JPWO2010021359A1 - レジスト感度向上方法 - Google Patents

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Abstract

[課題]荷電粒子線の照射によるハイドロシルセスキオキサンからなるレジストにパターンを形成する際の、レジスト感度を向上させることを目的とする。[解決手段]本発明のレジスト感度向上方法は、荷電粒子線の照射によってハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストにパターンを形成する際の、荷電粒子線に対するレジストの感度を向上させるためのレジスト感度向上方法であって、基板上に塗布されたハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストをt℃(ただし、20≦t≦300である。)でプリベークし、水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を、プリベークされたレジストの荷電粒子線照射面に塗布し、塗布された前記組成物を、T℃(ただし、0≦T<t+40である。)でベークし、次いで、レジストに荷電粒子線を照射することを特徴とする。

Description

本発明は、レジスト感度向上方法に関し、より詳細には、荷電粒子線で電子線感光性レジストにパターンを形成する際の、該レジスト感度を向上させる方法に関する。
半導体の製造工程であるリソグラフィーにおいて、電子線によるパターンの描画が行なわれる場合、レジストが帯電することにより、電子線が直進せず、パターンの位置ずれが生じる。そのような問題を解決するために、レジストに水溶性導電性高分子を含む帯電防止剤が塗布されている(たとえば特許文献1)。
また、近年の線幅50nm以下のレジストの微細加工が要求される状況では、帯電防止剤によるレジストへの僅かな影響であっても、レジスト形状の矩形性を著しく損ねるため、水溶性導電性高分子を含む帯電防止剤にバイオサーファクタント、脂肪族塩基性化合物、水溶性高分子を添加することで、帯電防止剤のレジストへの影響を低減することが行われている(たとえば特許文献2、特許文献3、特許文献4)。
一方、従来、LSIデバイスの製作過程での層間誘電体として使用されている非化学増幅系レジストであるハイドロシルセスキオキサン(以下「HSQ」とも記す。)は、電子線を照射すると架橋することが知られている。この性質を利用し、HSQは電子線描画のネガ型電子線レジストとして昨今広く使用されている。HSQは高い解像性と硬質性を有するため、ナノメーターサイズのパターン作製、ならびにインプリントテンプレート作製にその有効性が見出されている。
しかし、HSQは電子感度が低いため、目的とするパターンを描画するのに時間が長くかかり加工効率が悪いという欠点がある。また、HSQをネガ型電子線レジストとして使用した場合、塗膜作製後のHSQの感度の経時変化が認められており(たとえば非特許文献1)、電子線描画感度が低下していくという問題がある。
そこで、HSQの微細加工が可能であるという優れた特性を生かしつつ、その感度を向上させること、またHSQの経時的な感度の低下を改良することが望まれていた。
特開平4−32848号公報 特開2006−077236号公報 特開2006−117925号公報 欧州特許出願公開第1818369号明細書
ザ・ジャーナル・オブ・バキューム・サイエンス・アンド・テクノロジー・ビー24巻、2006年11月/12月号
本発明は、荷電粒子線の照射により、ハイドロシルセスキオキサンからなるレジストにパターンを形成する際の、レジスト感度を向上させること、また、該レジストの塗膜作製後のレジスト感度の保存安定性を向上させることを目的とする。
本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、水溶性導電性高分子化合物をハイドロシルセスキオキサンからなるレジスト表面に塗布すると、荷電粒子線照射の際、該レジストの電子感度が向上し、さらに感度の経時安定性も優れることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を完成するに至った。
本発明はたとえば以下の[1]〜[15]に関する。
[1]荷電粒子線の照射によってハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストにパターンを形成する際の、荷電粒子線に対するレジストの感度を向上させるためのレジスト感度向上方法であって、
基板上に塗布されたハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストをt℃(ただし、20≦t≦300である。)でプリベークし、
水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を、プリベークされたレジストの荷電粒子線照射面に塗布し、
塗布された前記組成物を、T℃(ただし、0≦T<t+40である。)でベークし、
次いで、レジストに荷電粒子線を照射する
ことを特徴とするレジスト感度向上方法。
[2]前記荷電粒子線が、電子線又はイオンビームであることを特徴とする[1]に記載のレジスト感度向上方法。
[3]前記水溶性導電性高分子化合物が、ブレンステッド酸基またはブレンステッド酸の塩である基を有するπ共役系導電性高分子化合物であることを特徴とする[1]または[2]に記載のレジスト感度向上方法。
[4]前記ブレンステッド酸がスルホン酸であることを特徴とする[3]に記載のレジスト感度向上方法。
[5]前記水溶性導電性高分子化合物が、下記式(1)で示される化学構造を含むことを特徴とする[4]に記載のレジスト感度向上方法。
Figure 2010021359
(式中、mおよびnは、それぞれ独立に、0または1を表わす。
Xは、S、N−R1(R1は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の1価の炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群から選択される基を表わす。)、またはOのいずれかを表わし、
Aは、−B−SO3 -+で表わされる置換基を少なくとも1つ有する、−(O)m−および−(O)n−と共に直鎖構造を形成する炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和炭化水素基を表わし、前記炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和炭化水素基は、置換基として、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、または置換フェニル基を有していてもよく、Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを表わす。)
[6]前記水溶性導電性高分子化合物が、下記式(2)で示される化学構造を含むことを特徴とする[4]に記載のレジスト感度向上方法。
Figure 2010021359
(式中、R2〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、または−B−SO3 -+基を表わす。Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを表わす。)
[7]前記水溶性導電性高分子化合物が、下記式(3)で示される化学構造を含むことを特徴とする[4]に記載のレジスト感度向上方法。
Figure 2010021359
(式中、R5は、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、または−B−SO3 -+基を表わし、Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2)r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを表わす。)
[8]前記水溶性導電性高分子化合物が、下記式(4)で示される化学構造を含むことを特徴とする[4]に記載のレジスト感度向上方法。
Figure 2010021359
(式中、R6とR7は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、または−B−SO3 -+基を表わし、R8は、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群から選択される一価の基を表わし、Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを表わす。)
[9]前記水溶性導電性高分子化合物が、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルを含む重合体、ポリ(アニリン−2−スルホン酸)およびポリ(3−(3−チエニル)プロパンスルホン酸)から選ばれる少なくとも1種を含む重合体であることを特徴とする[6]に記載のレジスト感度向上方法。
[10]前記水溶性導電性高分子化合物を含む組成物が帯電防止剤であることを特徴とする[1]〜[9]のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
[11]前記水溶性導電性高分子化合物を含む組成物が、前記水溶性導電性高分子化合物を0.1〜20質量%および溶媒を80〜99.9質量%含有することを特徴とする[1]〜[10]のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
[12]前記ハイドロシルセスキオキサンが、(HSiO3/2n(nは3〜100の整数である。)で表される構造を有することを特徴とする[1]〜[11]のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
[13]半導体を製造する際のレジストの感度を向上させる方法であることを特徴とする[1]〜[12]のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
[14]ナノインプリントモールドを製造する際のレジストの感度を向上させる方法であることを特徴とする[1]〜[12]のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
[15]レチクルを製造する際のレジストの感度を向上させる方法であることを特徴とする[1]〜[12]のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
本発明のレジストの感度向上方法によれば、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストに荷電粒子線によるパターンを形成する際に、レジストを高感度化し描画時間を短縮できるだけでなく、描画時のレジストの感度の経時変化を抑制することができる。さらに、露光後ベーク(PEB)工程後に水溶性導電性高分子化合物を水洗除去できることから、パターン形成工程の作業工程を大幅に簡略化できる。
さらには、本発明のレジストの感度向上方法によれば、レジスト膜の長期保管において、レジストの感度の低下を防止する。また、長期保管により低下したレジストの感度を回復する。
本発明においてレジストの感度向上とは、レジストの一定のパターンを得るために必要とされる荷電粒子線照射量(露光量)が、従来よりもより少なくなることをいう。
以下、本発明についてさらに具体的に説明する。
本発明は、荷電粒子線の照射によってハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストにパターンを形成する際の、荷電粒子線に対するレジストの感度を向上させるためのレジスト感度向上方法であって、
基板上に塗布されたハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストをt℃(ただし、20≦t≦300である。)でプリベークし、
水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を、プリベークされたレジストの荷電粒子線照射面に塗布し、
塗布された前記組成物を、T℃(ただし、0≦T<t+40である。)でベークし、
次いで、レジストに荷電粒子線を照射する
ことを特徴とするレジスト感度向上方法に関する。
本発明のレジスト感度向上方法は、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストのパターン形成に適用することができる。以下にハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストのパターン形成における本発明のレジスト感度向上方法の使用方法について述べる。
本発明のレジスト感度向上方法を使用したレジストのパターン形成は、基板上にレジストを塗布する工程と、レジストをプリベークする工程と、水溶性導電性高分子化合物を含む組成物をレジスト膜上に塗布する工程と、水溶性導電性高分子化合物を含む組成物をベークする工程と、荷電粒子線による露光工程と、レジスト膜を露光後ベークする工程と、水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を除去する工程と、レジストの現像工程とを含んでいてもよい。
<基板上にレジストを塗布する工程>
本発明の感度向上方法には、ハイドロシルセスキオキサン(HSQ)がレジストとして用いられる。ハイドロシルセスキオキサンは微細加工に適するからである。また、レジスト中には溶剤、感光剤、アジド化合物、架橋剤、溶解阻害剤、酸発生剤等の添加剤が加えられてもよい。ハイドロシルセスキオキサン(HSQ)の粘度調整の点からは、レジストは好ましくは溶剤を含む。ハイドロシルセスキオキサンは、(HSiO3/2n(nは3〜100の整数)で表わされる構造を有することが好ましい。nが3未満の場合、ネガ型レジストとして荷電粒子線によって硬化させる場合、非常に時間がかかってしまう。また、nが100を超える場合、分子サイズが大きくなりレジストとしての解像性が損なわれる。
基板上へのレジストの塗布は、基板上にハイドロシルセスキオキサンを滴下し、直ちにスピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターコート等の塗布方法を用いることにより行うことができる。使用する基板は、シリコンウエハー、ガリウム砒素ウエハーやインジウムリンウエハー等の化合物半導体ウエハー、石英基板、ガラス基板、マスクブランクス、磁性体基板等を挙げることができる。
<レジストをプリベークする工程>
塗布された基板上のレジストはプリベークされる。プリベークの温度は、20℃〜300℃、好ましくは20℃〜200℃、より好ましくは20℃〜60℃であり、その時間は、通常30秒間〜2時間である。プリベークは、通常、ホットプレートあるいは電気オーブンで加熱することにより行うが、室温等で放置することにより実施してもよい。
このようにして得られたレジスト膜の範囲については、特に制限がなく、従来のパターン形成における膜厚の範囲であればよいが、好ましくは1nm〜5μmである。
<水溶性導電性高分子化合物を含む組成物をレジスト膜上に塗布する工程>
レジスト膜上への水溶性導電性高分子化合物を含む組成物の塗布は、ハイドロシルセスキオキサン上に水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を滴下し、直ちにスピンコート、ロールコート、フローコート、ディップコート、スプレーコート、ドクターコート等の塗布方法を用いることにより行うことができる。
(1)水溶性導電性高分子化合物
本発明における水溶性導電性高分子は、該水溶性導電性高分子化合物とともに溶媒を含む組成物として用いられ、該組成物は、任意に界面活性剤等を含み、通常はレジストの帯電防止剤としても機能する。
本発明で使用される水溶性導電性高分子化合物は、ブレンステッド酸基またはブレンステッド酸の塩である基を有するπ共役系導電性高分子であることが好ましい。前記ブレンステッド酸基を有する水溶性導電性高分子化合物は、水素原子がブレンステッド酸基でπ電子共役主鎖に直接置換、スペイサーを介して置換、例えばアルキレン側鎖あるいはオキシアルキレン側鎖を介して置換されている自己ド−プ型導電性高分子であればよく、必ずしも化学構造の一次構造には制限されない。ブレンステッド酸基としては、スルホン酸基が好ましい。これらは1種単独で用いても、2種以上組み合わせて用いてもよい。
具体的な水溶性導電性高分子化合物としては、ポリ(イソチアナフテンスルホン酸)、ポリ(チオフェンアルカンスルホン酸)、ポリ(チオフェンオキシアルカンスルホン酸)、ポリ(ピロールアルキルスルホン酸)、ポリ(アニリンスルホン酸)等の繰り返し単位を含む共重合体またはこれらの各種塩構造体または置換誘導体等を挙げることができる。
また、前記共重合体は、スルホン酸基を含む化学構造の繰り返し単位を、通常、共重合体の全繰り返し単位の100〜50モル%、好ましくは100〜80モル%の範囲で有しており、他のπ共役系化学構造からなる繰り返し単位を含む共重合体であってもよく、2〜5種の繰り返し単位を含む共重合体であってもよい。
なお、本発明において、「繰り返し単位を含む共重合体」とは、必ずしもその単位を連続して含む共重合体に限定されず、π共役系主鎖に基づく所望の導電性が発現される限りにおいてランダムコポリマーのようにπ共役系主鎖に不規則、不連続に繰り返し単位を含む共重合体の意味である。
水溶性導電性高分子化合物におけるスルホン酸基またはスルホン酸の塩である基を含む繰り返し単位の例として、下記式(1)、(2)、(3)及び(4)で示される化学構造が挙げられる。
Figure 2010021359
式(1)中、mおよびnは、それぞれ独立に、0または1を表わす。
Xは、S、N−R1、またはOのいずれかを表わし、R1は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の1価の炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群から選択される基を表わし、
Aは、−B−SO3 -+で表わされる置換基を少なくとも1つ有する−(O)m−および−(O)n−と共に直鎖構造を形成する炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和炭化水素基(二重結合は2つ以上有していてもよい。)を表わす。Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオンまたは第4級アンモニウムイオンを表わす。
上記炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和炭化水素基は置換基を有していてもよく、置換基としては、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、及び置換フェニル基から選ばれる1種以上が挙げられる。
1が表わす置換フェニル基の置換基及び上記の置換フェニル基の置換基としては、例えば炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられ、置換フェニル基とはこれらの置換基から選ばれる1〜5個の基で置換されたフェニル基である。
Figure 2010021359
式(2)中、R2〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、または−B−SO3 -+基を表わし、B及びM+は前記と同じ意味を表わす。
2、R3またはR4が表わす置換フェニル基の置換基としては、例えば炭素数1〜8のアルキル基、炭素数1〜8のアルコキシ基、ハロゲン原子等が挙げられ、R2〜R4はそれぞれ複数の置換基を有していてもよい。
2、R3及びR4が表わす炭化水素基及びアルコキシ基中の任意のエチレン基は、カルボニル基(−CO−)、オキシ基(−O−)、カルボニルオキシ基(−COO−または−OCO−)、アミノカルボニル基(−NH2−CO−または−CO−NH2−)、アミノスルホニル基(−NH2−SO2−または−SO2−NH2−)、スルファニル基(−S−)、スルフィニル基(−S(O)−)、スルホニル基(−SO2−)、スルホニルオキシ基(−SO2−O−または−O−SO2−)、またはイミノ基(−NH−)に置き換わっていてもよい。
置き換わってもよい基としては具体的には、アルキルカルボニルアルキル基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アルコキシカルボニルアルキル基、アシルオキシ基、アシルオキシアルキル基、アルキルアミノカルボニル基、アルキルアミノカルボニルアルキル基、アルキルカルボニルアミノ基、アルキルカルボニルアミノアルキル基、アルキルアミノスルホニル基、アルキルアミノスルホニルアルキル基、アルキルスルホニルアミノ基、アルキルスルホニルアミノアルキル基、アルキルチオ基、アルキルチオアルキル基、アルキルスルフィニル基、アルキルスルフィニルアルキル基、アルキルスルホニル基、アルキルスルホニルアルキル基、アルキルスルホニルオキシ基、アルキルスルホニルオキシアルキル基、アルキルアミノ基、及び上記のアルキル部分が、置換基を有していてもよいフェニル基に置き換わったものが挙げられる。フェニル基の置換基は、R2〜R4が表わす置換フェニル基の置換基と同様である。
Figure 2010021359
式(3)中、R5は、前記のR2〜R4と同様の意味を表わし、B及びM+は前記と同じ意味を表わす。
Figure 2010021359
式(4)中、R6とR7は、それぞれ独立に、前記のR2〜R4と同様の意味を表わし、B及びM+は前記と同じ意味を表わし、R8は、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群から選択される1価の基を表わす。R8が表わす置換フェニル基の置換基は、R2〜R4が表わす置換フェニル基の置換基と同様である。
式(1)〜式(4)の定義において飽和または不飽和の炭化水素基とは、炭素原子と水素原子からなる基をいい、例えばアルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルキニル基、芳香族炭素環及びこれらの基中の1つまたは複数の水素原子が他の炭化水素基により置換された基が挙げられる。
2〜R5としては、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルキル基、及び炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルコキシ基が好ましく、水素原子及び炭素数1〜20の直鎖状または分岐状のアルコキシ基がさらに好ましい。R6またはR7としては、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和炭化水素基、フェニル基、及び置換フェニル基が好ましい。
2〜R7の特に好ましい例としては、水素原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、カルボニル基含有基、アルコキシアルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシルオキシ基、フェニル基、置換フェニル基が挙げられる。これらの置換基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、アリル基、イソプロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基等のアルキル基、ビニル基、1−プロピニル基、1−ブテニル基等のアルケニル基、エトキシエチル基、メトキシエチル基、メトキシエトキシエチル基等のアルコキシアルキル基、アセトニル基、フェナシル基等のカルボニル基含有基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等のアルコキシ基、メトキシエトキシ基、メトキシエトキシエトキシ基等のアルコキシアルコキシ基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、
ブトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基、アセトキシ基、ブチロイルオキシ基等のアシルオキシ基、フェニル基、フルオロフェニル基、クロロフェニル基、ブロモフェニル基、メチルフェニル基、メトキシフェニル基等の、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基などの置換基を有していてもよいフェニル基などが挙げられる。
前記式(1)〜(4)において、Bの好ましい例としては、単結合、メチレン、エチレン、プロピレン、ブチレン、ペンチレン、ヘキシレン、オキシメチレン、オキシエチレン、オキシプロピレン、メチレンオキシエチレン、エチレンオキシエチレン等が挙げられる。特に好ましいBとしては、単結合、エチレン、プロピレン、オキシエチレン、エチレンオキシエチレンが挙げられる。
+が表わすカチオンは2種以上が混在していてもよい。
アルカリ金属イオンの例としては、例えばNa+、Li+及びK+が挙げられる。
第4級アンモニウムイオンは、N(R9)(R10)(R11)(R12+で示される。R9〜R12はそれぞれ独立して水素原子、炭素数1〜30の直鎖状または分岐状の置換または非置換アルキル基、または置換または非置換アリール基を表わし、アルコキシ基、ヒドロキシル基、オキシアルキレン基、チオアルキレン基、アゾ基、アゾベンゼン基、p−ジフェニレンオキシ基等の炭素、水素以外の元素を含む基を含むアルキル基またはアリール基でもよい。
第4級アンモニウムイオンとしては、例えばNH4 +、NH(CH33 +、NH(C653 +、N(CH32(CH2OH)(CH2−Z)+等(ただし、Zは化学式量が600以下の任意の置換基を表し、例えば、フェノキシ基、p−ジフェニレンオキシ基、p−アルコキシジフェニレンオキシ基、p−アルコキシフェニルアゾフェノキシ基等が挙げられる)の非置換またはアルキル置換またはアリール置換型カチオンが用いられる。なお、任意のカチオンに変換するために、通常のイオン交換樹脂を用いることができる。
9〜R12のアルキル基中の任意のエチレン基は、カルボニル基(−CO−)、オキシ基(−O−)、カルボニルオキシ基(−COO−または−OCO−)、アミノカルボニル基(−NH2−CO−または−CO−NH2−)、アミノスルホニル基(−NH2−SO2−または−SO2−NH2−)、スルファニル基(−S−)、スルフィニル基(−S(O)−)、スルホニル基(−SO2−)、スルホニルオキシ基(−SO2−O−または−O−SO2−)、またはイミノ基(−NH−)に置き換わっていてもよい。
式(1)、(2)または(3)で示される化学構造の好ましい具体例としては、5−(3’−プロパンスルホ)−4,7−ジオキシシクロヘキサ[2,3−c]チオフェン−1,3−ジイル、5−(2’−エタンスルホ)−4,7−ジオキシシクロヘキサ[2,3−c]チオフェン−1,3−ジイル、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、4−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、4−メチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−メチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−メチル−4−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、5−メチル−4−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−エチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−プロピル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−ブチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−ヘキシル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−デシル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−メトキシ−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−エトキシ−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−クロロ−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、
6−ブロモ−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、6−トリフルオロメチル−5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル、5−(スルホメタン)イソチアナフテン−1,3−ジイル、5−(2’−スルホエタン)イソチアナフテン−1,3−ジイル、5−(2’−スルホエトキシ)イソチアナフテン−1,3−ジイル、5−(2’−(2”−スルホエトキシ)メタン)−イソチアナフテン−1,3−ジイル、5−(2’−(2”−スルホエトキシ)エタン)−イソチアナフテン−1,3−ジイル等、またはそれらのリチウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、メチルアンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等が挙げられる。
式(4)で示される化学構造の好ましい具体例としては、2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、3−メチル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−メチル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、6−メチル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−エチル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−ヘキシル−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、3−メトキシ−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−メトキシ−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、6−メトキシ−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、5−エトキシ−2−スルホ−1,4−イミノフェニレン、2−スルホ−N−メチル−1,4−イミノフェニレン、2−スルホ−N−エチル−1,4−イミノフェニレン等、またはそのリチウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、メチルアンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等が挙げられる。
また、本発明において使用できる、上記式(1)〜(4)以外の繰り返し単位を有する水溶性導電性高分子化合物の具体例としては、ポリ(カルバゾール−N−アルカンスルホン酸)、ポリ(フェニレン−オキシアルカンスルホン酸)、ポリ(フェニレンビニレン−アルカンスルホン酸)、ポリ(フェニレンビニレン−オキシアルカンスルホン酸)、ポリ(アニリン−N−アルカンスルホン酸)、ポリ(チオフェンアルキルカルボン酸)、ポリ(チオフェンオキシアルキルカルボン酸)、ポリ(ポリピロールアルキルカルボン酸)、ポリ(ピロールオキシアルキルカルボン酸)、ポリ(カルバゾール−N−アルキルカルボン酸)、ポリ(フェニレン−オキシアルキルカルボン酸)、ポリ(フェニレンビニレン−アルキルカルボン酸)、ポリ(フェニレンビニレン−オキシアルキルカルボン酸)、ポリ(アニリン−N−アルキルカルボン酸)、ポリ(アニリン−2−スルホン酸)、ポリ(3−(3−チエニル)プロパンスルホン酸)またはこれらの置換誘導体、6−スルホナフト[2,3−c]チオフェン−1,3−ジイル等、またはそれらのリチウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、メチルアンモニウム塩、エチルアンモニウム塩、ジメチルアンモニウム塩、ジエチルアンモニウム塩、トリメチルアンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエチルアンモニウム塩等が挙げられる。
前記水溶性導電性高分子化合物の分子量は、主鎖を構成する繰り返し単位数(重合度)が5〜2000、好ましくは10〜1000に相当する分子量である。
前記水溶性導電性高分子化合物の特に好ましい具体例としては、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルの重合体、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルを80モル%以上含有するランダム共重合体、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルとイソチアナフテン−1,3−ジイルとの共重合体、ポリ(3−(3−チエニル)エタンスルホン酸)、ポリ(アニリン−2−スルホン酸)、ポリ(3−(3−チエニル)プロパンスルホン酸)、ポリ(2−(3−チエニル)オキシエタンスルホン酸)、2−スルホ−1,4−イミノフェニレンを50モル%以上含有するランダムコポリマー、2−スルホ−1,4−イミノフェニレンと1,4−イミノフェニレンとの共重合体、またはこれらの重合体のリチウム塩、ナトリウム塩、アンモニウム塩、トリエチルアンモニウム塩等が挙げられる。
水溶性導電性高分子化合物の製造方法
これらの水溶性導電性高分子化合物は、特開平7−48436号公報、シンセティック・メタルズ誌、30巻、305−319項(1989年)、特開平2−189333号公報、国際出願公報WO98/03499パンフレット記載の方法により製造することができる。
(2)溶媒
本発明に用いられる水溶性導電性高分子化合物を含む組成物は、水に溶解して使用する。さらに水と混和し前記自己ドープ型導電性高分子を脱ドープさせないでかつ溶解する溶媒を使用してもよい。このような溶媒としては、例えば、1,4−ジオキサンやテトラヒドロフラン等のエーテル類、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート類、アセトニトリルやベンゾニトリル等のニトリル類、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール類、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドンなどの非プロトン性極性溶媒、硫酸等の鉱酸、酢酸などの有機酸等が挙げられる。これらは単独もしくは2種以上の混合溶媒として用いることもできる。
(3)配合量
本発明に用いられる水溶性導電性高分子化合物を含む組成物は、水溶性導電性高分子化合物を好ましくは0.1〜20質量%、溶媒を80〜99.9質量%、より好ましくは水溶性導電性高分子化合物を0.2〜5質量%、溶媒を95〜99.8質量%を含む。水溶性導電性高分子化合物の量が、上記範囲内であると0.1質量%未満だと帯電防止能が発揮されず、また、本願の効果が得られない。また、20質量%を超える場合、組成物の流動性が低下し塗布が困難になる。
(4)任意成分
本発明に用いられる水溶性導電性高分子化合物を含む組成物は、水溶性導電性高分子化合物および溶媒の他に、レジストへの塗布性向上のために界面活性剤を含んでいてもよい。本発明で使用できる界面活性剤は界面活性効果を発現する化合物であれば特に限定されず、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤及びノニオン性界面活性剤のいずれでもよい。
アニオン性界面活性剤の具体例としては、アルキルエーテルカルボン酸、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸、α−オレフィンスルホン酸、アルカンスルフォネート、ジアルキルスルホコハク酸、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル、高級アルコールリン酸エステル、高級アルコール酸化エチレン付加物リン酸エステル、アシル−N−メチルタウリンなどが挙げられ、その塩類も用いることができる。
カチオン性界面活性剤の具体例としては、モノアルキルアンモニウム、ジアルキルアンモニウム、エトキシ化アンモニウム、4級アミン、アルキルアミン酢酸などが挙げられ、その塩類も用いることができる。
両性界面活性剤の具体例としては、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ステアリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド、2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン、アラニン類などが挙げられ、その塩類も用いることができる。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、グリセリン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキルグリセリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエ-テル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、アセチレングリコール、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビトール脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、脂肪酸アルキレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸アミドアルキレンオキサイド付加物、アミンEO付加物、アミンPO付加物などが挙げられる。
これらの界面活性剤は、1種単独で使用するか、または2種以上を混合して使用することができる。好ましくはアニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の少なくとも1種の界面活性剤であり、さらに、両性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤またはカチオン性界面活性剤や水溶性高分子などの界面活性効果をもつ化合物を混合して使用することもできる。
界面活性剤の前記組成物への添加量は、界面活性剤を含む組成物全体を100質量%として、0.0001〜10質量%が好ましい。添加量が10質量%以上であれば導電性膜の導電性の低下の恐れがある。また、0.0001質量%以下であれば界面活性効果が期待できない。
前記組成物は、その他に中和剤や水溶性高分子を含んでいてもよい。中和剤として、溶液中に含まれる水溶性導電性高分子化合物のブレンステッド酸及びその他添加剤の中和に、M+−OH-(式中、M+は前記と同じ意味であり、水素イオン、アルカリ金属イオンまたは第4級アンモニウムイオンを表わす。)で示される化合物を使用することができる。また、アンモニアの水素原子の1個またはそれ以上が炭化水素残基で置換されたアミン化合物を用いることができる。アミン化合物とは、炭化水素残基がアルキル基またはその置換体である脂肪族アミン、すべてまたは一部が芳香族炭化水素残基である芳香族アミンの他、一分子内にアミノ基またはイミノ基などの窒素原子を1つもつモノアミンや、ジアミンなど複数のアミノ基を含むポリアミンをいう。
前記組成物が含んでいてもよい水溶性高分子として、特に限定されないが、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキシド、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルカプロラクタム、ポリビニルアルキルエーテル、N-ビニルアセトアミド、カルボキシビニールポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、NH4−CMC(カルボキシメチルセルロースアンモニウム)、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースナトリウム、ヒドロキシプロピルステアリルエーテル、ヒドロキシプロピルスルホネート、カチオン化セルロース、VEMA(ベマ:メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体)、微小繊維状セルロース、キサンタンガム、アルギン酸、ゼラチン、サイクロデキストリン、アラビヤガム、ビーガム、デンプン、オイルの粘度指数向上剤(macchann)、ゲル化剤、カラギーナン、コンシステンシー強化セルロースエーテル、溶解性遅延 セルロースエーテル、ローカストビーンガム、会合性ポリウレタン系増粘剤、タンパク質加水分解物などが挙げられる。
(5)調製方法
本発明に用いられる水溶性導電性高分子化合物を含む組成物は、好ましくは室温で溶媒を攪拌しながら、水溶性高分子化合物を溶解させて調製することができる。
前記水溶性導電性高分子化合物を含む組成物のpHは、前記中和剤の添加量を変えることにより、酸性〜アルカリ性の間で任意に調整することができる。
前記水溶性導電性高分子化合物を含む組成物のpHは、好ましくは2〜9であり、さらに好ましくは3〜8である。
(6)レジスト照射面への水溶性導電性高分子化合物を含む組成物の塗布
水溶性導電性高分子化合物を含む組成物をレジストの荷電粒子線照射面に塗布する方法としては、回転塗布法が好ましいが、その他の方法、例えばディッピング法(浸漬法)、吹付け法、バーコーター法等を用いてもよい。
従来、レジスト膜の感度は経時的に低下していた。
一方、レジストをプリベーク後の比較的早い時期に、レジスト膜上に前記組成物を塗布することにより、レジスト膜の感度の低下を防止することができる。前記組成物の塗布は、レジストをプリベーク後、好ましくは2時間以内に行われる。
また、長期間保管したことによって感度が低下してしまったレジスト膜であっても、レジスト膜上に前記組成物を塗布することにより、レジスト膜の感度を回復することができる。この場合、前記組成物の塗布は、レジスト膜の作成後、たとえば2時間以上経過した後に行ってもよく、好ましくは5年以内に、さらに好ましくは3ヶ月以内に行われる。
<水溶性導電性高分子化合物を含む組成物をベークする工程>
次に水溶性導電性高分子化合物を含む組成物をベークする。実際には、水溶性導電性高分子化合物を含む組成物と共に、水溶性導電性高分子化合物を含む組成物の塗布されているレジストおよびレジストの積層されている基板をベークする。ベークは、下記式(I)を満たす温度T℃で、より好ましくは下記式(II)を満たす温度T℃で、通常30秒間〜30分間実施する。ベークは、通常、ホットプレートあるいは電気オーブンで加熱することにより行うが、室温等で放置することにより実施してもよい。
0℃≦T<t+40℃ ・・・(I)
0℃≦T≦t ・・・(II)
(上記式(I)中、前記プリベークの温度をt℃とする)
上記組成物のプリベーク後の膜厚は、1nm以上、5μm以下が好ましく、2nm〜50nmがより好ましく、5nm〜30nmがさらに好ましい。該膜厚が上記範囲にあると、十分な帯電防止能を発揮することができるとともに、組成物の塗膜の遮蔽効果が大きくなることによる電子線エネルギーのロスも少ない。
レジスト膜の感度の経時的な低下の観点から、ベーク後、次工程である荷電粒子線の照射は、直ちに行うことが好ましいが、長期間保管した後に行ってもレジストの感度低下防止の効果を得ることができる。この場合、荷電粒子線の照射は、ベーク後、たとえば2時間以上経過した後に行ってもよく、好ましくは5年以内に、さらに好ましくは3か月以内に行われる。
<荷電粒子線による露光工程>
レジストへのパターンの描画は、荷電粒子線を直接レジストへ照射することにより行われる。荷電粒子線照射方法としては、ポイントビーム型や可変成形型による照射、マルチビーム照射やプロジェクション型による照射などが挙げられる。また、走査型電子線顕微鏡にブランキング装置取り付けて荷電粒子線を照射してもよい。露光量は特に制限されないが、一例として、加速電圧100kV使用時で500〜4000μC/cm2が好ましく、線幅50nm以下のサイズのパターンを形成する場合は、加速電圧100kV使用時で1800〜2400μC/cm2が好ましい。また、加速電圧を変えた場合やパターン形状によっては、適宜露光量を変化させてもよい。
本発明の感度向上方法に用いられる荷電粒子線としては、特に限定されないが、電子線もしくはイオンビームが好ましい。
<レジスト膜を露光後ベーク(PEB)する工程>
露光後のレジストと水溶性導電性高分子化合物を含む組成物の積層された基板を露光後ベーク(PEB)してもよい。
<水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を除去する工程>
水溶性導電性化合物を含む組成物は、荷電粒子線照射後、水洗して除去することができる。水洗除去は、PEB工程後でも可能である。水洗方法としては、例えば水溶性導電性高分子化合物を含む組成物の表面上に超純水を滴下し、15秒間〜10分間静置した後、スピンコーターで超純水に溶解した水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を除去する方法が挙げられる。
<レジストの現像工程>
通常、水素化テトラメチルアンモニウム(TMAH)(2.38%以上の水溶液)、もしくは前記TMAHを任意の割合いで水で希釈した溶液を現像液とし、温度17℃〜60℃の範囲で1分間〜60分間浸し、その後流純水中で未露光部分を2分間〜5分間洗い流す。
<効果>
本発明のレジスト感度向上方法によれば、従来よりも少ない荷電粒子線照射量で、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストへのパターンの描画が可能である。
本発明において水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジスト膜に塗布することにより、電子線によるレジストへのパターンの描画の感度が向上するのは、ハイドロシルセスキオキサンは電子線照射によって発生する熱の影響で結合が解けやすいという性質を有するところ、水溶性導電性高分子化合物が、電子線照射の際に発生する熱の影響を低減させる働きをすることにより、HSQの分解を抑制するためであると考えられる。
また、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストの長期保管による感度の低下を防止又は回復させることが可能となる。
具体的には、上記水溶性導電性高分子化合物を含む組成物をレジスト膜上に塗布する工程およびベークする工程を、レジストの保管前、すなわちレジスト膜作成後30秒〜2時間の間に行った後、保管する場合は、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストの保管による感度の低下を防止することが可能である。防止の程度としては、レジストに組成物を塗布しないで保管した場合を基準として、感度比を1.04〜1.11とすることができる。ここで、感度比とは、後述の実施例の定義と同様、下記式により求められる。ここで、露光量とは線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた電子線の露光量である。
Figure 2010021359
一方、上記水溶性導電性高分子化合物を含む組成物をレジスト膜上に塗布する工程およびベークする工程を、レジストの保管後、すなわちレジスト膜作成後2時間以降、好ましくは2時間以降〜5年の間に行う場合は、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストの保管による感度の低下を回復することが可能である。回復の程度としては、レジストに組成物を塗布しないで保管した場合に比べ、感度比を1.07とすることができる。ここで、感度比とは、後述の実施例の定義と同様、下記式により求められる。ここで、露光量とは線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた電子線の露光量である。
Figure 2010021359
ここで、上記長期保管における保管条件は、大気中であってもよく、荷電粒子線照射装置の中でもよく、荷電粒子線照射装置の荷電粒子線照射室内の大気を排出した状態であっても良い。また、保管期間はレジストの反応性から5年以内が好ましい。
さらに、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストの感度の真空下での経時変化を抑制することが可能である。ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストは、荷電粒子線露光装置に搬入開始後の時間とともに感度が低下していくが、本発明のレジスト感度向上方法によれば、そのような経時変化を抑制可能である。
<用途>
本発明のレジスト感度向上方法は、半導体表面に、レジストを介して荷電粒子線を照射して回路パターンを形成する際に利用することができる。本発明のレジスト感度向上方法を利用すると、短時間でかつ、線幅均一性の高いパターンが半導体表面に形成できる。
半導体製造方法は、従来行われている製造方法、例えば文献「エレクトロニクス用レジストの最新動向(東レリサーチセンター)」に記載された、拡散工程、CVD工程、パターン形成工程、エッチング工程、スパッタ工程などを含む半導体製造方法が挙げられ、前記パターン形成工程で使用されるマスク作製において本発明の感度向上方法が用いられる。
また、マスクを用いないで半導体基板への直接描画を行うパターン形成工程においても本発明の感度向上方法を用いることができる。
また、本発明のレジスト感度向上方法は、Si、SiC、SiO2、Ta等からなる基板の表面に、レジストを介して荷電粒子線を照射してナノインプリントモールドを製造する際に利用することができる。本発明のレジスト感度向上方法を利用してナノインプリントモールドを製造すると、高速かつ、線幅均一性の高いパターンの形成が可能である。
ナノインプリントモールド製造方法は、例えば文献(Photomask and Next-Generation Lithography Mask Technology X II, Proc. of SPIE Vol.5853 P277)に記載されたナノインプリントモールド製造方法が挙げられる。
さらに、本発明のレジスト感度向上方法は、石英、ならびに石英に準じた純度の基板からなるマスクブランク表面に、レジストを介して荷電粒子線を照射してレチクルを製造する際に利用することができる。本発明のレジスト感度向上方法を利用してレチクルを製造すると、高速で線幅均一性の高いパターンの形成が可能である。
レチクル製造方法としては、例えば文献(Detectability and printability of EUVL mask blank defects for 32 nm hp node, http://www.osti.gov/bridge/servlets/purl/918124-unRCSF) に掲載されたレチクル製造方法が挙げられる。
<レジスト感度向上剤>
上記本発明に用いられる水溶性導電性高分子を含有する組成物は、ハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジスト感度向上剤として用いることもできる。
レジスト感度向上剤は、荷電粒子線による電子線感光性レジストへのパターンの描画の際に、該レジストの照射面に塗布され、レジストの感度を向上させる。また、レジストに塗布することにより、レジストの長期保管後も、レジストの感度を低下させることがない。また、長期保管されたレジストに塗布することにより、レジストの感度を向上させる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
<合成例>
ポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)(SDPITN)を、特開平7−48436号公報に記載の方法を参考にして合成及び精製した。得られた水溶性導電性高分子は、アルカリによる中和滴定で求めたところ、スルホン酸置換体組成がほぼ100モル%(モル分率で1.0)の重合体であった。またGPC測定から数平均分子量が18000であった(ポリスチレンスルホン酸ナトリウム換算)。
得られたポリ(5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイル)は、0.1wt%水溶液となるよう調製し、さらに、ミリポア社製ペリコンXL(膜タイプBiomax−10)により1wt%に濃縮する操作を5回繰り返し実施することで精製した。
ポリ(アニリン−2−スルホン酸)(SDPAn)は、J.Am.Chem.Soc.,112.2800頁(1990年)を参考にして合成した。GPC測定から重量平均分子量が20000であった(プルラン換算)。
得られたポリ(アニリン−2−スルホン酸)は、0.1wt%水溶液となるよう調製し、1wt%となるよう、ミリポア社製ペリコンXL(膜タイプBiomax−10)により濃縮する濃縮操作を5回繰り返し実施することで精製した。
ポリ(3−(3−チエニル)プロパンスルホン酸)(SDPT)は、第39回高分子学会予稿集(Polymer Preprints Japan)第39巻.561頁(1990年)記載の方法を用いて合成した。GPC測定から重量平均分子量が100000であった(プルラン換算)。
得られたポリ(3−(3−チエニル)プロパンスルホン酸)は、0.1wt%水溶液となるよう調製し、1wt%となるよう、ミリポア社製ペリコンXL(膜タイプBiomax−10)により濃縮する操作を5回繰り返し実施することで精製した。
<水溶性導電性高分子化合物を含む組成物の調製>
組成物1
SDPITN1.0質量部、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(花王製 ネオペレックスGS ABSと略すこともある)0.1質量部、およびポリエチレンオキシド(アルドリッチ製 PEO 分子量900,000)0.1質量部を水95質量部に溶解し、ヘキサメチレンジアミン(関東化学製 1,6−ヘキサンジアミン)を1.0mMol/Lとなるよう添加し、さらに1Nアンモニア水(関東化学製)で全体をpH5に調整後、さらに水を加えて、全量で100質量部の組成物1を得た。
組成物2
SDPITN1.0質量部、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(花王製 ネオペレックスGS)0.1質量部、ポリエチレンオキシド(アルドリッチ製 PEO 分子量900,000)0.1質量部およびW42SP(成和化成製 加水分解コラーゲン)0.2質量部を水95質量部に溶解し、ヘキサメチレンジアミンを1.0mMol/Lとなるよう添加し、さらに1Nアンモニア水で全体をpH5に調整後、さらに水を加えて、全量で100質量部の組成物2を得た。
組成物3
SDPITN1.0質量部および直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(花王製 ネオペレックスGS)0.1質量部を水95質量部に溶解し、ヘキサメチレンジアミンを1.0mMol/Lとなるよう添加し、さらに1Nアンモニア水で全体をpH4に調整後、さらに水を加えて、全量で100質量部の組成物3を得た。
組成物4
SDPAn1.0質量部および直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(花王製 ネオペレックスGS)0.1質量部を水95質量部に溶解し、ヘキサメチレンジアミンを1.0mMol/Lとなるよう添加し、さらに1Nアンモニア水で全体をpH4に調整後、さらに水を加えて、全量で100質量部の組成物4を得た。
組成物5
SDPT1.0質量部および直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(花王製 ネオペレックスGS)0.1質量部を水95質量部に溶解し、ヘキサメチレンジアミンを1.0mMol/Lとなるよう添加し、さらに1Nアンモニア水で全体をpH4に調整後、さらに水を加えて、全量で100質量部の組成物5を得た。
組成物6
直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(花王製 ネオペレックスGS)0.1質量部およびポリエチレンオキシド(アルドリッチ製 PEO 分子量900,000)0.1質量部を水95質量部に溶解し、ヘキサメチレンジアミンを1.0mMol/Lとなるよう添加し、さらに1Nアンモニア水で全体をpH5に調整後、さらに水を加えて、全量で100質量部の組成物6を得た。
[実施例1]
75mmシリコンウエハ(三菱マテリアル製)上に、HSQをメチルイソブチルケトン(MIBK)で体積比がHSQ:MIBK=1:2となるように希釈したHSQレジスト(構造(HSiO3/2n、ダウコーニング社製Fox−12)を1.5mlを滴下し、2000回転60秒間(MIKASA社製)スピンコーターにより成膜した。
成膜後、井内盛栄堂製ホットプレート上で40℃で4分間、HSQレジストが塗布された基板をプリベークした。
ベークされたHSQレジスト膜上に本実施例の組成物1を1.5ml滴下し、2000回転60秒間(MIKASA社製)スピンコートしたのち、40℃で90秒間ホットプレートによりベークし、組成物1の塗布膜(膜厚15nm)を作製し、試料を得た。
下記の通り、表面抵抗値および膜厚を測定した。さらに得られた試料に下記条件で電子線を照射して感度比および経時感度比を測定した。結果を表1に示す。
<表面抵抗値測定方法>
組成物を上記の通りスピンコーターにより成膜した塗布膜を30分間室温で放置した後、表面抵抗測定器メガレスタMODEL HT−301(シシド静電気(株)社製)を用いて表面抵抗値を測定した。
<組成物の塗布膜厚測定方法>
レジストおよび組成物の塗布膜厚は、サーフコム900A(東京精密(株)社製)により測定した。
<感度比および経時感度比の測定方法>
上記実施例1で作成され厚さ30nmに薄膜化したHSQに対し、上記組成物の塗布膜作製後直ちに日本電子製JBX−9300FS型電子線露光装置を用いて、加速電圧100kV、照射電流0.6nAで、任意の露光量により線幅20nm前後のパターンが形成されるよう電子線を照射した。
電子線露光した試料を、脱イオン水を用いた流水中に2分間浸漬し、組成物を除去した。ドライエアーによりレジストから余分な水分を除去した後、2.38%水溶液の水酸化テトラメチルアンモニウム(以下TMAH)に23℃で2分間試料を浸漬し、引き続き脱イオン水を用いた流水中に5分間浸漬し水洗を行い、レジストパターンを得た。
組成物を塗布しない場合(比較例1)に、線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた電子線の最小露光量を基準とし、実施例1で得られた試料おいて線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた露光量の基準の露光量に対する比の逆数を感度比とした。
経時感度比については、組成物の塗布膜を作成後、前記露光装置へ試料を搬入してから4時間以上経過後に電子線の照射を行った以外は、感度比と同様に測定して得られた感度比を経時感度比とした。
[実施例2〜5]
組成物1をそれぞれ組成物2〜5に替えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、表面抵抗値、感度比および経時感度比を測定し、結果を表1に示した。
[実施例6]
上記電子照射における照射電流を10nAとし、HSQ塗布後のプリベーク温度および水溶性導電性高分子化合物を含有する組成物を塗布後のベーク温度をいずれも200℃にした以外は、実施例1と同様の操作を行い、表面抵抗値、感度比および経時感度比を測定した。
[比較例1]
組成物1を用いなかった以外は、実施例1と同様の操作を行い、表面抵抗値、感度比および経時感度比を測定し、結果を表1に示した。
[比較例2]
組成物1をそれぞれ組成物6に替えた以外は、実施例1と同様の操作を行い、表面抵抗値、感度比および経時感度比を測定し、結果を表1に示した。
[比較例3]
HSQレジスト膜を配した基板を360℃で4分間プリベークした以外は、実施例1と同様の操作を行い、表面抵抗値、感度比および経時感度比を測定し、結果を表1に示した。
[比較例4]
HSQレジスト膜上に塗布した組成物1を360℃で90秒間ベークした以外は、実施例1と同様の操作を行い、表面抵抗値、感度比および経時感度比を測定し、結果を表1に示した。
[実施例7]
75mmシリコンウエハ(三菱マテリアル製)上にHSQレジスト(構造(HSiO3/2n、ダウコーニング社製Fox−12)を1.5mlを滴下し、2000回転60秒間(MIKASA社製)スピンコーターにより成膜した。
成膜後、室温23℃に4分間放置(プリベーク)し、HSQレジスト膜上に本実施例の組成物1を1.5ml滴下し、2000回転60秒間(MIKASA社製)スピンコートし、室温23℃に90秒間放置(ベーク)し、15nmの膜厚の組成物1の塗布膜を作製し、試料を得た。
下記の通り、表面抵抗値および膜厚を測定した。さらに得られた試料に下記条件で電子線を照射して、感度比および経時感度比を測定した。結果を表2示す。
<表面抵抗値測定方法>
組成物を、上記の通りスピンコーターにより成膜した塗布膜を30分間室温で放置した後、表面抵抗測定器メガレスタMODEL HT−301(シシド静電気(株)社製)を用いて表面抵抗値を測定した。
<組成物の塗布膜厚測定方法>
レジストおよび組成物の塗布膜厚は、サーフコム900A(東京精密(株)社製)により測定した。
<感度比および経時感度比の測定>
上記実施例7で作成された膜厚130nmの薄膜化したHSQに対し、上記組成物の塗布膜作製後直ちに日本電子製JBX−9300FS型電子線露光装置を用いて、加速電圧100kV、照射電流6nAで、任意の露光量により線幅20nm前後のパターンが形成されるよう電子線を照射した。
電子線露光した試料を、脱イオン水を用いた流水中に2分間浸漬し、組成物を除去した。ドライエアーによりレジストから余分な水分を除去した後、25%水溶液の水酸化テトラメチルアンモニウム(以下TMAH)に23℃で7.5分間試料を浸漬し、引き続き脱イオン水を用いた流水中に5分間浸漬し水洗を行い、レジストパターンを得た。
組成物を塗布しない場合(比較例5)に、線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた電子線の最小露光量を基準とし、実施例7で得られた試料において線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた露光量の、基準の露光量に対する比の逆数を感度比とした。
経時感度比については、組成物の塗布膜を作成後、前記露光装置へ試料を搬入してから30時間経過した後に電子線の照射を行った以外は、感度比と同様に測定して得られた感度比を経時感度比とした。
[実施例8〜10]
組成物1の膜厚をそれぞれ10nm、25nm、30nmに替えた以外は、実施例7と同様の操作を行い、表面抵抗値、感度比および経時感度比を測定し、結果を表2に示した。
[実施例11]
75mmシリコンウエハ(三菱マテリアル製)上にHSQレジスト(構造(HSiO3/2n、ダウコーニング社製Fox−12)を1.5mlを滴下し、2000回転60秒間(MIKASA社製)スピンコーターにより成膜した。
成膜後、室温23℃に4分間放置(プリベーク)し、HSQレジスト膜上に本実施例の組成物1を1.5ml滴下し、2000回転60秒間(MIKASA社製)スピンコートし、室温23℃に90秒間放置(ベーク)し、15nmの膜厚の組成物1の塗布膜を作製し、試料を得た。
下記の通り、膜厚を測定した。さらに得られた試料に下記条件で電子線を照射して、感度比および経時感度比を測定した。結果を表3示す。
<組成物の塗布膜厚測定方法>
レジストおよび組成物の塗布膜厚は、サーフコム900A(東京精密(株)社製)により測定した。
<感度比および経時感度比の測定方法>
上記試料を、二ヶ月間大気保管した後、日本電子製JBX−9300FS型電子線露光装置を用いて、前記装置へ搬入直後に、加速電圧100kV、照射電流6nAで、任意の露光量により線幅20nm前後のパターンが形成されるよう電子線を照射した。
電子線露光した試料を、脱イオン水を用いた流水中に2分間浸漬し、組成物を除去した。ドライエアーによりレジストから余分な水分を除去した後、25%水溶液の水酸化テトラメチルアンモニウム(以下TMAH)に23℃で7.5分間試料を浸漬し、引き続き脱イオン水を用いた流水中に5分間浸漬し水洗を行い、レジストパターンを得た。
組成物を塗布しないでレジストを二ヶ月間大気保管した場合(比較例6)に、線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた電子線の最小露光量を基準とし、上記実施例11で得られた試料を二ヶ月間大気保管後、線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた露光量の基準の露光量に対する比の逆数を感度比とした。
経時感度比については、上記の通り実施例11の試料を二か月保管後、前記露光装置へ試料を搬入してから40時間経過した後に電子線の照射を行った以外は、感度比と同様に測定して得られた感度比を経時感度比とした。
[実施例12]
HSQレジストを基板に塗布し、室温23℃に4分間放置(プリベーク)した後、二ヶ月間大気保管してから、電子線照射直前に組成物1を膜厚15nm塗布し、室温23℃に90秒間放置(ベーク)した以外は、実施例11と同様の操作を行い、試料を得た。上記方法で膜厚を測定し、結果を表3に示した。
組成物を塗布しないでレジストを二ヶ月間大気保管した場合(比較例6)に、線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた電子線の最小露光量を基準とし、上記実施例12の試料において、線幅20nm前後のパターンを得るのに必要とされた露光量の基準の露光量に対する比の逆数を感度比とした。
なお、経時感度比は、上記実施例12で得られた試料を、さらに前記露光装置へ試料を搬入してから40時間経過した後に電子線の照射を行った以外は、感度比と同様に測定して得られた感度比を経時感度比とした。感度比および経時感度比の結果を表3に示した。
[比較例5]
組成物1を用いなかった以外は、実施例7と同様の操作を行い、表面抵抗値、感度比および経時感度比を測定し、結果を表1に示した。
[比較例6]
組成物1を用いなかった以外は、実施例11と同様の操作を行い、感度比および経時感度比を測定し、結果を表1に示した。
電子線照射条件については、実施例1〜6および比較例1〜4の条件と、実施例7〜12および比較例5,6の条件とが異なっている。
その理由は、実施例1〜6および比較例1〜4は、HSQの解像限界を志向するナノメーターリソグラフィーを実施したものであり、通常数百ピコアンペア(スループットは低下するが小さい電流値)を使用する実状に合わせたものであるからである。一方、実施例7〜12および比較例5,6は、光学素子、ならびにナノインプリントのテンプレート作製等を目的とするリソグラフィを実施したものであり、これらのパターン作製にあたっては、スループットを向上させるため、通常数ナノアンペアから10ナノアンペアを超えるビーム電流を使用する実状に合わせたものである。

Figure 2010021359
Figure 2010021359
Figure 2010021359
実施例1〜6の組成物塗布効果による感度向上率は約30%、また露光開始後4時間以上の経時による感度向上率は約90%となる(感度向上率は、比較例1の感度を基準とした実施例1の感度向上率、すなわち(実施例1の感度−比較例1の感度)/比較例1の感度から求めた値である)。
実施例7〜10の場合の組成物塗布効果による感度向上率は、4%から7%、また30時間を越える露光での、経時による感度向上比は14%から18%である。
このように感度向上率が、実施例すなわち電子照射条件により異なるのは以下の理由による。
HSQは低感度のレジストであるため、描画には時間がかかる。描画中に感度変化を起こすと、面内でのパターンの均一性が失われてしまう。したがって、組成物を塗布しない場合は、描画中の時間の経過に従いパターンの倒壊が発生する結果を招き、露光材料内の均一露光が阻害されることになる。一方、組成物をHSQ上に塗布した場合は、露光中のHSQ感度が維持されるため、露光材料内の均一露光が可能になる。
実施例7〜12のように、HSQ膜厚130nmで20nmのパターンを描画した場合、パターンのアスペクト比(パターン断面の矩形の横すなわちパターン幅と縦すなわち膜厚の比)が6を超える。このような描画条件においては、4%程度のレジスト感度低下でもパターンの倒壊が引き起こされ、面内でのパターンの均一性が失われることが問題となる。
一方、実施例1〜6のようにHSQ膜厚30nmで20nmのパターンを描画した場合、数十%の感度低下は露光量不足でパターン形成ができなくなり、結果的に面内でのパターンの均一性が失われることが問題となる。

Claims (15)

  1. 荷電粒子線の照射によってハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストにパターンを形成する際の、荷電粒子線に対するレジストの感度を向上させるためのレジスト感度向上方法であって、
    基板上に塗布されたハイドロシルセスキオキサンから形成されるレジストをt℃(ただし、20≦t≦300である。)でプリベークし、
    水溶性導電性高分子化合物を含む組成物を、プリベークされたレジストの荷電粒子線照射面に塗布し、
    塗布された前記組成物を、T℃(ただし、0≦T<t+40である。)でベークし、
    次いで、レジストに荷電粒子線を照射する
    ことを特徴とするレジスト感度向上方法。
  2. 前記荷電粒子線が、電子線又はイオンビームであることを特徴とする請求項1に記載のレジスト感度向上方法。
  3. 前記水溶性導電性高分子化合物が、ブレンステッド酸基またはブレンステッド酸の塩である基を有するπ共役系導電性高分子化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のレジスト感度向上方法。
  4. 前記ブレンステッド酸がスルホン酸であることを特徴とする請求項3に記載のレジスト感度向上方法。
  5. 前記水溶性導電性高分子化合物が、下記式(1)で示される化学構造を含むことを特徴とする請求項4に記載のレジスト感度向上方法。
    Figure 2010021359
    (式中、mおよびnは、それぞれ独立に、0または1を表わす。
    Xは、S、N−R1(R1は水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の1価の炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群から選択される基を表わす。)、またはOのいずれかを表わし、
    Aは、−B−SO3 -+で表わされる置換基を少なくとも1つ有する、−(O)m−および−(O)n−と共に直鎖構造を形成する炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和炭化水素基を表わし、前記炭素数1〜4の飽和もしくは不飽和炭化水素基は、置換基として、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、または置換フェニル基を有していてもよく、Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立に、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを表わす。)
  6. 前記水溶性導電性高分子化合物が、下記式(2)で示される化学構造を含むことを特徴とする請求項4に記載のレジスト感度向上方法。
    Figure 2010021359
    (式中、R2〜R4は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、または−B−SO3 -+基を表わす。Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを表わす。)
  7. 前記水溶性導電性高分子化合物が、下記式(3)で示される化学構造を含むことを特徴とする請求項4に記載のレジスト感度向上方法。
    Figure 2010021359
    (式中、R5は、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、または−B−SO3 -+基を表わし、Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを表わす。)
  8. 前記水溶性導電性高分子化合物が、下記式(4)で示される化学構造を含むことを特徴とする請求項4に記載のレジスト感度向上方法。
    Figure 2010021359
    (式中、R6とR7は、それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和のアルコキシ基、水酸基、ハロゲン原子、ニトロ基、シアノ基、トリハロメチル基、フェニル基、置換フェニル基、または−B−SO3 -+基を表わし、R8は、水素原子、炭素数1〜20の直鎖状または分岐状の飽和または不飽和の炭化水素基、フェニル基及び置換フェニル基からなる群から選択される一価の基を表わし、Bは、−(CH2p−(O)q−(CH2r−を表わし、p及びrは、それぞれ独立して、0〜3の整数を表わし、qは0または1を表わし、M+は、水素イオン、アルカリ金属イオン、または第4級アンモニウムイオンを表わす。)
  9. 前記水溶性導電性高分子化合物が、5−スルホイソチアナフテン−1,3−ジイルを含む重合体、ポリ(アニリン−2−スルホン酸)およびポリ(3−(3−チエニル)プロパンスルホン酸)から選ばれる少なくとも1種を含む重合体であることを特徴とする請求項6に記載のレジスト感度向上方法。
  10. 前記水溶性導電性高分子化合物を含む組成物が帯電防止剤であることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
  11. 前記水溶性導電性高分子化合物を含む組成物が、前記水溶性導電性高分子化合物を0.1〜20質量%および溶媒を80〜99.9質量%含有することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
  12. 前記ハイドロシルセスキオキサンが、(HSiO3/2n(nは3〜100の整数である。)で表される構造を有することを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
  13. 半導体を製造する際のレジストの感度を向上させる方法であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
  14. ナノインプリントモールドを製造する際のレジストの感度を向上させる方法であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
  15. レチクルを製造する際のレジストの感度を向上させる方法であることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載のレジスト感度向上方法。
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