JP5617769B2 - 光学フィルム、及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置 - Google Patents
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Description
2.前記一般式(2)で表される置換基が、下記一般式(4)であることを特徴とする前記1に記載の光学フィルム。
3.前記一般式(3)において、X31が硫黄原子であることを特徴とする前記1又は2に記載の光学フィルム。
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(但し、nxは、光学フィルムの面内方向において屈折率が最大になる方向xにおける屈折率を表し、nyは、光学フィルムの面内方向において、前記方向xと直交する方向yにおける屈折率を表し、nzは、光学フィルムの厚み方向zにおける屈折率を表し、d(nm)は光学フィルムの厚みを表す。)
7.前記光学フィルムの膜厚が20〜35μmであることを特徴とする前記1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム。
本発明における光学フィルムは、前記一般式(1)で表されるセルロース誘導体を少なくとも1種含有することを特徴とする。
前記一般式(2)において、R21は、水素原子又は置換基を表す。R21で表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリフルオロメチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、スチリル基等)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等)、アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基等)、アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル基等)、アシル基(例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、シロキシ基、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基等)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ基、クロロフェニルアミノ基、トルイジノ基、アニシジノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、イミド基、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基等)、カルバメート基(例えば、メチルカルバメート基、フェニルカルバメート基)等が挙げられるが、好ましくは、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、シクロアルキル基、複素環基であり、更に好ましくは、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基である。これらの置換基は、更に置換基を有していても良く、置換基としては、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリフルオロメチル基等)、シクロアルキル基(例えば、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、アダマンチル基等)、アリール基(例えば、フェニル基、ナフチル基等)、アシルアミノ基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)、アルケニル基(例えば、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、スチリル基等)、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、沃素原子等)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基等)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニル基等)、アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル基等)、アリールスルフィニル基(例えば、フェニルスルフィニル基等)、ホスホノ基、アシル基(例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等)、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノスルホニル基、メチルアミノスルホニル基、ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノスルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オクチルアミノスルホニル基、ドデシルアミノスルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、ナフチルアミノスルホニル基、2−ピリジルアミノスルホニル基等)、スルホンアミド基(例えば、メタンスルホンアミド基、ベンゼンスルホンアミド基等)、シアノ基、アルコキシ基(例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、シロキシ基、アシルオキシ基(例えば、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、スルホン酸基、スルホン酸の塩、アミノカルボニルオキシ基、アミノ基(例えば、アミノ基、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2−エチルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基等)、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ基、クロロフェニルアミノ基、トルイジノ基、アニシジノ基、ナフチルアミノ基、2−ピリジルアミノ基等)、イミド基、ウレイド基(例えば、メチルウレイド基、エチルウレイド基、ペンチルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基、オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基、フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基、2−ピリジルアミノウレイド基等)、アルコキシカルボニルアミノ基(例えば、メトキシカルボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミノ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル等)、アリールオキシカルボニル基(例えば、フェノキシカルボニル基等)、カルバメート基(例えば、メチルカルバメート基、フェニルカルバメート基)、チオウレイド基、カルボキシル基、カルボン酸の塩、ヒドロキシル基、メルカプト基、ニトロ基等を挙げることが出来る。
前記一般式(3)において、R31は、水素原子又は置換基を表す。R31で表される置換基としては、例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基、トリフルオロメチル基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基等)、アシル基(例えば、アセチル基、ピバロイル基、ベンゾイル基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル等)、アミノ基、カルバモイル基(例えば、アミノカルボニル基、メチルアミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、ブチルアミノカルボニル基、シクロヘキシルアミノカルボニル基、フェニルアミノカルボニル基等)、アミド基、シアノ基、アルケニル基(例えば、ビニル基、2−プロペニル基、3−ブテニル基、1−メチル−3−プロペニル基、3−ペンテニル基、1−メチル−3−ブテニル基、4−ヘキセニル基、シクロヘキセニル基、スチリル基等)、アルキニル基(例えば、プロパルギル基等)、アルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等)が挙げられる。好ましくは、水素原子、アルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルバモイル基、アミド基であり、更に好ましくは、水素原子、アルキル基である。
前記一般式(4)において、X41は、酸素原子又は硫黄原子を表す。更に好ましくは硫黄原子である。L41又はL42は、前記セルロース誘導体の酸素原子と結合している連結基を表し、−C(=O)−、−C(=O)N(R41)−、−C(=O)O−又は−C(R42)(R43)−を表す。好ましくは、−C(=O)−、−C(=O)O−又は−C(R42)(R43)−であり、更に好ましくは、−C(=O)−である。R41、R42及びR43は、各々独立に水素原子又は置換基を表すが、好ましくは、水素原子又はアルキル基である。
本発明のセルロース誘導体の原料となるセルロースとしては、綿花リンター、木材パルプ(広葉樹パルプ、針葉樹パルプ)などの天然セルロースはもとより、微結晶セルロースなど木材パルプを酸加水分解して得られる重合度の低い(重合度100〜300)セルロースでも使用することができ、場合により混合して使用してもよい。これらの原料セルロースについての詳細な記載は、例えば「プラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂」(丸澤、宇田著、日刊工業新聞社、1970年発行)や発明協会公開技報2001−1745(7頁〜8頁)および「セルロースの事典(523頁)」(セルロース学会編、朝倉書店、2000年発行)に記載のセルロースを用いることができ特に限定されるものではない。
本発明に係るセルロース誘導体の重量平均分子量Mw、数平均分子量Mnは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定することができる。
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用する)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500の13サンプルによる校正曲線を使用する。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
次に、本発明の光学フィルムの詳細について説明する。
本発明の光学フィルムの基材となるフィルムの樹脂としては、セルロースエステル系樹脂(本発明では簡単に、セルロースエステルともいう)が好ましく用いられるが、その他の併用可能な樹脂としては、ポリカーボネート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアリレート系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂(ノルボルネン系樹脂、環状オレフィン系樹脂、環状共役ジエン系樹脂、ビニル脂環式炭化水素系樹脂等)等を挙げることができる。この中で、セルロースエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、環状オレフィン系樹脂の少なくとも一つの樹脂と併用して用いても良い。セルロースエステル以外の樹脂を使用する場合、含有量としては5〜70質量%が好ましい。
基材となるセルロースエステルの種類に関しては、特に限定されないが、炭素数2〜22の直鎖または分岐のカルボン酸エステルであることが好ましく、これらのカルボン酸は環を形成してもよい。なお、これらのカルボン酸は置換基を有してもよい。基材となるセルロースエステルとしては、特に炭素数が6以下の低級脂肪酸エステルであることが好ましい。
式(b) 0<X≦2.5
式中、Xはアセチル基の置換度、Yはプロピオニル基またはブチリル基、もしくはその混合物の置換度である。
カラム: Shodex K806、K805、K803G(昭和電工(株)製を3本接続して使用する)
カラム温度:25℃
試料濃度: 0.1質量%
検出器: RI Model 504(GLサイエンス社製)
ポンプ: L6000(日立製作所(株)製)
流量: 1.0ml/min
校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポリスチレン(東ソー(株)製)Mw=1000000〜500の13サンプルによる校正曲線を使用する。13サンプルは、ほぼ等間隔に用いる。
本発明の光学フィルムは、可塑剤を含有させることができる。可塑剤としては特に限定されないが、好ましくは、糖エステル系可塑剤、多価アルコールエステル系可塑剤、グリコレート系可塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸エステル系可塑剤、リン酸エステル系可塑剤、多価カルボン酸エステル系可塑剤、ポリエステル系可塑剤及びビニル重合体系可塑剤等から選択される。これらの可塑剤は2種以上用いることも可能である。
モノペットSOA:第一工業製薬社製
多価アルコールエステル系可塑剤は2価以上の脂肪族多価アルコールとモノカルボン酸のエステルよりなる可塑剤であり、分子内に芳香環またはシクロアルキル環を有することが好ましい。好ましくは2〜20価の脂肪族多価アルコールエステルである。
(但し、Raはr価の有機基、rは2以上の正の整数、OH基はアルコール性、またはフェノール性ヒドロキシ基を表す。)
好ましい多価アルコールの例としては、例えば以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。アドニトール、アラビトール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ジブチレングリコール、1,2,4−ブタントリオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ヘキサントリオール、ガラクチトール、マンニトール、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、ピナコール、ソルビトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、キシリトール、イノシトール等を挙げることができる。特に、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトールが好ましい。
(但し、Rbは(m+r)価の有機基、mは2以上の正の整数、rは0以上の整数、COOH基はカルボキシル基、OH基はアルコール性またはフェノール性ヒドロキシ基を表す。)
好ましい多価カルボン酸の例としては、例えば以下のようなものを挙げることができるが、本発明はこれらに限定されるものではない。トリメリット酸、トリメシン酸、ピロメリット酸のような3価以上の芳香族多価カルボン酸またはその誘導体、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、シュウ酸、フマル酸、マレイン酸、テトラヒドロフタル酸のような脂肪族多価カルボン酸、酒石酸、タルトロン酸、リンゴ酸、クエン酸のようなオキシ多価カルボン酸などを好ましく用いることができる。特にオキシ多価カルボン酸を用いることが、保留性向上などの点で好ましい。
酸価とは、試料1g中に含まれる酸(試料中に存在するカルボキシル基)を中和するために必要な水酸化カリウムのミリグラム数をいう。酸価はJIS K0070に準拠して測定したものである。
(式中、Bは水素原子、炭素数2〜12の脂肪族モノカルボン酸残基または炭素数7〜15の芳香族モノカルボン酸残基、Gは炭素数2〜12のアルキレングリコール残基、炭素数6〜15のシクロアルキレングリコール残基または炭素数が4〜12のオキシアルキレングリコール残基、Aは炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸残基、炭素数8〜12のシクロアルキレンジカルボン酸残基または炭素数8〜12のアリーレンジカルボン酸残基を表し、またrは1以上の整数を表す。)
一般式(c)で表されるポリエステル系可塑剤は、Bで示される炭素数2〜12の脂肪族モノカルボン酸残基または炭素数7〜15の芳香族モノカルボン酸残基とGで示される炭素数2〜12のアルキレングリコール残基、炭素数6〜15のシクロアルキレングリコール残基または炭素数が4〜12のオキシアルキレングリコール残基、及びAで示される炭素数4〜12のアルキレンジカルボン酸残基、炭素数8〜12のシクロアルキレンジカルボン酸残基または炭素数8〜12のアリーレンジカルボン酸残基とから構成されるものであり、通常のポリエステル系化合物と同様の反応により得られる。
反応容器に、窒素雰囲気下、フタル酸410部、安息香酸610部、ジプロピレングリコール737部、及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.40部を一括して仕込み攪拌下、還流凝縮器を付して、酸価が2以下になるまで130〜250℃で加熱を続け生成する水を連続的に除去した。次いで200〜230℃で1.33×104Pa〜最終的に4×102Pa以下の減圧下、留出分を除去し、この後濾過して次の性状を有するポリエステル系可塑剤を得た。
酸価 ;0.2
〈サンプルNo.2〉
反応容器に、窒素雰囲気下、フタル酸410部、安息香酸610部、エチレングリコール341部、及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.35部を用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有するポリエステル系可塑剤を得た。
酸価 ;0.1
〈サンプルNo.3〉
反応容器に、窒素雰囲気下、フタル酸410部、安息香酸610部、1,2−プロパンジオール418部、及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.35部を用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有するポリエステル系可塑剤を得た。
酸価 ;0.05
〈サンプルNo.4〉
反応容器に、窒素雰囲気下、フタル酸410部、安息香酸610部、1,3−プロパンジオール418部、及び触媒としてテトライソプロピルチタネート0.35部を用いる以外はサンプルNo.1と全く同様にして次の性状を有するポリエステル系可塑剤を得た。
酸価 ;0.05
〈サンプルNo.5〉
反応容器に、窒素雰囲気下、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル19.2部、1,2−プロピレングリコール17.9部、テトライソプロピルチタネート0.02部を混合し、生成するメタノールを留去しながら165℃で1時間攪拌を行った。更に185℃で1時間攪拌を行った後、195℃に昇温して18時間攪拌を行った。次に、170℃まで降温し、未反応物の1,2−プロピレングリコールを減圧留去することにより、次の性状を有するポリエステル系可塑剤を得た。
酸価 :0.2
水酸基価 :128
〈サンプルNo.6〉
反応容器に、窒素雰囲気下、テレフタル酸ジメチル20.0部、1,2−プロピレングリコール18.8部、テトライソプロピルチタネート0.02部を混合し、生成するメタノールを留去しながら165℃で1時間攪拌を行った。更に185℃で1時間攪拌を行った後、195℃に昇温して18時間攪拌を行った。次に、165℃まで降温し、未反応物の1,2−プロピレングリコールを減圧留去することにより、次の性状を有するポリエステル系可塑剤を得た。
酸価 :0.1
水酸基価 :97
ビニル重合体系可塑剤は特に限定されないが、例えば、脂肪族炭化水素系ポリマー、脂環式炭化水素系ポリマー、ポリアクリル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、メタクリル酸メチルとメタクリル酸−2−ヒドロキシエチルとの共重合体、メタクリル酸メチルとN−アクリロイルモルホリンとの共重合体等のアクリル系ポリマー、ポリビニルイソブチルエーテル等のビニルエーテル系ポリマー、ポリN−ビニルピロリドン、メタクリル酸メチルとN−ビニルピロリドンとの共重合体等のアミド系ポリマー、ポリスチレン、ポリ4−ヒドロキシスチレン等のスチレン系ポリマー等が挙げられる。数平均分子量は500〜20000程度が好ましく、特に好ましくは、1000〜10000である。また、上記ポリマーを2種以上併用して用いてもよい。
紫外線吸収剤は、偏光子や表示装置の紫外線に対する劣化防止の観点から、波長370nm以下の紫外線の吸収能に優れており、かつ液晶表示性の観点から、波長400nm以上の可視光の吸収が少ないものが好ましい。本発明に用いられる紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物、シアノアクリレート系化合物、サリチル酸エステル系化合物、ニッケル錯塩系化合物等を挙げることができるが、ベンゾトリアゾール系化合物、トリアジン系化合物、ベンゾフェノン系化合物が好ましい。また、特開平10−182621号、同8−337574号公報記載の紫外線吸収剤、特開平6−148430号、特開2003−113317号公報記載の高分子紫外線吸収剤を用いてもよい。
酸化防止剤は劣化防止剤ともいわれる。高湿高温の状態に液晶画像表示装置などが置かれた場合には、光学フィルムの劣化が起こる場合がある。
本発明に係る光学フィルムは、微粒子を含有することが好ましい。
本発明の光学フィルムは、液晶表示品質の向上のために、フィルム中にリターデーション制御剤を添加したり、配向膜を形成して液晶層を設け、偏光板保護フィルムと液晶層由来のリターデーションを複合化したりすることにより光学補償能を付与することができる。リターデーションを調節するために添加する化合物は、欧州特許911,656A2号明細書に記載されているような、二つ以上の芳香族環を有する芳香族化合物をリターデーション制御剤として使用することもできる。あるいは、特開2006−2025号公報に記載の棒状化合物が挙げられる。また二種類以上の芳香族化合物を併用してもよい。該芳香族化合物の芳香族環には、芳香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環を含む芳香族性ヘテロ環であることが特に好ましく、芳香族性ヘテロ環は一般に、不飽和ヘテロ環である。中でも、特開2006−2026号公報に記載の1,3,5−トリアジン環が特に好ましい。
次に、本発明に係る光学フィルムの製造方法について説明する。
尚、Mはウェブまたはフィルムを製造中または製造後の任意の時点で採取した試料の質量で、NはMを115℃で1時間の加熱後の質量である。
本発明に係る光学フィルムを製造する工程において、延伸操作により屈折率制御、即ちリターデーションの制御を行うことが好ましい。
本発明に係る光学フィルムの透湿度は、40℃、90%RHで10〜1200g/m2・24hが好ましい。透湿度はJIS Z 0208に記載の方法に従い測定することができる。
本発明に係る光学フィルムは、本発明の偏光板、それを用いた本発明の液晶表示装置に使用することができる。本発明に係る光学フィルムは、偏光板保護フィルムの機能を兼ねたフィルムとされることが好ましく、その場合偏光板保護フィルムと別に位相差を有する光学フィルムを別途用意する必要がないため、液晶表示装置の厚みを薄く製造プロセスを簡略化することができる。
本発明の光学フィルムを用いた偏光板を液晶表示装置に用いることによって、種々の視認性に優れた本発明の液晶表示装置を作製することができる。
セルロース(アルドリッチ製微結晶セルロース)50gに酢酸50gを噴霧し、室温で3時間放置した。別途、アシル化剤として酢酸319g、無水酢酸331g、硫酸2.5gを混合し、−10℃に冷却した後、反応容器にて前記の前処理を行ったセルロースとアシル化剤を攪拌して混合した。1時間経過後、内部温度を50℃まで昇温し、溶液粘度が10mP・sになるまで30℃で攪拌を続けた。反応容器を氷水浴冷却し、0℃に冷却した50%酢酸水溶液183gを添加した。内温を80℃に昇温し、さらに8時間攪拌した。次いで反応容器に、酢酸マグネシウム4水和物8.7g、酢酸8.7g、水8.7gの混合溶液を添加し、60℃で2時間攪拌した。酢酸と水の混合物を徐々に水の比率を上昇させながら、合計で酢酸2,500g、水6,500gを加えてセルロースエステルを沈殿させた。得られたセルロースエステルの沈殿は75℃の温水で、洗浄液を交換しながら4時間洗浄を行った。洗浄後、0.002質量%水酸化カルシウム水溶液中で0.5時間攪拌した後、脱液を行い、70℃で真空乾燥させた。得られたセルロースエステルEは、アセチル置換度1.5、重量平均分子量20,300(平均重合度(n)=10)であった。
セルロースエステル(イーストマンケミカル製CAP482−20)150gに酢酸900mlを加え、80℃に加熱して溶解した。内温80℃を保ちながら、酢酸900ml、水900ml、濃硫酸3.0gの混合液を滴下した。滴下終了後、80℃で20時間攪拌した後、室温まで放冷後、水1,200mlを加えた。室温で2時間攪拌した後、水2,400mlを更に加え、3時間攪拌してセルロースエステルを沈殿させた。得られたセルロースエステルの沈殿は、40℃の温水で、洗浄液を交換しながら4時間洗浄を行い、40℃で真空乾燥させた。得られたセルロースエステルFは、アセチル置換度0.1、プロピオニル置換度1.5、重量平均分子量100,000(平均重合度(n)=360)であった。
4−(2−ベンゾチアゾリル)安息香酸2.13gにトルエン21ml、塩化チオニル1.83mlを加えた後、ジメチルホルムアミド(以下、DMFと称す)0.02gを加え、3時間加熱還流を行った。減圧濃縮で溶媒を留去後、THF20mlを加え、ろ過後、濃縮することにより目的物を得た。
110℃で4時間の真空乾燥を行ったセルロースエステルE2.0gにピリジン30mlを加え、室温で30分間攪拌を行った。次いで、N,N−ジメチルアミノピリジン(以下、DMAPと称す)0.06g、4−((2−ベンゾチアゾリル)ビニル)安息香酸クロライド1.4gを順次加え、60℃で3時間加熱攪拌を行った。反応液を室温まで放冷した後、300mlのメタノールに注ぎ、析出物をろ取した。ろ取した析出物をメタノールで洗浄し、60℃で真空乾燥させることにより、例示化合物CE−4を2.8g得た。
110℃で4時間の真空乾燥を行ったセルロースエステルF2.0gにピリジン30mlを加え、室温で30分間攪拌を行った。次いで、N,N−ジメチルアミノピリジン(以下、DMAPと称す)0.06g、4−(2−ベンゾチアゾリル)安息香酸クロライド0.69gを順次加え、60℃で3時間加熱攪拌を行った。反応液を室温まで放冷した後、300mlのメタノールに注ぎ、析出物をろ取した。ろ取した析出物をメタノールで洗浄し、60℃で真空乾燥させることにより、例示化合物CE−14を2.0g得た。
<光学フィルム101の作製>
〈微粒子分散液1〉
微粒子(アエロジル R972V 日本アエロジル(株)製) 11質量部
エタノール 89質量部
以上をディゾルバーで50分間攪拌混合した後、マントンゴーリンで分散を行った。
メチレンクロライドを入れた溶解タンクに十分攪拌しながら、微粒子分散液1をゆっくりと添加した。更に、アトライターにて分散を行った。これを日本精線(株)製のファインメットNFでろ過し、微粒子添加液1を調製した。
微粒子分散液1 5質量部
〈主ドープ液の調整〉
下記組成の主ドープ液を調製した。まず加圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタノールを添加した。溶剤の入った加圧溶解タンクにセルロースエステルAを攪拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌しながら、完全に溶解し。これを安積濾紙(株)製の安積濾紙No.244を使用してろ過し、主ドープ液を調製した。
メチレンクロライド 340質量部
エタノール 64質量部
セルロースエステルA:アセチル置換度2.42のセルロースジアセテート(アシル基総置換度2.42、表中DACと記載) 100質量部
本発明に係る化合物:例示化合物CE−4 5質量部
モノペットSB(第一工業製薬社製) 5質量部
微粒子添加液1 1質量部
リターデーション調整剤(A−1) 4質量部
光学フィルム101の作製において、セルロースエステルの種類、本発明に係わる前記一般式(1)で表される化合物、及びその他の添加剤を表7のように変更した以外は同様にして、光学フィルム102〜118を作製した。
セルロースエステルC:アセチル置換度1.56、プロピオニル置換度0.90のセルロースアセテートプロピオネート(アシル基総置換度2.46、表中CAP1と記載)
セルロースエステルD:アセチル置換度0.21、プロピオニル置換度1.62のセルロースアセテートプロピオネート(アシル基総置換度1.83、表中CAP2と記載)
また、比較化合物の構造は下記の通りである。
比較化合物2(特開2008−75015号公報に記載の化合物)
比較化合物3(特開2008−95026号公報に記載の化合物)
《光学フィルムの評価》
上記のようにして作製した各々の光学フィルムについて、以下に記載した評価を行った。
得られた光学フィルムの幅手方向の中央部のリターデーション値を測定した。測定には自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下で2時間調湿し、波長が590nmにおいて、3次元複屈折率測定を行い、測定値を次式に代入して求めた。
式(II):厚み方向リターデーションRth=((nx+ny)/2−nz)×d
式中、dはフィルムの厚み(nm)、屈折率nx(フィルムの面内の最大の屈折率、遅相軸方向の屈折率ともいう)、ny(フィルム面内で遅相軸に直角な方向の屈折率)、nz(厚み方向におけるフィルムの屈折率)である。
前記光学フィルムの幅手方向の中央部のリターデーション値を測定した。測定には自動複屈折計KOBRA−21ADH(王子計測器(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下で2時間調湿し、波長が450nmと630nmにおいて、3次元複屈折率測定を行い、測定値を前記の式(I)に代入してRoの値を求めた。得られたRoを下記の式(III)に代入して波長分散性を求めた。この値が1.00以下であることが好ましい。
(機械強度)
機械強度は、以下に説明する脆性(裁断性)で評価した。
B:不良率が2〜5%未満
C:不良率が5〜10%未満
D:不良率が10%以上
ここで、Bレベル以上であれば実用上問題ないが、Aレベルであることが特に好ましい。
光学フィルムの耐久性は、以下に説明するブリードアウト耐性とアルカリ液耐性で評価した。
光学フィルムを、80℃、90%RHの高温高湿雰囲気下で1000時間放置後、光学フィルム表面のブリードアウト(結晶析出)の有無を目視観察し、下記基準に従って評価を行った。
B:表面で、部分的なブリードアウトが僅かに認められる
C:表面で、全面に亘りブリードアウトが僅かに認められる
D:表面で、全面に亘り明確なブリードアウトが認められる
ここで、Bレベル以上であれば実用上問題ないが、Aレベルであることが特に好ましい。
光学フィルムを5cm×24cmに切り出し、70℃の1.5モル/Lの水酸化カリウム水溶液40gに30時間浸した。次いで、日立テクノロジーズ社分光光度計U−3310を用いて、前記光学フィルムを120時間浸した水酸化カリウム水溶液の吸収スペクトルを測定し、三刺激値X、Y、Zを算出した。この三刺激値X、Y、Zから、JIS−K7103に基づいて黄色度YIを算出し、下記基準で鹸化液着色のランク付けをした。
B:黄色度YIが1.0以上3.0未満
C:黄色度YIが3.0以上5.0未満
D:黄色度YIが5.0以上
ここで、Cレベル以上であれば実用上問題ないが、Bレベル以上であることが好ましく、Aレベルであることが特に好ましい。
実施例1の光学フィルム101の作製において、例示化合物CE−4の添加量を表8のような質量部に変化させ、かつ、表8のような膜厚になるように流延時のドープ液の流量を変化させた以外は、実施例1の光学フィルム101の作製と同様にして光学フィルム201〜204を作製し、実施例1と同様な評価を行った。その結果を、実施例1の光学フィルム101の結果と併せて表8に示す。
<偏光板の作製>
厚さ、120μmのポリビニルアルコールフィルムを、一軸延伸(温度110℃、延伸倍率5倍)した。
次に、以下のようにして偏光板の耐久性を評価した。結果を表9に示す。
作製した偏光板を20cm×20cmの大きさの正方形に断裁し、アクリル系接着剤を用いてガラス基板と貼り合わせる。次いで、貼り合わせた偏光板を角の部分から5Nの強さでガラスから剥がす。この作業を1種類のサンプルについて100枚の偏光板で行い、偏光板に裂け目が入って、完全に剥離されなかった偏光板の枚数を数え、リワーク性(偏光板収率)を調べることで、機械強度を評価した。リワーク性は以下の基準でランク付けする。
B:6〜10枚
C:11〜15枚
D:16枚以上
ここで、Cレベル以上であれば実用上問題ないが、Bレベル以上であることが好ましく、Aレベルであることが特に好ましい。
上記の要領で得られた500mm×500mmの偏光板試料2枚を熱湿処理(条件:80℃、90%RHで100時間放置する)し、直交状態にしたときの縦または横の中心線部分のどちらか大きい方の縁の白抜け部分の長さを測定して、辺の長さ(500mm)に対する比率を算出し、その比率に応じて下記のように判定して耐熱湿性を調べることで、耐久性を評価した。縁の白抜けとは直交状態で光を通さない偏光板の縁の部分が光を通す状態になることで、目視で判定できる。偏光板の状態では縁の部分の表示が見えなくなる故障となる。
B:縁の白抜けが5%以上10%未満(偏光板として問題ないレベル)
C:縁の白抜けが10%以上20%未満(偏光板として何とか使えるレベル)
D:縁の白抜けが20%以上(偏光板として問題のあるレベル)
ここで、Bレベル以上であれば実用上問題ないが、Aレベルであることが特に好ましい。
<液晶表示装置の作製>
視野角測定を行う液晶パネルを以下のようにして作製し、液晶表示装置としての特性を評価した。
上記のようにして作製した液晶表示装置について、以下に記載した評価を行った。その結果を表10に示す。
視野角特性の評価にはELDIM社製EZ−contrast160Dを用い黒表示及び白表示時の透過光量を測定した。視野角の評価はコントラスト=(白表示時の透過光量)/(黒表示時の透過光量)を算出し10以上を示すパネル面に対する法線方向からの傾き角が左右60°以上のものを「B」として評価を行った。
B:視野角が広い
C:視野角がやや狭い
D:視野角が狭い
ここで、Bレベル以上であれば実用上問題ないが、Aレベルであることが特に好ましい。
23℃55%RHの環境で、各々の液晶表示装置のバックライトを1週間連続点灯した後、測定を行った。測定にはELDIM社製EZ−Contrast160Dを用いて、液晶表示装置で白表示と黒表示の表示画面の法線方向からの輝度を測定し、その比を正面コントラストとした。
液晶表示装置の任意の5点の正面コントラストを測定し、以下の基準にて評価した。
B:正面コントラストが5〜10%未満のばらつきであり、ムラがややある
C:正面コントラストが10%以上のばらつきであり、ムラが大きい
ここで、Bレベル以上であれば実用上問題ないが、Aレベルであることが特に好ましい。
23℃、55%RHの環境でELDIM社製EZ−Contrast160Dを用いて液晶表示装置の視野角測定を行った。続いて23℃20%RH、更に23℃80%RHの環境下で、作製した液晶表示装置の視野角を測定し下記基準にて評価した。最後に23℃55%RHの環境でもう一度視野角測定を行い、前記測定の際の変化が可逆変動であることを確認した。尚、これらの測定は、液晶表示装置を当該環境に5時間置いてから測定を行った。
B:視野角変動がやや認められる
C:視野角変動が認められる
ここで、Bレベル以上であれば実用上問題ないが、Aレベルであることが特に好ましい。
23℃、55%RHの環境でディスプレイを黒表示にし、正面及び斜め45°の角度から観察し、色ムラを下記基準で評価した。
B:色ムラが僅かに認められる
C:色ムラがあるが実用上は問題ない
D:色ムラが大きく実用上問題がある
ここで、Cレベル以上であれば実用上問題はないが、Bレベル以上であることが好ましく、Aレベル以上であることが特に好ましい。
Claims (10)
- 下記一般式(1)で表されるセルロース誘導体を含有することを特徴とする光学フィルム。
- 前記一般式(2)で表される置換基が、下記一般式(4)であることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。
- 前記一般式(3)において、X31が硫黄原子であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光学フィルム。
- 前記光学フィルムがセルロースエステルを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 前記セルロースエステルのアシル基の総置換度が1.5以上2.5以下のセルロースエステルであることを特徴とする請求項4に記載の光学フィルム。
- 23℃、55%RHの環境下で、波長590nmの光に対し、下記式で表されるリターデーションRoが40〜100nm、Rthが100〜300nmであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィルム。
式(I) Ro=(nx−ny)×d
式(II) Rth={(nx+ny)/2−nz}×d
(但し、nxは、光学フィルムの面内方向において屈折率が最大になる方向xにおける屈折率を表し、nyは、光学フィルムの面内方向において、前記方向xと直交する方向yにおける屈折率を表し、nzは、光学フィルムの厚み方向zにおける屈折率を表し、d(nm)は光学フィルムの厚みを表す。) - 前記光学フィルムの膜厚が20〜35μmであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の光学フィルム。
- 請求項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルムを偏光子の少なくとも一方の面に有することを特徴とする偏光板。
- 請求項8に記載の偏光板を液晶セルの少なくとも一方の面に有することを特徴とする液晶表示装置。
- 前記液晶セルがVA型液晶セルであることを特徴とする請求項9に記載の液晶表示装置。
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