JPWO2010119934A1 - 発光装置、光特性調整方法及び発光装置の製造方法 - Google Patents

発光装置、光特性調整方法及び発光装置の製造方法 Download PDF

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Abstract

発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換部材を備え、前記波長変換部材から出射される2つ以上の波長の光の合成色を出力光として出力する発光装置において、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面の、発光光源から発せられる光の強度が大きい部分の面粗さを大にするか、または、光の強度が小さい部分の面粗さを小にすることにより、発光装置から出力される光の光特性の調整を行うことができる。

Description

本発明は、発光素子と、当該発光素子から発せられた光の波長を変換する波長変換部材とを備える発光装置、光特性調整方法及び前記発光装置の製造方法に関する。
発光素子として、半導体多層膜を含む発光ダイオード(以下、単に「LED」とする。)が知られている。このうち、GaN系であって青色光を発するLEDは、青色光の波長を黄色光の波長に変換する蛍光体材料(以下、「蛍光体」ともいう。)を含む波長変換部材と組み合わせることによって、白色光を発する発光装置等に適用することができる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、前記蛍光体は、LEDの発する光の波長の少なくとも一部の波長の光を吸収する光吸収物質を含むものや、LEDの発光により励起されてLEDの発する光の波長とは異なる波長の光を放射する蛍光物質を含むものなどがある。
LEDを利用した発光装置における上記の波長変換部材として、蛍光体を透光性樹脂(例えば、シリコーン樹脂等である。)中に分散させてなる蛍光体ペーストをLEDの上面に配し、比重の重い蛍光体を沈降させてLED直近に配置したもの、前記蛍光体ペーストをあらかじめプレート状に形成してLEDの上面に配置もしくは貼り合せたもの、前記蛍光体ペーストを、例えば、印刷工法やポッティング工法を用いて直接LEDの上面に配置したものの他、セラミック中に蛍光体を含んだ、所謂、セラミックスプレートをあらかじめ成形し、このセラミックスプレートをLEDの上面に貼り合せたもの等が一般的に採用されている。
このように蛍光体を利用したものとLEDとを組み合わせた場合、波長変換部材の厚みを調整することで光特性をコントロールすることができる(例えば、特許文献2,3参照)。
また、波長変換部材に含まれている蛍光体材料の濃度を調整することによっても、同様に光特性をコントロールすることができる。
つまり、上記のような発光装置は、例えば、LEDから発せられた光と、波長変換部材により波長変換された光との合成色が、装置として要求されている光特性となるように、LEDから発せられる光の強度・波長に基づいて、波長変換部材の厚さや蛍光体材料の濃度等が設計されている。
特開2001−15817号公報 特開2001−177158号公報 特開2004−186488号公報
しかしながら、上記発光装置では、波長変換部材の厚み調整や蛍光体材料の濃度調整により、所望の光特性を得ることはできるが、LEDや波長変換部材の製造ばらつきによる色ずれを抑制することはできない。
つまり、LEDから発せられる光の強度・波長、波長変換部材の厚みや蛍光体材料の濃度がばらつくと、LEDから発せられた光と、波長変換部材により波長変換された光とのバランスが崩れ、所望の光特性を得ることができないのである。
なお、発光色が規格外のLEDに対して上記波長変換部材を使用して、波長変換部材から出射された光に色ずれがある場合、当該LEDと波長変換部材とを組合せた装置(光源)は不良品扱いとなる。
本発明は、上記課題を解消するものであって、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力することができる発光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る発光装置は、発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される2つ以上の波長の光の合成色を出力光として出力する発光装置において、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が前記発光光源から発せられる光の強度に応じて調整されていることを特徴としている。
本発明に係る発光装置は、発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される少なくとも2つ以上の波長の光の合成色を出力光として出力する発光装置において、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が、前記一部を除く他の部分の面状態と異なることを特徴としている。
なお、ここでいう「光特性」とは、光に関する特性であり、例えば、色むら、色度(色温度を含む。)等がある。また、ここでいう「面状態」とは、波長変換部材の面粗さ、波長変換部材の面における凹凸の深さや凹凸のピッチ、さらにはこれらを組合せたもの等を言う。さらに、ここいう「前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が、前記一部を除く他の部分の面状態と異なる」の面状態の違いとは、波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面粗さと他の部分の面粗さとが違うこと、光入射面と光出射面との少なくとも一部の面における凹凸状の深さやピッチと他の部分の凹凸状の深さやピッチとがそれぞれ違うことや、これらを組合せた状態でこれらの少なくとも一つが違うこと等を言う。例えば、面粗さが異なる場合は、表面の算術平均粗さを示す「Ra」の数値の違いにより判断でき、凹凸状の深さやピッチの場合、その実測値により判断できる。
本発明に係る発光装置は、波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が調整されているので、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力することができる。
さらに、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が、前記一部を除く他の部分の面状態と異なるので、一部から出力される光の特性を調整することができ、結果的に、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力することができる。
また、前記面状態は、面粗さであることを特徴とし、あるいは、前記波長変換部材の光入射面と光出射面は、凹凸形状を有し、前記面状態は、前記凹凸の深さ及び/又はピッチであることを特徴とする。
さらに、前記発光光源は、複数の発光素子であり、前記複数の発光素子は、基板の主面に実装され、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一方の面において、当該面の中心部から端部に移るに従って、前記面状態が漸次異なることを特徴とし、あるいは、前記波長変換部材は、透光性部材に蛍光体材料を含有していることを特徴とし、又は、前記透光性部材は、セラミックス材料からなることを特徴としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る光特性調整方法は、発光光源から発せられた光の少なくとも一部を波長変換部材により1つ以上の波長に変換して、前記波長変換部材から出射される2つ以上の波長の光を合成してなる光の特性を調整する光特性調整方法であって、前記光の特性の調整は、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を変えることで行うことを特徴としている。なお、ここでいう「光特性」とは、光に関する特性であり、例えば、色むら、色度(色温度を含む。)等がある。
これにより、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力するように光特性を調整することができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る発光装置の製造方法は、発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される少なくとも2つ以上の波長の光を合成して所定範囲内の光色の光として出力する発光装置の製造方法であって、前記波長変換部材から出射される少なくとも2つ以上の波長の光を合成した合成光が所定範囲内の光特性であるか否かの測定を行う測定工程と、合成光が前記所定範囲内の光特性にない場合に、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を調整する調整工程とを含むことを特徴としている。なお、ここでいう「光特性」とは、光に関する特性であり、例えば、色むら、色度(色温度を含む。)等がある。
これにより、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力する発光装置を製造することができる。
第1の実施の形態に係る発光装置の平面図である。 第1の実施の形態に係る発光装置の正面図である。 図1のX−X線での断面を矢印方向から見た図である。 試験に供した発光装置の概略を示す図であり、(a)は発光装置の平面図で、内部の様子が分かるように波長変換部材の一部を取り除いた図であり、(b)は(a)のC−C線断面を矢印方向から見た図である。 粒径が8(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 粒径が23(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 粒径が30(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 粒径が45(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 粒径が60(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 鏡面仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す図である。 鏡面仕上げした後にW/E仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す図である。 #220バフ研磨仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す図である。 #220バフ研磨仕上げした後にW/E仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す図である。 粒径が45(μm)の波長変換部材における各表面状態のスペクトルを示す図である。 粒径が45(μm)であって表面状態の異なる波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を色度座標で示した図である。 粒径と表面状態の異なる波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を色度座標で示した図である。 波長変換部材の表面の仕上げ番号と色度xのシフト量との関係を示す図である。 波長変換部材の表面の仕上げ番号と色度xのシフト量との関係を示す図である。 (a)は各表面仕上げ番号における表面粗さを示す図であり、(b)は表面粗さと色度xのシフト量との関係を示す図である。 光色調整された発光装置の例を示す図である。 試験に供した波長変換部材の表面形状置の概略を示す図である。 溝の深さと色度のシフト量との関係を示す図である。 台座径と色度のシフト量との関係を示す図である。 第2の実施の形態に係る波長変換部材を説明する図であり、(a)は光出力面の一部に色むらが生じた場合の波長変換部材の表面状態を示す図であり、(b)は光色を調整した後の波長変換部材の表面状態を示す図である。 変形例1に係る発光装置の概略図である。 変形例2に係る発光装置の概略図である。 赤用波長変換部材の表面状態と色度との関係を示す図である。 変形例3に係る発光装置を説明する図であり、(a)は発光装置から波長変換部材を取り外した平面図であり、(b)は波長変換部材を装着した発光装置の平面図であり、(c)は波長変換部材の表面状態を示す図である。 参考例に係る発光装置の概略図である。
<第1の実施の形態>
1.構成
図1は、第1の実施の形態に係る発光装置の平面図であり、図2は、第1の実施の形態に係る発光装置の正面図である。両図とも、内部の様子が分かるように一部を断面図で示している。
発光装置1は、図1及び図2に示すように、基板3と、当該基板3に実装された複数(ここでは4つである。)の発光素子であるLED5A,5B,5C,5Dと、このLED5A,5B,5C,5Dからの光の波長を所望の別の波長に変換する波長変換部材7と、波長変換部材7を基板3に装着するための装着枠9とを備える。なお、LED5A,5B,5C,5Dは、おのおのLEDを指さずに全体を指す場合は、単に、「LED5」とする。
基板3は、その主面3aにLED5と電気的に接続する配線パターン11と、図外の外部電源との接続用端子13a,13bとを備える。配線パターン11は、LED5のp側電極と接続するランド11aと、LED5のn側電極と接続するランド11bと、隣接するLED5間でランド11bとランド11aとを接続する接続ランド11cとからなる。なお、接続用端子13a,13bは、配線パターン11及びLED5を介して電気的に接続される。
図3は、図1のX−X線での断面を矢印方向から見た図である。
LED5A,5B,5C,5Dは、製造バラツキを除き、同じ仕様(構成)であるため、以下、図3を用いて、LED5Bについて説明する。
LED5Bは、平面視(ここでは、基板3の主面3aと直交する方向から見たときである。)が正方形状をした直方体をし、上記の基板3の主面3aに実装されている。ここで、LED5Bにおける基板3に実装されている側の面をLED5Bの下面とし、基板3と平行な面であって基板3から遠い側の面を上面(光出射表面でもある。)とする。
LED5Bは、下面から、例えば、AuSn、Auなどからなる電極パターン(p側)5Baと、Si、Geなどからなる導電性基板5Bbと、AuSnなどの接合部材5Bcと、Ag、Al、Rhなどの高反射部材5Bdと、P−GaN系の導電層5Beと、InGaN(MQW構造)の発光層5Bf、N−GaN系の導電層5Bgと、Auなどからなる電極パターン(n側)5Bhとから構成され、例えば、青色光を発する。なお、導電層5BgがLED5Bの光出射表面となる。
LED5Bは、所謂、片面両電極型であって、例えば、バンプ15a,15bを利用して基板3に実装されている。なお、正確には、LED5Bの電極5Ba,5Bhが配線パターン11のランド11a,11bにバンプ15a,15bを介して接続されることで、LED5Bの基板3への実装が行われている。
波長変換部材7は、LED5から発せられた光(の一部)の波長を変換する材料、具体的には、LED5から発せられた青色光を黄色光に変換する蛍光体を含有する透光性材料により構成されている。
これにより、発光装置1からは、LED5から発せられた青色光と、蛍光体により波長変換された黄色光とが混色して、白色の光(合成色である。)を出力する。
波長変換部材7の表面7aは、LED5から発せられた光の色に対応して、表面の状態が調整されている。なお、波長変換部材7の表面7aについては後述する。
装着枠9は、図1〜図3に示すように、4つのLED5の廻りを囲繞し、その高さは、LED5の上面に波長変換部材7が接するように設定されている。
2.製造方法
上記の発光装置1は、基板3にLED5を実装する実装工程、基板3に装着枠9を装着する装着工程、装着枠9に波長変換部材7を取着する取着工程、LED5を発光させて波長変換部材7から出射される光(LED5から発せられた光と波長変換された光)の合成光の光特性(例えば光色)を測定する測定工程、測定した光特性が所定範囲外にあるときに、波長変換部材7の表面(7a)の状態(以下、端に、「表面状態」ともいう。)を調整する調整工程を経て製造される。
上記の実装工程、装着工程、取着工程及び測定工程は、公知技術を利用することで実施できる。なお、光特性である光色の測定には、例えば、積分球や色彩照度計などが使用される。
調整工程は、波長変換部材7の表面状態を変えることで行う。本実施の形態では波長変換部材7の表面(7a)の仕上げ状態を変えることである。
具体的に説明すると、測定工程で測定した光特性(光色)が、所定の範囲から外れ、黄色成分が多い場合には波長変換部材7の表面(7a)を鏡面仕上げする(面粗さを小にする。)ことで、また、所定の範囲から外れ、青色成分が多い場合には波長変換部材7の表面(7a)を例えば、#220バフ研磨仕上げする(面粗さを大にする。)ことで、発光装置1から出力される光の光特性(光色)の調整を行うことができる。
なお、後述するが、波長変換部材7の表面(裏面でも良い。)を鏡面仕上げする(面粗さを小にする。)ことで黄色成分の強度が減少すると共に青色成分の強度が増加し、逆に、波長変換部材7の表面を#220バフ研磨仕上げする(面粗さを大にする。)ことで青色成分の強度が減少すると共に黄色成分の強度が増加する。
発光装置1は、上記で説明した構成であることを前提として、その製造方法を説明しているが、他の構成の発光装置の場合でも、測定工程と調整工程とがあれば、本発明を適用できる。
例えば、発光装置は、基台と、基台に取着された基板及び装着枠と、基板に実装されたLEDと、装着枠に装着された波長変換部材とを備える構成の場合、当該発光装置の製造方法は、基台に基板や装着枠を取着する工程、基板にLEDを実装する工程、装着枠に波長変換部材を取着する取着工程、LEDを発光させて波長変換部材から出射される光の合成光の光色を測定する測定工程、測定した光色が所定範囲外にあるときに、波長変換部材の表面を調整する調整工程を含む。
あるいは、波長変換部材は、基台や基板に仮に取り付け、波長変換部材の表面を調整した後に、正式に取り付けるようにしても良い。
3.実施例
LED5は、InGaN(MQW構造)の発光層を有するもので、青色光を出射する。平面視における底面の一辺が約1(mm)で、隣接するLED5間の距離は、100(μm)である。
波長変換部材7は、ガーネット結晶構造を有する蛍光体材料を含んだ透光性の波長変換層を備える無機成形体であり、前記蛍光体材料は、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、La、Gd、Tb、Luから選ばれる少なくとも一つの元素を含んでなる構成元素群を含み、前記構成元素群の一部がCe3+で置換されている。なお、この波長変換部材の厚みは120(μm)である。
4.波長変換部材の表面状態について
一般に波長変換部材を研磨したり、W/E仕上げしたりすると、波長変換部材が薄くなってLEDから発せられた光の透過率が高まり、その結果、発光装置から発せられた光は青色側にのみ色度がシフトすると考えられていたが、発明者らは、種々検討を重ねた結果、波長変換部材の表面状態によって、色度のシフトの仕方が異なることを見出したのである。以下、表面状態と光特性の変化について説明する。
(1)波長変換部材の仕上げ面状態
(1−1)実験
波長変換部材の表面状態と発光装置から出力される光の光特性(光色)との関係について実験を行った。
図4は、試験に供した発光装置の概略を示す図であり、(a)は、発光装置の平面図で、内部の様子が分かるように、波長変換部材の一部を取り除いた図であり、(b)は(a)のY−Y線断面を矢印方向から見た図である。
発光装置51は、図4に示すように、基板53、LED55、波長変換部材57、装着枠59を備え、LED55及び波長変換部材57の材料は上記実施例と同じである。
基板53は、その表面に配線パターン61が形成されている。LED55は、p側電極とn側電極との両電極を下面に備える片面両電極型であり、配線パターン61にバンプ63を介して接続されている(基板53に実装されている。)。
LED55は、発光色が青色のInGaN系の素子であり、波長変換部材57は、透光性材料であるセラミック材料(YAG)と、LED55から光の一部を黄色光に変換する構成元素群を含む蛍光体材料とから構成されている。
上記構成により、発光装置51からは、LED55の青色光と、波長変換部材57により波長変換された黄色光とが混色された白色光を出力する。
試験に供した波長変換部材57のセラミック材料は、粒径が5種類で、各粒径について4種類の表面仕上げがされた合計20種類が準備されている。
具体的には、セラミック材料の粒径は8(μm)、23(μm)、30(μm)、45(μm)、60(μm)であり、これら粒径の異なる波長変換部材は、主材料のセラミック材料の焼成条件を変えることで得られる。
また、表面仕上げは、鏡面仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、鏡面仕上げ後のウェットエッチング仕上げ、#220バフ研磨仕上げ後のウェットエッチング仕上げである。
なお、ウェットエッチング仕上げを、以下、W/E仕上げとして示すこともある。ウェットエッチングは、エッチング液が硫酸(96%)で、エッチング条件は、温度150(℃)で3時間である。
図5〜図9は、各粒径における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。
具体的には、図5は粒径が8(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示し、図6は粒径が23(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示し、図7は粒径が30(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示し、図8は粒径が45(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示し、図9は粒径が60(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示している。
上記図に示す波長変換部材の表面は、少なくとも一部の粒界が表面に露出している形状及び表面状態となっており、また、その露出している粒界の方向は不規則となっている。その結果、均一に光が分散、放射されることとなると考えられる。
図10〜図13は、各表面状態の波長変換部材を用いた場合のスペクトルを示す図である。なお、スペクトルは、光の波長と、その波長の発光強度との分布であり、本実験では積分球を用いて測定している。
具体的には、図10は鏡面仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示し、図11は鏡面仕上げした後にW/E仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示し、図12は#220バフ研磨仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示し、図13は#220バフ研磨仕上げした後にW/E仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す。
図10〜図13から、以下のことが分かる。
同じ表面状態(例えば、図10の鏡面仕上げの場合である。)では、波長変換部材の粒径に関係なく、略同じようなスペクトルを示す(例えば、図10の鏡面仕上げの場合、粒径に関係なく、波長が約440(nm)で強度がピークとなり、同じようなスペクトルになっている。)ことが分かり、波長変換部材にセラミック材料を用いた場合、発光装置から出力される光のスペクトルは、セラミック材料の粒径に関係なく、表面の状態に大きく依存していることが分かる。
さらに、鏡面仕上げの表面(図10)と#220バフ研磨仕上げの表面(図12)とでは、表面状態は#220バフ研磨仕上げの表面の方が粗く(凹凸が大きい)、LEDから発せられた光(波長が約440(nm)である。)の強度が弱められ、逆に波長変換部材により波長変換された光(波長が約550(nm)である。)の強度が高められていることが分かる。
同様に、W/E仕上げの有無、つまり、鏡面仕上げした場合(図10)と鏡面仕上げ後にW/E仕上げをした場合(図11)、そして、#220バフ研磨仕上げした場合(図12)と#220バフ研磨仕上げ後にW/E仕上げした場合(図13)とを、それぞれ比較する。
鏡面仕上げをしている場合(図10及び図11)、W/E仕上げすると、LEDから発せられた光(波長が約440(nm)である。)の強度が若干弱められ、逆に波長変換部材により波長変換された光(波長が550(nm)である。)の強度が若干高められていることが分かる。
また、#220バフ研磨仕上げをしている場合(図12及び図13)、さらにW/E仕上げすると、やや波長変換された光が増える傾向が見られるものの、鏡面仕上げの場合と比べて変化が小さい。
図14は、粒径が45(μm)の波長変換部材における各表面状態のスペクトルを示す図である。
同図に示すように、粒径が同じ場合(図では45(μm)である。)、表面状態が鏡面仕上げ、#600バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、#140バフ研磨仕上げへと移るに従って、LEDから発せられた光(波長が約440(nm)である。)の強度が弱められ、逆に波長変換部材により波長変換された光(波長が550(nm)である。)の強度が高められていることが分かる。
図15は、粒径が45(μm)であって表面状態の異なる波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を色度座標で示した図である。
同図に示すように、#220バフ研磨仕上げ後W/E仕上げ、#140バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、#600バフ研磨仕上げ、鏡面仕上げ後W/E仕上げ、鏡面仕上げの順で青色側にシフトする傾向にある。
逆に、鏡面仕上げ、鏡面仕上げ後W/E仕上げ、#600バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、#140バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ後W/E仕上げの順で黄色側にシフトする傾向にある。なお、図中の「Blue」は、LEDから発せられた青色光である。
特に、W/E仕上げ無しについて見ると、#140バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、#600バフ研磨仕上げ、鏡面仕上げの順で青色光側にシフトする傾向にあり、砥石の粒度が小さくなるほど、黄色側にシフトし、砥石の粒度が大きくなるほど、青色側にシフトすることが分かる。
また、W/E仕上げ無しについて見ると、表面状態(砥石の粒度)と、各表面状態の波長変換部材を用いた発光装置から出力される光の色度とは、図15に示すように、略直線上にプロットされることも分かる。
このように、粒径が同じ場合、表面状態が鏡面仕上げから#140バフ研磨仕上げに移るに従って、LEDから発せられた光の色度が青色側から黄色側へとシフトしており、表面状態を変えることにより、LEDから発せられた光の色度をシフトできることが分かる。
図16は、粒径と表面状態の異なる波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を色度座標の座標で示した図である。なお、同図では、「表面状態」を単に「状態」として表している。
同図における各色度を色度座標にプロットしていないが、波長変換部材の粒径が同じであれば、その表面状態を変換させると、LEDから発せられた光の色度がシフトすることが分かる。
図17は、波長変換部材の表面の仕上げ番号と色度xのシフト量との関係を示す図である。なお、「表面仕上げ番号」とは、バフ研磨加工した際の砥石の粒度を表す数値であり、例えば、#220バフ研磨仕上げの場合、「220」となり、鏡面仕上げは、「2000」となる。
同図は、各表面状態の波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を測定し、鏡面仕上げ(表面仕上げ番号が2000である。)の波長変換部材を基準にした場合の各表面状態の発光装置からの出力光の色度のシフト量を示す。
ここで、色度x、色度yとの色度座標において両者の間には、図15に示すように線形的な関係があり、例えば、色度xのシフト量が大きくなると、必然的に色度座標上での色度のシフト量も大きくなる。このため、波長変換部材の表面状態(仕上げ番号)の違いによる色度の影響は、色度xのシフト量だけでも評価できるため、同図において、色度のシフト量として色度xのシフト量を利用している。
同図に示すように、鏡面仕上げの波長変換部材を基準にした場合の各表面状態での色度xのシフト量は、右下がりの線形的な関係があり、表面仕上げ番号が小さい程、つまり、表面状態が粗い程、大きくなることが分かる。
図18は、波長変換部材の表面の仕上げ番号と色度xのシフト量との関係を示す図である。
同図は、第1の表面状態から第2の表面状態にした場合の表面状態の違いと色度xのシフト量との関係を示している。
具体的に説明すると、表面が#220バフ研磨仕上げされている表面状態(第1の表面状態)と、表面が#140バフ研磨仕上げした表面状態(第2の表面状態)との色度xの差が約0.01であることを示している(図中の「P1」である。)。
このように、表面状態を変更する場合、表面状態の差が大きいほど、例えばバフ研磨する場合は、砥石の粒度(表面仕上げ番号)の差が大きいほど、光の色度のシフト量が大きいことが分かる。
従って、例えば、現状の波長変換部材の表面状態と、この状態の波長変換部材を用いた発光装置から出力される光の色度を所望の色度にシフトさせる場合のシフト量とが分かれば、所望の色度を出力する発光装置の波長変換部材の表面状態を知ることができ、調整すべき表面状態(例えば、表面仕上げ番号)を知ることができる。
図19の(a)は各表面仕上げ番号における表面粗さを示す図であり、(b)は表面粗さと色度xのシフト量との関係を示す図である。
同図の(b)に示すように、表面粗さが大きくなるほど、つまり、表面状態が粗くなるほど、色度xのシフト量が大きくなることが分かる。
(1−2)具体例
以上の実験結果から、波長変換部材(7,57)の表面状態を変えることにより、発光装置(1,51)から出力される光の光特性を変更できる(調整できる)ことが分かる。
次に、上記実験結果を基に、出力される光の光特性を調整した発光装置の説明をする。
図20は、光特性調整された発光装置の例を示す図である。
ここで説明する例は、4つのLED5を一列に備える発光装置1であり、LED5の並ぶ方向を列方向とする。また、波長変換部材7は、4つのLED5A,5B,5C,5Dのすべてを覆っており、各LED5A,5B,5C,5Dに対応して、その上方に位置する領域を、7A,7B,7C,7Dとして図中に表す。
同図の(a)に示す発光装置1は、装置表面に配されている波長変換部材7の表面の両端(LED5の並ぶ列方向に対して両端である。)部分が調整されている。つまり、波長変換部材7において、端に位置する2つのLED5A,5Dの上方に位置する領域7A,7Dが鏡面状に仕上げられている。
これは、黄色光側にシフトした白色光が、発光装置1における光出力面(つまり、波長変換部材7の表面7aである。)の端部分から出力される場合を改善した例である。
このような場合が生じるのは、光出力面の端部分に位置するLED5A,5Dの上方に存する領域7A,7D内において、そのうちの端側にずれた(端側に位置する)領域では、波長変換部材7に対して直交方向から入射するLEDからの光がなく、波長変換部材7に対して斜め方向から入射する光だけとなり、黄色光が強く含まれるときである。
このような場合に、波長変換部材7の両端の領域7A,7Dの表面状態を鏡面にすることで、発光装置1の光出力面の両端部分での黄色光の強度が弱まり、全体として所望の白色光を出力するようになる。
同図の(b)に示す発光装置1は、波長変換部材7の一端部分(図中の「7D」である。)が調整されている。つまり、波長変換部材7において、一端側(ここでは、給電端子13a,13bと反対側)に位置するLED5Dの上方に位置する領域7Dの表面が粗く仕上げられている。
これは、発光装置1における光出力面の端部分から青色光側にシフトした白色光が出力される場合を改善した例である。このような場合が生じるのは、例えば、端に位置するLED5Dから発せられる青色光が他の3つのLEDの青色光よりも多い(強い)ときである。
上記の場合に、波長変換部材7の端の領域7Dの表面状態を粗くすることで、発光装置1の光出力面の端部分で青色光の強度が弱まり、全体として所望の白色光を出力するようになる。
このように、発光装置1から出力される光が、当該装置に要求されている光色の範囲から外れている(つまり発光装置としては規格外のものとなる。)場合、波長変換部材7の表面状態を変えることで、発光装置1から出力される光の光特性を調整することができる他、さらに色むらの低減も図ることができる。
さらに、図20の(b)のように、発光装置1の光出力面の一部(端部分である。)の光色が他の部分と異なる場合でも、波長変換部材7の表面の一部又は全部の表面状態を調整することで、光出力面に生じる色むらを抑制することができる。
(2)波長変換部材の表面形状
波長変換部材7の表面形状と発光装置から出力される光の光特性との関係についての実験を行った。
図21は、試験に供した波長変換部材の表面形状の概略を示す図である。
波長変換部材7の表面は、凹凸形状となっており、凹凸形状をした部分の断面形状が、例えば図21の拡大図に示すような錐台形状をしている(換言すると、V字状の溝を有する。)。
図21に示す波長変換部材7の表面は、まず、粒径の異なるセラミック材料(蛍光体材料を含む。)を用意し、その表面を、一度鏡面に仕上げ、その後ウェットエッチングすることで得られる。すなわち、鏡面状の表面を有するセラミック材料の粒界部分が波長変換部材7の厚み方向にエッチングされ、結果として図21に示すような錐台形状となる(粒界部分がエッチングされてV字状の溝となる。)。
ここで、L1は、錐台の底辺である台座径、つまり粒径の大きさを示し、Dは、錐台の高さ、つまりエッチング深さ(単に「深さ」という。)Dを示す。なお、深さDやエッチング幅(L2の2倍))は、エッチング時間により調整される。
波長変換部材7の粒径は、8(μm)、23(μm)、45(μm)、60(μm)の4種類である。
図22は、深さと色度のシフト量との関係を示す図である。
同図に示すように、深さDが大きくなるに従って、色度xのシフト量が大きくなっているのが分かり、さらに、同じ深さであれば、粒径の大きさに関係なく、色度xのシフト量が略同じになるのが分かる。
なお、色度xのシフト量を用いて説明している理由は、図17で説明した理由と同じである。
図23は、台座径と色度のシフト量との関係を示す図である。
同図に示すように、同じ台座径L1の場合(例えば、23(μm)の場合)、深さDが大きくなる(0(μm)から4(μm)へと深くなる。)に従って、色度xのシフト量が大きくなるのが分かり、さらに、台座径L1が小さいほど、深さDに対する色度xのシフト量が大きくなっていることが分かる。
また、同じ深さD(例えば、3(μm)の場合)であれば、台座径L1が小さい方が色度のシフト量が大きく、逆に、台座径L1が60(μm)付近からそれ以上に大きくなると、色度xのシフト量があまり変化していないのが分かる。
以上のことから、セラミック材料の粒径は小さい程、色度のシフト量が多く、光特性(光色)の調整を効率的に行うには、台座径L1が60(μm)以下の範囲が好ましい。なお、台座径は、図21から分かるように、凹凸形状のピッチを示すと言える。
また、図23では、最小の粒径は8(μm)であり、これよりも粒径を小さくできれば、8(μm)以下の台座径L1を利用するのが好ましい。これにより、効果的に光特性を調整することができるからである。
また、台座の高さでもある深さDは、4(μm)以下の範囲においては深いほど良い。また、図22から、深さDが3(μm)と4(μm)とで色度のシフト量の変化が少なくなっているが、深さDが4(μm)より大となれば、その深さに伴い、シフト量が少なくても色度がシフトするので、深さDは4(μm)以下の範囲だけでなく、より深くする方が色度調整範囲が広がると言える。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、4つのLED5A,5B,5C,5Dを備える発光装置1について説明したが、1つのLEDを用いた発光装置の場合であっても、発光装置の光出力面に色むらが生じたり、使用するLEDによっては所望の光色が得られなかったりする等の課題は生じる。
本実施の形態では、1つのLEDを用いた発光装置について、図4で説明した発光装置51を用いて説明する。
図24は、第2の実施の形態に係る波長変換部材を説明する図であり、(a)は光出力面の一部に色むらが生じた場合の波長変換部材の表面状態を示す図であり、(b)は光色を調整した後の波長変換部材の表面状態を示す図である。
図24の(a)は、光出力面の一部(図中の右上の領域であり、クロスハッチングしている部分である。)の表面状態だけを、他の部分と異なる表面状態としている。
具体的には、LEDが、その上面の一角に電極を有するタイプの場合、波長変換部材57における光出力面の一角(LEDの一角に対応する角である。)部分に相当する領域57Aから出力される光の光色が黄色側にシフトしている場合である。
このような場合は、図24の(a)に示すように、色むらを生じている領域57Aの表面を鏡面に近づける(粗さを小さくする)ことで、領域57Aにおける黄色光を少なくすると共に青色光を多くすることができ、結果的に色むらを抑制することができる。
図24の(b)は、光出力面の中央部から周縁に近づくに従って、面状態を変化させている。
具体的には、LED55の出射面における青色光の分布において、周縁部分の方が中央部よりも弱い場合に、発光装置51の光出力面において、中央部から周縁部に移るに従って、青色光が弱くなり、全体として所望の光色が得られないようなときである。
このような場合、図24の(b)に示すように、発光装置51の光出力面の中央部に相当する領域57Bからその周辺領域57C,57D,57Eへと移るに従って鏡面状態に近付けることで、周辺領域の黄色光の割合を減らすことができ、色むらを抑制でき、しかも、所望の光色に近づけることができる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態等に基づいて説明したが、本発明の内容が、上記の実施の形態等に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することができる。
1.発光光源
実施の形態等では、発光光源にLEDに代表される発光素子を用いたが、例えば、低圧水銀ランプであって、そのガラス管内面に蛍光体材料が塗布されていないランプを光源として利用することもできる。さらに、高圧ランプや電球等を光源としても利用することもできる。
2.発光素子
(1)種類
実施の形態等では、発光素子に半導体発光素子であるLEDを用いたが、他の半導体発光素子を用いても良い。具体的には、レーザーダイオード(LD)である。
(2)電極
実施の形態等では、片面両電極型のLEDを用いたが、当然、両面電極型のLEDであっても良い。このような場合、例えば、上面の電極は、ワイヤ等を利用して、基板上の配線パターンと接続される。
(3)発光層
実施の形態等では、例えば、青色光を発する発光層を有するLEDとしてInGaN系の素子を用いたが、当然、他の発光層のLEDであっても良い。
(4)数
第1の実施の形態では4つのLEDを用いて発光装置を構成し、第2及び第3の実施の形態では1つのLEDを用いて発光装置を構成した。しかしながら、発光素子(LED)の数は、1つでも良いし、2つ以上の複数個であっても良い。なお、LEDの数についての変形例を後述の発光装置の欄で説明する。
3.波長変換部材
(1)数
第1及び第2の実施の形態における発光装置1,57は、1つの波長変換部材7,57を備えていたが、複数の波長変換部材を備えた発光装置であっても良い。
以下、波長変換部材を2つ以上備える発光装置を変形例1及び変形例2として以下説明する。
図25は、変形例1に係る発光装置の概略図である。
変形例1に係る発光装置101は、基板103と、1つのLED105と、複数種類(ここでは3種類である。)の波長変換部材107R,107G,107Bと、波長変換された光を所定方向に反射させる反射体109と、波長変換された光を混色させるための拡散板111とを備えている。複数種類の波長変換部材107R,107G,107Bを備えている点で、第1の実施の形態等と異なる。
LED105は、例えば、紫色や近紫外やUVを発光する。例えば、発光層は、サファイア、SiC、GaN、Si、GaAsなどの基板上にエピタキシャル成長する。一般式BAlGa1−x−y−zIn1−v−wAs(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z0≦1、0≦x+y+z0≦1、0≦v0≦1、0≦w0≦1、0≦v+w0≦1)で表されるIII−V族窒化物半導体(一般にBAlGaInNAsPと記載され、以下GaN系半導体という。)を結晶成長した半導体多層膜で構成されている。
半導体多層膜に電流を流すことにより発光する。因みに、GaN系半導体材料は、組成に応じて紫外域200(nm)〜赤外域1700(nm)の広範囲において発光可能な材料として知られている。
発光素子のサファイア、SiC、GaN、Siなどの基板上にエピタキシャル成長したものを基台に配置する形態、この成長に用いた基板が除去された状態で基台に配置する形態、成長基板が基台を兼用する形態などがある。
波長変換部材は、LED105からの紫色や近紫外やUVを赤色光に変換する赤用波長変換部材107Rと、LED105からの紫色や近紫外やUVを緑色光に変換する緑用波長変換部材107Gと、LED105からの紫色や近紫外やUVを青色光に変換する青用波長変換部材107Bとの3種類である。
反射体109は、拡散板111側に徐々に径が広がるコーン状の貫通孔を有し、この貫通孔を形成する面が反射面109aとなっている。
発光装置101は、上記構成、特に、3種類の波長変換部材107R,107G,107Bを有することにより、波長変換された赤色光、緑色光、青色光の合成色である白色光を出力する。
本変形例では、例えば、合成色において青色光を増やしたい場合には、青用波長変換部材107Bの表面(上面及び/又は下面)の一部又は全部を粗くすれば良く、逆に、青色光を少なくしたい場合には、青用波長変換部材の表面の一部又は全部を鏡面状に近づければ良い。
図26は、変形例2に係る発光装置の概略図である。
変形例2に係る発光装置201は、基板203と、青色光を発するLED205と、黄用波長変換部材207Yと赤用波長変換部材207Rとの2種類の波長変換部材と、内面が反射面209aである反射体209と、拡散板211とを備える。黄用波長変換部材207Y以外に赤用波長変換部材207Rを有する点で第1の実施の形態と異なる。
本変形例では、赤用波長変換部材を有しているため、当該赤用波長変換部材の表面状態を調整することで色温度を調整できる。なお、色温度は色度に含まれる概念として使用している。
図27は、赤用波長変換部材の表面状態と色度との関係を示す図である。
同図に示すように、赤用波長変換部材の表面の粗くすると、色度において右側(色度xが増加する方向)にシフトし、逆に、赤用波長変換部材の表面を鏡面状に近づけると、色度において左側(色度xが減少する方向)にシフトする。
従って、色温度を高くしたい場合には、赤用波長変換部材207Rの表面を鏡面状に近づければ良く、逆に、色温度を低くしたい場合には、赤用波長変換部材207Rの表面を粗くすれば良い。
(2)主材料
実施の形態では、波長変換部材の主材料としてセラミック(YAG)を利用したが、当然、他の材料を主材料として利用することもできる。他の材料としては、例えば、エポキシ、シリコーン、フッ素等の樹脂や、ガラス材料を利用することができる。但し、これらの材料は透光性材料である必要がある。
(3)蛍光体材料
実施の形態等では、蛍光体材料としてMg、Ca、Sr、Ba、Y、La、Gd、Tb、Luから選ばれる少なくとも一つの元素を含んでなる構成元素群を含み、前記構成元素群の一部がCe3+で置換されているものを利用したが、他の蛍光体材料であっても良い。
また、第1の実施の形態では、発光装置として白色光を出力するように、LEDとして青色光を発するものを使用したため、蛍光体材料として青色光を黄色光に変換する蛍光体材料である構成元素群を含むものを利用したが、他の発光色のLEDや、他の光色を出力する発光装置の場合、当然他の蛍光体材料を利用することができる。
(4)面状態
実施の形態等では、波長変換部材の一部の面状態を変化させることで光特性を調整している。つまり、波長変換部材の一部の面状態と、当該一部を除く他の部分の面状態とを異なるようにすることで、光特性を調整している。
しかしながら、光特性の調整は、波長変換部材の表面全体の面状態を変化させることでも行うことができる。例えば、第2の実施の形態における発光装置において、LEDから発せられた青色光の強度が弱い場合に、波長変換部材の表面全体を鏡面仕上げに近づけることで、発光装置から出力される光を黄色側にシフトさせることができ、所望の光特性を得ることができる。
また、実施の形態等では、面状態を変化させた面は、波長変換部材の外表面(本発明の「光出射面」である。)、つまり、発光素子(LED)と対向する面(内表面である(本発明の「光入射面」である。)。)と反対側の面であったが、面状態を変化させた面は、内表面でも良く、また、内・外表面の両方でも良い。この際、内外表面の全部の面状態を変化させても良いし、一部の面状態を変化させても良い。
さらに、波長変換部材の表面(外表面及び/又は内表面である。)は、バフ研磨仕上げ(バフ研磨加工)やW/E仕上げ(W/E加工)されていたが、他の方法により表面状態を変えても良い。他の方法としては、ディンプル加工(例えば、レーザ加工)等を利用することができる。
3.発光装置
(1)発光素子の数
第1の実施の形態では、例えば、図1〜3及び図20に示すように、4つのLEDで構成した発光装置について、第2の実施の形態では、1つのLEDで構成した発光装置について、それぞれ説明したが、当然、実施の形態で説明した以外の個数の発光素子を備える発光装置でも良い。
(2)発光素子の配置
第1の実施の形態では、4つのLEDを列状に配置していたが、当然、他の形状に配置しても良く、以下、16つのLEDを4行4列の正マトリクス状に配した発光装置を変形例3として説明する。なお、言うまでもなく、他の形状に配置しても良い。
図28は、変形例3に係る発光装置を説明する図であり、(a)は発光装置から波長変換部材を取り外した平面図であり、(b)は波長変換部材を装着した発光装置の平面図であり、(c)は波長変換部材の表面状態を示す図である。
発光装置301は、同図の(a)に示すように、16つのLEDが正マトリクス状に配された状態で基板303に実装されている。LEDの符号は、Anm(n、mは自然数である。)で示し、nは行を、mは列をそれぞれ示す。なお、符号Anmを使用することにより、LEDの区別が分かり難くなるため、「LED」と「Anm」との間に「−」を挿入して表示することとし、例えば、LED−A23は、2行目の3列目に位置するLEDをさす。
波長変換部材305は、同図の(b)に示すように、16つのLED−Anmが実装されている実装領域よりも広い面積を有している。なお、波長変換部材305は、図2及び図3で説明した第11の実施の形態と同様に、LED−Anmの上方に配されている。
波長変換部材305の中央領域305Aと、中央領域305Aの外周に位置する中間領域305Bと、中間領域305Bの外周に位置する周縁領域305Cとの3つの領域において、ぞれぞれの表面状態が異なる。
ここで、中央領域305Aは、4行4列のマトリクス状の中央部に位置する4つのLED−A22,A23,A32,A33の上方に位置する領域であり、中間領域305Bは、4行4列マトリクス状の周縁側に位置する12つのLED−A11,A12,A13,A14,A21,A24,A31,A34,A41,A42,A43,A44の上方に位置する領域であり、周縁領域305Cは、LED−Anmが配されていない部分の上方に位置する領域である。
本変形例3における波長変換部材305の表面状態は、中央領域305Aから周縁領域305Cに移るに従って、徐々に、あるいは段階的に粗さが小さくなっている。具体的には、中央領域305Aは#220バフ研磨仕上げ後にW/E仕上げしたもの(クロスハッチング部分)であり、中間領域305Bは#220バフ研磨仕上げしたもの(右上がりハッチング部)であり、周縁領域305Cは鏡面仕上げしたもの(右下がりハッチング部)である。
本変形例3における波長変換部材305は、LED−Anmから発せられた光の光路長が長くなる部分は鏡面に近づく状態に仕上げられ、光路長が短くなる部分は粗い(#220バフ研磨仕上げ)状態に仕上げられている。
4.最後に
各実施の形態及び各変形例では、それぞれ個別に特徴部分について説明したが、各実施の形態及び各変形例での説明した構成を、他の実施の形態や他の変形例の構成と組み合わせても良い。
5.その他
実施の形態及び変形例等の発光装置は、発光素子と波長変換部材とを備え、波長変換部材の表面(外表面及び/又は内表面)の一部又は全部の表面状態を変えることにより、色度(色温度を含む。)の調整、さらには、色むらの低減を図ることができることを説明した。
一方で、発光色の異なる複数の発光素子を用い、各発光素子から発せられた光を拡散板により混色して出力する発光装置がある。この発光装置においては、装置の光出射面である拡散板の表面において色むらや所望の光色が得られない等の課題が生じる。
このような課題に対して、上述した本発明に係る調整方法を適用することができ、以下、参考例として説明する。
図29は、参考例に係る発光装置の概略図である。
発光装置501は、図29に示すように、基板503と、発光色が異なる2以上の発光素子(LED)505と、発光素子505からの光を所定方向に反射させる反射体507と、発光素子505からの光及び反射された光を混色させるための拡散板509とを備えている。
発光素子505は、ここでは、発光色の異なる3つの発光素子があり、具体的には、赤色発光の発光素子505Rと、緑色発光の発光素子505Gと、青色発光の発光素子505Bとの3つである。
本参考例に係る発光装置501においても、拡散板509の一部の表面状態を他の部分の表面状態と異なるようにすることで、色特性を改善できる。具体的には、例えば、発光装置501から出力される光において青色光の割合が少ない場合、拡散板509における青色発光の発光素子505Bの上方に位置する表面部分を鏡面状態に近づけることで、青色光の透過量を増やし、全体として、所望の光色に近づけることができる。
この場合の光色等の調整方法は、所定の波長の光を発する発光光源を複数有し、当該複数の発光光源から発せられた光を拡散部材により拡散して、前記拡散部材から出射される複数の波長の光を合成してなる光の特性を調整する光特性調整方法であって、前記光特性の調整は、前記拡散部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を変えることで行うものである。
また、当該発光装置の製造方法は、所定の波長の光を発する複数の発光光源と、当該発光光源から発せられた複数の光を拡散する拡散部材とを備え、前記拡散部材から出射される複数の光を合成して所定範囲内の光特性の光として出力する発光装置の製造方法であって、前記拡散部材から出射される複数の光を合成した合成光が所定範囲内の光特性であるか否かの測定を行う測定工程と、合成光が前記所定範囲内の光特性にない場合に、前記拡散部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を調整する調整工程とを含むものである。
本発明は、発光装置から出力される光について、色むらを解消しつつ、発光色が所望の範囲内なるように調整するのに利用できる。
1 発光装置
3 基板
5 LED(発光素子)
7 波長変換部材
本発明は、発光素子と、当該発光素子から発せられた光の波長を変換する波長変換部材とを備える発光装置、光特性調整方法及び前記発光装置の製造方法に関する。
発光素子として、半導体多層膜を含む発光ダイオード(以下、単に「LED」とする。) が知られている。このうち、GaN系であって青色光を発するLEDは、青色光の波長を黄色光の波長に変換する蛍光体材料(以下、「蛍光体」ともいう。)を含む波長変換部材と組み合わせることによって、白色光を発する発光装置等に適用することができる(例えば、特許文献1参照)。
ここで、前記蛍光体は、LEDの発する光の波長の少なくとも一部の波長の光を吸収する光吸収物質を含むものや、LEDの発光により励起されてLEDの発する光の波長とは異なる波長の光を放射する蛍光物質を含むものなどがある。
LEDを利用した発光装置における上記の波長変換部材として、蛍光体を透光性樹脂(例えば、シリコーン樹脂等である。)中に分散させてなる蛍光体ペーストをLEDの上面に配し、比重の重い蛍光体を沈降させてLED直近に配置したもの、前記蛍光体ペーストをあらかじめプレート状に形成してLEDの上面に配置もしくは貼り合せたもの、前記蛍光体ペーストを、例えば、印刷工法やポッティング工法を用いて直接LEDの上面に配置したものの他、セラミック中に蛍光体を含んだ、所謂、セラミックスプレートをあらかじめ成形し、このセラミックスプレートをLEDの上面に貼り合せたもの等が一般的に採用されている。
このように蛍光体を利用したものとLEDとを組み合わせた場合、波長変換部材の厚みを調整することで光特性をコントロールすることができる(例えば、特許文献2,3参照)。
また、波長変換部材に含まれている蛍光体材料の濃度を調整することによっても、同様に光特性をコントロールすることができる。
つまり、上記のような発光装置は、例えば、LEDから発せられた光と、波長変換部材により波長変換された光との合成色が、装置として要求されている光特性となるように、LEDから発せられる光の強度・波長に基づいて、波長変換部材の厚さや蛍光体材料の濃度等が設計されている。
特開2001−15817号公報 特開2001−177158号公報 特開2004−186488号公報
しかしながら、上記発光装置では、波長変換部材の厚み調整や蛍光体材料の濃度調整により、所望の光特性を得ることはできるが、LEDや波長変換部材の製造ばらつきによる色ずれを抑制することはできない。
つまり、LEDから発せられる光の強度・波長、波長変換部材の厚みや蛍光体材料の濃度がばらつくと、LEDから発せられた光と、波長変換部材により波長変換された光とのバランスが崩れ、所望の光特性を得ることができないのである。
なお、発光色が規格外のLEDに対して上記波長変換部材を使用して、波長変換部材から出射された光に色ずれがある場合、当該LEDと波長変換部材とを組合せた装置(光源)は不良品扱いとなる。
本発明は、上記課題を解消するものであって、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力することができる発光装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る発光装置は、発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される2つ以上の波長の光の合成色を出力光として出力する発光装置において、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が前記発光光源から発せられる光の強度に応じて調整されていることを特徴としている。
本発明に係る発光装置は、発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される少なくとも2つ以上の波長の光の合成色を出力光として出力する発光装置において、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が、前記一部を除く他の部分の面状態と異なることを特徴としている。
なお、ここでいう「光特性」とは、光に関する特性であり、例えば、色むら、色度(色温度を含む。)等がある。また、ここでいう「面状態」とは、波長変換部材の面粗さ、波長変換部材の面における凹凸の深さや凹凸のピッチ、さらにはこれらを組合せたもの等を言う。さらに、ここいう「前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が、前記一部を除く他の部分の面状態と異なる」の面状態の違いとは、波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面粗さと他の部分の面粗さとが違うこと、光入射面と光出射面との少なくとも一部の面における凹凸状の深さやピッチと他の部分の凹凸状の深さやピッチとがそれぞれ違うことや、これらを組合せた状態でこれらの少なくとも一つが違うこと等を言う。例えば、面粗さが異なる場合は、表面の算術平均粗さを示す「Ra」の数値の違いにより判断でき、凹凸状の深さやピッチの場合、その実測値により判断できる。
本発明に係る発光装置は、波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が調整されているので、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力することができる。
さらに、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が、前記一部を除く他の部分の面状態と異なるので、一部から出力される光の特性を調整することができ、結果的に、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力することができる。
また、前記面状態は、面粗さであることを特徴とし、あるいは、前記波長変換部材の光入射面と光出射面は、凹凸形状を有し、前記面状態は、前記凹凸の深さ及び/又はピッチであることを特徴とする。
さらに、前記発光光源は、複数の発光素子であり、前記複数の発光素子は、基板の主面に実装され、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一方の面において、当該面の中心部から端部に移るに従って、前記面状態が漸次異なることを特徴とし、あるいは、前記波長変換部材は、透光性部材に蛍光体材料を含有していることを特徴とし、又は、前記透光性部材は、セラミックス材料からなることを特徴としている。
上記目的を達成するために、本発明に係る光特性調整方法は、発光光源から発せられた光の少なくとも一部を波長変換部材により1つ以上の波長に変換して、前記波長変換部材から出射される2つ以上の波長の光を合成してなる光の特性を調整する光特性調整方法であって、前記光の特性の調整は、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を変えることで行うことを特徴としている。なお、ここでいう「光特性」とは、光に関する特性であり、例えば、色むら、色度(色温度を含む。)等がある。
これにより、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力するように光特性を調整することができる。
上記目的を達成するために、本発明に係る発光装置の製造方法は、発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される少なくとも2つ以上の波長の光を合成して所定範囲内の光色の光として出力する発光装置の製造方法であって、前記波長変換部材から出射される少なくとも2つ以上の波長の光を合成した合成光が所定範囲内の光特性であるか否かの測定を行う測定工程と、合成光が前記所定範囲内の光特性にない場合に、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を調整する調整工程とを含むことを特徴としている。なお、ここでいう「光特性」とは、光に関する特性であり、例えば、色むら、色度(色温度を含む。)等がある。
これにより、発光素子や波長変換部材にバラツキがあっても、所望の特性の光を出力する発光装置を製造することができる。
第1の実施の形態に係る発光装置の平面図である。 第1の実施の形態に係る発光装置の正面図である。 図1のX−X線での断面を矢印方向から見た図である。 試験に供した発光装置の概略を示す図であり、(a)は発光装置の平面図で、内部の様子が分かるように波長変換部材の一部を取り除いた図であり、(b)は(a)のC−C線断面を矢印方向から見た図である。 粒径が8(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 粒径が23(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 粒径が30(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 粒径が45(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 粒径が60(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。 鏡面仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す図である。 鏡面仕上げした後にW/E仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す図である。 #220バフ研磨仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す図である。 #220バフ研磨仕上げした後にW/E仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す図である。 粒径が45(μm)の波長変換部材における各表面状態のスペクトルを示す図である。 粒径が45(μm)であって表面状態の異なる波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を色度座標で示した図である。 粒径と表面状態の異なる波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を色度座標で示した図である。 波長変換部材の表面の仕上げ番号と色度xのシフト量との関係を示す図である。 波長変換部材の表面の仕上げ番号と色度xのシフト量との関係を示す図である。 (a)は各表面仕上げ番号における表面粗さを示す図であり、(b)は表面粗さと色度xのシフト量との関係を示す図である。 光色調整された発光装置の例を示す図である。 試験に供した波長変換部材の表面形状置の概略を示す図である。 溝の深さと色度のシフト量との関係を示す図である。 台座径と色度のシフト量との関係を示す図である。 第2の実施の形態に係る波長変換部材を説明する図であり、(a)は光出力面の一部に色むらが生じた場合の波長変換部材の表面状態を示す図であり、(b)は光色を調整した後の波長変換部材の表面状態を示す図である。 変形例1に係る発光装置の概略図である。 変形例2に係る発光装置の概略図である。 赤用波長変換部材の表面状態と色度との関係を示す図である。 変形例3に係る発光装置を説明する図であり、(a)は発光装置から波長変換部材を取り外した平面図であり、(b)は波長変換部材を装着した発光装置の平面図であり、(c)は波長変換部材の表面状態を示す図である。 参考例に係る発光装置の概略図である。
<第1の実施の形態>
1.構成
図1は、第1の実施の形態に係る発光装置の平面図であり、図2は、第1の実施の形態に係る発光装置の正面図である。両図とも、内部の様子が分かるように一部を断面図で示している。
発光装置1は、図1及び図2に示すように、基板3と、当該基板3に実装された複数(ここでは4つである。)の発光素子であるLED5A,5B,5C,5Dと、このLED5A,5B,5C,5Dからの光の波長を所望の別の波長に変換する波長変換部材7と、波長変換部材7を基板3に装着するための装着枠9とを備える。なお、LED5A,5B,5C,5Dは、おのおのLEDを指さずに全体を指す場合は、単に、「LED5」とする。
基板3は、その主面3aにLED5と電気的に接続する配線パターン11と、図外の外部電源との接続用端子13a,13bとを備える。配線パターン11は、LED5のp側電極と接続するランド11aと、LED5のn側電極と接続するランド11bと、隣接するLED5間でランド11bとランド11aとを接続する接続ランド11cとからなる。なお、接続用端子13a,13bは、配線パターン11及びLED5を介して電気的に接続される。
図3は、図1のX−X線での断面を矢印方向から見た図である。
LED5A,5B,5C,5Dは、製造バラツキを除き、同じ仕様(構成)であるため、以下、図3を用いて、LED5Bについて説明する。
LED5Bは、平面視(ここでは、基板3の主面3aと直交する方向から見たときである。)が正方形状をした直方体をし、上記の基板3の主面3aに実装されている。ここで、LED5Bにおける基板3に実装されている側の面をLED5Bの下面とし、基板3と平行な面であって基板3から遠い側の面を上面(光出射表面でもある。)とする。
LED5Bは、下面から、例えば、AuSn、Auなどからなる電極パターン(p側)5Baと、Si、Geなどからなる導電性基板5Bbと、AuSnなどの接合部材5Bcと、Ag、Al、Rhなどの高反射部材5Bdと、P−GaN系の導電層5Beと、InGaN(MQW構造)の発光層5Bf、N−GaN系の導電層5Bgと、Auなどからなる電極パターン(n側)5Bhとから構成され、例えば、青色光を発する。なお、導電層5BgがLED5Bの光出射表面となる。
LED5Bは、所謂、片面両電極型であって、例えば、バンプ15a,15bを利用して基板3に実装されている。なお、正確には、LED5Bの電極5Ba,5Bhが配線パターン11のランド11a,11bにバンプ15a,15bを介して接続されることで、LED5Bの基板3への実装が行われている。
波長変換部材7は、LED5から発せられた光(の一部)の波長を変換する材料、具体的には、LED5から発せられた青色光を黄色光に変換する蛍光体を含有する透光性材料により構成されている。
これにより、発光装置1からは、LED5から発せられた青色光と、蛍光体により波長変換された黄色光とが混色して、白色の光(合成色である。)を出力する。
波長変換部材7の表面7aは、LED5から発せられた光の色に対応して、表面の状態が調整されている。なお、波長変換部材7の表面7aについては後述する。
装着枠9は、図1〜図3に示すように、4つのLED5の廻りを囲繞し、その高さは、LED5の上面に波長変換部材7が接するように設定されている。
2.製造方法
上記の発光装置1は、基板3にLED5を実装する実装工程、基板3に装着枠9を装着する装着工程、装着枠9に波長変換部材7を取着する取着工程、LED5を発光させて波長変換部材7から出射される光(LED5から発せられた光と波長変換された光)の合成光の光特性(例えば光色)を測定する測定工程、測定した光特性が所定範囲外にあるときに、波長変換部材7の表面(7a)の状態(以下、端に、「表面状態」ともいう。)を調整する調整工程を経て製造される。
上記の実装工程、装着工程、取着工程及び測定工程は、公知技術を利用することで実施できる。なお、光特性である光色の測定には、例えば、積分球や色彩照度計などが使用される。
調整工程は、波長変換部材7の表面状態を変えることで行う。本実施の形態では波長変換部材7の表面(7a)の仕上げ状態を変えることである。
具体的に説明すると、測定工程で測定した光特性(光色)が、所定の範囲から外れ、黄色成分が多い場合には波長変換部材7の表面(7a)を鏡面仕上げする(面粗さを小にする。)ことで、また、所定の範囲から外れ、青色成分が多い場合には波長変換部材7の表面(7a)を例えば、#220バフ研磨仕上げする(面粗さを大にする。)ことで、発光装置1から出力される光の光特性(光色)の調整を行うことができる。
なお、後述するが、波長変換部材7の表面(裏面でも良い。)を鏡面仕上げする(面粗さを小にする。)ことで黄色成分の強度が減少すると共に青色成分の強度が増加し、逆に、波長変換部材7の表面を#220バフ研磨仕上げする(面粗さを大にする。)ことで青色成分の強度が減少すると共に黄色成分の強度が増加する。
発光装置1は、上記で説明した構成であることを前提として、その製造方法を説明しているが、他の構成の発光装置の場合でも、測定工程と調整工程とがあれば、本発明を適用できる。
例えば、発光装置は、基台と、基台に取着された基板及び装着枠と、基板に実装されたLEDと、装着枠に装着された波長変換部材とを備える構成の場合、当該発光装置の製造方法は、基台に基板や装着枠を取着する工程、基板にLEDを実装する工程、装着枠に波長変換部材を取着する取着工程、LEDを発光させて波長変換部材から出射される光の合成光の光色を測定する測定工程、測定した光色が所定範囲外にあるときに、波長変換部材の表面を調整する調整工程を含む。
あるいは、波長変換部材は、基台や基板に仮に取り付け、波長変換部材の表面を調整した後に、正式に取り付けるようにしても良い。
3.実施例
LED5は、InGaN(MQW構造)の発光層を有するもので、青色光を出射する。平面視における底面の一辺が約1(mm)で、隣接するLED5間の距離は、100(μm)である。
波長変換部材7は、ガーネット結晶構造を有する蛍光体材料を含んだ透光性の波長変換層を備える無機成形体であり、前記蛍光体材料は、Mg、Ca、Sr、Ba、Y、La、Gd、Tb、Luから選ばれる少なくとも一つの元素を含んでなる構成元素群を含み、前記構成元素群の一部がCe3+で置換されている。なお、この波長変換部材の厚みは120(μm)である。
4.波長変換部材の表面状態について
一般に波長変換部材を研磨したり、W/E仕上げしたりすると、波長変換部材が薄くなってLEDから発せられた光の透過率が高まり、その結果、発光装置から発せられた光は青色側にのみ色度がシフトすると考えられていたが、発明者らは、種々検討を重ねた結果、波長変換部材の表面状態によって、色度のシフトの仕方が異なることを見出したのである。以下、表面状態と光特性の変化について説明する。
(1)波長変換部材の仕上げ面状態
(1−1)実験
波長変換部材の表面状態と発光装置から出力される光の光特性(光色)との関係について実験を行った。
図4は、試験に供した発光装置の概略を示す図であり、(a)は、発光装置の平面図で、内部の様子が分かるように、波長変換部材の一部を取り除いた図であり、(b)は(a)のY−Y線断面を矢印方向から見た図である。
発光装置51は、図4に示すように、基板53、LED55、波長変換部材57、装着枠59を備え、LED55及び波長変換部材57の材料は上記実施例と同じである。
基板53は、その表面に配線パターン61が形成されている。LED55は、p側電極とn側電極との両電極を下面に備える片面両電極型であり、配線パターン61にバンプ63を介して接続されている(基板53に実装されている。)。
LED55は、発光色が青色のInGaN系の素子であり、波長変換部材57は、透光性材料であるセラミック材料(YAG)と、LED55から光の一部を黄色光に変換する構成元素群を含む蛍光体材料とから構成されている。
上記構成により、発光装置51からは、LED55の青色光と、波長変換部材57により波長変換された黄色光とが混色された白色光を出力する。
試験に供した波長変換部材57のセラミック材料は、粒径が5種類で、各粒径について4種類の表面仕上げがされた合計20種類が準備されている。
具体的には、セラミック材料の粒径は8(μm)、23(μm)、30(μm)、45(μm)、60(μm)であり、これら粒径の異なる波長変換部材は、主材料のセラミック材料の焼成条件を変えることで得られる。
また、表面仕上げは、鏡面仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、鏡面仕上げ後のウェットエッチング仕上げ、#220バフ研磨仕上げ後のウェットエッチング仕上げである。
なお、ウェットエッチング仕上げを、以下、W/E仕上げとして示すこともある。ウェットエッチングは、エッチング液が硫酸(96%)で、エッチング条件は、温度150(℃)で3時間である。
図5〜図9は、各粒径における各表面仕上げ後の表面の状態を示す図である。
具体的には、図5は粒径が8(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示し、図6は粒径が23(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示し、図7は粒径が30(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示し、図8は粒径が45(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示し、図9は粒径が60(μm)における各表面仕上げ後の表面の状態を示している。
上記図に示す波長変換部材の表面は、少なくとも一部の粒界が表面に露出している形状及び表面状態となっており、また、その露出している粒界の方向は不規則となっている。その結果、均一に光が分散、放射されることとなると考えられる。
図10〜図13は、各表面状態の波長変換部材を用いた場合のスペクトルを示す図である。なお、スペクトルは、光の波長と、その波長の発光強度との分布であり、本実験では積分球を用いて測定している。
具体的には、図10は鏡面仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示し、図11は鏡面仕上げした後にW/E仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示し、図12は#220バフ研磨仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示し、図13は#220バフ研磨仕上げした後にW/E仕上げした波長変換部材を用いた発光装置のスペクトルを示す。
図10〜図13から、以下のことが分かる。
同じ表面状態(例えば、図10の鏡面仕上げの場合である。)では、波長変換部材の粒径に関係なく、略同じようなスペクトルを示す(例えば、図10の鏡面仕上げの場合、粒径に関係なく、波長が約440(nm)で強度がピークとなり、同じようなスペクトルになっている。)ことが分かり、波長変換部材にセラミック材料を用いた場合、発光装置から出力される光のスペクトルは、セラミック材料の粒径に関係なく、表面の状態に大きく依存していることが分かる。
さらに、鏡面仕上げの表面(図10)と#220バフ研磨仕上げの表面(図12)とでは、表面状態は#220バフ研磨仕上げの表面の方が粗く(凹凸が大きい)、LEDから発せられた光(波長が約440(nm)である。)の強度が弱められ、逆に波長変換部材により波長変換された光(波長が約550(nm)である。)の強度が高められていることが分かる。
同様に、W/E仕上げの有無、つまり、鏡面仕上げした場合(図10)と鏡面仕上げ後にW/E仕上げをした場合(図11)、そして、#220バフ研磨仕上げした場合(図12)と#220バフ研磨仕上げ後にW/E仕上げした場合(図13)とを、それぞれ比較する。
鏡面仕上げをしている場合(図10及び図11)、W/E仕上げすると、LEDから発せられた光(波長が約440(nm)である。)の強度が若干弱められ、逆に波長変換部材により波長変換された光(波長が550(nm)である。)の強度が若干高められていることが分かる。
また、#220バフ研磨仕上げをしている場合(図12及び図13)、さらにW/E仕上げすると、やや波長変換された光が増える傾向が見られるものの、鏡面仕上げの場合と比べて変化が小さい。
図14は、粒径が45(μm)の波長変換部材における各表面状態のスペクトルを示す図である。
同図に示すように、粒径が同じ場合(図では45(μm)である。)、表面状態が鏡面仕上げ、#600バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、#140バフ研磨仕上げへと移るに従って、LEDから発せられた光(波長が約440(nm)である。)の強度が弱められ、逆に波長変換部材により波長変換された光(波長が550(nm)である。)の強度が高められていることが分かる。
図15は、粒径が45(μm)であって表面状態の異なる波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を色度座標で示した図である。
同図に示すように、#220バフ研磨仕上げ後W/E仕上げ、#140バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、#600バフ研磨仕上げ、鏡面仕上げ後W/E仕上げ、鏡面仕上げの順で青色側にシフトする傾向にある。
逆に、鏡面仕上げ、鏡面仕上げ後W/E仕上げ、#600バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、#140バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ後W/E仕上げの順で黄色側にシフトする傾向にある。なお、図中の「Blue」は、LEDから発せられた青色光である。
特に、W/E仕上げ無しについて見ると、#140バフ研磨仕上げ、#220バフ研磨仕上げ、#600バフ研磨仕上げ、鏡面仕上げの順で青色光側にシフトする傾向にあり、砥石の粒度が小さくなるほど、黄色側にシフトし、砥石の粒度が大きくなるほど、青色側にシフトすることが分かる。
また、W/E仕上げ無しについて見ると、表面状態(砥石の粒度)と、各表面状態の波長変換部材を用いた発光装置から出力される光の色度とは、図15に示すように、略直線上にプロットされることも分かる。
このように、粒径が同じ場合、表面状態が鏡面仕上げから#140バフ研磨仕上げに移るに従って、LEDから発せられた光の色度が青色側から黄色側へとシフトしており、表面状態を変えることにより、LEDから発せられた光の色度をシフトできることが分かる。
図16は、粒径と表面状態の異なる波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を色度座標の座標で示した図である。なお、同図では、「表面状態」を単に「状態」として表している。
同図における各色度を色度座標にプロットしていないが、波長変換部材の粒径が同じであれば、その表面状態を変換させると、LEDから発せられた光の色度がシフトすることが分かる。
図17は、波長変換部材の表面の仕上げ番号と色度xのシフト量との関係を示す図である。なお、「表面仕上げ番号」とは、バフ研磨加工した際の砥石の粒度を表す数値であり、例えば、#220バフ研磨仕上げの場合、「220」となり、鏡面仕上げは、「2000」となる。
同図は、各表面状態の波長変換部材を用いた発光装置からの出力光の色度を測定し、鏡面仕上げ(表面仕上げ番号が2000である。)の波長変換部材を基準にした場合の各表面状態の発光装置からの出力光の色度のシフト量を示す。
ここで、色度x、色度yとの色度座標において両者の間には、図15に示すように線形的な関係があり、例えば、色度xのシフト量が大きくなると、必然的に色度座標上での色度のシフト量も大きくなる。このため、波長変換部材の表面状態(仕上げ番号)の違いによる色度の影響は、色度xのシフト量だけでも評価できるため、同図において、色度のシフト量として色度xのシフト量を利用している。
同図に示すように、鏡面仕上げの波長変換部材を基準にした場合の各表面状態での色度xのシフト量は、右下がりの線形的な関係があり、表面仕上げ番号が小さい程、つまり、表面状態が粗い程、大きくなることが分かる。
図18は、波長変換部材の表面の仕上げ番号と色度xのシフト量との関係を示す図である。
同図は、第1の表面状態から第2の表面状態にした場合の表面状態の違いと色度xのシフト量との関係を示している。
具体的に説明すると、表面が#220バフ研磨仕上げされている表面状態(第1の表面状態)と、表面が#140バフ研磨仕上げした表面状態(第2の表面状態)との色度xの差が約0.01であることを示している(図中の「P1」である。)。
このように、表面状態を変更する場合、表面状態の差が大きいほど、例えばバフ研磨する場合は、砥石の粒度(表面仕上げ番号)の差が大きいほど、光の色度のシフト量が大きいことが分かる。
従って、例えば、現状の波長変換部材の表面状態と、この状態の波長変換部材を用いた発光装置から出力される光の色度を所望の色度にシフトさせる場合のシフト量とが分かれば、所望の色度を出力する発光装置の波長変換部材の表面状態を知ることができ、調整すべき表面状態(例えば、表面仕上げ番号)を知ることができる。
図19の(a)は各表面仕上げ番号における表面粗さを示す図であり、(b)は表面粗さと色度xのシフト量との関係を示す図である。
同図の(b)に示すように、表面粗さが大きくなるほど、つまり、表面状態が粗くなるほど、色度xのシフト量が大きくなることが分かる。
(1−2)具体例
以上の実験結果から、波長変換部材(7,57)の表面状態を変えることにより、発光装置(1,51)から出力される光の光特性を変更できる(調整できる)ことが分かる。
次に、上記実験結果を基に、出力される光の光特性を調整した発光装置の説明をする。
図20は、光特性調整された発光装置の例を示す図である。
ここで説明する例は、4つのLED5を一列に備える発光装置1であり、LED5の並ぶ方向を列方向とする。また、波長変換部材7は、4つのLED5A,5B,5C,5Dのすべてを覆っており、各LED5A,5B,5C,5Dに対応して、その上方に位置する領域を、7A,7B,7C,7Dとして図中に表す。
同図の(a)に示す発光装置1は、装置表面に配されている波長変換部材7の表面の両端(LED5の並ぶ列方向に対して両端である。)部分が調整されている。つまり、波長変換部材7において、端に位置する2つのLED5A,5Dの上方に位置する領域7A,7Dが鏡面状に仕上げられている。
これは、黄色光側にシフトした白色光が、発光装置1における光出力面(つまり、波長変換部材7の表面7aである。)の端部分から出力される場合を改善した例である。
このような場合が生じるのは、光出力面の端部分に位置するLED5A,5Dの上方に存する領域7A,7D内において、そのうちの端側にずれた(端側に位置する)領域では、波長変換部材7に対して直交方向から入射するLEDからの光がなく、波長変換部材7に対して斜め方向から入射する光だけとなり、黄色光が強く含まれるときである。
このような場合に、波長変換部材7の両端の領域7A,7Dの表面状態を鏡面にすることで、発光装置1の光出力面の両端部分での黄色光の強度が弱まり、全体として所望の白色光を出力するようになる。
同図の(b)に示す発光装置1は、波長変換部材7の一端部分(図中の「7D」である。)が調整されている。つまり、波長変換部材7において、一端側(ここでは、給電端子13a,13bと反対側)に位置するLED5Dの上方に位置する領域7Dの表面が粗く仕上げられている。
これは、発光装置1における光出力面の端部分から青色光側にシフトした白色光が出力される場合を改善した例である。このような場合が生じるのは、例えば、端に位置するLED5Dから発せられる青色光が他の3つのLEDの青色光よりも多い(強い)ときである。
上記の場合に、波長変換部材7の端の領域7Dの表面状態を粗くすることで、発光装置1の光出力面の端部分で青色光の強度が弱まり、全体として所望の白色光を出力するようになる。
このように、発光装置1から出力される光が、当該装置に要求されている光色の範囲から外れている(つまり発光装置としては規格外のものとなる。)場合、波長変換部材7の表面状態を変えることで、発光装置1から出力される光の光特性を調整することができる他、さらに色むらの低減も図ることができる。
さらに、図20の(b)のように、発光装置1の光出力面の一部(端部分である。)の光色が他の部分と異なる場合でも、波長変換部材7の表面の一部又は全部の表面状態を調整することで、光出力面に生じる色むらを抑制することができる。
(2)波長変換部材の表面形状
波長変換部材7の表面形状と発光装置から出力される光の光特性との関係についての実験を行った。
図21は、試験に供した波長変換部材の表面形状の概略を示す図である。
波長変換部材7の表面は、凹凸形状となっており、凹凸形状をした部分の断面形状が、例えば図21の拡大図に示すような錐台形状をしている(換言すると、V字状の溝を有する。)。
図21に示す波長変換部材7の表面は、まず、粒径の異なるセラミック材料(蛍光体材料を含む。)を用意し、その表面を、一度鏡面に仕上げ、その後ウェットエッチングすることで得られる。すなわち、鏡面状の表面を有するセラミック材料の粒界部分が波長変換部材7の厚み方向にエッチングされ、結果として図21に示すような錐台形状となる(粒界部分がエッチングされてV字状の溝となる。)。
ここで、L1は、錐台の底辺である台座径、つまり粒径の大きさを示し、Dは、錐台の高さ、つまりエッチング深さ(単に「深さ」という。)Dを示す。なお、深さDやエッチング幅(L2の2倍))は、エッチング時間により調整される。
波長変換部材7の粒径は、8(μm)、23(μm)、45(μm)、60(μm)の4種類である。
図22は、深さと色度のシフト量との関係を示す図である。
同図に示すように、深さDが大きくなるに従って、色度xのシフト量が大きくなっているのが分かり、さらに、同じ深さであれば、粒径の大きさに関係なく、色度xのシフト量が略同じになるのが分かる。
なお、色度xのシフト量を用いて説明している理由は、図17で説明した理由と同じである。
図23は、台座径と色度のシフト量との関係を示す図である。
同図に示すように、同じ台座径L1の場合(例えば、23(μm)の場合)、深さDが大きくなる(0(μm)から4(μm)へと深くなる。)に従って、色度xのシフト量が大きくなるのが分かり、さらに、台座径L1が小さいほど、深さDに対する色度xのシフト量が大きくなっていることが分かる。
また、同じ深さD(例えば、3(μm)の場合)であれば、台座径L1が小さい方が色度のシフト量が大きく、逆に、台座径L1が60(μm)付近からそれ以上に大きくなると、色度xのシフト量があまり変化していないのが分かる。
以上のことから、セラミック材料の粒径は小さい程、色度のシフト量が多く、光特性(光色)の調整を効率的に行うには、台座径L1が60(μm)以下の範囲が好ましい。なお、台座径は、図21から分かるように、凹凸形状のピッチを示すと言える。
また、図23では、最小の粒径は8(μm)であり、これよりも粒径を小さくできれば、8(μm)以下の台座径L1を利用するのが好ましい。これにより、効果的に光特性を調整することができるからである。
また、台座の高さでもある深さDは、4(μm)以下の範囲においては深いほど良い。また、図22から、深さDが3(μm)と4(μm)とで色度のシフト量の変化が少なくなっているが、深さDが4(μm)より大となれば、その深さに伴い、シフト量が少なくても色度がシフトするので、深さDは4(μm)以下の範囲だけでなく、より深くする方が色度調整範囲が広がると言える。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、4つのLED5A,5B,5C,5Dを備える発光装置1について説明したが、1つのLEDを用いた発光装置の場合であっても、発光装置の光出力面に色むらが生じたり、使用するLEDによっては所望の光色が得られなかったりする等の課題は生じる。
本実施の形態では、1つのLEDを用いた発光装置について、図4で説明した発光装置51を用いて説明する。
図24は、第2の実施の形態に係る波長変換部材を説明する図であり、(a)は光出力面の一部に色むらが生じた場合の波長変換部材の表面状態を示す図であり、(b)は光色を調整した後の波長変換部材の表面状態を示す図である。
図24の(a)は、光出力面の一部(図中の右上の領域であり、クロスハッチングしている部分である。)の表面状態だけを、他の部分と異なる表面状態としている。
具体的には、LEDが、その上面の一角に電極を有するタイプの場合、波長変換部材57における光出力面の一角(LEDの一角に対応する角である。)部分に相当する領域57Aから出力される光の光色が黄色側にシフトしている場合である。
このような場合は、図24の(a)に示すように、色むらを生じている領域57Aの表面を鏡面に近づける(粗さを小さくする)ことで、領域57Aにおける黄色光を少なくすると共に青色光を多くすることができ、結果的に色むらを抑制することができる。
図24の(b)は、光出力面の中央部から周縁に近づくに従って、面状態を変化させている。
具体的には、LED55の出射面における青色光の分布において、周縁部分の方が中央部よりも弱い場合に、発光装置51の光出力面において、中央部から周縁部に移るに従って、青色光が弱くなり、全体として所望の光色が得られないようなときである。
このような場合、図24の(b)に示すように、発光装置51の光出力面の中央部に相当する領域57Bからその周辺領域57C,57D,57Eへと移るに従って鏡面状態に近付けることで、周辺領域の黄色光の割合を減らすことができ、色むらを抑制でき、しかも、所望の光色に近づけることができる。
<変形例>
以上、本発明を実施の形態等に基づいて説明したが、本発明の内容が、上記の実施の形態等に示された具体例に限定されないことは勿論であり、例えば、以下のような変形例を実施することができる。
1.発光光源
実施の形態等では、発光光源にLEDに代表される発光素子を用いたが、例えば、低圧水銀ランプであって、そのガラス管内面に蛍光体材料が塗布されていないランプを光源として利用することもできる。さらに、高圧ランプや電球等を光源としても利用することもできる。
2.発光素子
(1)種類
実施の形態等では、発光素子に半導体発光素子であるLEDを用いたが、他の半導体発光素子を用いても良い。具体的には、レーザーダイオード(LD)である。
(2)電極
実施の形態等では、片面両電極型のLEDを用いたが、当然、両面電極型のLEDであっても良い。このような場合、例えば、上面の電極は、ワイヤ等を利用して、基板上の配線パターンと接続される。
(3)発光層
実施の形態等では、例えば、青色光を発する発光層を有するLEDとしてInGaN系の素子を用いたが、当然、他の発光層のLEDであっても良い。
(4)数
第1の実施の形態では4つのLEDを用いて発光装置を構成し、第2及び第3の実施の形態では1つのLEDを用いて発光装置を構成した。しかしながら、発光素子(LED)の数は、1つでも良いし、2つ以上の複数個であっても良い。なお、LEDの数についての変形例を後述の発光装置の欄で説明する。
3.波長変換部材
(1)数
第1及び第2の実施の形態における発光装置1,57は、1つの波長変換部材7,57を備えていたが、複数の波長変換部材を備えた発光装置であっても良い。
以下、波長変換部材を2つ以上備える発光装置を変形例1及び変形例2として以下説明する。
図25は、変形例1に係る発光装置の概略図である。
変形例1に係る発光装置101は、基板103と、1つのLED105と、複数種類(ここでは3種類である。)の波長変換部材107R,107G,107Bと、波長変換された光を所定方向に反射させる反射体109と、波長変換された光を混色させるための拡散板111とを備えている。複数種類の波長変換部材107R,107G,107Bを備えている点で、第1の実施の形態等と異なる。
LED105は、例えば、紫色や近紫外やUVを発光する。例えば、発光層は、サファイア、SiC、GaN、Si、GaAsなどの基板上にエピタキシャル成長する。一般式BAlGa1-x-y-zIn1-v-wAs(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦z0≦1、0≦x+y+z0≦1、0≦v0≦1、0≦w0≦1、0≦v+w0≦1)で表されるIII−V族窒化物半導体(一般にBAlGaInNAsPと記載され、以下GaN系半導体という。)を結晶成長した半導体多層膜で構成されている。
半導体多層膜に電流を流すことにより発光する。因みに、GaN系半導体材料は、組成に応じて紫外域200(nm)〜赤外域1700(nm)の広範囲において発光可能な材料として知られている。
発光素子のサファイア、SiC、GaN、Siなどの基板上にエピタキシャル成長したものを基台に配置する形態、この成長に用いた基板が除去された状態で基台に配置する形態、成長基板が基台を兼用する形態などがある。
波長変換部材は、LED105からの紫色や近紫外やUVを赤色光に変換する赤用波長変換部材107Rと、LED105からの紫色や近紫外やUVを緑色光に変換する緑用波長変換部材107Gと、LED105からの紫色や近紫外やUVを青色光に変換する青用波長変換部材107Bとの3種類である。
反射体109は、拡散板111側に徐々に径が広がるコーン状の貫通孔を有し、この貫通孔を形成する面が反射面109aとなっている。
発光装置101は、上記構成、特に、3種類の波長変換部材107R,107G,107Bを有することにより、波長変換された赤色光、緑色光、青色光の合成色である白色光を出力する。
本変形例では、例えば、合成色において青色光を増やしたい場合には、青用波長変換部材107Bの表面(上面及び/又は下面)の一部又は全部を粗くすれば良く、逆に、青色光を少なくしたい場合には、青用波長変換部材の表面の一部又は全部を鏡面状に近づければ良い。
図26は、変形例2に係る発光装置の概略図である。
変形例2に係る発光装置201は、基板203と、青色光を発するLED205と、黄用波長変換部材207Yと赤用波長変換部材207Rとの2種類の波長変換部材と、内面が反射面209aである反射体209と、拡散板211とを備える。黄用波長変換部材207Y以外に赤用波長変換部材207Rを有する点で第1の実施の形態と異なる。
本変形例では、赤用波長変換部材を有しているため、当該赤用波長変換部材の表面状態を調整することで色温度を調整できる。なお、色温度は色度に含まれる概念として使用している。
図27は、赤用波長変換部材の表面状態と色度との関係を示す図である。
同図に示すように、赤用波長変換部材の表面の粗くすると、色度において右側(色度xが増加する方向)にシフトし、逆に、赤用波長変換部材の表面を鏡面状に近づけると、色度において左側(色度xが減少する方向)にシフトする。
従って、色温度を高くしたい場合には、赤用波長変換部材207Rの表面を鏡面状に近づければ良く、逆に、色温度を低くしたい場合には、赤用波長変換部材207Rの表面を粗くすれば良い。
(2)主材料
実施の形態では、波長変換部材の主材料としてセラミック(YAG)を利用したが、当然、他の材料を主材料として利用することもできる。他の材料としては、例えば、エポキシ、シリコーン、フッ素等の樹脂や、ガラス材料を利用することができる。但し、これらの材料は透光性材料である必要がある。
(3)蛍光体材料
実施の形態等では、蛍光体材料としてMg、Ca、Sr、Ba、Y、La、Gd、Tb、Luから選ばれる少なくとも一つの元素を含んでなる構成元素群を含み、前記構成元素群の一部がCe3+で置換されているものを利用したが、他の蛍光体材料であっても良い。
また、第1の実施の形態では、発光装置として白色光を出力するように、LEDとして青色光を発するものを使用したため、蛍光体材料として青色光を黄色光に変換する蛍光体材料である構成元素群を含むものを利用したが、他の発光色のLEDや、他の光色を出力する発光装置の場合、当然他の蛍光体材料を利用することができる。
(4)面状態
実施の形態等では、波長変換部材の一部の面状態を変化させることで光特性を調整している。つまり、波長変換部材の一部の面状態と、当該一部を除く他の部分の面状態とを異なるようにすることで、光特性を調整している。
しかしながら、光特性の調整は、波長変換部材の表面全体の面状態を変化させることでも行うことができる。例えば、第2の実施の形態における発光装置において、LEDから発せられた青色光の強度が弱い場合に、波長変換部材の表面全体を鏡面仕上げに近づけることで、発光装置から出力される光を黄色側にシフトさせることができ、所望の光特性を得ることができる。
また、実施の形態等では、面状態を変化させた面は、波長変換部材の外表面(本発明の「光出射面」である。)、つまり、発光素子(LED)と対向する面(内表面である(本発明の「光入射面」である。)。)と反対側の面であったが、面状態を変化させた面は、内表面でも良く、また、内・外表面の両方でも良い。この際、内外表面の全部の面状態を変化させても良いし、一部の面状態を変化させても良い。
さらに、波長変換部材の表面(外表面及び/又は内表面である。)は、バフ研磨仕上げ(バフ研磨加工)やW/E仕上げ(W/E加工)されていたが、他の方法により表面状態を変えても良い。他の方法としては、ディンプル加工(例えば、レーザ加工)等を利用することができる。
3.発光装置
(1)発光素子の数
第1の実施の形態では、例えば、図1〜3及び図20に示すように、4つのLEDで構成した発光装置について、第2の実施の形態では、1つのLEDで構成した発光装置について、それぞれ説明したが、当然、実施の形態で説明した以外の個数の発光素子を備える発光装置でも良い。
(2)発光素子の配置
第1の実施の形態では、4つのLEDを列状に配置していたが、当然、他の形状に配置しても良く、以下、16つのLEDを4行4列の正マトリクス状に配した発光装置を変形例3として説明する。なお、言うまでもなく、他の形状に配置しても良い。
図28は、変形例3に係る発光装置を説明する図であり、(a)は発光装置から波長変換部材を取り外した平面図であり、(b)は波長変換部材を装着した発光装置の平面図であり、(c)は波長変換部材の表面状態を示す図である。
発光装置301は、同図の(a)に示すように、16つのLEDが正マトリクス状に配された状態で基板303に実装されている。LEDの符号は、Anm(n、mは自然数である。)で示し、nは行を、mは列をそれぞれ示す。なお、符号Anmを使用することにより、LEDの区別が分かり難くなるため、「LED」と「Anm」との間に「−」を挿入して表示することとし、例えば、LED−A23は、2行目の3列目に位置するLEDをさす。
波長変換部材305は、同図の(b)に示すように、16つのLED−Anmが実装されている実装領域よりも広い面積を有している。なお、波長変換部材305は、図2及び図3で説明した第11の実施の形態と同様に、LED−Anmの上方に配されている。
波長変換部材305の中央領域305Aと、中央領域305Aの外周に位置する中間領域305Bと、中間領域305Bの外周に位置する周縁領域305Cとの3つの領域において、ぞれぞれの表面状態が異なる。
ここで、中央領域305Aは、4行4列のマトリクス状の中央部に位置する4つのLED−A22,A23,A32,A33の上方に位置する領域であり、中間領域305Bは、4行4列マトリクス状の周縁側に位置する12つのLED−A11,A12,A13,A14,A21,A24,A31,A34,A41,A42,A43,A44の上方に位置する領域であり、周縁領域305Cは、LED−Anmが配されていない部分の上方に位置する領域である。
本変形例3における波長変換部材305の表面状態は、中央領域305Aから周縁領域305Cに移るに従って、徐々に、あるいは段階的に粗さが小さくなっている。具体的には、中央領域305Aは#220バフ研磨仕上げ後にW/E仕上げしたもの(クロスハッチング部分)であり、中間領域305Bは#220バフ研磨仕上げしたもの(右上がりハッチング部)であり、周縁領域305Cは鏡面仕上げしたもの(右下がりハッチング部)である。
本変形例3における波長変換部材305は、LED−Anmから発せられた光の光路長が長くなる部分は鏡面に近づく状態に仕上げられ、光路長が短くなる部分は粗い(#220バフ研磨仕上げ)状態に仕上げられている。
4.最後に
各実施の形態及び各変形例では、それぞれ個別に特徴部分について説明したが、各実施の形態及び各変形例での説明した構成を、他の実施の形態や他の変形例の構成と組み合わせても良い。
5.その他
実施の形態及び変形例等の発光装置は、発光素子と波長変換部材とを備え、波長変換部材の表面(外表面及び/又は内表面)の一部又は全部の表面状態を変えることにより、色度(色温度を含む。)の調整、さらには、色むらの低減を図ることができることを説明した。
一方で、発光色の異なる複数の発光素子を用い、各発光素子から発せられた光を拡散板により混色して出力する発光装置がある。この発光装置においては、装置の光出射面である拡散板の表面において色むらや所望の光色が得られない等の課題が生じる。
このような課題に対して、上述した本発明に係る調整方法を適用することができ、以下、参考例として説明する。
図29は、参考例に係る発光装置の概略図である。
発光装置501は、図29に示すように、基板503と、発光色が異なる2以上の発光素子(LED)505と、発光素子505からの光を所定方向に反射させる反射体507と、発光素子505からの光及び反射された光を混色させるための拡散板509とを備えている。
発光素子505は、ここでは、発光色の異なる3つの発光素子があり、具体的には、赤色発光の発光素子505Rと、緑色発光の発光素子505Gと、青色発光の発光素子505Bとの3つである。
本参考例に係る発光装置501においても、拡散板509の一部の表面状態を他の部分の表面状態と異なるようにすることで、色特性を改善できる。具体的には、例えば、発光装置501から出力される光において青色光の割合が少ない場合、拡散板509における青色発光の発光素子505Bの上方に位置する表面部分を鏡面状態に近づけることで、青色光の透過量を増やし、全体として、所望の光色に近づけることができる。
この場合の光色等の調整方法は、所定の波長の光を発する発光光源を複数有し、当該複数の発光光源から発せられた光を拡散部材により拡散して、前記拡散部材から出射される複数の波長の光を合成してなる光の特性を調整する光特性調整方法であって、前記光特性の調整は、前記拡散部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を変えることで行うものである。
また、当該発光装置の製造方法は、所定の波長の光を発する複数の発光光源と、当該発光光源から発せられた複数の光を拡散する拡散部材とを備え、前記拡散部材から出射される複数の光を合成して所定範囲内の光特性の光として出力する発光装置の製造方法であって、前記拡散部材から出射される複数の光を合成した合成光が所定範囲内の光特性であるか否かの測定を行う測定工程と、合成光が前記所定範囲内の光特性にない場合に、前記拡散部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を調整する調整工程とを含むものである。
本発明は、発光装置から出力される光について、色むらを解消しつつ、発光色が所望の範囲内なるように調整するのに利用できる。
1 発光装置
3 基板
5 LED(発光素子)
7 波長変換部材

Claims (9)

  1. 発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される2つ以上の波長の光の合成色を出力光として出力する発光装置において、
    前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が前記発光光源から発せられる光の強度に応じて調整されている
    ことを特徴とする発光装置。
  2. 発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される2つ以上の波長の光の合成色を出力光として出力する発光装置において、
    前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態が、前記一部を除く他の部分の面状態と異なる
    ことを特徴とする発光装置。
  3. 前記面状態は、面の粗さである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記波長変換部材の光入射面と光出射面は、凹凸形状を有し、
    前記面状態は、前記凹凸の深さ及び/又はピッチである
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  5. 前記発光光源は、複数の発光素子であり、
    前記複数の発光素子は、基板の主面に実装され、
    前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一方の面において、当該面の中心部から端部に移るに従って、前記面状態が漸次異なる
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  6. 前記波長変換部材は、透光性部材に蛍光体材料を含有している
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  7. 前記波長変換部材は、透光性部材に蛍光体材料を含有し、
    前記透光性部材は、セラミックス材料からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。
  8. 発光光源から発せられた光の少なくとも一部を波長変換部材により1つ以上の波長に変換して、前記波長変換部材から出射される2つ以上の波長の光を合成してなる光の特性を調整する光特性調整方法であって、
    前記光の特性の調整は、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を変えることで行う
    ことを特徴とする光特性調整方法。
  9. 発光光源と、当該発光光源から発せられた光の少なくとも一部の波長を1つ以上の別の波長に変換する波長変換体とを備え、前記波長変換部材から出射される少なくとも2つ以上の波長の光を合成して所定範囲内の光色の光として出力する発光装置の製造方法であって、
    前記波長変換部材から出射される少なくとも2つ以上の波長の光を合成した合成光が所定範囲内の光特性であるか否かの測定を行う測定工程と、
    合成光が前記所定範囲内の光特性にない場合に、前記波長変換部材における光入射面と光出射面との少なくとも一部の面状態を調整する調整工程と
    を含むことを特徴とする発光装置の製造方法。
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