JPWO2010110187A1 - 無線局、基地局、制御局、無線通信システム、基地局の制御方法、制御方法、およびコンピュータプログラム - Google Patents

無線局、基地局、制御局、無線通信システム、基地局の制御方法、制御方法、およびコンピュータプログラム Download PDF

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眞理子 松本
松永 泰彦
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Abstract

[課題]無線局における電力の消費が抑制され、且つ無線局間の電波干渉が回避される無線局、基地局、制御局、無線通信システム、基地局の制御方法、制御方法、およびコンピュータプログラムを提供する。[解決手段]無線局は、少なくとも1つの無線通信手段と、自無線局の所定の無線通信手段が稼働している状態における、自無線局と自無線局周辺の他の無線局の合計消費電力と、前記所定の無線通信手段が停止している状態における、自無線局と前記周辺無線局の合計消費電力との消費電力差を計算する計算手段と、前記消費電力差に基づいて、前記所定の無線通信手段を停止させるか否かについて決定する判定手段と、を備える。

Description

本発明は、無線局、基地局、制御局、無線通信システム、基地局の制御方法、制御方法、およびコンピュータプログラムに関する。
移動通信システムにおいて、例えば、基地局は、一般的には、常時稼働している。しかし、移動通信システムで処理する情報量は増大の一歩を辿り、これにともない移動通信システムで消費される電力も増大している。また、地球規模で進む環境問題へ対応するべく、消費される電力が少ない移動通信システムが要望されている。特許文献1は、基地局が他の基地局から送信されている下り信号を監視し、他の基地局のトラフィック状況や受信電力を考慮して自局の送信を停止・開始することにより、低トラフィック状況で動作している基地局数を減らし、且つ周辺の基地局に与える干渉を低減させる技術を、開示している。
特開2003−037555号公報
特許文献1では、自基地局が低トラフィックで、他の基地局のトラフィックが低トラフィックになったという条件を満たした場合、自基地局を稼働状態(制御信号を送信する状態)から停止状態(制御信号の送信を停止した状態)へ遷移させている。しかしながら、自基地局が低トラフィックになったからといって、停止させた方が低電力、低干渉になるとは限らない。他の基地局が、自基地局のセルをカバーするために、送信電力を増大する必要があるからである。すなわち、特許文献1に開示された技術の場合、自基地局を停止させることにより、他の基地局の消費電力が増大し、これらの基地局の合計電力と干渉電力を増大させる虞がある。つまり、特許文献1の技術では、無線局における電力消費量および無線局間の電波干渉を十分に抑制させることはできない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、無線局における電力の消費が抑制され、且つ無線局間の電波干渉が回避される無線局、基地局、制御局、無線通信システム、基地局の制御方法、制御方法、およびコンピュータプログラムを提供することを本発明の目的とする。
本発明の無線局は、少なくとも1つの無線通信手段と、自無線局の所定の無線通信手段が稼働している状態における、自無線局と自無線局周辺の他の無線局の合計消費電力と、前記所定の無線通信手段が停止している状態における、自無線局と前記周辺無線局の合計消費電力との消費電力差を計算する計算手段と、前記消費電力差に基づいて、前記所定の無線通信手段を停止させるか否かについて決定する判定手段と、を備える。
また、本発明の基地局は、少なくとも1つの移動局通信手段と、自基地局の所定の移動局通信手段が稼働している状態における、自基地局と自基地局周辺の他の基地局の合計消費電力と、前記所定の移動局通信手段が停止している状態における、自基地局と前記周辺基地局の合計消費電力との消費電力差を計算する計算手段と、前記消費電力差に基づいて、前記所定の移動局通信手段を停止させるか否かについて決定する判定手段と、を備える。
また、本発明の基地局は、移動局と通信し、前記移動局が通知する無線品質情報から伝搬路減衰情報を計算し、該伝搬路減衰情報と前記移動局との通信に用いる電力情報とを出力する、少なくとも1つの移動局通信手段と、前記電力情報を、関連する移動局の前記伝搬路減衰情報を用いて計算処理した後にマッピングすることにより電力マップを作成する電力マップ作成手段と、前記電力マップと周辺基地局情報とを用いて、所定の移動局通信手段を停止中の自基地局と周辺基地局の合計消費電力の増減を示す消費電力差情報を出力するマップ消費電力増減計算手段と、前記消費電力差情報に基づいて、自基地局の前記所定の移動局通信手段を停止させるか否かについて決定する停止・起動判定手段と、自基地局の前記所定の移動局通信手段の停止決定の旨を受信した場合、前記所定の移動局通信手段を停止させる停止・起動手段と、を備える。
また、本発明の制御局は、移動局の位置情報および移動局との通信にかかる電力情報もしくはトラフィック情報を、基地局から受信する基地局通信手段と、移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局の位置情報に関連づけた他の移動局の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成する周期マップ作成手段と、前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の所定の移動局通信手段の停止・起動を計画する計画作成手段と、前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する時間動作手段と、を備える。
また、本発明の無線通信システムは、基地局と制御局とを備える無線通信システムであって、前記基地局は、移動局と通信する少なくとも1つの移動局通信手段と、所定の移動局通信手段に対して停止・起動を指示する停止・起動手段と、を備え、前記制御局は、移動局の位置情報および移動局との通信にかかる電力情報もしくはトラフィック情報を、基地局から受信する基地局通信手段と、移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局の位置情報に関連づけた他の移動局の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成する周期マップ作成手段と、前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の前記所定の移動局停止手段の停止・起動を計画する計画作成手段と、前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局の前記停止・起動手段に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する時間動作手段と、を備える。
また、本発明の無線通信システムは、基地局と制御局とを備える無線通信システムであって、前記基地局は、移動局と通信する少なくとも1つの移動局通信手段と、所定の移動局通信手段に対して停止・起動を指示する停止・起動手段と、自基地局が収容する移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報を、周期性のある特徴時間毎にマッピングして部分周期マップを作成し、該部分周期マップを、前記制御局へ送信する部分周期マップ作成手段と、を備え、前記制御局は、前記基地局と通信する基地局通信手段と、基地局から送られる前記部分周期マップを、同じ周期時間毎に合成して周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成する周期マップ合成手段と、前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の前記所定の移動局通信手段の停止・起動を計画する計画作成手段と、前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局の前記停止・起動手段に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する時間動作手段と、を備える。
また、本発明の基地局の制御方法は、自基地局の所定の移動局通信手段が稼働している状態における、自基地局と自基地局周辺の他の基地局の合計消費電力と、前記所定の移動局通信手段が停止している状態における、自基地局と前記周辺基地局の合計消費電力との消費電力差を計算し、前記消費電力差に基づいて、自基地局の前記所定の移動局通信手段を停止させるか否かについて決定する。
また、本発明の制御方法は、移動局の位置情報および移動局との通信にかかる電力情報もしくはトラフィック情報を、基地局から受信し、移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局の位置情報に関連づけた他の移動局の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成し、前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の所定の移動局通信手段の停止・起動を計画し、前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する。
また、本発明のコンピュータプログラムは、自無線局の所定の無線通信手段が稼働している状態における、自無線局と自無線局周辺の他の無線局の合計消費電力と、前記所定の無線通信手段が停止している状態における、自無線局と前記周辺無線局の合計消費電力との消費電力差を計算する処理と、前記消費電力差に基づいて、前記所定の無線通信手段を停止させるか否かについて決定する処理と、を無線局のコンピュータに実行させる。
また、本発明のコンピュータプログラムは、移動局の位置情報および移動局との通信にかかる電力情報もしくはトラフィック情報を、基地局から受信する処理と、移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局の位置情報に関連づけた他の移動局の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成する処理と、前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の所定の移動局通信手段の停止・起動を計画する処理と、前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する処理と、を制御局のコンピュータに実行させる。
本発明によれば、無線局における電力の消費が抑制され、且つ無線局間の電波干渉が回避される。
本発明の第1の実施形態に係る無線局の構成例を示すブロック図である。 (a)は、図1に示す無線局が稼働している場合における該無線局を含む無線通信システムの通信状態を示す模式図であり、(b)は、該無線局が停止している場合における該無線局を含む無線通信システムの通信状態を示す模式図である。 (a)は、図1に示す無線局の第1の動作例を示すフローチャートであり、(b)は、図1に示す無線局の第2の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る無線局の構成例を示すブロック図である。 (a)〜(c)は、図2に示す基本消費電力増減計算部における基本消費電力差情報の計算方法の原理を説明するための模式図である。(a)は、無線局における消費電力の区分け方法を説明し、(b)は、無線局の、低負荷時および高負荷時における各消費電力を説明し、(c)は、個別に停止および起動制御可能な複数の無線通信部を備える無線局における各消費電力を説明する。 (a)は、互いに隣接し且つ同一周波数を使用する3つの無線局の全てが稼働状態にある場合の消費電力を表す模式図であり、(b)は、1つの無線局が停止状態に移行した場合の他の無線局の消費電力を表す模式図である。 (a)は、図4に示す無線局の第1の動作例を示すフローチャートであり、(b)は、図4に示す無線局の第2の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第3の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 第3の実施形態の基地局の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第4の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第5の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 図5に示す基地局の動作例を示すフローチャートである。 本発明の第6の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 (a)は、図13に示す電力マップ作成部およびマップ消費電力増減計算部の動作を説明するための模式図あり、(b)は、図15に示すトラフィックマップ作成部とマップ消費電力増減計算部の動作を説明するための模式図である。 本発明の第7の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第8の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 図16に示す基地局の動作を説明するための模式図である。 本発明の第9の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 本発明の第10の実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 図13に示す基地局の第1の動作例を示すフローチャートである。 図13に示す基地局の第2の動作例を示すフローチャートである。 図18に示す基地局の動作を説明するための模式図である。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る無線局100の構成例を示すブロック図である。無線局100は、少なくとも1つの無線通信部102(図1では、1つの無線通信部102を備える場合を例に挙げる)と、基本消費電力増減計算部103と、停止判定部104と、停止部105とを備える。
無線通信部102は、無線伝搬路を介して、無線局101とデータの送受信を行う。ここで、無線局101は、例えば、移動局あるいはリレー局である。また、無線通信部102は、無線局101と無線通信を行う際のトラフィック情報もしくは電力情報を、基本消費電力増減計算部103へ送信する。
基本消費電力増減計算部103は、無線局100が稼働している状態における、無線局100と周辺の他の無線局(不図示)の合計消費電力と、無線局100が停止している状態における、無線局100と周辺の他の無線局の合計消費電力との差を計算し、該計算結果を「基本消費電力差情報」として停止判定部104へ送信する。
上記において、「無線局の稼働」(または、以下で使用する「稼働状態」)とは、該無線局における制御対象としての少なくとも1つの無線通信部102を「稼働」させることを意味する。さらに具体的に説明すると、1つの無線通信部102を備える無線局の場合、「無線局の稼働」とは、その1つの無線通信部102を稼働させることを意味する。一方、複数の無線通信部102を備える無線局の場合、「無線局の稼働」とは、それら複数の無線通信部102の中の着目する(換言すれば、制御対象の)少なくとも1つ(全ての場合も含まれる)の無線通信部102を稼働させることを意味する。
また、上記において、「無線局の停止」(または、以下で説明する「停止状態」)とは、該無線局における制御対象としての少なくとも1つの無線通信部102を「停止」させることを意味する。さらに具体的に説明すると、1つの無線通信部102を備える無線局の場合、「無線局の停止」とは、その1つの無線通信部102を停止させることを意味する。一方、複数の無線通信部102を備える無線局の場合、「無線局の停止」とは、それら複数の無線通信部102の中の着目する少なくとも1つ(全ての場合も含まれる)の無線通信部102を停止させることを意味する。
ここで、複数の無線通信部102を備える無線局の場合、着目する少なくとも1つの無線通信部102が稼働していれば、他の無線通信部102の稼働・停止に関わらず、その無線局は「稼働」しているとする。一方、着目する少なくとも1つの無線通信部102が停止していれば、他の無線通信部102の稼働・停止に関わらず、その無線局は「停止」しているものとする。
ここで、「着目する無線通信部」とは、ある特定のシステム対応の無線通信部、もしくは、ある特定周波数に対応する無線通信部を指す。つまり、本実施形態で扱う複数無線局の着目する無線通信部とは、各無線局において、同一のシステムに対応する無線通信部、もしくは(または更に)、同一周波数を扱う無線通信部である。
また、「複数の無線通信部102を備える無線局」の一例として、例えば、複数の周波数を使用する無線局であって、それぞれの周波数毎の無線通信部102を備える無線局を挙げることができる。
ここで、「無線通信部102の停止」とは、無線通信部102の全てあるいは一部の通信機能(例えば、送信機能)を停止させることを言う。また、「無線局100の停止」とは、上述したとおり、基本的には、制御対象としての少なくとも1つの無線通信部102を停止させることを指すが、この時、無線通信部102だけではなく、無線局100の他の部分への電源供給の停止を合わせて行う場合も含む。
停止判定部104は、上記基本消費電力差情報に基づいて、無線局100を停止させるか否かについて決定する。例えば、上記基本消費電力差情報から、無線局100が停止した状態での上記合計消費電力が、無線局100が稼働している状態での上記合計消費電力よりも小さいと判断できる場合、停止判定部104は、無線局100の停止を決定する。一方、上記基本消費電力差情報から、無線局100が停止した状態での上記合計消費電力のほうが大きくなると判断できる場合、停止判定部104は、無線局100の停止の中止を決定する。停止判定部104から無線局100の停止の旨の指示を受けた場合、停止部105は、制御対象としての少なくとも1つの無線通信部102を停止させる。
尚、無線局100は、例えば、基地局あるいはリレー局であり、無線通信部102を含む。基本消費電力増減計算部103及び停止判定部104の各々は、基地局もしくはリレー局に含まれる場合もあり、あるいは、制御局(不図示)に含まれる場合もある。
図2(a)は、第1の実施形態の無線局100が稼働している場合における該無線局100を含む無線通信システムの通信状態を示す模式図である。図2(b)は、第1の実施形態に示す無線局100が停止している場合における該無線局100を含む無線通信システムの通信状態を示す模式図である。
図2(a)において、無線局100は稼働状態にあり、無線局101は、無線局100のセル内に収容されている(すなわち、無線局100と通信可能な状態である。例えば、登録している)。一方、図2(b)において、無線局100は停止状態にあり、無線局101は、無線局100の周辺の他の無線局130のセル内に収容されている。無線通信システムが図2(a)に示す状態から図2(b)に示す状態へ遷移する場合(すなわち、無線局100における制御対象としての少なくとも1つの無線通信部102が稼働状態から停止状態に遷移する場合)、無線局100の基本消費電力増減計算部103は、無線局101の収容先が無線局100から他の無線局130に変更されることに伴って発生する伝搬損の増加による、他の無線局130での消費電力の増加量を算出する。さらに、基本消費電力増減計算部103は、制御対象の無線通信部102が停止することによる自無線局100での固定消費電力の減少量を算出する。さらに、基本消費電力増減計算部103は、他の無線局における上記消費電力の増加量と自無線局100における上記固定消費電力の減少量の和を計算する。
次に、第1の実施形態の基本消費電力増減計算部103における消費電力の計算例について説明する。尚、本実施形態の場合、周辺の他の無線局の位置情報は既知であるとする。
最初に、図2において、無線局101の収容先が他の無線局130に変更された場合の他の無線局130での消費電力の増加量の計算方法について、以下に複数の例を挙げる。
先ず、例えば、セクタセルにおいて、他の無線局130での下り電力の増加量ΔPT,Pを求める場合について説明する。最も単純な計算方法として、第1の無線局BT0(ここでは、無線局100に相当するものとする)に無線収容されている第2の無線局(ここでは、無線局101に相当するものとする)の位置を、簡単のために、セルの中心位置で代表する。第1の無線局BT0の停止後に、第1の無線局BT0に無線収容される第2の無線局を他の無線局BTn(n=1、2、・・・、NH:NH=ハンドオーバ先無線局数)へハンドオーバする場合における地理的な伝搬損による他の無線局BTnでの下り電力の増加量ΔPT、pは、以下に示す式(1)によって計算することができる。
Figure 2010110187
式(1)において、PT、BT0は、第1の無線局BT0の総送信電力である。BCBT0は、第1の無線局BT0のセルの代表位置(例として、セル径Rのセクタセルの場合、√Rで描いた弧の中心点など)である。Loss(BTn、BCBT0)は、BCBT0と他の無線局BTn間の伝搬ロス(Prx=Ptx/Loss)である。Rnは、第1の無線局BT0が停止した後における、第2の無線局の、第1の無線局BT0から他の無線局BTnへのハンドオーバの割合であり、以下の関係を有する。
Figure 2010110187
次に、下り電力の増加量ΔPT、pを求める他の計算方法について説明する。この方法は、オムニセルでも使用することができる。第1の無線局BT0が収容する第2の無線局のハンドオーバ先となる他の無線局BTnが複数ある場合、位置と伝搬損の関係から、第2の無線局に近い他の無線局BTn毎に第1の無線局のセルを分割して面積比を求め、Rn比(ハンドオーバ比率)とする。また、他の無線局BTn毎にセルの面積の中心位置を求め、それを第2の無線局の代表位置とする。この場合の下り電力の増加量ΔPT、pは、以下の式(2)によって計算することができる。
Figure 2010110187
ここで、BCBT0は、他の無線局BTnにハンドオーバする第2の無線局(群)の中心位置を示す。
第1の実施形態において、固定消費電力と、地理的な伝搬損による消費電力の増加量が考慮される。地理的な伝搬損とは、距離減衰や、地形や建物の密集度などの環境による減衰を含む。このとき、無線局100(第1の無線局BT0)の固定消費電力をPとし、停止により減少する無線局100における固定消費電力をΔPとすると、基本消費電力差ΔPは、以下の式(3)により求めることができる。
Figure 2010110187
ここで、式(3)は、無線局100が稼働している状態における無線局100と周辺の他の無線局(不図示)の合計消費電力と、無線局100が停止している状態における無線局100と周辺の他の無線局の合計消費電力との差を示す。
また、更に地理的な伝搬損による上り電力の増加量を加味すると、式(1)、(2)の第1の無線局BT0の下り総送信電力を、第1の無線局BT0が収容する第2の無線局の上り総送信電力PTuに替えることで同様に求めることができる。この地理的な伝搬損による上り電力の増加量ΔPTu、pも加えた場合の基本消費電力差ΔPは、以下の式(4)で求めることができる。
Figure 2010110187
また、更なる方法としては、地理的な伝搬損による上り消費電力の増加率RTu、pを以下の式(5)により求めて停止判断に用いることができる。
Figure 2010110187
図3(a)は、第1の実施形態の無線局100の第1の動作例を示すフローチャートである。基本消費電力増減計算部103は、無線局100の停止前後の基本消費電力差を式(3)または式(4)のΔPで計算(ステップS1)し、該計算結果を基本消費電力差情報として停止判定部104へ送信する。この場合の基本消費電力差は、無線局100が稼働している状態における無線局100と周辺の他の無線局(不図示)の合計消費電力と、無線局100が停止している状態における無線局100と周辺の他の無線局の合計消費電力との差である。
停止判定部104は、基本消費電力差情報に基づいて、無線局100が停止する前の合計消費電力より停止後の合計消費電力のほうが小さくなるか否かを判定する(ステップS2)。停止前より停止後の合計消費電力のほうが小さい場合(ステップS2においてYes判定の場合)、停止判定部104は、無線局100の停止を決定し(ステップS3)、一方、停止後の合計消費電力のほうが大きい場合(ステップS2においてNo判定の場合)、無線局100を停止させない決定をする。
以上説明した第1の動作例によれば、無線局100の停止に伴う、無線局100が収容していた無線局(例えば、図2において無線局101)の他の無線局130へのハンドオーバによる消費電力の増加も考慮されるため、より正確な無線局の状態遷移制御が行われ、より一層の低消費電力化が達成される。
図3(b)は、第1の実施形態の無線局100の第2の動作例を示すフローチャートである。第2の動作例の第1の動作例に対する差異は、停止判定部104による、無線局100が停止する前の合計消費電力よりも停止後の合計消費電力のほうが小さくなるか否かの判定(ステップS2)以降の処理が異なる点にある。
無線局100の停止前より停止後の合計消費電力のほうが小さい場合(ステップS2においてYes判定の場合)、基本消費電力増減計算部103は、さらに、停止前後での地理的な伝搬損による上り消費電力の増加量ΔPT、pを計算し(ステップS4)、該計算結果を停止判定部104へ送信する。停止判定部104は、停止前後での地理的な伝搬損による上り消費電力の増加量が所定の閾値よりも小さいか否かについて判定する(ステップS5)。該増加量が所定の閾値より小さい場合(ステップS5においてYes判定の場合)、停止判定部104は、無線局100の停止を決定する(ステップS6)。一方、無線局100が停止した場合の合計消費電力のほうが大きい場合(ステップS2においてNo判定の場合)、および停止前後での地理的な伝搬損による上り消費電力の増加量が所定の閾値よりも大きい場合(ステップS5においてNo判定の場合)、停止判定部104は、無線局100を停止させない決定をする。
以上説明したように、第2の動作例の場合、無線局100が無線収容していた無線局(例えば、図2において無線局101)の送信電力の増加量(すなわち、地理的な伝搬損による上り消費電力の増加量)が所定の閾値よりも小さい場合に、無線局100は、停止する。従って、無線局100の停止に基づく無線局(例えば、移動局)の消費電力の増大が、一定範囲を超えることはない。よって、該無線局のバッテリーが著しく消耗することはなく、該無線局の長時間使用が可能となる。
また、第2の動作例に関し、無線局100の停止前後における地理的な伝搬損による上り消費電力の「増加量」に替えて、地理的な伝搬損による上り消費電力の「増加率」を用いることもできる。この「増加率」は、例えば、前述の式(5)により求めることができる。この場合、ステップS5において判定に用いる閾値は、「増加率」に対応させたものに変更すればよい。
また、以上説明した第1および第2の動作例における基本消費電力の計算に関し、例えば、前述の式(3)や式(4)を用いることができる。式(4)の方がより好ましいが、通常の通信において上り電力は下り電力に比べて小さい場合が多く、従って、例えば、計算処理の簡素化を理由に、式(3)により計算しても実質上特に問題はない。
また、以上説明した第1および第2の動作例における基本消費電力の計算に関し、基本消費電力増減計算部103が、無線局100が稼働している状態における「無線局101(例えば、移動局)」の消費電力と、無線局100が停止している状態における「無線局101」の消費電力との差を計算し、停止判定部104が該計算結果に基づいて無線局100の停止判定を行うこともできる。この場合、さらに、「消費電力差(増加量)」に替えて「消費電力の増加率」とすることもできる。
[第2の実施形態]
図4は、本発明の第2の実施形態に係る無線局150の構成例を示すブロック図である。この無線局150と、図1に示す第1の実施形態の無線局100との差異は、無線局150が、基本消費電力増減計算部103に替えて消費電力増減計算部152を備え、さらに、停止判定部104に替えて停止判定部154を備える点にある。無線局150におけるこれら消費電力増減計算部152および停止判定部154以外の構成要素は、図1に示す無線局100と同じであるため、それらについての説明は省略する。
消費電力増減計算部152は、無線局150および周辺無線局の各消費電力を、無線局(無線局150および周辺無線局)固有の固定消費電力と、通信負荷にかかる後述の動的消費電力の変化として計算する。消費電力増減計算部152は、無線局150が稼働状態にある場合における、無線局150と周辺無線局の合計消費電力と、無線局150が停止状態にある場合における、無線局150と周辺無線局の合計消費電力との差を計算する。さらに、消費電力増減計算部152は、その計算結果を「消費電力差情報」として停止判定部154へ送信する。
停止判定部154は、前述した式(3)、(4)の消費電力差情報に基づいて、無線局150が停止する前の上記合計消費電力よりも、停止後の上記合計消費電力のほうが小さくなるか否かを判定する。また、停止判定部154は、停止前後の上り動的消費電力の増加量が所定の閾値よりも小さいか否かについて判定する。
ここで、無線局150は、基地局もしくはリレー局であり、無線通信部102を含み、消費電力増減計算部152および停止判定部154は、各々、基地局もしくはリレー局に含まれる場合もあり、あるいは、制御局(不図示)に含まれる場合もある。
図5(a)〜(c)は、消費電力増減計算部152における消費電力差情報の計算方法の原理を説明するための模式図である。図5(a)は、無線局(無線局150および周辺無線局)における消費電力の区分け方法を説明する模式図である。図5(b)は、無線局(無線局150および周辺無線局)の、低負荷時および高負荷時における各消費電力を説明する模式図である。図5(c)は、個別に停止および起動制御が可能な複数の無線通信部102を備える無線局における各消費電力を説明する模式図である。
図5(a)に示すように、消費電力増減計算部152は、無線局(無線局150および周辺無線局)の消費電力を、固定消費電力と、動的消費電力と、待機電力と、に分けて考える。
ここで、待機電力は、一般的には、無線局150のほとんどの電源供給を遮断して、何らかのイベントをトリガとして起動するために最低限供給される電力である。具体的には、待機電力とは、1つの無線通信部102を備える無線局150の場合には少なくともその1つの無線通信部102が停止している状態、あるいは、複数の無線通信部102を備える無線局150の場合には少なくともそれら全ての無線通信部102が停止している状態において無線局150にて消費される全電力である。固定消費電力は、少なくとも1つの無線通信部102が稼働している状態で無負荷の状態(すなわち、無線通信部102は稼働しているが無線通信の負荷が無い状態)において無線局150にて消費される全電力から、上記待機電力を引いた値である。動的消費電力は、少なくとも1つの無線通信部102に無線通信の負荷が有る状態で無線局150にて消費される全電力から、上記の待機電力および固定消費電力を引いた値である。動的消費電力において、通信のための送信電力が大きな割合を占める。
図5(b)を参照し、待機電力および固定消費電力は、通信負荷によらず一定で、一方、動的消費電力は、通信負荷に依存して変化する。
図5(c)を参照すると、個別に停止および起動制御が可能な複数の無線通信部102(例えば、3つの無線通信部102)を備える無線局150の合計固定消費電力は、各無線通信部102の各固定消費電力1、2、3の合計となることが諒解される。
図6(a)は、互いに隣接し且つ同一周波数を使用する3つの無線局BT0、BT1、BT2の全てが「稼働状態」にある場合の消費電力を表す模式図であり、図6(b)は、無線局BT0のみが「停止状態」に移行した場合の他の無線局BT1、BT2の消費電力を示す模式図である。無線局BT0〜BT2は、図4に示す無線局150と同一である。
図6(b)から諒解されるように、無線局BT0が停止状態に移行した場合、無線通信部102が停止するので、無線局BT0における動的消費電力および固定消費電力は、無くなる(図6(b)において破線で示す部分)。無線局BT0に無線収容されていた無線局(例えば、移動局)が他の無線局BT1へハンドオーバすることにより、他の無線局BT1の通信負荷は増加する。従って、無線局BT1における動的消費電力は、増加する。さらに、無線局BT1の送信電力増加の影響により、他の無線局BT2の干渉が増加する。ここで、無線局BT2は、同一の通信品質を保つために必要な信号対干渉雑音比を維持する必要があり、そのために送信電力を増加させる。これにより、無線局BT2の動的消費電力も増加することになる。
すなわち、第2の実施形態では、自無線局BT0停止による固定消費電力の削減のみに着目するのではなく、さらに、周辺の他の無線局BT1、BT2の動的消費電力の増減も考慮して自無線局BT0の停止を決定する。更に、第2の実施形態の無線局150は、無線収容する無線局(例えば、移動局)の地理的伝搬損及び干渉電力増大による動的消費電力の増加も考慮する。
次に、第2の実施形態の消費電力増減計算部152における動的消費電力の計算方法について説明する。
第1の実施形態では、固定消費電力と地理的な伝搬損による増加量のみを考慮したが、第2の実施形態では、地理的な伝搬損による消費電力の増加量に、干渉による消費電力の増加量を加えて動的消費電力として停止判断に用いる。すなわち、第2の実施形態の場合、自無線局の「停止状態」移行後の地理的な伝搬損の増加による送信電力の増大だけでなく、干渉電力の増加に伴う送信電力の増加による消費電力の増加量も加味する。
第2の実施形態における地理的な伝搬損による消費電力の増加量の計算については、前述した式(1)、式(2)を用いることができる。第1の実施形態と同様に、無線局毎の固定消費電力および周辺の他の無線局の位置情報は、既知であるとする。
地理的伝搬損の増大による消費電力の増加の影響による干渉電力の増大の影響として、同一周波数を使用中の他の無線局の送信電力の増加量を推定する。このとき、同一周波数を使用する周辺の他の無線局の位置情報は既知とする。
先ず、簡単のために、周辺の他の無線局BTnに無線収容されている第2の無線局(例えば、移動局)の位置を、セルの中心位置で代表する。その場合、その位置情報は既知であるとする。例えば、その位置情報は、周辺の無線局位置と送信電力が既知であれば算出可能である。他の無線局BTのセルの中心位置をBCBTとし、送信電力をPT(BT)とすると、消費電力増減計算部152は、干渉電力による送信電力の増加量ΔPT、Iを、以下の式(6)にて計算する。ここで、第1の無線局BT0(無線局150に相当する)の「停止状態」への移行後における第2の無線局のハンドオーバ先の他の無線局を、例えば、BT1またはBT2とする(以下、これらをBTと記す)。従って、地理的伝搬損の増大による他の無線局BTの消費電力の増加量は、ΔPT、p(BTi)=0、(i>2)となる。
Figure 2010110187
ここで、ΔIBTは、以下の式(7)で計算される。
Figure 2010110187
ここで、PT、p(BT)は、他の無線局BTの送信電力である。ΔPT、p(BT)は、地理的伝搬損の増大による他の無線局BTの消費電力の増加量を示す。
Figure 2010110187
このとき、干渉電力の初期値I、雑音電力Nは既知とする。式(6)におけるNBTは、干渉の影響のある他の無線局の数を示す。消費電力増減計算部152は、干渉の影響のない他の無線局の条件をΔIBT<<Nの場合として決定する。
最終的に、消費電力増減計算部152は、他の無線局BTにおける動的消費電力の増加量ΔPを、地理的な伝搬損による増加量ΔPT、pと、干渉電力の増加による増加量ΔPT、Iの和として求める。
Figure 2010110187
上りの動的消費電力の増加量に関しても、同様に求めることができる。
Figure 2010110187
ここで、PTu(BT)は、他の無線局BTが無線収容する第2の無線局の上り合計送信電力である。ΔPT、puは、伝搬損のみを考慮した、第1の無線局BT0の「停止状態」への移行後における第2の無線局の送信電力増加量を示す。
Figure 2010110187
他の無線局BTにおける上り電力の増加量(ΔPTu、pおよびΔPTu、I)を考慮する場合、式(9)は、以下の式(13)となる。
Figure 2010110187
消費電力差ΔPは、式(8)または式(11)のΔPT、pを用いて、以下の式(14)による求めることができる。
Figure 2010110187
また、上り電力の増加率RTuは、以下の式(15)により求めることができる。
Figure 2010110187
図7(a)は、第2の実施形態の無線局150の第1の動作例を示すフローチャートである。消費電力増減計算部152は、例えば、前述の式(14)を用いて、無線局150の停止前後における消費電力差ΔPを計算(ステップS10)し、該計算結果を「消費電力差情報」として停止判定部154へ送信する。この場合の消費電力差は、無線局150が稼働している状態における、無線局150と他の無線局の合計消費電力と、無線局150が停止している状態における、無線局150と他の無線局の合計消費電力の差である。ここで、消費電力増減計算部152は、無線局(無線局150および他の無線局)の消費電力を、無線局固有の固定消費電力と、通信負荷にかかる動的消費電力の変化として計算する。
停止判定部154は、「消費電力差情報」に基づいて、無線局150が停止する前の合計消費電力よりも停止後の合計消費電力のほうが小さくなるか否かを判定する(ステップS11)。停止前より停止後の合計消費電力のほうが小さい場合(ステップS11においてYes判定の場合)、停止判定部154は、無線局150の停止を決定(ステップS3)し、一方、停止後の合計消費電力のほうが大きい場合(ステップS11においてNo判定の場合)、無線局150を停止させない決定をする。
以上説明した第1の動作例により、無線局150の停止に伴う、無線局150が収容していた無線局(例えば、無線局101)の他の無線局へのハンドオーバによる消費電力の増加も考慮されるため、より一層の低消費電力化が達成される。
図7(b)は、第2の実施形態の無線局150の第2の動作例を示すフローチャートである。第2の動作例の第1の動作例に対する差異は、停止判定部154による、無線局150が停止する前の合計消費電力よりも停止後の合計消費電力のほうが小さくなるか否かの判定(ステップS11)以降の処理が異なる点にある。
停止前より停止後の合計消費電力が小さい場合(ステップS11においてYes判定の場合)、消費電力増減計算部152は、他の無線局における、無線局150の停止前後での上り動的消費電力の増加量(ΔPTu、pおよびΔPTu、I)を計算し(ステップS13)、該計算結果を停止判定部154へ送信する。停止判定部154は、停止前後での上り動的消費電力の増加量が所定の閾値よりも小さいか否かについて判定する(ステップS14)。該増加量が所定の閾値より小さい場合(ステップS14においてYes判定の場合)、停止判定部154は、無線局150の停止を決定する(ステップS15)。一方、無線局150停止後の合計消費電力のほうが大きい場合(ステップS11においてNo判定の場合)、および上記上り動的消費電力の増加量が所定の閾値よりも大きい場合(ステップS14においてNo判定の場合)、停止判定部154は、無線局150を停止させない決定をする。
以上説明したように、第2の動作例の場合、無線局150が無線収容中の少なくとも1つの無線局(例えば、移動局)の送信電力の増加量が所定の閾値よりも小さい場合、無線局150は、停止する。従って、無線局150の停止に基づく無線局(例えば、移動局)の消費電力の増大が、一定範囲を超えることはない。よって、該無線局のバッテリーが著しく消耗することはなく、該無線局の長時間使用が可能となる。
また、第2の動作例に関し、無線局150の停止前後における上り動的消費電力の「増加量」に替えて、上り動的消費電力の「増加率」を用いることもできる。この「増加率」は、例えば、前述の式(15)により求めることができる。この場合、ステップS14において判定に用いる閾値は、「増加率」に対応させたものに変更すればよい。
また、以上説明した第1および第2の動作例における基本消費電力の計算に関し、消費電力増減計算部152が、無線局150が稼働している状態における無線局(例えば、移動局)の消費電力と、無線局150が停止している状態における該無線局の消費電力との差を計算し、停止判定部154が該計算結果に基づいて無線通信部102の停止判定を行うこともできる。この場合、さらに、「消費電力差(増加量)」に替えて「消費電力の増加率」とすることもできる。
[第3の実施形態]
図8は、本発明の第3の実施形態に係る無線通信システム200の構成例を示すブロック図である。無線通信システム200は、移動局207と、基地局201とを備える。
移動局207は、基地局通信部208を備える。基地局通信部208は、伝搬路209を介して、基地局201と通信を行う。基地局通信部208は、基地局からハンドオーバ指示を受けると、自基地局から周辺基地局にハンドオーバを行う。また、基地局通信部208は、基地局の要求に応じて無線品質情報を送信する。
基地局201は、少なくとも1つの移動局通信部202(図8では、1つの移動局通信部202を備える場合を例に挙げる)と、ネットワーク通信部203と、消費電力増減計算部204と、停止判定部205と、停止部206とを備える。
移動局通信部202は、伝搬路209を介して、自基地局201が収容中の移動局207と通信を行う。移動局通信部202は、その際に用いるトラフィック情報、あるいは電力情報を、消費電力増減計算部204に送信する。また、移動局通信部202は、トラフィック情報を、停止判定部205に送信する。また、移動局通信部202は、セルカバー要求を受けると制御信号を強めてセルカバー範囲を広げる。移動局通信部202は、停止部206から停止指示を受信すると、自己の全てもしくは一部の通信機能を停止する。
ネットワーク通信部203は、有線もしくは無線で接続したネットワークとデータ(音声データの場合もある)を交換する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから受信した、周辺基地局のトラフィック情報および位置情報を停止判定部205へ送信する。また、ネットワーク通信部203は、ネットワークから受信したセルカバー要求を、停止部206へ送信する。
消費電力増減計算部204は、基地局201が稼働している状態と停止している状態の消費電力差を計算し、該計算結果を消費電力差情報として停止判定部205へ送信する。消費電力増減計算部204の動作は、前述した、第1の実施形態における基本消費電力増減計算部103、あるいは、第2の実施形態における消費電力増減計算部152の動作と同様である。
ここで、上記および以下の説明における「基地局の稼働」(または、「稼働状態」)および「基地局の停止」(または、「停止状態」)の各定義は、第1の実施形態で述べた「無線局の稼働」および「無線局の停止」の各定義と同一であるから、ここでの説明は省略する。
また、「複数の移動局通信部202を備える基地局」の一例として、例えば、複数の周波数を使用する基地局であって、それぞれの周波数毎の移動局通信部202を備える基地局を挙げることができる。
また、「移動局通信部202の停止」とは、移動局通信部202の全てあるいは一部の通信機能(例えば、送信機能)を停止させることを言う。
また、「基地局の停止」とは、上述したとおり、基本的には、制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202を停止させることを指すが、この時、移動局通信部202だけではなく、基地局201の他の部分への電源供給の停止を合わせて行う場合も含む。
停止判定部205は、ネットワーク通信部203を介してネットワークから受信した周辺基地局の位置情報から、周辺基地局が最大電力送信してセルを広げた場合に自セルをカバー可能か判定する。セルカバー可能な場合、停止判定部205は、次の処理を実行し、一方、セルカバー不可能な場合、基地局201の停止判定を中止する。そして、停止判定部205は、移動局通信部202から受信する自基地局のトラフィック情報と、ネットワーク通信部203を介してネットワークから受信する周辺基地局のトラフィック情報とに基づいて、自基地局のトラフィックを、周辺基地局で収容可能か否かについて判定する。収容可能な場合、停止判定部205は、次の処理を実行し、一方、収容不可能な場合、基地局201の停止判定を中止する。さらに、停止判定部205は、消費電力増減計算部204から受信した消費電力差情報から、基地局201停止後の合計消費電力が、停止前の合計消費電力よりも小さいか否かを判定し、停止後の合計消費電力が小さい場合には基地局201の停止を決定し、大きい場合には基地局201の停止の中止を決定する。
停止部206は、停止判定部205から停止決定の旨を受信した場合、停止前処理として、ネットワーク通信部203を介して周辺基地局に対して、自セルをカバーする要求を送信し、自基地局で収容中の移動局の収容を要求する。停止部206は、移動局通信部202を介して、自基地局が収容中の移動局に対して、周辺基地局へのハンドオーバを指示し、自基地局の制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202を停止させる。
ここで、セルカバー要求を受信した周辺基地局(不図示)の停止部206は、該基地局の移動局通信部202に対して、制御信号の送信出力の増大を要求し、セルを拡大する。移動局は、ハンドオーバ指示を受けると、自基地局から、いずれかの周辺基地局にハンドオーバを行う。
尚、上記において、自基地局及び周辺基地局は、リレーステーションの場合もある。
図9は、第3の実施形態の基地局201の動作例を示すフローチャートである。
停止判定部205は、周辺基地局の位置情報と最大送信電力と伝搬損とから、自基地局が停止した後に、周辺基地局のセルが自セルをカバー可能か否かについて判定する(ステップS20)。
セルカバー不可能と判定された場合(ステップS20においてNo判定の場合)、停止判定部205は、基地局201を停止させない決定をする。一方、セルカバー可能と判定された場合(ステップS20においてYes判定の場合)、停止判定部205は、周辺基地局のトラフィック情報と自基地局のトラフィック情報とに基づいて、自基地局のトラフィックを、周辺基地局で収容可能か否かを判定する(ステップS21)。
周辺基地局にて収容不可能である場合(ステップS21においてNo判定の場合)、停止判定部205は、基地局201を停止させない決定をする。一方、周辺基地局にて収容可能である場合(ステップS21においてNo判定の場合)、消費電力増減計算部204は、基地局201が稼働している状態における基地局201と周辺基地局の合計消費出力と、基地局201が停止している状態における基地局201と周辺基地局の合計消費出力との消費電力差を計算し、消費電力差情報として停止判定部205へ送信する(ステップS22)。停止判定部205は、該消費電力差情報に基づいて、基地局201が停止する前の合計消費電力よりも停止後の合計消費電力のほうが小さいか否かを判定する(ステップS23)。
停止後の合計消費電力のほうが大きい場合(ステップS23においてNo判定の場合)、停止判定部205は、基地局201を停止させない決定をする。一方、停止後の合計消費電力のほうが小さい場合(ステップS23においてYes判定の場合)、停止判定部205は、基地局201の停止を決定する(ステップS24)。停止判定部205から停止決定の旨を受信した停止部206は、停止前処理を実行する(ステップS25)。具体的には、停止部206は、ネットワーク通信部203を介して周辺基地局に対して、自セルをカバーする要求を送信し、自基地局で収容中の移動局の収容を要求する。停止部206は、移動局通信部202を介して自基地局が収容中の移動局に対して、周辺基地局へのハンドオーバを指示し、制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202を停止させる(ステップS26)。
以上説明した第3の実施形態によれば、自基地局が収容している移動局の通信が中断するリスクを回避しつつ自基地局を確実に停止させることが可能となる。
尚、以上説明した第3の実施形態の停止判定部205の処理に関し、図9のステップS22およびステップS23に示す停止判定処理は、図3(a)および(b)に示す各フローチャートのステップS1およびステップS2の処理に変更することが可能である。また、該停止判定処理は、図7(b)のステップS10およびステップS11の処理、あるいはステップS13およびステップS14の処理に変更することもできる。
[第4の実施形態]
図10は、本発明の第4の実施形態に係る無線通信システム250の構成例を示すブロック図である。無線通信システム250は、移動局207と、基地局212とを備える。ここで、移動局207は、図8に示す移動局207の構成と同一であるため、その説明については省略する。
基地局212は、少なくとも1つの移動局通信部202(図10では、1つの移動局通信部202を備える場合を例に挙げる)と、ネットワーク通信部203と、消費電力増減計算部204と、停止判定部205と、起動要求部210と、停止・起動部211とを備える。
移動局通信部202は、伝搬路209を介して、自基地局212が収容中の移動局207と通信を行う。移動局通信部202は、その際に用いるトラフィック情報、あるいは電力情報を、消費電力増減計算部204に送信する。また、移動局通信部202は、通信を行っているトラフィック情報を停止判定部205および起動要求部210へ送信する。移動局通信部202は、停止・起動部211から停止指示を受信すると、自己の全てもしくは一部の通信機能を停止する。
ネットワーク通信部203は、有線もしくは無線で接続したネットワークとデータを交換する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから受信した、周辺基地局の電力情報(あるいは、トラフィック情報)、位置情報、および稼働停止情報を、移動局通信部202を介して、消費電力増減計算部204へ送信する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから受信した周辺基地局のトラフィック情報を停止判定部205へ送信する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから受信した、周辺基地局のトラフィック情報、位置情報、および稼働停止情報を、起動要求部210へ送信する。さらに、ネットワーク通信部203は、ネットワークから起動要求を受信すると、受信した起動要求を停止・起動部211へ送信する。
消費電力増減計算部204は、基地局212の起動状態と停止状態の消費電力差を計算し、消費電力差情報として停止判定部205へ送信する。消費電力増減計算部204の動作は、前述した、第1の実施形態における基本消費電力増減計算部103、あるいは、第2の実施形態における消費電力増減計算部152の動作と同様である。
停止判定部205は、ネットワーク通信部203を介してネットワークから受信した周辺基地局の位置情報から、周辺基地局が最大電力送信してセルを広げた場合に自セルをカバー可能か判定する。セルカバー可能な場合、停止判定部205は、次の処理を実行し、一方、セルカバー不可能な場合、基地局212の停止判定を中止する。そして、停止判定部205は、移動局通信部202から受信する自基地局のトラフィック情報と、ネットワーク通信部203から受信する周辺基地局のトラフィック情報とに基づいて、自基地局のトラフィックを、周辺基地局で収容可能か否かについて判定する。収容可能な場合、停止判定部205は、次の処理を実行し、一方、収容不可能な場合、基地局212の停止判定を中止する。さらに、停止判定部205は、消費電力増減計算部204から受信した消費電力差情報から、基地局212停止後の合計消費電力が、停止前の合計消費電力よりも小さいか否かを判定する。停止判定部205は、停止後の合計消費電力が小さい場合には基地局212の停止を決定し、大きい場合には基地局212の停止の中止を決定する。停止が決定した場合、停止判定部205は、停止・起動部211に対して、制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202の停止の旨を送信する。また、停止判定部205は、消費電力増減計算部204から受信する情報(消費電力差情報)に周辺基地局の起動要求が含まれる場合は、基地局212の停止を決定するとともに、周辺基地局への起動要求を起動要求部210へ送信する。
起動要求部210は、通信中のトラフィックが所定の閾値を超えると、トラフィック超過と判断し、ネットワークから受信した周辺基地局情報から特定した停止中の周辺基地局に対して、起動要求を通知する。また、起動要求部210は、稼働中の周辺基地局のトラフィック情報および位置情報に基づいて作成した、周辺基地局のセルを広げるセル拡大要求と、自基地局で収容中の移動局のハンドオーバ要求を、ネットワーク通信部350を通じて周辺基地局に通知する。そして、起動要求部210は、自局のセルを狭めるようセル縮小要求を、移動局通信部202へ送信する。
停止・起動部211は、停止判定部205から制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202の停止決定の旨を受けると、停止前処理を実行する。具体的には、停止・起動部211は、ネットワーク通信部203を介して周辺基地局に対して、自セルをカバーする要求を発行することにより、自基地局で収容中の移動局の収容を要求する。停止・起動部211は、移動局通信部202を介して自基地局が収容中の移動局に対して、周辺基地局へのハンドオーバを指示する。上記前処理が終了した後(換言すれば、自基地局が収容する移動局の周辺基地局へのハンドオーバが終了した後)、停止・起動部211は、自基地局の制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202を停止させる。尚、該移動局通信部202が停止している間に、起動要求を受けた場合、停止・起動部211は、該移動局通信部202を起動させる。
尚、上記において、自基地局及び周辺基地局は、リレーステーションの場合もある。
また、以上説明した第4の実施形態の停止判定部205の処理に関し、図3(a)、(b)に示す停止判定処理、あるいは、図7(a)、(b)に示す停止判定処理を用いることができる。また、以上説明した第4の実施形態の停止判定部205および停止・起動部211の処理は、図9に示す判定および停止・起動処理を用いることができる。
[第5の実施形態]
図11は、本発明の第5の実施形態に係る無線通信システム252の構成例を示すブロック図である。無線通信システム252は、移動局207と、基地局213とを備える。ここで、移動局207は、図8に示す移動局207の構成と同一であるため、その説明については省略する。
基地局213は、少なくとも1つの移動局通信部202(図11では、1つの移動局通信部202を備える場合を例に挙げる)と、ネットワーク通信部203と、停止・起動部211と、起動要求部214と、拡張消費電力増減計算部215と、停止・起動判定部216とを備える。
移動局通信部202は、伝搬路209を介して、自基地局213が収容する移動局207とデータの送受信を行うとともに、移動局207と通信を行う際に用いるトラフィック情報あるいは電力情報を、拡張消費電力増減計算部215へ送信する。移動局通信部202は、通信を行っているトラフィック情報を、停止・起動判定部216および起動要求部214へ送信する。また、移動局通信部202は、起動要求部214に対して、自基地局213のトラフィック情報を送信する。移動局通信部202は、停止・起動部211から停止指示を受信すると、自己の全てもしくは一部の通信機能を停止する。
ネットワーク通信部203は、有線もしくは無線で接続したネットワークとデータを交換する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから起動要求を受けると、該要求を停止・起動部211へ通知する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから送られた周辺基地局の電力情報あるいはトラフィック情報、位置情報、および稼働停止情報を、拡張消費電力増減計算部215へ送信する。また、ネットワーク通信部203は、ネットワークから送られた周辺基地局のトラフィック情報を、停止・起動判定部216へ送信し、さらに、ネットワークから送られた周辺基地局のトラフィック情報、位置情報、および稼働停止情報を、起動要求部214へ送信する。
停止・起動部211は、停止・起動判定部216から、自基地局213の停止決定の旨を受けると、停止前処理を実行する。具体的には、停止・起動部211は、ネットワーク通信部203を介して周辺基地局に対して、自セルをカバーする要求(すなわち、自基地局で収容中の移動局207の収容を要求)を送信する。また、停止・起動部211は、移動局通信部202を介して自基地局が収容中の移動局に対して、周辺基地局へのハンドオーバ指示を発行する。停止前処理が終了すると(換言すれば、自基地局が収容する移動局の周辺基地局へのハンドオーバが終了すると)、停止・起動部211は、自基地局の制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202を停止させる。一方、該移動局通信部202が停止している間に、起動要求を受けた場合、停止・起動部211は、停止していた該移動局通信部202を起動させる。
起動要求部214は、自基地局のトラフィックが所定の閾値を超えた場合、周辺基地局情報から停止中の周辺基地局を特定し、停止中の周辺基地局に対して、起動要求を通知する。また、起動要求部214は、稼働中の周辺基地局のトラフィック情報および位置情報に基づいて、周辺基地局のセルを広げるセル拡大要求および自基地局で収容中の移動局のハンドオーバ要求を、ネットワーク通信部203を介して周辺基地局へ通知する。起動要求部214は、自基地局のセルを狭めるようセル縮小要求を、移動局通信部202へ送信する。
拡張消費電力増減計算部215は、基地局213の稼働状態における基地局213と周辺基地局の合計消費出力と、基地局213の停止状態における基地局213と周辺基地局の合計消費出力との消費電力差を計算し、消費電力差情報として停止・起動判定部216へ送信する。また、拡張消費電力増減計算部215は、停止中の他の基地局の起動と自基地局の停止とを同時に行うことによる消費電力を計算し、拡張消費電力差情報として、停止・起動判定部216へ送信する。拡張消費電力増減計算部215は、この拡張消費電力差情報と共に、起動要求する他の基地局情報を、停止・起動判定部216へ送信する。ここで、拡張消費電力差情報とは、具体的には、他の基地局の稼働状態における自基地局と周辺の他の基地局の合計消費電力と、他の基地局の停止状態における自基地局と周辺の他の基地局の合計消費電力の差である。
停止・起動判定部216は、ネットワーク通信部203を介してネットワークから受信した周辺基地局の位置情報に基づいて、周辺基地局が最大電力送信してセルを広げた場合に、自セルをカバー可能か否かについて判定する。停止・起動判定部216は、セルカバー可能な場合には次の処理に進み、セルカバー不可能な場合には停止判定を中止する。さらに、停止・起動判定部216は、移動局通信部202から受信する自基地局のトラフィック情報と、ネットワーク通信部203を介してネットワークから受信する周辺基地局のトラフィック情報とに基づいて、自基地局のトラフィックを周辺基地局で収容可能か否かを判定する。停止・起動判定部216は、収容可能な場合には次の処理に進み、収容不可能な場合には停止判定(すなわち、自基地局を停止させるか否かについての判定)を中止する。停止・起動判定部216は、消費電力差情報に基づいて、停止後の合計消費電力が小さいと判定された場合には自基地局213の停止を決定し、一方、大きいと判定された場合には自基地局213の停止判定を中止する。停止決定された場合、停止・起動判定部216は、その旨を、停止・起動部211へ送信する。また、停止・起動判定部216は、該拡張消費電力計算部215から周辺基地局の起動要求を受けた場合、周辺基地局への起動要求を起動要求部214に送信し、ハンドオーバを行った後に自基地局213を停止させる。
ここで、自基地局及び周辺基地局は、リレーステーションであってもよい。
図12は、第5の実施形態の基地局213の動作例を示すフローチャートである。該フローチャートは、概略的には、自基地局213の停止と、停止中の他の基地局の起動とを同時に行う場合の動作の一例を示す。
まず、初期状態として、自基地局213は稼働状態にあり(ステップS30)、他の基地局は停止状態にある(ステップS33)。自基地局213は、他の基地局に対して起動要求を送信する(ステップS34)。他の基地局は、起動して制御信号(例えば、パイロット信号)の送信を開始する(ステップS35)。自基地局213は、自らが収容中の移動局を、他の基地局にハンドオーバさせる(ステップS31)。他の基地局は、基地局213の移動局を収容する(ステップS36)。ハンドオーバ完了後、自基地局213は、停止状態に遷移する(ステップS32)。
以上説明した第5の実施形態は、自基地局の停止のみならず他の基地局の起動も同時に行う。これにより、基地局213の起動・停止制御の選択肢が拡がり、省電力化効果をより一層高めることができる。
尚、以上説明した第5の実施形態の停止・起動判定部216における停止判定処理は、例えば、図3または図7に示すフローチャートにおける停止判定処理とすることができる。また、第5の実施形態の停止・起動判定部216および停止・起動部211は、図9に示した動作を行うこともできる。
[第6の実施形態]
図13は、本発明の第6の実施形態に係る無線通信システム300の構成例を示すブロック図である。無線通信システム300は、移動局207と、基地局301とを備える。ここで、移動局207は、図8に示す移動局207の構成と同一であるため、その説明については省略する。
基地局301は、少なくとも1つの移動局通信部202(図13では、1つの移動局通信部202を備える場合を例に挙げる)と、ネットワーク通信部203と、電力マップ作成部302と、マップ消費電力増減計算部303と、周辺基地局情報部304と、停止・起動判定部305と、停止・起動部306とを備える。
移動局通信部202は、伝搬路209を介して移動局207とデータの送受信を行う。移動局通信部202は、移動局と通信を行う際、必要な信号対雑音比特性を維持するために、移動局207が通知する無線品質情報から、必要なゲイン情報を計算する。移動局通信部202は、計算したゲイン情報を、個々の移動局もしくは移動局群に関連づけて保持して、伝搬路減衰情報として、電力マップ作成部302へ送信する。移動局通信部202は、通信を行っているトラフィック情報を停止・起動判定部305へ送信する。移動局通信部202は、各移動局と行ったもしくは行う予定の通信の電力情報を宛先移動局情報と共に電力マップ作成部302へ送信する。移動局通信部202は、停止・起動部306から停止指示を受信すると、その全てもしくは一部の通信機能を停止する。
ネットワーク通信部203は、有線もしくは無線で接続したネットワークとデータ(音声データの場合もある)交換する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから周辺基地局の位置情報を得て、これを周辺基地局情報部304へ送信する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから周辺基地局のトラフィック情報を得て、これを停止・起動判定部305へ送信する。
電力マップ作成部302は、電力情報を、関連する移動局の伝搬路減衰情報で割り、更に、関連する伝搬路減衰情報に適した位置にマッピングすることにより、電力マップを作成する。また、電力マップ作成部302は、古い情報には減衰定数をかけて減衰させてから新しい情報を足す事により、電力マップの更新を行う。すなわち、電力マップ作成部302は、忘却係数を用いて電力マップの更新を行う。
マップ消費電力増減計算部303は、電力マップと周辺基地局情報を用いて、自基地局301を停止させる前後の消費電力の増減を計算し、消費電力差情報として、停止・起動判定部305へ送信する。具体的には、マップ消費電力増減計算部303は、自基地局301が稼働している状態から停止する状態へ移行する場合の、自基地局301と周辺の他の基地局の合計消費電力の増減値を計算する。
周辺基地局情報部304は、ネットワーク通信部203を介してネットワークから受信した周辺基地局の位置情報を保持し、適宜、マップ消費電力増減計算部303へ送信する。
停止・起動判定部305は、自基地局301停止後の消費電力が減少し、かつ、周辺基地局情報に基づいて周辺基地局が自セルをカバー可能と判断し、かつ、自基地局のトラフィック情報と周辺基地局のトラフィック情報に基づいて周辺基地局が自基地局のトラフィックを収容可能と判断する場合、自基地局301の停止を決定する。停止・起動判定部305は、停止の旨を、停止・起動部306へ送信する。また、停止・起動判定部305は、自基地局のトラフィック情報が所定の閾値以上であり、周辺基地局の起動・停止情報に基づいて周辺基地局が起動することで自基地局のトラフィックを収容可能と判断する場合、周辺基地局に対する起動要求を、停止・起動部306へ送信する。一方、停止・起動判定部305は、自基地局のトラフィック情報が閾値以上であり、周辺基地局のトラフィック情報と位置情報とに基づいて、周辺基地局がセルを広げて自基地局のトラフィックを収容可能と判断する場合、周辺基地局に対するセル拡大要求を、停止・起動部306へ送信する。
停止・起動部306は、停止・起動判定部305から停止の旨を受信すると、まず、ネットワーク通信部203を介して周辺の基地局に対して、自セルのカバーを要求するとともに、移動局通信部202を介して、移動局に対して、周辺セルへのハンドオーバを要求する。そして、停止・起動部306は、自基地局の収容する移動局の他の基地局へのハンドオーバ後に、制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202に対して、停止を指示する。また、停止・起動部306は、周辺基地局の起動要求を受信すると、該要求をネットワーク通信部203へ送信する。また、停止・起動部306は、周辺基地局のセル拡大要求を受信すると、該要求をネットワーク通信部203へ送信するとともに、移動局通信部202に対して、自セルの縮小要求を送信する。
ここで、自基地局及び周辺基地局は、リレーステーションであってもよい。
図14(a)は、図13に示す電力マップ作成部302およびマップ消費電力増減計算部303の動作を説明するための模式図である。電力マップ作成部302は、移動局通信部202から、各々の移動局に対する実際のデータ(音声も含む)送信における電力が通知されると、一定時間内の累積送信電力を計算する。電力マップ作成部302は、移動局通信部202から、自基地局に収容中の移動局に関連する伝搬路減衰情報が通知されると、伝搬損による損失が大きすぎない場合は、移動局が屋外にいるとして扱い、大きすぎる場合には、屋内にいるとして扱う。
屋外と判断した場合、電力マップ作成部302は、伝搬路減衰情報を、離散値の離散伝搬損として扱う。同じ離散伝搬損を持つ移動局が複数ある場合、電力マップ作成部302は、これらの移動局をグループ化して移動局群を作り、計算の簡単化のために移動局群の累積送信電力の和を取る。
次に、電力マップ作成部302は、離散伝搬損を距離減衰と見立てて、基地局−移動局間距離を推定する。図14(a)から諒解されるように、基地局BT0のセルを区画化したマップを作成するとき、基地局BT0から等距離の区画数をMLとする。累積送信電力の和を、離散伝搬損で割り、更に区画数MLで割って、各区画の屋外移動局の瞬時電力値を得る。
屋内と判断した場合、電力マップ作成部302は、屋内の移動局群の累積送信電力の和を、セル内の伝搬損の代表値で割り、セル内の総区画数MAで割り、各区画の屋内移動局の瞬時電力値を得る。ここで、伝搬損の代表値の例としては、セル径Rの円形もしくは扇形のセルを考える場合、基地局からの距離√Rにおける伝搬損である。
このようにして求めた屋外移動局の瞬時電力値と屋内移動局の瞬時電力値を、区画毎に足し合わせて各区画の瞬時電力値を計算する。
Figure 2010110187
ここで、PTは、区画mにおける瞬時電力である。PTOは、区画mにおける屋外移動局の瞬時電力である。PTIは、屋内移動局の瞬時電力である。
先の書き込みタイミングで作成した電力マップが既にある場合、区画毎の値を先の区画電力値とすると、先の区画電力値に忘却係数を掛けて瞬時区画電力を足し合わせて、電力マップを更新する。忘却係数は0(零)の場合もある。
Figure 2010110187
ここで、βは忘却係数(0≦β≦1)である。また、Pt、m(n)は、タイミングnにおける区画mの区画電力である。
マップ消費電力増減計算部303は、電力マップを用いて、自基地局停止後の、地理的な伝搬損の変化による下り電力の増加量を算出する。
自基地局停止後に、区画1〜MAに対する送信電力をBT0からBTnに移す場合の地理的な伝搬損の変化による下り電力の増加量ΔPT、pは、以下の式(18)により算出することができる。
Figure 2010110187
ここで、Pt、mは、区画mの区画電力である。Loss(BTn、m)は、区画mと基地局BTn間の伝搬ロス(受信電力=送信電力/Loss)である。また、BTnは、区画mの移動局のハンドオーバ先基地局を示す。
下りは、干渉電力による送信電力の増加量ΔPT、Iの計算において、ここで求めた地理的な伝搬損の変化による下り電力の増加量ΔPT、pを式(6)、式(7)に代入して、干渉電力による送信電力の増加量ΔPT、Iを計算し、式(12)において、これらを足し合わせて動的消費電力の増加量を求め、式(14)において、消費電力差を求めることができる。
上りの地理的な伝搬損の変化による上り電力の増加量は、基地局における下り送信電力を移動局における上り電力に置き換えることで同様に求めることができる。上りの干渉電力による送信電力の増加量の計算は、上りの地理的な伝搬損の変化による上り電力の増加が、周辺セルの移動局に与える干渉電力の影響をより詳細に求めることができる。このとき、他セルの移動局は、下りと同様に他セルの中央位置に代表させる。
Figure 2010110187
ここで、PTu、mは、区画mの上り区画電力である。BTn(周辺基地局に相当する)は、基地局BT0(基地局301に相当する)停止後の区画mのハンドオーバ先基地局を示す。PTu(BT)は、基地局BTnの上り合計送信電力である。
このとき、PTu(BT)は、通知された値を用いることもできるが、無い場合には任意の代表値を用いて計算することもできる。
このようにして求めた値を、式(13)において、これらを足し合わせて動的消費電力の増加量を求め、式(14)において、消費電力差ΔPを求めることができる。更に、式(15)において上り電力の増加率RTuを求めることができる。
図20は、図13に示す基地局301の第1の動作例を示すフローチャートである。基地局301は、自基地局停止前後の下りの消費電力差を計算する(ステップS40)。基地局301は、消費電力が停止前より停止後のほうが小さいか否かを判定する(ステップS41)。停止後のほうが大きい場合(ステップS41においてNo判定の場合)、基地局301は、自基地局を停止させない。停止後のほうが小さい場合(ステップS41においてYes判定の場合)、基地局301は、停止前後の上り動的消費電力の増加量を計算する(ステップS42)。基地局301は、増加量が所定の閾値よりも小さいか否かについて判定する(ステップS43)。増加量が閾値よりも大きい場合(ステップS43においてNo判定の場合)、基地局301は、自基地局を停止させない。増加量が閾値よりも小さい場合(ステップS43においてYes判定の場合)、基地局301は、区画毎の上り動的消費電力の増加量を求める(ステップS44)。基地局301は、区画毎の上り動的消費電力の増加量の最大値が所定の閾値よりも小さいか否かについて判定する(ステップS45)。最大値が閾値よりも大きい場合(ステップS45においてNo判定の場合)、基地局301は、自基地局を停止させない。一方、最大値が閾値よりも小さい場合(ステップS45においてYes判定の場合)、基地局301は、自基地局の停止を決定する(ステップS46)。
図21は、図13に示す基地局301の第2の動作例を示すフローチャートである。基地局301は、停止前後の下りの消費電力差を計算する(ステップS50)。基地局301は、消費電力が停止前より停止後のほうが小さいか否かを判定する(ステップS51)。停止後のほうが大きい場合(ステップS51においてNo判定の場合)、基地局301は、自基地局を停止させない。一方、停止後のほうが小さい場合(ステップS51においてYes判定の場合)、基地局301は、区画毎の上り動的消費電力の増加量を計算する(ステップS52)。基地局301は、区画毎の上り消費電力の増加量の最大値が所定の閾値よりも小さいか否かについて判定する(ステップS53)。最大値が大きい場合(ステップS53においてNo判定の場合)、基地局301は、自基地局を停止させない。最大値が閾値よりも小さい場合(ステップS53においてYes判定の場合)、基地局301は、自基地局の停止を決定する(ステップS54)。
以上説明した第1および第2の動作例により、自基地局停止後に上り送信電力が増大して急激にバッテリーを消耗する移動局が発生するリスクを避けることができる。また、マップ(この場合は、電力マップ)を用いることで消費電力差の計算をより高精度に行うことが可能となる。
尚、以上説明した第6の実施形態の停止・起動判定部305の停止判定処理は、例えば、図3または図7に示すフローチャートにおける停止判定処理とすることができる。また、第6の実施形態の停止・起動判定部305および停止・起動部306は、図9に示した処理を実行することができる。
[第7の実施形態]
図15は、本発明の第7の実施形態に係る無線通信システム350の構成例を示すブロック図である。無線通信システム350は、移動局207と、基地局352とを備える。ここで、移動局207は、図8に示す移動局207の構成と同一であるため、その説明については省略する。
基地局352は、少なくとも1つの移動局通信部202(図15では、1つの移動局通信部202を備える場合を例に挙げる)と、ネットワーク通信部203と、周辺基地局情報部304と、停止・起動判定部305と、停止・起動部306と、トラフィックマップ作成部307と、マップ消費電力増減計算部308とを備える。
移動局通信部202は、基地局通信部208と伝搬路209を介してデータの送受信を行う。移動局通信部202は、移動局207と通信を行う際、必要な信号対雑音比特性を維持するために、移動局207の通知する無線品質情報から、必要なゲイン情報を計算する。移動局通信部202は、計算したゲイン情報を、個々の移動局もしくは移動局群に関連づけて保持して、伝搬路減衰情報として、トラフィックマップ作成部307へ送信する。また、移動局通信部202は、通信を行っているトラフィック情報を停止・起動判定部305へ送信する。移動局通信部202は、各移動局と行ったもしくは行う予定の通信のトラフィック情報を、宛先移動局情報と共にトラフィックマップ作成部307へ送信する。また、移動局通信部202は、停止・起動部306から停止指示を受けると、その全てもしくは一部の通信機能を停止する。
ネットワーク通信部203は、有線もしくは無線で接続したネットワークとデータ交換する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから周辺基地局の位置情報を得て、周辺基地局情報部304へ送信する。また、ネットワーク通信部203は、ネットワークから周辺基地局のトラフィック情報を受信し、これを停止・起動判定部305へ送信する。
周辺基地局情報部304は、ネットワーク通信部203を介してネットワークから受信した周辺基地局の位置情報を保持し、適宜、マップ消費電力増減計算部308へ送信する。
停止・起動判定部305は、停止後の消費電力が減少し、かつ、周辺基地局情報に基づいて周辺基地局が自セルをカバー可能と判定し、かつ、自基地局のトラフィック情報と周辺基地局のトラフィック情報に基づいて周辺基地局が自基地局のトラフィックを収容可能と判定する場合に、自基地局の停止を決定し、停止決定の旨を停止・起動部306へ送信する。自基地局のトラフィック情報が所定の閾値以上であり、周辺基地局の起動・停止情報に基づいて周辺基地局が起動する事で自基地局のトラフィックを収容可能と判定する場合、停止・起動判定部305は、周辺基地局に対する起動要求を、停止・起動部305へ送信する。自基地局のトラフィック情報が閾値以上であり、周辺基地局のトラフィック情報と位置情報に基づいて周辺基地局がセルを広げて自基地局のトラフィックを収容可能と判定する場合、停止・起動判定部305は、周辺基地局に対するセル拡大要求を停止・起動部306へ送信する。
停止・起動部306は、停止・起動判定部305から、自基地局352の停止決定の旨を受けると、ネットワーク通信部203を介して周辺の基地局に対して自セルのカバーを要求するとともに、移動局通信部202を介して、移動局に対して周辺セルへのハンドオーバを要求する。停止・起動部306は、自基地局の収容する移動局の他の基地局へのハンドオーバ後に、自基地局の制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202を停止させる。また、停止・起動部306は、周辺基地局の起動要求を受けると、該要求を、ネットワーク通信部203へ送信する。また、停止・起動部306は、周辺基地局のセル拡大要求を受けると、該要求を、ネットワーク通信部203へ送信する。更に、停止・起動部306は、移動局通信部202に対して自セルの縮小要求を送信する。
トラフィックマップ作成部307は、トラフィック情報を、関連する移動局の伝搬路減衰情報で割り、更に、関連する伝搬路減衰情報に適した位置にマッピングすることにより、トラフィックマップを作成する。また、トラフィックマップ作成部307は、減衰定数(忘却係数)を用いて、トラフィックマップの更新を行う。
マップ消費電力増減計算部308は、トラフィックマップと周辺基地局情報を用いて、自基地局352を停止させる前後の消費電力の増減を計算し、消費電力差情報として、停止・起動判定部305に出力する。
ここで、自基地局及び周辺基地局は、リレーステーションであってもよい。
図14(b)は、図15に示すトラフィックマップ作成部307およびマップ消費電力増減計算部308の動作を説明するための模式図である。第7の実施形態におけるトラフィックマップ作成は、第6の実施形態における電力マップの作成における電力の代わりにトラフィックを用いて同様行われる。
ただし、トラフィックを用いる場合には、電力を用いる場合と比べて、加算、除算、乗算の式を置き換える必要がある。一旦電力に変更して加算する理由は、同一移動局に対するトラフィックであれば、そのまま加算しても良いが、異なる移動局に対するトラフィックはそのまま加算する訳にいかないからである。
トラフィックCとトラフィックCの電力加算による合計トラフィックCaddは、以下の式(21)により求めることができ、固定値divにより割ったトラフィックCdivは、式(22)により求めることができ、固定値mulで掛けたトラフィックCmulは、式(23)で求めることができる。
Figure 2010110187
従って、先の式(16)は、
Figure 2010110187
となる。
ここで、CTは、区画mにおける瞬時トラフィックである。CTOは、区画mにおける屋外移動局の瞬時トラフィックである。CTIは、屋内移動局の瞬時トラフィックである。
従って、先の式(17)は、
Figure 2010110187
となる。ここで、C(n)は、タイミングnにおける区画mの区画トラフィックである。
次に、トラフィックマップを用いて、自基地局停止後の、地理的な伝搬損の変化による下り電力の増加を見積もる方法について、第6の実施形態との違いについて説明する。
トラフィックマップを用いた場合の、自基地局停止後に、区画1〜MAに対する送信電力をBT0からBTnに移す場合の地理的な伝搬損の変化による下り電力の増加量ΔPT、pは、電力マップを用いた式(18)の代わりに、式(26)を用いることで得られる。このとき、移動局における音電力Nと干渉電力Iは既知であるか、もしくは何らかの値を代用するとする。
Figure 2010110187
ここで、Cは、区画mの区画トラフィックである。また、Nは、移動局雑音電力を示し、Iは、干渉電力の初期値を示す。
下りは、干渉電力による送信電力の増加量ΔPT、Iの計算において、ここで求めた地理的な伝搬損の変化による下り電力の増加量ΔPT、pを、式(6)、式(7)に代入して、干渉電力による送信電力の増加量ΔPT、Iを計算し、式(12)において、これらを足し合わせて動的消費電力の増加量を求め、式(14)において、消費電力差を求める事ができる。
上りの地理的な伝搬損の変化による上り電力の増加量は、基地局における下り送信トラフィックを移動局における上りトラフィックに置き換えることで同様に求めることができる。上りの干渉電力による送信電力の増加量の計算は、上りの地理的な伝搬損の変化による上り電力の増加が、周辺セルの移動局に与える干渉電力の影響をより詳細に求めることができる。このとき、他セルの移動局は、下りと同様に他セルの中央位置に代表させる。
Figure 2010110187
ここで、Cu、mは、区画mの上り区画トラフィックである。BTn(周辺基地局に相当する)は、基地局BT0(基地局350に相当する)停止後の区画mの移動局(トラフィック)のハンドオーバ先基地局を示す。PTu(BT)は、基地局BTの上り合計送信電力である。
このとき、PTu(BT)は、通知された値を用いることもできるが、無い場合には任意の代表値を用いて計算することもできる。
こうして求めた値を、式(13)において、これらを足し合わせて動的消費電力の増加量を求め、式(14)において、消費電力差ΔPを求めることができる。更に、式(15)において上り電力の増加率RTuを求めることができる。
以上説明した第7の実施形態によれば、第6の実施形態と同様に、自基地局停止後に上り送信電力が増大して急激にバッテリーを消耗する移動局が発生するリスクを避けることができる。
また、マップ(この場合は、トラフィックマップ)を用いることで消費電力差の計算をより高精度に行うことが可能となる。
尚、以上説明した第7の実施形態の停止・起動判定部305の停止判定処理は、例えば、図3、図7、図20または図21に示すフローチャートにおける停止判定処理とすることができる。
[第8の実施形態]
図16は、本発明の第8の実施形態に係る無線通信システム360の構成例を示すブロック図である。無線通信システム360は、移動局207と、基地局362とを備える。ここで、移動局207は、図8に示す移動局207の構成と同一であるため、その説明については省略する。
基地局362は、少なくとも1つの移動局通信部202(図16では、1つの移動局通信部202を備える場合を例に挙げる)と、ネットワーク通信部203と、停止・起動部306と、マップ作成部309と、周辺基地局予定情報部310と、マップ消費電力増減計算部311と、予定停止・起動判定部312とを備える。
移動局通信部202は、移動局と伝搬路209を介して送受信を行い、移動局と通信を行う際に信号対雑音比特性を維持するために、個々の移動局もしくは移動局群に関連づけて保持するゲイン情報を、伝搬路減衰情報として、マップ作成部309へ送信する。移動局通信部202は、通信を行っているトラフィック情報を予定停止・起動判定部312へ送信する。移動局通信部202は、通信中の電力情報を宛先移動局情報と共にマップ作成部309へ送信する。移動局通信部202は、停止・起動部306から停止決定の旨を受けると、自己の全てもしくは一部の通信機能を停止する。
ネットワーク通信部203は、有線もしくは無線で接続したネットワークとデータ交換する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから周辺基地局の位置情報を得て、この情報を、周辺基地局予定情報部310へ送信する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから周辺基地局のトラフィック情報を得て、予定停止・起動判定部312へ送信する。ネットワーク通信部203は、ネットワークから送られる予定情報(周辺基地局がこれから停止・起動するという情報)を、予定停止・起動判定部312へ送信する。また、ネットワーク通信部203は、予定停止・起動判定部312から、自基地局の予定情報を受けると、その情報をネットワークへ送信する。
停止・起動部306は、予定停止・起動判定部312から、自基地局362の停止決定の旨を受けると、ネットワーク通信部203を介して、周辺の基地局に対して自セルのカバーを要求するとともに、移動局通信部202を介して、移動局に対して周辺セルへのハンドオーバを要求する。停止・起動部306は、自基地局の収容する移動局の他の基地局へのハンドオーバ後に、自基地局の制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部202を停止させる。
マップ作成部309は、電力情報もしくはトラフィック情報を、関連する移動局の伝搬路減衰情報で割り、更に、関連する伝搬路減衰情報に適した位置にマッピングする事により、電力マップもしくはトラフィックマップを作成する。また、マップ作成部309は、減衰定数を用いて電力マップもしくはトラフィックマップの更新を行う。
周辺基地局予定情報部310は、ネットワークから周辺基地局の位置情報を得、この情報を保持し、適宜、マップ消費電力増減計算部311へ送信する。
マップ消費電力増減計算部311は、電力マップもしくはトラフィックマップと周辺基地局情報とを用いて、自基地局を停止させる前後の消費電力の増減を計算し、消費電力差情報として、予定停止・起動判定部312へ送信する。
予定停止・起動判定部312は、周辺基地局の予定情報に基づいて、周辺基地局起動後の自基地局のトラフィック情報を変更して停止判定に用い、自基地局の起動および停止を決定する。予定停止・起動判定部312は、その判定結果を予定情報として、ネットワーク通信部203を介してネットワークへ送信する。自基地局停止後の消費電力が減少し、かつ、周辺基地局情報に基づいて周辺基地局が自セルをカバー可能であると判定し、かつ、自基地局のトラフィック情報と周辺基地局のトラフィック情報に基づいて周辺基地局が自基地局のトラフィックを収容可能であると判定する場合、予定停止・起動判定部312は、自基地局の停止を決定し、停止決定の旨を、停止・起動部306へ送信する。また、自基地局のトラフィック情報が所定の閾値以上であり、周辺基地局の起動・停止情報に基づいて周辺基地局が起動することで自基地局のトラフィックを収容可能であると判定する場合、予定停止・起動判定部312は、周辺基地局に対する起動要求を、停止・起動部306へ送信する。一方、自基地局のトラフィック情報が閾値以上であり、周辺基地局のトラフィック情報と位置情報に基づいて周辺基地局がセルを広げて自基地局のトラフィックを収容可能と判定する場合、予定停止・起動判定部312は、周辺基地局に対するセル拡大要求を、停止・起動部306へ送信する。
ここで、自基地局及び周辺基地局は、リレーステーションであってもよい。
図17は、図16に示す基地局362の動作を説明するための模式図である。
基地局362は、ネットワークから、自基地局に隣接する他の基地局の起動予定情報を受信する。起動予定情報から、他の基地局の位置情報と送信電力が既知もしくは推定可能である場合、基地局362は、自基地局のセルと他の基地局の起動後のセルとが重なる部分(図17において斜線で示す部分)における移動局トラフィックは、他の基地局が起動後に収容可能なトラフィックであると予測する。すなわち、基地局362は、自基地局の現在のトラフィックから他の基地局が起動後に収容可能なトラフィックを差し引いたトラフィックを、自基地局の予想トラフィックとする。基地局362は、この予想トラフィックを停止判定に用いる。
逆に、他の基地局の停止予定情報を受信した場合、基地局362は、該予定情報から、他の基地局からトラフィックを収容するためにトラフィックの増加を予想し、該増加予測結果を停止判定に用いる。
尚、以上説明した第8の実施形態の予定停止・起動判定部312の停止判定処理は、例えば、図3、図7、図20または図21に示すフローチャートにおける停止判定処理とすることができる。また、第8の実施形態の予定停止・起動判定部312および停止・起動部306は、図9に示した処理を実行することができる。
[第9の実施形態]
図18は、本発明の第9の実施形態に係る無線通信システム400の構成例を示すブロック図である。無線通信システム400は、移動局401と、他の移動局418と、基地局405と、他の基地局416と、制御局409とを備える。
移動局401は、基地局通信部402と、位置情報検出部403とを備える。基地局通信部402は、伝搬路404を介して、基地局と通信を行い、基地局からハンドオーバ指示を受けてハンドオーバを実行する。また、基地局通信部402は、基地局の要求に応じて無線品質情報を送信する。基地局通信部402は、位置情報検出部403が検出した位置情報を、基地局405へ送信する。位置情報検出部403は、GPS(Global Positioning System)や地軸センサなどを用いて、移動局401の位置情報を検出する。
他の移動局418は、以上説明した移動局401と同様の機能を備える。他の移動局418は、他の基地局416と通信中の移動局とする。
基地局405は、少なくとも1つの移動局通信部406(図18では、1つの移動局通信部406を備える場合を例に挙げる)と、停止・起動部407と、制御局通信部408とを備える。
移動局通信部406は、伝搬路404を介して、移動局と通信する。移動局通信部406は、各リンクの電力情報もしくはトラフィック情報を、制御局通信部408へ送信する。移動局通信部406は、停止・起動部407からの停止命令を受けて、その全てもしくは一部の通信機能を停止する。また、移動局通信部406は、移動局と通信を行う際、必要な信号対雑音比特性を維持するために、個々の移動局もしくは移動局群に関連づけて保持している所望の信号対雑音比を得るために必要なゲイン情報を、伝搬路減衰情報として、制御局通信部408を介して制御局409へ送信する。移動局通信部406は、停止・起動部407から停止決定の旨を受けると、自己の全てもしくは一部の通信機能を停止する。
制御局通信部408は、有線もしくは無線で接続している制御局409と通信を行う。制御局通信部408は、制御局409からのハンドオーバ指示あるいは停止指示を、停止・起動部407へ送信する。
停止・起動部407は、ハンドオーバ受け入れ指示を受けると、自基地局のトラフィック情報に基づいてハンドオーバによるトラフィックの増加に耐えることができるか否かを判定する。停止・起動部407は、トラフィック増加に耐えられないと判定する場合はハンドオーバ不能情報を、トラフィック増加に耐えられると判定する場合はハンドオーバ了解情報を、制御局通信部408へ送信する。停止・起動部407は、自基地局が収容する移動局に対するハンドオーバ指示を移動局通信部406へ送信する。また、停止・起動部407は、自基地局の制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部406を停止させる。
他の基地局416は、以上説明した基地局405と同様の機能を備える。他の基地局416は、他の移動局418と通信中の基地局とする。
制御局409は、基地局通信部410と、周期マップ作成部411と、計画作成部412と、計画記憶部413と、調整部414と、時間動作部415とを備える。
基地局通信部410は、有線もしくは無線で接続している複数の基地局と通信を行う。基地局通信部410は、基地局から受信する移動局の位置情報、および基地局から受信する各移動局との通信中の電力情報もしくはトラフィック情報を、周期マップ作成部411へ送信する。
周期マップ作成部411は、移動局401の位置情報に関連づけた移動局401の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局418の位置情報に関連づけた他の移動局418の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップ、あるいは周期トラフィックマップを作成する。周期マップ作成部411は、例えば、単位時間(例えば、1時間)毎に周期電力マップまたは周期トラフィックマップを作成する。このとき、周期電力マップまたは周期トラフィックマップは、周期性のある特徴時間毎に別々に保存され、電力もしくはトラフィック情報を収集した時間が含まれる特徴時間の周期電力マップまたは周期トラフィックマップと平均化もしくは上書きする事により作成される。また、他の方法として、周期マップ作成部411は、予め決められた特徴時間毎に周期電力マップまたは周期トラフィックマップを作成する。このとき、電力もしくはトラフィック情報の収集は、定期的に行われても良いし、特徴時間毎に不連続に行われても良い。ここで、周期性のある特徴時間とは、ピーク時、深夜、朝方、ビジネスアワー、また、週末などの、人々の通信状態が同じ特徴を持つ時間帯を示す。つまり、ピーク時における場所毎のトラフィック分布や、深夜帯における場所毎のトラフィック分布といった特徴ある分布を各々の特徴時間に関連づけて作成する。また、周期マップ作成部411は、前回作成した同じ特徴時間の周期トラフィックマップに、忘却係数を用いて新たに取得した値で更新する場合もある。
計画作成部412は、各特徴時間における、各基地局の停止・稼働を計画する。具体的には、計画作成部412は、通信の伝搬損によって生じる動的消費電力と各基地局を稼働させることにより生じる固定的消費電力とを用いて、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップ上に位置づける複数の基地局の停止・稼働が、消費電力が最小となるように計算する。すなわち、計画作成部412は、通信の伝搬損によって生じる動的消費電力と、各基地局を稼働させることにより生じる固定的消費電力の和が最小になり、全ての移動局をカバーするように、各特徴時間における各基地局の停止・稼働を計画する。
計画記憶部413は、各特徴時間に関連づけた計画を記憶する。
調整部414は、基地局からハンドオーバ不能情報を受信すると、時間動作部415に対してこれを指示する。調整部414は、基地局405の停止を取りやめ、計画記憶部413が保持する計画を修正する。すなわち、調整部414は、計画と実際が合わないときにでも通信が中断しないように調整を行う。
時間動作部415は、各特徴時間になると、現在の基地局稼働状態と、計画記憶部413が記憶している今回の特徴時間の計画との差分から、停止から稼働へと変化する基地局を求め、該基地局に対して起動指示を送信する。また、時間動作部415は、前回の特徴時間の計画と今回の特徴時間の計画との差分から、稼働から停止へと変化する基地局を求め、稼働から停止へと変化する基地局に対してハンドオーバ指示および該基地局の停止指示を送信する。
自基地局及び周辺基地局は、リレーステーションであってもよい。
ここで、周期マップ作成部411におけるマッピングにおいて、位置情報が既知なため、地理的な伝搬損の計算は容易となり、移動局の報告する伝搬損情報との差から、屋内などの通信環境の悪さのために発生する移動局の固有減衰を計算し、トラフィックマップを扱いやすくするために、マップ作成の計算の前に、トラフィックに載せる。電力マップではこの問題は起こらない。固有減衰を加味した移動局uのトラフィックC’は、以下に求める事が出来る。ここで、Xは、制御局が計算した伝搬損と、移動局からの報告による伝搬損情報の差である。
Figure 2010110187
ここで、C’は、移動局固有減衰量を加えた移動局uのトラフィックである。Cは、移動局uのトラフィックである。Xは、移動局uの固有減衰量である。
図22は、図18に示す無線通信システムの動作を説明するための模式図であり、周期トラフィックマップの一例を示す。尚、図において、各小さい四角は区画を表し、各丸は基地局の位置を表す。区画中の数値は、区画トラフィックを表す。この周期トラフィックマップは、複数基地局とその収容する移動局のトラフィック情報を合成して作られている。また、ここでは、全域カバーの計算をし易いように、トラフィックがない区画にも最小値を入れている。この図では、黒丸で基地局の「稼働」、白丸で基地局の「停止」の計画を表す。また、図において、BS1〜4は、基地局を示す。また、図において、太枠は、基地局のセルを示す。
図22(a)は、特徴時間0の周期トラフィックマップを表す。この時間は、最頻時であり、周期トラフィックマップから、計画作成部412は、全ての移動局を収容するために、全ての基地局BS1〜4の稼働を計画する。また、計画作成部412は、図22(b)の特徴時間1における周期トラフィックマップから、基地局BS2周辺のトラフィックが少ないため、基地局BS2を停止し、一方、基地局BS1、BS3、BS4を稼働させて全移動局を収容する計画を立てる。また、計画作成部412は、図22(c)の特徴時間2における周期トラフィックマップから、基地局BS3周辺の移動局数が少ないため、基地局BS3を停止させ、基地局BS1、BS2、BS4を稼働させて全移動局を収容する計画を立てる。計画作成部412は、それぞれ特徴時間0、1、2の周期トラフィックマップを計画記憶部413に記憶する。
特徴時間0において、時間動作部415は、基地局BS1、BS2、BS3、BS4を稼働させている。次に、特徴時間1になると、時間動作部415は、基地局BS1、BS3のセルを拡大し、基地局BS2が収容する移動局をハンドオーバした後に基地局BS2を停止させる。更に、特徴時間2に移行すると、時間動作部415は、基地局BS2を起動させ、基地局BS4のセルを拡大して基地局BS3が収容している移動局を基地局BS2と基地局BS4にハンドオーバさせた後に、基地局BS3を停止させる。
周期電力マップの場合における計画作成部412および時間動作部415の動作は、以上説明したトラフィックマップの場合と同様である。
[第10の実施形態]
図19は、本発明の第10の実施形態に係る無線通信システム500の構成例を示すブロック図である。無線通信システム500は、移動局401と、他の移動局418と、基地局419と、他の基地局422と、制御局502とを備える。
ここで、移動局401と、他の移動局418については、図18に示すそれらと同等の構成であるため、説明を省略する。
基地局419は、少なくとも1つの移動局通信部406(図19では、1つの移動局通信部406を備える場合を例に挙げる)と、停止・起動部407と、制御局通信部408と、部分周期マップ作成部420とを備える。
移動局通信部406は、伝搬路404を介して、移動局と通信する。移動局通信部406は、各リンクの電力情報もしくはトラフィック情報を、部分周期マップ作成部420へ送信する。移動局通信部406は、停止・起動部407から停止決定の旨を受けると、自己の全てもしくは一部の通信機能を停止する。
停止・起動部407は、ハンドオーバ受け入れ指示を受けると、自基地局のトラフィック情報に基づいてハンドオーバによるトラフィックの増加に耐えることができるかを判定する。停止・起動部407は、トラフィック増加に耐えられないと判定する場合はハンドオーバ不能情報を、トラフィック増加に耐えられると判定する場合はハンドオーバ了解情報を、制御局通信部408へ送信する。停止・起動部407は、自基地局が収容する移動局に対するハンドオーバ指示を移動局通信部406へ送信する。また、停止・起動部407は、自基地局の制御対象としての少なくとも1つの移動局通信部406を停止させる。
制御局通信部408は、有線もしくは無線で接続している制御局409と通信を行う。制御局通信部408は、制御局502からのハンドオーバ指示あるいは停止指示を、停止・起動部407へ送信する。
部分周期マップ作成部420は、自基地局が収容する移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報を、周期性のある特徴時間毎にマッピングし、部分周期マップを作成する。部分周期マップ作成部420は、作成した部分周期マップを、定期的に、制御局通信部408を介して制御局502へ送信する。
他の基地局422は、以上説明した基地局419と同様の機能を有する。
制御局502の、図18に示す制御局409との差異は、周期マップ作成部411に替えて周期マップ合成部421を備える点にある。周期マップ作成部421は、基地局通信部410を介して基地局419から受信する部分周期マップを合成して周期マップを作成する。具体的には、周期マップ合成部421は、周期性のある特徴時間毎の各基地局の部分マップを、各基地局の位置情報から、セルが異なる場合は各部分マップをマッピングし、重なる部分では足し合わせてマッピングする。更に、周期マップ合成部421は、忘却係数を用いて前回の同じ周期時間のマップを更新する場合もある。
自基地局及び周辺基地局は、リレーステーションであってもよい。
以上説明した第10の実施形態の無線通信システム500の動作については、第9の実施形態の無線通信システム400と同じである。
以上説明した第10の実施形態によれば、マップ作成機能を基地局419に移管するので、基地局419と制御局502との間の通信量を低減させることができる。
[変形例]
以上説明した第1、第2の実施形態の無線通信部102、第3〜第8の実施形態の移動局通信部202、および第9、第10の実施形態の移動局通信部406の停止は、制御電力を徐々に弱めて停止する方法を採用することもできる。
上説明した第1〜第10の実施形態において、自局の停止制御を行う無線局(あるいは、基地局)および制御局の内部における各構成要素の機能配分は、必ずしも上記の各実施形態に記載の機能配分に限定されない。従って、現在の構成要素を任意に分割または統合してもよく、あるいは、構成要素間で機能を移管してもよい。
また、以上説明した第1〜第10の実施形態において、無線局、基地局、移動局、および制御局は、専用のハードウェアで制御されると説明した。しかしながら、これらは、制御プログラムに基づいて図示しないコンピュータ回路(例えば、CPU(CentralProcessing Unit))によって制御され、動作するようにすることもできる。
以上、実施形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
この出願は、2009年3月25日に出願された日本出願特願2009−072991号を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
102 無線通信部
103 基本消費電力増減計算部
104 停止判定部
105 停止部
152、204 消費電力増減計算部
205 停止判定部
206 停止部
210 起動要求部
211、306、407 停止・起動部
215 拡張消費電力増減計算部
216、305 停止・起動判定部
302 電力マップ作成部
303、308、311 マップ消費電力増減計算部
304、310 周辺基地局情報部
307 トラフィックマップ作成部
309 マップ作成部
312 予定停止・起動判定部
403 位置情報検出部
411 周期マップ作成部
412 計画作成部
413 計画記憶部
414 調整部
415 時間動作部
420 部分周期マップ作成部
421 周期マップ合成部

Claims (26)

  1. 少なくとも1つの無線通信手段と、
    自無線局の所定の無線通信手段が稼働している状態における、自無線局と自無線局周辺の他の無線局の合計消費電力と、前記所定の無線通信手段が停止している状態における、自無線局と前記周辺無線局の合計消費電力との消費電力差を計算する計算手段と、
    前記消費電力差に基づいて、前記所定の無線通信手段を停止させるか否かについて決定する判定手段と
    を備えることを特徴とする無線局。
  2. 前記消費電力差は、自無線局および前記周辺無線局が固定的に消費する固定消費電力と、自無線局が無線収容する無線局を前記周辺無線局へハンドオーバさせる場合の前記周辺基地局における地理的な伝搬損による消費電力の増加量とに基づいて、計算されることを特徴とする請求項1記載の無線局。
  3. 前記計算手段は、さらに、前記周辺無線局における地理的な伝搬損による双方向の消費電力の増加量を計算し、前記判定手段は、該増加量に基づいて、前記停止判定を行うことを特徴とする請求項1または2記載の無線局。
  4. 前記計算手段は、さらに、前記周辺無線局における地理的な伝搬損による上り消費電力の増加率を計算し、前記判定手段は、該増加率に基づいて、前記停止判定を行うことを特徴とする請求項1または2記載の無線局。
  5. 前記計算手段は、自無線局および前記周辺無線局が消費する各消費電力を、固定的に消費する固定消費電力と、通信を行うことにより消費する動的消費電力との変化として計算することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線局。
  6. 前記消費電力差が所定の閾値以上の場合、前記判定手段は、前記所定の無線通信手段を停止させない決定をすることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の無線局。
  7. 少なくとも1つの移動局通信手段と、
    自基地局の所定の移動局通信手段が稼働している状態における、自基地局と自基地局周辺の他の基地局の合計消費電力と、前記所定の移動局通信手段が停止している状態における、自基地局と前記周辺基地局の合計消費電力との消費電力差を計算する計算手段と、
    前記消費電力差に基づいて、前記所定の移動局通信手段を停止させるか否かについて決定する判定手段と
    を備えることを特徴とする基地局。
  8. 前記計算手段は、自基地局および前記周辺基地局が消費する各消費電力を、固定的に消費する固定消費電力と、通信を行うことにより消費する動的消費電力との変化として計算することを特徴とする請求項7記載の基地局。
  9. 前記判定手段による停止決定に基づいて、前記所定の移動局通信手段を停止させる停止手段を、さらに備えることを特徴とする請求項7または8記載の基地局。
  10. 前記停止手段は、前記判定手段から前記停止決定の旨を受信した場合、さらに、周辺基地局に対して、自基地局が収容中の移動局の収容を要求し、該収容が終了後に、前記所定の移動局通信手段を停止させることを特徴とする請求項9記載の基地局。
  11. 自基地局のトラフィックが所定の閾値を超える場合、所定の移動局通信手段を停止中の周辺基地局に対して、前記所定の移動局通信手段を起動させるための起動要求を通知する起動要求手段を、さらに備えることを特徴とする請求項7〜10のいずれか1項に記載の基地局。
  12. 前記起動要求手段は、さらに、周辺基地局のセルを広げるセル拡大要求と、自基地局で収容中の移動局のハンドオーバ要求とを、周辺基地局に通知することを特徴とする請求項11記載の基地局。
  13. 前記計算手段は、周辺基地局の所定の移動局通信手段が稼働しており且つ自基地局の所定の移動局通信手段が停止している場合の周辺基地局および自基地局の合計消費電力と、周辺基地局の前記所定の移動局通信手段が停止しており且つ自基地局の前記所定の移動局通信手段が稼働している場合の周辺基地局および自基地局の合計消費電力との差を算出し、該算出結果を拡張消費電力差情報として、前記判定手段へ送信することを特徴とする請求項11または12記載の基地局。
  14. 前記拡張消費電力差情報に基づいて、周辺基地局の前記所定の移動局通信手段が稼働しており且つ自基地局の前記所定の移動局通信手段が停止している場合の合計消費電力のほうが小さくなると判定した場合、前記判定手段は、前記起動要求手段に対して周辺基地局の前記所定の移動局通信手段を起動させる旨を通知するとともに、前記停止手段に対して自基地局の前記所定の移動局通信手段の停止決定の旨を通知することを特徴とする請求項13記載の基地局。
  15. 移動局と通信し、前記移動局が通知する無線品質情報から伝搬路減衰情報を計算し、該伝搬路減衰情報と前記移動局との通信に用いる電力情報とを出力する、少なくとも1つの移動局通信手段と、
    前記電力情報を、関連する移動局の前記伝搬路減衰情報を用いて計算処理した後にマッピングすることにより電力マップを作成する電力マップ作成手段と、
    前記電力マップと周辺基地局情報とを用いて、所定の移動局通信手段を停止中の自基地局と周辺基地局の合計消費電力の増減を示す消費電力差情報を出力するマップ消費電力増減計算手段と、
    前記消費電力差情報に基づいて、自基地局の前記所定の移動局通信手段を停止させるか否かについて決定する停止・起動判定手段と、
    自基地局の前記所定の移動局通信手段の停止決定の旨を受信した場合、前記所定の移動局通信手段を停止させる停止・起動手段と、
    を備える基地局。
  16. 前記電力情報を、関連する移動局の前記伝搬路減衰情報を用いて計算処理した後にマッピングすることによりトラフィックマップを作成するトラフィックマップ作成手段をさらに備え、
    前記マップ消費電力増減計算手段は、前記トラフィックマップと前記周辺基地局情報とを用いて、前記所定の移動局通信手段を停止中の自基地局と周辺基地局の合計消費電力の増減を示す消費電力差情報を出力することを特徴とする請求項15記載の基地局。
  17. 前記停止・起動判定手段は、ネットワークより取得した、周辺基地局の所定の移動局通信手段の停止および起動予定を示す予定情報に基づいて、周辺基地局の前記所定の移動局通信手段が起動した後の自基地局のトラフィック情報を変更して、自基地局の前記所定の移動局通信手段の停止および起動の判定に用いることを特徴とする請求項15または16記載の基地局。
  18. 前記マップ消費電力増減計算手段は、さらに、区画毎の上り動的消費電力の増加量を計算し、前記停止・起動判定手段は、区画毎の上り消費電力の増加量の最大値が所定の閾値を超える場合、自基地局の前記所定の移動局通信手段を停止させないことを特徴とする請求項15〜17のいずれか1項に記載の基地局。
  19. 移動局の位置情報および移動局との通信にかかる電力情報もしくはトラフィック情報を、基地局から受信する基地局通信手段と、
    移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局の位置情報に関連づけた他の移動局の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成する周期マップ作成手段と、
    前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の所定の移動局通信手段の停止・起動を計画する計画作成手段と、
    前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する時間動作手段と、
    を備えることを特徴とする制御局。
  20. 基地局と制御局とを備える無線通信システムであって、
    前記基地局は、
    移動局と通信する少なくとも1つの移動局通信手段と、
    所定の移動局通信手段に対して停止・起動を指示する停止・起動手段と、
    を備え、
    前記制御局は、
    移動局の位置情報および移動局との通信にかかる電力情報もしくはトラフィック情報を、基地局から受信する基地局通信手段と、
    移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局の位置情報に関連づけた他の移動局の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成する周期マップ作成手段と、
    前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の前記所定の移動局停止手段の停止・起動を計画する計画作成手段と、
    前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局の前記停止・起動手段に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する時間動作手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  21. 基地局と制御局とを備える無線通信システムであって、
    前記基地局は、
    移動局と通信する少なくとも1つの移動局通信手段と、
    所定の移動局通信手段に対して停止・起動を指示する停止・起動手段と、
    自基地局が収容する移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報を、周期性のある特徴時間毎にマッピングして部分周期マップを作成し、該部分周期マップを、前記制御局へ送信する部分周期マップ作成手段と、
    を備え、
    前記制御局は、
    前記基地局と通信する基地局通信手段と、
    基地局から送られる前記部分周期マップを、同じ周期時間毎に合成して周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成する周期マップ合成手段と、
    前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の前記所定の移動局通信手段の停止・起動を計画する計画作成手段と、
    前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局の前記停止・起動手段に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する時間動作手段と、
    を備えることを特徴とする無線通信システム。
  22. 自基地局の所定の移動局通信手段が稼働している状態における、自基地局と自基地局周辺の他の基地局の合計消費電力と、前記所定の移動局通信手段が停止している状態における、自基地局と前記周辺基地局の合計消費電力との消費電力差を計算し、
    前記消費電力差に基づいて、自基地局の前記所定の移動局通信手段を停止させるか否かについて決定することを特徴とする基地局の制御方法。
  23. 自基地局および前記周辺基地局が消費する各消費電力を、固定的に消費する固定消費電力と、通信を行うことにより消費する動的消費電力との変化として計算することを特徴とする請求項22記載の基地局の制御方法。
  24. 移動局の位置情報および移動局との通信にかかる電力情報もしくはトラフィック情報を、基地局から受信し、
    移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局の位置情報に関連づけた他の移動局の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成し、
    前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の所定の移動局通信手段の停止・起動を計画し、
    前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する
    ことを特徴とする制御方法。
  25. 自無線局の所定の無線通信手段が稼働している状態における、自無線局と自無線局周辺の他の無線局の合計消費電力と、前記所定の無線通信手段が停止している状態における、自無線局と前記周辺無線局の合計消費電力との消費電力差を計算する処理と、
    前記消費電力差に基づいて、前記所定の無線通信手段を停止させるか否かについて決定する処理と、
    を無線局のコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
  26. 移動局の位置情報および移動局との通信にかかる電力情報もしくはトラフィック情報を、基地局から受信する処理と、
    移動局の位置情報に関連づけた移動局の電力もしくはトラフィック情報と、他の移動局の位置情報に関連づけた他の移動局の電力もしくはトラフィック情報とを合わせて、周期性のある特徴時間毎に作成管理し、周期電力マップあるいは周期トラフィックマップを作成する処理と、
    前記周期電力マップあるいは前記周期トラフィックマップを用いて、消費電力が小さくなるように、基地局の所定の移動局通信手段の停止・起動を計画する処理と、
    前記特徴時間に従って、前記計画に基づいて基地局に対して、前記所定の移動局通信手段の停止・起動を指示する処理と、
    を制御局のコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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