JPWO2009025188A1 - パンク修理用シーリング剤の回収方法 - Google Patents

パンク修理用シーリング剤の回収方法 Download PDF

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Abstract

液体成分にゴムラテックスを分散させたパンク修理用シーリング剤16が注入された空気入りタイヤ10の内部に、該シーリング剤中の水分を吸収する吸収剤26を注入する工程と、前記空気入りタイヤの内部から、固化したシーリング剤16Aと、水分を吸収した吸収剤を回収する工程とを含むことを特徴とするパンク修理用シーリング剤の回収方法。好ましくは、予め凝集剤40を注入してゴムラテックスを凝集させて固化させた後、吸収剤を注入する。

Description

本発明は、パンク修理用シーリング剤の回収方法に関し、具体的には、空気入りタイヤがパンクしたときに応急修理に用いたシーリング剤をタイヤ内部から回収する方法に関する。
近年の乗用車等の車両には、スペアタイヤを搭載することなく、パンク修理キットを装備する場合がある。このような車両に装着されている空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」という場合がある。)がパンクした際には、パンク修理キットに含まれるシーリング剤(補修液)をパンクしたタイヤの内部に注入する。シーリング剤は、一般に、ゴムラテックスが分散された水溶液を主体とし、この水溶液中に樹脂系接着剤、繊維材料、凍結防止剤、pH調整剤、乳化剤等が添加されて構成されている。このようなシーリング剤によりタイヤのパンク穴を閉塞してタイヤを応急的に修理すれば、ガソリンスタンド等の修理施設まで走行可能となる。
修理施設では、シーリング剤により応急修理されたタイヤのパンクを修理し、この修理済みのタイヤを車両に再装着するか、パンク穴の状態によってはパンクしたタイヤを修理することなく廃棄することとなる。しかし、タイヤ内部にシーリング剤が残ったままホイールからタイヤを外すと、シーリング剤が漏出して作業者や作業場を汚染してしまう。また、使用後のシーリング剤は、一箇所に集めてその組成物に応じた廃液処理をする必要がある。従って、リム解きする前にタイヤの内部からシーリング剤を抜き取る必要がある。
例えば、図5に示すように、車両から外したタイヤ10のビードをバール等の工具20で押し広げた状態でタイヤ10とホイール12との間に手動式のポンプ22を差し込み、タイヤ10内部のシーリング剤16を廃液タンク24内に回収する。回収したシーリング剤16は、飽和食塩水などの処理剤を添加することによりラテックスを凝集させた後、メッシュを通じて固体成分と液体成分を分離(固液分離)する方法が提案されている(特許文献1参照)。
また、シーリング剤が注入されているタイヤ内部に食塩水等の処理剤を注入し、タイヤ内部で固液分離を行った後、これらをタイヤ内部から回収する方法が提案されている(特許文献2参照)。この方法では、ラテックスなどの固形成分は固化(ゲル化)できるが、他の成分は液体としてタイヤ内部に残るため、タイヤのリム解き作業の際、液体成分の抜き取り作業が必要となる。
また、タイヤ内部に高分子凝集剤を注入し、シーリング剤のゴム粒子の表面に高分子凝集剤を吸着させることによりゲル状の凝集物としてタイヤ内壁に付着させる方法が提案されている(特許文献3参照)。この方法では、高分子凝集剤とゴムによるネットワーク内に水分なども包含され、固体成分であるラテックスだけでなく、液体成分も含めて凝集してタイヤ内壁に付着することが記載されている。
特開2006−7748号公報 特開2006−63204号公報 特開2003−118009号公報
本発明は、空気入りタイヤの内部からパンク修理用シーリング剤を容易に回収することができる方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、以下のパンク修理用シーリング剤の回収方法が提供される。
<1> 液体成分にゴムラテックスを分散させたパンク修理用シーリング剤が注入された空気入りタイヤの内部に、該シーリング剤中の水分を吸収する吸収剤を注入する工程と、前記空気入りタイヤの内部から、固化したシーリング剤と、水分を吸収した吸収剤を回収する工程とを含むことを特徴とするパンク修理用シーリング剤の回収方法。
このような方法によれば、固化したシーリング剤と、シーリング剤中の水分を吸収した吸収剤を回収するため、例えばリム解き作業時にシーリング剤が飛散することを防ぐとともに、シーリング剤を容易に回収することができる。
<2> 液体成分にゴムラテックスを分散させたパンク修理用シーリング剤が注入された空気入りタイヤの内部に、該シーリング剤中の前記ゴムラテックスを凝集させる凝集剤を注入する工程と、前記凝集剤が注入された空気入りタイヤの内部に残留する液体成分を吸収する吸収剤を注入する工程と、前記空気入りタイヤの内部から、前記凝集剤の注入により凝集して固化したゴムラテックス及び前記凝集剤の注入後に残留する液体成分を吸収した吸収剤を回収する工程とを含むことを特徴とするパンク修理用シーリング剤の回収方法。
このように凝集剤と吸収剤を併用する方法によれば、リム解き作業時にシーリング剤が飛散することを防ぐとともに、シーリング剤中のゴムラテックスと液体成分をより確実に分離回収することができる。従って、シーリング剤の回収を容易に行うことができるとともに、回収後の処分も容易に行うことができる。
<3> 前記吸収剤として、シリカゲル、炭酸カルシウム、ポリアミド、カルボキシメチルセルロース、及びポリアクリル酸塩のいずれかを注入することを特徴とする<1>又は<2>に記載のパンク修理用シーリング剤の回収方法。
これらのいずれかの材料を含む吸収剤であれば、シーリング剤に対する吸収性能が高く、比較的少量で効率的にシーリング剤を吸収することができる。
<4> 前記凝集剤として、酸と塩基との反応化合物である塩及び水溶性有機溶剤の少なくとも一方を含む薬剤を注入することを特徴とする<2>又は<3>に記載のパンク修理用シーリング剤の回収方法。
このような凝集剤であれば、入手が容易であり、シーリング剤中のゴムラテックスを確実に凝集させることができる。
本発明によれば、空気入りタイヤの内部からパンク修理用シーリング剤を容易に回収することができる方法が提供される。
本発明に係る吸収剤をタイヤの内部に注入する方法の一例を示す概略図である。 タイヤ内部に注入された吸収剤を示す概略図である。 シーリング剤を吸収した吸収剤を回収する方法の一例を示す概略図である。 本発明に係る凝集剤をタイヤの内部に注入する方法の一例を示す概略図である。 タイヤ内部のシーリング剤を回収する従来の方法の一例を示す概略図である。
以下、図面を参照しながら、本発明についてより具体的に説明する。
まず、パンク修理用シーリング剤(本発明では単に「シーリング剤」という場合がある。)について説明する。シーリング剤は、水等の液体成分にゴムラテックスがコロイド状に分散して構成されている。このようなシーリング剤は、現在、各種のものが市販されているが、代表的なものとしては、例えば、NR(天然ゴム)ラテックス、SBR(スチレンブタジエンゴム)ラテックス、NBR(アクリルニトリル−ブタジエンゴム)ラテックス等のゴムラテックスを含むとともに、水性分散剤又は水性乳剤の状態で加えられる樹脂系接着剤が添加された水性溶液を主体とするものが挙げられる。このような水性溶液中に、グリコール、エチレン−グリコール、プロピレングリコール等の凍結防止剤、pH調整剤、乳化剤、安定剤等が一般的に添加されている。さらに、パンク穴に対するシール性を高めるために、必要に応じてポリエステル、ポリプロピレン、ガラス等からなる繊維材料、ウィスカー、炭酸カルシウム、カーボンブラック等からなる充填剤(フィラー)、ケイ酸塩やポリスチレンの粒子等が添加されている。
−第1実施形態−
図1〜図4は、本発明に係るパンク修理用シーリング剤の回収方法の手順の一例(第1実施形態)を示している。本実施形態に係るパンク修理用シーリング剤の回収方法は、液体成分にゴムラテックスを分散させたパンク修理用シーリング剤16が注入された空気入りタイヤ10の内部に該シーリング剤16中の水分を吸収する吸収剤26を注入する工程と、前記空気入りタイヤ10の内部から、固化したシーリング剤16Aと、水分を吸収した吸収剤26を回収する工程とを含む。
<吸収剤の注入>
シーリング剤16によりパンク穴が応急修理されたタイヤ10をホイール12ごと車両から取り外し、このタイヤ10のタイヤバルブ14からバルブコアを抜き取る。次いで、吸収剤26をタイヤバルブ14から注入する。または、バルブ14自体をカットして吸収剤26を注入してもよい。吸収剤26の注入方法は特に限定されないが、例えば、図1に示したように漏斗等の注入手段18の注入口をバルブ14に差し込んで吸収剤26を注入することができる。このような方法であれば、吸収剤26をタイヤ10の内部に容易にかつ確実に注入することができる。
また、他の方法として、タイヤ10のビード部とリムとの間に、タイヤレバー、くさび等の挿入工具を挿入して隙間を形成し、その隙間から直接又はチューブや漏斗などの注入手段を介して吸収剤26を注入する方法や、タイヤ10に穴を開けて吸収剤26を注入する方法等を採用してもよい。
吸収剤26は、タイヤ10内部に残留するシーリング剤16中の水分を吸収することができれば特に限定されないが、シリカゲル、炭酸カルシウム、ポリアミド、カルボキシメチルセルロース、及びポリアクリル酸塩のうちいずれかの材料を含む吸収剤26が好ましく、特に、ポリアクリル酸塩及びカルボキシメチルセルロースが好ましい。これらの材質の吸収剤26であれば、シーリング剤16に対する吸収性が高く、比較的少量でシーリング剤16中の水分を十分吸収することができる。なお、吸収剤26は1種類の材料を単独で注入してもよいし、複数の種類の材料を注入してもよい。
また、吸収剤26の形状やサイズは、バルブコアを抜き取ったタイヤバルブ14から注入することができれば特に限定されないが、製造容易性、取扱い性、注入容易性、吸収性などの観点から粒状又は粉状であることが好ましい。粒状又は粉状の吸収剤26を用いる場合には、粒径は1〜100μmが好ましく、10〜80μmがより好ましく、更には30〜50μmが特に好ましい。このような粒状又は粉状の吸収剤26であれば、実質的に水分を含んでいないため、シーリング剤16中の水分の増加を抑えることができ、より効率的に水分の吸収を行うことができるとともに、吸収剤26の注入量を少なく抑えることができる。
上記のような吸収剤26をタイヤ10内部に注入することにより、図2に示すように、シーリング剤16中の水等の液体成分が吸収剤26に吸収される。吸収剤26の注入量は、シーリング剤16に対する吸収剤26の吸収力(単位重量当たりの吸収量)、シーリング剤16の残量等を考慮してタイヤ10内部のシーリング剤16中の水分(液体成分)を略全量吸収できるように注入する。ここで、吸収剤26の注入量が少ないと、シーリング剤16中の水分を十分吸収することができなかったり、吸収に長時間要して作業効率の低下を招くおそれがある。一方、吸収剤26の注入量が多すぎる場合、シーリング剤16中の水分を短時間で吸収することができるが、吸収剤26の無駄やコストの上昇を招くおそれがある。従って、吸収剤26は、タイヤ10内部のシーリング剤16中の水分を略全量吸収することができるとともに、吸収剤26の無駄が少なくなるように注入することが好ましい。
例えば、シーリング剤におけるゴムラテックス(SBR系)が30wt%であり、吸収剤26としてシリカゲルを用いる場合には、500gのシーリング剤に対して、シリカゲルを好ましくは10g〜50g、より好ましくは20g〜30gの範囲内で注入する。このような注入量とすれば、シーリング剤中の水分を比較的短時間で吸収することができるとともに、吸収剤26の無駄やコストの上昇を抑えることができる。
なお、吸収剤26を注入した後、例えばタイヤバルブ14にゴムキャップ等の栓を嵌めてタイヤ10を転がすことで、吸収剤26とシーリング剤16との接触を促すことにより、シーリング剤16の吸収を早めることができる。
<吸収剤等の回収>
タイヤ10内部に注入した吸収剤26にシーリング剤16中の水分を吸収させた後、固化したシーリング剤16A(シーリング剤の固体成分)と、水分を吸収した吸収剤26をタイヤ10の内部から回収する。
例えば、シーリング剤16により応急処置したタイヤ10を修理して車両に再装着する場合には、タイヤ10内部に吸収剤26を注入してシーリング剤16中の水分を吸収させた後、リム解きしてホイール12を取り外す。このときシーリング剤16中の水分は吸収剤26に吸収されているため、リム解き作業時にシーリング剤16が飛散することを防ぐことができる。リム解き後、タイヤ10の内壁から、水分が吸収されて固化したシーリング剤16A(吸収剤に吸収されなかった固体成分)と吸収剤26を回収することで、吸収剤26に吸収されているシーリング剤16の水分(液体成分)も併せて回収することができる。
一方、パンクしたタイヤ10を修理せずに廃棄処分等する場合には、リム解き前或いはリム解き後に、切断工具を用いて図3に示すようにゴムタイヤ10の一部を切断してもよい。これにより切断部分から、固化したシーリング剤16Aと、シーリング剤16中の水分を吸収した吸収剤26をより容易に回収することができる。吸収剤26等を回収した後のゴムタイヤ10は、焼却等により廃棄処分するか、リサイクルすることも可能である。
また、タイヤ10内部から回収した吸収剤26は、例えば専用の廃棄タンクに集めて廃棄処分することができる。あるいは、吸収剤26に吸収されているシーリング剤16の液体成分を抽出する処理を施すとともに、回収したゴムラテックスを再利用することも可能である。
−第2実施形態−
第1実施形態では、シーリング剤16中の水分を吸収剤26に吸収させて固化したシーリング剤と、水分を吸収した吸収剤を回収する場合について説明したが、タイヤ10の内部に凝集剤40を注入してシーリング剤16中のゴムラテックスを予め凝集させた後、吸収剤26を注入して液体成分を吸収させて回収してもよい。すなわち、本実施形態に係るパンク修理用シーリング剤16の回収方法は、シーリング剤16が注入された空気入りタイヤ10の内部に該シーリング剤16中のゴムラテックスを凝集させる凝集剤40を注入する工程と、前記凝集剤40が注入された空気入りタイヤ10の内部に残留する液体成分を吸収する吸収剤26を注入する工程と、前記空気入りタイヤ10の内部から、前記凝集剤40の注入により凝集して固化したゴムラテックス及び前記凝集剤40の注入後に残留する液体成分を吸収した吸収剤26を回収する工程とを含む。
<凝集剤の注入>
タイヤバルブ14からバルブコアを抜き取った後、まず、タイヤ10の内部に凝集剤40を注入する。凝集剤40は、シーリング剤16中のゴムラテックスを凝集させることができれば特に限定されないが、入手の容易性、コスト、保管及び管理の容易性等の観点から、例えば、酸と塩基との反応化合物である塩及び水溶性有機溶剤の少なくとも一方を含む薬剤を好適に用いることができる。具体的には、酸と塩基との反応化合物である塩を含む薬剤としては、塩化ナトリウム、重曹(炭酸水ナトリウム)、塩化カリウム、硫酸ナトリウムが溶解した水溶液を好適に用いることができる。また、水溶性有機溶剤を含む薬剤としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等のアルコール類やアセトンを好適に用いることができる。凝集剤としては、特に塩化ナトリウム及び塩化カリウムが好ましい。
タイヤ10内部への凝集剤40の注入方法は限定されず、例えば液状の凝集剤40であれば、図1に示したような漏斗18のほか、図4に示すような注入装置を用いて注入することもできる。図4に示す注入装置30は、凝集剤40が貯留された薬液タンク32と、薬液タンク32に接続された注液ホース34を備えている。薬液タンク32の底部には吐出口が設けられており、吐出口に注液ホース34の一端部が接続されている。また、薬液タンク32と注液ホースとの接続部分には、凝集剤40の注入量を制御するための開閉弁36が設けられている。注液ホース34の他端部には、タイヤバルブ14の内径よりも細い径の注入管38が接続されており、注入管38は、バルブコアが抜き取られたタイヤバルブ14を通ってタイヤ10の内部に挿入可能となっている。
このような構成の注入装置30を用いれば、所定量の凝集剤40をタイヤ10内部に容易に注入することができる。例えば、薬液タンク32内に飽和食塩水(凝集剤)を貯留し、タイヤバルブ14からバルブコアを抜き取った後、注入管38をタイヤバルブ14を通してタイヤ10の内部に挿入する。このとき、注入管38の先端部をシーリング剤16中に浸漬させることが好ましい。次いで、開閉弁36を開放し、薬液タンク32内の凝集剤40を注液ホース34及び注入管38を通してタイヤ10内部に注入する。
凝集剤40のシーリング剤16への添加量は、シーリング剤16中に含まれるゴムラテックスが略全量凝集し、透明な液体成分が得られる最小量に近いほど好ましい。この凝集剤40の最小量はシーリング剤16中のゴムラテックスの含有量に応じて変化する。具体的には、シーリング剤16におけるゴムラテックス(SBR系)が30wt%である場合には、500gのシーリング剤に対して50g〜300g(好ましくは、80g〜200g)で適宜設定された量の飽和食塩水を添加すれば、シーリング剤をゴムラテックスと液体成分とに分離可能である。
所定量の凝集剤40をシーリング剤16中に添加した後、例えば、タイヤバルブ14にゴムキャップ等の栓を嵌めてタイヤ10を回転させる。タイヤ10内で凝集剤40が添加されたシーリング剤16が攪拌され、凝集剤40をシーリング剤16中に均一に拡散させることができる。凝集剤40の添加により、ゴムラテックスのゴム粒子の表面を取り巻く安定化剤(界面活性剤等)の効果が弱まってゴム粒子が凝集し、シーリング剤16中にゲル状の固体成分が生成する。この固体成分の生成開始後、十分な時間(概ね10分以内)が経過すると、シーリング剤16は、タイヤ10の内部でゲル状に固まった(ゲル化した)ゴムラテックスと、残りの水、不凍液等の液体成分とに分離することになる。
本実施形態のように液状の凝集剤40を用いれば、タイヤバルブ14を通してタイヤ10内への投入が容易であり、また、注入後はシーリング剤16と効果的に反応し、短時間でゴムラテックスを凝集させて固液分離を図ることができる。
ただし、凝集剤40は、粒状又は粉状などの固体状態で添加してもよい。粒状又は粉状などの固体状態の凝集剤40を用いる場合には、吸収剤26の注入と同様に図1に示したような漏斗18を用いることでタイヤ10内部に確実に注入することができる。
<吸収剤の注入>
タイヤ10内部に凝集剤40を注入してゴムラテックスを凝集させた後、吸収剤26を注入する。ここでは、シーリング剤16中のラテックスは凝集して既に固化しており、タイヤ10内部に残留する液体成分のみを吸収剤26に吸収させればよい。ただし、液状の凝集剤40を用いた場合は、タイヤ10内部にはシーリング剤16の液体成分と凝集剤40の液体成分が残留しているため、これらを合わせた液体成分の略全量を吸収できるように吸収剤26を注入する。
使用する吸収剤26や注入方法は、第1実施形態と同様のものを採用することができる。あるいは、既に凝集しているゴムラテックスに対する吸収力はほとんどないが、タイヤ内に残留する液体成分(シーリング剤の液体成分及び凝集剤の液体成分)を吸収することができる吸収剤も好適に使用することができる。
<ゴムラテックス及び吸収剤の回収>
吸収剤26を注入して液体成分を吸収させた後、タイヤ10の内部から、凝集剤40の注入により凝集して固化(ゲル化)したゴムラテックス及び凝集剤40の注入後に残留する液体成分を吸収した吸収剤26を回収する。回収方法は、第1実施形態の場合と同様の方法を採用することができる。すなわち、回収後のタイヤの処分に応じ、リム解きして回収するか、リム解き前又はリム解き後にタイヤ10を切断してタイヤ10内部のゴムラテックス及び吸収剤26を回収すればよい。
そして、回収の際、シーリング剤16中のラテックスはゲル状に固化しており、液体成分は吸収剤26に吸収されている。従って、リム解き作業時にシーリング剤16が飛散することを防ぐことができるとともに、凝集したゲル状のゴムラテックスと、吸収剤26に吸収された液体成分を分離して回収することができる。通常、液体成分を吸収した吸収剤26は膨潤するため、例えば、回収した吸収剤26と、ゲル化したゴムラテックス(ゴム粒子)のサイズが大きく異なる場合には、篩い分け等により分別回収するこができる。あるいは、ゴムラテックスと吸収剤26を遠心分離して分別してもよい。
回収したゴムラテックスは、例えば、不純物の除去、脱水、乾燥等を行った後、ゴム原料として再使用(リサイクル)したり、脱水、乾燥後に焼却、埋立て等することより処分することができる。
一方、吸収剤26は、廃棄処分としてもよいし、吸収剤26には基本的には液体成分のみ吸収されているため、乾燥して液体成分を蒸発させることで吸収剤26を再利用することもできる。
以上説明した本実施形態に係るシーリング剤16の回収方法では、シーリング剤16が注入されたタイヤ10の内部に凝集剤40を注入してシーリング剤16と混合し、シーリング剤16中からゴムラテックスを凝集させて固化(ゲル化)させる。次いで、吸収剤26を注入し、タイヤ10内部に残留する液体成分を吸収させる。これにより、使用済みのシーリング剤16をタイヤ10の内部で固体成分(ゴムラテックス)と液体成分とに効率的に分離することができ、しかも、タイヤ10をホイール12のリムから取り外す際にシーリング剤16が外部に飛散して作業者や作業施設等に付着することを防ぐことができる。さらに、シーリング剤16中のゴムラテックスと液体成分を分離回収することができるため、その後の処分を容易に行うことができる。
また、凝集剤40として飽和食塩水を用いれば、シーリング剤16から固液分離されたゴムラテックス及び液体成分が強酸性や強アルカリ性になるなど有害化することが殆どないため、回収したゴムラテックス及び吸収剤26に対する無害化等のための処理を簡単に行うことができる。また、飽和食塩水であれば価格も低廉であり、かつ保管及び管理についても特別の配慮をはらう必要がないため、シーリング剤16の回収コストを低く抑えることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例について説明するが、本発明がこれらの実施例によって限定されるものではない。
<実施例及び比較例>
リム組みタイヤ(タイヤ:225/40R18、リム:18インチ)にパンク修理用シーリング剤(SBRゴムラテックス30wt%)を500g注入し、タイヤバルブからバルブコアを抜き取った後、図1に示したとおり漏斗をバルブ注入口に差し込んで凝集剤/吸収剤を注入する。注入後、タイヤチェンジャー(QUSHIDA製TC−520)を用いてリム解きした時のシーリング剤漏洩の有無を評価した。
表1に使用した凝集剤及び吸収剤並びに評価結果を示す。
Figure 2009025188

以上、本発明に係るパンク修理用シーリング剤の回収方法について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、タイヤ内部に吸収剤や凝集剤を注入する手段は図示したものに限定されず、吸収剤又は凝集剤の形態等に応じて適宜選択することができる。

Claims (7)

  1. 液体成分にゴムラテックスを分散させたパンク修理用シーリング剤が注入された空気入りタイヤの内部に、該シーリング剤中の水分を吸収する吸収剤を注入する工程と、前記空気入りタイヤの内部から、固化したシーリング剤と、水分を吸収した吸収剤を回収する工程とを含むことを特徴とするパンク修理用シーリング剤の回収方法。
  2. 液体成分にゴムラテックスを分散させたパンク修理用シーリング剤が注入された空気入りタイヤの内部に、該シーリング剤中の前記ゴムラテックスを凝集させる凝集剤を注入する工程と、前記凝集剤が注入された空気入りタイヤの内部に残留する液体成分を吸収する吸収剤を注入する工程と、前記空気入りタイヤの内部から、前記凝集剤の注入により凝集して固化したゴムラテックス及び前記凝集剤の注入後に残留する液体成分を吸収した吸収剤を回収する工程とを含むことを特徴とするパンク修理用シーリング剤の回収方法。
  3. 前記吸収剤として、シリカゲル、炭酸カルシウム、ポリアミド、カルボキシメチルセルロース、及びポリアクリル酸塩のいずれかを注入することを特徴とする請求項1に記載のパンク修理用シーリング剤の回収方法。
  4. 前記吸収剤として、シリカゲル、炭酸カルシウム、ポリアミド、カルボキシメチルセルロース、及びポリアクリル酸塩のいずれかを注入することを特徴とする請求項2に記載のパンク修理用シーリング剤の回収方法。
  5. 前記凝集剤として、酸と塩基との反応化合物である塩及び水溶性有機溶剤の少なくとも一方を含む薬剤を注入することを特徴とする請求項2に記載のパンク修理用シーリング剤の回収方法。
  6. 前記凝集剤として、酸と塩基との反応化合物である塩及び水溶性有機溶剤の少なくとも一方を含む薬剤を注入することを特徴とする請求項3に記載のパンク修理用シーリング剤の回収方法。
  7. 前記凝集剤として、酸と塩基との反応化合物である塩及び水溶性有機溶剤の少なくとも一方を含む薬剤を注入することを特徴とする請求項4に記載のパンク修理用シーリング剤の回収方法。
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