JPWO2009133767A1 - 移動通信システム、移動局装置、基地局装置及び移動通信方法 - Google Patents

移動通信システム、移動局装置、基地局装置及び移動通信方法 Download PDF

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Abstract

移動局装置と基地局装置とを備える移動通信システムであって、移動局装置は、周辺の基地局装置から送信される信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定部と、自移動局装置が希望するサービスと受信品質測定部が測定した受信品質とに基づいて、自移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、決定部が決定した基地局装置と通信する通信部とを備える。

Description

本発明は、移動通信システム、移動局装置、基地局装置及び移動通信方法に関する。
本願は、2008年4月28日に、日本に出願された特願2008−117758号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
現在、EUTRA(Evolved Universal Terrestrial Radio Access)が、標準化団体である3GPP(3rd Generation Partnership Project:第3世代パートナーシッププロジェクト)にて検討されている(非特許文献1)。
EUTRAは、第3世代の周波数帯に第4世代向けに検討されていた技術の一部を導入することによって、通信速度の高速化を目的としている。
EUTRAでは、通信方式として、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiplexing Access:直交周波数分割多重接続)方式を用いる。OFDMAは、マルチパス干渉に強く、高速伝送に適した通信方式である。
また、EUTRAに関するデータ転送制御やリソース管理制御といった上位レイヤの動作に関しては、低遅延、低オーバーヘッド化を実現し、更に可能な限り簡易な技術が用いられる。
セルラ移動通信方式では、移動局装置が、セルまたはセクタ内において、事前に基地局装置と無線同期している必要がある。そのため、基地局装置は、所定の構成からなる同期チャネル(SCH:Synchronization Channel)を移動局装置に送信する。移動局装置は、基地局装置から送信された同期チャネルを検出することで、基地局装置と同期を取る。なお、セルまたはセクタとは、基地局装置の通信エリアである。
EUTRAでは、同期チャネルとしてプライマリ同期チャネル(P−SCH:Primary SCH)と、セカンダリ同期チャネル(S−SCH:Secondary SCH)とが用いられる。各セル(またはセクタ)は、プライマリ同期チャネルとセカンダリ同期チャネルの信号より決定されるセルIDによって移動局装置から識別される。
セルIDは、3種類のプライマリ同期チャネルと、168種類のセカンダリ同期チャネルの組み合わせによって決まる。その組み合わせの数は、504種類である(3×168=504)。
図14は、EUTRAにおける移動局装置のセルサーチ手順を示すフローチャートである。移動局装置は、プライマリ同期チャネル(P−SCH)のレプリカ信号と、受信信号とで相関を取るP−SCH同定処理を行う(ステップS1a)。これにより、移動局装置は、スロットタイミングを取得する(ステップS1b)。
そして、移動局装置は、セカンダリ同期チャネル(S−SCH)のレプリカ信号と、受信信号とで相関を取るS−SCH同定処理を行う(ステップS2a)。これにより、移動局装置は、得られたセカンダリ同期チャネルの送信パターンによってフレームタイミングを取得すると共に、基地局装置を識別するためのセルID(Identification:識別情報)を取得する(ステップS2b)。
このような一連の制御、すなわち、移動局装置が基地局装置と無線同期を取り、更にその基地局装置のセルIDを取得するまでの処理をセルサーチ手順と称する。
EUTRAを含むセルラ移動通信方式では、移動局装置は、基地局装置の通信エリアであるセル(またはセクタ)内において基地局装置と通信を行う。移動局装置が、ある基地局装置と無線接続されているとき、その移動局装置が位置するセルのことを在圏セルと称する。
一方、在圏セルの周辺に位置するセルのことを周辺セルと称する。なお、以下では、複数の基地局装置を説明する際に、それらの基地局装置のセルIDを用いて説明することがある。移動局装置は、在圏セルと周辺セルの受信品質を測定し、比較することで、良好な品質のセルを判定する。
このとき、在圏セルから通知される1つ又は複数の周辺セルに関する情報を、隣接セルリストと称する。EUTRAにおいては通常、周辺セルのセルIDやサービス内容など詳細な情報は、基地局装置から移動局装置に通知されない。
具体的には、同一キャリア周波数のセルに関する情報は、基地局装置から移動局装置に送信せず、異なるキャリア周波数の周辺基地局装置がある場合は、そのキャリア周波数情報のみを送信する。
移動局装置が在圏セルから周辺セルへと移動し、無線接続するセルを変更することをハンドオーバーと称する。このとき、セル間の受信品質の高低を移動局装置が判定するために使用される信号を、下りリファレンス信号と称する。
下りリファレンス信号は、セルIDに対応した所定の信号系列である。すなわち、セルIDを同定することによって、同時に該当セルで送信される下りリファレンス信号を一意に特定することが可能である(非特許文献1)。
図15は、EUTRAにおける無線フレームの構成の一例を示す図である。図15では、横軸に時間軸をとっており、縦軸に周波数軸をとっている。
無線フレームは、領域Zを一単位として構成されている(非特許文献1)。領域Zは、周波数軸方向の複数のサブキャリアの集合で構成される一定の周波数領域(BR)と、一定の送信時間間隔(スロット)で構成される。
また、1スロットの整数倍から構成される送信時間間隔をサブフレームと称する。更に、複数のサブフレームをまとめたものをフレームとよぶ。図15では、1サブフレームが、2スロットから構成される。
この一定の周波数領域(BR)と1スロット長で区切られた領域Zを、リソースブロックと称する。また、1フレームは10サブフレームから構成される。図15中のBWはシステム帯域幅を示しており、BRはリソースブロックの帯域幅を示している。
図16は、ハンドオーバー手順の一例を示すシーケンス図である。図16に示す処理は、移動局装置がハンドオーバー元セル(ソースセルとも称する)と通信を行っている状態から開始し、ハンドオーバー先セル(隣接セルとも称する)へハンドオーバーする制御を示している。
なお、ソースセルのセルIDは、CID_Aである。また、隣接セルのセルIDは、CID_Bである。以降セルIDを用いて手順を説明する。
ここで、移動局装置は、ソースセル(CID_A)と、隣接セル(CID_B)の下りリファレンス信号をそれぞれ受信する(ステップS001、S002)。そして、移動局装置は、各々の下りリファレンス信号から得られる受信品質を測定する測定報告処理を行う(ステップS003)。
移動局装置は、測定報告処理での測定結果を、測定報告メッセージとして、ソースセル(CID_A)へ通知する(ステップS004)。
ソースセル(CID_A)は、測定報告メッセージの内容から、隣接セル(CID_B)へのハンドオーバーが必要であると判定したとき、ソースセル(CID_A)から隣接セル(CID_B)へハンドオーバー要求メッセージを送信する(ステップS005)。これにより、ソースセル(CID_A)は、移動局装置のハンドオーバーの必要性を、隣接セル(CID_B)に通知し、ハンドオーバーのための準備を要求する。
ハンドオーバー要求メッセージを受信した隣接セル(CID_B)は、ハンドオーバーが実行可能と判定した場合、ハンドオーバー要求許可メッセージを、ソースセル(CID_A)に通知する(ステップS006)。
ハンドオーバー要求許可メッセージを受信したソースセル(CID_A)は、移動局装置に対し、ハンドオーバー指示メッセージ(ハンドオーバーコマンドとも称する)を送信する(ステップS007)。
移動局装置が、ハンドオーバー指示メッセージを受信することで、ハンドオーバー処理が開始される。なお、ハンドオーバー指示メッセージに、ハンドオーバー実行時刻の情報が含まれている場合には、移動局装置は、ハンドオーバー実行時刻になった時点で、ハンドオーバーを実行する。
ハンドオーバー指示メッセージとして、ハンドオーバーの即時実行が指定される場合もある。いずれの場合であっても、移動局装置は、ハンドオーバー実行時刻になった時点で、ハンドオーバー指示メッセージで指定された無線周波数や送受信回路の制御パラメータの切り替えを行う。そして、移動局装置は、隣接セル(CID_B)との下り無線同期を確立するための下り同期確立処理を行い、ハンドオーバー処理を実行する(ステップS008)。
下り同期確立処理のための制御パラメータは、先のハンドオーバー指示メッセージに含まれていたり、事前にソースセル(CID_A)から移動局装置に報知または通知されたりする。
下り同期確立が完了した移動局装置は、隣接セル(CID_B)との上り同期確立のために、ランダムアクセス送信を行う(ステップS009)。この処理を、ハンドオーバーアクセスと称する場合もある。
本来、ランダムアクセスには、衝突が発生しうる(コンテンションベース)のチャネルが用いられる。これに対して、衝突が発生しない(コンテンションフリー)ランダムアクセス送信を行うため、ハンドオーバー指示メッセージを用いてプリアンブル系列(Dedicated Preamble)を、事前に移動局装置毎に割り当てる方法が提案されている(非特許文献2)。
移動局装置は、ハンドオーバー指示メッセージで指定されたプリアンブル系列を用いて、ランダムアクセス送信を行う。プリアンブル系列を受信した隣接セル(CID_B)の基地局装置は、移動局装置のハンドオーバーが完了したと判定する。そして、隣接セル(CID_B)の基地局装置は、上り送信タイミング調整のための上り同期情報と、ハンドオーバー完了メッセージ(ハンドオーバーコンファームとも称する)とを送信するための上りリソース割当情報を、移動局装置に通知する(ステップS010)。
移動局装置は、ステップS010で受信した情報を元に、上り送信タイミングを調整する。そして、移動局装置は、指定された上りリソースを用いてハンドオーバー完了メッセージを隣接セル(CID_B)へ送信する(ステップS011)。これにより、移動局装置は、ソースセル(CID_A)から隣接セル(CID_B)に対するハンドオーバーを完了する。
なお、上記ハンドオーバーは、在圏セルとの通信を移動局装置が行っている場合(アクティブ状態)に行われる。一方、在圏セルと移動局装置が通信を行っていない場合(アイドル状態)では、ハンドオーバーではなく、以下に示すセル再選択が行われる。
移動局装置は、ソースセル(CID_A)の受信品質が、予め定められた閾値を下回るなどの条件を満たす場合に、周辺セルを検出する。そして、移動局装置は、周辺セルから送信される報知情報より、当該セルの情報を取得する。
移動局装置は、取得した情報をもとに、下りリファレンス信号の受信品質の測定を一定時間行う。その結果、移動局装置は、自局の接続が許可される最も受信品質の良いセルにて待ち受けを行う。
なお、非特許文献1において、下りリファレンス信号のことを、下りリファレンスシグナル(Reference signal)や、下りリンク参照シグナル(DL−RS:Downlink Reference signal)と記載してあるが、意味は同じである。
さらにEUTRAでは、マルチメディア ブロードキャスト/マルチキャスト サービス(MBMS:Multimedia Broadcast/Multicast Service)を、マルチキャストチャネルを利用して専用の周波数帯域で送信するセル(MBMS−dedicated cell、dMBMSセルとも称する)が検討されている。
dMBMSセルでは、複数の基地局装置からの遅延波も信号として受信できるようにサイクリックプレフィックス(CP:Cyclic Prefix)長を長くする方法が提案されている。この方法では、送信可能な情報量が少なくなってしまう分を、サブキャリア間隔を狭めることで補う。
その他のセルとしては、基地局装置とユーザ間で共用チャネルを用いた通信を行うミックスド(Mixed)セルや、マルチキャストチャネルを用いた送信を行わないユニキャスト(Unicast)セルがある(非特許文献2)。
ミックスドセルでは、マルチキャストチャネル以外に、下りと上りの制御チャネル、ユーザデータや着呼信号を送る下りと上りの共用チャネルを用いて、各移動局装置との個別の通信を行う。すなわち、モバイル端末向け放送などのマルチキャストチャネルを用いたマルチキャストサービスの受信と、従来からの携帯電話としての機能である共用チャネルを用いた音声通話、データ通信などのサービスを受けることができる。
また、ユニキャストセルでは、マルチキャストチャネルが用いられない。そのため、モバイル端末向け放送などのサービスを受ける場合、移動局装置ごとに共用チャネルを用いた通信を行うことになる。そのため、受信を希望する移動局装置が多くなると無線リソースを大量に消費してしまう。
dMBMSセルに対しても上記のように、同期チャネル(SCH)を用いて同期をとり、MBMSエリア情報を取得することが検討されている(非特許文献3)。
しかし、dMBMSセルでは、共用チャネルが用いられない。そのため、電話の待ち受けを行っているユーザ、あるいは通信を行っているユーザは、dMBMSセルからの信号を受信する合間に、ユニキャストセルあるいはミックスドセルとの通信を行う必要がある。
すなわち、dMBMSセルに同期すると同時に、ユニキャストセルあるいはミックスドセルにも同期する必要がある。
また、MBMSサービスを受けたい移動局装置がハンドオーバーを行う場合については、在圏セルの隣接セルリストにMBMSサービスの有無情報を付加する。そして、この情報を利用して移動局装置が、MBMSサービスを行っていない在圏セルに同期している場合に、MBMSサービスを行っている周辺セルへのハンドオーバーを促すために、前述の測定を行うための閾値や再選択判定のための受信品質にオフセットを付加することが提案されている(非特許文献4)。
MBMSサービスを受けたい移動局装置が、最適なセルへ同期する確率を高める方法として、非特許文献4に記載されている方法が知られている。しかし、この方法では、隣接セルリストを利用することになる。そのため、この方法は、隣接セルリストを用いない場合や、限られた情報(例えばキャリア周波数)のみ通知される場合には用いることができない。
また、dMBMSセルに、同期チャネル(SCH)を設定することも検討されているが、以下の(1)〜(3)のような問題がある。
(1) 前述のようなサブキャリア間隔を狭めたdMBMSセルが存在する場合、複数種類の同期チャネルを受信する必要があり、移動局装置での処理負荷が高くなってしまう。
(2) また、サブキャリア間隔を狭めたdMBMSセルにおいて、同期チャネルのみ(あるいは同期に必要なチャネルも含めたもの)を、他のユニキャストセルで用いられるのと同様のサブキャリア間隔や系列を用いた場合、ユニキャストセルへ同期したい移動局装置も、dMBMSセルを検出してしまい、同期処理に遅延が生じてしまう。
(3) さらに、上記(2)の場合、遅延波を考慮してサイクリックプレフィックス長を長くする必要がある状況で、同期チャネルのサイクリックプレフィックス長が、ユニキャストセルと同等の長さになってしまうことで、シンボル間干渉が生じてしまい、特性の劣化につながる恐れがある。
3GPP TS(Technical Specification)36.211、Physical Channels and Modulaltion.V8.0.0(http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html−info/36211.htm) 3GPP TS36.300 V8.0.0(2007−3),Overall discription;Stage2(http://www.3gpp.org/ftp/Specs/html−info/36300.htm) Nokia Siemens Networks、Nokia、Huawei、 Ericsson,"L1 Support of Dedicated MBSFN Carriers",R1−080326,3GPP TSG−RAN WG1 Meeting #51bis,Selvilla,Spain,14−18 January 2008 Panasonic,"Cell detection and reselection information for MBMS",R2−074851,3GPP TSG−RAN WG2 Meeting #51bis,Jeju,Korea,5−9 November 2007
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、移動局装置や無線リソースに大きな負荷をかけず、受信特性や周波数利用効率を高めることができる移動通信システム、移動局装置、基地局装置及び移動通信方法を提供することにある。
(1) 本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、本発明の一態様による移動通信システムは、移動局装置と基地局装置とを備える移動通信システムであって、前記移動局装置は、周辺の基地局装置から送信される信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定部と、自移動局装置が希望するサービスと前記受信品質測定部が測定した受信品質とに基づいて、自移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、前記決定部が決定した基地局装置と通信する通信部とを備える。
(2) また、本発明の一態様による移動通信システムは、移動局装置と基地局装置とを備える移動通信システムであって、基地局装置と通信を行なっている前記移動局装置は、前記基地局装置の周辺の基地局装置から送信される信号と前記通信を行なっている基地局装置のサービス実施状況とに基づいて受信品質を測定する受信品質測定部と、自移動局装置が希望するサービスの情報と前記受信品質測定部が測定した受信品質の情報とを前記基地局装置に送信する第1の送信部と、前記基地局装置から送信される基地局装置の情報で特定される基地局装置と通信する通信部とを備え、前記基地局装置は、前記第1の送信部が送信したサービスの情報と受信品質の情報と自基地局装置のサービス実施状況とに基づいて、前記移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、前記決定部が決定した基地局装置の情報を前記移動局装置に送信する第2の送信部とを備える。
(3) また、本発明の一態様による移動通信システムの前記受信品質測定部は、前記第2の送信部が送信した基地局装置の情報と前記基地局装置のサービス実施状況とに基づいて受信品質の測定周期を変更する。
(4) また、本発明の一態様による移動通信システムの前記基地局装置の情報は、サービス提供セルなし、受信品質満たさず、ハンドオーバー指示の何れかである。
(5) また、本発明の一態様による移動通信システムの前記サービスは、マルチメディア ブロードキャスト/マルチキャスト サービスである。
(6) また、本発明の一態様による移動通信システムのマルチメディア ブロードキャスト/マルチキャスト サービスを提供する基地局装置は、同期チャネルを前記移動局装置に送信しない。
(7) また、本発明の一態様による移動局装置は、基地局装置と通信する移動局装置であって、前記基地局装置から送信される信号と前記基地局装置のサービス実施状況とに基づいて受信品質を測定する受信品質測定部と、自移動局装置が希望するサービスと前記受信品質測定部が測定した受信品質とに基づいて、自移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、前記決定部が決定した基地局装置と通信する通信部とを備える。
(8) また、本発明の一態様による基地局装置は、移動局装置と通信する基地局装置であって、前記移動局装置が希望するサービスの情報と前記移動局装置が測定する周辺の基地局装置から送信された信号の受信品質の情報とに基づいて、前記移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、前記決定部が決定した基地局装置の情報を前記移動局装置に送信する第2の送信部とを備える。
(9) また、本発明の一態様による移動通信方法は、移動局装置と基地局装置とを用いた移動通信方法であって、前記移動局装置は、周辺の基地局装置から送信される信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定過程と、自移動局装置が希望するサービスと前記受信品質測定過程で測定した受信品質とに基づいて、自移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定過程と、前記決定過程で決定した基地局装置と通信する通信過程とを有する。
(10) また、本発明の一態様による移動通信方法は、移動局装置と基地局装置とを用いた移動通信方法であって、前記移動局装置は、周辺の基地局装置から送信される信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定過程と、自移動局装置が希望するサービスの情報と前記受信品質測定過程で測定した受信品質の情報とを前記基地局装置に送信する第1の送信過程と、前記基地局装置から送信される基地局装置の情報で特定される基地局装置と通信する通信過程とを有し、前記基地局装置は、前記第1の送信過程で送信したサービスの情報と受信品質の情報とに基づいて、前記移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定過程と、前記決定過程で決定した基地局装置の情報を前記移動局装置に送信する第2の送信過程とを有する。
本発明の移動通信システム、移動局装置、基地局装置及び移動通信方法では、移動局装置や無線リソースに大きな負荷をかけず、受信特性や周波数利用効率を高めることができる。
本発明の第1の実施形態による移動局装置100の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による移動局装置100の下りリファレンス信号処理部107(図1)の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態による基地局装置200の構成を示す概略ブロック図である。 本発明の第1の実施形態によるセル構成の一例を示す図である。 本発明の第1の実施形態による移動通信システムの処理を示すシーケンス図である。 本発明の第1の実施形態によるアイドル状態の移動局装置100におけるセル再選択処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による移動通信システムの処理を示すシーケンス図である。 本発明の第2の実施形態によるアクティブ状態の移動局装置100におけるハンドオーバー処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による基地局装置におけるハンドオーバー処理を示すフローチャートである。 図9のステップS909のハンドオーバー処理を示すフローチャートである。 図9のステップS910のハンドオーバー処理を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態による移動通信システムの処理の他の一例を示すシーケンス図である。 本発明の第3の実施形態による移動通信システムの処理を示すシーケンス図である。 EUTRAにおける移動局装置のセルサーチ手順を示すフローチャートである。 EUTRAにおける無線フレームの構成の一例を示す図である。 ハンドオーバー手順の一例を示すシーケンス図である。
以下、図面を参照し、本発明の各実施形態について説明する。
本発明の各実施形態に関わる物理チャネルには、物理報知チャネル、物理上り共用チャネル、物理下り共用チャネル、物理下り制御チャネル、物理上り制御チャネル、物理ランダムアクセスチャネル、同期チャネル(SCH)、リファレンス信号、物理マルチキャストチャネル(PMCH:Physical Multicast Channel)がある。トランスポートチャネルとしては、報知チャネル、上り共用チャネル、下り共用チャネル、着呼信号を送るページングチャネル、マルチキャストチャネルがある。
また、論理チャネルとしては、上り共用チャネルに割り当てられる共通制御チャネル、個別制御チャネル、個別トラフィックチャネル、ページングチャネルに割り当てられるページング制御チャネル、報知チャネルと下り共用チャネルに割り当てられる報知制御チャネル、下り共用チャネルに割り当てられる共通制御チャネル、個別制御チャネル、個別トラフィックチャネル、下り共用チャネルとマルチキャストチャネルに割り当てられるマルチキャスト制御チャネル、マルチキャストトラフィックチャネルがある。
なお、物理マルチキャストチャネルは、トランスポートチャネルのマルチキャストチャネルと1対1に対応している。そのため、本発明の各実施形態では、単にマルチキャストチャネルとも称している。
本発明の各実施形態においては、論理チャネルにおける上りの個別トラフィックチャネル、下りの個別トラフィックチャネル、マルチキャストトラフィックチャネルのデータを、トラフィックデータとして分類する。
また、論理チャネルにおける下りの共通制御チャネル、共用制御チャネル、個別制御チャネル、マルチキャスト制御チャネル、上りの共通制御チャネル、共用制御チャネルの信号、上りリファレンス信号を、上位レイヤ制御信号として分類する。
また、物理チャネルにおける物理上り制御チャネル、物理下り制御チャネルの信号を、下位レイヤ制御信号として分類する。
また、論理チャネルにおける報知制御チャネルの信号を、報知情報として分類する。
また、同期チャネル(SCH)と下りリファレンス信号を、無線信号として分類する。
同期チャネル(SCH)に関しては、すでに説明したとおりである。
報知制御チャネルは、セル内の移動局装置で共通に用いられる制御パラメータを通知する目的で基地局装置から移動局装置に送信される。報知制御チャネルであるプライマリ報知チャネル(P−BCH:Primary BCH)の他に、ダイナミック報知チャネル(D−BCH:Dynamic BCH)が存在する。
プライマリ報知チャネルは、時間的・周波数的に所定の周期で送信することが予め決められている。例えば、プライマリ報知チャネルは、サブフレーム#0の中心サブキャリアで送信される。移動局装置は、セルIDが同定されたセルについて、プライマリ報知チャネルを受信することが可能である。プライマリ報知チャネルは、トランスポートチャネルの報知チャネルに割り当てられる信号であって、上位レイヤ制御信号である。
一方、ダイナミック報知チャネルは、トランスポートチャネルの下り共用チャネルで送信されるトラフィックデータであり、セル毎に送信位置を可変にすることも可能である。
物理マルチキャストチャネルは、論理チャネルのマルチキャスト制御チャネルとマルチキャストトラフィックチャネルを送るための物理チャネルである。物理マルチキャストチャネルは、複数のセルから同一のMBMS送信が行われることで、広範囲のエリアにサービスを行う。
また、広範囲のエリアをカバーするために、物理マルチキャストチャネル送信時は、他の物理チャネル送信時よりも長いガード区間を用いる。
下りリファレンス信号は、セル毎にほぼ一定の電力で送信されるパイロット信号である。また、下りリファレンス信号は、所定の時間間隔(例えば1フレーム)で周期的に繰り返される信号である。移動局装置は、所定の時間間隔において下りリファレンス信号を基地局装置から受信することによって、セル毎の受信品質の判定に用いる。
また、下りリファレンス信号は、下りリファレンス信号と同時に送信される物理下り共用チャネルおよび物理下り制御チャネルの復調のための参照用の信号として用いられる。
下りリファレンス信号に使用される系列は、セル毎に一意に識別可能な系列であれば、任意の系列を用いることができる。
次に、dMBMSセルへの同期について説明する。
前述のように、dMBMSセルから同期のための同期チャネルを送信することは、移動局装置の負荷増加や受信特性の劣化などの影響がある。
そのため以降の実施形態では、dMBMSセルから同期チャネルを送信することなく、dMBMSセルへの同期を行う方法を説明する。
ただし、dMBMSセルから同期チャネルのような同期処理に利用する信号を送信する場合であっても本発明の実施形態に適用することができる。
すなわち、dMBMSセルに同期した後の周波数オフセットの補償や、同期精度を高めるため、あるいはdMBMS受信専用端末向けに、既知の信号をdMBMSセルから送信することもできる。
(第1の実施形態)
始めに、本発明の第1の実施形態について説明する。本実施形態はアイドル状態の移動局装置に関する。
図1は、本発明の第1の実施形態による移動局装置100の構成を示す概略ブロック図である。移動局装置100は、受信部101、復調部102、制御部103、制御信号処理部104、データ処理部105、報知情報処理部106、下りリファレンス信号処理部107、符号部108、変調部109、送信部110、上位レイヤ111、アンテナA1を備えている。
また、上位レイヤ111は、決定部112を備えている。
受信部101は、制御部103が出力する受信制御情報に基づいて設定される周波数の信号であって、基地局装置が送信した信号を、アンテナA1を介して、受信する。
受信部101は、アンテナA1が出力した信号に対して、ダウンコンバートなどの処理を行い、復調部102に出力する。
復調部102は、受信部101が出力する信号を、制御部103が出力する受信制御情報に基づいて復調する。そして、復調部102は、復調した信号を、物理下り共用チャネル、物理マルチキャストチャネル、物理下り制御チャネル、物理報知チャネル、下りリファレンス信号に分類する。
受信制御情報には、各チャネルに関する受信タイミング、多重方法、リソース配置情報や復調に関する情報が含まれている。
分類された各チャネルは、物理下り共有チャネルあるいはマルチキャストチャネルであればデータ処理部105へ出力され、物理下り制御チャネルであれば制御信号処理部104へ出力され、物理報知チャネルであれば報知情報処理部106へ出力され、下りリファレンス信号であれば下りリファレンス信号処理部107へ出力される。
なお、上述したチャネル以外のチャネルの場合、それぞれ他のチャネル処理部へと出力されるが、本実施形態の説明には影響しないため、その説明を省略する。
データ処理部105は、復調部102が出力する物理下り共用チャネルと物理マルチキャストチャネルから、トラフィックチャネルデータと上位レイヤ制御信号を取り出して上位レイヤ111へと出力する。
制御信号処理部104は、復調部102が出力する物理下り制御チャネルから、下位レイヤ制御信号を取り出して上位レイヤ111へと出力する。
報知情報処理部106は、復調部102が出力する物理報知チャネルから、報知情報(プライマリ報知チャネル情報)を取り出して上位レイヤ111へと出力する。
下りリファレンス信号処理部107は、復調部102が出力する下りリファレンス信号から、リファレンスデータを取り出して上位レイヤ111へと出力する。
上位レイヤ111から制御部103には制御情報が出力される。
一方、上位レイヤ111からは、トラフィックチャネルデータと共通・個別制御チャネルデータが符号部108に出力され、物理上り共有チャネル信号として符号化される。
また、上位レイヤ111からは、上りリファレンス信号と下位レイヤ制御信号が符号部108に出力され、物理制御チャネル信号として符号化される。
制御部103は、送信制御情報を、符号部108、変調部109、送信部110に出力する。
送信制御情報には、上りチャネルに関する送信タイミングや多重方法、各チャネルの送信データの配置情報、変調や送信電力に関する情報が含まれている。
送信制御情報に基づき符号部108にて符号化された各送信データは、変調部109に出力される。
変調部109は、制御部103から指示される情報に従って、送信データを適切な変調方式で変調し、送信部110に出力する。
変調部109で変調されたデータは、送信部110に出力され、適切に電力制御された後に、チャネル配置に基づきアンテナA1から基地局装置に送信される。
なお、その他の移動局装置100の構成は本実施形態の説明に関係ないため、その説明を省略する。
また、移動局装置100の受信部101〜送信部110の動作は、上位レイヤ111によって統括的に制御される。
図2は、本発明の第1の実施形態による移動局装置100の下りリファレンス信号処理部107(図1)の構成を示す概略ブロック図である。下りリファレンス信号処理部107は、下りリファレンス信号抽出部1071、系列選択部1072、相関処理部1074、品質管理部1075を備えている。
系列選択部1072には、制御部103(図1)から受信制御情報が入力される。系列選択部1072に必要となる受信制御情報としては、例えば周波数帯域幅や受信時間情報、受信周波数情報、セルIDなどがある。受信時間情報には、フレーム情報、サブフレーム情報やスロット情報などがある。受信周波数情報には、受信リソースブロック番号やサブキャリア番号などがある。
系列選択部1072は、制御部103(図1)から入力された受信制御情報を基に、復調に用いる適切な下りリファレンス信号の系列を選択又は生成し、その信号を、選択信号として相関処理部1074に出力する。
下りリファレンス信号抽出部1071には、受信した下りリファレンス信号が入力される。下りリファレンス信号抽出部1071は、受信制御情報に従って、入力された下りリファレンス信号を信号の系列順に並び替え、抽出信号として相関処理部1074へ出力する。
相関処理部1074は、セルIDに基づく選択信号と抽出信号との相関処理を行い、品質管理部1075へ相関信号を出力する。
品質管理部1074は、相関信号を基に、セルID毎の受信品質を測定し、上位レイヤ111(図1)にリファレンスデータとして出力する。
ここで、受信品質とは、EUTRA Carrier RSSI(Received Signal Strength Indicator:搬送波受信信号強度指標)、RSRP(Reference Signal Received Power:リファレンス信号受信電力)、RSRQ(Reference Signal Received Quality:リファレンス信号受信品質)、パスロスなどである。
また、品質管理部1075は、在圏セルにおける一つ以上のリソースブロック、または複数サブキャリア毎の品質情報指標(CQI:Channel Quality Indicator)を測定し、上位レイヤ111(図1)にリファレンスデータとして出力する。
なお、下りリファレンス信号処理部107の動作は、下りリファレンス信号を抽出し、抽出した信号から受信品質を示すリファレンスデータを出力可能な処理を実施できれば、図2で説明した処理方法以外の方法を用いても良い。
図3は、本発明の第1の実施形態による基地局装置200の構成を示す概略ブロック図である。基地局装置200は、受信部201、復調部202、制御部203、データ処理部204、制御信号処理部205、符号部206、変調部207、送信部209、上位レイヤ210、アンテナA2を備えている。
また、上位レイヤ210は、決定部211を備えている。
受信部201は、受信信号(移動局装置100(図1)や他の基地局装置からの送信信号)を、アンテナA2を介して受信する。
制御部203は、データ受信制御に関連する受信制御情報を、受信部201、復調部202、データ処理部204、制御信号処理部205に出力する。
上位レイヤ210は、あらかじめ通信システムで定められたスケジュール情報に基づいた送信・受信の制御情報を、制御部203へ出力する。
受信信号は、受信部201から復調部202へと出力され、制御部203から指示される受信制御情報を基に、物理上り共有チャネル信号、物理制御チャネル信号に分けられ、それぞれ復調される。
なお、上述したチャネル以外のチャネルの場合、それぞれ他のチャネル処理部へと出力されるが、本実施形態の説明には影響しないため、その説明を省略する。
復調部202で復調された各データは、物理上り共有チャネル信号であればデータ処理部204へ出力され、物理上り制御チャネル信号であれば制御信号処理部205へと出力される。
データ処理部204は、復調部202が出力する物理上り共有チャネル信号から、上位レイヤ制御信号とトラフィックデータを取り出し、上位レイヤ210へ出力する。
制御信号処理部205は、復調部202が出力する物理上り制御チャネル信号から、下位レイヤ制御信号を取り出して、上位レイヤ210へと出力する。
なお、下位レイヤ制御信号、あるいは上位レイヤ制御信号には、移動局装置100(図1)が測定した基地局装置200の品質情報や、周辺セルのセルID情報などの基地局装置200に関するデータ(周辺基地局装置データ)も含まれる。
ここで、基地局装置200が上りリンクが存在しないdMBMSセルであれば、制御データやトラフィックデータの取得過程で用いられるデータ処理部204や制御信号処理部205を、基地局装置200に設けないようにしたり、動作を停止させたりしても良い。
上位レイヤ210は、上位レイヤ制御信号、トラフィックデータ、下位レイヤ制御信号、下りリファレンス信号を、符号部206に出力する。ユニキャストセルやミックスドセルであれば、上位レイヤ制御信号は、報知制御チャネル、下り共用制御チャネルを含む。
さらに基地局装置200がミックスドセルあるいはdMBMSセルであれば、上位レイヤ制御信号は、マルチキャスト制御チャネルを含む。
また、制御部203は、送信制御情報を、符号部206、変調部207、送信部209に出力する。符号部206にて符号化された信号は、変調部207に出力される。
変調部207は、制御部203からの送信制御情報に従って、各送信データを適切な変調方式で変調し、送信部209に出力する。
変調部207で変調されたデータは、送信部209に出力され、適切に電力制御された後にチャネル配置に基づき、送信制御情報で設定された周波数でアンテナA2から移動局装置100(図1)に送信される。
なお、その他の基地局装置200の構成は本実施形態の説明に関係ないため、その説明を省略する。また、基地局装置200の受信部201〜送信部209の動作は、上位レイヤ210によって統括的に制御される。
図4は、本発明の第1の実施形態によるセル構成の一例を示す図である。移動局装置100は、図4に示すようにソースセルA(セルID=CID_A)に在圏している。4つの隣接セルB、C、D、E(セルID=CID_B、CID_C、CID_D、CID_E)が、移動局装置100が測定可能な同じエリアに存在している。
セルA、B、C、Dは同一キャリア周波数F1を用いるセルであり、セルEのみ異なるキャリア周波数F2を用いるセルである。
また、セルA、Cはユニキャストセルであり、MBMSサービスを提供していない。セルB、Dはミックスドセルである。セルEはdMBMSセルである。セルEは、単一の基地局装置から信号を送信することにより構成しても良いし、複数の基地局装置から同一信号を送信することにより構成しても良い。
セルEの一部と同じエリアにあるセルDが、dMBMSセルであるセルEに関する情報をセルEから取得して報知する。
図5は、本発明の第1の実施形態による移動通信システムの処理を示すシーケンス図である。図5は、アイドル状態の移動局装置100におけるセル再選択処理について示している。
移動局装置100は、在圏セル並びに周辺セルの受信品質の測定を開始する前、あるいは測定中の状態である。セルAからは、移動局装置100に隣接セルリストは提供されていない。
ここでは、移動局装置100が、MBMSサービスを受けようとしている場合について説明する。
始めに、移動局装置100は、セルAから送信される報知情報を受信する(ステップS101)。これにより、移動局装置100は、セルAにてMBMSサービスが提供されていないという情報を取得する(ステップS108)。なおMBMSサービスの有無がダイナミック報知チャネルに含まれる場合、データ処理部105(図1)において物理下り共用チャネルを復調して取得する必要がある。
移動局装置100は、セル再選択のための周辺セルの検出を、セルAの信号品質に関わらず実施する。検出処理を行う周期は、短くするほど移動局装置100の待ち受け時間が低下する。本実施形態においては、検出の試行回数、電池残量をもとに設定を行うことにより、適切な周期設定を行う。例えば、本実施形態では、検出の試行回数が多くなるほど、検出処理を行う周期を長くする。
移動局装置100は、隣接セルであるセルB、セルC、セルDからそれぞれ同期チャネル(SCH)を受信する(ステップS102、S103、S104)。なお、隣接セルであるセルEからは、移動局装置100に対して同期チャネル(SCH)は送信されない。
移動局装置100は、検出されたセル(例えばセルBとセルCとセルD)の報知情報を取得する(ステップS105、S106、S107)。これにより、移動局装置100は、MBMSを行っているセル、あるいはdMBMSセル情報をもつセルの有無を判定する。
該当するセルが見つからない場合は、移動局装置100は、次の検出処理を行う周期までセルAからの信号の待ち受けを行う。
該当するセル(ここではセルBとセルD)を発見した場合は、移動局装置100は、当該セルの下りリファレンス信号を受信する(ステップS109、S110)。そして、移動局装置100は、受信品質比較処理を行う(ステップS111)。測定した受信品質が既定の閾値を上回る場合は、移動局装置100は、当該セルを選択する。複数のセルが閾値を上回る場合は、移動局装置100は、最も受信品質の良いセルを通常は選択する。
図5では、移動局装置100は、最も受信品質の良いセルとしてセルBを選択し、ソースセルをセルAからセルBに変更する(ステップS112、S113)。
移動局装置100が選択したセル(ここでは、セルB)に対して、移動局装置100は、MBMSパラメータの要求を送信する(ステップS114)。
そして、セルBの基地局装置から送信される、受信に必要なパラメータが含まれるサービス許可を、移動局装置100が受信する(ステップS115)。
移動局装置100は、ステップS115で受信したサービス許可の情報に基づいて、MBMS受信設定を行う(ステップS116)。
そして、移動局装置100は、当該セル、あるいは当該セルと同エリアの異周波数のセル(選択したセルがセルDであれば、異周波のセルはセルE)で移動局装置100が希望するサービスが提供されている場合、ステップS117の処理を行う。つまり、当該セルとの認証・課金処理などのサービスを受けるために必要な処理を経て、MBMSやユニキャストのデータの受信を開始する(ステップS117)。
なお、MBMS受信にユーザ別の認証などの必要がない場合、図5のMBMSパラメータ要求信号とサービス許可信号は不要である。
図6は、本発明の第1の実施形態によるアイドル状態の移動局装置100におけるセル再選択処理を示すフローチャートである。
始めに、移動局装置100は、自移動局装置100が選択しているセルの下りリファレンス信号に基づいた受信品質が、既定の閾値以下であるかを判定する(ステップS710)。
閾値以下であれば(ステップS710で「Yes」)、移動局装置100は、周辺セルの検出、報知情報の取得を行う(ステップS711)。次に検出されたセルの下りリファレンス信号に基づいて、移動局装置100は、受信品質を測定し、最も受信品質の良いセルを選択する(ステップS712)。そして、移動局装置100は、選択されたセルに対するセル選択を行う(ステップS78)。
ステップS710において閾値より大きい場合(ステップS710で「No」)、移動局装置100は、自移動局装置100がMBMS受信を希望しているか否かを判定する(ステップS71)。希望していない場合(ステップS71で「No」)、図6のフローチャートの処理を終了する。
移動局装置100がMBMS受信を希望する場合(ステップS71で「Yes」)、ソースセルで、MBMS受信のサービスをサービス中か否かを判定する(ステップS72)。MBMS受信のサービスをサービス中である場合(ステップS72で「Yes」)、図6のフローチャートの処理を終了する。
MBMS受信のサービスをサービス中でない場合(ステップS72で「No」)、移動局装置100は、周辺セル測定周期か否か、つまり、周辺セルサーチを行うタイミングであるか否かを判定する(ステップS73)。周辺セルサーチを行うタイミングでない場合(ステップS73で「No」)、ステップS71へ戻る。
周辺セルサーチのタイミングである場合(ステップS73で「Yes」)、移動局装置100は、周辺セルの検出、報知情報の取得を行う(ステップS74)。
そして、移動局装置100は、検出したセルの報知情報から、MBMSを行うセルがあるかを判定する(ステップS75)。MBMSを行うセルがない場合(ステップS75で「No」)、移動局装置100は、周辺セルの測定周期を変更して(ステップS79)、ステップS71へ戻る。
MBMSを行うセルがある場合(ステップS75で「Yes」)、移動局装置100は、当該セルの受信品質を測定する(ステップS76)。そして、移動局装置100は、受信品質が既定の品質を満たすか否かを判定する(ステップS77)。
既定の品質を満たさない場合(ステップS77で「No」)、移動局装置100は、周辺セルの測定周期を変更して(ステップS79)、ステップ71へ戻る。
既定の品質を満たす場合(ステップS77で「Yes」)、当該セルを選択し(ステップS78)、ステップ71へ戻る。
ここでステップS79における測定周期の変更方法について述べる。
移動局装置100は、電源投入時、あるいはセル再選択後の周期Tsとして、初期周期として時間Taを設定する。
ステップS75の処理後にステップS79の処理を行う場合、移動局装置100は、既知の定数Tbを加えTs+Tbを新たなTsとして設定する。新たなTsが定数Tcを超える場合、移動局装置100は、Tsとして、Tcを設定する。すなわち周囲にサービスを行うセルが見つからない場合、既知の最大周期Tcに至るまで最小周期のTaからTbずつ周期を長くしていく。
また、ステップS77の処理後にステップS79の処理を行う場合、移動局装置100は、Tsとして、初期周期Taを設定する。すなわち周囲にサービスを行うセルを検出した場合、移動局装置100は、当該セルの測定を周期を短くする。これにより、セル再選択を行う遅延を小さくすることが可能となる。
本発明の第1の実施形態による移動通信システムは、移動局装置100(図1)と基地局装置200(図3)とを備えている。そして、移動局装置100の下りリファレンス信号処理部107(受信品質測定部とも称する)は、ソースセルあるいは周辺セルの基地局装置から送信され、受信部101で受信されるリファレンス信号に基づいた受信品質を測定する(図5のステップS109、S110)。
また、移動局装置100の上位レイヤ111に含まれる決定部112は、自移動局装置100が希望するサービスであるMBMS有無の情報と、下りリファレンス信号処理部107で測定したソースセルおよび周辺セルから送信されるリファレンス信号の受信品質とに基づいて、自移動局装置100が通信する再選択先の基地局装置を決定する(図5のステップS111、図6のフローチャート)。
また、送信部110と受信部101(通信部とも称する)は、決定部112が決定した基地局装置を再選択し、その基地局装置と通信する。
従来では、移動局装置は、アイドル時におけるセル検出および再選択を、省電力化のために隣接セルリストがある状態でなければ行えなかった。本実施形態では、移動局装置100は、ソースセルの受信品質が良い場合、セル検出および再選択を、ソースセルにおける希望するサービスの有無の情報による判定と、測定周期の条件に応じた変更を行う。これにより、従来のセル再選択の精度を低下させることなく、効率的に周辺セルの検出・測定を行うことができる。よって、移動局装置100は、希望するサービスの提供を受けやすくなる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態はアクティブ状態の移動局装置に関する。本発明の第2の実施形態の移動局装置と基地局装置は、本発明の第1の実施形態による移動局装置100(図1)と基地局装置200(図3)と同様の構成を用いることができるため、それらの詳細な説明を省略する。
また、本発明の第2の実施形態におけるセルの構成は、第1の実施形態の場合と同様(図4)であるため、その説明を省略する。
図7は、本発明の第2の実施形態による移動通信システムの処理を示すシーケンス図である。図7は、アクティブ状態の移動局装置100におけるハンドオーバー処理について示している。
移動局装置100は、在圏セル並びに周辺セルの受信品質の測定を開始する前、あるいは測定中の状態である。セルA(CID_A)からは、移動局装置100に対して、隣接セルリストは提供されていない。
まず、移動局装置100は、セルA(CID_A)から受信した報知情報に基づいて、セルA(CID_A)ではMBMSサービスが提供されているか否かについての情報を取得する(ステップS201)。ここでは、移動局装置100は、セルA(CID_A)がMBMSサービスを提供していないと情報を取得した場合について説明する。
移動局装置100は、周辺セルの検出を、セルA(CID_A)からの信号の受信品質に関わらず実施する。移動局装置100は、検出されたセル(例えばセルBとセルCとセルD)の下りリファレンス信号を用いて(ステップS205、S206、S207)、各セルの受信品質測定を行う(ステップS208)。
なお、隣接セルであるセルB(CID_B)、セルC(CID_C)、セルD(CID_D)は、それぞれ移動局装置100に同期チャネル(SCH)を送信する(ステップS202、S203、S204)。ただし、隣接セルであるセルE(CID_E)は、移動局装置100に同期チャネル(SCH)を送信しない。
移動局装置100は、セルB(CID_B)、セルC(CID_C)、セルD(CID_D)について測定した受信品質情報を、ソースセルA(CID_A)に対して通知する(ステップS210)。この際に、移動局装置100は、MBMS受信を希望する旨の信号もセルA(CID_A)に対して通知する(ステップS209)。
この希望する旨の信号は、測定結果の通知と同時に下位レイヤの制御信号として通知しても良いし、事前に上位(L2/L3)レイヤ制御信号として通知しても良いし、移動局装置100の性能を示す情報(UE Capability)の1パラメータとして初期接続時に通知しても良い。
通知されたソースセルA(CID_A)の基地局装置は、移動局装置100からMBMS受信希望信号と、周辺セル(セルB、セルC、セルD)の品質情報を受信する。移動局装置100がMBMS受信を希望している場合、セルA(CID_A)の基地局装置は、保持している周辺セルの情報から、MBMSサービスを提供しているセル、あるいはdMBMSセル情報を持つセルの有無を検索する(ステップS211)。そして、セルA(CID_A)の基地局装置は、該当するセルがない場合は、移動局装置100に対して「該当セルなし」の情報を返信する(ステップS214)。
通知は上位レイヤ制御信号として送信すると良い。また、一定時間以内に移動局装置100への返信がない場合を「該当セルなし」としても良い。
該当セルがないと通知された移動局装置100、または明示された返信がないため該当セルなしと判定した移動局装置100は、検出された周辺セルにサービスを行うセルがなかった場合のアイドル時の検出処理周期と同様に、測定周期を変更する(ステップS215)。そして、移動局装置100は、セルの検出を行い、検出結果に更新があれば基地局装置へ再度通知する。
また、基地局装置にて該当するセルがあった場合であって、移動局装置100から報告された当該セルの受信品質が既定の閾値を超える場合に、セルA(CID_A)の基地局装置は、当該セル内で最良の受信品質のセル(例えばセルD)へのハンドオーバーを要求する(ステップS212)。これに対して、隣接セルであるセルD(CID_D)は、ソースセルであるセルA(CID_A)に対して、ハンドオーバー要求許可を通知する(ステップS213)。
そして、ソースセルであるセルA(CID_A)は、移動局装置100に対してセルD(CID_D)へのハンドオーバー指示を送信する(ステップS216)。
そして、移動局装置100とセルD(CID_D)との間でハンドオーバー処理を行う(ステップS217)。これにより、ソースセルがセルA(CID_A)からセルD(CID_D)に変更される。なお、ハンドオーバー処理は従来と同様の処理であるため、ここでの説明は省略する。
ハンドオーバー先がセルD(CID_D)である場合には、セルD(CID_D)へのハンドオーバー後に、移動局装置100から基地局装置にMBMSパラメータを要求する(ステップS218)。
一方、隣接セルであるセルE(CID_E)からセルD(CID_D)には、MBMS情報(セルID、キャリア周波数、帯域、同期に必要な情報など)が送信される(ステップS220)。
また、受信に必要なパラメータ(MBMS情報など)を含むサービス許可が、セルD(CID_D)から移動局装置100に送信される(ステップS219)。
移動局装置100は、ステップS219で受信したサービス許可に含まれる情報に基づいて、MBMSの受信設定を行う(ステップS221)。
移動局装置100は、セルD(CID_D)でユニキャスト通信を行いつつ(ステップS223)、認証・課金処理などのMBMSサービスを受けるために必要な処理を経て、セルE(CID_E)からのMBMS受信を開始する(ステップS222)。
なお、MBMS受信にユーザ別の認証などの必要がない場合、図7のMBMSパラメータ要求信号とサービス許可信号は不要である。
アクティブ状態における処理にて、MBMSサービスを提供している場合、あるいはdMBMSセル情報を持つセルが周辺に存在しているが、受信品質が既定の閾値を超えるセルがない場合も「該当セルなし」の情報を移動局装置100に返信する。なお、該当しない理由を付加して通知することで、移動局装置100における測定周期を適切に変更しても良い。すなわち、前述のアイドル時におけるステップS79と同様に、以下の制御を行っても良い。
周期Tsに初期周期として時間Taを設定する。そして、「該当セルなし」かつ基地局装置が持つ隣接セルの情報にサービスを行うセルが含まれない場合は、既知の定数Tbを加えTs+Tbを新たなTsとして設定する。この際、新たなTsが定数Tcを超える場合、Tsとして、Tcを設定する。
また、「該当セルなし」の場合であって、かつ基地局装置が持つ隣接セルの情報にサービスを行うセルが含まれるが移動局装置100の受信状態が悪い場合は、Tsとして、初期周期Taを設定する。
また、受信品質を満たさない場合は、当該セルIDを移動局装置100に通知し、当該セルの受信品質のみを測定して報告することにより、測定の効率化を図ることも可能である。
すなわち、セル全体、あるいは特定の移動局装置100に対して、膨大な隣接セルリストを送信することなく、サービスを必要とする移動局装置100に対して最良のセル候補を通知することにより、無線リソースの利用を効率化することができる。
図8は、本発明の第2の実施形態によるアクティブ状態の移動局装置100におけるハンドオーバー処理を示すフローチャートである。
始めに、移動局装置100は、自移動局装置100がMBMS受信を希望しているか否かを判定する(ステップS81)。移動局装置100がMBMS受信を希望していない場合(ステップS81で「No」)、移動局装置100は、図8のフローチャートの処理を終了する。移動局装置100がMBMS受信を希望する場合(ステップS81で「Yes」)、移動局装置100は、ソースセルでMBMSサービスをサービス中か否かを判定する(ステップS82)。
ソースセルでMBMSサービスをサービス中である場合(ステップS82で「Yes」)、移動局装置100は、図8のフローチャートの処理を終了する。ソースセルでMBMSサービスをサービス中でない場合(ステップS82で「No」)、移動局装置100は、周辺セル測定周期であるか否か、つまり、周辺セルサーチを行うタイミングであるか否かを判定する(ステップS83)。
周辺セルサーチを行うタイミングでない場合(ステップS83で「No」)、移動局装置100は、ステップS81へ戻る。周辺セルサーチを行うタイミングである場合(ステップS83で「Yes」)、移動局装置100は、周辺セルの検出と、受信品質の測定を行う(ステップS84)。
次に、移動局装置100は、ソースセルの基地局装置へ測定結果と、MBMSサービス受信の要求信号を送信する(ステップS85)。そして、移動局装置100は、基地局装置からの返信が「該当するセルなし」であるか否かを判定する(ステップS86)。
「該当セルなし」の場合(ステップS86で「Yes」)、移動局装置100は、周辺セルの測定周期を変更することにより、周辺セルの測定周期を設定し(ステップS87)、ステップS88の処理を行う。
「該当セルなし」ではない場合(ステップS86で「No」)またはステップS87処理後、移動局装置100は、ハンドオーバー指示があるか否かを判定する(ステップS88)。
ハンドオーバー指示がない場合(ステップS88で「No」)、移動局装置100は、ステップ81へ戻る。
ハンドオーバー指示がある場合(ステップS88で「Yes」)、移動局装置100は、ハンドオーバー処理を実行して(ステップS89)、ハンドオーバー後のセルに対してステップ81の処理を行う。
ステップS87における周期の変更の処理は、前述のようにステップS79と同様の処理である。
図9は、本発明の第2の実施形態による基地局装置におけるハンドオーバー処理を示すフローチャートである。
始めに、基地局装置は、移動局装置100から周辺セルの受信品質の報告およびMBMS受信希望信号を受信する(ステップS901)。MBMS受信希望信号は事前に、移動局装置100から基地局装置に通知するようにしても良い。
基地局装置は、移動局装置100がMBMSのサービスを希望しているか否かを判定する(ステップS902)。移動局装置100がMBMSのサービスを希望していない場合(ステップS902で「No」)、通常のハンドオーバー処理を行い(ステップS910)、図9のフローチャートの処理を終了する。
移動局装置100がMBMSのサービスを希望している場合(ステップS902で「Yes」)、基地局装置は、自セルでMBMSのサービス中であるか否かを判定する(ステップS903)。基地局装置がMBMSのサービスを行っている場合(ステップS903で「Yes」)、基地局装置は、報告された周辺セルのうち、MBMSのサービスを行っていないセルの受信品質から既知の値を減算する(ステップS906)。なお、基地局装置は、自セルも含めて、MBMSのサービスを行っているセルの受信品質に既知の値を加算しても良い。
基地局装置は、ステップS906で演算を行った受信品質を用いて、ステップS910の後述する通常のハンドオーバー処理を行い、図9のフローチャートの処理を終了する。
基地局装置がMBMSのサービスを行っていない場合(ステップS903で「No」)、基地局装置は、報告された周辺セル内にMBMSのサービスを行うセルがあるか否かを判定する(ステップS904)。対応するセルがない場合(ステップS904で「No」)、基地局装置は、移動局装置100に「該当セルなし」と通知する(ステップS905)。そして、基地局装置は、ステップS910の後述する通常のハンドオーバー処理へ移り、図9のフローチャートの処理を終了する。
MBMSのサービスを提供するセルがある場合(ステップS904で「Yes」)、基地局装置は、該当するセルの受信品質が既定の閾値以上であるかを判定する(ステップS907)。閾値未満である場合(ステップS907で「No」)、基地局装置は、移動局装置100に「受信品質満たさず」と通知し(ステップS908)、ステップS910のハンドオーバー処理へ移る。
閾値以上である場合(ステップS907で「Yes」)、基地局装置は、後述する該当するセルへのハンドオーバー処理を行い(ステップSS909)、図9のフローチャートの処理を終了する。
図10は、図9のステップS909のハンドオーバー処理を示すフローチャートである。
始めに、基地局装置は、ステップS904(図9)で選択された既知の閾値以上の品質のサービス対応セルを、品質の良い順に並び替えてリスト化する(ステップS1501)。
そして、基地局装置は、リストの先頭からセルを選択するために、インデックスNを1に設定する(ステップS1502)。
そして、基地局装置は、リストのN番目のセルに対してハンドオーバー要求を行う(ステップS1503)。
そして、基地局装置は、既定時間以内にハンドオーバー要求許可が、N番目のセルから返信されたかを判定する(ステップS1504)。
ハンドオーバー要求許可が返答された場合(ステップS1504で「Yes」)、基地局装置は、N番目のセルへの同期に関する情報をハンドオーバー指示に含めて、移動局装置100へ通知する(ステップS1505)。
ステップS1504で返信がなかった場合、基地局装置は、Nに1を加える(ステップS1506)。そして、基地局装置は、Nがリスト上のセル数を超えたかを判定する(ステップS1507)。Nがリスト上のセル数を超えている場合、基地局装置は、移動局装置100へのハンドオーバー指示は行わず、図10のフローチャートの処理を終了する(ステップS1507で「Yes」)。Nがリスト上のセル数を超えていない場合、基地局装置は、ステップS1503の処理へ戻る(ステップS1507で「No」)。
図11は、図9のステップS910のハンドオーバー処理を示すフローチャートである。
始めに、基地局装置は、移動局装置100から通知された自セルの受信品質が既知の閾値以下であるかを判定する(ステップS1601)。
自セルの受信品質が既知の閾値以下でない場合(ステップS1601で「No」)、基地局装置は、図11のフローチャートの処理を終了する。自セルの受信品質が既知の閾値以下である場合(ステップS1601で「Yes」)、基地局装置は、移動局装置100から報告されたセルを、品質の良い順に並び替えてリスト化する(ステップS1602)。
そして、基地局装置は、リストの先頭からセルを選択するために、インデックスNを1に設定する(ステップS1603)。
そして、基地局装置は、リストのN番目のセルに対してハンドオーバー要求を行う(ステップS1604)。
そして、基地局装置は、既定時間以内にハンドオーバー要求許可が、前記N番目のセルから返信されたかを判定する(ステップS1605)。
ハンドオーバー要求許可が返答された場合(ステップS1605で「Yes」)、基地局装置は、N番目のセルへの同期に関する情報をハンドオーバー指示に含めて、移動局装置100へ通知する(ステップS1606)。
ステップS1605で返信がなかった場合、基地局装置は、Nに1を加える(ステップS1607)。そして、基地局装置は、Nがリスト上のセル数を超えたかを判定する(ステップS1608)。Nがリスト上のセル数を超えている場合、基地局装置は、移動局装置100へのハンドオーバー指示は行わず、図11のフローチャートの処理を終了する(ステップS1608で「Yes」)。Nがリスト上のセル数を超えていない場合、基地局装置は、ステップS1604の処理へ戻る(ステップS1608で「No」)。
本実施形態では、移動局装置100はソースセルの受信品質に影響されず、基地局装置からの返信に基づいて設定した効率的な測定周期で、周辺セルの測定、報告を行う。これにより、希望するサービスの提供を移動局装置100が受けやすくすることが可能となる。また、基地局装置は移動局装置100に対して、自局が持つサービス対応情報を付加した膨大な隣接セル情報を、有限の資源である無線リソースを用いて移動局装置100へ通知することなく、希望サービスに基づいたハンドオーバー処理を行うことが可能となる。
さらには、サービスが提供されない理由を、基地局装置から移動局装置100に通知することにより、移動局装置100においてさらに効率的な測定周期を設定する。これにより、過剰な周辺セルサーチを抑制することが可能となり、移動局装置100の省電力化を図ることが可能となる。
図12は、本発明の第2の実施形態による移動通信システムの処理の他の一例を示すシーケンス図である。
始めに、ソースセルであるセルA(CID_A)は、自セルがMBMSを提供しているかの有無情報を含む報知情報を移動局装置100に通知する(ステップS301)。また、移動局装置100は、セルA(CID_A)の基地局装置、あるいはネットワークへの接続時に、自移動局装置100の希望するサービス(ここではMBMS)を、セルA(CID_A)に通知する(ステップS302)。通知する際には、各レイヤの制御信号、移動局装置100の性能を示す情報などを用いることができる。
次に、移動局装置100は、セルA(CID_A)の受信品質が既定の閾値を下回る際に周辺セルサーチを開始する(ステップS303)。移動局装置100は、既定の閾値を、セルAの報知情報より取得したセルA(CID_A)でのMBMS有無情報をもとに変更しても良い。
隣接セルであるセルB(CID_B)、セルC(CID_C)、セルD(CID_D)は、移動局装置100に対して、同期チャネル(SCH)を送信する(ステップS304、S305、S306)。なお、隣接セルであるセルE(CID_E)は、移動局装置100に対して同期チャネル(SCH)を送信しない。
また、隣接セルであるセルB(CID_B)、セルC(CID_C)、セルD(CID_D)は、移動局装置100に対して下りリファレンス信号を送信する(ステップS307、S308、S309)。
移動局装置100は、隣接セルから送信される下りリファレンス信号に基づいて、各セルの受信品質を測定する(ステップS310)。
移動局装置100で測定された周辺セルの受信品質は、セルA(CID_A)の基地局装置に報告される(ステップS311)。
セルA(CID_A)の基地局装置は、周辺セルのMBMSサービス有無を確認するとともに、周辺セルの受信品質を比較することにより、ハンドオーバー先のセルを決定する(ステップS312)。
例えば、セルA(CID_A)の基地局装置は、移動局装置100から報告された周辺セルの受信品質の値に対して、移動局装置100の希望するサービスを行っている周辺セルの値が良い受信品質となるように補正を行うことにより、ハンドオーバー先のセルを決定する。ここでは、ステップS312で、ハンドオーバー先のセルとしてセルD(CID_D)を決定した場合について説明する。
セルA(CID_A)の基地局装置は、ハンドオーバー要求をセルD(CID_D)に送信する(ステップS313)。これに対して、セルD(CID_D)の基地局装置は、ハンドオーバーの要求許可をセルA(CID_A)の基地局装置に対して返信する(ステップS314)。
そして、セルA(CID_A)の基地局装置は、移動局装置100に対して、セルD(CID_D)へのハンドオーバー指示を送信する(ステップS315)。
そして、移動局装置100とセルD(CID_D)の基地局装置との間で、ハンドオーバー処理を行う(ステップS316)。このハンドオーバーの処理は、従来と同様の処理であるため、その詳細な説明を省略する。
図12の処理を行うことにより、隣接セルリストを必要とせず、移動局装置100が希望するサービスの提供を受けやすくすることが可能となる。
本発明の第2の実施形態による移動通信ステムは、移動局装置100(図1)と基地局装置200(図3)とを備えている。
移動局装置100の下りリファレンス信号処理部107(受信品質測定部とも称する)は、ソースセルあるいは周辺セルの基地局装置から送信されるリファレンス信号に基づいて受信品質を測定する(図7のステップS208)。
また、移動局装置100の送信部110(第1の送信部とも称する)は、自移動局装置100が希望するサービスであるMBMSの情報と、下りリファレンス信号処理部107が測定した受信品質の情報とを基地局装置200に送信する(図7のステップS209、S210)。
また、移動局装置100の送信部110と受信部101(通信部とも称する)は、基地局装置200から送信される基地局装置の情報で特定される基地局装置にハンドオーバーを行い、その基地局装置と通信する(図7のステップ217)。
また、基地局装置200の上位レイヤ210に含まれる決定部211は、移動局装置100の送信部110が、上位レイヤ制御信号として送信したサービスの情報(ここでは、移動局装置100が希望するサービスがMBMSであるという情報)と、移動局装置100の下りリファレンス信号処理部107で測定した周辺の基地局装置から送信されるリファレンス信号の受信品質の情報とに基づいて、移動局装置100が通信するハンドオーバー先の基地局装置を決定する(図7のステップS211、図9のフローチャート)。
また、基地局装置200の送信部209(第2の送信部とも称する)は、決定部211が決定した基地局装置の情報を上位レイヤ制御信号として、移動局装置100に送信する(図7のステップS216)。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第2の実施形態では、移動局装置100が受信品質測定を行った周辺セルに対して、基地局装置でMBMSのサービスの提供の有無を判定後、ハンドオーバー処理を行う場合について説明した。
第3の実施形態では、基地局装置から測定を行う周辺セルのセルIDを、事前に移動局装置100に対して通知する。そして、移動局装置100は、基地局装置から通知された周辺セルの受信品質のみを測定し報告する。
なお、本実施形態で用いる移動局装置や基地局装置としては、第1の実施形態で説明した移動局装置100(図1)や基地局装置200(図3)を用いることが可能であるため、それらの詳細な説明は省略する。
また、本実施形態で用いるセルの構成も、第1の実施形態(図4)で示したものと同様であるため、その説明を省略する。
図13は、本発明の第3の実施形態による移動通信システムの処理を示すシーケンス図である。図13は、アクティブ状態の移動局装置100におけるハンドオーバー処理を示している。移動局装置100は、在圏セル並びに周辺セルの受信品質の測定を開始する前、あるいは測定中の状態である。セルA(CID_A)からは隣接セルリストは提供されていない。
始めに、移動局装置100は、セルA(CID_A)の基地局装置からMBMS有無の情報を含む報知情報を受信する(ステップS401)。ここでは、移動局装置100は、セルA(CID_A)からの報知情報によって、セルA(CID_A)にてMBMSサービスが提供されていないという情報を受信する場合について説明する。
移動局装置100は、MBMS受信を希望する旨の信号をセルA(CID_A)に対して通知する(ステップS402)。この希望する旨の信号は、測定結果の通知と同時に下位レイヤの制御信号として通知しても良いし、事前に上位(L2/L3)レイヤの制御信号として通知しても良いし、移動局装置100の性能情報の1パラメータとして初期接続時に通知されても良い。
ソースセルA(CID_A)の基地局装置は、移動局装置100からMBMS受信希望信号を受信する。移動局装置100が、MBMS受信を希望している場合、セルA(CID_A)の基地局装置は、自局が保持している周辺セルの情報からMBMSサービスを提供している、あるいはdMBMSセル情報を持つセルの有無を検索する(ステップS403)。そして、セルA(CID_A)は、該当するセルがない場合は、移動局装置100に対して「該当セルなし」の情報を返信する。通知は、上位レイヤ制御信号として送信されるのが望ましい。あるいは一定時間以内に移動局装置100への返信がない場合を「該当セルなし」としても良い。
該当セルがないと通知された移動局装置100は、第2の実施形態の検出処理周期と同様に測定周期を変更し、セルの検出を行い、検出結果に更新があれば基地局装置へ再度通知する。該当するセルがある場合、セルA(CID_A)は、該当するセルのID情報などを測定対象周辺セル情報として、移動局装置100に対して下位レイヤ、あるいは上位レイヤ制御信号として通知する(ステップS404)。
測定対象周辺セル情報(例えばセルBとセルD)を受信した移動局装置100は、ステップS405、S406で送信される同期チャネル(SCH)、あるいは、ステップS407、S408で送信される下りリファレンス信号を用いて、セルB(CID_B)とセルD(CID_D)の検出を行う。
移動局装置100は、検出されたセル(例えばセルD)の下りリファレンス信号を用いて、各セルの受信品質測定を行う(ステップS409)。移動局装置100は、測定した品質情報をソースセルA(CID_A)に対して通知する(ステップS410)。セルA(CID_A)の基地局装置は、周辺セルの受信品質を比較する(ステップS411)。そして、セルA(CID_A)の基地局装置は、移動局装置100から報告されたセルの受信品質が、既定の閾値以上であれば、移動局装置100に対して当該セル内で最良の受信品質のセル(ここではセルD)へのハンドオーバーを指示する(ステップS414)。
また、ソースセルであるセルA(CID_A)の基地局装置は、セルD(CID_D)に対してハンドオーバー要求を送信する(ステップS412)。これに対して、セルD(CID_D)の基地局装置は、セルA(CID_A)の基地局装置に対して、ハンドオーバー要求許可を返信する(ステップS413)。
そして、移動局装置100は、セルD(CID_D)との間で、ハンドオーバー処理を行う(ステップS415)。このハンドオーバー処理は、従来と同様の処理であるため、ここでの説明は省略する。
なお、MBMS受信にユーザ別の認証などの必要がない場合、図13のMBMSパラメータ要求信号とサービス許可信号は不要である。
なお、受信品質が閾値を超えるセルがない場合、第2の実施形態と同様、「該当セルなし」、あるいは「受信品質満たさず」等の情報を移動局装置に返信する。
また、本実施形態の移動局装置100内においてステップS410で報告するセルリストにおいて、あらかじめ既知の閾値を超える品質のセルのみを報告するようにしても良い。これにより、基地局装置における移動局装置100から報告されたセルの受信品質と既定の閾値との比較処理を省略することが可能となる。
本発明の第3の実施形態による移動通信ステムは、移動局装置100(図1)と基地局装置200(図3)とを備えている。
移動局装置100の下りリファレンス信号処理部107(受信品質測定部とも称する)は、ソースセルあるいは周辺セルの基地局装置から送信されるリファレンス信号に基づいて受信品質を測定する(図13のステップS409)。
また、移動局装置100の送信部110(第1の送信部とも称する)は、自移動局装置100が希望するサービスであるMBMSの情報と、下りリファレンス信号処理部107が測定した受信品質の情報とを、基地局装置200に送信する(図13のステップS402、S410)。
また、移動局装置100の送信部110と受信部101(通信部とも称する)は、基地局装置200から送信される基地局装置の情報で特定される基地局装置にハンドオーバーを行い、その基地局装置と通信する(図13のステップ415)。
また、基地局装置200の上位レイヤ210に含まれる決定部211は、移動局装置100の送信部110が上位レイヤ制御信号として送信したサービスの情報(ここでは、移動局装置100が希望するサービスがMBMSであるという情報)と、移動局装置100の下りリファレンス信号処理部107で測定した周辺の基地局装置から送信されるリファレンス信号の受信品質の情報とに基づいて、移動局装置100が通信するハンドオーバー先の基地局装置を決定する(図13のステップS403、S411)。
また、基地局装置200の送信部209(第2の送信部とも称する)は、決定部211が決定した基地局装置の情報を、上位レイヤ制御信号として移動局装置100に送信する(図13のステップS414)。
本実施形態では、移動局装置100は、ソースセルの受信品質に影響されず、基地局装置からの返信に基づいて設定した効率的な測定周期で、周辺セルの測定、報告を行う。これにより、希望するサービスの提供を移動局装置100が受けやすくすることが可能となる。また、基地局装置は、移動局装置100に対して、自局が持つサービス対応情報を付加した膨大な隣接セル情報のうち、移動局装置100ごとのサービス希望に基づいたセル情報のみを選択して移動局装置100へ通知する。これにより、無線リソースを有効に利用しつつ、希望サービスに基づいたハンドオーバー処理を行うことが可能となる。
なお、以上説明した実施形態において、移動局装置および基地局装置の各部の機能又はこれらの機能の一部を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより移動局装置や基地局装置の制御を行っても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含む。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も特許請求の範囲に含まれる。
本発明は、移動局装置や無線リソースに大きな負荷をかけず、受信特性や周波数利用効率を高めることができる移動通信システム、移動局装置、基地局装置及び移動通信方法などに適用できる。
100・・・移動局装置、101・・・受信部、102・・・復調部、103・・・制御部、104・・・制御信号処理部、105・・・データ処理部、106・・・報知情報処理部、107・・・下りリファレンス信号処理部、108・・・符号部、109・・・変調部、110・・・送信部、111・・・上位レイヤ、200・・・基地局装置、201・・・受信部、202・・・復調部、203・・・制御部、204・・・データ処理部、205・・・制御信号処理部、206・・・符号部、207・・・変調部、209・・・送信部、210・・・上位レイヤ、A1、A2・・・アンテナ

Claims (10)

  1. 移動局装置と基地局装置とを備える移動通信システムであって、
    前記移動局装置は、
    周辺の基地局装置から送信される信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定部と、
    自移動局装置が希望するサービスと前記受信品質測定部が測定した受信品質とに基づいて、自移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、
    前記決定部が決定した基地局装置と通信する通信部と、
    を備える移動通信システム。
  2. 移動局装置と基地局装置とを備える移動通信システムであって、
    基地局装置と通信を行なっている前記移動局装置は、
    前記基地局装置の周辺の基地局装置から送信される信号と前記通信を行なっている基地局装置のサービス実施状況とに基づいて受信品質を測定する受信品質測定部と、
    自移動局装置が希望するサービスの情報と前記受信品質測定部が測定した受信品質の情報とを前記基地局装置に送信する第1の送信部と、
    前記基地局装置から送信される基地局装置の情報で特定される基地局装置と通信する通信部とを備え、
    前記基地局装置は、
    前記第1の送信部が送信したサービスの情報と受信品質の情報と自基地局装置のサービス実施状況とに基づいて、前記移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、
    前記決定部が決定した基地局装置の情報を前記移動局装置に送信する第2の送信部と、
    を備える移動通信システム。
  3. 前記受信品質測定部は、前記第2の送信部が送信した基地局装置の情報と前記基地局装置のサービス実施状況とに基づいて受信品質の測定周期を変更する請求項2に記載の移動通信システム。
  4. 前記基地局装置の情報は、サービス提供セルなし、受信品質満たさず、ハンドオーバー指示の何れかである請求項3に記載の移動通信システム。
  5. 前記サービスは、マルチメディア ブロードキャスト/マルチキャスト サービスである請求項1又は2に記載の移動通信システム。
  6. マルチメディア ブロードキャスト/マルチキャスト サービスを提供する基地局装置は、同期チャネルを前記移動局装置に送信しない請求項1又は2に記載の移動通信システム。
  7. 基地局装置と通信する移動局装置であって、
    前記基地局装置から送信される信号と前記基地局装置のサービス実施状況とに基づいて受信品質を測定する受信品質測定部と、
    自移動局装置が希望するサービスと前記受信品質測定部が測定した受信品質とに基づいて、自移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、
    前記決定部が決定した基地局装置と通信する通信部と、
    を備える移動局装置。
  8. 移動局装置と通信する基地局装置であって、
    前記移動局装置が希望するサービスの情報と前記移動局装置が測定する周辺の基地局装置から送信された信号の受信品質の情報とに基づいて、前記移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定部と、
    前記決定部が決定した基地局装置の情報を前記移動局装置に送信する第2の送信部と、
    を備える基地局装置。
  9. 移動局装置と基地局装置とを用いた移動通信方法であって、
    前記移動局装置は、
    周辺の基地局装置から送信される信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定過程と、
    自移動局装置が希望するサービスと前記受信品質測定過程で測定した受信品質とに基づいて、自移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定過程と、
    前記決定過程で決定した基地局装置と通信する通信過程と、
    を有する移動通信方法。
  10. 移動局装置と基地局装置とを用いた移動通信方法であって、
    前記移動局装置は、
    周辺の基地局装置から送信される信号に基づいて受信品質を測定する受信品質測定過程と、
    自移動局装置が希望するサービスの情報と前記受信品質測定過程で測定した受信品質の情報とを前記基地局装置に送信する第1の送信過程と、
    前記基地局装置から送信される基地局装置の情報で特定される基地局装置と通信する通信過程とを有し、
    前記基地局装置は、
    前記第1の送信過程で送信したサービスの情報と受信品質の情報とに基づいて、前記移動局装置が通信する基地局装置を決定する決定過程と、
    前記決定過程で決定した基地局装置の情報を前記移動局装置に送信する第2の送信過程と、
    を有する移動通信方法。
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