JPWO2008053551A1 - スピーカ - Google Patents
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- H04R9/00—Transducers of moving-coil, moving-strip, or moving-wire type
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Abstract
位相差を少なくして音質を高めると共に外観性の優れたスピーカを提供する。振動体10と振動体10を振動させる駆動部20と振動体10及び駆動部20を支持するフレーム30とを備えたスピーカ1において、振動体10は、中央に凸状断面部分T1を有し、その外周に凹状断面部分T2を有する連続曲面を形成する前面部10Aを備え、前面部10Aの後方に駆動部20が接続される接続部10Bを備える。
Description
本発明は、スピーカに関するものである。
スピーカは、振動板を含む振動体を音声電流によって振動させて音を発生するものである。振動板の形態はスピーカの種類に応じて各種のものがあるが、直接放射型のスピーカではコーン(円錐)形状の振動板が最も多く用いられている。振動体を振動させる駆動部は、音声電流が入力されるボイスコイルと、このボイスコイルが外周に巻き回されたボイスコイルボビンと、ボイスコイルに電磁気力を作用させる磁気間隙を形成する磁気回路とからなる。フレームに外周部が支持された振動体の内周部にボイスコイルボビンが接続され、ボイスコイルに作用する電磁気力の振動がボイスコイルボビンを介して振動体に伝えられる。
図1は、下記特許文献1に記載されたコーン型スピーカの従来技術を示す説明図(断面図)である。この従来技術では、振動板J1の最外周部はエッジJ2によりフレームJ3に接続されている。また、振動板J1の最内径部にはボイスコイルボビンJ4が接続され、ボイスコイルボビンJ4は外周部がフレームJ3に固定されたダンパJ5により中心保持されている。さらに、振動板J1面上には、センターキャップJ6が取り付けられている。フレームJ3の下部には磁気回路部J7が配置され、磁気回路部J7の磁気間隙J7Aには、ボイスコイルボビンJ4の下部に巻かれたボイスコイルJ8が配置されている。そして、振動板J1に形成された段部J1AにセンターキャップJ6の外周縁が嵌合する構造になっている。
このようなコーン型スピーカでは、振動板,エッジ,センターキャップが一体となって一つの振動体を形成している。当然ながら、この振動体の構造,形状,材質は、スピーカの再生周波数特性等の音響特性を決める上で重要な要因になる。
従来技術のようなコーン型の振動板では、振動板の中央部分と周辺部分の間に奥行きがあり、振動板の口径が大きくなると、振動板の中央部分から発せられる音波と周辺部分から発せられる音波との間にできる位相差により干渉し、無用な音のうねりや減衰によって音質を悪化させる虞がある。
このような位相差の問題を解消するためには振動板の表面を平面にした平面振動板が有効であるが、平面振動板の場合には、駆動部との接続を考えると、平面状の振動板の前面を一様に振動させることが困難になり、振動板が局所的に異なる振動を起こす分割振動が生じ、周波数特性を悪化させるなどの問題が生じる。
また、従来技術のように、振動板の表面にセンターキャップを取り付けて一体化する場合に、センターキャップと振動板との境目が不連続に屈折していると、振動板を大きく振動させるサブウーファ等の場合に応力集中がこの屈折部分に作用することになり、特に、ボイスコイルボビンとの接続部と同心状にこの屈折部が形成されている場合には、応力集中による強度劣化が生じ易くなる問題がある。また、この屈折部分に塵等が溜まりやすくなり、振動板の振動特性が悪化するだけでなく、外観的にも良くないという問題も生じる。
本発明は、このような問題に対処することを課題の一例とするものである。すなわち、本発明のスピーカは、発生する音の位相差を少なくして音質を向上させること、振動体の分割振動を防止して良好な周波数特性を得ること、大振幅の振動に対しても十分な強度を有すること、良好な振動特性を有すると共に外観的にも優れた振動体を備えること、等を目的とするものである。
このような目的を達成するために、本発明のスピーカは、以下の独立請求項に係る構成を少なくとも具備するものである。
[請求項1]振動体と該振動体を振動させる駆動部と前記振動体及び前記駆動部を支持するフレームとを備え、前記振動体は、中央に凸状断面部分を有し、その外周に凹状断面部分を有する連続曲面を形成する前面部を備えると共に該前面部の後方に前記駆動部が接続される接続部を備え、前記駆動部は、音声電流が入力されるボイスコイルと、このボイスコイルが外周に巻き回されたボイスコイルボビンと、前記ボイスコイルに電磁気力を作用させる磁気間隙を形成する磁気回路とを備え、前記接続部の後端が、前記振動体の中心と同軸上に配置された前記ボイスコイルボビンの外周に接続されることを特徴とするスピーカ。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しながら説明する。図2は本発明の一実施形態に係るスピーカの構成を示した断面図(中心線Oの片側断面図)である。本発明の実施形態に係るスピーカ1は、振動体10と振動体10を振動させる駆動部20と振動体10及び駆動部20を支持するフレーム30とを備えている。
振動体10は、図示の実施形態では、振動板11,センターキャップ12,エッジ部材13,ダンパ部材14からなるが、これに限らず、例えば、振動板11とセンターキャップ12が一体成形されて一つの振動板を形成するものであってもよい。そして、振動体10は前面部10Aと接続部10Bとを備えており、前面部10Aは、中央に凸状断面部分T1を有し、その外周に凹状断面部分T2を有する連続曲面を形成しており、接続部10Bは、前面部10Aの後方に位置して振動体10を駆動部20に接続している。
駆動部20は、音声電流が入力されるボイスコイル21と、ボイスコイル21が外周に巻き回されたボイスコイルボビン22と、ボイスコイル21に電磁気力を作用させる磁気間隙23Gを形成する磁気回路23とを備えている。磁気回路23の構成は特に限定されるものではないが、図示の例では、磁気ギャップ23Gの外側にマグネット23Aを配置した外磁型の磁気回路が示されており、磁性材料からなるヨーク23Bの底部とプレート23Cによってマグネット23Aが挟持され、円環状のプレート23Cの内周面とヨーク23Bのセンターポール部の外周面の間に磁気ギャップ23Gが形成されている。
本発明の実施形態に係るスピーカ1の一つの特徴は、振動体10が、中央に凸状断面部分T1を有し、その外周に凹状断面部分T2を有する連続曲面を形成する前面部10Aを備えると共に前面部10Aの後方に駆動部20が接続される接続部10Bを備え、接続部10Bの後端が振動体10の中心と同軸上に配置されたボイスコイルボビン22の外周に接続されていることにある。
これによると、前面部10Aが凸状断面部分T1と凹状断面部分T2とを有することで、振動面の奥行きが少なくなり、凸状断面部分T1から発せられる音波と凹状断面部分T2から発せられる音波との位相差を小さくすることができる。この際、凸状断面部分T1と凹状断面部分T2が有する奥行きの差をより小さくすることで、前述した位相差の問題を極力無くすことが可能になる。
また、前面部10Aは中央の凸状断面部分T1とその外周の凹状断面部分T2を有する連続曲面を形成しており、接続部10Bの後端が振動体10の中心と同軸上に配置されたボイスコイルボビン22の外周に接続されているので、ボイスコイルボビン22から接続部10Bを介して前面部10Aに作用する駆動力は、中心に対して軸対称の連続曲面を形成する前面部10Aに対して均等に作用することになり、この連続曲面によって、コーン型やドーム型と同様に分割振動を起こさない振動体10を形成している。
更には、前面部10Aは連続曲面であるから、従来技術のような不連続な屈折部分を有さない。したがって、振幅の大きな大出力時にも振動体10の前面部10Aに応力集中が生じることはなく、強度の高い振動体10を得ることができる。また、表面に屈折部分が無いので、塵等が溜まり難く、振動板の振動特性を良好に維持することができると共に、外観の良い振動体10を得ることができる。
図示の実施形態では、振動体10は、前面部10Aの外周部と接続部10Bとを形成する振動板11と、前面部10Aの中央部分を形成するセンターキャップ12と、振動板11の外周縁をフレーム30に接続するエッジ部材13と、ボイスコイルボビン22をフレーム30に支持するダンパ部材14とからなる。
この実施形態によると、接続部10Bをセンターキャップ12によって隠し、且つ前面部10Aの連続曲面によって、センターキャップ12の存在を分からなくすることができるので、外観上優れた振動体10を得ることができると共に、センターキャップ12によって駆動部20に塵等が進入するのを防ぐことができるので、駆動部20の動作を良好に維持することができる。
また、本発明の実施形態に係るスピーカ1では、振動板11は、前面部10Aの外周部と接続部10Bとの境界位置に後方に向けた段差を有する支持部11Aを備え、支持部11Aは、振動板11における前面部10Aの外周部とセンターキャップ12の前面とが連続面になるように、センターキャップ12の外周縁を支持している。
これによると、振動板11とセンターキャップ12との接着を前面部10Aから後方に下がった支持部11Aで行うことができるので、接着剤等が前面部10Aの表面に露出することが無く、前面部10Aの外観をさらに良くすることができる。また、支持部11Aにセンターキャップ12の外周縁を嵌め込むだけで、連続曲面の前面部10Aを形成する位置決めができるので、組み立て作業を簡易且つ正確に行うことができる。
図2に示した本発明の実施形態に係るスピーカ1は、特にサブウーファ等の低域再生スピーカに好適であり、その際の振動体10は、ポリプロピレン等の熱可塑性樹脂によって樹脂成形された振動板11と、同様の材料で樹脂成形されたセンターキャップ12と、ウレタンフォーム,ゴム等の弾性材料からなるエッジ部材13と、繊維材料等からなるダンパ部材14で形成することができる。
振動板11の内周縁は、接続部10Bの後端であり、ボイスコイルボビン22の外周面に接続されている。振動板11の外周縁はエッジ部材13の内周縁に接続されており、エッジ部材13の外周縁がフレーム30の振動体支持部30Aに取り付けられ、振動体支持部30Aの上から固定枠15で固定されている。
図3は、このような実施形態の周波数特性を示した説明図であって、特定の寸法例での音圧周波数特性を示している。図から明らかなように、低音域に近接した高域側にAで示すような遮断帯域を有する周波数特性を示している。このような周波数特性の遮断帯域は、前述した前面部10Aの構成を具備した実施形態で現れるものであり、高域側を効果的に遮断することできるので、サブウーファ等の低域再生スピーカとして好ましい特性を備えている。
また、図2に示す実施形態では、ボイスコイル21のボイスコイルリード線21Aが、接続部10Bに沿って前方に引き出され、接続部10Bの前方に形成された穴11Bから外側に引き出されて、錦糸線40に接続されている。そして、錦糸線40の端部がフレーム30に設けられた端子部41に接続されている。これによると、錦糸線40に接続してから端子部41に至るまでの距離を大きく取ることができるので、ボイスコイルボビン22の大きな振幅に対しても錦糸線40がフレーム30に触れる不都合が起こらない。また、錦糸線40の端部は振動板11の外周縁の後方に形成された穴11Bから引き出されているので、振動板11に接触することで生じる異常音を防止することができる。
図4は、スピーカ1の平面図であり、前面部10Aを正面からみた説明図である。中心部分にセンターキャップ12が位置し、その外周に振動板11の外周部があり、その外周縁にエッジ部材13の内周縁が接続されている。エッジ部材13の外周縁は固定枠15によって前述した振動体支持部30Aに固定されている(15Aは固定具)。
この実施形態では、センターキャップ12の表面に凸部断面部分T1と凹状断面部分T2が形成されている。これによって、前述した発生音波の位相差の問題を解消すると共に、センターキャップ12自体の補強を行っている。大音量の音を再生すべく、振動体10を激しく振動させた時、センターキャップ12に大きな空気抵抗が作用し、へこみ等の変形が生じる。この変形が原因で、同位相の音波を再生させることが困難になり、音質の低下に繋がる。また、前記のセンターキャップ12自体が振動し、異常音を発することがある。これを抑止するために、センターキャップ12自体の表面に凸部断面部分T1と凹状断面部分T2を形成して、センターキャップ12の補強を図っている。これによって、センターキャップ12の変形や振動を抑止でき、その結果、音質が向上され、異常音が抑止される。
また、図示の例では、前面部10Aの表面に意匠的な表面形状部10sを形成している。この表面形状部10sをセンターキャップ12から振動板11に至る連続形状にすることで、センターキャップ12と振動板11との境目を隠し、意匠性を向上させることができる。この表面形状部10sは、同心状に作用する振動の外力に対して補強機能を有するように形成されることが望ましい。
図5は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ2を説明する説明図(断面図)である。前述の実施形態と同一部分は同一符号を付して重複説明を省略する。この実施形態に係るスピーカ2は、前面部10Aの表面に同心状に複数の凹凸が形成されているものである。図示の例では、センターキャップ12の表面に、前述したように中央に形成される凸状断面部分T1、この凸状断面部分T1の外周に沿って形成される凹状断面部分T2、この凹状断面部分T1の外周に沿って形成される凸状断面部分T3、この凸状断面部分T3の外周に沿って形成される凹状断面部分T4がそれぞれ形成されている。
このスピーカ2によると、前面部10Aに形成された複数の凹凸によって、表面から発生される音波をほぼ同位相にすることができ、発生音波の位相差をより低減させることが可能になる。また、センターキャップ12に複数の凹凸を形成したものでは、センターキャップの強度をより高めることが可能になる。
図6は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ3を説明する説明図(断面図)である。前述の実施形態と同一部分は同一符号を付して重複説明を省略する。この実施形態に係るスピーカ3は、センターキャップ12を支持する補助キャップ42を備えている(それ以外は、スピーカ1と同じである)。
補助キャップ42は、センターキャップ12を支持するように配置されている。大音量の音を再生すべく、振動体10を激しく振動させた時、センターキャップ12に大きな空気抵抗が作用し、へこみ等の変形が生じる。この変形が原因で、同位相の音波を再生させることが困難になり、音質の低下に繋がる。また、前記のセンターキャップ12自体が振動し、異常音を発することがある。これを抑止すべく、センターキャップ12を支持するように、ボイスコイルボビン22とセンターキャップ12との間に補助キャップ42を配置し、センターキャップ12を含む振動体の強度を大きくしている。これによって、センターキャップ12の変形や振動を抑止でき、その結果、音質が向上し、異常音が抑止される。
図7は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ4を示す説明図(断面図)である。図7に示されるスピーカ4は、前述した実施形態と同様に振動体10と振動体10を振動させる駆動部20と振動体10及び駆動部20を支持するフレーム30とを備えたものである。以下、前述した実施形態と同様の構成に関しては同じ符号を付して重複した説明を省略する。
このスピーカ4の特徴は振動体10にあり、振動体10が、ドライブコーン51と第2のエッジ部材52を含み、ドライブコーン51の内周部がボイスコイルボビン22の外周面に連結され、第2のエッジ部材52の外周部がフレーム30の内側に連結されて、エッジ部材13,振動板11,ドライブコーン51,第2のエッジ部材52,フレーム30によって囲まれた気密空間Sが形成されている。また、振動板11の振動有効面積がドライブコーン51の振動有効面積に対して大きくなるように形成されている。
ドライブコーン51は、振動板11と同様の樹脂成形部材であり、振動板11との間に気密空間Sの支柱となるリブ51Aが形成されている。第2エッジ部材52は、エッジ部材13と同質の弾性材料で形成されている。
これによると、気密空間Sによるエアダンパ構造によってボイスコイルボビン22がフレームに支持されることになるので、激しい振動に対してもダンパ機能が劣化することがない。よって、大出力スピーカにおいても高い耐久性を維持することが可能になり、前述した周波数特性等と併せて、サブウーファ等の低域再生スピーカに適する構造を得ることができる。
図8は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ5を示す説明図(断面図)である。図8に示されるスピーカ5は、センターキャップ12を支持するように、補助キャップ42が配置された以外は、前述したスピーカ4と同様のものである。以下、前述した実施形態と同様の構成に関しては同じ符号を付して重複した説明を省略する。
図示の例では、補助キャップ42はセンターキャップ12と連結することで、センターキャップ12を支持するように取り付けられているが、例えば、補助キャップ42の底部が振動板11によって支持されていても良く(図示せず)、振動体10の強度を大きくすることができれば、その形態は特に限定されない。
また、図9は、本発明の他の実施形態に係るスピーカ6を示す説明図(断面図)である。この実施形態では、振動体10の強度をさらに向上すべく、ドライブコーン51とボイスコイルボビン22とが連結部材43を介して接続されていても構わない。この連結部材43の内周部はボイスコイルボビン22に固定できるように、略逆U字状に形成されている。そして、連結部材43の外周部は、その内周部からボイスコイルボビン22の外周に沿って、連結部材43上に配置された補助キャップ42がボイスコイルボビン22に固定されるように、略U字状の受け部が形成されている。連結部材43の内周部はボイスコイルボビン22に固定できれば特に形状は限定されない。例えば、その形状は逆V字状、逆コの字状であっても構わない。また、連結部材43の外周部に関しても特に形状は限定されるものではなく、例えば、V字状、コの字状であっても構わない。また、連結部材43とボイスコイルボビン22又はドライブコーン51とを強固に固定する方法として、接着剤の使用、ネジ止め等の機械的な接合など、公知の固定手段を用いても良い。
補助キャップ42は、前述したように、センターキャップ12を支持するように配置されている。大音量の音を再生すべく、振動体10を激しく振動させた時、センターキャップ12に大きな空気抵抗が作用し、へこみ等の変形が生じる。この変形が原因で、同位相の音波を再生させることが困難になり、音質の低下に繋がる。また、前記のセンターキャップ12自体が振動し、異常音を発することがある。これを抑止すべく、センターキャップ12を支持するように、ボイスコイルボビン22とセンターキャップ12との間に補助キャップ42を配置し、センターキャップ12を含む振動体の強度を大きくしている。これによって、センターキャップ12の変形や振動を抑止でき、その結果、音質が向上され、異常音が抑止される。また、気密空間Sによるエアダンパ機能と併せることで、より耐久性の高いスピーカを得ることができる。
また、この実施形態においても、補助キャップ42はセンターキャップ12と連結することで、センターキャップ12を支持するように取り付けられているが、例えば、振動板11と連結し取り付けられていてもよく、振動体10の強度を大きくすることができれば、その形態は特に限定されない。
以上説明したように、本発明の実施形態によると、位相差が小さい振動体10を備えることで良好な音質の再生が可能になる。また、分割振動が生じ難い振動体10の形状を備えていることで良好な周波数特性を得ることができる。また大振幅の振動に対しても十分な強度を有する振動体10を備えているので、大出力に対しても高い耐久性を維持することができる。
更には、低音域に近接した高域側に遮断帯域を有する周波数特性を示すので、サブウーファ等の低域再生スピーカにとって良好な特性を得ることができる。また、屈折部分のない連続曲面の前面部によって、振動体表面に塵等が溜まることが無く、良好な振動特性を有すると共に外観的にも優れたスピーカを得ることができる。
Claims (11)
- 振動体と該振動体を振動させる駆動部と前記振動体及び前記駆動部を支持するフレームとを備え、
前記振動体は、中央に凸状断面部分を有し、その外周に凹状断面部分を有する連続曲面を形成する前面部を備えると共に該前面部の後方に前記駆動部が接続される接続部を備え、
前記駆動部は、音声電流が入力されるボイスコイルと、このボイスコイルが外周に巻き回されたボイスコイルボビンと、前記ボイスコイルに電磁気力を作用させる磁気間隙を形成する磁気回路とを備え、
前記接続部の後端が、前記振動体の中心と同軸上に配置された前記ボイスコイルボビンの外周に接続されることを特徴とするスピーカ。 - 前記振動体は、前記前面部の外周部と前記接続部とを形成する振動板と、前記前面部の中央部分を形成するセンターキャップと、前記振動板の外周縁を前記フレームに接続するエッジ部材と、前記ボイスコイルボビンを前記フレームに支持するダンパ部材と、からなることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ。
- 前記振動体は、前記前面部の外周部を形成する振動板と、前記前面部の中央部分を形成するセンターキャップと、前記振動板を支持し、前記接続部を形成するドライブコーンと、前記ドライブコーンの外周縁を前記フレームに接続する第2のエッジ部材と、からなることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ。
- 前記振動板は、前記前面部の外周部と前記接続部との境界位置に後方に向けた段差を有する支持部を備え、該支持部は、前記振動板における前記前面部の外周部と前記センターキャップの前面とが連続面になるように、前記センターキャップの外周縁を支持すること特徴とする請求項2又は3に記載のスピーカ。
- 前記エッジ部材と、前記振動板と、前記ドライブコーンと、前記第2のエッジ部材と、前記フレームが囲む気密空間を有することを特徴とする請求項3に記載のスピーカ。
- 前記前面部を支持する補助キャップを備えることを特徴とする請求項1に記載のスピーカ。
- 前記振動体は、樹脂成形体からなり、低音域に近接した高域側に遮断帯域を有する周波数特性を示すことを特徴とする請求項1のスピーカ。
- 前記センターキャップの表面に前記凸状断面部分と前記凹状断面部分が形成されることを特徴とする請求項2又は3に記載のスピーカ。
- 前記センターキャップの表面に前記凸状断面部分と前記凹状断面部分を含む複数の凹凸形状が形成されることを特徴とする請求項2又は3に記載のスピーカ。
- 前記センターキャップを支持する補助キャップを備えることを特徴とする請求項2又は3に記載のスピーカ。
- 前記補助キャップは連結部材を介してボイスコイルボビンと連結していることを特徴とする請求項10に記載のスピーカ。
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