JPWO2010098358A1 - 上肢動作補助装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】安価な構成で6軸方向の動作を検出可能な上肢動作補助装置を提供する。【解決手段】被補助者が把持操作可能な操作部(32)に沿うX軸方向、該X軸に直交するY軸方向、X—Y軸に直交するZ軸方向の夫々への操作部(32)の移動を引き起こす力を検出可能な第1の検出手段(52,54,56,58,60,62)と、第1の検出手段(52,54,56,58,60,62)に対してX軸方向に離間位置されてY軸方向およびZ軸方向への操作部(32)の移動を引き起こす力を検出可能な第2の検出手段(66,68,70,72)と、X軸の軸周りの操作部(32)の回転又は当該回転を引き起こす力を検出可能な第3の検出手段(76,78)と、第1〜第3の検出手段(52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78)に接続される制御手段(14)とを設けて、第1〜第3の検出手段(52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78)から入力される検出信号に基づいて多関節アームを駆動制御する。

Description

本発明は、上肢に障害をもつ身体障害者や高齢者等の被補助者の上肢動作を補助する上肢動作補助装置に関するものである。
従来、自分の意思に従って上肢を自由に動かせない高齢者や障害者等のために、自力で食事動作やその他の日常生活動作等を行なえるように上肢の動きを補助するロボットが知られている(例えば特許文献1)。この特許文献1に記載された上肢動作補助装置では、台等に多関節アームの基端部が接続された本体を固定して安定性を高めつつ、該多関節アームの自由端部側に設けた装具を被補助者の上肢に装着して、被補助者が動いた際に装具に加えられた力情報に基づいて自由端部を移動させることにより、上肢動作を補助するよう構成されている。
特開平11−253504号公報
前述した上肢動作補助装置において、多関節アームを被補助者の動作に追従して自然に動作させるためには、該多関節アームをX,Y,Z軸方向および各軸周りに動作可能に構成すると共に、被補助者が装具に入力する動作をX,Y,Z軸方向および各軸周りの6軸方向の動作に分解して検出して多関節アームを駆動する必要がある。このような6軸方向の動作を検出するには、装具等に6軸力覚センサを配設して、該6軸力覚センサの検出信号に基づいて多関節アームを作動することが考えられる。
ところで、自己意思に基づいて自由に動作することが困難な高齢者や障害者等の利用を想定した上肢動作補助装置では、被支援者の意志に反して装具等に過大な力が入力されることがある。ここで、被支援者の動作に応じて上肢動作補助装置に入力される力は、力を検出する前記6軸力覚センサで受け止められることになるため、該6軸力覚センサの耐荷重を超えた力が入力された場合に、当該6軸力覚センサの損傷を来すことになる。しかしながら、現状において6軸力覚センサは極めて高価なものであり、該6軸力覚センサを採用することで上肢動作補助装置の製造コストが嵩むばかりでなく、6軸力覚センサが損傷した場合の修理費用も嵩むことから、上肢動作補助装置の普及を阻害する要因の1つともなっている。
そこで本発明は、従来の技術に内在する前記問題に鑑み、これらを好適に解決するべく提案されたものであって、安価な構成で6軸方向の動作を検出可能な上肢動作補助装置を提供することを目的とする。
前記課題を克服し、所期の目的を達成するため、本願の請求項1に係る上肢動作補助装置は、
被補助者が把持操作可能な操作部(32,94)を有する多関節アーム(16)を備え、該操作部(32,94)に対する操作に応じて多関節アーム(16)を三次元動作することで被補助者の上肢動作を補助する上肢動作補助装置であって、
前記操作部(32,94)に設けられ、該操作部(32,94)に沿うX軸方向、該X軸に直交するY軸方向、X―Y軸に直交するZ軸方向の夫々への操作部(32,94)の移動を検出可能な第1の検出手段(50,110)と、
前記操作部(32,94)に前記第1の検出手段(50,110)とX軸方向に離間するよう設けられ、前記Y軸方向およびZ軸方向への操作部(32,94)の移動を検出可能な第2の検出手段(64,112)と、
前記操作部(32,94)に設けられ、X軸の軸周りへの操作部(32,94)の回転を検出可能な第3の検出手段(74,108)と、
前記第1〜第3の検出手段(50,64,74,108,110,112)に接続されて、該第1〜第3の検出手段(50,64,74,108,110,112)から入力される検出信号に基づいて前記多関節アーム(16)を駆動制御する制御手段(14)とを備え、
前記制御手段(14)は、
前記操作部(32,94)のX軸方向への移動により前記第1の検出手段(50,110)から入力される検出信号に基づいて、該X軸方向へ操作部(32,94)を移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記操作部(32,94)のY軸方向への移動により前記第1の検出手段(50,110)および第2の検出手段(64,112)から入力される検出信号に基づいて、該Y軸方向およびZ軸周りへ操作部(32,94)を移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記操作部(32,94)のZ軸方向への移動により前記第1の検出手段(50,110)および第2の検出手段(64,112)から入力される検出信号に基づいて、該Z軸方向およびY軸周りへ操作部(32,94)を移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記操作部(32,94)のX軸周りへの移動により前記第3の検出手段(74,108)から入力される検出信号に基づいて、該X軸周りへ操作部(32,94)を回転させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御することを要旨とする。
すなわち、請求項1に係る上肢動作補助装置では、被補助者が把持操作する操作部に沿うX軸方向、該X軸に直交するY軸方向、X―Y軸に直交するZ軸方向の夫々への操作部の移動を検出可能な第1の検出手段と、第1の検出手段から離間する位置に設けられたY軸方向およびZ軸方向への操作部の移動を検出可能な第2の検出手段と、X軸の軸周りへの操作部の回転を検出可能な第3の検出手段とを独立して設けることで、6軸力覚センサを採用することなくX,Y,Z軸方向および各軸周りの6軸方向の動作を検出することができ、上肢動作補助装置の製造コストや維持コスト等を低廉に抑制し得る。
ここで、本発明に係る第1〜3の検出手段の夫々は、単体のセンサであってもよく、複数のセンサを組み合わせたものであってもよい。
請求項2に係る上肢動作補助装置では、
前記操作部(32)は、前記多関節アーム(16)を構成する操作アーム(26)に設けられた軸状部(34)と、該軸状部(34)に外挿されて被補助者が把持操作可能な把持部(44)とから構成されて、該軸状部(34)と把持部(44)との間に前記第1〜第3の検出手段(50,64,74)が配設され、
前記第1の検出手段(50)は、前記把持部(44)をX軸の正方向へ移動させる力を検出する第1X軸圧力センサ(52)と、前記把持部(44)をX軸の負方向へ移動させる力を検出する第2X軸圧力センサ(54)と、前記把持部(44)をY軸の正方向へ移動させる力を検出する第1Y軸圧力センサ(56)と、前記把持部(44)をY軸の負方向へ移動させる力を検出する第2Y軸圧力センサ(58)と、前記把持部(44)をZ軸の正方向へ移動させる力を検出する第1Z軸圧力センサ(60)と、前記把持部(44)をZ軸の負方向へ移動させる力を検出する第2Z軸圧力センサ(62)とからなり、
前記第2の検出手段(64)は、前記把持部(44)をY軸の正方向へ移動させる力を検出する第3Y軸圧力センサ(66)と、前記把持部(44)をY軸の負方向へ移動させる力を検出する第4Y軸圧力センサ(68)と、前記把持部(44)をZ軸の正方向へ移動させる力を検出する第3Z軸圧力センサ(70)と、前記把持部(44)をZ軸の負方向へ移動させる力を検出する第4Z軸圧力センサ(72)とからなり、
前記第3の検出手段(74)は、前記把持部(44)をX軸周りの正回転方向へ移動させる力を検出する第1X軸周り圧力センサ(76)と、前記把持部(44)をX軸周りの負回転方向へ移動させる力を検出する第2X軸周り圧力センサ(78)とからなり、
前記制御手段(14)は、
前記第1および第2X軸圧力センサ(52,54)から入力される検出信号に基づいて、前記操作部(32)をX軸方向に移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記第1〜第4Y軸圧力センサ(56,58,66,68)から入力される検出信号に基づいて、前記操作部(32)をY軸方向およびZ軸周りに移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記第1〜第4Z軸圧力センサ(60,62,70,72)から入力される検出信号に基づいて、前記操作部(32)をZ軸方向およびY軸周りに移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記第1および第2X軸周り圧力センサ(76,78)から入力される検出信号に基づいて、前記操作部(32)をX軸周りに回転させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御するよう構成されることを要旨とする。
すなわち、請求項2に係る上肢動作補助装置では、第1の検出手段として、第1および第2X軸圧力センサ、第1および第2Y軸圧力センサ、第1および第2Z軸圧力センサを設け、第2の検出手段として、第3および第4Y軸圧力センサ、第3および第4Z軸圧力センサを設けると共に、第3の検出手段として、第1および第2X軸周り圧力センサを設けることで、6軸力覚センサを採用することなくX,Y,Z軸方向および各軸周りの6軸方向の動作を検出することができ、上肢動作補助装置の製造コストや維持コスト等を低廉に抑制し得る。また、耐荷重性に優れた圧力センサのみを用いて6軸方向の動作を検出することができるから、故障等に対する信頼性の向上が図られる。
請求項3に係る上肢動作補助装置では、前記操作部(94)は、前記多関節アーム(16)のアーム本体(92)と一体的に設けられた軸状部(96)と、該軸状部(96)に外挿されて被補助者が把持操作可能な把持部(100)とから構成されて、
前記第1の検出手段(110)は、入力軸が前記軸状部(96)に連結されて前記把持部(100)をX,Y,Z軸方向へ移動させる力を検出する3軸力覚センサ(110)から構成され、
前記第2の検出手段(112)は、前記軸状部(96)と把持部(100)との間に、該軸状部(96)の周方向に離間して設けられて、該把持部(100)をY軸,Z軸方向へ移動させる力を検出する複数の圧力センサ(112)から構成され、
前記第3の検出手段(74,108)は、前記軸状部(96)の回転位置を検出する位置検出センサ(108)から構成され、
前記制御手段(14)は、
前記3軸力覚センサ(110)から入力されるX軸方向へ作用する力の検出信号に基づいて、前記操作部(94)をX軸方向に移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記3軸力覚センサ(110)から入力されるY軸方向へ作用する力の検出信号と、前記圧力センサ(112)から入力されるY軸方向へ作用する力の検出信号とに基づいて、前記操作部(94)をY軸方向およびZ軸周りに移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記3軸力覚センサ(110)から入力されるZ軸方向へ作用する力の検出信号と、前記圧力センサ(112)から入力されるZ軸方向へ作用する力の検出信号とに基づいて、前記操作部(94)をZ軸方向およびY軸周りに移動させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御し、
前記位置検出センサ(108)から入力されるX軸周りへ回転変位する検出信号に基づいて前記操作部(94)をX軸周りに回転させるよう前記多関節アーム(16)を駆動制御するよう構成されることを要旨とする。
すなわち、請求項3に係る上肢動作補助装置では、第1の検出手段として、操作部に対するX,Y,Z軸方向への力の作用を検出可能な3軸力覚センサを設け、第2の検出手段として操作部に対するY,Z軸方向への力の作用を検出可能な圧力センサを設けると共に、第3の検出手段として操作部のX軸周りへの回転を検出可能な位置検出センサを設けることで、6軸力覚センサを採用することなくX,Y,Z軸方向および各軸周りの6軸方向の動作を検出することができ、上肢動作補助装置の製造コストや維持コスト等を低廉に抑制し得る。
請求項4に係る上肢動作補助装置では、前記軸状部(34,96)および前記把持部(44,100)の間には、軸状部(34,96)に対する把持部(44,100)の相対的な近接移動により弾性変形される付勢部材(120,121,130,131)が設けられ、
前記各付勢部材(120,121,130,131)が均衡を保った均衡状態では、該均衡状態から前記軸状部(34,96)に対して把持部(44,100)が相対的に近接移動されて前記各圧力センサ(52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78)で力を検出するまでの検出距離を同等になるよう該軸状部(34,96)に対して把持部(44,100)が保持されるようにしたことを要旨とする。
すなわち、請求項4に係る上肢動作補助装置では、把持部を移動して圧力センサが検出するまでの時間のばらつきを抑制でき、圧力センサによる検出までのタイムラグを軽減できる。また、付勢部材により、把持部を軸状部に対してがたつきなく保持することができる。
請求項5に係る上肢動作補助装置では、前記付勢部材(130,131)は、前記各圧力センサ(52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78)に接触した状態で設けられて、
前記軸状部(34,96)に対する前記把持部(44,100)の近接移動時に弾性変形した前記付勢部材(130,131)がす対応の圧力センサ(52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78)が押圧するよう構成されたことを要旨とする。
すなわち、請求項5に係る上肢動作補助装置では、把持部の移動時に弾性変形した付勢部材が圧力センサを直接押圧するから、該把持部の微小な移動を検出することができ、圧力センサによる検出精度を高めることができる。
本発明に係る上肢動作補助装置によれば、6軸力覚センサを用いることなく、安価な検出手段により6軸方向の動作を検出して多関節アームを駆動することが可能となる。
本発明の実施例に係る上肢動作補助装置を示す斜視図である。 実施例1に係る操作部をX−Y平面で破断した操作アームをZ軸の正方向から視た状態で示す要部断面図である。 実施例1に係る操作部をX−Z平面で破断した操作アームをY軸の正方向から視た状態で示す要部断面図である。 図3の操作部を拡大した要部断面図である。 実施例1に係る操作部の軸状部の要部を示す斜視図である。 実施例1に係る操作部をY−Z平面で破断した状態を示す要部断面図である。 実施例1に係る制御装置、各検出手段および駆動モータの関係を示すブロック図である。 実施例1に係る操作部をX−Y平面で破断した状態を示す要部断面図であって、(a)は第1X軸圧力センサが狭圧された状態を示し、(b)は第2X軸圧力センサが狭圧された状態を示す。 実施例1に係る操作部をX−Y平面で破断した状態を示す要部断面図であって、(a)は第1および第3Y軸圧力センサが略同一の力で狭圧された状態を示し、(b)は第2および第4Y軸圧力センサが略同一の力で狭圧された状態を示す。 実施例1に係る操作部をX−Y平面で破断した状態を示す要部断面図であって、(a)は第1Y軸圧力センサが第3Y軸圧力センサより大きな力で狭圧された状態を示し、(b)は第3Y軸圧力センサが第1Y軸圧力センサより大きな力で狭圧された状態を示す。 実施例1に係る操作部をX−Y平面で破断した状態を示す要部断面図であって、(a)は第2Y軸圧力センサが第4Y軸圧力センサより大きな力で狭圧された状態を示し、(b)は第4Y軸圧力センサが第2Y軸圧力センサより大きな力で狭圧された状態を示す。 実施例1に係る操作部をX−Y平面で破断した状態を示す要部断面図であって、(a)は第1および第4Y軸圧力センサが狭圧された状態を示し、(b)は第2および第3Y軸圧力センサが狭圧された状態を示す。 実施例1に係る操作部をY−Z平面で破断した状態をX軸の正方向から視た状態を示す要部断面図であって、(a)は第1X軸周り圧力センサが狭圧された状態を示し、(b)は第2X軸周り圧力センサが狭圧された状態を示す。 実施例2に係る操作部をX−Y平面で破断した操作アームをZ軸の正方向から視た状態で示す要部断面図である。 実施例2に係る操作部をX−Z平面で破断した操作アームをY軸の正方向から視た状態で示す要部断面図である。 実施例2に係る3軸力覚センサと軸状部との関係を示す斜視図である。 実施例2に係る制御装置、各検出手段および駆動モータの関係を示すブロック図である。 (a)は実施例3に係る操作部をY−Z平面で破断した状態を示す要部断面図であり、(b)は実施例3に係る操作部をX−Y平面で破断した状態を示す要部断面図である。 (a)は実施例4に係る操作部をX−Y平面で破断した状態を示す要部断面図である。 実施例4に係る操作部に設けられた圧力センサとバネ部材との関係を概略で示す拡大図であって、(a)は把持部を操作する前の状態を示し、(b)はバネ部材が弾性変形して圧力センサが押圧された状態を示す。
次に、本発明に係る上肢動作補助装置につき、好適な実施例を挙げて、添付図面を参照しながら以下説明する。
図1に示すように、実施例1に係る上肢動作補助装置10は、各種の設置台82上に載置される装置本体12と、該装置本体12に設けられた多関節アーム16と、該多関節アーム16の自由端部側に設けられた補助器具30とから基本的に構成されている。前記装置本体12には、前記多関節アーム16の各アームを駆動する駆動モータを駆動制御する制御装置(制御手段)14(図7参照)や電源装置(図示せず)等が収容されている。なお、前記装置本体12を載置する設置台82としては、例えば、机や洗面台、化粧台、上肢動作補助装置10を置くための専用台等が挙げられるが、これに限られるものではなく、上肢動作補助装置10を移動可能に設置し得るものであれば何れのものであってもよい。
前記多関節アーム16は、図1に示すように、前記装置本体12に回転可能に支持され、鉛直方向に延在する回転軸を中心に回転(旋回)される第1軸アーム18と、該第1軸アーム18に対して屈曲可能に軸支された第2軸アーム20と、該第2軸アーム20に対して屈曲可能に軸支された第3軸アーム22と、該第3軸アーム22に対して回転可能に連結され、該第3軸アーム22の軸周りに回転可能な第4軸アーム24と、該第4軸アーム24に対して屈曲可能に連結された操作アーム26と、該操作アーム26の端部に設けられて操作アーム26の軸周りに回転可能に連結された取付アーム28とを備え、該取付アーム28に対して前記補助器具30が着脱可能に取付けられている。また、前記装置本体12には、第1軸アーム18を屈曲動作させる第1駆動モータ17が配設され、第1軸アーム18には、第2軸アーム20を屈曲動作させる第2駆動モータ19が配設され、第2軸アーム20には、第3軸アーム22を屈曲動作させる第3駆動モータ21が配設され、第3軸アーム22には、第4軸アーム24を軸周りに回転させる第4駆動モータ23が配設され、第4軸アーム24には、操作アーム26を屈曲動作させる第5駆動モータ25が配設され、操作アーム26には、取付アーム28を回転させる第6駆動モータ27が配設されて、各駆動モータ17,19,21,23,25,27の駆動により対応のアーム18,20,22,24,26,28を独立して動作させ得るようになっている。そして、各駆動モータ17,19,21,23,25,27は、前記制御装置14に電気的に接続されており、制御装置14の制御に基づいて各駆動モータ17,19,21,23,25,27を駆動することで、前記各アーム18,20,22,24,26,28が協働して多関節アーム16の自由端部に位置する補助器具30を三次元移動させ得るよう構成されている。なお、実施例では補助器具30としてスプーン状の器具が採用されており、前記取付アーム28の回転軸方向に補助器具30が延在するよう構成されている。なお、図2には、補助器具30の例としてスプーンを示したが、フォークや、歯ブラシ、筆記用具等を器具本体とした補助器具が別途準備されており、補助器具30を適宜交換し得るようになっている。
前記操作アーム26は、図2または図3に示すように、略円筒棒状に形成されて、長手方向の略中間位置で前記第4軸アーム24に対して回転可能に軸支されている。そして、前記操作アーム26の一方端部に前記取付アーム28(補助器具30)が連結され、該操作アーム26において前記取付アーム28の連結端部とは反対側の他方端部側に、被補助者が把持操作する操作部32が形成されている。前記操作部32は、前記第6駆動モータ27が配設される操作アーム26の本体部32aに設けられた軸状部34と、該軸状部34に外挿されて被補助者が把持可能な把持部44とから構成されている。そして、前記軸状部34と把持部44との間に、前記操作部32(把持部44)の移動を検出可能な第1〜第3の検出手段50,64,74(後述)が配設されている。
なお、以下の説明では、図2または図3に示すように、前記操作部32(軸状部34)の長手方向をX軸とし、該X軸に直交して前記第4軸アーム24に対する操作アーム26の回転軸の延在方向をY軸とし、該X軸,Y軸の夫々に直交する方向をZ軸として説明する。また、前記操作部32において取付アーム28(補助器具30)の連結方向をX軸の正方向(前方)とすると共に反対方向をX軸の負方向(後方)とし、Y軸において前記第4軸アーム24から操作アーム26へ近接する方向をY軸の正方向とすると共に反対方向をY軸の負方向とし、X軸,Y軸を水平に向けた状態における上方をZ軸の正方向とすると共に下方をZ軸の負方向として説明する。更に、X軸周り(Xr)の回転方向に関して、X軸の正方向を向く姿勢を基準に時計回り方向を正回転方向とすると共に反対方向の回転を負回転方向とし、Y軸周り(Yr)の回転方向に関して、Y軸の正方向を向く姿勢を基準に時計回り方向を正回転方向とすると共に反対方向の回転を負回転方向とし、Z軸周り(Zr)の回転方向に関して、Z軸の正方向を向く姿勢を基準に時計回り方向を正回転方向とすると共に反対方向の回転を負回転方向として説明する。なお、各図に示した座標において、X,Y,Z軸の正方向および各軸周り(Xr,Yr,Zr)の正回転方向に矢印を付してある。
前記操作部32の軸状部34は、図2〜図5に示すように、軸本体34aの周方向(X軸周り)に90°ずつ変位した位置に、4つの突出片36,38,40,42が放射状に突出するよう形成されている。ここで、前記4つの突出片36,38,40,42の内、2つの突出片36,40がX−Y平面上に位置すると共に、残りの2つの突出片38,42がX−Z平面上に位置している。なお、前記軸本体34aに対してY軸の負方向に位置する突出片を第1突出片36と指称し、軸本体34aに対してZ軸の負方向に位置する突出片を第2突出片38と指称し、軸本体34aに対してY軸の正方向に位置する突出片を第3突出片40と指称すると共に、軸本体34aに対してZ軸の正方向に位置する突出片を第4突出片42と指称する。また、実施例では、前記第1〜第4突出片36,38,40,42の夫々は、前記軸本体34aの長手方向略全長に亘って延在している。
前記把持部44は、図2〜図6に示すように、前記第1〜第4突出片36,38,40,42の突出端部を囲繞する円筒状の筒状体46の外周面に、シリコンゴムや弾性発泡体等からなる弾性部材48が配設されて、該把持部44のグリップ性を高めている。前記筒状体46の後端部には、該筒状体46後方開口を閉鎖して前記各突出片36,38,40,42の後端部に対向する後支持板46aが形成されると共に、該筒状体46の前端部には、各突出片36,38,40,42の前端部に対向する前支持板46bが形成されて、該把持部44のX軸方向への移動により軸状部34から把持部44が脱落しないよう構成されている。
また、前記筒状体46の内周面には、図6に示すように、周方向に離間する一対の挟持片46c,46dが内方へ突出するよう形成されている。前記一対の挟持片46c,46dは、前記軸状部34に形成した第1〜第4突出片36,38,40,42に対応して筒状体46の周方向に90°ずつ離間する位置に4組設けられており、一対の挟持片46c,46dの間に、対応する突出片36,38,40,42が差し込まれるようになっている。すなわち、前記軸状部34と把持部44とは、前記X軸周りに相対的に回転不能に構成されている。なお、前記一対の挟持片46c,46dにおいて、対応の突出片36,38,40,42に対してX軸周りの負回転方向に位置する挟持片を第1挟持片46cと指称し、X軸周りの正回転方向に位置する挟持片を第2挟持片46dと指称する。ここで、前記軸状部34の各突出片36,38,40,42の後端部と筒状体46の後支持板46aとの間、各突出片36,38,40,42の前端部と筒状体46の前支持板46bとの間、各突出片36,38,40,42と筒状体46の内周面との間の夫々には、僅かな隙間が画成されており、該軸状部34と把持部44(筒状体46)との隙間に、前記第1〜第3の検出手段50,64,74が配設されている。
次に、軸状部34と把持部44との間に配設される前記第1〜第3の検出手段50,64,74につき説明する。
前記第1の検出手段50は、把持部44のX軸方向への移動を検出する検出センサとして、前記第1突出片36の後端部に設けられて該第1突出片36および把持部44(後支持板46a)の間に位置する第1X軸圧力センサ52と、該第1突出片36の前端部に設けられて第1突出片36および把持部44(前支持板46b)の間に位置する第2X軸圧力センサ54とを備えている。また、前記第1の検出手段50は、前記把持部44のY軸方向への移動を検出する検出センサとして、前記第1突出片36における突出端部の前方位置に設けられて該第1突出片36および把持部44(筒状体46の内周面)の間に位置する第1Y軸圧力センサ56と、前記第3突出片40における突出端部の前方位置に設けられて該第3突出片40および把持部44(筒状体46の内周面)の間に位置する第2Y軸圧力センサ58とを備える。更に、前記第1の検出手段50は、前記把持部44のZ軸方向への移動を検出する検出センサとして、前記第2突出片38における突出端部の前方位置に設けられて該第2突出片38および把持部44(筒状体46の内周面)の間に位置する第1Z軸圧力センサ60と、前記第4突出片42における突出端部の前方位置に設けられて該第4突出片42および把持部44(筒状体46の内周面)の間に位置する第2Z軸圧力センサ62とを備えている。
すなわち、前記把持部44をX軸の正方向へ移動した際には、前記第1突出片36の後端部と把持部44の後支持板46aとの間に設けられた前記第1X軸圧力センサ52が狭圧されることで該把持部44をX軸の正方向へ移動させる力が検出され、把持部44をX軸の負方向へ移動した際には、該第1突出片36の前端部と把持部44の前支持板46bとの間に設けられた前記第2X軸圧力センサ54が狭圧されることで把持部44をX軸の負方向へ移動させる力が検出される。また、前記把持部44の前側位置をY軸の正方向へ移動した際には、前記第1突出片36と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第1Y軸圧力センサ56が狭圧されることで把持部44の前側位置をY軸の正方向へ移動させる力が検出され、把持部44の前側位置をY軸の負方向へ移動した際には、前記第3突出片40と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第2Y軸圧力センサ58が狭圧されることで把持部44の前側位置をY軸の負方向へ移動させる力が検出される。同様に、前記把持部44の前側位置をZ軸の正方向へ移動した際には、前記第2突出片38と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第1Z軸圧力センサ60が狭圧されることで把持部44の前側位置をZ軸の正方向へ移動させる力が検出され、把持部44の前側位置をZ軸の負方向へ移動した際には、前記第4突出片42と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第2Z軸圧力センサ62が狭圧されることで把持部44の前側位置をZ軸の負方向へ移動させる力が検出されるようになっている。ここで、前記第1および第2X軸圧力センサ52,54、第1および第2Y軸圧力センサ56,58、第1および第2Z軸圧力センサ60,62の夫々は、前記制御装置14に接続されて、各センサ52,54,56,58,60,62が検出する力の大きさに応じた検出信号が制御装置14に入力されるようになっている。
また、図2〜図5に示すように、前記第2の検出手段64は、前記把持部44のY軸方向への移動を検出する検出センサとして、前記第1突出片36における突出端部の後方位置に設けられて該第1突出片36および把持部44(筒状体46の内周面)の間に位置する第3Y軸圧力センサ66と、前記第3突出片40における突出端部の後方位置に設けられて該第3突出片40および把持部44(筒状体46の内周面)の間に位置する第4Y軸圧力センサ68とを備える。更に、前記第2の検出手段64は、前記把持部44のZ軸方向への移動を検出する検出センサとして、前記第2突出片38における突出端部の後方位置に設けられて該第2突出片38および把持部44(筒状体46の内周面)の間に位置する第3Z軸圧力センサ70と、前記第4突出片42における突出端部の後方位置に設けられて該第4突出片42および把持部44(筒状体46の内周面)の間に位置する第4Z軸圧力センサ72とを備えている。
すなわち、前記把持部44の後側位置をY軸の正方向へ移動した際には、前記第1突出片36と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第3Y軸圧力センサ66が狭圧されることで把持部44の後側位置をY軸の正方向へ移動させる力が検出され、把持部44の後側位置をY軸の負方向へ移動した際には、前記第3突出片40と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第4Y軸圧力センサ68が狭圧されることで把持部44の後側位置をY軸の負方向へ移動させる力が検出される。同様に、前記把持部44の後側位置をZ軸の正方向へ移動した際には、前記第2突出片38と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第3Z軸圧力センサ70が狭圧されることで把持部44の後側位置をZ軸の正方向へ移動させる力が検出され、把持部44の後側位置をZ軸の負方向へ移動した際には、前記第4突出片42と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第4Z軸圧力センサ72が狭圧されることで把持部44の後側位置をZ軸の負方向へ移動させる力が検出されるようになっている。ここで、前記第3および第4Y軸圧力センサ66,68、第3および第4Z軸圧力センサ70,72の夫々は、前記制御装置14に接続されて、各センサ66,68,70,72が検出する力の大きさに応じた検出信号が制御装置14に入力されるようになっている。
前記第3の検出手段74は、図4〜図6、図13に示すように、前記第2突出片38と対応の第1挟持片46cとの間に設けられた第1X軸周り圧力センサ76と、該第2突出片38と対応の第2挟持片46dとの間に設けられた第2X軸周り圧力センサ78とから構成されている。すなわち、前記把持部44をX軸周りの正回転方向へ回転させた際には、前記第2突出片38と第1挟持片46cとの間に設けた前記第1X軸周り圧力センサ76が狭圧されることで把持部44をX軸周りの正回転方向へ回転させる力が検出され、把持部44をX軸周りの負回転方向へ回転させた際には、第2突出片38と第2挟持片46dとの間に設けた前記第2X軸周り圧力センサ78が狭圧されることで把持部44をX軸周りの負回転方向へ回転させる力が検出されるようになっている。ここで、前記第1および第2X軸周り圧力センサ76,78の夫々は、前記制御装置14に接続されて、各センサ76,78が検出する力の大きさに応じた検出信号が制御装置14に入力されるようになっている。
また、前記操作部32の本体部32aには、該操作部32の回転位置を検出するポテンショメータ80が設けられており、該ポテンショメータ80が検出する当該操作部32の回転姿勢に応じて、前記各圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78が検出する力を前記制御装置14で重力補償を実施するよう設定されている。
次に、実施例1に係る上肢動作補助装置10の動作態様につき説明する。前記上肢動作補助装置10では、前記多関節アーム16の操作アーム26に設けられた操作部32(把持部44)を被補助者が把持して動かすことにより、該操作部32の軸状部34と把持部44(筒状体46)との間に設けられた前記第1〜第3の検出手段50,64,74の各圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78が力を検出し、各圧力センサ2,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78の検出に応じて前記制御装置14が多関節アーム16の各駆動モータ17,19,21,23,25,27を駆動して補助器具30を三次元移動させる。
具体的には、図8(a)に示すように、前記軸状部34における第1突出片36の後端部と把持部44の後支持板46aとの間に設けられた前記第1X軸圧力センサ52が狭圧され、該第1X軸圧力センサ52からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、X軸の正方向に操作部32(補助器具30)を移動させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される。そして、図8(b)に示すように、前記軸状部34における第1突出片36の前端部と把持部44の前支持板46bとの間に設けられた前記第2X軸圧力センサ54が狭圧され、該第2X軸圧力センサ54からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、X軸の負方向に操作部32(補助器具30)を移動させるよう多関節アーム16が駆動制御される。ここで、前記操作部32をX軸の正方向に移動させる移動速度は第1X軸圧力センサ52が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御され、X軸の負方向に移動させる移動速度は第2X軸圧力センサ54が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御される。
また、図9(a)に示すように、前記軸状部34における第1突出片36の突出端部と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第1Y軸圧力センサ56および第3Y軸圧力センサ66が狭圧され、該第1Y軸圧力センサ56および第3Y軸圧力センサ66の夫々から同程度の大きさの力の検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、Y軸の正方向に操作部32(補助器具30)を平行移動させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される。そして、図9(a)に示すように、前記軸状部34における第3突出片40の突出端部と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第2Y軸圧力センサ58および第4Y軸圧力センサ68が狭圧され、該第2Y軸圧力センサ58および第4Y軸圧力センサ68の夫々から同程度の大きさの力の検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、Y軸の負方向に操作部32(補助器具30)を平行移動させるよう多関節アーム16が駆動制御される。ここで、前記操作部32をY軸の正方向に移動させる移動速度は第1および第3Y軸圧力センサ56,66が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御され、Y軸の負方向に移動させる移動速度は、第2および第4Y軸圧力センサ58,68が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御される。
また、前記第1Y軸圧力センサ56および第3Y軸圧力センサ66の夫々からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される条件下において、第1Y軸圧力センサ56が検出する力が第3Y軸圧力センサ66が検出する力よりも大きい場合には、図10(a)に示すように、操作部32(補助器具30)をY軸の正方向に移動させつつZ軸周りの正回転方向に回転させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される一方、第1Y軸圧力センサ56が検出する力が第3Y軸圧力センサ66が検出する力よりも小さい場合には、図10(b)に示すように、操作部32(補助器具30)をY軸の正方向に移動させつつZ軸周りの負回転方向に回転させるよう多関節アーム16が駆動制御される。同様に、前記第2Y軸圧力センサ58および第4Y軸圧力センサ68の夫々からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される条件下において、第2Y軸圧力センサ58が検出する力が第4Y軸圧力センサ68が検出する力よりも大きい場合には、図11(a)に示すように、操作部32(補助器具30)をY軸の負方向に移動させつつZ軸周りの負回転方向に回転させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される一方、第2Y軸圧力センサ58が検出する力が第4Y軸圧力センサ68が検出する力よりも小さい場合には、図11(b)に示すように、操作部32(補助器具30)をY軸の負方向に移動させつつZ軸周りの正回転方向に回転させるよう多関節アーム16が駆動制御される。
一方、図12(a)に示すように。前記第1Y軸圧力センサ56および第4Y軸圧力センサ68の夫々からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、Z軸周りの正回転方向に操作部32を回転させるよう前記多関節アーム16が駆動制御され、前記第2Y軸圧力センサ58および第3Y軸圧力センサ66の夫々からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、図12(b)に示すように、Z軸周りの負回転方向に操作部32を回転させるよう多関節アーム16が駆動制御される。このとき、前記操作部32をZ軸の正回転方向に回転させる回転速度は第1および第4Y軸圧力センサ56,68が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御され、Z軸の負回転方向に回転させる回転速度は、第2および第3Y軸圧力センサ58,66が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御される。
同様に、前記軸状部34における第2突出片38の突出端部と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第1Z軸圧力センサ60および第3Z軸圧力センサ70が狭圧され、該第1Z軸圧力センサ60および第3Z軸圧力センサ70の夫々から同程度の大きさの力の検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、Z軸の正方向に操作部32(補助器具30)を平行移動させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される。また、前記軸状部34における第4突出片42の突出端部と把持部44(筒状体46の内周面)との間に設けられた前記第2Z軸圧力センサ62および第4Z軸圧力センサ72が狭圧され、該第2Z軸圧力センサ62および第4Z軸圧力センサ72の夫々から同程度の大きさの力の検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、Z軸の負方向に操作部32を平行移動させるよう多関節アーム16が駆動制御される。このとき、前記操作部32をZ軸の正方向に移動させる移動速度は第1および第3Z軸圧力センサ60,70が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御され、Z軸の負方向に移動させる移動速度は、第2および第4Z軸圧力センサ62,72が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御される。
更に、前記第1Z軸圧力センサ60および第3Z軸圧力センサ70の夫々からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される条件下において、第1Z軸圧力センサ60が検出する力が第3Z軸圧力センサ70が検出する力よりも小さい場合には、操作部32(補助器具30)をZ軸の正方向に移動させつつY軸周りの正回転方向に回転させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される一方、第1Z軸圧力センサ60が検出する力が第3Z軸圧力センサ70が検出する力よりも大きい場合には、操作部32(補助器具30)をZ軸の正方向に移動させつつY軸周りの負回転方向に回転させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される。同様に、前記第2Z軸圧力センサ62および第4Z軸圧力センサ72の夫々からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される条件下において、第2Z軸圧力センサ62が検出する力が第4Z軸圧力センサ72が検出する力よりも大きい場合には、操作部32(補助器具30)をZ軸の負方向に移動させつつY軸周りの正回転方向に回転させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される一方、第2Z軸圧力センサ62が検出する力が第4Z軸圧力センサ72が検出する力よりも小さい場合には、操作部32(補助器具30)をZ軸の負方向に移動させつつY軸周りの負回転方向に回転させるよう多関節アーム16が駆動制御される。
そして、前記第1Z軸圧力センサ60および第4Z軸圧力センサ72の夫々からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、Y軸周りの負回転方向に操作部32を回転させるよう前記多関節アーム16が駆動制御され、前記第2Z軸圧力センサ62および第3Z軸圧力センサ70の夫々からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、Y軸周りの正回転方向に操作部32を移動させるよう多関節アーム16が駆動制御される。なお、前記操作部32をY軸の正回転方向に回転させる回転速度は第1および第4Z軸圧力センサ60,72が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御され、Y軸の負回転方向に回転させる回転速度は、第2および第3Z軸圧力センサ62,70が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御される。
更に、図13(a)に示すように、前記軸状部34の第2突出片38と把持部44の第1挟持片46cとの間に設けた前記第1X軸周り圧力センサ76が狭圧され、該第1X軸周り圧力センサ76からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、X軸周りの正回転方向に操作部32を回転させるよう前記多関節アーム16が駆動制御される。また、図13(b)に示すように、前記軸状部34の第2突出片38と把持部44の第2挟持片46dとの間に設けた前記第2X軸周り圧力センサ78が狭圧され、該第2X軸周り圧力センサ78からの検出信号が前記制御装置14に対して入力される場合には、X軸周りの負回転方向に操作部32を回転させるよう多関節アーム16が駆動制御される。そして、前記操作部32をX軸の正回転方向に回転させる回転速度は第1X軸周り圧力センサ76が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御され、X軸の負回転方向に回転させる回転速度は、第2X軸周り圧力センサ78が検出する力の大きさに応じて適宜可変制御される。
すなわち、被補助者が把持操作する操作アーム26の操作部32に、X,Y,Z軸方向の夫々への操作部26の移動を検出可能な第1の検出手段50(第1および第2のX軸,Y軸,Z軸の各圧力センサ52,54,56,58,60,62)を設けると共に、該操作部32に対して第1の検出手段50からX軸方向に離間する位置に、Y,Z軸方向への操作部26の移動を検出可能な第2の検出手段64(第3および第4のY軸,Z軸の各圧力センサ66,68,70,72)を設け、更にX軸周りへの操作部26の移動を検出可能な第3の検出手段74(第1および第2のX軸周り圧力センサ76,78)を設けることで、X,Y,Z軸方向および各軸周り方向の6軸方向の動作を検出することができる。そして、各圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78が検出する力に応じて操作部32(補助器具30)をX,Y,Z軸方向および各軸周り方向の任意方向に移動することが可能となる。従って、被補助者の動作に追従して多関節アーム16を自然に動作させることができ、上肢動作補助装置10の使用感が高められる。
ここで、前記第1〜第3検出手段50,64,74の夫々が、耐荷重性に優れた圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78により構成されているから、操作部32(把持部44)に対して被補助者の意志に反する過大な力が入力されたとしても、各圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78が損傷するのを防止できる。また、6軸力覚センサに比べて極めて安価な圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78を用いたことで、上肢動作補助装置10の製造コストを抑制し得ると共に、圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78が損傷したとしても、上肢動作補助装置10の修理費用を低廉に抑えることができる。すなわち、前記第1〜第3検出手段50,64,74として圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78を採用することで、被補助者の動作に合わせて多関節アーム16を6軸方向に自由に動作させて動作補助し得ると共に、上肢動作補助装置10の故障に対する信頼性を向上でき、上肢動作補助装置10の導入コストや維持コストを抑制することが可能となる。
〔実施例1の変更例〕
なお、実施例1に係る上肢動作補助装置は、前述した構成に限られず種々の変更が可能である。
(1) 実施例1では、操作部における軸状部の第1突出片の後端部と把持部(筒状体の後支持板)との間に第1X軸圧力センサを設けると共に、該第1突出片の前端部と把持部(筒状体の前支持板)との間に第2X軸圧力センサを設けるよう構成したが、これに限られるものではなく、第2〜第4突出部の前後の端部に対応して第1および第2X軸圧力センサを設けるようにしてもよい。また、第1X軸圧力センサは、前記軸状部と把持部との間において該把持部をX軸の正方向へ移動させた際に力が作用する位置に設ければよく、また第2X軸圧力センサについても、軸状部と把持部との間において該把持部をX軸の負方向へ移動させた際に力が作用する位置に設ければよい。
(2) 実施例1では、軸状部に第1〜第4突出片を形成して、各突出片の突出端部に第1〜第4Y軸圧力センサおよび第1〜第4Z軸圧力センサの夫々を位置するよう構成したが、これに限られるものではない。例えば、軸状部を第1〜第4突出片を備えない円筒形状に形成して、該軸状部の周方向に離間する位置に、第1〜第4Y軸圧力センサおよび第1〜第4Z軸圧力センサの夫々を配置して、筒状体の内周面との間で狭圧されるよう構成しても、実施例と同様の作用効果を得ることができる。すなわち、第1〜第4Y軸圧力センサに関して、各Y軸圧力センサをX−Y平面上に位置すると共に第1,第2Y軸圧力センサと第3,第4Y軸圧力センサとが前後に離間する位置に配置し、第1〜第4Z軸圧力センサに関して、各Z軸圧力センサをX−Z平面上に位置すると共に第1,第2Z軸圧力センサと第3,第4Z軸圧力センサとを前後に離間する位置に配置すればよい。
(3) 実施例1では、第1の検出手段として、軸状部の周方向に離間する位置に、第1,第2Y軸圧力センサおよび第1,第2Z軸圧力センサの4つの圧力センサを配置したが、これに限られるものではなく、3個以下または5個以上の圧力センサを周方向に離間して配置するようにしてもよい。すなわち、複数の圧力センサにより、把持部の前側位置をY軸の正方向へ移動させる力を検出するようにしてもよく、この場合には、把持部の前側位置をY軸の正方向へ移動させる力を検出するのに利用される複数の圧力センサが第1Y軸圧力センサとなる。また、把持部の前側位置をY軸の正方向へ移動させる力を検出する圧力センサ、把持部の前側位置をZ軸の正方向または負方向へ移動させる力を検出する圧力センサに関しても同様で、複数の圧力センサで第2Y軸圧力センサ、第1,第2Z軸圧力センサを構成するようにしてもよい。なお、周方向に離間する圧力センサは、等間隔に設けられることが望ましいが、不均一に圧力センサを設けてもよい。
(4) 同様に、実施例1では、第2の検出手段として、軸状部の周方向に離間する位置に、第3,第4Y軸圧力センサおよび第3,第4Z軸圧力センサの4つの圧力センサを配置したが、これに限られるものではなく、3個以下または5個以上の圧力センサを周方向に離間して配置するようにしてもよい。すなわち、複数の圧力センサにより、把持部の後側位置をY軸の正方向へ移動させる力を検出するようにしてもよく、この場合には、把持部の後側位置をY軸の正方向へ移動させる力を検出するのに利用される複数の圧力センサが第3Y軸圧力センサとなる。また、把持部の後側位置をY軸の正方向へ移動させる力を検出する圧力センサ、把持部の後側位置をZ軸の正方向または負方向へ移動させる力を検出する圧力センサに関しても同様で、複数の圧力センサで第4Y軸圧力センサ、第3,第4Z軸圧力センサを構成するようにしてもよい。なお、周方向に離間する圧力センサは、等間隔に設けられることが望ましいが、不均一に圧力センサを設けてもよい。
(5) 実施例1では、軸状部に形成した第2突出片と筒状体に形成した第1挟持片との間に第1X軸周り圧力センサを配置し、該第2突出片と筒状体に形成した第2挟持片との間に第2X軸周り圧力センサを配置するよう構成したが、これに限られるものではない。すなわち、第1X軸周り圧力センサは、軸状部と把持部との間において把持部をX軸周りの正方向へ移動させた際に力が作用する位置に設ければよく、また第2X軸周り圧力センサについても、軸状部と把持部との間において該把持部をX軸周りの負方向へ移動させた際に力が作用する位置に設ければよい。
(6) 実施例1では、各圧力センサを軸状部に設けるようにしたが、把持部側に圧力センサを設けても同様の作用効果を得ることができる。
次に、実施例2に係る上肢動作補助装置につき説明する。なお、実施例2に係る上肢動作補助装置の基本的構成は、実施例1に係る上肢動作補助装置10の構成と共通するので、同一の構成部材については同一の符号を伏して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
実施例2に係る上肢動作補助装置の多関節アーム16を構成する操作アーム90は、図14または図15に示すように、略円筒棒状に形成されて長手方向の略中間位置で前記第4軸アーム24に対して回転可能に軸支され、一方端部に前記取付アーム28(補助器具30)が連結されたアーム本体92と、該アーム本体92において前記取付アーム28の連結端部とは反対側の他方端部側に回転可能に連結される操作部94とから構成され、当該アーム本体92に前記前記第6駆動モータ27が配設されている。前記操作部94は、前記アーム本体92の軸周りに回転可能に軸支されて3軸力覚センサ(第1の検出手段)110が配設される本体部94aと、該本体部94aに設けられ、3軸力覚センサ110の入力軸110aに接続された軸状部96と、該軸状部96に外挿されて被補助者が把持可能な把持部100とから構成されている。そして、前記軸状部96と把持部100との間に、前記操作部94(把持部100)の移動を検出可能な後述の圧力センサ(第2の検出手段)112が配設されている。なお、実施例1と同様に、前記操作部94(3軸力覚センサ110の入力軸110a)の長手方向をX軸とし、該X軸に直交して前記第4軸アーム24に対する操作アーム26の回転軸の延在方向をY軸とし、該X軸,Y軸の夫々に直交する方向をZ軸とすると共に(図14または図15参照)、X,Y,Zの各軸および各軸周りの正方向、負方向は、実施例1と同一の基準により定義する。
すなわち、前記3軸力覚センサ110は、前記操作部94を操作した際にX,Y,Zの各軸の正方向および負方向へ作用する力を入力軸110aで検出して、前記制御装置14に検出信号を入力するよう構成されている(図17参照)。また、前記アーム本体92と操作部94との連結位置には、該アーム本体92の軸周りへの操作部94の回転位置を検出するポテンショメータ(第3の検出手段)108が設置されており、該ポテンショメータ108が検出する操作部94の回転位置信号が前記制御装置14に入力されるようになっている。すなわち、前記ポテンショメータ108により操作部94の回転位置を常に検出することで、X軸周りの正回転方向および負回転方向への操作部94の回転が検出されると共に、操作部94がX軸周りに回転された状態でも、前記3軸力覚センサ110に対して作用するX,Y,Zの各軸の正方向および負方向の力を正確に検出し得るようになっている。
また、前記軸状部96は、図14〜図16に示すように、円筒状に形成されると共に、前記把持部100は、前記軸状部96に外挿される円筒状に形成される筒状体98の外周面に、シリコンゴムや弾性発泡体等からなる弾性部材104を配設して構成される。ここで、前記把持部100の前端部は、前記操作部94における本体部94aの後端部に当接して前方移動が規制されると共に、前記軸状部96の後端部に取付けられた円盤状の蓋部材106に当接して後方移動が規制され、該軸状部96に対して把持部100を外挿した状態で保持される。また、前記把持部100は、前記操作部94の本体部94aに対して相対的に回転不能に係止されると共に、前記軸状部96との間に僅かな隙間が画成されて、該軸状部96に対して径方向へ変位し得るよう構成される。そして、前記軸状部96と把持部100(筒状体102)との隙間に、該軸状部96の周方向に離間する複数箇所(実施例では90°ずつ変位した4箇所)に、第2の検出手段としての圧力センサ112が配設されている。従って、前記把持部100を移動した際には、前記軸状部96の外周面と筒状体102の内周面との間に設けられた前記各圧力センサ112が狭圧されることで該把持部100をY,Z軸の正方向または負方向へ移動させる力が検出される。ここで、前記ポテンショメータ108により操作部94の回転位置が常に検出されているから、前記アーム本体92に対する各圧力センサ112の相対位置が把握され、力を検出する圧力センサ112の位置により、把持部100をY,Z軸の正方向または負方向へ移動させる力が作用することが認識される。前記圧力センサ112の夫々は、前記制御装置14に接続されて、各圧力センサ112が検出した検出信号を制御装置14に入力するよう構成されている(図17参照)。
すなわち、実施例2に係る上肢動作補助装置において、前記3軸力覚センサ110が、実施例1に係る上肢動作補助装置10の第1および第2X軸圧力センサ52,54、第1および第2Y軸圧力センサ56,58,第1および第2Z軸圧力センサ60,62と同様に、前記操作部94に沿うX軸方向、該X軸に直交するY軸方向、X―Y軸に直交するZ軸方向の夫々への操作部94の移動を検出する第1の検出手段として機能している。そして、実施例2に係る上肢動作補助装置において、前記3軸力覚センサ110からX軸方向に離間して設けられた前記各圧力センサ112が、実施例1に係る上肢動作補助装置10の第3および第4Y軸圧力センサ66,68、第3および第4Z軸圧力センサ70,72と同様に、前記Y軸方向およびZ軸方向への操作部94の移動を検出する第2の検出手段として機能する。また、実施例2に係る上肢動作補助装置では、前記ポテンショメータ108が、実施例1に係る上肢動作補助装置10の第1および第2X軸周り圧力センサ70,72と同様に、X軸周りの正回転方向および負回転方向への操作部94の回転を検出可能な第3検出手段として機能している。
従って、実施例2に係る上肢動作補助においても、操作部94(把持部100)の移動に応じて前記3軸力覚センサ110が検出するX,Y,Z軸の正方向および負方向への力の検出信号、前記各圧力センサ112が検出するY,Z軸の正方向および負方向への力の検出信号、操作部94(把持部100)のX軸周りの回転に応じて前記ポテンショメータ108が検出するX軸周りの正回転方向および負回転方向への検出信号の組み合わせにより、X,Y,Z軸方向および各軸周り方向の6軸方向への操作部94(把持部100)の動作を検出して、操作部94(補助器具30)をX,Y,Z軸方向および各軸周り方向の任意方向に移動することが可能となる。これにより、被補助者の動作に追従して多関節アーム16を自然に動作させることができ、上肢動作補助装置の使用感が高められる。
また、1つのセンサで6軸方向の動作を検出可能な6軸力覚センサに比べて安価な3軸力覚センサ110および圧力センサ112を採用することで、上肢動作補助装置の製造コストを抑制し得ると共に、3軸力覚センサ110や圧力センサ112が損傷したとしても、上肢動作補助装置の修理費用を低廉に抑えることができる。そして、圧力センサ112自体は、耐荷重性に優れているから、操作部94(把持部100)に対して被補助者の意志に反する過大な力が入力されたとしても、各圧力センサ112が損傷するのを防止できる。すなわち、実施例2に係る上肢動作補助装置においても、実施例1と同様に、被補助者の動作に合わせて多関節アーム16を6軸方向に自由に動作させて動作補助し得ると共に、上肢動作補助装置の故障に対する信頼性を向上でき、上肢動作補助装置の導入コストや維持コストを抑制することが可能となる。
〔実施例2の変更例〕
なお、実施例2に係る上肢動作補助装置は、前述した構成に限られず種々の変更が可能である。
(1) 実施例2では、軸状部の外周面に圧力センサを配置するよう構成したが、これに限られるものではない。例えば、実施例1のように軸状部に突出片を形成して、突出片の突出端部に圧力センサを配置して、筒状体の内周面との間で狭圧されるよう構成しても、実施例と同様の作用効果を得ることができる。
(2) 実施例2では、第2の検出手段として、軸状部の周方向に離間する位置に4つの圧力センサを配置したが、これに限られるものではなく、3個以下または5個以上の圧力センサを周方向に離間して配置するようにしてもよい。すなわち、複数の圧力センサにより、把持部をY軸,Z軸方向へ移動させる力を検出するようにしてもよい。なお、周方向に離間する圧力センサは、等間隔に設けられることが望ましいが、不均一に圧力センサを設けてもよい。
(3) 実施例2では、各圧力センサを軸状部に設けるようにしたが、把持部側に圧力センサを設けても同様の作用効果を得ることができる。
次に、実施例3に係る上肢動作補助装置につき説明する。なお、実施例3に係る上肢動作補助装置の基本的構成は、実施例1に係る上肢動作補助装置10の構成と基本的に共通しているので、実施例1に係る上肢動作補助装置10と同一の構成部材については同一の符号を付して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
実施例3に係る上肢動作補助装置10の多関節アーム16を構成する操作アーム26は、図18に示すように、操作部32における軸状部34と把持部44との間に第1および第2バネ部材(付勢部材)120,121が設けられて、把持部44を軸状部34に対して相対的に近接および離間移動することで、第1バネ部材120および第2バネ部材121が弾性変形するよう構成される。ここで、前記第1バネ部材120は、前記軸状部34に形成された第1〜第4突出片36,38,40,42の間に夫々配設されて、該第1バネ部材120の一方の端部が軸状部34の周面に固定されると共に、当該第1バネ部材120の他方の端部が前記把持部44の筒状体46に固定されている。また、前記第1バネ部材120は、前記軸状部34の軸方向(すなわちX軸方向)に離間する複数箇所(実施例3では3箇所)に配設されている(図18(b)参照)。すなわち、実施例3に係る操作アーム26には、軸状部34の軸方向(すなわちX軸方向)に離間する3箇所に、該軸状部34の周方向に離間して4個の第1バネ部材120が夫々設けられて、合計12個の第1バネ部材120により把持部44が軸状部34に対して保持されるようになっている。一方、前記第2バネ部材121は、前記軸状部34における各突出片36,38,40,42の後端部と把持部44(筒状体46)の後支持壁46aとの間、および各突出片36,38,40,42の前端部と把持部44(筒状体46)の前支持壁46bとの間に夫々配設されている。
このような実施例3に係る上肢動作補助装置10では、前記把持部44に外力を付与することなく前記第1バネ部材120が均衡を保った状態において、把持部44が軸状部34に対して略同心となる位置に保持されるよう構成されている。すなわち、図18に示すように、前記各第1バネ部材120が均衡を保った状態では、前記軸状部34における第1〜第4突出片36,38,40,42の突出端部に設けられた第1〜第4Y軸および第1〜第4Z軸圧力センサ56,58,60,62,66,68,70,72までの間隔が同等となるよう前記把持部44(筒状体46)が保持される。従って、把持部44をY軸、Z軸、Y軸周り、Z軸周りの方向に移動した際に、各Y軸およびZ軸圧力センサ56,58,60,62,66,68,70,72が検出するまでの時間を一定にでき、各Y軸およびZ軸圧力センサ56,58,60,62,66,68,70,72による検出にタイムラグが生ずるのを防止し得る。同様に、前記第1バネ部材120を軸状部34の周方向に均等に配置することで、各第1バネ部材120が均衡を保った状態では、前記第2突出片38に対応する第1挟持片46cから第1X軸周り圧力センサ76までの間隔と、第2突出片38に対応する第2挟持片46dから第2X軸周り圧力センサ78までの間隔とが同等となるよう前記把持部44(筒状体46)が保持される。従って、把持部44をX軸周りの正回転方向または負回転方向に移動した際に、第1X軸周り圧力センサ76および第2X軸周り圧力センサ78が検出するまでの時間を一定にでき、X軸周りに回転した際の圧力センサ76,78による検出にタイムラグが生ずるのを防止し得る。
また、前記各第2バネ部材121が均衡を保った状態においては、前記軸状部34における各突出片36,38,40,42の後端部(第1X軸圧力センサ52)から把持部44(筒状体46)の後支持壁46aまでの間隔と、各突出片36,38,40,42の前端部(第2X軸圧力センサ54)から把持部44(筒状体46)の前支持壁46bまでの間隔が同等になるよう構成されている。従って、把持部44をX軸方向に移動した際に、第1X軸圧力センサ52および第2X軸圧力センサ54が検出するまでの時間を一定にでき、検出までのタイムラグが生ずるのも同様に防止される。また、前記第1および第2バネ部材120,121により把持部44を軸状部34に保持したから、把持部44のがたつきが防止され、安定した操作が可能となる。
〔実施例3の変更例〕
なお、実施例3に係る上肢動作補助装置は、前述した構成に限られず種々の変更が可能である。
(1) 実施例3では、各突出片の間に夫々1個の付勢部材を設けるようにしたが、これに限られるものではなく、複数の付勢部材を各突出片の間に設けるようにしてもよい。
(2) 実施例3では、実施例1に係る上肢動作補助装置に基づいて説明したが、実施例2に係る上肢動作補助装置のように軸状部を円筒状に形成して付勢部材を配設する形態も採用できる。同様に、圧力センサと3軸力覚センサを併用する構成に対しても、実施例3のように付勢部材を配設する構成を採用できることは当然である。
(3) 実施例3では、付勢部材としてコイルバネ形態のバネ部材を示したが、これに限られるものではなく、板バネやゴム等、その他弾性変形により付勢力を発現する従来公知の各種部材を採用可能である。
(4) 実施例3に係る上肢動作補助装置に対しても、実施例1および実施例2の変更例として示した各事項を採用できることは当然である。
次に、実施例4に係る上肢動作補助装置につき説明する。なお、実施例4に係る上肢動作補助装置の基本的構成は、実施例1に係る上肢動作補助装置10の構成と基本的に共通しているので、実施例1に係る上肢動作補助装置10同一の構成部材については同一の符号を伏して説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
実施例4に係る上肢動作補助装置10の多関節アーム16を構成する操作アーム26は、実施例3と同様に、操作部32の軸状部34と把持部44との間に第3および第4バネ部材(付勢部材)130,131が設けられて、把持部44を軸状部34に対して相対的に近接および離間移動することで、第3バネ部材130および第4バネ部材131が弾性変形するよう構成される。ここで、前記第3バネ部材130は、図19または図20に示すように、各X軸,Y軸,Z軸圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72と把持部34との間に配設されている。また、前記第4バネ部材131は、第1X軸周り圧力センサ76と第1挟持片46cとの間、および第2X軸周り圧力センサ78と第2挟持片46dとの間に夫々配設される。すなわち、把持部44を軸状部34に対して相対的に近接および離間移動した際に弾性変形した第3および第4バネ部材130,131が対応の各圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78を押圧し、このとき各センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78が検出する力の大きさに応じた検出信号が制御装置14に入力されるよう構成される。
前記第3および第4バネ部材130,131は、図19または図20に示すように、細長の薄いバネ鋼から形成されて弾性変形が可能な板バネであり、一方の端部が前記把持部44または挟持片46cに固定された状態で対応の圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78に接触するようになっている。また、前記各圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78には、対応の第3および第4バネ部材130,131との接触部位に突出部132が設けられており、各バネ部材130,131が対応の圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78に点接触するよう構成されている。これにより、把持部44を軸状部34に対して相対的に近接および離間移動した際に弾性変形された第3および第4バネ部材130,131が対応の圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78を点で押圧し、力の検出精度を高めている。
このような実施例4に係る上肢動作補助装置10では、各Y軸,Z軸圧力センサ56,58,60,62,66,68,70,72と把持部44との間に前記第3バネ部材130を配設したことで、実施例3と同様に、把持部44に外力を付与することなく各第3バネ部材130が均衡を保った状態では、把持部44が軸状部34に対して略同心となる位置に保持される。また同様に、各X軸圧力センサ52,54と把持部44との間に配設された第3バネ部材130が均衡を保つことで、軸状部34における各突出片36,38,40,42の後端部(第1X軸圧力センサ52)から把持部44(筒状体46)の後支持壁46aまでの間隔と、各突出片36,38,40,42の前端部(第2X軸圧力センサ54)から把持部44(筒状体46)の前支持壁46bまでの間隔が同等になるよう構成されている。すなわち、実施例4に係る上肢動作補助装置10においても、把持部44をX軸、Y軸、Z軸、Y軸周り、Z軸周りの方向に移動した際に各圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72が検出するまでの時間を一定にしてタイムラグが生ずるのを防止し得る。
また、前記第1X軸周り圧力センサ76と第1挟持片46cとの間、および第2X軸周り圧力センサ78と第2挟持片46dとの間に夫々配設された第4バネ部材131が均衡を保った状態では、第2突出片38に対応する第1挟持片46cから第1X軸周り圧力センサ76までの間隔と、第2突出片38に対応する第2挟持片46dから第2X軸周り圧力センサ78までの間隔とが同等となるよう把持部44(筒状体46)が保持されるよう構成されている。これにより、把持部44をX軸周りの正回転方向または負回転方向に移動した際に、第1X軸周り圧力センサ76および第2X軸周り圧力センサ78が検出するまでの時間を一定にでき、X軸周りに回転した際の圧力センサ76,78による検出にタイムラグが生ずるのを防止し得る。
そして、図20(b)に示すように、前記把持部44が各方向に移動した際には、第3および第4バネ部材130,131の弾性変形に伴って各圧力センサ52,54,56,58,60,62,66,68,70,72,76,78に力がダイレクトに伝達されるから、該把持部44の微小な移動も適切に検知することができ、検知精度の向上が図られる。また、前記第3および第4バネ部材130,131により把持部44を軸状部34に保持したから、把持部44のがたつきが防止され、安定した操作が可能となる。
〔実施例4の変更例〕
なお、実施例4に係る上肢動作補助装置は、前述した構成に限られず種々の変更が可能である。
(1) 実施例4では、突出部を介して付勢部材を圧力センサに接触するよう構成したが、該付勢部材を圧力センサに対して直接接触させるよう構成してもよい。
(2) 実施例4では、実施例1に係る上肢動作補助装置に基づいて説明したが、実施例2に係る上肢動作補助装置のように軸状部を円筒状に形成して付勢部材を配設する形態も採用できる。同様に、圧力センサと3軸力覚センサを併用する構成に対しても、実施例4のように付勢部材を配設する構成を採用できることは当然である。
(3) 実施例4では、付勢部材として板バネ形態のバネ部材を示したが、これに限られるものではなく、コイルバネやゴム等、その他弾性変形により付勢力を発現する従来公知の各種部材を採用可能である。
(4) 実施例4に係る上肢動作補助装置に対しても、実施例1〜3の変更例として示した各事項を採用できることは当然である。
14 制御装置(制御手段)
16 多関節アーム
32 操作部
34 軸状部
44 把持部
50 第1の検出手段
52 第1X軸圧力センサ
54 第2X軸圧力センサ
56 第1Y軸圧力センサ
58 第2Y軸圧力センサ
60 第1Z軸圧力センサ
62 第2Z軸圧力センサ
64 第2の検出手段
66 第3Y軸圧力センサ
68 第4Y軸圧力センサ
70 第3Z軸圧力センサ
72 第4Z軸圧力センサ
74 第3の検出手段
76 第1X軸周り圧力センサ
78 第2X軸周り圧力センサ
92 アーム本体
94 操作部
96 軸状部
100 把持部
108 ポテンショメータ(第3の検出手段、位置検出センサ)
110 3軸力覚センサ(第1の検出手段)
112 圧力センサ(第2の検出手段)
120 第1バネ部材(付勢部材)
121 第2バネ部材(付勢部材)
130 第3バネ部材(付勢部材)
131 第4バネ部材(付勢部材)

Claims (5)

  1. 被補助者が把持操作可能な操作部を有する多関節アームを備え、該操作部に対する操作に応じて多関節アームを三次元動作することで被補助者の上肢動作を補助する上肢動作補助装置であって、
    前記操作部に設けられ、該操作部に沿うX軸方向、該X軸に直交するY軸方向、X―Y軸に直交するZ軸方向の夫々への操作部の移動を検出可能な第1の検出手段と、
    前記操作部に前記第1の検出手段とX軸方向に離間するよう設けられ、前記Y軸方向およびZ軸方向への操作部の移動を検出可能な第2の検出手段と、
    前記操作部に設けられ、X軸の軸周りへの操作部の回転を検出可能な第3の検出手段と、
    前記第1〜第3の検出手段に接続されて、該第1〜第3の検出手段から入力される検出信号に基づいて前記多関節アームを駆動制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、
    前記操作部のX軸方向への移動により前記第1の検出手段から入力される検出信号に基づいて、該X軸方向へ操作部を移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記操作部のY軸方向への移動により前記第1の検出手段および第2の検出手段から入力される検出信号に基づいて、該Y軸方向およびZ軸周りへ操作部を移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記操作部のZ軸方向への移動により前記第1の検出手段および第2の検出手段から入力される検出信号に基づいて、該Z軸方向およびY軸周りへ操作部を移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記操作部のX軸周りへの移動により前記第3の検出手段から入力される検出信号に基づいて、該X軸周りへ操作部を回転させるよう前記多関節アームを駆動制御する
    ことを特徴とする上肢動作補助装置。
  2. 前記操作部は、前記多関節アームを構成する操作アームに設けられた軸状部と、該軸状部に外挿されて被補助者が把持操作可能な把持部とから構成されて、該軸状部と把持部との間に前記第1〜第3の検出手段が配設され、
    前記第1の検出手段は、前記把持部をX軸の正方向へ移動させる力を検出する第1X軸圧力センサと、前記把持部をX軸の負方向へ移動させる力を検出する第2X軸圧力センサと、前記把持部をY軸の正方向へ移動させる力を検出する第1Y軸圧力センサと、前記把持部をY軸の負方向へ移動させる力を検出する第2Y軸圧力センサと、前記把持部をZ軸の正方向へ移動させる力を検出する第1Z軸圧力センサと、前記把持部をZ軸の負方向へ移動させる力を検出する第2Z軸圧力センサとからなり、
    前記第2の検出手段は、前記把持部をY軸の正方向へ移動させる力を検出する第3Y軸圧力センサと、前記把持部をY軸の負方向へ移動させる力を検出する第4Y軸圧力センサと、前記把持部をZ軸の正方向へ移動させる力を検出する第3Z軸圧力センサと、前記把持部をZ軸の負方向へ移動させる力を検出する第4Z軸圧力センサとからなり、
    前記第3の検出手段は、前記把持部をX軸周りの正回転方向へ移動させる力を検出する第1X軸周り圧力センサと、前記把持部をX軸周りの負回転方向へ移動させる力を検出する第2X軸周り圧力センサとからなり、
    前記制御手段は、
    前記第1および第2X軸圧力センサから入力される検出信号に基づいて、前記操作部をX軸方向に移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記第1〜第4Y軸圧力センサから入力される検出信号に基づいて、前記操作部をY軸方向およびZ軸周りに移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記第1〜第4Z軸圧力センサから入力される検出信号に基づいて、前記操作部をZ軸方向およびY軸周りに移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記第1および第2X軸周り圧力センサから入力される検出信号に基づいて、前記操作部をX軸周りに回転させるよう前記多関節アームを駆動制御するよう構成される請求項1記載の上肢動作補助装置。
  3. 前記操作部は、前記多関節アームのアーム本体と一体的に設けられた軸状部と、該軸状部に外挿されて被補助者が把持操作可能な把持部とから構成されて、
    前記第1の検出手段は、入力軸が前記軸状部に連結されて前記把持部をX,Y,Z軸方向へ移動させる力を検出する3軸力覚センサから構成され、
    前記第2の検出手段は、前記軸状部と把持部との間に、該軸状部の周方向に離間して設けられて、該把持部をY軸,Z軸方向へ移動させる力を検出する複数の圧力センサから構成され、
    前記第3の検出手段は、前記軸状部の回転位置を検出する位置検出センサから構成され、
    前記制御手段は、
    前記3軸力覚センサから入力されるX軸方向へ作用する力の検出信号に基づいて、前記操作部をX軸方向に移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記3軸力覚センサから入力されるY軸方向へ作用する力の検出信号と、前記圧力センサから入力されるY軸方向へ作用する力の検出信号とに基づいて、前記操作部をY軸方向およびZ軸周りに移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記3軸力覚センサから入力されるZ軸方向へ作用する力の検出信号と、前記圧力センサから入力されるZ軸方向へ作用する力の検出信号とに基づいて、前記操作部をZ軸方向およびY軸周りに移動させるよう前記多関節アームを駆動制御し、
    前記位置検出センサから入力されるX軸周りへ回転変位する検出信号に基づいて前記操作部をX軸周りに回転させるよう前記多関節アームを駆動制御するよう構成される請求項1記載の上肢動作補助装置。
  4. 前記軸状部および前記把持部の間には、軸状部に対する把持部の相対的な近接移動により弾性変形される付勢部材が設けられ、
    前記各付勢部材が均衡を保った均衡状態では、該均衡状態から前記軸状部に対して把持部が相対的に近接移動されて前記各圧力センサで力を検出するまでの検出距離を同等になるよう該軸状部に対して把持部が保持される請求項2または3記載の上肢動作補助装置。
  5. 前記付勢部材は、前記各圧力センサに接触した状態で設けられて、
    前記軸状部に対する前記把持部の近接移動時に弾性変形した前記付勢部材が対応の圧力センサを押圧するよう構成された請求項4記載の上肢動作補助装置。
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