JPWO2009122750A1 - 反芻動物用飼料添加組成物及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、生物学的活性物質である塩基性アミノ酸を40重量%以上65重量%未満含有する分散型の反芻動物用飼料添加組成物及びその製造方法であって、ルーメンバイパス性を有し、かつ反芻動物の小腸で該生物学的活性物質を高濃度で放出して泌乳牛の乳量生産を促すことができ、飼料に添加した場合でも分級し難い任意の形状とすることができる顆粒と、該顆粒を効率よく連続生産する製造方法の開発を提供する。本発明は、融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、レシチンを0.05乃至6重量%、水及び塩基性アミノ酸を40重量%以上65重量%未満含有する反芻動物用飼料添加組成物、及び、融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、レシチン及び塩基性アミノ酸よりなる溶融混合物を水中に浸漬し固化することを特徴とする反芻動物用飼料添加組成物の製造方法に関する。

Description

本願発明は反芻動物用飼料添加組成物に関し、特に泌乳牛に対してルーメンバイパス可能な反芻動物用飼料添加組成物及びその製造方法に関する。
反芻動物が飼料を摂取すると、第一胃(ルーメン)に生息する微生物の栄養源として飼料中の栄養素の一部が搾取されてしまうので、微生物に栄養素を搾取させずにルーメンを通過するよう、栄養素が保護剤で保護された、ルーメンジュースで分解されない反芻動物用飼料添加製剤が用いられている。
反芻動物用飼料に栄養素として補給される主な栄養素は、アミノ酸である。アミノ酸の溶解度はアミノ酸の種類によって異なり、アミノ酸ハンドブック(非特許文献1)によれば、0℃、20℃、40℃、50℃における水に対するアミノ酸の溶解度(g/dl)は、塩基性アミノ酸の一種であるL−リジン塩酸塩が53.6、(67.0)、95.5、111.5、L−メチオニンが3.0、4.8、(6.5)、7.3、L−イソロイシンが3.8、(4.0)、(4.5)、4.8となる(括弧内は溶解度曲線よりの外挿値である)。この値から明らかなように、L−メチオニンは水に対する溶解度が低いが、L−リジン塩酸塩は水に易溶でL−メチオニンの十数倍もあり、製剤からルーメンジュース中へ溶出し易いことから、塩基性アミノ酸、特に一般に塩酸塩として用いられるL−リジン塩酸塩のルーメンジュースへの溶出ならびに微生物による搾取の防止は、特に重要な課題である。
栄養素が保護剤で保護された反芻動物用飼料添加製剤の一つに、栄養素と保護剤を混練りした分散型製剤がある。しかし、分散型製剤では製剤表面にアミノ酸が一部露出するので、pH6〜8のルーメンジュースに接触するとアミノ酸が溶出されやすく、アミノ酸、特に塩基性アミノ酸のルーメンにおけるロスの防止は十分に行われているとは言い難い。また、製剤からのアミノ酸のロスを少なくするために色々な保護剤を用いて製剤化される結果、製剤中のアミノ酸の含有量は相対的に減少してしまうという問題も有しており、40重量%を超えてアミノ酸を含有する分散型製剤を製造することは、一般に困難である。また、分散型製剤におけるアミノ酸のロスを防止するために、分散型製剤を核としこれを被覆剤でさらに被覆しカプセル化した被覆型製剤が開発されているが、この製剤は、被覆によりアミノ酸が製剤表面に露出することは無いので比較的ルーメンジュース中では安定であるが、その製造工程が分散型製剤に比べ複雑でより多くの工程が必要となる、という製造工程上の欠点を有している。
特公昭49−45224号公報(特許文献1)には、保護剤として融点40℃以上の油脂と40℃以下の油脂との混合物を用い、これにアミノ酸またはペプチドを分散し、この混合物を直径0.8乃至数mmのノズルを通して20℃から40℃の水中に注加し、数mm以下の分散型の顆粒を製造することが記載されている。また特許文献1には、アミノ酸として水に対する溶解度の小さいL−メチオニン又はL−イソロイシンを30乃至40%含有した顆粒を製造したことは記載されているものの水に対する溶解度の大きいL−リジン塩酸塩を含有する顆粒を製造したことは記載されていない。
特開2005−312380号公報(特許文献2)には、保護剤として硬化油とレシチン及び炭素数12−22を有する飽和又は不飽和脂肪酸モノカルボン酸塩を含む混合物を該保護剤の液状化温度50〜90℃で空気中に噴射する噴射造粒法で、直径0.5乃至3mmの球状に固化した分散型のルーメンバイパス剤を製造する方法が記載されている。また、特許文献2には、当該製造方法により、L−リジン塩酸塩を40.0重量%含有したルーメンバイパス剤を製造することができることが記載されている。しかし、特許文献2に記載された製造方法では噴射ノズルを通過させるために低い粘度の混合物を用いる必要がある一方、混合物中のL−リジン塩酸塩の含有量が40重量%を越えるとその溶融混合物が高粘度となるために噴射ノズルを通過させることは難しいことから、当該方法では、40重量%を越える高含有のL−リジン塩酸塩含有製剤は得ることができない。実際に、特許文献2には40重量%を越える高含有のL−リジン塩酸塩含有製剤は記載されていない。また、特許文献2に記載された方法は比較的粒度の揃った直径3mm以下の小さな球形の顆粒が得られるという特徴を有するが、当該顆粒には、飼料に混合すると小粒ゆえに干し草の間からもれ、分級し易いという欠点がある。
特開2006−141270号公報(特許文献3)には、A)硬化油、B)レシチン、C)防腐剤よりなる被覆組成物でL−リジン塩酸塩を被覆し、C)を0.01〜2.0重量%含有する反芻動物用分散型のルーメンバイパス剤を得たことが記載されている。また、特許文献3の表1には、L−リジン塩酸塩を37.5重量%含有する粒子が記載されている。しかし、特許文献3に記載の方法は、特許文献2に記載された方法と同様に混合物を押し出し機で空気中に噴射する噴射造粒法を利用しており、特許文献2に記載された方法において述べたとおり、含有量が40重量%を越えるL−リジン塩酸塩製剤は得ることができない。また特許文献3の実施例1には、0.5乃至2.0mmの球状に固化したルーメンバイパス剤を得たこと、明細書内段落[0005]には特開2000−60440号公報を引用し、『粒径は4〜15mmと大きいため咀嚼により崩壊しやすく・・・』と粒径が大きいと乳牛の咀嚼により物理的に破壊されルーメンバイパス効果が減少すること、さらに被覆型製剤について『・・・このルーメンバイパス剤は2重被覆しているため、反芻咀嚼などで核表面層部の被覆が破壊された場合は極端に保護効果が低下するなどの欠点があった。』と指摘している。
一方、特開昭63−317053号公報(特許文献4)には、L−リジン塩酸塩、その他賦形剤やバインダーからなる生物学的活性物質を含む核がレシチン及びグリセリン脂肪酸エステルを含有する脂肪酸モノカルボン酸、硬化油、ロウ・ワックスから選ばれた少なくとも1種で被覆された、被覆型の反芻動物用飼料添加物が記載されている。核中のL−リジン塩酸塩の含有量は65重量%であったが、最終製剤中で20−30重量%を占める被覆層も含むと、L−リジン塩酸塩の製剤含量は52−39重量%となる。
また、特開平5−23114号公報(特許文献5)には、L−リジン塩酸塩他の生物学的活性物質を含有する混合物をスクリーンから押し出して製造した円柱状の顆粒を球形にして核とし、これを脂肪族モノカルボン酸、硬化油、ロウ、ワックスから選ばれた1種とレシチン及び中性で安定かつ酸性下で可溶な無機塩との組成物で被覆した、被覆型の反芻動物用飼料添加組成物が記載されており、L−リジン塩酸塩を核中50重量%含有している製剤も記載されている。
上記の被覆型製剤は生物学的活性成分を多く含有させる点で有利ではあるが、その製造には初めに生物学的活性成分を含む核を作り、この核をさらに被覆剤で被覆するため、連続的製造ができずバッチ式となり、製造工程が増えることは避けられない。また特許文献5に記載された発明では、泌乳牛の咀嚼による粉砕や傷により生物学的活性物質が表面に露出すると耐ルーメンジュース性が落ちるので、これを避けるために粒径を数mm以下、3mm以下に抑えているが、かかる大きさの製剤には、飼料に混合した場合に分級する問題を指摘することができる。
特公昭49−45224号公報 特開2005−312380号公報 特開2006−141270号公報 特開昭63−317053号公報 特開平5−23114号公報 「アミノ酸ハンドブック」工業調査会 2003年発行
本発明の課題は、生物学的活性物質である塩基性アミノ酸を40重量%以上65重量%未満含有する分散型の反芻動物用飼料添加組成物及びその製造方法であって、ルーメンバイパス性を有し、かつ反芻動物の小腸で該生物学的活性物質を高濃度で放出して泌乳牛の乳量生産を促すことができ、飼料に添加した場合でも分級し難い任意の形状とすることができる顆粒と、該顆粒を効率よく連続生産する製造方法を開発することにある。
上記課題を解決するために本願発明者らは鋭意研究した結果、反芻動物用飼料添加組成物中の水が組成物の高温環境下での安定性に寄与していること、顆粒を任意の形状にするため及び生産性を上げるため生物学的活性物質を含有する飼料組成物を押出し造粒機(エクストルーダー)のシリンダー内でスクリュウにより押出される間に加熱溶融し、排出された溶融混合物を一定の高さを有して水中に落下させると固化した混合物である顆粒が得られることを見出し、下記の各発明を完成させ、PCT/JP2007/001088(WO2008/041371号公報)として特許出願をしてきた。
本発明者らは、さらに検討した結果、反芻動物用飼料添加組成物の水分活性とルーメンでの塩基性アミノ酸の残存率を検討したところ、水分活性を特定の範囲にすることにより、ルーメン中での塩基性アミノ酸の残存率が極めてたかくなることを見出した。
(1)融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、0.05乃至6重量%のレシチン、40重量%以上65重量%未満の塩基性アミノ酸及び水を含有する反芻動物用飼料添加組成物。
(2)水の含有量が0.01乃至6重量%である(1)に記載の反芻動物用飼料添加組成物。
(3)水の含有量が2乃至6重量%である(1)に記載の反芻動物用飼料添加組成物。
(4)塩基性アミノ酸がL−リジン、L−アルギニン、L−オルニチン又はそれらの塩である、(1)乃至(3)の何れかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
(5)0.1%の食用色素102号を含む75%エタノール水溶液に顆粒を40℃で45分間浸漬したときの赤色度差(Δt)が3〜6である、(1)乃至(4)のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
(6)水分活性が0.25乃至0.6である、請求項1〜5のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
(7)水分活性が0.3乃至0.4である、請求項1〜5のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
(8)塩基性アミノ酸の平均粒径が100μm以下である、(1)〜(7)の何れかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
(9)融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、レシチン及び塩基性アミノ酸よりなる溶融混合物を調製する工程、及び該溶融混合物を水中に浸漬して固化した混合物を得る工程を含む、反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
(10)溶融混合物を調製する工程がエクストルーダーを用いた加熱溶融によって溶融混合物を調製する工程であり、固化した混合物を得る工程が容器底に複数孔を有する多孔シューターに貯留した前記該溶融混合物を該複数孔より落下させることで水中に浸漬し固化した混合物を得る工程である、(9)に記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
(11)多孔シューターからの落下距離が5cm以上150cm未満であることを特徴とする、(10)に記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
(12)塩基性アミノ酸がL−リジン、L−アルギニン、L−オルニチン又はそれらの塩であることを特徴とする、(9)〜(11)のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
(13)塩基性アミノ酸の平均粒径が100μm以下である、(9)〜(12)の何れかに記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
(14)固化した混合物を加熱処理する工程をさらに含む、(9)〜(13)のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、耐ルーメンジュース性と小腸での溶解性を持ち、高含有量の塩基性アミノ酸を泌乳牛の小腸まで効率よく多量に運搬することができるため、泌乳牛が栄養素としてアミノ酸を多量に吸収することができ、泌乳量生産を増大することを可能とする。また、本発明の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法は、例えばエクストルーダーで製造された溶融混合物を一時的に容器底に複数孔を有する多孔シューターに貯留し、これを多孔シューター底に設けた複数の孔から水中に落下させることからなる。本発明の方法によれば、エクストルーダーの能力に応じて飼料添加組成物の生産量を増大することが可能である。さらに、多孔シューターからの落下距離を調節することで、水表面に衝突するエネルギーによって、製造される組成物である顆粒の形状を球状、顆粒状、ペレット状、あるいは押し麦状の種々の形状とすることができ、特にペレット状や押し麦状の顆粒は、飼料に添加した際、分級し難い特徴があった。本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、泌乳牛の咀嚼により粉砕され易い形状の顆粒を含むが、形状に因らずルーメンジュース中で安定である。また生物学的活性物質である塩基性アミノ酸の含有量が高いので、泌乳牛の小腸で顆粒から該生物学的活性物質である塩基性アミノ酸をより多く放出することができる高品質顆粒を得ることが可能である。また、実施例に示す水溶性色素溶液を用いた着色試験による着色度合から明らかなように、本発明の組成物は、その表層部が一定の撥水性を有しており、したがって組成物がルーメンジュースに曝された場合にも、組成物からの塩基性アミノ酸の溶出が効果的に防止され、高い耐ルーメンジュース性を維持することができる。特に本発明に係る溶融混合物を水中に浸漬して固化した混合物を加熱処理することにより、組成物の表層部の撥水力は高められ、耐ルーメンジュース性を有する反芻動物用飼料添加組成物を獲得することができる。
なお、本発明では、反芻動物の胃液(ルーメンジュース)に栄養素を含む飼料組成物が曝露されたときの飼料組成物から栄養素の溶出され難さを耐ルーメンジュース性といい、人工ルーメンジュースに所定条件下で飼料組成物を置いた後に溶出されなかった組成物中の塩基性アミノ酸の割合(保護率%)で表される。また、飼料組成物に含まれる栄養素が反芻動物の胃で溶出されずに腸に到達する性質をルーメンバイパス性といい、飼料組成物中の塩基性アミノ酸の含有量(重量%)と前記の保護率との積(小腸到達率%)で表される。耐ルーメンジュース性とルーメンバイパス性は、いずれも塩基性アミノ酸を反芻動物に効率よく供給することのできる飼料組成物の特徴を表すものとして用いられる。
水分含量(重量%)と保護率[A](%)の関係を示すグラフである。 水分活性とルーメン残存率(%)の関係を示すグラフである。 飼料組成物中のレシチン含有量とリジン塩酸塩の飼料からの溶出速度との関係を示すグラフである。
本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、レシチンを0.05乃至6重量%、水及び塩基性アミノ酸を40重量%以上65重量%未満含有する。さらに、本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、水分活性が、0.25〜0.6、好ましくは0.3〜0.4であることを特徴とするものである。
本発明で利用される塩基性アミノ酸は、遊離の塩基性アミノ酸の他に、その生理学的に許容される塩、例えば塩酸塩や硫酸塩も含まれる。塩基性アミノ酸の好適な例は、L−リジン、L−アルギニン、L−オルニチン又はそれらの塩である。中でも、塩基性アミノ酸のうち泌乳牛にとって乳量増産にもっとも重要と考えられるのはL−リジンであり、通常L−リジン塩酸塩の結晶が用いられ、本発明でも最も好ましい例である。塩基性アミノ酸は、市販品をそのまま又は粉砕してその他の原料と混合してもよい。
粉砕された塩基性アミノ酸の結晶としては、平均粒径100μm以下、さらには50μm以下であることが好ましい。なお、ここでいう平均粒径とは、メジアン径のことである。
エクストルーダー中での硬化油の加熱溶融温度は100℃以下であり、融点が263℃であるL−リジン塩酸塩は溶解しないので、エクストルーダー中での飼料添加組成物は、溶融状態といっても実際にはスラリー状態である。
塩基性アミノ酸の含有量は、L−リジン塩酸塩として40重量%以上65重量%未満、より好ましくは、40重量%以上60重量%以下(遊離L−リジンとしては32〜52重量%)である。また、本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、塩基性アミノ酸の他に、メチオニン、スレオニン、トリプトファンその他の反芻動物用飼料に添加することのできるアミノ酸を含んでいてもよく、特にメチオニンの配合が好ましい。
融点が50℃より高く、90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤としては、大豆硬化油、菜種硬化油、落花生硬化油、オリーブ硬化油、綿実硬化油、パーム硬化油等の植物性硬化油が好んで用いられる。この他にもロウ、ワックス等を用いることも可能である。これらの飼料添加組成物中の含有量は23重量%より多く60重量%を越えない。
本発明の反芻動物用飼料添加組成物におけるレシチンの含有量は、0.05〜6重量%、好ましくは0.05〜5重量%、さらに好ましくは0.5乃至3重量%、特に好ましくは1〜2重量%である。L−リジン塩酸塩は、融点が263℃であるので、本発明における保護剤の溶融温度である50〜90℃では溶融せず、保護剤との混合状態においては親水性粒子として存在する。保護剤である硬化油、ロウやワックスは親油性であるので、アニオン界面活性剤のレシチンを用いてL−リジン塩酸塩の表面を改質して、L−リジン塩酸塩を溶融された硬化油中で偏在せずに均一分散させる。また、製造された顆粒表面に塩基性アミノ酸が存在しても、その表面はレシチンで改質されているので、塩基性アミノ酸がルーメンジュースに接触しても比較的安定で耐ルーメンジュース性があるものと考えられる。
本発明の反芻動物用飼料添加組成物中の水の存在は、製品の保存安定性に影響し、その結果、耐ルーメンジュース性を大きく左右する。保存する環境が10℃以下の低温であれば、反芻動物用飼料添加組成物は、含有する水の含有量に関係なく比較的安定である。しかし、保存する環境が40℃を超える厳しい環境に晒された場合には、反芻動物用飼料添加組成物中の水分含量が少なくなると、塩基性アミノ酸の耐ルーメンジュース性は低下する傾向にある。また、水分含量が6重量%を超えても、耐ルーメンジュース性が低下する傾向が認められる。したがって、本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、0.01乃至6重量%、好ましくは2乃至6重量%、より好ましくは2.5乃至6重量%、特に好ましくは3乃至6重量%の水分を含有していることが望ましい。
本発明の反芻動物用飼料添加組成物である顆粒は、前記の水分含有量を有するとともに、一定の撥水性を保持しているという特徴を有する。本発明にいう顆粒の撥水性とは、食紅(食用色素102号)等の適当な水溶性色素を溶解した水溶液に顆粒を一定時間浸漬し、浸漬前後の顆粒表面の色度の差(Δt)で便宜的に表される、顆粒表層部の水分の浸潤のし難さを意味する。低いΔt値はその顆粒は色素で染まり難い、すなわち顆粒の表層部へ水分が浸潤し難い特性を有することを意味し、高いΔt値はその顆粒は色素で染まり易く、すなわち顆粒の表層部へ水分が浸潤し易い特性を有することを意味する。顆粒の表層部に水分が浸潤すると顆粒表層部に含まれる塩基性アミノ酸が顆粒外に溶出され、ルーメンバイパス性が低下すると考えられることから、反芻動物用飼料添加組成物である顆粒は、ある程度の撥水性を有していることが好ましい。後述する実施例に示されるように、本発明の顆粒の撥水性は、0.1%の食用色素102号を含む75%エタノール水溶液に顆粒を40℃で45分間浸漬したときの赤色度差(Δt)で表した場合、概ね5〜6である。また、本発明の顆粒の撥水性は、溶融混合物を水中に浸漬して固化させた混合物を加熱処理することで、前記の条件で測定したときのΔtを約3程度に高めることができる。以上より、本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、レシチンを0.05乃至6重量%、水及び塩基性アミノ酸を40重量%以上65重量%未満含有する、0.1%の食用色素102号を含む75%エタノール水溶液に顆粒を40℃で45分間浸漬したときの赤色度差(Δt)が3〜6である反芻動物用飼料添加組成物と表すことができる。
本発明の反芻動物用飼料添加組成物である顆粒は、前記の水分含有量、撥水性に加え、水分活性(Aw)によっても特徴付けることができる。水分活性とは、測定対象の水蒸気圧をP、純水の水蒸気圧をP0としたとき、水分活性(Aw)は次の式、
Aw=P/P0
で示すことができ、純水の水分活性は、1.00であり、0.00〜1.00の範囲で表される。化学的にも物理的にも結合されていない自由な水を測る指標として、食品や薬品などの安全性の評価などに一般的に用いられているものであり、水分含有量とは直接的な関係は無い。水分活性(Water Activity)は、1950年代にW.J.Scottによって食品学分野に導入され、食品中における微生物の生育に影響をおよぼす要因であるとされてきた。食品中で微生物が繁殖するには適切な量の自由水が存在することが不可欠であり、食品中の水分活性を低下させる加工を行った場合、微生物の繁殖を抑制できる。微生物の種別により繁殖可能な水分活性は様々であるが、一般的な食中毒菌で概ね0.90以上、乾燥や塩分に耐性を持つものでも0.80以上とされ、0.60以下になれば全ての微生物は繁殖が不可能になるとされている。なお、本発明における水分活性は、例えば、市販の活性水分計(AQUA LAB CX−2)を用いて測定することができる。
後述する実施例に示されるように、水中に浸漬して固化させた混合物を加熱処理することにより得られた顆粒の水分活性を、概ね0.2〜0.6とすることができる。水分活性とルーメン残存率(%)の関係については従来報告されておらず、本発明者らが始めて明らかにしたものである。図2に示されるように、意外なことに水分活性がある特定の範囲にある場合にはルーメン残存率(%)が高いことが判明した。ルーメン残存率(%)が高いほど反芻動物用飼料として好ましいことより、本発明の反芻動物用飼料添加組成物の水分活性は、好ましくは0.25〜0.6、より好ましくは0.3〜0.4であることが望ましい。
本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、レシチン及び塩基性アミノ酸よりなる溶融混合物を調製する工程、及び該溶融混合物を水中に浸漬して固化した混合物を得る工程を含む方法により製造される。当該方法では、原料として、保護剤、レシチン及び塩基性アミノ酸を用い、これらを溶融混合する。この溶融混合物を顆粒状にするために水中浸漬すると、一部の塩基性アミノ酸は水中に溶出するが、その量は極僅かである。一方、この時に水が混合物に取り込まれる。この水はその後の乾燥工程で減少させることができる。
本発明の連続的な製造方法における溶融混合物を調製する工程では、市販のエクストルーダーを用いることができるが、出口にあるダイプレートを除去することが好ましい。ダイプレートを除去することで、エクストルーダーのシリンダー筒内には圧力はそれほどかからない状態で、反芻動物用飼料添加組成物のための原料組成物の溶融混合物を得ることができる。エクストルーダーとしては、2軸型のエクストルーダーが好ましい。
L−リジン塩酸塩を多量に含有する溶融混合物は空中噴射による造粒が困難であるが、その様な溶融混合物も、適当な径の孔からそのまま自然落下させると連続した棒状の混合溶融物が細い糸状となり、やがて落下中に表面張力の作用で切断され、一つ一つ独立した液滴となる。その液滴を攪拌状態にある水中に落とすと、液滴は水中で瞬間的に冷却され固化される。飼料用組成物の生産量を左右するのはエクストルーダーの生産能力であるが、本発明の製造方法では、その上限で運転することが可能である。なお、原料組成物の溶融混合物を得ることができ、かつ落下中に液滴となる溶融混合物を調製することができるものであれば、利用可能な機器はエクストルーダーに限定されない。
多孔シューターは、本発明の反芻動物用飼料添加組成物を製造する方法における生産量を増やすためには、必要な手段である。本発明における多孔シューターとは、底に直径数mmの穴が複数穿孔された容器であって、エクストルーダーから排出された加熱溶融混合物を一時的に貯留する設備である。穴は多孔シューターの底面のほぼ全面に施されるのが好ましい。多孔シューターの形状や大きさはエクストルーダーからの排出量に対応させて適宜設計することができる。また、貯留された加熱溶融混合物が冷えないように、加温設備を備えることが好ましい。
反芻動物用飼料添加組成物の生産量は、容器の底に設けた孔の数に比例する。多孔シューターの底面から水面までの距離(落下距離)は、最終的な顆粒の形状を決定する。加熱溶融混合物を温度65℃で落下させると、5cmから15cmの落下距離では球形からラグビーボールに近い形状の顆粒が得られる。また、落下距離をさらに大きくすると水面との衝突エネルギーが大きくなるので、より平坦な押し麦状の顆粒になり、50cm程度の落下距離では周辺が波打つ押し麦状の顆粒が得られる。多孔シューターの孔の直径は粘度と製造される顆粒の大きさにより選択される。小さな顆粒を製造する場合には0.5〜3mm、直径10mm程度の大きさの顆粒を得るには数mm程度の孔とすることが好ましい。通常は0.5〜5mmが好ましい。
本発明の製造方法の工程について述べる。原料に使用する塩基性アミノ酸は、粉砕して使用してもよい。粉砕は、例えばパルペライザーを用い、塩基性アミノ酸の粒径平均が100μm以下、好ましくは75μm以下、より好ましくは50μm以下となるまで行い、必要なら篩分する。レシチンの添加順序は特に定められるものではなく、塩基性アミノ酸例えばL−リジン塩酸塩の表面にレシチンを被覆するために、この両者をナウターミキサーで混合しておいても良く、又生産効率を上げるならば、保護剤、レシチン及び塩基性アミノ酸の三種類をほぼ同時に押出し機のシリンダーに投入しても良い。シリンダーの入り口近くの投入口より前記三種類の所定量をそれぞれ投入することも可能であるし、又塩基性アミノ酸と硬化油を先に投入し室温付近で混合した後、レシチンを最後に投入して原料組成物を加熱溶融しつつ溶融混合物を得ることもできる。原料組成物を溶融混合する温度は硬化油の融点以上であれば良いが、例えば大豆極度硬化油の場合には、融点温度が67−71℃であるので溶融温度は80−85℃であれば良く、融点に5〜15℃増した温度で十分である。加熱温度は最初から融点以上に加熱する必要はなく、最初は融点より5〜10℃低い温度で予備加熱し、エクストルーダーのシリンダー内のスクリュウで原料を搬送し、次に融点以上の所定の温度にすると、効率的に安定した溶融混合物が得られる。排出された加熱溶融混合物を多孔シューターに一時的に貯留させ、底に設けた1乃至4mmの孔から溶融混合物を水中に自然落下させる。落下物を浸漬する水の温度は10〜30℃ほどで良い。多孔シューターから落下した溶融混合物は顆粒冷却用水槽内の攪拌された水中に落下しそこで瞬間的に固化する。水は常に補充され、かつ水温を一定に保つと同時に、例えば、固化した混合物はオーバーフローする水に乗って顆粒冷却用水槽より排出される。固化した混合物は比重が約1.1で水に漂う。水槽から排出された固化した混合物である顆粒は、網や網容器で集められ、乾燥され、反芻動物用飼料添加組成物となる。
本発明の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法は、水中で固化した混合物を加熱処理する工程を含むことが好ましい。加熱処理は、固化した混合物の表層部分にある保護剤中の一部の結晶成分が溶融する程度の条件で行えばよい。具体的には、固化した混合物に含まれる保護剤の融点付近の温度に設定された雰囲気、例えば熱水、蒸気又は熱風などに、固化した混合物を概ね十数秒〜数十秒曝露すればよい。混合物に与えられる熱量は、混合物量(重量)によって変化し、かかる熱量は処理温度と処理時間の積によって定まる。従って、固化した混合物の表層部分にある保護剤中の一部の結晶成分が溶融するに足る熱量は、固化した混合物に含まれる保護剤の融点よりも低い温度に設定された雰囲気に固化した混合物をより長い時間曝露することで与えてもよく、あるいは固化した混合物に含まれる保護剤の融点よりも高い温度に設定された雰囲気に固化した混合物をより短時間曝露することで与えてもよい。具体的な処理温度と処理時間は、組成物に含まれる保護剤の種類と混合物の量に基づいて、適宜設定すればよい。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。以下評価方法を述べる。
<粘度測定方法>
エクストルーダーを用いて加熱(85℃)溶融して得られたスラリー状の溶融混合物を、200mlの耐熱ガラス製ビーカーに100g秤量し、90℃の恒温水槽に入れ、ゆっくり攪拌を行い溶融混合物の温度を90℃に設定した。90℃一定となったところで、TOKIMEC INC.製VISCOMETER MODEL BL計 回転粘度計を用いて、90℃における粘度測定を行った。測定はビーカー内の溶融混合物に直接粘度測定用回転棒を浸漬し、回転棒を回転させ粘度を数回測定し一定となったところで、90℃における回転粘度(Pa・s)とした。
<製剤中の水分含量>
Kett水分分析計(infrared Moisture Balance FD−610)にて、105℃、20分加熱後の減量を測定することにより求めた。
<製剤(乾物)中のリジン塩酸塩の含量:「w」>
50mlのFALCON製コニカルチューブに製剤中の水分含量測定後の乾物を4.00g、純水20.0gを秤量し、密栓して、85℃の恒温水槽に20分間浸して、大豆硬化油を溶融させ硬化油とリジン塩酸塩を分離し、リジン塩酸塩は水溶液中に溶解させる。このようにして回収されたリジン塩酸塩は通常の液体クロマトグラフィにて分析し、製剤(乾物)中のリジン塩酸塩の含量(重量%)「w」を求めた。
<製剤中のリジン塩酸塩の含量:「W」>
50mlのFALCON製コニカルチューブに製剤4.00g、純水20.0gを秤量し、密栓して、85℃の恒温水槽に20分間浸して、大豆硬化油を溶融させ硬化油とリジン塩酸塩を分離し、リジン塩酸塩は水溶液中に溶解させる。このようにして回収されたリジン塩酸塩は通常の液体クロマトグラフィにて分析し、製剤中のリジン塩酸塩の含量(重量%)「W」を求めた。
<保護率:「A」>
製剤2.00gを50mlのFALCON製コニカルチューブに秤量し、人工ルーメンジュース10.0gを加えて密栓し、チューブは真横にして40℃の往復振とう機にて20時間振とうした。次に、振とう前後における水溶液中のリジン塩酸塩を分析し、40℃20時間によって溶出しなかった製剤中のリジン塩酸塩の割合を保護率(%):「A」とした。
<小腸到達率:「W」×「A」>
製剤中のリジン塩酸塩の含量「W」(重量%)と保護率「A」(%)との積を小腸到達率(「W」×「A」)とした。
[実施例1]
大豆レシチンは使用量が微量であるので、これを均一分散するために、微粉砕したリジン塩酸塩を用いて大豆レシチンを混合造粒機により予め倍散(組成比はリジン塩酸塩:大豆レシチン=5:1)した。この量も含め、表1に示す組成でかつ総量が5kgとなるように、微粉砕した平均粒径75μmの飼料用リジン塩酸塩(味の素(株)製)、大豆レシチン(味の素(株)製)および大豆極度硬化油(融点67℃;横関油脂工業(株)製)の3者を各々秤量し、十分に混合した。なお、本発明10についてはアミノ酸としてリジン塩酸塩42重量%にDL−メチオニン(味の素(株)製)6.0重量%を加えた混合物を用いて調製した。
次に、ラボ用2軸エクストルーダー(日本製鋼(株)製ラボルーダー 機種名;マークーII)のホッパーに組成物原料を入れ、予め加熱(予備加熱温度60℃、本加熱温度85℃、出口設定温度70℃)された回転(400rpm)中のスクリュウ内へ、組成物原料をホッパーから投入口に9kg/hで連続的にフィードした。スクリュウ内に搬送され、加熱、溶融、混合された溶融混合物は、ダイプレートを除いたエクストルーダー出口より、きめの細かい均一な溶融スラリー状態で排出された。排出されたスラリー状態の溶融混合物をエクストルーダー出口の真下に設置された多孔シューター(孔の数;30個、孔のサイズ;直径2mm)に投入した。多孔シューターに一時的に貯留したスラリー状態の溶融混合物は30個の孔によって分散された。スラリー状態の溶融混合物は、1個の孔からの排出速度が0.3kg/hという低速度で多孔シューターの複数孔から排出され、完全な液滴となって真下で攪拌状態にある顆粒冷却用水槽中の水中(20℃)に落下し、冷却され、瞬間的に固化された。このときの多孔シューター底面と顆粒冷却用水槽の水面までの距離は20cmであった。このようにして得られた固化した混合物である顆粒の形状は、回転粘度の高いものは直径3〜4mmの平らに変形したラグビーボール状で、回転粘度の低いものは5〜8mmの押し麦状であった。得られた固化した混合物である顆粒を回収し、付着水を脱水した後、常温で風乾して本発明の反芻動物用飼料添加組成物(本発明1〜10)を得た。なお、組成物中の原料の水その他によるロスは少なく、回収率は98〜99.5%と何れも高かった。得られた顆粒のリジン塩酸塩含量W×ルーメンジュースでのリジンの保護率〔A〕はリジン塩酸塩の小腸到達率W×〔A〕を表し、表1に示すように35重量%以上であった。また得られた反芻動物用飼料添加組成物の比重は1.05〜1.15であり、ルーメンジュース中を漂い、浮遊することはなかった。
組成と結果を、次に記載する比較例1〜7と併せて次の表1に示す。
Figure 2009122750
[比較例1]
実施例1と同様の方法で、表1に示した組成物とその配合量でL−リジン塩酸塩の少ない30重量%で実験し得られた結果を表1に併せて示した。加熱溶融したときの回転粘度は0.15Pa・sで液性はさらさらしていた。この比較例1の保護率〔A〕は高かったが、L−リジン塩酸塩の小腸到達率は低かった。
[比較例2−3]
実施例1と同様の方法で、L−リジン塩酸塩の量を多くして得られた結果を表1に併せて示した。比較例2及び3ではエクストルーダーで加熱溶融された混合物はスラリー状であったが、回転粘度が極めて高いため、加熱溶融された混合物は多孔シューターから落下しても液滴とならず、顆粒への製剤化が出来なかった。
[比較例4−6]
表1に示した組成物原料とその配合で、エクストルーダーにて実施例と同様の方法で加熱溶融して得られたスラリー状の混合物を90℃に加温し、孔の直径3mmのノズルを用いて、加圧空気(0.5Mpa)で空気中に噴射造粒した。噴射造流できた場合には得られた製剤の評価を行い、その結果を表1に示した。比較例4および5は噴射造粒が可能であったが、水分は殆ど含まず、また保護率〔A〕が極めて低く、従って、小腸到達率W×〔A〕も低かった。また、得られた製剤の粒子径は約1mmの球体であり、飼料に配合したときの分級は避けられなかった。比較例6に示したL−リジン塩酸塩を50重量%含む原料では、得られるスラリー状の混合物の回転粘度が高いため、加圧空気(0.5Mpa)によるスラリー状の混合物の空気中への噴射を行うことができず、造粒された製剤を得ることは出来なかった。
[比較例7]
特許文献1に開示されているアミノ酸、高融点油脂及び低融点油脂からなる組成物の1例として、L−リジン塩酸塩40重量%、大豆硬化油30重量%及び大豆油30重量%を含む組成物(レシチンは含まない)を調製し、これを実施例1と同様に、ダイプレートを除いたエクストルーダーを用いて85℃で加熱溶融し溶融混合物を調製、多孔シューターに投入、20℃の水中に浸漬させて顆粒を得た。この顆粒の評価を実施し、結果を表1に併せて記載した。その結果、この顆粒は、保護率〔A〕が低く小腸到達率W×〔A〕は実施例より低いことが確認された。特に泌乳牛の小腸に到達するL−リジン塩酸塩量を示す小腸到達率は16.7%と低く、このことは途中のロスが多く、実用に供し得ないことを示すものである。また、製剤の比重は1未満であり、ルーメンジュース中では表面に製剤が浮遊した。
[実施例2]
粒径が100μm以下に粉砕された飼料用リジン塩酸塩(味の素(株)製)17.7kgをナウターミキサーNX−S(ホソカワミクロン社製)に入れ、撹拌しながら大豆レシチン(味の素(株)社製)3.5kgを加えて混合した。この混合物1.3kgと上記リジン塩酸塩9.9kgおよび大豆極度硬化油(横関油脂工業(株)製:融点67℃)8.8kgを上記ナウターミキサーで混合した。
次にこの混合物を、スクリュウ内を85℃に加熱した2軸エクストルーダー(コスモテック社製)に投入し、出口から排出されたスラリー状の溶融混合物を多孔シューター(孔の数;30個、孔のサイズ;直径2mm)に入れ、これらの孔より20cmの距離に設置した撹拌水槽にスラリー状の溶融混合物を滴下し冷却固化させ、得られた固化した混合物である顆粒を回収した。回収した顆粒は付着水を脱水後、常温で風乾した。その際、0〜14時間の間で風乾の時間を変えることにより、水分が1.4%から6.1%までの様々な顆粒を製造した。この様に製造した顆粒のリジン塩酸塩含量Wを測定後、一部は45℃のチャンバーに入れ、残りは4℃で保存し、3日後に取り出し、保護率[A]を測定した。
結果を表2及び図1に示した。4℃で保存した顆粒の保護率[A]は、水分含量にあまり影響されず60%から70%程度の範囲となったが、45℃で保存した顆粒の保護率[A]は、水分含量が2重量%より少ない場合及び6重量%を超えた場合には低下した。
Figure 2009122750
[実施例3]
(1)ラボ用2軸エクストルーダー(日本製鋼(株)製ラボルーダー 機種名;マークーII)のホッパーにL−リジン塩酸塩(味の素(株)製)54.9%、大豆レシチン(味の素(株)製)1.1%および大豆極度硬化油(融点67℃;横関油脂工業(株)製)44%の重量比になるように予め混合した組成物原料を入れ、予め加熱(予備加熱温度60℃、本加熱温度85℃、出口設定温度70℃)された回転(400rpm)中のスクリュウ内へ、組成物原料をホッパーから投入口に9kg/hで連続的にフィードした。スクリュウ内に搬送され、加熱、溶融、混合された溶融混合物は、ダイプレートを除いたエクストルーダー出口より、きめの細かい均一な溶融スラリー状態で排出された。排出されたスラリー状態の溶融混合物を真下に設置された多孔シューター(孔の数;30個、孔のサイズ;直径2mm)に投入した。多孔シューターに一時的に貯留したスラリー状態の溶融混合物は30個の孔によって分散された。スラリー状態の溶融混合物は、多孔シューターの複数孔から排出され、完全な液滴となって真下で攪拌状態にある顆粒冷却用水槽中(10℃)に落下、冷却され、瞬間的に固化された。このときの多孔シューター底面と顆粒冷却用水槽の水面までの距離は10cmであった。
このようにして得られた固化した混合物である顆粒を30分間水中に静置した後、表面の付着水を脱水して反芻動物用飼料添加組成物を回収した。次に、この反芻動物用飼料添加組成物200gを、40℃に温度設定した流動層乾燥機(FLOmini、大川原製作所製)に5分、50℃に温度設定した流動層乾燥機(FLOmini、大川原製作所製)に5分及び60℃に温度設定した流動層乾燥機(FLOmini、大川原製作所製)に3分置いて、加熱処理を行った。加熱処理前後の反芻動物用飼料添加組成物の水分含有量と保護率を測定した結果を次の表3に示す。
Figure 2009122750
(2)ラボ用2軸エクストルーダー(日本製鋼(株)製ラボルーダー 機種名;マークーII)のホッパーにL−リジン塩酸塩(味の素(株)製)54.9%、大豆レシチン(味の素(株)製)1.1%および大豆極度硬化油(融点67℃;横関油脂工業(株)製)44%の重量比になるように予め混合した組成物原料を入れ、予め加熱(予備加熱温度65℃、本加熱温度85℃、出口設定温度70℃)された回転(130rpm)中のスクリュウ内へ、組成物原料をホッパーから投入口に20kg/hで連続的にフィードした。スクリュウ内に搬送され、加熱、溶融、混合された溶融混合物は、ダイプレートを除いたエクストルーダー出口より、きめの細かい均一な溶融スラリー状態で排出された。排出されたスラリー状態の溶融混合物を真下に設置された多孔シューター多孔シューター(孔の数;30個、孔のサイズ;直径2mm)に投入した。多孔シューターに一時的に貯留したスラリー状態の溶融混合物は30個の孔によって分散された。スラリー状態の溶融混合物は多孔シューターの複数孔から排出され、完全な液滴となって真下で攪拌状態にある顆粒冷却用水槽中(10℃)に落下、冷却され、瞬間的に固化された。このときの多孔シューター底面と顆粒冷却用水槽の水面までの距離は10cmであった。
このようにして得られた固化した混合物である顆粒を40分間水中静置後、付着水を脱水し反芻動物用飼料添加組成物を得た。次に、この反芻動物用飼料添加組成物200gを、50℃に温度設定した流動層乾燥機(FLOmini 大川原製作所製)で15分間加熱処理を行った。加熱処理を行わない反芻動物用飼料添加組成物および加熱処理を行った同組成物を25℃と40℃でそれぞれ一月保存した後の保護率を測定した。
この結果を次の表4に示す。
Figure 2009122750
[実施例4]
実施例3の(2)の表4に示された加熱処理無しの反芻動物用飼料添加組成物、同表の50℃、5分間加熱した反芻動物用飼料添加組成物、バイオ科学株式会社から市販されている「バイパスサプリ乳肝(登録商標)プラスリジン」(同社ウェブサイト:http://www.bioscience.co.jp/product/chi_05.htmlに掲載された製品、特許登録第3728738号)を篩い分けして回収した白色顆粒の反芻動物用飼料添加組成物、及び比較例7の組成物について、それぞれの組成物の撥水性を測定した。0.1重量%の食用色素102号を溶解した75%含水エタノール溶液20mLをガラス製サンプル瓶に用意し、これを40℃に加温した後、各組成物1.2gをサンプル瓶に加えて45℃で40分間浸漬した。各組成物を回収後、表面の溶液を軽く拭き取った後、色彩色差計(コニカミノルタ社)で赤色度を測定した。n=5の測定結果(平均)を次の表5に示す。
Figure 2009122750
なお、比較例7については、染色前と染色後で組成物重量の減少が観察され、組成物からL−リジン塩酸塩と保護剤が溶出してしまっていた。以上の結果から、本発明の反芻動物用飼料添加組成物は、40℃における撥水性が高く、反芻動物用飼料添加組成物のルーメンバイパス性は、白色顆粒ならびに比較例7よりも優れていることが確認された。また加熱処理によって本発明の反芻動物用飼料添加組成物の撥水性をより高めることができ、ルーメンバイパス性を改良することができる。
[実施例5]
実施例3の(2)に示された条件(加熱処理あり)で製造した反芻動物用飼料添加組成物を、表6に示された保存条件にて保存したサンプルのルーメンバック中の24時間後の水分含量、水分活性、ルーメン残存率を測定した。ルーメンバッグ中の24時間後の残存率は、製剤をナイロンバッグに1g入れて封をし、牛のルーメンの中に24時間浸漬させた後に、残存したリジン塩酸塩を測定し、リジン塩酸塩の残存率を求めた。水分活性は、活性水分計(AQUA LAB CX−2)を用いて、常温にて測定した。
その結果を次の表6及び図2に示す。
Figure 2009122750
水分含量と水分活性の間に、例えば、水分含量が高ければ、その分、水分活性の値が高くなるという正比例の関係は見られず、水分含量とは別に、水分活性も本発明の性能を測る指標になり得ることが確認された。そして、本発明の反芻動物用飼料添加物組成物のルーメン残存率は、全て高い値を示しているが、水分活性が0.25〜0.6においては80%を超え、特に0.3〜0.4においては85%以上という非常に高い値となることが確認された。
[試験例]
実施例1に記載の方法に従って、微粉砕した平均粒径75μmの飼料用リジン塩酸塩(味の素(株)製)、大豆レシチン(味の素(株)製)及び大豆極度硬化油(融点67℃;横関油脂工業(株)製)の3者100gを表6に示される重量%比でビーカーに秤量し、十分に混合しながら80℃に加熱してリジン塩酸塩の溶融スラリーを得た後、実施例1に記載した条件で多孔シューターによる溶融スラリーの分散、液滴化、水中冷却固化を行い、反芻動物用飼料添加組成物1〜7と比較用組成物8を調製した。なお、比較用組成物8の加熱溶融物は粘度が高く多孔シューターからの液滴が形成されなかったので、その加熱溶融物をミクロスパーテルで少量ずつ採取して直ちに水中に浸漬し固化させることで、造粒された組成物を調製した。
各組成物2.00gを50mlのFALCON製コニカルチューブに秤量し、人工ルーメンジュース10.0gを加えて密栓し、チューブを真横にして40℃の往復振とう機にて20時間振とうし、振とう前後における水溶液中のリジン塩酸塩を分析し、単位時間当たりのリジン塩酸塩の溶出速度を算出した。
その結果を表7及び図3に示す。
Figure 2009122750
表7及び図3に示されるように、レシチンの添加によってルーメンジュース中での組成物からのリジン塩酸塩の溶出を抑制することができることが確認された。リジン塩酸塩の溶出の抑制効果は、約5重量%以下、特に1〜5重量%のレシチン添加量で顕著であった。なお、レシチンを6重量%以上原料に含有させることにより、レシチンを添加しない組成物と比較してリジンの溶出速度を高めることも出来る。

Claims (14)

  1. 融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、0.05乃至6重量%のレシチン、40重量%以上65重量%未満の塩基性アミノ酸及び水を含有する反芻動物用飼料添加組成物。
  2. 水の含有量が0.01乃至6重量%である、請求項1に記載の反芻動物用飼料添加組成物。
  3. 水の含有量が2乃至6重量%である、請求項1に記載の反芻動物用飼料添加組成物。
  4. 塩基性アミノ酸がL−リジン、L−アルギニン、L−オルニチン又はそれらの塩である、請求項1〜3のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
  5. 0.1%の食用色素102号を含む75%エタノール水溶液に顆粒を40℃で45分間浸漬したときの赤色度差(Δt)が3〜6である、請求項1〜4のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
  6. 水分活性が0.25乃至0.6である、請求項1〜5のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
  7. 水分活性が0.3乃至0.4である、請求項1〜5のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
  8. 塩基性アミノ酸の平均粒径が100μm以下である、請求項1〜7の何れかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
  9. 融点が50℃より高く90℃より低い硬化植物油または硬化動物油から選ばれる少なくとも1種の保護剤、レシチン及び塩基性アミノ酸よりなる溶融混合物を調製する工程、及び該溶融混合物を水中に浸漬して固化した混合物を得る工程を含む、反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
  10. 溶融混合物を調製する工程がエクストルーダーを用いた加熱溶融によって溶融混合物を調製する工程であり、固化した混合物を得る工程が容器底に複数孔を有する多孔シューターに貯留した前記該溶融混合物を該複数孔より落下させることで水中に浸漬し固化した混合物を得る工程である、請求項9に記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
  11. 多孔シューターからの落下距離が5cm以上150cm未満であることを特徴とする、請求項10に記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
  12. 塩基性アミノ酸がL−リジン、L−アルギニン、L−オルニチン又はそれらの塩であることを特徴とする、請求項9〜11のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
  13. 塩基性アミノ酸の平均粒径が100μm以下である、請求項9〜12の何れかに記載の反芻動物用飼料添加組成物。
  14. 固化した混合物を加熱処理する工程をさらに含む、請求項9〜13のいずれかに記載の反芻動物用飼料添加組成物の製造方法。
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