JPWO2008081774A1 - リスペリドンを含有する口腔内崩壊錠剤および苦味抑制製剤 - Google Patents

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Abstract

本発明は、リスペリドンの口腔内崩壊錠剤および苦味抑制製剤を提供する。リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下の滑沢剤を含有する粉末を圧縮成型することにより、良好な崩壊性を示し、錠剤硬度が確保された、口腔内崩壊錠剤が得られることを見出した。また、苦味抑制基剤が溶解および/または懸濁し、かつ水溶解度(20℃)が1g/mL以下であるリスペリドンを溶解または懸濁した液によって賦形剤および/または崩壊剤を造粒した粉・粒体製剤、または当該粉・粒体製剤を打錠した錠剤であるならば、リスペリドンの苦味を抑制することができた。

Description

最近の経口投与剤においては、嚥下能力が低い高齢者や小児にとっても服用が容易な製剤が望まれるようになり、口腔内で速やかに崩壊し、苦味をほとんど感ずることなく服用可能な製剤が既に幾つか開発されている。
抗精神病薬の分野においても、口腔内の唾液で速やかに崩壊するため水なしで服用可能な口腔内崩壊錠剤や苦味をほとんど感じない苦味抑制製剤は、「服薬コンプライアンス」から一歩前進して、「服薬アドヒアランス」という患者の積極的な治療への参加、服薬行動の向上に繋がるのではないかと期待されている。また、非常に興奮や拒絶が激しい急性期の患者にも受け入れやすい剤形であるため、治療上のメリットも大きいと考えられている。
本発明は抗精神病薬として既に使用されているリスペリドンの口腔内崩壊錠剤および苦味抑制製剤に関する。
口腔内崩壊錠剤を製造するにあたっては、服薬後の易崩壊性を担保するため、一般的に糖類、糖アルコールおよび/または崩壊剤が用いられる。糖類、糖アルコールや崩壊剤を含有する口腔内崩壊錠剤等を開示する文献として、例えば、以下の文献が挙げられる。
特許文献1には、医薬成分、エリスリトール、結晶セルロース及び崩壊剤を含有する口腔内崩壊錠剤が記載されている。また、特許文献2には、医薬成分、D−マンニトール、セルロース類及び崩壊剤を含有する口腔内崩壊錠剤が記載されている。本文献は、平均粒子径が30〜300μmのD−マンニトールが好ましいことを開示している文献である。特許文献1および2は、口腔内崩壊錠剤の処方で最もよく使用される添加剤である糖類、糖アルコールと崩壊剤を配合し、崩壊時間を速くした処方例である。
特許文献3には、成形性の低い糖類に成形性の高い糖類を結合剤として噴霧した造粒物を含有する口腔内崩壊錠剤の製造法が記載されている。特許文献4には、無機物と糖類を均一に分散させた懸濁液を噴霧乾燥した粉体物を、結晶セルロースや崩壊剤と共に打錠することにより、口腔内崩壊錠剤を得ることができることが記載されている。一方、同様の組成からなる単純混合物を直接打錠した錠剤については、硬度が悪いことが記載されている。そして、特許文献5には、薬効成分に軽質無水ケイ酸等の表面改質基剤を混合し、高速攪拌造粒機等を用いて表面改質し、そのようにして得られた表面改質粉体に崩壊剤を加えて直接打錠することにより、口腔内崩壊錠剤を得ることができることが記載されている。崩壊剤は部分アルファー化デンプン及びクロスポピドンが最も適していることが記載されている。これら特許文献3、4および5の製剤では、崩壊性および錠剤の硬度を向上させるために、製剤工程の追加を必要とし、生産効率が悪い。
特許文献6には、水易溶性薬物を含有する顆粒に崩壊剤を配合し、さらにセルロース粉末及び/又は無機系添加物を添加後、打錠して崩壊性の良好な錠剤を得ることができることが記載されている。この特許文献6は、製剤の崩壊時間が3分を大きく超えるものであり、口腔内崩壊錠剤としての崩壊時間を満足していない。
また、非特許文献1(協和化学工業株式会社のパンフレット(直打用賦形剤 無水リン酸水素カルシウムGS))には、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、カルメロース、およびステアリン酸マグネシウム1重量%を配合した製剤のデータが記載されている。本製剤は、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムの配合量が1%であり、錠剤の崩壊性が加温及び加湿化において低下する恐れがある。
一方、苦味を抑制する製剤としては、種々のものが開発されている。具体的に、特許文献7には、疎水性高分子であるエチルセルロースと水溶性高分子であるヒドロキシプロピルセルロースを溶解したエタノール溶液に苦味物質を添加し、当該溶液を賦形剤と混合した製剤について記載されている。また、特許文献8には、疎水性高分子を用いない場合でも、カルバペネム系抗生剤と乳糖を混合した粉末に、胃溶性コーティング基剤のエタノール溶液を噴霧して製造した顆粒剤に、さらに乳糖、ポリビニルピロリドン等を混合し、ヒドロキシプロピルセルロースの水溶液を噴霧し、苦味を抑制した細粒剤について記載されている。
しかしながら、疎水性高分子を基剤として用いた特許文献7のような苦味抑制製剤の場合、苦味も抑制するが、リスペリドンの溶出速度を抑制する可能性が高い。溶出速度を抑制する場合、溶出挙動も変動し、リスペリドン動態も変動する恐れがある。また、特許文献7および8のいずれの場合も、苦味を抑制する基剤を溶解するのに、エタノール等の有機溶媒が使用されている。しかしながら、この場合、機械に有機溶媒の回収機器を付設する必要があり、また環境にも悪影響を与える。
抗精神病薬として既に使用されているリスペリドンは、下式
Figure 2008081774
で示されるベンズイソキサゾール誘導体であって、ドーパミンD2受容体およびセロトニン5−HT2A受容体の両方に拮抗作用を示す非定型抗精神病薬として使用されている。本剤は統合失調症の陽性と陰性のどちらの症状にも改善作用を示し、非定型抗精神病薬の副作用である体重増加が少なく、糖尿病の発生リスクも低いとされている(特許文献9参照)。
特開平10−182436 特開2001−58944 WO95/20380 特開2000−86537 WO00/54752 特開2002−12540 特開2002−363066 特開2004−35518 特開昭61−221186 協和化学工業株式会社のパンフレット(直打用賦形剤 無水リン酸水素カルシウムGS)
リスペリドンの錠剤において、適度な硬度、口腔内での速やかな崩壊および良好な服用感を有し、特殊な製剤機械を必要とすることなく、既存設備で生産可能である口腔内崩壊錠剤およびリスペリドンの苦味を抑制した苦味抑制製剤を提供する。
本発明者らは、リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、崩壊剤として特にカルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下の滑沢剤を含む粉末を直接圧縮成形することにより、良好な崩壊性を示し、錠剤硬度が確保された、口腔内崩壊錠剤を得ることができることを見出した。上記の場合、無機賦形剤として無水リン酸水素カルシウム、滑沢剤としてステアリン酸金属塩の配合量を錠剤1錠あたり0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下とすることにより、特に、リスペリドン、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.1重量%以下のステアリン酸マグネシウムを配合し、かつ外部滑沢法により圧縮成形することによって、良好な崩壊性を示し、錠剤硬度が確保された、口腔内崩壊錠剤を得ることができた。
また、本発明者らは、上述したような苦味抑制製剤の欠点を改善した製剤を鋭意検討した結果、高粘度の液中に、リスペリドンを懸濁させ、その得られた液を賦形剤および/または崩壊剤に加え造粒し、製造した粉・粒体製剤(例えば、散剤、細粒剤、顆粒剤、シロップ剤)であれば、苦味を抑制し、苦味抑制製剤を完成することができた。なお、本明細書中に記載の添加物等は、医薬品添加物事典(2005年、株式会社薬事日報社発行)に記載のものである。
すなわち、本発明は、以下の発明に関する。
(1)リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下の滑沢剤を含有することを特徴とする錠剤、
(2)無機賦形剤が、無水リン酸水素カルシウムである上記(1)記載の錠剤、
(3)錠剤1錠あたり0.5重量%以下の滑沢剤を含有する上記(1)または(2)記載の錠剤、
(4)錠剤1錠あたり0.1重量%以下の滑沢剤を含有する上記(3)記載の錠剤、
(5)錠剤1錠あたり1〜30重量%のカルメロースを含有する上記(1)から(4)のいずれかに記載の錠剤、
(6)滑沢剤がステアリン酸金属塩である上記(1)から(5)のいずれかに記載の錠剤、
(7)ステアリン酸金属塩がステアリン酸マグネシウムである上記(6)記載の錠剤、
(8)甘味剤を含有する上記(1)から(7)のいずれかに記載の錠剤、
(9)甘味剤が、白糖の甘味を1とした場合、50倍以上の甘味度を有する甘味剤である上記(8)記載の錠剤、
(10)甘味剤がアセスルファムカリウムまたはスクラロースである上記(9)記載の錠剤、
(11)滑沢剤の添加方法が外部滑沢法である上記(1)から(10)のいずれかに記載の錠剤、
(12)リスペリドン、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.1重量%以下のステアリン酸マグネシウムを含有し、かつ滑沢剤の添加方法が外部滑沢法である上記(11)記載の錠剤、
(13)口腔内崩壊錠剤である、上記(1)から(12)のいずれかに記載の錠剤、
(14)リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下の滑沢剤を含有するが、糖類および糖アルコール類は含まない上記(1)記載の錠剤、
(15)下記の工程を含むことを特徴とするリスペリドンを含有した粉・粒体製剤の製造方法:
i)粘度(20℃)が50〜14000mPa・sである液に、リスペリドンを懸濁させる工程、
ii)前記i)工程で得られた溶液または懸濁液を賦形剤および/または崩壊剤に加え、造粒する工程、
(16)当該液の粘度(20℃)が100〜14000mPa・sである上記(15)記載の粉・粒体製剤の製造方法、
(17)当該液にヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有する上記(15)または(16)記載の粉・粒体製剤の製造方法、
(18)上記(15)から(17)のいずれかに記載の製造方法によって得られる粉・粒体製剤、
(19)顆粒剤である上記(18)記載の粉・粒体製剤、
(20)苦味を抑制した上記(18)または(19)記載の粉・粒体製剤、
(21)上記(20)記載の粉・粒体製剤を打錠することを特徴とする、錠剤の製造方法、
(22)上記(20)記載の粉・粒体製剤に、賦形剤、滑沢剤、崩壊剤および/または結合剤を混合し、打錠することを特徴とする、錠剤の製造方法、
(23)上記(21)または(22)記載の製造方法によって得られる錠剤、
(24)口腔内崩壊錠剤である、上記(23)記載の錠剤。
本発明の錠剤は、水なしでも容易に服用することができ、口腔内で速やかに崩壊、更に適度な硬度を有し、服用感が良好である。このため、口腔内崩壊錠剤として使用することができる。しかも当該錠剤は、製造法が簡便である。また、本発明の苦味抑制製剤は、高粘性の添加物液中に苦味成分であるリスペリドンを懸濁させ、その得られた液を賦形剤および/または崩壊剤に加え、造粒することにより、リスペリドンの苦味抑制を達成するものである。本発明の苦味抑制製剤は、リスペリドンの溶出を抑制することなく、苦味を抑制することができる。
「リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下の滑沢剤を含有することを特徴とする、口腔内崩壊錠剤」とは、リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下の滑沢剤を含有することにより、本発明の効果(錠剤の良好な崩壊性および適度な錠剤硬度の確保)を発揮する製剤を意味する。リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下の滑沢剤を必須の構成成分とし、本発明の効果に影響を与えない範囲で、他の添加剤を含んでいてもよい。
本発明の錠剤に含有する薬物であるリスペリドンの含有量としては、錠剤1錠あたり、0.1〜6重量%、好ましくは0.125〜4重量%、より好ましくは0.25〜2.5重量%である。この含有量よりも、少なければ含量均一性が悪化する可能性があり、多ければ苦味を感じやすくなる可能性がある。
本発明の錠剤において使用される結晶セルロースとしては、医薬分野で用いられるものであればよいが、具体的にはセオラスPH101、セオラスPH102、セオラスPH301、セオラスPH302、アビセルPH−F20JP、セオラスKG802(旭化成工業(株)製)、VIVAPUR(グレード105、101、103、301、102、112)、ARBOCEL(グレードM80、P290、A300)、プロソルブSMCC50、プロソルブSMCC90(JRS PHARMA社製)等が挙げられる。これらの結晶セルロースは単独でもよいが、二種以上併用することもできる。好ましくは錠剤製造前の結晶セルロースの平均粒子径が10〜150μm、より好ましくは30〜130μm、特に好ましくは40〜120μmである。この平均粒子径より大きい場合や小さい場合は、錠剤の硬度が低下したり、崩壊時間が遅延する可能性がある。具体的には、セオラスPH102(旭化成工業(株)製、平均粒子径約100μm)が好ましい。
本発明の錠剤において使用される無機賦形剤としては、医薬分野で用いられるものであればよいが、具体的にはリン酸水素カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、合成ヒドロタルサイト、沈降炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムであり、特に好ましくは無水リン酸水素カルシウムであり、無水リン酸水素カルシウムGS(協和化学工業株式会社製)、フジカリン(富士化学工業株式会社)、無水リン酸水素カルシウム軽質(協和化学工業株式会社製)、無水リン酸水素カルシウム重質(協和化学工業株式会社製)等が挙げられる。これらの無機賦形剤は単独でもよいが、二種以上併用することもできる。好ましくは、錠剤製造前の無機賦形剤の嵩密度が、0.30〜1.0g/mL、より好ましくは0.5〜1.0g/mL、特に好ましくは0.6〜1.0g/mLである。この嵩密度より低い場合や高い場合は、錠剤の硬度が低下したり、崩壊時間が遅延する可能性がある。具体的には、無水リン酸水素カルシウムGS(協和化学工業株式会社製、嵩密度0.71〜1.0g/mL)が好ましい。
本発明の錠剤において、結晶セルロースと無機賦形剤である無水リン酸水素カルシウムの含有量は、容易に決定することができる。例えば、所望の量の結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、カルメロースを活性成分と適宜混合したのち、圧縮成形を行い、硬度と崩壊性を確認することにより、その適否は容易に判別することができる。
結晶セルロースと無機賦形剤の含有量は、活性成分の物理的性質にも依存するため、上記のように適宜決めることが好ましい。特に、錠剤全重量に対し30〜99.9重量%の結晶セルロース及び無機賦形剤を用いるのが好ましい。特に、50〜99.9重量%の結晶セルロース及び無機賦形剤を用いるのが好ましい。これらの含有量においては、活性成分の物理的性質による影響を受け難く、本発明製剤は特に良好な崩壊速度及び錠剤硬度を示す。
また、結晶セルロースと無水リン酸水素カルシウムの重量比も、上記のように適宜決めることが好ましく、結晶セルロースと無水リン酸水素カルシウムの重量比が、8:2〜2:8の範囲であればよい。上記の範囲内で、良好な崩壊速度及び錠剤硬度を有する口腔内速崩壊錠を得ることができる。結晶セルロースの重量比がこれより高いと結晶セルロースのざらつきにより食感が低下する可能性があり、また結晶セルロースの重量比がこれより低いと錠剤硬度が低下する恐れがある。好ましくは、結晶セルロースと無水リン酸水素カルシウムを重量比5:5〜3:7の割合で含有した錠剤、より好ましくは、結晶セルロースと無水リン酸水素カルシウムを重量比約4:6の割合で含有した錠剤である。
本発明の錠剤において、結晶セルロースの含有量は、錠剤1錠あたり12〜80重量%、好ましくは、12.5〜75重量%、より好ましくは15〜70重量%である。この含有量よりも少なければ、錠剤硬度が低下する可能性があり、多ければ、結晶セルロースのざらつきにより食感が低下する可能性がある。
本発明の錠剤において、無水リン酸水素カルシウムの配合量は、錠剤1錠あたり12〜80重量%、好ましくは、12.5〜75重量%、より好ましくは15〜70重量%である。この配合量よりも少なければ、錠剤が十分に崩壊しない可能性があり、多ければ、錠剤硬度が低下する可能性がある。
本発明の錠剤において、使用される崩壊剤としては、カルメロースが好ましい。カルメロースとは、別名カルボキシメチルセルロースである。カルメロースとしては、日本薬局方第14改正準拠のものであればよい。具体的には、NS−300(五徳薬品株式会社)である。
カルメロースの含有量としては、錠剤1錠あたり1〜30重量%、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは7.5〜20重量%ある。この含有量よりも少なければ、錠剤の崩壊時間が長くなる恐れがあり、この含有量よりも多ければ、錠剤の硬度が低下する可能性がある。
本発明の錠剤において、使用される滑沢剤としては、医薬分野で用いられるものであればよいが、具体的にはショ糖脂肪酸エステル、タルク、含水二酸化ケイ素、ステアリン酸金属塩等があるが、好ましくはステアリン酸金属塩である。ステアリン酸金属塩としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム等が挙げられるが、好ましくは、ステアリン酸マグネシウムである。
ステアリン酸金属塩の含有量としては、錠剤1錠あたり0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは、0.1重量%以下である。具体的には、0.001〜0.8重量%、好ましくは0.001〜0.5重量%、より好ましくは0.001〜0.1重量%である。この含有量よりも多ければ、錠剤の崩壊時間が長くなる可能性があり、少なければ、錠剤を形成できない恐れがある。
本発明の錠剤は、崩壊性、圧縮成型性に影響を与えない範囲であれば、錠剤の製造に一般に用いられる種々の添加剤を含んでいてもよい。例えば、賦形剤、甘味剤、矯味剤、香料、滑沢剤、結合剤、流動化剤、着色剤、コーティング剤などが挙げられる。また、これらの物質は、単独または任意の割合で混合して使用してもよい。
甘味剤とは、糖類および糖アルコールを含む糖質およびそれ以外の非糖質を意味する。本発明製剤は賦形剤としての糖類および糖アルコールを含まないので、糖類および糖アルコールを使用して十分な甘みを出すことは困難である。そのため、本発明の錠剤、特に口腔内崩壊錠剤においては、糖類、糖アルコールと比較し少量で強い甘味を感じる物が好ましく、非糖質の天然甘味料や合成甘味料が好ましい。具体的には、白糖の甘味度を1とした場合、50倍以上の甘味度を有する甘味剤である。例えばアセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン又はその塩、グリチルリチン酸又はその塩、ステビア又はその塩、スクラロース、ソーマチンなどが挙げられる。甘味剤の含有量としては、錠剤1錠あたり10重量%以下、好ましくは0.1〜10重量%、より好ましくは0.5〜7.5重量%である。
矯味剤としては、例えば、アスコルビン酸およびその塩、グリシン、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム、塩酸、希塩酸、クエン酸およびその塩、無水クエン酸、L−グルタミン酸およびその塩、コハク酸およびその塩、酢酸、酒石酸およびその塩、炭酸水素ナトリウム、フマル酸およびその塩、リンゴ酸およびその塩、氷酢酸、イノシン酸二ナトリウム、ハチミツなどが挙げられる。
香料とは、着香剤といわれるものを含み、例えばオレンジエッセンス、オレンジ油、カラメル、カンフル、ケイヒ油、スペアミント油、ストロベリーエッセンス、チョコレートエッセンス、チェリーフレーバー、トウヒ油、パインオイル、ハッカ油、バニラフレーバー、ビターエッセンス、フルーツフレーバー、ペパーミントエッセンス、ミックスフレーバー、ミントフレーバー、メントール、レモンパウダー、レモン油、ローズ油などが挙げられる。
結合剤としては、例えば、アラビアゴム、アラビアゴム末、部分アルファー化デンプン、ゼラチン、カンテン、デキストリン、プルラン、ポビドン、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどが挙げられる。
流動化剤としては、例えば含水二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、重質無水ケイ酸、酸化チタンなどが挙げられる。
着色剤としては、例えば、食用赤色3号、食用黄色5号、食用青色1号などの食用色素、黄色三二化鉄、三二化鉄、褐色酸化鉄、黒酸化鉄、銅クロロフィル、銅クロロフィリンナトリウム、リボフラビン、抹茶末などが挙げられる。
コーティング剤としては、ポリビニルアルコール、エチルセルロース、カルボキシメチルエチルセルロース、カルメロース、カルメロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、PVAコポリマー、アクリル酸エチル・メタクリル酸メチルコポリマー分散液、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、オパドライ、カルナバロウ、カルボキシビニルポリマー、乾燥メタクリル酸コポリマー、ジメチルアミノエチルメタアクリレート・メチルメタアクリレートコポリマー、ステアリルアルコール、セラック、セタノール、ヒドロキシプロピルメチルセルロースアセテートサクシネート、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタレート、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース混合物、ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート、ポリビニルアルコール、メタクリル酸コポリマー、2−メチル−5−ビニルピリジンメチルアクリレート・メタクリル酸コポリマーなどが挙げられる。
これらの成分は本発明の錠剤における崩壊性、成形性を損なわない範囲であれば、通常、任意の量を単独あるいは混合して使用することができる。薬物として、リスペリドンを含有する錠剤である場合、好ましい添加剤の組み合わせとしては、結晶セルロース/無水リン酸水素カルシウム/カルメロース/ステアリン酸マグネシウム/アセスルファムカリウム、結晶セルロース/無水リン酸水素カルシウム/カルメロース/ステアリン酸マグネシウム/アセスルファムカリウム/ハッカ油/含水二酸化ケイ素、結晶セルロース/無水リン酸水素カルシウム/カルメロース/ステアリン酸マグネシウム/スクラロース、結晶セルロース/無水リン酸水素カルシウム/カルメロース/ステアリン酸マグネシウム/スクラロース/ハッカ油/含水二酸化ケイ素の組合せである。これらの組合せの添加剤を使用した場合、錠剤の崩壊時間が速く、錠剤の硬度が高く、しかも苦味を抑制することができる口腔内崩壊錠剤を製造することが可能である。
口腔内崩壊錠剤においては、一般的に、賦形剤として糖類、糖アルコールが使用されている。一方、本発明の口腔内崩壊錠剤は、実質的に、リスペリドン、結晶セルロース及び無機賦形剤からなる口腔内崩壊錠剤である。すなわち、口腔内崩壊錠剤においては一般的に使用されている賦形剤としての糖類を実質的に含まないことを特徴とする。本発明の口腔内崩壊錠剤において、ショ糖、ブドウ糖、果糖、水飴、乳糖等の糖類は、賦形剤として使用しない。これら糖類を用いると錠剤の崩壊時間が長くなる。なお、ここでいう「糖類」とは栄養学的な基準(例えば、厚生労働省の栄養表示基準参照)に従い、具体的には単糖類および二糖類を意味する。
また、本発明の口腔内崩壊錠剤は、口腔内崩壊錠剤において一般的に使用されている賦形剤としての糖アルコールを実質的に含まないことを特徴とする。本発明の口腔内崩壊錠剤において、エリスリトール、D−ソルビトール、キシリトール、D−マンニトール、マルチトール等の糖アルコールは、賦形剤として使用しない。これら糖アルコールを用いると崩壊時間が長くなる。ここで「糖アルコール」とは、糖類分子のカルボニル基を還元して得られる多価アルコールを指す。
リスペリドン、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、カルメロースおよびステアリン酸マグネシウムの錠剤1錠あたりの含有量としては、リスペリドンが0.1〜6重量%、結晶セルロースが12〜80重量%、無水リン酸水素カルシウムが12〜80重量%、カルメロースが1〜30重量%およびステアリン酸マグネシウムが0.8重量%以下、好ましくはリスペリドンが0.25〜5重量%、結晶セルロースが15〜75重量%、無水リン酸水素カルシウムが15〜75重量%、カルメロースが2.5〜25重量%およびステアリン酸マグネシウムが0.5重量%以下、より好ましくはリスペリドンが0.5〜4.5重量%、結晶セルロースが20〜70重量%、無水リン酸水素カルシウムが20〜70重量%、カルメロースが5〜20重量%およびステアリン酸マグネシウムが0.1重量%以下である。
一方、リスペリドンの苦味抑制製剤を製造するために、リスペリドンを懸濁する液としては、20℃における液の粘度として50〜14000mPa・s、好ましくは100〜14000mPa・s、より好ましくは250〜14000mPa・s、特に好ましくは500〜14000mPa・sであるように調整すればよい。この粘度よりも低ければ、苦味抑制効果が十分に発揮できない恐れがあり、この粘度よりも高ければ、造粒機において添加物の配合液を分散することができない可能性がある。この添加物は、水に溶解および/または懸濁していることが必要である。本明細書中で、「懸濁」とは、液体中に固体粒子がコロイド粒子または顕微鏡で見える程度の粒子として見えることをいう。
上記リスペリドンを懸濁させる液として、水へ添加物を添加し、粘度を調整する必要がある。添加物(以下「苦味抑制基剤」という場合もある。)としては、水に溶解および/または懸濁し高粘性、特に20℃における液の粘度が50〜14000mPa・sの液となるような物質であり、医薬分野で用いられるものであればよい。具体的には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース混合物、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルメロースナトリウム、ポリビニルピロリドンK25、ポリビニルピロリドンK30、ポリビニルピロリドンK90、ポリビニルアルコール(完全けん化物)、ポリビニルアルコール(部分けん化物)、アラビアゴム、アラビアゴム末、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、カンテン、カンテン末、ゼラチン、精製ゼラチン、トラガント、キサンタンガム、アルファ化デンプン、部分アルファ化デンプン、カルボキシメチルスターチナトリウム、プルラン、デキストリン等がある。好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910混合物、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルピロリドンK25、ポリビニルピロリドンK30、ポリビニルピロリドンK90等である。より好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、またはフマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース混合物である。なお、添加物が「溶解および懸濁する」とは、添加物の一部が水に溶解し、他の一部が水に懸濁することをいう。例えば、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース混合物の場合、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテートは、水に懸濁し、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、水に溶解する。
本発明において、より好ましい苦味抑制基剤であるヒドロキシプロピルメチルセルロースとしては、医薬分野で用いられるものであればよい。具体的には、日本薬局方収載のヒドロキシプロピルメチルセルロース2208、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2906、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910があるが、特に好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロース2910である。ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910は、セルロースのメチル及びヒドロキシプロピルの混合エステルであり、乾燥時定量した場合、メトキシル基が28.0〜30.0%及びヒドロキシプロポキシル基が7.0〜12.0%含むものである。ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910として、より具体的には、TC−5E(信越化学工業株式会社製)、メトセルE(ダウケミカル日本)、マーポローズ(松本油脂製薬)がある。
特に、苦味抑制基剤がヒドロキシプロピルメチルセルロースである場合、具体的には、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の1種であるTC−5E(信越化学工業株式会社製)を使用した場合、液中含有量(以下、「重量%」を「w/w%」として記載する場合がある。)として、6〜35w/w%、好ましくは6.5〜32.5w/w%、より好ましくは7〜30w/w%である。
苦味抑制基剤であるヒドロキシプロピルメチルセルロースの製剤全量に対する重量としては、0.001〜50w/w%、好ましくは0.01〜30w/w%、より好ましくは0.1〜25w/w%である。この含有量よりも少なければ、十分に苦味抑制効果を発揮できない恐れがあり、多ければ製剤が崩壊遅延する可能性がある。
リスペリドンは単独または他の医薬との合剤として使用することができる。また、リスペリドンは、患者の疾患、年齢等に応じて適宜、定められた公知の適量が投与される。
苦味抑制基剤であるヒドロキシプロピルメチルセルロース液中のリスペリドン含有量としては、0.001〜40w/w%、好ましくは1〜30w/w%、より好ましくは2〜20w/w%である。この含有量よりも多ければ、リスペリドンの苦味を抑制することができない可能性がある。
苦味抑制基剤であるヒドロキシプロピルメチルセルロースとリスペリドンの重量比としては1000:1〜0.5:1、好ましくは100:1〜0.75:1、より好ましくは10:1〜1:1である。ヒドロキシプロピルメチルセルロースとリスペリドンの重量比が1000:1よりもヒドロキシプロピルメチルセルロースの割合が多ければ、リスペリドンの溶解が遅延する恐れがある。一方、ヒドロキシプロピルメチルセルロースとリスペリドンの重量比0.5:1よりもリスペリドンの割合が多ければ、リスペリドンの苦味を抑制することができない恐れがある。
リスペリドン懸濁液の調製方法としては、特に限定されない。例えば、所定量のヒドロキシプロピルメチルセルロースを水に溶解および/または懸濁した液に、所定量のリスペリドンを懸濁させる方法や所定量のリスペリドンを水に懸濁し、当該液中にヒドロキシプロピルメチルセルロースを溶解および/または懸濁する方法もある。
本発明の苦味抑制製剤において、使用される賦形剤としては、医薬分野で用いられるものであればよい。具体的には、水溶性賦形剤、水不溶性賦形剤をいずれも使用することができる。より具体的な賦形剤として,ぶどう糖、果糖、乳糖、蔗糖、D−マンニトール、エリスリトール、マルチトール、トレハロース、ソルビトール、トウモロコシデンプン、馬鈴薯デンプン、コムギデンプン、コメデンプン、結晶セルロース、無水ケイ酸、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム,炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、含水二酸化ケイ素等がある。好ましくは、結晶セルロース、炭酸カルシウム、沈降炭酸カルシウム、無水リン酸水素カルシウム、リン酸水素カルシウム等の水不溶性賦形剤である。
本発明の苦味抑制製剤における賦形剤の含有量としては、製剤全量に対し、0〜99.9w/w%、好ましくは5〜90w/w%、より好ましくは30〜70w/w%である。この配合量よりも少なければ、粉・粒体製剤を形成できない可能性がある。
本発明の苦味抑制製剤において、崩壊剤を使用してもよい。特に攪拌造粒の場合、崩壊剤を要する。使用される崩壊剤としては、医薬分野で用いられるものであればよい。具体的には、崩壊剤としては、具体的には低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースカルシウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、トウモロコシデンプン、アルファー化デンプン,カンテン末等である。好ましくは、クロスポビドンである。
本発明の苦味抑制製剤の崩壊剤の含有量としては、製剤全量に対し、0〜99.9w/w%、好ましくは5〜90w/w%、より好ましくは10〜70w/w%である。この配合量よりも少なければ、崩壊性が低下する可能性がある。
本発明の苦味抑制製剤において、結合剤を使用してもよい。使用される結合剤としては、医薬分野で用いられるものであればよい。具体的にはヒドロキシプロピルメチルセルロース、フマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース混合物、ヒドロキシプロピルセルロース、カルメロース、カルメロースナトリウム、カルボキシメチルスターチナトリウム、クロスカルメロースナトリウム、クロスポビドン、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルスターチ、ヒドロキシエチルセルロース等である。好ましくは、ヒドロキシプロピルメチルセルロースまたはフマル酸・ステアリン酸・ポリビニルアセタールジエチルアミノアセテート・ヒドロキシプロピルメチルセルロース混合物である。
本発明の苦味抑制製剤の結合剤の含有量としては、製剤全量に対し、0〜20w/w%である。この配合量よりも多ければ、崩壊遅延の可能性がある。
本発明の苦味抑制製剤において、苦味を軽減するために、矯味剤を使用してもよい。具体的には、ハッカ油、クエン酸のようなものである。
本発明の苦味抑制製剤において、最適な苦味抑制基剤の一つであるヒドロキシプロピルメチルセルロースおよびリスペリドンの液中含有量としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース2910の1種であるTC−5E(信越化学工業株式会社製)を使用した場合、ヒドロキシプロピルメチルセルロースが6〜35w/w%、リスペリドンが0.001〜40w/w%、好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースが6.5〜32.5w/w%、リスペリドンが1〜30w/w%、より好ましくはヒドロキシプロピルメチルセルロースが7〜30w/w%、リスペリドンが2〜20w/w%である。
本発明の苦味抑制製剤における粉・粒体製剤とは、具体的には、日本薬局方第14改正に記載の製剤総則中における散剤、顆粒剤、シロップ剤である。特に、本発明の製造方法は、顆粒剤、特に苦味を抑制した顆粒剤の製造に最適な製造方法である。
以下に本発明の口腔内崩壊錠剤の製造法を記載する。
具体的な製造方法としては、活性成分と製剤原料を量り取り、V型混合機などの適当な混合機で混合した錠剤用混合末を後述する打錠機を用いて直接圧縮打錠して製造する方法などが挙げられる。また、錠剤用混合末を得るために撹拌造粒機により強力に混合する方法や粉砕機により混合粉砕する方法、乾式造粒機により圧縮造粒する方法や、必要により結合剤を分散または溶解させた水、アセトン、エチルアルコール、プロピルアルコール又はこれらの混合液を用いて湿式造粒を行う方法、さらには2つ以上の別群に分けて錠剤用混合末を製造する方法などを用いてもよい。錠剤用混合末を製造する際には必要に応じ、結合剤、矯味剤、流動化剤、滑沢剤、香料、甘味剤、着色剤などを混合してもよい。
また、圧縮成形については、本発明の処方であれば、滑沢剤が少量(錠剤1錠あたり0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下)であっても、通常の打錠法(内部混合法)や打錠機の臼杵に滑沢剤を付着させる外部滑沢法を用いることができる。外部滑沢法を行う装置としては(株)菊水製作所製のELSP1−タイプIIIなどがある。
滑沢剤の含有量を減少させた場合、さらに崩壊速度を早くし、かつ錠剤硬度を向上させ、しかも薬物の安定性を高めることができる。錠剤用混合末に滑沢剤を混合する通常の手法、処方では100mgの錠剤に対して1〜3mgの滑沢剤が必要であるが、本発明処方では錠剤1錠あたり0.8重量%以下、好ましくは0.5重量%以下、より好ましくは0.1重量%以下という少量の滑沢剤での打錠が可能である。特に、活性成分、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.1重量%以下のステアリン酸マグネシウムを配合し、かつ滑沢剤の添加方法が外部滑沢法であれば、なお好ましい。
上記のうち、特に、実質的に、活性成分、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、カルメロース(甘味剤を添加する場合は、アセスルファムカリウムまたはスクラロース。香料を添加する場合は、ハッカ油)を含む粉末を内部混合法、外部滑沢法で成形するのが好ましい。なお、本発明において活性成分および添加物の粒子径は特に限定されない。
このようにして得られた錠剤用混合末を例えば、外部滑沢打錠を行う装置、単発打錠機、ロータリー式打錠機などを用いて打錠圧200kg〜1500kgで圧縮成形する。これより圧力が低いと錠剤硬度が不足し取扱上十分な硬度を確保できず、圧力が高いと崩壊が遅延するため好ましくない。
本発明の口腔内速崩壊錠の成形に関しては、どのような形状も採用することができ、例えば丸形、楕円形、球形、棒状型、ドーナツ型の形状および積層錠、有核錠などであってもよく、さらにはコーティングによって被膜することもできる。また、識別性向上のためのマーク、文字などの刻印さらには分割用の割線を付けても良い。
本発明の錠剤は、口腔内崩壊錠剤として有用であり、唾液により、口腔内で速やかに崩壊し、ざらつきを残さずに滑らかに服用可能である。本発明の口腔内崩壊錠剤の口溶けは、通常1〜60秒、好ましくは1〜40秒、さらに好ましくは1〜30秒程度である。
また硬度(錠剤硬度計による測定値)は、通常30〜70N程度であれば問題の無い値であることが知られているが、本発明の口腔内崩壊錠剤は10〜200N、好ましくは30〜150N程度である。
なお、この製剤は口腔内で崩壊させることなく服用することや水と一緒に服用することもできる。
本発明における苦味抑制製剤の粉・粒体製剤の製造法としては、製剤学的に使用できるものであればよいが、湿式造粒法、好ましくは流動層造粒法、攪拌造粒法または押し出し造粒法、転動造粒法、より好ましくは攪拌造粒法である。流動層造粒法とは、層内で流動化された粉体に結合剤を噴霧して造粒物を得る方法である。攪拌造粒法とは、槽内に装入された対象物質に結合液を添加し、種々の形状をした攪拌羽根を回転させることによりせん断・転動・圧密作用などを与えて目的とする造粒物を得る方法である。押し出し造粒法とは、練合された湿潤塊を適当な大きさのスクリーンから強制的に押し出すことによって造粒物を得る方法である。また、転動造粒法とは、回転するローターの遠心力によって外壁部に寄せられた原料粉体はスリットから吹き上げられる空気によって転動し、このとき結合剤を噴霧して造粒物を得る方法である。なお、噴霧乾燥法では、製造時間が上記製造法よりも長くなり、リスペリドンの苦味抑制も困難である。
流動層造粒法で本発明の製剤を製造する場合、あらかじめリスペリドンを溶解または懸濁した苦味抑制基剤の溶解および/または懸濁液を調製し、流動層内で賦形剤および/または崩壊剤を流動させながら、前述した液を噴霧し、造粒するものである。
攪拌造粒法で本発明の製剤を製造する場合、あらかじめリスペリドンを溶解または懸濁した苦味抑制基剤の溶解および/または懸濁液を調製し、攪拌造粒機の槽内で賦形剤および/または崩壊剤を攪拌させながら、前述した液を添加し、造粒するものである。
押し出し造粒法で本発明の製剤を製造する場合、あらかじめリスペリドンを溶解または懸濁した苦味抑制基剤の溶解および/または懸濁液を調製し、当該液を賦形剤および/または崩壊剤に混合、練合し、この練合物を押し出し造粒機にて造粒するものである。
転動造粒法で本発明の製剤を製造する場合、あらかじめリスペリドンを溶解または懸濁した苦味抑制基剤の溶解および/または懸濁液を調製し、遠心転動造粒装置の槽内で賦形剤および/または崩壊剤を転動させながら、前述した液を添加し、造粒するものである。
本発明の粉・粒体製剤はそのまま、例えば苦味を抑えた顆粒剤若しくは細粒剤として使用することができる。その場合、リスペリドンの血中動態に特に遜色は認められない。
また本発明の粉・粒体製剤とともに、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤を混合、打錠し、錠剤を成形することもできる。賦形剤、崩壊剤、結合剤としては、上述の物を使用することができる。また、滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ショ糖脂肪酸エステル、炭酸マグネシウム等がある。
また、本発明の粉・粒体製剤とともに、賦形剤、崩壊剤、結合剤を混合し、打錠機の臼、杵に少量の滑沢剤を付着させ、当該混合物を打錠する外部滑沢打錠法によっても、錠剤を製造することができる。当該打錠法は、少量の滑沢剤で打錠することができ、滑沢剤で変質しやすいリスペリドンにとって、有用な打錠法である。
通常の錠剤以外に、口腔内で瞬時に崩壊する口腔内崩壊錠剤に本発明粉・粒体製剤を配合し、錠剤は口腔内で瞬時に崩壊するものの、苦味を抑制できるという新しいタイプの錠剤を製造することができる。口腔内崩壊錠剤の場合、賦形剤、崩壊剤、結合剤、滑沢剤は上述した一般的な添加剤を用いることができる。また、服用感を良好にするために、例えばハッカ油、クエン酸のような矯味剤を錠剤中に添加することも可能である。
リスペリドンは極めて苦い味を呈することが知られている。上述したように、前もってリスペリドンを含有した本発明の苦味を抑制した粉・粒体を製造(例えば、後記実施例1の1)参照)した後、当該粉・粒体製剤を錠剤に含有すれば、苦味を抑制した錠剤を製造することが可能である。さらに、上述した苦味を抑制した粉・粒体を、上述した口腔内崩壊錠剤に含有すれば、苦味を抑制した口腔内崩壊錠剤を製造することも可能である。
なお、本発明の口腔内崩壊錠剤の血中動態は従来のリスペリドン錠剤と比較して何ら遜色のないものであった。
以下、実施例と比較例を挙げて本発明を詳しく説明するが、これらは本発明を限定するものではない。
実施例で得られた錠剤は下記試験法によって、錠剤硬度および崩壊時間を測定し、苦味の官能試験をおこなった。
(1)硬度試験
硬度測定専用機(ERWEKA International AG製)を用いて測定した。試験は10錠で行い、その平均値を示す。(30N以上を基準とする)
(2)崩壊試験 第十四改正日本薬局方崩壊試験法に準処し、6錠の崩壊時間を測定し、その最大値を示す。(20秒以内を基準とする)
(3)苦味の官能試験
製造した製剤を健康成人5名の口腔内に含み、舌の上で約5秒間の官能試験を行った。
実施例1
リスペリドン口腔内崩壊錠剤の調製(その1、外部滑沢法)
Figure 2008081774
1)リスペリドンを含有した苦味抑制製剤(顆粒)の製造
表1記載の量に従い、1万錠のスケールで、精製水にヒドロキシプロピルメチルセルロース2910を溶解させた後、リスペリドンを懸濁させ、造粒液を得た。なお、20℃における造粒液の粘度は、100〜14000mPa・sであった。
2型ハイスピードミキサーに無水リン酸水素カルシウムとカルメロースカルシウムを投入し、混合した。続いて上記造粒液を注加しながら造粒し、造粒物を得た。
得られた造粒物をFL-MINI流動層造粒機で乾燥し、乾燥顆粒を得た。乾燥顆粒をP-3型パワーミルで整粒し、リスペリドン顆粒を得た。
なお、当該顆粒について苦味の官能試験を実施したが、苦味は感じられなかった。
2)ハッカ油末の製造
表1記載の配合量に従い、10万錠のスケールで、ポリ袋中の含水二酸化ケイ素にハッカ油を添加し、ポリ袋混合して混合末を得た。混合末を金網で手篩過し、ポリ袋混合し、ハッカ油末を得た。
3)口腔内崩壊錠剤の製造
表1記載の配合量に従い、50錠のスケールで、ポリ袋中に無水リン酸水素カルシウム、上記のリスペリドン顆粒、アセスルファムカリウム、ハッカ油末および結晶セルロース、カルメロースを投入してポリ袋混合し、混合末を得た。この混合末を金網で手篩過し、ポリ袋混合し、製錠末を得た。得られた製錠末を杵臼(使用杵:0.5 mg錠φ=5.0 mm、1 mg錠φ=6.5 mm、2 mg錠φ=7 mm、3 mg錠φ=8.0 mm)に綿棒でステアリン酸マグネシウムを錠剤質量の0.1 %以下の量を付着させ、静的圧縮試験機で打錠してリスペリドン口腔内崩壊錠剤を得た。
(錠剤硬度、崩壊時間および苦味の官能試験)
前述の方法により、得られたリスペリドン口腔内崩壊錠剤の硬度と崩壊時間を試験した。結果を表2に示す。なお、苦味の官能試験において、いずれの製剤も苦味を感じなかった。
Figure 2008081774
参考までに、現在市販されているリスペリドンの錠剤(1mg)の硬度および崩壊時間の測定結果を下記に示す。
Figure 2008081774
実施例2
リスペリドン口腔内崩壊錠剤の調製(その2、内部混合法)
(錠剤の製造方法)
実施例1で製造したリスペリドン顆粒、カルメロース、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、アセスルファムカリウムを表4記載の配合量にしたがって量りとり、ポリ袋で混合し、ステアリン酸マグネシウムを添加して混合後、製錠末を得た。得られた製錠末を静的圧縮試験機(使用杵:φ=6.5 mm)で打錠してリスペリドン口腔内崩壊錠剤を得た。
Figure 2008081774
(錠剤硬度、崩壊時間および苦味の官能試験)
前述の方法により、得られたリスペリドン口腔内崩壊錠剤の硬度と崩壊時間を試験した。結果を表5に示す。なお、苦味の官能試験において、苦味を感じなかった。
Figure 2008081774
実施例3
リスペリドン口腔内崩壊錠剤の調製(その3、外部滑沢法)
(錠剤の製造方法)
リスペリドン、カルメロース、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、アセスルファムカリウムを表5記載の配合量にしたがって量りとり、ポリ袋で混合し、製錠末を得た。得られた製錠末を杵臼(使用杵:φ=6.5 mm)に綿棒でステアリン酸マグネシウムを錠剤質量の0.1 %以下の量を付着させ、静的圧縮試験機で打錠してリスペリドン口腔内崩壊錠剤を得た。
Figure 2008081774
(錠剤硬度、崩壊時間および苦味の官能試験)
前述の方法により、得られたリスペリドン口腔内崩壊錠剤の硬度と崩壊時間を試験した。結果を表7に示す。なお、苦味の官能試験において、わずかに苦味を感じたが、服用できるレベルであった。
Figure 2008081774
本発明の錠剤は製造工程が容易で、かつ製造時および保存時の強度を兼ね備えており、しかも長期間の保存、安定性に優れている。また、口腔内で速やかに崩壊することから、非常に興奮や拒絶が激しい急性期の患者にも受け入れやすい剤形であるため、治療上のメリットも大きいと考えられている。また、本発明は、水に溶解または懸濁する基剤のみで苦味を抑制することができ、しかも溶媒としては、水のみしか用いないので、実用性が高い。また、本発明製剤は、口腔内崩壊錠剤にも配合することができ、瞬時に口腔内で崩壊しながら、苦味を抑制することができる錠剤を製造することができる。

Claims (24)

  1. リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下の滑沢剤を含有することを特徴とする錠剤。
  2. 無機賦形剤が、無水リン酸水素カルシウムである請求項1記載の錠剤。
  3. 錠剤1錠あたり0.5重量%以下の滑沢剤を含有する請求項1または2記載の錠剤。
  4. 錠剤1錠あたり0.1重量%以下の滑沢剤を含有する請求項3記載の錠剤。
  5. 錠剤1錠あたり1〜30重量%のカルメロースを含有する請求項1〜4のいずれかに記載の錠剤。
  6. 滑沢剤がステアリン酸金属塩である請求項1〜5のいずれかに記載の錠剤。
  7. ステアリン酸金属塩がステアリン酸マグネシウムである請求項6記載の錠剤。
  8. 甘味剤を含有する請求項1〜7のいずれかに記載の錠剤。
  9. 甘味剤が、白糖の甘味を1とした場合、50倍以上の甘味度を有する甘味剤である請求項8記載の錠剤。
  10. 甘味剤がアセスルファムカリウムまたはスクラロースである請求項9記載の錠剤。
  11. 滑沢剤の添加方法が外部滑沢法である請求項1〜10のいずれかに記載の錠剤。
  12. リスペリドン、結晶セルロース、無水リン酸水素カルシウム、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.1重量%以下のステアリン酸マグネシウムを含有し、かつ滑沢剤の添加方法が外部滑沢法である請求項11記載の錠剤。
  13. 口腔内崩壊錠剤である、請求項1〜12のいずれかに記載の錠剤。
  14. リスペリドン、結晶セルロース、無機賦形剤、カルメロースおよび錠剤1錠あたり0.8重量%以下の滑沢剤を含有するが、糖類および糖アルコール類は含有しない請求項1記載の錠剤。
  15. 下記の工程を含むことを特徴とするリスペリドンを含有した粉・粒体製剤の製造方法:
    i)粘度(20℃)が50〜14000mPa・sである液に、リスペリドンを懸濁させる工程、
    ii)前記i)工程で得られた溶液または懸濁液を賦形剤および/または崩壊剤に加え、造粒する工程。
  16. 当該液の粘度(20℃)が100〜14000mPa・sである請求項15記載の粉・粒体製剤の製造方法。
  17. 当該液にヒドロキシプロピルメチルセルロースを含有する請求項15または16記載の粉・粒体製剤の製造方法。
  18. 請求項15〜17のいずれかに記載の製造方法によって得られる粉・粒体製剤。
  19. 顆粒剤である請求項18記載の粉・粒体製剤。
  20. 苦味を抑制した請求項18または19記載の粉・粒体製剤。
  21. 請求項20記載の粉・粒体製剤を打錠することを特徴とする、錠剤の製造方法。
  22. 請求項20記載の粉・粒体製剤に、賦形剤、滑沢剤、崩壊剤および/または結合剤を混合し、打錠することを特徴とする、錠剤の製造方法。
  23. 請求項21または22記載の製造方法によって得られる錠剤。
  24. 口腔内崩壊錠剤である、請求項23記載の錠剤。
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