JPWO2008056736A1 - インクジェット記録装置用インクカートリッジ - Google Patents

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Abstract

使い終わった時のインク残量が少なく、ユーザが容易にインクを再充填でき、構造が簡単で安価に製造できるカートリッジを提供する。内部がインクを収納する1つの空間となった密閉構造のカートリッジ容器(10)と、容器底面に設けられ、キャリッジの記録ヘッドの負圧を受けることによって記録ヘッドにインクを供給するインク供給口部(14)と、容器底部近傍に開口された始端に連続する部分が上方に延びた後下方に折り返され、その終端がインク供給口部に連通され、記録ヘッドの負圧を受けてインクを案内するインク案内通路(17)と、インク案内通路の上方折り返し部位に設けられ、制御弁が記録ヘッドの負圧を受けて開放されることによりインク案内通路におけるインク供給口部に向かうインクの流通を許容する一方、記録ヘッドの負圧が作用しないときには制御弁がインク案内通路内のインクの逆流を阻止するインク制御弁室(18)とを備える。

Description

この発明はインクジェット記録装置用インクカートリッジに関し、特に使い終わった時のインク残量が少なく、しかも構造が簡単で安価に製造できるようにした構造のカートリッジに関する。
インクジェット記録装置では記録ヘッドを備えたキャリッジにインクカートリッジを着脱可能に搭載し、キャリッジを紙幅方向に往復動させながら、印刷信号に応じて記録ヘッドからインク滴を吐出させるという方式が広く採用されている。
通常、この種のインクカートリッジでは、インク残量に影響されずに均一な量のインクを記録ヘッドに供給できること、インクを供給するために記録ヘッドが損傷を受けるような大きな負圧を必要としないこと、及び使い終わった時にカートリッジ内のインク残存量が少ないこと、などが要求される。
そこで、カートリッジ容器の底面にインク供給口部を形成し、カートリッジ容器の内部を仕切り壁によって上下の空間に分割し、上側空間の底部と下側空間の底部との間を吸上げ通路で連通させるとともに、インク供給口部と上側空間との間をインク流通路で接続し、インク流通路の途中に差圧弁を配置し、カートリッジ容器の底面に下側空間及び吸上げ通路に開口する第1、第2の注入口を形成し、第1、第2の注入口から下側空間及び上側空間にインクを注入した後、第1、第2の注入口をフィルムなどで封鎖するようにした構造のインクカートリッジが開発され、実用化されている(特許文献1、特許文献2)。
上述の構造のインクカートリッジでは記録ヘッドの負圧によって差圧弁が開放されて上側空間内のインクがインク流通路を経てインク供給口に供給されるとともに、キャピラリー通路によって制限された量のエアーがカートリッジ容器上面のエアー取入れ口から上側空間及び下側空間に補給され、又下側空間のインクが吸上げ通路によって上側空間に吸い上げられ、インクに混入した気泡が上側空間内で分離されることによって、記録ヘッドに供給するインクに気泡が含まれないようになっており、従来公知のインクカートリッジに比してインク供給の均一性、記録ヘッドへの非損傷性、耐久性及びインク残量の点で優れている。
特許第3596611号公報 特許第3685262号公報
しかし、上記特許文献1、2記載のインクカートリッジでは記録ヘッドの負圧を利用して下側空間内のインクを上側空間内に一旦吸い上げた後、上側空間からインク供給口部に供給するという構造が採用されているので、使い終わった時には上側空間の底部のだけでなく、下側空間の底部にもインクが残存し、インクの残存量の点で未だ改善の余地があった。さらに、カートリッジ容器の内部構造が複雑で、製造コストが高くなるという問題もあった。
本発明はかかる問題点に鑑み、使い終わった時のインク残量が少なく、しかも構造が簡単で安価に製造できるようにしたインクジェット記録装置用インクカートリッジを提供することを課題とする。
そこで、本発明に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジは、インクジェット記録装置のキャリッジに搭載されるインクカートリッジにおいて、密閉構造を有し、内部がインクを収納する1つの空間となったカートリッジ容器と、該カートリッジ容器の上面に形成され、上記カートリッジ容器内にインクを注入するためのインク注入口と、該カートリッジ容器の底面に設けられ、上記キャリッジの記録ヘッドの負圧を受けることによって上記記録ヘッドにインクを供給するインク供給口部と、上記カートリッジ容器内に設けられ、始端が上記カートリッジ容器の底部近傍に開口され、該始端に連続する部分が上方に延びた後下方に折り返されて延び、その終端が上記インク供給口部に連通され、上記記録ヘッドの負圧が上記インク供給口部に作用したときに上記カートリッジ容器内の底部から上記インク供給口部に向けてインクを案内するインク案内通路と、該インク案内通路の上方折り返し部位に設けられ、上記記録ヘッドの負圧に応動して開閉する制御弁を有し、該制御弁が上記記録ヘッドの負圧を受けて開放されることにより上記インク案内通路におけるインク供給口部に向かうインクの流通を許容する一方、上記記録ヘッドの負圧が作用しないときには上記制御弁が上記インク案内通路内のインクの逆流を阻止するインク制御弁室と、を備えたことを特徴とする。
本発明の特徴の1つはカートリッジ容器内をインクを収納する1つの空間に構成し、インク流通通路の始端をカートリッジ容器内の底部に開口させ、該インク流通通路を上方に延設し下方に折り返して延設した後、カートリッジ容器内の底部のインク供給口部に接続するようにした点にある。
これにより、カートリッジ容器の内部構造は特許文献1、2のカートリッジ容器に比して簡単となり、安価に製造することができる。しかも、使い終わった時のインクの残存量はカートリッジ容器底部に残ったインクだけとなるので、インク残存量を特許文献1、2のカートリッジ容器に比して大幅に減少させることができる。
また、カートリッジ容器内をインクを収納する1つの空間に構成し、しかもインク案内通路をシンプルな逆U字状とし、記録ヘッドの負圧によってインクを吸い出すようにしているので、インクを供給するために記録ヘッドの大きな負圧を必要とせず、記録ヘッドを損傷するおそれが少ない。
さらに、カートリッジ容器内のインクの液圧がインク供給口部に直接作用しないので、記録ヘッドに対するインク供給量はカートリッジ容器内のインク液面高さにほとんど影響されず、記録ヘッドの負圧のみに依存して均一にコントロールできる。特に、インク供給量に対するカートリッジ容器内のインク液面高さの変動の影響を少なくする上で、インク案内通路はカートリッジ容器の上面近傍まで延びて折り返すようにするのがよい。
ところで、引用文献1、2記載のインクカートリッジではエアーがキャピラリー通路によってカートリッジ容器内に供給されているので、インク供給口部のシール性が優れていないと、インク供給口部からインクが洩れるおそれがある。
本発明の第2の特徴はインク案内通路の上方折り返し部位にインク制御弁室を設け、記録ヘッドの負圧を受けたときのみ制御弁を開放し、インク案内通路内のインク供給口部に向かうインクの流通を許容し、それ以外のときは制御弁を閉鎖してインクの逆流を遮断するようにした点にある。
これにより、記録ヘッドからの負圧が作用していないときにはインク供給口部の構造に関係なく、インク供給口部からインクが洩れ出るおそれが少ない。
インク制御弁室は、制御弁が記録ヘッドの負圧に応動して開閉される構造であればよい。例えば、インク制御弁室は弁座と制御弁とを1つの支軸に支持し、制御弁を記録ヘッドの負圧に応動させ、弁座の流通穴を制御弁で開閉する方式でもよいが、制御弁の閉鎖時に弁座に面で密着させる必要がある。
他方、インク制御弁室を、中央にインクの流通穴が形成された弁座と、外側部分に流通穴が形成された制御弁と、弁座又は制御弁に弁座の流通穴を囲むように形成された仕切り壁部とを備え、インク圧を受けた制御弁と仕切り壁とが弁座の流通穴を封鎖し、制御弁側から弁座の流通穴へのインクの逆流が阻止される一方、制御弁が記録ヘッドからの負圧を受けると、制御弁又は仕切り壁が弁座の流通穴を開放し、弁座の流通穴からのインクが制御弁の流通穴を通って流通することを許容するように構成すると、制御弁と仕切り壁又は仕切り壁と弁座とが仕切り壁の上縁で線状に接触し、面接触にて流通穴を開閉する前述の構造に比して性能が優れている。
上述のように、本発明の主たる特徴の1つはカートリッジ容器内をインクを貯留する1つの空間に構成した点にあるが、カートリッジ容器の製造に用いる材料、例えば合成樹脂材料の特性上、カートリッジ容器内部を単に1つの空間に構成すると、強度的に弱く、側壁面が強く押さえられると破損するおそれがある。
そこで、カートリッジ容器の内部に補強壁を部分的に設けて強度を保証し、又補強壁が設けられていない箇所でインク及びエアーを流通させるのがよい。
最近の記録ヘッドは精緻な印字や印刷をできるようになっていることから、インクにごみや空気などの異物が含まれていると記録ヘッドが詰まってしまうおそれがある。そこで、インク案内通路にフィルター室を設け、インク案内通路を介してカートリッジ容器内にインクを充填し、フィルター室によってインクの異物を濾過するのがよいが、このフィルター室はインク案内通路の始端とインク制御弁室との間に設けるのが好ましい。
上述のように、インク案内通路の始端とインク制御弁室との間にフィルター室を設けると、顔料インクの場合にインク充填時にフィルターによって顔料粒子がインクに均一に分散され、顔料インクの色の品質を保証できるばかりでなく、記録ヘッドにおける目詰まりを未然に防止できる。
また、インク案内通路を介してカートリッジ容器内にインクを充填するようにすると、インク案内通路のインク制御弁室とインク供給口部との間の部分にはインクが廻り込み難くなる。そこで、下記の構成によってインクの充填を行うようにするのがよい。
即ち、カートリッジ容器の上面に形成され、カートリッジ容器内にインクを注入するためのインク注入口と、インク注入口をインク案内通路のフィルター室とインク制御弁室との間の部位に接続し、注入されたインクをインク案内通路の始端を介してカートリッジ容器の内部に導入する第1のインク導入通路と、インク注入口をインク案内通路のインク制御弁室とインク供給口部との間に接続し、注入されたインクの一部をインク案内通路のインク制御弁室とインク供給口部との間の部分に導入する第2のインク導入通路と、インク注入口に着脱可能に嵌入されてインク注入口及び第2のインク導入通路を閉鎖する栓と、を更に備えるのがよい。
このように、第2のインク導入通路を設け、インク案内通路のインク制御弁室とインク供給口部との間の部分に注入インクの一部を導入するようにすると、カートリッジ容器内の隅々までインクを充填でき、インク案内通路やインク制御弁室にエアーが残存するおそれがない。
特許文献1、2記載のインクカートリッジのように、キャピラリー通路によって調整された量のエアーをカートリッジ容器内に供給するようにすると、インク供給口部を高いシール性の構造に構成する必要があることから、インク供給口部の構造に影響されることなく、カートリッジ容器内に必要な量のエアーを供給できるようにしたエアー供給方式が求められる。特に、上述のように、制御弁をインクカートリッジ内の負圧に応動して開閉させようとすると、カートリッジ容器内を一定の圧力に正確に制御し得るエアー供給方式が求められる。
そこで、カートリッジ容器の上部に形成されたエアー導入口と、エアー導入口に連通して設けられ、カートリッジ容器内部の負圧に応動して開閉する制御弁を有し、制御弁がカートリッジ容器内部の負圧を受けて開放されることによってエアー室のエアーがカートリッジ容器内に向けて吸引されるのを許容するエアー制御弁室と、吸引されたエアーをカートリッジ容器内部に案内するエアー案内通路と、を更に備えるのがよい。
このように、カートリッジ容器内の負圧に応動する制御弁によってエアーをカートリッジ容器内に導入するようにすると、通常はカートリッジ容器内の圧力を受けて制御弁が閉鎖され、カートリッジ容器内へのエアーの導入を遮断できるので、インク供給口部のシール性に影響されることなくインク洩れを防止できる。
エアー制御弁室は、制御弁がカートリッジ容器内部の負圧を受けて開放されることによってエアー室のエアーがカートリッジ容器内に向けて吸引されるのを許容する構造であればよい。例えば、エアー制御弁室は、中央にエアーの流通穴が形成された弁座と、外側部分に流通穴が形成された制御弁と、弁座又は制御弁に弁座の流通穴を囲むように形成された仕切り壁部とを備え、インク圧を受けた制御弁と仕切り壁とが弁座の流通穴を封鎖し、制御弁側から弁座の流通穴へのインクの逆流が阻止される一方、制御弁が記録ヘッドからの負圧を受けると、制御弁又は仕切り壁が弁座の流通穴を開放し、弁座の流通穴からのエアーが制御弁の流通穴を通って流通することを許容するように構成できる。
また、上述のようにカートリッジ容器の隅々までインクを充填でき、カートリッジ容器内のインク残量を少なくできる構造となるので、カートリッジ容器内にインクを再充填することもでき、リサイクル性に優れた構造のインクカートリッジを提供することができる。このインクの再充填には本件出願人の開発に係るインク補給用ポンプを用いることができる(特開2007−144765公報、参照)。
カートリッジ容器内のインク残量を少なくする上で、インク案内通路の始端がカートリッジ容器底部の最低位置となるように構成するのが好ましい。そこで、カートリッジ容器の底部にはインク案内通路の始端が底部の最低位置となるように傾斜面を形成するのがよい。
インク注入口をエアー案内通路の途中に開口させ、インク注入時にポンプの注入口部によってエアー案内通路のエアー制御弁室側を封鎖するように構成すると、インクの逆流を少なくできる。
さらに、エアー制御弁室では制御弁を押さえる弁蓋を設け、弁蓋の裏面に制御弁を通過したエアーをエアー案内通路に案内するがエアー案内通路を逆流してきた逆流インクがエアー制御弁室内に侵入するのを抑制する形状のエアー通路を形成するのが好ましい。エアー案内通路には逆流インクを止めるインク溜まりを形成するのが好ましい。
インク供給口部は記録ヘッドの負圧によってインクを供給することができれば特に構造は限定されないが、何らかの理由でインクカートリッジをキャリッジから外したときにインク供給口部からインクが洩れ出ないような構造を採用する必要がある。例えば、特許文献1、2記載のインクカートリッジのように、ばね部材で付勢した弁で供給口を閉鎖し、キャリッジのインク供給針によって弁を開放してインクを供給するようにした構造が採用できる。
しかし、例えば真空ポンプを使って減圧方式でインクを充填するとき、カートリッジ内の気圧が下がり、ばね部材でインク供給口部を閉鎖する方式ではばね部材が引き上げられ、インク供給口部より空気が入り、インクを充填することができない。また、インク供給針を抜いたときに弁が傾いて周囲の構造部分と干渉し、閉鎖機能が損なわれてしまうおそれがある。
そこで、インク供給口部は記録ヘッドのインク供給針が挿通し得る筒状部材の両側を、中央にスリットが形成された可撓性シート、例えばシリコン製シートやゴム製シートで挟持して構成するようにすると、インク供給針を抜いたときに可撓性シートのスリットが閉じて筒状部材の両端開口を封鎖するので、インク洩れが発生することはない。
本発明に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジの好ましい実施形態においてカートリッジ容器を一方から見たときの内部構造を概略的に示す分解斜視図である。 上記カートリッジ容器を他方から見たときの図である。 上記カートリッジ容器を他方から見たときの内部構造を概略的に示す斜視図である。 上記カートリッジ容器を他方から見たときの内部構造を概略的に示す図である。 上記カートリッジ容器を一方から見たときの内部構造を概略的に示す図である。 上記実施形態における他のエアー制御弁室内の制御弁の構造及び挙動を模式的に示す図である。 更に他のエアー制御弁室を構造を示す図である。 上記実施形態におけるインク供給口部の構造を示す図である。 上記実施形態におけるインク供給口部のキャップを示す図である。 上記実施形態においてインク供給口部をキャップで取付けた状態を説明するための図である。 上記実施形態のカートリッジ容器を種類の異なるキャリッジに搭載するときの補助パーツを示す図である。 上記実施形態においてインクを注入するときの状態を示す図である。 インクに注入に用いる注入ポンプを示す図である。 第2の実施形態においてカートリッジ容器を一方から見たときの内部構造を概略的に示す分解斜視図である。 上記カートリッジ容器を一方から見たときの斜視図である。 上記カートリッジ容器を他方から見たときの内部構造を概略的に示す斜視図である。 上記カートリッジ容器のエアー制御弁室及びエアー案内通路の構造を示す図である。 上記エアー制御弁室における弁蓋を示す図である。 インク供給口部の構造を示す図である。 上記実施形態における遮断弁23A’の形状を示す図である。 上記実施形態おけるキャップ23’の形状を示す図である。 上記実施形態においてインクを注入するときの一方から見た状態を示す図である。 上記実施形態においてインクを注入するときの他方から見た状態を示す図である。
符号の説明
10 カートリッジ容器 11 本体
13 補強壁
14 インク供給口部 17 インク案内通路
17B 始端 18 インク制御弁室
18D 制御弁 19 フィルター室
19B フィルター 20 インク注入口
21 第1のインク導入通路 22 第2のインク導入通路
24 エアー室 25 エアー制御弁室
25C 制御弁 26 エアー案内通路
以下、本発明を図面に示す具体例に基づいて詳細に説明する。図1ないし図13は本発明に係るインクジェット記録装置用インクカートリッジの好ましい実施形態を示す。図において、カートリッジ容器10は四角形状の合成樹脂製の本体11とカバー12とから構成され、カートリッジ容器10の本体11は一側面が開放されるとともに他側面が樹脂製の壁面11Fで封鎖された断面凹状をなし、本体11の一側面には非透液性の合成樹脂フィルムが全面にわたって貼り付けられてシールされ、その上からカバー12が嵌め合わされ、カバー12の突起(図示せず)を本体11の係止孔11Gに嵌入させることによってカバー12が本体11に着脱可能に取付けられている。
カートリッジ容器10の本体11の他方の壁面11Fにはスリット11Dが適宜形成され、該スリット11Dは非透液性の合成樹脂フィルムによって封鎖され、これによってカートリッジ容器10は密閉構造に製作され、スリット11Dによってインクの流れを確認できるようになっている。
カートリッジ容器10の本体11の内部の上下方向のほぼ中央には複数、例えば4枚の補強壁13が横方向に延びかつ相互に間隔をあけて形成され、補強壁13の対向する端部13Aは斜め下向きに折り曲げられてインク及びエアーを上下方向に流通させ、これによって上側の空間と下側の空間を1つの空間として機能させるようになっている。
カートリッジ容器10の本体11の底面には取付け凹部14Gが形成され、取付け凹部14Gにはインク供給口部14がセットされ、合成樹脂製又はゴム製のキャップ15によってセットした状態に保持されている。このインク供給口部14は図8に示されるように、筒状部材14Aの上下両面を例えばシリコンゴム製の可撓性シート14B、14Cで挟持して構成され、可撓性シート14B、14Cの中央にはスリット14Dが形成され、スリット14D及び筒状部材14Aの挿通穴にはキャリッジのインク供給針16が挿通されるようになっている。
また、キャップ15は図9に示されるように、円筒状の本体15Aの両側にベース15Bを突設しかつ左右のベース15Bに支柱15Cを立設して構成されている。他方、カートリッジ容器10の本体11の底面の取付け凹部14Gには図8に示されるように、円筒状の受け凹部14Jが形成され、その両側には小径円筒状の受け柱14Hが形成され、受け凹部14J内にインク供給口部14が挿入され、キャップ15の本体15Aを受け凹部14Jに外嵌させるとともに、支柱15Cが受け柱14Hに差し込まれ、これによってキャップ15はインク供給口部14をセットした状態に保持している。
カートリッジ容器10の本体11の内部には凹溝17Aが本体11の底辺から上辺まで延びた後下方に折り返されて底辺まで延びるように形成され、該凹溝17Aの開口が上述の非透液性の合成樹脂フィルムによってシールされることによりインク案内通路17が構成されている。
このインク案内通路17の一端(終端)はインク供給口部14に連通される一方、他端(始端)はカートリッジ容器10の本体11内の底部近傍に開口17Bによって連通され、カートリッジ容器10の本体11内の底部には開口17Bがカートリッジ容器10の本体11内の底部の最低位置となるように傾斜面が形成されている。
また、インク案内通路17の上端折り返し部分には円形の凹所18Aが形成され、凹所18Aは隔壁(弁座)18Bによって厚み方向に2つに区画され、隔壁18Bには複数の連通孔18Cが形成され、又隔壁18Bによって区画された凹所18A内のインク供給口部14側に連通する空間には連通孔18Cを封鎖するように制御弁18Dが配置されて支軸によって遊動可能に支持されており、こうしてインク制御弁室18が構成されている。
さらに、インク案内通路17の上方折り返し部分はインク制御弁室18の頂上から接線方向に延びた後下方に折り返され、下方折り返し部分の途中には四角形状の凹所19Aが形成され、該凹所19Aにはフィルター19Bが凹所19Aを厚み方向に2つに区画するように配置されており、こうしてフィルター室19が構成されている。
カートリッジ容器10の本体11の上面にはインク注入口20が開口され、インク注入口20は第1のインク導入通路21によってインク案内通路17のフィルター室19とインク制御弁室18との間の部位に接続され、インク注入口20から注入されたインクがインク案内通路17の始端17Bを介してカートリッジ容器10の本体11の内部に導入されるようになっている。
また、カートリッジ容器10の本体11の内部には第2のインク導入通路22が形成され、該第2のインク導入通路22はインク注入口20をインク案内通路17のインク制御弁室18とインク供給口部14との間に接続し、インク注入口20から注入されたインクの一部をインク案内通路17のインク制御弁室18とインク供給口部14との間の部分に導入するようになっている。
このインク注入口20及び第2のインク導入通路22の始端はゴムキャップ(栓)23が嵌め込まれて封鎖されるようになっている。
また、カートリッジ容器10の本体11の内部上側には四角形状のエアー室24が形成され、エアー室24はエアー通路(エアー導入口)24Aの底面に形成された小径、例えば直径1mmの連通穴24Bによって大気に連通され、又エアー室24にはエアー制御弁室25が連通して形成されている。このエアー制御弁室25は隔壁(弁座)25C及び制御弁25Aによって2つに区画され、制御弁25Aは支軸25Bによって隔壁25Cに遊動可能に支持され、隔壁25Cには複数の連通孔が形成されている。
また、エアー制御弁室25にはエアー案内通路26が連通して配置され、エアー案内通路26は上方に延びてカートリッジ容器10の本体11内のインク液面の最高高さを越える位置に連通孔26Dが形成され、該連通孔26Dは第2の連通孔26Eと連通され、該第2の連通孔26Eは下方に折り返された通路に接続され、この通路の終端の連通孔26Aはカートリッジ容器10の本体11内に開口されている。
エアー制御弁室25は図1ないし図5の方式に代え、図6又は図7に示されるように方式を採用することも可能である。図6において、弁座25C''には環状の仕切り壁25D''が形成されるとともに、その中央には流通孔24A''が形成され、制御弁25A''には仕切り壁25D''の外側に位置して連通孔が形成され、又制御弁25A''は弁蓋25E''によって押さえられて保持されている。このエアー制御弁室25''では弁蓋25E''側からインクが逆流しようとすると、制御弁25A''が 仕切り壁25D''に密着してインクの逆流を遮断し、又カートリッジ容器10の本体11内の負圧が制御弁25A''に作用すると、制御弁25A''が仕切り壁25D''から離れ、エアーは流通孔24''から制御弁25A''の流通孔を通ってカートリッジ容器10の本体11内に吸引されるようになっている。
図7に示されるエアー制御弁室25''' では環状の仕切り壁25F''' が制御弁25A''' に形成されており、このように仕切り壁25F''' は制御弁25A''' に形成して同様の作用を奏する。なお、インク制御弁室18についてもエアー制御弁室25''、25''' と同様の構造を採用することができる。
さらに、カートリッジ容器10では本体11の両側部にICチップの取付け部11A、11Bが形成され、一方の取付け部11Bには制御ICを搭載したブロック28が嵌め込まれ、他方の取付け部11Aには補助パーツ29が取付けられている。種類の異なるキャリッジに本例のカートリッジ容器10を搭載する場合には制御ICを搭載したブロック28を他方の取付け部11Aに取付け、一方の取付け部11Bには補助パーツ30を取付けることによって一種類のカートリッジ容器10を種類の異なるキャリッジに使用できるようにしている。
また、カートリッジ容器10の本体11の一側部にはカートリッジ容器10をキャリッジに搭載したときにがたつかないように付勢力を付与する弾性レバー31が取付けられている。この弾性レバー31の下端部はカートリッジ容器10の本体11に形成された取付け凹溝に嵌め込まれ、上部は折り曲げられてカートリッジ容器10の本体11に形成されたブリッジに後方から差し込まれることによって抜止めされている。
特許文献1、2記載のインクカートリッジのように、弾性レバーをカートリッジ容器に一体的に形成すると、弾性レバーが損傷したときには全体を交換する必要があるのに対し、弾性レバー31を上述のような構造にすると、例えば運搬時に弾性レバー31に衝撃が加わって損傷しても弾性レバー31のみをすぐに交換すれば対処できる。
本例のカートリッジ容器10にインクを注入する場合、例えば図12に示されるようにインク注入口20のゴムキャップ23を外してエアー通路24Aを封鎖した後、インク注入口20に図13に示される注入ポンプ40を差し込み、注入ポンプ40によってカートリッジ容器10の本体11内のエアーを吸い出して本体11内を負圧の状態とする。このとき、インク供給口部14は合成樹脂フィルムを貼り付けて封止しておくのがよい。
次に、注入ポンプ40内のインクをインク注入口20からカートリッジ容器10の本体11内に注入する。すると、注入されたインクは第1のインク導入通路21からインク案内通路17のインク制御弁室18と始端17Bとの間の部分に導入され、フィルター室19のフィルター19Bを通ってインク案内通路17の始端17Bからカートリッジ容器10の本体11内に導入され、仕切り壁13の連通口13Aを経てカートリッジ容器10の本体11内の隅々まで円滑に行き渡る。
また、注入されたインクの一部は第2のインク導入通路22からインク案内通路17のインク制御弁室18とインク供給口部14との間の部分に導入され、その部分にインクを充満させる。
インクの注入が済むと、ゴムキャップ23をエアー通路24Aから外してインク注入口20に嵌め込み、インク注入口20及び第2のインク導入通路22の始端を封鎖すると、インクの充填が完了する。
インクの注入にあたって注入ポンプ40のインクはフィルター室19のフィルター19Bを通ってカートリッジ容器10の本体11内に注入されるので、インクに含まれるごみやエアーなどの異物はフィルター19Bによって捕獲され、ごみはインクから分離され、フィルター19Bで捕獲されたエアーは注入ポンプ40をインク注入口20から引き抜いたときに大気に解放される。
また、第2のインク導入通路22内にインクを注入するときにインクに混入したエアーは第2のインク導入通路22の上部に溜まり、注入ポンプ40をインク注入口20から引き抜いたときに大気に解放され、こうしてカートリッジ容器10内のインクのエアーやごみなどの異物を可能なかぎり少なくできる。
また、インクにエアーが混ざっていても、エアーは仕切り壁13の連通口13Aを通ってカートリッジ容器10内のインク液面に向かって上昇し、インクを使い終わるまで、記録ヘッドに供給されない。
また、インクが顔料インクの場合に、インク内の顔料がフィルター19Bを通過することによって分散され、インクを所定の色彩に均一にできる。
本例のインクカートリッジをキャリッジに搭載すると、インク供給針16がインク供給口部14の可撓性シート14Bのスリット14D、円筒部材14Aの挿通穴及び可撓性シート14Cのスリット14Dに挿通されるが、インク供給針16は円筒部材14Aの挿通穴に密着し、インク供給口部14及びインク供給針16は相互にシールされ、周囲にインクが洩れ出ることはない。
記録ヘッドがインクを吐出し、記録ヘッドに負圧が発生すると、インク供給針16からインク供給口部14及びインク案内通路17を経てカートリッジ容器10の本体11内のインクに負圧が作用し、インクはカートリッジ容器10の本体11の底部からインク案内通路17の始端17B、インク供給通路17を通り、フィルター室19及びインク制御弁室18を経てインク供給口部14から記録ヘッドにインクが供給される。
このとき、インク制御弁室18の制御弁18Dには記録ヘッドからの負圧が作用して制御弁18Dが開くので、インクの流通が許容される。なお、図6及び図7の構造を採用する場合も同様に、記録ヘッドからの負圧が作用して制御弁が開くので、インクの流通が許容される。
記録ヘッドの負圧が低下すると、カートリッジ容器10の本体11内のインクには一定の大きさ以上の負圧が作用しなくなるので、インクの吸出しは停止される。また、インク制御弁室18の制御弁18Dには一定の大きさ以上の負圧が作用しないので、制御弁18Dは閉じてインクの逆流は阻止される。
本例の場合には制御弁18Dはばね部材などによって付勢されておらず、インク制御弁室18内において浮遊状態であるが、隔壁18Bの連通孔18Cを実質的に閉鎖しているので、インクの流通は実質的に阻止されることとなる。
カートリッジ容器10内のインクがインク供給口部14から吸い出されると、カートリッジ容器10内は減圧された状態となり、エアー制御弁室25の制御弁25Aに負圧が作用して制御弁25Aが開放され、エアー室24内のエアーがエアー制御弁室25及びエアー通路26を経てエアー通路26の始端26Aからカートリッジ容器10内に吸い込まれる。図6及び図7に示される構造の場合も同様である。
このとき、エアー室24には例えば直径1mmの連通穴を介してエアーが吸引され、次ぎにエアー制御弁25の制御弁25Aによってエアーの流れが調整されるので、カートリッジ容器10内へのエアーの流入に負荷をかけることができる。負荷をかけることによりインク供給針16よりインクをキャリッジ内に取り込むとき、必要以上のインクの流入をふせぐことができる。
また、制御弁25Aはばね部材などによって付勢されておらず、エアー制御弁室25内において浮遊状態であるが、カートリッジ容器10の本体11内が一定の圧力になると、制御弁25Aは隔壁25Cの連通孔を実質的に閉鎖しているので、エアーの流通は実質的に阻止されることとなる。これによってカートリッジ容器10の本体11内の圧力は一定に保持され、記録ヘッドへのインクの供給は安定に制御される。
カートリッジ容器10の本体11内のインクが使い終わると、カートリッジ容器10の底部の最低位置に残ったインクだけとなるので、特許文献1、2記載のインクカートリッジに比較してインク残存量を大幅に減少させることができる。
インクが使い終わると、カートリッジ容器10をキャリッジから外し、注入ポンプ40を使って注入時と同様の操作を行うと、カートリッジ容器10の本体11内にインクを再充填することができるので、廃棄する必要はなく、容易にリサイクルできる。
なお、再充填時にはインク供給口部14はフィルムによって封止されていないが、2枚の可撓性シート14B、14Cによって封鎖されるので、インク洩れなどを起こすことなくインクを再充填できる。なお、インク洩れが懸念されるときにはインク供給口部14は粘着テープなどによって封止すればよい。
さらに、一つのカートリッジ容器10に対し、制御ICを搭載した複数種のブロック28と複数種の補助パーツ29,30を選択して組合せることによって多種類のプリンターに適用できるので、複数のプリンター毎に専用のインクカートリッジを準備する必要がなく、その実用的な効果は大きい。
図14ないし図23は第2の実施形態を示し、図において図1ないし図13と同一符号は同一又は相当部分を示す。但し、本例では符号に’を付して第1の実施形態と区別するようにしている。図において、カートリッジ容器10’の本体11’の一側面には非透液性の合成樹脂フィルムが全面にわたって貼り付けられてシールされ、その上からカバー12’が嵌め合わされている。
カートリッジ容器10’の本体11’の内部には補強壁13’がハ字状に、あるいは上下方向に延びて形成されている。
また、 カートリッジ容器10’の本体11’の底面にはインク供給口部14’がセットされ、キャップ15’によってセットした状態に保持されている。このインク供給口部14’は図19に示されるように、リング状の取付けベース14A’の上面に断面ほぼ弧状をなす例えばシリコンゴム製の可撓性シート14B’を一体化して構成され、可撓性シート14B’の中央にはスリットが形成され、スリット及び取付けベース14A’の挿通穴にはキャリッジのインク供給針16’が挿通されるようになっている。
カートリッジ容器10’の本体11’の内部には凹溝17A’が本体11の底部近傍から上方まで延びた後下方に折り返されて底辺まで延びるように形成され、凹溝17A’の開口が上述の非透液性の合成樹脂フィルムによってシールされることによりインク案内通路17’が構成されている。
このインク案内通路17’の一端(終端)はインク供給口部14’に連通される一方、他端(始端)はカートリッジ容器10’の本体11’内の底部近傍に開放端17B’によって連通されている。
また、インク案内通路17’の上端折り返し部分には制御弁を内蔵したインク制御弁室18’が設けられ、インク案内通路17’はインク制御弁室18’の中央から横方向に延びた後下方に折り返され、下方折り返し部分の途中にはフィルターを内蔵したフィルター室19’が設けられている。
カートリッジ容器10’の本体11’の上面にはインク注入口20’及び遮断弁取付け穴が開口され、インク注入口20’にはキャップ23’が差し込まれ、遮断弁取付け穴には遮断弁23A’が差し込まれている。遮断弁23A’及びキャップ23’は図20及び図21に示される形状をなし、遮断弁23A’は回転されることによって後述の開口35’34’の間を連通してエアーの流通を許容し、開口35’34’の間の連通を遮断することによってエアーの流通及びインクの逆流を阻止し得るようになっている。
インク注入口20’にはエアー案内通路(兼インク案内通路)26’の途中が開口33’を介して接続され、エアー案内通路26’は下方に延びてL字状に折り曲げられ、さらに下方に延びてカートリッジ容器10’の本体11’の底部近傍に至り、上方に折り返されて上方に延び、カートリッジ容器10’の本体11’の上部近くで開口32’によってカートリッジ容器10’の本体11’の内部に連通されており、エアー案内通路26’は後述のエアー制御弁室25’にインクが逆流し難い構造が採用されている。
カートリッジ容器10’の本体11’の内部上側には図6又は図7に示される構造の制御弁を内蔵したエアー制御弁室25’が設けられ、エアー制御弁室25’はエアー導入口24A’によって大気に連通され、エアー制御弁室25’には制御弁の弁蓋25G’が設けられている。
制御弁の弁蓋25G’には図18に示されるように、中央の連通穴から環状に延びて径方向外方に連通するエアー通路が形成され、エアー通路の底部はインク溜まり38’となっている。また、エアー通路の出口にはエアー案内通路26’の始端が接続され、始端に続く部分は下方に延びて折り返され、開口34’、35’を経てインク溜め37’に接続され、エアー案内通路26’のインク溜め37’から延びる部分は開口33’を経てインク注入口20’直下のエアー案内通路26’に連通されており,インク溜め37’38’によってインクが逆流し難い構造となっている。
また、弾性レバー31’は下端がカートリッジ容器10’の本体11’の側面に取付けられ、弾性レバー31’の中央には弾性片が形成され、弾性片は本体11’の側面と弾性接触されている。弾性レバー31’が損傷したときには全体を交換する必要はなく、弾性レバー31のみをすぐに交換すれば対処できる。
本例のカートリッジ容器10’にインクを注入する場合、例えば図22及び図23に示されるように、インク注入口20’のキャップ23’を外し、インク注入口20’に図13に示される注入ポンプ40を差し込み、注入ポンプ40によってカートリッジ容器10’の本体11’内のエアーを吸い出して本体11’内を負圧の状態とする。このとき、エアー案内通路26’の開口33’は注入ポンプ40の先端部分によって封鎖されているので、エアー制御弁室25’のエアーが吸引されることはない。
次に、注入ポンプ40内のインクをインク注入口20’からカートリッジ容器10の本体11内に注入する。すると、注入されたインクはエアー案内通路26’を下方に流れた後、上昇して開口32’からカートリッジ容器10’の本体11’内に導入される。
機械設備を用いてカートリッジ容器10’内のエアーを吸引する場合、遮断弁23A’を回転させて開口34’、35’を遮断した後、インク注入口20’からエアーを吸引してカートリッジ容器10’内を負圧にし、インクを注入する。
このように、エアー制御弁室25’をエアー導入通路26’から遮断しているので、誤ってインクがエアー制御弁室25’側に逆流することはない。
インクの注入が済むと、キャップ23’をインク注入口20’に嵌め込み、遮断弁23A’を回転させて開口34’、35’を連通させればよい。
本例のインクカートリッジをキャリッジに搭載すると、インク供給針16’がインク供給口部14’の可撓性シート14B’のスリット及び取付けベース14A’に挿通されるが、インク供給針16’は取付けベース14A’の挿通穴に密着し、可撓性シート14B’によってシールされるので、周囲にインクが洩れ出ることはない。
記録ヘッドがインクを吐出し、記録ヘッドに負圧が発生すると、インク供給針16’からインク供給口部14’及びインク案内通路17’を経てカートリッジ容器10’内のインクに負圧が作用し、インクはカートリッジ容器10’の底部からインク案内通路17’の始端17B’、インク案内通路17’を通り、フィルター室19’及びインク制御弁室18’を経てインク供給口部14’から記録ヘッドにインクが供給される。
記録ヘッドの負圧が低下すると、カートリッジ容器10’内のインクには一定の大きさ以上の負圧が作用しなくなるので、インクの吸出しは停止される。また、インク制御弁室18’の制御弁には一定の大きさ以上の負圧が作用しないので、制御弁は閉じてインクの逆流は阻止される。
カートリッジ容器10’内のインクがインク供給口部14’から吸い出されると、カートリッジ容器10’内は減圧された状態となるので、エアー制御弁室25’及びエアー案内通路26’を経て開口32’からカートリッジ容器10’内にエアーが供給される。
このとき、エアー制御弁室25’の制御弁はインク供給口部14’から流出したインク量に対応する量のエアーを取り込み、カートリッジ容器10’内に供給するので、カートリッジ容器10’内は常に一定の圧力に保持され、インク洩れを防ぐことができる。
また、エアー溜まり33’、32’及びエアー導入通路26’の形状に起因し、インクがエアー制御弁室25’に向けて逆流することもない。
カートリッジ容器10’の本体11’内のインクが使い終わると、カートリッジ容器10’の底部の最低位置に残ったインクだけとなるので、インク残存量を大幅に減少させることができる。
さらに、一つのカートリッジ容器10’に対し、制御ICを搭載した複数種のブロック28’と複数種の補助パーツ29,30’を選択して組合せることによって多種類のプリンターに適用できるので、複数のプリンター毎に専用のインクカートリッジを準備する必要がなく、その実用的な効果は大きい。

Claims (10)

  1. インクジェット記録装置のキャリッジに搭載されるインクカートリッジにおいて、
    密閉構造を有し、内部がインクを貯留する1つの空間となったカートリッジ容器と、
    該カートリッジ容器の上面に形成され、上記カートリッジ容器内にインクを注入するためのインク注入口と、
    上記カートリッジ容器の底面に設けられ、上記キャリッジの記録ヘッドの負圧を受けることによって上記記録ヘッドにインクを供給するインク供給口部と、
    上記カートリッジ容器内に設けられ、始端が上記カートリッジ容器の底部近傍に開口され、該始端に連続する部分が上方に延びた後下方に折り返され、その終端が上記インク供給口部に連通され、上記記録ヘッドの負圧が上記インク供給口部に作用したときに上記カートリッジ容器内の底部から上記インク供給口部に向けてインクを案内するインク案内通路と、
    該インク案内通路の上方折り返し部位に設けられ、上記記録ヘッドの負圧に応動する制御弁を有し、該制御弁が上記記録ヘッドの負圧を受けて開放されることにより上記インク案内通路におけるインク供給口部に向かうインクの流通を許容する一方、上記記録ヘッドの負圧が作用しないときには上記制御弁が上記インク案内通路内のインクの逆流を阻止するインク制御弁室と、
    を備えたことを特徴とするインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  2. 上記インク制御弁室は、中央にインクの流通穴が形成された弁座と、外側部分に流通穴が形成された制御弁と、弁座又は制御弁に弁座の流通穴を囲むように形成された仕切り壁部とを備え、
    インク圧を受けた制御弁と仕切り壁とが弁座の流通穴を封鎖し、制御弁側から弁座の流通穴へのインクの逆流が阻止される一方、制御弁が記録ヘッドからの負圧を受けると、制御弁又は仕切り壁が弁座の流通穴を開放し、弁座の流通穴からのインクが制御弁の流通穴を通って流通することを許容するように構成されている請求項1記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  3. 上記インク案内通路の始端とインク制御弁室との間に設けられ、インクの異物を濾過するフィルター室を更に備えた請求項1記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  4. 上記インク注入口を上記インク案内通路のフィルター室とインク制御弁室との間の部位に接続し、上記注入されたインクを上記インク案内通路の始端を介して上記カートリッジ容器の内部に導入する第1のインク導入通路と、
    上記インク注入口を上記インク案内通路のインク制御弁室とインク供給口部との間に接続し、上記注入されたインクの一部を上記インク案内通路のインク制御弁室とインク供給口部との間の部分に導入する第2のインク導入通路と、
    上記インク注入口に着脱可能に嵌入されて上記インク注入口及び上記第2のインク導入通路を閉鎖する栓と、
    を更に備えた請求項1記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  5. 上記カートリッジ容器の上部に形成されたエアー導入口と、
    該エアー導入口に連通して設けられ、上記カートリッジ容器内部の負圧に応動する制御弁を有し、該制御弁が上記カートリッジ容器内部の負圧を受けて開放されることによって上記エアー室のエアーがカートリッジ容器内に向けて吸引されるのを許容するエアー制御弁室と、
    上記吸引されたエアーをカートリッジ容器内部に案内するエアー案内通路と、
    を更に備えた請求項1記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  6. 上記エアー制御弁室は、中央にエアーの流通穴が形成された弁座と、外側部分に流通穴が形成された制御弁と、弁座又は制御弁に弁座の流通穴を囲むように形成された仕切り壁部とを備え、
    インク圧を受けた制御弁と仕切り壁とが弁座の流通穴を封鎖し、制御弁側から弁座の流通穴へのインクの逆流が阻止される一方、制御弁が記録ヘッドからの負圧を受けると、制御弁又は仕切り壁が弁座の流通穴を開放し、弁座の流通穴からのエアーが制御弁の流通穴を通って流通することを許容するように構成されている請求項5記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  7. インク注入口が上記エアー案内通路の途中に開口され、インク注入時にポンプの注入口部によって上記エアー案内通路のエアー制御弁室側が封鎖されるようになした請求項1記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  8. 上記エアー制御弁室には制御弁を押さえる弁蓋が設けられ、該弁蓋には制御弁を通過したエアーをエアー案内通路に案内するがエアー案内通路を逆流してきた逆流インクがエアー制御弁室内に侵入するのを抑制する形状のエアー通路が形成されている請求項5記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  9. 上記エアー案内通路には逆流インクを止めるインク溜まりが形成されている請求項8記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
  10. 上記エアー案内通路が上記カートリッジ容器内部のエアー制御弁室から下方に向けて延び折り返されてその上端の開口によって上記カートリッジ容器内部に連通されている請求項5記載のインクジェット記録装置用インクカートリッジ。
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