JPWO2009147781A1 - 抗がん剤 - Google Patents
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Abstract
Description
抗がん剤としては、アルキル化剤、代謝拮抗剤、アルカロイド系抗がん剤、抗生物質抗がん剤、白金製剤等が用いられているが、その治療効果は未だ十分とはいえず、また副作用の発生頻度が高いという問題もある。かかる観点から、より優れた抗がん剤の開発が望まれている。
また本発明は、抗MFG−E8抗体と他の抗がん剤とを組み合せてなる抗がん剤を提供するものである。
また本発明は、抗MFG−E8抗体を含有し、他のがん治療法と組み合せて使用するための抗がん剤を提供するものである。前記抗がん剤は、腫瘍抗原または腫瘍細胞を含まないにもかかわらず腫瘍細胞特異的な抗がん作用を発揮することを特徴とする。これは、有効成分である抗MFG−E8抗体が、生体内の抗原提示細胞によるアポトーシスに陥った腫瘍細胞の取り込みを、Fc受容体を介して促進し細胞障害性T細胞を中心とする特異的抗腫瘍免疫を誘導することに基づくと考えられる。
また本発明は、抗MFG−E8抗体を有効成分とし、標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法と組み合せて使用するための、標的細胞に対する特異的免疫誘導薬を提供するものである。前記標的細胞は、腫瘍細胞であることが好ましい。また、前記抗MFG−E8抗体は、抗原提示細胞上のFc受容体を介して標的細胞に対する特異的免疫を誘導することを特徴とする。さらに本発明の1つの実施形態において、抗MFG−E8抗体を含み、標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法によってMFG−E8が発現誘導された標的細胞に対する免疫寛容を、抗MFG−E8抗体が抑制するとともに生体内の抗原提示細胞によるアポトーシスに陥った標的細胞の取り込みを、Fc受容体を介して促進し細胞障害性T細胞を中心とする抗腫瘍免疫を賦活化する、免疫経路スイッチ剤を提供する。
また本発明は、抗がん剤製造のための抗MFG−E8抗体の使用を提供するものである。
また本発明は、他の抗がん剤と組み合せてなる抗がん剤製造のための抗MFG−E8抗体の使用を提供するものである。
また本発明は、他のがん治療法と組み合せて使用するための抗がん剤製造のための抗MFG−E8抗体の使用を提供するものである。
また本発明は、標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法と組み合せて使用するための特異的免疫誘導薬製造のための抗MFG−E8抗体の使用を提供するものである。
また本発明は、抗MFG−E8抗体を投与することを特徴とするがんの治療法を提供するものである。
また本発明は、抗MFG−E8抗体と他の抗がん剤とを組み合せて投与することを特徴とするがんの治療法を提供するものである。
また、本発明は、抗MFG−E8抗体の投与と、他のがん治療法とを組み合せることを特徴とするがんの治療法を提供するものである。
また本発明は、抗MFG−E8抗体と、標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法とを組み合せることを特徴とする特異的免疫誘導方法を提供するものである。
また、本発明における抗MFG−E8抗体によるがん治療効果はがん患者の体内に存在している状態の腫瘍細胞由来の抗原を利用して特異的免疫を誘導し得るものであるため、本発明によれば、従来の腫瘍ワクチンのような腫瘍細胞の抗原を患者から分離あるいは同定する必要はなく、また治療の際に患者に腫瘍抗原を投与することなく治療効果が得られる。
また、本発明によれば、抗MFG−E8抗体による特異的免疫誘導作用は、樹状細胞やマクロファージに代表される抗原提示細胞上のαvβ3インテグリンを介した免疫寛容経路を抑制し、Fc受容体を介した免疫賦活化経路にスイッチすることにより行われていることが明らかになった。
これらの他の抗がん剤のうち、細胞傷害活性を特徴とするアルキル化剤、代謝拮抗剤、微小管阻害剤、抗生物質抗がん剤、トポイソメラーゼ阻害剤、白金製剤、分子標的薬等が特に好ましい。具体的には、ゲムシタビン、5−FU、CPT−11、エトポシド、シスプラチン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ダカルバジン、ドキソルビシン、ベバシズマブ、セツキシマブ、抗血管内皮増殖因子受容体2阻害抗体、上皮性増殖因子チロシンキナーゼ阻害剤等が特に好ましい。
他の抗がん剤等の化学療法により誘導されたアポトーシス腫瘍細胞の免疫原性を、抗MFG−E8抗体によるMFG−E8阻害によって効果的に発揮させることで、生体に本来備わっている抗腫瘍免疫を適切に引き出すことができ、さらには腫瘍再発抑制効果をも誘導することができる。これらの抗MFG−E8抗体の作用効果を考慮すると、他の抗がん剤等の化学療法は、抗MFG−E8抗体の投与と同時、もしくは先に実施することが極めて効果的である。
なお、本明細書における「抗MFG−E8抗体と他の抗がん剤との組み合せ」とは製剤的に一体として薬剤とする場合に限定するものではなく、製剤としては抗MFG−E8抗体単独での提供であったとしても、他の抗がん剤の効果増強の目的で、上述のようなタイミングで他の抗がん剤と併用される限り、本明細書における「抗MFG−E8抗体と他の抗がん剤との組み合せ」の概念に含まれる。後述にて詳しく説明するように、「他の抗がん剤」は、2剤以上の併用であってもよい。
さらに言えば、抗MFG−E8抗体が他の抗がん剤投与と所望のタイミングで併用され、抗MFG−E8抗体を当該他の抗がん剤の効果を増強させ得る併用剤(あるいは抗腫瘍効果増強剤)として使用するような場合も、「抗MFG−E8抗体と他の抗がん剤との組み合せ」に該当する。あるいは、抗MFG−E8抗体が主となるがん治療薬とすると、他の抗がん剤が、抗MFG−E8抗体による抗腫瘍免疫作用を効果的に引き出し得る併用剤(あるいはイニシエーター)となり、当該併用される他の抗がん剤と主となるがん治療薬である抗MFG−E8抗体とが所望のタイミングで投与するような場合にも、「抗MFG−E8抗体と他の抗がん剤との組み合せ」に該当する。
がん治療で実施される細胞療法などと組み合わせて抗MFG−E8抗体を用いてもよい。細胞療法との組み合わせの場合には、細胞療法に使用する細胞を調製している工程で抗MFG−E8抗体を添加してもよく、また、調製後の細胞を患者に戻す際に抗MFG−E8抗体を患者に投与してもよい。
(方法)
マウス大腸癌細胞MC−38またはB16メラノーマ細胞(マウス一匹あたり1×105個)を、6週齢C57BI/6マウス背側皮下に注入後、腫瘍径が長径5mm(25〜30mm2)に増殖した時点(day10)で抗がん剤、抗MFG−E8抗体を以下のプロトコールにてday10、day13、day16に腹腔内投与した。以下のプロトコールに沿って各々2回同様の検討を施行した。なお、抗MFG−E8抗体は、MBL社より商品化されている阻害抗体を用いた。また、プロトコール1〜4はMC−38を用い、プロトコール5は、B16メラノーマを用いた。
・Gemcitabine(GEM):4mg/kg
・Gemcitabine(GEM):1mg/kg
・抗MFG−E8抗体:1mg/kg
・Gemcitabine(GEM):4mg/kg+抗MFG−E8抗体:1mg/kg
・Gemcitabine(GEM):1mg/kg+抗MFG−E8抗体:1mg/kg
・CPT−11:1mg/kg
・5―FU:0.1M
・抗MFG−E8抗体:1mg/kg
・CPT−11:1mg/kg+抗MFG−E8抗体:1mg/kg
・5―FU:0.1M+抗MFG−E8抗体:1mg/kg
・上皮性増殖因子受容体チロシンキナーゼ1(EGFR−TK1):40mg/g
・抗血管内皮増殖因子受容体−2モノクローナル抗体(α−VEGFR−2Ab):40mg/kg
・抗MFG−E8抗体:1mg/kg
・放射線照射(XRT):3Gy/day 5回
・抗MFG−E8抗体:1mg/kg
・ドキソルビシン(Dox):5mg/kg
・エトポシド(Etop):2mg/kg
・抗MFG−E8抗体:1mg/kg
抗がん剤を単独投与した場合、投与後5〜10日は無治療群と比較して有意な腫瘍増殖抑制効果を示しているが、それ以降で無治療群と同等な確率で腫瘍増殖を認めた。以上の傾向はGEM、5FU、CPT−11、ドキソルビシン、エトポシド、EGF−TK1、α−VEGFR−2Abのいずれの抗がん剤投与および放射線療法にても同等であった。以上より、抗がん剤による制がん効果は一過性であり長期的な抗腫瘍効果は期待できないことが判明した(図1〜5)。
抗MFG−E8抗体単独投与では、無治療群に比較して軽微な腫瘍増殖抑制効果を認めるが、抗がん剤投与または放射線療法時に比較してその効果は弱い(図1〜5)。
抗がん剤または放射線療法と抗MFG−E8抗体との併用投与群では有意な強い腫瘍増殖抑制効果を認めた。この効果は抗がん剤単独投与群または放射線療法単独群と異なり、治療終了後長期間を経過しても強力な腫瘍抑制効果を維持した。例えばゲムシタビン4mg/kgと抗MFG−E8抗体併用群や5−FUと抗MFG−E8抗体併用群では35日後まで腫瘍はほとんど増殖しなかった。上記の結果は抗がん剤の種類に関わらず(抗EGFR抗体、抗VEGFR抗体等)、同様であった(図1〜5)。
以上の結果より、抗MFG−E8抗体によるMFG−E8活性阻害が、各種抗がん剤または放射線療法による抗腫瘍効果を劇的に改善する事が明らかとなった。また、腫瘍抗原を使用することなく、抗がん剤または放射線療法と抗MFG−E8抗体との併用による優れた抗腫瘍効果が得られることは、全く予想外である。
(方法)
上記と同様の大腸癌細胞MC38皮下投与を用いた腫瘍モデルにおいて、各種治療プロトコールを施行し、その1週間後(day23)の時点でマウスより腫瘍組織を採取した。これをコラゲナーゼIにて処理後、Lymphoprepを用いた比重勾配法にて、腫瘍組織内に存在するリンパ球を分離・採取した。この腫瘍内リンパ球の活性に関連する表面抗原についてフローサイトメトリーを用いて、下記の検討を行った。
・CD4陽性ヘルパーT細胞、CD8陽性細胞傷害性T細胞のメモリー活性状態(CD44発現)
・T細胞活性抑制に重要なCD11b・Gr−1陽性細胞(未熟ミエロイド細胞)の割合
・抗腫瘍T細胞活性増強に寄与する樹状細胞のマーカーであるCD11c陽性細胞分画の割合
・樹状細胞の活性度の評価:CD11b、CD86陽性分画の割合
代表例として5―FU投与群のみ提示する。他の治療群でも同様の結果である。
無治療群と比較して、抗がん剤単独投与群でのT細胞、未熟ミエロイド細胞、樹状細胞の比率に大きな変化を生じない(図6および7)。抗MFG−E8抗体単独投与群でも抗がん剤と同等である。
抗がん剤と抗MFG−E8抗体とを併用した群では以下の変化が生じた。
T細胞のメモリー活性(CD44発現)が増加した(図6)。これは、腫瘍内に浸潤したT細胞の活性能が誘導されたことを示す。
樹状細胞数の大幅な増加、活性の増強が生じた(図6および7)。これは、腫瘍内の樹状細胞の浸潤、活性が誘導されていることを示唆しており、特異的T細胞免疫応答を増強するのに好適な環境となっている。
以上より、抗がん剤と抗MFG−E8抗体との併用により、腫瘍内の抗腫瘍免疫応答(標的とする腫瘍に対する特異的免疫応答)が増強されているものと考えられた。この腫瘍局所での環境が、併用群における腫瘍増殖抑制効果の大幅な増強に関与している可能性が示唆された。
腫瘍局所だけではなく、全身の免疫応答の変化を検討するため、代表的な末梢リンパ系組織である脾臓細胞を用いて検討した。具体的には、腫瘍内リンパ球の免疫活性能の検討を行ったマウスより脾臓を摘出し、そこから脾細胞を分離して、主にCD4陽性ヘルパーT細胞、CD8陽性細胞傷害性T細胞の活性について、フローサイトメトリー法にて以下のように検討した。
・メモリー活性状態(CD44発現)
・サイトカイン産生プロフィール:Interferon−gamma(IFN−α;免疫活性化のマーカー)
:Interleukin−10(IL−10;免疫抑制のマーカー)
無治療群と比較して、抗がん剤単独投与群でのT細胞、未熟ミエロイド細胞、樹状細胞の比率については、大きな変化を生じない(図8および9)。
抗MFG−E8抗体単独投与群でも抗がん剤と同等である。
抗がん剤と抗MFG−E8抗体を併用した群では、CD44発現およびIFNγ産生の明らかな増強を認めた。IL−10反応については無治療群、抗がん剤単独群と比較して有意差を認めなかった(図8および9)。
以上より、抗がん剤と抗MFG−E8抗体の併用により、腫瘍局所だけではなく全身性の抗腫瘍免疫応答が活性化していることが明らかとなった。
(方法)
無治療群、抗MFG−E8抗体群、抗がん剤群、および抗がん剤と抗体併用群で治療した担癌マウスよりリンパ節細胞を分離して、放射線処理(200Gy)したMC38大腸癌細胞と10:1の割合で共培養を施行した。5日後にリンパ節細胞と51Crで標識した標的腫瘍細胞を4時間混合培養したあと、γシンチレーターにて51Crの上清への放出量を計測することにより、腫瘍細胞傷害活性を計測した。
抗MFG−E8抗体治療群由来のリンパ節細胞によりMC38に対する細胞傷害活性を認めた。さらに抗がん剤と抗MFG−E8抗体併用治療群由来のリンパ節細胞では、MC38特異的細胞傷害の増強作用を認めた。それに対し、B16悪性黒色腫細胞への傷害活性は殆ど誘導されなかった(図10)。
以上より、抗がん剤と抗MFG−E8抗体の併用により、腫瘍特異的細胞障害性リンパ球の誘導能増強を認めることが明らかとなった。
(方法)
In vivoで認められた抗MFG−E8抗体と、抗がん剤との併用による樹状細胞、T細胞活性のメカニズムについてin vitroでの混合培養の系にて詳細に検討した。
具体的にはモデル抗原としてOvalbumin(OVA)を利用するため、DO11.10(MHC class II拘束性OVA抗原トランスジェニックマウス)より骨髄細胞を採取し、顆粒球単球コロニー刺激因子(GM−CSF)により樹状細胞を分化誘導する。誘導開始後Day7でMFG−E8組換え蛋白(100μg/mL)ないし抗MFG−E8抗体(20μg/mL)で処理、さらにday8にてMHC class IIOVA拘束性OVA peptide(5mg/mL)あるいは陰性コントロールpeptide(HSA)を6時間パルスした。それらを、Syngeneic(Balb/c)マウス由来のnaive CD4+陽性T細胞と、樹状細胞とCD4+T細胞の比が1:10の割合となるように混和し、抗CD3抗体(0.1μg/mL)存在下にて混合培養した。72時間後にT細胞活性状態をフローサイトメトリー法によってIFN−αおよびIL−10の細胞内発現を測定することにより検討した。
無処理樹状細胞:OVA特異的な樹状細胞によるT細胞活性を認めた(IFN−α,IL−10供に増加しているため免疫活性、抑制機能双方を活性している状態と考えられる)。
MFG−E8を前刺激した樹状細胞:コントロール群に比して、OVA特異的なIFN−α産生低下、IL−10産生増強を認めた(抗原特異的免疫応答の抑制が認められた)。
抗MFG−E8抗体にて樹状細胞のMFG−E8を阻害した場合、コントロール群に比して、OVA特異的なIFN−α産生能の増強、IL−10産生の低下を認めた(抗原特異的免疫応答の活性化が認められた)。
以上よりMFG−E8は樹状細胞に直接作用し、その免疫活性機能を負に制御すること、抗MFG−E8抗体による中和により抗原特異的に樹状細胞による免疫応答を強力に活性化することが明らかになった。この抗MFG−E8抗体の機能は、peptideをパルスした樹状細胞においても同様に見られたので、樹状細胞の抗原提示以外の機能である共刺激分子の制御を介したものであると考えられた(図11(IFNgはIFN−α))。
(方法)
抗がん剤によるMFG−E8阻害の感受性増強を検討するため、MC38大腸癌細胞、正常繊維芽細胞(NIH3T3,Primary Fibroblast)に各種抗がん剤(Doxorubicine、GEM,5−FU,CPT−11等)投与後24時間後におけるMFG−E8発現を細胞内フローサイトメトリー、細胞培養上清を用いELISA法にて検討した。
各種抗がん剤投与により、MC38におけるMFG−E8産生能は有意に増強した。これに対してNIH3T3、Primary fibroblast非がん細胞でのMFG−E8発現は抗がん剤による増強効果を認めなかった(図12)。またB16メラノーマ細胞においても抗がん剤によるMFG−E8産生誘導を認めた(図13)。
以上の結果より、抗がん剤により腫瘍細胞のMFG−E8産生が誘導されることが判明した。これまでに明らかとなったMFG−E8の機能を考慮すると、抗がん剤に対する治療抵抗性獲得の機序の一つとなっている可能性が示唆された。
(方法)
MC38大腸癌細胞株に各種抗がん剤(GEM:1M,CPT−11:0.5M,5FU:1M)投与する際に抗MFG−E8阻害抗体(20μg/mL)あるいは陰性コントロールとしてIgG抗体を同時に添加し、無血清下で48時間培養した後の細胞死比率をフローサイトメトリー法にて定量的に検討した。
抗がん剤非添加群においても抗MFG−E8抗体添加にて有意の腫瘍細胞死の誘導を認めたが、抗がん剤と比してその効果は軽微である。
抗がん剤投与群については、コントロール群と比較して抗体併用群で、有意の腫瘍細胞死増強を認めた。この効果は抗がん剤の種類に関わりなく一定であった。
以上よりMFG−E8阻害による抗腫瘍効果には、免疫能増強による間接的な腫瘍退縮に加え、直接的な抗がん剤による腫瘍細胞アポトーシス誘導増強作用が関与している可能性が示された(図14)。
(方法)
in vivoにおけるアポトーシスを測定するために、抗MFG−E8抗体存在下もしくは非存在下で、MC38もしくはB16腫瘍(25mm2)をゲムシタビンもしくはダカルバジン(10mg/kg)で処理し、処理の4日後に腫瘍を採取、腫瘍ホモジェネート中のカスパーゼ3活性化をcolorimetric assay kit(インビトロジェン)で測定した。
ゲムシタビンと抗MFG−E8抗体を投与されたマウスから摘出されたMC38腫瘍は、それぞれの薬剤で治療されたマウスから摘出された腫瘍と比較すると、カスパーゼ3活性を促進させた(図15)。同様に、B16メラノーマはダカルバジンと抗MFG−E8抗体を組み合わせると、カスパーゼ3活性が増加した(図15)。
(方法)
抗MFG−E8抗体による抗がん剤の抗腫瘍効果増強作用と免疫との関係を明らかにするため、免疫不全マウスおよび野生型マウスを用いて、実施例1と同様に腫瘍細胞MC38、B16またはMCA−205を移植して試験を行った。
免疫不全マウスであるNOD−SCIDマウスにおいては、実施例1で観察された抗MFG−E8抗体による、抗がん剤の抗腫瘍効果に対する増強効果は全く認められなかった(図16)。また、野生型マウスに対してCD4+もしくはCD8+T細胞を除去した場合、抗MFG−E8抗体と抗がん剤併用による抗腫瘍増強効果は低減した(図17)。GEM及び抗MFG−E8抗体投与により、MC38に対する増殖抑制効果が得られたマウスに、50日経過後に再度MC38を移植したところ、MC−38に対する増殖抑制効果が持続していた(図18)。一方、50日経過後に移植したB16及びMCA−205に対しては、増殖抑制効果は得られなかった(図18)。
この結果、抗MFG−E8抗体と抗がん剤併用療法による抗腫瘍活性を増強する効果が、持続的であり、特異性が高い宿主免疫応答を介するものであることが、より明確になった。
(方法)
投与マウスから腫瘍浸潤細胞を採取し、CD11c、CD11bおよびCD86の発現をフローサイトメトリー法により分析した。また、骨髄由来樹状細胞と、PKH26で標識したEG.7−OVAとを(抗MFG−E8モノクローナル抗体でオプソニン化して、またはオプソニン化せずに)混合培養し、貪食性を評価した。
抗がん剤と抗MFG−E8抗体の併用治療により、CD11b+、CD11c+の樹状細胞の数は、有意に増加し、そして、これらの細胞は、共促進する分子CD86を高発現した(図19)。骨髄由来の樹状細胞は、in vitroの系で、化学療法に晒されたMC38及びB16細胞を効果的に貪食した(図20)ので、腫瘍浸潤の解析により、in situにおける腫瘍細胞の樹状細胞捕捉がT細胞プライミングに重要であるという可能性が考えられる。
(方法)
樹状細胞(BMDCs)は、GM−CSF条件培地を用いて骨髄前駆細胞から7日間培養し、その後、組換えMFG−E8(100ng/mL、R&D Systems社)、抗MFG−E8モノクローナル抗体(20μg/mL、MBL)もしくはポリクローナルMFG−E8抗血清(20μg/mL)で一晩処理した。培養上清中のIL−12、IL−23、TNF−αおよびIL−10濃度はELISA法により測定した。7日目のBMDCsは、PKH26(Sigma−Aldrich)で標識したEG.7−OVA細胞とともに12穴丸底プレートで共培養し(比1:10)、貪食作用をフローサイトメトリー法で測定した。共培養の前に抗MFG−E8モノクローナル抗体(30mg/mL)で30分間前処理した腫瘍細胞での実験も行った。αvβ3インテグリン阻止抗体(RMV−7、Millipore)もしくはFcレセプター阻止抗体(BD Bioscience)の腫瘍細胞取り込みに対する影響も同様に評価した。交差提示をテストするため、ナイーブCD4+T細胞をC57BL/6−Tg(ACTB−OVA)916Jen/Jマウスの脾臓からmagnetic cell sorting(Miltenyi Biotech)を用いて単離し、24時間腫瘍細胞を負荷した樹状細胞に加えた。細胞内のIFN−γ発現は、フローサイトメトリー法で測定した。
in vivoにおける交差提示アッセイとして、X線処理したEG.7−OVA細胞(1×106/マウス)をMFG−E8モノクローナル抗体(1mg/mL)、抗FcRブロック抗体(1mg/mL)もしくはアイソタイプコントロールとともにOT−Iマウスの足蹠に投与した。投与5日後にマウスを屠殺し、流入領域リンパ節細胞を単離して、MHCクラスI拘束性OVAペプチド(10mg/mL)とともに一晩培養した。その後、培養上清を用い、CD8+T細胞によるIFN−γ産生をフローサイトメトリーもしくはELISA法で測定した。
骨髄由来の樹状細胞は、照射されたEG.7−OVA細胞を効果的に取り込んだが、αvβ3インテグリンに対する抗体により部分的に阻害された。このことは、MFG−E8がこの系において腫瘍細胞の取り込みに寄与したことを示している(図21)。抗MFG−E8抗体は、放射線処理されたEG.7−OVA細胞の全貪食には影響しなかったが、αvβ3インテグリンに対してではなく、Fc受容体に対する拮抗抗体は、EG.7−OVA細胞の取り込みを減衰させた。これらの結果は、抗MFG−E8抗体が、MFG−E8介在腫瘍細胞の取り込みに対する受容体を、αvβ3インテグリンからFc受容体にスイッチすることを明らかにしている。このスイッチ作用に関しては、Fc受容体を介する取り込みを促進できる抗体ならではの機能と考えられるため、抗MFG−E8抗体による抗腫瘍効果はMFG−E8の機能を特異的に阻害する抗体以外の薬剤を使用した場合のそれよりも格段に大きいものと想定される。
免疫刺激を引き起こすFc受容体を活性化する力と一致して、抗MFG−E8抗体によるEG.7−OVA細胞のオプソニン化が、C57B1/6同系マウスからのOVA TCR トランスジェニックT細胞の樹状細胞刺激を増加させ、結果として、IFN−γ産生が増加する一方、抗Fc受容体抗体は、クロスプライミングを阻害した(図22、23)。対照的に、抗αvβ3インテグリンが、放射線処理されたEG.7−OVA細胞のみあるいは抗MFG−E8抗体がオプソニン化したかどうかのT細胞応答を増大させ、放射線処理されたEG.7−OVA細胞が樹状細胞に送られた。事実、樹状細胞上のαvβ3インテグリンのMFG−E8取り込みはIL−10分泌を増加する一方、抗MFG−E8抗体によるMFG−E8取り込みの阻害はIL−10を減少し、IL−12、IL−23及びTNF−α産生を増加させた(図24)。このサイトカインプロファイルの調節は、抗MFG−E8抗体による免疫活性化作用に寄与していると考えられる。
抗がん剤および抗MFG−E8抗体の投与時期による抗腫瘍効果の影響を検討した。すなわち、実施例1においては、抗がん剤と抗MFG−E8抗体は同時に投与したが、投与時期を変更して、抗MFG−E8抗体による抗がん剤の抗腫瘍効果に対する作用を検討した。
(方法)
マウス大腸癌MC−38(1×105/mouse)を皮下接種後10日目(腫瘍径25mm2)に以下の薬剤を第10、12、14、16、18日に腹腔内投与した。
・化学療法単独群:5FU(20mg/kg)+CPT−11(2mg/mL)
・抗MFG−E8抗体単独
・併用群:5―FU(20mg/kg)+CPT−11(2mg/mL)+抗MFG−E8阻害抗体(1mg/kg)
(結果)
化学療法単独群、併用群で腫瘍縮小効果を認め、第30日には腫瘍消失を認めた。ただし、投与後長期間経過後(第120日<)に両群で明らかな抗腫瘍効果の相違を認めた。つまり、化学療法単独群の多くで急速な腫瘍再燃をきたしたのに対し、抗がん剤+抗MFG−E8抗体併用群では再発例は認められなかった。以上より、抗がん剤と抗MFG−E8抗体を併用することにより、長期的な腫瘍増殖抑制効果を発揮することが判明した。
Claims (31)
- 抗MFG−E8抗体を有効成分とする抗がん剤。
- 抗MFG−E8抗体と他の抗がん剤とを組み合せてなる抗がん剤。
- 他の抗がん剤が、腫瘍細胞傷害性抗がん剤である請求項2記載の抗がん剤。
- 他の抗がん剤が、アルキル化剤、代謝拮抗剤、微小管阻害剤、抗生物質抗がん剤、トポイソメラーゼ阻害剤、白金製剤又は分子標的薬である請求項2又は3記載の抗がん剤。
- 他の抗がん剤が、ゲムシタビン、5−FU、CPT−11、エトポシド、シスプラチン、オリサリプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ダカルバジン、ドキソルビシン、べバシズマブ、セツキシマブ、抗血管内皮増殖因子受容体2阻害抗体、上皮性増殖因子チロシンキナーゼ阻害剤である請求項2〜4のいずれか1項記載の抗がん剤。
- 抗MFG−E8抗体を含有し、他のがん治療法と組み合せて使用するための抗がん剤。
- 抗MFG−E8抗体を有効成分とし、標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法と組み合せて使用するための、標的細胞に対する特異的免疫誘導薬。
- 標的細胞が腫瘍細胞である、請求項7記載の特異的免疫誘導薬。
- 抗MFG−E8抗体が、抗原提示細胞上のFc受容体を介して標的細胞に対する特異的免疫を誘導する、請求項7又は8記載の特異的免疫誘導薬。
- 抗MFG−E8抗体を含み、
標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法によってMFG−E8が発現誘導された標的細胞に対する免疫寛容を、抗MFG−E8抗体が抑制するとともに免疫を賦活化する、免疫経路スイッチ剤。 - 抗がん剤製造のための抗MFG−E8抗体の使用。
- 他の抗がん剤と組み合せてなる抗がん剤製造のための抗MFG−E8抗体の使用。
- 他の抗がん剤が、腫瘍細胞傷害性抗がん剤である請求項12記載の使用。
- 他の抗がん剤が、アルキル化剤、代謝拮抗剤、微小管阻害剤、抗生物質抗がん剤、トポイソメラーゼ阻害剤、白金製剤又は分子標的薬である請求項12または13記載の使用。
- 他の抗がん剤が、ゲムシタビン、5−FU、CPT−11、エトポシド、シスプラチン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ダカルバジン、ドキソルビシン、べバシズマブ、セツキシマブ、抗血管内皮増殖因子受容体2阻害抗体、上皮性増殖因子チロシンキナーゼ阻害剤である請求項12〜14のいずれか1項記載の使用。
- 他のがん治療法と組み合せて使用するための抗がん剤製造のための抗MFG−E8抗体の使用。
- 標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法と組み合せて使用するための、標的細胞に対する特異的免疫誘導薬製造のための抗MFG−E8抗体の使用。
- 標的細胞が腫瘍細胞である、請求項17記載の使用。
- 抗MFG−E8抗体が、抗原提示細胞上のFc受容体を介して標的細胞に対する特異的免疫を誘導する、請求項17または18記載の使用。
- 標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法によってMFG−E8が発現誘導された標的細胞に対する免疫寛容を、抗MFG−E8抗体が抑制するとともに免疫を賦活化する、免疫経路スイッチ剤製造のための抗MFG−E8抗体の使用。
- 抗MFG−E8抗体の有効量を投与することを特徴とするがんの治療法。
- 抗MFG−E8抗体と他の抗がん剤とを組み合せて投与することを特徴とするがんの治療法。
- 他の抗がん剤が、腫瘍細胞傷害性抗がん剤である請求項22記載の治療法。
- 他の抗がん剤が、アルキル化剤、代謝拮抗剤、微小管阻害剤、抗生物質抗がん剤、トポイソメラーゼ阻害剤、白金製剤又は分子標的薬である請求項22または23記載の治療法。
- 他の抗がん剤が、ゲムシタビン、5−FU、CPT−11、エトポシド、シスプラチン、オキサリプラチン、パクリタキセル、ドセタキセル、ダカルバジン、ドキソルビシン、べバシズマブ、セツキシマブ、抗血管内皮増殖因子受容体2阻害抗体、上皮性増殖因子チロシンキナーゼ阻害剤である請求項22または23記載の治療法。
- 抗MFG−E8抗体の投与と、他のがん治療法とを組み合せることを特徴とするがんの治療法。
- 抗MFG−E8抗体と、標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法とを組み合せることを特徴とする、標的細胞に対する特異的免疫誘導方法。
- 標的細胞が腫瘍細胞である、請求項27記載の特異的免疫誘導方法。
- 抗MFG−E8抗体が、抗原提示細胞上のFc受容体を介して標的細胞に対する特異的免疫を誘導する、請求項17または18記載の特異的免疫誘導方法。
- 標的細胞を傷害し得る薬剤の投与または治療法と抗MFG−E8抗体の投与を組み合せることを特徴とする、
標的細胞を傷害し得る薬剤又は治療法によってMFG−E8が発現誘導された標的細胞に対する免疫寛容を、抗MFG−E8抗体が抑制するとともに免疫を賦活化する、免疫経路スイッチ方法。 - 抗MFG−E8抗体と細胞療法を組み合わせることを特徴とするがんの治療法。
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