JPWO2010030000A1 - 美白剤および美白用皮膚外用剤 - Google Patents

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Abstract

本発明の美白剤および美白用皮膚外用剤は、テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上をメラニン産生抑制のための美白有効成分として含む。これによって、優れた美白効果と高い安全性を発揮することができる。

Description

本発明は、シミ・ソバカス・日焼けの原因となるメラニンを生成するチロシナーゼに作用してメラニンの生成を抑制するための美白剤および美白用皮膚外用剤に関する。
従来から美白化粧品などとして利用されている美白剤には、美白有効成分としてβ−アルブチン、コウジ酸、ビタミンC誘導体、ルシノール、トラネキサム酸などが多用されている。これらの美白有効成分は、メラニンの生成に重要なチロシナーゼと呼ばれる酵素に直接的あるいは間接的に働きかけ、皮膚のメラニン生成を抑えることで美白効果を発揮することが知られている。
また、最近ではさらなる美白効果の向上を目的として様々な美白有効成分を含む美白剤が開発されている。例えば、以下の特許文献1や2などには、ハイロドキノン−α−D−グルコピラノシドからなるα−アルブチンが優れた美肌効果を有すると記述されている。
また、以下の特許文献3には、リンドウ科植物、ミズキ科植物、アカネ科植物、トウダイグサ科植物、オミナエシ科植物、スイカズラ科植物、モクセイ科植物の葉や果実、根茎、樹皮などからの分離・抽出されるコルヌシド、ロガニン、スウェロシドおよびモロニシドペンタアセテートが優れた美白効果を有すると記述されている。
特開2001−316268号公報 特開2001−342110号公報 特開2006−327988号公報
しかしながら、現在美白用化粧品の成分として許認可されているβ−アルブチン、コウジ酸、ビタミンC誘導体などの美白有効成分は、ある程度の安全性は確認されているものの美白効果はあまり高くない。
そこで、本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、優れた美白効果と高い安全性を兼ね備えた新規な美白剤および美白用皮膚外用剤を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために第1の発明は、
テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上をメラニン産生抑制のための美白有効成分として含むことを特徴とする美白剤である。
また、第2の発明は、
第1の発明において、前記テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体は、ノニ果実の抽出物であることを特徴とする美白剤である。
また、第3の発明は、
第1または第2の発明において、前記テルペン配糖体は、(1)ヘミテルペン配糖体の3−メチル−3−ブテニルプリメベロシド(3−Methyl−3−butenyl primeveroside)、または(2)ヘミテルペン配糖体の3−メチル−3−ブテニルゲンチオビオシド(3−Methyl−3−butenyl gentiobioside)のいずれか1つ以上の化合物であることを特徴とする美白剤である。
また、第4の発明は、
第1または第2の発明において、前記糖脂肪酸エステルは、(3)2−O−(β−Dグルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(2−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)、または、(4)6−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(6−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)、または、(5)2,6−di−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイルβ−D−グルコピラノース(2,6−di−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)、または、(6)6−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−オクタノイル−β−D−グルコピラノース(6−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−octanoyl−β−D−glucopyranose)、または、(7)2,6−di−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−オクタノイル−β−D−グルコピラノース(2,6di−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−octanoyl−β−D−glucopyranose)のいずれか1つ以上の化合物であることを特徴とする美白剤である。
また、第5の発明は、
第1または第2の発明において、前記イリドイド配糖体は、(8)イリドイド型モノテルペン配糖体の9−エピ−6−メトキシゲニポシド酸(9−epi−6−Methoxy geniposidic acid)、または、(9)アスペルロシド酸(Asperulosidic acid)、または、(10)イリドイド型モノテルペン配糖体のデアセチルアスペルロシド酸(Deacetyl asperulosidic acid)、または、(11)イリドイド型モノテルペン配糖体のスカンドシドメチルエステル(Scandoside methyl ester)のいずれか1つ以上の化合物であることを特徴とする美白剤である。
また、第6の発明は、
テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上を皮膚のメラニン産生抑制のための美白有効成分として含むことを特徴とする美白用皮膚外用剤である。
また、第7の発明は、
第6の発明において、前記テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体は、ノニ果実の抽出物であることを特徴とする美白用皮膚外用剤である。
本発明の美白剤は、美白有効成分としてテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上を含んでいるため、後の実施例で実証されるように、現在許認可されているβ−アルブチンなどの美白有効成分を用いた美白剤に比べて優れた美白効果を発揮できる。
また、安全性についても現在美白剤として許認可されているβ−アルブチンなどの美白有効成分と同等以上の優れた安全性を発揮できる。
また、本発明の美白用皮膚外用剤は、テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上を皮膚のメラニン産生抑制のための美白有効成分として含んでいるため、この美白用皮膚外用剤を皮膚に塗布すれば、シミ・ソバカス・日焼けの原因となるメラニンを生成するチロシナーゼに作用して皮膚のメラニンの生成を効果的に抑制することができる。
本発明に係るノニ果実抽出物の分画と各化合物(1)〜(11)の単離過程を示す工程図(前段)である。 本発明に係るノニ果実抽出物の分画と各化合物(1)〜(11)の単離過程を示す工程図(後段)である。 各化合物(1)〜(11)と参照化合物(アルブチン)のメラニン産生抑制率の測定結果を示すグラフ図である。 各化合物(1)〜(11)と参照化合物(アルブチン)の細胞生存率の測定結果を示すグラフ図である。
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。
本発明に係る美白剤および美白用皮膚外用剤は、テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上をメラニン産生抑制のための美白有効成分として含むものである。
すなわち、これらテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体は、それぞれ単独あるいは全て含むものであっても良いし、適宜組み合わせて含むものであっても良い。
ここで、本発明に用いることができるテルペン配糖体としては、特に以下の化学式1で示す化学構造を有するヘミテルペン配糖体の3−メチル−3−ブテニルプリメベロシド(3−Methyl−3−butenyl primeveroside)(1)(以下、適宜この化合物を化合物(1)という)、または以下の化学式2の構造を有するヘミテルペン配糖体の3−メチル−3−ブテニルゲンチオビオシド(3−Methyl−3−butenyl gentiobioside)(2)(以下、適宜この化合物を化合物(2)という)といった2種類の化合物(1)、(2)のうち、いずれか1つ以上の化合物が適している。
このうち、化合物(1)は、後の実施例で示すように本発明者がノニ果実抽出物から発見した新規化合物である。なお、この2種類の化合物(1)および(2)は、それぞれ単独あるいは組み合わせて用いることができる。
Figure 2010030000
Figure 2010030000
また、糖脂肪酸エステルとしては、特に以下の化学式3で示す化学構造を有する2−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(2−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)(3)(以下、適宜この化合物を化合物(3)という)、または、以下の化学式4で示す化学構造を有する6−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(6−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)(4)(以下、適宜この化合物を化合物(4)という)、または、以下の化学式5で示す化学構造を有する2,6−di−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(2,6−di−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)(5)(以下、適宜この化合物を化合物(5)という)、または、以下の化学式6で示す化学構造を有する6−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−オクタノイル−β−D−グルコピラノース(6−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−octanoyl−β−D−glucopyranose)(6)(以下、適宜この化合物を化合物(6)という)、または、以下の化学式7で示す化学構造を有する2,6−di−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−オクタノイル−β−D−グルコピラノース(2,6−di−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−octanoyl−β−D−glucopyranose)(7)(以下、適宜この化合物を化合物(7)という)といった5種類の化合物(3)〜(7)のうち、いずれか1つ以上の化合物が適している。なお、これら5種類の化合物(3)〜(7)は、それぞれ単独あるいは全て含むものであっても良いし、適宜組み合わせて含むものであっても良い。
Figure 2010030000
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また、イリドイド配糖体としては、特に以下の化学式8で示す化学構造を有するイリドイド型モノテルペン配糖体の9−エピ−6−メトキシゲニポシド酸(9−epi−6−Methoxy geniposidic acid)(8)(以下、適宜この化合物を化合物(8)という)、または、以下の化学式9で示す化学構造を有するアスペルロシド酸(Asperulosidic acid)(9)(以下、適宜この化合物を化合物(9)という)、または、以下の化学式10で示す化学構造を有するイリドイド型モノテルペン配糖体のデアセチルアスペルロシド酸(Deacetyl asperulosidic acid)(10)(以下、適宜この化合物を化合物(10)という)、または、以下の化学式11で示す化学構造を有するイリドイド型モノテルペン配糖体のスカンドシドメチルエステル(Scandoside methyl ester)(11)(以下、適宜この化合物を化合物(11)という)といった4種類の化合物(8)〜(11)うち、いずれか1つ以上の化合物が適している。なお、これら4種類の化合物(8)〜(11)は、それぞれ単独あるいは全て含むものであっても良いし、適宜組み合わせて含むものであっても良い。
Figure 2010030000
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Figure 2010030000
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そして、本発明の美白剤および美白用皮膚外用剤は、このようなテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上を美白有効成分として含んでいるため、後の実施例で実証されるように、現在許認可されているβ−アルブチンなどの美白有効成分を用いた美白剤に比べて優れた美白効果を発揮できる。
また、安全性についても現在美白剤として許認可されているβ−アルブチンなどの美白有効成分と同等以上の優れた安全性を発揮できる。
また、本発明の美白用皮膚外用剤は、テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上を皮膚のメラニン産生抑制のための美白有効成分として含んでいるため、この美白用皮膚外用剤を皮膚に塗布すれば、シミ・ソバカス・日焼けの原因となるメラニンを生成するチロシナーゼに作用して皮膚のメラニンの生成を効果的に抑制することができる。
そして、本発明に係るテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体の各化合物(1)〜(11)は、公知の化学合成法によっても製造することが可能であるが、これら各化合物(1)〜(11)を含有する天然物、特にノニ(Morinda citrifolia)果実からの抽出および分離精製によれば、効率的に得ることが可能である。
このノニ果実からの前記化合物(1)〜(11)の抽出・分離精製法としては、特に限定されるものではなく、公知の天然物成分の抽出・分離精製法や種々のクロマトグラフィーなどによる化合物の抽出・分離精製方法を用いることができる。例えば、ノニ果実をメタノールなどの有機溶媒によって加熱環流して抽出物を得、この抽出物をクロロホルム水などで分配し、水可溶性画分について酢酸エチルなどで抽出を行う。そして、この酢酸エチル画分について公知のクロマトグラフィーなどにより各化合物に分画、単離する。この酢酸エチル抽出後の水画分は、さらにブタノールによって抽出し、ブタノール画分と水画分を得、ブタノール画分については、さらに公知の種々のクロマトグラフィーなどにより分画して各化合物の単離を行うことができる。
本発明の美白有効成分であるテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上を使用して美白剤を調整するに際しては、微粉末状又は微細結晶状の当該化合物をそのまま美白剤として使用することが可能である他、適宜水や有機溶媒又はその混合液に溶解又は分散させて液状やペレット状に調整して抗酸化剤として使用することも可能である。さらには、賦形剤や増粘剤、ゲル化剤等と混合して顆粒状やゲル状、粘液状に調整して美白剤として使用することも可能である。
本発明の美白剤の剤型は任意であり、アンプル状、カプセル状、粉末状、顆粒状、丸剤、錠剤状、固形状、液状、ゲル状、気泡状、乳液状、クリーム状、軟膏状、シート状、ムース状、粉末分散状、多層状、エアゾール状等の医薬品類、医薬部外品類、化粧品類に配合して用いることができる。
さらに、本発明の美白有効成分であるテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上を使用した美白用皮膚外用剤の場合は、化粧水,乳液,クリーム,軟膏,ローション,オイル,パック等の基礎化粧料、石鹸,クレンジングクリーム,クレンジングローション,洗顔料等の皮膚洗浄料、シャンプー,リンス,トリートメント等の洗髪用化粧料や、ヘアクリーム,ヘアスプレー,ヘアトニック,ヘアジェル,ヘアローション,ヘアオイル,ヘアエッセンス,ヘアウォーター,ヘアワックス,ヘアフォーム等の整髪料、育毛・養毛料、1剤式染毛剤や2剤式染毛剤,ヘアカラー等の染毛料、パーマネントウェーブ剤や縮毛矯正剤等のパーマ剤やウエーブ保持剤等の頭髪化粧料、ファンデーション,白粉,おしろい,口紅,頬紅,アイシャドウ,アイライナー,マスカラ,眉墨,まつ毛等のメークアップ化粧料、美爪料等の仕上げ用化粧料、香水類、歯磨き類,含嗽剤等の口腔用組成物等の化粧料組成物、外用薬用製剤、軟膏、ハップ剤、浴用剤、薬用歯磨き,口中清涼剤等の薬用口腔用組成物、薬用化粧品、パーマネントウエーブ溶剤,染毛剤,育毛剤,脱毛防止剤,除毛剤等の毛髪溶剤液臭・防臭防止剤、衛生用品、衛生綿類、ウエットティシュ等の外用医薬部外品,外用医薬品などの形態として用いることができる。
本発明の美白有効成分であるテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体の製剤に対する配合量は、美白剤および美白用皮膚外用剤の種類、品質、期待される作用の程度によって若干異なるため、特に限定されないが、通常、製剤全量中、0.0001質量%以上の濃度範囲で使用されるのが一般的であり、好ましくは0.01〜20.0質量%が有効である。
本発明の美白剤および美白用皮膚外用剤には、必須成分であるテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上に加え、さらに下記に例示する色素沈着抑制剤、チロシナーゼ活性阻害剤、メラノサイトメラニン生成抑制剤、メラニン生成促進剤、保湿剤、細胞賦活剤/代謝活性化剤、抗酸化剤、活性酸素消去剤/ラジカル生成抑制剤、脂肪代謝促進剤、紫外線防御剤/紫外線吸収促進剤、収斂剤、抗炎症剤/インターロイキン産生抑制剤/消炎剤、抗脂漏剤、抗菌剤/抗ウイルス剤、血流促進剤/血管刺激剤、抗アンドロゲン剤、構造タンパク質分解酵素(エラスターゼ、コラゲナーゼ、ケラチンプロテアーゼ、セリンプロテアーゼ、インテグリン分解酵素、インボルクリン分解酵素、フィラグリン分解酵素、ラミニン分解酵素、フィブロネクチン分解酵素、プロテオグリカン分解酵素等)活性阻害剤、構造タンパク質合成促進剤、ムコ多糖類(ヒアルロン酸、コンドロイチン硫酸等)分解酵素阻害剤、ムコ多糖類合成促進剤、細胞間脂質生成促進剤/細胞間脂質状態改善剤、角質溶解剤/角層剥離促進剤、プラスミノーゲンアクチベーター拮抗阻害剤、メイラード反応阻害剤、テストステロン5αレダクターゼ活性阻害剤/毛乳頭活性化剤/発毛促進剤、毛母細胞増殖抑制剤/発毛抑制剤、毛髪膨潤剤/毛髪保護剤、有臭物質消去剤等の有効成分や、その他に化粧料組成物や食品組成物の形態を形成する上で使用が好まれる植物系原料、動物系原料、微生物系原料、その他天然物原料等を由来とするエキスや代謝物等成分、又は種々の化合物を添加剤として任意に選択・併用することにより、さらに多種の機能性を発揮することができる。
その他、ホルモン類、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、キレート剤、防腐・防バイ剤、清涼剤、安定化剤、乳化剤、動・植物性蛋白質及びその分解物、動・植物性多糖類及びその分解物、動・植物性糖蛋白質及びその分解物、消炎剤・抗アレルギー剤、創傷治療剤、増泡剤、増粘剤、酵素、精製水(電子水、小クラスター化等)、消臭・脱臭剤等も併用することが可能である。
次に、本発明に係る美白剤および美白用皮膚外用剤の美白有効成分として用いられるテルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体の各化合物の単離方法、化合物の同定と構造決定方法の一例を説明すると共に、各化合物のメラニン産生抑制効果と細胞毒性について評価した。
なお、参照化合物として以下の化学式12で示す化学構造を有する公知の美白有効成分であるβ−アルブチン(Arbutin)についても同様にメラニン産生抑制効果と細胞毒性について同じ条件で評価した。
Figure 2010030000
(化合物の単離方法)
先ず、図1に示すように、1.31kgのノニ(Morinda citrifolia)乾燥果実をメタノール(MeOH)により加熱還流抽出を3回繰り返して行い、228.2gの抽出物を得た。
次に、この抽出物をクロロホルム(CHCl)−水(HO)間で分配を行った。
その後、水可溶性画分(HO画分)に対して酢酸エチル(EtOAc)で抽出を行い、EtOAc画分(9.6g)を得た。そして、このEtOAc画分について、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiOC.C.)とオクタデシルシリカカラムクロマトグラフィー(ODS C.C.)を行った後、再度シリカゲルカラムクロマトグラフィー(SiO C.C.)と逆相高速液体クロマトグラフィー(RP−HPLC)を行い、それぞれ3種類の化合物(9)、(10)、(11)と2種類の化合物(6)、(7)を得た。
一方、EtOAc抽出後の水画分(HO画分)に対しては、次いでブタノール(n−BuOH)で抽出し、61.0gのn−BuOH画分と、120.8gの水画分(HO画分)を得た。
そして、n−BuOH画分に対しては、さらにDiaionHP−20カラムクロマトグラフィー(C.C.)で分画し、そのうちの30%のMeOH(8.7g)および50%のMeOH溶出画分(6.8g)について図2に示すようにさらに前述したような種々のクロマトグラフィーにより分画してノニ果実MeOH抽出物より11種類の化合物(1)〜(11)の単離を行った。
(化合物の同定と構造決定)
次に、これら11種類の化合物(1)〜(11)について、H−NMRデータおよびMSデータの文献値との比較によってその同定を行ったところ、以下に示すようにそのうち化合物(2)〜(7)および(9)〜(11)はいずれも既知の化合物であったが、化合物(1)と化合物(8)は新規な化合物であった。
すなわち、化学構造解析手法のMS法、H−NMR法、13C−NMR法および種々の2次元NMR法により、また、既知化合物とのNMR(磁気共鳴)スペクトルの比較により、化合物(1)は、ヘミテルペン配糖体の3−メチル−3−ブテニルプリメベロシド(3−Methyl−3−butenyl primeveroside)の構造を持つ新規化合物であることが明らかとなった。
一方、化合物(8)はイリドイド型モノテルペン配糖体の9−エピ−6−メトキシゲニポシド酸(9−epi−6−Methoxy geniposidic acid)の構造を持つ新規化合物であることが明らかになった。
<化合物(1)>
新規化合物である化合物(1)は、前記化学式1で示す化学構造を有するヘミテルペン配糖体である3−メチル−3−ブテニルプリメベロシド(3−Methyl−3−butenyl gentiobiosideである。
以下に、この化合物(1)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(500MHz,CDOD):δ4.77(2H,m,H−4),4.33(1H,d,J=8.0Hz,H−1’’),4.28(1H,d,J=7.4Hz,H−1’),4.10(1H,dd,J=2.3,11.5Hz,H−6’a),4.00(1H,dt,J=7.3,9.7Hz,H−1a),3.88(1H,dd,J=5.1,11.5Hz,H−5’’a),3.76(1H,dd,J=5.8,11.5Hz,H−6’b),3.67(1H,dt,J=7.2,9.7Hz,H−1b),3.44(1H,m,H−5’),3.37(1H,m,H−4’),3.50(1H,ddd,J=5.3,8.9,10.0Hz,H−4’’),3.34(1H,m,H−3’’),3.32(1H,m,H−3’),3.25(1H,m,H−2’’),3.24(1H,m,H−5’’b),3.18(1H,m,H−2’),2.36(2H,t,J=7.0Hz,H−2),1.73(3H,s,H−5).
13C−NMR(125MHz,CDOD):δ143.6(s,C−3),112.0(t,C−4),105.2(d,C−1’’),104.2(d,C−1’),77.7(d,C−3’),77.4(d,C−3’’),76.7(d,C−5’),74.8(d,C−2’),74.6(d,C−2’’),71.2(d,C−4’),70.9(d,C−4’’),69.6(t,C−6’),69.3(t,C−1),66.7(t,C−5’’),38.5(d,C−2),23.0(q,C−5)
HR−ESI−MS:m/z403.1572[M+Na](calcd.forC162810Na,m/z403.1580)
Figure 2010030000
<化合物(2)>
化合物(2)は、前記化学式2で示す化学構造を有するヘミテルペン配糖体の3−メチル−3−ブテニルゲンチオビオシド(3−Methyl−3−butenyl gentiobioside)である。
以下に、この化合物(2)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ4.72(2H,m,H−4),4.37(1H,d,J=7.8Hz,H−1’’),4.27(1H,d,J=7.8Hz,H−1’),4.14(1H,dd,J=1.6,11.5Hz,H−6’a),3.97(1H,dt,J=7.3,9.5Hz,H−1a),3.82(1H,dd,J=1.7,11.5Hz,H−6’’a),3.78(1H,dd,J=5.5,11.6Hz,H−6’b),3.64(2H,m,H−1b,H−6’’b),3.44(1H,m,H−5’),3.40−3.14(7H,m,H−2’,H−3’,H−4’,H−2’’,H−3’’,H−4’’,H−5’’),2.35(2H,t,J=7.1Hz,H−2),1.75(3H,s,H−5)
ESI−MS:m/z433[M+Na](C173011Na)
<化合物(3)>
化合物(3)は、前記化学式3で示す化学構造を有する糖脂肪酸エステルの2−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(2−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)である。
以下に、この化合物(3)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(600MHz,CDOD):δ5.61(1H,d,J=7.9Hz,H−1’),4.56(1H,d,J=7.9Hz,H−1’’),3.83(2H,dt,J=2.1,12.1Hz,H−6’a,H−6’’a),3.68(2H,dd,J=4.8,12.1Hz,H−6’b,H−6’’b),3.63(1H,dd,J=8.2,9.3Hz,H−3’),3.59(1H,dd,J=7.9,9.3Hz,H−2’),3.40(1H,m,H−5’),3.38(1H,dd,J=7.6,9.3Hz,H−4’),3.36(1H,dd,J=8.6,9.3Hz,H−3’’),3.30(1H,dd,J=8.2,9.3Hz,H−4’’),3.28(1H,m,H−5’’),3.19(1H,dd,J=7.9,9.3Hz,H−2’’),42.47(1H,dt,J=7.6,16.5 Hz,H−2a),2.38(1H,dt,J=7.6,16.5Hz,H−2b),1.63(2H,quint,J=7.3Hz,H−3),1.34(4H,m,H−4,H−5),0.92(3H,t,J=7.0Hz,H−6)
ESI−MS:m/z463[M+Na](C183212Na)
<化合物(4)>
化合物(4)は、前記化学式4で示す化学構造を有する糖脂肪酸エステルの6−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(6−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)である。
以下に、この化合物(4)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ5.45(1H,d,J=8.0Hz,H−1’),4.31(1H,d,J=7.8Hz,H−1’’),4.14(1H,dd,J=2.0,9.2Hz,H−6’a),3.85(1H,dd,J=2.0,10.0Hz,H−6’’a),3.76(1H,dd,J=5.1,11.5Hz,H6’b),3.65(1H,dd,J=5.0,12.0Hz,H−6’’b),3.53(1H,m,H−5’),3.45−3.26(6H,m,H−2’,H−3’,H4’,H−3’’,H−4’’,H−5’’),3.20(1H,dd,J=7.8,9.0Hz,H−2’’),2.34(2H, m, H−2),1.63 (1H,quint,J=7.3Hz,H−3),1.32(4H,m,H−4,H−5),0.91(3H,t,J=7.1Hz,H−6)
ESI−MS:m/z463[M+Na](C183212Na)
<化合物(5)>
化合物(5)は、前記化学式5で示す化学構造を有する糖脂肪酸エステルの2,6−di−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(2,6−di−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)である。
以下に、この化合物(5)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ5.59(1H,d,J=7.6Hz,H−1’),4.56(1H,d,J=7.6Hz,H−1’’),4.32(1H,d,J=7.6Hz,H−1’’’),4.15(1H,dd,J=1.8,11.3Hz,H−6’a),3.85(1H,m,H−6’’a),3.83(1H,m,H6’’’a),3.76(1H,dd,J=4.9,11.5Hz,H−6’b),3.70−3.16(14H,m,H−2’,H−3’,H−4’,H−5’,H−2’’,H−3’’,H−4’’,H−5’’,H−6’’b,H−2’’’,H−3’’’,H−4’’’,H−5’’’,H−6’’’b),2.42(2H,m,H−2),1.63(2H,quint,J=7.4 Hz,H−3),1.34(4H,m,H−4,H−5),0.92(3H,t,J=6.9Hz,H−6)
ESI−MS:m/z625[M+Na](C244217Na)
<化合物(6)>
化合物(6)は、前記化学式6で示す化学構造を有する糖脂肪酸エステルの6−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−オクタノイル−β−D−グルコピラノース(6−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−octanoyl−β−D−glucopyranose)である。
以下に、この化合物(6)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ5.45(1H,d,J=8.0Hz,H−1’),4.31(1H,d,J=7.8Hz,H−1’’),4.14(1H,dd,J=2.0,11.2Hz,H−6’a),3.85(1H,dd,J=2.0,12.0,H−6’’a),3.78(1H,dd,J=5.1,11.5Hz,H−6’b),3.66(1H,dd,5.4,12.0Hz,H−6’’b),3.52(1H,m,H−5’),3.44−3.24(6H,m,H−2’,H−3’,H−4’,H−3’’,H−4’’,H−5’’),3.20(1H,dd,J=7.8,8.8Hz,H−2’’),2.40(2H,m,H−2),1.64(2H,quint,J=7.2Hz,H−3),1.32(8H,m,H−4,H−5,H−6,H−7),0.90(3H,t,J=6.8Hz,H−8)
APCI−MS:m/z467[M−H](C203512
<化合物(7)>
化合物(7)は、前記化学式7で示す化学構造を有する糖脂肪酸エステルの2,6−di−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−オクタノイル−β−D−グルコピラノース(2,6−di−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−octanoyl−β−D−glucopyranose)である。
以下に、この化合物(7)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ5.59(1H,d,J=7.6Hz,H−1’),4.56(1H,d,J=7.8Hz,H−1’’),4.31(1H,d,J=7.8Hz,H−1’’’),4.14(1H,dd,J=1.7,11.5Hz,H−6’a),3.83(2H,m,H−6’’a,H−6’’’a),3.76(1H,dd,J=5.0,11.3Hz,H−6’b),3.69−3.16(14H,m,H−2’,H−3’,H−4’,H−5’,H−2’’,H−3’’,H−4’’,H−5’’,H−6’’b,H−2’’’,H−3’’’,H−4’’’,H−5’’’,H−6’’’b),52.42(2H,m,H−2),1.63(2H,quint,J=7.0Hz,H−3),1.31(8H,m,H−4,H−5,H−6,H−7),0.91(1H,t,J=6.8Hz,H−8)
FAB−MS:m/z629[M−H](C264517
<化合物(8)>
新規化合物である化合物(8)は、前記化学式8で示す化学構造を有するイリドイド型モノテルペン配糖体の9−エピ−6−メトキシゲニポシド酸(9−epi−6−Methoxy geniposidic acid)である。
以下に、この化合物(8)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(600MHz,CDOD):δ7.38(1H,s,H−3),5.84(1H,brs,H−7),5.61(1H,d,J=3.1Hz,H−1),4.60(1H,d,J=7.9Hz,H−1’),4.28(1H,d,J=15.3Hz,H−10a),4.23(1H,brs,H−6),4.19(1H,d,J=15.3Hz,H−10b),3.89(1H,dd,J=1.8,11.7Hz,H−6’a),3.66(1H,dd,J=5.5,11.7Hz,H−6’b),3.44(1H,s,OMe),3.36(1H,t,J=9.0Hz,H−3’),3.29(1H,m,H−5’),3.28(1H,m,H−4’),3.27(1H,m,H−9),3.23(1H,m,H−5),3.20(1H,dd,J=7.9,8.9Hz,H−2’)
13C NMR(150MHz,CDOD):δ172.0(s,COOH),152.9(d,C−3),149.6(s,C−4),127.3(d,C−7),110.8(s,C−8),100.0(d,C−1’),95.0(d,C−1),89.9(d,C−6),78.2(d,C−5’),77.8(d,C−3’),74.6(d,C−2’),71.5(d,C−4’),62.7(t,C−6’),60.4(t,C−10),57.0(d,OMe),47.4(t,C−9),39.2(t,C−5)
HR−ESI−MS:m/z427.1217[M+Na](calcd.forC172411Na m/z427.1216)
Figure 2010030000
<化合物(9)>
化合物(9)は、前記化学式9で示す化学構造を有するイリドイド型モノテルペン配糖体のアスペルロシド酸(Asperulosidic acid)である。
以下に、この化合物(9)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(400MHz,CDOD):δ7.65(1H,s,H−3),6.02(1H,s,H−7),5.06(1H,d,J=9.0Hz,H−1),4.29(1H,m,H−10a),4.88(1H,s,H−6),4.83(1H,m,H10b),4.72(1H,d,J=7.8Hz,H−1’),3.86(1H,dd,J=1.6,12.0Hz,H−6’a),3.63(1H,dd,J=6.0,12.0Hz,H−6’b),3.40−3.22(4H,m,H−2’,H−3’,H−4’,H−5’),3.02(1H,t,J=6.3Hz,H−5),2.63(1H,t,J=8.3Hz,H−9),2.09(3H,s,OCOMe)
ESI−MS:m/z455[M+Na](C182412Na)
<化合物(10)>
化合物(10)は、前記化学式10で示す化学構造を有するイリドイド型モノテルペン配糖体のデアセチルアスペルロシド酸(Deacetyl asperulosidic acid)である。
以下に、この化合物(10)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(600MHz,CN):δ8.15(1H,s,H−3),6.58(1H,s,H−7),5.90(1H,d,J=8.6Hz,H−1),5.50(1H,d,J=5.9Hz,H−6),5.32(1H,d,J=7.9Hz,H−1’),5.10(1H,d,J=15.8Hz,H−10a),4.64(1H,d,J=15.9Hz,H−10b),4.28(1H,dd,J=3.0,11.8Hz,H−6’a),4.24−4.19(3H,m,H−3’,H−4’,H−6b),4.07(1H,t,J=8.3Hz,H−2’),3.78(1H,m,H−5’),3.48(1H,t,J=6.0Hz,H−5),2.85(1H,t,J=7.9Hz,H9)
ESI−MS:m/z413[M+Na](C162211Na)
<化合物(11)>
化合物(11)は、前記化学式11で示す化学構造を有するイリドイド型モノテルペン配糖体のスカンドシドメチルエステル(Scandoside methyl ester)である。
以下に、この化合物(11)のスペクトルデータを示す。
H−NMR(400MHz,CN):δ8.05(1H,s,H−3),6.54(1H,d,J=1.9Hz,H−7),5.65(1H,d,J=8.8Hz,H−1),5.30(1H,d,J=7.8Hz,H−1’),5.09(1H,d,J=16.1 Hz,H−10a),4.73(1H,d,J=6.8Hz,H−6),4.57(1H,d,16.3Hz,H−10b),4.32(1H,dd,J=2.7,11.7Hz,H−6’a),4.25−4.18(3H,m,H−3’,H−4’,H6’b),4.06(1H,t,J=7.3Hz,H−2’),3.80(1H,m,H−5’),3.43(1H,t,J=6.5Hz,H−5),3.21(3H,s,OMe),2.73(1H,t,J=7.9Hz,H−9)
ESI−MS:m/z427[M+Na](C172411Na)
(メラニン産生抑制試験)
先ず、メラニン産生抑制試験としてB16melanoma4A5細胞を用い、これを24well plateに1×10cells/mlで500μl撒き、24時間培養した。培養後、このB16melanoma4A5細胞に対し、α−MSH(Melanocyte−Stimulating−Hormone)と、前述した本発明に係る11種類のノニ果実由来の化合物(1)〜(11)およびβ−アルブチン(Arbutin)を試料として添加した。その後、これを4日間作用させた後、上清を吸引除去し、10%DMSO(ジメチルスルホキシド:Dimethyl sulfoxide、以下同じ)を含む2M NaOH溶液で溶解した。
そして、その溶解物の405nmにおける吸光度を測定し、各試料のメラニン産生抑制率(検体濃度100μMにおける抑制率(%))とした。
(細胞毒性試験 MTT法)
前記のメラニン産生抑制試験と並行して、同じB16melanoma4A5細胞を用い、これを24well plateに1×10cells/mlで500μl撒き、24時間培養した。培養後、このB16melanoma4A5細胞に対し、前述した本発明に係る11種類のノニ果実由来の化合物(1)〜(11)およびβ−アルブチン(Arbutin)を試料として添加した。
その後、これをメラニン産生試験と同じく4日間作用させた後、0.5%MTT溶液を添加し3時間作用させ、0.08M NaClを含むi−PrOHを加え溶解した。
そして、波長570(top).630(bottom)nmにおける吸光度を測定し細胞生存率を算出した。
(評価)
メラニン産生抑制試験の結果、図3および以下の表2に示すように、β−アルブチン(Arbutin)のメラニン産生抑制率は約30%であったのに対し、本発明に係る化合物(1)〜(11)は、いずれも約65%以上の優れたメラニン産生抑制率を示した。なお、図3中Cont.は、溶媒DMSOのみを示したものである。
一方、細胞毒性試験の結果、図4および以下の表3に示すように、本発明に係る化合物(1)〜(11)は、いずれも約70%以上の優れた細胞生存率を示した。これは、既に高い安全性が確認されている従来のβ−アルブチン(Arbutin)と同等以上の優れた細胞生存率である。なお、図4中Cont.は、溶媒DMSOのみを示したものである。
Figure 2010030000

Claims (7)

  1. テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上をメラニン産生抑制のための美白有効成分として含むことを特徴とする美白剤。
  2. 請求項1に記載の美白剤において、
    前記テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体は、ノニ果実の抽出物であることを特徴とする美白剤。
  3. 請求項1または2に記載の美白剤において、
    前記テルペン配糖体は、
    (1)ヘミテルペン配糖体の3−メチル−3−ブテニルプリメベロシド(3−Methyl−3−butenyl primeveroside)、または、
    (2)ヘミテルペン配糖体の3−メチル−3−ブテニルゲンチオビオシド(3−Methyl−3−butenyl gentiobioside)のいずれか1つ以上の化合物であることを特徴とする美白剤。
  4. 請求項1または2に記載の美白剤において、
    前記糖脂肪酸エステルは、
    (3)2−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(2−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)、または、
    (4)6−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(6−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)、または、
    (5)2,6−di−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−ヘキサノイル−β−D−グルコピラノース(2,6−di−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−hexanoyl−β−D−glucopyranose)、または、
    (6)6−O−(β−D−グルコピラノシル)−1−O−オクタノイル−β−D−グルコピラノース(6−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−octanoyl−β−D−glucopyranose)、または、
    (7)2,6−di−O(β−D−グルコピラノシル)−1−O−オクタノイル−β−D−グルコピラノース(2,6−di−O−(β−D−glucopyranosyl)−1−O−octanoyl−β−D−glucopyranose)のいずれか1つ以上の化合物であることを特徴とする美白剤。
  5. 請求項1または2に記載の美白剤において、
    前記イリドイド配糖体は、
    (8)イリドイド型モノテルペン配糖体の9−エピ−6−メトキシゲニポシド酸(9epi−6−Methoxy geniposidic acid)、または、
    (9)アスペルロシド酸(Asperulosidic acid)、または、
    (10)イリドイド型モノテルペン配糖体のデアセチルアスペルロシド酸(Deacetyl asperulosidic acid)、または、
    (11)イリドイド型モノテルペン配糖体のスカンドシドメチルエステル(Scandoside methyl ester)のいずれか1つ以上の化合物であることを特徴とする美白剤。
  6. テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体のうち、いずれか1つ以上を皮膚のメラニン産生抑制のための美白有効成分として含むことを特徴とする美白用皮膚外用剤。
  7. 請求項6に記載の美白用皮膚外用剤において、
    前記テルペン配糖体、糖脂肪酸エステルおよびイリドイド配糖体は、ノニ果実の抽出物であることを特徴とする美白用皮膚外用剤。
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