JPWO2009107220A1 - ネットワークシステムおよびデータ通信方法 - Google Patents
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Abstract
ネットワークへの端末装置の追加や変更が容易で、データ送信において相手側の端末装置のアドレス情報を意識することなく、端末装置間の円滑なデータ通信を行えるネットワークシステムを提供する。このネットワークシステムは、各端末装置がデータ通信に使用する論理的通信路の情報が登録される記憶部と、論理的通信路の情報を使用してネットワークに対してデータ送信を実行する第1ネットワークインタフェース部と、記憶部に登録した情報を参照して、データ送信に使用するのと同じ論理的通信路をデータ受信のために登録した端末装置を特定する照合部と、データ送信に使用した論理的通信路からデータを受信し、当該特定された端末装置にデータを提供する第2ネットワークインタフェース部とを含む。
Description
本発明は、ネットワークに接続された端末機器同士の間でデータ通信を行う技術に関するものである。
近年のデータ通信技術の発達により、ネットワークを介して遠隔地にある電気機器が計測した情報の通知を受けたり、防犯カメラの映像を離れた場所でネットワークを通してリアルタイムに監視したりする遠隔監視システムや、住居などに設置された電気機器(照明器具、空調機器、電子施錠)を屋外からネットワークを介して制御する遠隔制御システムが実用化されている。
例えば、日本公開特許公報2003−60664号には、図23に示すように、インターネット4に接続されたパソコン140や携帯電話150のような端末装置や宅内のIP機器100を、宅内にある冷蔵庫、エアコン、電子レンジなどの非IP機器110にアクセス可能にするネットワークシステムが記載されている。このネットワークシステムにおいては、ゲートウェイ120が、IPv6ネットワークを介してIPv6ルータ130に接続され、IPv6ルータ130はインターネット4に接続される。また、ゲートウェイ120は、ECHONETのような非IPネットワークを介して非IP機器110に接続されるとともに、パソコンのような家庭内のIP機器100にIPv6ネットワークを介して接続される。
ゲートウェイ120は、周辺部の制御、データ処理や通信に関する各種プログラムの実行を行うCPUと、非IPネットワークにおける非IP機器のネットワーク上の識別子(ローカルアドレス)と、非IP機器に割り当てられたIPv6アドレスの対応をとるための変換テーブルを保持する記憶部と、ECHONETを介した通信制御を行う非IP通信制御部と、IPv6を用いた通信制御を行うIP通信制御部とで主として構成される。このネットワークシステムによれば、インターネット4に接続されたパソコン140や携帯電話150からの非IP機器110宛てのパケットを、ゲートウェイ120で非IP機器110が接続されているネットワークのプロトコルに変換することで、非IP機器110とのアクセスが可能になる。
また、日本公開特許公報2006−41753号には、図24に示すように、インターネット4及びダイヤルアップ接続可能な電話回線200を介して宅内の画像を送信する宅内装置210を、携帯電話などのユーザ端末220によって遠隔監視するシステムが記載されている。
このシステムにおいては、ユーザがユーザ端末220を操作してサーバ240上の専用ホームページにアクセスすると、ホームページがユーザ端末220に表示される。次いで、ID/パスワードを入力してログインすると、サーバ240のデータベースDBに記憶されたデータをもとにユーザ認証が行われ、コマンドが一覧表示される。ユーザが必要なコマンドを選択すると、選択したコマンドがサーバ240に送信され、サーバ240のコマンドキュー242に蓄積される。コマンドの送信が終わると、電話番号が埋め込まれたオートダイヤルメニューが表示される。オートダイヤルメニューにはユーザ専用の宅内装置210のダイヤルアップ接続可能な電話回線200の電話番号が埋め込まれており、ユーザがオートダイヤルメニューを選択するとオートダイヤルが実行され、宅内装置210の呼出しが行われる。この時、ユーザは、所定回数以下の呼出し(例えば1コール)を行った後、通信を切断する。
宅内装置210は、ユーザ端末220によりなされた呼出しを認識すると、この呼出しをトリガとして電話回線をISP(インターネットサービスプロバイダ)230にダイヤルアップ接続し、さらにサーバ240に接続する。サーバ240は、ダイヤルアップ接続してきた宅内装置210を認証し、宅内装置210はコマンドキュー242に蓄積された全てのコマンドを取得するとともに通信回線を切断する。宅内装置210は、取得した各コマンドを実行した後、再びISPにダイヤルアップ接続してサーバ240に電話回線を接続し、コマンド実行結果をサーバ240に送信する。コマンド実行結果が画像ファイルデータなどである場合は、例えば、ファイル転送プロトコル(FTP)のパッシブ(PASV)モード(FTPサーバ側が接続ポートを通知して接続する方法)を用いて宅内装置210からサーバ240へと送られる。
サーバ240は、コマンド実行結果を宅内装置210から受信すると、その実行結果、例えば、宅内画像データをWEBコンテンツに加工するとともに、ユーザ端末220にコマンド完了通知を送信する。ユーザは、ユーザ端末220を用いてコマンド完了通知を確認し、サーバ240に格納された実行結果、例えば宅内画像をブラウジングして閲覧することができる。このように、上記したネットワークによれば、宅内装置210からの防犯情報等を携帯電話などのユーザ端末220によって遠隔監視することができる。
ところで、上記したネットワークシステムにおいては、制御/監視対象となる電気機器を追加/変更したりする度にネットワーク上において種々の設定作業を行う必要があるが、ネットワーク通信に関する相応の専門知識を持たないユーザにとってこの作業を実施することは容易でない。また、監視/制御対象となる多数の端末装置に一括して情報を送信したり、多数の端末装置のうち所望のグループの端末装置からのみ情報を受信したりする場合には、送信側の端末装置と受信側の端末装置の情報をネットワーク上に設定する煩雑な作業が必要になる。さらに、これらの情報をネットワーク上に設けたサーバで管理する場合は、サーバの負担が増大して円滑な情報通信に支障をきたす恐れもある。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ネットワークへの端末装置の追加(機能の追加)や変更が容易であるとともに、データ送信における相手側の端末装置のアドレス情報(IPアドレス)を意識することなく、端末装置間で円滑な情報通信を行えるネットワークシステムを提供することにある。
すなわち、本発明のネットワークシステムは、ネットワークを介して第1端末装置と複数の第2端末装置の少なくとも1つとの間でデータ通信を行うためのネットワークシステムであって、
第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報、および第2端末装置の各々がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報が登録される記憶部と、
第1端末装置からの要求に基づき、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を使用してネットワークに対してデータ送信を実行する第1ネットワークインタフェース部と、
前記記憶部に登録した情報を参照して、第1端末装置がデータ送信に使用するのと同じ論理的通信路をデータ受信のために登録している第2端末装置を特定する照合部と、
第2端末装置の各々に対して設けられ、データ送信に使用するのと同じ論理的通信路を登録した第2端末装置に対して、当該論理的通信路からのデータ受信を実行する第2ネットワークインタフェース部とを含むことを特徴とする。
第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報、および第2端末装置の各々がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報が登録される記憶部と、
第1端末装置からの要求に基づき、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を使用してネットワークに対してデータ送信を実行する第1ネットワークインタフェース部と、
前記記憶部に登録した情報を参照して、第1端末装置がデータ送信に使用するのと同じ論理的通信路をデータ受信のために登録している第2端末装置を特定する照合部と、
第2端末装置の各々に対して設けられ、データ送信に使用するのと同じ論理的通信路を登録した第2端末装置に対して、当該論理的通信路からのデータ受信を実行する第2ネットワークインタフェース部とを含むことを特徴とする。
本発明の技術思想は、端末装置と端末装置の間の関係ではなく、各端末装置とネットワークの間の関係が中心であり、その関係を実現する仕組みがネットワークインタフェース部であることに特徴がある。例えば、FTPパッシブモードを用いる上記した先行技術の場合と本発明とを比較すると、FTPパッシブモードではデータ転送に使用するポートはFTPサーバ側が決定し、ユーザ(クライエント)はそれに従うことが前提となる。これに対して、本発明においては、送信側の端末装置および受信側の端末装置のそれぞれがデータ通信に使用する論理的通信路を独立して決めることができ、送信側の端末装置が使用する論理的通信路が、受信側の端末装置が使用する論理的通信路と一致する場合にのみこれらの間でデータの送受信が可能になる。
このように、本発明のネットワークシステムは、プロトコル的に一方の端末装置(送信側の端末装置)が主となって使用する通信チャネルを決定するシステム(例えば、FTPのアクティブモードやパッシブモード)とは相違するものであり、データ通信を行うにあたって通信相手となる端末装置のアドレス情報を必要としないから、新規の端末装置をネットワークに追加したり、既存の端末装置間に新たなデータ通信路を構築したりすることが容易になるという長所がある。尚、本発明において、論理的通信路の追加や変更が容易であると言う時は、たとえば、ある論理的通信路を使用してすでにデータ通信が確立されている端末装置間において、新たに別の論理的通信路を使用したデータ通信を端末装置間に容易に確立することができることを意味する。また、論理的通信路を識別するための情報には、論理的通信路に付された名前(チャネル名)のような論理的通信路の情報や、予め論理的通信路に対応付けられた識別子の情報などが含まれる。
さらに詳しく説明すると、本発明のネットワークシステムによれば、送信側の端末装置(第1端末装置)において、新たなデータ通信のための論理的通信路の増設が必要な場合でも、データ送信に使用する論理的通信路を記憶部に追加登録すればよく、反対に既存の論理的通信路を削除する場合も、記憶部から当該論理的通信路の登録を削除するだけでよい。換言すれば、データ送信側の端末装置とデータ受信側の端末装置の間の関係を考慮することなく、データ送信側の端末装置で使用する論理的通信路の情報のみを設定すれば、ネットワーク上に必要な数の論理的通信路を容易に得ることができる。同様に、受信側の端末装置(第2端末装置)において、新たなデータ受信のための論理的通信路の増設が必要な場合でも、データ受信に使用する論理的通信路を記憶部に追加登録すればよく、反対に既存の論理的通信路を削除する場合も、記憶部から当該論理的通信路の登録を削除するだけでよい。したがって、データ送信側の端末装置との関係を考慮することなく、データ受信側の端末装置で使用する論理的通信路の情報のみを設定すれば、ネットワーク上に必要な数の論理的通信路を容易に得ることができる。
さらに、データ送信に際しては、受信側の端末装置のアドレス情報を知る必要がなく、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報があればよく、データ受信に際しても、送信元の端末装置のアドレス情報を知る必要がなく、データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報があればよい。要するに、データ送信に使用する論理的通信路とデータ受信に使用する論理的通信路が一致する第1端末装置と第2端末装置との間でのみ情報通信が確立されるのである。尚、データ受信側の端末装置に一致する論理的通信路が登録されていない場合は当然ながらデータ通信は成立しない。
上記ネットワークシステムにおいて、第2ネットワークインタフェース部は、データ送信に使用する論理的通信路と同じ論理的通信路が登録された第2端末装置が、データ受信を一時的に拒否することを可能にするサブスクライブ選択部を含むことが好ましい。例えば、防犯システムにおいては、夜間や外出時には人感センサのようなセンサ装置からデータを受信する必要があるが、昼間や在宅中はデータの受信を拒否したい場合がある。このように、ユーザの都合に合わせて一時的にデータの受信を拒否するかどうかの選択を行うことができる。尚、論理的通信路の設定を変更することも考えられるが、論理的通信路の設定はサブスクライブのON/OFFを設定する場合に比べ処理が重たくなる。特に、データの受信を一時的にON/OFFすることを周期的に繰り返す必要がある場合は、論理的通信路の設定を毎回変更することは面倒であることは想像に難くない。このように個々のユーザのニーズにより柔軟に対応可能なネットワークシステムを実現することができる。
上記ネットワークシステムにおいては、第1端末装置が送信元の端末装置として機能し、第2端末装置が受信側の端末装置として機能するが、第1端末装置と第2端末装置との間で双方向のデータ通信を行えるネットワークシステムとすることも好ましい。この場合は、ネットワークに複数の第1端末装置が接続され、前記記憶部には、第2端末装置の各々がデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報、および第1端末装置の各々がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報が登録され、第2端末装置のいずれかからの要求に基づいて、第2ネットワークインタフェース部は、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を使用してネットワークに対してデータ送信を実行し、前記照合部は、前記記憶部に登録した情報を参照して、第2ネットワークインタフェース部がデータ送信に使用する論理的通信路と同じ論理的通信路をデータ受信のために登録している第1端末装置を特定し、第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置の各々に対して設けられ、第2端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からのデータ受信を第1端末装置に対して実行することが好ましい。尚、各端末装置は、データ送信に使用するのと同じ論理的通信路をデータ受信のための論理的通信路としても使用することができる。要するに、第1端末装置→第2端末装置にデータ送信する場合と、第2端末装置→第1端末装置にデータ送信する場合とにおいて同じ論理的通信路を使用しても良い。
上記ネットワークシステムにおいて、第1ネットワークインタフェース部を第1端末装置内に設ける場合は、例えば、第1端末装置は、第1アプリケーション部と、第1ネットワークインタフェース部として機能する第1ミドルウェア部とを構築するためのソフトウェアを記憶するプログラム記憶部、および前記ソフトウェアを実行して第1アプリケーション部と第1ミドルウェア部を実現するCPUとを備え、第1ミドルウェア部は、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を前記記憶部に登録する機能と、第1アプリケーション部からのデータ送信の要求に基づき、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を使用してネットワークに対してデータ送信を実行する機能を有することが好ましい。
同様に、第2ネットワークインタフェース部を第2端末装置内に設ける場合は、例えば、第2端末装置の各々は、第2アプリケーション部と、第2ネットワークインタフェース部として機能する第2ミドルウェア部とを構築するためのソフトウェアを記憶するプログラム記憶部、および前記ソフトウェアを実行して第2アプリケーション部と第2ミドルウェア部を実現するCPUとを備え、第2ミドルウェア部は、第2端末装置がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報を前記記憶部に登録する機能と、第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からのデータ受信を実行する機能を有することが好ましい。
また、第1ネットワークインタフェース部を第1端末装置と個別に設ける場合、例えば、第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置とは別体に外付けされる筐体内に設けられ、CPUおよびプログラム記憶部を備えたハードウェア、ソフトウェアモジュール、およびハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせのいずれかによって実現される。同様に、第2ネットワークインタフェース部を第2端末装置と個別に設ける場合、例えば、第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置とは別体に外付けされる筐体内に設けられ、CPUおよびプログラム記憶部を備えたハードウェア、ソフトウェアモジュール、およびハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせのいずれかによって実現される。
本発明のネットワークシステムの好ましい形態の一例において、各端末装置がデータ通信に使用する論理的通信路を識別するための情報は、ネットワーク上のサーバに設けた記憶部で集中的に保管、管理される。例えば、第1端末装置および第2端末装置の各々は、論理的通信路を識別するための情報の設定機能、データ送信機能およびデータ受信機能を有し、ネットワークシステムは、ネットワークに接続される少なくとも1つのサーバを含み、前記サーバには前記記憶部および前記照合部が設けられる。第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からの要求に基づき、前記設定機能を用いて前記サーバの記憶部に前記論理的通信路を識別するための情報を登録し、第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置からの要求に基づき、前記設定機能を用いて前記サーバの記憶部に前記論理的通信路を識別するための情報を登録する。サーバの記憶部は、第1端末装置および第2端末装置の各々が登録した前記論理的通信路を識別するための情報が保存されるチャネル管理テーブルを有する。第1ネットワークインタフェース部が、第1端末装置からの送信要求に基づき、前記データ送信機能を用いてネットワークに対してデータ送信に使用する前記論理的通信路を識別するための情報を送ると、サーバの照合部は、前記チャネル管理テーブルを参照して、前記データ送信に使用されるのと同じ論理的通信路を識別するための情報を前記チャネル管理テーブルに登録した第2端末装置を特定し、当該特定された第2端末装置へ前記データ送信を行う。前記特定された第2端末装置に対応する第2ネットワークインタフェース部は、前記データ受信機能を用いて第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からデータを受信する。
上記サーバを備えた本発明のネットワークシステムによれば、サーバの記憶部で管理されている論理的通信路を識別するための情報を参照して、サーバに設けた照合部がデータを送信すべき端末装置を特定するので、各端末装置に固有のアドレス情報をサーバで管理する場合に比べ、サーバの負担を軽減できて円滑な情報通信ネットワークを実現することができる。尚、サーバが各端末装置の使用する論理的通信路を識別するための情報を収集する場合は、ネットワーク上に設けたサーバが各端末装置に問い合わせて当該情報を収集してもよいし、あるいは各端末装置が自発的にネットワーク上のサーバに当該情報を提供する構成を採用してもよい。
また、本発明のネットワークシステムにオブジェクト指向の思想を導入する場合は、機能をオブジェクトで表現するとともに、サーバを介してオブジェクトの識別子(例えば、”OID”や”IID”)を用いたルーティングを行うことによって分散オブジェクト化することができる。ここに、”OID”はオブジェクトごとに固有の識別子であり、”IID”はオブジェクトの有する機能を識別するための識別子として定義される。
オブジェクト指向の思想を導入した本発明の好ましいネットワークシステムとしては、各端末装置上にオブジェクトがあって、ネットワーク上に設けたサーバが各端末装置に問い合わせることで論理的通信路に関する情報を収集し、サーバに設けた記憶部で収集した情報を保管、管理する形態がある。
オブジェクト指向の思想を導入した本発明のネットワークシステムの好ましい形態として、第1端末装置および第2端末装置の各々は、論理的通信路の設定機能、データ送信機能およびデータ受信機能を有するとともに、識別子が付されたオブジェクトを有し、ネットワークシステムは、ネットワークに接続される少なくとも1つのサーバを含み、サーバには前記記憶部および前記照合部が設けられる。第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記記憶部に論理的通信路を識別するための情報を登録し、第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記記憶部に論理的通信路を識別するための情報を登録する。前記記憶部は、第1端末装置および第2端末装置の各々が登録した論理的通信路を識別するための情報と前記オブジェクトの識別子との対応関係が保存されるチャネル管理テーブルと、前記オブジェクトの識別子とルーティング情報とを対応付けたオブジェクト管理テーブルを有する。第1ネットワークインタフェース部が、第1端末装置からの別の要求に基づき、前記オブジェクトのデータ送信機能を用いてネットワークに対してデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を送ると、前記サーバの照合部は、チャネル管理テーブルを参照して、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報に対応するオブジェクトの識別子を照合するとともに、オブジェクト管理テーブルを参照して、前記照合されたオブジェクトの識別子に対応するルーティング情報を照合することにより決定される第2端末装置へ前記データ送信を行う。当該第2端末装置に対応する第2ネットワークインタフェース部は、前記オブジェクトのデータ受信機能を用いて第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からデータを受信する。
この場合は、論理的通信路を識別するための情報、例えば論理的通信路に付与されるチャネルIDが端末装置上のオブジェクトの変数として保存され、サーバが各端末装置上のチャネルIDを収集してチャネル管理テーブルにおいて管理するから、チャネルIDを後から追加・変更するのが容易になるという長所がある。尚、サーバが送信元の端末装置および受信側の端末装置から論理的通信路の情報を採集して、オブジェクトの識別子との対応関係を管理しているので、サーバではオブジェクトを鍵にルーティングしているが、各端末装置ではそれぞれがデータ送信/受信に使用する論理的通信路の情報を決めればよく、相手側の端末装置のアドレス情報を考慮しなくてよいことは上記した通りである。したがって、本実施形態のネットワークシステムにおいても、ネットワークへの端末装置の追加・変更が容易であり、円滑な情報通信ネットワークを実現することができるという効果が確保される。
オブジェクト指向の思想を導入した本発明のネットワークシステムの別の好ましい形態として、第1端末装置および第2端末装置の各々は、論理的通信路の設定機能、データ送信機能およびデータ受信機能を有するとともに、識別子が付されたオブジェクトを有し、ネットワークシステムは、ネットワークに接続される少なくとも1つのサーバを含み、前記サーバには前記記憶部および前記照合部が設けられる。第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記記憶部に論理的通信路の情報に予め対応付けたオブジェクトの識別子を登録し、第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記記憶部に論理的通信路の情報に予め対応付けたオブジェクトの識別子を登録する。前記記憶部は、前記オブジェクトの識別子とルーティング情報とを対応付けたオブジェクト管理テーブルを有する。第1ネットワークインタフェース部が、第1端末装置からの別の要求に基づき、前記オブジェクトのデータ送信機能を用いてネットワークに対してデータ送信に使用する論理的通信路の情報に予め対応付けたオブジェクトの識別子を送ると、前記サーバの照合部は、オブジェクト管理テーブルを参照して、前記データ送信に使用する論理的通信路の情報に予め対応付けたオブジェクトの識別子に対応するルーティング情報を照合することにより決定される第2端末装置へ前記データ送信を行う。当該第2端末装置に対応する第2ネットワークインタフェース部は、前記オブジェクトのデータ受信機能を用いて前記第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からデータを受信する。
上記した第1の好ましいネットワークシステムでは、サーバのチャネル管理テーブルが、第1端末装置および第2端末装置の各々が登録した論理的通信路の情報とオブジェクトの識別子との対応関係を管理し、サーバのオジェクト管理テーブルが、オブジェクトの識別子とルーティング情報(第2端末装置にデータ送信するためのアドレス情報、例えば、IPアドレス)との対応関係を管理しているのに対し、第2の好ましいネットワークシステムにおいては、各端末装置において、論理的通信路の情報がオブジェクトの識別子に予め対応付けられているので、チャネル管理テーブルをサーバに設ける必要がなく、オブジェクトの識別子とルーティング情報との対応関係を管理するオジェクト管理テーブルだけを設ければよいので、サーバの負荷をさらに軽減できるという長所がある。
本発明のネットワークシステムにおいて、前記記憶部は、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を登録するために第1端末装置に対応して設けられる第1記憶部と、データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報を登録するために第2端末装置の各々に対応して設けられる第2記憶部とで構成され、前記照合部は、第2端末装置の各々に対応して設けられることが好ましい。この場合は、各照合部によって、対応する第2端末装置が論理的通信路からデータを受信するかどうかが判定される。
オブジェクト指向の思想を導入した場合の好ましい実施形態にかかるネットワークシステムにおいては、第1端末装置および第2端末装置の各々が、論理的通信路の設定機能、データ送信機能、およびデータ受信機能を有するとともに、共通の識別子が付されたオブジェクトを有する。第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて第1記憶部に論理的通信路を識別するための情報を登録し、第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて第2チャネル記憶部に論理的通信路を識別するための情報を登録する。第1ネットワークインタフェース部が、第1端末装置からのデータ送信要求に基づき、前記前記共通の識別子を用いてネットワークに対してデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を送ると、前記照合部の各々は、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報が、第2記憶部に登録された論理的通信路を識別するための情報と一致するかどうかを照合する。前記第2ネットワークインタフェース部は、第2端末装置の各々に対して設けられ、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報が、第2記憶部に登録された論理的通信路を識別するための情報と一致する場合にのみ、前記オブジェクトのデータ受信機能を用いて第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からデータを受信する。
この場合は、すべての端末装置に共通の識別子が付されたオブジェクトがあって、データ通信に使用される論理的通信路を識別するための情報(例えば、チャネルID)が各端末装置の記憶部で管理される。そして、前記共通の識別子を用いたデータ送信が一旦は全ての端末装置に対して実行され、各第2端末装置の照合部が論理的通信路の情報を照合することによって、最終的に当該論理通信路からデータを受信するかどうかを判断する。したがって、論理的通信路の照合を目的としてネットワーク上にサーバを設ける必要がない。また、共通の識別子を使用したデータ送信をマルチキャストで行う場合のルーティングを目的としてネットワーク上にサーバを設ける場合でも、サーバの構成を簡略化できて、負荷も小さくなるという長所がある。さらに、論理的通信路の情報をあらかじめ識別子に対応させておく必要が無いので、端末装置を後から追加・変更することも容易である。
本発明のさらに好ましい形態にかかるネットワークシステムにおいては、第2端末装置は、第1グループを構成する複数の端末装置と、第2グループを構成する複数の端末装置とを含み、前記第1端末装置は、指令用端末装置を有する。第1グループの端末装置がデータ受信に使用する第1の論理的通信路を識別するための情報と、第2グループの端末装置がデータ受信に使用する第2の論理的通信路を識別するための情報とが予め前記記憶部に登録される。指令用端末装置は、データ送信に使用する論理的通信路として、第1の論理的通信路と第2の論理的通信路のいずれかを選択するためのチャネル選択部を有する。
このネットワークシステムにおいては、第1グループの端末装置および第2グループの端末装置のすべてがデータ受信に使用する共通の論理的通信路を識別するための情報が前記記憶部に登録され、チャネル選択部は、データ送信に使用する論理的通信路として、第1の論理的通信路、第2の論理的通信路、又は前記共通の論理的通信路のいずれかを選択可能であることがさらに好ましい。また、前記記憶部には、第1グループの端末装置の一部および第2グループの端末装置の一部がデータ受信に使用する第3の論理的通信路を識別するための情報が登録され、チャネル選択部は、データ送信に使用する論理的通信路として、第1の論理的通信路、第2の論理的通信路、又は第3の論理的通信路のいずれかを選択可能であることも好ましい。さらに、必要に応じて、第1の論理的通信路、第2の論理的通信路、第3の論理的通信路又は前記共通の論理的通信路の中からデータ送信に使用する論理的通信路が選択されるようにチャネル選択部を形成してもよい。
また、第1グループおよび第2グループの端末装置にはそれぞれ所望の電気機器が接続され、データは、各端末装置に接続された電気機器が提供するコンテンツの送信要求を含み、データ送信に使用する論理的通信路が前記第1の論理的通信路である時、第1グループの端末装置のそれぞれに接続された電気機器のコンテンツが前記指令用端末装置に送信されることが好ましい。
このネットワークシステムによれば、例えば、オフィスビルの各階における電力消費量を管理することが必要な場合や、各階から特定の部屋における電力消費量のみを管理することが必要な場合に好適な電力消費管理システムを提供することができる。
尚、本発明のネットワークシステムは、以下のように定義することもできる。すなわち、ネットワークを介して接続される端末装置同士の間でデータ通信を行うためのネットワークシステムであって、
データ送信を要求する第1アプリケーション部を備えた端末装置;
前記第1アプリケーション部とネットワークの間に接続され、前記第1アプリケーション部からのデータ送信の要求に基づいて、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を用いてネットワークに対してデータ送信を実行する第1ミドルウェア部;
他の端末装置がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報が登録される記憶部;
前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と、前記記憶部に登録されたデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とを照合する照合部;および
前記他の端末装置に設けた第2アプリケーション部とネットワークとの間に接続される第2ミドルウェア部とを含み、
前記第2ネットワークインタフェース部は、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と前記データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とが一致する場合にのみ、当該論理的通信路から送信されるデータを受信して、前記第2アプリケーション部に提供することを特徴とする。
データ送信を要求する第1アプリケーション部を備えた端末装置;
前記第1アプリケーション部とネットワークの間に接続され、前記第1アプリケーション部からのデータ送信の要求に基づいて、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を用いてネットワークに対してデータ送信を実行する第1ミドルウェア部;
他の端末装置がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報が登録される記憶部;
前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と、前記記憶部に登録されたデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とを照合する照合部;および
前記他の端末装置に設けた第2アプリケーション部とネットワークとの間に接続される第2ミドルウェア部とを含み、
前記第2ネットワークインタフェース部は、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と前記データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とが一致する場合にのみ、当該論理的通信路から送信されるデータを受信して、前記第2アプリケーション部に提供することを特徴とする。
本発明の更なる目的は、上記したネットワークシステムと同じ基本思想に基づくデータ通信方法を提供することにある。すなわち、このデータ通信方法は、ネットワークを介して接続される端末装置同士の間でデータ通信を行うための方法であって、
データ受信側の端末装置がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報を記憶部に登録するステップと、
データ送信側の端末装置に設けた第1アプリケーション部がデータ送信を要求するステップと、
前記第1アプリケーション部とネットワークの間に接続される第1ミドルウェア部が、前記第1アプリケーション部からのデータ送信の要求に基づいて、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を用いてネットワークに対してデータ送信を実行するステップと、
前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と、前記記憶部に登録されたデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とを照合部で照合するステップとを含み、
前記照合ステップによって、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と前記データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とが一致する場合にのみ、データ受信側の端末装置に設けた第2アプリケーション部とネットワークの間に接続される第2ミドルウェア部が当該論理的通信路からデータを受信して、前記第2アプリケーション部に提供することを特徴とする。
データ受信側の端末装置がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報を記憶部に登録するステップと、
データ送信側の端末装置に設けた第1アプリケーション部がデータ送信を要求するステップと、
前記第1アプリケーション部とネットワークの間に接続される第1ミドルウェア部が、前記第1アプリケーション部からのデータ送信の要求に基づいて、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を用いてネットワークに対してデータ送信を実行するステップと、
前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と、前記記憶部に登録されたデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とを照合部で照合するステップとを含み、
前記照合ステップによって、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と前記データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とが一致する場合にのみ、データ受信側の端末装置に設けた第2アプリケーション部とネットワークの間に接続される第2ミドルウェア部が当該論理的通信路からデータを受信して、前記第2アプリケーション部に提供することを特徴とする。
本発明のさらなる特徴およびそれがもたらす効果は,以下に述べる発明を実施するための最良の形態に基づいてより明確に理解されるだろう。
以下、本発明のネットワークシステムを好ましい実施形態に基づいて詳細に説明する。
(本発明のネットワークシステムの基本思想)
まず、本発明のネットワークシステムの基本思想について説明する。図1に示すように、本発明のネットワークシステムの最小必須構成は、データ送信側の第1端末装置1とデータ受信側の第2端末装置2とがそれぞれネットワークインタフェース部(12、22)を介して物理的なネットワーク4に接続されてなる。前記したように、本発明においては、送信側の端末装置1と受信側の端末装置2との間の関係ではなく、各端末装置(1、2)とネットワーク4との間の関係が重要であり、この関係を実現するための手段がネットワークインタフェース部(12、22)である。
(本発明のネットワークシステムの基本思想)
まず、本発明のネットワークシステムの基本思想について説明する。図1に示すように、本発明のネットワークシステムの最小必須構成は、データ送信側の第1端末装置1とデータ受信側の第2端末装置2とがそれぞれネットワークインタフェース部(12、22)を介して物理的なネットワーク4に接続されてなる。前記したように、本発明においては、送信側の端末装置1と受信側の端末装置2との間の関係ではなく、各端末装置(1、2)とネットワーク4との間の関係が重要であり、この関係を実現するための手段がネットワークインタフェース部(12、22)である。
第1端末装置1に対して設けられる第1ネットワークインタフェース部12は、第1端末装置1からの要求に基づき、データ送信に使用される論理的通信路を識別するための情報を用いて物理的なネットワーク4に対してデータ送信を実行するためのものである。尚、データ送信に使用される論理的通信路を識別するための情報とは、論理的通信路に付与されたチャネルIDのような論理的通信路そのものの情報や、論理的通信路のチャネルIDに予め対応付けられ、各端末装置に実装されているオブジェクトの識別子などの情報も含まれる。また、図では、第1端末装置1とネットワーク4との間に第1ネットワークインタフェース部12が位置づけられているが、これは第1端末装置1と第1ネットワークインタフェース部12を個別に設けることを意味するものではなく、端末装置1と物理ネットワーク4の間に第1ネットワークインタフェース部12の機能が存在することを概念的に示している。図1中、点線で囲まれた領域の内部は論理ネットワーク領域4Aを示している。
同様に、第2端末装置2の各々に対して設けられる第2ネットワークインタフェース部22は、データ送信に使用される論理的通信路と同じ論理的通信路がデータ受信用の論理的通信路として参加(登録)されている場合にのみ、第2端末装置2に対してデータ受信を実行するためのものである。図では、各第2端末装置2と物理ネットワーク4との間に第2ネットワークインタフェース部22が位置づけられているが、第1端末装置1の場合と同様に、第2端末装置2と第2ネットワークインタフェース部22を個別に設けることを意味するものではなく、端末装置2と物理ネットワーク4の間に第2ネットワークインタフェース部22の機能が存在することを概念的に示している。
また、本発明のネットワークシステムは、データ送信やデータ受信に使用される論理的通信路を識別するための情報を保管する記憶部と、記憶部に登録した情報を参照して、データ送信に使用する論理的通信路と同じ論理的通信路をデータ受信のために登録している第2端末装置を特定する照合部とを備えている。これらは、以下の実施形態で詳述するように、各端末装置に対するネットワークインタフェース部に設けたり、ネットワーク4上に設けたサーバ3に設けたりすることができる。
(第1実施形態)
本実施形態のネットワークシステムは、図2に示すように、記憶部31および照合部32をネットワーク上のサーバ3に設け、記憶部31に登録した情報を参照して、照合部32がデータ送信に使用するのと同じ論理的通信路をデータ受信用に登録している第2端末装置2を特定する点に特徴がある。
(第1実施形態)
本実施形態のネットワークシステムは、図2に示すように、記憶部31および照合部32をネットワーク上のサーバ3に設け、記憶部31に登録した情報を参照して、照合部32がデータ送信に使用するのと同じ論理的通信路をデータ受信用に登録している第2端末装置2を特定する点に特徴がある。
本実施形態においては、端末装置Aがデータ送信側の端末装置1であり、端末装置B、C、Dがデータ受信側の端末装置2として使用されるが、後述するように、各端末装置(1、2)は固有の機能部を備えていることを除き、実質的に同等のデータ送受信機能を有しているので、端末装置(B、C、D)をデータ送信側の端末装置として機能させ、端末装置Aをデータ受信側の端末装置として機能させることも可能である。要するに、本実施形態において、各端末装置(1、2)には双方向データ通信を行える機能が備わっている。
図3に示すように、各端末装置(1、2)は、情報処理部(10、20)と、ネットワーク通信(例えばイーサネット(登録商標)規格の通信)のための通信部(14、24)と、各端末装置に固有の機能部(15、25)とで主として構成される。データ送信側の端末装置1の機能部15の有する機能としては、ネットワーク4に送信する環境データを取得するためのセンサ機能を例示でき、データ受信側の端末装置2の機能部25の有する機能としては、受信した環境データに基づいて空調や照明を制御する制御機能を例示できる。
情報処理部(10、20)は、アプリケーション部(11、21)と、ネットワークインタフェース部(12、22)として機能するミドルウェア部(尚、以下の説明では、ミドルウェア部についてもネットワークインタフェース部と同じ符号12、22を付す)と、ミドルウェア部の下位レイヤーとして設けられるオブジェクト部(13、23)とを含む。本実施形態においては、情報処理部(10、20)の各構成を所定のソフトウェアプログラムを実行することによって実現しているので、ソフトウェアプログラムを記憶するプログラム記憶部(図示せず)と当該ソフトウェアプログラムを実行するCPU(図示せず)とがハードウェア構成として設けられている。
尚、本実施形態のオブジェクト部(13、23)を備えたミドルウェア部(12、22)を、アプリケーション部(11、21)を有する端末装置(1、2)とは別体に外付けされる筐体内に設け、CPUおよびプログラム記憶部を備えたハードウェア、ソフトウェアモジュール、およびハードウェアおよびソフトウェアモジュールの組み合わせのいずれかによって実現してもよい。
アプリケーション部(11、21)は、データ送受信に使用する論理的通信路を論理ネットワーク4A(もしくは物理ネットワーク4上のサーバ3)に登録する要求をミドルウェア部(12、22)に送る機能、および登録した論理的通信路を使用したデータ送信の要求をミドルウェア部に送る機能を有する。
ミドルウェア部(12、22)は、データ送受信に使用する論理的通信路の設定機能、物理ネットワーク4に対してデータを送信するデータ送信機能、論理的通信路からデータを受信する機能、およびデータ受信を一時的に拒否する設定を行うサブスクライブ選択機能を備えている。以下、各機能について詳細に説明する。
ミドルウェア部(12、22)の有する論理的通信路の設定機能には、データ送受信に使用する論理的通信路の情報(例えば、論理的通信路に付されたチャネルID)を追加登録したり、データ送受信にすでに使用している論理的通信路の情報を変更あるいは削除したりする機能が含まれる。具体的には、各端末装置(1、2)のミドルウェア部(12、22)は、追加した論理的通信路の情報を記憶保持するとともに、ネットワーク(意味的にはネットワーク4上の他の全ての端末装置)に対し、その端末装置自身の識別子と保持しているチャネルIDの組み合わせを(例えばマルチキャストで)通知する。尚、ネットワークに対して通知すると言っても、実際に他の全ての端末装置に通知することは現実的ではないので、通常は物理ネットワーク4上に設けたサーバ3に通知してテーブル化し、複数のサーバ同士でテーブルの情報を交換し合って、ネットワーク上で共有化することが好ましい。
ミドルウェア部12の有するデータ送信機能には、データ送信側の端末装置1のアプリケーション部11からの要求に基づき、ネットワーク4に対して(既に登録済みの)所定の論理的通信路を介してデータ送信を実行する機能(手段)が含まれる。具体的には、ミドルウェア部のデータ送信は、送信側の端末装置1上のミドルウェア部12がアプリケーション部11からデータを受け取って、物理ネットワーク4上のサーバ3にデータ送信要求を通知するとともに、サーバ3上で管理している端末装置の識別子とチャネルIDの組み合わせを照合(探索)することにより、該当する論理的通信路(情報チャネル)を登録している全ての端末装置にマルチキャストによる通知を行って、通知された受信側の端末装置が送信側の端末装置に個別にデータを取りに来るようにして行われる。
また、ミドルウェア部22の有するデータ受信機能には、受信側の端末装置2のアプリケーション部21が所定の論理的通信路からのデータ受信を行うことを登録している場合に、ネットワーク4上の他の端末装置が該当する論理的通信路に送信したデータを受信する機能(手段)を含む。具体的には、1つの端末装置1がデータ送信要求を行うと、ネットワーク4とミドルウェア部の機能により、該当する論理的通信路が登録されている全ての端末装置に通知され、ミドルウェア部22を介してアプリケーション部21が当該通知を受け取ることによりデータ受信が実行される。
データ受信側の端末装置2のミドルウェア部22が有するサブスクライブ選択機能には、上記した論理的通信路の設定機能によって登録された内容を変更することなく、一時的にデータ受信を拒否する機能を含む。例えば、防犯システムでは、昼間や在宅中などの所定の時間帯においてはデータの受信を拒否することができ、論理的通信路の設定を毎回変更する必要がないという長所がある。この場合、表示制御装置におけるボタン操作等でサブスクライブ機能を選択すればよい。
オブジェクト部(13、23)は、本発明のネットワークシステムにオブジェクト指向の思想を導入するために設けられ、識別子(OIDやIID)が付されたオブジェクトを有している。ここに、オブジェクトとは、関数、変数、イベントの少なくとも1つから構成されたひとまとまりの機能単位としてソフトウェア的に端末装置上に実装したものを指す。通常1つの端末装置は最低1つのオブジェクトを有するが、複数のオブジェクトを組み合せて有してもよい。オブジェクトに付される識別子には、たとえば個別のオブジェクトを一意に区別する為のOID(オブジェクトID)や、オブジェクトの機能を区別する為のIID(インタフェースID)などがあるが、これらに限定するものではない。
以上まとめると、本明細書で説明する実施形態においては、論理的通信路の設定、論理的通信路によるデータ送受信、サブスクライブの機能は、ネットワークインタフェース部(12、22)の機能である。オブジェクト部(13、23)は関数・変数・イベントの機能によってそれらを実現する。論理的通信路の設定やそれを通じたデータ送受信を要求するのはアプリケーション部(11、21)である。また、論理的通信路を使用したデータ送信の概念(チャネルの概念)は、オブジェクト部やアプリケーション部にはなく、ネットワークインタフェース部によってはじめて提供されるものである。例えば、アプリケーション部からネットワークインタフェース部に対してデータ送受信が要求されると、ネットワークインタフェース部は、当該データ送信に使用するチャネルを識別するための情報をオブジェクト部の関数・変数・イベントに書き込んでネットワークに送信する。
各端末装置の論理的通信路の設定時には、データ送信/受信時に使用する論理的通信路の情報とともに、OIDもしくはIID、あるいはOIDとIIDの組み合わせ情報がサーバ3に送られ、登録される。例えば、チャネルIDとOIDとの対応関係が記憶されている場合には、サーバ3がチャネルID「AAA」を受信した時、当該対応関係から「AAA」を探索し、「AAA」と対応付けられている1乃至複数のOIDを特定する。従って、1乃至複数の端末装置を特定してグループを形成し情報を送受することが可能となる。また、チャネルIDとOID、IIDの組み合わせとの対応関係が記憶されている場合には、サーバがチャネルID「AAA」を受信した時、当該対応関係から「AAA」を探索し、「AAA」と対応付けられている1乃至複数のOID及びIIDの組み合わせを特定し、当該OID及びIIDを有する端末装置をグループとして情報を送受することも可能である。さらに、チャネルIDとIIDとの対応関係が記憶されている場合には、サーバがチャネルID「AAA」を受信した時、当該対応関係から「AAA」を探索し、「AAA」と対応付けられているIIDを特定し、1つのチャネルIDに対して、同一機能(IID)をもつ複数の端末装置を対応づけることも可能である。
このように、OIDやIIDとは別に、チャネルIDを使用する効果として、OIDやIIDのグループとは別に、よりフレキシブルなグループを設けることができ、その論理的通信路で形成されたグループ内の端末装置において、相手先のアドレス情報を意識しないで通信が行えることが挙げられる。また、本実施形態においては、通知を受けた受信側の端末装置が送信側の端末装置に個別にデータを取りに来るようにしているが、送信側がsend関数等を定義したオブジェクトを動作させることにより、論理的通信路の確立とともに、データを受信側へ直接送るようにしてもよい。
次に、ネットワーク4上に配置される本実施形態のサーバ3の構成について説明する。図4に示すように、サーバ3は、通信部30と、ネットワークに参加登録される論理的通信路を特定するための情報が記憶される記憶部31と、サービス処理部32Aおよびルーティング処理部32Bを含む照合部32とで主として構成される。
記憶部31には、端末装置(1、2)の各々が登録した論理的通信路を識別するための情報(例えば、チャネルID)と各端末装置が有するオブジェクトの識別子(例えば、OID)との対応関係が格納されるチャネル管理テーブル31Aと、各端末装置(1、2)が有するオブジェクトの識別子とルーティング情報(例えば、各端末装置のアドレス情報(IPアドレス等))とを対応付けたオブジェクト管理テーブル31Bとが格納されている。
例えば、図4に示すように、チャネル管理テーブル31Aでは、OIDとチャネルIDとサブスクライブ情報とがテーブル化される。図示例においては、OIDが<yyy>のオブジェクトを有する端末装置において、<AAA>というチャネルIDを有する論理的通信路と<BBB>というチャネルIDを有する論理的通信路とが登録され、チャネルID<AAA>の論理的通信路にはサブスクライブ設定がされている。また、OIDが<xxx>のオブジェクトを有する端末装置とOIDが<yyy>のオブジェクトを有する端末装置が同じチャネルID<AAA>の論理的通信路に参加していることになる。尚、この例では、第1端末装置1と第2端末装置2を分けずに1つのチャネル管理テーブルを兼用しているが、個別に設けても良い。
一方、オブジェクト管理テーブル31Bには、OIDやIIDの情報、ルーティング情報、オブジェクトインタフェース情報がテーブル化されている。オブジェクトインタフェース情報としては、各端末装置が有する機能に関する情報(関数、変数、イベントなど)が登録される。具体的には、論理的通信路(チャネル)の設定機能、データ送信機能、データ受信機能、およびサブスクライブ選択機能などを実現する際に必要な関数、変数、イベントの組み合わせが定義される。
尚、上記した4つの機能を別々のIIDで実現してもよいが、そのようにすると、IIDの数が増えてしまうため、4つの機能を一つのIIDを有するオブジェクトとして実現するとともに、そのオブジェクトの中に4つの機能を実現する関数や変数を複数定義することが好ましい。これにより、1つのIIDを指定してさらにそのオブジェクト内の複数の情報の1つを指定することが可能になる。
サービス処理部32Aは、論理的通信路の設定時に使用され、チャネルIDやオブジェクトの識別子の登録/削除処理のための第1処理部、登録されたチャネルIDやオブジェクトの識別子の探索/照合処理のための第2処理部、およびオブジェクトへのアクセス処理部等を有する。一方、ルーティング処理部32Bは、識別子情報(OID、IID)やルーティング情報の登録/削除処理のための第1処理部、登録された識別子情報やルーティング情報の探索/照合処理のための第2処理部、およびオブジェクトへのルーティング処理の実行部等を有する。
上記した本実施形態のネットワークシステムにおいて、ネットワーク4の論理的通信路の設定からデータ送信、データ受信までの一連の動作を、図5を参照しながら、具体的に説明する。
各端末装置がデータ通信に使用する論理的通信路の初期設定動作として、端末装置(A、B)のアプリケーション部(11、21)からデータ送受信に使用する論理的通信路の情報がミドルウェア部(12、22)に送られる。次いで、ミドルウェア部(12、22)では論理的通信路を設定する機能を用いてチャネルIDをオブジェクトの変数に書きこむ。チャネルIDがオブジェクトの変数に設定されると、サーバ3の処理として、各端末装置の有するオブジェクトの識別子と各端末装置が使用する論理的通信路の情報が収集され、これらの対応関係を管理するためのチャネル管理テーブル31Aが作成される。
尚、端末装置がサブスクライブする場合は、たとえば、IIDにより定義されるオブジェクトインタフェースにおいて、サブスクライブフラグを変数として用意しておき、これをセットすればよい。サーバ3のサービス処理部32Aは、サブスクライブフラグの値を調べてチャネル管理テーブル31Aに追加保存する(サブスクライブフラグ変数にサブスクライブすることにより通知を受けてもよい)。ネットワーク4においてデータ送受信に使用可能な論理的通信路の登録が完了すると、サーバから各端末装置に登録通知が送られる。
一例として、図4にあるように、端末装置が持つオブジェクトと、そのオブジェクト(同義的にはその端末装置)が参加するチャネルと、サブスクライブの有無を1つのレコードとして管理することができる。この例では、オブジェクト”xxx”と”yyy”が共通のチャネル”AAA”に参加している。尚、送信用と受信用のチャネルを区別していないが、区別することも可能である。その場合は、同様の形態で別テーブルにするか、1つのテーブルでさらに送信/受信の区別をレコードとして登録すればよい。また、1つの端末装置が1つのオブジェクトを持つ場合は、オブジェクトのルーティングと端末装置のルーティングは同じになるが、1つの端末装置が複数のオブジェクトを持ったり、1つのオブジェクトを複数の端末装置に分散させたりすることも可能である。
サーバ3では、オブジェクトの識別子情報と、データが送信される端末装置のルーティング情報(例えば、受信側の端末装置2のアドレス情報)との対応関係をテーブル化したオブジェクト管理テーブル31Bがサーバ3のルーティング処理部32Bによって作成される。すなわち、端末起動時(もしくはネットワーク接続時)に端末装置が有するオブジェクトがサーバに接続して自分のOIDやIID及びルーティングのための情報(IPアドレスなど)をオブジェクト管理テーブルに登録することで作成される。尚、受信側の端末装置2のアドレス情報とは、端末装置がサーバに直接接続されている場合はIPアドレス等になるが、端末装置がサーバに1乃至複数の別のサーバを介して接続されている場合は、端末装置の直接のアドレスではなく、直接接続されている隣のサーバのコネクション情報も含まれる。何れにしても、サーバ3に提供される論理的通信路の情報に対応するオブジェクトの識別子に基づいてルーティングが行われる。
上記のように、ネットワークへの論理的通信路の初期設定が完了した後、例えば、端末装置Aのアプリケーション部11がデータの送信要求をミドルウェア部12に出すと、ミドルウェア部12はデータ送信を行う機能を用いて送信データをオブジェクト部13の送信バッファ変数に書きこむ。送信データが送信データバッファ変数に書き込まれるとサーバ3に通知され、サーバ3上のサービス処理部32Aの機能として、送信したオブジェクトと同じチャネルに属する他の端末装置のオブジェクトがチャネル管理テーブル内から探索/照合される。このようにして送信側と同じ論理的通信路に参加している他の端末のオブジェクト識別子が特定されると、次にルーティング処理部32Bがオブジェクト管理テーブル31Bを参照して、同じ論理的通信路に参加している他の端末のルーティング情報が探索、照合される。特定されたルーティング情報にしたがってデータ送信が例えばマルチキャストでイベント通知される。
換言すると、ミドルウェア部12がオブジェクトの送信バッファにデータを書き込むことでデータ書込通知がサーバ3に送られると、サーバ3ではサービス処理部32Aがチャネル管理テーブル31Aを参照し、さらにルーティング処理部32Bがオブジェクト管理テーブル31Bを参照して、同じ論理的通信路(チャネルID)に参加している他の端末装置にデータ送信要求通知を例えばマルチキャストする。
同じ論理的通信路が設定された受信側の端末装置Bでは、マルチキャストにより送信されたデータ送信要求通知が、オブジェクト部23からミドルウェア部22へ送られ、さらにミドルウェア部22からアプリケーション部21へ送られる。要するに、データ送信要求通知が、オブジェクト部23、ミドルウェア部22を介してアプリケーション部21に届けられる。
データ送信要求通知を受けた受信側の端末装置Bは、登録したチャネルからのデータ受信をミドルウェア部22に要求し、ミドルウェア部は送信元の端末装置Aのオブジェクトに対してデータ受信をネットワーク4に対して要請し、端末装置Aの送信バッファからのデータの読み込みを行う。要するに、受信側の端末装置Bのアプリケーション部21がデータ送信要求を受け取った後に、データ送信元の端末装置Aの送信バッファにデータを取りに行くことによって端末装置Aから端末装置Bへのデータ送信が完了する。
このように、本実施形態のネットワークシステムにおいては、送信側の端末装置Aと受信側の端末装置(B、C、D)の各々が、データ通信する相手先の端末装置の情報を知る必要がない。換言すれば、送信側の端末装置(第1端末装置1)がデータ送信に使用する論理的通信路の情報、あるいは受信側の端末装置(第2端末装置2)がデータ受信に使用する論理的通信路の情報さえ決定すれば、同じ論理的通信路を登録している端末装置(1、2)同士の間でデータ通信を実行することができる。
また、本実施形態では、サーバで論理的通信路の情報に対応付けたオブジェクトの識別子(OIDやIID)を用いてルーティングしているので、サーバ3での照合によって同じ論理的通信路の使用が登録されている端末装置にのみデータが転送される。従って、ネットワーク上のすべての端末装置にデータ送信をブロードキャストする場合に比べ、より円滑で効率的なデータ通信を提供することができる。
次に、本発明のネットワークシステムを防犯システムに応用した場合について具体的に説明する。この防犯システムは、図6に示すように、防犯警報受信装置によって構成されるデータ受信側の端末装置2(第2端末装置)、動体センサや熱感知センサのような防犯センサによって構成されるデータ送信側の端末装置1(第1端末装置)、およびサーバ3がネットワーク4に接続されている。図では、説明を容易にするために1個の防犯センサのみが描かれているが、複数の防犯センサをネットワークに接続し、これらのセンサを防犯警報受信装置で集中的に管理する形態がより現実的である。また、防犯センサの他に、煙センサのような火災検知器や、振動センサのような地震検知器などをネットワークに接続して、データ受信側の端末装置2を防災/防犯警報受信装置として機能させることも好ましい。
この防犯システムにおいては、防犯センサの起動時に防犯センサのオブジェクト部13がサーバ3へアクセスし、OID、IIDとそのルーティング情報(IPアドレス等)をサーバ3上のオブジェクト管理テーブル31Bに登録する。また、サーバ3上のサービスプログラムが各オブジェクトの変数(チャネルID、送信データ、受信データ)にサブスクライブを行って、変数の値が変更されるイベントが発生すると通知が行われるように準備する。尚、データ送受信用のオブジェクトは汎用的にデータの送受信を単純に行うオブジェクトであり、データ送信側の端末装置1に固有の防犯センサ機能、すなわち動体検知機能や熱感知機能は、防犯センサのアプリケーション部11が処理を担う。同様に、防犯警報受信装置においても、データ受信側の端末装置2(防犯警報受信装置)に固有の機能、すなわち防犯センサの状態を表示する機能は防犯警報受信装置のアプリケーション部23が処理を担う。尚、追加の防犯センサをネットワーク4に新規参加させる場合にも、上記と同様の動作により、追加した防犯センサのOID、IIDとそのルーティング情報(IPアドレス等)がサーバ3上のオブジェクト管理テーブル31Bに登録される。
次に、防犯センサと防犯警報受信装置との間で互いに通信できるようにするためには、防犯センサと防犯警報受信装置を同一のチャネルに参加させるため動作が行われる。すなわち、図7に示すように、防犯センサおよび防犯警報装置の各々のアプリケーション部(11、21)がネットワークインタフェース部(12、22)に対して、チャネルID(例えば、「防犯システム」)を設定する。次いで、ネットワークインタフェース部(12、22)は、オブジェクト部(13、23)のチャネルID変数にチャネルID「防犯システム」をセットし、オブジェクトのサブスクライブ機能によってサーバ3上のサービスプログラムに通知する。サーバ上のサービスプログラムは、通知されたチャネルIDとOID、IIDの対応関係をチャネル管理テーブル31Aに登録する。このようにして、ネットワークに接続されている各端末装置(本例では、防犯センサと防犯警報受信装置)のチャネルIDとOID、IIDの情報がチャネル管理テーブル31Aに登録されると、同じチャネルIDに属する端末装置のオブジェクトを照合できるので、互いに通信可能となる。
上記のように、OID、IIDとそのルーティング情報(IPアドレス等)のオブジェクト管理テーブル31Bへの登録と、チャネルIDとOID、IIDの対応関係のチャネル管理テーブル31Aへの登録が完了した後、実際の使用条件下で防犯システムが動作可能となる。すなわち、図8に示すように、防犯センサ1のアプリケーション部11の防犯センサ機能が侵入者の存在を検知すると、ネットワークインタフェース部12の機能によりセンサ状態値をネットワーク4に送信する。実際には、センサ状態値がネットワークインタフェース部12の送信データ変数に書き込まれ、オブジェクト部13からネットワークを介してサーバ3上のサービスプログラムに通知される。サーバ3上のサービスプログラムは、チャネル管理テーブル31Aを参照して、送信側オブジェクトと同じチャネルに属する他の端末装置を照合する。この場合は、防犯警報受信端末2のオブジェクトが防犯センサと同じチャネルを登録しているから、防犯警報受信端末2のオブジェクト部23の受信データ変数にセンサ状態値が書き込まれる。この時、データ送受信は、オブジェクト管理テーブル31Bに登録されたルーティング情報を用いて行われる。受信側のオブジェクト部23の受信データ変数にセンサ状態値が書き込まれると、ネットワークインタフェース部22が受信データを読み取るとともに、サブスクライブされている場合はアプリケーション部21に通知し、アプリケーション部21が防犯警報受信装置2に固有の機能として、センサの状態の表示を行う。このようにして、防犯警報受信装置に表示された内容から、使用者は侵入者の存在のような異常の発生を知ることができる。
(第2実施形態)
本実施形態のネットワークシステムは、ミドルウェア部(12、22)において、論理的通信路の情報に予め識別子が対応付けられ、ネットワークに対しては、論理的通信路の情報の代わりに、対応付けた識別子情報が論理的通信路を識別するための情報として提供される点に特徴がある。要するに、各端末装置(1、2)上にオブジェクトがあって、各端末装置が使用する論理的通信路の情報(例えば、チャネルID)と識別子情報(例えば、IID)を予め対応付けておき、サーバの識別子(IID)管理及びルーティング機能によって、ネットワーク上においては論理的通信路自体の情報(チャネルID)を使用することなく、通信路を共有する端末装置との間でデータ通信を実現するものである。その他の構成は第1実施形態のネットワークシステムと実質的に同じ構成であるので、重複する説明を省略する。
(第2実施形態)
本実施形態のネットワークシステムは、ミドルウェア部(12、22)において、論理的通信路の情報に予め識別子が対応付けられ、ネットワークに対しては、論理的通信路の情報の代わりに、対応付けた識別子情報が論理的通信路を識別するための情報として提供される点に特徴がある。要するに、各端末装置(1、2)上にオブジェクトがあって、各端末装置が使用する論理的通信路の情報(例えば、チャネルID)と識別子情報(例えば、IID)を予め対応付けておき、サーバの識別子(IID)管理及びルーティング機能によって、ネットワーク上においては論理的通信路自体の情報(チャネルID)を使用することなく、通信路を共有する端末装置との間でデータ通信を実現するものである。その他の構成は第1実施形態のネットワークシステムと実質的に同じ構成であるので、重複する説明を省略する。
図9に示すように、本実施形態に使用される端末装置(1、2)は、ミドルウェア部(12、22)に論理的通信路のチャネルIDと識別子(IID)の対応表(16、26)が格納されている。例えば、”AAA”というチャネルIDに対して、”xxx”というIIDを対応付けたり、”BBB”というチャネルIDに対して、”yyy”というIIDを対応付けたりすることができる。要するに、各端末装置(1、2)上のオブジェクトは予め自分が参加する論理的通信路を知っており、その論理的通信路に対応する固有のIIDを有している。尚、端末装置(1、2)に論理的通信路の情報と識別子情報の対応関係をあらかじめ設定可能な記憶部を設けても良いし、端末装置(1、2)内に論理的通信路の情報にあらかじめ対応付けられた識別子が固定的に格納されてもよい。この場合の対応付けは、通常、端末装置の製造時や施工時に設定される。
これにより、ミドルウェア部(12、22)は、論理的通信路の情報の代わりに、それに対応付けた識別子の情報をオブジェクト部(13、23)に提供し、ネットワーク4に対しては、識別子の情報を用いたデータ送信が実行される。したがって、本実施形態のサーバ3では、論理的通信路の情報(チャネルID)を予めサーバに登録したり、チャネル管理テーブル31Aを作成したりする必要がないので、図10に示すように、サーバ3は、通信部30と、識別子の情報(OID、IID)とルーティング情報の対応関係、オブジェクトインタフェースの定義情報が格納されるオブジェクト管理テーブル31Bを有する記憶部31と、ルーティング処理部32Bを有する照合部32とで主として構成される。
また、本実施形態でもサーバ3が有する照合部32で照合を行うが、識別子情報に基づく照合とオブジェクトのルーティングが同時に行われる。また、同じグループを構成する端末装置を決定するためのOIDやIIDは、受信側の端末装置の有するオブジェクトのサービス機能(OIDやIID)と同じになるので別管理はできない。即ち、同じグループを構成する端末装置の決定と、実際に端末装置に実行させたい機能とは一致させる必要がある。
上記した本実施形態のネットワークシステムにおいて、ネットワーク4の論理的通信路の設定からデータ送信、データ受信までの一連の動作を、図11を参照しながら、具体的に説明する。
まず、端末装置(A、B)のアプリケーション部(11、21)からデータ送受信に使用する論理的通信路の情報(例えば、チャネルID)がミドルウェア部(12、22)に送られる。ミドルウェア部(12、22)は、その論理的通信路の情報に予め対応付けられた識別子の情報をオブジェクト部(13、23)に送る。オブジェクト部(13、23)は、当該識別子の情報を変数として書き込み、ネットワーク4上のサーバ3の記憶部31に送信する。このように、通信に使用する論理的通信路の情報を決めれば、直ちに対応するIID等の識別子に変換されるので、実際に各端末装置(1、2)からサーバ3(あるいは、ネットワーク4)に対して送る情報は、論理的通信路の情報ではなく、IIDなどの識別子情報である。
一方、サーバ3では識別子情報(IID)を管理しているので、第1実施形態のようにサーバ3のサービス処理部32Aが、チャネルIDを調べてチャネル管理テーブル31A(論理的通信路のチャネルID―オブジェクトの識別子情報の間の対応関係)を作成する必要がなく、送信内容の中身をみなくても論理的通信路の情報に対応付けた識別子情報を容易に知ることができる。つまり、ネットワークに対して送られる情報が、論理的通信路の情報(チャネルID)ではなく、それに対応付けられた識別子情報であるから、サーバ3ではこの識別子情報に基づいてオブジェクト管理テーブル31Bを参照することによりダイレクトに対応関係にある受信側の端末装置2のアドレス情報を特定してルーティングすることができる。
また、端末装置がサブスクライブする場合は、たとえば、論理的通信路に固有のIIDのインタフェースとしてデータ送信用変数を定義しておき、その変数に対してサブスクライブすればよい。また、端末装置が論理的通信路にサブスクライブする機能を実現する場合は、たとえば、受信側の端末装置のミドルウェア部の中にサブスクライブフラグ変数を定義しておき、受信端末のミドルウェア部がオブジェクト部を介してデータ受信通知を受け取った場合に、サブスクライブフラグを参照することにより、アプリケーションに通知をおこなうかどうかの制御を行ってもよい。ただし、この場合はサーバ上でサブスクライブを管理しているわけではないので、送信側の端末装置から受信側の端末装置へのデータ送信通知そのものは必ず実行されることになる。
上記のように、ネットワークへの識別子情報の初期設定が完了した後、例えば、端末装置Aのアプリケーション部11が、論理的通信路のチャネルIDを用いてデータの送信要求をミドルウェア部12に送る。ミドルウェア部12は、論理的通信路のチャネルIDに対応する識別子情報(IID)を調べ、オブジェクト部13に対して送信バッファへのデータ書き込みを要請する。同じ識別子情報を有するオブジェクトへのデータ書込通知がオブジェクト部13からネットワーク4(サーバ3)に対して送信されると、サーバ3ではルーティング処理部32Bがオブジェクト管理テーブル31Bを参照して、同じ識別子情報を持つオブジェクト(=同じ論理的通信路をデータ受信のために登録した端末装置)にデータ書込通知をマルチキャストにより通知する。
同じ論理的通信路が設定された受信側の端末装置Bでは、マルチキャストにより送信されたデータ書込通知が、オブジェクト部23を介してミドルウェア部22によって受信され、ミドルウェア部22は受信通知をアプリケーション部21に届ける。データ書込通知を受けた端末装置Bは、登録した論理的通信路(チャネルID)からのデータ読出をミドルウェア部22に要求し、ミドルウェア部22はオブジェクト部23を介して送信元の端末装置Aのオブジェクトに対してデータ読出を要請し、端末装置Aの送信バッファからのデータの読込みが行われる。要するに、受信側の端末装置Bのアプリケーション部21がデータ書込通知を受け取った後に、データを送信元の端末装置Aの送信バッファに取りに行くことによって端末装置Aから端末装置Bへのデータ送信が完了する。
このように、本実施形態のネットワークシステムにおいては、送信側の端末装置Aと受信側の端末装置Bが、データ通信する相手先の端末装置の情報を知る必要がない。換言すれば、送信側の端末装置1(第1端末装置)がデータ送信に使用する論理的通信路に予め対応付けた識別子の情報、あるいは受信側の端末装置2(第2端末装置)がデータ受信に使用する論理的通信路に予め対応付けた識別子の情報さえ決定すれば、同じ論理的通信路を登録している端末装置(1、2)同士の間でデータ通信を実行することができる。
また、論理的通信路の情報(チャネル名)と識別子情報(IID)に予め固有の対応付けをしておき、サーバの識別子情報の管理及びルーティング機能によって同一の論理的通信路を登録した端末装置同士の通信を実現するから、チャネル管理テーブルのためのサービスプログラムを必要とせず、サーバ構成が単純となり、負荷も小さくて済むという効果がある。
(第3実施形態)
本実施形態のネットワークシステムは、図12に示すように、各端末装置(1、2)に記憶部(17、27)および照合部(18、28)を設け、送信側の端末装置Aからネットワーク4上のすべての端末装置(B、C、D)にデータ送信を行い、同じ論理的通信路をデータ受信のために設定しているかどうかを各端末装置の照合部(18、28)において照合する点に特徴がある。その他の構成は、第1実施形態のネットワークシステムと実質的に同じ構成であるので、重複する説明を省略する。
(第3実施形態)
本実施形態のネットワークシステムは、図12に示すように、各端末装置(1、2)に記憶部(17、27)および照合部(18、28)を設け、送信側の端末装置Aからネットワーク4上のすべての端末装置(B、C、D)にデータ送信を行い、同じ論理的通信路をデータ受信のために設定しているかどうかを各端末装置の照合部(18、28)において照合する点に特徴がある。その他の構成は、第1実施形態のネットワークシステムと実質的に同じ構成であるので、重複する説明を省略する。
すなわち、図13に示すように、本実施形態に使用される端末装置(1、2)のミドルウェア部(12、22)には、データ通信に使用する論理的通信路の情報(チャネルID)を保存するチャネルID記憶部(17、27)と、データ送信に使用するチャネルIDをチャネルID記憶部に保存された論理的通信路の情報と照合して送信されてきたデータを受信するかどうかを判定するチャネルID照合部(18、28)とが設けられている。また、ミドルウェア部(12、22)から提供される論理的通信路の情報(チャネルID)は、オブジェクト部(13、23)において送信データや受信データ内に変数として書き込まれる。また、オブジェクトの識別子としては、各端末装置に固有のOIDとすべての端末装置に共通のIID(例えば、”XYZ”)が設定される。
本実施形態で使用されるサーバ3は、図14に示すように、通信部30と、識別子の情報(OID、IID)とルーティング情報の対応関係、オブジェクトインタフェース定義情報が格納されるオブジェクト管理テーブル31Bを有する記憶部31と、ルーティング処理部32Bとで主として構成される。ここでは、すべての端末装置に共通な識別子IIDを使用しているので、サーバ3本来のルーティング機能によってマルチキャストもしくはブロードキャストで各端末装置にデータ送信が行われる。
上記した本実施形態のネットワークシステムにおいて、ネットワーク4の論理的通信路の設定からデータ送信、データ受信までの一連の動作を、図15を参照しながら、具体的に説明する。
まず、起動時に、すべての端末装置に共通のIID(例えば、“XYZ”)、各端末装置に固有のOIDなどの識別子情報が、オブジェクト部(13、23)からネットワーク4(サーバ3)に送られる。サーバ3では、オブジェクト管理テーブル31Bにこれらの識別子情報が登録される。これにより、IIDを管理するサーバ3は、その本来のルーティング機能により共通のIIDが付されたオブジェクトを有する全ての端末装置を容易に見つけることができる。
尚、端末装置がサブスクライブする場合は、第2実施形態の場合と同様に、チャネル名と送信データを格納する変数に対してサブスクライブすればよい。尚、端末装置が論理的通信路にサブスクライブする機能を実現する場合は、第2実施形態の場合と同様に、たとえば、受信側の端末装置のミドルウェア部の中にサブスクライブフラグ変数を定義しておき、受信側の端末装置のミドルウェア部がオブジェクト部を介してデータ受信通知を受け取った場合に、サブスクライブフラグ変数を参照することにより、アプリケーションに通知をおこなうかどうかの制御を行ってもよい。
また、各端末装置(A、B)においては、アプリケーション部(11、21)から要求により、データ送受信に使用される論理的通信路の情報(例えば、チャネルID)がミドルウェア部(12、22)のチャネルID記憶部(17、27)に記憶される。
このように、ネットワーク4への識別子情報(OID、IID)の初期設定を完了した後、例えば、端末装置Aのアプリケーション部11がデータの送信要求をミドルウェア部12に出すと、ミドルウェア部12はオブジェクトの送信バッファにチャネルIDとともにデータを書き込む。次いで、オブジェクト部13から共通の識別子 “XYZ”を有するオブジェクトにデータ書込通知が送られる。この時、サーバ3は、上記したように、予め登録した識別子情報に基づいてその本来の機能により共通のIIDが付されたオブジェクトを有する全ての端末装置を容易に見つけることができ、共通の識別子“XYZ”を有するオブジェクトにマルチキャストによってデータ書込み通知が送信される。尚、本実施形態においては、サブスクライブ情報をサーバ上で管理していないので、データ送信時のルーティングにおいてサブスクライブの有無を区別することができないことになり、常にすべての端末装置にマルチキャストされる。
受信側の端末装置Bのミドルウェア部22がオブジェクト部23を介してデータ書込通知を受け取ると、ミドルウェア部22は、送信元の端末装置Aの送信バッファからのチャネルIDの読出しをネットワーク4にオブジェクト部23を介して要求する。次いで、端末装置Bのミドルウェア部22では、チャネルID照合部28が、送信バッファから受け取った(読込んだ)チャネルIDを予め登録してあるチャネルIDと照合し、両者が一致している場合は、データの受信通知がアプリケーション部21に送られる。
受信通知を受け取ったアプリケーション部21は、データ受信のために登録した論理的通信路からのデータ読出しをミドルウェア部22に対して要求し、ミドルウェア部22は送信側の端末装置Aのオブジェクトからのデータ読出しをオブジェクト部23を介して要求する。これにより、登録された論理的通信路を介して送信元の端末装置Aの送信バッファから受信側の端末装置Bへのデータの読込みが行われる。要するに、受信側の端末装置Bのミドルウェア部22がデータ書込通知を受け取った後に、送信元の端末装置Aの送信バッファにチャネルIDを取りに行くとともに、端末装置Bのアプリケーション部21がデータ受信通知を受け取った後に、送信元の端末装置Aの送信バッファにデータを取りに行くことによって端末装置Aから端末装置Bへのデータ送信が完了する。
このように、本実施形態のネットワークシステムにおいては、送信側の端末装置1と受信側の端末装置2の各々が、データ通信する相手先の端末装置の情報を知る必要がない。換言すれば、送信側の端末装置(第1端末装置)がデータ送信に使用する論理的通信路の情報さえ決定すれば、受信側の端末装置(第2端末装置)の各々において同じ論理的通信路が設定されているかどうかが受信側の各端末装置において照合され、同じ論理的通信路が設定されている場合にのみデータ受信が実行される。
尚、上記の実施形態では、送信側の端末装置1のアプリケーション部11がデータの送信要求をミドルウェア部12に送ると、チャネルIDが送信データに書き込まれ、チャネルIDを有する送信データがオブジェクトの送信バッファに書き込まれる場合について説明したが、変更例として、図16に示すように、各端末装置は、オブジェクト部(13、23)においてチャネルIDを送信データや受信データと個別に管理するようにしてもよい。
すなわち、本変更例においては、図17に示すように、端末装置Aのアプリケーション部11がデータの送信要求をミドルウェア部12に送ると、ミドルウェア部12は、オブジェクトの送信バッファにデータを書き込むとともに、オブジェクトのチャネルID変数にチャネルIDを書き込む。次いで、オブジェクト部13から共通の識別子(IID=“XYZ”)を有するオブジェクトへのデータ書込通知がネットワーク(サーバ3)に送信される。サーバ3では、上記したように、予め登録した情報に基づいて、その本来の機能により共通のIIDが付されたオブジェクトを有する全ての端末装置を容易に見つけることができ、共通の識別子“XYZ”を有するオブジェクトにマルチキャストによってデータ書込み通知を送信する。
受信側の端末装置Bでは、ミドルウェア部22がオブジェクト部23を介してデータ書込み通知を受け取ると、ミドルウェア部22は、オブジェクト部23を介してネットワーク4に送信側の端末装置AのチャネルID変数からのチャネルIDの読込みを要求する。次いで、端末装置Bのミドルウェア部22では、チャネルID照合部28が、送信バッファから受け取った(読込んだ)チャネルIDを予め登録してあるチャネルIDと照合し、両者が一致している場合は、データの受信通知がアプリケーション部21に送られる。
受信通知を受け取ったアプリケーション部21は、データ受信のために登録した論理的通信路からのデータ読出しをミドルウェア部22に対して要求する。ミドルウェア部22は、オブジェクト部23を介してネットワークに送信側の端末装置Aの送信バッファからのデータ読込みを要求する。これにより、登録された論理的通信路を介して送信元の端末装置Aの送信バッファから受信側の端末装置Bへのデータの読込みが行われる。要するに、本変更例にかかるネットワークシステムにおいては、受信側の端末装置Bのミドルウェア部22がデータ書込通知を受け取った後に、送信元の端末装置AのオブジェクトのチャネルID変数にチャネルIDを取りに行くとともに、端末装置Bのアプリケーション部21がデータ受信通知を受け取った後に、送信元の端末装置Aの送信バッファにデータを取りに行くことによって端末装置Aから端末装置Bへのデータ送信が完了する。
(第4実施形態)
本実施形態は、第1実施形態と同様にサーバ3上にチャネルIDと識別子情報の対応関係を有しているが、チャネルIDと識別子情報(IIDもしくはOID)の対応関係がテーブルに固定的に管理され、端末装置(1、2)のチャネルへの参加時に更新されない点に特徴がある。このような構成を採用することで、サーバ上のオンラインテーブル管理が簡略化されるとともに、端末装置の設置後にサーバ上で集中的にチャネルIDを管理できるという長所がある。
(第4実施形態)
本実施形態は、第1実施形態と同様にサーバ3上にチャネルIDと識別子情報の対応関係を有しているが、チャネルIDと識別子情報(IIDもしくはOID)の対応関係がテーブルに固定的に管理され、端末装置(1、2)のチャネルへの参加時に更新されない点に特徴がある。このような構成を採用することで、サーバ上のオンラインテーブル管理が簡略化されるとともに、端末装置の設置後にサーバ上で集中的にチャネルIDを管理できるという長所がある。
本実施形態で使用される端末装置は、図3に示す端末装置(1、2)と実質的に同じ構成を採用できるので、重複する説明を省略する。一方、本実施形態で使用されるサーバ3を図18に示す。前記したように、本実施形態ではチャネル管理テーブル31Aの内容が固定的に登録されており、データ通信に使用する論理的通信路の情報(チャネルID)を各端末装置(1、2)からチャネル管理テーブルに登録する動作を必要としないので、サービス処理部32Aの第1処理部の構成が図4のサーバのそれと異なっている。尚、サブスクライブ情報の設定はサービス処理部32Aから行うことができる。また、オフライン時にチャネル管理テーブルの内容を書き換えるためのオフラインID編集処理部35を設けても良い。
本実施形態のネットワークシステムにおいて、識別子情報の登録からデータ送信、データ受信までの一連の動作を、図19を参照しながら具体的に説明する。
まず、起動時に、各端末装置のオブジェクト部(13、23)はサーバ3へ接続し、識別子情報(OID、IID)とそのルーティング情報(IPアドレス等)を送信する。サーバ3では、各端末装置のオブジェクト部から提供された情報に基づいてオブジェクト管理テーブル31Bが作成される。尚、本実施形態においては、論理的通信路を識別するための情報(例えば、チャネルID)とオブジェクトの識別子情報との対応関係がサーバのチャネル管理テーブル31Aに予め登録され、固定的に管理されるから、端末装置(1、2)のチャネルへの参加時にチャネル管理テーブル31Aの更新は行われない。
また、各端末装置(A、B)においては、アプリケーション部(11、21)から要求により、データ送受信に使用される論理的通信路の情報(例えば、チャネルID)がミドルウェア部(12、22)に記憶される。
上記のようにしてオブジェクト管理テーブル31Bの作成が完了した後、例えば、端末装置Aのアプリケーション部11が、データ送信要求をミドルウェア部12に送ると、ミドルウェア部12は、オブジェクト部13の送信バッファにデータおよびデータ通信に使用するチャネルIDの書き込みを要請する。データおよびチャネルIDが送信バッファに書き込まれた後、オブジェクト部13からデータ書込通知がネットワーク4(サーバ3)に対して送信されると、サーバ3ではチャネル管理テーブル31Aを参照してチャネルIDに対応付けられた識別子情報を照合し、当該識別子情報に基づいてサーバ本来の機能によりオブジェクト管理テーブルを参照して同じ論理的通信路をデータ受信のために登録したオブジェクト(端末装置)をルーティングし、データ送信要求通知をマルチキャストにより通知する。
尚、自分が参加するチャネルIDと自分のOIDとIIDは予め対応付けられているが、どの端末装置にデータ送信(マルチキャスト)するかはアプリケーション部で選択するようにしてもよい。この場合は、データ送信に際し、チャネルIDを指定する必要がある。
また、複数のチャネルIDがミドルウェア部に記憶されている場合は、アプリケーション部からの要求内容に応じて記憶されているチャネルのうちどのチャネルを使用するかを選択するためのテーブルをミドルウェア部に設けても良い。
同じ論理的通信路が設定された受信側の端末装置Bでは、マルチキャストにより送信されたデータ送信要求通知が、オブジェクト部23、ミドルウェア部22を介してアプリケーション部21に届けられる。
データ送信要求通知を受けた受信側の端末装置Bでは、登録したチャネルからのデータ受信をミドルウェア部22に要求し、ミドルウェア部は送信元の端末装置Aからのデータ受信をネットワーク4にオブジェクト部23を介して要請する。要するに、受信側の端末装置Bのアプリケーション部21がデータ送信要求通知を受け取った後に、データ送信元の端末装置Aの送信バッファにデータを取りに行くことによって端末装置Aから端末装置Bへのデータ送信が完了する。
このように、本実施形態のネットワークシステムにおいても、送信側の端末装置Aと受信側の端末装置Bが、データ通信する相手先の端末装置の情報を知る必要がなく、送信側の端末装置1(第1端末装置)がデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報(チャネルID)を決定すれば、同じ論理的通信路を識別するための情報(チャネルID)が設定された受信側の端末装置2(第2端末装置)とデータ通信を実行することができる。
また、オフラインID編集処理部35によって設定内容を変更する場合を除いて、チャネル管理テーブルは固定的に管理されるので、端末装置のチャネルへの参加時にサーバに対してチャネルIDを設定する動作を必要とせず、サーバ上のオンラインテーブル管理のための負荷を軽減できるという効果もある。
以下、本実施形態のネットワークシステムを応用した防犯システムについて具体的に説明する。
本防犯システムの端末装置である防犯センサや防犯警報受信装置の起動時もしくは接続時においては、図6の場合と同様にして、各端末装置のオブジェクト部(13、23)がサーバ3へ接続し、OID、IIDとそのルーティング情報(IPアドレス等)をオブジェクト管理テーブル31Bに登録する。また、サーバ3上のサービスプログラムが各オブジェクトの変数(送信データ、受信データ)にサブサブスクライブを行って、変数の値が変更されるイベントが発生すると通知が行われるように設定する。尚、データ送受信用のオブジェクトは、汎用的にデータの送受信を単純に行うオブジェクトであり、各端末装置に固有の機能は含まれない。各端末装置に固有の機能である防犯センサ機能や防犯センサ状態の表示機能は、各端末装置のアプリケーション部(11、21)が処理を担う。
防犯センサと防犯警報受信装置との間で互いに通信できるようにするために防犯センサと防犯警報受信装置を同一のチャネルに参加させる場合は、図20に示すように、各端末機器(1、2)のアプリケーション部(11、21)がネットワークインタフェース部(12、22)に対しチャネルID(例えば、「防犯システム」)を設定する。尚、本防犯システムにおいては、予めチャネルIDとオブジェクトの対応関係がサーバ3上のチャネル管理テーブルにおいて固定的に決まっているので、図7の場合のように、チャネルIDをサーバ3に登録する処理は行われない。
上記の各設定動作が完了した後、実際の使用条件下で防犯システムが動作可能となる。すなわち、図21に示すように、防犯センサのアプリケーション部11の防犯センサ機能が侵入者の存在を検知すると、ネットワークインタフェース部12の作用によりそのセンサ状態値をネットワークに送信する。実際には、アプリケーション部11からの送信要求を受けたネットワークインタフェース部12が、センサ状態値をネットワークインタフェース部12に記憶されているチャネルIDとともにオブジェクト部13の送信データ変数に書き込み、その結果センサ状態値を含む送信データ変数がオブジェクト部13からサーバ3上のサービスプログラムにネットワーク4を介して通知される。
サーバ3上のサービスプログラムでは、固定的に管理されているチャネル管理テーブル31Aを参照して送信側オブジェクトと同じチャネルに属する他の端末装置(受信側オブジェクト)を照合する。この場合は、防犯警報受信端末のオブジェクトが防犯センサと同じチャネル(「防犯システム」というチャネルID)を登録しているから、防犯警報受信端末のオブジェクト部23の受信データ変数にセンサ状態値が書き込まれる。尚、オブジェクトのデータ送受信は、オブジェクト管理テーブル31Bに登録されたルーティング情報を用いて行われる。
受信側のオブジェクト部23の受信データ変数にセンサ状態値が書き込まれると、ネットワークインタフェース部22が受信データを読み取り、サブスクライブされている場合はアプリケーション部21に通知し、アプリケーション部21が防犯警報受信装置に固有の機能として防犯センサの状態表示を行う。このようにして、防犯警報受信装置に表示された内容から、使用者は侵入者の存在のような異常の発生を知ることができる。その他の構成は第1実施形態で説明した防犯システムと実質的に同じであるので、重複する説明を省略する。
(第5実施形態)
本実施形態は、本発明のネットワークシステムをオフィスビルの消費電力管理システムに応用したものである。
(第5実施形態)
本実施形態は、本発明のネットワークシステムをオフィスビルの消費電力管理システムに応用したものである。
図22に示すように、本実施形態のネットワークシステムにおいては、オフィスビルの各階(1階、2階、3階)の各部屋に電力計測機能を備えた端末装置2がそれぞれ設置されている。また、各階に設置した3台の端末装置2のうち、1台は事務室に設置され、残りの2台は作業室に設置されている。これらの端末装置2は、LAN6を通じて演算処理機能を有する端末装置1Aに接続されるとともに、ゲートウェイ5を介してネットワーク(インターネット)4に接続される。すなわち、LAN6上の各端末装置2には固有のIDとしてローカルIPアドレスが付与され、ゲートウェイ5のルータ機能で管理される。また、ゲートウェイ5は、ネットワーク4に対してグローバルなIPアドレスが付与されている。ネットワーク4には後述するサーバ3が接続されている。
ゲートウェイ5は、端末装置2を夫々接続したLAN6のケーブルを集線するためのハブ部と、ネットワーク4に接続するためのモデム部と、種々のソフトウェアから構成されるサービス機能部を備えている。例えば、サービス機能部は、各端末装置2に割り当てたローカルIPアドレスと、オブジェクトのOIDとインタフェースのIIDとの組み合わせ情報を対応関係テーブル(図示せず)に格納する。また、サービス機能部は、端末装置2のネットワークの繋がり方を隠すためのオブジェクト・ルータとしての機能を実現するソフトとを備えるとともに、異種のプロトコルを変換して本実施形態のネットワークシステムにシームレスに繋ぐためのプロトコル・ブリッジサービスと、ネットワーク4上のサーバ3との間の通信に用いるプロトコルをSOAP(Simple Object Access Protocol)に変換してファイヤーウォールを通過させるためのファイヤーウォール・ブリッジ・サービス等の追加可能なサービス機能を実現する。
ネットワーク4上のサーバ3は、ゲートウェイ5と同様にサービス機能部を搭載し、他のサービス機能部との間の通信を上述のSOAPによって行う。
また、ネットワーク4上には、オフィスビルの消費電力を管理するクライアント用端末装置1が接続されている。クライアント用端末装置1には、LAN6上の端末装置1Aに対して、階ごと、或いは部屋の種類(例えば、事務室)ごとの電力消費量の積算値に関する情報、或いは一定時間当たりの電力消費量の差分値に関する情報を要求するためのアプリケーションが搭載されている。
オフィスビルの各部屋に配置される端末装置2は、消費電力を計測する電力計測機能に加え、計測した電力を積算する積算機能を備えている。また、計測した電力消費量の情報を変数として定義する計測用オブジェクトと、データ通信に使用する論理的通信路の情報を照合することによりデータの取り込みを判断するオブジェクトが組み込まれている。
本実施形態においては、データ通信に使用する論理的通信路として、階毎に異なる論理的通信路が設定されている。例えば、1階に配置したすべての端末装置2には共通の論理的通信路(例えば、xxx)が設定され、2階に配置したすべての端末装置2には1階で設定したのとは異なる共通の論理的通信路(例えば、yyy)が設定される。同様に、3階に配置したすべての端末装置2にも共通の論理的通信路(例えば、zzz)が設定される。また、階に関係なく、すべての事務室に共通の論理的通信路(例えば、sss)も設定されている。さらに、オフィスビル全体に共通の論理的通信路(例えば、AAA)が設定されてもよい。このように設定された複数の論理的通信路のうちどの論理的通信路をデータ送信に使用するかはクライアント用端末装置1に設けたチャネル選択部19によって選択することができる。
端末装置1Aは、図22に示すように、任意の場所でLAN6に接続され、演算処理機能を用いて所望の電力値を演算する。端末装置1Aが有するオブジェクトは、クライアント用端末装置1からの要求に応じて操作される。端末装置1Aが搭載しているオブジェクトのOID、IIDの情報は、端末装置1Aが接続されているLAN6に対応したゲートウェイ5のIPアドレスと関連付けられてサーバ3の接続管理テーブルに登録されている。
クライアント用端末装置1がOID及びIIDを用いて所定のオブジェクトの機能を要求すると、サーバ3のルーティング機能とゲートウェイ5のルーティング機能とにより端末装置1Aに対して当該要求が送信される。
端末装置1Aは、階ごとに端末装置2が計測した積算電力値の合計、部屋種別ごとに端末装置2が計測した積算電力値の合計、更には建物内のすべての端末装置2が計測した積算電力値の合計をクライアント用端末装置1に提供するため、それぞれのサービスについて定義されたインタフェース識別子を有するオブジェクトが実装されている。例えば、インタフェース識別子(IID)としては、階ごとに端末装置2が計測した積算電力値の合計に対応する識別子が付与され、オブジェクト識別子(OID)としては、各端末装置2に固有の識別子が付与される。
例えば、クライエント用端末装置1が、2階に配置された端末装置2からの積算電力値の合計についての情報要求を送信する場合は、この要求を受けた端末装置1Aが、2階に配置したすべての端末装置2に共通の論理的通信路の情報と、計測用オブジェクトのIIDからなる所定情報とを引数とした関数とともに、共通の識別子(例えば、“XYZ”)が付されたデータ送信要求を、ゲートウェイ5のルーティング動作によりマルチキャスト又はブロードキャストでオフィスビル内のすべての端末装置2に送信する。つまり、この場合は、端末装置1Aが受信側の端末装置2に対するデータ送信元の端末装置となる。
各端末装置2においては、データ受信用オブジェクトを実行して、引数に指定された論理的通信路の情報を照合し、各端末装置2に予め登録された論理的通信路の情報と一致するかどうかが照合される。したがって、この場合は、上記した第3実施形態と同様に、予め登録された論理的通信路の情報を保存する記憶部と、論理的通信路の情報を照合する照合部は各端末装置2に設けられている。論理的通信路の情報が一致する場合は、その端末装置2が2階の端末装置であることを意味し、引数に書き込まれている所定情報(計測用オブジェクトのIID)を受け取り、コールバック関数の呼出しを行う。これにより計測用オブジェクトが実行され、電力量値を取得して、端末装置1Aに変数として返信される。論理的通信路の情報が一致しない場合は、その端末装置2が2階以外に配置された端末装置2であることを意味し、引数に書き込まれている所定情報(計測用オブジェクトのIID)を受け取ることはできない。
端末装置1Aは、受信した電力量値の情報をもとに要求されたオブジェクトに対応する演算を行い、その演算結果をクライアント端末装置1に提供する。
同様にして、クライエント用端末装置1が、各階の事務室に配置された端末装置2からの積算電力値の合計についての情報を要求する場合は、事務室に配置したすべての端末装置2に共通の論理的通信路の情報を使用すること以外は上記と同様にして所望の演算結果がクライエント用端末装置に提供される。
このように、本実施形態の消費電力管理システムによれば、ネットワーク上で互いの接続情報を知らせることなく行われる端末装置2と演算処理機能を備えた端末装置1Aとの間のデータ通信に基づいて消費電力管理用のクライアント用端末装置1が必要とする情報を得ることができる。また、本実施形態においては、オフィスビル内の端末装置の新規の組み合わせから情報を取得する場合であっても、その組み合わせに対して共通の論理的通信路を設定するだけよく、当該組み合わせを構成する端末装置のそれぞれにおいて煩雑な設定作業を行う必要がないので、クライエント用端末装置からの新たな情報要求にも容易に対応することができる。また、端末装置1Aに対して電力量の情報を送る際に、階別や部屋別を示すフラグを情報に付加し、演算時にこのフラグから階別、部屋別を判別することもできる。
本実施形態のネットワークシステムは、上記した消費電力管理システムの他にも、例えば、温度、湿度、輝度などのセンサ機能を有するとともに、論理的通信路を共有する複数の端末装置が取得した情報をマスターとなる端末装置に提供し、それに基づいて空調や照明を制御するシステム等へも応用可能である。
尚、本実施形態のネットワークシステムは、より上位概念的に以下のように定義することができる。すなわち、このネットワークシステムは、予め設定される第1の論理的通信路を共有する少なくとも2つの端末装置と、第1の論理的通信路とは異なる第2の論理的通信路が予め設定され、これを共有する少なくとも2つの端末装置とを含む複数の端末装置がネットワークに接続され、通信路を共有する端末装置同士の間で情報の授受を行えるネットワークシステムであって、
前記複数の端末装置の1つは、所定情報と当該所定情報の送信に使用される論理的通信路を識別するための情報とをネットワークに対して送信する情報送信部を有し、
ネットワークシステムは、情報送信部から送信された論理的通信路の情報が、他の端末装置に予め設定された論理的通信路の情報と一致するかどうかを照合する照合部を含み、
前記他の端末装置は、情報送信部から送信された論理的通信路の情報が、予め設定された論理的通信路の情報と一致する場合にのみ、前記所定情報を取り込む情報取得部を備えることを特徴とする。
前記複数の端末装置の1つは、所定情報と当該所定情報の送信に使用される論理的通信路を識別するための情報とをネットワークに対して送信する情報送信部を有し、
ネットワークシステムは、情報送信部から送信された論理的通信路の情報が、他の端末装置に予め設定された論理的通信路の情報と一致するかどうかを照合する照合部を含み、
前記他の端末装置は、情報送信部から送信された論理的通信路の情報が、予め設定された論理的通信路の情報と一致する場合にのみ、前記所定情報を取り込む情報取得部を備えることを特徴とする。
上記したように、本発明のネットワークシステムによれば、端末装置の各々がデータ通信に使用する論理的通信路の情報をネットワークに対して設定することにより、通信相手の端末装置のアドレス情報を考慮する必要がないので、ネットワークシステムへの端末装置の追加/変更や、新たなデータ通信の構築といった作業をネットワーク通信に関する専門知識を持たないユーザであっても容易に行うことができる。また、同じ論理的通信路を登録することで、同じ種類の端末装置はもちろんのこと、種類の異なる端末装置との間でもネットワーク通信が可能になる。例えば、プロバイダが防犯監視やエネルギー管理のようなネットワークサービスを提供する場合に、ユーザが(論理的通信路を登録済みの)アダプタをつなげるだけでサービスを受けることが可能になる。さらに、ネットワークに種々の電気製品(照明、エアコン、電気錠、人感センサなど)を追加して接続する時に、共通の論理的通信路を登録しておくことによってユーザの需要(自動点灯、省エネ、防犯など)に応じたより満足度の高いサービスを実現することが可能になる。
このように、本発明は、将来的に要求されるサービス内容の多様化に柔軟に対処できるとともに、システムの変更を比較的容易に行えることから、次世代のネットワークシステムとしてその広範な用途が期待される。
Claims (18)
- ネットワークを介して第1端末装置と複数の第2端末装置の少なくとも1つとの間でデータ通信を行うためのネットワークシステムであって、
前記第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報、および前記第2端末装置の各々がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報が登録される記憶部と、
第1端末装置からの要求に基づき、データ送信に使用する前記論理的通信路を識別するための情報を使用してネットワークに対してデータ送信を実行する第1ネットワークインタフェース部と、
前記記憶部に登録した情報を参照して、第1端末装置が前記データ送信に使用するのと同じ論理的通信路をデータ受信のために登録している第2端末装置を特定する照合部と、
前記第2端末装置の各々に対して設けられ、前記データ送信に使用するのと同じ論理的通信路を登録した第2端末装置に対して、当該論理的通信路からのデータ受信を実行する第2ネットワークインタフェース部とを含むことを特徴とするネットワークシステム。 - 前記第2ネットワークインタフェース部は、前記データ送信に使用する論理的通信路と同じ論理的通信路が登録された第2端末装置が、データ受信を一時的に拒否することを可能にするサブスクライブ選択部を含むことを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。
- 前記ネットワークには複数の第1端末装置が接続され、
前記記憶部には、第2端末装置の各々がデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報、および前記第1端末装置の各々がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報が登録され、
第2端末装置のいずれかからの要求に基づいて、第2ネットワークインタフェース部は、データ送信に使用する前記論理的通信路を識別するための情報を使用してネットワークに対してデータ送信を実行し、
前記照合部は、前記記憶部に登録した情報を参照して、第2ネットワークインタフェース部が前記データ送信に使用する論理的通信路と同じ論理的通信路をデータ受信のために登録している第1端末装置を特定し、
第1ネットワークインタフェース部は、前記第1端末装置の各々に対して設けられ、前記第2端末装置が前記データ送信に使用する論理的通信路からのデータ受信を第1端末装置に対して実行することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記第1端末装置は、第1アプリケーション部と、前記第1ネットワークインタフェース部として機能する第1ミドルウェア部とを構築するためのソフトウェアを記憶するプログラム記憶部、および前記ソフトウェアを実行して第1アプリケーション部と第1ミドルウェア部を実現するCPUとを備え、
前記第1ミドルウェア部は、データ送信に使用する前記論理的通信路を識別するための情報を前記記憶部に登録する機能と、第1アプリケーション部からのデータ送信の要求に基づき、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を使用してネットワークに対してデータ送信を実行する機能を有することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記第2端末装置の各々は、第2アプリケーション部と、前記第2ネットワークインタフェース部として機能する第2ミドルウェア部とを構築するためのソフトウェアを記憶するプログラム記憶部、および前記ソフトウェアを実行して第2アプリケーション部と第2ミドルウェア部を実現するCPUとを備え、
前記第2ミドルウェア部は、前記第2端末装置がデータ受信に使用する前記論理的通信路を識別するための情報を前記記憶部に登録する機能と、前記第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からのデータ受信を実行する機能を有することを特徴とする請求項4に記載のネットワークシステム。 - 前記第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置とは別体に外付けされる筐体内に設けられ、CPUおよびプログラム記憶部を備えたハードウェア、ソフトウェアモジュール、および前記ハードウェアおよび前記ソフトウェアモジュールの組み合わせのいずれかによって実現されることを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。
- 前記第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置とは別体に外付けされる筐体内に設けられ、CPUおよびプログラム記憶部を備えたハードウェア、ソフトウェアモジュール、および前記ハードウェアおよび前記ソフトウェアモジュールの組み合わせのいずれかによって実現されることを特徴とする請求項6に記載のネットワークシステム。
- 前記第1端末装置および第2端末装置の各々は、前記論理的通信路を識別するための情報の設定機能、データ送信機能およびデータ受信機能を有し、
ネットワークシステムは、ネットワークに接続される少なくとも1つのサーバを含み、前記サーバには前記記憶部および前記照合部が設けられ、
第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からの要求に基づき、前記設定機能を用いて前記サーバの記憶部に前記論理的通信路を識別するための情報を登録し、
第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置からの要求に基づき、前記設定機能を用いて前記サーバの記憶部に前記論理的通信路を識別するための情報を登録し、
前記サーバの記憶部は、第1端末装置および第2端末装置の各々が登録した前記論理的通信路を識別するための情報が保存されるチャネル管理テーブルを有し、
第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からのデータ送信要求に基づき、前記データ送信機能を用いてネットワークに対してデータ送信に使用する前記論理的通信路を識別するための情報を送り、
前記サーバの照合部は、前記チャネル管理テーブルを参照して、前記データ送信に使用されるのと同じ論理的通信路を識別するための情報を前記チャネル管理テーブルに登録した第2端末装置を特定し、当該特定された第2端末装置へ前記データ送信を行い、
前記特定された第2端末装置に対応する第2ネットワークインタフェース部は、前記データ受信機能を用いて前記第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からデータを受信することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 上記第1端末装置および第2端末装置の各々は、論理的通信路の設定機能、データ送信機能およびデータ受信機能を有するとともに、識別子が付されたオブジェクトを有し、
ネットワークシステムは、ネットワークに接続される少なくとも1つのサーバを含み、前記サーバには前記記憶部および前記照合部が設けられ、
第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記サーバの記憶部に論理的通信路を識別するための情報を登録し、
第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記サーバの記憶部に論理的通信路を識別するための情報を登録し、
前記サーバの記憶部は、第1端末装置および第2端末装置の各々が登録した論理的通信路を識別するための情報と前記オブジェクトの識別子との対応関係が保存されるチャネル管理テーブルと、前記オブジェクトの識別子とルーティング情報とを対応付けたオブジェクト管理テーブルを有し、
第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からのデータ送信要求に基づき、前記オブジェクトのデータ送信機能を用いてネットワークに対してデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を送り、
前記サーバの照合部は、前記チャネル管理テーブルを参照して、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報に対応するオブジェクトの識別子を照合するとともに、前記オブジェクト管理テーブルを参照して、前記照合されたオブジェクトの識別子に対応するルーティング情報を照合することにより決定される第2端末装置へ前記データ送信を行い、
当該第2端末装置に対応する第2ネットワークインタフェース部は、前記オブジェクトのデータ受信機能を用いて前記第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からデータを受信することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 上記第1端末装置および第2端末装置の各々は、論理的通信路の設定機能、データ送信機能およびデータ受信機能を有するとともに、識別子が付されたオブジェクトを有し、
ネットワークシステムは、ネットワークに接続される少なくとも1つのサーバを含み、前記サーバには前記記憶部および前記照合部が設けられ、
第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記サーバの記憶部に論理的通信路の情報に予め対応付けたオブジェクトの識別子を登録し、
第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記サーバの記憶部に論理的通信路の情報に予め対応付けたオブジェクトの識別子を登録し、
前記サーバの記憶部は、前記オブジェクトの識別子とルーティング情報とを対応付けたオブジェクト管理テーブルを有し、
第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からのデータ送信要求に基づき、前記オブジェクトのデータ送信機能を用いてネットワークに対してデータ送信に使用する論理的通信路の情報に予め対応付けたオブジェクトの識別子を送り、
前記サーバの照合部は、前記オブジェクト管理テーブルを参照して、前記データ送信に使用する論理的通信路の情報に予め対応付けたオブジェクトの識別子に対応するルーティング情報を照合することにより決定される第2端末装置へ前記データ送信を行い、
当該第2端末装置に対応する第2ネットワークインタフェース部は、前記オブジェクトのデータ受信機能を用いて前記第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からデータを受信することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記記憶部は、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を登録するために第1端末装置に対応して設けられる第1記憶部と、データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報を登録するために第2端末装置の各々に対応して設けられる第2記憶部とで構成され、前記照合部は、第2端末装置の各々に対応して設けられることを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。
- 前記第1端末装置および第2端末装置の各々は、論理的通信路の設定機能、データ送信機能、およびデータ受信機能を有するとともに、共通の識別子が付されたオブジェクトを有し、
第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記第1記憶部に論理的通信路を識別するための情報を登録し、
第2ネットワークインタフェース部の各々は、第2端末装置からの要求に基づき、前記オブジェクトの論理的通信路の設定機能を用いて前記第2記憶部に論理的通信路を識別するための情報を登録し、
第1ネットワークインタフェース部は、第1端末装置からのデータ送信要求に基づき、前記前記共通の識別子を用いてネットワークに対してデータ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を送り、
前記照合部の各々は、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報が、前記第2記憶部に登録された論理的通信路を識別するための情報と一致するかどうかを照合し、
前記第2ネットワークインタフェース部は、前記第2端末装置の各々に対して設けられ、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報が、第2記憶部に登録された論理的通信路を識別するための情報と一致する場合にのみ、前記オブジェクトのデータ受信機能を用いて前記第1端末装置がデータ送信に使用する論理的通信路からデータを受信することを特徴とする請求項11に記載のネットワークシステム。 - 前記第2端末装置は、第1グループを構成する複数の端末装置と、第2グループを構成する複数の端末装置とを含み、前記第1端末装置は指令用端末装置を含み、
第1グループの端末装置がデータ受信に使用する第1の論理的通信路を識別するための情報と、第2グループの端末装置がデータ受信に使用する第2の論理的通信路を識別するための情報とが予め前記記憶部に登録され、
前記指令用端末装置は、データ送信に使用する論理的通信路として、第1の論理的通信路と第2の論理的通信路のいずれかを選択するためのチャネル選択部を有することを特徴とする請求項1に記載のネットワークシステム。 - 前記第1グループの端末装置および前記第2グループの端末装置のすべてがデータ受信に使用する共通の論理的通信路を識別するための情報が前記記憶部に登録され、
前記チャネル選択部は、データ送信に使用する論理的通信路として、第1の論理的通信路、第2の論理的通信路、又は前記共通の論理的通信路のいずれかを選択可能であることを特徴とする請求項13に記載のネットワークシステム。 - 前記記憶部には、第1グループの端末装置の一部および第2グループの端末装置の一部がデータ受信に使用する第3の論理的通信路を識別するための情報が登録され、前記チャネル選択部は、データ送信に使用する論理的通信路として、第1の論理的通信路、第2の論理的通信路、又は第3の論理的通信路のいずれかを選択可能であることを特徴とする請求項13に記載のネットワークシステム。
- 前記第1グループおよび前記第2グループの端末装置にはそれぞれ所望の電気機器が接続され、前記データは、各端末装置に接続された電気機器が提供するコンテンツの送信要求を含み、前記データ送信に使用する論理的通信路が前記第1の論理的通信路である時、第1グループの端末装置のそれぞれに接続された電気機器のコンテンツが前記指令用端末装置に送信されることを特徴とする請求項13に記載のネットワークシステム。
- ネットワークを介して接続される端末装置同士の間でデータ通信を行うためのネットワークシステムであって、
データ送信を要求する第1アプリケーション部を備えた端末装置;
前記第1アプリケーション部とネットワークの間に接続され、前記第1アプリケーション部からのデータ送信の要求に基づき、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を用いてネットワークに対してデータ送信を実行する第1ミドルウェア部;
他の端末装置がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報が登録される記憶部;
前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と、前記記憶部に登録されたデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とを照合する照合部;および
前記他の端末装置に設けた第2アプリケーション部とネットワークとの間に接続される第2ミドルウェア部とを含み、
前記第2ミドルウェア部は、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と前記データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とが一致する場合にのみ、当該論理的通信路から送信されるデータを受信して、前記第2アプリケーション部に提供することを特徴とするネットワークシステム。 - ネットワークを介して接続される端末装置同士の間でデータ通信を行うための方法であって、
データ受信側の端末装置がデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報を記憶部に登録するステップと、
データ送信側の端末装置に設けた第1アプリケーション部がデータ送信を要求するステップと、
前記第1アプリケーション部とネットワークの間に接続される第1ミドルウェア部が、前記第1アプリケーション部からのデータ送信の要求に基づいて、データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報を用いてネットワークに対してデータ送信を実行するステップと、
前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と、前記記憶部に登録されたデータ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とを照合部で照合するステップとを含み、
前記照合ステップによって、前記データ送信に使用する論理的通信路を識別するための情報と前記データ受信に使用する論理的通信路を識別するための情報とが一致する場合にのみ、データ受信側の端末装置に設けた第2アプリケーション部とネットワークの間に接続される第2ミドルウェア部が当該論理的通信路からデータを受信して、前記第2アプリケーション部に提供することを特徴とするデータ通信方法。
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