JPWO2010146891A1 - リターデーション発現剤、光学フィルム、及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置 - Google Patents
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Abstract
Description
2.前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする前記1に記載の光学フィルム。
3.前記光学フィルムが、セルロースエステルを有する光学フィルムであることを特徴とする前記1または2に記載の光学フィルム。
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(但し、nxは、光学フィルムの面内方向において屈折率が最大になる方向xにおける屈折率を表し、nyは光学フィルムの面内方向において、前記方向xと直交する方向yにおける屈折率を表し、nzは、光学フィルムの厚み方向zにおける屈折率を表し、d(nm)は光学フィルムの厚みを表す。)
6.前記1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルムを偏光子の少なくとも一方の面に有することを特徴とする偏光板。
次に、詳細に本発明の前記一般式(1)で表される化合物について説明する。
次に、詳細に本発明の前記一般式(2)で表される化合物について説明する。
1,3,5−トリメチルトリアジン5g、水酸化カリウム6.9gをメタノール50mlに溶解した。ベンズアルデヒド13gを加え、6時間加熱還流を行った。反応液を5℃まで冷却し、ろ過した後、冷やしたメタノールで洗浄した。ジクロロメタン−メタノール混合溶媒で再結晶を行い、例示化合物14を得た(13.4g)。
1,3,5−トリメチルトリアジン5g、水酸化カリウム6.9gをメタノール50mlに溶解した。ベンズアルデヒド13.7gを加え、6時間加熱還流を行った。反応液を5℃まで冷却し、ろ過した後、冷やしたメタノールで洗浄した。ジクロロメタン−メタノール混合溶媒で再結晶を行い、例示化合物34を得た(14g)。
1,3,5−トリエチルトリアジン5g、水酸化カリウム5.1gをメタノール50mlに溶解した。p−メトキシベンズアルデヒド12.4gを加え、6時間加熱還流を行った。反応液を5℃まで冷却し、ろ過した後、冷やしたメタノールで洗浄した。ジクロロメタン−メタノール混合溶媒で再結晶を行い、例示化合物42を得た(13.8g)。
1,3,5−トリメチルトリアジン5g、水酸化カリウム6.9gをイソプロパノール50mlに溶解した。ベンゾフェノン23gを加え、12時間加熱還流を行った。反応液を5℃まで冷却し、ろ過した後、冷やしたメタノールで洗浄した。ジクロロメタン−メタノール混合溶媒で再結晶を行い、例示化合物50を得た(17.5g)。
文献2:SYNTHESIS,2004,No.4,503
本発明に係る一般式(1)で表されるリターデーション発現剤は、所望のリターデーションを付与するに適宜量を調整して含有することができるが、添加量としては使用する樹脂に対して、1〜15質量%含むことが好ましく、特には、2〜10質量%含むことが好ましい。この範囲内であれば、本発明のセルロースエステルに十分なリターデーションを付与することができ好ましい。
本発明において、「光学フィルム」とは、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機ELディスプレイ等の各種表示装置に用いられる機能フィルムのことであり、詳しくは液晶表示装置用の偏光板保護フィルム、位相差フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム、ハードコートフィルム、防眩フィルム、帯電防止フィルム、視野角拡大等の光学補償フィルム等を含む。
本発明に係るセルロースエステル系樹脂フィルムに用いられるセルロースエステルとしては特に限定されないが、エステル基は炭素数2〜22程度の直鎖または分岐のカルボン酸エステルであることが好ましくこれらのカルボン酸は環を形成してもよく、芳香族カルボン酸のエステルでもよい。なお、これらのカルボン酸は置換基を有してもよい。セルロースエステルとしては、特に炭素数が6以下の低級脂肪酸エステルであることが好ましい。
式(b) 0≦Y≦1.5
式中、Xはアセチル基の置換度、Yはプロピオニル基またはブチリル基、もしくはその混合物の置換度である。
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用する)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500の13サンプルによる校正曲線を使用する。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
セルロースエステル系樹脂に併用するアクリル系樹脂は、特に制限されるものではないが、メチルメタクリレート単位50〜99質量%、およびこれと共重合可能な他の単量体単位1〜50質量%からなるものが好ましい。
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用した)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=2,800,000〜500迄の13サンプルによる校正曲線を使用した。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。
糖エステル化合物としては、例えば、ピラノース構造またはフラノース構造の少なくとも1種を1個以上12個以下有しその構造のOH基のすべてもしくは一部をエステル化したエステル化合物が挙げられる。
モノペットSOA:第一工業製薬社製
これらの糖エステル化合物の添加量としては使用する樹脂に対して、0.5〜30質量%含むことが好ましく、特には、5〜20質量%含むことが好ましい。
本発明の光学フィルムは、可塑剤を含有させることができる。可塑剤としては特に限定されないが、好ましくは、多価カルボン酸エステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤及び多価アルコールエステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤、アクリル系可塑剤等から選択される。そのうち、可塑剤を2種以上用いる場合は、少なくとも1種は多価アルコールエステル系可塑剤であることが好ましい。
(但し、Raはn価の有機基、nは2以上の正の整数、OH基はアルコール性、及び/またはフェノール性水酸基を表す。)
好ましい多価アルコールの例としては、例えば以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。アドニトール、アラビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジブチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ガラクチトール、マンニトール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ピナコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、キシリトール等を挙げることができる。特に、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、キシリトールが好ましい。
(但し、Rbは(m+n)価の有機基、mは2以上、6以下の正の整数、nは0以上、4以下の整数、COOH基はカルボキシル基、OH基はアルコール性またはフェノール性水酸基を表す。)
好ましい多価カルボン酸の例としては、例えば以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸のような3価以上の芳香族多価カルボン酸またはその誘導体、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、テトラヒドロフタル酸のような脂肪族多価カルボン酸、酒石酸、タルトロン酸、リンゴ酸、クエン酸のようなオキシ多価カルボン酸などを好ましく用いることができる。特にオキシ多価カルボン酸を用いることが、保留性向上などの点で好ましい。
酸価とは、試料1g中に含まれる酸(試料中に存在するカルボキシル基)を中和するために必要な水酸化カリウムのミリグラム数をいう。酸価はJIS K0070に準拠して測定したものである。
B−COO−((G−O−)m−CO−A−COO−)nG−O−CO−B
式中、Bはベンゼン環を表し、他に置換基を有しても良い。Gは炭素数2〜12のアルキレン基または炭素数6〜12のアリーレン基、Aは炭素数2〜10のアルキレン基または炭素数6〜12のアリーレン基を表し、また、m、nは繰り返し単位を表す。
反応容器にフタル酸410部、安息香酸610部、ジプロピレングリコール737部、及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.40部を一括して仕込み窒素気流中で攪拌下、還流凝縮器を付して過剰の1価アルコールを還流させながら、酸価が2以下になるまで130〜250℃で加熱を続け生成する水を連続的に除去した。次いで200〜230℃で1.33×104Pa〜最終的に4×102Pa以下の減圧下、留出分を除去し、この後濾過して次の性状を有する芳香族末端エステル系可塑剤を得た。
酸価 ;0.2
〈サンプルNo.2(芳香族末端エステルサンプル)〉
反応容器に、フタル酸410部、安息香酸610部、エチレングリコール341部、及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.35部を用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有する芳香族末端エステルを得た。
酸価 ;0.1
〈サンプルNo.3(芳香族末端エステルサンプル)〉
反応容器に、フタル酸410部、安息香酸610部、1,2−プロパンジオール418部、及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.35部を用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有する芳香族末端エステルを得た。
酸価 ;0.05
〈サンプルNo.4(芳香族末端エステルサンプル)〉
反応容器に、フタル酸410部、安息香酸610部、1,3−プロパンジオール418部、及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.35部を用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有する芳香族末端エステルを得た。
酸価 ;0.05
(アクリル系重合体)
本発明に係る光学フィルムは、可塑剤として(メタ)アクリル系重合体を含有することもできる。
−[Xa]m−[Xb]n−[Xc]p−
式中、Xa=−[CH2−C(Rc)(CO2Rd)]−、Xb=−[CH2−C(Re)(CO2Rf−OH)]−を表す。
Ry−[Ya]k−[Yb]q−
式中、Ya=−[CH2−C(Rg)(CO2Rh−OH)]−を表す。
本発明に係る光学フィルムは、紫外線吸収剤を含有することもできる。紫外線吸収剤は400nm以下の紫外線を吸収することで、耐久性を向上させることを目的としており、特に波長370nmでの透過率が10%以下であることが好ましく、より好ましくは5%以下、特に好ましくは2%以下である。
酸化防止剤は劣化防止剤ともいわれる。高湿高温の状態に液晶画像表示装置などが置かれた場合には、光学フィルムの劣化が起こる場合がある。
本発明に係る光学フィルムは、微粒子を含有することが好ましい。
次に、本発明に係る光学フィルムの製造方法について説明する。
尚、Mはウェブまたはフィルムを製造中または製造後の任意の時点で採取した試料の質量で、NはMを115℃で1時間の加熱後の質量である。
本発明に係る光学フィルムを製造する工程において、延伸操作により屈折率制御、即ちリターデーションの制御を行うことが好ましい。
液晶ディスプレイは、異方性を持つ液晶材料や偏光板を使用するために正面から見た場合に良好な表示が得られても、斜めから見ると表示性能が低下するという視野角の問題があり、性能向上のためにも視野角補償板が必要である。平均的な屈折率分布はセルの厚み方向で大きく、面内方向でより小さいものとなっている。その為補償板としては、この異方性を相殺できるもので、膜厚方向の屈折率が面内方向より小さな屈折率を持つ、いわゆる負の一軸性構造を持つものが有効であり、本発明の光学フィルムはそのような機能を有する光学補償フィルムとしても利用出来る。
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
但し、nxは、光学フィルムの面内方向において屈折率が最大になる方向xにおける屈折率を表し、nyは光学フィルムの面内方向において、前記方向xと直交する方向yにおける屈折率を表し、nzは、光学フィルムの厚み方向zにおける屈折率を表し、d(nm)は光学フィルムの厚みを表す。
本発明に係る光学フィルムの透湿度は、40℃、90%RHで10〜1200g/m2・24hが好ましい。透湿度はJIS Z 0208に記載の方法に従い測定することができる。
本発明に係る光学フィルムを、偏光板保護フィルムとした偏光板、それを用いた本発明の液晶表示装置に使用することができる。本発明に係る光学フィルムは、偏光板保護フィルムの機能を兼ねたフィルムとされることが好ましく、その場合偏光板保護フィルムと別に位相差を有する光学フィルムを別途用意する必要がないため、液晶表示装置の厚みを薄く製造プロセスを簡略化することができる。
本発明の光学フィルムを用いた偏光板を液晶表示装置に用いることによって、種々の視認性に優れた本発明の液晶表示装置を作製することができる。
<セルロースエステルフィルム101の作製>
〈微粒子分散液1〉
アエロジル R972V
(シリカ微粒子;1次粒径16nm;日本アエロジル(株)製)
11質量部
エタノール 89質量部
以上をディゾルバーで50分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。
下記の組成で、メチレンクロライドを入れた溶解タンクに十分攪拌しながら、微粒子分散液1をゆっくりと添加した。更に、二次粒子の粒径が所定の大きさとなるようにアトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFでろ過し、微粒子添加液1を調製した。
微粒子分散液1 5質量部
下記組成の主ドープ液を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにセルロースエステルAを攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用してろ過し、主ドープ液を調製した。
メチレンクロライド 340質量部
エタノール 64質量部
セルロースエステルA
(アセチル置換度2.90のセルローストリアセテート;
表中TACと記載) 100質量部
リターデーション発現剤:例示化合物14 3質量部
モノペットSB
(スクロースベンゾエート;糖エステル化合物;第一工業製薬社製;
表中BzScと記載) 5質量部
微粒子添加液1 1質量部
以上を密閉容器に投入し、攪拌しながら溶解してドープ液を調製した。次いで、無端ベルト流延装置を用い、ドープ液を温度33℃、1500mm幅でステンレスベルト支持体上に均一に流延した。ステンレスベルトの温度は30℃に制御した。
セルロースエステルフィルム101の作製において、セルロースエステルの種類、あるいは例示化合物14に代わる添加剤を表1のように変更した以外は同様にして、セルロースエステルフィルム102〜121を作製した。なお、使用したセルロースエステル(TAC)に代わるセルロースエステルの添加量は、セルロースエステル(TAC)と同じ質量部とした。
セルロースエステルC:酢化度55.0%のセルロースジアセテート(表中DACと記載)
セルロースエステルD:アセチル置換度0.2、プロピオニル置換度2.55、総アシル基置換度2.75であるセルロースアセテートプロピオネート30質量部とダイヤナールBR85(三菱レイヨン(株)製)70質量部(表中CAP2と記載)の混合樹脂
また、比較化合物の構造は下記の通りである。
上記のようにして作製した各々のセルロースエステルフィルム試料について、以下に記載した評価を行った。その結果を表1に示す。
アッベ屈折率計(4T)を用いてフィルム構成材料の平均屈折率を測定した。また、市販のマイクロメーターを用いてフィルムの厚さを測定した。
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
ただし、nxはフィルム面内の最大屈折率、nyはnxと直交方向の屈折率、nzはフィルム厚み方向の屈折率、dはフィルムの厚さ(nm)を表す。
作製したセルロースエステルフィルムのリターデーション値を上記のように各々求め、その値より変動率Rth(a)(%)を求めた。なお、変動率Rth(a)は小さい方が好ましい。
更に調湿後の試料を再度23℃55%RHの環境にて測定を行い、この変動が可逆変動であることを確認した。
ヘイズ計(1001DP型、日本電色工業(株)製)を用いて測定した結果から、下記基準に従って評価を行った。
B:ヘイズが0.5〜1.0%未満表
C:ヘイズが1.0〜1.5%未満
D:ヘイズが1.5%以上
ここで、A、Bが実用上問題ないレベルと判断した。
耐久性は、以下に説明するブリードアウト耐性で評価した。
B:表面で、部分的なブリードアウトが僅かに認められる
C:表面で、全面に亘りブリードアウトが僅かに認められる
D:表面で、全面に亘り明確なブリードアウトが認められる
ここで、A、Bが実用上問題ないレベルと判断した。
実施例1のセルロースエステルフィルム101の作製で用いたドープ液を用い、表2のような膜厚になるように流延時のドープ液の流量を変化させた以外は実施例1と同様にしてセルロースエステルフィルム201〜206作製し、実施例1と同様な評価を行った。結果を表2に示す。
<偏光板の作製>
厚さ、120μmのポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。
次に、以下のようにして偏光板の耐久性を評価した。結果を表3に示す。
強制劣化未処理試料の平行透過率(H0)と直行透過率(H90)を測定し、下式に従って偏光度を算出した。その後、各々の偏光板をサンシャインウェザーメーター500時間、UVカットフィルター無しの条件で強制劣化処理を施した後、再度、強制劣化処理後の平行透過率(H0′)と直行透過率(H90′)を測定し、下式に従って偏光度P0、P500を算出し、偏光度変化量を下記式により求めた。
偏光度P0=〔(H0−H90)/(H0+H90)〕1/2×100
偏光度P500=〔(H0′−H90′)/(H0′+H90′)〕1/2×100
偏光度変化量=P0−P500
P0:強制劣化処理前の偏光度
P500:強制劣化処理500時間後の偏光度
以上のようにして求めた偏光度変化量を、以下の基準に則り判定し、耐光性の評価を行った。
B:偏光度変化量が2%以上10%未満
C:偏光度変化量が10%以上25%未満
D:偏光度変化量が25%以上
ここで、A、Bが実用上問題ないレベルと判断した。
上記の要領で得られた500mm×500mmの偏光板試料2枚を熱処理(条件:80℃、90%RHで100時間放置する)し、直交状態にしたときの縦または横の中心線部分のどちらか大きい方の縁の白抜け部分の長さを測定して、辺の長さ(500mm)に対する比率を算出し、その比率に応じて下記のように判定した。縁の白抜けとは直交状態で光を通さない偏光板の縁の部分が光を通す状態になることで、目視で判定できる。偏光板の状態では縁の部分の表示が見えなくなる故障となる。
B:縁の白抜けが5%以上10%未満(偏光板として問題ないレベル)
C:縁の白抜けが10%以上20%未満(偏光板として何とか使えるレベル)
D:縁の白抜けが20%以上(偏光板として問題のあるレベル)
ここで、A、Bが実用上問題ないレベルと判断した。
<液晶表示装置の作製>
視野角測定を行う液晶パネルを以下のようにして作製し、液晶表示装置としての特性を評価した。
上記のようにして作製した液晶表示装置について、以下に記載した評価を行った。その結果を表4に示す。
23℃55%RHの環境で、各々の液晶表示装置のバックライトを1週間連続点灯した後、測定を行った。測定にはELDIM社製EZ−Contrast160Dを用いて、液晶表示装置で白表示と黒表示の表示画面の法線方向からの輝度を測定し、その比を正面コントラストとした。
液晶表示装置の任意の5点の正面コントラストを測定し、以下の基準にて評価した。
B:正面コントラストが5〜10%未満のばらつきであり、ムラがややある
C:正面コントラストが10%以上のばらつきであり、ムラが大きい
ここで、A、Bが実用上問題ないレベルと判断した。
23℃55%RHの環境でELDIM社製EZ−Contrast160Dを用いて液晶表示装置の視野角測定を行った。続いて23℃20%RH、更に23℃80%RHの環境下で、作製した液晶表示装置の視野角を測定し下記基準にて評価した。最後に23℃55%RHの環境でもう一度視野角測定を行い、前記測定の際の変化が可逆変動であることを確認した。尚、これらの測定は、液晶表示装置を当該環境に5時間置いてから測定を行った。
B:視野角変動がやや認められる
C:視野角変動が認められる
ここで、A、Bが実用上問題ないレベルと判断した。
Claims (8)
- 下記一般式(1)で表される化合物を含有することを特徴とする光学フィルム。
(式中、R11は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基を表す。R12は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。R13は水素原子または置換基を表す。R11、R12及びR13の少なくともひとつの基はシクロアルキル基、アリール基、複素環基を含む基を表す。R14及びR15は置換または無置換のメチル基、または※−CR23=CR22−L2−R21で表される基を表す(※は1,3,5−トリアジン環との結合位置を表す。)。R21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基を表す。R22は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。R23は水素原子または置換基を表す。L1及びL2は単結合、−CO−、−COO−または−CONR17−を表す。R14及びR15は同じであっても、異なっていてもよく、R14またはR15が※−CR23=CR22−L2−R21を表すとき、※−CR13=CR12−L1−R11と同じであっても、異なっていてもよい(※は1,3,5−トリアジン環との結合位置を表す。)。R17は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表す。) - 前記一般式(1)で表される化合物が、下記一般式(2)で表される化合物であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
(式中、R31、R32及びR33はシクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。) - 前記光学フィルムが、セルロースエステルを有する光学フィルムであることを特徴とする請求項1または2に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムの膜厚が、20〜60μmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 下記式で表されるリターデーションRoが20〜100nm、Rthが70〜300nmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学フィルム。
式(I) Ro=(nx−ny)×d
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(但し、nxは、光学フィルムの面内方向において屈折率が最大になる方向xにおける屈折率を表し、nyは光学フィルムの面内方向において、前記方向xと直交する方向yにおける屈折率を表し、nzは、光学フィルムの厚み方向zにおける屈折率を表し、d(nm)は光学フィルムの厚みを表す。) - 請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルムを偏光子の少なくとも一方の面に有することを特徴とする偏光板。
- 請求項6に記載の偏光板を液晶セルの少なくとも一方の面に有することを特徴とする液晶表示装置。
- 下記一般式(1)で表されることを特徴とするリターデーション発現剤。
(式中、R11は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基を表す。R12は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。R13は水素原子または置換基を表す。R11、R12及びR13の少なくともひとつの基はシクロアルキル基、アリール基、複素環基を含む。R14及びR15は置換または無置換のメチル基、または※−CR23=CR22−L2−R21で表される基を表す(※は1,3,5−トリアジン環との結合位置を表す。)。R21は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基または複素環基を表す。R22は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基または複素環基を表す。R23は水素原子または置換基を表す。L1及びL2は単結合、−CO−、−COO−または−CONR17−を表す。R14及びR15は同じであっても、異なっていてもよく、R14またはR15が※−CR23=CR22−L2−R21を表すとき、※−CR13=CR12−L1−R11と同じであっても、異なっていてもよい(※は1,3,5−トリアジン環との結合位置を表す。)。R17は水素原子、アルキル基、シクロアルキル基またはアリール基を表す。)
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