JPWO2009034798A1 - 放電灯点灯装置 - Google Patents
放電灯点灯装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JPWO2009034798A1 JPWO2009034798A1 JP2009532114A JP2009532114A JPWO2009034798A1 JP WO2009034798 A1 JPWO2009034798 A1 JP WO2009034798A1 JP 2009532114 A JP2009532114 A JP 2009532114A JP 2009532114 A JP2009532114 A JP 2009532114A JP WO2009034798 A1 JPWO2009034798 A1 JP WO2009034798A1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- circuit
- voltage
- value
- detection
- tube
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 167
- 238000004804 winding Methods 0.000 claims description 20
- 230000008034 disappearance Effects 0.000 claims description 5
- 238000010891 electric arc Methods 0.000 abstract description 40
- 238000013021 overheating Methods 0.000 abstract description 9
- 230000002950 deficient Effects 0.000 abstract description 2
- 239000003990 capacitor Substances 0.000 description 21
- 239000013256 coordination polymer Substances 0.000 description 13
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 12
- 238000005286 illumination Methods 0.000 description 9
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 8
- 230000000903 blocking effect Effects 0.000 description 6
- 239000004973 liquid crystal related substance Substances 0.000 description 5
- 206010000369 Accident Diseases 0.000 description 2
- 230000003321 amplification Effects 0.000 description 2
- 230000007274 generation of a signal involved in cell-cell signaling Effects 0.000 description 2
- 238000009499 grossing Methods 0.000 description 2
- 238000003199 nucleic acid amplification method Methods 0.000 description 2
- 239000000779 smoke Substances 0.000 description 2
- 229910000679 solder Inorganic materials 0.000 description 2
- 239000000758 substrate Substances 0.000 description 2
- 230000008033 biological extinction Effects 0.000 description 1
- 239000002131 composite material Substances 0.000 description 1
- 238000001816 cooling Methods 0.000 description 1
- 230000003628 erosive effect Effects 0.000 description 1
- 230000020169 heat generation Effects 0.000 description 1
- QSHDDOUJBYECFT-UHFFFAOYSA-N mercury Chemical compound [Hg] QSHDDOUJBYECFT-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 229910052753 mercury Inorganic materials 0.000 description 1
- 238000012986 modification Methods 0.000 description 1
- 230000004048 modification Effects 0.000 description 1
- 229910052754 neon Inorganic materials 0.000 description 1
- GKAOGPIIYCISHV-UHFFFAOYSA-N neon atom Chemical compound [Ne] GKAOGPIIYCISHV-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
- 239000011347 resin Substances 0.000 description 1
- 229920005989 resin Polymers 0.000 description 1
- 238000005476 soldering Methods 0.000 description 1
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B41/00—Circuit arrangements or apparatus for igniting or operating discharge lamps
- H05B41/14—Circuit arrangements
- H05B41/24—Circuit arrangements in which the lamp is fed by high frequency ac, or with separate oscillator frequency
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B41/00—Circuit arrangements or apparatus for igniting or operating discharge lamps
- H05B41/14—Circuit arrangements
- H05B41/26—Circuit arrangements in which the lamp is fed by power derived from dc by means of a converter, e.g. by high-voltage dc
- H05B41/28—Circuit arrangements in which the lamp is fed by power derived from dc by means of a converter, e.g. by high-voltage dc using static converters
- H05B41/282—Circuit arrangements in which the lamp is fed by power derived from dc by means of a converter, e.g. by high-voltage dc using static converters with semiconductor devices
- H05B41/285—Arrangements for protecting lamps or circuits against abnormal operating conditions
- H05B41/2858—Arrangements for protecting lamps or circuits against abnormal operating conditions for protecting the lamp against abnormal operating conditions
Abstract
直流電源(2)に接続されたインバータ回路(3)から複数のトランス(41〜4n)を介して各放電灯(11〜1n)に流れる管電流(I1〜In)の検出電圧(VI1〜VIn)を出力する管電流検出回路(51〜5n)と、管電流検出回路(51〜5n)の検出電圧(VI1〜VIn)の最大値(VIMX)を検出する最大値検出回路(6)と、管電流検出回路(51〜5n)の検出電圧(VI1〜VIn)の最小値(VIMN)を検出する最小値検出回路(7)と、最大値検出回路(6)の最大値(VIMX)と最小値検出回路(7)の最小値(VIMN)との和値、差値、積値又は徐値の何れか又は複数の演算値を算出して、その演算値が所定値を超えたときに停止信号(VCP)を出力する比較回路(8)と、比較回路(8)が停止信号(VCP)を出力したとき、インバータ回路(3)を停止する制御回路(9)とを備える。放電灯の接続不良により生ずるアーク放電を比較回路(8)の演算値により確実に検出して、アーク放電による接続不良箇所の過熱から放電灯を確実に保護する。
Description
本発明は、放電灯点灯装置、特に、高電圧が印加される放電灯の接続不良箇所に発生するアーク放電による過熱から放電灯を保護する放電灯点灯装置に関する。
近年では、テレビやパーソナルコンピュータのモニタとして、薄型化及び省電力化の見地から従来のブラウン管に代わり、液晶表示パネル(LCD)が多用されている。液晶表示パネル自体は発光しないため、バックライト等の照明装置により、液晶表示パネルの画面を表示する。液晶表示パネルのバックライトには、冷陰極蛍光放電管(CCFL;Cold Cathode Fluorescent Lamp)が通常使用される。冷陰極蛍光放電管は、その電気的特性から点灯開始時に千数百ボルト、点灯後は数百ボルトの交流高電圧を印加する必要がある。特に最近では、液晶表示パネルの大型化に伴い、冷陰極蛍光放電管(CCFL)の小径長尺化が促進されて、印加電圧が更に上昇し、消費電力も増大する傾向にある。
高周波の交流高電圧を小径長尺の冷陰極蛍光放電管に印加する放電灯点灯装置では、コネクタ類の弛緩、配線パターンの断線又は半田クラック等により生ずる僅かな空間でアーク放電を発生する可能性がある。例えば、冷陰極蛍光放電管が接続されるトランスの2次巻線は、巻数をより増加させるために細線を使用する場合が多く、機械的な引張力や、端子部に半田付けする際に生ずる半田による侵食により、2次巻線が断線して、アーク放電を生ずる可能性がある。また、トランスの端子の変形等により、基板に正常にトランスの端子が半田付けされない場合、トランスの端子と基板上の配線パターンとの間で電気的な接触不良を生じ、接触不良箇所でアーク放電を発生する可能性がある。また、基板上の配線パターンの損傷又は基板が熱膨張により伸縮して配線パターンに機械的な負荷が掛かることにより、配線パターンが切断され、その切断箇所でアーク放電を発生する可能性がある。更に、冷陰極蛍光放電管の一方又は双方の端子がコネクタに適正に挿入されずに電気的な接触不良を生じた場合、接触不良箇所でアーク放電を発生する可能性がある。
例えば、従来の放電灯点灯装置の一例として図10に示す照明システム(100)は、入力端子(Tin)に印加される入力電圧(Vin)を昇圧して冷陰極蛍光管(CCFL)(110)の一端に印加する電源回路(120)と、冷陰極蛍光管(110)に流れる電流を電圧に変換して保護回路(140)に付与する電流検出回路(130)と、電流制御回路(210)、不点灯検出回路(220)及び強制停止回路(230)とを有する保護回路(140)とを備えている。電流制御回路(210)は、電流検出回路(130)から付与される検出電圧に応じて、冷陰極蛍光管(110)に流れる実効電流値が一定となるように、電源回路(120)から冷陰極蛍光管(110)への印加電圧を制御する。不点灯検出回路(220)は、電流検出回路(130)から付与される検出電圧に応じて、冷陰極蛍光管(110)に流れる電流の消失による不点灯を検出し、その検出信号を強制停止回路(230)に付与する。強制停止回路(230)は、不点灯検出回路(220)から付与される検出信号が不点灯検出状態のとき、電源回路(120)の動作を一時的に強制停止させる。図10の照明システム(100)では、冷陰極蛍光管(110)の点灯不良や、冷陰極蛍光管(110)のコネクタからの離脱等により、冷陰極蛍光管(110)に流れる電流が消失すると、保護回路(140)内の不点灯検出回路(220)から不点灯検出状態を示す検出信号を強制停止回路(230)に付与して、強制停止回路(230)により電源回路(120)の動作を一時的に強制停止させるので、冷陰極蛍光管(110)の接続不良箇所でのアーク放電の発生を回避することができる。
また、従来の放電灯点灯装置の他の例として図11に示す照明システム(200)は、冷陰極蛍光管(110)及び冷陰極蛍光管(110)を駆動する冷陰極蛍光管駆動装置(111)から構成され、冷陰極蛍光管駆動装置(111)は、電源回路(141)、電流検出回路(142)、ピークホールド回路(143)及び保護回路(144)を備える。保護回路(144)は、電流制御回路部(161)と、不点灯検出回路部(162)と、過電流検出回路部(163)と、停止信号生成回路部(164)とを備える。
図11の照明システム(200)の動作は、例えば、図12(A)に示すように、時刻t1〜tnで冷陰極蛍光管(110)と図示しないコネクタの接触不良によりアーク放電がn回繰り返して発生し、アーク放電が発生する毎に電流検出回路(142)の検出電圧にスパイク状のサージ電圧が重畳されると、n回発生するサージ電圧によりピークホールド回路(143)内の図示しない電圧保持用コンデンサが徐々に充電され、図12(B)に示すように、電圧保持用コンデンサの充電電圧が緩やかに上昇する。図12(B)に示すピークホールド回路(143)内の電圧保持用コンデンサの充電電圧が、時刻tnに、過電流検出回路部(163)内の図示しない基準電源の電圧Vref2に達すると、図12(C)に示すように、過電流検出回路部(163)の出力が高電圧レベルとなる。過電流検出回路部(163)の出力が高電圧レベルになると、停止信号生成回路部(164)から電源回路(141)に高電圧レベルの停止信号が付与されて、図12(D)に示すように、電源回路(141)の動作が停止し、電源回路(141)から冷陰極蛍光管(110)への交流高電圧の供給が停止する。これにより、冷陰極蛍光管(110)への電流が停止され、図12(A)に示すように、電流検出回路(142)の検出電圧も零電位となる。このとき、図12(B)に示すピークホールド回路(143)内の電圧保持用コンデンサの充電電圧は、図12(E)に示す高電圧レベルのリセット信号がリセット端子(Tr)に付与されるまで、時刻tnでの電圧値Vref2を保持するため、冷陰極蛍光管(110)とコネクタが一時的に接触しても、電源回路(141)から冷陰極蛍光管(110)への電圧供給停止状態を維持する。その後、時刻t11にてピークホールド回路(143)のリセット端子(Tr)に図12(E)に示す高電圧レベルのリセット信号が付与されると、図12(B)に示すピークホールド回路(143)内の電圧保持用コンデンサの電圧が略零電位まで低下して、図12(C)に示す過電流検出回路部(163)の出力が高電圧レベルから低電圧レベルとなる。これにより、電源回路(141)から冷陰極蛍光管(110)に再び交流高電圧が供給され、図12(A)に示すように、電流検出回路(142)から再び正弦波状の検出電圧が出力される。
図11に示す照明システム(200)では、冷陰極蛍光管(110)の接触不良によるアーク放電が複数回発生する毎に、電流検出回路(142)の検出電圧に重畳されるサージ電圧がピークホールド回路(143)内の電圧保持用コンデンサに複数回印加され、電圧保持用コンデンサの充電電圧が所定の電圧に達すると、保護回路(144)内の過電流検出回路部(163)から停止信号生成回路部(164)を介して電源回路(141)に高電圧レベルの停止信号が付与されて、電源回路(141)から冷陰極蛍光管(110)への交流高電圧の供給が停止するので、接触不良箇所にて発生するアーク放電による過熱から冷陰極蛍光管(110)を保護することができる。図10及び図11に示す照明システム(100,200)と略同様の構成を有する放電灯点灯装置は、例えば下記の特許文献1に記載されている。
ところで、上記のアーク放電もその原因によって、下記のように様々な現象を引き起こす。例えば、発生と消滅を繰り返すアーク放電の場合は、バチバチと異音を発生し、冷陰極蛍光管(110)は点灯と消灯を繰り返す。この場合は、図10に示す電流検出回路(130)でも比較的容易にアーク放電を検出することができる。また、断線部分の距離が長い場合は、断線部分での電圧降下が大きく、冷陰極蛍光管(110)への印加電圧が著しく低下するため、冷陰極蛍光管(110)に流れる電流が著しく減少する。この場合も、図10に示す電流検出回路(130)で比較的容易にアーク放電を検出することができる。反面、断線部分の距離が短い場合は、断線部分での電圧降下が小さく、冷陰極蛍光管(110)への印加電圧の低下が少ないため、図10に示す電流検出回路(130)ではアーク放電を検出することが困難である。その上、比較的大きな電流が冷陰極蛍光管(110)に流れるため、アーク放電の発生箇所での発熱が増大し、樹脂製のコネクタのハウジングやプリント配線基板等が過熱により炭化してその部分が導電部となり、アーク放電が継続的に発生して発煙発火事故に至る場合がある。更に、上記の各例の現象が複合して発生する場合も考えられる。
図10に示す照明システム(100)では、冷陰極蛍光管(110)に流れる電流を電流検出回路(130)で検出して、配線パターンの断線や冷陰極蛍光管(110)の接続不良等により電流検出回路(130)が冷陰極蛍光管(110)の電流の消失を検出したとき、保護回路(140)により電源回路(120)の動作を停止するため、高電圧印加時に冷陰極蛍光管(110)の端子とコネクタとの接触不良によるアーク放電が発生した場合でも、冷陰極蛍光管(110)の端子とコネクタとが再度接触して導通状態になれば、電源回路(120)から冷陰極蛍光管(110)に高電圧が印加され、再び接触不良箇所にアーク放電が発生する。このため、冷陰極蛍光管(110)の接続不良により発生するアーク放電を確実に検出できず、照明システム(100)の動作の安定性及び信頼性に問題を生ずる場合があった。
また、図11に示す照明システム(200)では、冷陰極蛍光管(110)の接触不良により発生するアーク放電により、冷陰極蛍光管(110)に複数回連続してサージ電流が流れ、複数回のサージ電流により充電されたピークホールド回路(143)内の電圧保持用コンデンサの電圧が所定の基準電圧に達したときに、電源回路(141)から冷陰極蛍光管(110)への高電圧の供給が停止するため、サージ電流が発生する頻度が稀であったり、又はサージ電流が殆ど発生せずに冷陰極蛍光管(110)に流れる電流が僅かに変動する場合は、冷陰極蛍光管(110)の接続不良により発生するアーク放電を殆ど検出することができなかった。
そこで、本発明は、放電灯の接続不良により生ずるアーク放電を確実に検出して、アーク放電による接続不良箇所の過熱から放電灯を確実に保護できる放電灯点灯装置を提供することを目的とする。
本発明による放電灯点灯装置は、直流電源(2)からの直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路(3)と、インバータ回路(3)の出力端子に対してそれぞれ並列に接続された複数の1次巻線(4a1〜4an)及び複数の2次巻線(4b1〜4bn)を有する複数のトランス(41〜4n)と、複数の2次巻線(4b1〜4bn)の各々に接続された放電灯(11〜1n)とを備え、各トランス(41〜4n)の2次巻線(4b1〜4bn)と各放電灯(11〜1n)との間に各々設けられて各放電灯(11〜1n)に流れる管電流(I1〜In)を検出し、検出した管電流(I1〜In)に対応するレベルの検出信号(VI1〜VIn)を出力する管電流検出回路(51〜5n)と、管電流検出回路(51〜5n)からの検出信号(VI1〜VIn)の最大値(VIMX)を検出する最大値検出回路(6)と、管電流検出回路(51〜5n)からの検出信号(VI1〜VIn)の最小値(VIMN)を検出する最小値検出回路(7)と、最大値検出回路(6)の最大値(VIMX)と前記最小値検出回路(7)の最小値(VIMN)との和値、差値、積値又は徐値の何れか又は複数の演算値を算出して、その演算値が所定値を超えたときに、停止信号(VCP)を出力する比較回路(8)と、比較回路(8)が停止信号(VCP)を出力したときに、インバータ回路(3)の動作を停止する制御回路(9)とを備える。
1本又は複数本の放電灯(11〜1n)の接続不良によりアーク放電が生じて、接続不良の放電灯(11)に流れる管電流(I1)が減少すると、他の放電灯(12〜1n)に流れる各管電流(I2〜In)が増加するため、複数の放電灯(11〜1n)に流れる各管電流(I1〜In)の最大値(IMAX)と最小値(IMIN)との差は増大する。また、アーク放電が発生する回路に接続された放電灯(11)の管電流(I1)の減少量が小さいときでも、他の放電灯(12〜1n)の各管電流(I2〜In)は、逆に増加するため、各管電流(I1〜In)の最大値(IMAX)と最小値(IMIN)との差が拡大する。したがって、管電流検出回路(51〜5n)により検出された複数の放電灯(11〜1n)の各管電流(I1〜In)に対応する検出信号(VI1〜VIn)の最大値(VIMX)及び最小値(VIMN)をそれぞれ最大値検出回路(6)及び最小値検出回路(7)により高精度で検出し、最大値(VIMX)と最小値(VIMN)との和値、差値、積値又は徐値の何れか又は複数の演算値を算出して、例えば、差値(VDF)の電圧レベルが所定の基準電圧(VR1)を超えたとき、比較回路(8)から停止信号(VCP)を出力して制御回路(9)によりインバータ回路(3)の動作を停止する。このように、放電灯の接続不良により発生するアーク放電を比較回路(8)の演算値により確実に検出して、インバータ回路から放電灯への電力供給を停止することにより、アーク放電による接続不良箇所の過熱から放電灯を確実に保護することができる。
本発明によれば、複数の放電灯の各管電流の最大値及び最小値を高精度で検出し、最大値と最小値との和値、差値、積値又は徐値の何れか又は複数の演算値を算出するので、放電灯の接続不良箇所でのアーク放電を確実に検出して、インバータ回路から放電灯への電力供給を停止することにより、アーク放電による接続不良箇所の過熱から放電灯を確実に保護することができる。
(11〜1n)・・第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(放電灯)、 (2)・・直流電源、 (3)・・インバータ回路、 (41〜4n)・・第1〜第nのトランス、 (4a1〜4an)・・1次巻線、 (4b1〜4bn)・・2次巻線、 (51〜5n)・・第1〜第nの管電流検出回路、 (6)・・最大値検出回路、 (7)・・最小値検出回路、 (8)・・比較回路、 (9)・・制御回路、 (10)・・差動増幅回路、 (11)・・コンパレータ、 (12)・・基準電源、 (13)・・保持回路、 (141,151〜14n,15n)・・第1〜第nの出力コネクタ、 (16)・・断線検出用ANDゲート(断線検出回路)、
以下、本発明による放電灯点灯装置を冷陰極蛍光放電管(CCFL)の点灯装置に適用した実施の形態を図1〜図9について説明する。
本実施の形態の放電灯点灯装置は、図1に示すように、直流電源(2)からの直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路(3)と、インバータ回路(3)の出力端子に対してそれぞれ並列に接続された第1〜第nの1次巻線(4a1〜4an)及び第1〜第nの2次巻線(4b1〜4bn)を有する第1〜第nのトランス(41〜4n)と、第1〜第nの2次巻線(4b1〜4bn)の各々に第1〜第nの出力コネクタ(141,151〜14n,15n)を介して接続された放電灯としての第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)とを備える。また、図1に示す放電灯点灯装置は、第1〜第nのトランス(41〜4n)の2次巻線(4b1〜4bn)と第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)との間に各々設けられ、且つ各冷陰極蛍光放電管(11〜1n)に流れる管電流(I1〜In)を検出して、それらの検出電圧(VI1〜VIn)を出力する第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)と、第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)が検出した各管電流(I1〜In)の最大値(IMAX)に対応する最大検出電圧(VIMX)を出力する最大値検出回路(6)と、第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)が検出した各管電流(I1〜In)の最小値(IMIN)に対応する最小検出電圧(VIMN)を出力する最小値検出回路(7)と、最大値検出回路(6)からの最大検出電圧(VIMX)と最小値検出回路(7)からの最小検出電圧(VIMN)との差電圧値を算出して、その差電圧値が所定値を超えたときに停止信号(VCP)を出力する比較回路(8)と、第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)の各検出電圧(VI1〜VIn)に応じてインバータ回路(3)の交流出力電圧を制御すると共に、比較回路(8)から停止信号(VCP)が出力されたときにインバータ回路(3)の動作を停止する駆動信号(VDR)を出力する制御回路(9)とを備える。図示しないが、インバータ回路(3)は、例えば直流電源(2)に対して橋絡(ブリッジ)接続された複数のMOS-FET、IGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)又はGTO(ゲートターンオフサイリスタ)等のスイッチング素子を備え、制御回路(9)からの駆動信号(VDR)により複数のスイッチング素子のオン・オフを制御して、直流電源(2)からの直流電圧を数十キロヘルツの周波数を有する数百〜千数百ボルトの交流電圧に変換する。
比較回路(8)は、最大値検出回路(6)からの最大検出電圧(VIMX)と最小値検出回路(7)からの最小検出電圧(VIMN)との差電圧信号(VDF)を出力する差動増幅回路(10)と、差動増幅回路(10)の差電圧信号(VDF)の電圧レベルが基準電源(12)の基準電圧(VR1)を超えたときに高電圧(H)レベルの停止信号(VCP)を出力するコンパレータ(11)とを備える。比較回路(8)と制御回路(9)との間には、リセット端子(136)にリセット信号(VRT)が付与されるまで比較回路(8)から付与される停止信号(VCP)の電圧レベルを保持して停止保持信号(VST)を制御回路(9)に付与する保持回路(13)が設けられる。これにより、制御回路(9)は、保持回路(13)が停止保持信号(VST)を出力する間にインバータ回路(3)の動作を停止する。
第1の管電流検出回路(51)は、図3に示すように、他方の第1の出力コネクタ(151)と第1のトランス(41)の2次巻線(4b1)の接地端との間に直列に接続された管電流検出用抵抗(51)及び整流ダイオード(52)と、管電流検出用抵抗(51)及び整流ダイオード(52)の直列接続回路と逆並列に接続された逆導通ダイオード(53)と、逆導通ダイオード(53)と並列に接続された抵抗(54)と、抵抗(54)と並列に接続された平滑コンデンサ(55)とを備える。図3に示す第1の管電流検出回路(51)の動作は、第1のトランス(41)の2次巻線(4b1)から第1の冷陰極蛍光放電管(11)に正の半周期の管電流(I1)が流れるとき、第1の管電流検出回路(51)内の整流ダイオード(52)が順方向にバイアスされ、管電流検出用抵抗(51)の両端に管電流(I1)に比例する検出電圧(VI1)が発生する。また、第1のトランス(41)の2次巻線(4b1)から第1の冷陰極蛍光放電管(11)に負の半周期の管電流(I1)が流れるときは、第1の管電流検出回路(51)内の整流ダイオード(52)が逆方向にバイアスされて管電流検出用抵抗(51)に管電流(I1)が流れないため、検出電圧(VI1)が発生せず、管電流(I1)は順方向にバイアスされた逆導通ダイオード(53)を通して流れる。管電流検出用抵抗(51)の両端に発生した検出電圧(VI1)は、抵抗(54)及び平滑コンデンサ(55)により平滑化され、管電流(I1)の正の最大値の変化に対応して電圧レベルが変化する検出電圧(VI1)に変換される。図示しないが、第2〜第nの管電流検出回路(52〜5n)も図3に示す第1の管電流検出回路(51)と同一の回路構成を有し、上記と略同様の動作を行う。
最大値検出回路(6)は、図4に示すように、各々のアノードが第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)の各々に接続され且つ各々のカソードが互いに接続された第1〜第nの順バイアス用ダイオード(611〜61n)と、第1〜第nの順バイアス用ダイオード(611〜61n)のカソードと接地端子との間に接続された最大電流検出用抵抗(62)と、最大電流検出用抵抗(62)の両端に発生する電圧を最大検出電圧(VIMX)として出力する緩衝(バッファ)増幅器(63)とを備える。図4に示す最大値検出回路(6)の動作は、第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)から付与される各検出電圧(VI1〜VIn)のうち、最も高い検出電圧(VI2)がアノードに付与された順バイアス用ダイオード(612)が導通し、最大電流検出用抵抗(62)の両端にその検出電圧(VI2)に比例する電圧が発生して緩衝増幅器(63)の非反転入力端子(+)に付与され、緩衝増幅器(63)の出力端子から最大検出電圧(VIMX)が出力される。
最小値検出回路(7)は、図5に示すように、各々のカソードが第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)の各々に接続され且つ各々のアノードが互いに接続された第1〜第nの逆バイアス用ダイオード(711〜71n)と、第1〜第nの逆バイアス用ダイオード(711〜71n)のアノードと駆動用電源(+VCC)との間に接続された最小電流検出用抵抗(72)と、最小電流検出用抵抗(72)の両端に発生する電圧を最小検出電圧(VIMN)として出力する緩衝増幅器(73)とを備える。図5に示す最小値検出回路(7)の動作は、第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)から付与される各検出電圧(VI1〜VIn)のうち、最も低い検出電圧(VI1)がカソードに付与された逆バイアス用ダイオード(711)が導通し、最小電流検出用抵抗(72)の両端にその検出電圧(VI1)に比例する電圧が発生して緩衝増幅器(73)の非反転入力端子(+)に付与され、緩衝増幅器(73)の出力端子から最小検出電圧(VIMN)が出力される。
差動増幅回路(10)は、図6に示すように、最大値検出回路(6)に接続された分圧抵抗(101,102)と、非反転入力端子(+)が分圧抵抗(101,102)の分圧点に接続された演算増幅器(103)と、最小値検出回路(7)と演算増幅器(103)の反転入力端子(-)との間に接続された直列抵抗(104)と、演算増幅器(103)の出力端子と反転入力端子(-)との間に接続された帰還抵抗(105)とを備える。図6に示す差動増幅回路(10)の動作は、最大値検出回路(6)からの最大検出電圧(VIMX)が分圧抵抗(101,102)に付与されると共に、最小値検出回路(7)からの最小検出電圧(VIMN)が直列抵抗(104)に付与されると、演算増幅器(103)の非反転入力端子(+)に入力される分圧抵抗(101,102)の分圧点の電圧と反転入力端子(-)に入力される直列抵抗(104)及び帰還抵抗(105)の接続点の電圧との差電圧信号(VDF)が演算増幅器(103)の出力端子から出力される。
保持回路(13)は、図7に示すように、アノードが比較回路(8)のコンパレータ(11)の出力端子に接続された逆阻止ダイオード(131)と、一端が逆阻止ダイオード(131)のカソードに接続された抵抗(132)と、抵抗(132)の他端と接地端子との間に接続された保持用コンデンサ(133)と、保持用コンデンサ(133)と並列に接続されてゲートに接続されたリセット端子(136)にリセット信号(VRT)を付与したときにオン状態となる放電用MOS-FET(134)と、保持用コンデンサ(133)の電圧レベルを反転する反転器(135)とを備える。図7に示す保持回路(13)の動作は、比較回路(8)のコンパレータ(11)から高電圧(H)レベルの停止信号(VCP)が逆阻止ダイオード(131)のアノードに付与されると、逆阻止ダイオード(131)が順方向にバイアスされて導通し、抵抗(132)を通して保持用コンデンサ(133)が充電され、保持用コンデンサ(133)の電圧を高電圧(H)レベルに保持する。高電圧(H)レベルに保持された保持用コンデンサ(133)の充電電圧は、反転器(135)により低電圧(L)レベルの停止保持信号(VST)に変換される。リセット端子(136)に高電圧(H)レベルのリセット信号(VRT)を付与すると、放電用MOS-FET(134)がオン状態となり、保持用コンデンサ(133)が急速に放電されて反転器(135)を通して出力される停止保持信号(VST)が低電圧(L)レベルから高電圧(H)レベルとなる。
制御回路(9)は、図8に示すように、各々の一端が第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)の各々に接続され且つ各々の他端が互いに接続された第1〜第nの抵抗(911〜91n)と、非反転入力端子(+)が接地され且つ反転入力端子(-)が第1〜第nの抵抗(911〜91n)の他端に接続された演算増幅器(92)と、演算増幅器(92)の出力端子と反転入力端子(-)との間に接続された帰還抵抗(93)と、演算増幅器(92)の出力電圧(VA)が基準電源(96)の基準電圧(VR2)を超えないとき、高電圧(H)レベルの制御信号(VCT)を出力し、演算増幅器(92)の出力電圧(VA)が基準電源(96)の基準電圧(VR2)を超えたとき、低電圧(L)レベルの制御信号(VCT)を出力する出力制御用コンパレータ(95)と、出力制御用コンパレータ(95)の制御信号(VCT)と保持回路(13)の停止保持信号(VST)との論理積信号をインバータ回路(3)の駆動信号(VDR)として出力するANDゲート(97)とを備える。演算増幅器(92)及び帰還抵抗(93)は、増幅回路(94)を構成する。図8に示す制御回路(9)の動作は、第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)の検出電圧(VI1〜VIn)がそれぞれ第1〜第nの抵抗(911〜91n)の一端に付与されると、各抵抗(911〜91n)の他端に各管電流検出回路(51〜5n)の検出電圧(VI1〜VIn)の総和の平均電圧(VIA)が発生する。この平均電圧(VIA)は、増幅回路(94)を構成する演算増幅器(92)の反転入力端子(-)に付与されて電圧増幅され、演算増幅器(92)の出力電圧(VA)が基準電源(96)の基準電圧(VR2)を超えたときに、出力制御用コンパレータ(95)から出力される制御信号(VCT)を高電圧(H)レベルから低電圧(L)レベルに切り換え、ANDゲート(97)からインバータ回路(3)に低電圧(L)レベルの駆動信号(VDR)を付与してインバータ回路(3)の交流出力電圧を制御する。また、出力制御用コンパレータ(95)から出力される制御信号(VCT)が高電圧(H)レベルの状態で、比較回路(8)のコンパレータ(11)から高電圧(H)レベルの停止信号(VCP)が出力されると、保持回路(13)からANDゲート(97)に低電圧(L)レベルの停止保持信号(VST)が付与されるため、ANDゲート(97)からインバータ回路(3)に低電圧(L)レベルの駆動信号(VDR)が付与され、インバータ回路(3)の動作が停止する。
次に、図1に示す実施の形態の放電灯点灯装置の動作について説明する。図9に示す時刻t1にて、例えば第1の冷陰極蛍光放電管(11)の一方又は双方の端子と第1の出力コネクタ(141,151)との接触不良により生じる空間内でアーク放電が発生し、図9(A)に示すように、第1の冷陰極蛍光放電管(11)に流れる管電流(I1)が減少すると、図9(B)に示すように、第2〜第nの冷陰極蛍光放電管(12〜1n)に流れる各管電流(I2〜In)が増加する。これにより、図9(C)に示す第1の管電流検出回路(51)の検出電圧(VI1)が緩やかに低下して略一定の値に収束すると共に、図9(D)に示す第2〜第nの管電流検出回路(52〜5n)の検出電圧(VI2〜VIn)が緩やかに上昇して略一定の値に収束する。但し、図9(B)及び(D)では、第2の冷陰極蛍光放電管(12)に最も大きな管電流(I2)が流れる場合について示した。
第1の冷陰極蛍光放電管(11)に流れる管電流(I1)の減少により、第1の管電流検出回路(51)の検出電圧(VI1)が最小になると、最小値検出回路(7)内の第1の逆バイアス用ダイオード(711)のみが導通して、最小電流検出用抵抗(72)の両端に第1の管電流検出回路(51)の検出電圧(VI1)に比例する電圧が発生し、最小値検出回路(7)内の緩衝増幅器(73)から最小検出電圧(VIMN)が出力される。一方、第2〜第nの冷陰極蛍光放電管(12〜1n)に流れる各管電流(I2〜In)の増加により、第2の冷陰極蛍光放電管(12)に流れる管電流(I2)が最大となり、第2の管電流検出回路(52)の検出電圧(VI2)が最大になると、最大値検出回路(6)内の第2の順バイアス用ダイオード(612)のみが導通して、最大電流検出用抵抗(62)の両端に第2の管電流検出回路(52)の検出電圧(VI2)に比例する電圧が発生し、最大値検出回路(6)内の緩衝増幅器(63)から最大検出電圧(VIMX)が出力される。
最大値検出回路(6)から出力された最大検出電圧(VIMX)及び最小値検出回路(7)から出力された最小検出電圧(VIMN)は、比較回路(8)内の差動増幅回路(10)にそれぞれ付与され、差動増幅回路(10)から図9(E)に示す最大検出電圧(VIMX)と最小検出電圧(VIMN)との差電圧信号(VDF)が出力される。図9(E)に示す差動増幅回路(10)の差電圧信号(VDF)は、コンパレータ(11)により基準電源(12)の基準電圧(VR1)と比較され、時刻t2にて差電圧信号(VDF)の電圧レベルが基準電源(12)の基準電圧(VR1)を超えると、コンパレータ(11)から高電圧(H)レベルの停止信号(VCP)が出力される。比較回路(8)内のコンパレータ(11)から保持回路(13)内の逆阻止ダイオード(131)に高電圧(H)レベルの停止信号(VCP)が付与されると、逆阻止ダイオード(131)が順方向にバイアスされて導通状態となり、抵抗(132)を通して保持用コンデンサ(133)が高電圧(H)レベルまで充電され、リセット端子(136)に高電圧(H)レベルのリセット信号(VRT)が付与されて放電用MOS-FET(134)がオン状態となるまで高電圧(H)レベルを保持する。保持用コンデンサ(133)の高電圧(H)レベルの充電電圧は、反転器(135)により反転され、制御回路(9)内のANDゲート(97)に図9(F)に示す低電圧(L)レベルの停止保持信号(VST)が付与される。これにより、制御回路(9)内の出力制御用コンパレータ(95)から出力される制御信号(VCT)の電圧レベルの如何に関わらず、ANDゲート(97)からインバータ回路(3)に低電圧(L)レベルの駆動信号(VDR)を付与して、インバータ回路(3)の動作を停止させることができる。
その後、第1の冷陰極蛍光放電管(11)の一方又は双方の端子と第1の出力コネクタ(141,151)との接触不良を解消し、保持回路(13)のリセット端子(136)に高電圧(H)レベルのリセット信号(VRT)を付与すれば、保持回路(13)内の放電用MOS-FET(134)がオン状態となり、保持用コンデンサ(133)が急速に放電されるので、反転器(135)を介して制御回路(9)内のANDゲート(97)に高電圧(H)レベルの停止保持信号(VST)が付与される。これにより、制御回路(9)内の出力制御用コンパレータ(95)からANDゲート(97)を介して出力される制御信号(VCT)の電圧レベルに応じてインバータ回路(3)の交流出力電圧を制御して、第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)を高安定に点灯することができる。
図1に示す実施の形態の放電灯点灯装置では、例えば第1の冷陰極蛍光放電管(11)の一方又は双方の端子と第1の出力コネクタ(141,151)との接触不良によりアーク放電が生じて、第1の冷陰極蛍光放電管(11)に流れる管電流(I1)が減少すると、第2〜第nの冷陰極蛍光放電管(12〜1n)に流れる各管電流(I2〜In)が増加するため、各冷陰極蛍光放電管(11〜1n)に流れる各管電流(I1〜In)の最大値(IMAX)と最小値(IMIN)との差は増大する。また、アーク放電が発生する回路に接続された第1の冷陰極蛍光放電管(11)の管電流(I1)の減少量が小さいときでも、第2〜第nの冷陰極蛍光放電管(12〜1n)の各管電流(I2〜In)は、逆に増加するため、各管電流(I1〜In)の最大値(IMAX)と最小値(IMIN)との差が拡大する。したがって、第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)により検出された第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)の各管電流(I1〜In)の最大値(IMAX)に対応する最大検出電圧(VIMX)及び最小値(IMIN)に対応する最小検出電圧(VIMN)をそれぞれ最大値検出回路(6)及び最小値検出回路(7)により高精度で検出し、比較回路(8)内の差動増幅回路(10)から出力される最大検出電圧(VIMX)と最小検出電圧(VIMN)との差電圧信号(VDF)の電圧レベルが基準電源(12)の基準電圧(VR1)を超えたとき、コンパレータ(11)から停止信号(VCP)を出力して制御回路(9)によりインバータ回路(3)の動作を停止する。このように、1本又は複数本の冷陰極蛍光放電管(11)の接続不良により発生するアーク放電を確実に検出して、インバータ回路(3)から各冷陰極蛍光放電管(11〜1n)への電力供給を停止することにより、アーク放電による接続不良箇所の過熱から冷陰極蛍光放電管(11)を確実に保護することができる。また、アーク放電が発生する回路に接続された冷陰極蛍光放電管(11)で、その管電流(I1)の値が一時的に変動しても、比較回路(8)から出力される停止信号(VCP)の電圧レベルが保持回路(13)により保持されるため、制御回路(9)によりインバータ回路(3)が再起動されず、インバータ回路(3)から各トランス(41〜4n)を介して各冷陰極蛍光放電管(11〜1n)への電力供給停止状態が維持される。このため、アーク放電が継続的に発生せず、接続不良箇所の過熱による発煙発火事故を回避することができる。
図1に示す放電灯点灯装置は変更が可能である。例えば、図2に示す他の実施の形態の放電灯点灯装置は、第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)の全て又は一部の管電流(I1〜In)の消失を検出して検出信号(VDT)を発生する断線検出回路としての断線検出用ANDゲート(16)を図1に示す第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)と制御回路(9)との間に設けたものである。第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)の各出力端子は、断線検出用ANDゲート(16)の各入力端子にそれぞれ接続され、断線検出用ANDゲート(16)の出力端子は、図8の二点鎖線で示すように、制御回路(9)内のANDゲート(97)の入力端子に接続される。その他の構成は、図1に示す放電灯点灯装置と略同様である。
図2に示す実施の形態の放電灯点灯装置では、例えば第1〜第nのトランス(41〜4n)の各2次巻線(4b1〜4bn)と第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)の全て又は一部の端子との接続が切断されると、第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)の全て又は一部の管電流(I1〜In)が消失するため、第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)の全て又は一部の検出電圧(VI1〜VIn)が略零となり、断線検出用ANDゲート(16)が低電圧(L)レベルの検出信号(VDT)を発生する。このとき、制御回路(9)内のANDゲート(97)からインバータ回路(3)に低電圧(L)レベルの駆動信号(VDR)が付与されるので、インバータ回路(3)の動作が停止する。このため、 第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)への高電圧印加時に断線箇所のアーク放電の発生を回避することができる。
本発明の前記各実施の形態は、更に種々の変更が可能である。例えば上記の各実施の形態では、第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)の各管電流(I1〜In)の最大値(IMAX)及び最小値(IMIN)をそれぞれ最大値検出回路(6)及び最小値検出回路(7)で高精度で検出し、最大管電流値(IMAX)と最小管電流値(IMIN)との差電流値を差動増幅回路(10)で算出したが、最大管電流値(IMAX)と最小管電流値(IMIN)との和値、積値又は徐値の何れか又は複数の演算値を算出してもよい。この場合は、差動増幅回路(10)の代わりに、加算回路、積算回路、除算回路又はこれらの複合演算回路等の種々の演算回路を使用することが可能である。また、上記の各実施の形態では、第1〜第nの冷陰極蛍光放電管(11〜1n)に流れる各管電流(I1〜In)の正の半周期のみを第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)で検出したが、各管電流(I1〜In)の全周期に亘って第1〜第nの管電流検出回路(51〜5n)で検出するように構成してもよい。更に、上記の各実施の形態では、放電灯として冷陰極蛍光放電管(CCFL)を使用したが、それ以外の各種放電灯(水銀燈、ネオン放電管、HIDランプ等)も使用することが可能である。
本発明は、高出力電圧の単一のインバータ回路により、複数の放電灯を同時に点灯する放電灯点灯装置に有効に適用することができる。
Claims (4)
- 直流電源からの直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路と、該インバータ回路の出力端子に対してそれぞれ並列に接続された複数の1次巻線及び複数の2次巻線を有する複数のトランスと、前記複数の2次巻線の各々に接続された放電灯とを備えた放電灯点灯装置において、
前記各トランスの2次巻線と前記各放電灯との間に各々設けられて前記各放電灯に流れる管電流を検出し、検出した前記管電流に対応するレベルの検出信号を出力する管電流検出回路と、
該管電流検出回路からの検出信号の最大値を検出する最大値検出回路と、
前記管電流検出回路からの検出信号の最小値を検出する最小値検出回路と、
前記最大値検出回路の最大値と前記最小値検出回路の最小値との和値、差値、積値又は徐値の何れか又は複数の演算値を算出して、該演算値が所定値を超えたときに、停止信号を出力する比較回路と、
該比較回路が停止信号を出力したときに、前記インバータ回路の動作を停止する制御回路とを備えたことを特徴とする放電灯点灯装置。 - 前記比較回路は、前記最大値検出回路の最大値と前記最小値検出回路の最小値との差信号を出力する差動増幅回路と、該差動増幅回路の出力信号の電圧レベルが所定の基準電圧を超えたときに、停止信号を出力するコンパレータとを備える請求項1に記載の放電灯点灯装置。
- 前記比較回路と前記制御回路との間に設けられてリセット端子にリセット信号が付与されるまで、前記比較回路から付与される前記停止信号の電圧レベルを保持する保持回路を備え、
前記制御回路は、前記保持回路が前記比較回路の停止信号の電圧レベルを保持する間、前記インバータ回路の動作を停止する請求項1又は2に記載の放電灯点灯装置。 - 複数の前記放電灯の全て又は一部の管電流の消失を検出して検出信号を発生する断線検出回路を備え、
前記制御回路は、前記断線検出回路が前記検出信号を発生したとき、前記インバータ回路の動作を停止する請求項1〜3のいずれか1項に記載の放電灯点灯装置。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007239918 | 2007-09-14 | ||
JP2007239918 | 2007-09-14 | ||
PCT/JP2008/064287 WO2009034798A1 (ja) | 2007-09-14 | 2008-08-08 | 放電灯点灯装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPWO2009034798A1 true JPWO2009034798A1 (ja) | 2010-12-24 |
Family
ID=40451808
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009532114A Pending JPWO2009034798A1 (ja) | 2007-09-14 | 2008-08-08 | 放電灯点灯装置 |
Country Status (6)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US8022642B2 (ja) |
JP (1) | JPWO2009034798A1 (ja) |
KR (1) | KR101017204B1 (ja) |
CN (1) | CN101578923B (ja) |
TW (1) | TW200926895A (ja) |
WO (1) | WO2009034798A1 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4258500B2 (ja) * | 2005-07-28 | 2009-04-30 | サンケン電気株式会社 | 放電灯点灯装置 |
CN101710782B (zh) * | 2009-11-27 | 2013-07-03 | 海洋王照明科技股份有限公司 | 一种电池放电电路、电源及led灯具 |
JP5666485B2 (ja) * | 2010-02-09 | 2015-02-12 | 株式会社日立メディコ | 電力変換装置、x線ct装置およびx線撮影装置 |
KR102544322B1 (ko) * | 2016-09-26 | 2023-06-19 | 삼성디스플레이 주식회사 | 발광 표시 장치 |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04229597A (ja) * | 1990-12-26 | 1992-08-19 | Shinoda Seisakusho:Kk | 螢光灯点灯システム |
JPH06267674A (ja) * | 1993-03-16 | 1994-09-22 | Taiyo Yuden Co Ltd | 冷陰極管点灯装置 |
JP2002110388A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-12 | Nec Mitsubishi Denki Visual Systems Kk | 放電管点灯装置 |
JP2006179420A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Minebea Co Ltd | 多灯式放電灯点灯装置 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4229597B2 (ja) * | 2001-01-25 | 2009-02-25 | 株式会社日本自動車部品総合研究所 | 噴射弁 |
KR100471161B1 (ko) * | 2003-05-28 | 2005-03-14 | 삼성전기주식회사 | 자기 보호기능을 갖는 lcd 패널용 백라이트 인버터 |
JP2005340023A (ja) | 2004-05-27 | 2005-12-08 | Mitsumi Electric Co Ltd | 冷陰極蛍光管駆動回路 |
JP4548043B2 (ja) * | 2004-08-23 | 2010-09-22 | ミツミ電機株式会社 | 最大又は最小値出力回路 |
KR20060020927A (ko) * | 2004-09-01 | 2006-03-07 | 리엔 창 일렉트로닉 | 모듈화된 인버터 제어회로 |
EP2099262A1 (en) | 2007-02-26 | 2009-09-09 | Sharp Kabushiki Kaisha | Lamp malfunction detecting device and inverter equipped with the same, back lighting device and display device |
-
2008
- 2008-08-08 CN CN2008800014064A patent/CN101578923B/zh not_active Expired - Fee Related
- 2008-08-08 WO PCT/JP2008/064287 patent/WO2009034798A1/ja active Application Filing
- 2008-08-08 JP JP2009532114A patent/JPWO2009034798A1/ja active Pending
- 2008-08-08 US US12/514,723 patent/US8022642B2/en not_active Expired - Fee Related
- 2008-08-08 KR KR1020097012460A patent/KR101017204B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2008-08-14 TW TW097130995A patent/TW200926895A/zh unknown
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH04229597A (ja) * | 1990-12-26 | 1992-08-19 | Shinoda Seisakusho:Kk | 螢光灯点灯システム |
JPH06267674A (ja) * | 1993-03-16 | 1994-09-22 | Taiyo Yuden Co Ltd | 冷陰極管点灯装置 |
JP2002110388A (ja) * | 2000-09-29 | 2002-04-12 | Nec Mitsubishi Denki Visual Systems Kk | 放電管点灯装置 |
JP2006179420A (ja) * | 2004-12-24 | 2006-07-06 | Minebea Co Ltd | 多灯式放電灯点灯装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2009034798A1 (ja) | 2009-03-19 |
US8022642B2 (en) | 2011-09-20 |
KR101017204B1 (ko) | 2011-02-25 |
TW200926895A (en) | 2009-06-16 |
CN101578923A (zh) | 2009-11-11 |
US20100164385A1 (en) | 2010-07-01 |
KR20090093986A (ko) | 2009-09-02 |
CN101578923B (zh) | 2012-08-15 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4837088B2 (ja) | ランプ異常検出装置およびそれを備えたインバータ、バックライト装置、表示装置 | |
US8373641B2 (en) | Power control system for LCD monitor | |
US8796945B2 (en) | Ballast and ballast control method and apparatus, for example anti-arcing control for electronic ballast | |
US7586267B2 (en) | Inverter system and detecting device thereof | |
JP2009033098A (ja) | Led点灯装置およびそれを備えた照明器具 | |
JPWO2009034798A1 (ja) | 放電灯点灯装置 | |
US7446483B2 (en) | Backlight light source drive device | |
US7372214B2 (en) | Apparatus and method for driving lamp of liquid crystal display device | |
US20050264239A1 (en) | Cold cathode fluorescent lamp drive apparatus and method | |
JP2012204301A (ja) | 点灯制御回路、及び、表示装置 | |
JP4584880B2 (ja) | インバータ回路 | |
TW201208493A (en) | Backlight module protecting circuit applied to LCD display | |
KR20080050856A (ko) | 광 발생장치 | |
CN218569901U (zh) | 交直流热备份电源电路以及交直流热备份电源 | |
KR20130038621A (ko) | 발광다이오드 형광등 | |
US20230352925A1 (en) | Arc detection system | |
JP2008166226A (ja) | インバータ電源及びその駆動方法 | |
KR100597205B1 (ko) | 인버터의 저전압 점등 안정화회로 | |
TWI432094B (zh) | 光源亮度控制裝置 | |
JP4854790B2 (ja) | 冷陰極管のための点灯装置における制御方法および点灯装置 | |
JP2007109606A (ja) | 放電灯駆動装置 | |
JP2006134837A (ja) | 放電灯駆動装置及び液晶表示装置 | |
JP2009032421A (ja) | 放電灯点灯装置 | |
KR20040103271A (ko) | 백 라이트 장치에 있어서 램프 이상 검출 회로 | |
JP2007109464A (ja) | バックライト制御回路 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110803 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20111129 |