JPWO2009022417A1 - 腹膜透析液 - Google Patents

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Abstract

頻回の腹膜透析治療によって腹膜劣化や腹膜硬化症を起こさせることなく、長期間にわたり慢性腎不全における残存腎機能の庇護および腎障害の進行抑制が可能で、糖尿病患者にも腹膜透析が可能な、安全で安定性の高い腹膜透析液を提供する。浸透圧物質としてタウリンを0.05〜3.5W/V%、トレハロースを0.1〜6.5W/V%を含有し、pHが6.5〜7.5に調整されている腹膜透析液である。

Description

本出願は、腹膜透析において用いられる腹膜透析液に関する。
腹膜透析は、腎機能を失った急性及び慢性腎不全患者の腹腔内に腹膜透析液を充分量注入して一定時間放置することにより、体液中の老廃物を腹膜を通して透析液中に排泄させる治療手段である。この治療手段を通じて種々の体液成分のバランスを調整することも併せて目的とされる。通常腹膜透析は、腹膜透析液と呼ばれる溶液を用いて行われる。
そのような溶液のひとつには、例えば、連続携帯式腹膜透析(CAPD)用の透析液が挙げられる。このような透析液は、一般的に、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム等の電解質成分のほかに体液に近似したpHを維持するため、アルカリ化剤として乳酸塩、炭酸水素塩等が含有されており、さらに透析液の限外透過を確保するために、体液より浸透圧を高く保つための浸透圧物質としてグルコースが配合されたものが開示されている(特許文献1)。
特開2000−51348号公報
しかしながら、特許文献1記載のグルコースを含有する腹膜透析液は、高濃度のグルコースの存在に起因する高血糖が生体や代謝に及ぼす影響が問題となってきている。特に、近年は糖尿病起因性の腎不全が著しく増加しているので、腹膜透析液にグルコースを使用することは、腎不全をさらに悪化させることが危惧されている。
また、グルコース溶液は、生理的条件に近い中性〜弱アルカリ性とする目的でpHを6.0〜7.5に調整した場合、高温による殺菌処理を経る際に一部のグルコース同士が重合したり、残存する微量物質と反応するなどして着色する。特に、微量のアミノ酸が存在するときには、Maillard反応による褐変反応が著しく起き、また腹膜細胞に障害性のあるグルコース分解物が生成されてしまう。
さらに、上記の中性ないし弱アルカリ性のpHでは、グルコースが分解して5−ヒドロキシメチルフルフラール(5−HMF)類、ギ酸、アルデヒド類等が増加し、経時的にpHが低下していくという問題点がある。これらの分解物は細胞毒性を有しており、また、アミロイドーシス、促進性動脈硬化症等の合併症の進展に関与している可能性がある。
上記の反応を抑制するため、腹膜透析液のpHを5.0程度に下げることが行われているが、この低pHで腹膜透析を実施中の患者は、常に高濃度グルコースの酸性溶液に曝されている。グルコースはそのカルボニル基によってアミノ酸、ペプチド、蛋白の遊離アミノ基、または膜のリン脂質とも反応するために、高濃度グルコース溶液の長期使用によって腹膜は障害を受けて腹膜劣化、さらには腹膜硬化症を発症することがある。
これらの問題を解決するために、グルコースにかわる浸透圧物質も提案されている。例えばトレハロースは、動物界にも広く分布し、体内で容易に代謝され、手術側の修復や癒着の防止に用いられている安定な二糖類である。特許文献2にはトレハロースを浸透圧物質とする腹膜透析液が開示されている。特許文献3には、浸透圧物質としてトレハロースおよび、エネルギー源としてグルコースも含む腹膜透析液が開示されている。
さらに、本発明者の一人は浸透圧物質としてタウリンを選択した腹膜透析液を開示している(特許文献4)。タウリンは非蛋白性のアミノ酸で、体液の浸透圧が変動する際に、細胞内の濃度を上げて抵抗し、細胞を保護することが見出されている。また負荷試験によって、ヒトに対する安全性は極めて高いとされている。また腹膜透析患者では合成阻害により血漿、筋肉内のタウリン濃度が低下しており、透析液を通じての補給が有効である。タウリンはこれら腹膜透析に適した作用の他、循環機能改善、脂質代謝改善、利尿作用等の副次的な効果も期待できる。
特開平7−323084号公報 特開2002−282354号公報 特開2005−531630号公報
しかしながら、特許文献2〜4の腹膜透析液も、従来主流となっているグルコース主体の腹膜透析液からの完全な代替となるには、いまだ完全とはいえない点を残している。特許文献3の腹膜透析液は、従来の腹膜透析液に用いられているグルコースと共にトレハロースを混合して用いているが、グルコースを使用していることにより、腹膜損傷や高血糖等の可能性といった問題点を依然として残している。
また、特許文献2、4の腹膜透析液はグルコースを含まないが、一種類の物質のみに浸透圧物質として全活性を担わせると、それら浸透圧物質を比較的高濃度で使用せねばならない。その場合、頻回の透析によって腹膜が脆弱化するなどの理由で透析液が急激に血中に流入した際、それらの高濃度の物質が固体の代謝を撹乱する可能性は否定できない。また、一種類の物質が全活性を担っている場合、他の不測の事態、万一の外界からの要因や、透析中の体内からの要因によって、pHの変化や含有物質の反応が起こり、それらが透析患者への危険に繋がる可能性については完全には否定しきれない。概して、グルコース以外の浸透圧物質を用いた腹膜透析液は、主に長期使用における生体的安全性の確認が充分ではないこともあり、いまだ充分には使用されるには至っていない。
腎不全患者に対して安全に用いることのできる腹膜透析液に対しては、グルコースを含むことによる数々の障害を与えず、浸透圧の設計をはじめとして腹膜透析に最適な特性をもち、腎不全患者の治療に充分な機能も与えることができ、さらに十二分な安全性を担保することが必須の課題となる。体内で安全性を保つに最も適した浸透圧やpHの条件に関しても充分に規定した上で、さらにそれを維持できる、すぐれた安定性が必要である。
そこで発明者らは、浸透圧物質としてタウリン、トレハロースを併用することで前記課題の解決をはかることを検討した。タウリン、およびトレハロースはいずれも、腹膜の脆弱化などの原因で一時的に血中濃度が上昇することがあっても、血中に存在する代謝活性によって安全を保つことができる。このとき、一方の物質を単独ですなわち高濃度で用いるのでなく、それぞれの濃度を低くすることができれば、代謝に与える衝撃が小さくなり、安全性が高まる。この両物質は浸透圧物質としては等価であるため、相加的に浸透圧に関与するが、代謝的には異なるために、それぞれを低濃度に維持することによって、安全性・安定性を相乗的に高めることができる。
本発明はこのような見地に立ち、グルコース以外の無害な天然素材を複数用いて浸透圧物質として含有させることにより、腹膜傷害性が少なく中性(pH6.5〜7.5)で、物理化学的にきわめて安定性に優れ、生体刺激性が殆ど無く、副作用が少ないのみならず治療目的である尿素、あるいは尿素由来の含窒素化合物を除去する血液浄化効果および除水効果が充分に満足される腹膜透析液を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本発明にかかる腹膜透析液は、次のような手段を採用する。
すなわち、本発明の腹膜透析液は、タウリン0.05〜3.5W/V%、およびトレハロース0.1〜6.5W/V%を含有し、pH6.5〜7.5であることを特徴とする。
また、本発明の腹膜透析液は、浸透圧物質をタウリン、トレハロースとし、浸透圧が細胞外液を基準として300〜680mOsm/Lであることを特徴とする。
また、本発明の腹膜透析液は、タウリン、トレハロース、アミノ酸類、ミネラル類、ビタミン類およびアルカリ化剤で構成されることを特徴とする。
また、本発明の腹膜透析液は、アミノ酸として、L−ヒスチジン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−バリン、L−チロシン、L−アルギニン、L−トリプトファン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラシン、L−トレオニン、L−グルタミン、L−グルタミン酸およびL−カルチニンから選択したアミノ酸を含有し、少なくともL−ヒスチジン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−バリン、L−チロシン、L−アルギニンの6種類を含有し、かつそれらアミノ酸の濃度の総和が0.4〜5.0重量%であることを特徴とする。
また、本発明の腹膜透析液は、ミネラル類として鉄イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、クロムイオン、セレンイオン、マンガンイオンのうち3種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明の腹膜透析液は、ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする。
また、本発明の腹膜透析液は、アルカリ化剤として、重炭酸塩を含有し、使用時のPHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする。
本発明は、以上説明したように構成されているので、以下に記載されたような効果を奏する。
すなわち、本発明の腹膜透析液によれば、両浸透圧物質の含有量の濃度をタウリン0.05〜3.5W/V%およびトレハロース0.1〜6.5W/V%の範囲内で、濃度比を調節しつつ混合することで、腹膜透析液に適した、すなわち透析に充分かつ水分喪失を引き起こさない程度の除水量が得られる範囲内において、浸透圧を任意に調整することができる。また、この範囲の濃度比の両物質の混合による腹膜透析液は、各々の物質による浸透圧効果を姐加的に果たしつつ、異なる機作による組織、細胞の保護・修復作用によって相乗的に腹膜組織を保護・保全して、障害の発生を抑止することができる。また一種類の物質のみに浸透圧物質として全活性を荷わせることによる万一の障碍に対しても、より安定で安全な浸透圧が担保される。
さらに、浸透圧物質としてグルコースを添加せず、グルコースの化学反応を抑制するためにpHを酸性とする必要がないため、生理条件に近いpH6.5〜7.5に設定されているので、透析患者に酸性溶液によるショックを与えることがない。また、グルコースの化学反応物による障害や、血糖値の上昇を起こすことはない。これにより腹膜透析をより安全に長期間実施することができる。
また、本発明の腹膜透析液によれば、浸透圧の最低限度値が300mOsm/Lに設定されたことで、従来技術の透析液における範囲設定以上の安全性を提供する。最高限度値は除水が急速にならない限度として680mOsm/Lに設定され、この浸透圧の範囲内により、腹膜透析に至適の安全な除水速度が得られる。
また、本発明の腹膜透析液によれば、透析液にはアミノ酸類、ミネラル類、ビタミン類のすべて、もしくは一部を添加することで、透析を通じて栄養補給を行うことができ、透析による栄養、代謝障碍から患者を救済することができる。特に、グルコースを浸透圧物質として使用しないため、グルコースのカルボニル基による各種のアミノ酸、ペプチド類、各種の蛋白質(血球膜を一例とする各種の膜蛋白)との結合を危惧する必要がなく、またアルカリ化剤によるpHの安定性によって、浸透圧物質とこれら添加栄養素が相互に反応せず安定に維持される。
また、本発明の腹膜透析液によれば、両浸透圧物質はいずれもアミノ酸と反応しないため、栄養補給のためにアミノ酸を添加することが可能となる。本腹膜透析液に補強すべきアミノ酸のプロファイルは、必須アミノ酸を中心としたアミノ酸類を単にタンパク栄養の補全、補強の目的で添加するだけに止まらず、更に進んで腎不全という臓器の機能不全の結果引き起こされるアミノ酸代謝の偏倚にも対応する。分岐鎖アミノ酸であるロイシン、イソロイシン、バリンは筋肉の構成要素で腎不全における低蛋白食にも起因する筋力損耗を補い、ヒスチジンは筋蛋白へと合成されると共に血色素の成分でもあるため貧血状態に好適である。腎不全で合成が低下しているアルギニンは、免疫活性の維持に重要で、窒素代謝に不可欠であり血管拡張作用、インシュリン分泌刺激作用をもつ。神経伝達物質の前駆体であるチロシンは中枢系の作動を補う。腹膜透析液に適量なアミノ酸を添加することによって、透析を実施すると同時に、同じ透析液によって代謝の改善をはかり、ネフロン機能の維持、保存をめざすように積極的な療法を施行できることになるので、腎不全の透析療法において新次元を画する効果を発揮することができる。このように栄養の補給のみならず、その治療の用途に応じた特有の機能を発揮させるために腹膜透析液にアミノ酸を添加して強化した前例は見られない。
また、本発明の腹膜透析液によれば、本発明による腹膜透析液には、カルシウム、マグネシウム、鉄の他に、銅、亜鉛、マンガン、クロム、セレンなど必須微量ミネラル類も添加することができる。ミネラル類は、腹膜透析療法実施によって透析液中に無選択的に排出・除去され、そのために透析受療患者に栄養不足による付加を増大し、全身の疲弊を亢進させる恐れがある。本請求項の鉄イオン、銅イオンは透析患者に頻発する鉄イオン、銅イオン欠乏性の貧血に対処するものであり、カルシウムイオンは骨粗鬆症の発生を予防するため添加する。マグネシウムイオンは生体膜保全、エネルギー代謝または筋運動正常化に、亜鉛イオンは皮膚炎の発生を防ぎ、免疫保全の目的で、クロムイオンは末梢神経の障碍を防ぎ、耐糖能の低下を防ぐために添加する。セレンは心筋症の発生、下股筋肉痛の発生を抑制する作用を有するものである。これらの必須微量ミネラルが添加された腹膜透析液は未だ存在しない。
また、本発明の腹膜透析液によれば、透析液のpHを中性にする、またグルコースを除くなどの透析液組成によって、ビタミン類の添加が可能となり、食事制限に由来するビタミン欠乏症から透析患者を保護することができる。とくにビタミンB6誘導体の添加が可能になるので、グルコースに由来するGDP(Glucose Degradation Products)、AGE(Advanced Glycation End-products )はじめ各種有害物質を消去でき、腹膜硬化症の危険を低減させることが期待される。在来の腹膜透析液では、ビタミン類の添加は顧慮されていない。
また、本発明の腹膜透析液によれば、アルカリ化剤の重炭酸塩によってpHが生理的条件に近い中性で安定に維持される。本発明の請求項1〜6に係る腹膜透析液の構成成分は、溶解する際にpHを低くして安定性を保証する必要がなく、中性域に調整することができ且つ安定であり、極端に生理的条件の範囲を逸脱する惧れは少ないが、pHを調整するアルカリ化剤を予め含有させておくことで、使用中の不測の要因においても更に安全なpH域に保たれる。そして、アルカリ化剤には特に生体内で血液のpHの緩衝剤として作用している重炭酸塩を選択することで、透析液が生体内により近い系となる。
以下、本発明を詳細に説明する。
トレハロースには異性体としてα,β−トレハロース、β,β−トレハロースが存在するが、本発明では浸透圧物質としては、天然型であるα,α−トレハロースを利用する。タウリン、トレハロースは、両浸透圧物質は、相互に反応することがないので、腹膜透析液として設計される任意の濃度で、また任意の濃度比で混合することができる。なお、上記トレハロースは2糖類に属するために、浸透圧物質としてはグルコースなど単糖の2倍の濃度が必要である。
両浸透圧物質の含有量は、タウリン類0.05〜3.5W/V%、トレハロース0.1〜6.5W/V%である。これ以上の濃度を用いると、除水量は過剰となって、水分喪失に伴う諸症状を発現する恐れがある。また過剰な除水は、慢性的には浸透圧ストレスによる腹膜硬化の原因となる可能性がある。透析効果が充分で除水が過剰でない浸透圧が得られる濃度として、より好ましくはタウリン類0.1〜3.0W/V%、トレハロース0.2〜6.0W/V%であり、適切な除水量を得るために特に好ましいのは、タウリン0.3〜2.5W/V%、トレハロース0.6〜5.0W/V%の範囲である。
腹膜透析液の浸透圧は、調節は主として浸透圧物質タウリン、およびトレハロースの濃度によって、また両物質の濃度比を調節することによって行われる。他のすべての溶質による浸透圧への寄与を差し引いたのち、タウリン、トレハロース両浸透圧物質によって透析液浸透圧を定めることができるが、両物質の混合比(モル濃度比)は10:1〜1:10とすることができる。より好ましくは、等モル濃度比付近に保つように両物質の濃度を決める。
浸透圧は、すべての成分を添加した最終的な値が300〜680mOsm/Lの範囲である必要がある。浸透圧が300mOsm/L未満であると、浸透圧が低すぎるために、除水量が必要量に達し難く、また、680mOsm/L以上の濃度の浸透圧物質混合液を用いるときには、除水量は過剰となって、水分喪失に伴う諸症状を発現する恐れがある。より好ましくは、充分な除水量を得られるように320mOsm/L以上、また650mOsm/L未満とすることで、急性的には生理的な衝撃を伴うような急速な除水を避け、慢性的には浸透圧ストレスによる腹膜硬化作用を防ぐことにつながる。特に好ましくは、緩除な除水を維持できる330〜530mOsm/Lである。
透析液に添加されるアミノ酸は、L―ヒスチジン、L―イソロイシン、L−ロイシン、L−バリン、L―チロシン、L−アルギニン、L−トリプトファン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−トレオニン、L−グルタミン、L−グルタミン酸、L−プロリンおよびL−カルニチンから選択される。特に望ましいアミノ酸と濃度として、L−ヒスチジン0.02〜0.13W/V%、L−イソロイシン0.085〜0.50W/V%、L−ロイシン0.07〜0.8W/V%、L−バリン0.05〜0.5W/V%、L−チロシン0.02〜0.15W/V%、L−アルギニン0.025〜0.6W/V%、L−トリプトファン0.02〜0.20W/V%、L−メチオニン0.02〜0.3W/V%、L−カルニチン0.05〜0.5W/V%のうち6種以上を含有することが望ましい。各アミノ酸の濃度は、透析療法を実施している患者のアミノグラムを正常域に戻すために好ましい濃度を示している。この濃度を著しく超えた場合には、アシドーシスを起こす危険性が増えてくることに留意する必要がある。添加すべきアミノ酸濃度は、種々検討の結果、アミノ酸総量として0.4〜5.0W/V%、より好ましくは代謝性アシドーシスの惧れをより減らすために0.7〜3.0W/V%とされる。
ミネラル類としては、各々1回に使用する透析液について各々、鉄イオン(0.1〜3mg)、銅イオン(0.1〜0.7mg)、クロムイオン(0.1〜50μg)、マンガンイオン(0.1〜0.5mg)、セレンイオン(0.1〜20μg)、カルシウムイオン(1.0〜10.0mg)、マグネシウムイオン(0.2〜4.0mg)、亜鉛イオン(0.2〜2.0mg)が含有されていることが好ましい。腹膜透析法によって血液中の水溶性必須微量ミネラル類が排液と共に失われるが、透析液に添加して補充すべき夫々の金属類の量は、「日本人の栄養所要量(6訂)」に準ずる。
ビタミン類は、他の栄養素同様、腹膜透析療法によって除水とともに喪失するものを補う。ことに、ビタミンB6の誘導体は抗酸化作用を増強するために有用とされる。ビタミン類の種類と添加量は、一回に使用する透析液について各々、ビタミンA(100〜2000I.U.)、ビタミンD3(10〜200I.U.)、ビタミンE(0.5〜10mg)、ビタミンB1(0.2〜5.0mg)、ビタミンB2(0.5〜5mg)、ナイアシン(2〜10mg)、ビタミンB6およびその誘導体であるピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、ピリドキサール燐酸のうちいずれか1種または2種以上をそれぞれ(0.2〜10mg)、葉酸(50〜200μg)、ビタミンB12(1.0〜5.0μg)、パントテン酸(0.5〜5mg)、ビタミンCまたはアスコルビン酸−2−グルコシド(20〜100mg)のうち6種以上を含有することが望ましい。これに示した量は、「日本人の栄養所要量(6訂)」に準ずる量であって、腹膜透析によって失われる量、および質を補充するに足りるものである。
腹膜透析液のpHは、6.5〜7.5の範囲に設定維持する。アルカリ化剤としては、本発明では生体内での血液緩衝材である炭酸水素塩を用いるが、乳酸塩、クエン酸塩も用いることが可能である。電解質としては、一般的に腹膜透析液に使用されているナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、塩素イオン等が用いられ、電解質成分としては、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、硫酸亜鉛等として含有させることが望ましい。なお、このpH域に設定することで浸透圧物質のタウリン、トレハロースは安定に維持され、透析液の他の成分、ないし、腹腔内組成物、あるいは腹膜細胞と反応することはない。
腹膜透析液の各成分の配合量は、次のような濃度範囲にあることが好ましい。
ナトリウムイオン 50〜150mEq/L
カリウムイオン 0〜3.0mEq/L
塩素イオン 50〜140mEq/L
アルカリ化剤 2.0〜45mEq/L
トレハロース、タウリン類の合計 0.6〜9.0W/V%
アミノ酸類の合計 0.4〜5.0W/V%
これらの腹膜透析液は、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、エチレン酢酸ビニル共重合体、ナイロン等、またこれらの複合素材等のプラスチック容器に収容される。本発明において、トレハロースとタウリン類の混合物をグルコースに代わる浸透圧物質として含有させることにより、安定な腹膜傷害性のない中性腹膜透析液を一室容器に収容することが可能になるが、必要に応じて二室以上の製剤とすることは防げない。
また、滅菌は一般的に行われている108℃、60分間の通常の加熱滅菌条件でよいが、耐熱性容器を用いるならばall killの滅菌を行うこともできる。また無菌濾過滅菌、UV、またはγ線等の 放射線照射による滅菌を行ってもよい。本発明では、CAPD透析液をガスバリア性の無いプラスチック容器に収容し、その容器を必要に応じて、ガスバリア性包材で包装してもよいし、あるいは、ガスバリア性プラスチック容器を用いることもできる。なお、ガスバリア性とは、酸素、窒素、二酸化炭素、水蒸気等のガスを透過しないか透過しにくい性質をもつ材料のことである。ガスバリア性プラスチックとは、例えば、エチレン・ビニルアルコール共重合体、ポリ塩化ビニリチン、ガスバリア性ナイロン、その他のポリマーであって適当な重合度を選ぶことによって至適素材とすることができる。これらの樹脂をラミネートまたはコートしたプラスチック、あるいはアルミニウム、酸化アルミニウム、酸化ケイ素等でラミネートしてもよい。透明・不透明を問わない。
外包装材として、ガスバリア性包材で使用する場合、腹膜透析液を収容した容器と外包材の空間部に窒素ガス、炭酸ガス等の不活性ガスを単一または適宜な濃度に混和して充填してもよいし、脱気包装してもよい。
以下に実施例をあげて、本発明をさらに詳細に説明する。但し、本発明の範囲はこれらの例のみに限定されるものではない。
実施例1:(加熱滅菌に対する安定性)
塩化ナトリウム107.8g、塩化カルシウム二水和物5.14g、塩化マグネシウム六水和物、1.016g、酸性炭酸ナトリウム5.4gおよびL−ヒスチジン5.6g、L−トリプトファン3.8g、L−イソロイシン15.0g、L−ロイシン12.4g、L−バリン9.4g、L−チロジン4.3g、L−アルギニン9.4gを適量の注射用蒸留水に溶解して、水酸化ナトリウムでpH7に調整し、水を加えて20Lとした。これを基本液とする。但し、本実施例ではビタミン類を添加しない液を基本液とした。試験液TT−1、TT−2、TT−3、TT−4、およびGluc.は表1の下欄に示した。
Figure 2009022417
第1表の結果が示すとおり、試験液TT−1〜TT−4の外観、pH、浸透圧は、高圧蒸気滅菌後および60℃で2週間保存後においても変化は少なく、安定であることが示された。一方グルコースを含有する比較液は高圧蒸気滅菌後に褐変反応が著しく、pHが低下する。2週間保存後には褐色は増強し、pHはさらに低下の傾向を示した。
実施例2:(濃度/除水量の関係)
塩化ナトリウム(5.38g)、炭酸水素ナトリウム(2.52g)、塩化マグネシウム六水和物(34mg)、塩化カルシウム二水和物(370mg)、硫酸亜鉛七水和物(86mg)を蒸留水に溶かして、PH7.2に調整して、1Lに蒸留水を加えて液量を調整する。この液を基本液とする。
基本液1Lに、L−アルギニン2.0g、L−ヒスチジン0.5g、L−ロイシン3.0g、L−イソロイシン2.0g、L−バリン2.0g、L−チロジン0.5gを加え、それにタウリン、トレハロースを加えた液をTTA−3〜TTA−6とし、対照液は、基本液にグルコースを溶解してGLU−1、GLU−2、GLU−3とする。TTA−1、TTA−2液のアミノ酸濃度はTTA−3〜6の1/2とした。
これらの液の30mlをSD系雄性ラットの腹腔内にそれぞれ注入し、計量した腹腔内液量と、投与した液量(30ml)との差を除水量とした。
この結果を表2に示す。
Figure 2009022417
実施例2で示すように、タウリン、トレハロースおよび6種のアミノ酸の混合物を浸透圧物質とする腹膜透析液は、グルコースを浸透圧物質とする液と同様に濃度依存的な浸透圧が得られ、濃度調節によって良好な除水効果が得られる。
実施例3:(腹膜傷害作用)
腹膜が頻回にわたる腹腔内への腹膜透析液の注入、保留、排液の繰り返しにもかかわらず、傷害を受けず、長期間にわたり排水機能を正常に維持できることが腹膜透析液の具備すべき基本的な要件である。
腹膜傷害作用を比較検討するために、下記の実験条件を設定する。即ちラット腹腔内に被験腹膜透析液を一定量注入(30ml)し、一定時間(4時間)保留したのち、全量を排液する。続いて新たな同一の被験腹膜透析液を同量腹腔内に注入して4時間保留したのち全量を排液する。この作業を1日3回行い、7日間にわたり継続する。
腹膜が傷害されたとき、傷害の程度に応じて、腹膜の排水能力が低下するので、試験8日目に一定濃度のキシリトールを含有する検定用液(30ml)を腹腔内に注入し、一定期間(4時間)の後に全量を排出して、排液の液量およびキシリトール濃度を測定するならば、被験腹膜透析液の腹膜傷害作用が検定できる。
被験腹膜透析液として、本発明による腹膜透析液TTA−3液(実施例2参照)を用い、比較液としてグルコース2.27%を含有する市販の腹膜透析液を用いる。
雄性SD系ラット(体重250〜300g)各5匹を用い、被験腹膜透析液30mlおよび同量の比較腹膜透析液を7日間に亘り、1日3回、注入と排出を繰り返したのち、8日目に検定用1.9W/V%キシリトール液(和光純薬特級キシリトール)を30ml腹腔内に注射する。注入直後に試料採取し、また4時間留置後に試料再採取してキシリトール濃度を測定したのち全液量を排出して液量を測定する。
注入直後のキシリトール量をD0、4時間留置後の量をD4とするとき、D4/D0の比が小さい程キシリトールが腹膜外に多く拡散することを示し、腹膜障害が著しいことを示す。
Figure 2009022417
表3に示すように、本発明によるTTA−3のD4/D0キシリトール量比は、市販透析液(グルコース2.27%含有)に比して有意に高値を示す。(P<0.001)
即ち、TTA−3腹膜透析液を頻回に腹腔内に注入・排出を繰り返しても、腹膜を介して腹腔外に流出して血管に流入する量は、グルコース含有腹膜透析液を用いたときよりも有意に少なく、腹膜への傷害が少ないことを示す。
本発明の腹膜透析液は、物理化学的にきわめて安定性に優れ、生体刺激性が殆ど無く、腹膜劣化を伴わず、副作用が少ないのみならず、治療目的である尿素、あるいは尿素由来の含窒素化合物を除去する血液浄化効果および除水効果が得られるため、腎不全患者の透析治療を長期間継続して安全に行うことができる。
また、本発明の腹膜透析液は、浸透圧物質をタウリンおよびトレハロースとし、浸透圧が細胞外液を基準として300〜680mOsm/Lであることを特徴とする。

Claims (33)

  1. タウリン0.05〜3.5W/V%、およびトレハロース0.1〜6.5W/V%を含有し、pH6.5〜7.5であることを特徴とする腹膜透析液。
  2. 浸透圧物質をタウリン、トレハロースとし、浸透圧が細胞外液を基準として300〜680mOsm/Lであることを特徴とする腹膜透析液。
  3. アミノ酸、ミネラル類、ビタミン類を含有することを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の腹膜透析液。
  4. L―ヒスチジン、L―イソロイシン、L−ロイシン、L−バリン、L―チロシン、L−アルギニン、L−トリプトファン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−トレオニン、L−グルタミン、L−グルタミン酸、L−プロリンおよびL−カルニチンから選択されたアミノ酸を含有し、少なくともL−ヒスチジン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−バリン、L−チロシン、L−アルギニンの6種類を含有し、且つそれらアミノ酸の濃度の総和が0.4〜5.0W/V%であることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の腹膜透析液。
  5. L―ヒスチジン、L―イソロイシン、L−ロイシン、L−バリン、L―チロシン、L−アルギニン、L−トリプトファン、L−リジン、L−メチオニン、L−フェニルアラニン、L−トレオニン、L−グルタミン、L−グルタミン酸、L−プロリンおよびL−カルニチンから選択されたアミノ酸を含有し、少なくともL−ヒスチジン、L−イソロイシン、L−ロイシン、L−バリン、L−チロシン、L−アルギニンの6種類を含有し、且つそれらアミノ酸の濃度の総和が0.4〜5.0W/V%であることを特徴とする請求の範囲3に記載の腹膜透析液。
  6. ミネラル類として、鉄イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、クロムイオン、セレンイオン、マンガンイオンのうち3種類以上を含有することを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の腹膜透析液。
  7. ミネラル類として、鉄イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、クロムイオン、セレンイオン、マンガンイオンのうち3種類以上を含有することを特徴とする請求の範囲3に記載の腹膜透析液。
  8. ミネラル類として、鉄イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、クロムイオン、セレンイオン、マンガンイオンのうち3種類以上を含有することを特徴とする請求の範囲4に記載の腹膜透析液。
  9. ミネラル類として、鉄イオン、銅イオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオン、亜鉛イオン、クロムイオン、セレンイオン、マンガンイオンのうち3種類以上を含有することを特徴とする請求の範囲5に記載の腹膜透析液。
  10. ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種を含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の腹膜透析液。
  11. ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種を含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする請求の範囲3に記載の腹膜透析液。
  12. ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種を含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする請求の範囲4に記載の腹膜透析液。
  13. ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種を含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする請求の範囲5に記載の腹膜透析液。
  14. ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種を含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする請求の範囲6に記載の腹膜透析液。
  15. ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種を含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする請求の範囲7に記載の腹膜透析液。
  16. ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種を含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする請求の範囲8に記載の腹膜透析液。
  17. ビタミン類として、ビタミンA、ビタミンD3、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、ナイアシン、ビタミンB6およびその誘導体、葉酸、ビタミンB12、パントテン酸、ビタミンCまたはその誘導体などのうち少なくとも4種を含有し、その総和が10〜40mgであることを特徴とする請求の範囲9に記載の腹膜透析液。
  18. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲1又は2に記載の腹膜透析液。
  19. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲3に記載の腹膜透析液。
  20. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲4に記載の腹膜透析液。
  21. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲5に記載の腹膜透析液。
  22. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲6に記載の腹膜透析液。
  23. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲7に記載の腹膜透析液。
  24. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲8に記載の腹膜透析液。
  25. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲9に記載の腹膜透析液。
  26. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲10に記載の腹膜透析液。
  27. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲11に記載の腹膜透析液。
  28. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲12に記載の腹膜透析液。
  29. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲13に記載の腹膜透析液。
  30. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲14に記載の腹膜透析液。
  31. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲15に記載の腹膜透析液。
  32. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲16に記載の腹膜透析液。
  33. アルカリ化剤として重炭酸塩を含有し、使用時のpHが6.5〜7.5に調整されていることを特徴とする請求の範囲17に記載の腹膜透析液。
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