H, m), 5.25 - 5.53 (2 H, m), 6.92 - 7.12 (1 H, m), 7.15 - 7.48 (3 H, m), 7.53 - 7.74 (1 H, m).
実施例24
3-(3-クロロベンジル)-2-エチル-N-(4-ヒドロキシシクロヘキシル)-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例60の化合物 (150 mg, 0.37 mmol)、4-アミノシクロヘキサノール (51 mg, 0.45 mmol)、HOBt (75 mg, 0.56 mmol) のDMF (3.0 mL) 溶液に氷冷下、WSCD (107 mg, 0.56 mmol) を加え、室温で16時間撹拌した。反応混合物を飽和食塩水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=90:10→30:70) で精製し、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶することで題記化合物 (130 mg, 70%) を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.18 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 1.22-1.38 (10 H, m), 1.74- 2.00 (4 H, m), 2.73 (2 H, q, J = 7.3 Hz), 3.38-3.56 (1 H, m), 3.61-3.79 (1 H, m), 3.90 (3 H, s), 4.58 (1 H, d, J = 4.3 Hz), 5.01-5.17 (1 H, m), 5.33 (2 H, s), 7.05 (1 H, d, J = 6.6 Hz), 7.22 (1 H, s), 7.29-7.43 (2 H, m), 7.52 (1 H, d, J = 7.9 Hz).
実施例25
3-(3-クロロベンジル)-2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例60の化合物 (150 mg, 0.37 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩 (87 mg, 0.45 mmol)、HOBt (75 mg, 0.56 mmol) のDMF (3.0 mL) 溶液に氷冷下、WSCD (107 mg, 0.56 mmol) およびトリエチルアミン (0.16 mL, 1.1 mmol) を加え、室温で15.5時間撹拌した。反応混合物を飽和食塩水で希釈し、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー (溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=90:10→30:70) で精製し、酢酸エチル-ヘキサンから再結晶することで題記化合物 (131 mg, 65%) を薄黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ:1.18 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 1.27 (6 H, d, J = 6.2 Hz), 1.30-1.57 (2 H, m), 1.81-1.99 (2 H, m), 2.73 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 2.79-2.95 (1 H, m), 2.99 -3.22 (1 H, m), 3.58-3.75 (1 H, m), 3.91 (3 H, s), 3.96-4.15 (3 H, m), 4.18-4.34 (1 H, m), 4.51 (1 H, t, J = 5.3 Hz), 5.00-5.17 (1 H, m), 5.34 (2 H, s), 7.05 (1 H, d, J = 6.6 Hz), 7.22 (1 H, s), 7.29-7.42 (2 H, m), 7.63 (1 H, d, J = 7.7 Hz).
実施例26
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-2-(1-メチルエチル)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例7と同様の方法により、参考例68の化合物(220 mg, 0.50 mmol)、1規定水酸化ナトリウム水溶液(2 mL)、エタノール(5 mL)、THF(1 mL)、1規定塩酸(3 mL)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(39 mg, 0.20 mmol)、WSCD(58 mg, 0.30 mmol)、HOBt(41 mg, 0.30 mmol)、トリエチルアミン(0.042 mL, 0.30 mmol)、DMF(3 mL)から、題記化合物(54 mg, 20%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.23 (12 H, d, J = 6.0 Hz), 1.25 - 1.58 (2 H, m), 1.83 - 1.98 (2 H, m), 2.79 - 2.95 (1 H, m), 2.98 - 3.20 (2 H, m), 3.59 - 3.75 (1 H, m), 3.92 (3 H, s), 3.97 - 4.32 (4 H, m), 4.49 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 4.94 - 5.06 (1 H, m), 5.72 (2 H, s), 7.55 - 7.67 (3 H, m), 7.70 - 7.81 (1 H, m), 8.08 - 8.18 (2 H, m).
実施例28
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-3-(3-メチルベンジル)-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37と同様の方法により、参考例87の化合物(34mg, 0.09 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(23 mg, 0.12 mmol)、WSCD(23 mg, 0.12 mmol)、HOBt(18 mg, 0.12 mmol)、トリエチルアミン(17 μL, 0.12 mmol)、DMF(5 mL)から、(34 mg, 74%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.27 (6 H, d, J = 6.0 Hz), 1.31 - 1.55 (2 H, m), 1.91 (2 H, d, J = 13.6 Hz), 2.26 (3 H, s), 2.46 (3 H, s), 2.87 (1 H, t, J = 12.4 Hz), 3.12 (1 H, t, J = 12.2 Hz), 3.68 (1 H, d, J = 14.9 Hz), 3.87 (3 H, s), 4.05 (1 H, br s), 4.11 (2 H, t, J = 6.5 Hz), 4.25 (1 H, d, J = 12.5 Hz), 4.51 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 5.05-5.12 (1 H, m), 5.29 (2 H, s), 6.85 - 6.97 (2 H, m), 7.08 (1 H, d, J = 7.6 Hz), 7.18 - 7.27 (1 H, m), 7.63 (1 H, d, J = 7.7 Hz)
実施例29
N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-フェニル-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37と同様の方法により、参考例92の化合物(44 mg, 0.13 mmol)、2-(4-アミノピペリジン-1-イル)-2-オキソエタノール 塩酸塩(33 mg, 0.17 mmol)、WSCD(32 mg, 0.17 mmol)、HOBt(26 mg, 0.17 mmol)、トリエチルアミン(24 μL, 0.17 mmol)、DMF(5 mL)から、題記化合物(37 mg, 59%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ: 1.24 (6 H, d, J = 6.2 Hz), 1.38-1.50 (2 H, m), 1.91 (2 H, d, J = 12.5 Hz), 2.11 (3 H, s), 2.86 (1 H, t, J = 12.4 Hz), 3.11 (1 H, t, J = 12.4 Hz), 3.67 (1 H, d, J = 12.1 Hz), 3.92 (3 H, s), 3.96 - 4.20 (3 H, m), 4.26 (1 H, d, J = 12.3 Hz), 4.51 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 4.96-5.04 (1 H, m), 7.33 - 7.44 (2 H, m), 7.46 - 7.68 (4 H, m)
実施例33
2-エチル-3-[2-(4-フルオロフェニル)-2-オキソエチル]-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-4-オキソ-5-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
参考例37の化合物(230 mg, 0.50 mmol)、臭化4-フルオロフェナシル(130 mg, 0.60 mmol)、炭酸カリウム(138 mg,1.0 mmol)、DME(10 mL)、DMF(1 mL)の混合物を80℃で4時間撹拌した。反応混合物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、酢酸エチルで2回抽出した。抽出液を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧濃縮した。残渣をアミノシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液、ヘキサン:酢酸エチル=50:50→0:100)で精製した後、エタノール-ジエチルエーテルから結晶化し、題記化合物(120 mg, 41%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.23 (3 H, t, J = 7.2 Hz), 1.24 - 1.51 (2 H, m), 1.82 - 1.96 (2 H, m), 2.74 (2 H, q, J = 7.1 Hz), 2.79 - 2.93 (1 H, m), 3.03 - 3.18 (1 H, m), 3.61 - 3.75 (1 H, m), 3.89 (3 H, s), 3.96 - 4.33 (4 H, m), 4.53 (1 H, t, J = 5.5 Hz), 5.09 (2 H, q, J = 9.2 Hz), 5.72 (2 H, s), 7.41 - 7.54 (3 H, m), 8.16 - 8.26 (2 H, m).
実施例34
2-エチル-3-[2-(4-フルオロフェニル)-2-オキソエチル]-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
実施例33と同様の方法により、参考例58の化合物(336 mg, 0.80 mmol)、臭化4-フルオロフェナシル(295 mg, 1.36 mmol)、炭酸カリウム(221 mg,1.6 mmol)、DME(10 mL)、DMF(1 mL)から、題記化合物(137 mg, 31%)を無色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, DMSO-d6) δ:1.14 - 1.59 (11 H, m), 1.83 - 1.99 (2 H, m), 2.71 (2 H, q, J = 7.2 Hz), 2.78 - 2.95 (1 H, m), 3.03 - 3.20 (1 H, m), 3.59 - 3.75 (1 H, m), 3.93 (3 H, s), 3.96 - 4.33 (4 H, m), 4.51 (1 H, t, J = 5.4 Hz), 4.93 - 5.09 (1 H, m), 5.68 (2 H, s), 7.46 (2 H, t, J = 8.8 Hz), 7.61 (1 H, d, J = 7.7 Hz), 8.21 (2 H, dd, J = 8.9, 5.5 Hz).
実施例35
3-(3-クロロベンジル)-N-[2-(ジエチルアミノ)エチル]-2-エチル-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
N,N-ジエチルエタン-1,2-ジアミンの0.19M-DMF溶液(500μL、96μmol)に参考例60の化合物の0.16M-DMF溶液(500μL、80μmol)を加え、そこにHOBt(120μmol)、WSCD (120μmol)の混合DMF溶液(500μL)を加えた。反応混合物を室温で終夜攪拌した。そこに酢酸エチル3mLおよび2%炭酸水素ナトリウム水溶液2mLを加えて抽出し、有機層を上層フェーズセップチューブ(和光純薬製)により採集した。酢酸エチルをチッソ吹付けにより留去し、残渣をDMSO:アセトニトリル(1:4)(1000μL)に溶解して分取HPLCで精製 (アセトニトリル-10mM炭酸アンモニウム含有水系)することにより、題記化合物を得た。
収量: 28.1mg
LC-MS分析:純度99%
MS(ESI+):502.3(M+H)
実施例35と同様の方法により、参考例60の化合物および対応するアミンから、実施例36〜実施例62を合成した。
実施例63
3-(3-クロロベンジル)-2-エチル-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-N-フェニル-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドの製造
アニリンの0.19M-DMF溶液(500μL、96μmol)に参考例60の化合物の0.16M-DMF溶液(500μL、80μmol)を加え、そこにHATU(160μmol)、DIPEA(160μmol)の混合DMF溶液(500μL)を加えた。反応混合物を70℃で終夜撹拌した。そこに酢酸エチル3mLおよび2%炭酸水素ナトリウム水溶液2mLを加えて抽出し、有機層を上層フェーズセップチューブ(和光純薬製)により採集した。酢酸エチルをチッソ吹付けにより留去し、残渣をDMSO:アセトニトリル(1:4)(1000μL)に溶解して分取HPLCで精製 (アセトニトリル-10mM炭酸アンモニウム含有水系)することにより、題記化合物を得た。
収量: 4.7mg
LC-MS分析:純度100%
MS(ESI+):479.1(M+H)
実施例63と同様の方法により、参考例60の化合物および対応するアミンから、実施例64〜実施例69を合成した。
製剤例1
本発明化合物を有効成分として含有する医薬は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
1.カプセル剤
(1)実施例1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)、(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて、全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて、錠剤に加圧成型する。
製剤例2
日局注射用蒸留水50mLに実施例1で得られた化合物50mgを溶解した後、日局注射用蒸留水を加えて100mLとする。この溶液を滅菌条件下でろ過し、次にこの溶液1mLずつを取り、滅菌条件下、注射用バイアルに充填し、凍結乾燥して密閉する。
以下に記載の遺伝子操作法は、成書(Maniatisら、モレキュラー・クローニング、ColdSpring Harbor Laboratory、1989年)に記載されている方法もしくは試薬の添付プロトコールに記載されている方法に従った。
試験例
1.Gliレポータープラスミドの構築
GliレポータープラスミドはpGL3(プロメガ)のluc+上流部分に8 x Gli-binding siteならびにニワトリδ-クリスタリンプロモーターを挿入して構築した。
δ-クリスタリンプロモーターはGenBank accession No. X02187に記載の塩基配列を参照して作製した合成DNA:
5’-GAAGATCTGCCAGCCCAGGCTCCGGGGC-3’(配列番号:1)
5’-CCCAAGCTTCTGCCCGCACAGCCCTGCTC-3’(配列番号:2)
をプライマーセットとし、ニワトリゲノムDNA(クローンテック)を鋳型として用いたPCR法によりクローニングした。PCR反応はPfu Turbo(ストラタジーン)を用いて、添付のプロトコールに従って実施した。得られた108 bpの断片を制限酵素BglIIとHindIIIで消化した後、pGL3のBglII-HindIII部位に挿入し、プラスミドpGL3/δ-cry promoterを得た。
8 x Gli-binding siteはYoon et al., J. Biol. Chem., 273巻,3496-3501頁, 1998年に記載の9-bpのGli結合コンセンサス配列(GACCACCCA)を8個含む配列を合成DNAにより作製した。すなわち、2本の合成DNA、
5’-GGGGTACCGACCACCCAGACCACCCAGACCACCCAGACCACCCAGACCACCCAGACCACCCAGACCACCCAGACCACCCAAGATCTTC-3’(配列番号:3)
5’-GAAGATCTTGGGTGGTCTGGGTGGTCTGGGTGGTCTGGGTGGTCTGGGTGGTCTGGGTGGTCTGGGTGGTCTGGGTGGTCGGTACCCC-3’(配列番号:4)
を95℃、2分間熱処理した後、37℃で1時間保温してアニーリングを行い、上記2本の合成DNAを2本鎖DNAとした。得られた2本鎖DNAを制限酵素BglIIおよびKpnIで消化し、得られたDNA断片をpGL3/δ-cry promoterのBglII-KpnI部位に挿入し、プラスミドpGL3/δ-cry promoter,8 x Gli binding site、すなわちGliレポータープラスミドを構築した。
2.マウスShh-N末フラグメント発現用プラスミドの構築
Shh-N末フラグメント発現用プラスミドの構築の材料として、まずマウスShh cDNAのクローニングを行った。
マウスShh cDNAのクローニングは、マウス胎児11日目cDNA(クローンテック)を鋳型としたNested PCR法により行った。プライマーの配列はGenBank accession No. NM_009170記載の塩基配列を参考に作製した。
1st PCRのためのプライマーセットとしては、
5’-CTGGGTGGGGATCGGAGACA-3’(配列番号:5)
5’-GCGCTTTCCCATCAGTTCCTTATT-3’(配列番号:6)、
また、2ndPCRのためのプライマーセットとして、
5’-GGGGTACCATGCTGCTGCTGCTGGCCA-3’(配列番号:7)
5’-GCTCTAGATCAGCTGGACTTGACCGCCA-3’(配列番号:8)
をそれぞれ用いた。PCR反応はPfu Turbo(ストラタジーン)を用いて添付のプロトコールに従って実施した。得られたPCR産物はpcDNA3.1 (+)(インビトロジェン)でクローニングし、挿入塩基配列を確認した。
以上のようにして得られたマウスShh cDNA配列を鋳型として、マウスShhの1番目から198番目のアミノ酸配列をコードするcDNA配列の3’-末端にストップコドン(TGA)を付加した部分cDNA配列をPCR法によって取得した。プライマーセットとしては、
5’-ATGCTGCTGCTGCTGGCCAG-3’(配列番号:9)
5’-TCAGCCGCCGGATTTGGCCG-3’(配列番号:10)
を用いた。
PCR反応はPfu Turbo(ストラタジーン)を用いて、添付のプロトコールに従って実施した。得られたPCR産物はpcDNA3.1 (+)(インビトロジェン)でクローニングし、挿入塩基配列を確認した。
以上のようにして、マウスShh-N末フラグメント発現用プラスミド、pcDNA3.1/mShh-Nの構築を行った。
3.組換え型マウスShh-N末フラグメントの取得
10% ウシ胎児血清を含むD-MEM培地(インビトロジェン)を用いて10 cmディッシュで生育させたHEK293細胞にpcDNA3.1/mShh-NをFuGENE6(ロシュ アプライドサイエンス)を用いて導入した。その後、37℃の炭酸ガスインキュベーター中で24時間培養し、2% ウシ胎児血清を含むD-MEM培地(インビトロジェン)に交換した。さらに48時間培養してフィルターろ過(0.22μm)により組換え型マウスShh-N末フラグメントを含む培養上清を取得した。
4.Gli-1発現用プラスミドおよびレポータープラスミドのNIH-3T3細胞への導入と発現細胞の取得
10% ウシ胎児血清を含むD-MEM(インビトロジェン)を用いて10 cmディッシュで生育させたNIH-3T3細胞に発現用プラスミドpcDNA3.1と試験例1の方法で作製したGliレポータープラスミド(pGL3/δ-cry promoter,8 x Gli binding site )をFuGENE6(ロシュ アプライドサイエンス)を用いて導入した。
24時間培養後、細胞を回収し、ジェネティシン(ライフテックオリエンタル)を終濃度500μg/mLになるように加えた10% ウシ胎児血清を含むD-MEM培地で懸濁し、104細胞/mLとなるように希釈して、96ウェルプレートに播種して、37℃の炭酸ガスインキュベーター中で培養することによりジェネティシン耐性形質転換株を得た。
得られた形質転換株を96ウェルプレートで培養した後、試験例3で取得したマウスShh-N末フラグメント添加により、ルシフェラーゼが発現誘導される株、NIH-3T3/Gli reporter細胞を選択した。
5.化合物の評価
10% ウシ胎児血清を含むD-MEM(インビトロジェン)で培養したNIH-3T3/Gli reporter細胞を96ウェルホワイトプレートへ1x104cells/wellとなるように播種し、一晩37℃の炭酸ガスインキュベーター中で培養した。培地を除去後、化合物50μLとマウスShh-N末フラグメント発現HEK293培養上清(2%ウシ胎児血清を含むD-MEM培地)50μLを添加し、37℃の炭酸ガスインキュベーター中で48時間培養した。Bright-Glo(プロメガ)を50μL添加して撹拌後、EnVision(パーキンエルマー)によりルシフェラーゼ活性を測定した。化合物を添加していないコントロールのルシフェラーゼ活性を100として阻害率を算出した。結果を以下の表3に示す。
以上の結果から、本発明化合物が優れたSmo阻害作用を有することが示された。
本発明化合物は、優れたSmo阻害作用を示すので、Smoと関連した疾患(例えば、癌等)の臨床上有用な予防または治療剤を提供することができる。また、本発明化合物は、薬効発現、薬物動態、溶解性、他の医薬品との相互作用、安全性、安定性の点でも優れているので、医薬として有用である。
本出願は、日本で出願された特願2009−195761を基礎としており、その内容は本明細書にすべて包含されるものである。

Claims (12)



  1. [式中、
    は、NRB1、硫黄原子または酸素原子を;
    B1は、水素原子またはC1−6アルキル基を;
    B2は、置換基を有していてもよいカルバモイル基を;
    B3は、置換基を有していてもよいヒドロキシ基を;
    B5は、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、または置換基を有していてもよい環状基を;
    B6は、置換基を有していてもよいC1−6アルキル基を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  2. が、NRB1(RB1が、水素原子またはC1−6アルキル基である)であり;
    B2が、
    (1) 置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、
    (2) 置換基を有していてもよいC2−6アルキニル基、
    (3) 置換基を有していてもよいC3−8シクロアルキル基、
    (4) 置換基を有していてもよいC6−10アリール基、および
    (5) 置換基を有していてもよい複素環基
    から選ばれる1または2個の置換基を有していてもよいカルバモイル基であり;
    B3が、ハロゲン化されていてもよいC1−6アルコキシ基であり;
    B5が、
    (1) 置換基を有していてもよいC1−6アルキル基、
    (2) 置換基を有していてもよいC6−10アリール基、または
    (3) 置換基を有していてもよい複素環基であり;かつ
    B6が、C1−6アルキル基である、請求項1記載の化合物またはその塩。
  3. がNRB1(RB1がメチルである)である、請求項2記載の化合物またはその塩。
  4. N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドまたはその塩。
  5. 2-エチル-N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-7-メチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-(2-オキソ-2-フェニルエチル)-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドまたはその塩。
  6. N-[1-(ヒドロキシアセチル)ピペリジン-4-イル]-2,7-ジメチル-5-(1-メチルエトキシ)-4-オキソ-3-フェニル-4,7-ジヒドロ-3H-ピロロ[2,3-d]ピリミジン-6-カルボキサミドまたはその塩。
  7. 請求項1に記載の化合物またはその塩のプロドラッグ。
  8. 請求項1に記載の化合物またはその塩またはそのプロドラッグを含有してなる医薬。
  9. Smo阻害剤である、請求項8記載の医薬。
  10. 癌の予防または治療剤である、請求項8記載の医薬。
  11. 哺乳動物に対し、請求項1に記載の化合物またはその塩またはそのプロドラッグの有効量を投与することを特徴とする、当該哺乳動物における癌の予防または治療方法。
  12. 癌の予防または治療剤を製造するための、請求項1に記載の化合物またはその塩またはそのプロドラッグの使用。
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