JPWO2008120288A1 - イオン注入分布の計算方法及び該計算方法を実現するプログラム - Google Patents

イオン注入分布の計算方法及び該計算方法を実現するプログラム Download PDF

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Abstract

tiltを傾けてイオン注入したときのイオン濃度分布を計算する場合に各深さのイオン濃度の積分には共通する要素があることに着目し、その共通する要素を表現するため各深さのイオン濃度の積分を簡易化するメッシュを定義し積分に利用する。このメッシュを使うと、着目する一本のビームとは異なるビームからの寄与と等価な濃度が着目する一本のビームに存在する濃度分布に置換することができる。したがって、各深さのイオン濃度の積分を行う場合には、深さ方向の濃度分布は一本の線ビームの情報のみを計算し、かつ、各ビームからの寄与と等価な濃度分布の計算は、着目する一本のビームの2次元分布の同一深さの情報を足し合わせることですべての濃度分布を計算する。

Description

本発明は、tiltを傾けてイオン注入を行った場合におけるイオン注入分布の計算方法及び該計算方法を実現するプログラムに関するものである。
超LSIを製造するために用いられるイオン注入技術は、現在、超LSI製造プロセス中の、ウェル領域の形成、素子分離領域の形成、接合の形成、しきい値電圧Vthの制御のためのチャネル不純物の制御、などにおいて欠かすことができない重要な技術であると位置付けられている。
不純物の精密な制御を行うことができる技術としてはイオン注入技術に依存する外に選択肢がなく、短チャネル効果を抑え且つパフォーマンスを上げるためには、浅い接合の形成、及び、チャネル不純物の精密な制御等の不純物プロファイルのより精密な制御が益々必要になり、そのために不純物注入プロファイルを正確に把握することが必要不可欠となる。
この様な注入プロファイルを事前に把握するために、各種のシミュレーションが行われているが、2次元分布を直接測定してそれから横方向分布のパラメータを抽出するのは困難であるために、下記非特許文献1に示すような、low tilt角度でイオンを打ち込んだ場合における基板中の濃度分布が横方向の分布パラメータに依存することを利用してアモルファス中の濃度分布の横方向のパラメータを抽出し、それを用いて不純物の精密な制御を行う提案がなされている。
また下記非特許文献2に示すように、tiltを傾けてイオン注入を行った場合に、結晶シリコン中の濃度分布の横方向のパラメータを抽出してデータベース化し、そのデータベースを用いて不純物の精密な制御を行う提案もなされている。
従来、tiltを傾けてイオン注入を行った場合に、基板面に垂直な方向の濃度分布は、その基板面の固定位置に対する各面に打ち込まれた各イオンの寄与を足し合わせた総和から求めていた。つまり、打込まれた任意深さのイオンの濃度は、他の位置に打ち込まれたイオンによる横方向の濃度分布寄与(以下、単に寄与と呼ぶ)を勘案して当該イオンに対して横方向の寄与分をそれぞれ足し合わせる、つまり積分することによって求めていた。このため深さ方向の濃度分布は1次元であるが、個々の深さの濃度分布を得るためには多くの計算時間を要した。これは、1次元の簡便さを損なうものである。すなわち、これまでは基板面に垂直な方向の深さのイオンの濃度分布を得るために、各深さにおいて積分を繰り返しており、長い時間がかかっていた。
図1は従来のtiltを傾けてイオン注入を行った場合のイオン濃度分布の計算方法を説明するための模式図である。図1において基板表面10に対しチルトを傾けてイオンビームを打ち込んだ場合に、イオン濃度分布をシミュレーションするために、イオンビームの打込み方向とこれに垂直方向の仮想線によって任意の大きさのメッシュ(桝目)30を生成し、打込み方向のある深さの当該メッシュ30におけるあるポイント、例えばp1に着目し、当該ポイントp1におけるイオン濃度分布を打ち込み方向における自身の濃度分布とこれに垂直方向の当該ポイントp1に対する寄与によるイオン濃度分布とを足し合わせて求める。
つまり着目するイオンビーム14の基板表面10からある深さに位置するメッシュ30のポイントp1(縦線14と横線23の交点)における濃度分布を計算する場合には、シミュレータ(図示せず)において図1で定義したメッシュ30を生成して張り巡らす。そしてポイントp1自身の濃度の外、上述したように横方向のイオン濃度分布が1次元の拡がりを持っていることから、同一の横線23上で他の位置に打ち込まれたイオンビーム、すなわち縦線15と交差するポイントa1、縦線16と交差するポイントb1、縦線17と交差するポイントe1、縦線13と交差するポイントc1、縦線12と交差するポイントd1、および、縦線11と交差するポイントf1、などによる濃度分布寄与を足し合わせることでポイントp1における濃度分布を計算する。ポイントq1についても同様で、メッシュ30の縦線15と横線25の交点位置におけるポイントq1自身の濃度の外、横線25上で他の位置に打ち込まれたイオンビームによって形成される濃度分布寄与を足し合わせることでポイントq1における濃度分布を計算する。
こうしてすべてのメッシュ上のポイントで自身の濃度の外、寄与による濃度分布を足し合わせることでイオン濃度分布を求めるため、すべてのポイントにおける濃度分布を計算するには、多くの時間と労力を必要とするものであった。いま一例としてメッシュ30が1000×1000であったとすれば、1,000,000点(ポイント)における積分計算が必要となる。
図1に示したイオン濃度分布を計算するに必要な具体的な計算式を以下に示す。非特許文献2にも示されているように、いまtiltの傾きをθ、すなわちtilt θでイオン注入した分布の注入ビーム方向に平行なパスに沿った分布をtail関数でnaおよびncとし、横方向の濃度分布をga, gcとしたとき、ウェハ(wafer)面(基板面)に垂直な軸に沿った深さsの濃度は図3に定義される解析座標系を使って表現する。但し、サフィックスaはアモルファスパートを表し、サフィックスcはチャンネリングパートを表す。
図3の説明の前に、まず、図2に示すtilt 0の場合を考える。位置xiとxi+dxiの領域に打ち込まれたイオンの分布は
Figure 2008120288
となる。ここで、Φはイオン注入に係るドーズ量、Φchanはチャンネリングパートにおけるドーズ量、na, ncアモルファスパート、チャンネリングパートの分布に対応する深さ方向の分布を表す関数であり、またga, gcはアモルファスパート、チャンネリングパートの分布に対応する横方向分布を表す関数である。またna, ncは規格化され、ga, gcも規格化されているものとする。つまり
Figure 2008120288
Figure 2008120288
である。濃度N(x, y)は位置xiのイオン注入されたもののxに対する和で表されるから
Figure 2008120288
と表される。
次に図3に示すtilt θの場合を考える。図3のようにイオンビームに垂直と平行の軸(x, y)平面とウェハ(wafer)面に垂直と平行の(t, s)面とを定義する。イオン注入分布はビームに沿った深さにのみ依存すると仮定する。つまり、xiにイオン注入されたイオン注入分布のN(x,y)に対する寄与は深さy + xitanθにおけるNのxへの寄与となる。したがって
Figure 2008120288
となる。SIMS(2次イオン質量分析法)による濃度分布は(t, s)平面でのs依存性を評価している。(x, y)と(t, s)とは、
Figure 2008120288
で結び付けられる。式(6)を式(5)に代入して
Figure 2008120288
となる。N(t, s)はtに依存しないはずである。変数変換
Figure 2008120288
をおこない、これを式(7)に代入してみると
Figure 2008120288
となる。よって確かにtに依存しないモデル式になる。
横方向分布ga, gcに対しては規格化されたGauss分布を仮定し、
Figure 2008120288
を用いる。横方向の標準偏差ΔRptに深さ方向yに依存性を持たせ、注入イオンのピーク濃度位置Rpより浅い位置における比例係数mfを、ピーク濃度位置より深い位置における比例係数mba,mbcとすると、アモルファスパートの横方向の標準偏差ΔRpta(y)及びチャンネリングパートの横方向の標準偏差ΔRptc(y)は、
Figure 2008120288
Figure 2008120288
と表すことができる。
Toshihiko Miyashita and Kunihiro Suzuki ;"Experimental evaluation of depth-dependent lateral standard deviation for various ions in a-Si from one-dimensional tilted implantation profiles", IEEE Trans. Electron Devices ,ED-46,pp.1824-1828,1999 Kunihiro Suzuki , Ritsuo Sudo and Masanori Nagase ;"Estimating Lateral Straggling of Impurity Profiles of Ion Implanted Into Crystalline Silicon ", IEEE Trans. Electron Devices , Vol.48, No. 12, pp.2803-2807,Dec. 2001
本発明は、tiltを傾けてイオン注入したときのイオン濃度分布を計算する場合に各深さのイオン濃度の積分には共通する要素があることに着目し、その共通する要素を表現するため各深さのイオン濃度の積分を簡易化するメッシュを定義し積分に利用する。すなわち本発明によって定義されたメッシュを使うと、着目する一本のビームとは異なるビームからの寄与と等価な濃度が着目する一本のビームに存在する濃度分布に置換することができる。したがって、各深さのイオン濃度の積分を行う場合には、深さ方向の濃度分布は一本の線ビームの情報のみを計算し、かつ、各ビームからの寄与と等価な濃度分布の計算は、着目する一本のビームの2次元分布の同一深さの情報を足し合わせることで計算でき、これによりイオン注入分布計算の簡易化をすることができる。
この簡易化計算により計算するポイントの次元が実質的に1次元減少する。たとえば、各深さのイオン濃度を積分するために1000*1000のメッシュを用いて計算しようとした場合に、従来方法では、1,000,000点の計算が必要であったが、本方法では1,001点の計算ですみ、格段に計算時間を短縮させることができる。
従来のtiltを傾けてイオン注入を行った場合のイオン濃度分布の計算方法を説明するための模式図である。 チルト角0でイオン注入した場合の座標系を説明するための図である。 チルト角αでイオン注入した場合の座標系変換を説明するための図である。 本発明の実施形態で用いるメッシュの構成を示す図である。 本発明の実施形態に係るイオン濃度分布計算の計算原理を説明するための模式図である。 本発明の実施形態に係るイオン濃度分布の計算方法を説明するための模式図である。 本発明の実施形態に係るイオン濃度分布の計算方法を説明する原理図である。 本発明の実施形態に係るイオン濃度分布の計算方法に基づいて濃度分布計算を実行するためのフローチャートである。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。
図4は本発明の実施形態で用いるメッシュの構成を示す図である。図4において基板表面40に対しチルト角α(tilt α)でビームを打ち込んだ場合に、イオン濃度分布をシミュレーションで計算するために、ビームの打込み方向とこれに垂直な方向の仮想線によってメッシュ(桝目)70を生成し、tilt aで打ち込まれたビーム軸に沿った一つのメッシュ70を等間隔dに設定し、基板表面40における面上のメッシュ間隔をd/sinaとなるように設定してビーム軸に平行および垂直な方向の仮想線によってメッシュを定義する。
このようにメッシュ70を定義すると、チルト角α(tilt α)をもって打ち込まれたビームは基板表面40ではd/sina間隔毎にメッシュが整列することとなり、メッシュと基板表面40との交点を右から順にR,Q,P,S,T,・・と呼ぶことにすると、各交点の距離は等しくd/sinaとなる。
図5は、本発明の実施形態に係るイオン濃度分布計算の計算原理を説明するための模式図である。また図6は本発明の実施形態に係るイオン濃度分布の計算方法を説明するための模式図である。さらに図7は本発明の実施形態に係るイオン濃度分布の計算方法を説明する原理図である。本発明においては上述したメッシュをイオン濃度分布計算に用いる。
図5において本発明の実施形態に係るイオン濃度分布計算の計算原理を説明する。すなわち、着目するイオンビーム3の基板表面40からある深さに位置するメッシュ70のポイントp(縦線44と横線58の交点)における濃度分布を計算する場合には、シミュレータ(図示せず)において図4で定義したメッシュ70を生成して張り巡らす。またtiltを傾けてイオン注入するため、まずビーム打ち込み方向つまり注入パス方向の2次元分布を計算する。イオンビームによる注入パス方向の2次元分布の計算は当該技術分野ではよく知られているのでここではその説明を省略することにする。
注入パスと垂直な方向、つまり横方向、の濃度分布の計算については、本発明により定義されたメッシュ70に基づいてポイントpに対する他のビームによる寄与、すなわち同一の横線58上で右隣り位置に打ち込まれたイオンビーム、すなわち縦線45と交差するポイントaにおける寄与aと、同一の横線58上でさらにその隣りの縦線46と交差するポイントbにおける寄与bと、・・・、同一の横線58上で左隣り位置に打ち込まれたイオンビーム、すなわち縦線43と交差するポイントcにおける寄与cと、同一の横線58上でさらにその隣りの縦線42と交差するポイントdにおける寄与dと、・・・、とを足し合わせることでポイントpにおける横方向の濃度分布を計算する。ここまでの説明は横方向の濃度分布計算の計算原理を説明したものである。
しかし図6に示す本発明の実施形態に係るイオン濃度分布計算の簡易化方法では、図4で定義したメッシュ70を用いていることを踏まえ、図5に示した縦線45と交差するポイントaにおける寄与aは、図6においては着目するビーム3がもたらすメッシュ1段下がり且つ1メッシュ離れた位置の濃度寄与と等価、すなわち縦線43と横線59と交差するポイント(丸囲a)における寄与a’による濃度分布で置換される。この点をさらに説明すると、図5において寄与aは基板表面40上では点Qに打ち込まれたビームによってもたらされたものであり、点Qは、着目するビーム3が打ち込まれた基板表面40上の点Pに比較してメッシュ1段上がり且つメッシュ間隔がd/sina離れた位置に打ち込まれたものを反映している。そのため図6では、着目するビーム3のポイントpから見て寄与aとパスの長さが同じになる、すなわちメッシュ1段下がり且つ1メッシュ離れた位置の濃度寄与と等価、すなわち縦線43と横線59と交差するポイント(丸囲a)における寄与a’による濃度分布で置換される。
また図5に示した縦線46と交差するポイントbによる寄与bは、図6においては着目するビーム3がもたらすメッシュ2段下がり且つ2メッシュ離れた位置の濃度寄与と等価、すなわち縦線42と横線60と交差するポイント(丸囲b)における寄与b’による濃度分布で置換される。すなわち図5において寄与bは基板表面40上では点Rに打ち込まれたビームによってもたらされたものであり、点Rは、着目するビーム3が打ち込まれた基板表面40上の点Pに比較してメッシュ2段上がり且つメッシュ間隔が2d/sina離れた位置に打ち込まれたものを反映している。そのため図6では、着目するビーム3のポイントpから見て寄与bとパスの長さが同じになる、すなわちメッシュ2段下がり且つ2メッシュ離れた位置の濃度寄与と等価、すなわち縦線42と横線60と交差するポイント(丸囲b)における寄与b’による濃度分布で置換される。
また図5に示した縦線43と交差するポイントcによる寄与cは、図6においてはビーム3がもたらすメッシュ1段上がり且つ1メッシュ離れた位置の濃度寄与と等価、すなわち縦線45と横線57と交差するポイント(丸囲c)における寄与c’による濃度分布で置換される。この点をさらに説明すると、図5において寄与cは基板表面40上では点Sに打ち込まれたビームによってもたらされたものであり、点Sは、着目するビーム3が打ち込まれた基板表面40上の点Pに比較してメッシュ1段下がり且つメッシュ間隔がd/sina離れた位置に打ち込まれたものを反映している。そのため図6では、着目するビーム3のポイントpから見て寄与cとパスの長さが同じになる、すなわちメッシュ1段上がり且つ1メッシュ離れた位置の濃度寄与と等価、すなわち縦線45と横線57と交差するポイント(丸囲c)における寄与c’による濃度分布で置換される。
さらに図5に示した縦線42と交差するポイントdによる寄与dは、図6においては着目するビーム3がもたらすメッシュ2段上がり且つ2メッシュ離れた位置の濃度寄与と等価、すなわち縦線46と横線56と交差するポイント(丸囲d)における寄与d’による濃度分布で置換される。すなわち図5において寄与dは基板表面40上では点Tに打ち込まれたビームによってもたらされたものであり、点Tは、着目するビーム3が打ち込まれた基板表面40上の点Pに比較してメッシュ2段下がり且つメッシュ間隔が2d/sina離れた位置に打ち込まれたものを反映している。そのため図6では、着目するビーム3のポイントpから見て寄与dとパスの長さが同じになる、すなわちメッシュ2段上がり且つ2メッシュ離れた位置の濃度寄与と等価、すなわち縦線46と横線56と交差するポイント(丸囲d)における寄与d’による濃度分布で置換される。
このようにポイントpに対して、図5に示した寄与a〜d・・は図6においては、等価とされた寄与a’〜d’・・が基板表面40と平行な面上に位置することとなるので、イオン濃度分布計算では着目するビーム3を設定して、ビーム3におけるビーム方向、すなわちパス方向の2次元の濃度分布のみならず、横方向の濃度分布もビーム3におけるポイントpを移動させることによってすべて計算することができる。
図7は、本発明の実施形態に係るイオン濃度分布の計算方法を説明する原理図である。図7に示すように着目するビーム3を設定しておきそのビーム3に沿ってイオン濃度分布を計算する。すなわち図7では基板表面40と平行に濃度分布はメッシュ間隔d/sina離れた位置に配置され、これらを串刺しして足し合わせることで、着目するビーム3のビーム方向の2次元分布と一緒にすべての濃度分布N(s)ないしN(s)を簡単に求めることができる。例示した濃度分布N(s)ないしN(s)は計算原理に基づくものであって実際にはこれのみに限定されるものではない。
このように本発明によれば、深さ方向の濃度分布は一本の線ビームの情報のみを計算し、各同一深さの濃度を足し合わるだけで、tiltを傾けてイオン注入したときのイオン濃度分布計算を簡易に求めることができる。
ここで図7に示した本発明の実施形態に係るイオン濃度分布の計算方法をさらに簡易化する計算方法を説明すると、図7において着目するビーム3の上半面側に位置する等価の寄与の濃度分布、あるいは、着目するビーム3の下半面側に位置する等価の寄与の濃度分布が判れば、着目するビーム3に対して上半面側あるいは下半面側とではメッシュ上の等価の寄与が線対象となるので、どちらか一方の値によって他方の値の計算を省略することができ、こうすることでさらに計算を簡易化することができる。
図8は本発明の実施形態に係るイオン濃度分布の計算方法に基づいて濃度分布計算を実行するためのフローチャートである。図8のフローにおいてステップS1では注入パス方向のメッシュを図示していないシミュレータ上に作成する。ステップS2では当該シミュレータを用いて注入パス方向の濃度分布の計算を行う。すなわちシミュレータ(図示せず)ではイオン注入条件から基板、不純物、エネルギ、ドーズ量などの情報(図示せず)を取得してデータベース(図示せず)を参照し所定のシミュレーションを実行して分布データを作成し、分布データとしてファイルF1にパス方向の2次元分布を格納する。
ステップS3では注入条件に斜め注入があるか否かを判定し、斜め注入なしであればステップS17に進んで濃度計算を終了するが、斜め注入ありであればステップS4に進み、ステップS4ではパスと垂直方向のメッシュ間隔を計算する。つまり図8においても図7と同様にあるビームに着目しそのビームに沿って本発明で定義するメッシュに基づいてイオン濃度分布を計算する。ステップS5では、横方向の該当深さの濃度加算結果をストアするために集計ファイルF2〜F4のデータをクリアして初期化する。ステップS6ではパス方向の濃度計算に係るメッシュであることを確認し、ステップS7においてパスの中心部分の濃度を足し込む。この濃度足し込みにあたり、ファイルF1から該当深さの濃度を取出し、さらに集計用ファイルF2から該当深さの濃度を読込む。そしてパスの中心部分の濃度を足し込んだら該当深さの濃度加算を行って集計用ファイルF2に格納する。次いでステップS8ではメッシュが空中部分に位置するかを確認して、ステップS9に進む。ステップS9ではパス方向に垂直な方向の隣のメッシュの濃度計算に移行する。そしてステップS10では隣のメッシュが打切り距離以内にあるかを確認して、ステップS11に進み、ステップS11では深層側の該当メッシュに濃度の足し込みを行う。これを図7に示す計算原理図において説明すると注目ビーム3より上半面側に位置するメッシュで濃度の足し込みを行う。この濃度足し込みにあたり、集計用ファイルF3から該当深さの横方向の濃度を読込む。そして深層側の該当メッシュに濃度の足し込みが済んだら該当深さの濃度加算を行って集計用ファイルF3に格納する。
ステップS12では対象のメッシュが表面以内にあるか又は空中部分にあるかを判定して、表面以内にあればステップS13に進み、ステップS13において表面側の該当メッシュに濃度の足し込みを行う。これを図7に示す計算原理図において説明すると注目ビーム3より下半面側に位置するメッシュで濃度の足し込みを行う。この濃度足し込みにあたり、集計用ファイルF4から該当深さの横方向の濃度を読込む。そして表面側の該当メッシュに濃度の足し込みが済んだら該当深さの濃度加算を行って集計用ファイルF4に格納する。次いでステップS14を経て、ステップS15に進み、ステップS15では全パス方向のメッシュについての濃度計算が済んでいなければステップS6に戻り、再びステップS7以降の処理を実行するが、全パス方向のメッシュについての濃度計算が済んでいればステップS16に進む。ステップS16では横方向集計用ファイルF2〜F4に格納された最終的な濃度分布データ(ステップS7におけるパス方向の濃度分布データを含む)を取得し、パス方向を深さ(基板表面からの距離)に変換して出力し、ステップS17を経てシミュレータを用いたイオン濃度分布の計算処理を終了する。
ここで上記ステップS10においてメッシュが打切り距離以内でなく打切り距離より外になるようであれば、ステップS14を経てステップS15に移行する。またステップS12においてメッシュが表面以内に存在しなくなって空中部分に位置するようになったら、ステップS8に戻り、ステップS13の処理をスキップする。
なお図7において濃度分布は基板表面40と平行にメッシュ間隔d/sina離れたメッシュ位置に等価的に配置され、これらを串刺しするように足し合わせること濃度分布N(s)ないしN(s)を求め、着目するビーム3のパス方向の2次元分布と一緒に全ての濃度分布を着目するビームにより求めることができる。この場合、線状ビームの横方向の分布は、あるメッシュのポイントに隣接するメッシュのポイントの濃度分布、という具合に次々と所定メッシュ間隔経て求めるようにしている。つまり積分により濃度分布を求める場合に、メッシュのポイントとこれに隣接メッシュのポイントの濃度だけを求めるということは代表値について濃度分布を求めている。これはポイントとそれに隣接ポイントとをメッシュ間隔d/sinaで直線近似してその代表値として平均値を求めて積分をするようにしている。しかしこの直線近似は正しい分布をいつも与えるという保証がないので、線状ビームの横方向の分布をGauss関数で近似できる場合には、その積分関数である誤差関数を積分計算に使えるので、誤差関数を用いてある点(ポイント)の濃度を次々と計算することができる。
さらに、この考えを敷衍して、線状ビームの横方向の分布を任意関数とした場合には、その積分関数を細かいメッシュであらかじめ計算しておき、その積分関数の値を使うことで、ある点(ポイント)の濃度を計算することができることになる。任意関数としては、joined half-Gauss関数、general Tail関数、ピアソン(Pearson)IV関数など注入分布解析に広く使用されている関数を用いることができる。
上記ではもっぱらシミュレータを用いたイオン濃度分布の計算処理について説明したが、これを半導体製造装置における半導体製造に適用して半導体基板へのイオン注入の制御に利用することが可能である。

Claims (8)

  1. tilt 角度aで打ち込まれたビーム軸に沿ったメッシュを等間隔dにし、面上のメッシュ間隔をd/sinaとし、ビーム軸に平行および垂直なメッシュをシミュレータ上で発生させ、このメッシュを用いてイオン濃度分布を計算するイオン濃度分布計算方法。
  2. ある一つの線ビームのみに着目し、当該線ビームのパス方向の2次元分布を計算し、面に垂直な方向の同一深さの前記メッシュ上の点の濃度を足し合わせ、その深さにおける濃度とする請求項1記載のイオン濃度分布計算方法。
  3. 前記線ビームの上半面の情報を使い、下半面の濃度を決定する請求項2記載のイオン濃度分布計算方法。
  4. 前記線ビームの横方向の分布をGaussとした場合、その積分関数である誤差関数を使い、ある点の濃度を計算する請求項1記載のイオン濃度分布計算方法。
  5. 前記線ビームの横方向の分布を任意関数とした場合、その積分関数を細かいメッシュであらかじめ計算しておき、その積分関数の値を使い、ある点の濃度を計算する請求項1記載のイオン濃度分布計算方法。
  6. 前記任意関数は、joined half-Gauss関数、general Tail関数、ピアソン(Pearson)IV関数のいずれかであることを特徴とする請求項5記載のイオン濃度分布計算方法。
  7. あるチルト角度をもってイオン注入を行いそのイオン濃度分布を計算するイオン濃度分布計算プログラムであって、コンピュータに、注入パス方向のメッシュを生成する手順と、注入パス方向の2次元分布を計算する手順と、パス方向と垂直な方向のメッシュ間隔を計算する手順と、前記2次元分布データから該当深さの濃度を取出す共に該当深さの横方向の濃度データを読み込んでパスの中心部分の濃度データを足し込み、これを該当深さのパスの中心部分の濃度データとして累算する手順と、パス方向と垂直な方向の隣のメッシュの濃度を計算するにあたり、深層側の該当メッシュに濃度の足し込み、これを深層側の該当深さの横方向の濃度データとして累算する手順と、パス方向と垂直な方向の隣のメッシュの濃度を計算するにあたり、表面側の該当メッシュに濃度の足し込み、これを表面側の該当深さの横方向の濃度データとして累算する手順と、全パス方向での該当メッシュにおける濃度の足し込みが終了したとき、塁算された上記パスの中心部分の濃度データ、深層側及び表面側の横方向の濃度データを取得しパス方向を深さに変換してすべての濃度データを計算する手順と、を実行させるためのイオン濃度分布計算プログラム。
  8. 該当メッシュが空中部分に位置する場合には、前記表面側の該当深さの横方向の濃度データとして累算する手順をスキップする手順を含むことを特徴とする請求項7記載のイオン濃度分布計算プログラム。
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