JPWO2008139594A1 - 無線通信のヘッダ圧縮制御方法並びに無線基地局及び送信装置 - Google Patents

無線通信のヘッダ圧縮制御方法並びに無線基地局及び送信装置 Download PDF

Info

Publication number
JPWO2008139594A1
JPWO2008139594A1 JP2009513931A JP2009513931A JPWO2008139594A1 JP WO2008139594 A1 JPWO2008139594 A1 JP WO2008139594A1 JP 2009513931 A JP2009513931 A JP 2009513931A JP 2009513931 A JP2009513931 A JP 2009513931A JP WO2008139594 A1 JPWO2008139594 A1 JP WO2008139594A1
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
data
missing
header compression
notification
uncompressed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2009513931A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4930587B2 (ja
Inventor
充 中辻
充 中辻
伸也 畠山
伸也 畠山
泰 宮川
泰 宮川
秀行 堤
秀行 堤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Publication of JPWO2008139594A1 publication Critical patent/JPWO2008139594A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4930587B2 publication Critical patent/JP4930587B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04WWIRELESS COMMUNICATION NETWORKS
    • H04W28/00Network traffic management; Network resource management
    • H04W28/02Traffic management, e.g. flow control or congestion control
    • H04W28/06Optimizing the usage of the radio link, e.g. header compression, information sizing, discarding information

Abstract

無線端末で非圧縮データを正しく受信できない場合の無線リソースの浪費を抑制できるようにする。そのため、本発明では、無線基地局(30)は、送信装置(20)からの受信データにおける欠落を検出した場合に、送信装置(20)に欠落通知を行ない、送信装置(20)は、前記欠落通知を受けると、無線端末(40)宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する。

Description

本発明は、無線通信のヘッダ圧縮制御方法並びに無線基地局及び送信装置に関する。本発明は、例えば、パケットデータを送受信するモバイル通信に用いると好適である。
S3G(Super 3G)は、第3世代(3G)セルラーシステムの飛躍的性能向上を目指し、現在標準化団体3GPPでLTE(Long Term Evolution)として国際標準化が進められているもので、高速伝送をモバイル通信で実現し、高速映像配信など高度なサービス環境を提供するとともに、効率的な周波数利用を図るシステムとして期待されている。
図10に、S3Gシステムの構成例を示す。
無線基地局(E-UTRAN Node-B、略してeNB)は、S3Gよりも前の世代の無線基地局(Node-B)の機能と無線基地局制御装置(RNC:Radio Network Controller)の機能とを兼ね備えている。
アクセスゲートウェイ(aGW)は、複数のeNBを管理、制御し、携帯端末(UE:User Equipment)とIASA(Inter Access System Anchor)との間のメッセージの送受信を行なう。IASAは、ルータ的な機能を備え、IMS(IP Multimedia Subsystem)と接続する。また、加入者プロファイルを保存するHSS(Home Subscriber Server)とも接続する。
本システムでは、音声通信を含めた従来の3Gまでの既存の回線交換型モバイルシステムから、全IP(ALL-IP)化されたモバイルシステムとなるため、音声通信に関してもVoIPを適用することにより、データ通信と同様にパケットによる通信を行なうこととなる。
図11に、S3Gシステムにおけるリアルタイムデータ(音声呼など)をIP化する際のプロトコルスタックを示す。また、次表1に各プロトコルの機能概要を示す。
Figure 2008139594
リアルタイムデータの伝送は、RTP/UDP/IPヘッダで実現される。
RTP/UDP/IPヘッダは、音声データに対してオーバヘッドが大きいため、そのままヘッダを付与して通信した場合には効率が悪い。また、無線区間は有線区間に比べて回線品質が劣り、かつ、帯域幅が小さいため、有線区間以上にヘッダ圧縮が必要とされる。
このため、aGWとUEとの間にてPDCPプロトコルを適用し、RTP/UDP/IPヘッダのヘッダ圧縮(ROHC:RObust Header Compression)が行なわれる。これにより、伝送(無線)帯域の利用効率を上げることができる。
PDCPプロトコルで行なわれるROHCの圧縮状態には、圧縮レベルに応じて次表2に示すIR、FO、SOの3状態がある。
Figure 2008139594
また、ROHCには次表3に示す3つの転送モード(Uモード,Oモード,Rモード)が定義されており、通信中にそれぞれのモードへの遷移が可能となっている。
Figure 2008139594
これらの3つの転送モードは、それぞれ、前記の表2に示した3つの圧縮状態(IR,FO,SO)をそれぞれ保有する(図12参照)。
特表2004−533792号公報 特表2004−502361号公報 特表2005−522944号公報 3GPP(TM) TS25.321 3GPP(TM) TS25.322 3GPP(TM) TS25.323 RFC3095
前記の各転送モード及びヘッダ圧縮状態は、システム及びサービスに合わせて選択的に適用することが望ましい。例えば、モバイルシステムにおける音声通信の場合、無線帯域は有限であることから利用効率の向上が必須であり、極力無駄なデータの送信を行なわないことが必要となる。
その場合、例えばUモードにおいて“optimistic approach”により同一データを複数送信することは利用効率の低下に繋がるため極力避けるべきであり、IR状態やFO状態にて送信するヘッダ情報も極力少なくする必要があるため、下位状態から上位状態(IRからFO、又は、FOからSO、又は、IRからSO)への状態遷移は即座に行ない、逆に、上位状態から下位状態(SOからFO、又は、FOからIR、又は、SOからIR)への状態遷移のためのタイマ値は長くすることが望ましい。
また、OモードやRモードの場合は、UEからの応答が必要となるため、上り帯域を圧迫することとなる。さらに、UEからaGWへの通知となるため、ラウンドトリップタイムが大きく、リアルタイムな音声通信に対して有効に機能しない可能性もある。例えば、UE400での受信エラーをaGW(ROHCコンプレッサ)に通知する場合、当該通知のaGWへの到達遅延に応じて、圧縮状態の状態遷移の切り替えが遅延するため、無駄な下り無線伝送が行なわれてしまう可能性もある。
(ROHC適用例)
そこで、モバイルシステムにおける音声通信へROHC処理を適用する場合は、使用するモードはUEからaGWに対するフィードバックを行なわないUモードのみで、ROHC処理の状態遷移は、図13に示すように、IR状態とSO状態との間の状態遷移のみとすることが考えられる。
即ち、IR状態からSO状態(上位状態)への遷移は、例えば、ヘッダ圧縮しないデータ(以下、非圧縮データという)を1パケット送信することにより実行することとする。また、SO状態からIR状態(下位状態)への遷移は、例えば、タイマ値(100ms)の満了により実行することとする。
また、図14に、IP/UDP/RTPのヘッダフォーマット例を示す。この図14に示すように、IR状態では、全ヘッダ(40〜100バイト)がそのまま送信され、SO状態では、RTPヘッダ内のシーケンス番号(SN:2バイト)のみが送信されることとする。
さらに、図15に、本適用例における音声パケットの伝送イメージ(aGWからUEへの方向)を示す。この図15では、音声パケットは、一定間隔(20ms)で送信され、その中で非圧縮データは100msごとに送信される様子を示している。
また、図16及び図17に、各ノードの機能ブロックにて処理された後のパケットフォーマット例を示す。図16は非圧縮時、図17は圧縮時のフォーマット例をそれぞれ示している。
いずれの場合も、aGWのPDCP処理部にて暗号化のための秘匿処理(ciphering)がPDCP〜AMRフィールドに対して施され、UEにて秘匿解除(di-ciphering)される。eNBにてRLC処理される際に、パケットサイズがRLC−PDU長を超える場合は複数のRLCパケット(RLC−PDU)に分割され、当該分割に伴って空きができた場合にはパディングデータが挿入される。図16に示す例では、非圧縮時に音声パケットが3つのRLC−PDUに分割される様子を示している。また、図17に示す圧縮時の例では、音声パケットは分割されずに1パケットにて送信される様子を示している。
図18に、上述したモバイルシステムにおける音声通信にROHC処理を適用した場合のシステム構成例を示す。また、図19に、当該システムにおける処理シーケンス図を示す。ただし、図19に示す処理シーケンスは、下り方向(NWからUEへの方向)の通信についてのみ記載している。
図18に示すシステムは、例えば、図10に示したIASA等に相当する、上位ネットワーク(NW)を構成する上位NW装置100(以下、NW100とも表記する)と、aGW200と、eNB300と、UE400とをそなえて構成されている。
また、aGW200は、上位装置インタフェース(IF)201,PDCP処理部202,S1−FP送信処理部203及びS1−FP受信処理部204をそなえて構成され、eNB300は、S1−FP受信処理部301,S1−FP送信処理部302,RLC処理部303,MAC処理部304及び無線終端部(物理レイヤ(PHY)処理部)305をそなえて構成されている。なお、以下において、MAC処理部とPHY処理部とをMAC/PHY処理部と総称することがある。
さらに、aGW200のPDCP処理部202には、ROHC制御部221,ROHC圧縮部(ROHCコンプレッサ)222,秘匿(暗号化)処理部223,秘匿解除(復号化)処理部224及びROHC復元部(ROHCデコンプレッサ)225が設けられ、eNB300のRLC処理部303には、PDCP−SDU分割(RLC−PDU生成)部331及びPDCP−SDU組立生成(RLC終端処理)部332が設けられている。
また、UE400は、下り方向の機能に着目すると、例えば図18中に示すように、MAC/PHY処理部401と、RLC処理部402と、PDCP処理部403とをそなえて構成されている。
このような構成を有するシステムにおいて、まず、音声データの下り方向(NW100からUE400への方向)の処理(図19に示す処理シーケンス)に関して説明すると、aGW200では、上位装置インタフェース201を経由して上位ネットワーク側から受信された音声データ(AMR/RTP/UDP/IPのパケットデータ)がPDCP処理部202に入力され、ROHC圧縮部222にてPDPCプロトコル処理(ROHC処理)を施された後、秘匿処理部223にて秘匿(暗号化)処理されて、S1−FP送信処理部203に転送される。
S1−FP送信処理部203では、PDCP処理部202(秘匿処理部223)から受信したパケットをaGW200とeNB300との装置間IFのプロトコル(S1−FP)に変換(S1−FPヘッダの付与等)した上で、eNB300へ送信する。
eNB300では、aGW200(S1−FP送信処理部203)から送信されてくる前記パケット(S1−FPパケット)がS1−FP受信処理部301にて受信され、S1−FPヘッダの終端処理等を施された上で、RLC処理部303に転送される。
RLC処理部303では、PDCP−SDU分割(RLC−PDU生成)部331にて、S1−FP受信処理部301から転送されてきた受信パケット(PDCPパケット)からRLCレイヤのデータ(RLC−PDU)を生成する。即ち、必要に応じて受信PDCPパケットのSDU(PDCP−SDU)を分割してRLCパケット(RLC−PDU)を生成し、MAC処理部304に転送する。
MAC処理部304では、RLC処理部303から転送されてきたRLCパケット(RLC−PDU)についてMACレイヤにおいて所要のMAC処理を施した上で無線終端部(PHY処理部)305へ転送し、無線終端部305では、このようにMAC処理を施されたデータから送信無線信号を生成してUE400へ送信する。
UE400では、eNB300から受信した無線信号について、物理レイヤ及びMACレイヤにおける所要の処理(終端処理)をMAC/PHY処理部401にて施した後、RLC終端処理をRLC処理部402にて施し、さらに、秘匿解除処理、PDCP終端(圧縮解凍処理等)をPDCP処理部403にて施して、音声データ(AMR/RTP/UDP/IPのパケットデータ)を復元する。
一方、上り方向の音声データについては上記とは逆の処理となる。即ち、UE400において、送信すべき音声データは、PDCP、秘匿(暗号化)、MAC/PHYの各プロトコルでの所要の処理を施されて、無線信号によりeNB300に送信され、eNB300では、UE400からの受信信号について、無線終端部305及びMAC処理部304により、物理レイヤ及びMACレイヤでの所要の処理を施された後、RLC処理部303のPDCP−SDU組立生成(RLC終端処理)部332に転送され、そこでPDCPパケット(PDCP−SDU)が生成される。当該PDCPパケットは、S1−FP送信処理部302にて、前記装置間IFのプロトコル(S1−FP)に変換された上で、aGW200に送信される。
aGW200では、eNB300から送信されてくる上りデータ(S1−FPパケット)がS1−FP受信処理部204にて受信され、装置内IF(PDCP)のプロトコルに変換された上で、PDCP処理部202に転送され、当該PDCP処理部202の秘匿解除処理部224及びROHC復元部225を通じて、秘匿解除処理及びROHC復元処理を施されて、上位装置IF201経由でNW100へ送信される。
以上のように、PDCPにてROHCによるヘッダ圧縮を行なうと、効率的に伝送路を使用できる反面、例えば図20に模式的に示すように、eNB300などの中間ノードにおいて何らかの要因で非圧縮データの欠落が発生した場合、UE400側で次の非圧縮データを受信できるまでの一定時間、データを復元できない(その間、無音状態となる)という課題がある。
これは、ROHCのヘッダ圧縮アルゴリズム上、データが欠落した場合、特に非圧縮データが欠落した場合、UE(ROHCのデコンプレッサ)側で、次に非圧縮データが受信されるまで、ヘッダ圧縮されたデータ(圧縮データ)のヘッダ解凍ができないためである。
例えば、eNB300のRLC処理部303では、音声データのようなリアルタイムデータの場合、RLC廃棄(RLC Discard)機能により、一定時間以上滞留しているデータは破棄される。なお、RLC処理には、AMモード、UMモード、TMモードの3種類がある。音声パケットの場合には、対向からの応答が不要なUMモード或いはTMモードが適用され、前記RLC廃棄機能は、UMモードにおいて機能する。
そのため、輻輳状態においては、本機能による破棄が発生しうる。当該ケースについて、図21に示す。
この図21に示すように、eNB300のRLC処理部303において、前記RLC廃棄機能により、非圧縮データの破棄が発生すると、当該非圧縮データをUE400は受信できない(点線矢印参照)。そのため、UE400(PDCP処理部403)は、次に非圧縮データを正常受信できるまでの間に受信した圧縮データのヘッダ解凍が行なえず、音声データ(AMR/RTP/UDP/IPのパケットデータ)を正しく復元することができない。なお、復元不能な圧縮データはUE400において破棄されることになる。
このように、UE400宛の非圧縮データがeNB300等の途中経路において破棄ないし欠落して、当該圧縮データをUE400が正常受信できない場合、UE400では、次に受信するパケットデータ(圧縮データ)の圧縮ヘッダを解凍することができないため、次の非圧縮データを受信するまで音声再生することが極めて困難となる。そして、この間にUE400で受信された圧縮データは破棄されるため無駄になり、下り無線帯域(無線リソース)を浪費していることになる。
本発明は、前記課題に鑑み創案されたもので、その目的の一つは、受信側で非圧縮データを正しく受信できない場合の無線リソースの浪費を抑制できるようにすることにある。
また、前記受信側で前記非圧縮データを正しく受信できないことを無線区間伝送前の速い段階で検出できるようにすることも本発明の目的の一つである。
なお、前記目的に限らず、後述する発明を実施するための最良の形態に示す各構成により導かれる作用効果であって、従来の技術によっては得られない作用効果を奏することも本発明の他の目的の一つとして位置付けることができる。
上記の目的を達成するために、本発明では、以下の(1)〜(19)に示す無線通信のヘッダ圧縮制御方法並びに無線基地局及び送信装置を用いる。
(1)即ち、本発明の無線通信のヘッダ圧縮制御方法は、無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおいて、前記無線基地局は、前記送信装置からの受信データにおける欠落を検出した場合に、前記送信装置に欠落通知を行ない、前記送信装置は、前記欠落通知を受けると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する。
(2)ここで、前記送信装置は、前記無線端末宛のデータ毎にシーケンス番号を付与するとともに、前記シーケンス番号と前記データの前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示す情報とを対応付けた対応付け情報を管理し、前記無線基地局は、前記送信装置から受信したデータの前記シーケンス番号を監視することにより前記欠落を検出して、前記欠落通知とともに、欠落したデータの前記シーケンス番号を前記送信装置へ通知し、前記送信装置は、前記無線基地局から通知された前記シーケンス番号と前記対応付け情報とに基づいて前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮であると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御してもよい。
(3)また、前記送信装置は、前記識別の結果、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が圧縮であると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を変更しないようにしてもよい。
(4)さらに、前記送信装置は、前記無線端末宛のデータ毎に、シーケンス番号と前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示すフラグ情報とを付与し、前記無線基地局は、前記送信装置から受信したデータの前記シーケンス番号と前記フラグ情報とを監視することにより、欠落したデータの前記シーケンス番号と前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮である場合にのみ、前記送信装置へ前記欠落通知を行ない、前記送信装置は、前記無線基地局から前記欠落通知を受けると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御してもよい。
(5)また、前記無線基地局は、前記送信装置に対する前記欠落通知を、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータに欠落通知情報を付与することで実行してもよい。
(6)さらに、前記無線基地局は、前記送信装置に対する前記欠落通知を、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで実行してもよい。
(7)また、前記無線基地局は、前記送信装置に対する前記通知の送信機会において、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータがあれば当該データに欠落通知情報を付与することで前記欠落通知を実行し、当該データがなければ、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで前記欠落通知を実行してもよい。
(8)さらに、前記無線基地局は、前記送信装置から受信したデータを前記無線端末へ送信する過程でプロトコル変換した場合の当該変換前後のシーケンス番号の対応関係を管理し、前記プロトコル変換後に前記欠落を検出すると、前記対応関係に基づいて前記プロトコル変換前の前記欠落したデータのシーケンス番号を特定するようにしてもよい。
(9)また、本発明の無線基地局は、無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線基地局であって、前記送信装置からの受信データにおける欠落を検出する欠落検出手段と、前記欠落検出手段にて前記欠落が検出されると、前記送信装置に欠落通知を行なう欠落通知制御手段と、をそなえる。
(10)ここで、前記欠落検出手段は、前記送信装置において前記データに付与された前記データのシーケンス番号を監視することにより前記データの欠落を検出し、前記欠落通知制御手段は、前記欠落通知とともに、欠落したデータの前記シーケンス番号を前記送信装置へ通知するようにしてもよい。
(11)また、前記欠落検出手段は、前記送信装置において前記データ毎に付与された、シーケンス番号と前記データのヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示すフラグ情報とを監視することにより、欠落したデータの前記シーケンス番号と前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、前記欠落通知制御手段は、前記識別されたヘッダ圧縮状態が非圧縮である場合にのみ、前記送信装置へ前記欠落通知を行なうようにしてもよい。
(12)さらに、前記欠落通知制御手段は、前記送信装置に対する前記欠落通知を、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータに欠落通知情報を付与することで実行してもよい。
(13)また、前記欠落通知制御手段は、前記送信装置に対する前記欠落通知を、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで実行してもよい。
(14)さらに、前記欠落制御手段は、前記送信装置に対する前記通知の送信機会において、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータがあれば当該データに欠落通知情報を付与することで前記欠落通知を実行し、当該データがなければ、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで前記欠落通知を実行してもよい。
(15)また、前記欠落通知制御手段は、前記送信装置から受信したデータを前記無線端末へ送信する過程でプロトコル変換した場合の当該変換前後のシーケンス番号の対応関係を管理する手段と、前記プロトコル変換後に前記欠落を検出すると、前記対応関係に基づいて前記プロトコル変換前の前記欠落したデータのシーケンス番号を特定する手段と、をそなえていてもよい。
(16)さらに、本発明の送信装置は、無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記送信装置であって、前記無線基地局において前記データにおける欠落が検出されて前記無線基地局から送信されてきた欠落通知を受信する受信手段と、前記受信手段で前記欠落通知が受信されると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する制御手段と、をそなえる。
(17)ここで、前記制御手段は、前記無線端末宛のデータ毎にシーケンス番号を付与するシーケンス番号付与手段と、前記シーケンス番号と前記データの前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示す情報とを対応付けた対応付け情報を管理する管理手段と、前記無線基地局から前記欠落通知とともに前記受信手段で受信された前記欠落したデータのシーケンス番号と、前記管理手段の前記対応付け情報とに基づいて、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別する識別手段と、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮であると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御するヘッダ圧縮制御手段と、をそなえていてもよい。
(18)また、前記ヘッダ圧縮制御手段は、前記識別手段による識別の結果、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が圧縮であると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を変更しないようにしてもよい。
(19)さらに、前記制御手段は、前記無線端末宛のデータ毎に、シーケンス番号と前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮か示すフラグ情報とを付与するシーケンス番号/フラグ付与手段をそなえていてもよい。
前記本発明によれば、少なくとも以下に示すいずれかの効果ないし利点が得られる。
(1)無線端末がヘッダ非圧縮のデータ(以下、非圧縮データともいう)を正しく受信できないためにヘッダ圧縮されたデータ(以下、圧縮データともいう)を正しく復元できない期間を削減して、無線基地局から無線端末への無線区間の無線リソースの浪費を抑制することができる。
(2)無線端末で非圧縮データを正しく受信できないことを無線区間伝送前の速い段階で検出して、送信装置に通知することができるので、送信装置において早期に無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を変更することができ、前記無線リソースの浪費を抑制することができる。
(3)無線基地局において、欠落を検出したデータが非圧縮データである場合にのみ送信装置への通知を実施することで、無線基地局から送信装置への通信リソースの利用効率を向上することができる。
(4)無線基地局から送信装置への欠落通知を無線端末からの送信装置宛のデータを利用して実施することで、無線基地局から送信装置への通信リソースの利用効率を向上することができる。
(5)無線端末からの送信装置宛のデータが無いときには、無線基地局において、欠落通知のためのデータを生成して送信装置へ送信することで、欠落通知自体が遅延することを防止することができる。
(6)無線基地局において、無線端末宛のデータがプロトコル変換されたとしても、データの連続性(シーケンス番号)の対応関係を管理しておくことで、プロトコル変換前の欠落したデータのシーケンス番号を特定することができるので、欠落したデータのシーケンス番号を確実に送信装置に通知することができる。
本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図1に示す無線通信システムにおけるeNBからaGWへのS1−FPパケットのヘッダフォーマットの一例を示す図である。 図1に示す無線通信システムの動作(ヘッダ圧縮制御方法)を説明するシーケンス図である。 図1に示す無線通信システムの他の動作(ヘッダ圧縮制御方法)を説明するシーケンス図である。 図1に示す無線通信システムにおける下りパケット(非圧縮データ及び圧縮データ)の伝送イメージを示す模式図である。 図1に示す無線通信システムの他の動作(ヘッダ圧縮制御方法)を説明するシーケンス図である。 本発明の第2実施形態に係る無線通信システムの構成を示すブロック図である。 図7に示す無線通信システムにおけるeNBからaGWへのS1−FPパケットのヘッダフォーマットの一例を示す図である。 図6に示す無線通信システムの動作(ヘッダ圧縮制御方法)を説明するシーケンス図である。 S3Gシステムの構成例を示すブロック図である。 S3Gシステムにおけるリアルタイムデータ(音声呼など)をIP化する際のプロトコルスタックを示す図である。 ROHCの圧縮状態とモード遷移との関係を示す図である。 UモードでのROHCの状態遷移を示す図である。 IP/UDP/RTPヘッダフォーマットの一例を示す図である。 音声パケットの伝送イメージ(aGWからUEへの方向)を示す模式図である。 図10に示すS3Gシステムでのパケットフォーマット(非圧縮時)の一例を示す図である。 図10に示すS3Gシステムでのパケットフォーマット(圧縮時)の一例を示す図である。 図10に示すS3Gシステムを構成する各ノードの機能ブロック図である。 図10及び図18に示すS3Gシステムの動作(ヘッダ圧縮制御方法)を説明するシーケンス図である。 図19に示す処理シーケンスでの課題を説明すべく音声パケットの伝送イメージ(aGWからUEへの方向)を示す模式図である。 図19に示す処理シーケンスでの課題を説明するシーケンス図である。
符号の説明
10 上位ネットワーク(NW)装置
20 aGW(送信装置)
21 上位装置インタフェース(IF)
22 PDCP処理部
22A ROHC制御部
22a 対応テーブル
22B ROHC圧縮部(ROHCコンプレッサ)
22C 秘匿処理部
22D 秘匿解除処理部
22E ROHC復元部(ROHCデコンプレッサ)
23,23a S1−FP送信処理部
24 S1−FP受信処理部
30 eNB(無線基地局)
31,31a S1−FP受信処理部
32 S1−FP送信処理部
33 RLC処理部
33A PDCP−SDU分割(RLC−PDU生成)部
33a 対応テーブル
33B RLC破棄検出部
33C PDCP−SDU組立生成(RLC終端処理)部
34 MAC処理部
34A 破棄検出部
35 無線終端部
36 破棄通知制御部
36A,36C SN検索処理部
36a,36c 対応テーブル
36B 破棄通知パケット生成処理部
40 UE(無線端末)
41 MAC/PHY処理部
42 RLC処理部
43 PDCP処理部
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも本発明の要旨の理解を助けるための例示に過ぎず、以下に示す実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。即ち、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変形(各実施例を組み合わせる等)して実施することができる。
〔1〕概要説明
前記課題を解決するために、本発明では、ROHCのコンプレッサ機能を具備するaGWとROHCのデコンプレッサ機能を具備するUEとの間の中間ノードであるeNB(無線基地局)において、RLC廃棄機能等によるUE宛の音声パケット(PDCP−PDU)のエラー(破棄ないし欠落)を検出可能とし、当該エラーを検出すると、PDCPの終端ノードであるaGWに対してPDCP−PDUのエラー発生通知を行なって、aGWにROHCのヘッダ圧縮レベルを下げさせる(SO→IR/FR→IR)。これにより、圧縮データを解凍(復元)できない期間、つまりはUEでの無音状態の発生期間を削減することが可能となり、音声通話等のリアルタイム通信の品質改善を図ることが可能となる。
特に、eNBは、aGWとUEとの間の通信経路における中間ノードに相当するため、eNBからaGWに対してエラー発生通知を早い段階でフィードバックすることができ、aGWでは、即座に、その通知をROHCのPDCP圧縮制御に反映することができる。即ち、aGWは、前記エラー発生通知の受信により、即座に、ROHCの圧縮状態をIR状態に遷移して非圧縮データを送信することで、本来、UE側で解凍できずに破棄されていた音声データを救うことが可能となる。
〔2〕前提
以下に説明する実施形態では、説明の簡単化のため、使用するモードはUEからaGWに対するフィードバックを行なわないUモードのみで、ROHC処理の状態遷移は、図13に示したように、IR状態とSO状態との間の状態遷移のみを前提とする。つまり、aGWからUEへの下りパケット(音声パケット)は、ヘッダ圧縮なしのデータ(非圧縮データ)及びヘッダ圧縮ありのデータ(圧縮データ)のいずれかであることを前提とする。
また、下りパケットの欠落が発生していない間(通常時)において、IR状態からSO状態(上位状態)への遷移は、例えば、非圧縮データを1パケット送信することにより実行することとし、SO状態からIR状態(下位状態)への遷移は、例えば、タイマ値(100ms)の満了により実行することとする。
さらに、IP/UDP/RTPのヘッダフォーマットも、図14に示したフォーマットと同様であり、IR状態では、全ヘッダ(40〜100バイト)がそのまま送信され、SO状態では、RTPヘッダ内のシーケンス番号(SN:2バイト)のみが送信されることとする。
また、音声パケットの伝送イメージ(aGWからUEへの方向)も図15と同様である。即ち、音声パケットは、一定間隔(20ms)で送信され、その中で非圧縮データは100msごとに送信されることを前提とする。さらに、非圧縮時及び圧縮時のパケットのフォーマット例についても、基本的に、図16及び図17に示したフォーマットと同様である。
なお、以下の説明において、下りパケットのエラー(破棄ないし欠落)を、単に「破棄」と称することが多いが、「欠落」も含む用語として用いているものとする。
〔3〕第1実施形態
図1は本発明の第1実施形態に係る無線通信システムの構成を示すブロック図で、この図1に示す無線通信システムも、図18に示したシステムと同様に、例えば、図10に示したIASA等に相当する、上位ネットワーク(NW)を構成する上位NW装置10(以下、NW10とも表記する)と、aGW20と、eNB30と、UE40とをそなえて構成されている。
即ち、図1に示すシステムは、UE40宛の音声データ等のリアルタイムデータ(下りパケット)のヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に(適応的に)制御して前記データを送信する送信装置としてのaGW20と、aGW20からUE40宛のデータを受信してUE40へ無線送信する無線基地局としてのeNB30と、eNB30からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する無線端末としてのUE40とをそなえている。
また、aGW20は、上位装置インタフェース(IF)21,PDCP処理部22,S1−FP送信処理部23及びS1−FP受信処理部24をそなえて構成され、eNB30は、S1−FP受信処理部31,S1−FP送信処理部32,RLC処理部33,MAC処理部34及び無線終端部(物理レイヤ(PHY)処理部)35に加えて、破棄通知制御部36をそなえて構成されている。なお、以下において、MAC処理部とPHY処理部とをMAC/PHY処理部と総称することがある。
さらに、aGW20のPDCP処理部22には、後述するS1−FPでのシーケンス番号(SN)とPDCPでのSNとの対応テーブル22aを具備するROHC制御部22Aと、ROHC圧縮部(ROHCコンプレッサ)22Bと、秘匿(暗号化)処理部22Cと、秘匿解除(復号化)処理部22Dと、ROHC復元部(ROHCデコンプレッサ)22Eとが設けられている。
また、RLC処理部33には、後述するS1−FPでのSNとRLCでのSNとの対応テーブル33aを具備するPDCP−SDU分割(RLC−PDU生成)部33Aと、RLC破棄検出部33Bと、PDCP−SDU組立生成(RLC終端処理)部33Cとが設けられ、MAC処理部34には、破棄検出部34Aが設けられている。
さらに、eNB30の破棄通知制御部36には、後述するS1−FPにおけるSNとRLCにおけるSNとの対応テーブル36aを具備するSN検索処理部36Aと、破棄通知パケット生成処理部36Bとが設けられている。
また、UE40は、下り方向の機能に着目すると、例えば図3中に示すように、MAC/PHY処理部41と、RLC処理部42と、PDCP処理部43とをそなえて構成されている。
(3.1)aGW20の機能について
ここで、前記aGW22において、上位装置IF21は、NW10との間の通信のインタフェースであり、NW10からのUE40宛の音声データ等の下りデータ(下りパケットともいう)はPDCP処理部22のROHCコンプレッサ22Bへ転送し、PDCP処理部22のROHCデコンプレッサ22Eから受信される音声データ等の上りデータ(上りパケットともいう)はNW10へ転送する機能を具備している。
S1−FP送信処理部23は、PDCP処理部22でROHC処理及び秘匿処理(ciphering)を施されて当該PDCP処理部22から受信される下りデータ(PDCPパケット)を、eNB30との装置間IFのプロトコル(S1−FP)に変換(S1−FPヘッダの付与等)した上で、eNB30へ送信する機能を具備するもので、本例では、前記プロトコル変換の際に、前記S1−FPヘッダ内に、PDCPでのシーケンス番号(SN)とは別のS1−FPでのシーケンス番号(SN)を付与する機能も具備している。
S1−FP受信処理部24は、eNB30(S1−FP送信処理部32)から受信された上りデータ(S1−FPパケット)のプロトコルをPDCPに変換(S1−FPヘッダの終端等)した上で、PDCP処理部22の秘匿解除処理部22Dへ転送する機能を具備するもので、本例では、次のような機能も具備している。
(1)上りPDCPパケットがユーザデータ(データパケット)かダミーデータ(ダミーパケット)かを識別して、ユーザデータのPDCPパケットのみを秘匿解除処理部22Dへ転送するデータパケット識別機能
(2)前記プロトコル変換(S1−FPヘッダの終端)の際に、eNB30で下りパケットの破棄(欠落)が発生したことを通知する破棄通知パケットであるか否かを識別して、破棄通知パケットであれば当該破棄通知パケットに付与されている破棄SN(破棄されたPDCPパケットに対して付与されていたS1−FPでのSN)を抽出してROHC制御部22Aに通知する破棄SN通知機能
ここで、前記のデータパケット(ダミーパケット)の識別及び破棄通知パケットの識別は、例えば図2に示すような、eNB30のS1−FP送信処理部32にて付与されるS1−FPヘッダの情報に基づいて行なう。
即ち、S1−FPヘッダの情報フィールドとして、
(a)送信パケット(上りPDCPパケット)がユーザデータ(データパケット)かダミーデータ(ダミーパケット)かを識別(通知)する情報(0でデータパケット、1でダミーパケット)を表示するPIDフィールド、
(b)前記上りPDCPパケット(データパケット又はダミーパケット)のS1−FPでのSNが設定されるSNフィールド、
(c)破棄通知の有無を表示(例えば、0で破棄通知なし、1で破棄通知あり)する破棄フラグフィールド、および、
(d)破棄されたPDCPパケットのS1−FPでのSN(破棄SN)を表示する破棄SNフィールド
を定義しておく。
これにより、S1−FP受信処理部24は、S1−FPからPDCPへのプロトコル変換の際に、前記PIDフィールドの情報を基に、eNB30(S1−FP送信処理部32)から受信したパケットがデータパケットかダミーパケットかを識別し、データパケットであれば秘匿解除処理部22Dへ転送し、ダミーパケットであれば破棄することができる。また、前記破棄フラグフィールドに設定されている情報を基に、受信パケットが前記破棄通知パケットか否かを識別し、破棄通知パケットであれば、前記破棄SNフィールドに設定されている破棄SNをROHC制御部22Aに通知することができる。
つまり、本例では、eNB30からaGW20へのパケット破棄通知を、aGW20への上りPDCPパケット(データパケット)が存在するときには当該データパケットに前記S1−FPヘッダ(PIDフィールド=0、破棄フラグフィールド=1、破棄SN)を付与することにより、当該データパケットを利用して行なえるようになっている。
次に、PDCP処理部22において、ROHCコンプレッサ22Bは、上位装置IF21からのUE40宛の下りデータ(PDCPパケット)を、ROHC制御部22Aからの制御(圧縮制御)に従って、ROHC処理(圧縮)する機能を具備するもので、本例では、前記下りデータのシーケンス番号(SN)を対応テーブル22aの作成のためにROHC制御部22Aに通知する機能も具備している。
秘匿処理部22Cは、ROHCコンプレッサ22BによるROHC圧縮制御後の下りデータについて所要の秘匿処理(暗号化)処理を施す機能を具備するものである。
ROHC制御部22Aは、既述のROHCの圧縮状態(IR、FO、SOの3状態)を管理してROHCコンプレッサ22Bでの圧縮処理(ヘッダ圧縮レベル)を制御する機能を具備するもので、本例では、eNB30で破棄された下りデータのSN(S1−FPでのSN)がS1−FP受信処理部24から通知されると、破棄された下りデータの圧縮状態(ヘッダ圧縮レベル)が前記3状態のいずれであったかを確認(識別)し、その確認結果に応じて次に送信するPDCPパケットに対するヘッダ圧縮レベルを決定して、ROHCコンプレッサ22Bに通知する機能も具備している。
例えば、破棄された下りデータが非圧縮データであれば、次に送信する下りデータは非圧縮で送信すべくROHCコンプレッサ22Bの圧縮状態をIR状態に制御し、破棄された下りデータが圧縮データであれば、受信側(UE40)では受信済みの非圧縮データを基に圧縮データを復元することが可能なので、ROHCコンプレッサ22Bの圧縮状態はそのまま維持することができるようになっている。
そのため、本例のROHC制御部22Aは、少なくとも、どの下りデータ(PDCPパケット)が破棄されたか(特に、破棄されたのは非圧縮データなのか圧縮データなのか)、破棄された下りデータのヘッダ圧縮レベルは前記3状態のどの状態であったのかを管理しておく必要がある。
そこで、本例のROHC制御部22Aは、ROHCコンプレッサ22BがROHC処理した下りデータ(PDCPパケット)のSN(PDCPでのSN)と、S1−FP送信処理部23が当該下りデータに対して付与したSN(S1−FPでのSN)とを対応付けた対応付け情報(対応テーブル22a)を生成、更新する管理手段としての機能を具備している。
ただし、当該ROHC制御部22Aは、ROHCコンプレッサ22BからPDCPでのSNの通知を受けることにより、各下りデータ(PDCPパケット)に対する圧縮状態(ヘッダ圧縮レベル)も把握できるため、ROHC制御部22Aは、PDCPにおけるSNと、S1−FPにおけるSNと、PDCPパケットの圧縮状態とを対応付けた対応テーブル22aを作成することも可能である。
この場合、ROHC制御部22Aは、eNB30から破棄通知とともにS1−FP受信処理部24で受信された破棄SNと、対応テーブル22aとに基づいて、破棄されたデータのヘッダ圧縮状態を識別することができる。つまり、ROHC制御部22Aは、かかる識別を行なう識別手段としての機能を具備していることに相当する。
また、秘匿解除処理部22Dは、S1−FP受信処理部24から転送されてくる上りPDCPパケット(データパケット)について所要の秘匿解除処理(di-ciphering)を施す機能を具備するものであり、ROHCデコンプレッサ22Eは、前記秘匿解除処理後の上りデータパケットについてROHCのヘッダ解凍処理を施して上位装置IF21経由でNW10へ転送する機能を具備するものである。
(3.2)eGW30の機能について
一方、aGW30において、S1−FP受信処理部31は、aGW20(S1−FP送信処理部23)からの受信パケット(S1−FPパケット)のプロトコルをPDCPに変換(S1−FPヘッダの終端等)してRLC処理部33(PDCP−SDU分割(RLC−PDU生成)部33A)に転送する機能を具備するもので、本例では、aGW20(S1−FP送信処理部23)にてS1−FPヘッダ内に付与されたS1−FPでのSNを監視して、S1−FPパケットの欠落(SN抜け)を検出し、そのSNを破棄通知制御部36(SN検索処理部36A)に通知する機能も具備している。
また、RLC処理部33において、PDCP−SDU分割(RLC−PDU生成)部33Aは、S1−FP受信処理部31から転送されてきた受信パケット(PDCPパケット)からRLCレイヤのデータ(RLC−PDU)を生成する、即ち、図16にて前述したごとく、必要に応じて受信PDCPパケットのSDU(PDCP−SDU)を分割してRLCパケット(RLC−PDU)を生成し、MAC処理部34に転送する機能を具備するもので、本例では、前記RLCパケットの生成過程において、S1−FPでのSNと生成したRLCパケットのSN(RLCでのSN)とを対応付けた対応テーブル33aを生成し、当該対応テーブル33aの内容を破棄通知制御部36(SN検索処理部36A)に通知する機能も具備している。
RLC破棄検出部33Bは、RLC−PDU生成部33Aでの前記RLCパケットの生成過程において、既述のRLC廃棄機能によるRLCパケットの廃棄(欠落)を検出する機能と、当該廃棄を検出すると廃棄の発生したRLCパケットのSN(RLCでのSN)を破棄通知制御部36のSN検索処理部36Aへ通知する機能とを具備するものである。
PDCP−SDU組立生成(RLC終端処理)部33Cは、MAC処理部34で処理されたUE40からの上りデータ(RLCパケット)からPDCPパケット(PDCP−SDU)を生成(RLCヘッダの終端等)して破棄通知制御部36(破棄通知パケット生成処理部36B)に転送する機能を具備するものである。
また、MAC処理部34において、破棄検出部34Aは、RLC処理部33(RLC−PDU生成部33A)から転送されてくるRLCパケットのSN(RLCでのSN)を監視して、RLCパケットの破棄(欠落)を検出する機能と、当該破棄を検出すると、そのRLCパケットのSN(RLCでのSN)を破棄通知制御部36のSN検索処理部36Aへ通知する機能とを具備するものである。
つまり、本例のeNB30は、aGW20からの受信データ(下りデータ)における欠落をS1−FP,RLC及びMACの3レイヤ(S1−FP受信処理部31,RLC破棄検出部33B及び破棄検出部34B)のいずれにおいても検出することが可能であり、その検出結果を破棄通知制御部36(SN検索処理部36A)に通知(集約)することが可能になっている。
さらに、無線終端部35は、MAC処理部34で所要のMAC処理を施された下りデータについて所要の無線送信処理(DA変換、変調、アップコンバート、電力増幅等)を施して下り無線信号を生成し、これをUE40へ送信する一方、UE40から受信された上り無線信号について所要の無線受信処理(低雑音増幅、ダウンコンバート、復調、AD変換等)を施してMAC処理部34へ転送する機能を具備するものである。
そして、破棄通知制御部36は、S1−FP受信処理部31,RLC破棄検出部33B及び破棄検出部34Bのいずれかで前記下りデータの破棄(欠落)が検出された場合に、その旨をeGW20のROHC制御部22Aに通知するための機能を具備するものである。
そのため、SN検索処理部36Aは、S1−FPでのSNとRLCでのSNとを対応付けた前記対応テーブル36aを図示しないメモリ等に具備し、RLC処理部33のRLC破棄検出部33B、又は、MAC処理部34の破棄検出部34AからRLCでのSNを通知されると、当該SNを基に対応テーブル36aを検索することにより、破棄の発生したS1−FPパケットのSN(S1−FPでのSN)を特定して、そのSN(破棄SN)をS1−FP送信処理部32に通知する機能を具備している。
ただし、S1−FP受信処理部31でS1−FPパケットの破棄が検出されてS1−FPでのSNが通知されてきた場合は、SN検索処理部36Aは、前記テーブル検索は行なう必要はなく、当該SNを破棄SNとしてそのままS1−FP送信処理部32に通知する。また、前記対応テーブル36aは、RLC−PDU生成部33AでのRLCパケット生成過程で生成された前記対応テーブル33aの内容通知をRLC処理部33から受けることにより、生成、更新することができる。
破棄通知パケット生成処理部36Bは、前記SN検索処理部36Aから下りデータの破棄が発生した旨の通知を受けた場合に、RLC処理部33(PDCP−SDU組立生成部33C)からの上りデータ(PDCPパケット)があれば当該PDCPパケットを利用してeGW20(ROHC制御部22A)に対する破棄通知を行なうために、当該PDCPパケットをS1−FP送信処理部32へスルーし、上りデータがなければダミーデータ(ダミーパケット)を生成し、これをS1−FP送信処理部32に転送する機能を具備するものである。
そして、S1−FP送信処理部32は、当該破棄通知パケット生成処理部36Bからの上りPDCPパケットのプロトコルをaGW20との間の装置間IFのプロトコル(S1−FP)に変換(S1−FPヘッダの付与等)した上でaGW20(S1−FP受信処理部24)へ送信する機能を具備するもので、本例では、破棄通知パケット生成処理部36BからS1−FPでのSN(破棄SN)の通知があると、図2にて既述のとおり、前記上りPDCPパケット(データパケット又はダミーパケット)に対して、破棄フラグ=1と、PID=0又は1と、上りについてのS1−FPでのSNと、通知された破棄SNとを設定したS1−FPヘッダを付与する機能も具備している。
(3.3)UE40の機能について
また、UE40において、MAC/PHY処理部41は、eNB30から送信された無線信号を受信して所要の無線受信処理(低雑音増幅、ダウンコンバート、復調、AD変換等)を施すとともに、当該無線受信処理後の下り受信パケットについて所要のMAC処理を施す機能を具備するものである。
RLC処理部42は、当該MAC/PHY処理部41からの受信パケット(RLCパケット)について所要のRLC処理(RLCヘッダの終端等)を施す機能を具備するものであり、PDCP処理部43は、前記RLC処理後の受信パケットについて所要のPDCP処理(PDCPヘッダの終端、ROHCのヘッダ復元等)を施して音声データを再生する機能を具備するものである。
(3.4)動作説明
以下、上述のごとく構成された無線通信システムの動作、特に、下りデータパケットに欠落が生じた場合の動作について、図3〜図6を用いて説明する。なお、図3は下りデータ(非圧縮データ)がeNB20においてRLC廃棄機能(タイムアウト)により破棄された場合のシーケンス、図4は下りデータ(圧縮データ)が同じくeNB20において破棄された場合のシーケンスをそれぞれ表している。
(非圧縮データの破棄が発生した場合)
まず、下りデータ(非圧縮データ)がeNB20においてRLC廃棄機能(タイムアウト)により破棄された場合の処理について、図3を参照しながら説明する。
NW10から下りパケットがaGW20に受信されると(ステップS1)、aGW20では、当該下りパケットについて、PDCP処理部22のROHCコンプレッサ22B及び秘匿処理部22Cにて、ROHC処理(ただし、ここではIR状態で非圧縮処理)及び秘匿処理が施された後、S1−FP送信処理部23に転送され(ステップS2)、当該S1−FP送信処理部23にて、S1−FPでのSN(=0)がS1−FPヘッダ内に付与されて、eNB30へ送信される(ステップS3)。なお、S1−FP送信処理部23は、以降、PDCP処理部22から下りパケット(PDCPパケット)を受信する度にS1−FPでのSNを1ずつインクリメントして、当該下りパケットにS1−FPでのSNを付与する。
eNB30では、前記下りパケットがS1−FP受信処理部31にて受信され、当該S1−FP受信処理部31にて、S1−FPヘッダが終端された後、RLC処理部33へ転送され(ステップS4)、当該RLC処理部33のRLC−PDU生成部33Aにて、RLC−PDUが生成される。その際、前記RLC廃棄機能(タイムアウト)によりPDCPパケットの破棄が発生したとすると(ステップS5)、非圧縮データがUE40に到達しないことになる(点線矢印参照)。
そのため、UE40では、前記非圧縮データの次にNW10からaGW20へ送信された下りパケットが、aGW20のPDCP処理部22(ROHCコンプレッサ22B)にてIR状態以外の圧縮状態(ここでは、SO状態)でヘッダ圧縮された後、eNB30経由で受信されても(ステップS6〜S13)、当該圧縮データのヘッダを解凍できないため、受信パケットを復元することができない。
その一方で、前記非圧縮データの破棄は、eNB30のRLC処理部33A(RLC破棄検出部33B)にて検出され、破棄されたRLCパケットのSN(RLCでのSN)が破棄通知制御部36(SN検索処理部36A)に通知されることにより、対応テーブル36aにおいて当該RLCでのSNに対応するS1−FPでのSNが検索され、検索されたSN(=0)が破棄SNとしてS1−FP送信処理部32に通知される(ステップA1)。
これにより、S1−FP送信処理部32は、破棄通知パケット生成処理部36Bから転送されてくる上りPDCPパケット(データパケット又はダミーパケット)に対して、破棄フラグ=1と、PID=0又は1と、上りについてのS1−FPでのSNと、通知された破棄SN(=0)とを設定したS1−FPヘッダ(図2参照)を付与した上で、当該上りPDCPパケットをaGW20へ送信する(ステップA2)。
当該上りS1−FPパケットは、aGW20のS1−FP受信処理部24にて受信され、当該S1−FP受信処理部24にて、前記S1−FPヘッダが終端されることにより、受信パケットが破棄通知パケットであることが識別され、前記破棄SNがPDCP処理部22のROHC制御部22Aに通知される(ステップA3)。
なお、前記破棄通知パケットがデータパケットに前記S1−FPヘッダを付与したものである場合(PID=0の場合)、そのデータパケットは、秘匿解除処理部22Dへ転送されて秘匿解除処理を施された後、ROHCデコンプレッサ22EにてROHCの復元処理を施されて、上位装置IF21経由でNW10へ送信される。
一方、前記破棄SNの通知をS1−FP受信処理部24から受けたROHC制御部22Aは、通知された破棄SNを基に対応テーブル22aを検索して、破棄されたPDCPパケットが非圧縮データであったか圧縮データであったかを特定(識別)する。本例では、破棄されたのは非圧縮データであると識別されるので、ROHC制御部22Aは、IR状態に遷移して、ROHCコンプレッサ22BでのROHC処理の状態を非圧縮状態に制御する(ステップA4)。
これにより、その時点で、NW10から受信され(ステップS14)、eNB30へ送信すべき下りパケットは、ヘッダ圧縮されずに非圧縮データとしてS1−FP送信処理部23に転送され(ステップS15)、当該S1−FP送信処理部23からeNB30経由でUE40に送信される(ステップS16〜S19)。
その結果、UE40では、eNB30で非圧縮データの破棄が発生してから従来よりも短時間で新たな非圧縮データを受信することができ、当該非圧縮データを正常に受信処理することにより(ステップS20〜S22)、以後に受信される圧縮データに欠落が生じたとしても、その圧縮ヘッダを、先行して受信した非圧縮データを基に解凍することができる。
したがって、例えば図5に模式的に示すように、前記非圧縮データの欠落により無音状態となってしまう期間を従来(図20参照)よりも大幅に削減することができる。また、aGW20の立場からすれば、中間ノードであるeNB30から早い段階で下りパケットの欠落発生通知を受けて、ROHCの圧縮状態をIR状態に制御することができるので、UE40でヘッダ解凍できない無駄な下りパケット(圧縮データ)の送信を抑制することができ、その結果、無線区間(eNB20とUE40との間)の下り無線帯域の浪費を抑制することができる。
(圧縮データの破棄が発生した場合)
次に、非圧縮データではなく圧縮データがeNB20においてRLC廃棄機能(タイムアウト)により破棄された場合の処理について、図4を参照しながら説明する。
即ち、この場合も、NW10から下りパケットがaGW20に受信されると(ステップS1)、aGW20では、当該下りパケットについて、PDCP処理部22のROHCコンプレッサ22B及び秘匿処理部22Cにて、ROHC処理(非圧縮)及び秘匿処理が施された後、S1−FP送信処理部23に転送され(ステップS2)、当該S1−FP送信処理部23にて、S1−FPでのSN(=0)がS1−FPヘッダ内に付与されて、eNB30へ送信される(ステップS3)。
eNB30では、前記下りパケットがS1−FP受信処理部31にて受信され、当該S1−FP受信処理部31にて、S1−FPヘッダが終端された後、RLC処理部33へ転送され(ステップS4)、当該RLC処理部33のRLC−PDU生成部33Aにて、RLC−PDUが生成される。生成されたRLC−PDUは、MAC処理部34へ転送され、当該MAC処理部34にて所要のMAC処理を施された上で、無線終端部35へ転送され、所要の無線送信処理を施されてUE40へ無線送信される(ステップS5,S6)。
UE40は、前記下りパケット(RLC−PDU)を受信すると、MAC/PHY処理部41,RLC処理部42及びPDCP処理部43を通じて、当該下りパケットの復元処理を実施する(ステップS7〜S9)。
その後、NW10から次の下りパケットがaGW20に受信されると(ステップS10)、aGW20では、ROHC処理の圧縮状態がIR状態からSO状態へ遷移しているものと仮定して、当該下りパケットについて、PDCP処理部22のROHCコンプレッサ22B及び秘匿処理部22Cにて、ROHC処理(SO状態でのヘッダ圧縮)及び秘匿処理が施された後、S1−FP送信処理部23に転送され(ステップS11)、当該S1−FP送信処理部23にて、S1−FPでのSN(=1)がS1−FPヘッダ内に付与されて、eNB30へ送信される(ステップS12)。
eNB30では、前記下りパケット(圧縮データ)がS1−FP受信処理部31にて受信され、S1−FPヘッダの終端等を施された後、RLC処理部33Aに転送される(ステップS13)。RLC処理部33では、転送されてきた下りパケット(PDCPパケット)からRLC−PDUをRLC−PDU生成部33Aにより生成する。その際、前記RLC廃棄機能(タイムアウト)によりPDCPパケットの破棄が発生したとすると(ステップS14)、圧縮データがUE40に到達しないことになる(点線矢印参照)。
しかしながら、本例の場合、UE40では、前記非圧縮データを正常に受信できているため、当該圧縮データ(S1−FPでのSN=1)を受信できなくても、次の下りパケット(圧縮データ:S1−FPでのSN=2)については、受信済みの前記非圧縮データのヘッダに基づいて正しく解凍、復元することが可能である(ステップS15〜S23)。
そのため、aGW20のROHCコンプレッサ22Bでの圧縮状態は変更しなくてもよい。したがって、eNB30では、前記圧縮データの破棄がRLC破棄検出部33Bにて検出されると、非圧縮データの破棄の場合と同様に、破棄SNを上りパケットのS1−FPヘッダによりaGW20のROHAC制御部22Aに通知するが(ステップB1〜B3)、ROHC制御部22Aは、通知された破棄SNを基に対応テーブル22aを検索した結果、その破棄SNに対応するS1−FPパケットがヘッダ圧縮された圧縮データであれば、ROHC処理の圧縮状態は変更せずそれまでの状態(SO状態)に維持する(ステップB4)。
これにより、NW10からaGW20へ送信された、さらに次の下りパケット(S1−FPでのSN=3)は、aGW20のROHCコンプレッサ22Bにて、前回送信した下りパケット(S1−FPでのSN=2)と同じヘッダ圧縮レベルでヘッダ圧縮された上で、eNB30経由でUE40へ送信され、UE40で受信処理される(ステップS24〜S32)。
なお、下りパケットの破棄ないし欠落が、S1−FP受信処理部31又はMAC処理部34の破棄検出部34Aで検出された場合も、それぞれの検出結果(破棄ないし欠落通知)が破棄通知制御部36に集約され、破棄通知制御部36からaGW20(ROHC制御部22A)に対して上りパケット(データパケット又はダミーパケット)により破棄ないし欠落通知が行なわれる動作となる。
即ち、S1−FP受信処理部31で下りパケットの欠落が検出された場合は、欠落したパケットのS1−FPでのSNがSN検索処理部36Aによる対応テーブル36aの検索を要することなく把握されるから、そのSNがそのまま破棄SNとしてaGW20のROHC制御部22Aに通知されることになる。
一方、MAC処理部34の破棄検出部34Aで下りパケットの欠落が検出された場合は、RLCでのSNが破棄通知制御部36に通知され、破棄通知制御部36は、通知されたRLCでのSNを基に対応テーブル36aを検索して、通知されたSNに対応するS1−FPでのSNを取得し、これが破棄SNとしてaGW20のROHC制御部22Aに通知されることになる。
以上のように、本実施形態によれば、UE40宛の下りパケットをeNB20が受信してUE40へ送信する過程で、非圧縮データが破棄ないし欠落した場合に、その旨を直ちにaGW20に通知(フィードバック)してROHCの圧縮状態をIR状態(非圧縮)に変更させることができるので、UE40が非圧縮データを正しく受信できないために圧縮データを正しく復元できない期間を削減することができる。
したがって、eNB30からUE40への無線区間の下り帯域等の無線リソースの浪費を抑制することができる。また、UE40において復元できずに破棄されてしまう圧縮データ量を削減することができる。
特に、UE40で非圧縮データを正しく受信できないことを無線区間伝送前の速い段階で検出して、aGW20に通知することができるので、aGW20において早期にUE40宛の下りパケットのヘッダ圧縮状態をIR状態に変更することができ、下り無線リソースの浪費を抑制することができる。
また、eNB30からaGW20への破棄通知をUE40からのaGW20宛の上りパケット(ユーザデータ)を利用して実施することで、無線基地局から送信装置への通信リソースの利用効率を向上することができる。
さらに、UE40からのaGW20宛の上りパケットが無いときには、eNB30(破棄通知パケット生成処理部36B)において、破棄通知パケットを生成してaGW20へ送信するので、破棄通知自体が遅延することを防止することができる。
また、eNB30において、UE40宛の下りパケットがS1−FPからRLC、RLCからMACのようにプロトコル変換されたとしても、前記対応テーブル36a,33aによりプロトコル変換前後の下りパケットの連続性(SN)の対応関係を管理しておくので、プロトコル変換前の欠落パケットのSNを特定することができるので、eNB30は、欠落パケットのSNを確実にaGW20に通知することができる。
(3.5)変形例
上述した実施形態では、aGW20のS1−FP送信処理部23にて、下りパケットに対してS1−FPでのSNを付与することを前提としている。これは、aGW20では、秘匿処理部22Cにて、PDCP−PDU(PDCPヘッダを含むペイロード部分)に対して秘匿処理を行なってデータを暗号化するため、eNB30にて破棄を検出した場合でも、eNB30では、PDCPでのSNを知ることができないためである。
即ち、破棄されたパケットが非圧縮データか圧縮データかを特定できないまま破棄発生のみをeNB30からaGW20に通知しても、aGW20では、どの下りパケット(つまり、非圧縮データ及び圧縮データのいずれ)が破棄されたのか分からないため、圧縮データが破棄された場合でもIR状態に遷移してしまうと、不要な非圧縮データを送信して、下り無線帯域を圧迫してしまう可能性がある。
そこで、前記の例では、eNB30への下りパケットに対してDPCPでのSNとは別にS1−FPでのSNを付与し、その対応関係をROHC処理の圧縮状態との対応関係も含めて前記対応テーブル22aにて管理することで、破棄された下りパケットが非圧縮データなのか圧縮データなのかを特定できるようにして、破棄された下りパケットが非圧縮データであった場合にのみ、ROHC処理の圧縮状態をIR状態に遷移して、非圧縮データを送信する動作としている。
もっとも、aGW20及びeNB30の装置規模の削減や、制御の簡易化を重視する場合、不要な非圧縮データの送信が許容できる場合など、S1−FPでのSNを付与せずに、eNB30からaGW20に対して破棄通知のみを行ない、aGW20は当該破棄通知を受信すると、無条件にIR状態に遷移して非圧縮データを送信する動作としてもよい。
その場合の処理シーケンスを示したのが図6である。
即ち、eNB30において、圧縮データの破棄がRLC破棄検出部33Bにて検出されると、RLC破棄検出部33Bは、その旨を破棄通知制御部36へ通知し、破棄通知制御部36(破棄通知パケット生成処理部36B)は、パケット破棄の発生を、S1−FP送信処理部32を通じて、上りパケット(データパケット又はダミーパケット)により、aGW20(ROHC制御部22A)に通知する(ステップC1〜C3)。
ここで、当該通知を受けたROHC制御部22Aは、破棄SNが不明なので、ROHCコンプレッサ22BでのROHCの圧縮状態を無条件にIR状態に遷移させて、次の下りパケットを非圧縮データとして送信させる(ステップC4)。なお、その他の動作は、図4(ステップS1〜S32)と同様である。また、下りパケットの破棄ないし欠落が、S1−FP受信処理部31又はMAC処理部34の破棄検出部34Aで検出された場合の動作についても、既述の動作と同様である。
〔4〕第2実施形態
前記の第1実施形態では、エラー(破棄ないし欠落)の発生した下りパケットが非圧縮データか圧縮データかの識別をaGW20において行なっている。即ち、aGW20のROHC制御部22Aが、eNB20からの上りパケット(破棄通知パケット)により通知された破棄SNを基に対応テーブル22aを検索することにより、破棄SNの下りパケットの圧縮状態を識別している。
これに対して、本実施形態では、eNB30においてもエラーの発生した下りパケットが非圧縮データか圧縮データかを識別できる構成とする。このようにすれば、エラーの発生した下りパケットが圧縮データであれば、既述のとおりUE400ではそれまでに受信済みの非圧縮データを下に受信圧縮データの解凍を行なうことが可能なので、aGW20(ROHC制御部22A)に対してエラー発生通知は行なわず、エラーの発生した下りパケットが非圧縮データであった場合にのみ、aGW20に対してエラー発生通知を行なう動作が可能となる。
したがって、この場合、第1実施形態に比して、eNB30からaGW20への上りパケット量を削減することが可能となり、eNB30とaGW20との間の上り伝送帯域の有効利用を図ることが可能となる。
図7に、かかる機能を実現する本発明の第2実施形態に係る無線通信システムの構成を示す。即ち、この図1に示す無線通信システムは、第1実施形態(図1)に示したシステムに比して、aGW20において、S1−FP送信処理部23に代えてS1−FP送信処理部23aがそなえられ、eNB30において、S1−FP受信処理部31に代えてS1−FP受信処理部31aがそなえられるとともに、SN検索処理部36Aに代えてSN検索処理部36C(対応テーブル36c)がそなえている点が異なる。なお、他の既述の符号と同一符号を付した構成要素は、特に断らない限り、既述の構成要素と同一若しくは同様の機能を具備するものである。
ここで、aGW20のS1−FP送信処理部23aは、PDCP処理部22でROHC処理及び秘匿処理(ciphering)を施されて当該PDCP処理部22から受信される下りデータ(PDCPパケット)を、eNB30との装置間IFのプロトコル(S1−FP)に変換(S1−FPヘッダの付与等)した上で、eNB30へ送信する機能を具備するものである。
ただし、本例のS1−FP送信処理部23aは、前記プロトコル変換の際に、例えば図8に示すように、前記S1−FPヘッダ内に、PDCPでのシーケンス番号(SN)とは別のS1−FPでのシーケンス番号(SN)に加えて、eNB30での圧縮/非圧縮データの識別を可能にするために、ROHCのヘッダ圧縮の有無(0でヘッダ圧縮あり、1でヘッダ圧縮なし)を表示するフラグ(F)情報を付与する機能(SN設定機能、圧縮フラグ設定機能)も具備している。なお、ヘッダ圧縮の有無の情報は、PDCP処理部22(秘匿処理部22C)からのPDCPパケットの受信とともにPDCP処理部22から受信することができる。
一方、eNB30のS1−FP受信処理部31aは、aGW20(S1−FP送信処理部23a)からの受信パケット(S1−FPパケット)のプロトコルをPDCPに変換(S1−FPヘッダの終端等)してRLC処理部33(PDCP−SDU分割(RLC−PDU生成)部33A)に転送する機能を具備するもので、本例では次のような機能も具備している。
(1)前記S1−FPヘッダ内に付与されたS1−FPでのSNを監視して、欠落したS1−FPパケットのSNを検出するSN検出機能
(2)前記S1−FPヘッダの圧縮フラグ情報フィールドに設定されている前記フラグ情報(0又は1)を検出する圧縮フラグ検出機能
(3)前記検出されたSN及びフラグ情報を破棄通知制御部36(SN検索処理部36Aa)に通知する通知機能
そして、SN検索処理部36Cは、破棄の発生した下りパケットのS1−FPでのSN(破棄SN)を検出して破棄通知パケット生成処理部36Bに通知する機能を具備するもので、本例では、次のような機能も具備している。
(1)S1−FPでのSNと、前記フラグ情報と、RLCでのSNとを対応付けた対応テーブル36cを生成するテーブル生成機能
(2)RLC処理部33のRLC破棄検出部33B、又は、MAC処理部34の破棄検出部34Aから通知されたRLCでのSNを基に対応テーブル36cを検索することにより、破棄の発生したS1−FPパケットのSN(S1−FPでのSN)及びフラグ情報を検出するテーブル検索(SN/圧縮フラグ)検出機能
(3)前記フラグ情報がヘッダ非圧縮を表す場合(F=1)にのみ前記検出SNを破棄SNとして破棄通知パケット生成処理部36Bに通知する破棄SN通知機能
つまり、本例のSN検索処理部36Cは、前記フラグ情報がヘッダ圧縮を表す場合(F=0)には破棄SNの通知を行なわないようになっている。これにより、aGW20への無駄な破棄通知パケット(ダミーパケット)の送信を抑制できることになる。
以下、図9を参照しながら、上述のごとく構成された第2実施形態の無線通信システムの動作を、本例の要旨である、eNB30において圧縮データである下りパケットの廃棄が発生した場合に着目して説明する。
即ち、NW10から下りパケットがaGW20に受信されると(ステップS1)、aGW20では、当該下りパケットについて、PDCP処理部22のROHCコンプレッサ22B及び秘匿処理部22Cにて、ROHC処理(非圧縮)及び秘匿処理が施された後、S1−FP送信処理部23aに転送され(ステップS2)、当該S1−FP送信処理部23aにて、S1−FPでのSN(=0)及びフラグ情報(F=1)がS1−FPヘッダ内に付与されて、eNB30へ送信される(ステップS3)。
eNB30では、前記下りパケットがS1−FP受信処理部31aにて受信され、当該S1−FP受信処理部31aにて、S1−FPヘッダが終端された後、RLC処理部33へ転送され(ステップS4)、当該RLC処理部33のRLC−PDU生成部33Aにて、RLC−PDUが生成される。その際、前記RLC廃棄機能(タイムアウト)によりPDCPパケットの破棄が発生したとすると(ステップS5)、非圧縮データがUE40に到達しないことになる。
そのため、UE40では、前記非圧縮データの次にNW10からaGW20へ送信された下りパケットが、aGW20のPDCP処理部22(ROHCコンプレッサ22B)にてIR状態以外の圧縮状態(SO状態)でヘッダ圧縮された後、eNB30経由で受信されても(ステップS6〜S13)、当該圧縮データのヘッダを解凍できないため、受信パケットを復元することができない。
その一方で、前記非圧縮データの破棄は、eNB30のRLC処理部33A(RLC破棄検出部33B)にて検出され、破棄されたRLCパケットのSN(RLCでのSN)が破棄通知制御部36(SN検索処理部36C)に通知されることにより、対応テーブル36cにおいて当該RLCでのSNに対応するS1−FPでのSN及びフラグ情報が検索される。
ここで、SN検索処理部36Cは、検索したフラグ情報がヘッダ圧縮及びヘッダ非圧縮のいずれを表しているかを確認して、破棄の発生した下りパケットが圧縮データ(F=1)か非圧縮データ(F=0)かを判断する(ステップD1)。ここでは、F=1(非圧縮データ)であるから、SN検索処理部36Cは、検索したSN(=0)を破棄SNとしてS1−FP送信処理部32に通知する(ステップD2)。
これにより、S1−FP送信処理部32は、破棄通知パケット生成処理部36Bからの上りPDCPパケット(データパケット又はダミーパケット)に対して、破棄フラグ=1と、PID=0又は1と、上りについてのS1−FPでのSNと、通知された破棄SN(=0)とを設定したS1−FPヘッダ(図2参照)を付与した上で、当該上りPDCPパケットをaGW20へ送信する(ステップD3)。
当該上りS1−FPパケットは、aGW20のS1−FP受信処理部24にて受信され、当該S1−FP受信処理部24にて、前記S1−FPヘッダが終端されることにより、受信パケットが破棄通知パケットであることが識別され、前記破棄SNがPDCP処理部22のROHC制御部22Aに通知される(ステップD4)。
なお、前記破棄通知パケットがデータパケットに前記S1−FPヘッダを付与したものである場合(PID=0の場合)、そのデータパケットは、秘匿解除処理部22Dへ転送されて秘匿解除処理を施された後、ROHCデコンプレッサ22EにてROHCの復元処理を施されて、上位装置IF21経由でNW10へ送信される。
一方、前記破棄SNの通知をS1−FP受信処理部24から受けたROHC制御部22Aは、ROHCコンプレッサ22BでのROHC処理の状態を非圧縮状態(IR状態)に制御する(ステップD5)。
これにより、その時点で、NW10から受信され(ステップS14)、eNB30へ送信すべき下りパケットは、ヘッダ圧縮されずに非圧縮データとしてS1−FP送信処理部23aに転送され(ステップS15)、当該S1−FP送信処理部23aからeNB30経由でUE40に送信される(ステップS16〜S19)。
その結果、UE40では、eNB30で非圧縮データの破棄が発生してから従来よりも短時間で新たな非圧縮データを受信することができ、当該非圧縮データを正常に受信処理することにより(ステップS20〜S22)、以後に受信される圧縮データに欠落が生じたとしても、その圧縮ヘッダを、先行して受信した非圧縮データを基に解凍することができる。
その後、NW10から次の下りパケットがaGW20に受信されると(ステップS23)、aGW20では、当該下りパケットについて、PDCP処理部22のROHCコンプレッサ22B及び秘匿処理部22Cにて、ROHC処理(圧縮)及び秘匿処理が施された後、S1−FP送信処理部23aに転送され(ステップS24)、当該S1−FP送信処理部23aにて、S1−FPでのSN(=3)及び「ヘッダ圧縮あり」を示すフラグ情報(F=0)がS1−FPヘッダ内に付与されて、eNB30へ送信される(ステップS25)。
eNB30では、前記下りパケットがS1−FP受信処理部31aにて受信され、当該S1−FP受信処理部31aにて、S1−FPヘッダが終端された後、RLC処理部33へ転送され(ステップS26)、当該RLC処理部33のRLC−PDU生成部33Aにて、RLC−PDUが生成される。その際、前記RLC廃棄機能(タイムアウト)によりパケット破棄が発生したとすると(ステップS27)、当該パケット(圧縮データ)がUE40に到達しないことになる。
前記圧縮データの破棄は、eNB30のRLC処理部33A(RLC破棄検出部33B)にて検出され、破棄されたRLCパケットのSN(RLCでのSN)が破棄通知制御部36(SN検索処理部36C)に通知されることにより、対応テーブル36cにおいて当該RLCでのSNに対応するS1−FPでのSN(=3)及びフラグ情報が検索される。
ここで、SN検索処理部36Cは、検索したフラグ情報がヘッダ圧縮及びヘッダ非圧縮のいずれを表しているかを確認して、破棄の発生した下りパケットが圧縮データ(F=1)か非圧縮データ(F=0)かを判断する(ステップD6)。ここでは、F=0(圧縮データ)であるから、SN検索処理部36Cは、検索したSN(=3)をS1−FP送信処理部32及び破棄通知パケット生成部36Bのいずれにも通知しない。したがって、破棄SN(=3)はaGW20に通知されない(ステップD7,D8)。
即ち、圧縮データの破棄が発生したとしても、UE40では、非圧縮データを正常受信できている限り、当該非圧縮データを基に、その後に受信される圧縮データ(S1−FPでのSN=4)のヘッダ解凍を行なえるから(ステップS28〜S36)、eNB30からaGW20(ROHC制御部22A)へ破棄通知を行なってIR状態に遷移させる必要がないのである。
なお、下りパケットの破棄ないし欠落が、MAC処理部34の破棄検出部34Aで検出された場合は、当該破棄検出部34AからRLCでのSNが破棄通知制御部36Cに通知されることになり、その後の処理は上記と同様である。
以上のように、本実施形態では、aGW20からeNB30にパケットを送信する際に、圧縮データか非圧縮データかを識別するフラグ(ヘッダ圧縮フラグ(F))をS1−FPヘッダに設定することにより、eNB30にて受信パケットが圧縮データか非圧縮データかを判断可能となる。
そして、aGW20から受信したパケットのS1−FPでのSNと、ヘッダ圧縮フラグ(F)と、RLCでのSNとを、SN検索処理部36C内の対応テーブル36cにて対応付けて管理することにより、RLC処理部33(またはMAC処理部34)から破棄通知を受信した場合に、対応するRLCでのSNの下りパケットが圧縮データか非圧縮データかを判断し、非圧縮データであった場合にのみ第1実施形態と同様にS1−FP送信処理部32及び破棄通知パケット生成処理部36Bへの通知を行なう。
これにより、RLC処理部33及びMAC処理部34にて下りパケットの破棄が検出された場合には、非圧縮データのS1−FPでのSNのみがaGW20に通知されることになり、eNB30からaGW20に対する不要な破棄通知(ダミーパケットの送信)が削減されることになる。したがって、eNB30からaGW20への上り伝送帯域等の上り通信リソースの利用効率を向上することができる。
なお、eNB30のS1−FP受信処理部31aにてS1−FPパケットの欠落(SN抜け)が検出された場合には、ヘッダ圧縮/非圧縮の判断ができないため、ヘッダ圧縮/非圧縮にかかわらず、破棄通知制御部36は、第1実施形態と同様にしてaGW20への通知を行なう。
〔5〕その他
上述した各実施形態では、ROHCの圧縮状態がIR状態とSO状態との間を遷移することを前提として説明したが、IR状態とFO状態との間を遷移する場合も、「SO状態」を「FO状態」に読み替えて適用すれば、前記の各実施形態と同等の作用効果を得ることができる。
また、上述した各実施形態では、aGW20(ROHC制御部22A)がeNB30から破棄通知を受けた直後の次のUE40宛の下りパケットを圧縮状態の制御対象(制御タイミング)としているが、必ずしも次の下りパケットである必要はない。即ち、受信側で無音状態となる期間が許容される範囲である限り、次の次の下りパケット、あるいは、それ以降の下りパケットを制御対象としてもよい。つまり、欠落通知に応じた圧縮、非圧縮制御が可能でありさえすれば足りる。
以上詳述したように、本発明によれば、無線端末が非圧縮データを正しく受信できないために圧縮データを復元できない期間を削減して、無線基地局から無線端末への無線区間の無線リソースの浪費を抑制することができるので、無線通信技術分野、例えば、移動通信技術分野にとって極めて有用であると考えられる。
また、上述した各実施形態では、aGW20(ROHC制御部22A)がeNB30から破棄通知を受けた直後の次のUE40宛の下りパケットを圧縮状態の制御対象(制御タイミング)としているが、必ずしも次の下りパケットである必要はない。即ち、受信側で無音状態となる期間が許容される範囲である限り、次の次の下りパケット、あるいは、それ以降の下りパケットを制御対象としてもよい。つまり、欠落通知に応じた圧縮、非圧縮制御が可能でありさえすれば足りる。
以上の実施形態及びその変形例に関し、さらに以下の付記を開示する。
〔6〕付記
(付記1)
無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおいて、
前記無線基地局は、
前記送信装置からの受信データにおける欠落を検出した場合に、前記送信装置に欠落通知を行ない、
前記送信装置は、
前記欠落通知を受けると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する、
ことを特徴とする、無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記2)
前記送信装置は、
前記無線端末宛のデータ毎にシーケンス番号を付与するとともに、前記シーケンス番号と前記データの前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示す情報とを対応付けた対応付け情報を管理し、
前記無線基地局は、
前記送信装置から受信したデータの前記シーケンス番号を監視することにより前記欠落を検出して、前記欠落通知とともに、欠落したデータの前記シーケンス番号を前記送信装置へ通知し、
前記送信装置は、
前記無線基地局から通知された前記シーケンス番号と前記対応付け情報とに基づいて前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、
前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮であると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する、
ことを特徴とする、付記1記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記3)
前記送信装置は、
前記識別の結果、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が圧縮であると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を変更しないことを特徴とする、付記2記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記4)
前記送信装置は、
前記無線端末宛のデータ毎に、シーケンス番号と前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示すフラグ情報とを付与し、
前記無線基地局は、
前記送信装置から受信したデータの前記シーケンス番号と前記フラグ情報とを監視することにより、欠落したデータの前記シーケンス番号と前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、
前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮である場合にのみ、前記送信装置へ前記欠落通知を行ない、
前記送信装置は、
前記無線基地局から前記欠落通知を受けると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する、
ことを特徴とする、付記1記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記5)
前記無線基地局は、
前記送信装置に対する前記欠落通知を、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータに欠落通知情報を付与することで実行することを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記6)
前記無線基地局は、
前記送信装置に対する前記欠落通知を、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで実行することを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記7)
前記無線基地局は、
前記送信装置に対する前記通知の送信機会において、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータがあれば当該データに欠落通知情報を付与することで前記欠落通知を実行し、当該データがなければ、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで前記欠落通知を実行することを特徴とする、付記1〜4のいずれか1項に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記8)
前記無線基地局は、
前記送信装置から受信したデータを前記無線端末へ送信する過程でプロトコル変換した場合の当該変換前後のシーケンス番号の対応関係を管理し、
前記プロトコル変換後に前記欠落を検出すると、前記対応関係に基づいて前記プロトコル変換前の前記欠落したデータのシーケンス番号を特定する、
ことを特徴とする、付記2又は3に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記9)
無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線基地局であって、
前記送信装置からの受信データにおける欠落を検出する欠落検出手段と、
前記欠落検出手段にて前記欠落が検出されると、前記送信装置に欠落通知を行なう欠落通知制御手段と、
をそなえたことを特徴とする、無線基地局。
(付記10)
前記欠落検出手段は、
前記送信装置において前記データに付与された前記データのシーケンス番号を監視することにより前記データの欠落を検出し、
前記欠落通知制御手段は、
前記欠落通知とともに、欠落したデータの前記シーケンス番号を前記送信装置へ通知することを特徴とする、付記9記載の無線基地局。
(付記11)
前記欠落検出手段は、
前記送信装置において前記データ毎に付与された、シーケンス番号と前記データのヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示すフラグ情報とを監視することにより、欠落したデータの前記シーケンス番号と前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、
前記欠落通知制御手段は、
前記識別されたヘッダ圧縮状態が非圧縮である場合にのみ、前記送信装置へ前記欠落通知を行なうことを特徴とする、付記9記載の無線基地局。
(付記12)
前記欠落通知制御手段は、
前記送信装置に対する前記欠落通知を、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータに欠落通知情報を付与することで実行することを特徴とする、付記9〜11のいずれか1項に記載の無線基地局。
(付記13)
前記欠落通知制御手段は、
前記送信装置に対する前記欠落通知を、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで実行することを特徴とする、付記9〜11のいずれか1項に記載の無線基地局。
(付記14)
前記欠落制御手段は、
前記送信装置に対する前記通知の送信機会において、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータがあれば当該データに欠落通知情報を付与することで前記欠落通知を実行し、当該データがなければ、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで前記欠落通知を実行することを特徴とする、付記9〜11のいずれか1項に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
(付記15)
前記欠落通知制御手段は、
前記送信装置から受信したデータを前記無線端末へ送信する過程でプロトコル変換した場合の当該変換前後のシーケンス番号の対応関係を管理する手段と、
前記プロトコル変換後に前記欠落を検出すると、前記対応関係に基づいて前記プロトコル変換前の前記欠落したデータのシーケンス番号を特定する手段と、
をそなえたことを特徴とする、付記10記載の無線基地局。
(付記16)
無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記送信装置であって、
前記無線基地局において前記データにおける欠落が検出されて前記無線基地局から送信されてきた欠落通知を受信する受信手段と、
前記受信手段で前記欠落通知が受信されると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する制御手段と、
をそなえたことを特徴とする、送信装置。
(付記17)
前記制御手段は、
前記無線端末宛のデータ毎にシーケンス番号を付与するシーケンス番号付与手段と、
前記シーケンス番号と前記データの前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示す情報とを対応付けた対応付け情報を管理する管理手段と、
前記無線基地局から前記欠落通知とともに前記受信手段で受信された前記欠落したデータのシーケンス番号と、前記管理手段の前記対応付け情報とに基づいて、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別する識別手段と、
前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮であると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御するヘッダ圧縮制御手段と、
をそなえたことを特徴とする、付記16記載の送信装置。
(付記18)
前記ヘッダ圧縮制御手段は、
前記識別手段による識別の結果、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が圧縮であると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を変更しないことを特徴とする、付記17記載の送信装置。
(付記19)
前記制御手段は、
前記無線端末宛のデータ毎に、シーケンス番号と前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮か示すフラグ情報とを付与するシーケンス番号/フラグ付与手段をそなえたことを特徴とする、付記16記載の送信装置。

Claims (19)

  1. 無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおいて、
    前記無線基地局は、
    前記送信装置からの受信データにおける欠落を検出した場合に、前記送信装置に欠落通知を行ない、
    前記送信装置は、
    前記欠落通知を受けると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する、
    ことを特徴とする、無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  2. 前記送信装置は、
    前記無線端末宛のデータ毎にシーケンス番号を付与するとともに、前記シーケンス番号と前記データの前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示す情報とを対応付けた対応付け情報を管理し、
    前記無線基地局は、
    前記送信装置から受信したデータの前記シーケンス番号を監視することにより前記欠落を検出して、前記欠落通知とともに、欠落したデータの前記シーケンス番号を前記送信装置へ通知し、
    前記送信装置は、
    前記無線基地局から通知された前記シーケンス番号と前記対応付け情報とに基づいて前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、
    前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮であると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する、
    ことを特徴とする、請求項1記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  3. 前記送信装置は、
    前記識別の結果、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が圧縮であると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を変更しないことを特徴とする、請求項2記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  4. 前記送信装置は、
    前記無線端末宛のデータ毎に、シーケンス番号と前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示すフラグ情報とを付与し、
    前記無線基地局は、
    前記送信装置から受信したデータの前記シーケンス番号と前記フラグ情報とを監視することにより、欠落したデータの前記シーケンス番号と前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、
    前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮である場合にのみ、前記送信装置へ前記欠落通知を行ない、
    前記送信装置は、
    前記無線基地局から前記欠落通知を受けると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する、
    ことを特徴とする、請求項1記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  5. 前記無線基地局は、
    前記送信装置に対する前記欠落通知を、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータに欠落通知情報を付与することで実行することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  6. 前記無線基地局は、
    前記送信装置に対する前記欠落通知を、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで実行することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  7. 前記無線基地局は、
    前記送信装置に対する前記通知の送信機会において、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータがあれば当該データに欠落通知情報を付与することで前記欠落通知を実行し、当該データがなければ、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで前記欠落通知を実行することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  8. 前記無線基地局は、
    前記送信装置から受信したデータを前記無線端末へ送信する過程でプロトコル変換した場合の当該変換前後のシーケンス番号の対応関係を管理し、
    前記プロトコル変換後に前記欠落を検出すると、前記対応関係に基づいて前記プロトコル変換前の前記欠落したデータのシーケンス番号を特定する、
    ことを特徴とする、請求項2又は3に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  9. 無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記無線基地局であって、
    前記送信装置からの受信データにおける欠落を検出する欠落検出手段と、
    前記欠落検出手段にて前記欠落が検出されると、前記送信装置に欠落通知を行なう欠落通知制御手段と、
    をそなえたことを特徴とする、無線基地局。
  10. 前記欠落検出手段は、
    前記送信装置において前記データに付与された前記データのシーケンス番号を監視することにより前記データの欠落を検出し、
    前記欠落通知制御手段は、
    前記欠落通知とともに、欠落したデータの前記シーケンス番号を前記送信装置へ通知することを特徴とする、請求項9記載の無線基地局。
  11. 前記欠落検出手段は、
    前記送信装置において前記データ毎に付与された、シーケンス番号と前記データのヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示すフラグ情報とを監視することにより、欠落したデータの前記シーケンス番号と前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別し、
    前記欠落通知制御手段は、
    前記識別されたヘッダ圧縮状態が非圧縮である場合にのみ、前記送信装置へ前記欠落通知を行なうことを特徴とする、請求項9記載の無線基地局。
  12. 前記欠落通知制御手段は、
    前記送信装置に対する前記欠落通知を、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータに欠落通知情報を付与することで実行することを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の無線基地局。
  13. 前記欠落通知制御手段は、
    前記送信装置に対する前記欠落通知を、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで実行することを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の無線基地局。
  14. 前記欠落制御手段は、
    前記送信装置に対する前記通知の送信機会において、前記無線端末から受信した、前記送信装置宛のデータがあれば当該データに欠落通知情報を付与することで前記欠落通知を実行し、当該データがなければ、欠落通知情報を付与したデータを生成して前記送信装置へ送信することで前記欠落通知を実行することを特徴とする、請求項9〜11のいずれか1項に記載の無線通信のヘッダ圧縮制御方法。
  15. 前記欠落通知制御手段は、
    前記送信装置から受信したデータを前記無線端末へ送信する過程でプロトコル変換した場合の当該変換前後のシーケンス番号の対応関係を管理する手段と、
    前記プロトコル変換後に前記欠落を検出すると、前記対応関係に基づいて前記プロトコル変換前の前記欠落したデータのシーケンス番号を特定する手段と、
    をそなえたことを特徴とする、請求項10記載の無線基地局。
  16. 無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を圧縮又は非圧縮に制御して前記データを送信する送信装置と、前記送信装置から前記無線端末宛のデータを受信して前記無線端末へ無線送信する無線基地局と、前記無線基地局からのヘッダ圧縮されたデータを、受信済みのヘッダ非圧縮のデータを基に復元する前記無線端末とをそなえた無線通信システムにおける前記送信装置であって、
    前記無線基地局において前記データにおける欠落が検出されて前記無線基地局から送信されてきた欠落通知を受信する受信手段と、
    前記受信手段で前記欠落通知が受信されると、前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御する制御手段と、
    をそなえたことを特徴とする、送信装置。
  17. 前記制御手段は、
    前記無線端末宛のデータ毎にシーケンス番号を付与するシーケンス番号付与手段と、
    前記シーケンス番号と前記データの前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮かを示す情報とを対応付けた対応付け情報を管理する管理手段と、
    前記無線基地局から前記欠落通知とともに前記受信手段で受信された前記欠落したデータのシーケンス番号と、前記管理手段の前記対応付け情報とに基づいて、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態を識別する識別手段と、
    前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が非圧縮であると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を非圧縮に制御するヘッダ圧縮制御手段と、
    をそなえたことを特徴とする、請求項16記載の送信装置。
  18. 前記ヘッダ圧縮制御手段は、
    前記識別手段による識別の結果、前記欠落したデータのヘッダ圧縮状態が圧縮であると、次の前記無線端末宛のデータのヘッダ圧縮状態を変更しないことを特徴とする、請求項17記載の送信装置。
  19. 前記制御手段は、
    前記無線端末宛のデータ毎に、シーケンス番号と前記ヘッダ圧縮状態が圧縮か非圧縮か示すフラグ情報とを付与するシーケンス番号/フラグ付与手段をそなえたことを特徴とする、請求項16記載の送信装置。
JP2009513931A 2007-05-11 2007-05-11 無線通信のヘッダ圧縮制御方法並びに無線基地局及び送信装置 Expired - Fee Related JP4930587B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2007/059776 WO2008139594A1 (ja) 2007-05-11 2007-05-11 無線通信のヘッダ圧縮制御方法並びに無線基地局及び送信装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2008139594A1 true JPWO2008139594A1 (ja) 2010-07-29
JP4930587B2 JP4930587B2 (ja) 2012-05-16

Family

ID=40001825

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009513931A Expired - Fee Related JP4930587B2 (ja) 2007-05-11 2007-05-11 無線通信のヘッダ圧縮制御方法並びに無線基地局及び送信装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US8189594B2 (ja)
EP (1) EP2157741B1 (ja)
JP (1) JP4930587B2 (ja)
WO (1) WO2008139594A1 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPWO2007096987A1 (ja) * 2006-02-24 2009-07-09 富士通株式会社 エラー制御装置
EP2023683B1 (en) * 2007-08-09 2011-05-18 Nokia Siemens Networks Oy Mobile communication terminal, communication station, communication network, and communication method
JP5127745B2 (ja) * 2009-02-23 2013-01-23 三菱電機株式会社 無線通信システムおよび通信制御方法
KR101472100B1 (ko) * 2010-12-22 2014-12-11 주식회사 케이티 무선통신 시스템에서 기지국 장비 및 데이터 처리 방법
CN102547848B (zh) * 2011-01-04 2015-08-05 华为技术有限公司 一种处理业务数据流的方法和装置
CN102857356A (zh) * 2011-06-27 2013-01-02 华为技术有限公司 发送数据包、超帧号更新和维护、数据处理的方法及装置
CN103179094B (zh) * 2011-12-22 2019-10-01 南京中兴软件有限责任公司 Ip报文头的发送、接收方法、发送装置以及接收装置
CN103428246B (zh) * 2012-05-21 2018-01-19 中兴通讯股份有限公司 分组数据汇聚协议层对上行ip包进行重传的方法及终端
US9236936B2 (en) * 2012-08-31 2016-01-12 Hughes Network Systems, Llc System and method for low-complexity, high-speed preprocessing of encapsulated packets in a broadband communications network
US9325762B2 (en) * 2012-12-11 2016-04-26 Qualcomm Incorporated Method and apparatus for efficient signaling for compression
US9526066B2 (en) * 2013-08-30 2016-12-20 Qualcomm Incorporated Methods, access point and wireless device for optimizing the modulation and coding scheme (MCS) used for exchanging probe request and probe responses between an access point and a wireless device
KR102192165B1 (ko) * 2013-11-25 2020-12-16 삼성전자주식회사 전자 장치에서 헤더 압축된 패킷을 처리하기 위한 장치 및 방법
JP6524771B2 (ja) * 2015-03-23 2019-06-05 日本電気株式会社 通信装置、パケット伝送方法、及び、プログラム
JP7024259B2 (ja) * 2017-08-29 2022-02-24 トヨタ自動車株式会社 情報処理システム、情報処理方法、プログラム、及び情報処理装置
JP2019161342A (ja) * 2018-03-09 2019-09-19 日本電信電話株式会社 Rtp変換装置及びrtp変換方法
US11681659B2 (en) * 2021-05-21 2023-06-20 Red Hat, Inc. Hybrid file compression model

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000083036A (ja) * 1998-07-10 2000-03-21 Nec Corp デ―タ転送制御方法およびその装置
JP2004187326A (ja) * 1999-08-06 2004-07-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ伝送方法,データ伝送装置,及びデータ受信装置
JP2005057323A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Ntt Docomo Inc データ流入量制御方法、基地局及び制御局

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1601157B1 (en) 1999-08-06 2020-01-15 Godo Kaisha IP Bridge 1 Data transmission and reception apparatus and method
US7315544B2 (en) * 2000-01-21 2008-01-01 Bytemobile, Inc. Global sequence numbers in wireless communications systems and methods
US7539130B2 (en) * 2000-03-28 2009-05-26 Nokia Corporation Method and system for transmitting and receiving packets
FI112014B (fi) 2000-06-28 2003-10-15 Nokia Corp Tiedonsiirtoresurssien varaus pakettivälitteisessä tiedonsiirrossa
JP3323484B2 (ja) * 2000-09-12 2002-09-09 松下電器産業株式会社 パケット送信装置、パケット受信装置およびパケット伝送方法
US20040136380A1 (en) 2000-09-12 2004-07-15 Daiji Ido Packet transmitter, packet receiver and packet transmission method
FI111493B (fi) * 2000-09-22 2003-07-31 Nokia Corp Kontekstitunnisteen määrittäminen otsikkokenttien kompressoinnissa
FI110739B (fi) * 2000-10-18 2003-03-14 Nokia Corp Otsikkokenttien kompressoinnin määrittäminen datapakettiyhteydelle
FI118244B (fi) 2001-06-27 2007-08-31 Nokia Corp Otsikkokenttien kompressiotunnisteen välittäminen datapakettiyhteydellä
JP3617967B2 (ja) * 2001-09-28 2005-02-09 松下電器産業株式会社 ヘッダ圧縮パケット受信装置及び方法
KR100896484B1 (ko) 2002-04-08 2009-05-08 엘지전자 주식회사 이동통신시스템에서 데이터 전송 무선통신방법 및 무선통신장치
US7286536B2 (en) * 2002-10-28 2007-10-23 Nokia Corporation Method and system for early header compression
US7924731B2 (en) * 2004-11-15 2011-04-12 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Method and apparatus for handling out-of-sequence packets in header decompression
JP2006287284A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Nec Corp 無線通信システム及びそのヘッダ圧縮制御方法
US8804765B2 (en) * 2005-06-21 2014-08-12 Optis Wireless Technology, Llc Dynamic robust header compression
US7733867B2 (en) * 2005-08-26 2010-06-08 Alcatel-Lucent Usa Inc. Header compression for real time internet applications
US8027328B2 (en) * 2006-12-26 2011-09-27 Alcatel Lucent Header compression in a wireless communication network

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000083036A (ja) * 1998-07-10 2000-03-21 Nec Corp デ―タ転送制御方法およびその装置
JP2004187326A (ja) * 1999-08-06 2004-07-02 Matsushita Electric Ind Co Ltd データ伝送方法,データ伝送装置,及びデータ受信装置
JP2005057323A (ja) * 2003-08-01 2005-03-03 Ntt Docomo Inc データ流入量制御方法、基地局及び制御局

Also Published As

Publication number Publication date
US20100039942A1 (en) 2010-02-18
EP2157741B1 (en) 2017-03-29
WO2008139594A1 (ja) 2008-11-20
US8189594B2 (en) 2012-05-29
JP4930587B2 (ja) 2012-05-16
EP2157741A1 (en) 2010-02-24
EP2157741A4 (en) 2013-10-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4930587B2 (ja) 無線通信のヘッダ圧縮制御方法並びに無線基地局及び送信装置
JP5063781B2 (ja) 無線通信システムでアップリンクデータ及びバッファ状態報告を伝送する方法及びこれを具現する無線装置
CN110266445B (zh) 用于重新配置承载的方法及设备
JP4955809B2 (ja) 無線通信システムにおけるデータ伝送方法
US20080123655A1 (en) Apparatus and method for transmitting/receiving ciphered packet in mobile communication system
WO2007146431A2 (en) Method and apparatus for reducing transmission overhead
WO2009069874A1 (en) System and method for reassembling packets in relay node
WO2012108215A1 (ja) 通信システム、送信制御装置及び送信制御方法
EP3891948A1 (en) Device and method for flexible frame compression
CA2522877C (en) Performing compression of user datagram protocol packets
US7065087B2 (en) Performing compression of user datagram protocol packets
KR101259514B1 (ko) 이기종 이동통신 시스템 간의 무손실 핸드오버 방법 및장치
WO2013001838A1 (ja) 受信装置、送信装置及びフィードバック方法
KR20200049444A (ko) 차세대 이동 통신 시스템에서 이더넷 프레임의 오버헤드를 줄이는 방법 및 장치
US20070297369A1 (en) Method and apparatus for data framing in a wireless communications system
CN115516843A (zh) 无线数据链路层压缩和解压缩
JP2008148314A (ja) 無線通信システムにおいてリオーダーを処理する方法及び装置

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110906

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120130

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4930587

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150224

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees