JPWO2008012989A1 - 自走台車の水平搬送機構 - Google Patents

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Abstract

建物内部に水平及び垂直に敷設されたレール(10)と、レールに沿って敷設されたラック(20)と、レール上を走行する走行輪(31,32)と、ラックに噛合うピニオン(33,34)及びピニオンの駆動部を有し積載物が塔載される自走台車(30)を備えた搬送機構において、前記レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間とそれに続く垂直区間で、前記ピニオンに噛合うラックを備えたピニオン用レール(11)と該ピニオン用レールと平行でそれから離間した走行輪用レール(12)とを備えると共に、前記台車は、その左右側面に、前記ピニオン用レールに噛合うピニオンと走行輪用レールに支持される走行輪を備え、かつ、前記ピニオン用レールと走行輪用レールとを、カーブ区間とこの区間に続く垂直区間で台車が水平姿勢のまま移動できるように配置した。

Description

本発明は、ビルディングなどの建物の複数階にわたり、床や天井に水平に、壁に垂直に敷設したレールに沿ってコンテナ及び台車からなる搬送体を走行させ、レールに沿って配置されたステーションに書類、部品などの積層物をコンテナから降ろし又は該コンテナに搭載する搬送システムにおいて、自走台車を常時水平姿勢で走行させる水平搬送機構に関する。
この種の搬送システムは、オフィス内での文書、郵便物、文具などを、病院内でのカルテ、工場内での部品や製品、さらに検体や試薬などの積載物を目的場所まで自動搬送することができることから広く利用されている。
この搬送システムは、建物内部に水平及び垂直に敷設されたレールと、このレール上を走行する複数の搬送体たる台車と、自走台車の走行を制御するコンピュータ等から構成されている。自走台車はレールに沿って走る台車に積載物を搭載するコンテナを取付けて形成されている。
コンテナには、多数の検体や試薬などを容れたケースのように、常に水平姿勢での搬送を前提するものも搭載する。このため、コンテナをジャイロ手段によって台車に揺動可能に支持し、垂直区間を走行するときには、コンテナを台車上で90度回転させて、常に水平状態を維持するようにしたものが多い(例えば特許文献1を参照)。
一方、この搬送システムにおける自走台車の中には、走行方向における左右側の前後に、軌条(レール)に上下から挟まれるか、又は、レールを上下から挟む2個を一組とする4組の走行輪が配置されたものがある。この自走台車は、レールが水平区間から垂直区間に転移する区間、つまり、レールが水平から垂直に、又は、垂直から水平に90度に曲がる区間では、台車が水平から垂直(又は垂直から水平)な姿勢に走行姿勢を変化させるため、ジャイロ手段を介して台車に吊下されたコンテナが90度回転して、コンテナの水平姿勢が維持されるようにしている。しかし、ジャイロ手段で吊下されたコンテナ内で重量の大きな積載物が片荷であると、その偏荷重によって当該コンテナが傾き、水平姿勢を維持できないことが知られている。
また、コンテナの姿勢を常に水平に維持するジャイロ手段を装備していること、並びに、台車が水平レールから垂直レールへ旋回して走行することにより、コンテナの回転スペースと台車の旋回走行スペースを必要とするため、レールにおける水平区間と垂直区間との間の区間のカーブ半径が大きくならざるを得ず、この結果、システム全体が大型化するのみならず、場所によっては、カーブ半径が大き過ぎるなどの理由でこの搬送システムを設置することができないという問題もある。
特開平2005−047369号公報
本発明は、このような搬送システム上記のような現状に鑑み、ジャイロ手段なしでもコンテナの姿勢を常に水平に維持することができ、しかも、レールの向きの変更区間でのカーブ曲率を小さくしてシステム全体をコンパクトに構築することができるようにした自走台車の常時水平姿勢搬送機構を提供することを、その課題とする。
上記の課題を解決することを目的としてなされた本発明水平搬送機構の第1の構成は、建物内部に水平及び垂直に敷設されたレールと、該レールに沿って敷設されたラックと、前記レール上を走行する走行輪と、前記ラックに噛合うピニオン及び当該ピニオンの駆動部を有し積載物が塔載される自走台車を備えた搬送機構において、前記レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間とそれに続く垂直区間において、前記ピニオンに噛合うラックを備えたピニオン用レールと該ピニオン用レールと平行でそれから離間した走行輪用レールとを備えると共に、前記台車は、その左右側面に、前記ピニオン用レールに噛合うピニオンと走行輪用レールに支持される走行輪を備え、かつ、前記ピニオン用レールと走行輪用レールを、カーブ区間とこの区間に続く垂直区間で台車が水平姿勢のまま移動できるように配置したことを特徴とするものである。
本発明では、上記第1の構成において、台車の走行方向に直交した一方の側面に第一のピニオンと第一の走行輪を備えると共に、他方の側面における前記第一のピニオンと同位相の位置に第二の走行輪を、前記第一の走行輪と同位相の位置に第二のピニオンを備え、両側面で配置位相が異なる第一及び第二のピニオンと走行輪によって台車の傾きを抑制している。
本発明では、台車が、左右両側面における中間部の同位相の位置の同軸上にピニオンを備えると共に、当該台車の走行方向における左右両側に前記ピニオンを前、後で挟むと共に当該ピニオンの回転軸を上、下で挟む位置に配置した上下で対をなす前後の走行輪を備え、カーブ区間とこの区間に続く垂直区間で、前、後におけるいずれか一方の上,下の走行輪とピニオンがそれぞれのレールに支持されることにより、台車を水平姿勢に保持して走行させる第2の構成を採ることができる。
上記2つの構成において、レールの水平区間におけるピニオン用レールと走行輪用レールは、両レールを平行に並べた複合レールから形成され、該複合レールは、カーブ区間から垂直区間において前後に分離して配置した構成とすることがある。
次に、上記の課題を解決することができる本発明水平搬送機構の第3の構成は、建物内部に水平及び垂直に敷設されたレールと、該レールに沿って敷設されたラックと、前記レール上を走行する走行輪と、前記ラックに噛合うピニオン及び当該ピニオンの駆動部を有し積載物が搭載される自走台車を備えた搬送機構において、台車は、左右両側面における中間部の同位相の同軸上にピニオンを備えると共に、台車の走行方向において前記ピニオンを前、後で挟んで対をなす前後の水平部走行輪と、当該ピニオンの回転軸を上、下で挟んで対をなす上下の垂直部走行輪を備え、レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、前記ピニオンに噛み合うラックと水平部走行輪の走行面を備えたカーブレールを備えると共に、前記カーブ区間に続く垂直区間において、ピニオンに噛合うラックと垂直部走行輪の走行面を備えた垂直レールを備えており、カーブ区間では、水平部走行輪とピニオンがカーブレールによって支持され、カーブ区間に続く垂直区間では、垂直部走行輪とピニオンが垂直レールによって支持されていることを特徴とするものである。
さらに、上記の課題を解決することができる本発明水平搬送機構の第4の構成は、建物内部に水平及び垂直に敷設されたレールと、該レールに沿って敷設されたラックと、前記レール上を走行する走行輪と、前記ラックに噛合うピニオン及び当該ピニオンの駆動部を有し積載物が搭載される自走台車を備えた搬送機構において、台車は、左右両側面における中間部の同位相の同軸上にピニオンを備えると共に、当該台車の底部に設けた水平部走行輪と、前記ピニオンの回転軸を上、下で挟んで対をなすように設けた上下の垂直部走行輪を備え、レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、前記ピニオンに噛み合うカーブラックと垂直部走行輪を拘束案内する走行面を備えたカーブレールを備えると共に、当該カーブ区間に続く短かい垂直区間において、前記ピニオンに噛合う短かいラックと垂直部走行輪の走行面を備えた短かい垂直レールを備えており、カーブ区間では、ピニオンがカーブラックに支持されると共に水平部走行輪がカーブレールに支持され、カーブ区間に続く短かい垂直区間では、ピニオンと垂直部走行輪とが短かいラックを内包した垂直レールによって支持されて常に台車が水平姿勢で走行することを特徴とするものである。
本発明における第1の構成の水平搬送機構は、建物内部に水平及び垂直に敷設されたレールと、該レールに沿って敷設されたラックと、前記レール上を走行する走行輪と、前記ラックに噛合うピニオン及び当該ピニオンの駆動部を有し積載物が搭載される自走台車を備えた搬送機構において、前記レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間とそれに続く垂直区間において、前記ピニオンに噛合うラックを備えたピニオン用レールと該ピニオン用レールと平行でそれから離間した走行輪用レールとを備えると共に、台車は、その左右側面に、前記ピニオン用レールに噛合うピニオンと走行輪用レールに支持される走行輪を備え、かつ、前記ピニオン用レールと走行輪用レールを、前記垂直区間で台車が水平姿勢のまま移動できるように配置したので、ジャイロ手段なしでもコンテナの姿勢を常に水平に維持することができ、しかも、レールの向きの変更区間でのカーブ曲率を小さくしてシステム全体をコンパクトに構築することができる。
即ち、本発明の第1の構成による自走台車の水平搬送機構において、ピニオンがラックに噛合いつつ自転し、走行輪が走行輪用レールを転動することで、台車がレールに沿って走行する。このとき、台車は、その左右側面に、前記ピニオン用レールに噛合うピニオンと走行輪用レールに支持される走行輪を備えているため、ジャイロ手段なしでもコンテナの姿勢を常に水平に維持することができ、片荷状態となっていても、積載物を常に水平搬送することができる。そして、レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間とそれに続く垂直区間において、ピニオンに噛合うラックを備えたピニオン用レールと該ピニオン用レールと平行でそれから離間した走行輪用レールとを備えているため、ピニオン用レールの曲率半径を走行輪用レールのそれから独立して設定することができ、レールにおける水平区間と垂直区間との間の区間の曲率半径を小さくすることができる。つまり、コンテナの回転スペースと台車の旋回走行スペースを必要としなくなり、搬送機構全体をコンパクトに構成することができる。
また、本発明における第2の構成の水平搬送機構でも、台車は、左右両側面における中間部の同位相の同軸上にピニオンを備えると共に、台車の走行方向において前記ピニオンを前、後で挟む対をなす前後の水平部走行輪と、ピニオンの回転軸を上、下で挟む対をなす上下の垂直部走行輪を備え、レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、ピニオンに噛み合うラックと水平部走行輪の走行面を備えたカーブレールを備えると共に、カーブ区間に続く垂直区間において、ピニオンに噛合うラックと垂直部走行輪の走行面を備えた垂直レールを備えており、カーブ区間では、水平部走行輪とピニオンがカーブレールによって支持され、カーブ区間に続く垂直区間では、垂直部走行輪とピニオンが垂直レールによって支持されているため、ジャイロ手段なしでもコンテナの姿勢を常に水平に維持することができ、しかも、ピニオンと走行輪が一つのレールを走行するので、レールを別々に敷設しなくてもよいので、システム全体をコンパクトに構築することができる。
上記第3の構成の水平搬送機構においても、ピニオンがラックに噛合いつつ自転し、走行輪が走行輪用レールを転動することで、台車がレールに沿って走行する。このとき、台車は、左右両側面における中間部の同位相にピニオンを備えると共に、台車の走行方向において前記ピニオンを前、後で挟む対をなす水平部走行輪と、ピニオンの回転軸を上、下で挟む対をなす垂直部走行輪を備え、カーブ区間とこの区間に続く垂直区間をピニオンと垂直部走行輪とによって走行するため、ジャイロ手段なしでもコンテナの搬送姿勢を常に水平に維持することができ、片荷状態となっていても、積載物を常に水平姿勢で搬送することができる。このため、レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、ピニオンに噛み合うラックと水平部走行輪の走行面を備えたカーブレールを備えると共に、カーブ区間に続く垂直区間においては、ピニオンに噛合うラックと垂直部走行輪の走行面を備えた垂直レールを備え、カーブ区間で、水平部走行輪とピニオンをカーブレールによって支持し、カーブ区間に続く垂直区間で、垂直部走行輪とピニオンが垂直レールによって支持されているため、カーブ区間とそれに続く垂直区間を単一のレールによって構成することができて、搬送機構全体をコンパクトに構成することができる。
さらに、本発明における第4の構成の水平搬送機構では、台車は、左右両側面における中間部の同位相の同軸上にピニオンを備えると共に、当該台車の底部に設けた水平部走行輪と、前記ピニオンの回転軸を上、下で挟んで対をなすように設けた上下の垂直部走行輪を備え、レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、前記ピニオンに噛み合うカーブラックと垂直部走行輪を拘束案内する走行面を備えたカーブレールを備えると共に、当該カーブ区間に続く短かい垂直区間において、前記ピニオンに噛合う短かいラックと垂直部走行輪の走行面を備えた短かい垂直レールを備えており、カーブ区間では、ピニオンがカーブラックに支持されると共に水平部走行輪がカーブレールに支持され、カーブ区間に続く短かい垂直区間では、ピニオンと垂直部走行輪とが短かいラックを内包した垂直レールによって支持されて常に台車が水平姿勢で走行するから、上記構成の本発明搬送機構と同様に、搬送システム全体を、特に、走行方向が水平から垂直、或は、その逆に走行方向が変わる箇所をコンパクトに形成することができる。
本発明における第4の水平搬送機構では、カーブ区間のラックとレールをユニット化して、台車が水平走行から垂直方向へ走行方向を変更する場合に対応できるほか、台車を垂直走行させる場合には、ユニット化された前記カーブ区間を、台車の垂直走行に邪魔にならない位置に待避させることができる。
この結果、第4の搬送機構のカーブ区間は、水平走行を垂直走行に変更するための分岐装置としての機能も併せ持つ。
以下、図面を参照して、本発明自走台車の水平搬送機構の実施の形態例について説明する。添付図において、図1は本発明における第1の構成の自走台車の水平搬送機構の実施の形態を示す正面図、図2は図1に示す水平搬送機構の右側面図、図3は図2の平面図、図4は図1〜図3に示す第1の構成の水平搬送機構の斜視図、図5は本発明における第2の構成の自走台車の水平搬送機構の実施の形態を示す正面図、図6は図5に示す水平搬送機構の右側面図、図7は図6の平面図、図8は図5〜図7に示す第2の構成の水平搬送機構の斜視図、図9は本発明自走台車の水平搬送機構の第三の実施の形態を示す正面図、図10は図9に示す水平搬送機構の右側面図、図11は図9の平面図、図12は図9〜図11に示す第3の構成の水平搬送機構の斜視図、図13〜図15は第4の構成の水平搬送機構における台車の移動状況を説明するための側面図、図16は台車が搬送路を水平−垂直に走行する例の斜視図、図17は図16の模式的側面図、図18は台車が搬送路を垂直に走行する例の斜視図、図19は図18の模式的側面図、図20は第4の構成の本発明水平搬送機構の応用例で用いる台車の一例の側面図、図21は図20の台車の平面図、図22は図20の台車の左側面図、図23は図20〜図22に示した台車の模式的斜視図、図24は図20〜図23の台車が走行する方向変換レール(左側レール)の形態を模式的に示した斜視図、図25は図22の台車が左右の方向変換レール部に入る状態における当該レール部の正面図、図26(a)〜(f)は方向変換レール部を台車が通過する状態を時系列的に示した側断面図である。
図1〜図4において、第1の構成による本発明水平搬送機構は、建物内部に水平及び垂直に敷設され、台車30の走行方向に関して互いに平行配置された左右一対のレール10と、このレール10上を走行する台車30とを備えている。
各レール10は、図2に示すように、床などに敷設された水平区間を形成する水平レールと、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間を形成するカーブレールと、それに続く壁や柱などに敷設された垂直区間を形成する垂直レールとを備えている。各レール10のカーブ区間と垂直区間は、ピニオン用レール11とこのピニオン用レール11と平行であるがそれから前後方向に離間した走行輪用レール12からなっている。そして、水平区間は、両レール11,12が平行に並んだ一つの複合レール14からなっている。
ピニオン用レール11は、図3及び図4に例示するように、前後壁11a,11b及び側壁11cからなる断面コ字状又はチャネル状断面部材からなっている。走行輪用レール12も、前後壁12a,12b及び側壁12cからなる断面コ字状又はチャネル状断面部材からなっている。これらのレール11,12は接続壁13によって一体化されている。この接続壁13は、走行輪用レール12の側壁12cを延長したもので、その延長端がレール11の前壁11aの開放端縁に接続している。
水平区間の複合レール14は、上下壁14a,14b及び側壁14cからなるコ字状又はチャネル状断面のもので、開放面を左右で対面させて配置されている。この複合レール14は、カーブ区間を介して、垂直区間を形成する前後で分離したピニオン用レール11と走行輪用レール12に接続している。
カーブ区間について詳しく説明すると、図1の右側、図2、図3の手前側に位置するレール10において、垂直区間のピニオン用レール11の前壁11aは複合レール14の上壁14aまで延びかつこれに接続している。ピニオン用レール11の後壁11bは、図2に示すように、曲面壁15を介在して複合レール14の下壁14bまで延びかつ側壁14cと一体となっている。走行輪用レール12の前壁12aは複合レール14の上壁14aで切れており、後壁12bは複合レール14の下壁14bまで延びかつこれに接続し、側壁12cは接続壁13と一緒に複合レール14の下壁14bに接続している。
また、図1の左側、図2、図3の奥側に位置するレール10において、ピニオン用レール11の前壁11aは複合レール14の上壁14aまで延びかつこれに接続し、後壁11bは曲面壁を介在して複合レール14の下壁14bに接続し、側壁11cは複合レール14の下壁14bまで延びかつ側壁14cと一体となっている。走行輪用レール12の前壁12aは複合レール14の上壁14aに接続しており、後壁12bは複合レール14の下壁14bに接続しており、側壁12cは接続壁13と一緒に複合レール14の上壁14aまで延びかつこれに接続している。
ラック(ラックギアともいう。以下、同じ)20が、ピニオン用レール11の後壁11b、曲面壁15及び複合レール14の下壁14bに配置され、かつ固定されている。
台車30は、走行輪31及び駆動輪であるのピニオン(ピニオンギアともいう。以下、同じ)33を台車本体35の片側面(右側面)に、走行輪32及びピニオン34を台車本体35の反対側面(左側面)に備えている。各走行輪31,32は各軸を台車本体35にある軸受に保持されている。ピニオン33は走行輪31と同軸に台車本体35における走行輪32のある左側面に配置され、ピニオン34は走行輪31と同軸に台車本体35における走行輪31のある右側面に配置されている。ピニオン33,34は、各軸を、台車本体35の内部に設置された電動機、減速機などからなる駆動部(図示を省略)に連結されている。
この台車30は、一例として垂直区間から水平区間へ向けて走行するとき、走行輪31,32の周面を各走行輪用レール12の前後壁12a,12bの間に位置させ、ピニオン33,34を各ピニオン用レール11に敷設されたラック20に噛合わせて、各レール10の間に配置されている。台車30は、駆動部によって、ピニオン33,34がラック20に噛合いつつ自転することでラック20に沿って走行する。すなわち、ピニオン33,34は、レール10の垂直区間及びカーブ区間においてラック20に噛合いつつ自転してピニオン用レール11の内部を走行し、水平区間においてラック20に噛合いつつ自転して複合レール14の内部を走行する。同時に、走行輪31,32は垂直区間及びカーブ区間において走行輪用レール12を構成する前後壁12a,12bに沿って転動し、水平区間において複合レール14の上下壁14a,14bに沿って転動する。このため、台車30は、ピニオン33,34とラック20の噛合による支持、及び、走行輪32,33が走行輪用レール12に支持されていることによって、垂直区間を台車30を水平姿勢のまま平行移動し、垂直区間からカーブ区間を通って水平区間に移動する。台車30が、水平区間からカーブ区間を通り垂直区間に入る場合も、前記と同様に台車30は水平姿勢のまま移動する。
駆動部に対する給電はレール10に沿って配置された架線によって、走行制御はこの水平搬送機構の外部にあるコンピュータ装置と台車30にあるコントローラとの間の通信によってなされ、前記架線と平行に走る通信線を通じて外部コンピュータ装置とコントローラとの間で信号の授受をしている。
この実施の形態において、コンテナは、一例として蓋付きコンテナからなり、台車本体35の上面に設置されるか、又は、台車本体35の内部に組み込まれる。そして、複合レール14に沿っていくつかのステーションが設置される。
作動開始に当たって、積載物、例えば検体や試薬を容れたケースが作業員によってコンテナに搭載される。作業員が端末によって外部コンピュータ装置に搬送ステーションを指定すると、台車30のコントローラは外部コンピュータ装置から命令に従って駆動部を作動させ、台車30を目的とする搬送ステーションまで走行させ、積載物を目的ステーションまで搬送する。
このとき、台車30の左右側面に配置されたピニオン33,34がラック20に噛合いつつレール10の水平区間からカーブ区間を通って垂直区間を台車30を走行させて、台車30を平行移動させると共に、ピニオン33,34を台車30の前後に配置することにより台車30の走行方向及び走行方向に直交する方向の傾きを抑制して、台車30を水平姿勢で走行させる。この水平姿勢は、走行輪31,32により補完され、傾くことなく台車30を平行移動させる。つまり、台車30を常に水平姿勢で走行させることができるので、コンテナを水平に維持させるジャイロ手段が不要である。このため、常時水平姿勢が要求される積載物でも問題なく搬送することができる。
レール10の垂直区間のみならず、水平区間と垂直区間の境界であるカーブ区間においても、ピニオン33,34に噛合うラック20を敷設したピニオン用レール11と走行輪31,32が転動する走行輪用レール12とが前後で分離されていて、各レール11,12を異なる曲率半径に設定することができる。これによりカーブ区間におけるレール11,12の曲率半径を小さくすることができ、この水平搬送機構を備えた搬送システム全体をコンパクトに構築することができる。
以上に説明した本発明の第1の構成による水平搬送機構の実施形態では、台車30は、その走行方向に直交した片側面に第一のピニオン33と第一の走行輪31とを備えると共に、反対側面の第一のピニオン33と同位相(同軸上)に第二の走行輪32を、第一の走行輪31と同位相(同軸上)に第二のピニオン34を備え、両側面で配置位相が異なる第一と第二のピニオン33,34、及び、第一と第二の走行輪31,32を具備していることによって、台車30の走行方向が水平姿勢から垂直方向に変更されるとき、当該台車30が傾かないように制御したものである。本発明による自走台車の水平搬送機構は、図5〜図8に示す本発明搬送機構の第2の構成の実施態様によっても実現できるので、次に説明する。
図5〜図8に例示した第2の構成の本発明水平搬送機構において、台車130は、左右両側面における中間部の同位相(同位置)の同軸上にピニオン133,134を備えると共に、当該ピニオン133,134の走行方向に関する前方側と後方側であって、かつ、夫々のピニオン133と同134の回転軸に関して上下に位置する上下一対の第一の走行輪131a,131bと同じく走行輪132a,132b、並びに、第二の走行輪136a,136bと同じく走行輪137a,137bを配置し、カーブ区間と垂直区間において、前、後いずれか一方の上、下一対の走行輪とピニオンとがレール111と112に支持されることにより、カーブ区間と垂直区間であっても水平姿勢を保持して走行できる。
即ち、台車130は、台車本体135の片側面において、その中央部(右側面の中央部)に、ピニオン133と、該ピニオン133を前後から挟んで一対の走行輪131a,131bと同136a,136bが配置されている。この台車本体135は、その反対側面においても、その中央部(左側面の中央部)に、前記ピニオン133と同軸上にピニオン134と、該ピニオン134を前後から挟んで前記右側面の走行輪131a,131bと同136a,136bと同軸上に一対の走行輪132a,132bと同137a,137bが配置されている。左右側のピニオン133と134は、その軸が台車本体135の内部に設置された電動機、減速機などからなる駆動部に連結されている。
レール110は、左右一対が互いに平行に配置されている。垂直区間に配置される左右のレール110は、壁や柱に沿って敷設されるピニオン用レール111と走行輪用レール112からなる。図7及び図8に示すように、垂直区間のピニオン用レール111は略L字状断面部材からなり、走行輪用レール112は断面コ字状又はチャネル状断面部材からなっている。両レール111と112は、開放面を形成するレール111の後壁111bとレール112の前壁112aが一体に形成されている。左右に配置されるレール111と112は、開放面を対面させて平行に配置されている。水平区間の左右のレール110は、略コ字状又はチャネル状断面のレール114からなっており、開放面を対面させて配置されている。
垂直区間のピニオン用レール111の後壁111b(走行輪用レール112の前壁112a)はカーブ区間を形成する曲面壁115を介して水平区間のレール114の下壁114bに接続している。垂直区間の側壁111cは、水平区間のレール114の上壁114aまで延びて、当該レール114bの側壁114cと一体となっている。垂直区間の走行輪用レール112の前壁112aは、水平区間のレール114の上壁114aまで延び、当該レール114の内部に通過用の孔117に形成されている。垂直区間の後壁112bは、水平区間のレール114の下壁114bまで延び、かつこれに接続されている。そして、垂直区間の側壁112cは水平区間のレール114の下壁114bまで延びている。
水平区間のレール114の上壁114aには、垂直区間のピニオン用レール111の幅、詳しくはピニオン用レール111の後壁111bと垂直区間の走行輪用レール112の前壁112aとの合計に対応する幅をもつ開口116が設けられ、開口116の周囲に位置して案内壁118が立設されている。案内壁118の側壁は垂直区間のピニオン用レール111の側壁111cと一体となっている。
左右のピニオン133と134を案内する左右のラック120は、垂直区間のピニオン用レール111の後壁111bの前面、内面側がカーブ区間を形成する曲面壁115の内面、水平区間を形成するレール114の下壁114bの上面にわたって敷設されている。
垂直区間のレール110に対する台車130の架装は、走行輪136a,136bと同137a,137bの外周面を垂直区間の走行輪用レール112の前壁112a及び後壁112bの間に位置させ、ピニオン133,134を、水平区間とカーブ区間の境界近くにおいて、レール114の下壁114bに敷設されたラック120に噛合わせることでなされている。ここで、水平区間のレール110に対する台車130の架装は、台車本体左右側における上,下ペアの走行輪131a〜137bがレール114の上壁114aと下壁114bの内面に案内されると共に、左右のピニオン133と134がレール114の下壁の内面に形成した左右のラック120に噛合して支持されることにより、なされている。なお、図示していないが、駆動部の電動機に対する給電は、一例としてレール110に沿って配置された架線によって、また、走行制御は、一例としてレール110の外部に配意されたコンピュータ装置と、台車130に配置されたコントローラとの間の通信によってなされ、レール110に沿って前記架線と平行に走る通信線を通じて外部コンピュータ装置とコントローラとの間で信号の授受をしているものとする。
図示しない駆動部がピニオン133,134をラック120に噛合いながら自転させることで、台車130は、例えば、レール110の水平区間及びカーブ区間を走行し、それから、垂直区間を走行する。ここで、水平区間のレール114の上壁114aと下壁114bとの間の距離が、台車130の走行輪131aの上端と131bの下端との間の距離、つまり各走行輪131aと131b、136aと136b、132aと132b、137aと137bがなす高さに略等しいため、走行輪131aと131b、136aと136b、132aと132b、137aと137bがレール114の上,下壁114a,114bに沿って転動し、台車130が水平移動する。このようにして台車130は水平姿勢で走行したあと、左右の走行輪136aと136b、同137aと137bが垂直区間の走行輪用レール(複レール部)112を構成する前後壁112a,112bに沿って走行し始めると共に、走行輪131aと131b、132aと132bは案内壁118に案内される態様で開口116を通過し単レール114の外部側に移動する。これによって台車130は水平姿勢の水平区間から水平姿勢のまま垂直区間に移り、当該垂直区間を水平姿勢で走行する(図6,図8参照)。
図5〜図8に示す第2の構成の本発明水平搬送機構も、コンテナは、一例として図示しない蓋付きコンテナを備えており、そのコンテナが台車本体35の上面に設置されるか、又は、台車本体35の内部に組み込まれた設置態様である。例えば、検体や試薬を容れたケースからなる積載物は、コンテナに収容され、外部コンピュータに電気接続された端末によって搬送ステーションを指示することによって、駆動部の電動機が作動し、台車130を目的とする搬送ステーションまで走行させ、そこで停止する。
このように、本発明の第2の構成による実施態様の水平搬送機構は、台車130が、左右側面にピニオン133,134が配置され、該ピニオンによってラック120に沿って走行させられていると共に、このピニオン133,134とラック120、及び、台車130の左右側面に設けられて上下で対をなす走行輪131aと131b、同132aと132b、同136aと136b、同137aと137bによって台車130の傾くことが抑制されているため、台車30に傾きがあっても許容範囲内の傾きで平行移動でき、従って、台車30に設置されたコンテナを水平姿勢で水平区間は勿論のこと、カーブ区間や垂直区間であっても水平姿勢で走行させることができる。これによりジャイロ手段が不要となるので、積載物の種類や量の増大を図ることができる。
また、水平区間において、レール114に形成される台車30の左右のピニオン133と134に噛合う左右のラック120を敷設したピニオン用レールと、台車の左右側に設けた上,下で対をなす走行輪131a,131b、同132a,132b、同136a,136b、同137a,137bが転動する走行輪用レールとが、カーブ区間から垂直区間を形成する部分において、カーブ区間から垂直区間のレール110がピニオン用レール111と走行輪用レール112とに分離して形成されているので、各レール111と112を異なる曲率半径に設定することができる。従って、ピニオン用レール111及びラック120の曲率半径を小さくして、搬送システム全体をコンパクトに構築することができる。
次に、本発明の第3の構成による自走台車の水平搬送機構は、図9〜図12に示す実施態様によって実現できる。以下、第3の構成による水平搬送機構の実施態様について、図9〜図12を参照して説明する。
図9〜図12に示す本発明の第3の構成による水平搬送機構において、台車230は、左右両側面の中間同位相の同軸上にピニオン233,234を備えている。そして、ピニオン233,234の走行方向に関する前方側と後方側に、水平部走行輪231a,231b,232a,232bを備えていると共に、当該ピニオン233,234の上方側と下方側に、垂直部走行輪236a,236b、237a,237bを備えている。この台車230は、垂直区間において、上下一対の垂直部走行輪236a,236b、同237a,237bと、ピニオン233,234とがレール211に支持されることにより、当該台車230が水平区間からの水平姿勢を保持したまま走行できる。
即ち、台車230は、台車本体235の片側面中央(右側面中央)にピニオン233を設け、該ピニオン233を挟んで前後方向に一対の水平部走行輪231a,231bが、また、当該ピニオン233を挟んで上下方向に一対の垂直部走行輪236a,236bが配置されている。そして、台車本体235の反対側面中央(左側面中央)には、前記ピニオン233と同軸にピニオン234を設け、該ピニオン234を、前後から、ならびに、上下から挟んで水平部走行輪232a,232bと垂直部走行輪237a,237bとが配置されている。全ての走行輪は、いずれも同じ直径に形成されているが、ピニオン233,234の直径よりも小さい。
図9〜図12において、水平区間のレール210は、左右一対が互いに平行配置されている。垂直区間は、壁や柱に沿って垂直レール211が敷設され、台車230のピニオン233,234と垂直部走行輪236a,236b、237a,237bが通る。図11及び図12に示すように、この垂直レール211はコ字状断面材からなり、前後壁211aと211bの内側が各走行輪の走行路であり、接続壁211cに近い外側がピニオン233,234が走行するラック走行路となっている。水平区間を形成する各レールは一つの左右の平行な水平レール214からなる。水平レール214は、上壁214aと下壁214bと接続壁214cを互いに直角に接合した断面のピニオン用レールが垂直レール211と同じ断面を備えると共に、前記上壁214aに逆L字状断面に形成された走行輪案内壁219aを、また下壁214bにL字状断面の走行輪案内壁219bを一体に形成して具備している。
垂直レール211の後壁211bは、カーブ区間を形成する曲面壁215を介して水平レール214の下壁214bに接続され、これと一体となっている。カーブ区間を形成する曲面となった後壁211bには、台車230の走行輪231b,232bが通るトンネル217が形成されている。このトンネル217は垂直レール211の前後壁211a,211bを延長した幅をもつ垂直開口部と、水平レール214を延長した幅をもつ水平開口部からなっている。又、前壁211aは、垂直レールの上壁214aに接続するように形成されているが、カーブ区間の一部が切除され、台車130の走行輪236a,237aの通る開口216となっている。そして、側壁211cは、水平レール214の側壁214cまで延びて、側壁214cと一体となっている。
図9〜図12の垂直レール211において、前後壁211a,211bに挟まれた態様の走行輪用のレール部分とピニオン用のレール部分は、幅が異なっている。即ち、接続壁211cに近い、走行輪236a,236bと同237a,237bの走行路を形成する部分は、これらの走行輪の直径に近い幅に形成され、ピニオン233,234の走行路となる部分はこれらのピニオンの直径よりも広い幅に形成されている。ピニオン用のラック220は、垂直区間を形成する垂直レール211の後壁211bとカーブ区間を形成する曲面壁215と水平区間を形成する水平レール214の下壁214bに渡り敷設されている。後壁21bの背面には水平部走行輪231b,232bをカーブ区間で支持するために曲面をもつ案内部材243が配置されている。
図9〜図12において、レール210に対する台車230の架装は、水平部走行輪231a,231b、232a,232bの周面を水平レール214の上下壁214a,214bの間に、また垂直部走行輪236a,237aを上壁214aの外面に、垂直部走行輪236b,237bを下壁214bの外面に、それぞれに配置すると共に、ピニオン233,234を水平レール214のラック220に噛合わせることでなされる。なお、図示していないが、ピニオン233,234は、軸を台車本体235の内部に設置された電動機、減速機などからなる駆動部に連結されている。そして、駆動部の電動機に対する給電は、一例としてレール210に沿って配置された架線によって、また、走行制御は、一例としてレール210の外部にあるコンピュータ装置と台車230にあるコントローラとの間の通信によってなされ、レール210に沿って前記架線と平行に走る通信線を通じて外部コンピュータ装置とコントローラとの信号授受をしているものとする。
図9〜図12に示す第3の構成による本発明水平搬送機構において、台車230は、駆動部がラック220に噛合うピニオン233,234をラック上で自転させることにより水平区間を走行し、引きつづきレール210のカーブ区間及び垂直区間を走行する。
水平区間を走行するとき、水平部走行輪231a,231b、232a,232bとピニオン233,234によって、台車230は水平姿勢で水平レール214に沿って走行する。このとき、垂直部走行輪236a,236b、237a,237bは水平レール214の上下壁214a,214bの外面を転動し、台車230の水平姿勢を補完する。
台車230がカーブ区間に入ると、図10に示すように、ピニオン233,234はラック220に噛み合いつつ転動し、垂直部走行輪236a,237aが垂直レール211の前壁211aの下端の湾曲面によって前後壁211a,211bの間に導かれ、垂直部走行輪236b,237bはトンネル217を抜けて前後壁211a,211bの間に向かい、水平部走行輪231a,232aは水平レール214の上壁214aの端部にある斜面によって上方に案内される。このときに、走行輪231aが水平レール214の上壁214aに、走行輪231bが垂直レール211の背面にある案内部材243に接触しつつ転動して、水平姿勢を維持したまま台車230に上昇を開始させる。
台車230がピニオン233,234の回転によってさらに上昇すると、垂直部走行輪236a,236b、237a,237bは前後壁211a,211bに形成された走行面に沿って移動し、水平部走行輪231a,232aは開口216を抜けて上昇し、走行輪231b,232bは案内部材243を抜け出て上昇する。台車230は、垂直部走行輪236a,236b、237a,237bがピニオン233,234を挟んで垂直レール211の前後壁211a,211bの間を転動するため、水平姿勢を維持したまま垂直区間を上昇する。
上記に図9〜図12を参照して説明した第3の構成による本発明水平搬送機構においても、コンテナは、台車230の上面に設置され、又は台車230の台車本体235の内部に組み込まれている。このコンテナには、例えば検体や試薬を容れたケースからなる積載物が収容されている。台車230は、外部コンピュータに電気接続された端末によって搬送ステーションを指示することによって、駆動部の電動機が作動し、目的とする搬送ステーションまで走行し、そこで停止する。
上述のように、本発明の第3の構成による実施態様の水平搬送機構においては、台車230が、左右側面にピニオン233,234に配置され、該ピニオンによってラック220に沿って走行させられていると共に、このピニオン233,234とこれらのピニオンが噛み合う一対のラック220、水平部走行輪231a,231b、同じく232a,232bとそれを支持する水平レール214、垂直部走行輪236a,236b、237a,237bとそれを支持する垂直レール211、及び、前記ラック220と前記レール214,211に連続したラックとレールを備えたカーブ区間のレール210によって台車230の水平姿勢を保持している。このため台車230が殆んど傾くことなく平行移動し、台車230の内部に組み込まれたコンテナを水平姿勢のまま水平区間のみならず、カーブ区間と垂直区間をも走行させることができる。この結果、水平区間,カーブ区間,垂直区間のいずれにおいても水平姿勢を保持した走行ができるからジャイロ機構を必要とせず、従って、コンテナの積載容量を大きくすることが可能になる。
しかも、カーブ区間とこれに続く垂直区間を構成するレールが単一である、つまり、ピニオンのためのレールと走行輪のためのレールを複合レールとして一体に形成しているので、各レールを個別に敷設する必要がない。このため各レールの占有する空間を小さくできる。特に、カーブ区間でカーブ曲率を小さく押えることができるので、搬送システム全体をコンパクトに構築することが可能になる。
また、積載物の種類によっては、水平レール214の走行輪案内壁219a,219bを省略し、垂直レール211の断面と同じ構成にすることもできるので、設置コストや占有空間のさらなる削減をおこなうことができる。
上述した本発明の第1の構成〜第3の構成による搬送機構の実施形態のほかにも、台車を水平姿勢のままで水平区間からカーブ区間を経由して垂直区間に走行させることができる第4の構成による本発明搬送機構がある。そこで、第4の構成の水平搬送機構の実施形態例について、図13〜図19を参照して説明する。
図13〜図19に示す本発明の第4の構成による水平搬送機構において、使用される台車330は、台車本体335における底部の前後に、一例として2個を1組とする4個の水平区間走行用の水平走行輪331a,331bを備えている。水平走行輪331a又は331bには走行用の駆動力が入力される。また、当該台車330の左右側面の略中間位置に、垂直区間用の左右の駆動ピニオン333(図の反対面にあるピニオンは見えない)と、該ピニオン333を上下で挟む態様で位置付けた上,下2個の垂直区間用の走行輪336a,336b(図の反対面にある走行輪は見えない)とが設けられている。なお、ピニオン333は、垂直区間用の走行輪336a又は336bの一方と、好ましくは下方のそれ336bと入替えた配置とすることがある。
一方、第4の構成による水平搬送機構のレールは、上記走行輪331a,331bが転動する水平レール310と、垂直レール311とが直交する態様で配設される。そして、水平レール310は、定置水平レール部310aと当該レール部310aの先端部に、図示しないシリンダやモータ等の駆動力により水平,直立自在に枢着連結した起伏レール部310bにより形成されている。
一方、垂直レール311は、前記定置水平レール部310aと直交する向きで配置された定置垂直レール部311a,311bと、前記起伏レール部310bの長さとほぼ同等長さ部分が、起伏レール部310bの延長線上の位置より上方において切離し分離される切離レール部311cにより形成されている。
前記の切離レール部311cは、シリンダ等の駆動力によって前記垂直レール部311a,311bと直交する方向で、当該レール部311a,311bと離反,接合するように動作させられる機能が付与されている。垂直レール311は、定置垂直レール部311a,311b、切離レール部311cとも、内面にピニオン333を噛合して案内するラック311dが設けられている。
第4の構成による本発明水平搬送機構では、上記垂直,水平の各レール310,311に加え、切離レール部311cが定置垂直レール部311a,311bから離反させられたとき、上,下の定置垂直レール部311aと311bの間にシフトされて、水平レール310を走行して来た台車330を上方の定置垂直レール部311aに方向変換させる方向変換レール部312が、カーブレールとして上記の切離レール部311cと同期して水平方向で動作するように配置されている。
カーブレールとしての方向変換レール部312は、上位の定置垂直レール部311aの下端にその上端部が接合される垂直部312aと、垂直部312aの下方に上下方向に3ルートが並んだ3つのカーブ部312b,312c,312dとを具備して形成されている。垂直部312aには前記ラック311dに接合されるラック312eを備えている。
ここで、3つのカーブ部312b,312c,312dは上,下2つのカーブ部312bと312dが、水平レール310の上にある台車330におけるピニオン333を挟んだ上,下の走行輪336aと336bとを案内するカーブレールに形成されており、中間のカーブ部312cが、ピニオン333を案内するラック312fを備えたカーブレールに形成されている。
ピニオン333を案内するカーブレールとしての方向変換レール部312に形成されたカーブ部312cは、内側の下面にピニオン333に噛合するラック312fが設けられている。ピニオン333が、垂直区間用の走行輪336bと入替えた態様で設けられている場合には、当該ピニオン333に噛合するラック312fは、下方のカーブ部312dの内側の下面に設けられる。
上記構成の台車330と水平,垂直のレール310,311を備えて成る本発明の第4の構成の搬送機構では、図13〜図15に例示するように、図の左方から水平レール310の上を走行輪331a,331bによって走行して来た台車330が、上位の垂直レール部311aに接合された方向変換レール部312に到達すると、上,下の走行輪336a,336bが方向変換レール部312における上,下のカーブ部312b,312dのレールに進入すると同時に、ピニオン333が中間カーブ部312cのラック312f付きのレールに進入する。
各カーブ部312b,312dと312cに進入した前記走行輪336a,336cとピニオン333は、夫々のカーブしたレールに案内されて方向変換レール部312の垂直部312aに至り、ピニオン333と当該ピニオン333を噛合案内するラック312eの作用で、上方の定置垂直レール部311aに進入して走行することになる(図14、図16、図17参照)。
ここで、台車330は、方向変換レール部312の垂直部312aを含む垂直レール部311aの区間において、縦列した走行輪336a.336bとピニオン333による3個の転動体により、垂直レール311に支持されることになるから、台車330は、その全体が水平レール310を走行してきた水平姿勢のままに保持されて方向変換レール部312を経由し、水平姿勢を保持したまま垂直レール311に沿って走行することができる(図15参照)。
水平走行して来た台車330が上方の垂直レール部311aに進入してしまうと、起伏レール部310bを起立させる(図18,図19参照)と共に、方向変換レール部312と垂直レール部311aとの接合を解くように、水平方向にシフト(起立させた起伏レール部310bの側へ)させると、これと同期して垂直レール311における切離レール部311cが、上下の定置垂直レール部311aと311bの間に入って、垂直レール311の全体を貫通状態に結合するので、垂直レール部311aに進入した台車330を、そのまま上方の垂直レール部311aに沿って上方へ走行させるか、或は、下方の垂直レール部311bの側へ走行させるか、その走行方向を選択することができる。
以上に説明したように、第4の構成の本発明搬送機構は、水平レール310から垂直レール311へ台車320の走行方向を、水平姿勢を保持したまま変更できる機構としての機能に加え、水平レール310から垂直レールに進入した台車320の垂直方向での走行方向を、上方又は下方のいずれかに選択できるので、走行方向の分岐機構としての作用もある。
次に、図13〜図19により先に説明した本発明の第4の構成による水平搬送機構の応用例について、図20〜図26により説明する。図20〜図26において、図13〜図19と同一符号は、同一部材又は同一部位を示すものとする。
図13〜図19により説明した第4の構成を応用した本発明水平搬送機構は、使用する台車330を、図20〜図23に例示する構成とした。図20〜図23において、台車330は、台車本体335の底部の前後に、2個を1組とする水平走行輪331aと331bとを備えていると共に、脱輪防止用のガイドレール(図示せず)を左右側面から挟む水平姿勢のアシスト輪331cと331dを備えている。そして図示した例では水平走行力を得るための水平走行動輪331Dが、台車本体335の底部中央に設けられている。なお、水平走行の駆動力は、前記走行輪331a又は331bのいずれか、又は、双方に入力するようにしてもよい。このようにすると、水平走行動輪331Dは不要になる。
一方、前記台車330の左右側面の略中間位置には、垂直区間用の左右の駆動ピニオン333,334と、該ピニオン333,334を、それぞれに上下で挟む態様で位置付けた上,下2個の垂直区間用の走行輪336a,336bと337a,337bとが、台車本体335の正面(背面)から見て前記ピニオン333,334よりも内側(台車本体寄り)に設けられている。また、ピニオン333と334の同軸上で、両ピニオン333と334の外面側には、各ピニオン333,334がラックから外れるのを防止するための外れ防止ローラ333a,334aが夫々に設けられている。なお、外れ防止ローラ333aと334aは同形で、それぞれピニオンピニオン333,334より小径である。また、図20〜図23において、CTは、台車本体335に搭載したコンテナを模式的に示したものである。
ここで、上記のピニオン333,334と同軸上に設けた外れ防止ローラ333a,334aは、当該ローラと同じ趣旨で、先に述べた第2構成、並びに、第3の構成の本発明水平搬送機構における台車130,230に設けたピニオン133,134、同233,234に対しても適用できる。
上記台車330が走行して来て水平方向から垂直方向に水平姿勢のまま方向変換される方向変換レール部312は、第4の構成の本発明搬送機構における水平レール310と垂直レール311の交叉部に配設されるもので、図24に示す形態を具備したものである。
図24の方向変換レール部312は、図25に模式的に示した台車330を正面(又は背面)から見た状態の台車本体335の左右側におけるピニオン333と334、垂直区間走行輪336a,336bと337a,337b、外れ防止ローラ333a,334aに対し、図25に示す端面(断面)形状を具備している。
図25に断面(端面)形状を示した左右の方向変換レール部312において、図25の左側のレール部312の形態が図24に示されている。ここで、左右の方向変換レール部312の形態は、左右対称な同一形態であるから、以下に図24(図25も参照)により図25における左側の方向変換レール部312の構成について説明する。
左右の方向変換レール312が適用される水平レール310と垂直レール311は、先に図13〜図19により説明した例と同様に、少なくとも定置水平レール部310aと定置垂直レール部311aとを具備したものとする。
そして、方向変換レール部312は、上位の定置垂直レール部311aの下端にその上端部が接合される垂直部312aと、垂直部312aの下方において上下方向に3ルートが並んだ3つのカーブ部312b,312c,312dとを具備して形成されている。垂直部312aには前記垂直レール部311aのラック311dに噛合されるラック312eを備えている。
ここで、図24に示す3つのカーブ部312b,312c,312dは、上,下2つのカーブ部312bと312dが、水平レール310の上にある台車330におけるピニオン334(333)を挟んだ上,下の走行輪337aと337b(336aと336b)とを水平方向から垂直方向へ案内するカーブレールに形成されており、中間のカーブ部312cが、ピニオン334(333)と各ピニオンと同軸上の外れ防止ローラ334a(333a)をそれぞれに案内するラック312fとガイド溝312gを並列して備えたダブルトラック(複走行路)のカーブレールに形成されている。
また、外れ防止ローラ334a(333a)を案内するため、ラック312fと並列されたガイド溝312gを有するダブルトラック構成は、前述した第2,第3の構成の本発明水平搬送機構の台車に設けたピニオン133,134、同233,234が外れ防止ローラを具備している場合において当該ピニオンに噛合するラックが設けられたカーブレールにも適用する。
ピニオン334(333)と外れ防止ローラ334a(333a)を案内するダブルトラックのカーブレールに形成されたカーブ部312cは、内側の下面にピニオン334(333)に噛合するラック312fが設けられている。
図20〜図25により説明した構成の台車330と、水平,垂直の各レール310,311、及び、方向変換レール部312を備えて成る本発明の第4の構成を応用した搬送機構では、図26に例示するように、図の左方から水平レール310の上を走行輪331a,331bによって走行して来た台車330が、上位の垂直レール部311aに接合された方向変換レール部312に到達すると、左右側の上,下の垂直区間用の走行輪336a,336bと同337a,337bが、左右の方向変換レール部312における上,下のカーブ部312b,312dのレールに進入すると同時に、左右のピニオン333と334、及び、同軸上の外れ防止ローラ333aと334aが、中間カーブ部312cのラック312fとガイド溝312gを並列して備えたレールに進入する。
各カーブ部312b,312dと312cに進入した前記垂直区間用の走行輪336a,336bと337a,337b、並びに、ピニオン333と334および同軸上の外れ防止ローラ333aと334aは、夫々のカーブレールに案内されて方向変換レール部312の垂直部312aに至り、ピニオン333,334と当該ピニオン333,334を夫々に噛合案内する左右のラック312eの作用、並びに、前記両ピニオン333と334が夫々のラック312eから外れるのを防ぐ外れ防止ローラ333a,334aと各ローラを案内するガイド溝312gの作用で、上方の左右の定置垂直レール部311aに正しく進入して走行することになる(図26(a)〜(f)参照)。
図26の(f)に示すように、台車330は、左右の方向変換レール部312の垂直部312aを含む垂直レール部311aの区間において、縦列した左右の走行輪336a,336bと同337a,337b、及び左右のピニオン333,334による左右側における夫々3個の転動体により、左右の垂直レール311に支持されることになるから、台車330は、その全体が水平レール310を走行してきた水平姿勢のまま水平姿勢に保持されて垂直レール311に沿って走行することができる(図26(f)参照)。この点は、図13〜図19により説明した先の実施形態と同じである。
以上に説明した第1〜第4の構成並びにその応用例による実施の形態において、水平区間の水平レールは、チャネル状断面を有する一つの複合レールで形成しているが、設置目的や設置環境に応じて、垂直区間と同じにピニオン用レール及び走行輪用レールから構成されたものでもよく、水平区間における台車の走行も、ラックとピニオンのほか、駆動力を受ける走行輪方式を採用することができるので、常時水平姿勢を保持できる搬送機構として、既存技術を応用することにより容易に実施することができる。特に、本発明の第4の構成の応用例では、ラックに噛合してカーブ区間から垂直区間走行の駆動力を出力するピニオンの同軸上に、当該ピニオンがラックから外れることを防ぐための外れ防止ローラを設けたので、走行モードが水平から垂直に変換されるカーブ区間におけるピニオンとラックの噛合状態を安定に確保することができる。
また、以上の実施の形態において、垂直レールと水平レールは建物の床及び壁に沿って敷設されているが、これらのレールを柱や天井に敷設しても本発明の水平搬送機構を形成することができる。例えば、搬送物が特定の姿勢を維持しなければならない品目で、しかも天井を走行させなければならないときには、水平レールの断面形状や走行輪の支持構造、或は、レールの敷設の仕方を適宜選択することによって、水平区間を構成するレールとカーブ区間とそれに続く垂直区間を構成するレールとを階段状をなすように敷設するなどして、天井と壁をジャイロ手段なしでコンテナの水平姿勢を維持した状態で当該コンテナを備えた台車を走行させることができる。
本発明の第一の構成による自走台車の水平搬送機構の実施の形態を示す正面図。 図1に示す水平搬送機構の右側面図。 図2の平面図。 図1〜図3に示す水平搬送機構の斜視図。 本発明の第二の構成による自走台車の水平搬送機構の実施の形態を示す正面図。 図5に示す水平搬送機構の右側面図。 図6の平面図。 図5〜図7に示す水平搬送機構の斜視図。 本発明の第三の構成による自走台車の水平搬送機構の実施の形態を示す正面図。 図9に示す水平搬送機構の右側面図。 図9の平面図。 図9〜図11に示す水平搬送機構の斜視図。 本発明の第4の構成による水平搬送機構における台車の水平区間の移動状況を説明するための側面図。 第4の構成の水平搬送機構における台車のカーブ区間の移動状況を説明するための側面図。 第4の構成の水平搬送機構における台車の垂直区間の移動状況を説明するための側面図。 台車が水平区間から垂直区間に走行する例における台車と各レールの姿を示す斜視図。 図16の模式的側面図。 台車が垂直区間を水平姿勢で走行する例における台車と各レールの姿を示す斜視図。 図18の模式的側面図。 第4の構成の本発明水平搬送機構の応用例で用いる台車の一例の側面図。 図20の台車の平面図。 図20の台車の左側面図。 図20〜図22に示した台車の模式的斜視図。 図20〜図23の台車が走行する方向変換レール(左側レール)の形態を模式的に示した斜視図。 図22の台車が左右の方向変換レール部に入る状態における当該レール部の正面図。 (a)〜(f)は方向変換レール部を台車が通過する状態を時系列的に示した側断面図。
符号の説明
10 レール
11 ピニオン用レール
12 走行輪用レール
14 複合レール
15 曲面壁
20 ラック
30 台車
31,32 走行輪
33,34 ピニオン
35 台車本体
110 レール
111 ピニオン用レール
112 走行輪用レール
114 単レール
115 曲面壁
116 開口
117 孔
118 案内壁
120 ラック
130 台車
131a,131b 走行輪
132a,132b 走行輪
133,134 ピニオン
135 台車本体
136a,136b 走行輪
137a,137b 走行輪
210 レール
211 垂直レール
214 水平レール
215 曲面壁
216 開口
217 トンネル
220 ラック
230 台車
231a,231b 水平部走行輪
232a,231b 水平部走行輪
233,234 ピニオン
235 台車本体
236a,236b 垂直部走行輪
237a,237b 垂直部走行輪

Claims (8)

  1. 建物内部に水平及び垂直に敷設されたレールと、レールに沿って敷設されたラックと、レール上を走行する走行輪と、ラックに噛合うピニオン及びピニオンの駆動部を有し積載物が塔載される自走台車を備えた搬送機構において、
    前記レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間とそれに続く垂直区間において、前記ピニオンに噛合うラックを備えたピニオン用レールと該ピニオン用レールと平行でそれから離間した走行輪用レールとを備えると共に、
    前記台車は、その左右側面に、前記ピニオン用レールに噛合うピニオンと走行輪用レールに支持される走行輪を備え、かつ、前記ピニオン用レールと走行輪用レールを、カーブ区間とこの区間に続く垂直区間で台車が水平姿勢のまま移動できるように配置したことを特徴とする自走台車の水平搬送機構。
  2. 前記台車の走行方向に直交した一方の側面に第一のピニオンと第一の走行輪を備えると共に、他方の側面における前記第一のピニオンと同位相の位置に第二の走行輪を、前記第一の走行輪と同位相の位置に第二のピニオンを備え、両側面で配置位相が異なる第一及び第二のピニオンと走行輪によって台車の傾きを抑制している請求項1に記載の水平搬送機構。
  3. 前記台車が、左右両側面における中間部の同位相の位置の同軸上にピニオンを備えると共に、台車の走行方向において前記ピニオンを前、後で挟み、かつピニオンの回転軸を上、下で挟むように配置した上下で対をなす前後の走行輪を備え、カーブ区間とこの区間に続く垂直区間で、前、後いずれか一方の走行輪とピニオンがそれぞれのレールに支持されることにより、台車を水平姿勢に保持して走行させる請求項1に記載の水平搬送機構。
  4. 前記レールの水平区間におけるピニオン用レールと走行輪用レールは、両レールを平行に並べた複合レールから形成され、該複合レールは、カーブ区間から垂直区間において前後に分離して配置した請求項2又は請求項3に記載の水平搬送機構。
  5. 建物内部に水平及び垂直に敷設されたレールと、レールに沿って敷設されたラックと、レール上を走行する走行輪と、ラックに噛合うピニオン及びピニオンの駆動部を有し積載物が搭載される自走台車を備えた搬送機構において、
    前記台車は、左右両側面における中間部の同位相の同軸上にピニオンを備えると共に、台車の走行方向において前記ピニオンを前、後で挟む対をなす前後の水平部走行輪と、ピニオンの回転軸を上、下で挟む対をなす上下の垂直部走行輪を備え、
    レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、ピニオンに噛み合うラックと水平部走行輪の走行面を備えたカーブレールを備えると共に、カーブ区間に続く垂直区間において、ピニオンに噛合うラックと垂直部走行輪の走行面を備えた垂直レールを備えており、カーブ区間では、水平部走行輪とピニオンがカーブレールによって支持され、カーブ区間に続く垂直区間では、垂直部走行輪とピニオンが垂直レールによって支持されていることを特徴とする自走台車の水平搬送機構。
  6. 建物内部に水平及び垂直に敷設されたレールと、該レールに沿って敷設されたラックと、前記レール上を走行する走行輪と、前記ラックに噛合うピニオン及び当該ピニオンの駆動部を有し積載物が搭載される自走台車を備えた搬送機構において、
    台車は、左右両側面における中間部の同位相の同軸上にピニオンを備えると共に、当該台車の底部に設けた水平部走行輪と、前記ピニオンの回転軸を上、下で挟んで対をなすように設けた上下の垂直部走行輪を備え、
    レールは、水平から垂直に又は垂直から水平に向きを変更するカーブ区間において、前記ピニオンに噛み合うカーブラックと垂直部走行輪を拘束案内する走行面を備えたカーブレールを備えると共に、当該カーブ区間に続く短かい垂直区間において、前記ピニオンに噛合う短かいラックと垂直部走行輪の走行面を備えた短かい垂直レールを備えており、カーブ区間では、ピニオンがカーブラックに支持されると共に水平部走行輪がカーブレールに支持され、カーブ区間に続く短かい垂直区間では、ピニオンと垂直部走行輪とが短かいラックを内包した垂直レールによって支持されて常に台車が水平姿勢で走行することを特徴とする自走台車の水平搬送機構。
  7. 台車の左右側のピニオンには、夫々に同軸上に外れ防止ローラを設けた請求項3〜6のいずれかの自走台車の水平搬送機構。
  8. カーブ区間に配置されるカーブレールには、台車の左右のピニオンに噛合するラックを備えると共に、前記ピニオンと同軸上の外れ防止ローラを支持案内するガイド溝を前記ラックとダブルトラックをなすように設けた請求項3〜7のいずれかの自走台車の水平搬送機構。
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