JPWO2008120392A1 - アンテナ装置及び携帯端末機器 - Google Patents

アンテナ装置及び携帯端末機器

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Abstract

単一のアンテナを共用して、周波数帯域が異なる無線通信システムに使用できるアンテナ装置及び携帯端末機器を提供する。スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナ21と、第1の周波数帯域で動作する第1の無線システムに接続給電される第1の給電部241と、第2の周波数帯域で動作する第2の無線システムに接続給電される第2の給電部242とを有するアンテナ装置2において、第1の給電部241又は第2の給電部242とスパイラルアンテナ21の最外周又はそれより内側の内周との接続状態を切り替えるための給電部切替手段24と、スパイラルアンテナ21の最外周の所定点を、開放または接地のいずれかに切り替える接地切替手段23と、を備え、スパイラルアンテナ21は、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なるように構成した。

Description

本発明は、周波数帯域が異なる通信システム間でアンテナを共用することができる、小型化に好適なアンテナ装置及びこれを備えた携帯端末機器に関する。
近年、カードに書き込まれた情報の読み取り、カードへの情報の書き込みを行うための携帯端末機として、例えば、非接触ICカードやRFタグなどの読み書きを行うことができるリーダライタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
即ち、このリーダライタは、例えば図24に示すように、携帯端末機100において、非接触ICカードや非接触ICタグなど(これらを、まとめてRFID等とよぶ)200の電子情報をアンテナ105を介して読取るリーダライタ部101と、このリーダライタ部101が読み取ったRFID等200の電子情報を保持しておくメモリ部102と、電池103の充電を制御する充電制御部104などを備えている。なお、このリーダライタでは、電池103を充電するときに、充電用電源供給装置300と電磁結合して上記アンテナ105を構成するコイルから入ってきた電気信号は、充電制御部104に入力させている。
特開2001−307032号公報
ところで、前述したリーダライタによる電子情報の読み取りや書き込みの対象となるのは、主に、携帯電話機で使用する周波数帯に近い周波数帯などで無線通信を行うRFID(例えば、950MHz)などが挙げられる。また、近年、非接触ICカードなどの一種として、例えば携帯電話機で使用する周波数帯に比べて大幅に低い周波数帯での通信を行う非接触通信システムなども開発され、使用され始めている。
ところが、このようなリーダライタにあっては、一つのアンテナで、非接触ICカード、例えば13.56MHzのフェリカ(FeliCa;ソニー株式会社(の登録商標)が開発した非接触ICカード技術方式)などのような低周波数帯域による異なる通信方式のものを読み取ることには、構造上対応していない。このため、異なる周波数帯の通信システムに対しては、それに対応した別に専用のアンテナ装置を備える必要があるので、リーダライタの部分が大きくなり、携帯用などの小型のものとしては都合の良いものではなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、単一のアンテナを共用して、周波数帯域の異なる無線通信システムに使用でき、延いては、小型化に適したアンテナ装置及びこれを備えた携帯端末機器を提供することを目的とする。
即ち、本発明のアンテナ装置は、スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、第1の周波数帯域で動作する第1の無線システムに接続給電される第1の給電部と、第2の周波数帯域で動作する第2の無線システムに接続給電される第2の給電部とを有するアンテナ装置において、前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記スパイラルアンテナの最外周又はそれより内側の内周との接続状態を切り替えるための給電部切替手段と、前記スパイラルアンテナの最外周の所定点を、開放または接地のいずれかに切り替える接地切替手段と、を備え、前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なる、ように構成したものである。
本発明のアンテナ装置は、前記給電部切替手段が、前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点とを、又は前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記内周の終点とを、選択的に接続させる第1スイッチで構成し、前記第1スイッチを操作することにより、前記スパイラルアンテナを、スパイラルループアンテナ、又は前記外周を利用した板状アンテナとして動作する、ように構成したものでもよい。
本発明のアンテナ装置は、前記接地切替手段が、前記スパイラルアンテナの前記最外周の所定点を、開放又は接地のいずれかに切替可能とする第2スイッチで構成し、前記第2スイッチにより、高周波数帯であるUHF帯用の板状アンテナ又は低周波帯である13.56MHz帯用のスパイラルループアンテナとして動作する、ように構成したものでもよい。
本発明のアンテナ装置は、前記給電部切替手段が、前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記第1の給電部又は前記第2の給電部とを選択的に接続させるための第1スイッチを備えるとともに、前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記最外周の終点とを接続する、又は前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点及び終点をともに開放とのいずれかを選択的に切り替えるための第3スイッチを備え、前記第1スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点を前記第1の無線システム又は前記第2の無線システムのうち高周波数帯用の無線システムと接続させるときには、前記第3スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記最外周の終点との間を接続させる一方、前記第1スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点を前記第1の無線システム又は前記第2の無線システムのうち低周波数帯用の無線システムと接続させるときには、前記第3スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記スパイラルアンテナの前記最外周の終点との間を開放させる、ものでもよい。
本発明のアンテナ装置は、絶縁層を挟んで前記スパイラルアンテナの前記最外周の上部もしくは下部において位置的に重なるとともに、一端が前記スパイラルアンテナの前記内周の終点と接続した板状の導体を有し、前記板状の導体は前記最外周と静電結合可能に構成し、使用する通信システムに応じて前記接地切替手段と前記給電部切替手段とを切り替えることにより、スパイラルループアンテナと最外周を利用した板状アンテナとを切替可能とする構成としてもよい。
本発明のアンテナ装置は、前記スパイラルアンテナの前記最外周及び前記内周の一部と、上部もしくは下部またはその双方に、絶縁させた状態で板状の導体を設けるとともに、前記スパイラルアンテナの前記最外周及び前記内周と前記導体との間を、静電結合可能に構成し、使用する通信システムに応じて前記接地切替手段と前記給電部切替手段とを切り替えることにより、スパイラルループアンテナと外周を利用した板状アンテナとを切り替え可能としてもよい。
本発明のアンテナ装置は、スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、前記スパイラルアンテナへ給電する給電部とを有するアンテナ装置において、前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なるとともに、前記スパイラルアンテナの前記上部あるいは下部に、絶縁させた状態で、中心部をくりぬいた略ロ字状を呈する板状の金属導体を設けるとともに、前記金属導体は、前記スパイラルアンテナと静電結合可能に構成し、前記スパイラルアンテナの最外周または前記金属導体は所定点で接地し、前記給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周又は前記内周との間の接続状態を切り替える給電部切替手段を備え、使用する通信システムに応じて前記給電部切替手段を切り替えることにより、異なる周波数帯域のアンテナとして切替可能とするものである。
本発明のアンテナ装置は、スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、前記スパイラルアンテナへ給電する給電部とを有するアンテナ装置において、前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なるとともに、中心部をくりぬいた板状の金属導体を、前記スパイラルアンテナと一体に並列接続させた状態で、前記スパイラルアンテナの外側に設け、前記スパイラルアンテナの最外周の所定点で開放と接地とを切り替え可能とする接地切替手段を有し、前記給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周又は前記内周との間の接続状態を切り替える給電部切替手段を備え、使用する通信システムに応じて前記給電部切替手段を切り替えることにより、前記スパイラルアンテナの前記内周のインダクタンスを利用して、異なる周波数帯域のアンテナとして切替使用するものである。
本発明の携帯端末機器は、上記のいずれかに記載のアンテナ装置を備えたものである。
本発明によれば、単一のアンテナを共用して、異なる2種類の周波数帯での無線通信システムに使用できるアンテナ装置及び携帯端末機器を提供できる。
本発明に係るアンテナ装置を備えた携帯端末機の概略斜視図 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図 本発明に係るアンテナ装置の逆Fアンテナの基本構成を示す説明図 第1の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図 第1の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図 本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図 第2の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図 第2の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図 (A)は本発明の第3の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図、(B)はそのIX−IX線断面図 (A)は第3の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は第3の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は本発明の第4の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図、(B)はそのIX−IX線断面図 (A)は第4の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は第4の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は本発明の第5の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図、(B)はそのIX−IX線断面図 (A)は第5の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は第5の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は本発明の第6の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図、(B)はそのIX−IX線断面図 第6の実施形態に係るアンテナ装置の回路図 第6の実施形態に係るアンテナ装置のアンテナ部分を示す分解図 (A)は第6の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は第6の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 本発明の実施形態の変形例を示す概略構成図 従来のアンテナ装置を示す構成図
符号の説明
10 携帯電話機(携帯端末機器)
11 上筐体
12 下筐体
14 切替スイッチ
2〜7 第1〜第6のアンテナ装置
21 スパイラルアンテナ
21A 最外巻部(最外周)
21B 内周巻部(内周)
21C 配線部
21D 終端導体部
21A 第1辺部
21A 第4辺部
21B 内周巻部
21B 最外辺部
211 引出線
212 引出線
213 引出線
22 給電部切替手段
22B 第1給電端子
22C 第2給電端子
22A 切替端子
23 接地切替手段
23A 切替端子
23B 接地端子
23C 開放端子
24 給電部
241 第1の給電部
242 第2の給電部
A 逆Fアンテナ
M 主要部(本体部)
P 給電線
S 短絡線
SW1 第1スイッチ
SW2 第2スイッチ
SW3 第3スイッチ
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る携帯電話機10を示すものであり、この携帯電話機10は、上筐体11と下筐体12と、これらの筐体を回転可能に連結するヒンジ部13とを備えていると共に、上筐体11には、本発明の第1の実施形態に係る第1のアンテナ装置2を備えている。
第1のアンテナ装置2は、図2に示すように、スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナ21と、このスパイラルアンテナ21と後述する給電部24との接続切替を行う給電部切替手段22と、スパイラルアンテナ21の最外周に設けた接地切替手段23と、第1、第2の給電部241、242を有しスパイラルアンテナ21に接続される給電部24とを備えている。
スパイラルアンテナ21は、スパイラル(螺旋)状の(低周波数帯域用の)アンテナ全体を利用したループアンテナ(以下、「スパイラルループアンテナ」とよぶ)として動作させるばかりでなく、最外周の部分を利用して(高周波数帯域用の)逆FアンテナA(図3参照)としても動作可能となるように構成されている。また、このスパイラルアンテナ21は、導体幅を、最外周の導体部分(以下、「最外巻部21A」とよぶ)と内周の導体部分(以下、「内周巻部21B」とよぶ)とで寸法が異なるように構成している。即ち、最外巻部21Aに対して内周巻部21Bの幅を狭めるとともに、最外巻部21Aと内周巻部21Bの各周部分の隙間間隔を狭めるようにしている。このように構成したことにより、(950MHzなどの高周波数帯域用に対応させる)幅広の最外巻部21Aを板状アンテナ(平板逆Fアンテナ(PIFA))として構成している。また、この最外巻部21Aと内周巻部21Bとの隙間間隔を所定の値に設定することで、最外巻部21Aと内周巻部21Bとの配線間容量が分布定数的に結合するようにしている。
即ち、このスパイラルアンテナ21は、所定の高周波帯域用アンテナとして動作させる際には、スパイラルループアンテナの配線間容量により、最外巻部21Aを同電位にして逆Fアンテナとして機能させるように構成している。一方、低周波数帯用アンテナとして動作させる際には、スパイラルループアンテナの配線間容量が小さいため、物理的に接続されている通常の配線を電流が流れ、スパイラル状のループアンテナとして機能させるように構成している。
また、このスパイラルアンテナ21を表面に実装させているプリント基板などの図示外の基板において、内周巻部21Bの最内部には、内周巻部21Bと同一幅寸法で基板裏面に設けた配線部21Cの一端と、スルーホールSH1を介して接続されている。また、この配線部21Cは、基板表面の内周巻部21B及び最外巻部21Aを基板の裏側から跨ぐような状態で配線されている。さらに、この配線部21Cの他端部は、基板表面に設けた内周巻部21Bと同一幅寸法を有する終端導体部21Dの一端にスルーホールSH2を介して接続されている。
なお、図3に示す逆FアンテナAは、周知のように、給電部と接続する給電線Pと、接地される短絡線Sと、これら給電線Pと短絡線Sが接続する主要部M(以下、「本体部」とよぶ)とで構成される。
給電部切替手段22は、後述する接地切替手段23と協働して動作させることにより、スパイラルアンテナ21を低周波数帯用のループアンテナとしての動作機能と高周波数帯用の逆Fアンテナとしての動作機能とを切り替え可能とする。本実施形態の給電部切替手段22は、最外巻部21Aの開始点から引き出された引出線211(給電線P)の端部に設けた切替端子22Aを、第1の給電部241に一端を接続する第1給電端子22Bと、又は内周巻部21B側の終端導体部21Dからの引出線212に(給電部24の一部を構成する第2の給電部242を介して)設けた第2給電端子22C、と切替えて接続させる第1スイッチSW1で構成されている。
接地切替手段23は、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aを開放または接地のいずれかに切り替えるものであり、最外巻部21Aの開始点から所定の距離のところに接続された引出線213(短絡線S)の一端の切替端子23Aを、図示外の地板(筐体側のGND)に接続された接地端子23B又は開放端子23Cと切替えて接続させる第2スイッチSW2で構成されている。なお、本実施形態において、給電部切替手段22と接地切替手段23は、切替えのときの組み合わせパターンが一意に決定されている。そのため、本実施形態では、(携帯電話機としての機能のほかに)使用者が切替スイッチ14(図1参照)を切り替えることにより、後述する無線通信システムのいずれか一方を選択的に使用するため、給電部切替手段22と接地切替手段23の動作が図示外の制御部で自動的に制御されている。
給電部24には、高周波帯用の第1の給電部241および低周波帯用の第2の給電部242を備えている。このうち、本実施形態の第1の給電部241は、950MHzなどのUHF(高周波)帯域(第1の周波数帯域)の電波をRFIDタグシステムなどの非接触無線通信システム(以下、「第1の無線システム」とよぶ)に接続給電させるものであり、後述する低周波帯用の無線通信システムに比べて通信距離が長くてもRFIDタグなどの読み取り可能である。
他方、第2の給電部242は、13.56MHz(或いは2.45GHz帯など)の低周波数帯域(第2の周波数帯域)で使用するICタグやFeliCa(ソニー株式会社の登録商標)などの近接距離での無線通信システム(以下、「第2の無線システム」とよぶ)に接続給電させるものである。なお、この第2の無線システムは、例えば、定期乗車券、電子マネー、ポイントサービス、さらには入室管理や金融機関での現金引き下ろしなどに用いる生体認証用などが対応可能である。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
例えばRFID用に設定させるため、使用者が切替スイッチ14(図1参照)を操作する。すると、図示外の制御部からの制御信号により、図4に示すように、第1スイッチSW1が動作して、切替端子22Aが第1給電端子22Bと接続するのと同時に、第2スイッチSW2が動作して、切替端子23Aが接地端子23Bと接続する。これにより、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。ここで、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aと内周巻部21Bの最外巻き部分との間の配線間容量Cは分布定数的に結合している。つまり、この周波数帯域においては、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aの開始点を有する一辺部分(以下、第1辺部21A)に対して、最外巻部21Aの終点を有する一辺部分(以下、第4辺部21A)に繋がっている内周巻部21Bの開始部分となる最外辺の導体部分(以下、最外辺部21B)は、高周波電流的に導通している状態となる。従って、最外巻部21A全体のみが同電位となり、図3に示す逆FアンテナAとして動作する。なお、この場合、最外巻部21Aが逆FアンテナAの本体部M、引出線213が短絡線S、引出線211が給電線Pを構成する。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
例えばFeliCa用などに設定するため、使用者が切替スイッチ14を切替操作する。すると、制御部からの制御信号により、図5に示すように、第1スイッチSW1が動作して、切替端子22Aが第2給電端子22Cに接続する一方、第2スイッチSW2が動作して、切替端子23Aが開放端子23Cに接続する。これにより、第1辺部21Aと終端導体部21Dとの間が物理的に接続されるとともに、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。ここで、この周波数帯域では、スパイラルアンテナ21の配線間容量Cが小さいことにより隣り合う各周同士が高周波的に導通するのではなく、通常の配線上を最外巻部21Aから、最外巻部21A及び終端導体部21Dまでの導体上を電流が流れるので、ループアンテナFとして動作する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る第2のアンテナ装置3について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第2のアンテナ装置3は、第1の実施形態と異なり、無線切替手段として、第1、第2スイッチのほかに、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aの開始点と、この最外巻部21Aの終点、具体的に述べると、内周巻部21Bの最外辺部21Bと繋がっている、最外巻部21Aの第4辺部21Aとの間に、図6に示すように、第3スイッチ31(SW3)を設けている。
この第3スイッチSW3は、最外巻部21Aの開始点から引き出した引出線211(給電線P)の途中から分岐して設けた第2切替端子31Aを、内周巻部21Bのうち内周へと曲がる最外周側の終点(つまり、第4辺部21A)から引き出した引出線214に設ける第2切替端子31B又は開放用の第4切替端子31Cのいずれかと切替えて接続させる。
本実施形態では、このような構成により、つまり、これら3つのスイッチSW1〜SW3を操作することにより、使用する通信システムに応じて、スパイラルループアンテナ21と最外周(最外巻部21A)を使用した板状アンテナとを切り替え可能としている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を操作して、例えばRFID用通信システムに設定する。すると、図示外の制御部からの制御信号により、図7に示すように、第1スイッチSW1が動作して、切替端子22Aが第1給電端子22Bに接続するのと同時に、第2スイッチSW2が動作して、切替端子23Aが接地端子23Bに接続する。さらに、これらの切替動作と同時に、第3スイッチSW3が動作して、第2切替端子31Aが第3切替端子31Bに接続する。
このように、950MHz帯では、第2切替端子31Aを第3切替端子31Bに接続することで、最外巻線部21Aの第1辺部21Aと第4辺部21Aとが物理的に接続され、最外巻部21A全体が同電位となり、逆Fアンテナとして動作する。また、第1の給電部241は、スパイラルアンテナ21と接続給電しているが、950MHz帯では、細幅な内周巻部21Bのインピーダンスが高いため、この内周巻部21Bには電流が流れ込まない。その結果、最外巻部21Aのみに高周波電流が流れることで、最外巻部21Aが本体部M、引出線213が短絡線S、引出線211が給電線Pを構成する逆Fアンテナとして機能する。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を切替操作して、例えばFeliCa用に設定する。すると、制御部からの制御信号により、図8に示すように、第1スイッチSW1が動作して、切替端子22Aが第2給電端子22Cに接続する。一方、第2スイッチSW2が動作して、切替端子23Aが開放端子23Cに接続する。さらに、これらの切替動作と同時に、第3スイッチSW3が動作して、第2切替端子31Aが第4切替端子31Cに接続する。
このように、低周波帯である13.56MHz帯では、第2切替端子31Aを第4切替端子31Cに接続させることで、最外巻部21Aから内周巻部21B及び終端導体部21Dまでの間が物理的に接続される。また、この周波数帯域では、第1の実施形態と同様、第1の無線システムに比べて周波数が低い。従って、隣り合う各周同士が高周波的に導通するのではなく、実際の導体上を電流が流れるので、スパイラルアンテナ21がループアンテナとして動作する。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る第3のアンテナ装置4について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第3のアンテナ装置4は、第1の実施形態と異なり、図9に示すように、スパイラルアンテナ21を上面に実装する基板41において、この基板41の下面に、スルーホール41Aを介して最外巻部21Aの第4辺部21Aの一部と電気的に接続された導体21Eが形成されている。
この導体21Eは、略L字型(図9(A)において、左側に点線で囲む部分)に形成されており、最外巻部21Aの第1辺部21Aと、最外巻部21Aの終点である第4辺部21Aの一部と、この第4辺部21Aに接続する内周巻部21Bの開始部分となる最外辺部21Bとの直下において重なり合うような状態で、これらとほぼ同一形状に形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を操作して、例えばRFID用に設定する。これにより、図10に示すように、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。ここで、重なり合う部分(第1辺部21A、第4辺部21Aの一部、及び最外辺部21Bと、導体21Eと)の間の配線間容量Cにより、導体21Eが、第1辺部21A、第4辺部21Aの一部、及び最外辺部21Bと静電結合可能となり、同電位となる。即ち、最外巻部21A全体と導体21Eとが同電位となり、逆Fアンテナとして動作する。
なお、本実施形態の場合、第1の実施形態の場合に比べて、図3に示す逆FアンテナAの本体部Mに相当する部分が実質的に導体21Eだけ伸長した構成となる。このため、第1の実施形態の場合に比べて、結合容量を大きくすることが可能となるので共振周波数が低くなり、帯域幅が狭くなる。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を切替操作して、例えばFeliCa用に設定する。これにより、図11に示すように、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。この場合には、図11において、重なり合う部分(第1辺部21A、第4辺部21Aの一部、及び最外辺部21Bと、導体21Eと)は同電位となる。一方、第2スイッチSWによって、最外巻部21Aと内周巻部21Bとが物理的に接続されるので、これらの間を高周波電流が流れる。ここで、導体21Eのパターンは、端面がオープンであるので、電流は流れない。その結果、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aから、内周巻部21B及び終端導体部21Dまでの螺旋状の導体上のみを電流が流れるので、第1の実施形態と同じループアンテナFとして動作する。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る第4のアンテナ装置5について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第4のアンテナ装置5は、第1の実施形態と異なり、図12に示すように、表面にスパイラルアンテナ21を実装している絶縁基板51において、その裏面に金属導体52を設置している。
この導体21Fは、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aの第1辺部21Aと、最外巻部21Aの第4辺部分21Aの一部と、これに接続する内周巻部21Bの最外辺部21Bの直下に重なり合うようにして、ほぼ同一形状に形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を操作すると、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。この場合には、図13において、スパイラルアンテナ21の(最外巻部21Aの)第1辺部21A、第4辺部分21Aの一部及び(内周巻部21Bの)最外辺部21Bと、絶縁基板51を介してこれらの直下でこれらの導体と位置的に重なり合う金属導体52とによる容量結合Cにより、最外巻部21A全体及び金属導体52が同電位となり、逆Fアンテナとして動作する。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を操作して逆に切替えると、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。この場合にも、図14において、位置的に上下で重なり合う部分(最外端導体部21A、第4辺部分21Aの一部及び導体21Bと、金属導体52と)は静電結合により同電位となる。また、切替スイッチ14を操作により、第1スイッチSW1が切り替わるので、最外巻部21Aと内周巻部21Bが物理的に接続される。このため、これら最外巻部21Aから内周巻部21Bまで交流電流が流れる。ところが、金属導体52のパターンは端面がオープンであるので、ここには電流が流れない。つまり、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aから、内周巻部21B及び終端導体部21Dまでの螺旋状の導体上のみを電流が流れるので、第1〜第3の実施形態と同じループアンテナFとして動作する。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る第5のアンテナ装置6について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第5のアンテナ装置6は、図15に示すように、基板61の表面上に第1の実施形態と同じスパイラルアンテナ21を実装するとともに、このスパイラルアンテナ21表面の全面を覆う状態で略ロ字型に形成された絶縁基板62を積載し、この絶縁基板62の上に、同じく略ロ字型の金属導体63が実装されている。
金属導体63は、絶縁基板62を介して最外巻部21Aの直上に、絶縁基板62よりは幅細形状のものが、この最外巻部21Aと位置的に重なり合うように積層されている。また、この金属導体63には、逆Fアンテナとして必要となる接地点のところから引き出された引出線63A(短絡線)の一端が図示外の地板(筐体筐体側のGND)などに接続されているため、接地切替手段として第2スイッチSW2は設ける必要はない。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を切替操作すると、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。この場合には、図16において、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aとこれに位置的に上下で重なり合った金属導体63との容量結合により、最外巻部21Aと金属導体63とが高周波的に導通して給電される。この場合、金属導体63と最外巻部21A1が高周波的に導通するため、この2枚の金属導体は1つのアンテナを形成する。即ち、最外巻部21A直上の金属導体63は、最外巻部21Aを介して第1の給電部241からの高周波電流の供給を受けるとともに、最外巻部21Aの接地点に対応する部位が接地点となることにより、逆Fアンテナとして動作可能となる。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を操作して逆に切替えると、図17に示すように、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。この低周波数帯域では、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aとこれに位置的に上下で重なり合った金属導体63との容量結合が小さいので、通常の配線上を、つまりスパイラルアンテナ21のみを電流が流れ、ループアンテナとして動作する。即ち、金属導体63(の接地点)との間は、容量が小さいので高周波的に非導通となり、金属導体63には電流は流れない。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る第6のアンテナ装置7について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第6のアンテナ装置7は、第1の実施形態と異なり、図18及び図20に示すように、アンテナ部分が板状の金属導体71と、第1の実施形態の内周巻部21Bと同様の形状を有するスパイラルアンテナ72とで構成されているとともに、これらの金属導体71及びスパイラルアンテナ72が、給電部切替手段22の一部を構成する第1スイッチSW1を介して、第1の給電部241及び第2の給電部242に対して並列接続されている(図19参照)。なお、この金属導体71及びスパイラルアンテナ72は、絶縁基板73の一面に実装されている。
金属導体71は、図20に示すように、スパイラルアンテナ72の外側に配設してあり、略ロ字型に真ん中をくりぬいた(中央部が空洞となっている)板状の金属製の導体で構成されており、板状アンテナを構成する。また、この金属導体71は、内周へ向かう配線のインダクタンスを利用して、使用する周波数によりスパイラルループアンテナと板状アンテナとを切り替え可能になっている。
スパイラルアンテナ72は、図20に示すように、内周巻部21Bと同様のスパイラル状を有しており、金属導体71の一辺部71Bの内縁部と巻き線部72Aの外端部72Bとが、同一面で物理的に一体に形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を切替操作すると、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。この高周波数帯域では、図21において、スパイラルループの高インダクタンス成分のために、このスパイラルアンテナ72の内周(内周巻部72)には電流は流れず、金属導体71のみに流れる。これにより、逆Fアンテナとして動作可能な構成となる。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を操作して逆に切替えると、図22に示すように、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。この低周波数帯域では、最外周に位置する金属導体71は、波長λ(=v/f;但し、f=13.56MH、v=電波の伝搬速度)の長さ(約20m程度)に比べて周囲の全長(=金属導体71の4辺の長さ)Lが短いため、高周波電流は流れない。即ち、スパイラルアンテナ72のみに電流が流れ、ループアンテナとして動作する。また、金属導体71の接地点には、容量が小さいので電流は流れない。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
例えば、第1の実施形態において、最外巻部21A1を太くする態様の代替手段として、図23に示すように、最外辺部21B1に続く内辺部の配線間隔を密にしてその静電結合を利用する構成などであってもよい。なお、この場合の動作原理は、第1の実施形態のように配線間容量を利用したものとなる。
また、本発明の実施形態に係るアンテナ装置を備えた携帯端末機器としては、特にこれらの実施形態に記載の携帯電話機に限るものではなく、例えばPHSやPDAに搭載させるような構成としてもよい。また、ハンディタイプのリーダライタなどの専用機器であってもよい。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本発明のアンテナ装置は、単一のアンテナを共用して、周波数帯域が異なる2種類の周波数帯での無線通信システムに使用できる効果を有し、このアンテナ装置を携帯端末機器として携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)などへ適用して、これらに搭載すると有用である。
本発明は、周波数帯域が異なる通信システム間でアンテナを共用することができる、小型化に好適なアンテナ装置及びこれを備えた携帯端末機器に関する。
近年、カードに書き込まれた情報の読み取り、カードへの情報の書き込みを行うための携帯端末機として、例えば、非接触ICカードやRFタグなどの読み書きを行うことができるリーダライタが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
即ち、このリーダライタは、例えば図24に示すように、携帯端末機100において、非接触ICカードや非接触ICタグなど(これらを、まとめてRFID等とよぶ)200の電子情報をアンテナ105を介して読取るリーダライタ部101と、このリーダライタ部101が読み取ったRFID等200の電子情報を保持しておくメモリ部102と、電池103の充電を制御する充電制御部104などを備えている。なお、このリーダライタでは、電池103を充電するときに、充電用電源供給装置300と電磁結合して上記アンテナ105を構成するコイルから入ってきた電気信号は、充電制御部104に入力させている。
特開2001−307032号公報
ところで、前述したリーダライタによる電子情報の読み取りや書き込みの対象となるのは、主に、携帯電話機で使用する周波数帯に近い周波数帯などで無線通信を行うRFID(例えば、950MHz)などが挙げられる。また、近年、非接触ICカードなどの一種として、例えば携帯電話機で使用する周波数帯に比べて大幅に低い周波数帯での通信を行う非接触通信システムなども開発され、使用され始めている。
ところが、このようなリーダライタにあっては、一つのアンテナで、非接触ICカード、例えば13.56MHzのフェリカ(FeliCa;ソニー株式会社(の登録商標)が開発した非接触ICカード技術方式)などのような低周波数帯域による異なる通信方式のものを読み取ることには、構造上対応していない。このため、異なる周波数帯の通信システムに対しては、それに対応した別に専用のアンテナ装置を備える必要があるので、リーダライタの部分が大きくなり、携帯用などの小型のものとしては都合の良いものではなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、単一のアンテナを共用して、周波数帯域の異なる無線通信システムに使用でき、延いては、小型化に適したアンテナ装置及びこれを備えた携帯端末機器を提供することを目的とする。
即ち、本発明のアンテナ装置は、スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、第1の周波数帯域で動作する第1の無線システムに接続給電される第1の給電部と、第2の周波数帯域で動作する第2の無線システムに接続給電される第2の給電部とを有するアンテナ装置において、前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記スパイラルアンテナの最外周又はそれより内側の内周との接続状態を切り替えるための給電部切替手段と、前記スパイラルアンテナの最外周の所定点を、開放または接地のいずれかに切り替える接地切替手段と、を備え、前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なる、ように構成したものである。
本発明のアンテナ装置は、前記給電部切替手段が、前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点とを、又は前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記内周の終点とを、選択的に接続させる第1スイッチで構成し、前記第1スイッチを操作することにより、前記スパイラルアンテナを、スパイラルループアンテナ、又は前記外周を利用した板状アンテナとして動作する、ように構成したものでもよい。
本発明のアンテナ装置は、前記接地切替手段が、前記スパイラルアンテナの前記最外周の所定点を、開放又は接地のいずれかに切替可能とする第2スイッチで構成し、前記第2スイッチにより、高周波数帯であるUHF帯用の板状アンテナ又は低周波帯である13.56MHz帯用のスパイラルループアンテナとして動作する、ように構成したものでもよい。
本発明のアンテナ装置は、前記給電部切替手段が、前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記第1の給電部又は前記第2の給電部とを選択的に接続させるための第1スイッチを備えるとともに、前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記最外周の終点とを接続する、又は前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点及び終点をともに開放とのいずれかを選択的に切り替えるための第3スイッチを備え、前記第1スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点を前記第1の無線システム又は前記第2の無線システムのうち高周波数帯用の無線システムと接続させるときには、前記第3スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記最外周の終点との間を接続させる一方、前記第1スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点を前記第1の無線システム又は前記第2の無線システムのうち低周波数帯用の無線システムと接続させるときには、前記第3スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記スパイラルアンテナの前記最外周の終点との間を開放させる、ものでもよい。
本発明のアンテナ装置は、絶縁層を挟んで前記スパイラルアンテナの前記最外周の上部もしくは下部において位置的に重なるとともに、一端が前記スパイラルアンテナの前記内周の終点と接続した板状の導体を有し、前記板状の導体は前記最外周と静電結合可能に構成し、使用する通信システムに応じて前記接地切替手段と前記給電部切替手段とを切り替えることにより、スパイラルループアンテナと最外周を利用した板状アンテナとを切替可能とする構成としてもよい。
本発明のアンテナ装置は、前記スパイラルアンテナの前記最外周及び前記内周の一部と、上部もしくは下部またはその双方に、絶縁させた状態で板状の導体を設けるとともに、前記スパイラルアンテナの前記最外周及び前記内周と前記導体との間を、静電結合可能に構成し、使用する通信システムに応じて前記接地切替手段と前記給電部切替手段とを切り替えることにより、スパイラルループアンテナと外周を利用した板状アンテナとを切り替え可能としてもよい。
本発明のアンテナ装置は、スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、前記スパイラルアンテナへ給電する給電部とを有するアンテナ装置において、前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なるとともに、前記スパイラルアンテナの前記上部あるいは下部に、絶縁させた状態で、中心部をくりぬいた略ロ字状を呈する板状の金属導体を設けるとともに、前記金属導体は、前記スパイラルアンテナと静電結合可能に構成し、前記スパイラルアンテナの最外周または前記金属導体は所定点で接地し、前記給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周又は前記内周との間の接続状態を切り替える給電部切替手段を備え、使用する通信システムに応じて前記給電部切替手段を切り替えることにより、異なる周波数帯域のアンテナとして切替可能とするものである。
本発明のアンテナ装置は、スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、前記スパイラルアンテナへ給電する給電部とを有するアンテナ装置において、前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なるとともに、中心部をくりぬいた板状の金属導体を、前記スパイラルアンテナと一体に並列接続させた状態で、前記スパイラルアンテナの外側に設け、前記スパイラルアンテナの最外周の所定点で開放と接地とを切り替え可能とする接地切替手段を有し、前記給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周又は前記内周との間の接続状態を切り替える給電部切替手段を備え、使用する通信システムに応じて前記給電部切替手段を切り替えることにより、前記スパイラルアンテナの前記内周のインダクタンスを利用して、異なる周波数帯域のアンテナとして切替使用するものである。
本発明の携帯端末機器は、上記のいずれかに記載のアンテナ装置を備えたものである。
本発明によれば、単一のアンテナを共用して、異なる2種類の周波数帯での無線通信システムに使用できるアンテナ装置及び携帯端末機器を提供できる。
本発明に係るアンテナ装置を備えた携帯端末機の概略斜視図 本発明の第1の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図 本発明に係るアンテナ装置の逆Fアンテナの基本構成を示す説明図 第1の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図 第1の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図 本発明の第2の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図 第2の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図 第2の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図 (A)は本発明の第3の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図、(B)はそのX−X線断面図 (A)は第3の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は第3の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は本発明の第4の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図、(B)はそのXIII−XIII線断面図 (A)は第4の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は第4の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は本発明の第5の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図、(B)はそのXVI−XVI線断面図 (A)は第5の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は第5の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は本発明の第6の実施形態に係るアンテナ装置の概略構成図、(B)はそのXVIII−XVIII線断面図 第6の実施形態に係るアンテナ装置の回路図 第6の実施形態に係るアンテナ装置のアンテナ部分を示す分解図 (A)は第6の実施形態に係るアンテナ装置を第1の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 (A)は第6の実施形態に係るアンテナ装置を第2の無線システムとして使用する場合の動作を示す説明図、(B)はその断面図 本発明の実施形態の変形例を示す概略構成図 従来のアンテナ装置を示す構成図
以下、本発明の実施形態について添付図面を参照しながら詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る携帯電話機10を示すものであり、この携帯電話機10は、上筐体11と下筐体12と、これらの筐体を回転可能に連結するヒンジ部13とを備えていると共に、上筐体11には、本発明の第1の実施形態に係る第1のアンテナ装置2を備えている。
第1のアンテナ装置2は、図2に示すように、スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナ21と、このスパイラルアンテナ21と後述する給電部24との接続切替を行う給電部切替手段22と、スパイラルアンテナ21の最外周に設けた接地切替手段23と、第1、第2の給電部241、242を有しスパイラルアンテナ21に接続される給電部24とを備えている。
スパイラルアンテナ21は、スパイラル(螺旋)状の(低周波数帯域用の)アンテナ全体を利用したループアンテナ(以下、「スパイラルループアンテナ」とよぶ)として動作させるばかりでなく、最外周の部分を利用して(高周波数帯域用の)逆FアンテナA(図3参照)としても動作可能となるように構成されている。また、このスパイラルアンテナ21は、導体幅を、最外周の導体部分(以下、「最外巻部21A」とよぶ)と内周の導体部分(以下、「内周巻部21B」とよぶ)とで寸法が異なるように構成している。即ち、最外巻部21Aに対して内周巻部21Bの幅を狭めるとともに、最外巻部21Aと内周巻部21Bの各周部分の隙間間隔を狭めるようにしている。このように構成したことにより、(950MHzなどの高周波数帯域用に対応させる)幅広の最外巻部21Aを板状アンテナ(平板逆Fアンテナ(PIFA))として構成している。また、この最外巻部21Aと内周巻部21Bとの隙間間隔を所定の値に設定することで、最外巻部21Aと内周巻部21Bとの配線間容量が分布定数的に結合するようにしている。
即ち、このスパイラルアンテナ21は、所定の高周波帯域用アンテナとして動作させる際には、スパイラルループアンテナの配線間容量により、最外巻部21Aを同電位にして逆Fアンテナとして機能させるように構成している。一方、低周波数帯用アンテナとして動作させる際には、スパイラルループアンテナの配線間容量が小さいため、物理的に接続されている通常の配線を電流が流れ、スパイラル状のループアンテナとして機能させるように構成している。
また、このスパイラルアンテナ21を表面に実装させているプリント基板などの図示外の基板において、内周巻部21Bの最内部には、内周巻部21Bと同一幅寸法で基板裏面に設けた配線部21Cの一端と、スルーホールSH1を介して接続されている。また、この配線部21Cは、基板表面の内周巻部21B及び最外巻部21Aを基板の裏側から跨ぐような状態で配線されている。さらに、この配線部21Cの他端部は、基板表面に設けた内周巻部21Bと同一幅寸法を有する終端導体部21Dの一端にスルーホールSH2を介して接続されている。
なお、図3に示す逆FアンテナAは、周知のように、給電部と接続する給電線Pと、接地される短絡線Sと、これら給電線Pと短絡線Sが接続する主要部M(以下、「本体部」とよぶ)とで構成される。
給電部切替手段22は、後述する接地切替手段23と協働して動作させることにより、スパイラルアンテナ21を低周波数帯用のループアンテナとしての動作機能と高周波数帯用の逆Fアンテナとしての動作機能とを切り替え可能とする。本実施形態の給電部切替手段22は、最外巻部21Aの開始点から引き出された引出線211(給電線P)の端部に設けた切替端子22Aを、第1の給電部241に一端を接続する第1給電端子22Bと、又は内周巻部21B側の終端導体部21Dからの引出線212に(給電部24の一部を構成する第2の給電部242を介して)設けた第2給電端子22C、と切替えて接続させる第1スイッチSW1で構成されている。
接地切替手段23は、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aを開放または接地のいずれかに切り替えるものであり、最外巻部21Aの開始点から所定の距離のところに接続された引出線213(短絡線S)の一端の切替端子23Aを、図示外の地板(筐体側のGND)に接続された接地端子23B又は開放端子23Cと切替えて接続させる第2スイッチSW2で構成されている。なお、本実施形態において、給電部切替手段22と接地切替手段23は、切替えのときの組み合わせパターンが一意に決定されている。そのため、本実施形態では、(携帯電話機としての機能のほかに)使用者が切替スイッチ14(図1参照)を切り替えることにより、後述する無線通信システムのいずれか一方を選択的に使用するため、給電部切替手段22と接地切替手段23の動作が図示外の制御部で自動的に制御されている。
給電部24には、高周波帯用の第1の給電部241および低周波帯用の第2の給電部242を備えている。このうち、本実施形態の第1の給電部241は、950MHzなどのUHF(高周波)帯域(第1の周波数帯域)の電波をRFIDタグシステムなどの非接触無線通信システム(以下、「第1の無線システム」とよぶ)に接続給電させるものであり、後述する低周波帯用の無線通信システムに比べて通信距離が長くてもRFIDタグなどの読み取り可能である。
他方、第2の給電部242は、13.56MHz(或いは2.45GHz帯など)の低周波数帯域(第2の周波数帯域)で使用するICタグやFeliCa(ソニー株式会社の登録商標)などの近接距離での無線通信システム(以下、「第2の無線システム」とよぶ)に接続給電させるものである。なお、この第2の無線システムは、例えば、定期乗車券、電子マネー、ポイントサービス、さらには入室管理や金融機関での現金引き下ろしなどに用いる生体認証用などが対応可能である。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
例えばRFID用に設定させるため、使用者が切替スイッチ14(図1参照)を操作する。すると、図示外の制御部からの制御信号により、図4に示すように、第1スイッチSW1が動作して、切替端子22Aが第1給電端子22Bと接続するのと同時に、第2スイッチSW2が動作して、切替端子23Aが接地端子23Bと接続する。これにより、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。ここで、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aと内周巻部21Bの最外巻き部分との間の配線間容量Cは分布定数的に結合している。つまり、この周波数帯域においては、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aの開始点を有する一辺部分(以下、第1辺部21A)に対して、最外巻部21Aの終点を有する一辺部分(以下、第4辺部21A)に繋がっている内周巻部21Bの開始部分となる最外辺の導体部分(以下、最外辺部21B)は、高周波電流的に導通している状態となる。従って、最外巻部21A全体のみが同電位となり、図3に示す逆FアンテナAとして動作する。なお、この場合、最外巻部21Aが逆FアンテナAの本体部M、引出線213が短絡線S、引出線211が給電線Pを構成する。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
例えばFeliCa用などに設定するため、使用者が切替スイッチ14を切替操作する。すると、制御部からの制御信号により、図5に示すように、第1スイッチSW1が動作して、切替端子22Aが第2給電端子22Cに接続する一方、第2スイッチSW2が動作して、切替端子23Aが開放端子23Cに接続する。これにより、第1辺部21Aと終端導体部21Dとの間が物理的に接続されるとともに、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。ここで、この周波数帯域では、スパイラルアンテナ21の配線間容量Cが小さいことにより隣り合う各周同士が高周波的に導通するのではなく、通常の配線上を最外巻部21Aから、最外巻部21A及び終端導体部21Dまでの導体上を電流が流れるので、ループアンテナFとして動作する。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態に係る第2のアンテナ装置3について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第2のアンテナ装置3は、第1の実施形態と異なり、無線切替手段として、第1、第2スイッチのほかに、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aの開始点と、この最外巻部21Aの終点、具体的に述べると、内周巻部21Bの最外辺部21Bと繋がっている、最外巻部21Aの第4辺部21Aとの間に、図6に示すように、第3スイッチ31(SW3)を設けている。
この第3スイッチSW3は、最外巻部21Aの開始点から引き出した引出線211(給電線P)の途中から分岐して設けた第2切替端子31Aを、内周巻部21Bのうち内周へと曲がる最外周側の終点(つまり、第4辺部21A)から引き出した引出線214に設ける第2切替端子31B又は開放用の第4切替端子31Cのいずれかと切替えて接続させる。
本実施形態では、このような構成により、つまり、これら3つのスイッチSW1〜SW3を操作することにより、使用する通信システムに応じて、スパイラルループアンテナ21と最外周(最外巻部21A)を使用した板状アンテナとを切り替え可能としている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を操作して、例えばRFID用通信システムに設定する。すると、図示外の制御部からの制御信号により、図7に示すように、第1スイッチSW1が動作して、切替端子22Aが第1給電端子22Bに接続するのと同時に、第2スイッチSW2が動作して、切替端子23Aが接地端子23Bに接続する。さらに、これらの切替動作と同時に、第3スイッチSW3が動作して、第2切替端子31Aが第3切替端子31Bに接続する。
このように、950MHz帯では、第2切替端子31Aを第3切替端子31Bに接続することで、最外巻線部21Aの第1辺部21Aと第4辺部21Aとが物理的に接続され、最外巻部21A全体が同電位となり、逆Fアンテナとして動作する。また、第1の給電部241は、スパイラルアンテナ21と接続給電しているが、950MHz帯では、細幅な内周巻部21Bのインピーダンスが高いため、この内周巻部21Bには電流が流れ込まない。その結果、最外巻部21Aのみに高周波電流が流れることで、最外巻部21Aが本体部M、引出線213が短絡線S、引出線211が給電線Pを構成する逆Fアンテナとして機能する。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を切替操作して、例えばFeliCa用に設定する。すると、制御部からの制御信号により、図8に示すように、第1スイッチSW1が動作して、切替端子22Aが第2給電端子22Cに接続する。一方、第2スイッチSW2が動作して、切替端子23Aが開放端子23Cに接続する。さらに、これらの切替動作と同時に、第3スイッチSW3が動作して、第2切替端子31Aが第4切替端子31Cに接続する。
このように、低周波帯である13.56MHz帯では、第2切替端子31Aを第4切替端子31Cに接続させることで、最外巻部21Aから内周巻部21B及び終端導体部21Dまでの間が物理的に接続される。また、この周波数帯域では、第1の実施形態と同様、第1の無線システムに比べて周波数が低い。従って、隣り合う各周同士が高周波的に導通するのではなく、実際の導体上を電流が流れるので、スパイラルアンテナ21がループアンテナとして動作する。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態に係る第3のアンテナ装置4について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第3のアンテナ装置4は、第1の実施形態と異なり、図9に示すように、スパイラルアンテナ21を上面に実装する基板41において、この基板41の下面に、スルーホール41Aを介して最外巻部21Aの第4辺部21Aの一部と電気的に接続された導体21Eが形成されている。
この導体21Eは、略L字型(図9(A)において、左側に点線で囲む部分)に形成されており、最外巻部21Aの第1辺部21Aと、最外巻部21Aの終点である第4辺部21Aの一部と、この第4辺部21Aに接続する内周巻部21Bの開始部分となる最外辺部21Bとの直下において重なり合うような状態で、これらとほぼ同一形状に形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を操作して、例えばRFID用に設定する。これにより、図10に示すように、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。ここで、重なり合う部分(第1辺部21A、第4辺部21Aの一部、及び最外辺部21Bと、導体21Eと)の間の配線間容量Cにより、導体21Eが、第1辺部21A、第4辺部21Aの一部、及び最外辺部21Bと静電結合可能となり、同電位となる。即ち、最外巻部21A全体と導体21Eとが同電位となり、逆Fアンテナとして動作する。
なお、本実施形態の場合、第1の実施形態の場合に比べて、図3に示す逆FアンテナAの本体部Mに相当する部分が実質的に導体21Eだけ伸長した構成となる。このため、第1の実施形態の場合に比べて、結合容量を大きくすることが可能となるので共振周波数が低くなり、帯域幅が狭くなる。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を切替操作して、例えばFeliCa用に設定する。これにより、図11に示すように、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。この場合には、図11において、重なり合う部分(第1辺部21A、第4辺部21Aの一部、及び最外辺部21Bと、導体21Eと)は同電位となる。一方、第2スイッチSWによって、最外巻部21Aと内周巻部21Bとが物理的に接続されるので、これらの間を高周波電流が流れる。ここで、導体21Eのパターンは、端面がオープンであるので、電流は流れない。その結果、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aから、内周巻部21B及び終端導体部21Dまでの螺旋状の導体上のみを電流が流れるので、第1の実施形態と同じループアンテナFとして動作する。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態に係る第4のアンテナ装置5について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第4のアンテナ装置5は、第1の実施形態と異なり、図12に示すように、表面にスパイラルアンテナ21を実装している絶縁基板51において、その裏面に金属導体52を設置している。
この導体21Fは、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aの第1辺部21Aと、最外巻部21Aの第4辺部分21Aの一部と、これに接続する内周巻部21Bの最外辺部21Bの直下に重なり合うようにして、ほぼ同一形状に形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を操作すると、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。この場合には、図13において、スパイラルアンテナ21の(最外巻部21Aの)第1辺部21A、第4辺部分21Aの一部及び(内周巻部21Bの)最外辺部21Bと、絶縁基板51を介してこれらの直下でこれらの導体と位置的に重なり合う金属導体52とによる容量結合Cにより、最外巻部21A全体及び金属導体52が同電位となり、逆Fアンテナとして動作する。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を操作して逆に切替えると、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。この場合にも、図14において、位置的に上下で重なり合う部分(最外端導体部21A、第4辺部分21Aの一部及び導体21Bと、金属導体52と)は静電結合により同電位となる。また、切替スイッチ14を操作により、第1スイッチSW1が切り替わるので、最外巻部21Aと内周巻部21Bが物理的に接続される。このため、これら最外巻部21Aから内周巻部21Bまで交流電流が流れる。ところが、金属導体52のパターンは端面がオープンであるので、ここには電流が流れない。つまり、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aから、内周巻部21B及び終端導体部21Dまでの螺旋状の導体上のみを電流が流れるので、第1〜第3の実施形態と同じループアンテナFとして動作する。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態に係る第5のアンテナ装置6について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第5のアンテナ装置6は、図15に示すように、基板61の表面上に第1の実施形態と同じスパイラルアンテナ21を実装するとともに、このスパイラルアンテナ21表面の全面を覆う状態で略ロ字型に形成された絶縁基板62を積載し、この絶縁基板62の上に、同じく略ロ字型の金属導体63が実装されている。
金属導体63は、絶縁基板62を介して最外巻部21Aの直上に、絶縁基板62よりは幅細形状のものが、この最外巻部21Aと位置的に重なり合うように積層されている。また、この金属導体63には、逆Fアンテナとして必要となる接地点のところから引き出された引出線63A(短絡線)の一端が図示外の地板(筐体筐体側のGND)などに接続されているため、接地切替手段として第2スイッチSW2は設ける必要はない。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を切替操作すると、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。この場合には、図16において、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aとこれに位置的に上下で重なり合った金属導体63との容量結合により、最外巻部21Aと金属導体63とが高周波的に導通して給電される。この場合、金属導体63と最外巻部21A1が高周波的に導通するため、この2枚の金属導体は1つのアンテナを形成する。即ち、最外巻部21A直上の金属導体63は、最外巻部21Aを介して第1の給電部241からの高周波電流の供給を受けるとともに、最外巻部21Aの接地点に対応する部位が接地点となることにより、逆Fアンテナとして動作可能となる。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を操作して逆に切替えると、図17に示すように、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。この低周波数帯域では、スパイラルアンテナ21の最外巻部21Aとこれに位置的に上下で重なり合った金属導体63との容量結合が小さいので、通常の配線上を、つまりスパイラルアンテナ21のみを電流が流れ、ループアンテナとして動作する。即ち、金属導体63(の接地点)との間は、容量が小さいので高周波的に非導通となり、金属導体63には電流は流れない。
(第6の実施形態)
次に、本発明の第6の実施形態に係る第6のアンテナ装置7について説明する。なお、本実施形態において、第1の実施形態と同一部分には同一符号を付して重複説明を避ける。
本実施形態の第6のアンテナ装置7は、第1の実施形態と異なり、図18及び図20に示すように、アンテナ部分が板状の金属導体71と、第1の実施形態の内周巻部21Bと同様の形状を有するスパイラルアンテナ72とで構成されているとともに、これらの金属導体71及びスパイラルアンテナ72が、給電部切替手段22の一部を構成する第1スイッチSW1を介して、第1の給電部241及び第2の給電部242に対して並列接続されている(図19参照)。なお、この金属導体71及びスパイラルアンテナ72は、絶縁基板73の一面に実装されている。
金属導体71は、図20に示すように、スパイラルアンテナ72の外側に配設してあり、略ロ字型に真ん中をくりぬいた(中央部が空洞となっている)板状の金属製の導体で構成されており、板状アンテナを構成する。また、この金属導体71は、内周へ向かう配線のインダクタンスを利用して、使用する周波数によりスパイラルループアンテナと板状アンテナとを切り替え可能になっている。
スパイラルアンテナ72は、図20に示すように、内周巻部21Bと同様のスパイラル状を有しており、金属導体71の一辺部71Bの内縁部と巻き線部72Aの外端部72Bとが、同一面で物理的に一体に形成されている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
(I)高周波帯用の第1の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14(図1参照)を切替操作すると、950MHz帯の第1の給電部241と接続給電される。この高周波数帯域では、図21において、スパイラルループの高インダクタンス成分のために、このスパイラルアンテナ72の内周(内周巻部72)には電流は流れず、金属導体71のみに流れる。これにより、逆Fアンテナとして動作可能な構成となる。
(II)低周波帯用の第2の無線システムに使用する場合:
使用者が切替スイッチ14を操作して逆に切替えると、図22に示すように、13.56MHzの第2の給電部242と接続給電される。この低周波数帯域では、最外周に位置する金属導体71は、波長λ(=v/f;但し、f=13.56MH、v=電波の伝搬速度)の長さ(約20m程度)に比べて周囲の全長(=金属導体71の4辺の長さ)Lが短いため、高周波電流は流れない。即ち、スパイラルアンテナ72のみに電流が流れ、ループアンテナとして動作する。また、金属導体71の接地点には、容量が小さいので電流は流れない。
なお、本発明は上述した実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の形態で実施し得るものである。
例えば、第1の実施形態において、最外巻部21A1を太くする態様の代替手段として、図23に示すように、最外辺部21B1に続く内辺部の配線間隔を密にしてその静電結合を利用する構成などであってもよい。なお、この場合の動作原理は、第1の実施形態のように配線間容量を利用したものとなる。
また、本発明の実施形態に係るアンテナ装置を備えた携帯端末機器としては、特にこれらの実施形態に記載の携帯電話機に限るものではなく、例えばPHSやPDAに搭載させるような構成としてもよい。また、ハンディタイプのリーダライタなどの専用機器であってもよい。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照して説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱することなく様々な変更や修正を加えることができることは当業者にとって明らかである。
本発明のアンテナ装置は、単一のアンテナを共用して、周波数帯域が異なる2種類の周波数帯での無線通信システムに使用できる効果を有し、このアンテナ装置を携帯端末機器として携帯電話機、PHS(Personal Handyphone System)、PDA(Personal Digital Assistant)などへ適用して、これらに搭載すると有用である。
10 携帯電話機(携帯端末機器)
11 上筐体
12 下筐体
14 切替スイッチ
2〜7 第1〜第6のアンテナ装置
21 スパイラルアンテナ
21A 最外巻部(最外周)
21B 内周巻部(内周)
21C 配線部
21D 終端導体部
21A 第1辺部
21A 第4辺部
21B 内周巻部
21B 最外辺部
211 引出線
212 引出線
213 引出線
22 給電部切替手段
22B 第1給電端子
22C 第2給電端子
22A 切替端子
23 接地切替手段
23A 切替端子
23B 接地端子
23C 開放端子
24 給電部
241 第1の給電部
242 第2の給電部
A 逆Fアンテナ
M 主要部(本体部)
P 給電線
S 短絡線
SW1 第1スイッチ
SW2 第2スイッチ
SW3 第3スイッチ

Claims (9)

  1. スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、第1の周波数帯域で動作する第1の無線システムに接続給電される第1の給電部と、第2の周波数帯域で動作する第2の無線システムに接続給電される第2の給電部とを有するアンテナ装置において、
    前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記スパイラルアンテナの最外周又はそれより内側の内周との接続状態を切り替えるための給電部切替手段と、
    前記スパイラルアンテナの最外周の所定点を、開放または接地のいずれかに切り替える接地切替手段と、を備え、
    前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なる、ように構成したアンテナ装置。
  2. 前記給電部切替手段は、前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点とを、又は前記第1の給電部又は前記第2の給電部と前記内周の終点とを、選択的に接続させる第1スイッチで構成し、
    前記第1スイッチを操作することにより、前記スパイラルアンテナを、スパイラルループアンテナ、又は前記外周を利用した板状アンテナとして動作する、ように構成した請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記接地切替手段は、前記スパイラルアンテナの前記最外周の所定点を、開放又は接地のいずれかに切替可能とする第2スイッチで構成し、
    前記第2スイッチにより、高周波数帯であるUHF帯用の板状アンテナ又は低周波帯である13.56MHz帯用のスパイラルループアンテナとして動作する、ように構成した請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記給電部切替手段は、
    前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記第1の給電部又は前記第2の給電部とを選択的に接続させるための第1スイッチを備えるとともに、
    前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記最外周の終点とを接続する、又は前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点及び終点をともに開放とのいずれかを選択的に切り替えるための第3スイッチを備え、
    前記第1スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点を前記第1の無線システム又は前記第2の無線システムのうち高周波数帯用の無線システムと接続させるときには、前記第3スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記最外周の終点との間を接続させる一方、
    前記第1スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点を前記第1の無線システム又は前記第2の無線システムのうち低周波数帯用の無線システムと接続させるときには、前記第3スイッチにより前記スパイラルアンテナの前記最外周の開始点と前記スパイラルアンテナの前記最外周の終点との間を開放させる、請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 絶縁層を挟んで前記スパイラルアンテナの前記最外周の上部もしくは下部において位置的に重なるとともに、一端が前記スパイラルアンテナの前記内周の終点と接続した板状の導体を有し、
    前記板状の導体は前記最外周と静電結合可能に構成し、
    使用する通信システムに応じて前記接地切替手段と前記給電部切替手段とを切り替えることにより、スパイラルループアンテナと最外周を利用した板状アンテナとを切替可能とする、請求項1に記載のアンテナ装置。
  6. 前記スパイラルアンテナの前記最外周及び前記内周の一部と、上部もしくは下部またはその双方に、絶縁させた状態で板状の導体を設けるとともに、
    前記スパイラルアンテナの前記最外周及び前記内周と前記導体との間を、静電結合可能に構成し、
    使用する通信システムに応じて前記接地切替手段と前記給電部切替手段とを切り替えることにより、スパイラルループアンテナと外周を利用した板状アンテナとを切り替え可能とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  7. スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、前記スパイラルアンテナへ給電する給電部とを有するアンテナ装置において、
    前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なるとともに、
    前記スパイラルアンテナの前記上部あるいは下部に、絶縁させた状態で、中心部をくりぬいた略ロ字状を呈する板状の金属導体を設けるとともに、
    前記金属導体は、前記スパイラルアンテナと静電結合可能に構成し、
    前記スパイラルアンテナの最外周または前記金属導体は所定点で接地し、
    前記給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周又は前記内周との間の接続状態を切り替える給電部切替手段を備え、
    使用する通信システムに応じて前記給電部切替手段を切り替えることにより、異なる周波数帯域のアンテナとして切替可能とするアンテナ装置。
  8. スパイラル状に形成されたスパイラルアンテナと、前記スパイラルアンテナへ給電する給電部とを有するアンテナ装置において、
    前記スパイラルアンテナは、これを構成する導体幅が最外周とそれより内側の内周とで寸法が異なるとともに、
    中心部をくりぬいた板状の金属導体を、前記スパイラルアンテナと一体に並列接続させた状態で、前記スパイラルアンテナの外側に設け、
    前記スパイラルアンテナの最外周の所定点で開放と接地とを切り替え可能とする接地切替手段を有し、
    前記給電部と前記スパイラルアンテナの前記最外周又は前記内周との間の接続状態を切り替える給電部切替手段を備え、
    使用する通信システムに応じて前記給電部切替手段を切り替えることにより、前記スパイラルアンテナの前記内周のインダクタンスを利用して、異なる周波数帯域のアンテナとして切替使用するアンテナ装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のアンテナ装置を備えた携帯端末機器。
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