JPWO2010098436A1 - 熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤 - Google Patents
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Abstract
本発明は、親水性化合物、疎水性化合物及び生物学的材料の熱可塑性樹脂製器材への非特異的吸着を抑制し、広範囲の分析対象に対して精度を高めた定量分析を実現することを目的としている。本発明は、エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を含み、熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングすることにより該熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する、熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤を提供する。【選択図】なし
Description
本発明は、熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤に関する。
近年の分析手法の高感度化により、極めて低濃度の対象化合物の定量分析が可能となっている。一般的に、定量分析手法の許容精度は、±15%以内とされているが(非特許文献1)、定量分析における測定値は分析における誤差などを含む値であることから、対象化合物の分析器材への非特異的吸着は極力抑制される必要があり、この非特異的吸着が精度悪化の1つの要因となっている。
定量分析の対象化合物の分析器材への吸着を抑制する方法としては、対象化合物を溶解する溶液のpHを最適化することが一般的であるが、親水性化合物の場合には、プラスチック等の樹脂製器材を用いてメタノール等の親水性有機溶媒を使用すること、疎水性化合物の場合には、ガラス製器材を使用すること、が効果的であるとされている。
また、樹脂製器材を用いて疎水性化合物あるいは細胞や酵素等の生物学的材料を定量分析する必要がある場合には、紫外線照射、プラズマ処理若しくはオゾン処理を行うことによって樹脂製器材の表面に水酸基又はカルボキシル基を導入する方法や、樹脂製器材の表面を親水性高分子で表面をコーティングする方法によって、分析対象の非特異的吸着を抑制する方法が知られている(特許文献1〜6)。
Shahら、Pharm. Res.、1992年、第9巻、p.588−592
しかしながら、上記の特許文献1〜6に記載の方法では、親水性化合物及び親水基を有する疎水性化合物の非特異的吸着を抑制することはできず、むしろ、これらの化合物の有する官能基の種類によっては、非特異的吸着を増加させてしまうのが現状である。また、分析対象の物理的性質が不明な段階では、非特異的吸着を抑制するために疎水性化合物に適した手法を採用すべきか、親水性化合物に適した手法を採用すべきかの判断ができず、分析対象が細胞や酵素等の生物学的材料の場合には、pHの最適化や親水性有機溶媒の使用が制限されるのが現状である。
このため、親水性化合物、疎水性化合物、生物学的材料のいずれの分析対象であっても非特異的吸着を効果的に抑制できる共通の技術が切望されている。
そこで本発明は、親水性化合物、疎水性化合物及び生物学的材料の熱可塑性樹脂製器材への非特異的吸着を抑制し、広範囲の分析対象に対して精度を高めた定量分析を実現することを目的としている。
上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、本発明者らは、疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤を見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の(1)〜(7)に記載した熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤、疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する方法及び熱可塑性樹脂製器材のコーティング方法を提供する。
(1) エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を含み、熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングすることにより該熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する、熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤。
(2) 上記ケイ素化合物は、下記の一般式(I)で示される化合物である、上記(1)記載のコーティング剤。
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、メチル、エチル又はアセチルを表し、R3は、グリシドキシプロピル、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル、メタクリロキシプロピル又はアクリロキシプロピルを表し、xは、0〜2の整数を表す。]
(3) 上記熱可塑性樹脂製器材は、ポリスチレン製器材である、上記(1)又は(2)記載のコーティング剤。
(4) 上記熱可塑性樹脂製器材は、細胞培養用プレート又はコニカルチューブである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のコーティング剤。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載のコーティング剤で表面がコーティングされた、熱可塑性樹脂製器材。
(6) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載のコーティング剤で表面をコーティングする、熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する方法。
(7) エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を加水分解して、シラノール基を有するケイ素化合物を得る加水分解ステップと、熱可塑性樹脂製器材の熱可塑性樹脂に水酸基又はカルボキシル基を導入する導入ステップと、上記ケイ素化合物のシラノール基を上記熱可塑性樹脂の水酸基又はカルボキシル基と反応させ、かつ、上記ケイ素化合物を相互に重合させて、該熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングするコーティングステップと、を備える、熱可塑性樹脂製器材のコーティング方法。
(1) エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を含み、熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングすることにより該熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する、熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤。
(2) 上記ケイ素化合物は、下記の一般式(I)で示される化合物である、上記(1)記載のコーティング剤。
(3) 上記熱可塑性樹脂製器材は、ポリスチレン製器材である、上記(1)又は(2)記載のコーティング剤。
(4) 上記熱可塑性樹脂製器材は、細胞培養用プレート又はコニカルチューブである、上記(1)〜(3)のいずれかに記載のコーティング剤。
(5) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載のコーティング剤で表面がコーティングされた、熱可塑性樹脂製器材。
(6) 上記(1)〜(4)のいずれかに記載のコーティング剤で表面をコーティングする、熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する方法。
(7) エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を加水分解して、シラノール基を有するケイ素化合物を得る加水分解ステップと、熱可塑性樹脂製器材の熱可塑性樹脂に水酸基又はカルボキシル基を導入する導入ステップと、上記ケイ素化合物のシラノール基を上記熱可塑性樹脂の水酸基又はカルボキシル基と反応させ、かつ、上記ケイ素化合物を相互に重合させて、該熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングするコーティングステップと、を備える、熱可塑性樹脂製器材のコーティング方法。
本発明によれば、疎水性化合物、親水性化合物及び生物学的材料の熱可塑性樹脂製器材への非特異的吸着を抑制することが可能となり、広範囲の分析対象であっても精度を高めた定量分析を実現できる。また本発明によれば、物理的性質が不明な分析対象であっても、分析対象が親水性化合物であるか疎水性化合物であるかを予備検討することなく、熱可塑性樹脂製器材への非特異的吸着を抑制できる。
本発明の熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤は、エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を含み、熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングすることにより、該熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制することを特徴としている。
また本発明の熱可塑性樹脂製器材は、上記のコーティング剤で表面がコーティングされていることを特徴とし、本発明の熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する方法は、上記のコーティング剤で表面をコーティングすることを特徴としている。
ここで、「エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物」としては、例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
上記コーティング剤の調製に用いる溶媒は特に限定されないが、コーティングする熱可塑性樹脂製器材と反応せず、コーティング後の揮発が容易である観点から、水、メチルアルコール若しくはエチルアルコール又はこれらの混合液であることが好ましい。
上記コーティング剤中の両親媒性のケイ素化合物濃度は、均一なコーティングをする観点から、0.1〜4.0%(v/v)であることが好ましく、0.5〜2.0%(v/v)であることがより好ましい。
「熱可塑性樹脂器材」の材質は特に限定されないが、器材表面への両親媒性のケイ素化合物の結合を促進する観点から、器材表面に水酸基及びカルボキシル基等の親水基が導入し易いポリスチレンが好ましい。もし、熱可塑性樹脂器材の表面が不活性の場合には、公知のオゾン酸化法(特願平8−258332号公報)又はUV処理法(J.Plasma Fusion Res.、2005年、p.1012−1015)に基づいて予め表面処理を施し、熱可塑性樹脂器材の表面に親水基を導入しておけばよい。
「熱可塑性樹脂器材」の形状としては、例えば、ピペット、チップ、保存容器、希釈容器、反応容器、送液チューブが挙げられるが、分析対象化合物との接触時間が比較的長い観点から、保存容器又は反応容器が好ましく、細胞培養用プレート又はコニカルチューブがより好ましい。
上記の熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤は、上記の両親媒性のケイ素化合物が下記の一般式(I)で示される化合物であることを特徴としている。
[式中、R1及びR2は、それぞれ独立して水素原子、メチル、エチル又はアセチルを表し、R3は、グリシドキシプロピル、3,4−エポキシシクロヘキシルエチル、メタクリロキシプロピル又はアクリロキシプロピルを表し、xは、0〜2の整数を表す。]
R1及びR2としては、適度な疎水性、安定性及び加水分解の容易性を有する観点から、メチル又はエチルが好ましい。また、上記コーティング剤の調製に際しては、R2を加水分解してシラノール基を生じさせる観点から、酸を添加することが好ましい。
添加する酸としては、コーティングする熱可塑性樹脂製器材と反応せず、コーティング後の揮発が容易である酸が好ましく、酢酸が特に好ましい。
上記コーティング剤中の酢酸濃度は、pHをコーティング剤の安定性向上のために3.0〜5.0の範囲に調整する観点から、0.1〜2.0%(v/v)が好ましい。
なお、調製後のコーティング剤は、時間の経過とともに重合し、ゲル化等の不都合が生じることから、調製後1日以内に使用することが好ましい。
本発明の熱可塑性樹脂製器材のコーティング方法は、エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を加水分解して、シラノール基を有するケイ素化合物を得る加水分解ステップと、熱可塑性樹脂製器材の熱可塑性樹脂に水酸基又はカルボキシル基を導入する導入ステップと、上記ケイ素化合物のシラノール基を、上記熱可塑性樹脂の水酸基又はカルボキシル基と反応させ、かつ、相互に重合させて、該熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングするコーティングステップと、を備えることを特徴としている。
上記導入ステップにより得られた熱可塑性樹脂製器材と、上記加水分解ステップにより得られたコーティング剤との接触時間、すなわち、コーティングステップにおける、ケイ素化合物のシラノール基を熱可塑性樹脂の水酸基又はカルボキシル基と反応させる時間は、接触時間が短いとコーティングが不均一となる一方で、長すぎると器材表面にシリカゲル層が形成されて吸着能が増加するため、1〜360分が好ましく、30〜120分がより好ましい。
ここで、熱可塑性樹脂製器材が上記導入ステップを経ていない場合、すなわち、熱可塑性樹脂に水酸基又はカルボキシル基が導入されていない場合は、上記接触時間を延長することにより本発明の効果を得ることができる。この場合には、上記接触時間は、120〜360分であることが好ましい。
コーティングステップにおけるシラノール基を介した上記ケイ素化合物の重合は、加熱により促進され、加熱温度としては、熱可塑性樹脂製器材の耐熱性の観点から、50〜150℃が好ましく、70〜120℃がより好ましい。
上記のコーティング剤等の吸着抑制効果を評価するための分析対象化合物としては、水への溶解度が1mg/mLを超える親水性化合物(例えば、メトトレキセート及びクロロキン)や水への溶解度が0.1mg/mL未満でLogP(o/w)が3を超える疎水性化合物(例えば、タキソール、プロプラノロール及びベラパミル)が挙げられる。
以下、本発明の熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤について、実験例により具体的に説明する。
(実施例1)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403;信越化学工業株式会社)0.5mL及び酢酸49.5mL(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン濃度は1%(v/v))を室温で1時間攪拌して3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを加水分解したコーティング剤を、市販の96 wellポリスチレン製細胞培養用マイクロプレート(3860−096;IWAKI)の各ウエルに400μLずつ入れて室温で1分放置して、その後コーティング剤を排出した。コーティング剤排出後の96 wellポリスチレン製細胞培養用マイクロプレートは60℃で1時間乾燥し、さらに室温で1日乾燥して、被検サンプルAを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(KBM−403;信越化学工業株式会社)0.5mL及び酢酸49.5mL(3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン濃度は1%(v/v))を室温で1時間攪拌して3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランを加水分解したコーティング剤を、市販の96 wellポリスチレン製細胞培養用マイクロプレート(3860−096;IWAKI)の各ウエルに400μLずつ入れて室温で1分放置して、その後コーティング剤を排出した。コーティング剤排出後の96 wellポリスチレン製細胞培養用マイクロプレートは60℃で1時間乾燥し、さらに室温で1日乾燥して、被検サンプルAを得た。
(比較例1)
何ら処理をしていない市販のガラスバイアル(500−7965;TOMSIC)を、被検サンプルBとした。
何ら処理をしていない市販のガラスバイアル(500−7965;TOMSIC)を、被検サンプルBとした。
(比較例2)
何ら処理をしていない上記の96 wellポリスチレン製細胞培養用マイクロプレートを、被検サンプルCとした。
何ら処理をしていない上記の96 wellポリスチレン製細胞培養用マイクロプレートを、被検サンプルCとした。
(比較例3)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランに代えてビニルトリメトキシシラン(KBM−1003;信越化学工業株式会社)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、被検サンプルDを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランに代えてビニルトリメトキシシラン(KBM−1003;信越化学工業株式会社)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、被検サンプルDを得た。
(比較例4)
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランに代えてN−2−(アミノメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−603;信越化学工業株式会社)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、被検サンプルEを得た。
3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランに代えてN−2−(アミノメチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン(KBM−603;信越化学工業株式会社)を用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、被検サンプルEを得た。
(被検サンプルA〜Eの吸着特性評価)
被検サンプルA、C、D及びEの5つのウエル又は5本の被検サンプルBに、予め冷蔵庫内で冷却しておいたメトトレキセート、タキソール、プロプラノロール、ベラパミル、クロロキンの各分析対象化合物水溶液(いずれも濃度は2μmol/L)をそれぞれ200μLずつ入れて、10℃に設定したオートサンプラー内で保存し、全ての分析対象化合物水溶液について保存開始時及び保存開始から1時間毎に、計5回のHPLC分析をした。HPLC分析条件は、以下の通りである。なお、検出UV波長とグラジエントタイムプログラムについては分析対象化合物により異なるため、それらを表1にまとめた。
・カラム:Capcell PAK MG−II、5μm、2.0×50mm(資生堂)
・カラム温度:40℃
・移動相A:0.08 vol%トリフルオロ酢酸水溶液
・移動相B:アセトニトリル
・流速:0.6mL/min
・注入量:40μL
被検サンプルA、C、D及びEの5つのウエル又は5本の被検サンプルBに、予め冷蔵庫内で冷却しておいたメトトレキセート、タキソール、プロプラノロール、ベラパミル、クロロキンの各分析対象化合物水溶液(いずれも濃度は2μmol/L)をそれぞれ200μLずつ入れて、10℃に設定したオートサンプラー内で保存し、全ての分析対象化合物水溶液について保存開始時及び保存開始から1時間毎に、計5回のHPLC分析をした。HPLC分析条件は、以下の通りである。なお、検出UV波長とグラジエントタイムプログラムについては分析対象化合物により異なるため、それらを表1にまとめた。
・カラム:Capcell PAK MG−II、5μm、2.0×50mm(資生堂)
・カラム温度:40℃
・移動相A:0.08 vol%トリフルオロ酢酸水溶液
・移動相B:アセトニトリル
・流速:0.6mL/min
・注入量:40μL
各回の分析における分析対象化合物のピーク面積値から、下式に基づき分析対象化合物の吸着率を算出した。
分析対象化合物の吸着率(%)=各回分析の分析対象化合物ピーク面積値/保存開始時分析の分析対象化合物ピーク面積値×100
分析対象化合物の吸着率(%)=各回分析の分析対象化合物ピーク面積値/保存開始時分析の分析対象化合物ピーク面積値×100
被検サンプルCに対する、各分析対象化合物の吸着率の経時変化を図1に示す。保存開始時から2時間後には、各分析対象化合物の吸着率がほぼ平衡に達していると判断可能であり、他の被検サンプルについても被検サンプルCと同様の吸着率の経時変化が観察されたことから、保存開始後2時間目、3時間目及び4時間目の3つの吸着率の平均値を求め、この値を平均吸着率(%)とすることにした。
各分析対象化合物について、被検サンプルA〜Eそれぞれに対する平均吸着率を図2に示す。
被検サンプルBは、クロロキンのみに高い平均吸着率を示した。これは、親水性で負電荷を有するガラス表面に対し、親水性で正電荷を有するクロロキンが強く吸着したためであると推定される。
被検サンプルCは、メトトレキセート以外の化合物全てに高い平均吸着率を示した。ポリスチレン製細胞培養用マイクロプレートは、細胞の付着を容易にする目的で、その表面に親水性で負電荷を有する水酸基又はカルボン酸基が導入されているため、ガラスと同様にクロロキンを吸着したと推定される。その一方で、これら親水基は表面全体に導入されたものではないため、ポリスチレンとの疎水的相互作用により、疎水性化合物のタキソールが吸着したと推定される。さらには、上記親水基の導入及び上記疎水的相互作用の相乗効果により、プロプラノロール及びベラパミルも高い平均吸着率を示したと推定される。
被検サンプルDは、タキソール、プロプラノロール及びベラパミルについて高い平均吸着率を示した。これは、ポリスチレン製細胞培養用マイクロプレート表面に導入された親水基と、ビニルトリメトキシシランの加水分解により生じたシラノール基が縮合することによって、上記親水基の吸着能が抑制されたものの、ビニル基が露出して疎水的相互作用が増加したポリスチレン表面に対し、タキソール等が強く吸着したためであると推定される。
被検サンプルEは、メトトレキセートのみに高い平均吸着率を示した。これは、被検サンプルDと同様の親水基の吸着能抑制に加え、正電荷を有するアミノ基の作用により正電荷を有する分析対象化合物の吸着をも抑制した一方で、負電荷を持つメトトレキセートが強く吸着することになったものと推定される。
上記の被検サンプルB〜Eに対し、被検サンプルAは、疎水性化合物又は親水性化合物の別に関わらず全ての分析対象化合物の平均吸着率が10%未満であって、低濃度分析対象化合物の高精度な定量分析を達成する手段として好適であることは明らかである。これは、ポリスチレン表面に親水基であるグリシド基が露出して疎水的相互作用を減少させる一方で、グリシド基は水中で容易にイオン化せず、かつ負電荷も弱いため、電荷を有する化合物を含む、親水性化合物の吸着をも抑制するためと推定される。
(比較例5)
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(Plate+;TOMSIC)を、被検サンプルFとした。
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(Plate+;TOMSIC)を、被検サンプルFとした。
(比較例6)
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(スミロンプロテオセーブ(登録商標);住友ベークライト)を、被検サンプルGとした。
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(スミロンプロテオセーブ(登録商標);住友ベークライト)を、被検サンプルGとした。
(比較例7)
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(Multichem;Whatman)を、被検サンプルHとした。
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(Multichem;Whatman)を、被検サンプルHとした。
(比較例8)
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(Gentest Enhanced Recovery Plate;BD)を、被検サンプルIとした。
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(Gentest Enhanced Recovery Plate;BD)を、被検サンプルIとした。
(比較例9)
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(NoBinding Plate;グライナー・ジャパン)を、被検サンプルJとした。
何ら処理をしていない市販の低吸着分析器材(NoBinding Plate;グライナー・ジャパン)を、被検サンプルJとした。
(被検サンプルA及びF〜Jの吸着特性評価)
被検サンプルA及びF〜Jについて、上記(被検サンプルA〜Eの吸着特性評価)と同様の評価を行った。結果を図3に示す。
被検サンプルA及びF〜Jについて、上記(被検サンプルA〜Eの吸着特性評価)と同様の評価を行った。結果を図3に示す。
市販の低吸着分析器材の中で、全ての分析対象化合物の平均吸着率が10%未満であるものはなかった。これは、市販の低吸着分析器材の多くは、プラスチック表面に親水基が導入されているものの、これら親水基は表面全体に導入されたものではないため、プラスチックとの疎水的相互作用による疎水性化合物の吸着を効果的に抑制できないためであると推定される。
一方で、被検サンプルAは上述のように疎水性化合物又は親水性化合物の別に関わらず全ての分析対象化合物の平均吸着率が10%未満であって、低濃度分析対象化合物の高精度な定量分析を達成する手段として好適であることは明らかである。
(比較例10)
表面処理を施していない市販の96 wellポリスチレン製マイクロプレート(3860−096;グライナー・ジャパン)を、被検サンプルKとした。
表面処理を施していない市販の96 wellポリスチレン製マイクロプレート(3860−096;グライナー・ジャパン)を、被検サンプルKとした。
(実施例2)
96 wellポリスチレン製細胞培養用マイクロプレートに代えて表面処理を施していない96 wellポリスチレン製マイクロプレートを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、被検サンプルLを得た。
96 wellポリスチレン製細胞培養用マイクロプレートに代えて表面処理を施していない96 wellポリスチレン製マイクロプレートを用いた以外は、実施例1と同様の操作を行い、被検サンプルLを得た。
(実施例3)
コーティング剤を各ウエルに入れた後の放置時間を1分から60分に延長した以外は、実施例2と同様の操作を行い、被検サンプルMを得た。
コーティング剤を各ウエルに入れた後の放置時間を1分から60分に延長した以外は、実施例2と同様の操作を行い、被検サンプルMを得た。
(実施例4)
コーティング剤を各ウエルに入れた後の放置時間を1分から90分に延長した以外は、実施例2と同様の操作を行い、被検サンプルNを得た。
コーティング剤を各ウエルに入れた後の放置時間を1分から90分に延長した以外は、実施例2と同様の操作を行い、被検サンプルNを得た。
(実施例5)
コーティング剤を各ウエルに入れた後の放置時間を1分から120分に延長した以外は、実施例2と同様の操作を行い、被検サンプルOを得た。
コーティング剤を各ウエルに入れた後の放置時間を1分から120分に延長した以外は、実施例2と同様の操作を行い、被検サンプルOを得た。
(被検サンプルK〜Oの吸着特性評価)
被検サンプルK及びLについて、上記(被検サンプルA〜Eの吸着特性評価)と同様の評価を行った。結果を図4に示す。
被検サンプルK及びLについて、上記(被検サンプルA〜Eの吸着特性評価)と同様の評価を行った。結果を図4に示す。
また、被検サンプルF及び被検サンプルL〜Oについて、上記(被検サンプルA〜Eの吸着特性評価)と同様の評価を行い、分析対象化合物がタキソール又はベラパミルの場合のコーティング時間と平均吸着率との関係を調査した。結果を図5に示す。
被検サンプルKは、タキソールに極めて高い平均吸着率を示し、ベラパミルにも一定の平均吸着率を示した。これは、疎水性が強いポリスチレン表面に対し、疎水性のタキソール及びベラパミルが吸着し、中でも電荷を有しないタキソールが特に強く吸着したためであると推定される。
実施例1と同様のコーティングをした被検サンプルLは、ベラパミルに一定の平均吸着率を示した。これは、表面処理を施していないポリスチレン表面にもある程度の親水基が存在するものの、表面処理を施したポリスチレンに比べてその数が少ないことから、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシランの加水分解の結果生じたシラノール基が、親水基と反応することなく露出しているためであると推定される。
一方で、コーティング時間を延長した被検サンプルM〜Oは、タキソール及びベラパミルのいずれについても平均吸着率が10%未満であって、中でもタキソールについては、各分析対象化合物の平均吸着率が総合的に低かった市販の低吸着分析器材である被検サンプルFを下回る平均吸着率を示した。これらの結果から、本発明はコーティング時間を適宜調節することにより表面処理を施していない熱可塑性樹脂製器材についても疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制することが可能であり、低濃度分析対象化合物の高精度な定量分析を達成する手段として好適であることは明らかである。
本発明は、分析分野、特に器材表面に対する分析対象化合物の吸着が問題視される低濃度試料分析におけるピペット、チップ、保存容器、希釈容器、反応容器又は送液チューブ等に使用することができる。
Claims (7)
- エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を含み、熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングすることにより該熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する、熱可塑性樹脂製器材用のコーティング剤。
- 前記熱可塑性樹脂製器材は、ポリスチレン製器材である、請求項1又は2記載のコーティング剤。
- 前記熱可塑性樹脂製器材は、細胞培養用プレート又はコニカルチューブである、請求項1〜3のいずれか一項記載のコーティング剤。
- 請求項1〜4のいずれか一項記載のコーティング剤で表面がコーティングされた、熱可塑性樹脂製器材。
- 請求項1〜4のいずれか一項記載のコーティング剤で表面をコーティングする、熱可塑性樹脂器材への疎水性化合物及び親水性化合物の双方の吸着を抑制する方法。
- エポキシ基、エーテル基、メタクリレート基又はアクリレート基を有する両親媒性のケイ素化合物を加水分解して、シラノール基を有するケイ素化合物を得る加水分解ステップと、
熱可塑性樹脂製器材の熱可塑性樹脂に水酸基又はカルボキシル基を導入する導入ステップと、
前記ケイ素化合物のシラノール基を前記熱可塑性樹脂の水酸基又はカルボキシル基と反応させ、かつ、前記ケイ素化合物を相互に重合させて、該熱可塑性樹脂器材の表面をコーティングするコーティングステップと、
を備える、熱可塑性樹脂製器材のコーティング方法。
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