JPWO2010095743A1 - 表示素子、及び電気機器 - Google Patents
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Abstract
上部基板(第1の透明基板)(5)と下部基板(第2の透明基板)(6)との間に形成された表示用空間(K)の内部に伸縮変形可能に封入されたソフトマテリアル(23)と、上部基板(5)側及び下部基板(6)側にそれぞれ設けられた対向電極(第2の電極)(22)及び画素電極(第1の電極)(21)を備えた表示素子(2)であって、画素電極(21)及び対向電極(22)の間に生じた電界に応じて、ソフトマテリアル(23)を伸縮変形させ、ソフトマテリアル(23)と上部基板(5)側及び下部基板(6)側の各接触面積を変化させることにより、表示面側の表示色を変更する。
Description
本発明は、液晶エラストマーなどのソフトマテリアルに対して、電圧印加を行うことにより、表示色を変更可能に構成された表示素子、及びこれを用いた電気機器に関する。
近年、例えば液晶表示装置は、在来のブラウン管に比べて薄型、軽量などの特長を有するフラットパネルディスプレイとして、液晶テレビ、モニター、携帯電話などに幅広く利用されている。このような液晶表示装置では、液晶層への印加電圧に応じて当該液晶層の光学的異方性を変化させることにより、光透過率を変化させて、文字や画像等の情報の表示が行われる。また、液晶表示装置では、表示に利用される、液晶層への入射光に応じて、透過型、反射型、及び半透過型の主に3つのタイプに分類される。
すなわち、透過型液晶表示装置では、液晶層が設けられた液晶表示素子の裏面(非表示面)側に照明装置(バックライト装置)が配置されており、その照明装置からの光が液晶表示素子を透過することで表示情報がユーザーに視認される。また、反射型液晶表示装置では、前面からの入射光が液晶表示素子によって反射されることにより、表示情報がユーザーに視認される。
また、半透過型液晶表示装置は、その使用環境に応じて透過型または反射型のいずれかの液晶表示装置と同様に機能するようになっている。具体的には、半透過型液晶表示装置は、外部から入射する光が強い環境下では反射型液晶表示装置と同様に、その外部光を反射することで表示が行われる。一方、外部から入射する光が弱い環境下では、液晶表示素子の裏面側に付設された照明装置が点灯されて、透過型液晶表示装置と同様に、当該照明装置からの光を用いて表示が行われる。さらに、半透過型液晶表示装置には、外部からの入射光の強さに関わらず、透過型モード及び反射型モードの2つのモードで同時に表示を行わせるものもある。
また、従来の液晶表示装置では、例えば下記特許文献1に記載されているように、液晶表示素子は、液晶層と、これを狭持する一対の透明基板と、これら一対の透明基板を狭持するように設けられるとともに、透過軸が互いにクロスニコルに配置された一対の偏光板を備えている。そして、液晶表示素子では、液晶層によって非表示面側の偏光板を介して入射された上記照明装置からの光の偏光状態が変調され、かつ、表示面側の偏光板を通過する光量が制御されることにより、所望画像が表示される。
しかしながら、上記のような従来の液晶表示装置では、その液晶表示素子に一対の偏光板を設けていたので、表示に利用する光、つまり照明装置からの光や外光の利用効率が著しく低く、光利用効率を向上させ難いという問題点があった。さらに、従来の液晶表示装置では、視野角特性が生じて、表示品位の低下を招くことがあった。
上記の課題を鑑み、本発明は、表示に利用する光の利用効率を向上させることができる表示品位に優れた表示素子、及びこれを用いた電気機器を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明にかかる表示素子は、表示面側に設けられた第1の透明基板と、
所定の表示用空間が前記第1の透明基板との間に形成されるように、当該第1の透明基板の非表示面側に設けられた第2の透明基板と、
前記第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に設けられた第1の電極及び第2の電極と、
前記第1及び第2の電極の間に電界が生じるように、前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極に電圧を印加する電圧印加部と、
前記表示用空間の内部に伸縮変形可能に封入されるとともに、前記第1及び第2の電極の間に電界が生じたときに、その生じた電界に応じて、前記第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に対して接触または離間するように伸縮変形するソフトマテリアルと、
外部から指示信号が入力されるとともに、入力された指示信号に基づいて、前記電圧印加部の駆動制御を行う制御部を備え、
前記制御部は、前記ソフトマテリアルを伸縮変形させて当該ソフトマテリアルと前記第1及び第2の透明基板側との各接触面積を変化させることにより、前記表示面側の表示色を変更することを特徴とするものである。
所定の表示用空間が前記第1の透明基板との間に形成されるように、当該第1の透明基板の非表示面側に設けられた第2の透明基板と、
前記第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に設けられた第1の電極及び第2の電極と、
前記第1及び第2の電極の間に電界が生じるように、前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極に電圧を印加する電圧印加部と、
前記表示用空間の内部に伸縮変形可能に封入されるとともに、前記第1及び第2の電極の間に電界が生じたときに、その生じた電界に応じて、前記第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に対して接触または離間するように伸縮変形するソフトマテリアルと、
外部から指示信号が入力されるとともに、入力された指示信号に基づいて、前記電圧印加部の駆動制御を行う制御部を備え、
前記制御部は、前記ソフトマテリアルを伸縮変形させて当該ソフトマテリアルと前記第1及び第2の透明基板側との各接触面積を変化させることにより、前記表示面側の表示色を変更することを特徴とするものである。
上記のように構成された表示素子では、第1及び第2の透明基板の間に、所定の表示用空間が形成されるとともに、上記ソフトマテリアルが表示用空間の内部に伸縮変形可能に封入されている。また、制御部は、ソフトマテリアルを伸縮変形させて当該ソフトマテリアルと第1及び第2の透明基板側との各接触面積を変化させることにより、表示面側の表示色を変更する。これにより、上記従来例と異なり、偏光板を用いることなく、表示を行うことができる表示素子を構成することができる。従って、表示に利用する光の利用効率を向上させることができる表示品位に優れた表示素子を構成することができる。
また、上記表示素子において、前記表示面側には、複数の画素領域がマトリクス状に設けられ、
前記複数の各画素領域では、前記第1の電極が前記第1及び第2の透明基板の一方側に設けられるとともに、前記第2の電極が前記第1及び第2の透明基板の他方側に設けられてもよい。
前記複数の各画素領域では、前記第1の電極が前記第1及び第2の透明基板の一方側に設けられるとともに、前記第2の電極が前記第1及び第2の透明基板の他方側に設けられてもよい。
この場合、複数の各画素領域において、ソフトマテリアルは第1及び第2の透明基板に垂直な方向に生じた縦電界に応じて、伸縮変形されることとなり、画素領域毎に、表示面側の表示色を変更することができる。
また、上記表示素子において、前記表示面側には、複数の画素領域がマトリクス状に設けられ、
前記複数の各画素領域では、前記第1及び第2の電極が前記第1及び第2の透明基板の一方側に設けられてもよい。
前記複数の各画素領域では、前記第1及び第2の電極が前記第1及び第2の透明基板の一方側に設けられてもよい。
この場合、複数の各画素領域において、ソフトマテリアルは第1及び第2の透明基板に平行な方向に生じた横電界に応じて、伸縮変形されることとなり、画素領域毎に、表示面側の表示色を変更することができる。
また、上記表示素子において、前記第1及び第2の透明基板の一方側には、複数のデータ配線及び複数の走査配線がマトリクス状に設けられ、
前記複数の各画素領域は、前記データ配線と前記走査配線との交差部単位に設けられ、かつ、前記データ配線と前記走査配線との交差部の近傍には、前記第1の電極に接続されたスイッチング素子が画素領域単位に設置され、
前記電圧印加部として、前記制御部からの指示信号に応じて、前記データ配線に対し電圧信号を出力するデータ配線駆動回路が用いられていることが好ましい。
前記複数の各画素領域は、前記データ配線と前記走査配線との交差部単位に設けられ、かつ、前記データ配線と前記走査配線との交差部の近傍には、前記第1の電極に接続されたスイッチング素子が画素領域単位に設置され、
前記電圧印加部として、前記制御部からの指示信号に応じて、前記データ配線に対し電圧信号を出力するデータ配線駆動回路が用いられていることが好ましい。
この場合、優れた表示品位を有するマトリクス駆動方式の表示素子を構成することができる。
また、上記表示素子において、前記ソフトマテリアルは、前記第1及び第2の透明基板の一方側に接触するように、前記表示用空間の内部に封入されていることが好ましい。
この場合、上記電界が生じたときに、ソフトマテリアルは第1及び第2の透明基板の他方側に接触させ易くすることができ、表示面側の表示色を容易に変更させることができる。
また、上記表示素子において、前記ソフトマテリアルでは、前記第1及び第2の電極の間に電界が生じていないときでの形状が、前記第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に対して、突出する頂部を有する多角柱状に構成されていることが好ましい。
この場合、ソフトマテリアルにおいて、第1及び第2の各透明基板との接触面積の増加率を容易に変更させることが可能となり、高精細な階調表示を容易に行うことができる。
また、上記表示素子において、前記表示用空間の内部には、前記ソフトマテリアルと互いに混じり合わない絶縁性流体が当該表示用空間の内部を移動可能に封入されていることが好ましい。
この場合、ソフトマテリアルの伸縮変形の速度を容易に高めることができ、表示面側の表示色の変更速度も容易に向上させることができる。
また、上記表示素子において、前記ソフトマテリアルとして、正の誘電率異方性を有する液晶エラストマーが用いられてもよい。
この場合、ノーマリーブラックモードまたはノーマリーホワイトモードの表示素子を構成することができる。
また、上記表示素子において、前記ソフトマテリアルとして、負の誘電率異方性を有する液晶エラストマーが用いられてもよい。
この場合、ノーマリーブラックモードまたはノーマリーホワイトモードの表示素子を構成することができる。
また、本発明の電気機器は、文字及び画像を含んだ情報を表示する表示部を備えた電気機器であって、
前記表示部に、上記いずれかの表示素子を用いたことを特徴とするものである。
前記表示部に、上記いずれかの表示素子を用いたことを特徴とするものである。
上記のように構成された電気機器では、表示に利用する光の利用効率を向上させることができる表示品位に優れた表示素子が表示部に用いられているので、消費電力の少ない高性能な電気機器を構成することができる。
本発明によれば、表示に利用する光の利用効率を向上させることができる表示品位に優れた表示素子、及びこれを用いた電気機器を提供することが可能となる。
以下、本発明の表示素子、及び電気機器の好ましい実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明では、本発明を透過型の表示装置に適用した場合を例示して説明する。また、各図中の構成部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各構成部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる表示素子及び表示装置を説明する断面図である。図において、本実施形態の表示装置1には、図の上側が視認側(表示面側)として設置される表示部としての本発明の表示素子2と、表示素子2の非表示面側(図の下側)に配置されて、当該表示素子2を照明する照明光を発生する照明装置3とが設けられている。表示素子2は、後に詳述するように、表示面側において、マトリクス状の複数の画素領域が設けられた矩形状の表示パネルを構成しており、表示素子2では、各画素領域において、照明装置3からの照明光を透過または遮断することにより、表示面側の表示色を白色または黒色とすることができるよう構成されている。
図1は、本発明の第1の実施形態にかかる表示素子及び表示装置を説明する断面図である。図において、本実施形態の表示装置1には、図の上側が視認側(表示面側)として設置される表示部としての本発明の表示素子2と、表示素子2の非表示面側(図の下側)に配置されて、当該表示素子2を照明する照明光を発生する照明装置3とが設けられている。表示素子2は、後に詳述するように、表示面側において、マトリクス状の複数の画素領域が設けられた矩形状の表示パネルを構成しており、表示素子2では、各画素領域において、照明装置3からの照明光を透過または遮断することにより、表示面側の表示色を白色または黒色とすることができるよう構成されている。
また、表示素子2は、後述のソフトマテリアルを含んだソフトマテリアル層4と、ソフトマテリアル層4を狭持する上部基板5及び下部基板6を備えている。上部基板5及び下部基板6は、例えば透明なガラス基板により構成されており、それぞれ第1及び第2の透明基板として用いられている。また、表示素子2には、フレキシブルプリント回路基板7と、このフレキシブルプリント回路基板7に接続されたプリント回路基板8とが設けられている。フレキシブルプリント回路基板7には、ソフトマテリアル層4を画素単位に駆動するドライバとしてのソースドライバ18が実装されている。また、プリント回路基板8には、後述のパネル制御部が電気的に接続されており、当該パネル制御部によってソースドライバ18の駆動制御が行われるようになっている。
照明装置3には、図の上側(表示素子2側)が開口した有底状のシャーシ9と、シャーシ9の表示素子2側に設置された枠状のフレーム10とが設けられている。また、シャーシ9及びフレーム10は、金属または合成樹脂によって構成されており、フレーム10の上方に表示素子2が設置された状態で、断面L字状のベゼル11にて狭持されている。具体的にいえば、シャーシ9は、光源としての後述の冷陰極蛍光管を収容する照明装置3の筐体である。また、ベゼル11は、表示素子2を収納するためのものであり、フレーム10との間で表示素子2を狭持した状態で、当該ベゼル11はシャーシ9及びフレーム10と互いに組み付けられている。そして、照明装置3は、表示素子2に組み付けられ、当該照明装置3からの照明光が表示素子2に入射される透過型の表示装置1として一体化されている。
また、照明装置3は、シャーシ9の開口部を覆うように設置された拡散板12と、拡散板12の上方で表示素子2側に設置された光学シート14と、シャーシ9の内面に設けられた反射シートHとを備えている。また、照明装置3では、複数、例えば6本の冷陰極蛍光管16がシャーシ9の内部で表示素子2の下方側に設けられており、直下型の照明装置3を構成している。そして、照明装置3では、各冷陰極蛍光管16からの光が表示素子2に対向配置される照明装置3の発光面から上記照明光として出射されるようになっている。
尚、上記の説明では、直下型の照明装置3を用いた構成について説明したが、本実施形態はこれに限定されるものではなく、導光板を有するエッジライト型の照明装置を用いてもよい。また、冷陰極蛍光管以外の熱陰極蛍光管やLEDなどの他の光源を有する照明装置も用いることができる。
拡散板12は、例えば厚さ2mm程度の長方形状の合成樹脂またはガラス材を用いて構成されており、冷陰極蛍光管16からの光を拡散して、光学シート14側に出射する。また、拡散板12は、その四辺側がシャーシ9の上側に設けられた枠状の表面上に載置されており、弾性変形可能な押圧部材13を介在させてシャーシ9の当該表面とフレーム10の内面とで狭持された状態で照明装置3の内部に組み込まれている。さらに、拡散板12では、その略中央部がシャーシ9内部に設置された透明な支持部材(図示せず)にて支えられており、シャーシ9の内側に撓むのが防がれている。
また、拡散板12は、シャーシ9と押圧部材13との間で移動可能に保持されており、冷陰極蛍光管16の発熱やシャーシ9の内部の温度上昇などの熱の影響により、当該拡散板12に伸縮(塑性)変形が生じたときでも、押圧部材13が弾性変形することにて当該塑性変形が吸収されて、冷陰極蛍光管16の光の拡散性を極力低下しないようになっている。
光学シート14には、例えば厚さ0.5mm程度の合成樹脂フィルムにより構成された集光シートが含まれており、表示素子2への上記照明光の輝度を上昇させるように構成されている。また、光学シート14には、表示素子2の表示面での表示品位の向上を行うためなどのプリズムシートなどの公知の光学シート材が必要に応じて適宜積層されるようになっている。そして、光学シート14は、拡散板12から出射された光を、所定の輝度(例えば、10000cd/m2)以上で、かつ、均一な輝度を有する面状光に変換し照明光として表示素子2側に入射させるように構成されている。
また、光学シート14は、例えば表示装置1の実使用時に上側となる、図1の左端辺側の中央部に、同図の左側に突出した突出部が形成されている。そして、光学シート14では、上記突出部だけが弾性材15を介在させてフレーム10の内面と押圧部材13とで狭持されており、当該光学シート14は、照明装置3の内部に伸縮可能な状態で組み込まれている。これにより、光学シート14では、冷陰極蛍光管16の発熱などの上記の熱の影響により、伸縮(塑性)変形が生じたときでも、上記突出部を基準とした自由な伸縮変形が可能となり、シワや撓みなどが当該光学シート14に発生するのが極力防がれるように構成されている。この結果、表示装置1では、光学シート14の撓み等に起因して、輝度ムラなどの表示品位の低下が表示素子2の表示面に発生するのを極力防止できるようになっている。
各冷陰極蛍光管16には、直管状のものが用いられており、その両端部に設けられた電極部(図示せず)がシャーシ9の外側にて支持されている。また、各冷陰極蛍光管16には、直径3.0〜4.0mm程度の発光効率に優れた細管化されたものが使用されており、各冷陰極蛍光管16は、図示しない光源保持具によって拡散板12及び反射シートHとの各間の距離を所定距離に保たれた状態で、シャーシ9の内部に保持されている。
反射シートHは、例えば厚さ0.2〜0.5mm程度のアルミニウムや銀などの光反射率の高い金属薄膜により構成されており、冷陰極蛍光管16の光を拡散板12に向かって反射する反射板として機能するようになっている。これにより、照明装置3では、冷陰極蛍光管16から発光された光を拡散板12側に効率よく反射して当該光の利用効率及び拡散板12での輝度を高めることができる。なお、この説明以外に、上記金属薄膜に代えて、合成樹脂製の反射シート材を使用したり、例えばシャーシ9の内面に光反射率の高い白色等の塗料を塗布することによって当該内面を反射板として機能させたりすることもできる。
次に、図2及び図3も参照して、本実施形態の表示素子2について具体的に説明する。
図2は、上記表示素子の概略構成を説明する平面図である。図3(a)は上記表示素子の要部構成を示す断面図であり、図3(b)は図3(a)に示したソフトマテリアルを示す斜視図である。
まず、図2を使用して、本実施形態の表示素子2の全体的な構成について具体的に説明する。
図2において、パネル制御部17は、外部から指示信号が入力されるとともに、入力された指示信号に基づいて、電圧印加部としてのソースドライバ18の駆動制御を行う制御部を構成している。すなわち、パネル制御部17には、表示装置1の外部から映像信号(指示信号)が入力されるようになっている。また、パネル制御部17は、入力された映像信号に対して所定の画像処理を行ってソースドライバ18及びゲートドライバ19への各指示信号を生成する画像処理部17aと、入力された映像信号に含まれた1フレーム分の表示データを記憶可能なフレームバッファ17bとを備えている。そして、パネル制御部17が、入力された映像信号に応じて、ソースドライバ18及びゲートドライバ19の駆動制御を行うことにより、その映像信号に応じた情報が表示素子2に表示される。
ソースドライバ18は、上述したように、フレキシブルプリント回路基板7に実装されており、後述の画素電極(第1の電極)に対して、電圧を印加する電圧印加部を構成している。同様に、ゲートドライバ19は、図示しないフレキシブルプリント回路基板に実装されている。また、これらのソースドライバ18及びゲートドライバ19は、表示素子2の有効表示領域(表示面)A内に設けられた複数の画素領域Pを画素単位に駆動する駆動回路であり、ソースドライバ18及びゲートドライバ19には、複数のソース配線S1〜SM(Mは、2以上の整数、以下、“S”にて総称する。)及び複数のゲート配線G1〜GN(Nは、2以上の整数、以下、“G”にて総称する。)がそれぞれ接続されている。
また、ソース配線S及びゲート配線Gは、それぞれデータ配線及び走査配線を構成している。また、これらのソース配線S及びゲート配線Gは、少なくとも有効表示領域A内において、マトリクス状に配列されており、当該マトリクス状に区画された各領域には、上記複数の各画素領域Pが形成されている。すなわち、表示素子2では、複数の各画素領域Pは、ソース配線Sとゲート配線Gとの交差部単位に設けられている。また、表示素子2では、ソース配線Sとゲート配線Gとの交差部の近傍には、スイッチング素子としての薄膜トランジスタ(TFT)20が画素領域P単位に設けられている。
具体的にいえば、各ゲート配線Gには、薄膜トランジスタ20のゲートが接続されている。一方、各ソース配線Sには、薄膜トランジスタ20のソースが接続されている。また、各薄膜トランジスタ20のドレインには、画素毎に設けられた第1の電極としての画素電極21が接続されている。また、各画素では、第2の電極としての対向電極22が上記ソフトマテリアル層4を間に挟んだ状態で画素電極21に対向するように構成されている(詳細は後述)。そして、ゲートドライバ19は、画像処理部17aからの指示信号に基づいて、ゲート配線Gに対して、対応する薄膜トランジスタ20のゲートをオン状態にするゲート信号を順次出力する。一方、ソースドライバ18は、パネル制御部17からの指示信号に応じて、ソース配線Sに対し電圧信号を出力するデータ配線駆動回路として機能するようになっている。すなわち、ソースドライバ18は、画像処理部17aからの指示信号に基づいて、表示画像の輝度(階調)に応じた電圧信号(階調電圧)を対応するソース配線Sに出力する。
尚、上記の説明では、スイッチング素子に薄膜トランジスタ20を使用した場合について説明したが、本発明のスイッチング素子はこれに限定されるものではなく、電界効果トランジスタなどの他の3端子あるいは薄膜ダイオードなどの2端子のスイッチング素子を使用することもできる。
次に、図3を用いて、本実施形態の表示素子2における、画素領域Pでの具体的な構成について説明する。
図3(a)に示すように、表示素子2では、所定の表示用空間Kが、表示面側及び非表示面側にそれぞれ設けられた上部基板(第1の透明基板)5及び下部基板(第2の透明基板)6の間に形成されている。この表示用空間Kの内部には、ソフトマテリアル層4に含まれたソフトマテリアル23と黒インク24とが封入されている。つまり、表示素子2では、複数の各画素領域Pは、隣接する2本のソース配線S及び隣接する2本のゲート配線Gによって区画される領域で規定されており、複数の各画素領域Pでは、ソフトマテリアル23が表示用空間Kの内部で伸縮変形可能に封入されている。
また、図3(a)に示すように、上部基板5の表示用空間K側の表面には、対向電極(第2の電極)22が設けられている。一方、下部基板6の表示用空間K側の表面には、透明な絶縁膜25、及び画素電極(第1の電極)21が順次設けられている。画素電極21及び対向電極22は、ITO膜などの透明電極により構成されている。また、画素電極21は、薄膜トランジスタ20を介して、例えば図3(a)の左側のソース配線Sに接続されており、ソースドライバ18から電圧が印加されて、対向電極22との間で縦方向(上部基板5及び下部基板6に垂直な方向)の電界(縦電界)を生じるように構成されている。
ソフトマテリアル23には、無色透明なポジ型の液晶エラストマーが用いられており、ソフトマテリアル23は、画素電極21と対向電極22との間に生じた電界に応じて、図3(a)に示す状態から厚さ方向(つまり、上部基板5及び下部基板6に垂直な方向)に伸縮変形するようになっている(詳細は後述。)。また、このソフトマテリアル23は、図3(b)に示すように、上記電界が生じていないときでの形状が半楕円柱状で、下部基板6側の画素電極21に接触するように、表示用空間Kの内部に封入されている。
また、黒インク24には、例えば側鎖高級アルコール、側鎖高級脂肪酸、アルカン炭化水素、シリコーンオイル、マッチングオイルから選択された1種または複数種からなる無極性(非導電性)のオイルが用いられており、黒インク24は、黒色の顔料や染料などが添加されることによって黒色に着色されている。また、黒インク24は、ソフトマテリアル23の伸縮変形に伴って、表示用空間Kの内部を移動するようになっている。さらに、本実施形態の表示素子2では、図3(a)に示すように、画素電極21と対向電極22との間に生じた電界が生じていないときでは、表示面側(上部基板5側)からみて黒インク24がソフトマテリアル23を覆うように構成されている。すなわち、本実施形態の表示素子2では、電圧オフ時に黒色表示が行われる、いわゆるノーマリーブラックモードの表示素子が構成されている。
ここで、図4〜図6も参照して、本実施形態の表示素子2の動作について具体的に説明する。
図4は上記表示素子の動作例を説明する断面図であり、図4(a)〜図4(c)はそれぞれ電圧オフ時、中間電圧印加時、及び電圧オン時における、上記表示素子の要部構成を示す断面図である。図5(a)及び図5(b)はそれぞれ電圧オフ時及び電圧オン時における、上記ソフトマテリアルの具体的なマクロ伸縮挙動を説明する図である。図6(a)及び図6(b)はそれぞれ電圧オフ時及び電圧オン時における、上記ソフトマテリアルの具体的なミクロ伸縮挙動を説明する図である。
まず、図4を用いて、本実施形態の表示素子2における、画素領域Pでの具体的な動作例について説明する。
図4(a)に示すように、本実施形態の表示素子2では、電圧オフ時であるとき、つまり画素電極21に対して、ソースドライバ18内に設けられた上記電圧印加部を実質的に構成する電源Vから電圧が印加されていないときでは、ソフトマテリアル23は、表示用空間Kの内部に封入された初期状態から伸縮変形せずに、当該初期状態の形状で維持される。この結果、本実施形態の表示素子2では、図4(a)に示すように、表示面側(上部基板5側)からみて黒インク24がソフトマテリアル23を覆った状態となり、冷陰極蛍光管16の照明光が黒インク24によって遮光されて、表示面側の表示色は黒色表示となる。
また、図4(b)において、電源Vが映像信号の階調に応じた中間的な(階調)電圧を画素電極21に対して印加すると、画素電極21と対向電極22との間に、印加電圧に応じた電界が発生する。この結果、ソフトマテリアル23は、図4(b)に示すように、発生した電界に応じて、上部基板5側に対して接触するように上記厚さ方向に伸縮変形して、先端部が上部基板5側の画素電極21に接触する。これにより、本実施形態の表示素子2では、冷陰極蛍光管16の照明光が下部基板6、絶縁膜25、画素電極21、ソフトマテリアル23、対向電極22、及び上部基板5を順次透過して、外部に出射される。また、このとき、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル23の上部基板5側との接触面積が、後述の最大電圧を印加したときに比べて、小さいため、表示面側の表示色は、印加電圧に応じた黒色と白色の中間調の色、つまり、灰色の表示となる。
また、図4(c)において、電源Vが映像信号の階調に応じて、最大電圧を画素電極21に対して印加すると、画素電極21と対向電極22との間に、最大の印加電圧に応じた電界が発生する。この結果、ソフトマテリアル23は、図4(c)に示すように、発生した電界に応じて、上部基板5側に対して接触するように上記厚さ方向に最大限に伸縮変形して、先端部が上部基板5側の画素電極21に最大限に接触する。これにより、本実施形態の表示素子2では、冷陰極蛍光管16の照明光が下部基板6、絶縁膜25、画素電極21、ソフトマテリアル23、対向電極22、及び上部基板5を順次透過して、外部に出射される。また、このとき、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル23の上部基板5側との接触面積が、最も大きくなるため、表示面側の表示色は、完全な白色表示となる。また、この電源Vから画素電極21に印加される最大電圧の具体的な値は、例えば数V〜数十Vの交流電圧値である。
尚、上記の説明では、ソースドライバ18に設けた電源Vから画素電極21に対して、交流電圧を印加する場合について説明したが、本実施形態の表示素子2は画素電極(第1の電極)21と対向電極(第2の電極)22との間に電界を発生できるものであればこれに限定されるものではなく、画素電極21及び対向電極22の双方の電極に対して、電圧を適宜印加する構成でもよい。
次に、図5及び図6も参照して、ソフトマテリアル23の具体的なマクロ伸縮挙動及びミクロ伸縮挙動について、それぞれ具体的に説明する。
図5(a)及び図5(b)において、本実施形態の表示素子2では、画素電極(第1の電極)21と対向電極(第2の電極)22とを互いに対向して配置することにより、上記縦電界(図のZ方向に平行な電界)を発生可能に構成されている。そして、本実施形態の表示素子2では、画素電極21と対向電極22との間に、ポジ型の液晶エラストマー26を用いたソフトマテリアル23が封入されている。
具体的にいえば、ソフトマテリアル23では、図5(a)の電圧オフ時において、液晶エラストマー26は、X方向に平行となるように、例えば水平配向膜(図示せず)を介して、ラビングまたは光配向などにより水平配向されている。そして、電圧が印加されると、ソフトマテリアル23では、図5(b)に示すように、液晶エラストマー26は、電界方向であるZ方向に伸びる。すなわち、図5(b)に示すように、ソフトマテリアル23では、電圧オフ時に比べて、Z方向の寸法がΔだけ加算され、かつ、X方向の寸法がΔだけ減算されるように、当該ソフトマテリアル23は伸縮変形する。また、この電圧オフ時と電圧オン時とでは、液晶エラストマー26では、その体積は変化していない。さらに、液晶エラストマー26では、Y方向は電界による再配向に関わらないため、当該Y方向での変形は生じない。
より詳細にいえば、図6(a)及び図6(b)に示すように、液晶エラストマー26には、低分子液晶26a(図にドットにて図示)と、液晶性主鎖26b1及び液晶性側鎖26b2を有する光重合液晶性モノマー26bと、光重合液晶性モノマー26bどうしを繋ぐ架橋剤26c(図にハッチにて図示)とが含まれており、液晶エラストマー26は、光重合液晶性モノマー26bを低分子液晶26aで膨潤させることによって構成されている。尚、低分子液晶26aの具体的な材料は、例えば6OCB(4’-(pentyloxy)-4-biphenylcarbonitrile)または5CB(4’-Pentyl-4-biphenylcarbonitrile)である。また、光重合液晶性モノマー26bの具体的な材料は、例えば6-4-(4-Cyanophenyl)phenoxyl methacrylateである。さらに、架橋剤26cの具体的な材料は、例えば1,6−ヘキサンジオールジアクリラート(1,6-hexanediol diacrylate)である。
そして、図6(a)の電圧オフ時では、液晶エラストマー26において、低分子液晶26aと液晶性側鎖26b2が上記X方向(配向方向)に平行となるように配向されている。一方、図6(b)の電圧オン時では、液晶エラストマー26において、低分子液晶26aと液晶性側鎖26b2が電界方向に再配向され、かつ、液晶性主鎖26b1が電界方向に沿うように伸縮される。この結果、ソフトマテリアル23では、図5(b)に示したように、電圧オン時では、液晶エラストマー26がZ方向(電界方向)に伸びて、ソフトマテリアル23は、上部基板5側に接触する。
以上のように構成された本実施形態の表示素子2では、上部基板(第1の透明基板)5と下部基板(第2の透明基板)6の間に、所定の表示用空間Kが形成されるとともに、ソフトマテリアル23が表示用空間Kの内部に伸縮変形可能に封入されている。また、本実施形態の表示素子2では、パネル制御部17が、外部からの映像信号に応じて、ソフトマテリアル23を伸縮変形させて当該ソフトマテリアル23と上部基板5側との接触面積を増加させることにより、表示面側の表示色を黒色から白色に変更している。これにより、本実施形態では、上記従来例と異なり、偏光板を用いることなく、表示を行うことができる表示素子2を構成することができる。従って、本実施形態では、表示に利用する光の利用効率を向上させることができる表示品位に優れた表示素子2を構成することができる。
また、本実施形態の表示素子2では、表示面側には、複数の画素領域Pがマトリクス状に設けられるとともに、複数の各画素領域Pでは、画素電極(第1の電極)21及び対向電極(第2の電極)22がそれぞれ下部基板6及び上部基板5に設けられている。これにより、本実施形態の表示素子2では、複数の各画素領域Pにおいて、ソフトマテリアル23は上記縦電界に応じて、伸縮変形されることとなり、画素領域P毎に、表示面側の表示色を変更することができる。
また、本実施形態の表示素子2では、複数のソース配線(データ配線)S及び複数のゲート配線(走査配線)Gが下部基板6側にマトリクス状に設けられている。また、複数の各画素領域Pは、ソース配線Sとゲート配線Gとの交差部単位に設けられ、かつ、ソース配線Sとゲート配線Gとの交差部の近傍には、画素電極21に接続された薄膜トランジスタ(スイッチング素子)20が画素領域P単位に設置されている。さらに、電圧印加部として、パネル制御部17からの指示信号に応じて、ソース配線Sに対し電圧信号を出力するソースドライバ(データ配線駆動回路)18が用いられている。これにより、本実施形態では、優れた表示品位を有するマトリクス駆動方式の表示素子2を構成することができる。
また、本実施形態の表示装置1では、表示に利用する光の利用効率を向上させることができる表示品位に優れた表示素子2が表示部に用いられているので、消費電力の少ない高性能な表示装置(電気機器)1を構成することができる。
[第2の実施形態]
図7は本発明の第2の実施形態にかかる表示素子の概略構成を説明する平面図であり、図8は図7に示した表示素子の要部構成を示す断面図である。図において、本実施形態と上記第1の実施形態との主な相違点は、対向電極に代えて、第2の電極としての共通電極を下部基板側に設けて、画素電極との間で横電界を発生させる点である。なお、上記第1の実施形態と共通する要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
図7は本発明の第2の実施形態にかかる表示素子の概略構成を説明する平面図であり、図8は図7に示した表示素子の要部構成を示す断面図である。図において、本実施形態と上記第1の実施形態との主な相違点は、対向電極に代えて、第2の電極としての共通電極を下部基板側に設けて、画素電極との間で横電界を発生させる点である。なお、上記第1の実施形態と共通する要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
すなわち、図7に示すように、本実施形態の表示素子2では、複数の共通電極T1〜TL(Lは、2以上の整数、以下、“T”にて総称する。)が設けられている。これら共通電極Tは、ゲートドライバ19に接続されるとともに、各画素領域Pの内部でソース配線Sに平行となるように設けられている。
また、共通電極Tは、第2の電極を構成するものであり、図8に示すように、各画素領域Pの内部で、画素電極21と平行となるように絶縁膜25上に形成されている。そして、本実施形態の表示素子2では、画素電極21に対して、ソースドライバ18から映像信号に応じた電圧が印加されると、画素電極21と共通電極Tとの間で横方向(上部基板5及び下部基板6に平行な方向)の電界(横電界)を生じるように構成されている。
また、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル23は、図8に示すように、上記横電界が生じていないときでの形状が半楕円柱状で、下部基板6側の画素電極21、共通電極T、及び絶縁膜25に接触するように、表示用空間Kの内部に封入されている。
さらに、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル23には、上記横電界に応じて、伸縮変形するように、無色透明なネガ型の液晶エラストマーが用いられている。そして、このソフトマテリアル23では、横電界が生じていないときにおいて、ネガ型の液晶エラストマーが上記横方向に平行となるように、例えば水平配向膜(図示せず)を介して、ラビングまたは光配向などにより水平配向されている。また、このネガ型の液晶エラストマーには、ポジ型のものと同様に、低分子液晶と、液晶性主鎖及び液晶性側鎖を有する光重合液晶性モノマーと、光重合液晶性モノマーどうしを繋ぐ架橋剤とが含まれており、当該液晶エラストマーは、光重合液晶性モノマーを低分子液晶で膨潤させることによって構成されている。
ここで、図9を用いて、本実施形態の表示素子2における、画素領域Pでの具体的な動作例について説明する。
図9は図7に示した表示素子の動作例を説明する断面図であり、図9(a)〜図9(c)はそれぞれ電圧オフ時、中間電圧印加時、及び電圧オン時における、図7に示した表示素子の要部構成を示す断面図である。
図9(a)に示すように、本実施形態の表示素子2では、電圧オフ時であるとき、つまり画素電極21に対して、ソースドライバ18内に設けられた上記電圧印加部を実質的に構成する電源Vから電圧が印加されていないときでは、ソフトマテリアル23は、表示用空間Kの内部に封入された初期状態から伸縮変形せずに、当該初期状態の形状で維持される。この結果、本実施形態の表示素子2では、図9(a)に示すように、表示面側(上部基板5側)からみて黒インク24がソフトマテリアル23を覆った状態となり、冷陰極蛍光管16の照明光が黒インク24によって遮光されて、表示面側の表示色は黒色表示となる。
また、図9(b)において、電源Vが映像信号の階調に応じた中間的な(階調)電圧を画素電極21に対して印加すると、画素電極21と共通電極Tとの間に、印加電圧に応じた電界が発生する。この結果、ソフトマテリアル23は、図9(b)に示すように、発生した電界に応じて、上部基板5側に対して接触するように上記厚さ方向に伸縮変形して、先端部が上部基板5側の画素電極21に接触する。これにより、本実施形態の表示素子2では、冷陰極蛍光管16の照明光が下部基板6、絶縁膜25、画素電極21、共通電極T、ソフトマテリアル23、及び上部基板5を透過して、外部に出射される。また、このとき、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル23の上部基板5側との接触面積が、後述の最大電圧を印加したときに比べて、小さいため、表示面側の表示色は、印加電圧に応じた黒色と白色の中間調の色、つまり、灰色の表示となる。
また、図9(c)において、電源Vが映像信号の階調に応じて、最大電圧を画素電極21に対して印加すると、画素電極21と共通電極Tとの間に、最大の印加電圧に応じた電界が発生する。この結果、ソフトマテリアル23は、図9(c)に示すように、発生した電界に応じて、上部基板5側に対して接触するように上記厚さ方向に最大限に伸縮変形して、先端部が上部基板5側の画素電極21に最大限に接触する。これにより、本実施形態の表示素子2では、冷陰極蛍光管16の照明光が下部基板6、絶縁膜25、画素電極21、共通電極T、ソフトマテリアル23、及び上部基板5を透過して、外部に出射される。また、このとき、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル23の上部基板5側との接触面積が、最も大きくなるため、表示面側の表示色は、完全な白色表示となる。また、この電源Vから画素電極21に印加される最大電圧の具体的な値は、例えば数V〜数十Vの交流電圧値である。
尚、上記の説明では、ソースドライバ18に設けた電源Vから画素電極21に対して、交流電圧を印加する場合について説明したが、本実施形態の表示素子2は画素電極(第1の電極)21と共通電極(第2の電極)Tとの間に電界を発生できるものであればこれに限定されるものではなく、画素電極21及び共通電極Tの双方の電極に対して、電圧を適宜印加する構成でもよい。
以上の構成により、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様な作用・効果を奏することができる。
また、本実施形態の表示素子2では、表示面側には、複数の画素領域Pがマトリクス状に設けられるとともに、複数の各画素領域Pでは、画素電極(第1の電極)21及び共通電極(第2の電極)Tが下部基板6に設けられている。これにより、本実施形態の表示素子2では、複数の各画素領域Pにおいて、ソフトマテリアル23は上記横電界に応じて、伸縮変形されることとなり、画素領域P毎に、表示面側の表示色を変更することができる。さらに、本実施形態の表示素子2では、第1の実施形態のものと異なり、上記照明光が画素電極(第1の電極)21及び共通電極(第2の電極)Tの双方を透過することなく、外部に出射されるので、本実施形態では、第1の実施形態のものより、高輝度な表示素子22を容易に構成することができる。
[第3の実施形態]
図10(a)は本発明の第3の実施形態にかかる表示素子の要部構成を示す断面図であり、図10(b)は図10(a)に示したソフトマテリアルを示す斜視図である。図において、本実施形態と上記第1の実施形態との主な相違点は、ソフトマテリアルにおいて、電界が生じていないときでの形状が、上部基板5側に対して、突出する頂部を有する三角柱状であるように構成した点である。なお、上記第1の実施形態と共通する要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
図10(a)は本発明の第3の実施形態にかかる表示素子の要部構成を示す断面図であり、図10(b)は図10(a)に示したソフトマテリアルを示す斜視図である。図において、本実施形態と上記第1の実施形態との主な相違点は、ソフトマテリアルにおいて、電界が生じていないときでの形状が、上部基板5側に対して、突出する頂部を有する三角柱状であるように構成した点である。なお、上記第1の実施形態と共通する要素については、同じ符号を付して、その重複した説明を省略する。
すなわち、図10(a)及び図10(b)に示すように、本実施形態の表示素子2では、黒インク24とソフトマテリアル27とがソフトマテリアル層4に含まれている。このソフトマテリアル27では、画素電極(第1の電極)21及び対向電極(第2の電極)22の間に電界が生じていないときでの形状が、上部基板(第1の透明基板)5側に対して、突出する頂部を有する三角柱状に構成されており、ソフトマテリアル27は、下部基板6側の画素電極21に接触するように、表示用空間Kの内部に封入されている。
ここで、図11及び図12を用いて、本実施形態の表示素子2における、画素領域Pでの具体的な動作例について説明する。
図11は図10に示した表示素子の動作例を説明する断面図であり、図11(a)〜図11(c)はそれぞれ電圧オフ時、中間電圧印加時、及び電圧オン時における、図10に示した表示素子の要部構成を示す断面図である。図12(a)及び図12(b)はそれぞれ電圧オフ時及び電圧オン時における、図10に示したソフトマテリアルの斜視図であり、図12(c)は図10に示したソフトマテリアルでの透過率の変化を示すグラフである。
図11(a)に示すように、本実施形態の表示素子2では、電圧オフ時であるとき、つまり画素電極21に対して、ソースドライバ18内に設けられた上記電圧印加部を実質的に構成する電源Vから電圧が印加されていないときでは、ソフトマテリアル27は、表示用空間Kの内部に封入された初期状態から伸縮変形せずに、当該初期状態の形状で維持される。この結果、本実施形態の表示素子2では、図11(a)に示すように、表示面側(上部基板5側)からみて黒インク24がソフトマテリアル27を覆った状態となり、冷陰極蛍光管16の照明光が黒インク24によって遮光されて、表示面側の表示色は黒色表示となる。
また、図11(b)において、電源Vが映像信号の階調に応じた中間的な(階調)電圧を画素電極21に対して印加すると、画素電極21と対向電極22との間に、印加電圧に応じた電界が発生する。この結果、ソフトマテリアル27は、図11(b)に示すように、発生した電界に応じて、上部基板5側に対して接触するように上記厚さ方向に伸縮変形して、先端部(頂部)が上部基板5側の画素電極21に接触する。これにより、本実施形態の表示素子2では、冷陰極蛍光管16の照明光が下部基板6、絶縁膜25、画素電極21、ソフトマテリアル27、対向電極22、及び上部基板5を順次透過して、外部に出射される。また、このとき、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル27の上部基板5側との接触面積が、後述の最大電圧を印加したときに比べて、小さいため、表示面側の表示色は、印加電圧に応じた黒色と白色の中間調の色、つまり、灰色の表示となる。
また、図11(c)において、電源Vが映像信号の階調に応じて、最大電圧を画素電極21に対して印加すると、画素電極21と対向電極22との間に、最大の印加電圧に応じた電界が発生する。この結果、ソフトマテリアル27は、図11(c)に示すように、発生した電界に応じて、上部基板5側に対して接触するように上記厚さ方向に最大限に伸縮変形して、先端部が上部基板5側の画素電極21に最大限に接触する。これにより、本実施形態の表示素子2では、冷陰極蛍光管16の照明光が下部基板6、絶縁膜25、画素電極21、ソフトマテリアル27、対向電極22、及び上部基板5を順次透過して、外部に出射される。また、このとき、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル27の上部基板5側との接触面積が、最も大きくなるため、表示面側の表示色は、完全な白色表示となる。また、この電源Vから画素電極21に印加される最大電圧の具体的な値は、例えば数V〜数十Vの交流電圧値である。
また、図12(a)及び図12(b)にそれぞれ示すように、ソフトマテリアル27は、電圧オフ時及び電圧オン時において、それぞれ三角柱状及び台形柱状に変形する。また、電圧オフ時から電圧オン時に切り換えられたとき、ソフトマテリアル27では、上記頂部が上部基板5側に伸びるように変形する。具体的にいえば、ソフトマテリアル27では、図11(a)の左右方向での寸法が、図12(a)に“L”にて示す寸法から減少して、図12(b)に“a*L”にて示す寸法となり、図11(a)の上下方向での寸法が、図12(a)に“h”にて示す寸法から増加して、図12(b)に“d”にて示す寸法となる。また、ソフトマテリアル27では、図11(a)の紙面に垂直な方向での寸法は、図12(a)及び図12(b)に“m”にて示すように、変化しない。また、電圧オン時においては、図12(b)に示すように、上部基板5側の頂部は、図11(a)の左右方向での寸法が、図12(b)に“q”にて示す寸法となる。すなわち、ソフトマテリアル27では、その頂部が、“q×m”の面積で、上部基板5側の対向電極22に接触するようになっている。
また、図12(c)のグラフ50にて示すように、ソフトマテリアル27では、セル厚寸法である上記“d”寸法と元高さ寸法である上記“h”寸法との比を変更することにより、透過率を容易に変化させることができる。すなわち、ソフトマテリアル27では、上記照明光の透過光量を容易に変更することができ、階調表示を高精度に行うことが可能となる。
以上の構成により、本実施形態では、上記第1の実施形態と同様な作用・効果を奏することができる。
また、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル27での上記電界が生じていないときでの形状が上部基板5側に対して、突出する頂部を有する三角柱状に構成されている。これにより、本実施形態の表示素子2では、ソフトマテリアル27において、上部基板5との接触面積の増加率を容易に変更させることが可能となり、グラフ50に示したように、透過率を容易に変化させて、高精細な階調表示を容易に行うことができる。
尚、上記の説明では、電界が生じていないときでの形状が、上部基板5側に対して、突出する頂部を有する三角柱状に構成した場合について説明したが、本実施形態のソフトマテリアルはこれに限定されるものではなく、例えば上部基板5側に対して、突出する三つの頂部を有する五角柱状などの多角柱状のものであればよい。
また、上記の説明以外に、第2の実施形態に示した横電界を発生させて、ソフトマテリアル27を伸縮変形させる構成でもよい。
尚、上記の実施形態はすべて例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって規定され、そこに記載された構成と均等の範囲内のすべての変更も本発明の技術的範囲に含まれる。
例えば、上記の説明では、表示部を備えた表示装置に本発明を適用した場合について説明したが、本発明は文字及び画像を含んだ情報を表示する表示部が設けられた電気機器であれば何等限定されるものではなく、例えば電子手帳等のPDAなどの携帯情報端末、パソコンやテレビなどに付随する表示装置、あるいは電子ペーパーその他、各種表示部を備えた電気機器に好適に用いることができる。
また、上記の説明では、照明装置を具備した透過型の表示素子を構成した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、拡散反射板などの光反射部を有する反射型や、前記光反射部と照明装置とを併用した半透過型の表示素子にも適用することができる。
但し、上記の各実施形態のように、照明装置を用いた場合の方が、照明光を用いた透過型の表示素子が構成されることとなり、高輝度な表示素子を容易に構成することができる点で好ましい。
また、上記の説明では、ソフトマテリアルとして液晶エラストマーを用いた場合について説明したが、本発明の表示素子は、第1及び第2の透明基板の間に形成された表示用空間の内部に伸縮変形可能に封入されるとともに、第1及び第2の電極の間に電界が生じたときに、その生じた電界に応じて、第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に対して接触または離間するように伸縮変形するソフトマテリアルを備えるとともに、ソフトマテリアルを伸縮変形させて当該ソフトマテリアルと第1及び第2の透明基板側との各接触面積を変化させることにより、表示面側の表示色を変更するものであれば何等限定されない。
具体的にいえば、ソフトマテリアルとして、高分子ゲルや電歪ポリマー(誘電エラストマー)などを用いることができる。
また、上記の説明では、無色透明な液晶エラストマー(ソフトマテリアル)と黒インク(絶縁性流体)を用いて、黒色、白色、及びこれらの中間調色のいずれかの色に表示色を変更する場合について説明したが、本発明の表示素子はこれに限定されるものではない。具体的には、例えば黒色に着色されたソフトマテリアルを用いて、このソフトマテリアルと第1及び第2の各透明基板との接触面積が最小及び最大のときに、それぞれ白色表示及び黒色表示を行うよう構成することもできる。また、例えば隣接する3つの画素領域において、第1の透明基板側に赤色(R)、緑色(G)、及び青色(B)のカラーフィルタ層を設けて、これらの画素領域によってフルカラー表示が可能な構成とすることもできる。
また、上記の説明では、黒インクに無極性のオイルを用いた場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、ソフトマテリアルと混じり合わない絶縁性流体であればよく、例えばオイルに代えて、空気を使用してもよい。また、オイルとして、シリコーンオイル、脂肪系炭化水素などを使用することができる。
但し、上記の各実施形態のように、ソフトマテリアルと相溶性がない無極性のオイルを用いた場合の方が、空気と導電性液体とを用いる場合よりは、無極性のオイル中でソフトマテリアルがより伸縮変形し易くなって、ソフトマテリアルの伸縮変形の速度を容易に高めることができ、表示面側の表示色の変更速度も容易に向上させることができる点で好ましい。
また、上記の説明では、上部基板(第1の透明基板)及び下部基板(第2の透明基板)のうち、下部基板側に接触するようにソフトマテリアルを表示用空間の内部に封入した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば上部基板側に接触するようにソフトマテリアルを表示用空間の内部に封入してもよい。このように、第1及び第2の透明基板の一方側に接触するように、ソフトマテリアルを表示用空間の内部に封入する場合の方が、第1及び第2の電極の間に電界が生じたときに、ソフトマテリアルは第1及び第2の透明基板の他方側に接触させ易くすることができ、表示面側の表示色を容易に変更させることができる点で好ましい。
また、上記第1及び第3の実施形態の説明では、正の誘電率異方性を有する液晶エラストマー(ポジ型の液晶エラストマー)を用いて、ノーマリーブラックモードの表示素子を構成した場合について説明した。また、上記第2の実施形態の説明では、負の誘電率異方性を有する液晶エラストマー(ネガ型の液晶エラストマー)を用いて、ノーマリーブラックモードの表示素子を構成した場合について説明した。しかしながら、本発明の表示素子はこれに限定されるものではなく、ポジ型の液晶エラストマーまたはネガ型の液晶エラストマーを用いて、ノーマリーホワイトモードの表示素子を構成することもできる。
具体的にいえば、図13(a)及び図13(b)に例示するように、画素電極(第1の電極)21と対向電極(第2の電極)22とを互いに対向して配置することにより、縦電界(図のZ方向に平行な電界)を発生可能に構成する。また、ネガ型の液晶エラストマー26’をソフトマテリアル23’に用いるとともに、図13(a)の電圧オフ時において、ネガ型の液晶エラストマー26’がZ方向に平行となるように、例えば垂直配向膜(図示せず)を介して、ラビングまたは光配向などにより垂直配向させる。さらに、この電圧オフ時において、ソフトマテリアル23’(ネガ型の液晶エラストマー26’)が上部基板(第1の透明基板)5側及び下部基板(第2の透明基板)6側に接触するように、表示用空間Kの内部に封入する。そして、図13(b)の電圧オン時において、ソフトマテリアル23’(ネガ型の液晶エラストマー26’)が第1及び第2の各透明基板側に対して離間するように、当該ソフトマテリアル23’(ネガ型の液晶エラストマー26’)を伸縮変形させる。すなわち、図13(b)に示すように、ソフトマテリアル23’では、電圧オフ時に比べて、X方向の寸法がΔだけ加算され、かつ、Z方向の寸法がΔだけ減算されるように、当該ソフトマテリアル23’は伸縮変形して、第1及び第2の透明基板側の各接触面積が零となるよう減少(変化)する。これにより、電圧オフ時及び電圧オン時においては、この表示素子では、白色表示及び黒色表示が行われることとなり、ノーマリーホワイトモードの表示素子が構成される。
また、第2の実施形態のものと同様に、横電界を発生させてソフトマテリアルを伸縮変形させる表示素子では、ポジ型の液晶エラストマーをソフトマテリアルに用いるとともに、電圧オフ時において、ポジ型の液晶エラストマーが第1及び第2の各透明基板に垂直となるように、例えば垂直配向膜(図示せず)を介して、ラビングまたは光配向などにより垂直配向させる。さらに、この電圧オフ時において、ソフトマテリアル(ポジ型の液晶エラストマー)が第1及び第2の透明基板側に接触するように、表示用空間Kの内部に封入する。そして、電圧オン時において、ソフトマテリアル(ポジ型の液晶エラストマー)が第1及び第2の各透明基板側に対して離間するように、当該ソフトマテリアル(ポジ型の液晶エラストマー)を伸縮変形させる。これにより、電圧オフ時及び電圧オン時においては、この表示素子では、白色表示及び黒色表示が行われることとなり、ノーマリーホワイトモードの表示素子が構成される。
また、上記の説明では、水平配向膜または垂直配向膜を用いて、液晶エラストマーを水平配向または垂直配向する構成について説明したが、本発明の液晶エラストマーはこれに限定されない。例えば液晶エラストマーに含まれた光重合液晶性モノマーと架橋剤とを紫外線によって重合する際に、所定の配向方向(水平配向または垂直配向)に延伸させながら、上記重合を行うことにより、当該液晶エラストマーを水平配向または垂直配向することができる。また、このように配向した場合には、水平配向膜または垂直配向膜の設置を省略することができる。
また、上記第1及び第2の実施形態の説明では、画素電極(第1の電極)21及び対向電極(第2の電極)22の間に電界が生じていないときでの形状が、図3に示したように、半楕円柱状であるソフトマテリアル23を用いた場合について説明した。また、上記第3の実施形態の説明では、画素電極(第1の電極)21及び対向電極(第2の電極)22の間に電界が生じていないときでの形状が、上部基板(第1の透明基板)5側に対して、突出する頂部を有する三角柱状に構成されているソフトマテリアル27を用いた場合について説明した。しかしながら、本発明のソフトマテリアルはこれに限定されるものではない。
具体的にいえば、図14(a)及び図14(b)に示すように、第1及び第2の電極の間に電界が生じていないときでの形状が、半円柱状であるソフトマテリアル28を用いてもよい。また、図14(c)及び図14(d)に示すように、第1及び第2の電極の間に電界が生じていないときでの形状が、半球状であるソフトマテリアル29を用いてもよい。また、図14(e)及び図14(f)に示すように、第1及び第2の電極の間に電界が生じていないときでの形状が、半楕円球状であるソフトマテリアル30を用いてもよい。
また、図15(a)及び図15(b)に示すように、第1及び第2の電極の間に電界が生じていないときでの形状が、五角柱状であるソフトマテリアル31を用いてもよい。また、図15(c)及び図15(d)に示すように、第1及び第2の電極の間に電界が生じていないときでの形状が、矩形状であるソフトマテリアル32を用いてもよい。また、図15(e)及び図15(f)に示すように、第1及び第2の電極の間に電界が生じていないときでの形状が、矩形状であって、上部基板(第1の透明基板)5及び下部基板(第2の透明基板)6の双方から離間されて、黒インク(絶縁性流体)24中に浮遊しているソフトマテリアル33を用いてもよい。
本発明は、表示に利用する光の利用効率を向上させることができる表示品位に優れた表示素子、及び消費電力の少ない高性能な電気機器に対して有用である。
1 表示装置(電気機器)
2 表示素子(表示部)
3 照明装置
5 上部基板(第1の透明基板)
6 下部基板(第2の透明基板)
17 パネル制御部(制御部)
18 ソースドライバ(電圧印加部、データ配線駆動回路)
20 薄膜トランジスタ(スイッチング素子)
21 画素電極(第1の電極)
22 対向電極(第2の電極)
23、23’、27、28、29、30、31、32、33 ソフトマテリアル
24 黒インク(絶縁性流体)
26、26’ 液晶エラストマー
T 共通電極(第2の電極)
V 電源(電圧印加部)
S1〜SM ソース配線(データ配線)
G1〜GN ゲート配線(走査配線)
K 表示用空間
P 画素領域
2 表示素子(表示部)
3 照明装置
5 上部基板(第1の透明基板)
6 下部基板(第2の透明基板)
17 パネル制御部(制御部)
18 ソースドライバ(電圧印加部、データ配線駆動回路)
20 薄膜トランジスタ(スイッチング素子)
21 画素電極(第1の電極)
22 対向電極(第2の電極)
23、23’、27、28、29、30、31、32、33 ソフトマテリアル
24 黒インク(絶縁性流体)
26、26’ 液晶エラストマー
T 共通電極(第2の電極)
V 電源(電圧印加部)
S1〜SM ソース配線(データ配線)
G1〜GN ゲート配線(走査配線)
K 表示用空間
P 画素領域
Claims (10)
- 表示面側に設けられた第1の透明基板と、
所定の表示用空間が前記第1の透明基板との間に形成されるように、当該第1の透明基板の非表示面側に設けられた第2の透明基板と、
前記第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に設けられた第1の電極及び第2の電極と、
前記第1及び第2の電極の間に電界が生じるように、前記第1及び第2の電極の少なくとも一方の電極に電圧を印加する電圧印加部と、
前記表示用空間の内部に伸縮変形可能に封入されるとともに、前記第1及び第2の電極の間に電界が生じたときに、その生じた電界に応じて、前記第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に対して接触または離間するように伸縮変形するソフトマテリアルと、
外部から指示信号が入力されるとともに、入力された指示信号に基づいて、前記電圧印加部の駆動制御を行う制御部を備え、
前記制御部は、前記ソフトマテリアルを伸縮変形させて当該ソフトマテリアルと前記第1及び第2の透明基板側との各接触面積を変化させることにより、前記表示面側の表示色を変更する、
ことを特徴とする表示素子。 - 前記表示面側には、複数の画素領域がマトリクス状に設けられ、
前記複数の各画素領域では、前記第1の電極が前記第1及び第2の透明基板の一方側に設けられるとともに、前記第2の電極が前記第1及び第2の透明基板の他方側に設けられている請求項1に記載の表示素子。 - 前記表示面側には、複数の画素領域がマトリクス状に設けられ、
前記複数の各画素領域では、前記第1及び第2の電極が前記第1及び第2の透明基板の一方側に設けられている請求項1に記載の表示素子。 - 前記第1及び第2の透明基板の一方側には、複数のデータ配線及び複数の走査配線がマトリクス状に設けられ、
前記複数の各画素領域は、前記データ配線と前記走査配線との交差部単位に設けられ、かつ、前記データ配線と前記走査配線との交差部の近傍には、前記第1の電極に接続されたスイッチング素子が画素領域単位に設置され、
前記電圧印加部として、前記制御部からの指示信号に応じて、前記データ配線に対し電圧信号を出力するデータ配線駆動回路が用いられている請求項2または3に記載の表示素子。 - 前記ソフトマテリアルは、前記第1及び第2の透明基板の一方側に接触するように、前記表示用空間の内部に封入されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の表示素子。
- 前記ソフトマテリアルでは、前記第1及び第2の電極の間に電界が生じていないときでの形状が、前記第1及び第2の透明基板の少なくとも一方側に対して、突出する頂部を有する多角柱状に構成されている請求項1〜5のいずれか1項に記載の表示素子。
- 前記表示用空間の内部には、前記ソフトマテリアルと互いに混じり合わない絶縁性流体が当該表示用空間の内部を移動可能に封入されている請求項1〜6のいずれか1項に記載の表示素子。
- 前記ソフトマテリアルとして、正の誘電率異方性を有する液晶エラストマーが用いられている請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示素子。
- 前記ソフトマテリアルとして、負の誘電率異方性を有する液晶エラストマーが用いられている請求項1〜7のいずれか1項に記載の表示素子。
- 文字及び画像を含んだ情報を表示する表示部を備えた電気機器であって、
前記表示部に、請求項1〜9のいずれか1項に記載の表示素子を用いたことを特徴とする電気機器。
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